JP4151875B2 - 作業用移動機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業用移動機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木建設工事現場等において、エキスカベータ、ブルドーザ等の車両系建設機械の使用は一般的であるが、作業者が建設機械に轢かれたり、挟まれたりすることが多い。このような事故を防止するための作業範囲への作業者の進入検知装置として、実願平6−15800号公報に開示されたものがよく知られている。同号公報によれば、建設機械の周囲に張り出すように接触式センサを張り巡らせ、接触式センサに作業者が接触することにより作業者の進入を検知する技術である。また、特許2910355号公報によれば、予め設定した旋回停止エリア及び旋回低速エリアに作業者が進入したときに、建設機械に装着した超音波センサが作業者の進入を検知し、建設機械の旋回を停止又は低速にする技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明した従来技術には次のような問題がある。
作業用移動機械としての建設機械による作業の多くは作業者との連携作業であるために、建設機械の周囲では作業者が作業を行っている場合が多い。さらに、市街地における作業では、建設機械の周辺に建設資材又は建物等の障害物が存在する。このような作業現場においては、従来技術では、周囲の障害物と作業者との区別ができず、不必要な非常停止が発生する。さらに、作業者がこのような非常停止を発生させないため、作業者が建設機械の周囲で行う作業を回避する場合が多い。このため、作業能率が低下するという問題がある。
【0004】
本発明は、上記の問題を解決するためになされ、障害物と作業者との区別ができる作業用移動機械を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、第1発明は、旋回、伏仰等の動作を自在とされた作業機を搭載し、かつ移動自在とされた作業用移動機械であって、当該機械の周囲音を採取するマイクロホンと、当該機械の運転操作状態を監視するモニタ手段と、予め定めた特定対象物に係わる音のパターンを参照パターンとして予め記憶し、マイクロホンから入力した音を入力パターンとすべくパターン化してこの入力パターンが参照パターンと一致したとき作業機の予め定めた動作を停止させる機能を備え、オペレータの背中を進行方向に向けて走行中、又は旋回速度指令値が所定量よりも大きく操作されて上部旋回台が旋回中のときの運転操作を参照運転操作として予めさらに記憶し、前記モニタ手段から入力した運転操作が参照運転操作でないときは前記「動作を停止させる機能」を解除するコントローラとを有する構成としている。
【0006】
第1発明によれば、コントローラは、作業用移動機械の周囲の音声を周波数分析された結果の入力パターンが、予め記憶されている「とまれ」、「ストップ」等参照パターンと一致したときに、人が作動範囲内に進入したと判断する。この判断に基づいて、作業用移動機械の予め定めた動作を非常停止させる。これにより、人が作業用移動機械の作動範囲に進入したことを知らせる周囲の人の声、又は本人の声のみにより非常停止が起動されるので、確実に障害物と作業者の区別ができる。また、障害物の接近による非常停止の誤作動が回避できるので、作業能率の低下を抑えることができる。さらに、コントローラは、操作モニタ手段でモニタされたオペレータの入力運転操作が、オペレータの背中を進行方向に向けて走行中、又は旋回速度指令値が所定量よりも大きく操作されて上部旋回台が旋回中のときの運転操作(参照運転操作)と一致したと判断したときに、オペレータは人の作動範囲内への進入に気が付きにくい状態であると判断し、このとき、前記入力パターンと前記参照パターンが一致していれば、コントローラは作業用移動機械の予め定めた動作を非常停止させる。これにより、参照運転操作を行っているとき、かつ「とまれ」、「ストップ」等の声が発せられたときのみに、必要不可欠な非常停止が起動されるので作業能率の低下を抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1に、エキスカベータを例にして本実施形態の制御ブロック図を示す。エキスカベータは、スプロケット39で駆動される無限軌道式の走行装置10上に上部旋回台11が旋回自在に組み付けられており、上部旋回台11は、運転室12を備えている。また、運転室12の後方には、車両を駆動するエンジン40が搭載されている。上部旋回台11には、作業機としてのブーム13、アーム14及びバケット15が設けてあり、オペレータは、作業機レバーを操作しブーム13、アーム14及びバケット15を制御して掘削作業等を行う。
【0010】
運転室12内には、左右の走行装置10,10の走行速度を指令する走行レバー17及び2本の作業機レバー18a,18bが設けてある。なお、走行レバー17は通常2本設けてあるが、図1では、1本だけ図示している。
【0011】
走行レバー17の回転中心近傍には、走行レバー17の操作量Lrを検出する走行レバー操作量検出器22が取着されている。運転席41に座ったオペレータが走行レバー17を押側又は引側に操作したときに走行レバー操作量Lrは正又は負の値を出力する。
【0012】
2本の作業機レバー18a,18bは、それぞれ2自由度を有していて、第1作業機レバー18aは上部旋回台11の旋回速度及びアーム14の作動速度を制御する。また、第2作業機18bは、ブーム13及びバケット15の作動速度を制御する。第1作業機レバー18aの回転中心には、旋回速度指令値Lwを検出する旋回速度指令値検出器23及びアーム速度の指令値を検出するアーム速度指令値検出器44が設けてある。また、第2作業機レバー18bの回転中心には、ブーム速度指令値検出器45及びバケット速度指令値検出器46がそれぞれ取着されている。各速度指令値検出器44,45,46からは指令値をまとめて作業機指令値Lsが出力されていて、ブーム13、アーム14及びバケット15のいずれかが作動中のときにオン、全てが作動していないときにオフの作業機指令値Lsをそれぞれ出力する。
【0013】
また、運転室12内には、画像モニタ42、屋内スピーカ26、警告ランプ28及び非常停止解除釦29が配列された操作パネル27が設けてある。画像モニタ42は、異常時に車両の周囲の画像を表示する。異常時とは、後述する総合判断手段37からオン信号の非常停止信号Caが出力されて車両全体を停止させるときの状態である。
屋内スピーカ26及び警告ランプ28は、異常時に音及びランプの点滅でオペレータに異常を告知する。また、非常停止解除釦29は、異常時に車両が非常停止後に非常停止を解除するときにオペレータが押す釦であり、オペレータが押したときにオン信号、押さないときにオフ信号の非常停止解除信号Reをそれぞれ出力する。
【0014】
さらに、運転室12内には、異常時に指令が入力されることにより車両の全てを停止させる非常停止制御装置24が設けてある。
【0015】
ブーム13の上部旋回台11に対するブーム角度θbを検出するブーム角度検出器20がブーム13の回転中心に取着されている。また、アーム14のブーム13に対するアーム角度θaを検出するアーム角度検出器21がアーム14の回転中心にそれぞれ取着されている。
【0016】
走行装置10と上部旋回台11との間には、運転室12の走行装置10に対する位置を検出する運転室向き検出器19が取着され、運転室向き信号Cdを出力する。運転室向き信号Cdは、運転室12がスプロケット39と反対方向位置又は同方向位置にあるときにオン信号又はオフ信号をそれぞれ出力する。図1の運転室12は、スプロケット39と反対方向位置にある状態を示している。
エンジ40の近傍にはエンジン音Meを採取するエンジンマイクロホン30が取り付けられ、上部旋回台11の後面には、周囲音Mcを採取する周囲音マイクロホン31、周囲のモニタ画像Tvを撮影する監視カメラ43、及び警告音等を周囲に告知する屋外スピーカ25がそれぞれ取り付けられている。
【0017】
次にコントローラ38の入出力信号を説明する。
ブーム角度検出器20、アーム角度検出器21、走行レバー操作量検出器22、旋回速度指令値検出器23、運転室向き検出器19、非常停止解除釦29でそれぞれ検出されたブーム角度θb、アーム角度θa、走行レバー操作量Lr、旋回速度指令値Lw、運転室向き信号Cd、非常停止解除信号Reがコントローラ38にそれぞれ入力されている。また、アーム、ブーム、バケットの各速度指令値検出器44,45,46で検出された作業機指令値Lsがコントローラ38に入力されている。さらに、監視カメラ43、エンジンマイクロホン30、音声マイクロホン31でそれぞれ採取されるモニタ画像Tv、エンジン音Me、周囲音Mcもコントローラ38に入力されている。
【0018】
コントローラ38の出力として、画像モニタ信号Cc、屋内スピーカ信号Csc、屋外スピーカ信号Csf、警告ランプ信号Cr、非常停止信号Caが、画像モニタ42、屋内スピーカ26、屋外スピーカ25、警告ランプ28、非常停止制御装置24にそれぞれ出力されている。
画像モニタ信号Ccは、異常時に監視カメラ43で採取したモニタ画像Tvを画像モニタ42に表示する信号である。屋内スピーカ信号Csc及び屋外スピーカ信号Csfは、オペレータ及び周囲の作業者に、異常時に後述する雑音除去音Mceを大きく鳴らして告知する信号である。警告ランプ信号Crは、警告ランプ28を点滅させて、オペレータに異常のあることを告知する信号である。非常停止信号Caは、異常時にオン信号を非常停止制御装置24に出力し、非常停止制御装置24を介して車両全体を停止させる信号である。
【0019】
次に、図2により、コントローラ38の構成を説明する。
コントローラ38は、音声認識手段32、操作モニタ手段36及び総合判断手段37を有している。
音声認識手段32には、エンジン音Me及び周囲音Mcが入力され、音声判断Bが出力される。音声判断Bは、周囲音マイクロホン31で採取した音声が、予め記憶されている所定の音声と一致したときにオン信号を出力する。一致しないときにはオフ信号を出力する。
操作モニタ手段36には、ブーム角度θb、アーム角度θa、走行レバー操作量Lr、旋回速度指令値Lw及び運転室向き信号Cdが入力され、車両の運転状況を示す操作判断Aが出力される。操作判断Aは、車両がオペレータの背中を前方にして移動しているとき、又は上部旋回台11が旋回中のときにオン信号を出力する。また、他の場合にはオフ信号を出力する。
【0020】
総合判断手段37には、操作判断A及び音声判断Bが入力され、操作判断A及び音声判断Bが共にオン信号のときに、全てオン信号の画像モニタ信号Cc、非常停止信号Ca、屋内スピーカ信号Csc、屋外スピーカ信号Csf及び警告ランプ信号Cr信号を出力する。また、操作判断A及び音声判断Bの少なくとも一方がオフ信号のときには、全てオフ信号の前記信号Cc、Ca、Csc、Csf、Crを出力する。
【0021】
ここで、音声認識手段32の処理内容を図2により詳細に説明する。
音声認識手段32は、雑音除去部33、音響分析部34及び照合部35を備えている。周囲音Mc及びエンジン音Meが入力されている雑音除去部33は、エンジン音Meも混じっている周囲音Mcからエンジン音Meの雑音を差し引いて雑音除去音Mceを求め、音響分析部34に出力する。
音響分析部34は、入力された雑音除去音Mceを十数msごとのフレームに分割し、高速フーリエ変換を用いてスペクトル分析を行う。さらに、聴覚レベルに基づくスペクトルの強調と、既知雑音レベルによる雑音除去処理を施された入力パターンViを求め、照合部35に出力する。
照合部35の機能は、音素認識と単語認識とに別けられる。音素の特徴は、スペクトルの時間変化のパターンにあり、多数のデータから学習され照合のための音素モデルとなる。単語モデルは、音素の組み合わせであるが、単語中の母音の無声化・長音化・鼻音化などの音素の変化を考慮した複数のモデルが用意される。各音素の発声タイミングのずれは、動的計画法の原理を用いたDPマッチングにて対応する。
照合部35には、入力パターンViが入力され、パターンを比較する参照パターンVrが予め記憶されている。参照パターンVrは、多数話者の多量の音声から抽出した特定の語句(例えば「とまれ」又は「ストップ」のような語句)及び警備員が非常時に鳴動させる警笛音等のような特定対象物に係る音の分析されたものである。照合部35は、参照パターンVrと入力された入力パターンViとを比較し、パターンがマッチしていればオン信号、マッチしていなければオフ信号の音声判断Bをそれぞれ総合判断手段37に出力する。
【0022】
次に、操作モニタ手段36の処理内容を図3に示すフローチャートにより説明する。図3のフローチャートにおいては、各処理ステップをSを付した番号で示す。
ステップS1にて、走行レバー操作量Lrがゼロ値か否かを判断し、ゼロ値のとき(停止中)にはステップS5の処理に、ゼロ値でない(走行中)ときには、ステップS2の処理にそれぞれ移る。
ステップS2にて、走行レバー操作量Lrが正値か否かを判断し、正値のとき(走行レバー17を前倒し中)にはステップS3の処理に移り、正値でないとき(走行レバー17を後ろ倒し中)にはステップS4の処理に移る。
ステップS3にて、運転室向き信号Cdがオンか否かを判断し、オンのとき(運転室12がスプロケット39と反対方向位置にある)にはステップS8にて、前進信号Fをオン信号に、後進信号R、旋回信号Ro及び掘削信号Diをオフ信号にそれぞれ設定してステップS12の処理に移る。運転室向き信号Cdがオフのとき(運転室12がスプロケット39と同一方向位置にある)にはステップS9にて、後進信号Rをオン信号に、前進信号F、旋回信号Ro及び掘削信号Diをオフ信号にそれぞれ設定してステップS12の処理に移る。
【0023】
ステップS12にて、後進信号Rがオンか否かを判断し、オンのとき(オペレータの背を前進方向に向けて走行中)にはステップS14にて操作判断Aをオン信号に設定する。後進信号Rがオフのとき(オペレータの顔を前進方向に向けて走行中)にはステップS13にて旋回信号Roがオンか否かを判断し、オンのとき(旋回速度指令値Lwが所定量よりも大きい)にはステップS14の処理に移り、オフのとき(旋回速度指令値Lwが所定量よりも小さい)にはステップS15にて操作判断Aをオフ信号に設定する。
ステップS4にて、運転室向き信号Cdがオンか否かを判断し、オンのとき(走行レバー17は後ろ倒しされ、運転室12はスプロケット39の反対方向位置にある)
にはステップS9の処理に移り、オフのとき(走行レバー17は後ろ倒しされ、運転室12はスプロケット39と同方向位置にある)にはステップS8の処理に移る。
【0024】
一方、ステップS1にて走行レバー操作量Lrがゼロ値と判断したときにはステップS5にて、ブーム角度θb及びアーム角度θaと、予め記憶されているブーム13及びアーム14の長さとに基づいてバケット高さHを演算し、ステップS6の処理に移る。バケット高さHは、バケット15がアーム14に回転自在に取着されているバケットピン16の地表面からの高さである。
ステップS6にて、バケット高さHが負値か否かを判断し、負値のとき(バケットピン16が地表面よりも低い位置にある)にはステップS10にて掘削信号Diをオン信号に、前進信号F、後進信号R及び旋回信号Roをオフ信号にそれぞれ設定してステップS12の処理に移り、正値のとき(バケットピン16が地表面よりも高い位置にある)にはステップS7の処理に移る。
ステップS7にて、旋回速度指令値Lwの絶対値が所定の操作量閾値Lwjよりも小さいか否かを判断し、小さいときにはステップS10の処理に移り、大きいときにはステップS11にて旋回信号Roをオン信号に、前進信号F、後進信号R及び掘削信号Diをオフ信号にそれぞれ設定してステップS12の処理に移る。
【0025】
次に、総合判断手段37の処理内容を図4に示すフローチャートにより説明する。図4のフローチャートにおいては、各処理ステップをSを付した番号で示す。
ステップS20にて、非常停止解除信号Reがオフ、操作判断Aがオン、音声判断Bがオンの全てを満足するか否かを判断し、全てを満足するときにはステップS21にて非常停止信号Ca、屋内スピーカ信号Csc、屋外スピーカ信号Csf、警告ランプ信号Cr及び画像モニタ信号Ccの全てをオン信号に設定して、非常停止制御装置24、屋内スピーカ26、屋外スピーカ25、警告ランプ28及び画像モニタ42にそれぞれ出力する。
ステップS20にて、いずれか1項目でも満足しないときには、ステップS22にて、作業機指令値Lsがゼロ値か否かを判断し、ゼロ値のときにはステップS23にて、非常停止信号Ca、屋内スピーカ信号Csc、屋外スピーカ信号Csf、警告ランプ信号Cr及び画像モニタ信号Ccの全てをオフ信号に設定して、前記各装置24,26,25,28,42にそれぞれ出力する。作業機指令値Lsがゼロ値でないときには、ステップS22の処理を繰り返す。
【0026】
以上説明した構成を備えた本発明の作用及び効果を説明する。
車両の運転中は、コントローラ38の音声認識手段32は、常に周囲音マイクロホン31で採取された周囲音Mcからエンジン音Meを除き、雑音除去音Mceを求めている。そして、雑音除去音Mceを周波数分析した入力パターンViと、参照パターンVrとを比較して、パターンがマッチしたときにオンの音声判断Bを総合判断手段37に出力する。即ち、予め記憶されている例えば「とまれ」「ストップ」「やめろ」等のような声のパターンと、雑音除去音Mceのパターンがマッチしたときには、作業者が建設機械の作業範囲に進入していると判断する。
【0027】
一方、車両の運転状況を判断する図3のフローチャートによると、コントローラ38の操作モニタ36は、車両がオペレータの背中を進行方向に向けて走行中のとき、又は旋回速度指令値Lwが所定量よりも大きく操作されて上部旋回台11が旋回しているときには、作業者が建設機械の作業範囲に進入してもオペレータは気が付きにくいと判断して、オンの操作判断Aを総合判断手段37に出力する。このような、オペレータの背中を進行方向に向けて走行中、又は旋回速度指令値Lwが所定量よりも大きく操作しているときの運転操作を参照運転操作と呼ぶ。
総合判断手段37は、操作判断A及び音声判断Bの両方ともにオンのとき、即ちオペレータが作業者の接近に気が付きにくい車両の運転状況で、かつ「とまれ」、「ストップ」等の参照パターンVrの声と同一のパターンを有する声が発せられたときに、非常停止制御装置24にオンの非常停止信号Caを出力する。そして、車両全体を非常停止させると共に、屋外スピーカ信号Csfを屋外スピーカ25に出力して「とまれ」「ストップ」、「やめろ」等の音声を出し、周囲の作業者に警告する。
【0028】
また、警告ランプ信号Cr及び屋内スピーカ信号Cscを、警告ランプ28及び屋内スピーカ26に出力して、警告ランプ28の点滅及び屋内スピーカ26からの音声によりオペレータに警告する。さらに、画像モニタ信号Ccが画像モニタ42に出力され、監視カメラ43により撮影されているモニタ画像が画像モニタ42に表示され、オペレータは周囲の状況を確認できる。なお、非常停止後の再起動は、旋回速度指令値Lw、作業機指令値Ls及び走行レバー操作量Lrの全てオフのとき、即ち作業機レバー18及び走行レバー17が操作されてなく、かつ非常停止解除信号Reがオンのときにのみ可能である。
【0029】
これらにより、作業者が建設機械の作業範囲に進入したことを知らせる周囲の人の声、又は本人の声にのみにより非常停止が起動されるので、確実に障害物と作業者の区別ができる。また、障害物の接近による非常停止の誤作動が回避できるので、作業能率の低下を抑えることができる。
【0030】
なお、本実施形態においては、建設機械の運転状態として、オペレータの背中を前進方向にして走行しているとき、又は上部旋回台11が旋回しているときに、オペレータが作業者の接近に気が付きにくい状態として参照運転操作に設定しているが、これに拘束されることなく、作業によっては例えばバケット15による掘削中のときを参照運転操作と設定してもよい。
また、本実施形態においては、異常時にオン信号の停止信号Caを非常停止制御装置24に出力して車両全体を停止させているが、これに拘束されることなく、旋回のみ、又は走行のみのような予め定めた動作だけを停止させるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、音声判断Bは、周囲音マイクロホン31で採取した音声が、予め記憶されている所定の音声と一致したときにオン信号を出力するとしている。しかし、音声は、完全に一致することは略不可能であるので、高い確率で一致したときに一致したと呼ぶものとする。
また、本実施形態においては、周囲音マイクロホン31及び監視カメラ43を上部旋回台11の後面に1個ずつ設けているが、上部旋回台11のオペレータの目の届きにくい左右の側面等に複数個ずつの周囲音マイクロホン31及び監視カメラ43を設けて、多方向からの音声及びモニタ画像を採取してもよい。
さらに、本実施形態においては、非常停止解除釦29が押されたときに、建設機械が運転再開されることを周囲の全員の作業者が容易に確認できるために、音声等により外部にアナウンスしてもよい。
【0031】
以上、本発明によれば、移動機械の周囲の音声を周波数分析された結果の入力パターンが、予め記憶されている「とまれ」、「ストップ」等参照パターンと一致したときに、人が作動範囲内に進入したと判断する。また、モニタされたオペレータの入力運転操作が、予め設定した参照運転操作と一致したと判断したときに、オペレータは人の作動範囲内への進入に気が付きにくい状態であると判断する。このように判断されたときに、コントローラは、作業用移動機械の予め定めた動作を非常停止させる。これにより、人が作業用移動機械の作動範囲に進入したことを知らせる周囲の人の声、又は本人の声のみにより非常停止が起動されるので、確実に障害物と作業者の区別ができる。また、障害物の接近による非常停止の誤作動が回避でき、必要不可欠な非常停止のみが起動されるので、作業能率の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の制御ブロック図である。
【図2】本実施形態のコントローラの構成図である。
【図3】コントローラ内の操作モニタ手段の処理フロー図である。
【図4】コントローラ内の総合判断手段の処理フロー図である。
【符号の説明】
10…走行装置、11…上部旋回台、12…運転席、13…ブーム、14…アーム、15…バケット、16…バケットピン、17…走行レバー、18…作業機レバー、19…運転室向き検出器、20…ブーム角度検出器、21…アーム角度検出器、22…走行レバー操作量検出器、23…旋回速度指令値検出器、24…非常停止制御装置、25…屋外スピーカ、26…屋内スピーカ、27…操作パネル、28…警告ランプ、29…非常停止解除釦、30…エンジンマイクロホン、31…音声マイクロホン、32…音声認識手段、33…雑音除去部、34…音響分析部、35…照合部、36…操作モニタ手段、37…総合判断手段、38…コントローラ、39…スプロケット、40…エンジン、41…運転席、42…画像モニタ、43…監視カメラ、Mm…モニタ画像、Me…エンジン音、Mc…周囲音、Tv…モニタ画像、Cc…画像モニタ信号、Mce…雑音除去音、Vi…入力パターン、Vr…参照パターン、θb…ブーム角度、θa…アーム角度、Cd…運転室向き信号、Lr…走行レバー操作量、Lw…旋回速度指令値、Ls…作業機指令値、Re…非常停止解除信号、Csc…屋内スピーカ信号、Csf…屋外スピーカ信号、Cr…警告ランプ信号、Ca…非常停止信号、A…操作判断、B…音声判断、F…前進信号、R…後進信号、Ro…旋回信号、Di…掘削信号、H…バケット高さ、Lwj…操作量閾値。

Claims (1)

  1. 旋回、俯仰等の動作を自在とされた作業機を搭載し、かつ移動自在とされた作業用移動機械であって、
    当該機械の周囲音を採取するマイクロホン(31)と、
    当該機械の運転操作状態を監視するモニタ手段 (36) と、
    予め定めた特定対象物に係わる音のパターンを参照パターン(Vr)として予め記憶し、マイクロホン(31)から入力した音を入力パターン(Vi)とすべくパターン化してこの入力パターン(Vi)が参照パターン(Vr)と一致したとき作業機の予め定めた動作を停止させる機能を備え、オペレータの背中を進行方向に向けて走行中、又は旋回速度指令値 (Lw) が所定量よりも大きく操作されて上部旋回台が旋回中のときの運転操作を参照運転操作として予めさらに記憶し、前記モニタ手段 (36) から入力した運転操作が参照運転操作でないときは前記「動作を停止させる機能」を解除するコントローラ(38)とを有する
    ことを特徴とする作業用移動機械。
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