JP4151429B2 - 換気ダンパ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物、特に戸建住宅又は集合住宅において部屋上部等の換気口に取付けられる換気ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、この種の換気ダンパでは、通路を規定するフレーム内に閉鎖部材が回動自在に配され、閉鎖部材の回動により通路の開度を決定して、通路を介する通気の程度を制御するようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−303447号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
換気ダンパでは、通路を開放している場合に屋外で強風が生じると、この強風が通路を介して部屋内に吹き出す虞がある。この強風に基づく吹き出しは、部屋内の居住者等に不快感を与えると共に埃及び場合により吹き出しに伴った砂塵等を部屋内に舞い上げることになる。
【0005】
斯かる換気ダンパでは、屋外で吹く強風等が室内に吹き込まないように、風の強弱に応答して閉鎖部材を回動させて通路を開閉させることが好ましいのであるが、風の強弱による風圧を電気的に検出する風圧センサを屋外に設けて、この風圧センサからの検出電気信号でもって閉鎖部材を回動させるようにする場合には、風の強弱に対して即時に応答して閉鎖部材を回動させないと、屋外から部屋内への強風の完全な吹き込みを防止し難い。
【0006】
閉鎖部材の回動の速度応答性を向上させるためには、高速応答性の高出力の大型の電動モータ等の駆動装置を必要とする結果、高価になる上に大型となって部屋上部等の換気口にコンパクトに取付け難くなり、加えて、屋外に設ける風圧センサは直接に風雨等に曝されるためにそれの定期的な保守が必要となるために、この点からも風圧センサを用いた換気ダンパは必ずしも満足できるものではない。
【0007】
そこで、本出願人は、特開2002−303447号公報に記載されているように、通路を開放するように常時回動付勢されている通路開閉手段と、通路に一定以上の速度の空気流が生じる際に、この空気流により通路を閉鎖するように通路開閉手段を回動させる空気流発生手段とを具備した換気ダンパを提案した。
【0008】
提案の換気ダンパによれば、電気的なセンサを必要とすることなしに屋外で吹く風に迅速に応答して通路を開閉できて、しかも、それ程占有スペースを必要としない小型に構成できるという格別な効果を満足的に得ることができるのであるが、本発明者は更に鋭意研究を重ねた結果、特開2002−303447号公報に具体的に記載されている換気ダンパよりも更に効果的に上記の効果を得ることができる換気ダンパを発明するに至ったのである。
【0009】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、電気的なセンサを必要とすることなしに屋外で吹く風に迅速に応答して通路を開閉できて、しかも、それ程占有スペースを必要としない小型に構成できる換気ダンパを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様の換気ダンパは、建物内外を連通する通路を画成する枠手段と、通路に回転自在に配されていると共に回転により通路を開閉する通路開閉手段と、通路を閉鎖する方向であって揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段に生起させる空気流を通路の空気流に基づいて通路開閉手段の周りに生じさせる空気流発生手段とを具備している。
【0011】
第一の態様の換気ダンパでは、空気流発生手段により通路開閉手段に通路を閉鎖する方向であって揚力に基づく回転モーメントを生起させる空気流を通路の空気流に基づいて通路開閉手段の周りに生じさせるために、電気的なセンサを必要とすることなしに屋外で吹く風に迅速に応答して通路を開閉できて、しかも、高出力の電動モータ等の駆動装置を必要としない結果、それ程占有スペースを必要としなく小型に構成できる。
【0012】
本発明における空気流発生手段は、好ましくは、通路に張り出して通路開閉手段に設けられていると共に通路の空気流を変流させる少なくとも一つの変流板を有している。変流板の軸方向の幅は、それが大きすぎると通路の低速の空気流でも通路開閉手段が回転して通路を閉鎖する一方、それが小さすぎると高速の空気流でも通路開閉手段が回転しないで通路を閉鎖できず、3m/secから4m/sec程度の流速の通路の空気流で通路開閉手段を回転させて通路を閉鎖させるには、一つの例では、変流板を通路開閉手段の軸方向の両端部に設ける場合には、変流板の夫々が通路開閉手段の軸方向の幅の好ましくは3%から15%、より好ましくは7%から13%、更により好ましくは略10%であり、一つの変流板を通路開閉手段の軸方向の略中央部に設ける場合には、通路開閉手段の軸方向の幅の好ましくは7%から25%、より好ましくは10%から20%、更により好ましくは略15%である。
【0013】
変流板はまた、その自重により通路を開放する方向の回転モーメントを通路開閉手段に生じさせるように当該通路開閉手段に設けられていると、通路開閉手段をその重心から偏心した位置で回転させなくても又は通路開閉手段自体をその回転中心から偏心した位置に重心が生じるように形成しなくてもよい。
【0014】
変流板は、変流板の下流側の通路開閉手段に効果的に所謂揚力が生じるように湾曲している湾曲板が好ましいが、単なる平板であってもよい。
【0015】
通路開閉手段は、好ましい例では、回転自在軸と、この回転自在軸に固着された閉鎖部材とを具備しており、この場合、閉鎖部材は、通路を開放するように常時付勢されるべく、その自重により回転モーメントを生じさせるように回転自在軸に固着されていても、その自重により通路を開放するように常時付勢されるように、その重心が回転自在軸の軸心から偏心して回転自在軸に固着されていてもよい。
【0016】
通路を開放するように通路開閉手段を常時回動付勢するためには、上記のように構成してもよいのであるが、これらに代えて又はこれらと共に、閉鎖部材若しくは回転自在軸に重錘を取付け又はコイルばね等の弾性手段を回転自在軸に連結して、これにより通路を開放するように通路開閉手段を常時回動付勢するようにしてもよい。
【0017】
本発明では、空気流発生手段によってのみ通路開閉手段が回動されて通路閉鎖を行うようになっていてもよいが、通路開閉手段を回動させる回動手段を具備せしめて、通路開閉手段による通路の閉鎖を回動手段により強制的に行わせるようにしてもよい。
【0018】
斯かる回動手段を設けることにより、通路を半開状態、全開状態及び全閉状態にした位置に通路開閉手段を回動でき、而して、換気を種々の開閉状態(開度)でできると共に適温にされた部屋の空気を逃がさないようにもできる上に、半開状態及び全開状態における強風に基づく部屋内への空気の吹き出しをも防止できる。
【0019】
好ましい例では、回動手段は、回動力発生手段と、この回動力発生手段により発生された回動力を通路開閉手段に伝達する伝達手段とを具備しており、伝達手段は、通路開閉手段が通路開放位置に回動された際に、通路閉塞位置に向かう通路開閉手段の自由回動を許容するようになっている。
【0020】
通路閉塞位置に向かう通路開閉手段の自由回動を許容する伝達手段を具備した回動手段によれば、半開状態及び全開状態における強風に基づく部屋内への空気の吹き出しを効果的に防止できる。回動力発生手段としては、電動モータをその一例として挙げることができるが、これに代えて又はこれと共に、操作レバー等の手動操作可能な機構であってもよい。
【0021】
空気流発生手段は、一つの好ましい例では、前記回転モーメントを通路開閉手段に生起させる空気流を建物外から建物内への方向の通路の空気流に基づいて生じさせるようになっている。
【0022】
次に本発明及びその実施の形態を、図に示す好ましい例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1から図4において、本例の換気ダンパ1は、一方の端部5で建物外3に開口し、他方の端部6で建物内2に開口して建物内外2及び3を連通する通路4を画成すると共に建物外壁部10に取付けられている枠手段7と、通路4にA及びB方向に回転自在に配されていると共に通路4を開閉する通路開閉手段8と、通路4を閉鎖する方向、即ちA方向であって揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段8に生起させる空気流を通路4の端部5から端部6に向かう方向の空気流Cに基づいて通路開閉手段8の周りに生じさせる空気流発生手段9と、通路開閉手段8による通路4の閉鎖を強制的に行わせるべく、通路開閉手段8を回動させる回動手段11とを具備している。
【0024】
枠手段7は、通路4を画成すべく、一対の左右の側壁部材21及び22と、一対の側壁部材21及び22を橋絡した一対の中空の上下の横長部材23及び24とを具備しており、一対の側壁部材21及び22並びに横長部材23及び24の夫々は、ねじ等に互いに連結、固着されて一体化されている。
【0025】
一対の横長部材23及び24の夫々にはゴム等の弾性材からなる横長のシール部材35及び36が当該一対の横長部材23及び24の夫々に嵌着されて設けられていると共に同じくゴム等の弾性材からなる縦長のシール部材37及び38が当該一対の側壁部材21及び22の夫々の段差面39及び40に接着剤等により接着されて設けられている。
【0026】
通路開閉手段8は、回転自在軸45と、回転自在軸45に固着されていると共に通路4に配された横長の中空の閉鎖部材46とを具備している。
【0027】
回転自在軸45は、側壁部材21及び22を貫通して配されており、当該側壁部材21及び22に軸受47を介してA及びB方向に回転自在に支持されており、閉鎖部材46は、回転自在軸45の軸心50に対して点対称に湾曲状の凸面51及び52をその表面に具備している。閉鎖部材46は、図1及び図2に示す通路4の開放状態での通路4の端部5における閉鎖部材46と横長部材23とで規定される開口距離L1が同じく図1及び図2に示す通路4の開放状態での通路4の端部5における閉鎖部材46と横長部材24とで規定される開口距離L2よりも長くなるように、枠手段7内に配されている。
【0028】
通路開閉手段8は、閉鎖部材46が通路閉鎖位置(図5に示す位置)に回動された際に、閉鎖部材46の先端部の凸面51及び52の夫々が横長のシール部材35及び36の夫々に当接し、閉鎖部材46の横方向の両端部の凸面51及び52の夫々が縦長のシール部材37及び38の夫々に当接するようになっている。
【0029】
空気流発生手段9は、通路4に張り出して通路開閉手段8の閉鎖部材46の一方の凸面52に固着して設けられていると共に通路4の端部5から端部6に向かう方向の空気流Cを変流させる一対の変流板61を有している。
【0030】
一対の変流板61は、通路開閉手段8の表面である凸面52から通路4に張り出して通路開閉手段8の閉鎖部材46の軸方向の両端部に設けられており、変流板61の夫々は、通路開閉手段8の閉鎖部材46の軸方向の幅Dの3%から15%、より好ましくは7%から13%、更により好ましくは略10%の幅dを有して凸面52から通路4に張り出しており、しかも、その自重により通路4を開放する方向であるB方向の回転モーメントを通路開閉手段8に生じさせるように軸心50よりも一端部5側に偏って閉鎖部材46に固着されている。詳述すれば、変流板61は、自重により通路4を開放するB方向の回転モーメントを閉鎖部材46に生じさせるように回転自在軸45の軸心50よりも通路4の上流側(一端部5側)に偏って閉鎖部材46の二つの凸面51及び52のうちの下側の凸面52に固着して設けられていると共に、建物外3から建物内2へ向かう方向の通路4の空気流Cを変流させるように通路4に張り出しており、当該変流板61に対して下流側に位置する閉鎖部材46の下側の凸面52付近の通路4に、当該通路4を閉鎖するA方向の回転モーメントを閉鎖部材46に生じさせるための負圧を生じさせるように、当該変流板61の固着端からその自由端にわたって建物外3から建物内2に向かって湾曲している。
【0031】
空気流発生手段9は、空気流Cの生起において一対の変流板61の下流側において閉鎖部材46の凸面52付近の通路4に負圧を生じさせ、これにより一対の変流板61の下流側の閉鎖部材46に当該閉鎖部材46をA方向に回転させる回転モーメントとなる所謂揚力を生じさせるようになっており、而して、斯かる揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段8に生起させる空気流を空気流Cに基づいて生じさせるようになっており、したがって、通路4に一定以上の速度、例えば4m/sec以上の空気流Cが生じる際に、閉鎖部材46をA方向に回転させて閉鎖部材46により通路4を閉鎖させる回転モーメントを通路開閉手段8の閉鎖部材46に生起させる空気流を空気流Cに基づいて生じさせるようになっている。
【0032】
回動手段11は、回動力発生手段としての電動モータ71と、電動モータ71により発生された回動力を通路開閉手段8に伝達する伝達手段72とを具備している。
【0033】
電動モータ71は支持板73に支持されており、支持板73は基台74に溶接又はねじ等により取付けられており、基台74は側壁部材22に溶接又はねじ等により固着されている。
【0034】
伝達手段72は、電動モータ71の出力回転軸75に固着されている小径の平歯車76と、平歯車76に噛合うと共に支持板73に軸部材77及び軸受78を介してA及びB方向に回転自在に支持された大径の平歯車79と、軸部材77に取付けられていると共に円弧スリット81及び82を有した円板83と、回転自在軸45の一端に固着された円板84と、円板84に植設されていると共に自由端の夫々が円弧スリット81及び82の夫々に配された係合ピン85及び86とを具備している。
【0035】
円板83には、閉塞された円弧スリット81及び82の代わりに、円板83の外縁側で開放された円弧スリット(凹所)を設けて、斯かる円弧スリット(凹所)に係合ピン85及び86の自由端が配されるようにしてもよい。また、円弧スリット81及び82を円板84に、係合ピン85及び86を円板83に夫々設けてもよい。
【0036】
回動手段11は、通路4を開放する際には、電動モータ71を作動させて平歯車76及び平歯車79を介して減速して円板83をB方向に回転させ、図2に示すように閉鎖部材46が通路4の開放位置(全開位置)に回動された際に、図4に示すように係合ピン85及び86の夫々が円弧スリット81及び82の夫々の一端87で円板83に当接する一方、係合ピン85及び86の夫々が円弧スリット81の夫々の他端88に自由に移動できるようにし、通路4を強制的に閉鎖する際には、電動モータ71を前記と逆に作動させて平歯車76及び平歯車79を介して減速して円板83を図6に示すようにA方向に回転させ、円板83のA方向の回転により係合ピン85及び86を介して円板84を同じくA方向に回転させ、円板84のA方向の回転により回転自在軸45を介して閉鎖部材46を図5に示すように通路4の閉鎖位置(全閉位置)に回動させるようになっている。
【0037】
電動モータ71の作動、作動停止は、他に設けられた操作スイッチ、閉鎖部材46の回動角を検出する検出器等により行われる。
【0038】
図1及び図2に示すように閉鎖部材46が通路4の開放位置(全開位置)に回動されている際に、図4に示すように係合ピン85及び86が円弧スリット81及び82の他端88に向かって自由に移動できるように伝達手段72がなっているために、閉鎖部材46はA方向に回動できるようになっている。このようにして本例の伝達手段72は、通路開閉手段8が図1及び図2に示すように通路開放位置に回動された際に、図5に示すような通路閉塞位置に向かう通路開閉手段8の自由回動、即ちA方向の自由回動を許容するようになっている。
【0039】
図1及び図2に示すように閉鎖部材46が通路4の開放位置(全開位置)に回動されている際に、通路4に一定以上の速度の建物外3から建物内2に向かう空気流Cが生じると、空気流発生手段9の一対の変流板61の下流側において閉鎖部材46の凸面52付近の通路4に負圧を生じさせ、これにより一対の変流板61の下流側の閉鎖部材46に当該閉鎖部材46をA方向に回転させる回転モーメントとなる所謂揚力を生じさせ、斯かる揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段8に生起させ、而して、閉鎖部材46をA方向に回転させて通路4を閉鎖部材46により閉鎖し、当該空気流Cが通路4に生じなくなると、閉鎖部材46は、変流板61の重量によるB方向の回転モーメントでもって通路4の開放位置(全開位置)に自然と回動される。
【0040】
建物外壁部10には、端部5を介する通路4への雨水の侵入を防ぐカバー91が取付けられており、カバー91は、防鳥及び防塵用の網92が取付けられた下方において開口している。
【0041】
換気ダンパ1では、空気流発生手段9の変流板61により通路開閉手段8の閉鎖部材46に通路4を閉鎖する方向であって揚力に基づく回転モーメントを生起させる空気流を通路4の空気流Cに基づいて通路開閉手段8の閉鎖部材46の周りに生じさせるさせるために、電気的なセンサを必要とすることなしに屋外で吹く風に迅速に応答して通路4を開閉できて、しかも、高出力の電動モータ等の駆動装置を必要としない結果、それ程占有スペースを必要としなく小型に構成できる。
【0042】
加えて換気ダンパ1では、回動手段11により通路4を半開状態、全開状態及び全閉状態にした位置に通路開閉手段8を回動でき、而して、換気を種々の開閉状態(開度)でできると共に適温にされた部屋の空気を逃がさないようにもできる上に、半開状態及び全開状態における強風に基づく部屋内への空気の吹き出しをも防止できる。
【0043】
また換気ダンパ1では、通路閉塞位置に向かう通路開閉手段8の自由回動を許容する伝達手段72を具備しているために、半開状態及び全開状態における強風に基づく建物内2への空気の吹き出しを効果的に防止できる。
【0044】
更に換気ダンパ1では、通路4の閉鎖を高度な水密性及び気密性をもって行い得、通路4の閉鎖状態での風雨の建物内2への侵入を確実に防ぎ得て、空調されて適温にされた空気の建物外3への漏出を効果的に防止できる。
【0045】
上記の換気ダンパ1では、一対の変流板61を通路開閉手段8の表面である凸面52から通路4に張り出して通路開閉手段8の閉鎖部材46の軸方向の両端部に設けたが、これに代えて又はこれと共に図7に示すように、変流板61を通路開閉手段8の表面である凸面52から通路4に張り出して通路開閉手段8の閉鎖部材46の軸方向の略中央部に設けてもよく、この場合には、変流板61は、通路開閉手段8の閉鎖部材46の軸方向の幅Dの7%から25%、より好ましくは10%から20%、更により好ましくは略15%の幅dを有して凸面52から通路4に張り出して設ける。
【0046】
また換気ダンパ1では、一対の変流板61の重量により閉鎖部材46をB方向に常時回動付勢したが、閉鎖部材46自体の重心を回転自在軸45の軸心50から偏心させて閉鎖部材46を回転自在軸45に固着し、これにより閉鎖部材46をB方向に常時回動付勢するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、電気的なセンサを必要とすることなしに屋外で吹く風に迅速に応答して通路を開閉できて、しかも、それ程占有スペースを必要としない小型に構成できる換気ダンパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の好ましい一例の横断面説明図である。
【図2】図1に示す例のII−II線矢視断面図である。
【図3】図1に示す例のIII−III線矢視断面図である。
【図4】図1に示す例のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】図1に示す例の動作説明図である。
【図6】図1に示す例の動作説明図である。
【図7】本発明の実施の形態の好ましい他の例の説明図である。
【符号の説明】
1 換気ダンパ
2 建物内
3 建物外
4 通路
7 枠手段
8 通路開閉手段
9 空気流発生手段
Claims (8)
- 建物内外を連通する通路を画成する枠手段と、通路に回転自在に配されていると共に通路を開閉する通路開閉手段と、通路を閉鎖する方向であって揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段に生起させる空気流を建物外から建物内に向かう方向の通路の空気流に基づいて通路開閉手段の周りに生じさせる空気流発生手段とを具備しており、通路開閉手段は、回転自在軸と、この回転自在軸に固着されていると共に当該回転自在軸の軸心に対して点対称に上側及び下側に配された湾曲状の二つの凸面を表面に有しており、通路を閉鎖する方向であって揚力に基づく回転モーメントによって上流端が上方に移動され且つ下流端が下方に移動される閉鎖部材とを具備しており、空気流発生手段は、自重により通路を開放する方向の回転モーメントを閉鎖部材に生じさせるように回転自在軸の軸心よりも通路の上流側に偏って閉鎖部材の二つの凸面のうちの下側の凸面に固着して設けられていると共に、建物外から建物内へ向かう方向の通路の空気流を変流させるように通路に張り出している少なくとも一つの変流板を有しており、変流板は、当該変流板に対して下流側に位置する閉鎖部材の下側の凸面付近の通路に、当該通路を閉鎖する方向の回転モーメントを閉鎖部材に生じさせるための負圧を生じさせるように、当該変流板の固着端からその自由端にわたって建物外から建物内に向かって湾曲している換気ダンパ。
- 変流板は、夫々が通路開閉手段の軸方向の幅の3%から15%、7%から13%又は略10%の軸方向の幅を有して通路開閉手段の軸方向の両端部に設けられている請求項1に記載の換気ダンパ。
- 変流板は、通路開閉手段の軸方向の幅の7%から25%、10%から20%又は略15%の軸方向の幅を有して通路開閉手段の軸方向の略中央部に一個設けられている請求項1に記載の換気ダンパ。
- 閉鎖部材は、その自重により通路を開放する方向の回転モーメントを生じさせるように回転自在軸に固着されている請求項1から3のいずれか一項に記載の換気ダンパ。
- 閉鎖部材は、その重心が回転自在軸の軸心から偏心して回転自在軸に固着されている請求項4に記載の換気ダンパ。
- 通路開閉手段による通路の閉鎖を強制的に行わせるべく、通路開閉手段を回動させる回動手段を更に具備している請求項1から5のいずれか一項に記載の換気ダンパ。
- 回動手段は、回動力発生手段と、この回動力発生手段により発生された回動力を通路開閉手段に伝達する伝達手段とを具備しており、伝達手段は、通路開閉手段が通路開放位置に回動された際に、通路閉塞位置に向かう通路開閉手段の自由回動を許容するようになっている請求項6に記載の換気ダンパ。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載の換気ダンパを具備した建物であって、枠手段は、通路の一方の端部で建物外に開口すると共に通路の他方の端部で建物内に開口するように建物外壁部に取付けられている建物。
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