JP4151037B2 - デジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法及び同方法によって得られた電気配線或いは電子回路 - Google Patents

デジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法及び同方法によって得られた電気配線或いは電子回路 Download PDF

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Description

本発明は、デジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法及び同方法によって得られた電気配線或いは電子回路に関する。
近年、携帯電話、デジタルカメラ、液晶又はプラズマテレビ、ノート型パソコン等々、エレクトロニクス機器産業の隆盛に伴いフレキシブルプリント配線板(FPC)或いはプリント配線板(PCB)等、微細銅配線の形成プロセスに関する技術が向上し前記各種エレクトロニクス機器のパーツとして多量に採用され、小型・薄型・軽量化のニーズ応えるに至っている。しかしながら、従来に於けるフレキシプルプリント配線板(FPC)或いはプリント配線板(PCB)等、微細銅配線の形成プロセスに関する技術は、ホトレジスト及びホトマスク使用が絶対の条件であり、更には、最後の仕上げプロセスである微細回路形成時に於ける湿式法による化学的エッチングプロセス活用は不可欠なものであった。
また、前記化学的エッチングプロセスに於いては、電気配線或いは電子回路形成に与らない配線又は回路の銅箔は全てエッチング処理廃液として廃棄処理されるか或いは再度エネルギーを投入してエッチング処理廃液に残存する銅を回収しなければならず、近年に於ける全世界的な省資源・省エネルギーの趨勢から見れば流れが逆行する製造プロセスと云わざるを得ず、又工程数も多く複雑であり、その改善・改良が望まれていた。
以上の様な省資源・省エネルギーそして省力化という社会的要請を踏まえて、レジストフリー、エッチングフリーの手法にて各種プラスチック等の絶縁性基材の上に、銀ペースト・銅ペースト或いはアルミニウムペースト等に代表される導電性ペーストをデジタル情報に基づくデジタル印刷手法により電気配線或いは電子回路を直接設けるためには、各種プラスチック等の絶縁性基材に各種導電性ペーストを強固に密着・接着させる方法論の確立が前提であり急務な課題であった。
ところで、本発明者は、銀ペースト・銅ペースト或いはアルミニウムペースト等の導電性ペーストを各種プラスチック等の絶縁性基材の表面に強固に密着させる方法論に関し、本件発明者が既に開発し実用化を図っている下記特許文献に開示されている「界面改質技術」の活用を試みたところ、ある一定の条件の下で表面改質が為された状態に於いて、十分な密着強度を以て各種プラスチック等の被着体の表面に密着することを確認し、当該「界面改質技術」が、極めて有効裡に働くことを発見・確認し、本発明を為すに至った。
特開2003−238710(特許第3557194号)
上記「特許文献1」には、固体物質の界面改質方法およびその装置の概略が開示されていて、シラン原子、チタン原子、アルミニウム原子を含む界面改質剤化合物であって、それぞれ沸点が10℃〜105℃である表面改質剤化合物を含む燃料ガスを貯蔵するための貯蔵タンクと、当該燃料ガスを噴射部に移送するための移送部と、当該燃料ガスの火炎を吹き付けるための噴射部(バーナー)とを含む界面改質装置を準備し、ケイ酸化炎等を固体物質の材料表面に対して、全面的或いは部分的に吹き付け処理し、当該処理部を活性化させる界面改質技術が開示されている。
そして、前記特許文献1には、一般的な各固体物質の界面改質につき各種固体物質に共通する表面改質方法が述べられているに留まり、本発明が解決しようとする具体的な課題、即ち、一般的には難接着性と言われている各種電気絶縁性プラスチック類に対し、銀ペースト・銅ペースト或いはアルミニウムペーストに代表される導電性ペーストを直接強固に密着・接着させることが必要であり、当該電気絶縁性プラスチック類に強固に密着・接着させる具体的技術・方法論については開示されてはいない。
本発明は、ポリエステルテレフタレート(PET)樹脂或いはポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂及びポリアミド(PA)樹脂、等の各樹脂フイルムに代表される電気絶縁性プラスチックフイルム基材の上に、ケイ素原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物であって、それぞれ沸点が10℃〜105℃である改質剤化合物をガス化状態にて燃焼用空気と共に燃料ガス中に導入して燃料ガスとなし、前記燃料ガスに於ける空気/炭化水素ガスの混合モル比が23以上の値において燃焼させた火炎を、電気絶縁特性を有し電気配線或いは電子回路を構成する基材の表面に吹き付け処理し、前記基材表面を濡れ指数で73dyn/cm以上となるように界面活性化処理を施して後、下記各工程を経ることによって電気配線或いは電子回路を形成することを特徴とするデジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法。
▲1▼前記界面改質された基材表面に、バブルジェットプリンターを使用し、金ペースト、銀ペースト、銅ペースト或いはアルミニウムペースト等の導電性金属ペーストをデジタル情報に基づき電気配線或いは電子回路を形成すべくデジタル印刷し、必要に応じて加熱成膜させる工程。
▲2▼前記バブルジェットプリンターにてデジタル情報に基づき印刷された電気配線或いは電子回路の上に、前記電気配線或いは電子回路を物理的或いは電気的に保護する保護層を設ける工程。
本発明の詳細を説明する前に、難密着・難接着基材と言われているポリエステルテレフタレート(PET)樹脂或いはポリアミド(PA)樹脂、等の各樹脂フイルムに代表される電気絶縁性プラスチックフイルム基材表面を界面改質して、易密着性・易接着性界面に改質する「界面改質技術」である「特許文献1:特開2003−238710(特許第3557194号)」に付き先ず説明する。
図1は本発明に係る界面改質装置の概要を説明するためのフローチャートであり、同フローチャートに基づき説明する。
図1にその全体像を示す界面改質装置100は、ケイ素原子、チタン原子、アルミニウム原子を含む界面改質剤化合物であって、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、シラザン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、およびアルコキシアルミニウム化合物からなる群から選択された界面改質剤化合物101を貯蔵するための貯蔵タンク部102と、加熱手段103にて気化させて噴射部(バーナー)104に移送するための移送路105と、プロパンガス・LPGガス等の燃料ガスの貯蔵タンク106、そして、当該燃料ガスの燃焼用空気並びに界面改質剤化合物を搬送する為の空気を供給する圧縮空気源107とで構成されている。また、前記移送路105には第1のサブミキサ108が、また、気化された界面改質剤化合物と空気との混合ガスと前記貯蔵タンク106より送出される燃料ガスとを均一に混合するための第2のメインミキサ109とにより構成されている。更には、前記界面改質剤化合物101を貯蔵するための貯蔵タンク部102と、空気を供給する圧縮空気源107および燃料ガスの貯蔵タンク106のそれぞれの送出先出口には、それぞれの送出流量をコントロールするための流量計付き流量調節バルブ、110、111、112、がそれぞれ設けられ、界面改質装置100を構成している。次に前記各主要構成部材(パーツ)の詳細を説明する。
「界面改質剤化合物用貯蔵タンク部」
図1に示すように、界面改質剤化合物用貯蔵タンク部102の下部には、加熱用ヒーター等の加熱手段103が備えられており、常温・常圧状態では液状の界面改質剤化合物101を気化するよう構成されている。そして、当該加熱手段103はCPU(図示せず)によりコントロールされている。すなわち、同CPUは界面改質剤化合物の液量センサー、・液温センサー等の各センサーに電気的に接続されていて、前記界面改質剤化合物の液量および液温が規定の範囲内に収まるように加熱手段をコントロールしている。
なお、本発明では液状の界面改質化合物を使用した例を挙げているが、気体または固体状の化合物も使用できる。気体状の界面改質剤化合物を使用する場合には、前記界面改質剤化合物用貯蔵タンク部にはあえてヒーターを備える必要はなく、代わりに圧力調整弁等の流量調節手段を設ければよい。また、固体状の界面改質剤化合物を使用する場合には、例えば、その固体状化合物を溶媒に溶解するか、熱で溶融させ、本例の貯蔵タンクからバーナーの火炎近傍迄配管した液輸送管中を通らせて、直接バーナー中に送り込むことで界面改質を行うこともできる。
「移送部」
移送部105には、通常「管」構造であって、図1に示すように、前記圧縮空気源107より供給され燃焼用空気と前記貯蔵タンク102より送出される気化された界面改質剤化合物とを混合するための第1のサブミキサ108と、当該第1のサブミキサ108により混合された混合ガスと、前記燃料ガスの貯蔵タンク106より送出される燃料ガスとを均一に混合するための第2のメインミキサ109が設けられている。
「噴射部(バーナー)」
噴射部(バーナー)104は、図1に示すように、移送部105を経て送られてきた燃焼ガスを燃焼し、得られた火炎113を、被改質処理面(図示せず)に吹き付け被改質処理面を界面改質するものであって、かかる火炎113の状態は、前記した気化された界面改質剤化合物101の流量および圧縮空気源107より送出される燃焼用空気量並びに燃料ガスの貯蔵タンク106より送出される燃料ガス量の各流量を、それぞれのガスの流路に設けられている流量計付き流量調節バルブ110、111、112の開度を調節することで最適に調整される。なお、バーナーの種類は特に制限されるものではないが、例えば、予混合型バーナー、拡散型バーナー、部分予混合型バーナー、噴霧バーナー、蒸発バーナー、等の何れであっても良い。また、バーナーの形態についても特に制限されるものではない。
前記界面改質剤化合物としては、ケイ素原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む化合物であり、且つ、一般的なガスバーナーの火炎中で燃焼し得るものであれば特に制限はない。そして、入手のし易さや取り扱いの容易さを考慮すると、例えば、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、シラザン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、およびアルコキシアルミニウム化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
アルキルシラン化合物の好適例としては、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチルシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジフェニルシラン、ジエチルジクロロシラン、ジエチルジフェニルシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリフェニルシラン、ジメチルジエチルシランなどの置換基を有していてもよいモノシラン化合物、ヘキサメチルジシラン、ヘキサエチルジシラン、クロロヘプタメチルジシランなどの置換基を有していても良いジシラン化合物、オクタメチルトリシランなどの置換基を有していても良いトリシラン化合物などが挙げられる。
アルコキシシラン化合物の好適例としては、メトキシシラン、ジメトキシシラン、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、エトキシシラン、ジエトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメテルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジクロロジメトキシシラン、ジクロロジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリクロロメトキシシラン、トリクロロエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
シロキサン化合物の好適例としては、テトラメチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメテルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどが挙げられる。
シラザン化合物の好適例としては、ヘキサメチルジシラザンなどが挙げられる。また、アルキルチタン化合物の好適例としては、テトラメチルチタン、テトラエチルチタン、テトラプロピルチタンなどが挙げられる。アルコキシチタン化合物の好適例としては、チタニウムメトキシド、チタニウムエトキシドなどが挙げられる。アルキルアルミニウム化合物の好適例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウムなどが挙げられる。アルコキシアルミニウム化合物の好適例としては、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシドなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いても混合して用いても良い。
以上の好適例の中でも、シラン化合物、アルコキシシラン化合物、シロキサン化合物、およびシラザン化合物は、取り扱いが容易であり、気化させやすく、また、入手もしやすいことからより好ましい。
次に、前述した図1に示す界面改質装置を用いて、ポリエステルテレフタレート(PET)樹脂或いはポリエチレンナフタレート(PEN)及びポリアミド(PA)樹脂フイルムに代表される電気絶縁性プラスチックフイルム基材の上に、バブルジェットプリンター等によるデジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法に付きその概念を図2に基づき説明する。
先ず、概念的拡大図・図2(a)に示すようにポリプロピレン樹脂に代表される難密着性・難接着性基材201を用意し、次に図1に示す界面改質装置100を用い、ケイ素原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む界面改質剤化合物であって、それぞれ沸点が10℃〜105℃である界面改質剤化合物をガス化状態にて燃焼用空気と共に炭化水素ガス中に導入して燃料ガスとなし、前記燃料ガスに於ける空気/炭化水素ガスの混合モル比が23以上の値において燃焼させた火炎を、前記ポリプロピレン樹脂に代表される難密着性・難接着性基材201の表面全体に均一に吹き付け処理し、前記難密着性・難接着性基材201の表層界面に数ナノメートル乃至数十ナノメートル粒径の二酸化ケイ素粒子から成る界面改質層202を形成させる。
次に、デジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の成型法を、図2(b)及び(c)に概念的に示す拡大模式図に沿って説明する。
図2(a)において示す前行程に於いて電気絶縁性プラスチックフイルム基材201上面に形成された二酸化ケイ素粒子層202の上に、バブルジェットプリンターを使用し、銀ペースト、銅ペースト或いはアルミニウムペースト等の導電性金属ペーストをデジタル情報に基づき電気配線或いは電子回路203を形成すべくデジタル印刷し必要に応じて加熱成膜させると、前記電気配線或いは電子回路203と電気絶縁性プラスチックフイルム基材201とは前記二酸化ケイ素粒子層202を介して強固に密着・接着されることが可能となり、物理的・電気的に強固な電気配線或いは電子回路203を形成することが可能となる。
そして、更なる工程として、前記電気配線或いは電子回路203を物理的或いは電気的に保護する為に、図2(c)に模式的に示す様に、フイルム形態或いはコーティング手法に基づき形成されたコーティング層から成る保護層204を強固に密着させ、本発明デジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法が完了する。
なお、電気絶縁性プラスチックフイルム基材201にデジタル印刷手法にて成型される導電性金属ペーストをデジタル情報に基づき電気配線或いは電子回路203が強固に密着・接着される理由・論拠ついて考察すると、前記電気絶縁性プラスチックフイルム基材201の表層界面に形成される数ナノメートル乃至数十ナノメートル粒径の二酸化ケイ素粒子層202は、微視的に観察すると、図3に概念的に例示するように、二酸化ケイ素粒子(SiO)10の表面に極性基である水酸基(−OH)を多数有していることが反射吸収分光分析(FT−IR)により確認され、当該極性基である水酸基(−OH)及びSiOの両者の介在が相まって、前記電気配線或いは電子回路203が電気絶縁性プラスチックフイルム基材201に分子・化学的に結合することにより、強固に密着・接着しているものと推察している。
そこで、上記極性基である水酸基(−OH)がSiOの表面に多数形成される理由は、図1に示す界面改質装置に於ける燃料ガスに於ける空気/炭化水素ガスの混合モル比が23以上の値となるように調整される状況において発生されることが本発明者の研究に於いて既に確認されており、当該事実は本件発明者により既に出願されている下記特許文献にその詳細が記述されている。
特願2005−248364(国内優先権出願を伴うPCT国際出願「WO 2007/015498 A1」により、出願取り下げ。
以上に説明した通り、本発明によれば、従来一般的に行われている湿式法による化学的エッチングロセスを一切活用することなく、フレキシブルプリント配線板(FPC)或いはプリント配線板(PCB)等、微細銅配線をドライ手法により成型することが可能となり、従来法に於ける湿式化学的エッチングプロセスに伴うエッチング廃液廃棄・処理等のエネルギーロスを伴う煩雑且つ複雑な工程を省く区ことが出来、近年に於ける全世界的な省資源・省エネルギーに貢献することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係るデジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法及び同方法によって得られた電気配線或いは電子回路の具体的事例につき実施例を基に詳細に説明する。
[実施例1]
下記手順に従い、ポリアミド樹脂フイルム上に、デジタル情報に基づくデジタル印刷手法による銅製の電気配線を得た。
1.絶縁性基板の用意
まず、図2(a)に示す絶縁性基板201として、50μm膜厚のポリアミド樹脂フイルムを用意し、処理面をイソプロピルアルコール(IPA)にて十分清浄作業を行った。2.界面改質処理
次に、前記清浄済みポリアミド樹脂フイルム201上に、図1に示す界面改質装置100を用いてポリアミド樹脂フイルム201上面に対し界面改質を行い図2(a)に示す通りの界面改質層202を得た。当界面改質層の改質状態は濡れ指数で73dyn/cm以上であった。なお、同図面上界面改質層202は連続層として表示されているが、実際は不連続層である。また、当実施例に於ける界面改質作業は以下の各条件にて実施された。・火炎処理用燃料:プロパンガス
・改質剤化合物:テトラメチルシラン(沸点:27℃)
・空気を含む改質剤化合物の吐出量:1.3(リットル/min)
・空気流量(Air):84(リットル/min)
・ガス流量(プロパンガス):3.0(リットル/min)
・空気/プロパンガスの混合モル比:28
・処理時間:4秒/100cm
・環境条件:25℃、60%Rh
・改質剤化合物含有量:約0.0002モル%(空気を含む改質剤化合物の全量を100モル%とした場合)
3.導電性金属ペーストの用意
次に、導電性金属ペーストとして、銅粉末と水酸基を含むフェノキシ樹脂とサルチルアルコールとを少なくとも含有する導電性銅ペースト組成物を用意した。
4.デジタル印刷
続いて、ポリアミド樹脂フイルム201上で前記界面改質された界面改質層202の上面に、直接バブルジェットプリンターを使用して前記組成の導電性銅ペーストをデジタル情報に基づき噴射し所望の電気配線203を得た。
5.デジタル印刷層の熱処理
前述の通り、ポリアミド樹脂フイルム上にデジタル印刷手法により形成された導電性銅ペーストより成る銅配線は、60℃・3時間の予備乾燥を終了した上で、更に160℃・0.5時間の加熱・硬化プロセスを経て、ポリアミド樹脂フイルム上に強固に硬化・密着された。
6.保護層の形成
最後の工程として、必要に応じて電気(銅)配線を物理的或いは電気的に保護する為に、ドライラミネーション手法を用いポリエーテルスルホン樹脂(PEN)フイルム層204を銅配線上に強固に積層密着させ、保護層203を得た。
[実施例2]
下記手順に従い、ポリエーテルスルホン(PEN)樹脂フイルム上に、デジタル情報に基づくデジタル印刷手法による銀製の電気回路を得た。
1.絶縁性基板の用意
まず、図2(a)に示す絶縁性基板201として、50μm膜厚保のポリエーテルスルホン樹脂フイルムを用意し、処理面をイソプロピルアルコール(IPA)にて十分清浄を行った。
2.界面改質処理
次に、前記清浄済みポリエーテルスルホン(PEN)樹脂フイルム201上に、図1に示す界面改質装置を用いてポリエーテルスルホン(PEN)樹脂フイルム201上面に対し界面改質を行い図2(a)に示す通りの界面改質層202を得た。当界面改質層の改質状態は濡れ指数で73dyn/cm以上であった。なお、同図面上界面改質層202は連続層として表示されているが、実際は不連続層である。また、当実施例に於ける界面改質の条件は次の通りである。
・火炎処理用燃料:プロパンガス
・改質剤化合物:ヘキサメチルジシロキサン(沸点:101℃)
・空気を含む改質剤化合物の吐出量:1.3(リットル/min)
・空気流量(Air):84(リットル/min)
・ガス流量(プロパンガス):3.0(リットル/min)
・空気/プロパンガスの混合モル比:28
・処理時間:4秒/100cm
・環境条件:25℃、60%Rh
・改質剤化合物含有量:約0.0002モル%(空気を含む改質剤化合物の全量を100モル%とした場合)
3.導電性金属ペーストの用意
次に、導電性金属ペーストとして、酸化銀粉末と還元剤としてのエチレングリコールを含むフェノキシ樹脂とサルチルアルコールとを少なくとも含有する導電性銀ペースト組成物を用意した。
4.デジタル印刷
続いて、ポリエーテルスルホン(PEN)フイルム201上で前記界面改質された界面改質層202の上面に、直接バブルジェットプリンターを使用して前記組成の導電性銀ペーストをデジタル情報に基づき噴射し所望の電気回路203を得た。
5.デジタル印刷層の熱処理
前述の通り、ポリエーテルスルホン(PEN)樹脂フイルム上にデジタル印刷手法により形成された導電性銀ペーストより成る銀配線は、60℃・3時間の予備乾燥を経た上、150℃・1時間の加熱・硬化プロセスにより、ポリエーテルスルホン(PEN)樹脂フイルム上に強固に硬化・密着された。
6.保護層の形成
最後に、必要に応じて電気(銅)回路203を物理的或いは電気的に保護する為に、コーティング手法を用いドライラミネーション手法を用いポリエーテルスルホン樹脂(PEN)フイルム層204を銀配線上に強固に積層密着させ、保護層203を得た。
以上詳述したとおり、本発明のデジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法及び同方法によって得られた電気配線或いは電子回路を活用することにより、省資源・省エネルギーそして省力化という社会的要請を踏まえて、レジストフリー、エッチングフリーの手法にて各種プラスチック等の絶縁性基材の上に、銀ペースト・銅ペースト・アルミニウムペースト、等に代表される導電性ペーストをデジタル情報に基づくデジタル印刷手法により電気配線或いは電子回路を直接設けることが可能となり、近年に於ける全世界的な省資源・省エネルギー並びに省力化に大いに貢献することが可能となる。
界面改質装置の概要説明図 デジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の成型法を示す概念的に示す拡大模式図 二酸化ケイ素粒子(SiO)の表面状態を説明する拡大模式図
符号の説明
100:界面改質装置
101:界面改質剤化合物
102:界面改質剤化合物用貯蔵タンク部
103:加熱手段
104:噴射部(バーナー)
105:移送部
106:燃料ガスの貯蔵タンク
107:圧縮空気源
108:サブミキサ
109:メインミキサ
110:流量計付き流量調節バルブ
111:流量計付き流量調節バルブ
112:流量計付き流量調節バルブ
113:火炎
201:電気絶縁性プラスチックフイルム基材
202:二酸化ケイ素粒子層
203:電気配線或いは電子回路
204:保護層
10:二酸化ケイ素粒子(SiO

Claims (1)

  1. ケイ素原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む改質剤化合物であって、それぞれ沸点が10℃〜105℃である改質剤化合物をガス化状態にて燃焼用空気と共に燃料ガス中に導入して燃料ガスとなし、前記燃料ガスに於ける空気/炭化水素ガスの混合モル比が23以上の値において燃焼させた火炎を、電気絶縁特性を有し電気配線或いは電子回路を構成する基材の表面に吹き付け処理し、前記基材表面を濡れ指数で73dyn/cm以上となるように界面活性化処理を施して後、下記各工程を経ることによって電気配線或いは電子回路を形成することを特徴とするデジタル情報に基づくデジタル印刷手法による電気配線或いは電子回路の形成方法。
    ▲1▼前記界面改質された基材表面に、バブルジェットプリンターを使用し、金ペースト、銀ペースト、銅ペースト、アルミニウムペースト、等の導電性金属ペーストをデジタル情報に基づき電気配線或いは電子回路を形成すべくデジタル印刷し、必要に応じて加熱成膜させる工程。
    ▲2▼前記バブルジェットプリンターにてデジタル情報に基づき印刷された電気配線、電子回路の上に、前記電気配線或いは電子回路を物理的或いは電気的に保護する保護層を設ける工程。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106633263A (zh) * 2016-12-06 2017-05-10 钦州市高新技术产业服务中心 一种电缆阻水增强缓冲带及其制备方法

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