JP4153943B2 - ポリオルガノシロキサンポリマーを含む化粧品用組成物 - Google Patents

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Description

(発明の分野)
本発明は、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤を、ヒドロカルビル官能シリコーンポリマーと組み合わせて含有する、ケラチン性基体(substrate)への塗布の際に柔軟な(pliable)及び/又はつけて快適でもありうる組成物、例えば耐移り性化粧品用組成物に関する。
(背景技術の検討)
顔料が入った化粧品、例えばファンデーション、コンシーラー、リップスティック、並びに他の化粧品及びサンスクリーン組成物を含む多くの化粧品用組成物について、より長い耐摩耗性及び耐移り性を持つものが開発されてきた。これは、塗布後に皮膜を形成する組成物を使用することにより達成されている。そのような組成物は一般に揮発性溶媒を含み、これは皮膚又は他のケラチン性組織に接触して蒸発し、後にロウ及び/又は樹脂、顔料、フィラー、及び活性剤を含む層を残す。しかしながら、これらの組成物は、皮膚又は他のケラチン性組織上に脆い又は非柔軟性の皮膜として残るので、使用者にとっては不快なものとなる傾向がある。そのような組成物は柔軟(pliable)でも又は柔軟でもないし、つけるのが快適ではない場合がある。また、そのような組成物は、はがれてしまう傾向もある。更に、そのような組成物は粘着性である傾向があり、適用性、展伸性及び摩耗特性に劣るものである。
欧州特許公開第1068856号なる文献には、ポリマーで構造化された液状脂肪相を含有するロウ非含有の固形状組成物が記載されており、その脂肪相は、主として非シリコーン油である。
米国特許第5874069号、米国特許第5919441号、米国特許第6051216号、国際公開第02/17870号及び国際公開第02/17871号では、脱臭ゲル又はスティックのような化粧品用組成物が調製されている。これらの組成物はポリシロキサン及びポリアミドをベースにしたロウ、又はシロキサン基及び水素相互作用を可能にする基を有するポリマーでゲル化されたシリコーン油相を含有する。
これらの化粧品用組成物が脱臭剤として使用される場合、シワやコジワへの油相の移入の問題や組成物の持続力、耐移り性及び着色強度の問題は重要ではない。
しかしながら、柔軟性(pliability)、心地よさ及び強い着色のような良好な化粧品特性をまた有する殆ど移らないか全く移らない改善された長時間の持続性の化粧品用組成物、つまり「移らない」又は耐移り性組成物に対する必要性が残っている。例えば、耐移り性である組成物は、ケラチン物質が例えば皮膚、衣服、コップ、タバコ、又はハンカチに接触した場合に移らない皮膜をケラチン物質上に付着させうる。ロウを殆ど含まないか全く含まない固形のスティック組成物に対する必要性も存在する。
従って、本発明の一側面は、従来の組成物に伴う上述の問題の少なくとも一つの解消を図りあるいは解消し得る、皮膚及び/又は唇のようなケラチン物質のためのケア及び/又はメークアップ及び/又はトリートメント組成物である。
(発明の概要)
本発明は、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤を、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせて含有する組成物、好ましくは化粧品用組成物、並びに、ケラチン物質にそのような組成物を適用することによりケラチン物質をトリートメント(処理)し、ケアし、及び/又はメークアップする方法に関する。
本発明は、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤と、少なくとも一の油、好ましくは揮発性油、非揮発性油、又はその混合物を含有する組成物で、油がシリコーン油、炭化水素油、又はその混合物でありうる組成物にも関する。
本発明は、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤と、少なくとも一の揮発性油、好ましくはシリコーン揮発性油、炭化水素揮発性油、又はその混合物を含有する化粧品用組成物にも関する。
本発明は、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤と、少なくとも一の皮膜形成剤、好ましくはシリコーン皮膜形成剤、例えばMQ樹脂を含有する化粧品用組成物にも関する。
本発明は、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤と、少なくとも一の皮膜形成剤と、少なくとも一の油、好ましくは揮発性油、非揮発性油、又はその混合物を含有する組成物で、油がシリコーン油、炭化水素油、又はその混合物でありうる組成物にも関する。
本発明は、更に、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤と、顔料のような少なくとも一の着色剤を含有する着色した組成物に関する。好ましくは、そのような着色化粧品用組成物は非水系唇用組成物(例えばリップスティック又は液状リップカラー)又はファンデーションである。
本発明は、更に、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤と、水と、顔料のような少なくとも一の着色剤を含有する着色した組成物に関する。好ましくは、そのような含水着色化粧品用組成物は唇用組成物(例えばリップスティック又は液状リップカラー)、ファンデーション又はマスカラであり、エマルション又はディスパージョンである。
本発明は、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤を含有する化粧品用組成物にも関する。好ましくは、組成物はエモリエント、有機ゲル化剤、又はその混合物を更に含む。
本発明は、ヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせた、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤を含有し、実質的にロウ非含有か、本質的にロウ非含有か、ロウ非含有か、又はロウを含まない化粧品用組成物にも関する。好ましくは、組成物はエモリエント、有機ゲル化剤、又はその混合物を更に含む。
本発明はまた本発明の組成物を、ケラチン物質を処理し、ケアし、及び/又はメークアップするのに十分な量でケラチン物質に適用することによってケラチン物質(例えば皮膚)を処理し、ケアし、及び/又はメークアップする方法に関する。
本発明は更にケラチン物質(例えば皮膚)に付随する皮膚欠陥を、そのような皮膚欠陥を被覆し又は隠すのに十分な量でケラチン物質に本発明の組成物を適用することにより、被覆し又は隠すことに関する。
本発明は、また、本発明の組成物を、ケラチン物質の外観を向上させるのに十分な量でケラチン物質に適用することによってケラチン物質(例えば皮膚)の外観を向上させる方法に関する。
本発明は更に改善された化粧品特性、例えば改善された長時間の持続性、耐移り性、色強度及び/又は耐水性を有する組成物に関する。組成物はまた改善された柔軟性、耐摩耗性、乾燥時間及び/又は保持性並びに経時的に減少した粘着性及び/又は移入性を有しうる。本発明は更にロウを殆ど含まないか全く含まない固形のスティック組成物に関する。
上記の一般的な記載と次の詳細な記載は双方とも例示的なものであり、説明のためだけのものであって、本発明を限定するものではないことが理解されなければならない。
ここで用いられる「少なくとも一」という表現は一又は複数を意味し、よって個々の成分並びに混合物/組み合わせ物を含む。
ここで用いられる「皮膜形成剤(film former; film forming agent)」は、(例えば水及び有機溶媒のような)少なくとも一の溶媒への溶解後に、例えばその少なくとも一の溶媒がひとたび蒸発し、吸収し及び/又は基体上に散逸するとそれが塗布された基体上に皮膜を残すポリマーを意味する。
ここで用いられる「耐移り性」は、例えば飲食時の、例えばガラス、衣料品又は皮膚のような他の物質との接触によっては直ぐには除去されないという組成物によって示される性質を意味する。耐移り性はそのような評価について当該分野で知られている任意の方法によって評価することができる。例えば、組成物の耐移り性は「キス」テストによって評価することができる。「キス」テストは、ヒトの唇へ組成物を塗布し、例えば塗布の2分後のように、塗布後の所定時間経過後に例えば紙のシートのような材料にキスをすることを含みうる。同様に、組成物の耐移り性は、塗布後の所定時間経過後に個人の首から襟への移りのような、使用者から任意の他の基体に移った製品の量によって評価することができる。ついで、基体(例えば襟又は紙)へ移った組成物の量が評価され比較される。例えば、組成物は、製品の大部分が使用者、例えば唇、首等に残るならば耐移り性がありうる。更に、移った量は、商業的に入手できる組成物のような他の組成物によって移る量と比較されうる。本発明の好適な実施態様では、組成物は殆ど又は全く基体に移らない。
ここで用いられる「長時間の持続性」組成物は、稠度、テクスチャー及び色から選択される少なくとも一の性質が、長時間、例えば1時間、2時間、更には例えば8時間後に裸眼でみたときに塗布時と同じままである組成物を意味する。長時間の持続性はそのような性質の評価について当該分野で知られている任意の方法によって評価することができる。例えば、長時間の持続性は、ヒトの皮膚(唇を含む)へ組成物を塗布し、長い時間後に組成物の稠度、テクスチャー及び色を評価することを含むテストによって評価することができる。例えば、唇用組成物の稠度、テクスチャー及び色を塗布直後に評価し、ついでこれらの特性を、個人が唇用組成物を所定時間つけた後に再評価し比較することができる。更に、これらの特性は、商業的に入手できる組成物のような他の組成物に対して評価することができる。
ここで用いられる「耐水性」は撥水能力及び水に対する残留性を意味する。耐水性はそのような性質の評価について当該分野で知られている任意の方法によって評価することができる。例えば、マスカラ組成物を擬似睫毛に塗布した後、例えば20分のような所定時間の間、水中に配することができる。予め決められた時間の経過後に、擬似睫毛を水から取り除き、例えば紙のシートのような物質に移す。ついで、物質上に残った残留物の程度を評価し、例えば商業的に入手できる組成物のような他の組成物と比較することができる。同様に、例えば、組成物を皮膚に塗布し、皮膚を所定時間の間水中に浸けることができる。ついで、予め決められた時間の後に皮膚上に残っている組成物の量を評価し比較することができる。例えば、組成物は、製品の大部分が使用者、例えば睫毛、皮膚等に残るならば耐水性がありうる。本発明の好適な実施態様では、組成物は使用者から殆ど移らないか全く移らない。
本発明の化粧品組成物と方法は、ここに記載された本発明の必須要素及び限定、並びに皮膚への局所適用を意図したパーソナルケア組成物において有用な任意の更なる又は任意の成分、コンポーネント、又は限定等を含み、それからなり、又はそれから本質的になりうる。
本発明のある側面では、「液状脂肪相」という語句は、室温(25℃)と大気圧(760mmHg)で液体であり、室温で液体で、油としても知られ、互いに相容性がある一又は複数の脂肪物質を含む脂肪相を意味するものと理解される。
本発明のある側面では、「構造化された液状脂肪相」という語句は、この構造化された相が指の間で流れず、少なくとも増粘されていることを意味するものと理解される。
液状脂肪相が構造化されている場合、固体組成物からの脂肪相の滲出を制限し、更に、皮膚又は唇への付着後に、シワやコジワへのその移入を制限することを可能にし、これはリップスティックやアイシャドーのような組成物の場合に望まれることである。着色物質が含まれる液状脂肪相の顕著な移入は唇又は目の回りに美的でない影響を生じ、シワやコジワを目立たせる場合がある。この移入は一般的なリップスティックやアイシャドーの主要な欠陥であるとする女性が多い。「移入(migration)」という語句は唇又は皮膚に付着させた組成物がその最初の外郭を超えて流れることを意味するものと理解される。
「光沢」は液状脂肪相の性質に本質的に関連している。よって、リップスティックの光沢を増加させるために組成物中のロウとフィラーの量を低減させることができ、その場合、液状脂肪相の移入が増大する。換言すれば、適した硬度のスティックの調製に必要なロウ及び/又はフィラーの量は付着物の光沢に対する制限因子である。
ここで使用される「粘着度(Tackiness)」は二面を分離する間に必要とされる最大張力Fmaxを測定することを意味する。考えられる適用と設計される製剤に応じて、Fmaxの所望値は変わりうる。ある実施態様では、実質的に非粘着性の組成物は約4ニュートン(N)未満、約1N未満、約0.5N未満、約0.3N未満、約0.2N未満又は0.1N未満のFmaxを有する。当業者であれば、例えば、二面を離れさせるのに必要な最大牽引力をLLOYDモデルLR5Kタイプのエクステンショメータを用いて測定して決定することにより、組成物のFmaxを決定することができる。
例えば、中実堅牢で不活性な非吸収性の38mmの二面A及びBを互いに対向する移動可能な取り付け具に取り付ける。その面は互いに接近するか離れる方向に移動可能であり得、又は面Aを面Bから又はその逆に独立して移動させる。エクステンショメータへの挿入前に、水性、水性アルコール性、炭化水素、シリコーン、及びアルコール溶媒のような溶媒に約10から約30%、好ましくは20%の濃度で溶解させうる測定する組成物を面Aに被覆し、面Aを1から10mil、好ましくは1milの厚みで被覆し、面を室温、例えば22〜25℃で約50%の相対湿度で24時間乾燥させる。エクステンショメータに挿入した後は、面Bに対する3Nの圧縮力を20秒間、面Aにかけた後、20mm/分の速度で張力を30秒間かけた。ついで、初期の分離を得るのに必要な力の量Fmaxを記録する。平均Fmaxを、複数対、好ましくは少なくとも6対の面Aと面Bでその手順を実施することによって決定する。
本発明の組成物は任意の形態でありうる。例えば、それはペースト、固形、ゲル又はクリームでありうる。それはエマルション、例えば水中油又は油中水エマルション、多相エマルション、例えば油中水中油エマルション又は水中油中水エマルション、又は固形で剛性又は柔軟なゲルで、無水ゲルを含むものでありうる。組成物はまた半透明の無水ゲル及び透明の無水ゲルから選択される形態であり得る。本発明の組成物は、例えば、外部の又は連続の脂肪相を含みうる。組成物は無水であり得る。他の実施態様では、本発明の組成物は透明又は清澄であり得、例えば顔料を含まない組成物を含む。組成物はまた成形組成物であり又はスティック又はディッシュとして成形できる。一実施態様の組成物は成形スティック又は注入スティックのような固形物である。本発明の組成物はまたリップスティック又は液状リップカラーのような唇用組成物、ファンデーション又はマスカラの形態であり得、これは優れたまた改善された耐移り性、柔らかさ(flexibility)、柔軟性(pliability)、付着性及び非粘着性を示す。
本発明の組成物が液体ではない場合、液状脂肪相の構造化は、使用されるポリオルガノシロキサン含有ポリマー(又は構造化ポリマー)のタイプによって制御することができ、良好な機械的耐性のスティック形態の剛性構造を得ることができるようなものである。これらの堅牢な組成物は、着色されている場合は、ケラチン表面へ柔軟で軽く、非移り性、非移入性及び/又は長時間持続する塗布を可能にする。そのような組成物は一又は複数の構造化ポリマーを含みうる。
ここで定義されるところでは、安定性は、組成物を25℃で8週間、制御された環境チャンバーに配することによって試験される。このテストでは、試料をチャンバーに配するときにその物理的状態を検査する。ついで、その試料を24時間、3日間、1週間、2週間、4週間及び8週間で再び検査する。各検査時には、試料について組成物の異常性、例えば組成物がエマルションの形態の場合は相分離、組成物がスティック形態の場合は曲がり又は傾き、溶融、又は離漿(又はスウェッティング)を検査する。安定性は更に40℃、37℃、45℃、50℃及び凍結融解条件下で8週間のテストを繰り返すことによって更に試験する。組成物は、これらのテストの何れかにおいて組成物の機能を妨害する異常が観察された場合には安定性に欠けると考えられる。当業者であれば意図された用途に基づく組成物の機能を妨害する異常は直ぐに分かるであろう。
構造化剤
本発明によれば、ヒドロカルビル変性シロキサンとの組み合わせで、ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤を含有する組成物は、向上した感触、心地よさ及び安定性を有する構造化された化粧品製品の形成を容易にする。
シリコーン-ポリアミドコポリマー
本発明によれば、好ましくは部分の鎖内に又はグラフトの形態で1から約10000のオルガノシロキサン単位と水素相互作用を形成可能な少なくとも2の基を好ましくは含む約500から約2.5x10又はそれ以上の範囲の重量平均分子量を持つホモポリマー及びコポリマーから選択されるポリマーを含む少なくとも一のポリオルガノシロキサン含有ポリマーを含有する組成物が提供される。
本発明の好適な実施態様において、本発明の組成物に使用されるポリオルガノシロキサン含有ポリマーは、次の2つのファミリーに属しうる:
a)水素相互作用を生じせしめうる少なくとも二の基を有するポリオルガノシロキサン類で、これらの二つの基はポリマー鎖の内部に位置しており;及び/又は
b)水素相互作用を生じせしめうる少なくとも二の基を有するポリオルガノシロキサン類で、これらの二つの基はグラフト部又は分枝状部に位置している。
本発明のポリオルガノシロキサン含有ポリマーは、室温で液体又は固体でありうる。好ましくは、ポリマーは固体である。ポリマーが固体の場合、それらは使用前又は使用中にC-C低級アルコール類、特にエタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等の、ポリマーの水素相互作用を破壊可能な水素相互作用を有する溶媒に溶解することができることが好ましい。また、本発明の組成物における共溶媒(cosolvent)として、これらの水素相互作用「破壊」溶媒を使用することもできる。ついで、これらの溶媒は組成物に保持されるか、又は当業者によく知られている、選択的蒸発により除去することができる。
ポリマー鎖内部において水素相互作用を生じせしめうる二つの基を有するポリマーは、次の式:
Figure 0004153943
{上式中:
1)R、R、R及びRは同一又は異なっており、
− それらの鎖に一又は複数の酸素、硫黄及び/又は窒素原子を含有可能で、フッ素原子で部分的又は全体的に置換可能な、直鎖状、分枝状又は環状で飽和又は不飽和のCないしC40炭化水素基、
− 場合によっては一又は複数のCないしCアルキル基で置換されていてもよいCないしC10アリール基、
− 一又は複数の酸素、硫黄及び/又は窒素原子を含有するか又は含有しないポリオルガノシロキサン鎖、
から選択される基を表し;
2)X基は同一又は異なっており、その鎖に一又は複数の酸素及び/又は窒素原子を含有可能な、直鎖状又は分枝状のCないしC30アルキレンジイル基を表し;
3)Yは、一又は複数の酸素、硫黄及び/又は窒素原子を含有可能で、及び/又は置換基として次の原子又は原子の基:フッ素、ヒドロキシ、CないしCシクロアルキル、CないしC40アルキル、CないしC10アリール、フェニルで、場合によっては1ないし3のCないしCアルキル基、CないしCヒドロキシアルキル及びCないしCアミノアルキルで置換されていてもよいものの一つを担持可能な、飽和又は不飽和、CないしC50で直鎖状又は分枝状の二価のアルキレン、アリーレン、シクロアルキレン、アルキルアリーレン又はアリールアルキレン基であり;
4)Yは次の式
Figure 0004153943
[上式中
− Tは、場合によってはポリオルガノシロキサン鎖で置換されていてもよく、O、N及びSから選択される一又は複数の原子を含有可能な、直鎖状又は分枝状で飽和又は不飽和のCないしC24の三価又は四価の炭化水素鎖を表すか、又はTはN、P及びAlから選択される三価の原子を表し、
− Rは、ポリマーの他の鎖に結合可能であるか又は結合しない、一又は複数のエステル、アミド、ウレタン、チオカルバマート、尿素、チオ尿素及び/又はスルホンアミド基を含有可能なポリオルガノシロキサン鎖、又は直鎖状又は分枝状のCないしC50アルキル基を表す]
に相当する基を表し;
5)G基は同一又は異なっており、次の式:
Figure 0004153943
[上式中、Rは水素原子又は直鎖状又は分枝状のCないしC20アルキル基を表す]
から選択される二価の基を表し:ポリマーのR基の少なくとも50%は水素原子を表す条件で、ポリマーのG基の少なくとも二つは、次の式:
Figure 0004153943
以外の基であり;
6)nは2〜500、好ましくは2〜200の範囲の整数であり、mは少なくとも1で、例えば1〜35000の範囲、1〜10000及び1〜2500、1〜700及び6〜200の範囲の整数で、間の全数値及び小範囲を含む}
に相当する少なくとも一の部分を有するポリマーとすることができる。
本発明において、ポリマーのR、R、R及びR基の80%は、好ましくはメチル、エチル、フェニル及び3,3,3-トリフルオロプロピル基から選択される。
本発明において、Yは、場合によってはポリマー又はコポリマーの他の部分との結合を確立させるために、一又は二の自由原子価をさらに含有していてもよい、種々の二価の基を表すことができる。好ましくは、Yは:
a)直鎖状のCないしC20、好ましくはCないしC10アルキレン基、
b)共役していない不飽和及び環を含有可能なC30ないしC56の分枝状アルキレン基、
c)C-Cシクロアルキレン基、
d)場合によっては一又は複数のCないしC40アルキル基で置換されていてもよいフェニレン基、
e)1〜5のアミド基を有するCないしC20アルキレン基、
f)ヒドロキシル、CないしCシクロアルカン、CないしCヒドロキシアルキル及びCないしCアルキルアミン基から選択される一又は複数の置換基を有するCないしC20アルキレン基、
g)次の式:
Figure 0004153943
[上式中、R、R、R、R、T及びmは上述したものである]
のポリオルガノシロキサン鎖、及び
h)次の式:
Figure 0004153943
のポリオルガノシロキサン鎖、
から選択される基を表す。
第2のファミリーのポリオルガノシロキサン類は、次の式(II):
Figure 0004153943
[上式中、
− R及びRは同一又は異なっており、式(I)において上述したものであり、
− Rは、R及びRで上述した同一の基を表し、又は式-X-G-Rの基を表し、ここでX及びGは式(I)において上述したものであり、Rは、場合によっては一又は複数のCないしCアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、一又は複数のヒドロキシル基及び/又は一又は複数のフッ素原子で置換されていてもよい、O、S及びNから選択される一又は複数の原子をその鎖内部に含有していてもよい、直鎖状、分枝状又は環状で飽和又は不飽和のCないしC50炭化水素基、又は水素原子を表し、
− Rは式-X-G-Rの基を表し、ここでX、G及びRは上述したものであり、
− mは1〜35000、例えば1〜10000及び1〜2500、1〜700、及び6〜200で、その範囲のすべての値と小範囲を含む少なくとも一の範囲の整数であり、
− mは1〜35000、例えば1〜10000及び1〜2500、1〜700、及び6〜200で、その範囲のすべての値と小範囲を含む少なくとも一の範囲の整数である]
に相当する少なくとも一の部分を含有するポリマーであってよい。
本発明において、ポリオルガノシロキサン含有ポリマーは、ホモポリマー、つまり、幾つかの同一部分、特に式(I)又は式(II)の部分を含むポリマーであってもよい。
また本発明において、式(I)の幾つかの異なる部分を含有するコポリマーからなるポリマー、すなわち基R、R、R、R、X、G、Y、m及びnの少なくとも一が、一つの部分と異なっているポリマーを使用してもよい。更にコポリマーは、基R、R、R、R、m及びmの少なくとも一が少なくとも一の部分と異なっている、式(II)の幾つかの部分から構成することができる。
式(I)の少なくとも一の部分と式(II)の少なくとも一の部分を含有するコポリマーを使用してもよく、式(I)の部分と式(II)の部分は互いに同一でも異なっていてもよい。
好適な実施態様では、エステル、アミド、スルホンアミド、カルバマート、チオカルバマート、尿素、チオ尿素、及びそれらを組合せたものから選択される、水素相互作用を生じせしめうる二つの基を有する、少なくとも一の炭化水素ベース部分を含有するコポリマーを使用してもよい。
これらのコポリマーはブロックコポリマー又はグラフト化コポリマーであってよい。
本発明の第1の実施態様において、水素相互作用を生じせしめうる基は、式-C(O)NH-及び-HN-C(O)-のアミド基である。
この場合、ポリマーは、次の式(III)又は(IV):
Figure 0004153943
[上式中、R、R、R、R、X、Y、m及びnは上述したものである]
の少なくとも一の部分を含有するポリマーであってよい。
このような部分は、
− 次の反応スキーム:
Figure 0004153943
に従い、一又は複数のジアミン類と、α,ω-カルボン酸末端を有するシリコーンとの間で縮合反応させるか、
− 又は次の反応式:
Figure 0004153943
に従い、ジアミンとα-不飽和カルボン酸の二つの分子を反応させ、
ついで、次の式:
CH=CH-X-CO-NH-Y-NH-CO-X-CH=CH
Figure 0004153943
[上式中、X-(CH)-は上述したXに相当し、Y、R、R、R、R及びmは上述したものである]
に従い、エチレン性不飽和にシロキサンを添加するか、
− 又は次の反応式:
Figure 0004153943
に従い、式HOOC-Y-COOHの二酸とα,ω-NH末端を有するシリコーンとを反応させる、
ことにより得ることができる。
式(III)又は(IV)のこれらのポリアミド類において、mは好ましくは1〜700、さらに好ましくは15〜500、より好ましくは15〜45の範囲であり、範囲間の全数値と小範囲を含み;nは特に1〜500、好ましくは1〜100、さらに好ましくは4〜25の範囲であり、範囲間の全数値と小範囲を含み;Xは1〜30の炭素原子、特に3〜10の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状のアルキレン鎖であり;Yは好ましくは1〜40の炭素原子、特に1〜20の炭素原子、好ましくは2〜6の炭素原子で、範囲間の全数値と小範囲を含み、例えば6の炭素原子を有する不飽和及び/又は環を含有可能であるか、又は直鎖状又は分枝状であるアルキレン鎖であることが好ましい。
式(III)及び(IV)において、X又はYを表すアルキレン基は、場合によってはそのアルキレン部分に、少なくとも一の次の要素:
1)1〜5のアミド、尿素又はカルバマート基、
2)C又はCシクロアルキル基、及び
3)場合によっては、同一又は異なっている1ないし3のCないしCアルキル基で置換されていてもよいフェニレン基、
を含有することができる。
式(III)及び(IV)において、アルキレン基は:
− ヒドロキシ基、
− CないしCシクロアルキル基、
− 1ないし3のCないしC40アルキル基、
− 場合によっては1ないし3のCないしCアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
− CないしCヒドロキシアルキル基、及び
− CないしCアミノアルキル基、
からなる群から選択される少なくとも一の要素で置換されていてもよい。
これらの式(III)及び(IV)において、Yは次の式:
Figure 0004153943
[上式中、Rはポリオルガノシロキサン鎖を表し、Tは次の式:
Figure 0004153943
(上式中、a、b及びcは独立して、1〜10の範囲の整数であり、R10は水素原子又はR、R、R及びRで記載されたものと同一の基である)
の基を表す]
も表すことができる。
式(III)及び(IV)において、R、R、R及びRは、好ましくは独立して、直鎖状又は分枝状のCないしC40アルキル基、好ましくはCH、C、n-C又はイソプロピル基、ポリオルガノシロキサン鎖、又はフェニル基で、場合によっては1ないし3のメチル又はエチル基で置換されていてもよいものを表す。
先に示したように、ポリマーは式(III)又は(IV)の同一又は異なった部分を含有することができる。
よって、ポリマーは、異なる長さの式(III)又は(IV)の幾つかの部分を含有するポリアミド、すなわち次の式:
Figure 0004153943
[上式中、X、Y、n、RないしRは上で与えた意味を有し、m及びmは異なっており、上述の通りであり、好ましくは1〜1000の範囲から選択され、pは例えば2〜500、好ましくは2〜200の範囲の少なくとも一である]
に相当するポリアミドとすることができる。
この式において、前記部分は構造化されて、ブロックコポリマー、又はランダムコポリマー、又は交互コポリマーのいずれかを形成させることができる。このコポリマーにおいて、前記部分は異なる長さであるばかりでなく、例えば異なる基Yを有する異なる化学構造にすることもできる。この場合、コポリマーは次の式:
Figure 0004153943
[上式中、RないしR、X、Y、m、m、n及びpは、上述にて付与した意味を有し、YはYとして上述した基から選択されるが、Yとは異なるものである]
に相当するものとすることができる。上述したように、種々の部分は構造化されて、ブロックコポリマー、又はランダムコポリマー、又は交互コポリマーのいずれかを形成させることができる。
本発明の一実施態様では、ポリオルガノシロキサン含有ポリマーは、更にグラフト化コポリマーを含んでいてもよい。よって、シリコーン単位を含むポリアミドはグラフト化可能で、さらに場合によってはアミド基を有するシリコーン鎖で架橋されてもよい。このようなポリマーは三官能性アミン類で合成することができる。
この場合、コポリマーは次の式:
Figure 0004153943
[上式中、X及びXは同一又は異なっており、式(I)においてXに付与した意味を有し、nは式(I)において上述したものであり、Y及びTは式(I)において上述したものであり、R11ないしR18はRないしRと同一の基から選択される基であり、m及びmは1〜1000の範囲の数であり、pは2〜500の範囲でありうる]
の少なくとも一の部分を含有することができる。
式(VII)において:
− pは1〜25、好ましくは1〜7の範囲であり、その間の全値と小範囲を含み、
− R11ないしR18はメチル基であり、
− Tは次の式:
Figure 0004153943
[上式中、R19は水素原子、又はRないしRと定めた基から選択される基であり、R20、R21及びR22は独立して、直鎖状又は分枝状のアルキレン基、好ましくは次の式:
Figure 0004153943
(特にR20、R21及びR22は-CH-CH-を表す)
を有するものである]
の一つに相当し、
− m及びmは15〜500、好ましくは15〜45の範囲であり、
− X及びXは-(CH)10-を表し、さらに
− Yは-CH-を表す、
であることが好ましい。
式(VII)のグラフト化シリコーン部分を有するこれらのポリアミド類は、式IIのポリアミドシリコーン類で共重合させて、ブロックコポリマー、交互コポリマー、又はランダムコポリマーを形成させることができる。コポリマーにおけるグラフト化シリコーン部分(VII)の重量パーセンテージは、0.5重量%〜30重量%の範囲とすることができる。
本発明において、先に示したように、シロキサン単位はポリマー骨格又は主鎖に存在可能であるが、グラフト化又はペンダント鎖に存在することもできる。主鎖において、シロキサン単位は上述したようなセグメントの形態であってよい。ペンダント又はグラフト化鎖において、シロキサン単位は個々に又はセグメントで見られる。
本発明において、好ましいシロキサンベースのポリアミド類は:
− mが15〜100で、その間の全値と小範囲を含む式(III)のポリアミド類;
− 二又はそれ以上のポリアミド類の混合物であって、少なくとも一のポリアミドが15〜50の範囲で、その間の全値と小範囲を含むm値を有し、少なくとも一のポリアミドが30〜300の範囲で、その間の全値と小範囲を含むm値を有するもの;
− 15〜50の範囲から選択されるmと、30〜500の範囲から選択されるmを有し、mに相当する部分がポリアミドの全重量に対して1〜99重量%を表し、mに相当する部分がポリアミドの全重量に対して1〜99重量%を表す、式(V)のポリマー;
− 1)nが2〜10、特に3〜6に等しい80〜99重量%のポリアミドと、
2)nが5〜500、特に6〜100の範囲にある1〜20%のポリアミド、
とを組合せた、式(III)のポリアミドの混合物;
− 少なくとも一の基Y及びYが少なくとも一のヒドロキシル置換基を有している、式(VI)に相当するポリアミド類;
− 二酸の代わりに、活性化二酸(二酸塩化物、二無水物又はジエステル)の少なくとも一部分を用いて合成された式(III)のポリアミド類;
− Xが-(CH)-又は-(CH)10を表す式(III)のポリアミド類;及び
− ステアリルアルコール、ステアリン酸、オクタノール、オクチルアミン等の脂肪アミン類、脂肪アルコール、脂肪酸を含む一官能性アルコール、一官能性酸、一官能性アミン類からなる群から選択される一官能性鎖で終結している、式(III)のポリアミド類;
である。
本発明において、ポリマー鎖の末端基は:
− 合成中にCないしC50一価アルコールを導入することにより、CないしC50アルキルエステル基で、
− シリコーンがα,ω-アミン化されている場合は一酸を、又はシリコーンがα,ω-ジカルボン酸である場合はモノアミンを終結基として取り込むことにより、CないしC50アルキルアミド基で;
終結させることができる。
本発明の一実施態様では、シリコーンポリアミドと炭化水素ポリアミドとのコポリマー、すなわち式(III)又は(IV)の部分と炭化水素ポリアミド部分を含有するコポリマーを使用することができる。この場合、ポリアミド-シリコーン部分は、炭化水素ポリアミドの末端に配列させることができる。
シリコーン類を含むポリアミドベースのポリマーは、脂肪酸二量体をベースとするポリアミド類をシリルアミド化(silylic amidation)することにより生成することができる。このアプローチは、末端部位としてポリアミドに存在する遊離酸部位と、オリゴシロキサン-モノアミン類及び/又はオリゴシロキサン-ジアミン類との反応(アミド化反応)、又はオリゴシロキサンアルコール類又はオリゴシロキサンジオール類との反応(エステル化反応)に関与している。エステル化反応は、当該分野で公知の酸触媒の存在を必要とする。アミド化又はエステル化反応に使用される遊離酸部位を有するポリアミドは、比較的多数の酸末端基を有していることが望ましい(例えば15〜20の高酸価を有するポリアミド類)。
炭化水素ポリアミド類の遊離酸部位をアミド化するためには、1〜300、特に2〜50、好ましくは2、6、9.5、12、13.5、23又は31のシロキサン基を有するシロキサンジアミン類を、脂肪酸二量体をベースとする炭化水素ジアミド類と反応させるために使用することができる。13.5のシロキサン基を有するシロキサンジアミン類が好ましく、最も好ましい結果は、カルボン酸末端基のために高価を有するポリアミド類と、13.5のシロキサン基を有するシロキサンジアミンとを用いて得られる。
反応はキシレン中で実施することができ、溶媒なしに高温で(約180〜200℃)、又は共沸蒸留により溶液から生成した水を抽出する。典型的には、アミド化効率及び反応速度は、シロキサンジアミンが長ければ長いほど、すなわちシロキサン基の数が多ければ多いほど低下する。シロキサン酸、又は有機酸、例えば安息香酸と反応させることにより、ジアミノシロキサン類の最初のアミド化反応後に、遊離のアミン部位をブロックすることができる。
ポリアミド類における遊離酸部位のエステル化は、触媒として試薬の全重量に対して約1重量%のパラ-トルエンスルホン酸を用いて、沸騰キシレン中で実施することができる。
ポリアミドのカルボン酸末端基で実施されるこれらの反応により、ポリマー鎖の末端のみにシリコーン部分が導入される。
またポリアミド-シリコーンコポリマーは、遊離のアミン基を有するポリアミドを使用し、酸基を有するシロキサンとアミド化反応させることにより調製することができる。
更に、当初のポリアミドのエチレンジアミン成分をオリゴシロキサンジアミンで置き換えるようなアミノ基転移を実施するために、高温(例えば200〜300℃)で、オリゴシロキサン-α,ω-ジアミンを用いて、エチレン-ジアミン成分等を有するポリアミドのアミノ基転移を行うことにより、シリコーンポリアミドと炭化水素ポリアミドとのコポリマーをベースにしたゲル化剤を調製することもできる。
炭化水素ポリアミドとポリアミド-シリコーンとのコポリマーは、ペンダントオリゴシロキサン基を有する炭化水素ポリアミド骨格を含むグラフト化コポリマーであってもよい。
これは、例えば:
− 脂肪酸二量体をベースにしたポリアミド類において、不飽和結合をヒドロシリル化することにより;
− ポリアミドのアミド基をシリル化することにより;又は
− 酸化により不飽和ポリアミド類をシリル化する、すなわちアルコール類又はジオール類に不飽和基を酸化させることにより、シロキサンアルコール又はシロキサンカルボン酸と反応するヒドロキシル基を形成させて、
得ることができる。更に不飽和ポリアミド類のオレフィン部位はエポキシド化可能で、ついでエポキシ基をシロキサンアミン類又はシロキサンアルコール類と反応させることができる。
本発明の組成物において使用されるポリオルガノシロキサン含有ポリマーは、最も好ましくは、開示の全体が出典明示によりここに取り込まれる米国特許第5874069号、米国特許第5919441号、米国特許第6051216号及び米国特許第5981680号の文献に記載されているもののようなポリオルガノシロキサンタイプのポリマーである。
本発明の他の実施態様では、ポリオルガノシロキサン含有ポリマーは、ウレタン又は尿素基を有するコポリマー又はホモポリマーである。
上述したように、ポリマーは、ポリマーの骨格、又は側鎖、もしくはペンダント基として、二又はそれ以上のウレタン及び/又は尿素基を有するポリオルガノシロキサン部分を含みうる。
骨格に少なくとも二のウレタン及び/又は尿素基を有するポリマーは、次の式:
Figure 0004153943
[上式中、R、R、R、R、X、Y、m及びnは式(I)にて上述にて付与された意味を有し、Uは-O-又は-NH-を表し、次の式:
Figure 0004153943
がウレタン又は尿素基に相当する]
に相当する少なくとも一の部分を含有するポリマーであってよい。
この式(VIII)において、Yは、場合によってはCないしC15アルキル基、又はCないしC10アリール基で置換されていてもよい、直鎖状又は分枝状のCないしC40アルキレン基であってよい。好ましくは-(CH)-基が使用される。
また、Yは、4,4'-ビフェニレンメタン、p-フェニレン、1,5-ナフチレン、2,4-及び2,6-トルイレン、イソホロンジイソシアナートから誘導される基、メチレン-4-4-ビシクロヘキシル基から選択される基等の、CないしC10アリール基又はCないしC15アルキル基で置換可能な、CないしC12脂環式又は芳香族基を表すこともできる。一般的に、Yは直鎖状又は分枝状のCないしC40アルキレン基又はCないしC12シクロアルキレン基を表すことが好ましい。
更にYは、ジオール又はジアミン型のカップリング剤の一又は複数の分子と、いくつかのジイソシアナート分子との縮合物に相当する、ポリウレタン又はポリ尿素配列を表すこともできる。
それは、次の式:
Figure 0004153943
[上式中、Bは、Yにおいて上述にて付与された基から選択される基であり、Uは-O-又は-NH-であり、Bは:
・中和可能な又は第4級化可能な第3級アミン基、カルボン酸又はスルホン酸基等の、イオン化可能な基を担持することができる、直鎖状又は分枝状のCないしC40アルキレン基、
・シクロヘキサンジメタノール;ジオール基等のアルキレン置換基、又はアルキル、例えば1ないし3のメチル又はエチル基を担持可能なCないしC12シクロアルキレン基、
・CないしCのアルキル置換基を担持可能なフェニレン基、及び
・次の式:
Figure 0004153943
[上式中、Tは、一又は複数のヘテロ原子、例えば酸素、硫黄及び窒素を含有可能な三価の炭化水素基であり、Rはポリオルガノシロキサン鎖又は直鎖状又は分枝状のCないしC50アルキル鎖である]
の基、
から選択される]
に相当しうる。
Tは、例えば次の式:
Figure 0004153943
[wは1〜10の範囲の整数であり、Rはポリオルガノシロキサン鎖である]
を表すこともできる。
Yが直鎖状又は分枝状のCないしC40アルキレン基である場合、-(CH)-及び-(CH)-基が好ましい。
Yに対して上に与えられた式において、dは0〜5、好ましくは0〜3の範囲、さらに好ましくは1又は2に等しい整数とすることができる。
は、好ましくは直鎖状又は分枝状のCないしC40アルキレン基、特に-(CH)-又は-(CH)-、又は次の基:
Figure 0004153943
[Rはポリオルガノシロキサン鎖である]
である。
上述したように、ポリオルガノシロキサン含有ポリマーは、異なる長さ及び/又は構造のシリコーンウレタン及び/又はシリコーン尿素部分から形成可能で、ブロック又はランダムコポリマーの形態にすることができる。
本発明において、シリコーンは、もはや骨格内部ではなく、側方分枝部として、ウレタン及び/又は尿素基を有することができる。
この場合、ポリマーは次の式:
Figure 0004153943
[上式中、R、R、R、m及びmは、式(I)において上述にて付与された意味を有し、
− UはO又はNHを表し、
− R23は、フェニレン基、又はO及びNから選択される一又は複数のヘテロ原子を含有していてもよいCないしC40アルキレン基を表し、
− R24は、場合によっては1ないし3のC-Cアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、直鎖状、分枝状又は環状で飽和又は不飽和のCないしC50アルキル基から選択される]
の少なくとも一の部分を含有することができる。
式(X)の少なくとも一の部分を含有するポリマーは、シロキサン単位、及び尿素又はウレタン基を含有しており、それらは本発明の組成物においてゲル化剤として使用することができる。
シロキサンポリマーは、分枝状化により単一の尿素又はウレタン基を有することができ、又は二つの尿素又はウレタン基を有する分枝状部を含有することもでき、又は一つの尿素又はウレタン基を有する分枝状部、及び二つの尿素及びウレタン基を有する分枝状部の混合物を含有することもできる。
それらは、分枝状化、又はこれらのポリシロキサンとモノイソシアナートとを反応させることにより、一又は二のアミノ基を有する分枝状のポリシロキサン類から得ることができる。
アミノ及びジアミノ分枝状部を有するこの型の出発ポリマーの例として、次の式:
Figure 0004153943
に相当するポリマーを挙げることができる。
これらの式では、符号「/」は、セグメントが異なる長さで、ランダムな順序にすることができることを示しており、Rは、好ましくは1〜6の炭素原子、さらに好ましくは1〜3の炭素原子を有する直鎖状の脂肪族基を表す。
分枝状部を有するこれらのポリマーは、一官能性基とアミノ基の一つとを反応させ、水素相互作用を生じせしめうる基を形成させるために、ポリマー分子当たり少なくとも3のアミノ基を有するシロキサンポリマーと、唯一の一官能性基(例えば酸、イソシアナート又はイソチオシアナート)を有する化合物とを反応させることにより形成させることができる。水素相互作用を生じせしめうる基がこれらの側鎖において形成されるように、アミノ基がシロキサンポリマーの主鎖から伸長した側鎖にある、又は水素相互作用可能な基がポリマーの末端基となるように、アミノ基は主鎖の末端にあるようにすることもできる。
シロキサン単位及び水素相互作用を生じせしめうる基を有するポリマーを形成するための手順として、直接ゲルが提供されるように、シリコーン溶媒においてシロキサンジアミンとジイソシアナートとを反応させることを挙げることができる。反応はシリコーン流体で実施することができ、結果として得られる生成物は、高温でシリコーン流体に溶解し、ついで、この系の温度は、ゲルが形成するように低下される。
本発明の組成物に導入するのに好ましいポリマーは、水素相互作用を生じせしめうる基として、尿素基をポリマーの骨格に含有し、直鎖状であるシロキサン-尿素のコポリマーである。
4つの尿素基で終結するポリシロキサンの例として、次の式:
Figure 0004153943
[上式中、Phはフェニル基であり、nは0より大きい数であり、これは少なくとも1、2〜500、2〜200、1〜300、特に1〜100で間の全値と小範囲を含み、例えば50の数である]
のポリマーを挙げることができる。
このポリマーはアミノ基を有する次のポリシロキサン:
Figure 0004153943
とイソシアン酸フェニルとの反応により得られる。
シリコーンポリマー鎖に尿素又はウレタン基を有する式(VIII)のポリマーは、次の式:
Figure 0004153943
[上式中、m、R、R、R、R及びXは、式(I)で記載されたものである]
のα,ω-NH又は-OH末端基を有するシリコーンと、Yが式(I)に付与された意味を有するジイソシアナートOCN-Y-NCOと:場合によっては、Bが式(IX)に記載されたものである、式HN-B-NH又はHO-B-OHのジオール又はジアミンカップリング剤とを反応させることにより得ることができる。
2つの試薬、ジイソシアナートとカップリング剤との間の化学量論的割合に従えば、Yは、dが0に等しいか、又はdが1ないし5に等しい、式(IX)のものとすることができる。
式(II)又は(III)のシリコーンポリアミド類の場合におけるように、異なる長さ及び構造を有する部分、特にシリコーン単位の数により異なる長さを有する部分を含有するシリコーンポリウレタン類又はポリ尿素類を、本発明において使用することができる。この場合、コポリマーは、例えば次の式:
Figure 0004153943
[上式中、R、R、R、R、X、Y及びUは式(VIII)において記載されたものであり、m、m、n及びpは式(V)において記載されたものである]
に相当しうる。
また分枝状のシリコーンポリウレタン類又はポリ尿素類は、ジイソシアナートOCN-Y-NCOの代わりに、次の式:
Figure 0004153943
のトリイソシアナートを使用することにより得ることができる。
水素相互作用を生じせしめうる基を有するオルガノシロキサン鎖を含有する分枝状部を含むシリコーンポリウレタン又はポリ尿素はこのようにして得られる。このようなポリマーは、例えば次の式:
Figure 0004153943
[上式中、X及びXは同一又は異なっており、式(I)においてXとして付与された意味を有し、nは式(I)に記載したものであり、Y及びTは式(I)に記載したものであり、R11ないしR18はRないしRと同一の基から選択される基であり、m及びmは上に定義した通りである]
に相当する部分を含む。
ポリアミド類の場合におけるように、このコポリマーは、分枝状化することなくシリコーンポリウレタン部分を含有することができる。
本発明の他の実施態様では、好ましいシロキサンベースのポリ尿素類及びポリウレタン類は:
− mが15〜300、例えば15〜100で、その間の全ての値と小範囲を含む、式(VIII)のポリマー;
− 少なくとも一のポリマーが15〜50の範囲のm値を有し、少なくとも一のポリマーが30〜300の範囲のm値を有し、その間の全ての値と小範囲を含む、二又はそれ以上のポリマーの混合物;
− 15〜50の範囲から選択されるmと、30〜500の範囲から選択されるmを有し、mに相当する部分がポリマーの全重量に対して1〜99重量%を表し、mに相当する部分がポリマーの全重量に対して1〜99重量%を表す、式(XII)のポリマー;
− 1)nが2〜10、特に3〜6に等しい80〜99重量%のポリマーと、
2)nが5〜500、特に6〜100の範囲にある1〜20%のポリマー、
とを組合せた、式(VIII)のポリマーの混合物;
− 少なくとも一の基Yが少なくとも一のヒドロキシル置換基を有している、式(VIII)の二つの部分を含有するコポリマー;
− 二酸の代わりに、活性化二酸(二酸塩化物、二無水物又はジエステル)の少なくとも一部分を用いて合成された式(VIII)のポリマー;
− Xが-(CH)-又は-(CH)10を表す式(VIII)のポリマー;及び
− ステアリル酸、ステアリン酸、オクタノール、オクチルアミン等の脂肪アミン類、脂肪アルコール、脂肪酸を含む一官能性アルコール、一官能性酸、一官能性アミン類からなる群から選択される一官能性鎖で終結している、式(VIII)のポリマー;
である。
ポリアミド類の場合におけるように、シリコーンポリウレタン--又はポリ尿素--及び炭化水素ポリウレタン又はポリ尿素のコポリマーは、ポリエステル、ポリエーテル又はポリオレフィン等の、非シリコーン性のα,ω-二官能性配列の存在下で、ポリマーを合成させる反応を実施することにより、本発明で使用することができる。
先に示したように、本発明のホモポリマー又はコポリマーは、ポリマーの主鎖にシロキサン部分、及びポリマーの主鎖又はその末端、もしくは主鎖の側鎖又は分枝状部において、水素相互作用を生じせしめうる基を有することができる。これは、次の5つの配列:
Figure 0004153943
[上式中、連続線はシロキサンポリマーの主鎖であり、四角は水素相互作用を生じせしめうる基を表す]
に相当しうる。
ケース(1)において、水素相互作用を生じせしめうる基は主鎖の末端に配列している。
ケース(2)において、水素相互作用を生じせしめうる二つの基は主鎖の末端にそれぞれ配列している。
ケース(3)において、水素相互作用を生じせしめうる基は、繰り返し部分において主鎖の内部に配列している。
ケース(4)及び(5)において、これらは、水素相互作用を生じせしめうる基を有さない部分と共重合する部分の第1列の主鎖の分枝状部に、水素相互作用を生じせしめうる基が配列しているコポリマーである。好ましくは、n、x及びyの値は、ポリマーが、脂肪相、好ましくはシリコーン油をベースとする脂肪相のゲル化剤として所望の特性を有するような値である。
使用可能なポリマーの例としては、その全体の開示が出典明示によりここに取り込まれる米国特許第5981680号の開示に従って得られるシリコーンポリマーを挙げることができる。
ポリオルガノシロキサン含有ポリマーの更なる例は米国特許第6503632号及び6569955号に記載されており、その双方の全体が出典明示によりここに取り込まれる。
上に記載したように、本発明のポリマーは室温で固体又は液体でありうる。固体の場合、ポリマーは好ましくは50℃〜190℃の軟化点を有する。最も好ましくは、それらは70〜130℃を含む65〜150℃の範囲の軟化点を有する。この軟化点は他の構造化ポリマーより低く、本発明の主題であるポリマーの使用が容易になり、液状脂肪相の分解が制限される。
上に記載したように、本発明のポリオルガノシロキサン含有ポリマーはシロキサン単位とアミド結合のような水素相互作用を形成可能な少なくとも二つの基の双方を含む。シロキサン単位は、存在するならばシリコーン流体(例えばシクロメチコーン)との相容性をもたらし得る一方、水素相互作用を形成可能な基及びアミド結合の間隔と位置の選択はゲル化と化粧品製品の生成を容易にし得る。
非シリコーン-ポリアミドコポリマー
単独又は上記のものとの組み合わせで使用することができる他の構造化剤はユニクリア(Uniclear)又はシルバクリア(Sylvaclear)として商取引で知られているもののような非シリコーンポリアミドである。これらの非シリコーンポリアミドは、異なった末端基を有し、例えばユニクリア80又は100として知られているエステル末端、例えばシルバクリアA200として知られているアミド末端、シルバクリアAF1900として知られているポリアルキレンオキシ末端、並びにエステル末端のポリエステルアミド類である。これらの非シリコーンポリアミド類は例えばフロリダ州ジャクソンビルのアリゾナケミカル社から入手することができ、全体の内容を出典明示により取り込む米国特許第5783657号、米国特許第6402408号、米国特許第6268466号、米国特許第6552160号に記載されている。
ロウ
組成物はまた構造化剤として単独で又はシリコーン-ポリアミドコポリマー及び/又は非シリコーン-ポリアミドコポリマー構造化剤と組み合わせて一又は複数のロウを含みうる。本発明の目的に対して、ロウは室温(25℃)及び大気圧(760mmHg、つまり101KPa)で固体であり、可逆的な固体/液体状態変化を受け、40℃を超え、更に55℃を超え、200℃まででもよい融点を有し、固体状態で異方性結晶構造を有する親油性脂肪化合物である。結晶サイズは、結晶が光を回折及び/又は散乱し、曇った程度の差はあれ不透明な外観を組成物に与えるようなものである。ロウをその融点にすることにより、油と混和性にし、微視的に均一な混合物を形成することが可能であるが、混合物の温度を室温に戻すと、混合物の油中にロウの再結晶化が生じる。混合物の光沢が低減する理由は混合物におけるこの再結晶化である。従って、組成物は有利にはロウを殆ど含まないか全く含まず、特に5%未満のロウである。
組成物は、それが組成物の重量の5%又はそれ未満のロウを含んでいる場合、「実質的にロウ非含有」である。組成物は、それが組成物の重量の1%未満のロウを含んでいる場合、「本質的にロウ非含有」である。組成物は、それが組成物の重量の0.25%未満のロウを含んでいる場合、「ロウ非含有」である。組成物はまたロウを全く含んでいなくてもよい。
本発明において、ロウは化粧品及び皮膚科学において一般に使用されるものである;それらは、例えば、天然由来のもの、例えばミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、オーリクーリー(ouricury)ロウ、モクロウ、コルク繊維ロウ、サトウキビロウ、パラフィンロウ、亜炭ロウ、マイクロクリスタリンロウ、ラノリンロウ、モンタンロウ、オゾケライト、水添油、例えば水添ホホバ油、並びに合成由来のもの、例えばエチレンの重合により得られるポリエチレンロウ、フィッシャー−トロプシュ合成法によって得られるロウ、40℃で固体、例えば55℃以上で固体である脂肪酸エステル及びグリセリド、シリコーンロウ、例えば40℃で固体、例えば55℃以上で固体であるアルキル-及びアルコキシ-ポリ(ジ)メチルシロキサン及び/又はポリ(ジ)メチルシロキサンである。
本発明によれば、融点値は5又は10℃/分の温度上昇での「示差走査熱量法」によって測定される融解ピークに対応する。
ヒドロカルビル官能シロキサン
本発明のヒドロカルビル官能シロキサンは、式R a1SiO(3−a1)/2(ここで、Rは任意の一価炭化水素基であるが、典型的には1−20の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アラルキル、又はアリール基であり、Rは式-R**OCHCHOHを有するヒドロカルビル基であり;R**は2から6の炭素原子を含む二価炭化水素基であり、aは0〜2である)のシロキシ単位を含む。好適なヒドロカルビル官能オルガノポリシロキサンには、全ての開示の全体が出典明示によりここに取り込まれる米国特許出願公開第2003/0228333号、第2004/0223936号及び第2004/0197285号に記載されたものが含まれる。オルガノポリシロキサンは当該分野でよく知られており、しばしば、M単位(R SiO0.5)、D単位(R SiO)、T単位(RSiO1.5)、又はQ単位(SiO)(ここで、Rは独立して任意の一価炭化水素基である)を含むことが指定される。本発明において、オルガノポリシロキサンはRと示された式-R**OCHCHOHの少なくとも一のヒドロカルビル置換基を有している。ヒドロカルビル置換基中のR**基は、2〜6の炭素原子を含む二価炭化水素基である。R**二価炭化水素はエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、又はヘキシレンによって表される。典型的には、二価炭化水素はプロピレン基-CHCHCH-である。ヒドロカルビル基はSi-C結合を介してオルガノポリシロキサンに結合している。ヒドロカルビル置換基は任意のオルガノシロキシ単位への結合を介してオルガノシロキシ中に存在し得、つまり、それは任意のM、D、又はTシロキシ単位上に存在しうる。換言すれば、ヒドロカルビル官能シロキシ単位は、M単位(R SiO0.5)、D単位(RSiO)、T単位(RSiO0.5)、又はこれらの何れかの混合物であり得る。ヒドロカルビル官能オルガノポリシロキサンはまた一般式(R SiO0.5)、(R SiO)、(RSiO1.5)、又は(SiO)の任意の数の更なるM、D、T、又はQシロキシ単位を含み得、但し、オルガノポリシロキサンはRが存在する少なくとも一のシロキシ単位を有する。
ヒドロカルビル官能オルガノポリシロキサンの重量平均分子量(M)又は数平均分子量(M)は様々であり得、限定されない。ヒドロカルビル官能オルガノポリシロキサンの形態は液体か又は固体であり得るが、一般には液体である。本発明のオルガノポリシロキサン中に存在するヒドロカルビル官能基の量は様々であり得るが、典型的にはオルガノポリシロキサンの全質量の1〜40質量パーセント、あるいは5〜30質量パーセント、又はあるいは10〜20質量パーセントの範囲である。
一実施態様では、ヒドロカルビル官能オルガノポリシロキサンは次の基から選択される式を有する:
SiO(RSiO)y1SiR
SiO(R SiO)x1(RSiO)y1SiR
SiO(R SiO)x1SiR
SiO(RSiO)z1SiR
SiO(R SiO)x1(RSiO)z1SiR
SiO(R SiO)x1SiR
SiO(RSiO)z1SiR
SiO(R SiO)x1(RSiO)z1SiR
及び式-(MeSiO)m4(MeRSiO)n4-の環状シロキサン。
これらの式において、Rは1−20の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アラルキル、又はアリール基であり;Rは上に定義したヒドロカルビル基であり、xは1−500であり、yは1−40であり、zは1−40であり、mは1−6であり、nは1−6であり、m+nの合計は3−12である。
他の実施態様では、ヒドロカルビル官能オルガノポリシロキサンは、式(SiO)c1(R3* SiO3/2)d1(R3* SiO)e1(R3* SiO1/2)f1{O1/2SiR3* 4*}g1(ここで、R3*は1−20の炭素原子を持つアルキル基、3−20の炭素原子のシクロアルキル基、2−20の炭素原子を持つアルケニル基、アラルキル基、又はアリール基であり;R4*は上のRと同じである、つまり、次の式(i)から(iv):
-(CH)c1(OCHCH)OR** (i)
-(CH)c1(OCHCHCH)OR** (ii)
-(CH)c1[OCHCH(CHCH)]OR** (iii)
-(R)b1OR** (iv)
及びgが1−15000である)の一つを有する樹脂である。このような樹脂では、c、d、e、及びfはモルパーセントを表し、c<100、c+d>0、及びc+d+e+fが100である。この種のオルガノシロキサン樹脂は典型的には約0.01−15重量%のシラノールを含む。
好適な実施態様では、ヒドロカルビル官能オルガノシロキサンは式RMeSiO(MeSiO)x1SiMeを有し、ここでRは-(CH)OCHCHOHで、xは1〜100であり、あるいは5〜50、又はあるいは10〜20である。
本発明のヒドロカルビル官能オルガノシロキサンはオルガノハイドロジェンシロキサン及びオレフィン置換ポリオキシアルキレンのヒドロシリル化のような標準的な方法によって製造することができる。ヒドロシリル化反応は典型的には反応物質の取り扱いを補助し、発熱反応を和らげ又は反応物質の溶解を促進するためにベンゼン、トルエン、キシレン、又はイソプロパノールのような低分子量の揮発性炭化水素溶媒中で実施される。このようなプロセスは例えば出典明示によりここに取り込まれる米国特許第2283218号に記載されている。
一実施態様では、本発明の構造化剤及びヒドロカルビル官能シロキサンは耐移り性を付与するのに効果的な量で存在し得、また次の性質:柔軟性、ソフトさ、つけているときの快適感の少なくとも一つをもたらしうる。また、本発明の組成物は組成物が適用されたケラチン物質にしなやかさ(flexibility)及び/又は良好な付着性を示すことが好ましい。他の好適な実施態様では、本発明の組成物はケラチン物質に適用した際、実質的にべとつかない。
本発明の組成物では、構造化剤は組成物の全重量に対して、好ましくは0.1〜80重量%、より好ましくは0.5〜50重量%、より好ましくは1〜40重量%、より好ましくは約10〜約35重量%、より好ましくは約15〜約30重量%、最も好ましくは約18〜約25重量%の量で存在する。
ヒドロカルビル修飾シロキサンは、好ましくは0.1〜80重量%、より好ましくは0.5〜70重量%、より好ましくは1〜60重量%、好ましくは5〜55重量%、より好ましくは10〜50重量%、より好ましくは15〜45重量%、より好ましくは18〜40重量%、最も好ましくは約20〜約40重量%の量で組成物中に存在する。
スティックのような意図される用途に応じて、組成物の硬度もまた考慮されうる。組成物の硬度は例えばグラム力(gf)で表すことができる。本発明の組成物は例えば20gf〜2000gf、例えば20gf〜900gf、更には例えば20gf〜600gfの範囲の硬度を有する。
この硬度は二つの方法の一つによって測定される。硬度の第一の試験法は、組成物中にプローブを貫入させ、特に高さ25mmと直径8mmのエボナイトシリンダーを備えたテクスチャーアナライザー(例えばレオ(Rheo)社のTA-XT2i)を使用する方法による。硬度測定は組成物の5通りの試料の中心について20℃で実施する。シリンダーを2mm/sの前速度で組成物の各試料中に導入した後、0.5mm/sの速度と最後に2mm/sの後速度で導入し、全変位は1mmである。記録される硬度値は観察される最大ピークの値である。測定誤差は±50gfである。
第二の硬度試験法は、組成物を直径8.1mm又は好ましくは12.7mmのスティックに切断し、速度100mm/分でインデルコ-シャティロン社(Indelco-Chatillon Co.)のDFGHS2張力測定器を使用し、20℃で硬度を測定することを含む、「チーズワイヤー」法である。この方法の硬度値は、上述した条件でスティックを切断するために要した剪断力を、グラムで表したものである。この方法によった場合、スティック形態でありうる本発明の組成物の硬度は、8.1mm径のスティックの試料に対して、例えば30gf〜300gf、例えば30gf〜250gfであり、12.7mm径のスティックの試料に対して30gf〜200gf、更には30gf〜120gfの範囲にある。
本発明の組成物の硬度は、組成物が自身で立ち、容易に崩壊して、ケラチン物質に満足のいく付着物を形成できるような値である。また、これらの硬度により、例えばスティック状又は皿状の形態に鋳型成形又は成形された本発明の組成物に、良好な衝撃強度を付与することができる。
当業者であれば、所望の硬度及び考慮される用途に基づき、上に概説した硬度試験法の少なくとも一方の使用を選択して、組成物を評価するであろう。意図する用途を考慮して、これらの硬度試験法の少なくとも一方から許容可能な硬度が得られるならば、組成物は本発明の好適な実施態様に入る。
明らかなように、本発明の組成物の硬度は、組成物が有利には自身で立ち、容易に崩壊して、皮膚及び/又は唇及び/又は体表面成長部、例えばケラチン繊維に満足のいく付着物を形成できるようになされる。更に、この硬度により、本発明の組成物は良好な衝撃強度を有する。
本発明の好適な実施態様では、スティック形態の組成物は、変形可能で可撓性のある弾性的固体の性質を有しており、適用する際に、顕著に弾性的な柔軟性を付与する。従来技術のスティック形態の組成物はこのような弾性感や可撓性を有していなかった。
液状脂肪相
本発明の好適な実施態様では、(a)ポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤を、(b)ヒドロカルビル修飾シロキサンと組合せて含有し、また(c)液状脂肪相を含有する化粧品組成物が提供される。好ましくは、液状脂肪相は、少なくとも一の揮発性油、例えばシリコーン揮発性油、炭化水素揮発性油、又はその混合物を含有する。
この実施態様によれば、液状脂肪相は、独立に又は組み合わせて、揮発性シリコーン油、非揮発性シリコーン油、揮発性非シリコーン油及び非揮発性非シリコーン油を含みうる。一実施態様では、本発明の組成物は実質的にシリコーン油を含まない(つまり、シリコーン油が約0.1%未満である)。他の実施態様では、組成物は実質的に非シリコーン油を含まない(つまり、非シリコーン油が約0.1%未満である)。他の実施態様では、実質的に非揮発性油を含まない(つまり、非揮発性油が約0.1%未満である)。
本発明では、揮発性油が存在している場合、これらの揮発性油は皮膚、唇又はケラチン繊維への組成物の塗布を容易にする。
一実施態様では、組成物は一又は複数の揮発性シリコーン油を含みうる。このような揮発性シリコーンの例には、6cSt以下の室温での粘度を有し、2から7のケイ素原子を含む直鎖状又は環状シリコーン類で、1から10の炭素原子のアルキル又はアルコキシ基で置換されていてもよいシリコーン類が含まれる。本発明において使用できる特定の油には、オクタメチルテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン並びにその混合物が含まれる。使用することができる他の揮発性油には94℃の引火点を有する信越の市販品である粘度6cStのKF96Aが含まれる。好ましくは、揮発性シリコーン油は少なくとも40℃の引火点を有する。
揮発性シリコーン油の非限定的な例は以下の表1にまとめる。
Figure 0004153943
本発明において使用することができる他のシリコーン油の例には、室温で液体である非揮発性線形ポリジメチルシロキサン(PDMSs);ペンダント基であるか、及び/又はシリコーン鎖の末端にあるアルキル、アルコキシ又はフェニル基であって、2から24の炭素原子を含む基を含むポリジメチルシロキサン類;フェニルトリメチコーン類、フェニルジメチコーン類、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン類、ジフェニルジメチコーン類、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン類及び2-フェニルエチルトリメチルシロキシシリケートが含まれる。
更に、揮発性直鎖状シリコーン油を本発明の組成物に用いることができる。好適な揮発性直鎖状シリコーン油には、米国特許第6338839号及び国際公開第03/042221号に記載されたものが含まれ、この文献の内容を出典明示によりここに取り込む。一実施態様では、揮発性直鎖状シリコーン油はデカメチルテトラシロキサンである。他の実施態様では、デカメチルテトラシロキサンは、デカメチルテトラシロキサンよりも揮発性である他の溶媒と更に組み合わせる。
溶媒/油の揮発性は米国特許第6338839号に記載された蒸発速度を使用して決定することができる。
他の好適な実施態様では、組成物は、揮発性炭化水素油、アルコール、揮発性エステル及び揮発性エーテルから選択されうる一又は複数の非シリコーン揮発性油を含んでいてもよい。そのような揮発性非シリコーン油の例には、限定されるものではないが、8から16の炭素原子を有する揮発性炭化水素油とその混合物、特に分枝状C〜C16アルカン類、例えばC〜C16イソアルカン類(イソパラフィンとしても知られている)、イソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、及び例えばアイソパー(Isopar)又はパーメチル(Permethyl)の商品名で販売されている油、C〜C16分枝エステル、例えばネオペンタン酸イソヘキシル又はイソデシル及びその混合物が含まれる。好ましくは、揮発性非シリコーン油は少なくとも40℃の引火点を有する。
Figure 0004153943
本発明の組成物において使用することができる他の非シリコーン油の例には、極性油、例えば:
− 脂肪酸が多様な鎖長さを有してもよく、これらの鎖が直鎖状又は分枝状で飽和又は不飽和であってもよい、グリセロールの脂肪酸エステルからなる高トリグリセリド含量の炭化水素系植物性油で;これらの油には、特に小麦胚芽油、コーン油、ヒマワリ油、カリテバター、ヒマシ油、スイートアルモンド油、マカダミア油、アプリコット油、大豆油、菜種油、綿の種油、アルファルファ油、ポピー油、カボチャ油、ゴマ油、ゼニアオイ(marrow)油、アボカド油、ヘーゼルナッツ油、グレープシード油、クロフサスグリの種油、月見草油、雑穀油、大麦油、キノア(quinoa)油、オリブ油、ライ麦油、ベニバナ油、ククイノキ油、トケイソウ油及びジャコウバラ油;又はカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えばステアリネリデュボア(Stearineries Dubois)社から販売されているもの、又はダイナミットノーベル(Dynamit Nobel)社からミグリオール(Miglyol)810、812及び818の商品名で販売されているもの;
− 式RCOORの合成油又はエステルであって、Rは7〜19の炭素原子を含む、1〜40の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の高級脂肪酸残基を表し、Rは3〜20の炭素原子を含む1〜40の炭素原子を有する分枝状炭化水素ベース鎖を表し、R+R≧10のもの、例えばプルセリン油(オクタン酸ケトステアリル)、イソノナン酸イソノニル、安息香酸C12〜C15アルキル;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、アルコール類又はポリアルコール類のオクタノアート類、デカノアート類又はリシノレアート類;ヒドロキシエステル、例えば乳酸イソステアリル又はリンゴ酸ジイソステアリル;及びペンタエリトリトールエステル;
− 10〜40の炭素原子を含む合成エーテル;
− C〜C26脂肪アルコール類、例えばオレインアルコール;及び
− それらの混合物、
が含まれる。
好ましくは、液状脂肪相は、存在する場合、組成物の全重量の5%〜98.4%、より好ましくは組成物の全重量の10%〜80%、最も好ましくは20%〜75%を占める。
皮膜形成剤
本発明の組成物は、有利には、一又は複数の皮膜形成剤を含有する。皮膜形成剤は当該分野で知られている。
本発明の好適な実施態様では、少なくとも一のポリオルガノシロキサン含有ポリマーと少なくとも一のシリコーン皮膜形成剤、好ましくはMK又はMQ樹脂又はその混合物を含有する組成物が提供される。
シリコーン樹脂の命名法は「MDTQ」命名法の名称で、当該技術で公知であり、それによれば、シリコーン樹脂は、ポリマーを構成する様々なシロキサンモノマー単位に従い記載される。
「MDTQ」の各文字は、異なる種類の部分に相当する。符号「M」は、一官能性部分(CH)SiO1/2に相当する。この単位は、ケイ素原子が、その単位がポリマーの一部である場合に唯一の酸素を共有しているため、一官能性であると見なされる。「M」単位は、次の構造:
Figure 0004153943
によって表すことができる。
M単位のメチル基の少なくとも一は、例えば次の構造:
Figure 0004153943
により表される、式[R(CH)]SiO1/2の単位が生成するように、置き換えることも可能である。
上式中、Rはメチル基以外の基から選択される。このような基の非限定的な例には、メチル基以外のアルキル基、アルケン基、アルキン基、ヒドロキシル基、チオール基、エステル基、酸基、エーテル基が含まれ、メチル基以外の基は更に置換されうる。
符号「D」は二官能性部分(CH)SiO2/2を表し、ケイ素原子に結合した2つの利酸素原子はポリマー鎖の残りへの結合のために使用される。「D」単位はジメチコーン油の主要な構築ブロックであり、次の式で表すことができる:
Figure 0004153943
D単位のメチル基の少なくとも一つは他の基で置き換えられてもよく、例えば[R(CH)]SiO1/2の単位を形成する。
符号「T」は三官能性単位(CH)SiO3/2を表し、次の式によって表すことができる:
Figure 0004153943
T単位のメチル基の少なくとも一つは他の基で置き換えられてもよく、例えば[R(CH)]SiO1/2の単位を形成する。
同様に、符号「Q」は、四官能性単位SiO4/2を表し、ケイ素原子に結合した4つ全ての酸素は、ポリマー鎖の残りに結合される。
よって、非常に多くの多様なシリコーンポリマーを製造することができる。更に、当業者には、各潜在的なシリコーンポリマーの特性が、モノマーの種類、置換基の種類、ポリマー鎖の大きさ、架橋度、及び側鎖の大きさに依存して変化するであろうことは明らかである。
シリコーンポリマーの非限定的な例には、シラン類、シロキサン類、シロキシシリカート類、及びシルセスキオキサン類が含まれる。このようなシロキサンの非限定的例は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)である。ポリジメチルシロキサン類は、一般的に直鎖状の長鎖の(CH)SiO2/2(すなわちD単位)からなり、ポリマーの大きさ及びポリマーにおける任意の置換基(類)の存在の有無及び性質の双方に依存する粘度を有する。シロキシシリカートの非限定的例はトリメチルシロキシシリカートであり、次の式により表すことができる:
[(CH)XSiXO]X(SiO4/2)
(すなわちMQ単位)上式中、x及びyは、例えば50〜80の範囲であってよい。他方、シルセスキオキサン類は、次の式によって表すことができる:
(CHSiO3/2)
(すなわちT単位)上式中、xは、例えば数千までの値を有するものであってよい。
ポリメチルシルセスキオキサン類は、メチル基を置き換える置換基を有さないシルセスキオキサン類である。ある種のポリメチルシルセスキオキサン類は、既に毛髪の手入れ用組成物に使用されている。例えばその開示が出典明示によりここに取り込まれる米国特許第5246694号が参照され、グアーガムの誘導体であるカチオン性ポリマー、及び揮発性シリコーンに高粘度のシリコーンが入った水性エマルション、界面活性剤を含有するシャンプー用組成物が開示されている。そこに開示されている高粘度のシリコーンは、ダウ・コーニング社及びジェネラル・エレクトリック社(General Electric)から入手可能なレジンMQ等のシロキシシリカート、及びワッカー社(Wacker)から入手可能なレジンMK(シリコンハーズ(SiliconHarz)MKとも称される)等のポリメチルシルセスキオキサンを含むシリコーン樹脂から選択されてよい。
レジンMK及びレジンMQシリコーン樹脂は揮発性担体が蒸発した後に皮膜を形成しうる。MQ皮膜は一般に硬く、室温で脆いが、MK皮膜は一般に連続で可撓性があり、つまり脆くない。用途に応じて、可塑剤を添加してより可撓性があり、よってより快適な皮膜を得ることができる。
一実施態様では、シリコーン皮膜形成剤は、ワッカー・ケミー社(Wacker Chemie)から入手可能な、レジンMKとも称されるベルシル(Belsil)PMS MK等の、ポリメチルシルセスキオキサン皮膜形成剤であってよい。このポリメチルシルセスキオキサン皮膜形成剤は、重合した繰り返し単位CHSiO3/2(T単位)を含有するポリマーであり、1重量%又は1モル%までの式(CH)SiO2/2単位(D単位)を含有してもよい。このポリマーの重量平均分子量は10000であると推定される。またポリマーは、以下の図で例証するような「かご型」及び「はしご型」の立体配置であると考えられている。ほとんどのポリマーが「はしご型」立体配置であり、ここでポリマーの末端はエトキシ(CHCHO)基でキャップされている。エトキシ基は、一般的に4.5重量%の量で存在しており、モルパーセントは一般的に7%(シリコーン単位)である。エトキシ基は水と反応可能であり、少量で可変量のSiOHもポリマー中に存在し得る。
Figure 0004153943
Figure 0004153943
本発明での使用に適した少なくとも一のポリメチルシルセスキオキサン皮膜形成剤の他の非限定的例は、信越から入手可能なKR-220Lである。このポリメチルシルセスキオキサン皮膜形成剤は、シリコーンT-単位(すなわち、式CHSiO3/2のもの)からなり、Si-OH(又はシラノール)末端単位を有する。KR-220LにD単位は存在しない。
本発明の実施に有用でありうる少なくとも一のポリメチルシルセスキオキサン皮膜形成剤の他の非限定的例には、KR-242A(メチルT単位(98%)及びジメチルD単位(2%)からなり、Si-OH末端単位を有する)、及びKR-251(メチルT単位(88%)及びジメチルD単位(12%)からなり、Si-OH末端単位を有する)が含まれ、双方とも信越から入手可能である。
現在クレームされている組成物における少なくとも一のポリメチルシルセスキオキサン皮膜形成剤の濃度は、用途によってかなり変動する。当業者であれば、所望する用途に応じて、少なくとも一のポリメチルシルセスキオキサン皮膜形成剤の量を常套的に決定することができる。
他の実施態様では、シリコーン皮膜形成剤は、シロキシシリカート類から選択され得る。好ましくは、シロキシシリカートはトリメチルシロキシシリカートであり、パウダーの形態であってもなくてもよい。トリメチルシロキシシリカート(TMS)は、TMS803の商品名でワッカー社(Wacker)から、SR1000の商品名でジェネラル・エレクトリック社から商業的に入手可能である。さらに、TMSは、例えばシクロメチコーン等の溶媒において、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical)から商業的に入手可能である。しかしながら本発明において、TMSは100%活性物質の形態、すなわち溶媒なしの形態で使用され得る。
シリコーン皮膜形成剤の非限定的例には、その開示が出典明示によってここに取り込まれる、米国特許第5061481号、同第5219560号及び同第5262087号に記載されているもの等のシリコーン/(メタ)アクリラートコポリマーが含まれる。シリコーン皮膜形成剤のさらなる非限定的例は、少なくとも一の無極性シリコーン鎖にグラフトしたビニルコポリマーと、少なくとも一の極性(メタ)アクリラート単位の繰り返し単位を含有する無極性シリコーンコポリマーである。このようなコポリマーの非限定的例は、アクリラート類/ジメチコーンのコポリマー、例えば信越から商業的に入手可能なもの、特にKP-545の商品名で販売されている製品、又はアクリラート類/アクリル酸ステアリル/ジメチコーンアクリラート類のコポリマー、例えば信越から商業的に入手可能なもの、特にKP-561の商品名で販売されている製品、及びアクリラート類/アクリル酸ベヘニル/ジメチコーンアクリラート類のコポリマー、例えば信越から商業的に入手可能なもの、特にKP-562の商品名で販売されている製品である。
本発明での使用に適したシリコーン皮膜形成剤の他の非限定的例は、その開示が出典明示によってここに取り込まれる、米国特許第6045782号、同5334737号及び同4725658号に開示されている、次の式(XIV)及び(XV):
SiO[4−(a+b)/2] (XIV);及び
R' SiO1/2 (XV)
[上式中:
R及びR'は同一でも異なっていてもよく、それぞれ置換されていてもよい炭化水素基から選択され;
a及びbは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の範囲の数であり、但しaとbの合計は1〜3の範囲の数であり、
x及びyは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の範囲の数であり、但しxとyの合計は1〜3の範囲の数であり;
は同一でも異なっていてもよく、それぞれ少なくとも一のカルボキシルエステルを含む基から選択される]
の単位を含むシリコーンエステルである。
一実施態様では、R基は、少なくとも一の酸と少なくとも一のアルコールとの反応から形成される少なくとも一のエステル基を含む群から選択される。他の実施態様において、少なくとも一の酸は少なくとも二の炭素原子を有する。他の実施態様では、少なくとも一のアルコールは少なくとも10の炭素原子を有する。少なくとも一の酸の非限定的例には分枝状の酸、例えばイソステアリン酸、及び直鎖状の酸、例えばベヘン酸が含まれる。少なくとも一のアルコールの非限定的例には、一価アルコール及び多価アルコール、例えばn-プロパノール、及び分枝状のエーテルアルカノール類、例えば(3,3,3-トリメチロールプロポキシ)プロパンが含まれる。
少なくとも一のシリコーン皮膜形成剤のさらなる非限定的例には、液状のシロキシシリカート類及びシリコーンエステル、例えばその開示が出典明示によってここに導入される米国特許第5334737号に開示されているもの、例えばジイソステアロイルトリメチロールプロパンシロキシシリカート、及びジラウロイルトリメチロールプロパンシロキシシリカートが含まれ、それぞれSF1318及びSF1312の商品名でジェネラル・エレクトリック社から商業的に入手可能である。
少なくとも一のシリコーン皮膜形成剤のさらなる非限定的例には、ペンダントフルオロケミカル基及びペンダントシロキサン基から選択される少なくとも一の鎖と、ビニルポリマー、メタクリルポリマー及びアクリルポリマーから選択される骨格を有するポリマーが含まれる。このようなポリマーの非限定的例には、少なくとも一のAモノマーから誘導される少なくとも一の単位、少なくとも一のCモノマーから誘導される少なくとも一の単位、Dモノマーから誘導される少なくとも一の単位、場合によっては少なくとも一のBモノマーから誘導される少なくとも一の単位を含有しており、ここで:
Aは同一でも異なっていてもよく、フルオロエーテルアルコール、環状のフルオロアルキルアルコール、フルオロアルキルスルホンアミドアルコール、オメガ-ヒドリドフルオロアルカノール、1,1-ジヒドロペルフルオロアルカノール、及び上述した少なくとも一のアルコールの任意のものの類似体から選択される少なくとも一のアルコールの、フリーラジカル的に重合可能なメタアクリル酸エステル、及びフルオロエーテルアルコール、環状のフルオロアルキルアルコール、フルオロアルキルスルホンアミドアルコール、オメガ-ヒドリドフルオロアルカノール、1,1-ジヒドロペルフルオロアルカノール、及び上述した少なくとも一のアルコールの任意のものの類似体から選択される少なくとも一のアルコールの、フリーラジカル的に重合可能なアクリル酸エステルからそれぞれ選択される;
Bは同一でも異なっていてもよく、少なくとも一のAモノマーと共重合可能な強化モノマーからそれぞれ選択される;
Cは同一でも異なっていてもよく、次の式を有するモノマーからそれぞれ選択される:
X(Y)Si(R)3−m
上式中、
Xは、少なくとも一のAモノマー及び少なくとも一のBモノマーと共重合可能なビニル基から選択される、
Yは、二価のアルキレン基、二価のアリーレン基、二価のアルカリレン基、及び二価のアラルキレン基から選択され、ここで該基は1〜30の炭素原子を有し、さらに該基はエステル基、アミド基、ウレタン基、及び尿素基から選択される少なくとも一の基をさらに含んでいてよい;
nは0又は1である;
mは1〜3の範囲の数である;
Rは同一でも異なっていてもよく、水素、C-Cアルキル基、アリール基、及びアルコキシ基からそれぞれ選択される;さらに
Zは同一でも異なっていてもよく、一価のシロキサンポリマー基からそれぞれ選択される;
Dは同一でも異なっていてもよく、フリーラジカル的に重合可能なアクリラートコポリマー、及びフリーラジカル的に重合可能なメタクリラートコポリマーからそれぞれ選択される。このようなポリマー及びそれらの製造方法は、その開示が出典明示によってここに取り込まれる、米国特許第5209924号及び同4972037号、及び国際公開第01/32737号に開示されている。
少なくとも一のシリコーン皮膜形成剤の他の非限定的例はシリコーン/アクリラートのグラフトターポリマー、例えば次の式のものである:
Figure 0004153943
上式中、
a、b及びcは、それぞれ69.9:0.1:30の重量比で存在しており、
R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素及びC-Cアルキル基からそれぞれ選択され、
mは100〜150の範囲の数である。
一実施態様では、mは8000〜12000の範囲、例えば10000の分子量を有するマクロマーが提供されるように選択される。他の実施態様において、mは124〜135、例えば130の範囲の数である。これらのコポリマーの非限定的例は、その開示が参照としてここに取り込まれる、国際公開第01/32727A1号に記載されている。
適切なシリコーン皮膜形成剤のさらなる他の実施例には、ビニル骨格、メタクリル骨格及びアクリルポリマー骨格から選択される骨格を含有しており、さらに少なくとも一のペンダントシロキサン基も含有している。このようなポリマーの非限定的例は、その開示が参照としてここに取り込まれる、米国特許第4693935号、同4981903号、同4981902号に開示されている。
一実施態様では、少なくとも一のコポリマーは、少なくとも一のAモノマー、少なくとも一のCモノマー、場合によっては少なくとも一のBモノマーを含有しており、ここで少なくとも一のAモノマーは、フリーラジカル的に重合可能なビニルモノマー、フリーラジカル的に重合可能なメタクリラートモノマー、及びフリーラジカル的に重合可能なアクリラートモノマーから選択され;少なくとも一のBのモノマーは、もしそれが存在するならば少なくとも一のAモノマーと共重合可能な少なくとも一の強化モノマーから選択され、少なくとも一のCモノマーは次の式:
X(Y)Si(R)3−m
[上式中:
Xは、少なくとも一のAモノマー及び少なくとも一のBモノマーと共重合可能なビニル基から選択され;
Yは二価の基から選択され;
nは0又は1であり;
mは1〜3の範囲の数であり;
Rは同一でも異なっていてもよく、水素、置換されていてもよいC-C10アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、及び置換されていてもよいC-C10アルコキシ基から選択され;さらに
Zは同一でも異なっていてもよく、一価のシロキサンポリマー基から選択される]
のモノマーから選択される。
Aモノマーの非限定的例には、直鎖状C-C12アルコール類のメタクリル酸エステル、分枝状C-C12アルコール類のメタクリル酸エステル、スチレンモノマー、ビニルエステル、塩化ビニルモノマー、塩化ビニリデンモノマー、及びアクリロイルモノマーが含まれる。
Bモノマーの非限定的例には、ヒドロキシル、アミノ及びイオン性基から選択される少なくとも一の基を有するアクリルモノマー、及びヒドロキシル、アミノ及びイオン性基から選択される少なくとも一の基を有するメタクリルモノマーが含まれる。イオン性基の非限定的例には、第4級アンモニウム基、カルボン酸塩、及びスルホン酸塩が含まれる。
Cモノマーは、先のパラグラフにおいてCモノマーとして記載したものと同一である。
シリコーン皮膜形成剤の他の非限定的例には、次の式を有するビニル-シリコーングラフトコポリマー、及び次の式を有するビニル-シリコーンブロックコポリマーから選択されるコポリマーが含まれる:
Figure 0004153943
[上式中、
は同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、フルオロアルキル基、水素、及び-ZSA基からそれぞれ選択され、ここで
Aは少なくとも一の重合したフリーラジカル的に重合可能なモノマーを含有するビニルポリマーセグメントから選択され、さらに
Zは、二価のC-C10アルキレン基、二価のアラルキレン基、二価のアリーレン基、及び二価のアルコキシアルキレン基から選択され、一実施態様において、Zはメチレン基及びプロピレン基から選択され、
は同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、フルオロアルキル基、水素、及び上述した-ZSA基からそれぞれ選択され;
はAを含み;
はAを含み;
は同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、フルオロアルキル基、水素、及びヒドロキシルからそれぞれ選択され、一実施態様において、RはC-Cアルキル基、例えばメチル基、及びヒドロキシルから選択され、
は同一でも異なっていてもよく、二価のC1-10アルキレン基、二価のアリーレン基、二価のアラルキレン基、及び二価のアルコキシアルキレン基からそれぞれ選択され、一実施態様において、Rは二価のC-Cアルキレン基、及び二価のC-C10アラルキレン基から選択され、他の実施態様において、Rは-CH-基及び二価の1,3-プロピレン基から選択され、
は同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、フルオロアルキル基、水素、及びヒドロキシルからそれぞれ選択され、一実施態様において、RはC-Cアルキル基及びヒドロキシルから選択され、他の実施態様において、Rはメチル基から選択され、
は同一でも異なっていてもよく、二価のC-C10アルキレン基、二価のアリーレン基、二価のアラルキレン基、及び二価のアルコキシアルキレン基からそれぞれ選択され、一実施態様において、Rは二価のC-Cアルキレン基及び二価のC-C10アラルキレン基から選択され、他の実施態様において、Rは二価の-CH-基及び二価の1,3-プロピレン基から選択され、
xは0〜3の範囲の数であり;
yは5以上の数であり、一実施態様において、yは10〜270の範囲であり、他の実施態様において、yは40〜270の範囲であり、
qは0〜3の範囲の数である]
これらのポリマーの非限定的例は、その開示が参照としてここに取り込まれる、米国特許第5468477号に開示されている。このようなポリマーの非限定的例は、VS70IBMの商品名で3M社から商業的に入手可能な、ポリ(ジメチルシロキサン)-g-ポリ(イソブチルメタクリラート)である。
好ましい実施態様によれば、シリコーン皮膜形成剤は、組成物の全重量に対して0.1重量%〜30重量%の範囲の量で組成物に存在している。好ましくは、シリコーン皮膜形成剤は、組成物の全重量に対して0.5重量%〜20重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%、より好ましくは2〜10重量%、最も好ましくは約4〜約8重量%の範囲の量で存在している。当業者であれば、本発明のシリコーン皮膜形成剤は商業的に入手可能であり、供給者からは希釈溶液の形態でもたらされると認識するであろう。よってここに開示するシリコーン皮膜形成剤の量は、活性物質の重量パーセントで表される。
好適な実施態様では、ヒドロカルビル修飾シロキサンと併用される構造化剤は固形である。しかしながら、皮膜形成剤もまた存在している場合も同じである。該組成物は、混合しここに記載された組成物を形成するのに十分に固形物を加熱することによって調製される。固形のポリオルガノシロキサンポリマーと皮膜形成剤のこの組み合わせが有利な耐移り性、低摩耗組成物をもたらす。
有機ゲル化剤
本発明の好適な実施態様では、組成物は少なくとも一の有機ゲル化剤を含有しうる。有機ゲル化剤は、液状脂肪相のゲル化の基となる巨大分子3-D網目構造をその分子が形成して分子の自己凝集を生じる少なくとも一の物理的相互作用をそれ自体の間に確立可能である非ポリマー有機化合物を含むものとここでは定義される。網目構造は、液状脂肪相の分子を固定するフィブリル網目構造(有機ゲル化分子の積み重ね又は凝集による)の形成から生じる。有機ゲル化剤の種類に応じて、相互連結したフィブリルは一ミクロンまで、あるいは数ミクロンまでさえの範囲の可変寸法を有する。時折、これらのフィブリルは結合して、細長い片状体又は円柱状体を形成する。
「ゲル化」なる用語は、ゲル状態のコンシステンシー、さらには固体状、自重により流れ落ちない程度の堅牢なコンシステンシーに帰着するよう、媒体を増粘させることを意味する。フィブリルの網状構造が形成される、よってゲル化させる能力は、有機ゲル化剤の種類(又は化学的範疇)、付与される化学的範疇におけるその分子により担持される置換基の種類、及び液状脂肪相の種類に依存する。例えば、このゲル化は可逆的である。
物理的相互作用は多様であるが、共結晶化は除外される。これらの物理的相互作用は、例えば自己-相補性の水素結合、不飽和環の間のπ相互作用、二極性相互作用、及び有機金属誘導体との配位結合から選択される相互作用である。これらの相互作用の確立は、多くの場合、分子構造、例えば環、不飽和、及び不斉炭素原子の存在により促進される。一般的に、有機ゲル化剤の各分子は、隣接する分子と共に、いくつかの種類の物理的相互作用を確立することができる。よって、一実施態様では、本発明の有機ゲル化剤の分子は、水素結合を確立可能な少なくとも一の基、例えば水素結合を形成可能な少なくとも2つの基;少なくとも一の芳香環、例えば少なくとも2つの芳香環;少なくとも一のエチレン性不飽和結合;及び/又は少なくとも一の不斉炭素原子を含有し得る。水素結合を形成可能な基は、例えばヒドロキシル、カルボニル、アミン、カルボン酸、アミド及びベンジル基から選択される。
本発明の少なくとも一の有機ゲル化剤は、室温、大気圧で液状脂肪相に可溶性である。それらは、室温、大気圧で固体状又は液状である。
本発明で使用可能な有機ゲル化剤(類)は、例えば、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、D. Robbから出版された「専門家用界面活性剤(Specialist Surfactants)」, 1997, pp.209-263, 8章, P. Terech、及び仏国特許出願第99/09178号(仏国特許出願公開第2796276号)及び同00/09317(又は仏国特許出願公開第2811552号)に記載されているものである。これらの公報に記載されている有機ゲル化剤は、例えば次のものから選択される:
− 一実施態様では少なくとも8つの炭素原子、例えば少なくとも12の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝状の脂肪族炭素鎖を有するヒドロキシル化カルボキシル脂肪酸、例えば12-ヒドロキシステアリン酸及び12-ヒドロキシオレイン酸及びその塩類、例えばアルカリ金属塩類(特に、Li、Na及びKの塩)及びアルカリ土類金属(例えばMg)塩、又は1〜6の炭素原子を有し、直鎖状又は環状で飽和又は飽和していない鎖を有するモノアルコール又はポリオールとのエステル化の結果得られたそのエステル類;
− カルボン酸、例えばトリカルボン酸のアミド類、例えばシクロヘキサントリカルボキシアミド(その開示が出典明示によりここに取り込まれる、仏国特許出願公開第2796276号を参照)で、例えば、以下の式(III)に相当するアミド類;
− アミノ酸のアミド類又はエステル類、例えばアラニンエステル及びバリンアミド(例えば、著書「専門家用界面活性剤」に記載されているもの);
− N-アシルアミノ酸アミド、例えばその開示が出典明示によりここに取り込まれる、国際公開第93/23008号公報又は米国特許出願公開第2005/0208085号に開示されているもの等の、1〜22の炭素原子を有するアミンとN-アシルアミノ酸との作用の結果得られたジアミン類、例えばアシル基がC〜C22アルキル鎖であるN-アシルグルタミド、及びN-ラウリルグルタミン酸ジブチルアミド、例えばGP-1の名称で味の素(Ajinomoto)から製造又は販売されている製品;
− 1〜22の炭素原子、例えば6〜18の炭素原子を有する炭化水素ベース鎖を有するジアミド類で、これらの炭化水素ベース鎖がエステル、尿素又はフルオロ基で置換されていてもよく(その開示が出典明示によりここに取り込まれる、仏国特許出願第00/09317号を参照)、これらのジアミド類が、例えば以下の式(II)のものであるもの;例えばジアミノシクロヘキサン、例えばトランス-ジアミノシクロヘキサンと、酸塩化物の反応の結果得られるもの;
− ステロイドアミン類又はアミド類、例えばデオキシコール酸、コール酸、アポコール酸、リトコール酸及びそれらの塩類からのもの、例えばD-17,17-ジプロピル-17a-アザ-5α-ホモアンドロスタン-3β-オール又はD-17,17-ジプロピル-17a-アザ-5α-ホモアンドロスタン-3β-オール-17a-オキシ;
− 幾つかの芳香環(2又は3)を有する化合物、例えば8〜30の炭素原子を有する少なくとも2つのアルキル鎖を有するアントリル誘導体、例えば2,3-ビス(n-デシルオキシ)アントラセン又は2,3-ビス(n-デシルオキシ)アントラキノン、又はステロイド基を有するもの、例えば4-(2-アントリルオキシ)ブタン酸コレステリル又はアントラキノン-2-カルボン酸コレステリル及びその誘導体;
− アゾベンゼンステロイド、例えば著書「専門家用界面活性剤」に記載されているもの;
− 有機金属化合物、例えば単核銅のβ-ジケトナート(ビス(3,4-ノニルオキシベンゾイル)メタンの8置換銅錯体)、二核銅のテトラカルボキシラート又は三置換(パラ-カルボキシフェニル)ポルフィリンのZn(II)錯体;
− 少なくとも2つの直鎖状又は分枝状のアルキル鎖を有する塩の形態の界面活性剤、例えば8〜30の炭素原子を有する2つのアルキル鎖を有するリン酸アルキルのアルカリ金属又はアルミニウム塩、例えばリン酸ヘキサデシルのアルミニウム塩(C16DP-Al)又はビス(2-エチルヘキシル)ホスフェートとそのアルカリ金属(Na)塩、ビス(2-エチルヘキシル)スルホスクシナートとそのアルカリ金属(Na)塩;
− ベンジリデンソルビトール又はアルジトール、及びその誘導体、例えば1,3:2,4-ジ-o-ベンジリデン-D-ソルビトール;
− 2つのアミノ酸の環状縮合物であるシクロジペプチド類、例えば書籍「専門家用界面活性剤」に開示されているもの:
− 2つの尿素又はウレタン基を有するアルキレン化合物又は環状化合物、例えば以下の式(IV)を有するジアルキル尿素シクロヘキサン;
− アルキル鎖が直鎖状又は分枝状で1〜22の炭素原子を有しており、アリール部が、例えばフェニル基である、アルキルアリールシクロヘキサノール誘導体で、これら誘導体は例えば4-tert-ブチル-1-フェニルシクロヘキサノールである;
− カリックスアーレン、例えば書籍「専門家用界面活性剤」に記載されているもの;
− 1〜22の炭素原子を有し、アルキル鎖が直鎖状又は分枝状である、ジアルキルバルビツール酸及びアルキル鎖で置換された2,4,6-トリ-アミノピリミジンの会合物;
− 次の式(V)を有し、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、国際公開第01/07007号に記載されているような化合物;
Q-O-W-(CHOH)-W-O-Q (V)
上式中、W及びWは同一でも異なっていてもよく、-CH-、-CO-から選択され、
Q及びQは同一でも異なっていてもよく、少なくとも6つの炭素原子を有する飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状の炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖であり、sは2〜4の整数である;例えばW=W=-CH-及びs=2の化合物、及びW=W=-CO-及びs=4の化合物;
− グルコンアミド誘導体、例えば次の式(VI):
-NH-CO-[CH(OH)]-CH (VI)
を有し、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、論文J. org. Chem. 64巻, N°2:412-26(1999)及び文献R. J. H HAFKAMP, Chem, Commun.,(1997)、545-46頁に開示されているもの;
上式中、R-は、1〜30の炭素原子を有し、飽和又は不飽和で直鎖状、分枝状及び環状の炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖で;この炭化水素ベース鎖はN、O及びS等の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよく、例えば、Rが、N、O又はS原子を有するC-C複素環、C-C脂環式及び芳香族鎖、1〜20の炭素原子を有する直鎖状及び分枝状のアルキル鎖から選択されるRを有する-O- R又は-O-CO-Rである化合物、さらに例えば、Rが、N、O、S原子を有するC-Cの飽和又は不飽和の複素環である化合物で、例えばRがイミダゾリル基であり;及び
− 次の式VI':
Figure 0004153943
を有する化合物の環状エーテル誘導体;
上式中、R及びRは式(VI)で定義されたものと同様の意味を有する。
− 次の式VII:
HOCO-CH(R)-NH-CO-CO-NH-CH(R)-COOH (VII)
を有し、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、論文M. JOKIC. J. chem. soc., chem. commun. 1723-24頁(1995)に記載されているもの等の、アミノ酸のビスオキサリルアミド類;
上式中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、
-CH-CH(CH);-C;-CH-C;-CH(CH)
から選択される基である;
− その開示が出典明示によりここに取り込まれる、文献K. HANABUSA, Chemistry Letters, 1070-71頁(2000)に記載されているもの等の、リジンエステルのアミド及び尿素誘導体、例えばNε-ラウロイル-Nα-ステアリルアミノカルボニル-L-リジン及び次の式:
11-H23-CO-NH-(CH)-CH(COOR)-NH-CO-R
を有する誘導体;
上式中、R=-CH又は-C及びR=-NH-(CH)17-CH、-NH-(CH)-CHである。
− その開示が出典明示によりここに取り込まれる、文献K. HANABUSA, Chemistry Letters, 767-8頁(1999)に記載されているもの等の、バリン及びジアミドベンゼンカルボン酸からの誘導体、例えば:
-L-VALが;-NH-CH(CH(CH))-CO-を表すもの;
− 次の式:
-NH-CO-CO-NH-R
を有し、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、X. LUO, Chem. Commun., 2091-92頁(2000)に記載されているもの等の、モノアルキルオキサミド類;
上式中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、1〜30の炭素原子を有し、飽和又は不飽和で直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖である;
− 1-グルコサミドヘッドを有するボラアンフィフィル、例えばN,N'-ビス(β-D-グルコピラノシル)アルカン-1、n-ジカルボキシアミド、これらの化合物は次の式VIIIを有し、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、文献T. SHIMIZU. J. Am. Chem. Soc., 119, 2812-18(1997)に記載されている;
Figure 0004153943
Figure 0004153943
上式中、nは2〜30の整数であり、Rは-H又は-CO-Rであり、ここでRはC-C20アルキル基であり、例えば該化合物において、R=-CO-CHである。
− 次の式XII:
p-CH-C-SO N-CH(R)-CO-OR (XII)
を有し、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、K. HANABUSA, Colloid Polym. Sci. 276, 252-59頁(1998)に開示されているもの等の、アルキル-2-アンモニウム-2-イソブチルアセタート-p-トルエンスルホナート;
上式中、R=-CH-CH(CH);-CH(CH);-CH(CH)-CH-CH;-CH-C-CH-CH-CO-O-CH-(CH)10-CHであり、及びR=-CH-(CH)-CH(nは4〜12の整数である)、-(CH)-CH(CH)-(CH)-CH(CH)である
− 次の式XIII:
Figure 0004153943
を有し、その開示が出典明示によりここに取り込まれる国際公開第00/61081号、及びその開示が出典明示によりここに取り込まれる国際公開第00/61080号に記載されているもの等のセロビオース脂肪エステル類、
上式中、R=-CO-R1であり、R1=5〜12の炭素原子を有するアルキル又はアルキレン基である。
− 次の式XIV又はXV:
-X-CO-NH-R-NH-CO-X-R (XIV) 又は
-CO-NH-R-NH-CO-R (XV)
を有するジアミド類;
上式中、Rは、C-Cアルキル基を有するアルキレン基、及び直鎖状、分枝状又は環状のC-C50基及びC-Cアリーレン基から選択されるアルキレン基であり;-X-は-O-又は-NH-を表し;Rは同一でも異なっていてもよく、飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のC-C60炭化水素ベース鎖であり、少なくとも1つのRはヒドロキシル基又はN、O、S又はSiから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有していてもよい。
− 及びそれらの混合物。
一実施態様では、アミノ酸アミド類、例えばN-アシルアミノ酸及びシクロヘキサントリカルボキシアミド、及びそれらの混合物も使用される。
式(II)の有機ゲル化剤
本発明において、有機ゲル化剤は次の式(II):
R-CO-NH-A-NH-CO-R'
の化合物であってもよい。
上式中:
−R及びR'は同一でも異なっていてもよく、1〜3のヒドロキシル基及び/又は1〜4のハロゲン原子、特にフッ素原子で置換されていてもよく;及び/又はO、S及びNから選択される1〜3のヘテロ原子を含有していてもよく;及び/又は尿素(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-NHCONHR'')、ウレタン(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-OCONHR'')、アミド(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-CONHR'')、エステル(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-COOR'')、アリール(-C)から選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよく;1〜22の炭素原子、例えば6〜18の炭素原子、さらには10〜14の炭素原子を有する飽和した直鎖状、飽和した分枝状、飽和した環状、不飽和の直鎖状、不飽和の分枝状及び不飽和の環状炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖、及び水素原子から選択され、
但し、R及び/又はR'は水素以外であり、また
Aは、1〜18の炭素原子、例えば2〜12の炭素原子、さらには4〜12の炭素原子を有する、飽和及び不飽和で、直鎖状、環状及び分枝状の炭化水素ベース鎖から選択され、これは、アリール(-C)、エステル
(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-COOR'')、アミド(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-CONHR'')、ウレタン(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-OCONHR'')、及び尿素(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-NHCONHR'')基から選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよく、及び/又はO、S及びNから選択される1〜3のヘテロ原子を含有していてもよく;及び/又は1〜3のヒドロキシル基及び/又は1〜4のハロゲン原子、例えばフッ素原子で置換されていてもよい。
式(II)において、「不飽和の炭化水素ベース鎖」なる表現は、少なくとも1つのC=C二重結合又は少なくとも1つのC≡C三重結合を有する鎖を意味し、該鎖は、アリール、エステル、アミド、ウレタン及び尿素基から選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよく;及び/又はO、S及びNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有していてもよく;及び/又は少なくとも1つのフッ素原子及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよい。「酸素、硫黄又は窒素原子を有する式(II)の炭化水素ベース鎖」なる表現は、特にカルボニル(C=O)、アミン(-NH又は-NH-)、チオール(-SH)、チオエーテル又はエーテル基を有する炭化水素ベース鎖を含む。
例えば、前記化合物は、式(II)に対応し、ここで:
− Aは、少なくとも1つのハロゲン及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、及び/又は少なくとも1つのヘテロ原子を含有していてもよく、及び/又は上述した置換基で置換されていてもよく、4〜12の炭素原子、例えば5〜7の炭素原子を有する、飽和及び不飽和で、非芳香族、分枝状であってもよい炭化水素ベース環から選択され;
− R及びR'は同一でも異なっていてもよく、10〜16の炭素原子、例えば12〜14の炭素原子を有する飽和した直鎖状、飽和した分枝状、飽和した環状、不飽和の直鎖状、不飽和の分枝状及び不飽和の環状炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖、及び水素原子から選択される;又は
− Aが、少なくとも1つのハロゲン及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、及び/又は少なくとも1つのヘテロ原子を含有していてもよく、及び/又は上述した置換基で置換されていてもよく、2〜18の炭素原子、例えば3〜12の炭素原子を有する、直鎖状及び分枝状の飽和した炭化水素ベース鎖から選択される飽和した炭化水素ベース鎖であり;
− R及びR'は同一でも異なっていてもよく、10〜20の炭素原子、例えば11〜18の炭素原子を有する、飽和した直鎖状の炭化水素ベース鎖等の、飽和した直鎖状、飽和した分枝状、飽和した環状、不飽和の直鎖状、不飽和の分枝状及び不飽和の環状炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖、及び水素原子から選択される;
またあるいは、
− Aが、少なくとも1つのハロゲン及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、及び/又は少なくとも1つのヘテロ原子を含有していてもよく、及び/又は上述した置換基で置換されていてもよく、4〜12の炭素原子、例えば5〜8の炭素原子を有する、アリール及びアラルキル環から選択され;
− R及びR'は同一でも異なっていてもよく、6〜18の炭素原子、例えば10〜16の炭素原子を有する飽和した直鎖状の炭化水素ベース鎖等の、飽和した直鎖状、飽和した分枝状、飽和した環状、不飽和の直鎖状、不飽和の分枝状及び不飽和の環状炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖、及び水素原子から選択される。
A基は、例えば二価の基、例えばシクロヘキシレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ドデシレン、ドデカニレン、ベンジリデン、フェニレン、メチルフェニレン、ビス-フェニレン又はナフタレンから選択され得る。
R及びR'基は互いに独立して、例えばフェニチル、ヘキシル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、3-ドデシルオキシプロピオニル、3-オクタデシルオキシプロピオニル、3-ドデシルオキシペンチル、3-オクタデシルオキシペンチル及び11-ヒドロキシヘプタデシル基から選択され得る。一実施態様では、R及びR'は同一である。
A基が環状である場合、R-CO-NH-及びR'-CO-NH-は、オルト、メタ又はパラ位にあってよい。さらに、互いにシス又はトランス位にあってもよい。一実施態様では、式(II)の化合物は、シス及びトランス化合物の混合物である。
式(II)の化合物は、次の式:
Figure 0004153943
の一つに相当する化合物から選択することができる。
上式中、R及びR'は上述したものと同様の意味を有する。
本発明の組成物において、有機ゲル化剤として使用可能な化合物として、次のものを挙げることができる。
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-1,2-ジアミノシクロヘキサン、特にトランス形態のもの(式(II)において、R=R'=n-C1123、及びA=1,2-シクロヘキシレンの二価の基であり、(2-ドデカノイルアミノシクロヘキシル)ドデカンアミドとして公知の化合物。この化合物は、特にHanabusa, K;Angew. Chem., 108, 1997, 17, 2086-2088頁に記載されている)、
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-1,3-ジアミノシクロヘキサン、特にトランス形態のもの(式(II)において、R=R'=n-C1123、及びA=1,3-シクロヘキシレンの二価の基であり、(3-ドデカノイルアミノシクロヘキシル)ドデカンアミドとして公知の化合物)、
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-1,4-ジアミノシクロヘキサン、特にトランス形態のもの(式(II)において、R=n-C1123、及びA=1,4-シクロヘキシレンの二価の基であり、(4-ドデカノイルアミノシクロヘキシル)ドデカンアミドとして公知の化合物)、
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-1,2-エチレンジアミン(式(II)において、R=R'=n-C1123、及びA=1,2-エチレンの二価の基であり、(2-ドデカノイルアミノエチル)ドデカンアミドとして公知の化合物)、
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-1-メチル-1,2-エチレンジアミン(式(II)において、R=R'=n-C1123、及びA=1-メチル-1,2-エチレンの二価の基であり、(2-ドデカノイルアミノ-2-メチルエチル)ドデカンアミドとして公知の化合物)、
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-1,3-ジアミノプロパン(式(II)において、R=R'=n-C1123、及びA=1,3-プロパンの二価の基であり、(2-ドデカノイルアミノプロピル)ドデカンアミドとして公知の化合物)、
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-1,12-ジアミノドデカン(式(II)において、R=R'=n-C1123、及びA=1,12-ドデシレンの二価の基であり、(2-ドデカノイルアミノドデシル)ドデカンアミドとして公知の化合物)、
− N,N'-ビス(ドデカノイル)-3,4-ジアミノトルエン(式(II)において、R=R'=n-C1123、及びA=1-メチル-3,4-フェニレンの二価の基であり、(2-ドデカノイルアミノ-4-メチルフェニル)ドデカンアミドとして公知の化合物)、
式(II)の化合物は、当業者によく知られている方法で調製することができる。
特に、それらは、反応を実施するのに融和性のある有機溶媒体中で、R及びR'が上述した意味を有するが水素原子以外である、酸塩化物RCOCl及び/又はR'COClと、ジアミンHN-A-NHとを反応させることにより得られる(Rが水素原子以外である一つの基のみを有する式(I)の化合物を得ることを所望するならば、ジアミン1モル当たり、1モルの酸塩化物を使用し、又はR及びR'が水素原子以外である式(II)の化合物を得ることを所望するならば、2モルの酸塩化物RCOCl及び/又はR'COClを使用する)。好ましくは、反応は反応中に放出されるHClの生成を中和可能な塩基の存在下で実施される。生成されるジアミドは当業者によく知られた常套的な抽出方法によって反応媒質から抽出される。
式(II)の化合物は、当業者によく知られている方法で調製することができ、本発明の組成物において、単独又は混合物として使用することができる。
R=R'である式(II)の化合物の標準的調製法
ジアミンと2当量のトリエチルアミンを50mlのテトラヒドロフランに溶解する。THFに溶解された2当量の酸塩化物を添加し、赤外線分光法により酸塩化物の消失を監視しつつ、反応混合物をテトラヒドロフランの還流点で加熱する(典型的には2時間)。溶液を沈殿物から濾過し、有機相を濃縮して、液体/液体抽出を得られた固体状化合物において実施する。続いて、有機相を乾燥し、次いで濃縮し、得られた固体状生成物を再結晶化する。
式(III)の有機ゲル化剤
Figure 0004153943
上式中:
*Rは同一又は異なっており、水素原子、飽和した直鎖状の炭化水素ベース鎖、及び飽和した分枝状の炭化水素ベース鎖からそれぞれ選択され、ここで該炭化水素ベース鎖は1〜6の炭素原子、例えば1〜4の炭素原子を有し:
*Yは同一又は異なっており、それぞれ次の基:-CO-S-R';-CO-NHR';-NH-COR'及び-S-COR'から選択される基であり;ここでR'は同一又は異なっており、それぞれ次のものから選択される:
−水素原子;
−アリール基;
−アラルキル基、すなわち飽和した直鎖状の炭化水素ベース鎖及び飽和した分枝状の炭化水素で置換されたアリール基で、該炭化水素ベース鎖が1〜22の炭素原子、例えば10〜18の炭素原子を有するもの;及び
−少なくとも1つのフッ素原子及び/又はヒドロキシル基で置換されていてもよく;及び/又はO、S及びNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有していてもよく;及び/又はアリール、エステル、アミド及びウレタン基から選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよく、1〜22の炭素原子、例えば10〜18の炭素原子を有する、直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素ベース鎖から選択される飽和した炭化水素ベース鎖。
Rは、例えば水素原子から選択される。
Yは、例えば-CO-NHR'及び-NH-COR'から選択される。
R'は、例えば直鎖状又は分枝状のC11-C18アルキル鎖;直鎖状又は分枝状のアルキル鎖が12〜16の炭素原子を有する、アラルキル基;アリール基から選択される。
一実施態様では、Yは-CO-NHR'から選択され、ここでR'は、直鎖状又は分枝状のC11-C16アルキル鎖から選択されるC12-C16アルキル鎖で置換されたアリール基から選択され;又はR'は未置換の直鎖状C11-C18アルキル鎖及び未置換の分枝状C11-C18アルキル鎖から選択される。
式(III)の化合物においてYにより表される3つの置換基は、互いにシス-シス、シス-トランス又はトランス-トランスの立体配座であり得る。特に、これらの置換基の少なくとも1つは、シクロヘキサン環のエクアトリアル位置に配されており;例えば、全ての置換基Yがエクアトリアル位置に配されている。一実施態様では、式(III)の化合物は、シス-シス、シス-トランス及び/又はトランス-トランス化合物の混合物である。
本発明の組成物において、有機ゲル化剤として、単独又は混合物で使用可能な式(III)の化合物としては次のものを挙げることができる:
− シス-1,3,5-トリス(ドデシルアミノカルボニル)シクロヘキサン、
− シス-1,3,5-トリス(オクタデシルアミノカルボニル)シクロヘキサン、
− シス-1,3,5-トリス[N-(3,7-ジメチルオクチル)-アミノカルボニル]シクロヘキサン、
− トランス-1,3,5-トリメチル-1,3,5-トリス(ドデシルアミノカルボニル)シクロヘキサン、及び
− トランス-1,3,5-トリメチル-1,3,5-トリス(オクタデシルアミノカルボニル)シクロヘキサン。
式(III)の化合物は、当業者によく知られており、通常の方法で調製することができる。
また、その開示が出典明示によりここに取り込まれる、米国特許第6156325号に示されているような有機化合物を、組成物に添加することができる。このような化合物は、次の式:
R-O-CO-NH-R'-NH-CO-NH-R''-NH-CO-NH-R'-NH-CO-OR
を有する尿素ウレタンを含む。
ここで、Rは、nが4〜22の値を有する整数を表し;mが1〜18の値を有する整数を表し;pが2〜4の値を有する整数を表し;rが1〜10の値を有する整数を表す、C2n+1-、又はC2m+1(C2pO)-を表し、
R'は:
Figure 0004153943
を表し、
またR''は:
Figure 0004153943
を表す。
上述した式の尿素ウレタンから明らかなように、R変記号により表されたアルキル基及びアルキル位置は飽和している。
式(IV)の有機ゲル化剤
本発明において、有機ゲル化剤は、次の式(IV):
RNHCONHANHCONHR
の化合物であってもよい。
上式中、A及びRは、式(II)において上述されたものと同様の定義を有するが、最も広義には次の通りである:
Rは同一でも異なっていてもよく、1〜3のヒドロキシル基及び/又は1〜4のハロゲン原子、特にフッ素原子で置換されていてもよく;及び/又はO、S及びNから選択される1〜3のヘテロ原子を含有していてもよく;及び/又は尿素(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-NHCONHR'')、ウレタン(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-OCONHR'')、アミド(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-CONHR'')、エステル(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-COOR'')、アリール(-C)から選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよく;1〜22の炭素原子、例えば6〜18の炭素原子を有する飽和した直鎖状、飽和した分枝状、飽和した環状、不飽和の直鎖状、不飽和の分枝状及び不飽和の環状炭化水素ベース鎖から選択される炭化水素ベース鎖、及び水素原子から選択され、
但し、少なくとも1つのRは水素以外であり、また
−Aは、1〜18の炭素原子、例えば2〜12の炭素原子を有する、飽和及び不飽和で、直鎖状、環状及び分枝状の炭化水素ベース鎖から選択され、これは次の基から選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよく、ここで基は、アリール(-C)、エステル(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-COOR'')、アミド(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-CONHR'')、ウレタン(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-OCONHR'')、及び尿素
(R''が2〜12の炭素原子を有するアルキル基である-NHCONHR'')基であり;及び/又はO、S及びNから選択される1〜3のヘテロ原子を含有していてもよく;及び/又は1〜4のハロゲン原子、例えばフッ素原子;及び/又は1〜3のヒドロキシル基で置換されていてもよい。
最も好ましくは、有機ゲル化剤はN-アシルアミノ酸アミドである。
有機ゲル化剤は、組成物の約0.001〜約80重量%、より好ましくは約0.01〜約20重量%、より好ましくは約0.1〜約10重量%、より好ましくは約0.1〜約2重量%、より好ましくは約0.2〜約1.5重量%、最も好ましくは約0.4〜約1.0重量%を構成し得、全ての値と間の範囲を含む。
エモリエント剤
好適な実施態様では、本発明の組成物はエモリエント剤を含有しうる。好ましくは、そのようなエモリエント剤は構造化剤との良好な溶解性及び/又は相容性特性を有する。また好ましくは、そのようなエモリエント剤は極性であり、及び/又は官能性ヒドロキシル基を含む。エモリエント剤の適した例には、限定されるものではないが、ステロールエモリエント剤が含まれる。特に好適なステロールエモリエント剤には、限定するものではないが、ポリアルキレングリコール化/オキシアルキレン化されている(例えばエトキシ及び/又はプロポキシ基を含む)ステロールエモリエント剤が含まれる。好適なステロールエモリエント剤の特定の例にはPEG置換ステロール、例えばPEG-5菜種ステロール及びPEG-5からPEG-30大豆ステロールが含まれ、その全てがニッコー又はヘンケルによって市販されている。
エモリエント剤は、組成物の約0.1〜約10重量%、より好ましくは約0.5〜約5重量%、最も好ましくは約1〜約2重量%を構成し得、全ての値と間の範囲を含む。
好ましい実施態様ではヒドロカルビル修飾シロキサンとの併用で少なくとも一の構造化剤と少なくとも一の着色剤を含有する化粧品用組成物が提供される。好ましくは、このような有色の化粧品用組成物は唇用組成物(例えば、リップスティック又は液状リップカラー)又はファンデーションである。
この実施態様によれば、少なくとも一の着色剤は、好ましくは顔料、染料、例えば脂溶性染料、真珠光沢顔料、及びパール剤から選択される。
本発明で使用され得る代表的な脂溶性染料には、例えばスーダンレッド、DCレッド17、DCグリーン6、β-カロテン、大豆油、スーダンブラウン、DCイエロー11、DCバイオレット2、DCオレンジ5、アナトー及びキノリンイエローが含まれる。脂溶性染料が存在する場合、それらは組成物の全重量に対して、一般的に20重量%まで、例えば0.0001%〜6%の範囲の濃度を有する。
本発明で使用され得る真珠光沢顔料は、白色の真珠光沢顔料、例えば、チタン又はオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、有色の真珠光沢顔料、例えば、酸化鉄を有するチタンマイカ、フェリックブルー又は酸化クロムを有するチタンマイカ、上述したものから選択される有機顔料を有するチタンマイカ、及びオキシ塩化ビスマスをベースとした真珠光沢顔料から選択され得る。また真珠光沢顔料が存在するならば、それらは、組成物の全重量に対して50重量%まで、例えば0.1%〜20%、好ましくは0.1%〜15%の範囲の濃度で組成物に存在する。
本発明で使用され得る顔料は、白色、有色、無機物、有機物、ポリマー性、非ポリマー性で、被覆された又は被覆されていない顔料から選択され得る。無機顔料の典型的な例には、表面処理されていてもよい二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物及びフェリックブルーが含まれる。有機顔料の典型的な例には、カーボンブラック、D&C型の顔料、アルミニウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、コチニールカルミンをベースとしたレーキ類が含まれる。
顔料は、存在する場合、組成物の全重量に対して50重量%まで、例えば0.5重量%〜40重量%、さらには2重量%〜30重量%の範囲の濃度で、組成物に存在し得る。ある種の製品の場合、真珠光沢剤を含む顔料は例えば組成物の50重量%までを占めうる。
本発明の好適な実施態様によれば、少なくとも一の構造化剤をヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせて含有する組成物は無水である。「無水」とは、組成物が水を実質的にほとんど含有しない(水が組成物の重量に対して約0.1重量%未満)ことを意味する。
他の好適な実施態様によれば、少なくとも一の構造化剤をヒドロカルビル修飾シロキサンと組み合わせて含有する組成物は水を更に含有する。この実施態様では、水は好ましくは組成物の全重量に対して約0.1〜約70%、好ましくは約0.5〜50重量%、より好ましくは約1%〜約30%の範囲の量で存在する。好ましくは、そのような水含有化粧品用組成物は唇組成物(例えばリップスティック又はリキッドリップカラー)、ファンデーション又はマスカラであり、エマルション又はディスパージョンである。
付加的な添加剤
本発明の組成物は、考慮される分野で通常使用される任意の添加剤をさらに含有可能である。例えば、分散剤、特にポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)、酸化防止剤、精油、防腐剤、香料、ロウ、媒体に分散する脂溶性ポリマー、フィラー、中和剤、化粧品用及び皮膚病用の活性剤、例えば保湿剤、ビタミン類、必須脂肪酸、サンスクリーン剤、及びそれらの混合物を添加することができる。適切な付加的成分のさらなる例は、この出願に出典明示により取り込まれる参考文献に見出すことができる。このような付加的成分のさらなる例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook(第9版、2002)に見出されうる。
当業者であれば、考慮される添加により、本発明の組成物の有利な特性が悪影響を受けないか、実質的に受けないように留意して、任意の付加的な添加剤及び/又はその量を選択するであろう。
これらの物質は、所望する特性、例えばコンシステンシー又はテクスチャを有する組成物を調製するために、当業者により様々に選択され得る。
これらの添加剤は組成物の全重量に対して0%〜20%(例えば0.01%〜20%)の割合で組成物中に存在することができ、更に(存在する場合は)0.01%〜10%である。
このような付加的な成分の非限定的な例には次のものが含まれる:
活性剤
本発明の組成物は有利には少なくとも一の化粧用活性剤及び/又は少なくとも一の皮膚科学用活性剤、つまり皮膚、唇又は体成長に対して有利な効果のある薬剤及び/又は少なくとも一の着色剤を含む。
ゲル化剤
本発明の組成物はまた液状脂肪相をゲル化するのに有用な少なくとも一の薬剤を含みうる。ゲル化剤は液状脂肪相の粘度を増大させ上記脂肪相に導入されたときに固形又は流動性の組成物にする。ゲル化剤はロウ状ではないという意味でロウを包含しない。
少なくとも一のゲル化剤は、ポリマー形態のゲル化剤と無機形態のゲル化剤から選択される。
一実施態様では、少なくとも一のゲル化剤は、水相又は水に可溶性ではない。
本発明に係るゲル化剤は、好ましくは化学的網状化によってゲル化する薬剤と物理的網状化によってゲル化する薬剤からなる群から選択される。
化学的網状化によりゲル化するゲル化剤
一実施態様では、三次元構造の架橋エラストマー性ポリオルガノシロキサンが好ましい。これらのエラストマー性シリコーンは親水性基、例えばポリオキシエチレン又はコポリ(オキシエチレン/オキシプロピレン)を担持できる。
本発明において使用することができるエラストマー性ポリオルガノシロキサンとしては、その開示が出典明示によりここに取り込まれる欧州特許出願公開第0295886号に記載された架橋エラストマー性ポリオルガノシロキサンを挙げることができる。その応用によれば、それらは白金系触媒の存在化での少なくとも次のものの付加反応と架橋によって得られる:
(a)1分子当たり少なくとも2つのC〜C低級アルケニル基を有するポリオルガノシロキサン;及び
(b)1分子当たり、ケイ素原子に結合する少なくとも2つの水素原子を有するポリオルガノシロキサン。その開示が出典明示によりここに取り込まれる、米国特許第5266321号に記載されているポリオルガノシロキサンを使用することもできる。その特許によれば、それらは、特に次のものから選択される:
i)RSiO及びRSiO1.5単位及び場合によってはRSiO0.5及び/又はSiO単位を有するポリオルガノシロキサンで、ここでRは互いに独立して、水素、アルキル、例えばメチル、エチル又はプロピル、アリール、例えばフェニル又はトリル、不飽和脂肪族基、例えばビニルから選択され、RSiO1.5単位に対するRSiO単位の重量比が1/1〜30/1の範囲にあるもの;
ii)ポリオルガノヒドロゲノシロキサン(1)と不飽和脂肪族基を有するポリオルガノシロキサン(2)の付加により得られる、シリコーン油中に不溶性で膨張可能なポリオルガノシロキサンで、(1)及び(2)における水素又は不飽和脂肪族基の量が、ポリオルガノシロキサンが非環状である場合は1〜20モル%、ポリオルガノシロキサンが環状である場合は1〜50モル%であるもの。場合によっては、これらのポリオルガノシロキサンは、オキシプロピレン及び/又はオキシエチレン基等のオキシアルキレン基を1〜40含有しうる。
Figure 0004153943
好ましくは、ポリマー中の環が約40000〜50000、より好ましくは約45000の範囲の分子量を持ち、最終ポリマーが約1600000〜2600000、好ましくは約2百万の分子量を持つ。環状化ジメチコーンは、(ジメチコーン架橋ポリマー-3のINCI名を持つ)環状化ジメチコーンとイソドデカンの混合物である商品名JEESILC IDD;又は環状化ジメチコーン(ジメチコーン架橋ポリマー-3)と水添ポリイソブテンの混合物である商品名JEECHEM HPIBでジーン(Jeen)・インターナショナルから購入することができる。本発明の組成物は、全組成物の重量の約0.1−95重量%、好ましくは約0.5−80重量%、より好ましくは1−75重量%の環状化ジメチコーンを含みうる。これらの市販品の混合物もまた使用することができる。
物理的網状化によりゲル化するゲル化剤
物理的網状化を介して、特に分子混乱(muddling)、水素相互作用、配列不和合(sequences incompatibility)又は二極性相互作用を介してゲル化するゲル化剤並びに液晶基を持つ脂溶性ポリマーが好ましい。
分子混乱(muddling)を介してゲル化するゲル化剤は、シリコーンガムのような、高分子量、好ましくは500000より大きい分子量のポリマーである。
シリコーンガムは次の式に相当しうる:
Figure 0004153943
上式中、
、R、R11及びR12は同一又は異なっており、それぞれが1〜6の炭素原子を含むアルキル基から選択される。
及びR10は同一又は異なっており、それぞれが1〜6の炭素原子を含むアルキル基及びアリール基から選択される。
Xは1〜6の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシル基及びビニル基から選択される。
nとpはシリコーンガムに100000mPa.sより大きい粘度、例えば500000mPa.sより大きい粘度を付与するように選択される。
一般に、nとpはそれぞれ0〜5000、例えば0〜3000の範囲の値をとり得る。
本発明において使用することができるシリコーンガムとしては、次のものを挙げることができる:
置換基RからR12とXがメチル基を表し、p=0及びn=2700で、例えばジェネラル・エレクトリック社によってSE30の名で販売又は製造されている製品、
置換基RからR12とXがメチル基を表し、p=0及びn=2300で、例えばワッカー社によってAK500000の名で販売又は製造されている製品、
置換基RからR12がメチル基を表し、置換基Xがヒドロキシル基を表し、p=0及びn=2700で、シクロペンタシロキサン中13%の溶液で、例えばダウコーニング社によってQ2-1401の名で販売又は製造されている製品、
置換基RからR12がメチル基を表し、置換基Xがヒドロキシル基を表し、p=0及びn=2700で、ポリジメチルシロキサン中13%の溶液で、例えばダウコーニング社によってQ2-1403の名で販売又は製造されている製品、
置換基R、R、R11、R12及びXがメチル基を表し、置換基R及びR10がアリール基を表し、ガムの分子量が約600000であるもの、例えばローン-プーラン(ローディア・シミー)社によって761の名で販売又は製造されている製品。
好適な実施態様では、シリコーンガムは次の式に相当する:
Figure 0004153943
この式において、末端Siはまたメチル以外であり得、R基がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、アミル、ヘキシル、ビニル、アリル、シクロヘキシル、フェニル、フルオロアルキル、及びその混合物から選択される直鎖状、分枝状及び/又は官能化されていてもよい、1〜6の炭素原子のアルキル基であるような繰り返しSi上の置換基で表されうる。本発明において用いられるシリコーンガムは式R'のトリオルガノシリル基で終端していてもよく、ここでR'は1〜6の炭素原子を含む一価炭化水素の基、ヒドロキシル基、アルコキシル基及びそれらの混合物である。本発明において使用されるシリコーンガムは構造化ポリマー及び/又はシリコーンガムと親和性を有しており、液状脂肪相、ポリマー及びシリコーンガムが生理学的に許容可能な媒体を形成する。
特に好適な流体ジオルガノポリシロキサンポリマーは、ここでPDMSと称されるポリ(ジメチルシロキサン)である。また有用なものは、ジメチコーンとジメチコノールの混合物である市販のDC1503のようなシリコーンガム混合物である。他の有用なシリコーンガムはDC1428フルイド(ダウコーニング)であり、その内容が出典明示によりここに取り込まれる米国特許第4574082号に記載されたシリコーンガムである。
本発明のある実施態様では、結晶性シリコーン化合物が組成物中に含有せしめられる。
結晶性シリコーン化合物は、室温で固体であり、結晶性の性質を有する、その分子中にシリコーンを含む化合物である。この化合物又は化合物クラスは液状脂肪相及び構造化剤と相容性である。
結晶性シリコーン化合物は以下の式に相当するアルキルシロキサンロウのクラスに属する:
Figure 0004153943
[(CH)SiO](CH)SiR
(CH)SiO[(CH)SiO](RCHSiO)Si(CH)
これは、
SiO[(CH)SiO](RCHSiO)SiR
として書き直すことができ、ここでRはアルキル鎖である。xは0でもよい。置換基Rは、シリコーン化合物が室温で結晶化する限り、1と低くともよく50以上と高くともよい。
結晶性シリコーン化合物の例には、限定するものではないが、SilCare41M40、SilCare41M50、SilCare41M70及びSilCare41M80の名でフロリダ州ゲインズビルのアーキミカ(Archimica)・ファイン・ケミカルズから市販されているC20−24アルキルメチコーン、C24−28アルキルジメチコーン、C20−24アルキルジメチコーン、C24−28アルキルジメチコーンが含まれる。ステアリルジメチコーンはアーキミカからSilCare41M65として又はミシガン州ミッドランドのダウコーニングからDC-2503として入手できる。同様に、SilCare1M71又はDC-580として販売されているステアロキシトリメチルシランを本発明の一実施態様で使用することができる。更に、同様な結晶性化合物は、バージニア州ホープウェルのデグサ(Degussa)・ケア・スペシャルティーズからABILワックス9810、9800又は2440の名で、ドイツのブルゴーセンのWacker-Chemie社からBelSil SDM5055の名で、又はコネチカット州グリーンウィッチのOSiスペシャルティーズからSilsoftの名で入手可能である。他の結晶性シリコーン化合物には、AMS-C30ワックスとしてダウコーニングから入手できるC30−45アルキルメチコーン、又はコネチカット州フェアフィールドのジェネラルエレクトリックから入手できるGEのSF1642又はSF-1632が含まれる。
水素相互作用を介して液状脂肪相をゲル化するゲル化剤は好ましくは次のものからなる群から選択される:
開示が出典明示によりここに取り込まれる特許出願EP0751170に記載されているアミノシリコーンのアミノ基にトリアジニル基又はピリミジニル基が結合したアミノシリコーンポリマー、
開示が出典明示によりここに取り込まれる特許及び特許出願US5783657、US6268466、WO01/95871、WO00/40216、US2002/0035237、及びEP1068856に記載されているエステル又はトリアミド官能基を末端に有する非シリコーンポリアミド、
開示が出典明示によりここに取り込まれる特許出願DE10022247及びFR2814365に記載されている化合物のようなポリウレタン、及び
開示が出典明示によりここに取り込まれる特許出願WO93/01797に記載されている化合物のような、相互の水素相互作用をつくりだすことができる側方基を担持するビニル及び/又は(メタ)アクリルポリマー。
配列不和合を介して液状脂肪相をゲル化するゲル化剤は好ましくは次のものからなる群から選択される:
開示が出典明示によりここに取り込まれる特許US6225390、US6160054、US6174968及びUS6225390に記載されている、ポリスチレン-シリコーン、又はポリエチレン-シリコーンのような、ブロック(ジ又はトリブロック)コポリマー、
開示が出典明示によりここに取り込まれる特許US5468477及びUS5725882に記載されているもののような、シリコーン配列とポリビニル又はポリ(メタ)アクリルであるグラフト又は他の配列を含むブロック又はグラフトコポリマー、
一又は複数のエチレン性の、好ましくは共役した結合(又はジエン)を含む、エチレン性モノマーの重合又は共重合から生じるポリマー又はコポリマー、
エチレン性モノマーの重合又は共重合から生じるポリマー又はコポリマー、特にブロックコポリマー、例えばジブロック又はトリブロックコポリマー、又は多ブロック又は星爆発型又は放射状ポリマーでありうるビニル、アクリル又はメタクリルコポリマーを用いることができる。少なくとも一のエチレン性ゲル化剤は、例えばスチレンブロック(S)、アルキルスチレンブロック(AS)、エチレン/ブチレンブロック(EB)、エチレン/プロピレンブロック(EP)、ブタジエンブロック(B)、イソプレンブロック(I)、アクリレートブロック(A)、メタクリレートブロック(MA)又はこれらのブロックの組合せを含みうる。
一実施態様では、少なくとも一のスチレンブロックを有するコポリマーが、ゲル化剤又はエチレン性レオロジー剤として使用される。トリブロックコポリマー、特にポリスチレン/ポリイソプレン又はポリスチレン/ポリブタジエン型のもの、例えばBASF社から「ルビトール(Luvitol)HSB」の名称で製造又は販売されているもの、及びポリスチレン/コポリ(エチレン-プロピレン)型のもの、又はポリスチレン/コポリ(エチレン/ブチレン)型のもの、例えばシェル・ケミカル・コーポレーションから「クレイトン(Kraton)」、又はペンレコ社(Penreco)からゲル化パーメチル99Aの商品名で製造又は販売されているものを使用することができる。スチレン-メタクリレートコポリマーもまた使用することができる。
本発明の組成物で使用可能なエチレン性レオロジー剤としては、例えば、クレイトンG1650(SEBS)、クレイトンG1651(SEBS)、クレイトンG1652(SEBS)、クレイトンG1657X(SEBS)、クレイトンG1701X(SEP)、クレイトンG1702X(SEP)、クレイトンG1726X(SEB)、クレイトンG1750X(EP)マルチアーム、クレイトンG1765X(EP)マルチアーム、クレイトンD-1101(SBS)、クレイトンD-1102(SBS)、クレイトンD-1107(SIS)、ゲル化パーメチル99A-750、ゲル化パーメチル99A-753-58(星爆発型ブロックポリマーとトリブロックポリマーの混合物)、ゲル化ペルメチル99A-753-59(星爆発型ポリマーとトリブロックポリマーの混合物)、ペンレコ社からのヴェルサゲル(Versagel)5970及びヴェルサゲル5960(イソドデカン中のトリブロックポリマー及び星爆発型ポリマーの混合物)、及びルブリゾール社(Lubrizol)からのOS84383、OS129881及びOS129880(スチレン-メタクリラートコポリマーである)を挙げることができる。
開示が出典明示によりここに取り込まれる特許出願WO98/38981及びUS2002/0055562に記載されているもののような、ポリスチレン-コポリ(エチレン/プロピレン)又はポリスチレン-コポリ(エチレン/ブチレン)もまた本発明に含めることができる。
二極性相互作用を介してゲル化するゲル化剤は好ましくは開示が出典明示によりここに取り込まれる文献WO01/30886及びUS6228967に記載されている化合物から選択される。上記化合物のイオン化基、例えば両性イオン基は上記二極性相互作用をつくりだす。
液晶基を有する脂溶性ポリマーのようなゲル化剤もまた本発明において好ましく、特に骨格がシリコーン、ビニル及び/又は(メタ)アクリルであり、側方液晶基を有する脂溶性ポリマー、特に開示が出典明示によりここに取り込まれる特許出願FR2816503に記載された化合物である。
他の実施態様では、少なくとも一のゲル化剤は光を殆ど又は全く散乱させない粒子径の無機形態であってもよい。よって、半透明かもしくは透明でさえある組成物を得ることができる。
使用することができる変性クレーとしては、C10〜C22の脂肪酸の塩化アンモニウムで変性したヘクトライト、例えばクオターニウム-18ベントナイトとしても知られる塩化ジステアリルジメチルアンモニウムで変性したヘクトライト、例えばレオックス(Rheox)社によってベントーン34の名で販売又は製造される製品、サザンクレー社によって販売又は製造されるクレートン(Claytone)XL、クレートン34及びクレートン40、クオターニウム-18ベンザルコニウムベントナイトの名で知られ、サザンクレー社によってクレートンHT、クレートンGR及びクレートンPSの名で販売又は製造される変性クレー、ステラルコニウムベントナイトとして知られ、塩化ステアリルジメチルベンゾイルアンモニウムで変性されたクレー、例えばサザンクレー社によってクレートンAPA及びクレートンAFの名で販売又は製造される製品、及びレオックス社によって販売又は製造されるバラゲル(Baragel)24を挙げることができる。
本発明において使用することができる他の無機ゲル化剤としてはシリカ、例えばヒュームドシリカを挙げることができる。ヒュームドシリカは、例えば約5nm〜200nmの範囲のナノメートルからミクロンでありうる粒径を持ちうる。
ヒュームドシリカは、水素-酸素火炎中での揮発性ケイ素化合物の高温加水分解によって細粒シリカを製造することによって得ることができる。このプロセスにより、多数のシラノール基をその表面に有する親水性シリカを得ることが可能になる。そのような親水性シリカは、例えば「アエロジル(Aerosil)130(登録商標)」、「アエロジル200(登録商標)」、「アエロジル255(登録商標)」、「アエロジル300(登録商標)」及び「アエロジル380(登録商標)」の名でデグサ社により、また「CAB-O-SIL HS-5(登録商標)」、「CAB-O-SIL EH-5(登録商標)」、「CAB-O-SIL LM-130(登録商標)」、「CAB-O-SIL MS-55(登録商標)」及び「CAB-O-SIL M-5(登録商標)」の名でカボット(Cabot)社によって販売又は製造される。
化学反応によってシラノール基の数を減少させて、親水性シリカの表面を化学的に変性させることがよって可能である。シラノール基は例えば疎水性基と置換させることができ、この場合、疎水性シリカをもたらす。疎水性基は次のものでありうる:
トリメチルシロキシル基で、ヘキサメチルジシラザンの存在下でヒュームドシリカを処理することにより特に得られる。このようにして処理されたシリカはCTFA(1995年6版)によれば「シリカシリレート」として知られる。それらは「アエロジルR812(登録商標)」の参照名でデグサ社により、また「CAB-O-SIL TS-530(登録商標)」でカボット(Cabot)社によって販売又は製造される。
ジメチルシリルオキシ又はポリジメチルシロキサン基で、ポリジメチルシロキサン又はジメチルジクロロシランの存在下でヒュームドシリカを処理することにより特に得られる。このようにして処理されたシリカはCTFA(1995年6版)によれば「シリカジメチルシリレート」として知られる。それらは「アエロジルR972(登録商標)」及び「アエロジルR974(登録商標)」の参照名でデグサ社により、また「CAB-O-SIL TS-610(登録商標)」及び「CAB-O-SIL TS-720(登録商標)」でカボット(Cabot)社によって販売又は製造される。
ヒュームドシリカをシランアルコキシド又はシロキサンと反応させることによって誘導される基。これらの処理シリカは例えば「アエロジルR805(登録商標)」の参照名でデグサ社により販売又は製造される。
本発明によれば、ヒュームドシリカのような疎水性シリカは親油性ゲル化剤として使用することができる。ヒュームドシリカを使用することにより、特にロウ、フィラー及び顔料(真珠光沢剤を含む)のような不透明化粒子の不在下で滲み出ないスティック形態の、半透明又は透明でさえもある組成物を得ることができる。
少なくとも一の脂溶性ゲル化剤により組成物が滲み出ることを制限し、その安定性を向上させることができ、同時に組成物の光沢ある外観を維持することができ、これは化粧品及び皮膚科学において常套的に使用されているもののようなロウでは不可能であった。これらのゲル化剤は組成物の全重量に対して例えば0.05%〜35%の濃度、例えば0.5%〜20%、又は1%〜10%の濃度で使用できる。
また、短鎖エステルを本発明の組成物に含有せしめることができる。
本発明によれば、エステルはモノエステル、ジエステル又はポリエステルの何れでもよい。これらのエステルは直鎖状、分枝状又は環状で、飽和又は不飽和でありうる。これらのエステルは好ましくは分枝状で飽和している。それらはまた脂肪族又は芳香族でありうる。
これらのエステルは6〜25の炭素原子、特に14〜22の炭素原子を有しうる。それらは2〜18の炭素原子を有する酸エステル、特に2〜20の炭素原子を有するアルコールエステル又は2〜8の炭素原子を有するポリオール又はその混合物から選択することができ、但し、炭素原子の数は10より大きく、よってエステルは揮発性ではなく皮膚に浸透する。
特に、これらのエステルは次の式RCOOR'に対応する炭化水素ベースエステルであり、ここでRは1〜29の炭素原子を有する脂肪酸の残基を表し、R'は2〜30の炭素原子を含む炭化水素ベース鎖を表し、但し、R'における炭素原子の数は10より大きく、よってエステルは揮発性ではなく皮膚に浸透する。
エステルは次のものを含む非限定的なリストから選択することができる:
ネオペンタン酸エステル、例えばネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオペンタン酸オクチルドセシル、
イソノナン酸エステル、例えばイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソステアリル、イソノナン酸エチルヘキシル、
イソプロピルアルコールエステル、例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸又はイソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、
アルキル又はポリアルキルオクタノアート、デカノアート又はリシノレアート、例えばオクタン酸セチル、オクタン酸トリデシル、
ポリアルキレングリコールエステル、例えばポリエチレングリコールジヘプタノアート、ヘキサノアート-2-ジエチルプロピレングリコール及びその混合物、
ベンゾアートアルキル、特に12〜15の炭素原子を有するベンゾアートアルキル、
ヒドロキシル化エステル、例えば乳酸イソステアリル及びリンゴ酸ジイソステアリル、及び
ペンタエリスリトールエステル。
短鎖エステルの例にはまたプルセリン油(オクタン酸セトステアリル)、エチルヘキサン酸エチルヘキシル、ジカプリルエステル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸2-エチル及びイソステアリン酸イソステアリルが含まれる。
イソノナン酸イソノニルとリンゴ酸ジイソステアリルが本発明の実施態様に特に適している。
この又はこれらの炭化水素ベースエステルは組成物の全重量の5〜90重量%、特に10〜60重量%、特に20〜50重量%の割合で組成物中に使用することができる。
存在する場合、短鎖とポリオルガノシロキサン含有ポリマーの間の質量比は好ましくは1/4と2/1の間、より好ましくは1/3と1/1の間である。
短鎖エステルと同様の化粧品特性を提供する他の成分は
J-O-K
と表すことができる短鎖エステルである。
ここで、JとKは同一でも異なっていてもよく、一又は複数の二重結合を含むことができる1〜40の炭素原子、好ましくは7〜19の炭素原子の直鎖状又は分枝状アルキル基を表す。そのようなエーテルの一例はジカプリルエーテルを含む。
脂溶性又は分散性ポリマー
本発明の組成物は、構造化ポリマー及び少なくとも1つのレオロジー剤以外の、媒体に分散する又は脂溶性で、皮膜形成特性を有し、例えば500〜1000000、中でも1000〜500000、さらには5000〜100000、特に5000〜20000の重量平均分子量を有する少なくとも1つのポリマーをさらに含有する。この少なくとも1つの脂溶性ポリマーは、粘度の増加、及び/又は皮膜の保持力の改善に寄与する。少なくとも1つの脂溶性ポリマーは、30℃以下の軟化点を有しうる。
本発明で使用可能な脂溶性ポリマーの例として、ポリアルキレン、特にポリブテン、ポリ(メタ)アクリレート、直鎖状又は分枝状で飽和又は不飽和のC〜Cアルキル基を有するアルキルセルロース、例えばエチルセルロース及びプロピルセルロース、脂肪相と融和性のあるシリコーンポリマー、並びにビニルピロリドン(VP)コポリマー、及びそれらの混合物を挙げることができる。
ビニルピロリドンコポリマー、C〜C30のコポリマー、例えばC〜C22アルケン、及びそれらの組合せ物を使用することもできる。本発明で使用可能なVPコポリマーの例としては、VP/酢酸ビニル、VP/メタクリル酸エチル、ブチル化ポリビニルピロリドン(PVP)、VP/メタクリル酸エチル/メタクリル酸、VP/エイコセン、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、VP/スチレン又はVP/アクリル酸/メタクリル酸ラウリルのコポリマーを挙げることができる。
皮膜の保持力だけではなく、感触及びコンシステンシーのために、7000〜7500の平均分子量を有するPVP/ヘキサデセンコポリマー、又は8000〜9000の平均分子量を有するPVP/エイコセンコポリマーを使用することもできる。
本発明の組成物に脂溶性又は分散性ポリマーが存在するならば、それらは、組成物の全重量に対して0.01%〜20%(活性物質として)、例えば1%〜10%の範囲の量で使用することができる。
界面活性剤
本発明の組成物は更に考慮される応用分野で通常用いられる製剤助剤を含みうる。本発明において使用される製剤助剤は、限定するものではないが、界面活性剤でありうる。有用な界面活性剤には、限定するものではないが、油中水系のための有機及びオルガノシリコーン乳化剤が含まれる。有機乳化剤の例には、当該分野で知られる任意のエトキシル化界面活性剤、例えばポリソルベート-20、ラウレス-7、ラウレス-4、セピック社から入手できるセピジェル(登録商標)305及びInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第4巻(2002年9版)に開示された類似の成分、より詳細には2962−2971頁に開示された乳化剤が含まれる。International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第4巻、2962−2971頁の開示は出典明示によりここに取り込まれる。オルガノシリコーン乳化剤の例には、ゴールドシュミット・ケミカル社から入手できるセチルジメチコーンコポリオール-ポリグリセリル-4-イソステアレート-ヘキシラウレート(ABIL(登録商標)WE09)、セチルジメチコーンコポリオール(ABIL(登録商標)EM90)、(ABIL(登録商標)EM97)、ラウリルメチコーンコポリオール(5200)、GEシリコーンズから入手できるシクロメチコーン(及び)ジメチコーンコポリオール(DC5225C及びDC3225C)、シクロペンタシロキサン及びジメチコーンコポリオール(GE SF1528)又は当業者に知られた任意の他の製剤助剤が含まれる。
可塑剤
可塑剤をまた組成物に添加して、得られた組成物の柔軟性及び化粧品特性を改善することができる。可塑剤は合成ポリマーを柔らかくする物質である。それらはしばしば皮膜形成剤の脆さと亀裂を避けるために必要とされる。当業者であれば所望される性質と考えられる用途に基づいて所望される可塑剤の量を常套的に変化させることができる。本発明の実施において有用な可塑剤にはレシチン、ポリソルベート、ジメチコーンコポリオール、グリコール、クエン酸エステル、グリセリン、ジメチコーン、及びInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第4巻(2002年9版)に開示された類似の成分、より詳細には2927頁に開示された可塑剤が含まれる。International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第4巻、2927頁の開示は出典明示によりここに取り込まれる。
サンスクリーン剤
一実施態様では、組成物はサンスクリーン剤を含みうる。ある実施態様では、一又は複数のサンスクリーン剤と組み合わせたとき、ポリシロキサン含有ポリマーの組合せは、ポリシロキサン含有ポリマーを含まない組成物に対して組成物の総括SPF値をかなり顕著に改善する。
サンスクリーン剤は無機ナノ粒子又は有機化合物であり得る。一実施態様では、ナノ粒子は本質的に酸化金属からなる無機化合物である。適した酸化金属は、中でも一以上の酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化セリウム、酸化第二銅、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、二酸化チタン及びその混合物を含む。更に他の実施態様では、二酸化チタン及び酸化亜鉛が使用される。理論に制限されないが、ほとんどの場合において酸化金属のナノ粒子は紫外線の回折による紫外線防御効果をもたらす。1ナノ粒子の基本的な大きさは、典型的には1μm未満のサイズで、約100nm〜約500nm、特に約200nm〜約350nmを含む。
化学的吸収剤である本発明に係るサンスクリーン剤は有害な紫外線を実際に吸収する。化学的吸収剤が、UV-A又はUV-B吸収剤の何れかとして、それらが防御する紫外線のタイプに応じて分類されることはよく知られている。UV-A吸収剤は一般に紫外線スペクトルの320〜400nm領域の紫外線を吸収する。UV-A吸収剤はアントラニレート類、ベンゾフェノン類及びジベンゾイルメタン類を含む。UV-B吸収剤は一般に紫外線スペクトルの280〜320nm領域の紫外線を吸収する。UV-B吸収剤はp-アミノ安息香酸誘導体、ショウノウ誘導体、シンナマート類、及びサリチラート類を含む。
化学的吸収剤を一般にUV-A又はUV-B吸収剤として分類することは産業界で受け入れられている。しかし、より正確な分類はサンスクリーン剤の化学的性質に基づくものである。N. Shaath等が「Sunscreens - Development, Evaluation and Regulatory Aspects」(Marcel Dekker, Inc. (1997))において詳細に検討したサンスクリーンの化学的性質の8の主要な分類がある。この検討は全体を出典明示によりここに取り込む。
本発明に従って処方することができるサンスクリーン剤は典型的には化学的吸収剤を含むが、また物理的遮蔽剤を含んでもよい、本発明の組成物中に製剤化できるサンスクリーン剤の例は化学的吸収剤、例えばp-アミノ安息香酸誘導体、アントラニレート類、ベンゾフェノン類、ショウノウ誘導体、ケイ皮酸誘導体、ジベンゾイルメタン類、ジフェニルアクリレート誘導体、サリチル酸誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾイミダゾール化合物、ビス-ベンゾアゾリル誘導体、メチレンビス-(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)化合物、サンスクリーンポリマー及びシリコーン、又はその混合物である。これらは、明示的に取り込まれる米国特許第2463264号、同4367390号、同5166355号及び同5237071号、及び欧州特許第0863145号、欧州特許第0517104号、欧州特許第0570838号、欧州特許第0796851号、欧州特許第0775698号、欧州特許第0878469号、欧州特許第0933376号、欧州特許第0893119号、欧州特許第0669323号、英国特許第2303549号、独国特許第1972184号及び国際公開第93/04665号に種々記載されている。
多様なサンスクリーン剤は、その全てが出典明示よりここに導入される、1992年2月11日にHaffeyらに付与された米国特許第5087445号;1991年12月17日にTurnerらに付与された米国特許第5073372号;及びCosmetics and Science and TechnologyのチャプターVIII, Segarin等, 189頁以下(1957)に記載されている。
本発明の組成物に処方することができるサンスクリーン剤の非限定的な例には次から選択されるものが含まれる:アミノ安息香酸、アミルジメチルPABA、シノキサート、ジエタノールアミンp-メトキシシンナマート、ジガロイルトリオレアート、ジオキシベンゾン、p-メトキシケイ皮酸2-エトキシエチル、4-ビス(ヒドロキシプロピル)アミノ安息香酸エチル、2-エチルヘキシル-2−シアノ-3,3-ジフェニルアクリラート、p-メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、サリチル酸2-エチルヘキシル、アミノ安息香酸グリセリル、サリチル酸ホモメンチル、ホモサラート、3-イミダゾール-4-イルアクリル酸及びエチルエステル、アントラニル酸メチル、オクチルジメチルPABA、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸及び塩、レッドペトロラクタム、スルイソベンゾン、二酸化チタン、サリチル酸トリエタノールアミン、N,N,N-トリメチル-4-(2-オキソボルン-3-イリデンメチル)アニリニウムメチルサルフェート、及びそれらの混合物。
UV-A及び/又はUV-B範囲に活性のあるサンスクリーン剤の例としては:
p-アミノ安息香酸、
オキシエチレン(25モル)p-アミノベンゾアート、
p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、
N-オキシプロピレンp-アミノ安息香酸エチル、
p-アミノ安息香酸グリセロール、
サリチル酸4-イソプロピルベンジル、
4-メトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、
ジイソプロピルケイ皮酸メチル、
4-メトキシケイ皮酸イソアミル、
4-メトキシケイ皮酸ジエタノールアミン、
3-(4'-トリメチルアンモニウム)ベンジリデン-ボルナン-2-オン-メチルスルファート、
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホナート、
2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、
2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メトキシベンゾフェノン、
-(2-オキソボルン-3-イリデン)-トリル-4-スルホン酸及びその可溶性塩、
3-(4'-スルホ)ベンジリデン-ボルナン-2-オン及びその可溶性塩、
3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-ショウノウ、
3-ベンジリデン-d,l-ショウノウ、
ベンゼン-1,4-ジ(3-メチリデン-10-ショウノウスルホン)酸及びその塩(ここに出典明示により取り込まれる1986年4月29日にLange等に付与された米国特許第4585597号に記載された製品メギゾリルSX)、
ウロカニン酸、
2,4,6-トリス[p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、
2-[(p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、
2,4-ビス{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)]-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(チバ(Ciba)市販の「チノソーブ(TINOSORB)S」)、
N-(2及び4)-[(2-オキソボルン-3-イリデン)メチル]ベンジル]-アクリルアミドのポリマー、
1,4-ビスベンゾイミダゾリル-フェニレン-3,3',5,5'-テトラスルホン酸及びその塩、
ベンザルマロナート置換ポリオルガノシロキサン、
ベンゾトリアゾール置換ポリオルガノシロキサン(ドロメトリゾールトリシロキサン)、
分散した2,2'-メチレン-ビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、例えば、フェアマウントケミカル(Fairmount Chemical)社によりMIXXIM BB/100の商標で市販されているようなもの、あるいはチバガイギー社によりチノソーブMの商標で市販されているような分散形態で微粉化したもの、並びに
可溶化された2,2'-メチレン-ビス-[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(メチル)フェノール]、例えば、フェアマウントケミカル社によりMIXXIM BB/200の商標で市販されているようなもの。
典型的には、これらの一以上のサンスクリーン剤の組み合わせが使用される。
アボベンゾン以外のジベンゾイルメタン誘導体が、例えば、仏国特許第2,326,405号、同第2,440,933号及び欧州特許第0,114,607号に記載され、ここで出典明示により取り込まれるものとする。
アボベンゾン以外の他のジベンゾイルメタンサンスクリーン剤は、次のものを含む(単体でも任意の混合物としてでもよい):
2-メチルジベンゾイルメタン
4-メチルジベンゾイルメタン
4-イソプロピルジベンゾイルメタン
4-tert.-ブチルジベンゾイルメタン
2,4-ジメチルジベンゾイルメタン
2,5-ジメチルジベンゾイルメタン
4,4'-ジイソプロピルジベンゾイルメタン
4,4'-ジメトキシジベンゾイルメタン
2-メチル-5-イソプロピル-4'-メトキシジベンゾイルメタン
2-メチル-5-tert.-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン
2,4-ジメチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン
2,6-ジメチル-4-tert.-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン。
使用できる更なるサンスクリーン剤は、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第4巻(2002年9版)の2954−2955頁に記載されている。
サンスクリーン剤は本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して0.1〜30重量%の範囲、好ましくは組成物の全重量に対して0.2〜15重量%の範囲の割合で一般に存在する。本発明の組成物は好ましくは35、40、45等を含む、30以上のSPFを持つ。
フィラー
本発明において、組成物は少なくとも一のフィラーをさらに含有してよい。ここで使用される場合、「フィラー」なる用語は、室温、大気圧で固体状であり、単独又は組合せて使用され、エマルションの種々の成分が室温より上の温度、特にそれらの軟化点又は融点まで上昇してもこれらの成分に不溶で、該成分と化学的に反応しない任意の粒子を意味する。一実施態様において、少なくとも一のフィラーは、少なくとも1700℃を越える、例えば2000℃を越える融点を有する。一実施態様において、少なくとも一のフィラーは、0.01μm〜150μm、例えば0.5μm〜120μm、さらには1μm〜80μmの範囲の見かけの粒径を有してよい。見かけの粒径は基本粒子がその最小の直径(薄状体の厚み)に沿って合致する円の直径に相当する。さらに少なくとも一のフィラーは、吸収剤であってよく、すなわち組成物の油、及び皮膚から分泌される生物的物質の吸収が可能なものであってよく、例えば脂肪親和性になるように表面処理されてもよく、及び/又は皮膚から分泌される汗及び/又は皮脂を吸収するような多孔質のものであってよい。
少なくとも一のフィラーは、無機及び有機フィラーから選択されてよく、例えばラメラ状、球形及び/又は長形等の任意の形状であってよい。少なくとも一の不活性フィラーの非限定的例には、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ポリアミドパウダー(例えばナイロン(登録商標)パウダー、例えばオルガソール(Orgasol)(登録商標)としてアトケム社(Atochem)から販売されている製品)、ポリ-β-アラニンパウダー、ポリエチレンパウダー、アクリルポリマーパウダー(ポリメチルメタクリラート(PMMA)パウダー、例えばワッカー社からコバビーズ(Covabead)LH-85(粒径10-12μm)として販売されている製品、及びダウ・コーニング社からポリトラップ(登録商標)として販売されるアクリル酸コポリマーパウダー)、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))パウダー、ラウロイルリジン、窒化ホウ素、シリカ、カオリン、デンプン、デンプン誘導体、中空ポリマーのミクロスフィア(例えば塩化ポリビニリデンとアクリロニトリルから形成される中空ポリマーのミクロスフェア、例えばエクスパンセル(Expancel(登録商標))としてノーベルインダストリー社(Nobel Industrie)から販売されている製品)、及び重合したシリコーンミクロスフェア(例えばトスパール(Tospearl(登録商標)として東芝(Toshiba)から販売されている重合したシリコーンミクロスフェア)、沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム及び炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、セラミックマイクロカプセル、ポリエステル粒子、及び被覆されたエラストマー、例えば信越からKSPなる名称で販売されている製品(KSP100、KSP200、KSP300)、及び/又はその開示が出典明示によりここに導入される米国特許第5538793号に記載されているものが含まれる。
本発明に係る組成物は、ケラチン物質、例えば皮膚、唇及び/又は表面体成長物の手入れ用組成物、又はティント又は非ティントの皮膚用組成物の形態、抗日光組成物又はスティック形態のメークアップ除去製品の形態にすることができる。それは、特に皮膚、体表面成長物又は又は唇の手入れ用ベース(冷気及び/又は日光及び/又は風から唇を保護するためのリップバルム、又は皮膚、爪又は毛髪のための手入れクリーム)として使用することもできる。ここで記載するように、脱臭製品はパーソナル衛生製品であって、ケラチン繊維を含むケラチン物質の手入れ、メークアップ又はトリートメントには関係しない。
また本発明の組成物は、皮膚を着色するメークアップ製品の形態のもの、特に手入れ又はトリートメント特性を有していてもよいファンデーション、ほほ紅、フェイスパウダー、アイシャドウ、コンシーラ製品、アイライナー、体のメークアップ製品;唇のメークアップ製品、例えば手入れ又はトリートメント特性を有していてもよいリップスティック;爪又は睫毛等の体表面の成長部のメークアップ製品、特にマスカラケーキの形態のもの、又は眉毛及び毛髪用のもの、特にペンシルの形態のものであってもよい。
言うまでもなく、ここに記載された組成物は化粧品的又は皮膚科学的に許容可能、すなわち無毒で生理学的に許容可能な媒体を含有しており、ヒトの皮膚、体表面の成長部又は唇に適用可能なものである。本発明の目的において、「化粧品的に許容可能な」なる表現は、好ましい外観、匂い、感触及び好みの組成物を意味する。
本発明の好ましい実施態様によれば、ケラチン物質をトリートメント、手入れ及び/又はメークアップするのに十分な量の本発明の組成物を、ケラチン物質に適用することによる、ケラチン物質、例えば皮膚、唇及び他のケラチン物質をトリートメント、手入れ及び/又はメークアップする方法を提供する。
好ましい他の実施態様では、欠点又は変色等の欠陥を覆う又は隠すのに十分な量の本発明の組成物を、ケラチン物質に適用することによる、ケラチン物質に附随するこのような欠陥を覆う又は隠す方法を提供する。
さらに好ましい他の実施態様では、ケラチン物質の外観を良好にするのに十分な量の本発明の組成物を、ケラチン物質に適用することによる、ケラチン物質の外観を良好にする方法を提供する。
先の3種の好ましい実施態様では、ヒドロカルビル修飾シロキサンとの組合せで少なくとも一の構造化剤を含有する本発明の組成物は、ケラチン物質をトリートメント、手入れ及び/又はメークアップする、ケラチン物質に附随する欠陥、皮膚の欠点又は変色を覆う又は隠す、又はケラチン物質の外観を良好にするのに十分な量が、皮膚の所望される領域に局所的に適用される。組成物は、必要であれば、所望される領域に、好ましくは毎日1回又は2回、さらに好ましくは毎日1回適用されてよく、好ましくは衣類又は他の物体と接触する前に乾燥させる。組成物は、好ましくは乾燥しているか、又は適用前に乾燥させた所望の領域に適用される。最も好ましくは、組成物は更に少なくとも一の皮膜形成剤、少なくとも一の揮発性油又はその混合物及び/又は顔料を含有する。
本発明の好ましい実施態様では、改善された化粧品特性、例えば改善された長時間にわたる適用性、耐移り性又は耐水性を有する組成物が提供される。また、改善された特性は、改善された可撓性、適用性、乾燥時間又は保持時間、並びに低減された粘着性又は経時的な移入性から選択され得る。
また本発明は、ここで記載された一又は複数の組成物を収容し、消費者が使用するのに適したキット及び/又は包装物質を提供する。本発明の任意の主題のための包装及び適用装置は、当業者自身の知識に基づき選択し製造され、包装される組成物の種類に適合化することができる。実際、使用される装置の種類は、組成物のコシステンシー、特にその粘度に関連しており;組成物に存在する成分の種類、例えば揮発性化合物の存在に依存し得る。
別の定義を示さない限りは、本明細書及び特許請求の範囲に使用されている成分の量、反応条件を表す数値は、全ての例において「約」なる用語により変更されるものと理解されなければならない。従って、それに反する旨が示されていない限り、明細書及び特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本発明で得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。
本発明の広い範囲で示されている数的範囲及びパラメータは近似値であるのにかかわらず、特定の実施例で示されている数値は、可能な限り厳密に報告している。しかしながら、任意の数値は、本質的に、それぞれの各測定で見出される標準偏差から得られるある程度の誤差を必ず含む。次の実施例は本発明の例証を意図しているものであって、結果としてその範囲を限定するものではない。パーセンテージは重量基準である。
実施例1 リップスティック
成分 w/w%
ポリシロキサンポリアミド(DC2-8179) 20.0
ヒドロカルビル修飾シロキサン(カルビノール5562) 65.5
顔料 6.5
フィラー 8.0
手順:
ヒドロカルビル修飾シロキサンと構造化ポリマーを90−95℃に加熱した混合ケトルに加え、均一になるまで混合した。顔料とフィラーを添加し、90−95℃で均一になるまで混合した。得られた混合物を型に注ぎ、冷やしてスティックを形成した。
実施例2 リップスティック
Figure 0004153943
実施例3 リップスティック
Figure 0004153943
実施例4及び5 リップスティック
Figure 0004153943
実施例2−5の手順
ビーカーにA相を加え、撹拌しながら95−100℃に加熱する。均一にした後、80−85℃に冷却し、B相の粉砕顔料を加える。均一になるまで混合する。最後に、C相のマイカとシメチコーンを添加する。均一になるまで混合し、80から85℃で注いでスティックにする。

Claims (30)

  1. (a)次の式(I)又は(II):
    Figure 0004153943
    又は
    Figure 0004153943
    {上式中:
    1)R、R、R及びRは同一又は異なっており、
    − それらの鎖に一又は複数の酸素、硫黄及び/又は窒素原子を含有可能で、フッ素原子で部分的又は全体的に置換可能な、直鎖状、分枝状又は環状で飽和又は不飽和のCないしC40炭化水素基、
    − 一又は複数のCないしCアルキル基で置換されていてもよいCないしC10アリール基、
    − 一又は複数の酸素、硫黄及び/又は窒素原子を含有するか又は含有しないポリオルガノシロキサン鎖、
    から選択される基を表し;
    2)X基は同一又は異なっており、その鎖に一又は複数の酸素及び/又は窒素原子を含有可能な、直鎖状又は分枝状のCないしC30アルキレンジイル基を表し;
    3)Yは、一又は複数の酸素、硫黄及び/又は窒素原子を含有可能で、及び/又は置換基として次の原子又は原子の基:フッ素、ヒドロキシ、CないしCシクロアルキル、CないしC40アルキル、CないしC10アリール、フェニルで、1ないし3のCないしCアルキル基、CないしCヒドロキシアルキル及びCないしCアミノアルキルで置換されていてもよいものの一つを担持可能な、飽和又は不飽和、CないしC50で直鎖状又は分枝状の二価のアルキレン、アリーレン、シクロアルキレン、アルキルアリーレン又はアリールアルキレン基であり;
    4)Yは次の式
    Figure 0004153943
    [上式中
    − Tは、ポリオルガノシロキサン鎖で置換されていてもよく、O、N及びSから選択される一又は複数の原子を含有可能な、直鎖状又は分枝状で飽和又は不飽和のCないしC24の三価又は四価の炭化水素鎖を表すか、又はTはN、P及びAlから選択される三価の原子を表し、
    − Rは、ポリマーの他の鎖に結合可能であるか又は結合しない、一又は複数のエステル、アミド、ウレタン、チオカルバマート、尿素、チオ尿素及び/又はスルホンアミド基を含有可能なポリオルガノシロキサン鎖、又は直鎖状又は分枝状のCないしC50アルキル基を表す]
    に相当する基を表し;
    5)nは2〜500の範囲の整数であり、mは少なくとも1〜700の範囲の整数である}
    の少なくとも一の部分を含有するポリオルガノシロキサン含有ポリマー、非シリコーンポリアミドコポリマー、ロウ、及びその混合物からなる群から選択される少なくとも一の構造化剤と、
    (b)式R a1SiO(3−a1)/2(ここで、Rは一価炭化水素基であるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アラルキル、又はアリール基であり、Rは式-R**OCHCHOHを有するヒドロカルビル基であり;R**は2から6の炭素原子を含む二価炭化水素基であり、aは0〜2である)のシロキシ単位を含むヒドロカルビル官能シリコーンポリマーと
    を含有する化粧品用組成物。
  2. 構造化剤がポリオルガノシロキサン含有ポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  3. 構造化剤が非シリコーンポリアミドコポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  4. 構造化剤がロウである、請求項1に記載の組成物。
  5. 構造化剤がシリコーンポリアミドコポリマーである、請求項2に記載の組成物。
  6. 組成物が唇組成物又はファンデーションの形態である、請求項1に記載の組成物。
  7. 上記シリコーンポリアミドコポリマーがナイロン-611/ジメチコーンコポリマーである、請求項5に記載の組成物。
  8. ヒドロカルビル官能シリコーンポリマーがビス-ヒドロキシエトキシプロピルジメチコーンである、請求項1に記載の組成物。
  9. 組成物がエマルションの形態である、請求項1に記載の組成物。
  10. 請求項1に記載の組成物に唇、皮膚又はケラチン性物質を接触させることを含む、唇、皮膚又はケラチン性物質の処理方法。
  11. 少なくとも一のシリコーン皮膜形成剤を更に含有する、請求項1に記載の組成物。
  12. シリコーン皮膜形成剤がMQ樹脂である、請求項11に記載の組成物。
  13. 少なくとも一の顔料を更に含有する、請求項1に記載の組成物。
  14. 有機ゲル化剤を更に含む、請求項5に記載の組成物。
  15. 有機ゲル化剤がN-アシルアミノ酸アミドである、請求項14に記載の組成物。
  16. ステロールエモリエントを更に含有する、請求項5に記載の組成物。
  17. ステロールエモリエントがポリエチレングリセロール化されている、請求項16に記載の組成物。
  18. ステロールエモリエントがポリエチレングリセロール化菜種ステロール又はポリエチレングリセロール化大豆ステロールである、請求項17に記載の組成物。
  19. ステロールエモリエントを更に含有する、請求項14に記載の組成物。
  20. ステロールエモリエントがポリエチレングリセロール化されている、請求項19に記載の組成物。
  21. ステロールエモリエントがポリエチレングリセロール化菜種ステロール又はポリエチレングリセロール化大豆ステロールである、請求項20に記載の組成物。
  22. 組成物がロウ非含有である、請求項15に記載の組成物。
  23. 組成物がロウ非含有である、請求項20に記載の組成物。
  24. 組成物がロウ非含有である、請求項21に記載の組成物。
  25. 組成物がロウ非含有である、請求項15に記載の組成物。
  26. 組成物がロウ非含有である、請求項20に記載の組成物。
  27. 組成物がロウ非含有である、請求項21に記載の組成物。
  28. 組成物が固形である、請求項1に記載の組成物。
  29. 組成物が固形である、請求項6に記載の組成物。
  30. 組成物が固形である、請求項12に記載の組成物。
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