JP4152088B2 - 半導体集積回路装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に電気インダクタの設計および構造に関し、詳細には、低コストのシリコン技術に適合する多層配線からなるモノリシック・インダクタ構造に関する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子回路の小型化は、機械的パッケージの小型化を達成するのみならず、回路の製造コストを減らすためにも、実質上のあらゆる分野で目標とされている。複雑なマイクロプロセッサおよび演算増幅器を含めて、多くのデジタル回路およびアナログ回路は、シリコンベースの集積回路(IC)として実施され成功を収めてきた。このような回路は通常、バイポーラトランジスタ、電解効果トランジスタ(FET)、様々なタイプのダイオードなどの能動素子、およびレジスタやコンデンサなどの受動素子が含まれる。
【0003】
また、情報通信機器のチャンネル帯域高まるにつれRF(Radio Freqency)やマイクロウェーブ(Microwave、1〜30GHz)領域の高周波技術が重要視されており、これと関連する素子技術としてはガリウム砒素MOSFETとシリコンバイポーラ技術が知られている。このうち、シリコンバイポーラ技術は、システムが要求する特性を満足でき、しかも製造費用と製造工程が単純で集積度と製造期間を短縮できるので有利である。
【0004】
高周波で動作するシステムには抵抗やキャパシタまたはインダクタのような受動素子が必ず使用される。このうちシリコンバイポーラ技術において最も重要な受動素子はインダクタであり、インダクタとキャパシタを最適に組み合わせることで、最大の効果を得ることができる。
【0005】
インダクタは、高周波領域では金属ラインの巻回により形成されるが、このようなインダクタを半導体集積回路に集積することは容易ではない。それは、例えば、シリコンバイポーラ技術では、シリコン基板上に絶縁してインダクタが形成され、シリコン基板が1つの導電体として作成するので、入出力端子を含むインダクタとして金属ラインとシリコン基板との間に寄生キャパシタンスが必ず発生するからである。しかも、所望のインダクタンス値を得るためにインダクタの体積が大きく、寄生キャパシタも大きくなるからである。この寄生キャパシタンスは高周波で入力される入力信号の漏れ経路として作用して、システムの性能を劣化させる要因になる。従って、寄生キャパシタを最小化して入力信号が基板へ漏れることを防止する必要がある。
【0006】
上記した問題を解決した半導体集積回路用誘電素子として、例えば、特開平11−274412に開示されている。当該公報で示されている図を図16として示す。
【0007】
図16に示すように、不純物のドープされたシリコン基板1の表面には、所定深さと所定幅とを有するトレンチ2が形成されている。このトレンチ2には、導電率の低い絶縁物質3により埋め立てられている。トレンチ2を埋め立てる物質3としては、溝埋め込み能力が優れているポリシリコンまたはオゾンTEOS(Tetraethylorthosilicate)を使用することが望ましい。
【0008】
そして、このようにして表面にトレンチ2が形成され、このトレンチ2が絶縁物質3で埋め立てられている基板1の表面には第1絶縁膜4が形成されており、この第1絶縁膜4上には導電体からなるリード5が形成されている。更に、このリード5の一部を覆って第1絶縁膜4上には第2絶縁膜6が形成されており、この第2絶縁膜6上にはインダクタを構成する渦巻型の導電体7が形成されている。この渦巻型の導電体7は、渦巻の内側端部としての第1端部8と、渦巻の外部端部としての第2端部9とを備え、第1端部8は第2絶縁層6を貫通するように形成された導電路10を通じてリード5と接続されている。リード5は外部の入力または出力端子(図示せず)と接続されている。
【0009】
よって、上記した導電性素子では、導電率の低い物質で埋め立てられたトレンチ2は結果的に導電性がある基板1の表面積を減少させる役割をなす。この結果、導電性素子では、渦巻型導電体7と、第1および第2絶縁層4、6と、基板1とで構成される寄生キャパシタンスの一方側導電体(基板1)の面積が小さくなることで、基板1への漏れ電流を少なくすることができる。
【0010】
また、図17に示すように、エピタキシャル層21とインダクタ間の絶縁膜層が厚く形成されていることで、高周波で動作の半導体集積回路装置における特性向上を図る場合もある。
【0011】
図17に示すように、基板上に堆積したエピタキシャル層21には、所定深さと所定幅とを有するトレンチ22が形成されている。上記したように、このトレンチ22には、導電率の低い絶縁物質により埋め立てられている。トレンチ22を埋め立てる物質としては、溝埋め込み能力が優れているポリシリコンまたはオゾンTEOSを使用することが望ましい。
【0012】
図17の場合では、トレンチ22内はポリシリコン23で埋め立てられ、エピタキシャル層21上にはシリコン酸化膜24が堆積されている。シリコン酸化膜24上には、絶縁膜であるBPSG(リンホウ素シリケートガラス)膜25が形成されている。そして、BPSG膜25上には、例えば、Alにより第1の導電路26が形成されており、第1の導電路26およびBPSG膜25上には、絶縁膜であるTEOS膜27、SOG(Spin On Glass)膜28およびTEOS膜29が堆積されている。
【0013】
そして、TEOS膜29上には、第2の導電路30が形成されているが、第1の導電路26と第2の導電路30とは、コンタクトホール31を介して接続している。第2の導電路30上には、TEOS膜32、SOG膜33およびTEOS膜34が堆積されている。TEOS膜34上には、インダクタおよびインダクタと接続して第3の導電路35が形成されている。第2の導電路30とインダクタとは、コンタクトホール36を介して接続している。そして、インダクタとTEOS膜34上にはPIX(ポリイミド)膜37が形成されている。この構造を有することにより、導電体であるインダクタとエピタキシャル層21間に絶縁膜層を厚く形成していることで、高周波における基板へのリーク電流を低減していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の半導体集積回路用誘電素子では、高周波特性を向上するために、形成されるインダクタの使用能力、幅等が考慮されてインダクタ下の絶縁膜層の厚み等が決められていた。
【0015】
例えば、図16および図17に示したように、シリコン基板または該基板上に形成されるエピタキシャル層にトレンチを形成し、該トレンチ内に絶縁物質を埋め込むことで寄生キャパシタンスの一方側導電体(シリコン基板)の面積を小さくし、基板への漏れ電流を少なくする方法やインダクタと基板との間の絶縁層膜を厚く形成する方法があった。
【0016】
しかしながら、高周波用として用いられるインダクタからのノイズ・干渉防止やインダクタ自身の特性を向上させるためには、インダクタからシリコン基板までの距離を絶縁膜層および絶縁物質によりかせがなければならない。そのためには、絶縁膜層によりその距離をかせぐことが有効であるが、絶縁層1層ごとの層厚を厚く形成しなければならず、また、多層配線構造にしなければならず、その結果、以下に述べる課題の発生を引き起こした。
【0017】
第1の課題は、絶縁層1層ごとの層厚を厚く形成することで、絶縁層全体の層厚を厚く形成する場合である。例えば、図17に示したように、多層配線構造を形成するために、TEOS膜25、29にコンタクトホール31を形成し第1の導電路26と第2の導電路30とを接続させなければならない。しかし、TEOS膜25、29にエッチングによりコンタクトホール31を形成する時、TEOS膜25、29の層厚は厚いため、更に、TEOS膜25、29が2層と重なることでエッチャーへの負担が増大し生産性が得られず、また、エッチング技術が困難であるという課題であった。
【0018】
第2の課題は、絶縁層1層ごとの層厚は適度に抑えるが、インダクタとシリコン基板間の層厚をかせぐために多層配線構造を形成する場合がある。この場合は、何層にもわたりAl等による導電路を形成しなければならず、コスト面における負担が増大してしまうという課題があった。
【0019】
第3の課題は、第1の課題や第2の課題にも含まれるが、インダクタの下にはトレンチによる絶縁物質を埋め込んだ構造を有するのみで、バイポーラトランジスタやMOSトランジスタ等の素子は形成されない。しかし、インダクタ形成領域以外のシリコン基板上には、バイポーラトランジスタやMOSトランジスタ等の素子が形成されるため、インダクタ形成領域同様に、前記素子形成領域上に層厚の厚い絶縁膜層が形成されることで、前記素子の品質に多大きな影響を与えてしまうという課題があった。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した従来の課題に鑑みてなされたもので、本発明である半導体集積回路装置では、一導電型のシリコン基板と、該基板上に形成される逆導電型のエピタキシャル層と、前記基板および前記エピタキシャル層に形成されているトレンチと、該トレンチが形成されている前記エピタキシャル層上に形成されている複数層の層間絶縁膜と、該層間絶縁膜により絶縁されている金属からなる複数層の導電路と、該導電路の最上層に形成されているインダクタ構造とを有する半導体集積回路装置において、前記インダクタ構造が形成されている下部に前記層間絶縁膜の少なくとも1層が台座として厚く形成されていることを特徴とする。
【0021】
本発明の半導体集積回路装置は、好適には、前記インダクタ構造が形成されている下部の前記層間絶縁膜の1層が台座として厚く形成されている構造を有することで、前記インダクタ形成領域下のみの前記層間絶縁膜を厚く形成することができるので、インダクタのノイズ・干渉防止、他の領域に形成される素子への影響防止等の上記した種々の課題に対応することができる。
【0022】
更に、本発明の半導体集積回路装置は、好適には、前記台座用の層間絶縁膜は、前記インダクタ形成領域下の前記層間絶縁膜厚を前記インダクタの特性により増減することで、様々な特性の前記インダクタに対応した半導体集積回路装置を提供することができる。
【0023】
更に、本発明の半導体集積回路装置は、好適には、前記台座用の層間絶縁膜の少なくとも1側面は前記基板面に対して鋭角な傾斜面を有していることで、前記台座上に形成される前記導電路が断線することなく形成されているので、品質の良い半導体集積回路装置を提供することができる。
【0024】
また、本発明は、上記した従来の課題に鑑みてなされたもので、本発明である半導体集積回路装置の製造方法では、一導電型のシリコン基板を準備する工程と、該基板上に逆導電型のエピタキシャル層を積層する工程と、前記基板および前記エピタキシャル層表面にトレンチを形成する工程と、前記エピタキシャル層上に多層の層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜の少なくとも1層を層厚の厚い第1の層間絶縁膜とする工程と、前記第1の層間絶縁膜の一部を残し他の部分をエッチングにより除去し台座を形成する工程と、前記層間絶縁膜により絶縁された金属からなる多層の導電路を形成する工程と、前記台座が形成されている前記層間絶縁膜上にインダクタを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0025】
本発明の半導体集積回路装置の製造方法は、好適には、前記台座用の層間絶縁膜下にシリコン窒化膜を形成することで、前記台座を形成するエッチング工程において、前記シリコン窒化膜がエッチングが前記台座用の層間絶縁膜下の前記層間絶縁膜へのエッチングを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
図1は、高周波用のインダクタを用いた半導体集積回路装置において、特に、インダクタが形成されている領域における半導体集積回路装置の第1の実施の形態における断面図を示したものである。
【0028】
P−型の単結晶シリコン基板51上には、例えば、比抵抗0.50Ω・cm、厚さ1.40μmのエピタキシャル層52が形成されている。そして、基板51およびエピタキシャル層52には、両者を完全に貫通するP+型分離領域(図示なし)によって複数の島領域に分離され、それぞれの島領域にはNPNトランジスタ、NチャンネルMOSトランジスタ、PチャンネルMOSトランジスタ等が形成されている。しかし、図1には、インダクタ形成領域のみが図示されており、その他の形成領域は省略されている。
【0029】
基板51およびエピタキシャル層52には、例えば、幅1.20μm、深さ5.00μm、ピッチ1.20μmのトレンチ53が格子状に形成されている。このトレンチ53は導電率の低い絶縁物質により埋め立てられている。そして、トレンチ53を埋め立てる物質としては、溝埋め込み能力が優れているポリシリコンまたはオゾンTEOSを使用することが望ましい。
【0030】
本実施例では、トレンチ53内はポリシリコンで埋め立てられ、エピタキシャル層52上にはシリコン酸化膜54が堆積されている。シリコン酸化膜54はエピタキシャル層52上に厚さ0.12μm程度堆積されている。シリコン酸化膜54上には、絶縁膜であるBPSG(リンホウ素シリケートガラス)膜55が厚さ1.00μm程度形成されている。そして、BPSG膜55上には、例えば、Alスパッタにより第1の導電路56が厚さ0.5μm程度形成されており、第1の導電路56およびBPSG膜55上には、絶縁膜であるTEOS(Tetraethylorthosilicate)膜57、SOG(Spin On Glass)膜58およびTEOS膜59が堆積されている。
【0031】
ここで、SOG膜58をTEOS膜57、59間に形成していることで、第1の導電路56により凹凸部が形成されたTEOS膜57を平坦化し、その上にTEOS膜59を一定に形成することができる。
【0032】
そして、TEOS膜59上のインダクタ41形成領域(図3に示す)下部には、シリコン窒化膜60が0.20μm程度形成されており、シリコン窒化膜60上にはTEOS膜61により厚さ5.00μm程度の台座が形成されている。TEOS膜61よりなる台座およびTEOS膜59上には第2の導電路63が形成されているが、第1の導電路56と第2の導電路63とは、コンタクトホール62を介して接続している。第2の導電路63上には、TEOS膜64、SOG膜65およびTEOS膜66が堆積されている。TEOS膜66上には、第3の導電路68およびインダクタ41が形成されている。第2の導電路63と第3の導電路68とは、コンタクトホール67を介して接続している。そして、インダクタ41、第3の導電路68およびTEOS膜66上にはシリコン窒化膜69が厚さ0.60μm程度形成されており、その上にはPIX(ポリイミド)膜70が厚さ2.00μm程度形成されている。尚、TEOS膜66はシリコン窒化膜69の段差被覆牲を考慮して、0.30程度形成されている。
【0033】
ここで、PIX膜70とは、ポリアミド酸をコーターにより塗布し、熱により脱水反応を起こしてイミド化して形成される。そして、性質としては平坦性が良く、コストが安いが、耐湿性面で品質に劣る面がある。しかし、PIX膜70下には、シリコン窒化膜69が全面に形成されているため、水分がPIX膜70を透過してデバイス内に入ってきても、このシリコン窒化膜69で防止することができる構造を有している。
【0034】
そして、図3に示すように、インダクタ41は渦巻き型に形成されているが、その第1の端部42が第3の導電路68と接続されており、第2の端部43はまた別の導電路(図示せず)と接続している。図示したように、インダクタ41は四角形の渦巻きで形成されているが、特に決まりはなく円形の渦巻きでもその他の形状の渦巻きでも良い。そして、インダクタ41は、使用されるデバイスの高周波性等を考慮されて、インダクタの幅等を変更することで様々な特性のインダクタを形成することができる。
【0035】
上記したように、本発明の半導体集積回路装置では、インダクタ41が形成領域下にTEOS膜61により形成された台座を有することで、多層配線構造を抑制し、インダクタ41の特性に応じてインダクタ41と基板51間の層間絶縁層を確実に確保することができる。そのことにより、インダクタ41でのノイズ・干渉を防止することができ、また、インダクタ41を流れる電流が基板51に抜けることを防止しインダクタ41の特性を向上することができる。また、多層配線構造を避けることができるので、コスト面でも低減することができる。
【0036】
更に、本発明の半導体集積回路装置では、インダクタ41が形成領域下にTEOS膜61により形成された台座を有することで、インダクタ41が形成領域下部の層間絶縁層のみをインダクタ41の特性に応じて厚く形成することができる。そのことにより、インダクタ41形成領域以外に形成されているNPNトランジスタ、NチャンネルMOSトランジスタ、PチャンネルMOSトランジスタ等のデバイス上には、厚い層間絶縁膜が形成されないので、厚い層間絶縁膜の重み等によるデバイスへの影響を大幅に低減することができる。
【0037】
更に、本発明の半導体集積回路装置では、TEOS膜61により形成された台座の側面に傾斜面72が形成されている。そのことにより、TEOS膜61上に形成される第2導電路63は断線することなく形成されるので、製品品質の優れた半導体集積回路装置を提供することができる。
【0038】
次に、図2は、高周波用のインダクタを用いた半導体集積回路装置において、特に、インダクタが形成されている領域における半導体集積回路装置の第2の実施の形態における断面図を示したものである。
【0039】
型の単結晶シリコン基板81上には、例えば、比抵抗0.50Ω・cm、厚さ1.40μmのエピタキシャル層82が形成されている。そして、基板81およびエピタキシャル層82には、両者を完全に貫通するP+型分離領域(図示なし)によって複数の島領域に分離され、それぞれの島領域にはNPNトランジスタ、NチャンネルMOSトランジスタ、PチャンネルMOSトランジスタ等が形成されている。しかし、図2には、インダクタ形成領域のみが図示されており、その他の形成領域は省略されている。
【0040】
基板81およびエピタキシャル層82には、例えば、幅1.20μm、深さ5.00μm、ピッチ1.20μmのトレンチ83が格子状に形成されている。このトレンチ83は導電率の低い絶縁物質により埋め立てられている。そして、トレンチ83を埋め立てる物質としては、溝埋め込み能力が優れているポリシリコンまたはオゾンTEOSを使用することが望ましい。
【0041】
本実施例では、トレンチ83内はポリシリコンで埋め立てられ、エピタキシャル層82上にはシリコン酸化膜84が堆積されている。シリコン酸化膜84はエピタキシャル層82上に厚さ0.12μm程度堆積されている。シリコン酸化膜84上には、絶縁膜であるBPSG(リンホウ素シリケートガラス)膜85が厚さ1.00μm程度形成されている。そして、BPSG膜85上には、例えば、Alスパッタにより第1の導電路86が厚さ0.5μm程度形成されており、第1の導電路86およびBPSG膜85上には、絶縁膜であるTEOS(Tetraethylorthosilicate)膜87、SOG(Spin On Glass)膜88およびTEOS膜89が堆積されている。
【0042】
ここで、SOG膜88をTEOS膜87、89間に形成していることで、第1の導電路86により凹凸部が形成されたTEOS膜87を平坦化し、その上にTEOS膜89を一定に形成することができる。
【0043】
そして、TEOS膜89上のインダクタ41(図3に示す)形成領域下部には、シリコン窒化膜90が0.20μm程度形成されており、シリコン窒化膜90上にはPIX(ポリイミド)膜91により厚さ5.00μm程度の台座が形成されている。PIX膜91よりなる台座およびTEOS膜89上には第2の導電路93が形成されているが、第1の導電路86と第2の導電路93とは、コンタクトホール92を介して接続している。第2の導電路93上には、PIX膜94が厚さ2.00μm程度堆積されている。PIX膜94上には、第3の導電路96およびインダクタ41が形成されている。第2の導電路93と第3の導電路96とは、コンタクトホール95を介して接続している。そして、インダクタ41、第3の導電路96およびPIX膜94上にはPIX膜97が厚さ2.00μm程度形成されている。
【0044】
ここで、PIX膜とは、ポリアミド酸をコーターにより塗布し、熱により脱水反応を起こしてイミド化して形成される。そして、性質としては平坦性が良く、コストが安いが、耐湿性面で品質に劣る面がある。そして、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なりPIX膜97下には、シリコン窒化膜は形成されていない。これは、PIX膜上にシリコン窒化膜を形成することによる信頼性と窒化膜を形成しないことでの耐湿性とを考慮したことによる。
【0045】
そして、図3に示すように、インダクタ41は渦巻き型に形成されているが、その第1の端部42が第3の導電路96と接続されており、第2の端部43はまた別の導電路(図示せず)と接続している。図示したように、インダクタ41は四角形の渦巻きで形成されているが、特に決まりはなく円形の渦巻きでもその他の形状の渦巻きでも良い。そして、インダクタ41は、使用されるデバイスの高周波性等を考慮されて、インダクタの幅等を変更することで様々な特性のインダクタを形成することができる。
【0046】
上記したように、図2に示した第2の実施形態においても、図1に示した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、図1および図2に示した実施形態以外でも、例えば、シリコン窒化膜により台座を形成することもでき、使用されるインダクタの特性に応じて、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0047】
次に、本発明の製造方法により、図1に示した第1の実施の形態についての製造工程について、図4〜図9を参照にして以下に説明する。但し、図1では、同一基板上に形成されるNPNトランジスタ、NチャンネルMOSトランジスタ、PチャンネルMOSトランジスタ等の形成領域は省略してある。従って、図1には、インダクタ形成領域のみが図示されており、製造工程の説明についてもインダクタ形成領域についてのみ説明する。
【0048】
先ず、図4に示すように、P−型の単結晶シリコン基板51を準備し、この基板51をエピタキシャル成長装置のサセプタ上に配置し、ランプ加熱によって基板51に、例えば、減圧下80Torr、1080℃程度の高温を与えると共に反応管内にSiH2Cl2ガスとH2ガスを導入することにより、比抵抗0.50Ω・cm、厚さ1.40μmのエピタキシャル層52を成長させる。そして、エピタキシャル層52の表面にNSG(ノンドープ シリケート グラス)を堆積して形成した後、公知のフォトリソグラフィ技術によりトレンチ53を形成する部分に開口部が設けられたフォトレジストを選択マスクとして形成する。そして、例えば、ドライエッチングにより幅1.20μm、深さ5.00μm、ピッチ1.20μmのトレンチ53を格子状に形成する。
【0049】
次に、図5に示すように、図4において選択マスクとして用いたNSG(ノンドープ シリカ グラス)を全て除去した後、トレンチ53内にポリシリコンを埋め立て、エピタキシャル層52上には、シリコン酸化膜54を堆積する。このとき、エピタキシャル層52上にはシリコン酸化膜54を厚さ0.12μm程度形成する。そして、シリコン酸化膜54上には、絶縁膜であるBPSG(リンホウ素シリケートガラス)膜55を厚さ1.00μm程度形成する。
【0050】
次に、図6に示すように、BPSG膜55上には、第1の導電路56を形成するために、例えば、Alをスパッタにより厚さ0.5μm程度全面に形成する。その後、Al上には公知のフォトリソグラフィ技術により第1の導電路56を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、エッチングによりAlを除去することで第1の導電路56を形成する。そして、第1の導電路56およびBPSG膜55上には、絶縁膜であるTEOS(Tetraethylorthosilicate)膜57を厚さ0.2μm程度形成する。このとき、TEOS膜57は、第1の導電路56によりその表面には凹凸が形成される。この凹凸を無くし平坦面を形成するために、SOG(Spin On Glass)膜58を形成する。その後、SOG膜58上にTEOS膜59を堆積する。
【0051】
次に、図7に示すように、TEOS膜59上にはシリコン窒化膜60が厚さ0.20μm程度形成され、シリコン窒化膜60上にはTEOS膜61を厚さ5.00μm程度形成する。そして、TEOS膜61上には公知のフォトリソグラフィ技術により台座を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、例えば、テーパーエッチャント等のバッファードふっ酸等によりエッチングを行うことで、TEOS膜61により形成される台座の側面には傾斜面72が形成される。
【0052】
ここで、シリコン窒化膜60は上記したTEOS膜61をエッチングする際にTEOS膜61以下のTEOS膜59等がエッチングされることから保護するために形成したので、その後、台座形成部以外のシリコン窒化膜60をエッチングにより除去する。
【0053】
次に、図8に示すように、TEOS膜61よりなる台座およびTEOS膜59上に第2の導電路63を形成する。そして、第1の導電路56を形成する場合と同様に、例えば、Alをスパッタにより厚さ0.5μm程度全面に形成する。その後、Al上には公知のフォトリソグラフィ技術により第2の導電路63を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、エッチングによりAlを除去することで第2の導電路63を形成する。このとき、第1の導電路56と第2の導電路63とはコンタクトホール62を介して接続するが、TEOS膜59上には公知のフォトリソグラフィ技術によりコンタクトホール62を形成する部分に開口部を設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成し、TEOS膜57、59をエッチングすることでコンタクトホール62を形成する。
【0054】
その後、台座として形成されたTEOS膜61および第2の導電路63上には、TEOS膜64を厚さ0.20μm程度形成する。このとき、TEOS膜61は、第2の導電路63によりその表面には凹凸が形成される。この凹凸を無くし平坦面を形成するために、SOG(Spin On Glass)膜65を形成する。その後、SOG膜65上にTEOS膜66を厚さ0.30μm程度堆積する。
【0055】
次に、図9に示すように、TEOS膜66上に第3の導電路68およびインダクタ41(図3に示す)を形成する。そして、第3の導電路68を形成する場合と同様に、例えば、Alをスパッタにより厚さ0.5μm程度全面に形成する。その後、Al上には公知のフォトリソグラフィ技術により第3の導電路68を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、エッチングによりAlを除去することで第3の導電路68を形成する。このとき、第2の導電路63と第3の導電路68とはコンタクトホール67を介して接続するが、TEOS膜66上には公知のフォトリソグラフィ技術によりコンタクトホール67を形成する部分に開口部を設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成し、TEOS膜64、66をエッチングすることでコンタクトホール67を形成する。
【0056】
その後、TEOS膜66、第3の導電路68およびインダクタ41上には、シリコン窒化膜69を厚さ0.60μm程度形成し、シリコン窒化膜69上にはPIX(ポリイミド)膜70を厚さ2.00μm程度形成する。このとき、PIX膜70下には、シリコン窒化膜69が全面に形成されているため、水分がPIX膜70を透過してデバイス内に入ってきても、このシリコン窒化膜69で防止することができる構造となる。
【0057】
上記したように、本発明の半導体集積回路装置の製造方法では、インダクタ41形成領域下部にTEOS膜61による台座を形成する工程において、本発明の半導体集積回路装置に用いられるインダクタ41の特性に応じて、TEOS膜61の層厚を増減することができる。そのことにより、様々なインダクタ41の特性に応じてインダクタ41形成領域下部の層間絶縁膜厚を調整することができ、常に、安定したインダクタ41の特性を引き出すことができる。
【0058】
更に、本発明の半導体集積回路装置の製造方法では、多層配線構造を形成するために、第1の導電路56と第2の導電路63とを接続するコンタクトホール62を形成する工程において、第1の導電路56と第2の導電路63との接続部をTEOS膜61形成部以外に形成する。そのことにより、コンタクトホール62を形成するエッチャーへの負担を大幅に低減することができ、その結果、エッチング技術を容易にし、生産性を向上させることができる。
【0059】
更に、本発明の半導体集積回路装置の製造方法では、従来における半導体集積回路装置の製造方法と比較し、インダクタ41形成領域下にのみTEOS膜61により層間絶縁膜厚を調整することができ、最小限の多層配線構造を形成するフローを実現することができ、製造コストを大幅に低減する半導体集積回路装置の製造方法を提供することができる。
【0060】
次に、本発明の製造方法により、図2に示した第2の実施の形態についての製造工程について、図10〜図15を参照にして以下に説明する。但し、図2では、同一基板上に形成されるNPNトランジスタ、NチャンネルMOSトランジスタ、PチャンネルMOSトランジスタ等の形成領域は省略してある。従って、図1には、インダクタ形成領域のみが図示されており、製造工程の説明についてもインダクタ形成領域についてのみ説明する。
【0061】
先ず、図10に示すように、P−型の単結晶シリコン基板81を準備し、この基板81をエピタキシャル成長装置のサセプタ上に配置し、ランプ加熱によって基板81に、例えば、減圧下80Torr、1080℃程度の高温を与えると共に反応管内にSiH2Cl2ガスとH2ガスを導入することにより、比抵抗0.50Ω・cm、厚さ1.40μmのエピタキシャル層82を成長させる。そして、エピタキシャル層82の表面にNSG(ノンドープ シリケート グラス)を堆積して形成した後、公知のフォトリソグラフィ技術によりトレンチ83を形成する部分に開口部が設けられたフォトレジストを選択マスクとして形成する。そして、例えば、ドライエッチングにより幅1.20μm、深さ5.00μm、ピッチ1.20μmのトレンチ83を格子状に形成する。
【0062】
次に、図11に示すように、図10において選択マスクとして用いたNSGを全て除去した後、トレンチ83内にポリシリコンを埋め立て、エピタキシャル層82上には、シリコン酸化膜84を堆積する。このとき、エピタキシャル層82上にはシリコン酸化膜84が厚さ0.12μm程度形成される。そして、シリコン酸化膜84上には、絶縁膜であるBPSG(リンホウ素シリケートガラス)膜85が厚さ1.00μm程度形成される。
【0063】
次に、図12に示すように、BPSG膜85上には、第1の導電路86を形成するために、例えば、Alをスパッタにより厚さ0.5μm程度全面に形成する。その後、Al上には公知のフォトリソグラフィ技術により第1の導電路86を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、エッチングによりAlを除去することで第1の導電路86を形成する。そして、第1の導電路86およびBPSG膜85上には、絶縁膜であるTEOS(Tetraethylorthosilicate)膜87を厚さ0.2μm程度形成する。このとき、TEOS膜87は、第1の導電路86によりその表面には凹凸が形成される。この凹凸を無くし平坦面を形成するために、SOG(Spin On Glass)膜88を形成する。その後、SOG膜88上にTEOS膜89を堆積する。
【0064】
次に、図13に示すように、TEOS膜89上にはシリコン窒化膜90を厚さ0.20μm程度形成し、シリコン窒化膜90上にはPIX(ポリイミド)膜91を厚さ5.00μm程度形成する。そして、PIX膜91上には公知のフォトリソグラフィ技術により台座を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、例えば、ポリイミド用エッチャントや現像液等によりエッチングを行うことで、PIX膜91により形成される台座の側面には傾斜面98を形成する。
【0065】
ここで、シリコン窒化膜90は上記したPIX膜91をエッチングする際にPIX膜91以下のTEOS膜89等がエッチングされることから保護するために形成したので、その後、台座形成部以外のシリコン窒化膜90をエッチングにより除去する。
【0066】
次に、図14に示すように、PIX膜91よりなる台座およびTEOS膜89上に第2の導電路93を形成する。そして、第1の導電路86を形成する場合と同様に、例えば、Alをスパッタにより厚さ0.5μm程度全面に形成する。その後、Al上には公知のフォトリソグラフィ技術により第2の導電路93を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、エッチングによりAlを除去することで第2の導電路93を形成する。このとき、第1の導電路86と第2の導電路93とはコンタクトホール92を介して接続するが、TEOS膜89上には公知のフォトリソグラフィ技術によりコンタクトホール92を形成する部分に開口部を設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成し、TEOS膜87、89をエッチングすることでコンタクトホール92を形成する。
【0067】
その後、台座として形成されたPIX膜91および第2の導電路93上には、PIX膜94を厚さ1.00μm程度形成する。
【0068】
次に、図15に示すように、PIX膜94上に第3の導電路96およびインダクタ41(図3に示す)を形成する。そして、第2の導電路93を形成する場合と同様に、例えば、Alをスパッタにより厚さ0.5μm程度全面に形成する。その後、Al上には公知のフォトリソグラフィ技術により第3の導電路96を形成する部分を残し設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成する。その後、エッチングによりAlを除去することで第3の導電路96を形成する。このとき、第2の導電路93と第3の導電路96とはコンタクトホール95を介して接続するが、PIX膜94上には公知のフォトリソグラフィ技術によりコンタクトホール95を形成する部分に開口部を設けられたフォトレジスト(図示せず)を選択マスクとして形成し、PIX膜94をエッチングすることでコンタクトホール67を形成する。
【0069】
その後、PIX膜94、第3の導電路96およびインダクタ41上には、PIX膜97を厚さ2.00μm程度形成する。そして、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なりPIX膜97下には、シリコン窒化膜は形成されていない。これは、PIX膜上にシリコン窒化膜を形成することによる信頼性と窒化膜を形成しないことでの耐湿性とを考慮したことによる。
【0070】
上記したように、図2に示した第2の実施の形態についての製造工程について、図1に示した第1の実施の形態についての製造工程と同様の効果を得ることができる。また、図1および図2に示した実施の形態以外でも、例えば、シリコン窒化膜で台座を形成することもでき、このときは等方性エッチングにより台座を形成する。つまり、使用されるインダクタの特性等に応じて、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、インダクタの形成領域下にTEOS膜またはPIX膜により形成された台座を有することで、多層配線構造を抑制し、前記インダクタと基板間の層間絶縁層厚を前記インダクタの特性に応じて確実に確保することができる。そのことにより、前記インダクタでのノイズ・干渉を防止することができ、また、前記インダクタを流れる電流が前記基板に抜けることを防ぐことで前記インダクタの特性を向上することができる。また、前記多層配線構造を避けることができるので、コスト面でも低減することができる。
【0072】
更に、本発明の半導体集積回路装置では、インダクタの形成領域下にTEOS膜およびPIX膜により形成された台座を有することで、前記インダクタの形成領域下の層間絶縁層のみを前記インダクタの特性に応じて厚く形成することができる。そのことにより、前記インダクタ形成領域以外に形成されているNPNトランジスタ、NチャンネルMOSトランジスタ、PチャンネルMOSトランジスタ等のデバイス上には、厚い前記層間絶縁膜が形成されないので、厚い前記層間絶縁膜の重み等によるデバイスへの影響を大幅に低減することができる。
【0073】
更に、本発明の半導体集積回路装置では、TEOS膜およびPIX膜により形成された台座の側面に傾斜面が形成されている。そのことにより、前記TEOS膜および前記PIX膜上に形成される導電路は断線することなく形成されるので、製品品質の優れた半導体集積回路装置を提供することができる。
【0074】
本発明によれば、半導体集積回路装置の製造方法において、インダクタ形成領域下部にTEOS膜またはPIX膜による台座を形成する工程において、前記インダクタの特性に応じて、前記TEOS膜または前記PIX膜の層厚を増減することができる。そのことにより、様々な前記インダクタの特性に応じて前記インダクタ形成領域下部の層間絶縁膜厚を調整することができ、常に、安定した前記インダクタの特性を引き出すことができる。
【0075】
更に、本発明の半導体集積回路装置の製造方法では、多層配線構造を形成するために、第1の導電路と第2の導電路とを接続するコンタクトホールを形成する工程において、前記第1の導電路と前記第2の導電路との接続部を台座として形成するTEOS膜またはPIX膜形成部以外にする。そのことにより、前記コンタクトホールを形成するエッチャーへの負担を大幅に低減することができ、その結果、エッチング技術を容易にし、生産性を向上させることができる。
【0076】
更に、本発明の半導体集積回路装置の製造方法では、従来における半導体集積回路装置の製造方法と比較し、インダクタ形成領域下にのみ台座を形成するTEOS膜またはPIX膜により層間絶縁膜厚を調整することができ、最小限の多層配線構造を形成するフローを実現することができ、製造コストを大幅に低減する半導体集積回路装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体集積回路装置を説明する断面図である。
【図2】本発明の半導体集積回路装置を説明する断面図である。
【図3】本発明の半導体集積回路装置に用いるインダクタの平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断図面である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断図面である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断図面である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断図面である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断図面である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断図面である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断図面である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断面図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断面図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明する断面図である。
【図16】従来の半導体集積回路装置を説明する斜視図断図面である。
【図17】従来の半導体集積回路装置を説明する断図面である。

Claims (8)

  1. 一導電型のシリコン基板と、
    該基板上に形成される逆導電型のエピタキシャル層と、
    前記基板および前記エピタキシャル層に形成されているトレンチと、
    該トレンチが形成されている前記エピタキシャル層上に形成されている複数層の層間絶縁膜と、
    該層間絶縁膜により絶縁されている金属からなる複数層の導電路と、
    該導電路の最上層に形成されているインダクタ構造とを有する半導体集積回路装置において、
    前記インダクタ構造が形成されている下部に前記層間絶縁膜の少なくとも1層が台座として厚く形成され、
    前記台座用の層間絶縁膜下部には、シリコン窒化膜が形成されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 一導電型のシリコン基板と、
    該基板上に形成される逆導電型のエピタキシャル層と、
    前記基板および前記エピタキシャル層に形成されているトレンチと、
    該トレンチが形成されている前記エピタキシャル層上に形成されている複数層の層間絶縁膜と、
    該層間絶縁膜により絶縁されている金属からなる複数層の導電路と、
    該導電路の最上層に形成されているインダクタ構造とを有する半導体集積回路装置において、
    前記インダクタ構造が形成されている下部に前記層間絶縁膜の少なくとも1層が台座として厚く形成され、
    前記台座用の層間絶縁膜はTEOS膜(Tetraethylorthosilicate)からなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 一導電型のシリコン基板と、
    該基板上に形成される逆導電型のエピタキシャル層と、
    前記基板および前記エピタキシャル層に形成されているトレンチと、
    該トレンチが形成されている前記エピタキシャル層上に形成されている複数層の層間絶縁膜と、
    該層間絶縁膜により絶縁されている金属からなる複数層の導電路と、
    該導電路の最上層に形成されているインダクタ構造とを有する半導体集積回路装置において、
    前記インダクタ構造が形成されている下部に前記層間絶縁膜の少なくとも1層が台座として厚く形成され、
    前記台座用の層間絶縁膜はポリイミド膜からなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 一導電型のシリコン基板と、
    該基板上に形成される逆導電型のエピタキシャル層と、
    前記基板および前記エピタキシャル層に形成されているトレンチと、
    該トレンチが形成されている前記エピタキシャル層上に形成されている複数層の層間絶縁膜と、
    該層間絶縁膜により絶縁されている金属からなる複数層の導電路と、
    該導電路の最上層に形成されているインダクタ構造とを有する半導体集積回路装置において、
    前記インダクタ構造が形成されている下部に前記層間絶縁膜の少なくとも1層が台座として厚く形成され、
    前記台座用の層間絶縁膜の少なくとも1側面は前記基板面に対して鋭角な傾斜面を有していることを特徴とする半導体集積回路装置。
  5. 一導電型のシリコン基板を準備する工程と、
    該基板上に逆導電型のエピタキシャル層を積層する工程と、
    前記基板および前記エピタキシャル層表面にトレンチを形成する工程と、
    前記エピタキシャル層上に多層の層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜の少なくとも1層を層厚の厚い第1の層間絶縁膜とする工程と、
    前記第1の層間絶縁膜の一部を残し他の部分をエッチングにより除去し台座を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜により絶縁された金属からなる多層の導電路を形成する工程と、
    前記台座が形成されている前記層間絶縁膜上にインダクタを形成する工程とを有し、
    前記台座用の層間絶縁膜下には、シリコン窒化膜を形成することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  6. 一導電型のシリコン基板を準備する工程と、
    該基板上に逆導電型のエピタキシャル層を積層する工程と、
    前記基板および前記エピタキシャル層表面にトレンチを形成する工程と、
    前記エピタキシャル層上に多層の層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜の少なく
    とも1層を層厚の厚い第1の層間絶縁膜とする工程と、
    前記第1の層間絶縁膜の一部を残し他の部分をエッチングにより除去し台座を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜により絶縁された金属からなる多層の導電路を形成する工程と、
    前記台座が形成されている前記層間絶縁膜上にインダクタを形成する工程とを有し、
    前記台座用の層間絶縁膜はTEOS膜(Tetraethylorthosilicate)膜からなることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  7. 一導電型のシリコン基板を準備する工程と、
    該基板上に逆導電型のエピタキシャル層を積層する工程と、
    前記基板および前記エピタキシャル層表面にトレンチを形成する工程と、
    前記エピタキシャル層上に多層の層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜の少なくとも1層を層厚の厚い第1の層間絶縁膜とする工程と、
    前記第1の層間絶縁膜の一部を残し他の部分をエッチングにより除去し台座を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜により絶縁された金属からなる多層の導電路を形成する工程と、
    前記台座が形成されている前記層間絶縁膜上にインダクタを形成する工程とを有し、
    前記台座用の層間絶縁膜はポリイミド膜からなることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  8. 一導電型のシリコン基板を準備する工程と、
    該基板上に逆導電型のエピタキシャル層を積層する工程と、
    前記基板および前記エピタキシャル層表面にトレンチを形成する工程と、
    前記エピタキシャル層上に多層の層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜の少なくとも1層を層厚の厚い第1の層間絶縁膜とする工程と、
    前記第1の層間絶縁膜の一部を残し他の部分をエッチングにより除去し台座を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜により絶縁された金属からなる多層の導電路を形成する工程と、
    前記台座が形成されている前記層間絶縁膜上にインダクタを形成する工程とを有し、
    前記台座用の層間絶縁膜の少なくとも1側面に前記基板面に対して鋭角な傾斜面を形成することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
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