JP4152136B2 - 媒体厚検出装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体厚検出装置及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置においては、感光体ドラム、帯電ローラ、記録ヘッド、現像装置、転写ローラ、定着装置等を備え、所定の画像形成プロセスによって画像を形成するようになっている。
【0003】
すなわち、前記記録ヘッドを駆動することによって感光体ドラムの表面に静電潜像が形成され、該静電潜像を現像装置によって現像することによりトナー像が形成される。該トナー像は、転写ローラによって記録媒体に転写され、定着装置によって記録媒体に定着される。そのために、定着装置は加熱ローラ及びバックアップローラを備え、トナー像を構成するトナーは加熱ローラによって加熱され、加熱されたトナーはバックアップローラによって記録媒体に押し付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の画像形成装置において、トナー像が記録媒体に定着されるに当たり、記録媒体の熱容量及び温度によってトナーに与えられる熱量が変化し、コールドオフセット及びホットオフセットのオフセットが発生し、画像品位が低下してしまう。
【0005】
特に、エンドレスの搬送ベルトの走行方向に沿って複数の画像形成部が配設され、各画像形成部において各色のトナー像を形成し、各色のトナー像を順次重ねて記録媒体に転写し、カラーのトナー像を形成するようにした画像形成装置においては、カラーのトナー像のトナー層が厚くなるので、オフセットの発生する率がその分高くなり、画像品位が一層低下してしまう。
【0006】
そこで、記録媒体の厚さ、すなわち、媒体厚としての紙厚を検出し、検出された紙厚に基づいて前記画像形成プロセスの各プロセスの条件を表す値を変化させ、オフセットが発生するのを防止することが考えられるが、紙厚の検出精度を高くすることができない。
【0007】
本発明は、前記従来の画像形成装置の問題点を解決して、媒体厚の検出精度を高くすることができ、画像品位を向上させることができる媒体厚検出装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の媒体厚検出装置においては、媒体搬送路上に配設された媒体搬送部材によって搬送される記録媒体の一方の面に接触して記録媒体を支持する媒体支持部材と、前記媒体搬送路上に前記媒体支持部材と当接させて配設され、記録媒体が通過するのに伴って記録媒体の厚さ方向に変位させられる検出要素から成る変位部材と、該変位部材の変位量に基づいて媒体厚を検出する媒体厚検出部とを有する。
そして、前記媒体搬送部材は、記録媒体を挟持して搬送するローラ対を構成する。
また、該ローラ対における少なくとも一方のローラの一部の直径が小さくされる。
そして、前記媒体支持部材は、直径が小さくされた部分において、ローラ対に接触することなく配設される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、カラーの印刷を行う画像形成装置について説明しているが、本発明を白黒の印刷を行う画像形成装置に適用することもできる。
【0010】
図1は本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における画像形成装置の概略図である。
【0011】
図において、11は図示されない記録媒体を収納するトレイ、12は該トレイ11に収納されている記録媒体を1枚ずつ分離させて搬送するためのホッピングローラ、13は、記録媒体の搬送路、すなわち、媒体搬送路上に配設され、前記ホッピングローラ12から送られた記録媒体を更に搬送ベルト25に送るレジストローラ、33は、該レジストローラ13に隣接させて配設され、媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部である。前記媒体搬送路に沿って各色の画像形成部が配設され、各画像形成部によって各色のトナー像が形成される。
【0012】
また、14Y、14M、14C、14BKはイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナーを溜(た)めておくためのトナーボトル、16Y、16M、16C、16BKは静電潜像が形成される像担持体としての感光体ドラム、15Y、15M、15C、15BKは前記各トナーボトル14Y、14M、14C、14BKから各感光体ドラム16Y、16M、16C、16BKまで各色のトナーを搬送し、静電潜像を現像する現像手段としての現像ローラ、17Y、17M、17C、17BKは前記各感光体ドラム16Y、16M、16C、16BKに、画像データに従って光を照射し、静電潜像を形成する記録ヘッドとしてのLEDヘッド、18Y、18M、18C、18BKは前記各感光体ドラム16Y、16M、16C、16BKの表面を一様に、かつ、均一に帯電させる帯電手段としての帯電ローラ、19Y、19M、19C、19BKは前記各感光体ドラム16Y、16M、16C、16BK上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置としての転写ローラである。
【0013】
そして、31は各LEDヘッド17Y、17M、17C、17BKの記録タイミング、すなわち、発光タイミングを検出する書込センサ、20は図示されない加熱手段としてのヒータが配設され、記録媒体上のトナーを加熱して記録媒体に定着させる加熱ローラ、21は記録媒体を前記加熱ローラ20に押し付けるバックアップローラ、22は記録媒体を排出する排出ローラ、23は駆動ローラ、24は制御部、32は従動ローラである。前記駆動ローラ23と従動ローラ32との間に前記搬送ベルト25が張設され、図示されない駆動手段を駆動し、前記駆動ローラ23を回転させることによって、前記搬送ベルト25を走行させることができる。なお、加熱ローラ20及びバックアップローラ21によって定着手段としての定着装置が構成される。
【0014】
次に、前記紙厚検出部33の動作について説明する。
【0015】
図2は本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【0016】
図において、レジストローラ13は、上側に配設された第1のローラとしてのローラ13a、及び下側に配設された第2のローラとしてのローラ13bを備え、前記ローラ13bはオイルレスメタル支持で固定され、ローラ13aは、図示されない付勢手段としてのスプリングによる一定の押圧力を受けて、ローラ13bに押し付けられる。ローラ13aによって、記録媒体35がレジストローラ13を通過するのに伴って、記録媒体35の厚さ方向に変位させられる変位部材が構成される。
【0017】
また、紙厚検出部33は、支点30を揺動中心として揺動自在に配設された変位量増幅手段としてのレバー33a、及びマイクロ変位センサから成る媒体厚検出手段としてのホトカプラ34を備え、前記レバー33aの、前記支点30よりホトカプラ34側に形成された第1のアーム部am1が、ホトカプラ34内に進入させられ、レバー33aの一端に設定された検出点p1において前記ホトカプラ34と対向させられ、前記支点30よりレジストローラ13側に形成された第2のアーム部am2が、前記レバー33aの他端に設定されたピックアップ点p2において、ローラ13aの最上端に当接させられる。なお、本技術の形態においては、媒体厚検出手段としてホトカプラ34が使用されるようになっているが、発光ダイオードとホトトランジスタとの組合せを使用することもできる。
【0018】
そして、支点30と検出点p1との間の距離をL1とし、支点30とピックアップ点p2との間の距離をL2とすると、距離L1、L2は
L1:L2=N:1
にされる。したがって、前記レバー33aは、前記ピックアップ点p2におけるローラ13aの上下方向の変位量を、機械的に、本技術の形態においては、梃子(てこ)の原理によって、所定の割合、すなわち、増幅度Nで増幅する。なお、増幅度Nの値は、ホトカプラ34の検出可能領域からみて4〜5にすることが好ましく、本技術の形態においては5にされる。なお、ホトカプラ34のセンサ感度、レジストローラ13の偏心、振れ等によって増幅度Nを適宜変更することができる。
【0019】
前記レバー33aは、自重でホトカプラ34の光を遮るように位置させられ、該位置を保つように、記録媒体35が通過したときにローラ13aが変位する方向に、すなわち、前記第1のアーム部am1の下方に第1のアーム部am1を上方に押すように、図示されない付勢手段としてのスプリングが配設される。なお、前記第2のアーム部am2の上方に第2のアーム部am2を下方に押すように、図示されない付勢手段としてのスプリングを配設することもできる。
【0020】
そして、ローラ13a、13b間に記録媒体35が進入すると、ローラ13a及びピックアップ点p2が紙厚の分だけ上方に移動させられるので、検出点p1が紙厚の5倍下方に移動する。したがって、前記ホトカプラ34は5倍に増幅された変位量を光学的に検出し、該変位量に基づいて紙厚を検出し、5倍に増幅されたセンサ出力を出力する。なお、ローラ13a及び紙厚検出部33によって媒体厚検出装置が構成される。
【0021】
次に、前記制御部24(図1)の動作について説明する。
【0022】
図3は本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図である。
【0023】
図において、31は書込センサ、34はホトカプラ、42は該ホトカプラ34のセンサ出力をアナログ値からディジタル値に変換するA/Dコンバータ、43はプログラムROM、44は該プログラムROM43のコードに従って動作するCPU、45はモータコントローラ、46は加熱ローラ20の前記ヒータの制御を行うヒータコントローラである。
【0024】
また、51はレジストローラ13(図1)を回転させるレジストモータ、52は加熱ローラ20を駆動するヒートモータ、53はIDモータ、54は搬送ベルト25を走行させる前記駆動手段としてのベルトモータ、55は加熱ローラ20の温度を検出するサーミスタ、56は該サーミスタ55の出力をアナログ値からディジタル値に変換するA/Dコンバータである。
【0025】
さらに、各種の図示されないセンサのセンサ出力を受けたり、図示されないアクチュエータへの出力を行ったり、画像処理部、パソコン等との間を接続したりするための図示されないインタフェース部が配設される。なお、A/Dコンバータ42、56、プログラムROM43等に代えてCPU44に内蔵されたものを使用することもできる。
【0026】
次に、前記構成の画像形成装置の動作について説明する。
【0027】
図4は本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0028】
この場合、図示されない上位装置から印刷の起動がかかると、まず、CPU44(図3)は、ホトカプラ34のセンサ出力を読み込み、図示されないレジスタに、記録媒体35(図2)がないときの値として記録する。これは、前記ホトカプラ34のセンサ主力が、アナログ値であり、温度、経時時間等によって変化するからである。
【0029】
そして、前記CPU44は、ホッピングローラ12(図1)を回転させてホッピングを開始し、トレイ11に収納された記録媒体35を1枚ずつ分離させて繰り出し、レジストローラ13に送る。このとき、記録媒体35の位置は、搬送方向に対して直角の方向(レジストローラ13の長手方向)において左右対称になるように、すなわち、レジストローラ13の長手方向における中央に位置するように規制される。
【0030】
そして、記録媒体35がレジストローラ13に到達すると、モータコントローラ45はレジストモータ51を駆動し、記録媒体35はレジストローラ13の回転に伴って搬送される。なお、レジストローラ13に記録媒体35が到達した時点でホッピングローラ12における駆動力は解除される。
【0031】
続いて、レジストローラ13によって搬送されている記録媒体35の前端が書込センサ31に到達すると、CPU44は、ホトカプラ34のセンサ出力を再び読み込み、前回読み込まれ、前記レジスタに記録されたセンサ出力と、再び読み込まれたセンサ出力との差分を算出し、該差分に基づいて、紙厚によるレバー33aの検出点p1の変位量を算出し、該変位量の5分の1の値を紙厚として決定する。
【0032】
このようにして、紙厚が決定されると、紙厚に対応する最適な温度(定着温度)が分かるので、CPU44は、画像形成プロセスの条件を表す値として、サーミスタ55によって検出された加熱ローラ20の温度を読み込み、加熱ローラ20の温度が最適な温度であるかどうかを判断し、最適な温度でない場合は、レジストモータ51の駆動を停止し、レジストローラ13の回転を停止させ、例えば、加熱ローラ20の温度が最適な温度より高い場合は、加熱ローラ20のヒータをオフにして冷却し、加熱ローラ20の温度が最適な温度より低い場合は、前記ヒータをオンにして加熱ローラ20の温度が最適な温度になるまで待機する。続いて、加熱ローラ20の温度が最適な温度になると、CPU44はレジストモータ51を再び駆動し、レジストローラ13を回転させ、同時にIDモータ53、ベルトモータ54、及びヒートモータ52を駆動する。また、加熱ローラ20の温度が最適な温度である場合、レジストモータ51の駆動は停止されず、レジストローラ13の回転も停止させられない。
【0033】
次に、レジストローラ13によって搬送ベルト25に送られた記録媒体35は、搬送ベルト25によってイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色の感光体ドラム16Y、16M、16C、16BKの下を順次搬送され、CPU44は、画像データの転送、静電潜像の形成、現像及び転写を開始する。その結果、各色のトナー像が記録媒体35に重ねて転写され、定着装置に送られる。
【0034】
なお、前述されたように、媒体搬送路に沿って各色の画像形成部が配設され、各画像形成部によって各色のトナー像が形成され、該トナー像が記録媒体35に転写される。例えば、イエローの画像形成部において、感光体ドラム16Yの表面が帯電ローラ18Yによって一様に、かつ、均一に帯電させられ、LEDヘッド17Yが画像データに対応させて駆動され、感光体ドラム16Yの表面を照射する。それに伴って、感光体ドラム16Yの表面の電荷が抜けて静電潜像が形成される。
【0035】
また、トナーボトル14Yにイエローのトナーが収容されていて、該トナーは、一定量ずつ現像ローラ15Yに送られ、該現像ローラ15Y上で図示されないブレードによる摩擦によって帯電させられ、それに伴って発生する静電気力によって、感光体ドラム16Y上の静電潜像に転移させられ、イエローのトナー像を形成する。 続いて、感光体ドラム16Y上のトナー像は、搬送ベルト25によって搬送される記録媒体35に、転写ローラ19Yによって転写される。そのために、トナーが帯電させられるときの電荷と逆の極性の転写電圧が転写ローラ19Yに印加される。
【0036】
次に、CPU44は加熱ローラ20及びバックアップローラ21による定着を開始し、記録媒体35が加熱ローラ20とバックアップローラ21との間を通過すると、トナー像を構成するトナーは加熱及び加圧されて記録媒体35に付着させられる。このようにして定着が行われると、記録媒体35は排出ローラ22によって画像形成装置の筐(きょう)体の外部のスタッカに排出され、処理が終了される。
【0037】
このように、本技術の形態においては、レバー33aによる機械的な増幅度Nを適宜変更することができ、ホトカプラ34の感度を高くすることができる。その結果、紙厚の検出精度を高くすることができる。
【0038】
また、紙厚に対応させて加熱ローラ20の温度を最適な温度にすることができるので、オフセットが発生することがなく、画像品位を向上させることができる。
【0039】
さらに、紙厚に対応させて画像形成プロセスの条件を表す値としての転写電圧を変化させることによって、転写効率を高くすることができるだけでなく、トナーの飛散を防止することができる。したがって、画像品位を向上させることができる。
【0040】
また、厚紙の記録媒体35が排出口の付近においてカールするのを防止するために、紙厚に対応させて記録媒体35の排出口の位置を変更することもできる。
【0041】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 印刷の起動がかかるのを待機する。
ステップS2 センサ出力を読み込み、ホッピングを開始する。
ステップS3 レジストモータ51を駆動する。
ステップS4 書込センサ31がオンになるのを待機する。
ステップS5 センサ出力を読み込み、差分を算出し、紙厚を決定する。
ステップS6 加熱ローラ20の温度が最適な温度であるかどうかを判断する。
加熱ローラ20の温度が最適な温度である場合はステップS12に、最適な温度でない場合はステップS7に進む。
ステップS7 レジストモータ51の駆動を停止する。
ステップS8 加熱ローラ20の温度が高いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が高い場合はステップS9に、高くない場合はステップS10に進む。
ステップS9 ヒータをオフにする。
ステップS10 加熱ローラ20の温度が低いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が低い場合はステップS11に、低くない場合はステップS12に進む。
ステップS11 ヒータをオンにする。
ステップS12 IDモータ53、ベルトモータ54、ヒートモータ52及びレジストモータ51を駆動する。
ステップS13 画像データの転送、静電潜像の形成、現像及び転写を開始する。
ステップS14 定着を開始する。
ステップS15 排出が完了するのを待機し、完了したらリターンする。
【0042】
次に、本発明の説明の前提となる第2の技術の形態について説明する。なお、第1の技術の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0043】
図5は本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における画像形成装置の概略図である。
【0044】
この場合、媒体搬送路上に配設されたローラ対としてのレジストローラ13に近接させて、媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部33が配設される。また、トレイ11に記録媒体35(図2)の幅、すなわち、紙幅を検出する媒体幅検出手段としての紙幅検出センサ62が配設される。
【0045】
次に、前記紙厚検出部33の動作について説明する。
【0046】
図6は本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【0047】
図に示されるように、紙厚検出部33はレジストローラ13の端部における、記録媒体35が通過しない位置に配設される。本技術の形態において、紙厚検出部33として、前側(記録媒体35の搬送方向における上流側)の発光素子61a及び奥側(記録媒体35の搬送方向における下流側)の受光素子61bから成る媒体厚検出手段としての一対の発光受光分離型のホトセンサ61が使用される。
【0048】
そして、記録媒体35がレジストローラ13の第1、第2のローラとしてのローラ13a、13b間にない場合は、ローラ13a、13bが密接させられるので、発光素子61aと受光素子61bとの間は遮光され、記録媒体35がローラ13a、13b間を通過すると、ローラ13aが記録媒体35の厚さ方向に変位し、ローラ13a、13b間が開かれ、ローラ13a、13b間から漏れ出す発光素子61aの光を受光素子61bが受けるようになっている。なお、該受光素子61bとしては、ローラ13a、13b間が開かれた量に応じて、すなわち、受けた光の光量に応じてセンサ出力がリニアに変動する素子が使用される。また、ローラ13aによって変位部材が構成される。
【0049】
次に、制御部24(図5)の動作について説明する。
【0050】
図7は本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図、図8は本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における紙厚検出部、記録媒体及びレジストローラの関係を示す図である。
【0051】
この場合、CPU44には、書込センサ31からの検出信号、紙幅検出センサ62のセンサ出力、及びA/Dコンバータ42によってアナログ値からディジタル値に変換されたホトセンサ61のセンサ出力が入力される。なお、補正テーブル63はプログラムROM43の一定の領域に形成される。
【0052】
そして、図8に示されるように、レジストローラ13は、上側に配設されたローラ13a、及び下側に配設されたローラ13bを備え、ローラ13a、13b間に記録媒体35が入るとローラ13aに撓(たわ)みが発生する。この撓みは、記録媒体35の縁からレジストローラ13の縁までの距離に依存し、距離が長いほど撓みが大きくなり、記録媒体35が通過するときのレジストローラ13のローラ13a、13b間の開く量が大きくなる。そして、前記距離及び前記開く量の補正値が前記補正テーブル63に格納される。なお、図8において、65はローラ13aをローラ13bに押し付けるための付勢手段としてのスプリングである。
【0053】
次に、前記構成の画像形成装置の動作について説明する。なお、紙厚を決定する動作以外の動作については、前記第1の技術の形態における動作と同様であるので説明を省略する。
【0054】
図9は本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0055】
この場合、上位装置から印刷の起動がかかると、まず、CPU44(図7)は、紙幅検出センサ62のセンサ出力を読み込んで、紙幅を決定し、図示されないレジスタに、紙幅を記録する。
【0056】
そして、記録媒体35(図6)の前端が書込センサ31に到達すると、CPU44は、ホトセンサ61のセンサ出力を読み込み、紙厚を決定する。ところで、前記紙厚検出部33のセンサ出力は、紙幅によって変動し、紙幅が小さいほどセンサ出力は小さくなり、検出される紙厚が小さくなるとともに、紙幅が大きいほどセンサ出力は大きくなり、検出される紙厚が大きくなる。
【0057】
そこで、CPU44の図示されない補正処理手段は、補正処理を行い、補正テーブル63を参照し、前記紙幅に対応する補正値を読み出し、紙厚検出部33のセンサ出力によって決定された紙厚を、前記補正値によって前記紙幅に対応させて補正する。なお、この場合、紙厚に前記補正値が乗算される。
【0058】
このように、本技術の形態においては、紙幅に対応させて紙厚が補正されるので、紙厚の検出精度を高くすることができる。
【0059】
なお、第1の技術の形態のように、ホトカプラ34のセンサ出力に基づいて紙厚を決定し、その後、本技術の形態のように、紙幅に基づいて紙厚を補正することもできる。
【0060】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 印刷の起動がかかるのを待機する。
ステップS22 紙幅を検出し、ホッピングを開始する。
ステップS23 レジストモータ51を駆動する。
ステップS24 書込センサ31がオンになるのを待機する。
ステップS25 センサ出力を読み込む。
ステップS26 紙幅に対応する補正値を読み出し、紙厚を補正する。
ステップS27 加熱ローラ20の温度が最適な温度であるかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が最適な温度である場合はステップS33に、最適な温度でない場合はステップS28に進む。
ステップS28 レジストモータ51の駆動を停止する。
ステップS29 加熱ローラ20の温度が高いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が高い場合はステップS30に、高くない場合はステップS31に進む。
ステップS30 ヒータをオフにする。
ステップS31 加熱ローラ20の温度が低いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が低い場合はステップS32に、低くない場合はステップS33に進む。
ステップS32 ヒータをオンにする。
ステップS33 IDモータ53、ベルトモータ54、ヒートモータ52及びレジストモータ51を駆動する。
ステップS34 画像データの転送、静電潜像の形成、現像及び転写を開始する。
ステップS35 定着を開始する。
ステップS36 排出が完了するのを待機し、完了したらリターンする。
【0061】
次に、本発明の説明の前提となる第3の技術の形態について説明する。なお、第2の技術の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0062】
図10は本発明の説明の前提となる第3の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【0063】
図に示されるように、媒体搬送路上に配設されたローラ対としてのレジストローラ13を記録媒体35の搬送方向における上流側及び下流側から挟むように、媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部33が配設される。本技術の形態において、紙厚検出部33として、受光素子71a及び発光素子71bから成る媒体厚検出手段としての一対の発光受光分離型のホトセンサ71が使用される。該ホトセンサ71は、「コ」字状の形状を有する支持体66に取り付けられ、該支持体66と共に、レジストローラ13の軸方向に移動自在に配設される。そのために、前記支持体66に、ボールナット67、及び該ボールナット67と螺(ら)合させられたボールねじ軸68が配設され、該ボールねじ軸68を駆動手段としての図示されないセンサ移動モータによって回転させると、支持体66がレジストローラ13の軸方向に移動させられる。前記ボールナット67、ボールねじ軸68及びセンサ移動モータによって、ホトセンサ71を移動させるためのアクチュエータが構成される。
【0064】
そして、レジストローラ13は、上側に配設された第1のローラとしてのローラ13a、及び下側に配設された第2のローラとしてのローラ13bを備え、ローラ13a、13b間に記録媒体35が進入するとローラ13aに撓みが発生する。なお、ローラ13aによって変位部材が構成される。
【0065】
そこで、前記センサ移動モータを駆動し、ホトセンサ71を記録媒体35の縁が通過する点、すなわち、通過点に近接する位置に移動させることによって、ローラ13aに発生する撓みによる紙厚の検出の誤差をなくすことができる。
【0066】
図11は本発明の説明の前提となる第3の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図である。
【0067】
この場合、ホトセンサ71を移動させるセンサ移動モータ72が配設される。
【0068】
次に、画像形成装置の動作について説明する。なお、紙厚を決定する動作以外の動作については、前記第1の技術の形態における動作と同様であるので説明を省略する。
【0069】
図12は本発明の説明の前提となる第3の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0070】
この場合、上位装置から印刷の起動がかかると、まず、CPU44(図11)は、媒体幅検出手段としての紙幅検出センサ62のセンサ出力を読み込んで、紙幅を決定し、該紙幅に対応させて前記センサ移動モータ72を駆動し、ホトセンサ71をレジストローラ13(図10)の軸方向に移動させ、前記通過点に近接する位置に置く。
【0071】
そして、記録媒体35の前端が書込センサ31に到達すると、CPU44は、ホトセンサ71のセンサ出力を読み込む。このとき、ホトセンサ71が最適な位置に置かれているので、CPU44は、前記センサ出力によって決定された紙厚を補正することなく、決定する。
【0072】
このように、本技術の形態においては、紙幅に対応させてホトセンサ71をレジストローラ13の軸方向に移動させ、前記通過点に近接する位置に置くことができるので、紙厚の検出精度を一層高くすることができる。したがって、紙厚に対して細かく画像形成プロセスの条件を表す値を設定することができるので、画像品位を一層向上させることができる。
【0073】
なお、第1の技術の形態のように、記録媒体35がない状態で紙厚を検出し、その後、本技術の形態のように、紙幅に基づいてホトセンサ71をレジストローラ13の軸方向に移動させて紙厚を決定することもできる。
【0074】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 印刷の起動がかかるのを待機する。
ステップS42 紙幅を検出し、ホトセンサ71を移動させる。
ステップS43 ホッピングを開始する。
ステップS44 レジストモータ51を駆動する。
ステップS45 書込センサ31がオンになるのを待機する。
ステップS46 センサ出力を読み込み、紙厚を決定する。
ステップS47 加熱ローラ20の温度が最適な温度であるかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が最適な温度である場合はステップS53に、最適な温度でない場合はステップS48に進む。
ステップS48 レジストモータ51の駆動を停止する。
ステップS49 加熱ローラ20の温度が高いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が高い場合はステップS50に、高くない場合はステップS51に進む。
ステップS50 ヒータをオフにする。
ステップS51 加熱ローラ20の温度が低いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が低い場合はステップS52に、低くない場合はステップS53に進む。
ステップS52 ヒータをオンにする。
ステップS53 IDモータ53、ベルトモータ54、ヒートモータ52及びレジストモータ51を駆動する。
ステップS54 画像データの転送、静電潜像の形成、現像及び転写を開始する。
ステップS55 定着を開始する。
ステップS56 排出が完了するのを待機し、完了したらリターンする。
【0075】
次に、本発明の説明の前提となる第4の技術の形態について説明する。なお、第1の技術の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0076】
図13は本発明の説明の前提となる第4の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【0077】
図に示されるように、ローラ対としてのレジストローラ13の中央部から一方の端部にかけて、媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部33が配設される。該紙厚検出部33は、記録媒体35の搬送方向における下流側において、レジストローラ13の中央部から一方の端部にかけて延在させられた冷陰極管82、遮光板84、及び前記記録媒体35の搬送方向における上流側において、前記冷陰極管82と対向させて配設された媒体厚検出手段及び受光素子としてのアナログ出力の複数、本技術の形態においては、第1〜第3のホトセンサ83a〜83cを備える。前記第1〜第3のホトセンサ83a〜83cは、A4判(縦送り)、B4判及びA3判の記録媒体35が第1、第2のローラとしてのローラ13a、13b間を通過するのに伴って、ローラ13a、13b間から漏れ出す冷陰極管82の光を受けやすい位置に配設される。なお、ローラ13aによって変位部材が構成される。
【0078】
次に、前記制御部24(図1)の動作について説明する。
【0079】
図14は本発明の説明の前提となる第4の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図である。
【0080】
この場合、図に示されるように、第1〜第3のホトセンサ83a〜83cのセンサ出力が入力されるアナログセレクタ85、該アナログセレクタ85によって選択されたセンサ出力をアナログ値からディジタル値に変換するA/Dコンバータ42、及び冷陰極管82(図13)を点灯させる冷陰極管点灯部87が配設される。
【0081】
次に、画像形成装置の動作について説明する。なお、紙厚を決定する動作以外の動作については、前記第1の技術の形態における動作と同様であるので説明を省略する。
【0082】
図15は本発明の説明の前提となる第4の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0083】
この場合、ホッピングが開始され、レジストモータ51を駆動した後、CPU44(図14)は、第1〜第3のホトセンサ83a〜83cのセンサ出力を常に読み込み、第1〜第3のホトセンサ83a〜83cによって検出された光の光量を監視する。そして、CPU44は、第1〜第3のホトセンサ83a〜83cのうちの少なくとも一つのセンサ出力に変化があるかどうかを判断し、センサ出力に変化があると、センサ出力の変化量が閾(しきい)値以上であるかどうかを判断する。センサ出力の変化量が閾値以上である場合、CPU44は記録媒体35(図13)の前端がレジストローラ13に到達したと判断する。
【0084】
ところで、前記第1〜第3のホトセンサ83a〜83cのうちの記録媒体35の縁に近いものほど、センサ出力は大きい。そこで、CPU44の図示されない媒体厚決定処理手段としての紙厚決定処理手段は、紙厚決定処理を行い、センサ出力の変化量が最大のホトセンサを選択し、該ホトセンサのセンサ出力に基づいて紙厚を決定する。
【0085】
このように、本技術の形態においては、センサ出力の変化量が最大のホトセンサのセンサ出力に基づいて紙厚が決定されるので、紙厚の検出精度を一層高くすることができる。
【0086】
また、センサ出力の変化量によって、記録媒体35の前端がレジストローラ13に到達したと判断することができるので、書込センサが不要になり、画像形成装置のコストを低くすることができる。
【0087】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS61 印刷の起動がかかるのを待機する。
ステップS62 ホッピングを開始する。
ステップS63 レジストモータ51を駆動する。
ステップS64 センサ出力を読み込む。
ステップS65 センサ出力に変化があるかどうかを判断する。センサ出力に変化がある場合はステップS66に進み、ない場合はステップS64に戻る。
ステップS66 変化量が最大のホトセンサを選択し、センサ出力に基づいて紙厚を決定する。
ステップS67 加熱ローラ20の温度が最適な温度であるかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が最適な温度である場合はステップS73に、最適な温度でない場合はステップS68に進む。
ステップS68 レジストモータ51の駆動を停止する。
ステップS69 加熱ローラ20の温度が高いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が高い場合はステップS70に、高くない場合はステップS71に進む。
ステップS70 ヒータをオフにする。
ステップS71 加熱ローラ20の温度が低いかどうかを判断する。加熱ローラ20の温度が低い場合はステップS72に、低くない場合はステップS73に進む。
ステップS72 ヒータをオンにする。
ステップS73 IDモータ53、ベルトモータ54、ヒートモータ52及びレジストモータ51を駆動する。
ステップS74 画像データの転送、静電潜像の形成、現像及び転写を開始する。
ステップS75 定着を開始する。
ステップS76 排出が完了するのを待機し、完了したらリターンする。
【0088】
次に、本発明の説明の前提となる第5の技術の形態について説明する。なお、第1の技術の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0089】
図16は本発明の説明の前提となる第5の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す概略図、図17は本発明の説明の前提となる第5の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す分解斜視図、図18は本発明の説明の前提となる第5の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す断面図である。
【0090】
図において、33は媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部であり、該紙厚検出部33は、媒体厚検出手段としての反射型のホトセンサ91、変位量増幅手段としてのレバー92、該レバー92の一端に固定され、ほぼ弧状の形状を有する変位部材としての検出要素92a、及び付勢手段としてのスプリング96を備え、前記検出要素92aは、記録媒体35が通過するのに伴って、記録媒体35の厚さ方向に変位させられる。そして、レバー92は、前記検出要素92aの変位量を所定の割合で増幅し、前記紙厚検出部33は増幅された変位量に基づいて紙厚を検出する。
【0091】
また、媒体搬送路にレジストローラ13が配設され、該レジストローラ13の第1、第2のローラとしてのローラ13a、13bの両端は、左ガイド97及び右ガイド100によって支持され、付勢手段としてのスプリング101の付勢力によって互いに押し付けられる。前記ローラ13aの一端に第1のギヤ102が固定され、ローラ13bの一端に前記第1のギヤ102と噛(し)合する第2のギヤ103が固定され、ローラ13bの他端に駆動ギヤ93が固定される。また、前記ローラ13aの長手方向における中央に、所定の深さの溝部94が円周方向に形成される。なお、前記第1、第2のギヤ102、103及び駆動ギヤ93によって駆動伝達系が構成される。
【0092】
前記溝部94の上方において、画像形成装置の所定の部分にホルダ90が固定され、該ホルダ90には、記録媒体35の搬送方向におけるレジストローラ13より上流側に前記ホトセンサ91が取り付けられる。また、ホルダ90の下方に、前記レバー92が前記ホルダ90の支点部90aを中心に揺動自在に配設され、レバー92の一端は、前記ホルダ90とローラ13aとの間において前記スプリング96によって、図18の矢印方向に付勢され、図示されないリミッタに押し付けられる。そして、前記検出要素92aは、一端がレバー92に固定され、溝部94内を湾曲して下方に延び、自由端が前記溝部94におけるローラ13a、13b間に臨ませられてローラ13bに当接させられる。また、前記レバー92の他端に、センサ検出部92bが突出させて形成される。
【0093】
次に、前記構成の紙厚検出部33の動作について説明する。
【0094】
まず、電源が投入されると、図示されない駆動系が駆動され、駆動ギヤ93が回転させられ、それに連動してローラ13aが回転させられ、記録媒体35は図18における矢印方向に搬送され、ローラ13a、13b間を通過する。このとき、記録媒体35は検出要素92aを上方に押し上げ、レバー92は支点部90aを中心にして反時計回りに回動させられ、前記センサ検出部92bが下方に移動させられる。そして、ホトセンサ91がセンサ検出部92bの変位量を検出し、センサ出力をCPU44(図1)に送る。該CPU44の図示されない媒体厚決定処理手段は、媒体厚決定処理を行い、前記変位量を読み込み、該変位量によって紙厚を決定する。
【0095】
このように、本実施の形態においては、記録媒体35によって検出要素92aが上方に押し上げられ、センサ検出部92bの変位量が検出されるので、紙厚の検出に伴って、ローラ13aの撓み等の影響を受けることがなくなり、検出精度を高くすることができる。また、レバー92における支点部90aから一端までの距離をL3とし、支点部90aからセンサ検出部92bまでの距離をL4としたとき、距離L3、L4は
L3:L4=1:M
にされる。したがって、増幅度Mを適切な値にすることによって、ホトセンサ91の感度を高くすることができる。その結果、紙厚の検出精度を一層高くすることができる。
【0096】
次に、本発明の説明の前提となる第6の技術の形態について説明する。なお、第5の技術の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0097】
図19は本発明の説明の前提となる第6の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す概略図、図20は本発明の説明の前提となる第6の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図、図21は本発明の説明の前提となる第6の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す正面図である。
【0098】
図において、33は媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部であり、該紙厚検出部33は、媒体厚検出手段としての反射型のホトセンサ91、変位量増幅手段としてのレバー92、ほぼ弧状の形状を有する変位部材としての検出要素92a、及び付勢手段としてのスプリング96を備える。
【0099】
この場合、ホルダ110は、第1のローラとしてのローラ13aの上方において、ローラ13aの軸方向に延在させて配設され、両端が左ガイド97及び右ガイド100によって支持される。前記ホルダ110上の所定の位置に前記ホトセンサ91が取り付けられる。また、ホルダ110の下方に、前記レバー92が、ローラ13aの軸方向に延在させて、かつ、ホルダ110の支点部110aを中心に揺動自在に配設され、レバー92の一端は、前記ホルダ110とローラ13aとの間においてスプリング96によって、図21の矢印方向に付勢され、図示されないリミッタに押し付けられる。そして、前記レバー92の一端には前記検出要素92aが固定される。該検出要素92aは、一端がレバー92に固定され、ローラ13aの溝部94内を湾曲して下方に延び、自由端が前記溝部94におけるローラ13aと第2のローラとしてのローラ13bとの間に臨ませられ、かつ、ローラ13bに当接させられる。また、前記レバー92の他端に、センサ検出部92bが突出させて形成される。
【0100】
このように、本実施の形態においては、レバー92が、ローラ13aの軸方向に延在させて配設され、レジストローラ13の前方に突出することがないので、紙厚検出部33を小型化することができる。
【0101】
また、ホルダ110が左ガイド97及び右ガイド100によって支持されるので、レバー92と記録媒体35との間の位置精度を高くすることができる。したがって、紙厚の検出精度を高くすることができる。
【0102】
次に、本発明の説明の前提となる第7の技術の形態について説明する。なお、第5、第6の技術の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0103】
図22は本発明の説明の前提となる第7の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す概略図、図23は本発明の説明の前提となる第7の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す正面図、図24は本発明の説明の前提となる第7の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す分解正面図である。
【0104】
この場合、33は媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部であり、該紙厚検出部33は、媒体厚検出手段としての反射型のホトセンサ91、変位量増幅手段としてのレバー92、変位部材としての検出要素92a、及び付勢手段としてのスプリング121を備える。該スプリング121は、記録媒体35が通過したときに検出要素92aが変位する方向に向けてレバー92を付勢する。
【0105】
この場合、ホルダ110は、第1のローラとしてのローラ13aの上方において、ローラ13aの軸方向に延在させて配設され、両端が左ガイド97(図19)及び右ガイド100によって支持される。前記ホルダ110上の所定の位置に前記ホトセンサ91が取り付けられる。また、ホルダ110の下方に、前記レバー92が、ローラ13aの軸方向に延在させて、かつ、支点部110aを中心に揺動自在に配設され、レバー92の一端は、前記ホルダ110とローラ13aとの間においてスプリング121によって、図23及び24の矢印方向に付勢され、図示されないリミッタに押し付けられる。前記レバー92の一端には前記検出要素92aが固定される。なお、前記スプリング121は支点部110aより右ガイド100側に配設される。
【0106】
このように、本実施の形態においては、レバー92の一端が静止時に上方向に付勢されるので、支点部110aの穴にガタがある場合、レバー92はガタの分だけスプリング121によって上方に引き寄せられることになる。したがって、記録媒体35が検出要素92aを押し上げる方向と、スプリング121がレバー92を付勢する方向とが一致するので、レバー92の位置ずれの誤差が吸収され、紙厚の検出精度をその分高くすることができる。
【0107】
次に、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0108】
図25は本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の動作を示す概略図、図26は本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の動作を示す分解斜視図、図27は本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の動作を示す平面図、図28は図27のA−A断面図、図29は図27のB−B断面図、図30は本発明の第1の実施の形態における紙厚検出部の動作を示す拡大図、図31は本発明の第1の実施の形態におけるピックアップ部材の実装状態を示す図である。
【0109】
この場合、媒体搬送路にローラ対としてのレジストローラ175が配設され、該レジストローラ175を構成する第1、第2のローラとしてのローラ175a、175bの両端が、左ガイド176及び右ガイド177によって支持され、付勢手段としてのスプリング181の付勢力によって互いに押し付けられる。前記ローラ175aは、金属製のシャフトによって形成されてプレッシャローラを構成し、前記ローラ175bは、ローラ175aと圧接させられ、かつ、対向させられ、金属製のシャフトにゴムを被覆することによって形成されて搬送ローラを構成する。なお、前記第1、第2のローラ175a、175bによって、記録媒体35を挟持して搬送する媒体搬送部材が構成される。
【0110】
そして、前記ローラ175aの一端に第1のギヤ182が固定され、レジストローラ175bの一端に第1のギヤ182と噛合する第2のギヤ183が固定され、ローラ175bの他端に駆動ギヤ184が固定される。したがって、駆動ギヤ184を回転させることによって、レジストローラ175を回転させることができる。なお、前記第1、第2のギヤ182、183及び駆動ギヤ184によって駆動伝達系が構成される。
【0111】
また、前記ローラ175bの長手方向における中央には、所定の深さの環状の溝部185が円周方向に形成され、ローラ175bの直径が小さくされる。本実施の形態においては、溝部185がローラ175bに形成されるようになっているが、ローラ175aに形成したり、ローラ175a、175bに形成したりすることもできる。
【0112】
そして、ローラ175a、175b間の前記溝部185に臨ませて、かつ、ローラ175a、175bのいずれにも接触しないように、媒体支持部材としてのステージ186が配設され、該ステージ186は、媒体搬送方向におけるローラ175a、175bより下流側に、媒体支持面としての媒体厚検出基準面S1を備える。また、前記ステージ186は、画像形成装置の所定の部分、例えば、図示されないシャーシに対して、上下方向に移動自在に取り付けられ、レジストローラ175の接触部としてのニップ点(圧縮点)npと前記媒体厚検出基準面S1とが同じ高さになるように、すなわち、前記各ローラ175a、175bの接線上に媒体厚検出基準面S1が位置するように紙厚検出部33の図示されない調整機構によって上下方向の位置が調整されて固定される。したがって、前記ステージ186は、媒体厚検出基準面S1において、記録媒体35の一方の面と接触して記録媒体35を支持することができる。なお、本実施の形態においては、ローラ175bに溝部185が形成され、溝部185に臨ませてステージ186が配設されるようになっているが、ローラ175bを長手方向の中央で二つのローラ部に分割し、各ローラ部間にステージ186を配設することもできる。
【0113】
前記ステージ186の上方において、媒体厚検出基準面S1と当接させて、変位部材及び検出要素としての媒体ピックアップ部材173が配設され、該媒体ピックアップ部材173は、記録媒体35(図2)がステージ186と媒体ピックアップ部材173との間を通過するのに伴って、上方に移動することができるように、媒体厚方向である上下方向に移動自在に配設される。
【0114】
また、前記レジストローラ175の上方において、レジストローラ175の軸方向に延在させて、かつ、両端を左ブラケット176及び右ブラケット177に取り付けてステイ187が配設され、該ステイ187上の所定の位置に、媒体厚としての紙厚を検出するために、媒体厚検出部としての紙厚検出部33がケース191を介して取り付けられる。さらに、前記ステイ187には、媒体ピックアップ部材173が上下方向に移動する際の案内部材としてのガイドピン188が配設され、該ガイドピン188は、媒体ピックアップ部材173が前後又は左右に移動するのを規制する。
【0115】
前記紙厚検出部33は、反射型のマイクロ変位センサから成る媒体厚検出手段としてのホトカプラ34、及び支点30を揺動中心として揺動自在に配設された変位量増幅手段としてのレバー(てこ)171を備える。そして、該レバー171における支点30よりホトカプラ34側に第1のアーム部am1が、媒体ピックアップ部材173側に第2のアーム部am2が形成され、前記第1のアーム部am1の先端に形成された検出点としての検出面171aがホトカプラ34と対向させられ、第2のアーム部am2の先端に形成されたピックアップ点としての変位伝達点171bが、媒体ピックアップ部材173から突出させて形成されたピン状の突起部104の先端173aに当接させられる。なお、前記変位伝達点171bは、水平方向において前記ニップ点npと距離aだけ離れた箇所に設定される。
【0116】
前記先端173aは、レバー171と突起部104とが点接触するように球形状(SR)にされる。また、媒体ピックアップ部材173の前記媒体厚検出基準面S1と接触する底面173bは、前記先端173aの頂点を中心とし、ステージ186までの距離を半径Rとする円形状にされる。なお、前記媒体ピックアップ部材173の下端には、媒体搬送方向における上流側のエッジ部には、記録媒体35を円滑に吸引することができるように、アールが形成される。
【0117】
ところで、本実施の形態においては、記録媒体35が媒体ピックアップ部材173とステージ186との間を通過する際に、媒体ピックアップ部材173は媒体搬送方向に力を受けるが、媒体ピックアップ部材173は、ガイドピン188によって案内されるだけであるので、ガイドピン188が挿入される部分にガタが生じると、ガイドピン188によって案内されている付近を支点として傾いてしまう。ところが、前述されたように、前記先端173aが球形状にされ、底面173bは、前記先端173aの頂点を中心とする円弧形状にされるので、媒体搬送方向に力を受けて媒体ピックアップ部材173が傾いても、媒体ピックアップ部材173の変位量に変化はない。したがって、紙厚を検出する精度を高くすることができる。
【0118】
そして、前記媒体ピックアップ部材173は、上下方向に円滑に移動することができるように、軽い材料によって形成する必要がある。また、記録媒体35の表面は粗く、軟らかい材料を削ってしまうので、媒体ピックアップ部材173には耐摩擦性が必要とされる。そこで、媒体ピックアップ部材173として、例えば、アルミニウムの本体にクロムメッキ(43H)を施したものが使用される。これに対して、ステージ186は、シャーシに取り付けられるので、軽い材料によって形成する必要はない。そこで、安価で、かつ、クロムメッキを施すことができる材料として、例えば、亜鉛を使用した。なお、軽い材料としてアルミニウムに代えて樹脂等を使用し、樹脂等の本体に耐摩耗性の材料から成る表面層を形成することもできる。
【0119】
したがって、媒体ピックアップ部材173及びステージ186の寿命を長くすることができるだけでなく、摩耗によって媒体厚検出基準面S1及び底面173bの面状態が悪くなるのを抑制することができるので、記録媒体35の画像形成面に傷を付けたり、記録媒体35が引っ掛かってジャムを発生させたりするのを防止することができる。
【0120】
そして、前記第2のアーム部am2の上部に付勢手段としてのスプリング174が配設され、第2のアーム部am2を下方に下げ、媒体ピックアップ部材173を媒体厚検出基準面S1に向けて押し付けるとともに、前記第1のアーム部am1を上方に上げ、ホトカプラ34の検出面から所定の距離だけ離れた箇所に前記レバー171の検出面171aを置く。
【0121】
ところで、紙厚の検出精度を高くし、分解能を向上させるために、ホトカプラ34のセンサ出力を電気的に増幅する方法が考えられるが、それに伴って、ノイズが増幅されてしまう。そこで、電気的なノイズの影響が全くない機械的な増幅手段であるてこの原理を用いて紙厚の検出精度を高くし、分解能を向上させるようにしている。なお、本発明は電気的な増幅手段を排除するものではない。
【0122】
そのために、支点30と検出面171aの中心との間の距離をL5とし、支点30と変位伝達点171bとの間の距離をL6とすると、距離L5、L6は
L5:L6=N:1
にされる。したがって、レバー171は、記録媒体35の厚さ方向における媒体ピックアップ部材173の変位量を、機械的に(本実施の形態においては、てこの原理によって)、所定の割合、すなわち、増幅度Nで増幅する。なお、前記増幅度Nの値は、ホトカプラ34の検出可能領域からみて4〜5にすることが望ましく、本実施の形態において、増幅度Nの値は5にされる。また、ホトカプラ34のセンサ感度によって増幅度Nを適宜変更することができる。
【0123】
また、前記ホトカプラ34は、被検出対象物に対して垂直に光を当て、検出面171aで散乱する光を受光素子で受ける構造になっていて、被検出対象物として紙、特に、白色度が70〔%〕の反射紙(マンセルN8.5ツヤなし)が推奨されるようになっているので、前記検出面171aに、白色度が70〔%〕の反射紙、又は等価の反射部材としての反射媒体172が接着又は両面テープによって貼(は)り付けられる。
【0124】
次に、前記構成の媒体厚検出部33の動作について説明する。
【0125】
この場合、印字起動がかかると、制御部は、前記ホトカプラ34のセンサ出力を読み込み、図示されないレジスタに、記録媒体35がレジストローラ175を通過ない時の初期値として記録する。
【0126】
続いて、トレイ11(図1)から給紙された記録媒体35は、レジストローラ175を通過し、更に媒体ピックアップ部材173とステージ186との間を通過すると、媒体ピックアップ部材173が紙厚の分だけ上方に移動させられ、前記変位伝達点171bも同様に上方に移動させられ、検出面171aは下方に移動させられる。この場合、増幅度Nが5に設定されているので、前記検出面171aは紙厚の5倍下方に移動させられる。したがって、5倍に増幅された変位量を光学的に検出し、5倍に増幅されたセンサ出力を出力する。
【0127】
この場合、前記ホトカプラ34は、反射媒体172における反射光量に対応するセンサ出力を出力するので、検出面171aとホトカプラ34との間の距離が大きいほど反射光量が小さくなるとともに、センサ出力が小さくなり、検出面171aとホトカプラ34との間の距離が小さいほどセンサ出力が大きくなるとともに、センサ出力が大きくなる。
【0128】
そして、制御部24は、センサ出力に基づいて紙厚を検出する。すなわち、媒体ピックアップ部材173とステージ186との間に記録媒体35がある場合のセンサ出力、及び媒体ピックアップ部材173とステージ186との間に記録媒体35がない場合のセンサ出力の差分を算出し、該差分に基づいて検出面171aの変位量を算出し、該変位量の1/5を媒体ピックアップ部材173の変位量、すなわち、紙厚とする。
【0129】
なお、記録媒体35の端部には、裁断されたときのバリ状のものが残っていることが多いので、その厚さを検出してしまうことを避けるために、媒体搬送方向において記録媒体35の前端が媒体ピックアップ部材173とステージ186との間から所定量、本実施の形態においては、2〔mm〕出たときに、前記制御部24はセンサ出力を読み込む。
【0130】
ところで、前記記録媒体35は、媒体搬送方向においてニップ点np、及び媒体ピックアップ部材173とステージ186との当接部の2箇所で押さえ付けられ、前記ニップ点npには、レジストローラ175に配設されたスプリング181による付勢力が加えられる。
【0131】
したがって、記録媒体35の腰による跳ね上がり、湾曲等を抑制することができ、記録媒体35を平らにして紙厚を検出することができる。特に、トレイ11からの給紙、厚紙等の特殊媒体を使用する際の手差し給紙等の各種の給紙方法ごとに、記録媒体35の腰の強弱によって跳ね上がり、湾曲等が発生しても、紙厚の検出値を安定させることができる。その結果、紙厚の検出精度を高くすることができる。
【0132】
また、ステージ186及びステイ187は、レジストローラ175に対して独立させて配設されるので、媒体ピックアップ部材173が変位するに当たり、ローラ175b、175aの外径、偏心、振れ等による影響を受けない。したがって、紙厚の検出精度を高くすることができる。
【0133】
次に、紙厚検出部33の調整機構について説明する。
【0134】
図32は本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の調整機構を示す概略図、図33は本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の調整機構を示す正面図、図34は本発明の第1の実施の形態におけるレバーの斜視図、図35は本発明の第1の実施の形態におけるレバーの正面図、図36は本発明の第1の実施の形態におけるスパイラルを示す図である。
【0135】
この場合、ホトカプラ34を検出面171aに対して所定の位置に置くために、ケース191に基準面191aが形成され、検出面171aの位置を前記基準面191aに合わせるために、検出面171aに突出部としてのインジケータ171cが突出させて形成される。
【0136】
そして、第2のアームam2の下面に、螺旋状の調整面(カム面)S4を備えた調整部材としてのスパイラル193が回転自在に配設され、前記調整面S4が突起部104(図30)と当接させられる。前記スパイラル193は、レバー171と媒体ピックアップ部材173との間隔を調整することによって、検出面171aとホトカプラ34との間の距離を調整する。前記調整面S4には、必要な調整量が盛り込まれ、本実施の形態においては、累積誤差から±0.5〔mm〕の調整量を確保するために、調整部材スパイラル193を1回転させると、第2のアームam2が1.0〔mm〕だけ上下方向に変位するような螺旋形状とした。
【0137】
前記スパイラル193は、前記調整面S4を有する調整部201、該調整部201と一体に形成された径大部202、軸部203、フランジ204及び操作部205を備え、該操作部205に溝206が形成される。前記調整部201を第2のアームam2の下面に密着させるために、第2のアームam2の上面に付勢部材としての板ばね194が取り付けられ、該板ばね194の付勢力でフランジ204を上方に付勢する。
【0138】
そして、前記溝206にドライバのような調整工具を当て、所定の角度だけスパイラル193を回転させると、第2のアームam2が上下方向に移動させられ、それに伴って、検出面171aが上下方向に移動させられる。したがって、インジケータ171cを前記基準面191aに合わせることができる。
【0139】
なお、図において、174はスプリング、186はステージ、187はステイである。
【0140】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0141】
図37は本発明の第2の実施の形態における紙圧検出部の調整機構を示す正面図、図38は本発明の第2の実施の形態におけるレバーの斜視図、図39は本発明の第2の実施の形態におけるレバーの正面図である。
【0142】
この場合、第2のアームam2に調整部材としてのスライダ192が図39の矢印方向に移動自在に配設される。そして、前記第2のアームam2に任意の角度を有する斜面S2が形成され、スライダ192側にも前記斜面S2に対応させて斜面S3が形成される。
【0143】
前記スライダー192を矢印方向に移動させると、第2のアームam2の斜面S2に沿ってスライダ192の位置が上下方向に変化し、それに伴って、変位量増幅手段としてのレバー171の検出面171aも上下方向に移動させられる。すなわち、スライダ192を右方に移動させると、第2のアームam2が付勢手段としてのスプリング174によって下方に押され、それに伴って、検出面171aが上方に移動させられる。また、スライダ192を左方に移動させると、第2のアームam2がスプリング174の付勢力に抗して上方に押され、それに伴って、検出面171aが下方に移動させられる。したがって、インジケータ171cを前記基準面191a(図32)に合わせることができる。
【0144】
この場合、本実施の形態においては、目視で基準面191aにインジケータ171cを合わせるだけで、特殊な治具を用いることなく、媒体厚検出手段としてのホトカプラ34に対する検出面171aの位置を調整することができる。
【0145】
なお、図において、30は支点、186はステージ、187はステイ、191はケースである。
【0146】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0147】
図40は本発明の第3の実施の形態におけるスパイラルの調整面を示す図、図41は本発明の第3の実施の形態におけるスパイラルの側面図、図42は本発明の第3の実施の形態におけるスパイラルの回転止めの動作を示す図である。
【0148】
この場合、調整部材としてのスパイラル193の調整面S4が螺旋状の階段195によって形成される。本実施の形態においては、累積誤差から±0.5〔mm〕の調整量を確保するために、調整部材スパイラル193を1回転させると、第2のアームam2が1.0〔mm〕だけ上下方向に変位するように21段の階段195が形成される。
【0149】
この場合、各階段195の段差数は20になるので、各段の段差が0.05〔mm〕になる。したがって、前記スパイラル193を1段分回転させると、第2のアームam2が0.05〔mm〕変位させられる。そして、レバー171の増幅度Nは5に設定されているので、検出面171aは、0.25〔mm〕変位させられる。
【0150】
また、前記スパイラル193の調整部201の外周面に、各段ごとに凹部201aが形成され、第2のアームam2の下面に前記凹部201aに対応させて凸部211が形成される。したがって、凸部211と凹部201aとを係合させることによって、スパイラル193を各段で位置決めすることができるだけでなく、調整時のクリック感を持たせることができる。その結果、インジケータ171cを前記基準面191a(図32)に合わせる際に微調整が可能になる。
【0151】
本実施の形態においては、調整部201の外周面に凹部201aが、第2のアームam2の下面に凸部211が形成されるようになっているが、調整部201の外周面に凸部を、第2のアームam2の下面に複数の凹部を形成することができる。
【0152】
このように、本実施の形態においては、突起部104が各階段195と当接させられるので、突起部104と調整面S4とを直角にすることができる。したがって、変位量にばらつきが発生するのを一層防止することができるので、紙厚の検出精度を高くすることができる。
【0153】
次に、本発明の説明の前提となる第8の技術の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0154】
図43は本発明の説明の前提となる第8の技術の形態におけるピックアップ部材の実装状態を示す図である。
【0155】
図において、185は第2のローラとしてのローラ175bに形成された環状の溝部185であり、該溝部185において、ローラ175bのローラ軸及び心金部を構成する金属製のシャフト175cの最上端及び最下端に媒体支持部材としてのステージ186が当接させられ、係合させられる。また、該ステージ186は、画像形成装置の所定の箇所において、上下方向に移動自在に配設される。
【0156】
この場合、第1のローラとしてのローラ175aが回転させられるのに伴って、ステージ186はローラ175bの偏心及び振れに追従し、上下方向に移動させられるので、ローラ175bの偏心及び振れの影響を吸収することができる。したがって、紙厚の検出精度を向上させることができる。
【0157】
また、ステージ186が、ゴムの除去されたシャフト175cに当接させられるので、ステージ186の位置精度を高くすることができる。
【0158】
ところで、前記第1〜第3の実施の形態、及び第8の技術の形態においては、反射部材としての反射媒体172として白色度が70〔%〕の反射紙(マンセルN8.5ツヤなし)が使用されるようになっているが、白色度が70〔%〕の反射紙(マンセルN8.5ツヤなし)に代えて他の材料を反射媒体172(図30)として使用することもできる。
【0159】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0160】
本実施の形態においては、主たる原料としてPPE樹脂(ポリフェニレンエーテル)を使用して反射部材としての反射媒体172(図30)を形成した。PPE樹脂を使用して反射媒体172を成形した場合、収縮率が小さく、成形性が良好であり、材料特性としての強度を大きくすることができ、熱変形が発生するのを抑制することができる。しかも、調色のために顔料等を添加しても、成形性、材料特性等に影響を与えない。
【0161】
そのために、実施例1及び2の材料を使用して検査対象f1、f2を、比較例1〜4の各材料を使用して検査対象g1〜g4を作成し、媒体厚検出手段としてのホトカプラ34(図2)に対して検査対象f1、f2、g1〜g4を所定の範囲内で変位させて得られるセンサ出力の傾き(以下、「センサの感度」という。)を測定し、反射媒体172を形成するための各材料の適否を判断した。
【0162】
なお、実験において使用したホトカプラ34の設計上のセンサ感度Raは、−1.40〔mV/μm〕であり、検査対象f1、f2に対するセンサ感度Rf1、Rf2、及び検査対象g1〜g4に対するセンサ感度Rg1〜Rg4が前記固有のセンサ感度Raに近いほど、検査対象f1、f2、g1〜g4の変位の検出精度が高い。
【0163】
なお、第1の実施の形態においては、70〔%〕の反射紙が使用され、−1.34〔mV/μm〕のセンサ感度Raが得られた。
【0164】
各検査対象f1、f2、g1〜g4を使用したときのセンサ感度Rf1、Rf2、Rg1〜Rg4を表1に表す。表1から分かるように、検査対象f1に、PPE樹脂に顔料等を添加して白色度を調整したものを使用した場合、基準紙に近いセンサ感度Rf1を得ることができるので、検査対象f1を反射媒体172として使用した場合、検出面171aの変位量を正確に検出することができる。
【0165】
また、検査対象f1に、PPE樹脂にガラス繊維、顔料等を添加して表面の光沢度を調整したものを使用した場合、表面をつやのない状態にすることができ、センサ感度Rf1を大きくすることができるので、検査対象f2を反射媒体172として使用した場合、検出面171aの変位量を正確に検出することができる。
【0166】
【表1】
Figure 0004152136
【0167】
【実施例】
〔実施例1〕
この場合、検査対象f1として、PPE樹脂に顔料等を添加して白色度を調整したものを使用した。白色度が70〔%〕に近い値になるように調色されているので、基準紙に近いセンサ感度Rf1を得ることができた。
〔実施例2〕
この場合、検査対象f2として、PPE樹脂にガラス繊維、顔料等を添加して表面の光沢度(つや)を調整したものを使用した。白色度が70〔%〕に近い値になるように調色され、さらに、ガラス繊維が含有されているので、表面に光を散乱させる効果を得ることができる。したがって、表面をつやのない状態にすることができ、センサ感度Rf2をセンサ感度Rf1より大きくすることができ、基準紙により近くなった。
〔比較例1〕
この場合、検査対象g1として普通紙を使用した。普通紙は白色であり、つやがないので、基準紙に近いセンサ感度Rg1を得ることができた。
〔比較例2〕
この場合、検査対象g2としてABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン)を使用した。ABS樹脂は乳白色の樹脂であり、調色は行わなかった。白色度が高いだけでなく、検査対象g2の表面は比較的光沢があるので、センサ感度Rg2は小さくなってしまった。
〔比較例3〕
この場合、検査対象g3としてPOM樹脂(ポリアセタノール)を使用した。POM樹脂は白色の樹脂であり、調色は行わなかった。白色度が高いだけでなく、検査対象g3の表面は比較的光沢があるので、センサ感度Rg3は小さくなってしまった。
〔比較例4〕
この場合、検査対象g4としてPBT樹脂(ポリブチレンテレフタレート)を使用した。PBT樹脂は黄がかった乳白色の樹脂であり、調色は行わなかった。白色度が高いだけでなく、検査対象g4の表面は比較的光沢があるので、センサ感度Rg4は小さくなってしまった。
【0168】
次に、前記第1〜第8の技術の形態及び第1〜第4の実施の形態に記載された紙厚検出部33を画像形成装置に適用した第5〜第8の実施の形態について説明する。
【0169】
図44は本発明の第5の実施の形態における画像形成装置の制御システムのブロック図である。
【0170】
図において、131はケーブル、ネットワーク等の先の操作者がメディアを設定するための上位装置としてのホストコンピュータ、132はメディアを設定することができる画像形成装置の本体に配設された操作パネル、33は、第1、第2のローラとしてのローラ13a(図2)、13bに近接させて配設され、媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部である。また、44は前記ホストコンピュータ131又は操作パネル132から送られてくるメディアの情報、すなわち、メディア情報と、紙厚検出部33から送られてくる紙厚の情報、すなわち、紙厚情報とを照合するCPU、134はプロセス制御部である。
【0171】
図45は本発明の第5の実施の形態におけるメディアと基準媒体厚との相関図、図46は本発明の第5の実施の形態における補正テーブルの例を示す図、図47は本発明の第5の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0172】
この場合、図45に示されるような、メディア1〜5に対応する画像形成プロセスの条件を表す値、例えば、定着装置の温度(以下、「定着温度」という。)、及び基準の紙厚、すなわち、基準媒体厚が存在する。CPU44(図45)は、紙厚検出部33からのセンサ出力を読み込み、該センサ出力に基づいて、定着温度を補正したり、操作者にエラーを知らせたりするようになっている。
【0173】
そのために、前記CPU44は、印刷の起動がかかると、ホストコンピュータ131又は操作パネル132からのメディア情報を読み込み、メディアを設定する。これに伴って、CPU44は、メディア1〜5ごとに図示されない記録装置に記録された画像形成プロセステーブルを参照し、画像形成プロセスの条件を表す値をセットする。
【0174】
そして、トレイ11(図1)から繰り出された記録媒体35(図2)の前端が紙厚検出部33に到達する前に、CPU44は記録媒体35がない場合のセンサ出力を読み込み、続いて、前記記録媒体35の前端が紙厚検出部33に到達したときに前記センサ出力を再び読み込み、センサ出力の差に基づいて紙厚を決定する。なお、紙厚の決定は一つの印刷ジョブの1枚目の記録媒体35についてだけ行う。
【0175】
続いて、CPU44の図示されない差算出処理手段は、差算出処理を行い、前記紙厚とメディア1〜5ごとの前記基準媒体厚との差ΔHを算出する。そして、CPU44は、前記差ΔHと閾値Hthとを比較し、差ΔHが閾値Hthより小さく、前記紙厚が前記基準媒体厚からわずかに外れた場合、CPU44の図示されない画像形成プロセス値補正処理手段は、画像形成プロセス値補正処理を行い、図46に示される補正テーブルを参照し、補正値を読み出し、該補正値によって定着温度を補正し、決定する。差ΔHが閾値Hth以上であり、前記紙厚が前記基準媒体厚から大きく外れた場合は、CPU44は、エラーが発生したと判断し、エラーをホストコンピュータ131又は操作パネル132上に表示し、操作者に通知するとともに、記録媒体35の搬送を停止させる。
【0176】
例えば、メディア2が設定される場合、メディア2の基準の定着温度は156〔℃〕であり、基準媒体厚は90〔μm〕である。そして、紙厚検出部33によって検出された紙厚が87〔μm〕である場合、紙厚と基準媒体厚との差ΔHは−3〔μm〕であるので、補正値は−2〔℃〕になる。したがって、定着温度が154〔℃〕になるように設定する。
【0177】
また、差ΔHが閾値Hth以上、例えば、±10〔μm〕以上になると、CPU44は操作者にエラーを通知し、記録媒体35の搬送を停止させる。
【0178】
このように、本実施の形態においては、メディア1〜5ごとに検出され、決定された紙厚と基準媒体厚との差ΔHに基づいて定着温度を設定することができるので、印刷不良、定着不良、定着装置への巻付き等が発生するのを防止することができる。
【0179】
本実施の形態においては、補正値を補正テーブルを参照して読み出すようになっているが、所定の計算式(変換式)を用いて補正値を算出することもできる。そして、計算(変換)はソフトウェア及びハードウェアのいずれによって行うこともできる。
【0180】
なお、前記紙厚が前記基準媒体厚から大きく外れている場合、CPU44の図示されないメディア設定変更処理手段は、メディア設定変更処理を行い、メディアの設定を変更することもできる。これにより、設定と異なるメディアを使用することが可能になる。また、エラーを表示し、記録媒体35の搬送を停止させるモード、及びメディアの設定を変更するモードをあらかじめ選択し、登録しておくこともできる。
【0181】
さらに、定着温度のほかに、他の画像形成プロセスの条件を表す値を決定することができる。そして、画像形成プロセスの条件を表す値が決定されると、CPU44はプロセス制御部134に画像形成プロセスの条件を表す値を送り、プロセス制御部134は画像形成プロセスの条件を表す値に基づいて印刷を行う。
【0182】
なお、本実施の形態においては、記録媒体35を搬送しながら紙厚を検出するようにしているが、安定して紙厚を検出することができるように、記録媒体35を停止させた状態で検出することが好ましい。
【0183】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS81 メディア情報を読み込む。
ステップS82 センサ出力を読み込む。
ステップS83 基準媒体厚との差ΔHを算出する。
ステップS84 差ΔHが閾値Hth以上であるかどうかを判断する。差ΔHが閾値Hth以上である場合はステップS87に、差ΔHが閾値Hthより小さい場合はステップS85に進む。
ステップS85 補正テーブルを参照して補正値を読み出す。
ステップS86 定着温度を設定する。
ステップS87 エラーを表示し、処理を終了する。
【0184】
ところで、第5の実施の形態においては、エラーが発生すると、操作者にエラーが通知され、記録媒体35の搬送が停止させられるようになっているので、画像形成装置の図示されないカバーを開けて記録媒体35を取り出す必要があり、作業が煩わしい。ネットワーク上で画像形成装置が使用される場合、多くの操作者がアクセスするので、記録媒体35が取り出されるまで印刷データが溜まってしまう。
【0185】
そこで、エラーが通知された場合に、記録媒体35を停止させることなく排出することができるようにした本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態における画像形成装置の制御システムの構造は、前記第5の実施の形態における画像形成装置の制御システムと同様であるので図44を援用して説明する。
【0186】
図48は本発明の第6の実施の形態における画像形成装置の要部を示す概念図、図49は本発明の第6の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0187】
図において、14Yはトナーボトル、15Yは現像手段としての現像ローラ、16Yは像担持体としての感光体ドラム、17Yは記録ヘッドとしてのLEDヘッド、19Yは転写手段としての転写ローラ、25は搬送ベルト、32は従動ローラ、35は記録媒体、44はCPU、33は媒体厚としての紙厚を検出する媒体厚検出部としての紙厚検出部である。なお、図48においては搬送ベルト25の走行方向における最も上流側に配設されたイエローの画像形成部だけが示される。
【0188】
この場合、紙厚検出部33によって検出された紙厚とメディア1〜5(図45)ごとの前記基準媒体厚との差ΔHが閾値Hth以上である場合、CPU44の図示されない媒体排出処理手段は、媒体排出処理を行い、各画像形成部のLEDヘッド17Y、17M(図1)、17C、17BKに送られる印刷データ(又は画像データ)をカットする。そのために、前記媒体排出処理手段は、LEDヘッド17Y、17M、17C、17BKに送る信号ENABLEをアクティブにするのを停止したり、印刷データに論理処理(AND処理)を行って、印刷データをクリアしたりする。したがって、印刷データは作成されるが、各感光体ドラム16Y、16M、16C、16BKにおいて露光は行われず、各画像形成部において画像が形成されない。その結果、白紙状態で各色の感光体ドラム16Y、16M、16C、16BKと転写ローラ19Y、19M、19C、19BKとの間の転写部を通過した記録媒体35は、そのまま定着装置を通過し排出される。
【0189】
なお、CPU44は、正常に印刷を行うことができなかった旨の情報を、ホストコンピュータ131(図44)又は操作パネル132に送り、操作者に通知する。そして、白紙状態で記録媒体35が排出された後、CPU44は、次の印刷データがホストコンピュータ131から送られてくるのを待機する状態に置き、他の操作者の印刷ジョブについて印刷データを受けることができるようにする。
【0190】
このように、本実施の形態においては、紙厚検出部33によって検出された紙厚と、メディア1〜5ごとの前記基準媒体厚との差ΔHが閾値Hth以上である場合、記録媒体35の搬送は停止させられず、排出されるので、画像形成装置のカバーを開けて記録媒体35を取り出す必要がなく、作業を簡素化することができる。また、ネットワーク上で画像形成装置が使用される場合、多くの操作者がアクセスしても、CPU44は、次の印刷データがホストコンピュータ131から送られてくるのを待機する状態に置かれ、他の操作者の印刷ジョブについて印刷データを受けることができるようにするので、印刷データが溜まることがない。したがって、画像形成装置の稼働率を高くすることができる。
【0191】
また、印刷データがカットされ、トナー像が形成されないので、定着装置の加熱ローラ20に記録媒体35が巻き付くのを防止することができるだけでなく、トナーの消費量を少なくすることができ、画像形成装置のコストを低くすることができる。なお、印刷データをカットするのに伴って、加熱ローラ20のヒータをオフにすると、画像形成装置のコストを一層低くすることができる。
【0192】
そして、正常に印刷を行うことができなかった旨の情報が操作者に通知されるので、操作者は、正常に印刷を行うことができなかったことを認識することができる。したがって、メディアの設定の変更、記録媒体35の交換等を容易に行うことができる。
【0193】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS91 メディア情報を読み込む。
ステップS92 センサ出力を読み込む。
ステップS93 基準媒体厚との差ΔHを算出する。
ステップS94 差ΔHが閾値Hth以上であるかどうかを判断する。差ΔHが閾値Hth以上である場合はステップS97に、差ΔHが閾値Hthより小さい場合はステップS95に進む。
ステップS95 補正テーブルを参照して補正値を読み出す。
ステップS96 定着温度を設定する。
ステップS97 印刷データをカットする。
ステップS98 エラーを表示し、処理を終了する。
【0194】
ところで、本実施の形態においては、エラーが発生すると、印刷データをカットするようになっているが、前記LEDヘッド17Yが感光体ドラム16Yの頂上付近に置かれるので、記録媒体35の前端が前記転写部より感光体ドラム16Yの半周分の距離だけ手前の地点(以下「印刷データカット地点」という。)に到達するタイミングまでに印刷データがカットされないと、記録媒体35の前端が転写部に到達するまでに、感光体ドラム16Yにトナー像の一部が形成されることがある。その場合、印刷データがカットされたにもかかわらず、一部の印刷が行われてしまう。特に、画像形成装置が高速化されるのに伴って、また、小型化されるのに伴って、印刷が行われ、記録媒体35に画像が形成されてしまう量が多くなってしまう。
【0195】
そこで、紙厚を決定するのに必要な時間を短くすることが考えられるが、紙厚検出部33は外乱、ノイズ等に対して極めて弱く、誤作動しやすいので、紙厚を決定するのに必要な時間を短くすることは困難である。
【0196】
次に、記録媒体35の前端が前記印刷データカット地点に到達するタイミングまでに印刷データがカットされない場合でも、記録媒体35に画像が形成されることがないようにした本発明の第7の実施の形態について説明する。
【0197】
図50は本発明の第7の実施の形態における画像形成装置の要部を示す概念図、図51は本発明の第7の実施の形態におけるエラーの通知例を示す図、図52は本発明の第7の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0198】
図において、PTは像担持体としての感光体ドラム16Yと転写ローラ19Yとの間に形成された転写部、PT1は印刷データカット地点、PT2は現像バイアス反転地点であり、前記印刷データカット地点PT1に第1の媒体センサ141が、前記現像バイアス反転地点PT2に第2の媒体センサ142が配設される。なお、前記印刷データカット地点PT1と転写部PTとの間の距離をL11とし、感光体ドラム16Y上のLEDヘッド17Yと対向する露光部と前記転写部PTとの間の距離をL12としたとき、
L11=L12
にされる。また、前記現像バイアス反転地点PT2と転写部PTとの間の距離をL13とし、感光体ドラム16Y上の現像ローラ15Yと対向する現像部と前記転写部PTとの間の距離をL14としたとき、
L13=L14
にされる。
【0199】
この場合、CPU44は、媒体厚検出部としての紙厚検出部33から送られたセンサ出力に従って媒体厚としての紙厚を決定するとともに、第1、第2の媒体センサ141、142によって記録媒体35の前端が検出されたかどうかを判断する。そして、前記CPU44は、紙厚が決定され、エラーが発生したと判断してエラー処理を行ったときに、記録媒体35の前端が印刷データカット地点PT1に到達していない場合、印刷データをカットする。また、記録媒体35の前端が印刷データカット地点PT1と現像バイアス反転地点PT2との間の第1の領域AR1にある場合、CPU44の図示されない現像バイアス切替処理手段は、現像バイアス切替処理を行い、印刷データをカットしても、印刷が行われてしまうと判断し、現像ローラ15Yに印加される現像バイアスの極性をマイナスからプラスに切り替えて反転させ、トナーが感光体ドラム16Yに付着してトナー像が形成されないようにする。
【0200】
そして、前記CPU44は、紙厚が決定され、エラー処理を行ったときに、記録媒体35の前端が現像バイアス反転地点PT2と転写部PTとの間の第2の領域AR2にある場合、CPU44の図示されない転写電圧印加停止処理手段は、転写電圧印加停止処理を行い、前記現像バイアスの極性をマイナスからプラスに反転させても、既に一部のトナーが感光体ドラム16Yに付着してしまっていると判断し、転写電圧の印加を停止させ、本実施の形態においては、転写ローラ19Yに印加される転写電圧をオフにして、トナー像が記録媒体35に転写されるのを防止する。
【0201】
ところで、前記転写電圧をオフにしてもわずかな量のトナーが記録媒体35に付着するので、図51に示されるように、記録媒体35の所定の部分Qにかすれた印刷のようにトナー像が形成されることがある。そこで、CPU44の図示されないエラー通知印刷処理手段は、エラー通知印刷処理を行い、搬送ベルト25の走行方向における最も下流側のブラックの画像形成部によって、エラーを通知する旨の印刷、すなわち、エラー通知印刷を行い、「Paper Thickness Error」の文字を印刷する。したがって、第3者が印刷結果を見るだけで、エラーが発生したことが分かる。
【0202】
このように、本実施の形態においては、記録媒体35が高速で搬送されても、エラー処理を行ったときの記録媒体35の前端の位置に基づいて、現像及び転写の高圧プロセスを停止させることにより、記録媒体35に画像が形成されるのを防止するようになっているので、トナーの消費量を少なくすることができるだけでなく、定着装置の加熱ローラ20(図1)に記録媒体35が巻き付くのを防止することができる。
【0203】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS101 メディア情報を読み込む。
ステップS102 センサ出力を読み込む。
ステップS103 基準媒体厚との差ΔHを算出する。
ステップS104 差ΔHが閾値Hth以上であるかどうかを判断する。差ΔHが閾値Hth以上である場合はステップS107に、差ΔHが閾値Hthより小さい場合はステップS105に進む。
ステップS105 補正テーブルを参照して補正値を読み出す。
ステップS106 定着温度を設定する。
ステップS107 記録媒体35の前端が第1の領域AR1にあるかどうかを判断する。記録媒体35の前端が第1の領域AR1にある場合はステップS108に、第1の領域AR1にない場合はステップS109に進む。
ステップS108 現像バイアスの極性を反転させる。
ステップS109 記録媒体35の前端が第2の領域AR2にあるかどうかを判断する。記録媒体35の前端が第2の領域AR2にある場合はステップS110に、第2の領域AR2にない場合はステップS111に進む。
ステップS110 転写電圧をオフにする。
ステップS111 印刷データをカットする。
ステップS112 エラーを表示する。
ステップS113 エラー通知印刷を行い、処理を終了する。
【0204】
ところで、前記第6、第7の実施の形態においては、エラーが発生したときに記録媒体35がそのまま排出されるようになっているので記録媒体35が無駄になってしまう。そこで、エラーが発生しても記録媒体35をそのまま排出せずに再び利用することができるようにした本発明の第8の実施の形態について説明する。なお、第1の技術の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0205】
図53は本発明の第8の実施の形態における画像形成装置の概略図、図54は本発明の第8の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0206】
図において、151は両面印刷ユニット、153は搬送ベルト25に記録媒体35(図2)を静電吸着させる吸着部、154は各色の画像形成部から成る感光体ドラムユニット、155は加熱ローラ20及びバックアップローラ21から成る定着装置である。
【0207】
また、161は記録媒体35を前記両面印刷ユニット151及び図示されないスタッカに選択的に排出するために切り替えられる第1の搬送路切替部、162は前回の印刷面と反対の面に印刷を行うか、再び同じ面に印刷を行うかによって切り替えられる第2の搬送路切替部である。そして、前回の印刷面と反対の面に印刷を行う場合、第3の搬送路切替部163が切り替えられ、記録媒体35をスイッチバックさせて再び給紙口156に送る。
【0208】
そのために、記録媒体35はトレイ11から搬送路aを介して搬送され、CPU44(図3)は、記録媒体35の前端が媒体厚検出部としての紙厚検出部33に到達する前に、記録媒体35がない状態の紙厚検出部33からのセンサ出力を読み込み、該記録媒体35の前端が紙厚検出部33に到達すると、記録媒体35がある状態の紙厚検出部33からのセンサ出力を読み込み、記録媒体35がない場合とある場合との差分を算出し、媒体厚としての紙厚を決定する。
【0209】
続いて、CPU44は、決定された紙厚と基準媒体厚との差ΔHを算出し、該差ΔHが閾値Hth以上であり、エラーが発生したと判断してエラー処理を行ったときに、記録媒体35の前端が印刷データカット地点PT1(図50)に到達していない場合、印刷データをカットし、前記記録媒体35の前端が印刷データカット地点PT1と現像バイアス反転地点PT2との間の第1の領域AR1にある場合、印刷データをカットしても、印刷が行われてしまうと判断し、現像ローラ15Yに印加される現像バイアスの極性をマイナスからプラスに反転させ、トナーが感光体ドラム16Yに付着しないようにする。
【0210】
このとき、CPU44の図示されない再印刷処理手段は、再印刷処理を行い、第1の搬送路切替部161を、記録媒体35が排出されず、両面印刷ユニット151に送られるように切り替え、記録媒体35を搬送路b→cの順に送る。また、前記CPU44は、第2の搬送路切替部162を、両面印刷を行わず、再び同じ面に印刷することができるように切り替え、記録媒体35を搬送路eに送る。したがって、記録媒体35は搬送路h→iを介して再び給紙口156に送られ、紙厚検出部33によって紙厚が再び検出される。
【0211】
そして、CPU44は、紙厚と基準媒体厚との差ΔHを算出し、差ΔHが閾値Hthより小さい場合、補正値によって定着温度を補正し、設定し、設定された定着温度に従って通常の印刷を行う。
【0212】
次に、エラー処理を開始した際に、記録媒体35の前端が第2の領域AR2に到達している場合は、記録媒体35にトナー像が形成されることが考えられるので、記録媒体35を再び利用することはできない。したがって、CPU44は、記録媒体35に図51に示されるようなエラー通知印刷を行い、第1の搬送路切替部161を排出側に切り替え、記録媒体35を搬送路b→jの順に送り、前記スタッカに排出する。
【0213】
なお、通常の反転印刷においては、第2の搬送路切替部162が、両面印刷を行うために切り替えられ、記録媒体35は搬送路c→d→fの順に送られ、続いて、第3の搬送路切替部163が切り替えられ、記録媒体35は、スイッチバックさせられ、搬送路f→g→h→iの順に送られ、再び給紙口156に送られる。
【0214】
このように、本実施の形態においては、印刷データがカットされた場合に、記録媒体35が両面印刷ユニット151に送られ、再び給紙口156に送られるので、記録媒体35の無駄を低減することができる。
【0215】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS121 メディア情報を読み込む。
ステップS122 センサ出力を読み込む。
ステップS123 基準媒体厚との差ΔHを算出する。
ステップS124 差ΔHが閾値Hth以上であるかどうかを判断する。差ΔHが閾値Hth以上である場合はステップS127に、差ΔHが閾値Hthより小さい場合はステップS125に進む。
ステップS125 補正テーブルを参照して補正値を読み出す。
ステップS126 定着温度を設定する。
ステップS127 記録媒体35の前端が第1の領域AR1にあるかどうかを判断する。記録媒体35の前端が第1の領域AR1にある場合はステップS128に、第1の領域AR1にない場合はステップS131に進む。
ステップS128 現像バイアスの極性を反転させる。
ステップS129 記録媒体35を反転させる。
ステップS130 エラーを表示する。
ステップS131 記録媒体35の前端が第2の領域AR2にあるかどうかを判断する。記録媒体35の前端が第2の領域AR2にある場合はステップS132に、第2の領域AR2にない場合はステップS133に進む。
ステップS132 転写電圧をオフにする。
ステップS133 印刷データをカットする。
ステップS134 エラーを表示する。
ステップS135 エラー通知印刷を行い、処理を終了する。
【0216】
前記各実施の形態においては、ローラ対としてレジストローラ13、175が配設されるようになっているが、ローラ対として第1、第2のローラから成る他の、給紙ローラ、搬送ローラ、排出ローラ等を使用することができる。
【0217】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0218】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、媒体厚検出装置においては、媒体搬送路上に配設された媒体搬送部材によって搬送される記録媒体の一方の面に接触して記録媒体を支持する媒体支持部材と、前記媒体搬送路上に前記媒体支持部材と当接させて配設され、記録媒体が通過するのに伴って記録媒体の厚さ方向に変位させられる検出要素から成る変位部材と、該変位部材の変位量に基づいて媒体厚を検出する媒体厚検出部とを有する。
そして、前記媒体搬送部材は、記録媒体を挟持して搬送するローラ対を構成する。
また、該ローラ対における少なくとも一方のローラの一部の直径が小さくされる。
そして、前記媒体支持部材は、直径が小さくされた部分において、ローラ対に接触することなく配設される。
【0219】
この場合、検出要素から成る変位部材が、媒体支持部材と当接させて配設され、記録媒体が通過するのに伴って、記録媒体の厚さ方向に変位させられるので、媒体厚の検出精度を高くすることができる。
【0220】
また、媒体厚に対応させて画像形成プロセスの条件を表す値を適正な値にすることができるので、画像品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における画像形成装置の概略図である。
【図2】本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【図3】本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図である。
【図4】本発明の説明の前提となる第1の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における画像形成装置の概略図である。
【図6】本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【図7】本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図である。
【図8】本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における紙厚検出部、記録媒体及びレジストローラの関係を示す図である。
【図9】本発明の説明の前提となる第2の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の説明の前提となる第3の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【図11】本発明の説明の前提となる第3の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図である。
【図12】本発明の説明の前提となる第3の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の説明の前提となる第4の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【図14】本発明の説明の前提となる第4の技術の形態における制御部の動作を説明するブロック図である。
【図15】本発明の説明の前提となる第4の技術の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の説明の前提となる第5の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す概略図である。
【図17】本発明の説明の前提となる第5の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す分解斜視図である。
【図18】本発明の説明の前提となる第5の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す断面図である。
【図19】本発明の説明の前提となる第6の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す概略図である。
【図20】本発明の説明の前提となる第6の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す斜視図である。
【図21】本発明の説明の前提となる第6の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す正面図である。
【図22】本発明の説明の前提となる第7の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す概略図である。
【図23】本発明の説明の前提となる第7の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す正面図である。
【図24】本発明の説明の前提となる第7の技術の形態における紙厚検出部の動作を示す分解正面図である。
【図25】本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の動作を示す概略図である。
【図26】本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の動作を示す分解斜視図である。
【図27】本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の動作を示す平面図である。
【図28】図27のA−A断面図である。
【図29】図27のB−B断面図である。
【図30】本発明の第1の実施の形態における紙厚検出部の動作を示す拡大図である。
【図31】本発明の第1の実施の形態におけるピックアップ部材の実装状態を示す図である。
【図32】本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の調整機構を示す概略図である。
【図33】本発明の第1の実施の形態における紙圧検出部の調整機構を示す正面図である。
【図34】本発明の第1の実施の形態におけるレバーの斜視図である。
【図35】本発明の第1の実施の形態におけるレバーの正面図である。
【図36】本発明の第1の実施の形態におけるスパイラルを示す図である。
【図37】本発明の第2の実施の形態における紙圧検出部の調整機構を示す正面図である。
【図38】本発明の第2の実施の形態におけるレバーの斜視図である。
【図39】本発明の第2の実施の形態におけるレバーの正面図である。
【図40】本発明の第3の実施の形態におけるスパイラルの調整面を示す図である。
【図41】本発明の第3の実施の形態におけるスパイラルの側面図である。
【図42】本発明の第3の実施の形態におけるスパイラルの回転止めの動作を示す図である。
【図43】本発明の説明の前提となる第8の技術の形態におけるピックアップ部材の実装状態を示す図である。
【図44】本発明の第5の実施の形態における画像形成装置の制御システムのブロック図である。
【図45】本発明の第5の実施の形態におけるメディアと基準媒体厚との相関図である。
【図46】本発明の第5の実施の形態における補正テーブルの例を示す図である。
【図47】本発明の第5の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図48】本発明の第6の実施の形態における画像形成装置の要部を示す概念図である。
【図49】本発明の第6の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図50】本発明の第7の実施の形態における画像形成装置の要部を示す概念図である。
【図51】本発明の第7の実施の形態におけるエラーの通知例を示す図である。
【図52】本発明の第7の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図53】本発明の第8の実施の形態における画像形成装置の概略図である。
【図54】本発明の第8の実施の形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
13、175 レジストローラ
13a、13b ローラ
16Y、16M、16C、16BK 感光体ドラム
30 支点
33 紙厚検出部
33a、92、171 レバー
34 ホトカプラ
35 記録媒体
44 CPU
61、71、91 ホトセンサ
62 紙幅検出センサ
83a〜83c 第1〜第3のホトセンサ
92a 検出要素
121 スプリング
151 両面印刷ユニット
171a 検出面
171b 変位伝達点
172 反射媒体
173 媒体ピックアップ部材
186 ステージ
192 スライダ
193 スパイラル
np ニップ点
S1 媒体厚検出基準面
p1 検出点
p2 ピックアップ点

Claims (23)

  1. (a)媒体搬送路上に配設された媒体搬送部材によって搬送される記録媒体の一方の面に接触して記録媒体を支持する媒体支持部材と、
    (b)前記媒体搬送路上に前記媒体支持部材と当接させて配設され、記録媒体が通過するのに伴って記録媒体の厚さ方向に変位させられる検出要素から成る変位部材と、
    (c)該変位部材の変位量に基づいて媒体厚を検出する媒体厚検出部とを有するとともに、
    (d)前記媒体搬送部材は、記録媒体を挟持して搬送するローラ対を構成し、
    (e)該ローラ対における少なくとも一方のローラの一部の直径が小さくされ、
    (f)前記媒体支持部材は直径が小さくされた部分において、ローラ対に接触することなく配設されることを特徴とする媒体厚検出装置。
  2. (a)媒体搬送路上に配設された媒体搬送部材によって搬送される記録媒体の一方の面に接触して記録媒体を支持する媒体支持部材と、
    (b)前記媒体搬送路上に前記媒体支持部材と当接させて配設され、記録媒体が通過するのに伴って記録媒体の厚さ方向に変位させられる検出要素から成る変位部材と、
    (c)該変位部材の変位量に基づいて媒体厚を検出する媒体厚検出部とを有するとともに、
    (d)前記媒体搬送部材は、記録媒体を挟持して搬送するローラ対を構成し、
    (e)該ローラ対における少なくとも一方のローラは二つのローラ部に分割され、
    (f)前記媒体支持部材は各ローラ部間において、ローラ対に接触することなく配設されることを特徴とする媒体厚検出装置
  3. 記媒体厚検出部は、前記変位部材の変位量を所定の割合で増幅する変位量増幅手段を備え、増幅された変位量に基づいて媒体厚を検出する請求項1又は2に記載の媒体厚検出装置。
  4. 前記変位量増幅手段は、所定の支点において揺動自在に支持され、一端に設定された検出点において媒体厚検出手段と対向させられ、他端に設定されたピックアップ点において前記変位部材に当接させられたレバーである請求項に記載の媒体厚検出装置。
  5. 前記媒体厚検出手段は、前記検出点において増幅された変位量を光学的に検出する請求項に記載の媒体厚検出装置。
  6. (a)前記媒体支持部材は前記ローラ対のほぼ接線上に形成された媒体支持面を備え、
    (b)前記検出要素は前記媒体支持面に当接させられる請求項1又は2に記載の媒体厚検出装置。
  7. 前記媒体支持面及び検出要素は、媒体搬送方向における前記ローラ対の接触部より下流側に配設される請求項に記載の媒体厚検出装置。
  8. 前記媒体支持部材は前記ローラ対の接触部より上流側に向けて延在させて配設される請求項に記載の媒体厚検出装置。
  9. 前記媒体支持部材において、前記ローラ対の接触部より上流側に向けて、媒体支持面が、対向するローラより離れるように傾斜させて形成される請求項に記載の媒体厚検出装置
  10. 記変位部材と前記レバーとの間隔を調整する調整部材を有する請求項に記載の媒体厚検出装置。
  11. (a)前記媒体厚検出手段は反射型のセンサから成り、
    (b)レバーにおけるセンサと対向する位置に、センサの特性に対応させた反射部材が配設される請求項に記載の媒体厚検出装置。
  12. 前記反射部材は、センサの特性に対応させて調色された樹脂材料によって形成される請求項11に記載の媒体厚検出装置。
  13. 前記樹脂材料はガラス繊維を含有する請求項12に記載の媒体厚検出装置。
  14. 前記変位部材を前記媒体支持部材に向けて付勢する付勢手段を有する請求項1又は2に記載の媒体厚検出装置。
  15. 前記変位部材における前記媒体支持部材との当接部に、耐摩耗性の材料によって形成された表面層が形成される請求項1又は2に記載の媒体厚検出装置。
  16. 前記媒体支持部材において媒体を支持する支持部に、耐摩耗性の材料によって形成された表面層が形成される請求項1又は2に記載の媒体厚検出装置。
  17. (a)検出された媒体厚と基準媒体厚との差を算出する差算出処理手段と、
    (b)算出された差に基づいて画像形成プロセスの条件を表す値を補正する画像形成プロセス値補正処理手段とを有するとともに、
    (c)請求項1〜16のいずれか1項に記載の媒体厚検出装置を備えた画像形成装置。
  18. 前記算出された差が閾値以上である場合に、画像を形成することなく記録媒体を排出する媒体排出処理手段を有する請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記算出された差が閾値以上である場合に、メディアの設定を変更するメディア設定変更処理手段を有する請求項17に記載の画像形成装置。
  20. 前記算出された差が閾値以上である場合に、現像バイアスを切り替えて像担持体にトナー像が形成されないようにする現像バイアス切替処理手段を有する請求項17に記載の画像形成装置。
  21. 前記算出された差が閾値以上である場合に、転写電圧の印加を停止させる転写電圧印加停止処理手段を有する請求項17に記載の画像形成装置。
  22. 前記算出された差が閾値以上である場合に、エラーを通知する旨の印刷を行うエラー通知印刷処理手段を有する請求項17に記載の画像形成装置。
  23. 前記算出された差が閾値以上である場合に、記録媒体を両面印刷ユニットに送る再印刷処理手段を有する請求項17に記載の画像形成装置。
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