JP4153889B2 - ホログラム型光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録媒体及びその製造方法に係り、特にはホログラム型光記録媒体及びそ
の製造方法に関する。
ホログラム型光記録は、光磁気記録媒体や相変化光記録媒体などへ記録を行う現状の記
録技術に比べ、遥かに高密度な記録を実現可能な光記録技術の一つである。そのため、ホ
ログラムの記録により大容量・高速転送を実現するホログラム型光記録に関する開発が盛
んに行われている。
このような体積ホログラムを記録する感光材料としては、従来から芸術分野で使用され
ているハロゲン化銀や重クロム酸ゼラチンを使用したものが一般的である。しかしながら
、これらは、湿式現像や煩雑な現像定着処理を必要とすることからホログラムを工業的に
生産するには不適であり、記録後も吸湿などにより像が消失するなどの問題点を有してい
た。
近年、屈折率変調の優れたフォトポリマー材料として、例えばバインダーポリマーとラ
ジカル重合性化合物の屈折率差を利用する材料(特許文献1、2参照)、あるいは特定の
2つのラジカル重合性化合物の屈折率と反応性の差を利用する材料(特許文献3参照)、
あるいは屈折率の異なるラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物を使用する材料(
特許文献4参照)などが提案されている。
これらのフォトポリマー材料により乾式処理でしかも比較的屈折率変調の大きい体積ホ
ログラムの作製が可能になったもののまだ充分とは言えない。また、作製プロセスの変動
や使用材料の差異による記録層の特性のばらつきが大きいのも問題である。特に、ホログ
ラム型光記録システムを民生用向け商品とするためには、記録層として高感度でかつ寿命
の長いものを用いる必要がある。最も有望な系は、記録時の体積収縮を小さく抑えること
が可能なフォトポリマーの系である。しかしながら、記録時の体積収縮を小さく抑えるこ
とは困難であった。
米国特許第4942102号明細書 米国特許第4942112号明細書 特開平3−249685号公報 特開平5−107999号公報
従来のホログラム型光記録媒体は、作製プロセスの変動や使用材料の差異による記録層
の特性のばらつきが大きかった。また、記録時の体積収縮を小さく抑えることは困難であ
った。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、高感度で、かつ再生時のビットエ
ラーレートが低いホログラム型光記録媒体及びその製造方法を提供することを目的とする
上述した課題を解決するために、本発明の第1のホログラム型光記録媒体は、互いに非
相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマ
ーをミクロ相分離構造として有する記録層を備え、前記ミクロ相分離構造の一部の相に光
重合性モノマーが含有されることを特徴とする。
本発明の第1のホログラム型光記録媒体において、前記ブロックコポリマーまたはグラ
フトコポリマーを構成するポリマーのうちガラス転移点が低いポリマーの方が前記光重合
性モノマーとの相溶性が高いことが好ましい。
また、本発明の第2のホログラム型光記録媒体は、互いに非相溶の2種以上のポリマー
ブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーから構成されるミクロ相
分離構造の一部の相からなる骨格を有し、該一部の相以外の領域に光重合性モノマーを含
有する記録層を備えることを特徴とする。
また、本発明の第3のホログラム型光記録媒体は、互いに非相溶の2種以上のポリマー
ブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーから構成されるミクロ相
分離構造の一部の相が除去され、当該除去された領域に光重合性モノマーを含有する記録
層を備えることを特徴とする。
また、本発明の第1のホログラム型光記録媒体の製造方法は、互いに非相溶の2種以上
のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーと光重合性モ
ノマーとを含む層を形成し、この層中にミクロ相分離構造を形成し、かつ前記ミクロ相分
離構造の一部の相に光重合性モノマーを含有させ、前記ミクロ相分離構造及び前記光重合
性モノマーを有する記録層を形成することを特徴とする。
また、本発明の第2のホログラム型光記録媒体の製造方法は、基板上に、互いに非相溶
の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーと
光重合性モノマーとを含む層を形成し、この層を加熱することにより当該層中にミクロ相
分離構造を形成し、かつ前記ミクロ相分離構造の一部の相に光重合性モノマーを含有させ
、前記ミクロ相分離構造及び前記光重合性モノマーを有する記録層を形成することを特徴
とする。
また、本発明の第3のホログラム型光記録媒体の製造方法は、基板上に互いに非相溶の
2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーをミ
クロ相分離構造として有する層を形成し、この層の前記ブロックコポリマーまたはグラフ
トコポリマー中のポリマー鎖の少なくとも1種を選択的に除去して前記ミクロ相分離構造
を多孔質化し、多孔質化した前記ミクロ相分離構造に光重合性モノマーを含浸させて記録
層を形成することを特徴とする。
本発明の第3のホログラム型光記録媒体の製造方法において、ポリマー材料を含む層を
加熱することにより、ミクロ相分離構造を有する層を形成することが好ましい。
また、本発明の第4のホログラム型光記録媒体の製造方法は、基板上に、酸により解離
する基を一部に有する互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポ
リマーまたはグラフトコポリマーと酸発生剤とを含む層を形成し、この層を加熱すること
により当該層中にミクロ相分離構造を形成し、かつ前記酸発生剤により発生する酸により
、前記ポリマーブロックから前記基を解離させて光重合性モノマーを形成し、前記ミクロ
相分離構造及び前記光重合性モノマーを含む記録層を形成することを特徴とする。
本発明の第4のホログラム型光記録媒体の製造方法において、前記ミクロ相分離構造の
うち、前記基が結合する前記ポリマーブロックの部分から形成される相に、前記光重合性
モノマーを選択的に含有させることが好ましい。
本発明の第2、3、4のホログラム型光記録媒体の製造方法において、前記層をガラス
転移温度以上の温度で加熱することにより、前記ミクロ相分離構造を有する層を形成する
ことが好ましい。
なお、本発明におけるミクロ相分離構造とは、ブロックコポリマーまたはグラフトコポ
リマーで観測される相分離構造で、相分離が数nm〜数十nmのミクロな相分離構造を指す。
本発明のホログラム型光記録媒体は、従来重合によって形成させていたマトリックスに
代えて、ブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーから形成されたミクロ相分離構造
を用いることによって、使用材料の差異やプロセスの差異による記録特性のばらつきが少
ない、高感度でビットエラーレートの小さいホログラム型光記録媒体を提供する。即ち、
ミクロ相分離構造の一部の相に記録時の体積収縮を小さく抑えるマトリックスとしての働
きを担わせるとともに、ミクロ相分離構造のもう一部の相に光重合性モノマーを含有させ
る。このときマトリックスは3次元構造を有するので、光重合性モノマーが重合したとき
の体積収縮は小さい。また、光重合性モノマーが存在するのは、ミクロ相分離の一部なの
で、記録したい干渉縞を忠実に記録することができる。すなわち、モノポリマーをマトリ
ックスとした場合、マクロ相分離が起こることがある。このような場合、光重合成分はマ
クロ相分離により、偏析した状態にある。このような場合、干渉縞を照射した場所に光重
合性モノマーが存在しない確率が高くなり、干渉縞を忠実に記録することは困難になる。
本発明において、ミクロ相分離構造の一部の相に光重合性モノマーを含ませても良いし、
ミクロ相分離構造の一部の相を除去して除去領域に光重合性モノマーを含ませても良い。
また、前記したホログラム型光記録媒体で、前記ブロックコポリマーまたはグラフトコ
ポリマーを構成するポリマーのうちガラス転移点が低いポリマーの方が前記光重合性モノ
マーとの相溶性が高いことが好ましい。この構成によって、マトリックスはより剛直であ
るので記録時の体積収縮は抑えることができるし、光重合性モノマーはガラス転移点の小
さくより柔らかい相に存在するため、記録の際に光重合性モノマーの拡散が速やかに起こ
るので、より効率良く前記課題を解決することができる。
かかるホログラム型光記録媒体を製造する方法として、例えば3つの方法がある。1つ
目(本発明の第1、2のホログラム型光記録媒体の製造方法)は、互いに非相溶の2種以
上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーに、1種の
ポリマー鎖に混ざりやすい光重合性モノマーを含有させることを特徴とする。ポリマーは
多くの場合ミクロ相分離構造をとり、光重合性モノマーはその一部の相に混合されている
。マトリックスとなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーは、互いに化学結合
した異種のポリマーから成るので、ミクロ相分離構造を取るか、或いはミクロ相分離構造
を取るまでには至らなくても、均一な膜となることはない。この場合、理想的なミクロ分
離構造を形成させるために、ガラス転移温度以上で加熱してホログラム型光記録層とする
ことがある。このホログラム型光記録媒体の製造方法によれば、作製プロセスの変動や使
用材料の差異による記録層の特性のばらつきを抑えることができ、記録時の体積収縮を小
さく抑えることが可能である。したがって、高感度で、かつ再生時のビットエラーレート
が低いホログラム型光記録媒体を提供することが可能である。
また、前記したホログラム型光記録媒体で、前記ブロックコポリマーまたはグラフトコ
ポリマーを構成するポリマーのうちガラス転移点が低いポリマーの方が前記光重合性モノ
マーとの相溶性が高くなるように材料を選定することが好ましい。この構成によって、マ
トリックスはより剛直であるので記録時の体積収縮は抑えることができるし、光重合性モ
ノマーはガラス転移点の小さくより柔らかい相に存在するため、記録の際に光重合性モノ
マーの拡散が速やかに起こるので、より効率良く前記課題を解決することができる。
2つ目(本発明の第3のホログラム型光記録媒体の製造方法)は、前記ブロックコポリ
マーまたはグラフトコポリマー中のポリマー鎖の少なくとも1種を選択的に除去して、ミ
クロ相分離構造の形態を維持しつつ多孔質化させた膜に、モノマーを含浸させて作製する
ことを特徴とする。前記ミクロ相分離構造を利用して、どちらかの成分を除去して、多孔
質体を形成する技術は、後述するようにいくつか知られているが、本発明では孔にモノマ
ーを投入してホログラム型光記録媒体として機能させる。これにより、体積収縮は小さい
が干渉縞の記録は忠実にかつ速やかに行うことができる媒体を提供することが可能となる
3つ目(本発明の第4のホログラム型光記録媒体の製造方法)は、酸で解離する基が結
合しているポリマーブロックとこれとは非相溶のポリマーブロックから構成されるブロッ
クコポリマーおよびグラフトコポリマーを用いて、ホログラフィック記録媒体を作製する
方法を提供する。上記ブロックコポリマーもしくはグラフトコポリマーを製膜した後、適
度な温度までアニール処理を施すことによりミクロ相分離構造を形成させるとともに、含
有されている酸発生剤によって発生した酸により、上記ポリマーブロックから上記基を解
離させて光重合性モノマーを形成する。この方法によれば、ポリマーブロックに結合して
いる基は酸により解離するが、多数含まれる当該基のうち一部はポリマーブロックに結合
したままの状態となる。解離した基はポリマーブロックに結合したままの状態の基に対し
て相溶性が良いため、当該ポリマーブロックから形成される相に選択的に含ませることが
可能である。これにより、体積収縮は小さいが干渉縞の記録は忠実にかつ速やかに行うこ
とができる媒体を提供することが可能となる。
本発明によれば、ジブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーを用いたことによる
ミクロ相分離構造をマトリックスとして用いたホログラム型光記録媒体を提供することに
よって、高感度で、かつ再生時のビットエラーレートが低いホログラム型光記録媒体及び
その製造方法を提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明のホログラム型光記録媒体においては、特定のブロックコポリマーまたはグラフ
トコポリマーを用いてミクロ相分離構造が形成される。図2(a)は記録前のミクロ相分
離構造を示す図であり、図2(b)は記録後のミクロ相分離構造を示す断面図である。こ
こでまず、ブロックコポリマーおよびグラフトコポリマーについて説明する。
ブロックコポリマーとは、複数のポリマー鎖を部分構成成分(ブロック)とするコポリ
マーをさす。部分構成成分たるポリマー鎖は多くの場合ホモポリマーである。ブロックコ
ポリマーの代表例は、直鎖型の分子鎖形態をとっているもので、繰り返し単位Aを有する
Aポリマー鎖と繰り返し単位Bを有するBポリマー鎖とが末端同士で化学的に結合した、
−(AA・・AA)−(BB・・BB)−という構造を有するA−B型ジブロックコポリ
マーである。また、3種類以上のポリマー鎖が結合したブロックコポリマーでもよい。ト
リブロックコポリマーの場合、A−B−A型、B−A−B型、またはA−B−C型のいず
れでもよい。あるいは、ブロックコポリマーはスター型の分子鎖形態をとっていてもよい
。スター型の分子鎖形態としては、例えば、ブロックコポリマー鎖が中心から放射状に延
びたもの、或いは中心からそれぞれ異なるポリマー鎖が延びたものなどが挙げられる。ブ
ロックが4つ以上のブロックコポリマーを用いることもできる。ブロックコポリマー中に
は、ランダムコポリマーからなるポリマー鎖が含まれていてもよい。こうしたブロックコ
ポリマーとしては、例えば、−(AA・・AA)−(BCBBBCBCBCB・・CBB
)−のように少なくとも1つのブロックがランダムコポリマーからなるポリマー鎖である
ブロックコポリマーや、さらには−(ABBAA・・・AABABB)−(CDCCDC
DD・・・DDC)−のように、ランダムコポリマー同士のブロックコポリマーも用いる
ことができる。
一方、グラフトコポリマーは、あるポリマーの主鎖に他のポリマー鎖が側鎖として結合
した構造を有するものであり、数種類のポリマーを側鎖にぶら下げることができる。また
、A−B型、A−B−A型、またはB−A−B型などのブロックコポリマーに側鎖として
Cポリマー鎖が結合したようなブロックコポリマーとグラフトコポリマーとの組み合わせ
でもよい。
上述したようなブロックコポリマーあるいはグラフトコポリマーを用いることによって
、海島構造、シリンダー構造、バイコンティニュアス構造、ラメラ構造、あるいは海島構
造の海相がシリンダー構造になっているなど、いくつかの構造が階層的に組み合わされた
ミクロ相分離構造が形成される。さらには、例えばFrank Batesら(フィジッ
クス トゥデイ誌、1999年2月号、32〜38頁)が述べているような構造など様々
な構造を取り得る。
本発明の一形態としてポリマーの片方を除去する場合以外では、規則的なパターンが形
成される必要は必ずしもない。パターンを形成したほうが好ましい場合には、合成も容易
なことから、本発明においてはジブロックコポリマーが最も好ましい。
ミクロ相分離構造の形態は、ブロックあるいはグラフトコポリマーを構成する各ポリマ
ー鎖からなる各相の体積比により決定される。体積比は、各ポリマー鎖の分子量を変化さ
せることによって調整することができる。あるいは、各ポリマー鎖と同じかまたは近い構
造を有するモノマーもしくはホモポリマーを、ブロックあるいはグラフトポリマーに添加
して、体積比を調整する。ただし、ホモポリマーの添加量は、ブロックコポリマーあるい
はグラフトコポリマーに対して50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下で
あることがより好ましい。モノマーやホモポリマーを過剰に添加した場合には、ミクロ相
分離構造が乱れて、規則的なパターンを形成しなくなる場合がある。片方のポリマー鎖を
除去して多孔質な膜を形成させる場合にはこれは好ましくない。
ブロックコポリマーあるいはグラフトコポリマーの各ポリマー鎖の分子量は、所望のド
メインサイズによって変化させる。ホログラムを記録するので、波長以下のドメインサイ
ズが好ましく、例えば、10nm以下のドメインサイズとしたい相(ミクロドメイン)を
構成するポリマー鎖の分子量を所望のドメインサイズになるよう調整する。その後、所望
のミクロ相分離構造となるように、それ以外の相を構成するポリマー鎖の分子量を決定す
る。例えば、ポリマー鎖の分子量が約1万の場合にはドメインサイズが約10nm程度と
なり、ポリマー鎖の分子量をさらに小さくすることによって、10nm以下のドメインを
形成することができる。
ミクロ相分離構造の形態は上述したように各相の体積比で決まり、各相の体積比は各ポ
リマー鎖の分子量比で調整することができる。例えば、ジブロックコポリマーの場合、2
つのポリマー鎖の分子量の比率の目安は、海島構造の場合には1:9程度であり、シリン
ダー構造の場合には2:8程度である。また、バイコンティニュアス構造の場合には4:
6程度であり、ラメラ構造の場合には5:5程度である。ただし、各ポリマー鎖の溶解度
パラメータの差の大きさによって、この比率は大きく変動することがある。また、モノマ
ーを含有させる場合にも大きくこの比率は変動する。ホログラム記録媒体としては、一般
には、バイコンティニュアス構造もしくは、シリンダー構造が好ましい。
本発明においては、上述したようなブロックコポリマーあるいはグラフトコポリマー中
の1種のポリマー鎖には、モノマーとの相溶性の高いものが選択される。
ブロックコポリマーあるいはグラフトコポリマーを構成する好ましいポリマー鎖の組み
合わせとしては、例えば以下のようなものが挙げられる。
ポリアクリル酸誘導体ポリマーとポリアクリル酸エステル誘導体ポリマーとの組み合わ
せとしては、ポリアクリル酸+ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリル酸+ポリメチ
ルメタクリレート、ポリメタクリル酸+ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ
メタクリル酸+ポリ(フェニルメタクリレート)、およびポリメタクリル酸+ポリ(ナフ
チルメタクリレート)が挙げられる。
ポリ(ヒドロキシスチレン)誘導体ポリマーとポリアクリル酸エステル誘導体ポリマー
との組み合わせとしては、例えば、ポリ(4−ヒドロキシスチレン)+ポリメチルメタク
リレートが挙げられる。
ポリ(ビニルピリジン)誘導体ポリマーとポリアクリル酸エステル誘導体ポリマーとの
組み合わせとしては、ポリ(4−ビニルピリジン)+ポリメチルメタクリレート、ポリ(
2−ビニルピリジン)+ポリメチルメタクリレートが挙げられる。
ポリ(ビニルピリジン)誘導体ポリマーとポリスチレン誘導体ポリマーとの組み合わせ
としては、ポリ(4−ビニルピリジン)+ポリスチレン、ポリ(4−ビニルピリジン)+
ポリ(α―メチルスチレン)が挙げられる。
A−B−C型のトリブロックコポリマーのように3種類以上のポリマー鎖を含む場合に
は、その内の1つのポリマー鎖を含フッ素ポリマー鎖とすることが望まれる。含フッ素ポ
リマー鎖は、通常の炭素系ポリマー鎖やケイ素系ポリマー鎖と良好に相分離することがで
きる。そこで、酸性基あるいは塩基性基を有するポリマー鎖と、非イオン性の極性の炭素
系あるいはケイ素系ポリマー鎖と、含フッ素ポリマー鎖との3種のポリマー鎖を組み合わ
せたものが好ましい。含フッ素ポリマー鎖としては特に限定されないが、例えばフッ素化
したアルキル基、アリール基、アラルキル基をエステル部に有するポリアクリルエステル
誘導体、およびポリメタクリルエステル誘導体などが用いられる。より具体的には、2,
2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル
メタクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、1,1
,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,
4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、および2,2,3,3,4,4,4−ヘプタ
フルオロブチルメタクリレートなどを重合したポリメタクリル酸エステル誘導体が挙げら
れる。
また、ポリマー鎖の少なくとも1種がランダムコポリマー鎖であるものとしては、例え
ば、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、ビニルカルバゾールなどとスチレンとの
ランダムコポリマー鎖を有するブロックコポリマーあるいはグラフトコポリマーなどが用
いられる。こうしたコポリマーは、多くの場合リビングラジカル重合によって合成するこ
とができる。
さらに、後述する多孔質化してモノマーを含浸させてホログラム型光記録媒体を作製す
る場合には、良好に多孔質化できるように、ポリマー鎖の組み合わせを選択することが望
まれる。例えば、ドライエッチングによって多孔質化する場合には、ドライエッチング速
度の比が、1.5倍以上程度と大きなポリマー鎖の組み合わせが好ましく、例えば芳香族
系ポリマー鎖とアクリル樹脂系ポリマー鎖との組み合わせが挙げられる。より具体的には
、ポリ(4−ビニルピリジン)とポリメチルメタクリレートのような、ポリ(ビニルピリ
ジン)誘導体ポリマーとポリアクリル酸エステル誘導体ポリマーとの組み合わせや、ポリ
アクリル酸誘導体ポリマーとポリスチレン誘導体ポリマーとの組み合わせ、あるいはポリ
(ヒドロキシスチレン)誘導体ポリマーとポリアクリル酸エステル誘導体ポリマーとの組
み合わせが挙げられる。また、ポリジヘキシルシランなどのポリシラン類、ポリジメチル
シロキサンなどのポリシロキサン類、ポリ(4−トリメチルシリルスチレン)、ポリ(4
−ペンタメチルジシリルスチレン)などのシリル化ポリスチレン誘導体などの含ケイ素ポ
リマー鎖と非含ケイ素ポリマー鎖とを組み合わせた場合にも、ドライエッチング速度の差
を大きくすることができる。特に、シリル化ポリスチレン誘導体ポリマーとポリ(ビニル
ピリジン)誘導体ポリマーとの組み合わせは、均質で非常に規則正しいミクロ相分離構造
を形成しやすく、優れている。
こうしたブロックコポリマーあるいはグラフトコポリマーは、リビングアニオン重合、
リビングカチオン重合、リビングラジカル重合、Group Transfer重合など
のリビング重合や、マクロマーを用いた重合、ポリマー側鎖を重合開始点としたグラフト
コポリマーの重合など様々な方法を用いて合成することができる。
本実施形態において、基板としてはプラスチックを用いることができ、数100μmか
ら1mm程度の厚みの透明材料を用いるのが一般的であり、典型的には、透明で機械的強
度が高い所謂エンジニアリングプラスチックが用いられる。また、干渉縞を記録するホロ
グラフィック記録であるので複屈折がないプラスチックが好ましい。代表的なプラスチッ
ク基板の材料としては、ポリカーボネート樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン
系樹脂、ポリアリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ(エチレンジメ
チルアクリレート)、ポリジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
記録層と基板の間には無機中間層を設けてもよく、例えば、弗化マグネシウム、弗化カ
ルシウム、弗化ジルコニウム、弗化パラジウム、弗化バリウム、臭化セシウム、沃化セシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化チタン、酸化クロム、酸化
亜鉛、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化テルル、酸
化セリウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム、
窒化ジルコニウム、炭化珪素、硫化亜鉛、チタン酸バリウム、及びダイアモンドなどを挙
げることができる。中間層の材料としては、記録光やサーボ光に対する透過率が高く且つ
記録層やプラスチック基板と近い屈折率であるものを使用することが望ましい。かかる中
間層を設けることにより、記録層と基板間の物質(特に記録層や基板を構成する低分子の
有機物質)の移動・拡散を防止することができ、ホログラム型光記録媒体の経時変化を抑
制し長寿命化を図ることが可能である。
本発明に用いることができるモノマーとしては、例えば、アクリレート反応基を持つも
のを用いることができる。そのようなモノマーとしては、例えば、イソボニルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、ジエチレングリコール、モノエチルエーテルアクリ
レート、エチルアクリレートなどを挙げることができる。また、多官能アクリレートであ
る、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート
、ジペンタエリスリトールペンタヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどを用いることができる。さ
らに、屈折率変調を大きくさせるために、2−ナフト−1−オキシエチルアクリレート、
2−カルバゾル−9−イルエチルアクリレートのようなアクリレートも用いることができ
る。また、低屈折率アクリレートである(トリメチルシリルオキシ)ジメチルシリルプロ
ピリアクリレートや(ペルフルオロシクエオヘキシル)メチルアクリレートなども使用す
ることができる。ビニルベンゾエート、ビニル3,5−ジクロロベンゾエート、ビニル1
−ナフトエートなどを挙げることができる。また、N−ビニルカルバゾールを用いること
もある。
さらに詳細に本発明で用いるモノマーの例を挙げる。本発明で用いられるモノマーがカ
チオン重合性化合物である場合には、ミクロ相分離構造を形成するポリマーの1つとの相
溶性の良いものでカチオン重合開始剤から発生するブレンステッド酸あるいはルイス酸に
よって重合するものであればよい。カチオン重合性化合物の具体例としては、ジグリセロ
ールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,4−
ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビト
ールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾル
シンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、パラターシャリー
ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、オルソフタル酸
ジグリシジルエステル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグ
リコールジグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロー
ルパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シパーフルオロイソプロピル)ジフェニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルオキシラン、1,2,5,6−ジエポキシ−4,7−メタノペルヒドロインデン,2−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)−3',4'−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシ
クロヘキサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)
、4',5'−エポキシ−2'−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチ
ルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート
、ジ−2,3−エポキシシクロペンチルエーテル、ビニル−2−クロロエチルエーテル、
ビニル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ビ
ニルグリシジルエーテルで表わされる化合物が挙げられ、これらの1種以上を使用してよ
い。
本発明に用いるモノマーがラジカル重合性化合物である場合には、ラジカル重合開始剤
から発生する活性ラジカル種によって重合するものであればよい。このラジカル重合性化
合物がシロキサン結合を有していてもかまわない。ラジカル重合性化合物の具体例として
は、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−ブロモスチレン、フェニ
ルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン酸(
アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェ
ノキシエチルアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート、フェノキ
シポリエチレングリコールアクリレート、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、
ジフェン酸(2−メタクリロキシエチル)モノエステル、ベンジルアクリレート、2,3−
ジブロムプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート
、2−ナフチルアクリレート、N−ビニルカルバゾール、2−(9−カルバゾリル)エチル
アクリレート、トリフェニルメチルチオアクリレート、2−〔トリシクロ(5,2,10)
ジブロモデシルチオ〕エチルアクリレート、S−(1−ナフチルメチル)チオアクリレート
、ジシクロペンタニルアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ジフェン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−
2−ヒドロキシ)ジエステル、2,3−ナフタリンジカルボン酸(2−アクリロキシエチル)
(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、4,5−フェナントレンジカ
ルボン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエス
テル、ジブロムネオペンチルグリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート、1,3−ビス〔2−アクリロキシ−3−(2,4,6−トリブロモフェノキシ
)プロポキシ〕ベンゼン、ジエチレンジチオグリコールジアクリレート、2,2−ビス(4
−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル
)メタン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、2,2−
ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシジエ
トキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフ
ェニル)プロパン、ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリ
ロキシジエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)スル
ホン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)スルホン、及び上記
におけるアクリレートをメタクリレートに変えた化合物、更には特開平2−247205
号公報に記載されているような分子内に少なくともS原子を2個以上含む、エチレン性不
飽和二重結合含有化合物が挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。
本発明に使用するモノマーがカチオン重合性化合物である場合には、用いる重合開始剤
系は、光または熱の作用によりカチオン重合性化合物の重合を開始できるような開始剤系
である。光カチオン重合開始剤系としては、例えば「UV硬化;科学と技術(UV Cu
ring:Science and Technology)」、第23〜76頁、エス
・ピーター・パーパス(S. Peter Pappas)編集、ア・テクノロジー・マ
ーケッティング・パブリケーション(A Technology Marketing
Publication)および「コメンツ・インオーガニック・ケミストリ(Come
nts Inorg. Chem.)」、ビー・クリンゲルト、エム・リーディーカーおよ
びエイ・ロロフ(B. Klingert,M.Riediker and A. Rol
off)、第7巻、第3号、第109〜138頁(1988年)などに記載されているも
のが挙げられ、これらの1種以上を使用してもよい。例えば、ジアリールヨードニウム塩
類、トリアリールスルホニウム塩類あるいは鉄アレン錯体類等を挙げることができる。
光カチオン重合開始剤系としてのジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては
、ヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオ
ロアルセネートおよびヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホン酸塩
、9,10−ジメトキシアントラセンスルホン酸塩などが挙げられる。トリアリールスル
ホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブ
チルトリフェニルスルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、トリス(4
−メトキシフェニル)スルホニウム、4−チオフェニルトリフェニルスルホニウムなどの
スルホニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロ
アルセネートおよびヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホン酸塩、
9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホン酸塩などが挙げられる。
カチオン重合性化合物の重合反応により干渉縞の記録を行う場合は、特定波長のレーザ
ー光またはコヒーレンス性の優れた光を照射することによりブレンステッド酸あるいはル
イス酸を生成し、それらによりカチオン重合性化合物が重合できるようなカチオン重合開
始剤系を用いる。そのようなカチオン重合開始剤系としては、アクリジンオレンジ、アク
リジンイエローなどのアクリジン系色素あるいはセトフラビン(Setoflavin)
Tのようなベンゾチアゾリウム系色素とジアリールヨードニウム塩類あるいはトリアリー
ルスルホニウム塩類の組み合わせなどを挙げることができる。
本発明に使用するモノマーがラジカル重合性化合物である場合には、用いる開始剤は、
光または熱の作用によりラジカル重合性化合物の重合を開始できるような開始剤系である
。ラジカル重合性化合物の重合反応により干渉縞の記録を行う場合は、レーザー光または
コヒーレンス性の優れた光を照射することにより活性ラジカル種を生成し、その活性ラジ
カル種がラジカル重合性化合物を重合させるようなラジカル重合開始剤系を用いる。その
ようなラジカル重合開始剤系としては、例えば米国特許第4,766,055号明細書、同
第4,868,092号明細書、同第4,965,171号明細書、特開昭54−15102
4号公報、同58−15503号公報、同58−29803号公報、同59−18934
0号公報、同60−76735号公報、特開平1−28715号公報、特開平4−239
505号公報、及び「プロシーディングス・オブ・コンファレンス・オン・ラジエーショ
ン・キュアリング・エイジア」(PROCEEDINGS OF CONFERENCE
ON RADIATION CURING ASIA)」(第461〜477頁、198
8年)等に記載されている公知の開始剤系を使用できるがこの限りでない。
尚、本明細書中「開始剤系」とは、一般に光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカ
ル発生化合物や酸発生化合物を組み合わせて用いることができることを意味する。ラジカ
ル重合開始剤系における増感剤は記録光源であるレーザー光を吸収するために色素のよう
な有色化合物が用いられる場合が多い。但し、記録光の吸収があまり大きいと膜の内部ま
で干渉縞が記録されない。記録後にはできれば無色透明なホログラムが形成されているこ
とが望ましい。そのような増感剤としては、特開昭58−29803号公報、特開平1−
287105号公報、特開平4−239505号公報に記載されているようなシアニン系
色素の使用が好ましい。シアニン系色素の具体例としては、アンヒドロ−3,3'−ジカル
ボキシメチル−9−エチル−2,2'チアカルボシアニンベタイン、アンヒドロ−3−カル
ボキシメチル−3',9'−ジエチル−2,2'チアカルボシアニンベタイン、3,3',9−ト
リエチル−2,2'−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,9−ジエチル−3'−カルボキシ
メチル−2,2'−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3',9−トリエチル−2,2'−(4
,5,4',5'−ジベンゾ)チアカルボシアニン・ヨウ素塩、2−〔3−(3−エチル−2−
ベンゾチアゾリデン)−1−プロペニル〕−6−〔2−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリ
デン)エチリデンイミノ〕−3−エチル−1,3,5−チアジアゾリウム・ヨウ素塩、2−
〔〔3−アリル−4−オキソ−5−(3−n−プロピル−5,6−ジメチル−2−ヘンゾチ
アゾリリデン)−エチリデン−2−チアゾリニリデン〕メチル〕3−エチル−4,5−ジフ
ェニルチアゾリニウム・ヨウ素塩、1,1',3,3,3',3'−ヘキサメチル−2,2'−イン
ドトリカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3'−ジエチル−2,2'−チアトリカルボシアニン
・過塩素酸塩、アンヒドロ−1−エチル−4−メトキシ−3'−カルボキシメチル−5'−
クロロ−2,2'−キノチアシアニンベタイン、アンヒドロ−5,5'−ジフェニル−9−エ
チル−3,3'−ジスルホプロピルオキサカルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン
塩が挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。
シアニン系色素と組み合わせて用いてもよい活性ラジカル発生化合物としては、上記の
特開昭58−29803号公報、特開平1−287105号公報、特開平4−23950
5号公報に記載されているようなジアリールヨードニウム塩類、あるいは2,4,6−置換
−1,3,5−トリアジン類が挙げられる。高い感光性が必要なときは、ジアリールヨード
ニウム塩類の使用が特に好ましい。上記ジアリールヨードニウム塩類の具体例としては、
ジフェニルヨードニウム、4,4'−ジクロロジフェニルヨードニウム、4,4'−ジメトキ
シジフェニルヨードニウム、4,4'−ジターシャリーブチルジフェニルヨードニウム、3
,3'−ジニトロジフェニルヨードニウムなどのクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレ
ート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアン
チモネート、トリフルオロメタンスルホン酸塩、9,10−ジメトキシアントラセン−2
−スルホン酸塩などが例示される。又2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類の具体例
としては、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4
,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(
トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−
メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4'−メトキシ−1'−ナフチル
)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが例示される。
本発明のホログラフム型光記録媒体を形成する組成物の各成分の組み合わせは、それぞ
れジブロックコポリマーは20〜90wt%(より好ましくは35〜85wt%)、モノ
マーは2〜70wt%(より好ましくは10〜45wt%)、重合開始剤は光重合性モノ
マーに対して0.1〜10wt%(より好ましくは0.1〜5wt%)である。ジブロッ
クコポリマーが20wt%よりも少ないとマトリックス成分が少ないので体積収縮率が大
きくなり、90wt%よりも多いと光重合性モノマーの含有率が小さくなってしまうので
十分な屈折率変化が得られなくなってしまう。モノマーが2wt%よりも少ないと十分な
屈折率変化が得られない低感度な媒体となり、70wt%よりも多いと相対的にマトリッ
クスが少ないので体積収縮率が大きくビットエラーレートが大きい媒体となってしまう。
光重合性モノマーに対して重合開始剤が0.1wt%未満の場合は十分な屈折率変化が得
られないおそれがあり、10wt%を超えると光吸収が大きくなり、干渉縞を媒体全体に
わたって記録することが困難になり回折効率が低下してしまう。記録時のモノマーの移動
に伴い暗部に移動するような添加剤を0〜10wt%(より好ましくは0.01〜10w
t%)加えてもよい。添加剤を加える場合には、モノマーとの屈折率差が0.01以上で
あることが必要であり、0.01未満では記録されたホログラムの屈折率変調値が小さく
明るいホログラムは得にくい。添加剤が10wt%を越えると光で反応する成分の含有率
が小さくなってしまうので低感度な媒体となってしまう。
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物には、必要に応じて、高分子結合剤、熱重
合防止剤、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、または着色剤などの添加剤な
どを併用してもよい。
本発明は、高分子結合剤を含有してもよく、本発明に使用する成分と相溶することが必
要である。これには下記のものが例示される:塩素化ポリエチレン、ポリスチレン、アク
リル樹脂(アクリル酸エステルの単独重合体もしくは共重合体)、メタアクリル樹脂(メ
タアクリル酸エステルの単独重合体もしくは共重合体)、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルホ
ルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、エチルセルロ
ース、アセチルセルロース。高分子結合剤は、その側鎖または主鎖にカチオン重合性基な
どの反応性基を有していても良い。
本発明の感光性組成物は通常の方法で調製されてよい。例えば上述の必須成分および添
加成分をそのままもしくは必要に応じて溶媒(例えばメチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル
、エチレングリコールジアセテートなどのエステル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳
香族系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ
系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、n-ブタノールなどのアルコール系溶
媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロ
エタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒)を配合し、冷暗所にて例えば高速撹拌機を
使用して混合することにより調製できる。
このように作製された記録層は、レーザー光やコヒーレンス性の優れた光(例えば波長
300〜1200nm)による通常のホログラフィー露光装置による干渉縞露光によりそ
の内部に干渉縞を記録することができる。記録層中に残存している未反応成分を重合させ
るために、後露光としてキセノンランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドラン
プ、ハロゲンランプなどの光源からの光をホログラムに全面露光するか、加熱処理するこ
とにより皮膜強度に優れた本発明のホログラムが得られる。加熱処理による未反応モノマ
ーの重合を促進するために、ベンゾイルパーオキシドなどの有機過酸化物を併用してもよ
い。
保護層は、記録層の機械的保護などの観点では設けることが望ましい。保護層に使用可
能な材料としては、例えば、ガラス、透明樹脂、無機中間層に関して上述した材料などの
透明材料を挙げることができる。また、保護層として、高感度のフォトブリーチ機能を有
する膜やフォトクロミック機能を有する膜を用いれば、自然光による有機記録層の劣化を
防止できるので、シェルフライフの向上に繋がる。なお、記録前の記録層はモノマーが分
散した準安定状態にあるので自然光劣化が問題となることがあるが、記録後の記録層は干
渉パターンに対応してモノマーの重合が完了した安定状態にあるので保護層が無くてもア
ーカイバルライフに問題を生じることはない。
本発明のホログラム型光記録媒体は、反射層を設けてあって、反射層により反射してき
た光を読み出すという記録装置にも用いることができる。
反射層の材料としては、記録光や参照光に対して高い反射率を有する材料を用いること
が望ましい。例えば、使用する光の波長が400nm乃至780nmである場合にはAl
合金やAg合金などを使用することが好ましく、650nm以上である場合には、それら
合金や、Au、Cu合金、TiN等を使用することが好ましい。反射層の厚さは、十分な
反射率を実現し得るように、50nm以上とすることが好ましく、100nm以上とする
ことがより好ましい。
次に、本発明のホログラム型光記録媒体の製造方法について説明する。
本発明のホログラム型光記録媒体の製造方法は、ブロックコポリマーまたはグラフトコ
ポリマーの示すミクロ相分離構造のうち、少なくとも1種の相を選択的に除去することに
よって形成された連続空孔を有する多孔質構造体を用い、この多孔質構造体の空孔中に光
重合性モノマーを充填することによって製造されるものである。
多孔質体に存在する連続空孔は、規則的に均質に形成されていることが光を散乱しにく
いので好ましい。本発明で用いられる多孔質体における連続空孔は、多孔質体外部に開放
されていることが必要であり、外部に開放端のない独立気泡はできるだけ少ないことが望
まれる。また、干渉縞を記録した屈折率変調格子の屈折率の違いを大きくするために、空
孔率は、多孔質体の機械的強度(体積収縮しない)が保たれる範囲において高い方が望ま
れる。具体的には、空孔率は20%以上であることが好ましく、60%以上であることが
より好ましい。また、多孔質体の機械的強度を保つために空孔率は90%以下であること
が好ましく、80%以下であることがより好ましい。
本発明によって作製したホログラム型光記録媒体は、多孔質体の内部に存在するモノマ
ーを重合させて記録を行うので、散乱を避けるためには、空孔径が露光波長や記録される
干渉縞の格子間隔に対して十分に小さいことが好ましい。光を散乱しないように、空孔径
は記録号光の波長より充分小さく設定されることが必要である。しかしながら、空孔径が
余り小さすぎる場合には空孔にモノマーを充填しにくくなったり、片方のポリマーをエッ
チングなどの手法によって除去しにくくなったりするおそれがある。これらを考慮すると
、本発明で用いられる多孔質体の空孔径は、1〜100nmの範囲内であることが好まし
く、5〜50nmの範囲内であることがより好ましく、10〜30nmの範囲であること
が最も好ましい。ブロックコポリマーやグラフトコポリマーなどが示すミクロ相分離構造
は規則的であり、かつドメインの大きさはコポリマーの分子量によって制御することがで
きるため優れている。
ミクロ相分離現象の中でも特に共連続構造は、三次元的に連続な2つの相からなる相分
離構造であり、1相を選択的に除去することによって三次元的に連続な空孔を有する多孔
質体を形成することができる。こうした共連続構造の中でも、Ordered discontinuous do
uble diamond構造やGyroid構造などが好ましい。ミクロ相分離構造から選択的に一
部の相を除去する方法は特に限定されず、種々の方法を採用することができる。例えば、
テレケリックポリマーを用いて二つの結合部位を化学的に切断してから、当該一部の相の
ポリマー鎖をエッチングする方法が挙げられる。また、一部の相を選択的にオゾン酸化し
て分解除去する方法、酸素プラズマや光分解により除去する方法を用いてもよい。さらに
、エネルギー線を照射して一部の相を選択的に分解除去することもできる。得られる多孔
質体の空孔径は、ミクロ相分離構造から除去する相を構成しているポリマー鎖の分子量に
よって制御することが可能である。また、こうしたポリマー鎖と相溶性のよいホモポリマ
ーなどを混合することによって、空孔径を制御することもできる。
ポリメチルメタクリレートやポリα―メチルスチレンの代わりに、炭素数3〜6のアル
キル基で置換されたポリメタクリル酸エステル類や、同様のアルキル基でフェニル基が置
換された置換ポリα―メチルスチレン類などは、ガラス転移点温度が低下する。そのため
に、コポリマーの膜(あるいは成形体)をガラス転移点温度以上の温度で加熱処理するこ
とが容易となり、迅速にミクロ相分離構造を形成することができる。例えば、ポリn−プ
ロピルメタクリレート、ポリn−ブチルメタクリレートなどはガラス転移点温度がそれぞ
れ35℃、25℃と低い。4位をブチル化したポリα―メチルスチレンも同様に低いガラ
ス転移点温度を示す。アルキル基の炭素数が6個より多くなるとさらに低いガラス転移点
温度を示すが、同時にβ線照射によって架橋反応を起こしやすくなってしまう。低いガラ
ス転移点温度とβ線照射による分解促進効果を両立するものとしてポリn−プロピルメタ
クリレート、ポリn−ブチルメタクリレート、ポリs―ブチルメタクリレートが良く、特
にポリn−ブチルメタクリレート、ポリs―ブチルメタクリレートが最も良い。
2―エチルヘキシル基の様にアルキル基が分岐している場合には、炭素数が増大しても
β線照射による分解促進効果が抑制されにくく良い。しかしながら、モノマーの入手のし
易さの点から、実用性の点で上記のポリn−ブチルメタクリレート、ポリs―ブチルメタ
クリレートに劣る。低いガラス転移点温度とβ線照射による分解促進効果を両立するポリ
マー鎖として他に、ポリイソブチレンやポリプロピレンなどを用いることができる。
β線の照射量としては特に制限はないが、100Gy〜10MGyの範囲に設定される
ことが良く、さらには1KGy〜1MGy、さらに望ましくは10KGy〜100KGy
に設定されることが好ましい。あまり照射量が少ないと分解性ポリマー鎖の分解が十分で
なく、反対に照射量が多すぎると分解性ポリマー鎖の分解物が三次元架橋などを起こし硬
化してしまったり、難分解性のポリマー鎖まで分解してしまう恐れがあるからである。加
速電圧はコポリマーの成形体の厚さ、つまりβ線の成形体内への侵入長によって異なるが
、数十μm以下程度の薄膜であれば20kV〜2MV程度、100μm以上のフィルムや
バルクの成形体などでは500kV〜10MV程度が良い。成形体中に金属成形体などが
含まれている場合は、さらに加速電圧を高くしてもよい。
露光によって変成させる空孔内表面は、多孔質体を形成している構成部材が露出した表
面とすることができる。あるいは、適切なコーティング剤でコーティングされている表面
でもよい。
得られる多孔質体の空孔径は、ミクロ相分離構造から除去する相を構成するポリマー鎖
の分子量によって制御することが可能である。また、こうしたポリマー鎖と相溶性のよい
ホモポリマーなどを混合することによって、空孔径を制御することもできる。
相分離構造から多孔質体を作製するためのポリマー材料は特に限定されず、任意のもの
を用いることができる。例えば、ポリオレフィン、アクリル系ポリマー、ポリアリルエー
テル系などのポリエーテル、ポリアリレート系などのポリエステル、ポリアミド、ポリイ
ミド、およびポリエーテルスルホンなどが挙げられる。また、特に前述したようなポリ(
ビニルピリジン)などの共役ジエンポリマーを架橋したものが耐熱性、耐湿性、機械的強
度などにすぐれ好ましい。
ミクロ相分離構造から作製した多孔質体は、空孔が均質かつ規則的に形成されており、
空孔の連続性も良好である。このため、寸法安定性に優れる。またサブミクロン以下の空
孔を均質に作製することができる。
ミクロ相分離構造から作製した多孔質体は、空孔の内表面の状態を制御することが容易
である。すなわち、ミクロ相分離構造の1相を除去する際に、完全に除去せずに空孔内表
面に一部残留するようにすれば、内表面の表面状態を変化させることができる。たとえば
、A−B−C型のトリブロックコポリマーにおいてAおよびCの分子量がBと比較して充
分に大きいものを用いて、C相を除去してA相からなる多孔質体を形成する場合には、B
相が空孔内表面に配置される。そのため、多孔質体の全体としての性質は大きく変化させ
ることなく、空孔内表面の性状を変化させることができる。したがって、含浸モノマーと
の相溶性を向上させることが可能となる。この場合、B相はA相と化学結合によって完全
に結合しているため、通常の表面吸着型の表面処理剤よりも優れている。
また、本発明のホログラム型光記録媒体の他の製造方法では、酸で解離する基が結合し
ているポリマーブロックとこれとは非相溶のポリマーブロックから構成されるブロックコ
ポリマーおよびグラフトコポリマーを用いて、ホログラフィック記録媒体を作製する。上
記ブロックコポリマーもしくはグラフトコポリマーを製膜した後、適度な温度までアニー
ル処理を施すことによりミクロ相分離構造を形成させるとともに、含有されている酸発生
剤によって発生した酸により、上記ポリマーブロックから上記基を解離させて光重合性モ
ノマーを形成する。この方法によれば、ポリマーブロックに結合している基は酸により解
離するが、多数含まれる当該基のうち一部はポリマーブロックに結合したままの状態とな
る。解離した基はポリマーブロックに結合したままの状態の基に対して相溶性が良いため
、当該ポリマーブロックから形成される相に選択的に含ませることが可能である。これに
より、ポーラスなマトリックスの中にモノマーが存在する媒体を作製することが可能とな
る。
この方法では、酸で解離する基が結合しているポリマーブロックとしては、酸により分
解する置換基を有するポリマーであれば特に限定されないが、具体的にはシラノール化合
物のエステルまたはエーテル等を用いることができる。ここで、酸で解離する基はエステ
ルまたはエーテル等に相当し、発生する光重合性モノマーはシラノール等に相当する。ま
た、酸発生剤としては、キノンジアジド化合物が好ましく、特に1−ナフトキノン−2−
ジアゾ−4−スルホン酸エステル等を用いることが可能である。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。
(実施例1)
ポリスチレン(PS)−ポリメチルメタクリレート(PMMA)のジブロックコポリマ
ー(Mw=75000、ポリスチレンユニット重量分率=66%、Mw/Mn=1.10
)のプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)溶液を調製した。ここ
で、Mwは重量平均分子量を表し、Mnは数平均分子量を表す。
次に、図1に示すように、一方の面にグルーブを有するポリカーボネート製の透明基板
(プラスチック基板)2(膜厚600μm)を準備し、グルーブ側の面にAgNdCuをスパッ
タにより堆積して、膜厚200nmの反射膜6を形成した。反射膜6上にはSiO2製の透明
膜基板(膜厚100nm)7をスパッタにより作製した。
上記透明基板2上に、上記溶液を反射膜6とは反対側の面にキャスティング法により塗
布し、厚さ150μmのシート(ホログラム型光記録層4となるもの。)を作製した。得
られたシートを70℃で風乾した後、窒素気流下において、135℃で10時間アニール
した。その後、加速電圧2MV、10KGyの照射量でβ線を照射した。ここで、反射膜
6とは反対側の面に弗化マグネシウム等からなる無機中間層3を形成し、この無機中間層
3の上に上記溶液を塗布しても良い。β線照射後、MIBK−イソプロピルアルコール(
体積比3:7)混合溶媒中で洗浄して多孔質体シートを得た。得られた多孔質体シートは
、口径35nmのOBDD型の相分離構造が転写された多孔質構造であった。
次に、スチレンと四官能性アクリレートモノマーの混合物(重量比は4:6)に、光重
合開始剤としてα, α-ジメトキシ−α-フェニルアセトフェノンを0.1重量%混合した
感光性樹脂組成物を調製し、得られた感光性樹脂組成物を前述の多孔質体シートに含浸さ
せた。これらの工程により、ホログラム型光記録層4が形成された。図2(a)は記録前
のホログラム型光記録層4のミクロ相分離構造を示す図である。このホログラム型光記録
層4の上に保護層5としてPMMAの膜を形成し、ホログラム型光記録媒体1を完成した
得られたホログラム型光記録媒体を、以下のようなホログラム型光記録再生装置を用い
て記録再生し、記録再生信号の評価を行った。
図3は、記録媒体100(ホログラム型光記録媒体1に相当。)を搭載可能とする偏光
コリニア方式のホログラム記録再生装置の全体を示す概略図である。また、図4は、図3
のホログラム記録再生装置における制御系の構成を示す概略図である。
図3に示すように、ホログラム記録再生装置200は、反射型の光記録媒体100と、
光源15と、旋光用光学素子33と、偏光ビームスプリッタ17と、ビームエキスパンダ
34と、透過型空間光変調器19と、偏光ビームスプリッタ20と、電磁シャッタ21と
、対物レンズ32と、結像レンズ23と、透過型空間光変調器19と、旋光用光学素子3
3と、偏光ビームスプリッタ29と、二分割旋光用光学素子30と、ビームスプリッタ3
1とを備えている。
また、図4に示すように、光記録媒体100が取り付けられるスピンドルはスピンドル
モータにより回転し、光記録媒体100の回転数を所定の値に保つようにスピンドルモー
タを制御するスピンドルサーボ回路201が設けられている。また、光記録媒体100に
記録されている情報を記録再生するためのピックアップを光記録媒体100の半径方向に
移動可能とする駆動装置202が設けられている。
ホログラム記録再生装置200は、さらに、ピックアップの出力信号よりフォーカスエ
ラー信号FE、トラッキングエラー信号TEおよび再生信号RFを検出するための検出回
路203と、この検出回路203によって検出されるフォーカスエラー信号FEに基づい
て、ピックアップ内のアクチュエーターを駆動して結像レンズ23を光記録媒体100の
厚み方向に移動させてフォーカスサーボを行うフォーカスサーボ回路204と、検出回路
によって検出されるトラッキングエラー信号TEに基づいてピックアップ内のアクチュエ
ーターを駆動して結像レンズ23を光記録媒体100の半径方向に移動させてトラッキン
グサーボを行うトラッキングサーボ回路205と、トラッキングエラー信号および後述す
るコントローラ206からの指令に基づいて駆動装置202を制御してピックアップを光
情報記録媒体の半径方向に移動させるスライドサーボを行うスライドサーボ回路207と
を備えている。
ホログラム記録再生装置200は、さらに、ピックアップ内のCCDアレイの出力デー
タをデコードして、光記録媒体100のデータエリアに記録されたデータを再生したり、
検出回路203からの再生信号RFより基本クロックを再生したりアドレスを判別したり
する信号処理回路208と、ホログラム記録再生装置200の全体を制御するコントロー
ラ206と、このコントローラ206に対して種々の指示を与える操作部(図示せず。)
とを具備している。コントローラ206によって、信号処理回路208から出力される基
本クロックやアドレス情報が入力されるとともに、ピックアップ、スピンドルサーボ回路
201およびスライドサーボ回路207等が制御される。
スピンドルサーボ回路201は、信号処理回路208より出力される基本クロックが入
力される。コントローラ206は、CPU(中央処理装置)、ROM(リード・オンリー
・メモリ)およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を有し、CPUが、RAMを作
業領域として、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、コントローラの
機能が実現される。
次に、このホログラム記録再生装置200を用いた記録再生方法について説明する。
まず、再生方法について説明する。光源15から出力された光ビームは、ビームエキス
パンダ34によりビーム径を増加させられ、平行光束として旋光用光学素子33に入射す
る。
旋光用光学素子33は、先の光ビームの偏波面を回転させるか、或いは、先の光ビーム
を円偏光または楕円偏光とすることにより、偏波面が紙面に平行な偏光成分(以下、P偏
光成分という)と偏波面が紙面に垂直な偏光成分(以下、S偏光成分という)を含む光を
出射する。旋光用光学素子33としては、例えば、1/2波長板や1/4波長板を使用す
ることができる。
旋光用光学素子33を出射した光ビームのうち、S偏光成分は偏光ビームスプリッタ1
7により反射され、透過型空間光変調器19に入射する。また、P偏光成分は、偏光ビー
ムスプリッタ17を透過する。このP偏光成分は、参照光として利用される。
透過型空間光変調器19は、例えば透過型液晶表示装置のようにマトリクス状に配列し
た多数の画素を有している。透過型空間光変調器19は、画素毎に出射する光をP偏光成
分とS偏光成分との間で切り替えることができる。このようにして、透過型空間光変調器
19は、記録すべき情報に対応する二次元的な偏波面分布が与えられた情報光を出射する
透過型空間光変調器19から出射された情報光は、次いで、偏光ビームスプリッタ20
に入射する。偏光ビームスプリッタ20は、先の情報光のうち、S偏光成分のみを反射し
、P偏光成分は透過する。
偏光ビームスプリッタ20により反射されたS偏光成分は、二次元的な強度分布が与え
られた情報光として電磁シャッタ21を通過し、偏光ビームスプリッタ29に入射する。
この情報光は、偏光ビームスプリッタ29により反射され、二分割旋光用光学素子30に
入射する。
二分割旋光用光学素子30は、図中、右側の部分と左側の部分との間で光学特性が互い
に異なっている。具体的には、情報光のうち、例えば、二分割旋光用光学素子30の右側
部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させて出射する。また、左側部分に入射し
た光成分は偏波面を−45°回転させて出射する。
以下、S偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの(或いは、P偏光成分の偏波面を
−45°回転させたもの)をA偏光成分と呼ぶ。また、S偏光成分の偏波面を−45°回
転させたもの(或いは、P偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの)をB偏光成分と
呼ぶ。なお、二分割旋光用光学素子30の各部分には、例えば、1/2波長板を用いるこ
とができる。
二分割旋光用光学素子30を出射したA偏光成分及びB偏光成分は、対物レンズ32に
より光記録媒体100の反射膜6上に集光される。なお、光記録媒体10は、保護層を対
物レンズ32に対向させて配置されている。
他方、偏光ビームスプリッタ17を透過したP偏光成分(参照光)の一部は、ビームス
プリッタ31で反射され、偏光ビームスプリッタ29を透過する。偏光ビームスプリッタ
29を透過した参照光は、次いで、二分割旋光用光学素子30に入射し、その右側部分に
入射した光成分は偏波面を+45°回転させてB偏光成分として出射し、左側部分に入射
した光成分は偏波面を−45°回転させてA偏光成分として出射する。その後、それらA
偏光成分及びB偏光成分は、対物レンズ32により光記録媒体100の反射膜6上に集光
される。
このように、二分割旋光用光学素子30の右側部分からは、A偏光成分である情報光と
B偏光成分である参照光とが出射する。他方、二分割旋光用光学素子30の左側部分から
は、B偏光成分である情報光とA偏光成分である参照光とが出射する。また、情報光及び
参照光は、光記録媒体100の反射膜6上に集光される。
このため、情報光と参照光との干渉は、記録済領域に直接入射した直接光としての情報
光と反射膜6で反射された反射光としての参照光との間、及び、直接光としての参照光と
反射光としての情報光との間でしか生じない。また、直接光としての情報光と反射光とし
ての情報光との干渉や、直接光としての参照光と反射光としての参照光との干渉は生じな
い。
したがって、図3に示すホログラム記録再生装置200によれば、記録層140に情報
光に対応した光学特性の分布を生じさせることができる。上述した方法により記録した情
報は、以下のようにして再生することができる。すなわち、電磁シャッタ21を閉じ照射
光のみを先に情報を記録した記録済領域に照射する。これによりP偏光成分である参照光
のみが二分割旋光用光学素子30に到達する。
この参照光は、二分割旋光用光学素子30によって、その右側部分に入射した光成分は
偏波面を+45°回転させてB偏光成分として出射し、左側部分に入射した光成分は偏波
面を−45°回転させてA偏光成分として出射する。その後、それらA偏光成分及びB偏
光成分は、対物レンズ32により光記録媒体100の反射膜6上に集光される。
光記録媒体100の記録済領域には、上記の方法により、情報に対応した光学特性分布
が形成されている。したがって、光記録媒体100に入射したA偏光成分及びB偏光成分
の一部は、記録済領域内に形成された光学特性分布により回折され、再生光として光記録
媒体100を出射する。
光記録媒体100を出射した再生光は情報光を再現しており、対物レンズ32により平
行光束とされた後、二分割旋光用光学素子30に到達する。二分割旋光用光学素子30の
右側部分に入射したB偏光成分はP偏光成分として出射する。また、二分割旋光用光学素
子30の左側部分に入射したA偏光成分はP偏光成分として出射する。このようにして、
P偏光成分としての再生光が得られる。
その後、再生光は偏光ビームスプリッタ29を透過する。偏光ビームスプリッタ29を
透過した再生光の一部は、次いで、ビームスプリッタ31を透過し、結像レンズ23によ
りイメージセンサ24上に透過型空間光変調器19の像を再現する形で結像される。この
ようにして、光記録媒体100に記録された情報を読み出す。
他方、二分割旋光用光学素子30を透過して光記録媒体100に入射したA偏光成分及
びB偏光成分の残りは、反射膜6により反射され、光記録媒体100を出射する。この反
射光としてのA偏光成分及びB偏光成分は、対物レンズ32により平行光束とされた後、
A偏光成分は二分割旋光用光学素子30の右側部分に入射してS偏光成分として出射し、
B偏光成分は二分割旋光用光学素子30の左側部分に入射してS偏光成分として出射する
二分割旋光用光学素子30を出射したS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ29により
反射されるため、透過型空間光変調器19には到達し得ない。したがって、この記録再生
装置1によると、優れた再生SN比を実現できる。
本実施例では、波長532nm、パワー50mWのレーザーをホログラム型光記録媒体
1の反射膜6上に集光したところ、ホログラム型光記録層4の入射面における光ビームの
直径は1200μmであり、記録層4の基板2側の面での光ビームの直径は900μmで
あった。5μmずつシフトさせて、異なる情報をシフト多重で記録した後、レーザーパワ
ーを10分の1に低減して記録された情報を再生した。図2(b)は記録後の記録層4の
ミクロ相分離構造を示す断面図である。
その結果、回折効率が80%に達するのに要する記録光エネルギーは30mJ/cm2
で非常に高感度であった。また、ビットエラーレート10-5以下と高精度で再生すること
ができた。このことから、本実施例の光情報記録媒体は、50mWという低パワーのレー
ザーで記録できたことがわかった。
(比較例1)
実施例1において多孔質体に含浸させた溶液を単独で用いて膜厚100μmのホログラ
ム型光記録層を形成した以外は、前述の実施例1と同様の手法により比較例1のホログラ
ム型光記録媒体を作製した。
得られたホログラム型光記録媒体を実施例1と同様に図3、図4のホログラム記録再生
装置200で評価したところ、出力50mWのレーザーを用いた場合には、再生可能な記
録をするのに3倍の時間が必要とされた。そこで、150mWのレーザーを用いて記録し
た後、再生を試みた。0.5mWの低パワーレーザーを照射しても再生することができず
、パワーを1.5mWに高めることにより再生は可能となった。しかしながら、この場合
のビットエラーレートは10-3と高い値であった。
(実施例2)
本実施例では、以下の方法により、光記録媒体を作製した。
まず、ポリ(スチレン−b−メタクリル酸)63.83重量%と、光重合性モノマーで
あるイソボルニルアクリレート25.0重量%と、光重合性モノマーであるビニル1−ナ
フトエート10.0重量%と、光重合開始剤であるビス(2,4−シクロペンタジエン−
1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル
)チタニウム1.0重量%と、tert−ブチルヒドロパーオキシド0.17重量%とを
混合してフォトポリマーを調製した。tert−ブチルヒドロパーオキシドは、上記光重
合開始剤が分解したときに生じる色を消色するために加えられるものである。
次に、図5(a)に示すように、ポリカーボネートフィルム2、5のそれぞれの一主面
上に、スパッタリング法により無機中間層8a、8bとして厚さ0.2μmのMgF2
を形成した。その後、図5(b)に示すように、ポリカーボネートフィルム2上にテフロ
ン(R)からなる環状のスペーサ9を設け、ポリカーボネートフィルム2上のスペーサ9
で囲まれる領域に上記フォトポリマーを塗布し、記録層となるポリマー膜4´を形成する
次に、図5(c)に示すように、ポリカーボネートフィルム5上の無機中間層8bがポ
リカーボネートフィルム2上のポリマー膜4´に対向するようにポリカーボネートフィル
ム2、5を向かい合わせ、ポリマー膜4´を無機中間層8a、8b間に挟み込むようにし
て両フィルム2、5を接合して本実施例のホログラム型光記録媒体を作製した。接合には
アクリル酸エステル等の接着剤を用いた。
本実施例では、ホログラム型光記録媒体の作製時にアニール等の処理は施さなかったの
で、規則的ではないが、ミクロ相分離構造が形成されていることをSAXS(小角X線散
乱)装置等で確認した。
このホログラム型光記録媒体312に対して、以下に示すように記録再生を行う。図6
は、二光束干渉ホログラフィーに用いられるホログラム型光記録媒体と、その近傍におけ
る情報光および参照光を示す概略図である。図6に示すようにホログラム型光記録媒体3
12に情報光310および参照光311が照射され、これらの光は記録層4中で交差し、
干渉によって屈折率変調領域320に透過型ホログラムが形成される。
図7は、ホログラム型光記録再生装置の一例の概略図を示す。図示するホログラム型光
記録再生装置は、透過型二光束干渉法を用いたホログラム型光情報記録再生装置である。
光源装置301から照射された光は、ビームエキスパンダー302および旋光用光学素
子303を介して偏光ビームスプリッター304に導入される。光源装置301としては
、ホログラム記録媒体312の記録層4中で干渉可能な任意の光を照射する光源を用いる
ことができるが、可干渉性などから直線偏光したレーザーが望ましい。レーザーとしては
、具体的には半導体レーザー、He−Neレーザー、アルゴンレーザーおよびYAGレー
ザーなどが挙げられる。
ビームエキスパンダー302は、光源装置301(例えば、波長532nm、パワー5
0mWのレーザの光源)から出射された光の偏光方向を整え、旋光用光学素子303はビ
ームエキスパンダー302によって広げられた光を旋光して、S偏光成分とP偏光成分を
含む光を生成する。旋光用光学素子303としては、例えば1/2波長板、あるいは1/
4波長板などが用いられる。
旋光用光学素子303を透過してきた光のうち、S偏光成分は偏光ビームスプリッター
304によって反射され情報光310となり、P偏光成分は偏光ビームスプリッター30
4を透過して参照光311となる。なお、ホログラム記録媒体312の記録層4の位置で
情報光310と参照光311の強度が等しくなるように、旋光用光学素子303を用いて
偏光ビームスプリッター304に入射する旋光方向が調整される。
偏光ビームスプリッター304によって反射された情報光310は、ミラー306で反
射された後、電磁シャッター308を通過し、回転ステージ313上に保持されたホログ
ラム型光記録媒体312の記録層4に照射される。
一方、偏光ビームスプリッター304を透過した参照光311は、旋光用光学素子30
5によって偏光方向が90度回転してS偏光となり、ミラー307で反射された後、電磁
シャッター309を通過する。その後、回転ステージ313上に保持されたホログラム型
光記録媒体312の記録層4内で情報光310と交差するように照射されて、屈折率変調
領域320として透過型ホログラムが形成される。
こうして記録された情報を再生する際には、電磁シャッター308を閉じることにより
情報光310を遮断し、参照光311のみをホログラム型光記録媒体312の記録層4内
に形成された透過型ホログラム(屈折率変調領域320)に照射する。参照光311の一
部はホログラム型光記録媒体312を透過する際、透過型ホログラムにより回折し、その
回折光は光検出器315により検出される。
このホログラム型光記録媒体312に対して、以下に示すように記録再生を行った。図
6は、二光束干渉ホログラフィーに用いられるホログラム型光記録媒体と、その近傍にお
ける情報光および参照光を示す概略図である。図6に示すようにホログラム型光記録媒体
312に情報光310および参照光311が照射され、これらの光は記録層4中で交差し
、干渉によって屈折率変調領域320に透過型ホログラムが形成される。
本実施例で作製したホログラム型光記録媒体312を図7のホログラム型光記録再生装
置に搭載して、情報光(記録光)310を集光してホログラム型光記録媒体312に照射
し、同時に参照光311を照射して干渉縞を記録した。波長532nm、パワー50mW
のレーザーを用い、多重は参照光311の角度を変える角度多重方式で行った。回折効率
が80%に達するのに要する記録光エネルギーは40mJ/cm2であり、非常に高感度
であった。
この後、レーザパワーを100分の1に落とし、記録した情報の再生を参照光311に
より行った。その結果、RAWビットエラーレートは10-4以下であり、記録した情報を
高精度に再生することができた。
(比較例2)
ポリ(スチレン−b−メタクリル酸)の代わりにジ(ウレタンアクリレート)オリゴマ
ー(ER 351)と微量のジエチルトリアミンの混合物を用いた以外は、実施例2で説明した
のと同様の方法によりホログラム型光記録媒体を作製した。回折効率が80%に達するの
に要する記録光エネルギーは1000mJ/cm2であり、感度は低かった。このホログ
ラム型光記録媒体に対しても、実施例2で説明したのと同様の方法により、記録再生試験
を行った。その結果、RAWビットエラーレートは10-2程度にまで上昇し、実施例2に
比べ、再生効率が非常に低くなってしまった。
(実施例3)
本実施例では、以下の方法により、ホログラム型光記録媒体を作製した。
まず、式(1)に示したジブロックコポリマー98重量%と、光重合開始剤であるビス
(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−
ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム1.0重量%と、式(2)に示した酸発生
剤0.83重量%、tert−ブチルヒドロパーオキシド0.17重量%とを混合してフ
ォトポリマーを調製した。tert−ブチルヒドロパーオキシドは、上記光重合開始剤に
が分解したときに生じる色を消すために加えられるものである。
Figure 0004153889
Figure 0004153889
次に、図5(a)に示すように、ポリカーボネートフィルム2、5のそれぞれの一主面
上に、スパッタリング法により無機中間層8a、8bとして厚さ0.2μmのMgF2
を形成した。その後、図5(b)に示すように、ポリカーボネートフィルム2上にテフロ
ン(R)からなる環状のスペーサ9を設け、ポリカーボネートフィルム2上のスペーサ9
で囲まれる領域に上記フォトポリマーを塗布し、記録層となるポリマー膜4´を形成する
次に、図5(c)に示すように、ポリカーボネートフィルム5上の無機中間層8bがポ
リカーボネートフィルム2上のポリマー膜4´に対向するようにポリカーボネートフィル
ム2、5を向かい合わせ、ポリマー膜4´を無機中間層8a、8b間に挟み込むようにし
て両フィルム2、5を接合して本実施例のホログラム型光記録媒体を作製した。接合には
アクリル酸エステル等の接着剤を用いた。
次に、70℃で8時間アニールしたところ、上記酸発生剤により式(1)のジブロック
コポリマーのベンゼン環に結合したメチン基とその下の基が解離して、この解離した基か
らシラノールが生成した。このシラノールは光重合性モノマーとして働く。また、このア
ニールにより式(1)のジブロックコポリマーからミクロ相分離構造が形成された。ミク
ロ相分離構造が形成されていることはSAXS等で確認した。光重合性モノマーとしての
シラノールは、その発生源としての基が結合する式(1)のジブロックコポリマーの部分
(当該基が結合するベンゼン環を有する価数nのポリマーブロック)から生成される相に
選択的に多く含まれている。これはSAXS等を用いて確認することが可能である。
本実施例で作製したホログラム型光記録媒体312を図7のホログラム型光記録再生装
置に搭載して、情報光(記録光)310を集光してホログラム型光記録媒体312に照射
し、同時に参照光311を照射して干渉縞を記録した。波長532nm、パワー50mW
のレーザーを用い、多重は参照光311の角度を変える角度多重方式で行った。回折効率
が80%に達するのに要する記録光エネルギーは50mJ/cm2であり、非常に高感度
であった。
この後、レーザパワーを100分の1に落とし、記録した情報の再生を参照光311に
より行った。その結果、RAWビットエラーレートは10-4以下であり、記録した情報を
高精度に再生することができた。
(実施例4)
本実施例は、実施例1に示した図1のホログラム型光記録層4に、実施例3に示したフ
ォトポリマーを用いて、ホログラム型光記録媒体を作製するものである。
本実施例で作製したホログラム型光記録媒体を、実施例1と同様に図3、図4のホログ
ラム記録再生装置200で評価したところ、当該ホログラム型光記録媒体の反射膜6上に
、波長532nm、パワー50mWのレーザーを集光した場合、ホログラム型光記録層4
の入射面における光ビームの直径は1200μmであり、記録層4の基板2側の面での光
ビームの直径は900μmであった。5μmずつシフトさせて、異なる情報をシフト多重
で記録した後、レーザーパワーを10分の1に低減して記録された情報を再生した。
その結果、回折効率が80%に達するのに要する記録光エネルギーは60mJ/cm2
で非常に高感度であった。また、ビットエラーレート10-5以下と高精度で再生すること
ができた。このことから、本実施例の光情報記録媒体は、50mWという低パワーのレー
ザーで記録できることがわかる。
(実施例5)
本実施例では、以下の方法により、光記録媒体を作製した。
まず、ポリ(スチレン−b−メタクリル酸)63.83重量%と、光重合性モノマーで
あるイソボルニルアクリレート25.0重量%と、光重合性モノマーであるビニル1−ナ
フトエート10.0重量%と、光重合開始剤であるビス(2,4−シクロペンタジエン−
1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル
)チタニウム1.0重量%と、tert−ブチルヒドロパーオキシド0.17重量%とを
混合してフォトポリマーを調製した。tert−ブチルヒドロパーオキシドは、上記光重
合開始剤の分解による色を消すため加えられるものである。
次に、実施例1に示した方法を用いてホログラム型光記録媒体を作製する。本実施例で
は、上記フォトポリマーを図1のホログラム型光記録層4として用いる。即ち、キャステ
ィング法により上記フォトポリマーを透明基板2上に塗布した後、80℃で5時間アニー
ルする。これによりジブロックコポリマーポリである(スチレン−b−メタクリル酸)か
らミクロ相分離構造が形成された。ミクロ相分離構造が形成されていることはSAXS等
で確認した。光重合性モノマーとしてのビニル1−ナフトエートは、メタクリル酸のポリ
マーブロックから生成される相に選択的に多く含まれている。これはSAXS等を用いて
確認することが可能である。以上の工程によりホログラム型光記録層4が形成され、その
後は実施例1の方法と同様の方法を用いてホログラム型光記録媒体が作製される。
本実施例で作製したホログラム型光記録媒体を、実施例1と同様に図3、図4のホログ
ラム記録再生装置200で評価したところ、当該ホログラム型光記録媒体の反射膜6上に
、波長532nm、パワー50mWのレーザーを集光した場合、ホログラム型光記録層4
の入射面における光ビームの直径は1200μmであり、記録層4の基板2側の面での光
ビームの直径は900μmであった。5μmずつシフトさせて、異なる情報をシフト多重
で記録した後、レーザーパワーを10分の1に低減して記録された情報を再生した。
その結果、回折効率が80%に達するのに要する記録光エネルギーは80mJ/cm2
で非常に高感度であった。また、ビットエラーレート10-5以下と高精度で再生すること
ができた。このことから、本実施例の光情報記録媒体は、50mWという低パワーのレー
ザーで記録できることがわかる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、例えば、円盤状の記録媒体の
みならず、円筒状の記録媒体や、平面形状が楕円状、矩形状、多角形状、その他の形状で
あるカード状若しくはバルク状の記録媒体等に対しても適用できる。
その他、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその
要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示さ
れている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、
実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる
実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施例に係るホログラム型光記録媒体を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係るホログラム型光記録媒体の記録層の微細構造を概略的に示す断面図。 偏光コリニア方式のホログラム記録再生装置の一例を示す概略図。 図3に示すホログラム記録再生装置の制御系の構成を示す概略図。 本発明の第2、第3の実施例に係るホログラム型光記録媒体を製造する工程断面図。 透過型二光束干渉法を用いたホログラム記録方法を示す概略図。 透過型二光束干渉法を用いたホログラム記録再生装置の構成を示す概略図。
符号の説明
1…ホログラム型光記録媒体
2…透明基板
3…無機中間層
4…ホログラム型光記録層
5…保護層
6…反射膜
7…SiO2製透明膜基板

Claims (11)

  1. 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフ
    トコポリマーをミクロ相分離構造として有する記録層を備え、前記ミクロ相分離構造の一
    部の相に光重合性モノマーが含有されることを特徴とするホログラム型光記録媒体。
  2. 前記ブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーを構成するポリマーのうちガラス転
    移点が低いポリマーの方が前記光重合性モノマーとの相溶性が高いことを特徴とする請求
    項1記載のホログラム型光記録媒体。
  3. 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフ
    トコポリマーから構成されるミクロ相分離構造の一部の相からなる骨格を有し、該一部の
    相以外の領域に光重合性モノマーを含有する記録層を備えることを特徴とするホログラム
    型光記録媒体。
  4. 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまたはグラフ
    トコポリマーから構成されるミクロ相分離構造の一部の相が除去され、当該除去された領
    域に光重合性モノマーを含有する記録層を備えることを特徴とするホログラム型光記録媒
    体。
  5. 基板上に、互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーま
    たはグラフトコポリマーと光重合性モノマーとを含む層を形成し、この層中にミクロ相分
    離構造を形成し、かつ前記ミクロ相分離構造の一部の相に光重合性モノマーを含有させ、
    前記ミクロ相分離構造及び前記光重合性モノマーを有する記録層を形成することを特徴と
    するホログラム型光記録媒体の製造方法。
  6. 基板上に、互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーま
    たはグラフトコポリマーと光重合性モノマーとを含む層を形成し、この層を加熱すること
    により当該層中にミクロ相分離構造を形成し、かつ前記ミクロ相分離構造の一部の相に光
    重合性モノマーを含有させ、前記ミクロ相分離構造及び前記光重合性モノマーを有する記
    録層を形成することを特徴とするホログラム型光記録媒体の製造方法。
  7. 前記層は、ガラス転移温度以上の温度で加熱することを特徴とする請求項6記載のホロ
    グラム型光記録媒体の製造方法。
  8. 基板上に互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロックコポリマーまた
    はグラフトコポリマーをミクロ相分離構造として有する層を形成し、この層の前記ブロッ
    クコポリマーまたはグラフトコポリマー中のポリマー鎖の少なくとも1種を選択的に除去
    して前記ミクロ相分離構造を多孔質化し、多孔質化した前記ミクロ相分離構造に光重合性
    モノマーを含浸させて記録層を形成することを特徴とするホログラム型光記録媒体の製造
    方法。
  9. 基板上に、酸により解離する基を一部に有する互いに非相溶の2種以上のポリマーブロ
    ックからなるブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーと酸発生剤とを含む層を形成
    し、この層を加熱することにより当該層中にミクロ相分離構造を形成し、かつ前記酸発生
    剤により発生する酸により、前記ポリマーブロックから前記基を解離させて光重合性モノ
    マーを形成し、前記ミクロ相分離構造及び前記光重合性モノマーを含む記録層を形成する
    ことを特徴とするホログラム型光記録媒体の製造方法。
  10. 前記ミクロ相分離構造のうち、前記基が結合する前記ポリマーブロックの部分から形成
    される相に、前記光重合性モノマーを選択的に含有させることを特徴とする請求項9記載
    のホログラム型光記録媒体の製造方法。
  11. 前記層は、ガラス転移温度以上の温度で加熱することを特徴とする請求項9または10
    記載のホログラム型光記録媒体の製造方法。

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