JP4154135B2 - 車体のフロア構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車体のフロア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体のフロア構造(社団法人自動車技術会:自動車技術ハンドブック〈第2分冊〉設計偏 P.282参照)としては、例えば図5に示すように、フロアパネル1の下面に車体前後方向(図1中で紙面に直交する方向)に延長されるサイドメンバ3が設けられ、フロアパネル1の車幅方向外側の端部1aがサイドシル(インナパネル)5に固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記図5に示したフロア構造では、フロアパネル1の下面の床下面が車幅方向に沿って凹凸形状となり、特にサイドメンバ3とサイドシル5との間に大きな凹部7が形成されることから、床下面を流れる空気の流れに大きな乱れが生じ、走行抵抗が増大し、燃費の悪化を招くものとなる。
【0004】
この問題を解消するためには、凹部7を覆うように、二点鎖線で示すようなアンダカバー9を取り付けることが考えられる。
【0005】
しかしながら、この場合には、空力特性悪化を防止するための専用のアンダカバー9を別途設定する必要があることから、部品点数が増加して車体組立工数が増加するとともに、重量増しを招いて燃費の悪化を招くものとなる。
【0006】
そこで、この発明は、専用の部品を別途設定することなく、床下面の凹凸を緩和して空力特性を向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、フロアパネルの下面に、下方に突出するサイドメンバを車体前後方向に延長して設け、このサイドメンバと前記フロアパネルの車幅方向外側の端部に設けたサイドシルとの間の前記フロアパネルに、下方へ突出させるとともに車体前方側の端部をダッシュパネルの下部に固定した下方凸部を形成し、この下方凸部の下面高さと前記サイドメンバの下面高さとがほぼ同一である構成としてある。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、下方凸部の車幅方向外側の端部をサイドシルの下端部近傍に固定した構成としてある。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の構成において、フロアパネルに形成した下方凸部の上部側の凹部をほぼ平らに覆うように補強部材を設け、この補強部材の車幅方向外側の端部を、サイドシルに固定した構成としてある。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明の構成において、補強部材は、パネル材で構成され、車体前後方向の適宜箇所に設けられている構成としてある。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項の発明の構成において、フロアパネルの上面に、車幅方向に延長される第1のクロスメンバと、第1のクロスメンバの車体後方側にて車幅方向に延長される第2のクロスメンバとを設け、前記フロアパネルの下方凸部を、ダッシュパネル側の前端部から前記第2のクロスメンバに対応する位置まで設定した構成としてある。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5の発明の構成において、第1のクロスメンバおよび第2のクロスメンバの車幅方向のそれぞれの一方の端部は、サイドシルに、他方の端部は、車体前後方向に延長されて上方に突出し下方にプロペラシャフトが収容される車室側凸形状部に、それぞれ固定されている構成としてある。
【0014】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、フロアパネルを下方に突出させて形成した下方凸部の下面高さを、サイドメンバの下面高さとほぼ同一となるようにしたため、フロアパネル下面の床下面の空力特性向上のための専用の部品を別途設けることなく、床下面における凹凸が緩和され、床下面を流れる空気の流れがスムーズとなり、空力特性が向上して燃費を向上させることができるとともに、フロアパネルの剛性も高まるものとなる。
また、下方凸部の車体前方側の端部をダッシュパネルの下部に固定したので、車両が前方から衝突した際に、ダッシュパネルの後退量が減少してその変形量を最小限に抑えることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、下方凸部の車幅方向外側の端部をサイドシルの下部に固定することで、床下面における凹凸をより一層緩和させることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、フロアパネルに形成した下方凸部の上部側の凹部を覆う補強部材の車幅方向外側の端部を、サイドシルに固定するようにしたため、車両衝突時などでのサイドシルの車室側への変形およびフロアパネルの変形を抑制することができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、補強部材の設定を最小限に抑えられ、剛性強化のための重量増しを最小限に抑えることができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、フロアパネルの下方凸部を、ダッシュパネル側の前端部から第2のクロスメンバに対応する位置まで設定したため、空力特性がより向上するとともに、フロアパネルの剛性もより一層高まるものとなる。
【0020】
請求項6の発明によれば、第1のクロスメンバおよび第2のクロスメンバのそれぞれの一方の端部が、サイドシルに、他方の端部が、車体前後方向に延長されて上方に突出し下方にプロペラシャフトが収容される車室側凸形状部に、それぞれ固定されているため、フロア構造としてより一層の剛性強化が達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0022】
図1は、この発明の実施の一形態に係わる車体のフロア構造を示す図2のA−A断面図、図2は車体後方側からの斜視図、図3は図1の断面部分から車体後方側を示す斜視図、図4は図2のB−B断面図である。
【0023】
フロアパネル11の下面には、下方に突出して車体前後方向(図1中で紙面に直交する方向)に延長されるサイドメンバ13が設けられている。フロアパネル11の車幅方向(図1中で左右方向)外側部分(図1中で左側部分)は、下方に突出するよう屈曲形成されて下方凸部15を形成している。下方凸部15の車幅方向外側の端部15aは、サイドシル17のインナパネル19の下部側面に接合固定されている。符号21は、サイドシル17のアウタパネルである。
【0024】
下方凸部15の下面15bの高さは、サイドメンバ13の下面13aの高さとほぼ同一面であり、路面23に対する地上高Hをほぼ同一としている。また、サイドシル17の下部フランジ17aの下端位置は、下方凸部15の下面15bと同じか上方とする。
【0025】
図3に示すように、フロアパネル11の上面には、矢印FRで示す車体前方側に第1のクロスメンバとしてのセカンドクロスメンバ25が設けられ、さらに、その車体後方側に第2のクロスメンバとしてのサードクロスメンバ27がそれぞれ設けられている。この各クロスメンバ25,27には、図4に示してあるフロントシートSが取り付けられる。フロアパネル11の下方凸部15は、上記したサードクロスメンバ27に対応する位置まで設定され、各クロスメンバ25,27は、下方凸部15によって上面に形成される凹部29に密着するようフロアパネル11の上面形状に合わせて形成されている。
【0026】
セカンドクロスメンバ25およびサードクロスメンバ27は、いずれも、車幅方向外側の端部がサイドシル17のインナパネル19に接合固定される一方、車幅方向内側の端部が車室側凸形状部31に接合固定されている。車室側凸形状部31は、その車幅方向両側のフロアパネル11相互間に設けられて車室側に凸形状に形成されるもので、その下方の内部空間33には、図示しないプロペラシャフトが収容される。
【0027】
図4に示すように、フロアパネル11に形成した下方凸部15の車体前方側の端部15cは、上方に鈍角に屈曲し、ダッシュパネル35の下部に接合固定されている。そして、前記した下方凸部15によってその上部側に形成される凹部29をほぼ平らに覆うように、パネル材からなる補強部材としての2枚の補強パネル37,39が設けられている。
【0028】
車体前方側の補強パネル37は、フロアパネル11の車体前方側の端部付近に設定され、補強パネル39は、補強パネル37に対し車体後方側の所定間隔をおいた適宜位置に設定されている。2枚の補強パネル37,39は、いずれも一方の端部が、図1に示すようにフロアパネル11の上面にボルト41により固定され、他方の端部が、上方に屈曲してこの屈曲部がサイドシル17のインナパネル19の内側面にボルト43により固定されている。
【0029】
上記した車体のフロア構造によれば、フロアパネル11に下方凸部15を設け、その下面15bをサイドメンバ13の下面13aと同一面を形成するようにしたため、フロアパネル11の下部における床下面の凹凸が緩和されたものとなる。特に、下方凸部15の車幅方向外側の端部15aをサイドシル17の下部に固定しているので、上記した凹凸がより一層緩和されている。
【0030】
このため、床下面を流れる空気の流れがスムーズになり、走行抵抗が低下して空力特性が向上し、燃費向上が達成される。この場合、空力特性向上のための専用の部品が不要であり、部品点数の増加および重量増しが少なくて済む。また、フロアパネル11は、下方凸部15を備えることで、剛性も高まるものとなる。
【0031】
下方凸部15により上部側に形成される凹部29を覆うように、補強パネル37,39を設け、その車幅方向外側の端部をサイドシル17に接合固定しているため、車両衝突時などでのサイドシル17の車室側への変形およびフロアパネル11の変形が抑制される。また、上記した補強パネル37,39は、凹部29全体を覆うわけではなく、車体前後方向の適宜箇所に設けてあるので、剛性強化のための重量増しが最小限に抑えられている。
【0032】
また、フロアパネル11に形成した下方凸部15の車体前方側の端部15cは、ダッシュパネル35の下部に接合固定しているので、車両が前方から衝突した際に、ダッシュパネル35の後退量が減少し、その変形量が最小限に抑えられることになる。そして、上記した下方凸部15の車体後方側は、サードクロスメンバ27に対応する位置まで設定してあるので、上記した後退量はより一層減少するものとなる。
【0033】
さらに、セカンドクロスメンバ25およびサードクロスメンバ27のそれぞれの一方の端部が、サイドシル17に、他方の端部が、車幅方向中央に位置する車室側凸形状部31に、それぞれ接合固定されているため、フロア構造としてより一層の剛性強化が達成されたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わる車体のフロア構造を示す図2のA−A断面図である。
【図2】図1のフロア構造における車体後方側からの斜視図である。
【図3】図1の断面部分から車体後方側を示す斜視図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】従来例を示す車体のフロア構造を示す断面図である。
【符号の説明】
11 フロアパネル
13 サイドメンバ
13a 下面
15 下方凸部
15a 端部
15b 下面
15c 端部
17 サイドシル
25 セカンドクロスメンバ(第1のクロスメンバ)
27 サードクロスメンバ(第2のクロスメンバ)
29 凹部
31 車室側凸形状部
35 ダッシュパネル
37,39 補強パネル(補強部材)
S フロントシート
Claims (6)
- フロアパネルの下面に、下方に突出するサイドメンバを車体前後方向に延長して設け、このサイドメンバと前記フロアパネルの車幅方向外側の端部に設けたサイドシルとの間の前記フロアパネルに、下方へ突出させるとともに車体前方側の端部をダッシュパネルの下部に固定した下方凸部を形成し、この下方凸部の下面高さと前記サイドメンバの下面高さとがほぼ同一であることを特徴とする車体のフロア構造。
- 下方凸部の車幅方向外側の端部をサイドシルの下端部近傍に固定したことを特徴とする請求項1記載の車体のフロア構造。
- フロアパネルに形成した下方凸部の上部側の凹部をほぼ平らに覆うように補強部材を設け、この補強部材の車幅方向外側の端部を、サイドシルに固定したことを特徴とする請求項1または2記載の車体のフロア構造。
- 補強部材は、パネル材で構成され、車体前後方向の適宜箇所に設けられていることを特徴とする請求項3記載の車体のフロア構造。
- フロアパネルの上面に、車幅方向に延長される第1のクロスメンバと、第1のクロスメンバの車体後方側にて車幅方向に延長される第2のクロスメンバとを設け、前記フロアパネルの下方凸部を、ダッシュパネル側の前端部から前記第2のクロスメンバに対応する位置まで設定したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車体のフロア構造。
- 第1のクロスメンバおよび第2のクロスメンバの車幅方向のそれぞれの一方の端部は、サイドシルに、他方の端部は、車体前後方向に延長されて上方に突出し下方にプロペラシャフトが収容される車室側凸形状部に、それぞれ固定されていることを特徴とする請求項5記載の車体のフロア構造。
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