JP4150883B2 - 3相電力変換装置 - Google Patents

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    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトスイッチングが可能な3相電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
直流電力を3相交流電力に変換するDC−AC変換と3相交流電力を直流電力に変換するAC−DC変換とのいずれか一方又は両方を行うための電力変換装置は、対の直流端子と3相交流端子との間に6個の主スイッチを3相ブリッジ接続することによって構成される。この種の電力変換装置は、無停電電源装置、モータ駆動用インバータ、バッテリーの充電器等に用いられている。
【0003】
電力変換装置においては、ブリッジ接続された主スイッチのオン・オフによる電力損失及びノイズが問題になる。電力損失及びノイズはZVS(ゼロ電圧スイッチング)又はZCS(ゼロ電流スイッチング)等のソフトスイッチングによって低減することができる。インバータ装置のソフトスイッチング方式には大別して次の2つがある。
(1) 共振DCリンク方式(以下、ARCDL方式と言う。)
(2) 補助共振転流ポール方式(以下、ARCP方式と言う。)
【0004】
前者のARCDL方式は、例えば、平成11年電気学会産業応用280の論文集の佐藤、末廣、長井、森田による論文「高効率3相ソフトスイッチング力率改善回路」及び特開2000−116137号公報等に記載されている方式であって、コンバータ回路とインバータ回路とこれ等の間の直流リンク回路と直流リンク電圧を零にするための転流回路とから成る。このARCDL方式は、1つの転流回路によってコンバータとインバータとの両方のソフトスイッチングが可能であり、回路構成がシンプルになるという特長を有する。しかし、転流回路での損失が比較的大きくなり、効率がさほど改善されない。
【0005】
後者のARCP方式は、例えば、神志那、神戸、松本、中岡の論文「補助共振転流アームリンク3相電圧型正弦波コンバータの特性解析」電気学会半導体電力研究会SPC−97−24、などに掲載されている。このARCP方式に従う電力変換装置は図1に示すように、直流電源1の端子2,3間に接続された3相ブリッジ形インバータ回路4aの他にソフトスイッチング転流回路8aを有する。ソフトスイッチング転流回路8aは直流端子2,3間に電圧分割用の2つのコンデンサCf1,Cf2の直列回路を接続し、インバータの各アームの中点とコンデンサCf1,Cf2の相互接続点との間に第1、第2及び第3の双方向スイッチSa,Sb,Scを介して第1、第2及び第3の補助リアクトルLu,Lv,Lwを接続することによって接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ARCP方式は、ARDCL方式に比較して転流回路の損失が少ないという特長を有する。しかし、従来のARCP方式では、中間電圧を得るためのコンデンサCf1,Cf2及び双方向スイッチSa,Sb,Scが必要になり、回路の低コスト化又は小型化を図ることが困難であった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、比較的簡単且つ安価な構成によってソフトスイッチングが可能な電力変換装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、上記目的を達成するための本発明を実施態様を示す図2〜図20の符号を参照して説明する。なお、特許請求の範囲及び本発明の説明で回路要素に付されている参照符号は本発明の理解を助けるためのものであり、本願発明を限定するものではない。本願請求項1の発明は、第1及び第2の直流端子と、前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間に接続された第1の主スイッチS1 と第2の主スイッチS2 との直列回路と、前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間に接続された第3の主スイッチS3 と第4の主スイッチS4 との直列回路と、前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間に接続された第5の主スイッチS5 と第6の主スイッチS6 との直列回路と、前記第1及び第2の主スイッチS1 、S2 の相互接続点に接続された第1の交流端子と、前記第3及び第4の主スイッチS3 、S4 の相互接続点に接続された第2の交流端子と、前記第5及び第6の主スイッチS5 、S6 の相互接続点に接続された第3の交流端子と、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチに並列に接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6のコンデンサCu 、Cx 、Cv 、Cy 、Cw 、Cz 又は寄生容量と、互いに直列に接続された第1及び第2の補助スイッチQ1 、Q2 から成る第1の直列回路と、互いに直列に接続された第3及び第4の補助スイッチQ3 、Q4 から成る第2の直列回路と、互いに直列に接続された第5及び第6の補助スイッチQ5 、Q6 から成る第3の直列回路と、前記第1、第2及び第3の直列回路の一端を相互に接続する第1の導体と、前記第1、第2及び第3の直列回路の他端を相互に接続する第2の導体と、前記第1及び第2の主スイッチの相互接続点と前記第1及び第2の補助スイッチの相互接続点との間に接続された第1の補助リアクトルLu と、前記第3及び第4の主スイッチの相互接続点と前記第3及び第4の補助スイッチの相互接続点との間に接続された第2の補助リアクトルLv と、前記第5及び第6の主スイッチの相互接続点と前記第5及び第6の補助スイッチの相互接続点との間に接続された第3の補助リアクトルLw と、前記第1の直流端子と前記第1の導体との間に接続され且つ前記第1及び第2の直流端子間の電圧によって逆バイアスされる方向性を有している第1のクランプ用ダイオードと前記第2の直流端子と前記第2の導体との間に接続され且つ前記第1及び第2の直流端子間の電圧によって逆バイアスされる方向性を有している第2のクランプ用ダイオードと、前記第1及び第2の直流端子間の直流電圧を3相交流電圧に変換する又は前記第1、第2及び第3の交流端子の3相交流電圧を直流電圧に変換するように前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチをオン・オフ制御する第1の機能と前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチをソフトスイッチングさせるように前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチをオン・オフ制御する第2の機能とを有しているスイッチ制御回路とを具備していることを特徴とする3相電力変換装置に係わるものである。
【0009】
なお、請求項2に示すように、第1、第2及び第3の主リアクトルを設けることが望まし
た、請求項に示すようにスイッチ制御回路を構成することが望ましい。
【0010】
【発明の効果】
各請求項の発明によれば、従来のARCP方式で使用していた電圧分割用コンデンサ及び双方向スイッチを使用しないでソフトスイッチング転流回路を構成することができ、ソフトスイッチング転流回路の小型化又は低コスト化を図ることができる。
また、ソフトスイッチング回路の電圧を第1及び第2の直流端子間の電圧にクランプすることにより、電圧及び電流の振動の発生を防ぐことができる
また、請求項2の発明によれば、遅れ負荷回路を確実に得ることができ
た、請求項の発明によれば、第1〜第6の主スイッチ及び第1〜第6の補助スイッチの制御を容易且つ正確に行うことができる。
【0011】
【実施形態】
次に、図2〜図20を参照して本発明の実施形態に係わる電力変換装置を説明する。
【0012】
図2に示す本発明の実施形態に係わる電力変換装置は、整流平滑回路又は電池等から成る直流電源1が接続されている第1及び第2の直流端子2、3と、電力変換回路4と、第1、第2及び第3の交流端子5、6、7と、ソフトスイッチング転流回路8と、第1、第2及び第3の主リアクトルL1 、L2 、L3 と、スイッチ制御回路9と、直流電圧検出ライン10、11と、第1、第2及び第3の電流検出器12、13、14と、第1、第2及び第3の電流検出ライン15、16、17とから成る。
【0013】
電力変換回路4は周知の回路であって、3相ブリッジ回路となるように接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチS1 、S2 、S3 、S4 、S5 、S6 と、各主スイッチS1 〜S6 に並列に接続された共振用又はソフトスイッチング用又はスナバ用コンデンサと呼ぶことができる第1、第2、第3、第4、第5及び第6のコンデンサCu 、Cx 、Cv 、Cy 、Cw 、Cz とから成る。第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 は絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ即ちIGBTから成り、第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチング素子Su 、Sx 、Sv 、Sy 、Sw 、Sz とそれぞれに逆方向並列に接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主ダイオードDu 、Dx 、Dv 、Dy 、Dw 、Dz とから成る。第1〜第6の主ダイオードDu 〜Dz は第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 の周知のボディダイオード即ち内蔵ダイオードであるが、図1では理解を容易にするために等価的に独立に表示されている。なお、第1〜第6の主ダイオードDu 〜Dz をボディダイオードで構成しないで個別ダイオードとすることができる。第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 から成る3相ブリッジ回路は、第1及び第2の直流端子2、3間にそれぞれ接続された第1及び第2の主スイッチS1 、S2 の直列回路と、第3及び第4の主スイッチS3 、S4 の直列回路と、第5及び第6の主スイッチS5 、S6 の直列回路とを有する。第1及び第2の主スイッチS1 、S2 の相互接続点A1 は第1の主リアクトルL1 を介して第1の交流端子5に接続されている。第3及び第4の主スイッチS3 、S4 の相互接続点A2 は第2の主リアクトルL2 を介して第2の交流端子6に接続されている。第5及び第6の主スイッチS5 、S6 の相互接続点A3 は第3の主リアクトルL3 を介して第3の交流端子7に接続されている。第1、第2及び第3の主リアクトルL1 、L2 、L3 は所定のインダクタンスを有する交流リアクトルである。電力変換回路4の第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 を周知の所定の順番でオン・オフすると、第1及び第2の直流端子2、3間の直流電圧が3相交流電圧に変換されて第1、第2及び第3の交流端子5、6、7に出力される。また、上記のDC−AC変換とは逆に第1、第2及び第3の交流端子5、6、7の交流を直流に変換して第1及び第2の直流端子2、3に出力することができる。図1では電力変換回路4を主としてインバータ回路として使用するために第1、第2及び第3の交流端子5、6、7に3相交流負荷18が接続されている。なお、負荷18の各相にインダクタンスが含まれている時には、第1、第2及び第3の主リアクトルL1 、L2 、L3 を省くことができる。換言すれば、第1、第2及び第3の主リアクトルL1,L2,L3を誘導性負荷18の一部と考えることができる。
【0014】
第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 に並列に接続された第1〜第6のコンデンサCu 〜Cz は部分共振によって第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 のターンオフの時のソフトスイッチングを達成するものであり、直流電源1に含まれる平滑コンデンサよりも十分に小さい容量を有し、且つ第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 のオン・オフに応答する高周波コンデンサである。従って、第1〜第6のコンデンサCu 〜Cz を第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 の寄生容量で構成することもできる。
【0015】
ソフトスイッチング転流回路8は、第1〜第6の補助スイッチQ1 〜Q6 の3相ブリッジ回路19と、第1、第2及び第3の補助リアクトルLu 、Lv 、Lw と、第1及び第2のクランプ用ダイオードDa 、Db とから成る。
【0016】
ブリッジ回路19は、互いに直列に接続された第1及び第2の補助スイッチQ1 、Q2 から成る第1の直列回路と、互いに直列に接続された第3及び第4の補助スイッチQ3 、Q4 から成る第2の直列回路と、互いに直列に接続された第5及び第6の補助スイッチQ5 、Q6 から成る第3の直列回路と、第1、第2及び第3の直列回路の一端を相互に接続する第1の導体20と、第1、第2及び第3の直列回路の他端を相互に接続する第2の導体21とから成る。第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチQ1 、Q2 、Q3 、Q4 、Q5 、Q6 は周知の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ即ちIGBTから成り、第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチング素子Qu 、Qx 、Qv 、Qy 、Qw 、Qz とこれ等に逆方向並列に接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助ダイオードD1 、D2 、D3 、D4 、D5 、D6 から成る。第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助ダイオードD1 、D2 、D3 、D4 、D5 、D6 は第1〜第6の補助スイッチQ1 〜Q6 の周知のボディダイオード即ち内蔵ダイオードとして形成されているが、図1では理解を容易にするために独立して示されている。なお、第1〜第6の補助ダイオードD1 〜D6 を個別ダイオードとすることができる。
【0017】
第1及び第2の補助スイッチQ1 、Q2 の相互接続点B1 は第1の補助リアクトルLu を介して第1及び第2の主スイッチS1 、S2 の相互接続点A1 に接続されている。第3及び第4の補助スイッチQ3 、Q4 の相互接続点B2 は第2の補助リアクトルLv を介して第3及び第4の主スイッチS3 、S4 の相互接続点A2 に接続されている。第5及び第6の補助スイッチQ5 、Q6 の相互接続点B3 は第3の補助リアクトルLw を介して第5及び第6の主スイッチS5 、S6 の相互接続点A3 に接続されている。
【0018】
第1のクランプ用ダイオードDa は第1の直流端子2とブリッジ回路19の第1の導体20との間に直流電源1の電圧で逆バイアスされる方向性を有して接続されている。第2のクランプ用ダイオードDb は第2の直流端子3とブリッジ回路8の第2の導体21との間に直流電源1の電圧で逆バイアスされる方向性を有して接続されている。
【0019】
電圧検出ライン10、11は第1及び第2の直流端子2、3を制御回路9に接続するものである。
第1、第2及び第3の電流検出器12、13、14は第1、第2及び第3の交流端子5、6、7を通って流れる電流を検出するものであり、第1、第2及び第3の電流検出ライン15、16、17によって制御回路9に接続されている。ここでは、第1、第2及び第3の電流検出器12,13,14の入力と出力との両方をIu,Iv,Iwで示す。
【0020】
制御回路9は、電力変換回路4の第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 を所定の順番でオン・オフする第1の機能と、ソフトスイッチング転流回路8における第1〜第6の補助スイッチQ1 〜Q6 を第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 のターンオン時のソフトスイッチングが可能なようにオン・オフする第2の機能とを有する。第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 をターンオン時にソフトスイッチングさせるためには、第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 のターンオン時よりも前に第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 の電圧を零又は低い値にするように第1〜第6の補助スイッチQ1 〜Q6 をオンオフ制御する。即ち、第1〜第6の補助スイッチQ1 〜Q6は第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 のターンオン時よりも少し前から少し後までオン制御される。
【0021】
図2の制御回路9は図3に詳しく示すように、鋸波発生器30、最大電流値選択器31、直流電圧検出器32、位相検出器33、相別鋸波発生器34、電圧基準発生器35、第1、第2及び第3の比較器36、37、38、主スイッチ基準信号生成器39、転流用主スイッチ基準信号テーブル40、第4及び第5の比較器41、42、転流用主スイッチ信号合成器43、転流用主スイッチ基準信号合成器44、主スイッチゲート信号発生器45、補助スイッチ基準信号テーブル46、第6、第7及び第8の比較器47、48、49、第1、第2及び第3のOR回路50、51、52、補助スイッチ選択器53及び補助スイッチゲート信号発生器54から成る。図3の制御回路9の符号30〜54で示すものは、デイジタル回路における信号処理手段であってもよい。
図4(A)〜(I)及び(M)、図5、図6及び図7は制御回路9の各部の状態を示すものである。図5〜図7は図4(F)の電流位相検出信号IP=10の期間の動作を示す。また、図5〜図7におけるt1〜t8はそれぞれ同一時点を示す。また、図5〜図7のt1〜t9は図8のt1〜t9と同一時点を示す。また、図5〜図8は、第1、第2及び第3の交流端子5,6,7を流れる電流Iu,Iv,IwがIw>Iv>Iuで且つIw及びIvが零よりも大きい時即ちIP=10の時を示す。もし、Iv=Iw>Iuの場合には、第3の補助スイッチQ3のターンオン時点は図5〜図8のt1時点にシフトする。
以下、図3の制御回路9の詳細を図4〜図7を参照して説明する。なお、図4〜図7には各部の状態がアナログで示されてるが、これに等価なディジタル信号であってもよい。
【0022】
鋸波発生器30は図4(A)に示す鋸波Vt を発生するものである。鋸波Vt は搬送波又は周期的信号とも呼ぶことができるものであって、図2の交流端子5、6、7の交流電圧の周波数(例えば50Hz)よりも十分に高い繰返し周波数(例えば20〜100kHz)を有する。
【0023】
電圧基準発生器35は、第1、第2及び第3の交流端子5,6,7の電圧基準を与えるために図4(B)(C)(D)に示す順次に120度の位相差を有する3相正弦波交流の第1、第2及び第3相電圧基準信号Vsu、Vsv、Vswを繰返して発生するものである。第1、第2及び第3相電圧基準信号Vsu、Vsv、Vswの周波数は例えば50Hzである。図示が省略されているが、交流端子5,6,7の電圧を所定値に制御するための帰還回路によって、第1、第2、第3相電圧基準信号Vsu,Vsv,Vswを制御することができる。
【0024】
図2の第1、第2及び第3の電流検出器12、13、14に接続された第1、第2及び第3の電流検出ライン15、16、17には、図4(E)に示す3相交流の第1、第2及び第3相電流検出信号Iu 、Iv 、Iw が得られる。制御回路9をディジタル回路で構成する場合には電流検出器12、13、14にアナログ・ディジタル変換器を接続し、ディジタルの電流検出信号Iu 、Iv 、Iw を得る。図1の電力変換回路4におけるDC−AC変換は、図4(B)(C)(D)の第1、第2及び第3相基準電圧Vsu、Vsv、Vswに対応する交流出力電圧が得られるように行われるので、図4(E)には第1、第2及び第3相基準電圧Vsu、Vsv、Vswに対して所定の関係を有する第1、第2及び第3相電流検出信号Iu 、Iv 、Iw が得られる。図4の例では遅れ負荷とされており、電流検出信号Iu 、Iv 、Iw は基準電圧Vsu、Vsv、Vswに対して30度遅れている。
【0025】
位相検出器33は、第1、第2及び第3の電流検出ライン15、16、17に接続されており、図4(F)に示す第1、第2及び第3相電流検出信号Iu 、Iv 、Iw に基づいて図4(F)に示す12段階の電流位相信号IPを出力する。即ち、位相検出器33は図4(F)に示すように電流検出信号Iuの360度期間を12等分した12の区間を識別するための位相検出信号IP=1〜12を発生する。位相検出信号IP=1〜12の決定は次の条件に従って行われる。
Iw >Iu >Iv 且つ|Iv |>|Iw |の時はIP=1とする。
Iu >Iw >Iv 且つ|Iv |>|Iu |の時はIP=2とする。
Iu >Iw >Iv 且つ|Iu |>|Iv |の時はIP=3とする。
Iu >Iv >Iw 且つ|Iu |>|Iw |の時はIP=4とする。
Iu >Iv >Iw 且つ|Iw |>|Iu |の時はIP=5とする。
Iv >Iu >Iw 且つ|Iw |>|Iv |の時はIP=6とする。
Iv >Iu >Iw 且つ|Iv |>|Iw |の時はIP=7とする。
Iv >Iw >Iu 且つ|Iv |>|Iu |の時はIP=8とする。
Iv >Iw >Iu 且つ|Iu |>|Iv |の時はIP=9とする。
Iw >Iv >Iu 且つ|Iu |>|Iw |の時はIP=10とする。
Iw >Iv >Iu 且つ|Iw |>|Iu |の時はIP=11とする。
Iw >Iu >Iv 且つ|Iw |>|Iv |の時はIP=12とする。
なお、第1相電流検出信号Iu を基準にして0〜30度でIP=1、30〜60度でIP=2、60〜90度でIP=3、90〜120度でIP=4、120〜150度でIP=5、150〜180度でIP=6、180〜210度でIP=7、210〜240度でIP=8、240〜270度でIP=9、270〜300度でIP=10、300〜330度でIP=11、330〜360度でIP=12である。
位相検出信号IPを便宜上1〜12で示したが、電流検出信号Iu 、Iv 、Iw の位相を12段階に区別することができる識別信号であれば、どのようなものでもよい。
【0026】
図2の相別鋸波発生器34は、鋸波発生器30と位相検出器33とに接続されており、図4(B)(C)(D)に示す第1、第2及び第3相鋸波Vtu、Vtv、Vtwを示す信号を発生する。ここで、図4(B)のt1 〜t7 に示すように傾斜を有して徐々に立上り、その後急峻に立下る第1の傾きを有する鋸波を正鋸波、図4(B)のt7 〜t12に示すように、急峻に立上った後に傾斜を有して徐々に立下る第2の傾きを有する鋸波を負鋸波と呼ぶことにする。
【0027】
第1、第2及び第3の鋸波Vtu,Vtv,Vtwのそれぞれは、第1、第2及び第3相電流Iu,Iv,Iwのそれぞれが正の値を有している時に正鋸波となり、負の値を有している時に負鋸波となる。
図4(F)の位相検出信号IP=1〜12と第1、第2及び第3相鋸波Vtu,Vtv、Vtwとの関係は次の通りである。
IP=1及びIP=2の時、Vtu及びVtwが正鋸波、Vtvが負鋸波である。
IP=3及びIP=4の時、Vtuが正鋸波、Vtv及びVtwが負鋸波である。
IP=5及びIP=6の時、Vtu及びVtvが正鋸波、Vtwが負鋸波である。
IP=7及びIP=8の時、Vtu及びVtwが負鋸波、Vtvが正鋸波である。
IP=9及びIP=10の時、Vtuが負鋸波、Vtv及びVtwが正鋸波である。
IP=11及びIP=12の時、Vtu及びVtvが負鋸波、Vtwが正鋸波である。
第1、第2及び第3相鋸波Vtu、Vtv、Vtwは、図4(F)に示す位相検出信号IP=1〜12に応答して図4(A)の基本鋸波Vt の極性を選択的に変えることによって形成される。
【0028】
相別鋸波発生器34と電圧基準発生器35とに接続された電圧基準用比較手段としての第1、第2及び第3の比較器36、37、38は、図4(B)(C)(D)に示すように第1、第2及び第3相鋸波Vtu、Vtv、Vtwと第1、第2及び第3相電圧基準信号Vsu、Vsv、Vswとを比較して図4(G)(H)(I)に示す第1、第2及び第3の比較出力信号Psu、Psv、Pswを形成する。第1、第2及び第3の比較出力信号Psu、Psv、Pswは第1、第2及び第3相電圧基準Vsu、Vsv、Vswが第1、第2及び第3相鋸波Vtu、Vtv、Vtwよりも高い時に高レベル即ち論理の1(第1の値)、逆に低い時に低レベル即ち論理の0(第2の値)を出力する。
【0029】
第1、第2及び第3の比較器36、37、38に接続された主スイッチ基準信号発生器39は、第1〜第6の主スイッチS1 〜S6 のオン・オフにデットタイム即ち休止期間Td を与えるために図6(A)(B)(C)に示す第1、第2及び第3の比較器36、37、38の出力信号Psu、Psv、Pswの高レベル期間の終了時点を時間Td だけ早くして図6(D)(F)(H)に示す第1、第3及び第5の主スイッチ基準信号Psuu 、Psvv 、Psww を作成し、且つ第1、第3及び第5の主スイッチ基準信号Psuu 、Psvv 、Psww の位相反転信号から成る図6(E)(G)(I)の第2、第4及び第6の主スイッチ基準信号Psxx 、Psyy 、Pszz を作成するものである。図6(D)(G)(I)におけるt0 〜t6 がデットタイムTd である。
第1〜第6の主スイッチ基準信号Psuu 〜Pszz は、DC-AC変換時の第1〜第6の主スイッチSu 〜Sz のオン・オフの基準パターンとして機能する。
【0030】
第1〜第3の電流検出ライン15、16、17に接続された最大電流値選択器31は、最大電流値検出手段と呼ぶことができるものであって、第1〜第3相電流Iu、Iv、Iwの内で1番大きい値を有するものを選択し、この選択された値に対応する値を最大電流値Imaxとして出力するものである。なお、最大電流値Imax として次の値を使用することができる。
Imax =0.5×(|Iu |+|Iv |+|Iw |)
即ち、最大電流値Imax は、各相の電流検出値Iu 、Iv 、Iw の絶対値の加算値に0.5を乗算した値であってもよい。また、最大電流値Imax は、第1、第2及び第3相電流Iu,Iv,Iwの整流出力に相当する信号であってもよい。
【0031】
直流電圧検出器32は、ライン10、11によって第1及び第2の直流端子2、3に接続され、直流端子2、3間の電圧を示す電圧検出信号Vdcを出力する。制御回路9をディジタル回路とする場合には、アナログ・ディジタル変換器を設け、ディジタル信号から成る電圧検出信号Vdcを得る。なお、ここでは直流電圧検出器32の入力と出力との両方をVdcで示す。
【0032】
最大電流値選択器31と直流電圧検出器32とに接続された転流用主スイッチ基準信号テーブル40は、メモリに複数段階の第1の転流用主スイッチ基準信号Vson及び第2の転流用主スイッチ基準信号Vsoffから成る転流用主スイッチ基準信号を格納し、直流電圧検出信号Vdcと最大電流値Imax とに適合する図5(A)に示す第1の転流用主スイッチ基準信号Vson と、第2の転流用主スイッチ基準信号Vsoffとを出力するメモリから成る。第1転流用主スイッチ基準信号Vson 及び第2の転流用主スイッチ基準信号Vsoffは、主スイッチ導通期間調整信号又はオン時間幅調整信号とも呼ぶことができるものであり、直流電圧検出信号Vdc及び最大電流値Imaxに従って変化する。第1の転流用主スイッチ基準信号Vson及び第2の転流用主スイッチ基準信号Vsoffは、図5(A)の条件を満足するように決定される。なお、第1の転流用主スイッチ基準信号Vson 及びオフ用主スイッチ基準信号Vsoffは、図5(A)に示すように鋸波Vt よりも十分に低い周波数成分を有して変化するものであり、短時間中においては一定値とみなせるものであり、且つIP=10の時には鋸波Vtを横切る値を有する。
転流用主スイッチ基準信号テ−ブル40の内容は、実験によって決定される。転流用主スイッチ基準信号テ−ブル40は、直流電圧検出信号Vdcに適合する最大電流値Imaxを選択し、最大電流値Imaxに適合する第1及び第2の転流用主スイッチ基準信号Vson、Vsoffを図5(A)に示すように決定する。従って、第1及び第2の転流用主スイッチ基準信号Vson、Vsoffは、直流電圧検出信号Vdcにより選ばれた最大電流値Imaxを含む1次又は2次又はn次の比例関数に近似した値をとる。
【0033】
第4及び第5の比較器41、42は、鋸波発生器30と転流用主スイッチ基準信号テーブル40とに接続されている。
第4の比較器41は、ターンオン調整信号用比較手段と呼ぶことができるものであって、図5(A)に示すように、鋸波Vt と第1の転流用主スイッチ基準信号Vson とを比較し、図5(B)に示す主スイッチターンオン調整信号Psbを出力する。この第4の比較器41の出力信号Psbは図5のt6 〜t7 に示すようにVson がVt よりも高い期間に高レベル(論理の1)となる。なお、この信号Psbは、IP=10の期間においては図7(I)に示すように第3の主スイッチS3のZVSを達成するためにこの第3の主スイッチS3のターンオン時点をt6からt7にシフトさせる機能を有しており、転流用主スイッチパルス信号又は主スイッチターンオン調整信号と呼ぶこともできるものである。
第5の比較器42は、オフ期間調整信号用比較手段と呼ぶことができるものであって、図5(A)に示すように鋸波Vt と第2の転流用主スイッチ基準信号Voff とを比較し、図5(C)に示す比較出力信号Psoffを出力する。即ち、第5の比較器42の出力は、図5のt4 〜t6 に示すようにVsoffよりもVt が高い期間に高レベル(論理の1)になる。この信号Psoffを主スイッチオフ調整信号と呼ぶこともできる。
【0034】
補助スイッチ基準信号テーブル46は最大電流値選択器31と直流電圧検出器32とに接続され、図5(A)に示す第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzを出力する。この補助スイッチ基準信号テーブル46は、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6のオン期間を決定するために必要な複数段階の第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzが格納されたテーブルを含むメモリから成り、最大電流値Imax 及び電圧検出値Vdcに適合するように選択された第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号を出力する。第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzのレベルは、第1〜第6の主スイッチS1〜S6のターンオン時のZVSが可能なように決定されている。すなわち、第1の補助スイッチ基準信号Vqaは図5(A)に示すように第2の転流用主スイッチ基準信号Vsoffと第2の補助スイッチ基準信号Vqbとの間に設定されている。第2の補助スイッチ基準信号Vqbは第1及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqzの相互間に設定されている。第3の補助スイッチ基準信号Vqzは第2の補助スイッチ基準信号Vqaと第1の転流用主スイッチ基準信号Vson との間に設定されている。第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzは最大電流値Imax 及び電圧検出信号Vdcで変化するレベルであるが、この変化の周波数は鋸波Vt の周波数よりも十分に小さいので、図5では一定値で示されている。
電圧検出値Vdc及び最大電流値Imaxと第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzとの関係は実験によって決定される。補助スイッチ基準信号テ−ブル46は、電圧検出値Vdcに適合する最大電流値Imaxを選択し、最大電流値Imaxに適合する第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzを図5(A)に示すように決定する。従って、第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzは直流電圧検出信号Vacにより選ばれた最大電流値Imaxを含む1次又は2次又はn次の比例関数に近似した値をとる。
なお、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6のそれぞれを転流用スイッチと呼ぶこともできるので、第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa,Vqb、Vqzを、第1、第2及び第3の転流スイッチ基準信号と呼ぶこともできる。
【0035】
第6、第7及び第8の比較器47、48、49は補助スイッチ基準信号テーブル46と鋸波発生器30とに接続されており、図5(A)に示すように第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号Vqa、Vqb、Vqzと鋸波Vt とを比較して図5(D)(E)(F)に示す第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号比較出力Pqa、Pqb、Pqzを出力する。即ち、第6の比較器47は図5(D)に示すように第1の補助スイッチ基準信号Vqaよりも鋸波Vt が高い時に高レベル(論理の1)となる出力Pqaを発生する。第7の比較器48は図5(E)に示すように第2の補助スイッチ基準信号Vqbよりも鋸波Vt が高い時に高レベル(論理の1)となる出力Pqbを発生する。第8の比較器49は図5(F)に示すように第3の補助スイッチ基準信号Vqzが鋸波Vt よりも高い時に高レベル(論理の1)となる出力Pqzを発生する。
【0036】
第1のOR回路50は第6及び第7の比較器47、48に接続され、第6及び第7の比較器47、48の出力Pqa、Pqbの論理和に相当する図5(I)に示すOR出力Psor を転流用主スイッチ信号合成器43に送る。
【0037】
転流用主スイッチ信号合成器43は第5の比較器42と第1のOR回路50とに接続され、図5(J)に示す合成信号Psaを出力する。この転流用主スイッチ信号合成器43は、図5(J)から明らかなように図5(I)のOR出力Psor の立上り時点t1 から図5(C)の第5の比較器42の出力Psoffの立下り時点t4 までの期間に高レベル(論理の1)となり、この他の期間で低レベル(論理の0)となる信号Psaを発生する。従って転流用主スイッチ信号合成器43はAND回路で構成できる。なお、図5(J)の信号Psaを転流用主スイッチパルス又は主スイッチオフ期間調整信号又は追加オン指令パルスと呼ぶことができる。
転流用主スイッチ信号合成器43の出力信号Psaは、第1〜第6の主スイッチS1〜S6から選択されたものの端子間電圧を零にするために第1、第2及び第3の補助リアクトルLu、Lv、Lwから選択されたものの電流を、第1、第2及び第3の主リアクトルL1、L2、L3から選択されたものの電流よりも大きくするために直流電源1の電圧Vdcを第1、第2及び第3の補助リアクトルLu、Lv、Lwから選択されたものに印加するために使用される。第1〜第6の主スイッチS1〜S6から選択されたものの例えば図8(H)のt1〜t4の追加パルスは、テ−ブル40、46の出力に基づいて決定され、タ−ンオン時点は第1、第2及び第3の補助リアクトルLu、Lv、Lwから選択されたものが第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwから選択されてものよりも大きくなる前に決定されている。
【0038】
転流用主スイッチ基準信号合成器44は、位相検出器33、主スイッチ基準信号発生器39、第4の比較器41、及び転流用主スイッチ信号合成器43に接続されており、図6(J)(K)(L)(M)(N)(O)に示す第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ用合成信号Psau 、Psax 、Psav 、Psay 、Psaw 、Psaz を出力する。IP=10の位相において、図6(J)の第1の主スイッチ用合成信号Psau は、図6(D)の第1の主スイッチ基準信号Psuu に図5(J)の転流用主スイッチ信号合成器43の出力信号Psaを加算したものに相当する。従って、図6(J)の第1の主スイッチ用合成信号Pauのt1 〜t4 期間が論理の1になっている。図6(L)の第3の主スイッチ用合成信号Psav は、図6(F)の第3の主スイッチ基準信号Psvv から図5(B)の第4の比較器41の出力Psbを減算したものに相当する。従って、図6(L)の第3の主スイッチ用合成信号Pavのt6 〜t7 期間が論理の0になっている。図6においては、第2、第4、第5及び第6の主スイッチ用合成信号Psax 、Psay 、Psaw 、Psaz が第2、第4、第5及び第6の主スイッチ基準信号Psxx 、Psyy 、Psww 、Pszz と同一に保たれている。転流用主スイッチ基準信号合成器44において信号Psaの加算、及び信号Psbの減算を実行する相の切換は、位相検出器33から得られた位相検出信号IPによって行われる。図5〜図7は、図4(F)の位相検出信号IPの値が10の期間t10〜t11を示している。このIP=10の期間には、合成器44において第1の主スイッチ基準信号Psuu に信号Psaが加算され、第3の主スイッチ基準信号Psvv から信号Psbが減算されている。
図4(F)に示す12段階の各位相区間において、合成器44は、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が最も大きく且つ負の極性を有しているものの相に属する第1、第3及び第5の主スイッチ基準信号Psuu、Psvv、Pswwから選択されたものに転流用主スイッチ信号合成器43から得られた合成信号Psaを加算し、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が最も小さく且つ正の極性を有しているものの相に属する第1、第3及び第5の主スイッチ基準信号Psuu、Psvv、Pswwから選択されたものからターンオン調整信号用比較器41の主スイッチターンオン調整信号Psbを減算し、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が最も大きく且つ正の極性を有しているものの相に属する第2、第4及び第6の主スイッチ基準信号Psxx、Psyy、Pszzから選択されたものに転流用主スイッチ信号合成器43から得られた合成信号Psaを加算し、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が最も小さく且つ負の極性を有しているものの相に属する第2、第4及び第6の主スイッチ基準信号Psxx、Psyy、Pszzから選択されたものからターンオン調整信号用比較器41の主スイッチターンオン調整信号Psbを減算して第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ用合成信号Psau、Psax、Psav、Psay、Psaw、Psazを形成する。
この合成器44の入力と出力の関係は次式で示すことができる。
IP=1の時は、Psav=Psvv+Psa, Psau=Psuu−Psb,Psaw=Psww, Psax=Psxx,Psay=Psyy, Psaz=Pszzである。
IP=2の時は、Psav=Psvv+Psa, Psaw=Psww−Psb,Psau=Psuu, Psax=Psxx,Psay=Psyy, Psaz=Pszzである。
IP=3の時は、Psax=Psxx+Psa, Psaz=Pszz−Psb,Psau=Psuu, Psav=Psvv,Psaw=Psww, Psay=Psyyである。
IP=4の時は、Psax=Psxx+Psa, Psay=Psyy−Psb,Psau=Psuu, Psav=Psvv,Psaw=Psww, Psaz=Pszzである。
IP=5の時は、Psaw=Psww+Psa, Psav=Psvv−Psb,Psau=Psuu, Psax=Psxx,Psay=Psyy, Psaz=Pszzである。
IP=6の時は、Psaw=Psww+Psa, Psau=Psuu−Psb,Psav=Psvv, Psax=Psxx,Psay=Psyy, Psaz=Pszzである。
IP=7の時は、Psay=Psyy+Psa, Psax=Psxx−Psb,Psau=Psuu, Psav=Psvv,Psaw=Psww, Psaz=Pszzである。
IP=8の時は、Psay=Psyy+Psa, Psaz=Pszz−Psb,Psau=Psuu, Psav=Psvv,Psaw=Psww, Psax=Psxxである。
IP=9の時は、Psau=Psuu+Psa, Psaw=Psww−Psb,Psav=Psvv, Psax=Psxx,Psay=Psyy, Psaz=Pszzである。
IP=10の時は、Psau=Psuu+Psa, Psav=Psvv−Psb, Psaw=Psww, Psax=Psxx, Psay=Psyy, Psaz=Pszzである。
IP=11の時は、Psaz=Pszz+Psa, Psay=Psyy−Psb, Psau=Psuu, Psav=Psvv, Psaw=Psww, Psax=Psxxである。
IP=12の時は、Psaz=Pszz+Psa, Psax=Psxx−Psb, Psau=Psuu, Psav=Psvv, Psaw=Psww, Psay=Psyyである。
【0039】
主スイッチゲ−ト信号発生器45は、転流用主スイッチ基準信号合成器44に接続されており、図6(J)〜(O)に示す第1〜第6の主スイッチ合成信号Psau〜Psazに対応する第1〜第6の主スイッチS1〜S6のための第1〜第6の主スイッチ制御信号としての第1〜第6の主スイッチゲ−ト信号Gs1、Gs2、Gs3、Gs4、Gs5、Gs6を形成し、図2の第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ素子Su、Sx、Sv、Sy、Sw、Szのゲ−トに送る。
【0040】
第2及び第3のOR回路51、52は、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6のオン期間を決定するために設けられている。第2のOR回路51の2つの入力端子は第6及び第7の比較器48、49に接続されている。従って、第2のOR回路51は図5(E)の信号Pqbと図5(F)の信号Pqzとの和の信号Pqaaを図5(G)に示すように出力する。第3のOR回路52の2つの入力端子は第5及び第7の比較器47、49に接続されている。従って、第3のOR回路52は、図5(D)に示す信号Pqaと図5(F)に示す信号Pqzとの和の信号Pqbbを図5(H)に示すように出力する。第2のOR回路51の出力信号Pqaaは、図5(G)から明らかなようにt3〜t9期間で論理の1になり、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6から選択されたものの1つのオン制御に使用されているので、第1の補助制御信号又は第1の補助スイッチオン期間決定用信号と呼ぶこともできる。第3のOR回路52の出力信号Pqbbは図5(H)に示すようにt1〜t9期間で論理の1になり、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6から選択されてものの1つのオン制御に使用されるので、第2の補助制御信号又は第2の補助スイッチオン期間決定用信号と呼ぶこともできる。第1及び第2の補助制御信号Pqaa、Pqbbの論理の1の期間中に鋸波Vtの立下り時点t6が含まれている。従って、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6は第1〜第6の主スイッチS1〜S6のZVSのために鋸波Vtの切り換り時点t6の直前と直後の所定期間のみオン状態になる。
【0041】
補助スイッチ選択器53は、補助スイッチパルス信号形成手段とも呼ぶことができるものであり、第2及び第3のOR回路51、52と位相検出器33とに接続されており、位相検出器33の位相検出信号IP=1〜12によって図5(G)(H)の第1及び第2の補助制御信号Pqaa、Pqbbの供給先を選択して図7(A)〜(F)の第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチパルス信号Pqu、Pqx、Pqv、Pqy、Pqw、Pqzを出力する。図5〜図7は位相検出信号IP=10の状態を示しているので、図5(G)の第1の補助制御信号Pqaaの分配先として第2相(V相)の上側の第3の補助スイッチQ3が選択され、図7(C)に示す第3の補助スイッチパルス信号Pqvがt3〜t9期間に高レベル即ち論理の1になり、また、図5(I)の第2の補助制御信号Pqbbの分配先として第3相(W相)の上側の第5の補助スイッチQ5が選択され、図7(E)に示す第5の補助スイッチパルス信号Pqwがt1〜t9期間に高レベル即ち論理の1になっている。
更に詳細には、補助スイッチ選択器53は、位相検出器33から得られた電流位相信号IPの各段において、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が最も小さく且つ正の極性を有しているものの相に属する第1、第3及び第5の補助スイッチパルス信号Pqu、Pqv、Pqwから選択されたものを第2のOR回路51の出力Pqaaで形成し、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が2番目に小さく且つ正の極性を有しているものの相に属する第1、第3及び第5の補助スイッチパルス信号Pqu、Pqv、Pqwから選択されたもを第3のOR回路52の出力Pqbbで形成し、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が最も小さく且つ負の極性を有しているものの相に属する第2、第4及び第6の補助スイッチパルス信号Pqx、Pqy、Pqzから選択されたもを第2のOR回路51の出力Pqaaで形成し、第1、第2及び第3相電流Iu、Iv、Iwの内で絶対値が2番目に小さく且つ負の極性を有しているものの相に属する第2、第4及び第6の補助スイッチパルス信号Pqx、Pqy、Pqzから選択されたものを第3のOR回路52の出力Pqbbで形成し、第1〜第6の補助スイッチパルス信号Pqu〜Pqzの内で第2及び第3のOR回路51,52の出力Pqaa、Pqbbを使用することが選択されなかったものを零レベル信号で形成する。
補助スイッチ選択器53の入力と出力の関係は次式で示すことができる。
IP=1の時は、Pqu=Pqaa、Pqw=Pqbb、Pqv=Pqx=Pqy=Pqz=0である。
IP=2の時は、Pqw=Pqaa、Pqu=Pqbb、Pqv=Pqx=Pqy=Pqz=0である。
IP=3の時は、Pqz=Pqaa、Pqy=Pqbb、Pqu=Pqv=Pqw=Pqx=0である。
IP=4の時は、Pqy=Pqaa、Pqz=Pqbb、Pqu=Pqv=Pqw=Pqx=0である。
IP=5の時は、Pqv=Pqaa、Pqu=Pqbb、Pqw=Pqx=Pqy=Pqz=0である。
IP=6の時は、Pqu=Pqaa、Pqv=Pqbb、Pqw=Pqx=Pqy=Pqz=0である。
IP=7の時は、Pqx=Pqaa、Pqz=Pqbb、Pqu=Pqv=Pqw=Pqy=0である。
IP=8の時は、Pqz=Pqaa、Pqx=Pqbb、Pqu=Pqv=Pqw=Pqy=0である。
IP=9の時は、Pqw=Pqaa、Pqv=Pqbb、Pqu=Pqx=Pqy=Pqz=0である。
IP=10の時は、Pqv=Pqaa、Pqw=Pqbb、Pqu=Pqx=Pqy=Pqz=0である。
IP=11の時は、Pqy=Pqaa、Pqx=Pqbb、Pqu=Pqv=Pqw=Pqz=0である。
IP=12の時は、Pqx=Pqaa、Pqy=Pqbb、Pqu=Pqv=Pqw=Pqz=0である。
【0042】
補助スイッチゲ−ト信号発生器54は、補助スイッチ選択器53に接続され、図7(A)〜(F)に示す第1〜第6の補助スイッチパルス信号Pqu〜Pqzに対応する図7(M)〜(R)に示す第1〜第6の補助スイッチ制御信号としての第1〜第6の補助ゲ−ト信号Gq1〜Gq6を形成し、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6のゲ−トに供給する。
【0043】
【動作】
概略的には、第1、第3及び第5の主スイッチS1、S3、S5は図4(G)(H)(I)に示す第1、第2及び第3の比較器36、37、38の比較出力信号Psu、Psv、Pswにほぼ従ってオン・オフされ、第2、第4及び第6の主スイッチS2、S4、S6は第1、第3及び第5の主スイッチS1、S3、S5と逆位相にオン・オフされる。
更に詳細には、図3の主スイッチ基準信号発生器39から得られる図6(D)〜(I)に示す第1〜第6の主スイッチ基準信号Psuu〜Pszzにほぼ従って第1〜第6の主スイッチS1〜S6がオン・オフ制御される。このように第1〜第6の主スイッチS1〜S6をオン・オフしたとすれば、鋸波Vtのリセット時点t6にタ−ンオン時点が一致し、タ−ンオフ時点はt6時点よりもデットタイムTdだけ前のto時点となる。
実際には、図6(D)〜(I)の主スイッチ基準信号Pauu〜Pszzを多少し変形した図7(J)〜(L)の第1〜第6の主スイッチングゲ−ト信号Gs1〜Gs6に従って第1〜第6の主スイッチS1〜S6がオン・オフ制御される。主スイッチ基準信号Psuu〜Pszzの変形は、ソフトスイッチングを可能にするように行われる。
また、第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6は、第1〜第6の主スイッチS1〜S6のソフトスイッチングを可能にするために、第1〜第6の主スイッチS1〜S6のターンオン時点の少し前から少し後まで選択的にオン制御される。
第1〜第6の主スイッチS1〜S6を周知の所定の順番でオン・オフすると,第1、第3及び第5の主スイッチS1、S3、S5に図4(J)(K)(L)に示すように電流が流れ、交流端子5,6,7には図4(E)に示す電流が流れる。
【0044】
図5〜図7、及び各主スイッチS1〜S6の電圧Vs1〜Vs6,補助リアクトルLu、Lv、Lwの電流Iqu、Iqv、Iqw及び主スイッチS1〜S6のゲ−ト信号Gs1〜Gs6、補助スイッチQ1〜Q6のゲ−ト信号Gs1〜Gs6を示す図8において、t1よりも前の区間をモ−ドO又はMo、t1〜t2区間をモ−ド1又はM1、t2〜t3区間をモ−ド2又はM2、t3〜t4区間をモ−ド3又はM3、t4〜t5区間をモ−ド4又はM4、t5〜t6区間をモ−ド5又はM5、t6〜t7区間をモ−ド6又はM6、t7〜t8区間をモ−ド7又はM7、t8以後の区間をモ−ド8又はM8として各モ−ドの動作を説明する。
モ−ド0〜8は鋸波Vtの各周期において生じる。図4(A)の鋸波Vtは、図4(M)のリセットタイミング信号に同期してリセットされる。図4(M)のリセットタイミング信号は電圧基準信号Vsu、Vsv、Vswよりも十分に高い例えば20〜100kHzの繰返し周波数を有する。
また、図5〜図8には鋸波Vtの1周期全部が示されておらず、1周期の1/20〜1/10程度の期間のみ示されている。図示がされていない期間は図4(G)(H)(Z)の比較出力信号Psu、Psv、Pswにほぼ一致して動作している。
【0045】
図8は、図4の電流位相IP=10の期間における第2、第3及び第5の主スイッチS2、S3、S5のタ−ンオン時における零電圧スイッチング即ちZVSを説明するものである。図8(I)(J)(L)に示すように第2、第3及び第5の主スイッチS2、S3、S5はt6、t7時点でタ−ンオン制御され、図8(B)(C)(E)に示すようにこれ等の電圧Vs2、Vs3、Vs5はこれ等のタ−ンオン時点までに零又はオフ時の電圧よりも十分に低い値になっている。このため、第2、第3及び第5の主スイッチS2、S3、S5のZVSが達成される。
【0046】
次に、モ−ド0〜8の動作を各モ−ドにおける電流通路を示す図9〜図20を参照して説明する。なお、以下の説明においても電流経路を回路素子の参照符号のみで示すこともある。
(モ−ド0)
モ−ド0の時には、各主スイッチS1〜S6がデットタイムのためにオフに保たれている。しかし、この実施形態では負荷18が遅れ負荷のために、第1、第4及び第6の主ダイオ−ドDu、Dy、Dzを通って負荷18から電源1側に回生電流が流れる。
【0047】
(モ−ド1)
モ−ド1では、図8(H)(P)(R)に示すように、第1の主スイッチS1,及び第5の補助スイッチQ5がオン制御される。この結果、図10に示すように、ソフトスイッチング回路が動作し、Lu−D1−Qw−Lwの転流回路が形成され、図8(G)に示すように絶対値が徐々に増大する電流Iqu、Iqwが第1及び第3の補助リアクトルLu、Lwを通って流れる。この結果、第1の主スイッチS1の第1の主ダイオ−ドDuを通って流れている電流は減少する。第1及び第3の補助リアクトルLu、Lwを流れる電流Iqu、Iqwは図8のt1時点から徐々に増大するので、第1及び第5の補助スイッチQ1、Q5のタ−ンオンは零電流スイッチング即ちZCSとなる。なお、この具体例では図8のt1で第1の主スイッチS1のゲ−ト信号Gs1を高レベルにしているが、t3時点までにオン制御するように変形できる。即ち、図13に示すモ−ド3の回路を形成できればよい。
【0048】
(モ−ド2)
前のモ−ド1の期間にて第1及び第3の補助リアクトルLu、Lwの電流Iqu、Iqwが増大し、第3の補助リアクトルLwの電流Iqwが第3相の交流電流Iwよりも大きくなると、第6の主ダイオ−ドDzが逆バイアス状態となり、オフに転換し、図11のM=2の動作に移行する。モ−ド2においては第6の主ダイオ−ドDzがオフになるので、第6のコンデンサCzの充電が開始し、第6のコンデンサCzの電圧即ち第6の主スイッチS6の電圧Vs6が図8に示すようにt2時点から徐々に上昇する。他方、第5のコンデンサCwは放電し、第5の主スイッチS5の電圧Vs5は図8(E)に示すように徐々に低下する。モ−ド2において第5及び第6のコンデンサCw、Cz以外の部分の動作はモ−ド1と同一である。
【0049】
(モ−ド3)
図8のt3時点で図8(D)に示すように第3の補助スイッチQ3がオン制御される。この結果、t3直後には図12の回路が形成され、第2の補助リアクトルLvを通る電流Iqvが図8(G)に示すように流れ始める。この電流Iqvは零から徐々に上昇するので、第3の補助スイッチQ3のタ−ンオンはZCSである。モ−ド3中に第2の補助リアクトルLvの電流Iqvが第2相の交流電流Ivよりも大きくなると、第4の主ダイオ−ドDyが逆バイアス状態となり、図13に示すように第4のコンデンサCyが充電され、この電圧及び第4の主スイッチS4の電圧Vs4が図8(D)に示すように徐々に上昇する。これに伴い第3のコンデンサCyが放電し、この電圧及び第3の主スイッチS3の電圧Vs3が図8(C)に示すように徐々に低下する。なお、この実施形態ではモ−ド3中に第1の主スイッチQ3の主ダイオ−ドDuを通る逆方向電流が終了し、第1の主スイッチグ素子Suに順方向電流が流れる。この第1の主スイッチング素子Suの順方向電流は、第1の補助リアクトルLuに直流電源1の電圧Vdcを印加してこの電流Iquを第1の主リアクトルL1の電流Iuよりも大きくするために機能する。これにより、第3及び第5の主スイッチS3、S5の電圧Vs3、Vs5を零にすることが可能になる。
【0050】
(モ−ド4)
t4時点で第1の主スイッチS1がタ−ンオフ制御され、モ−ド4に移行する。第1の主スイッチS1がタ−ンオフ状態になると、図14に示すようにここを流れていた電流が第1のコンデンサCuに転流し、この電圧及び第1の主スイッチS1の電圧Vs1が図8(A)に示すように徐々に上昇する。これにより、第1の主スイッチS1のタ−ンオフはZVSになる。第1のコンデンサCuの電圧の上昇に伴い、第2のコンデンサCxが放電し、この電圧及び第2の主スイッチS2の電圧Vs2が図8(B)に示すように徐々に低下する。なお、この実施形態では、図8(E)に示すように第5の主スイッチS5の電圧Vs5がモ−ド4中に零電圧になる。
【0051】
(モ−ド5)
t5時点で第2のコンデンサCxが零まで放電すると、図15に示すように第2のダイオ−ドDxが導通状態になる。また、第5のコンデンサCwが零まで放電し、この電圧及び第5の主スイッチS5の電圧Vs5が零になり、第5のダイオ−ドDwが導通状態になる。
【0052】
(モ−ド6)
図8のt6時点で図8(I)(L)に示すように第2及び第5の主スイッチS2、S5がタ−ンオン制御される。t6時点には図16に示すように第2及び第5の主ダイオ−ドDx、Dwが導通状態であり、電圧Vs2、Vs5が実質的に零であるので、第2及び第5の主スイッチS2、S5のタ−ンオンはZVS及びZCSである。モ−ド6において、第1の補助リアクトルLuの電流Iquが第1の交流電流Iuよりも小さくなると、図17に示すように第2の主スイッチング素子Sxに電流が流れ始める。また、第3の補助リアクトルLwの電流Iqwが第3の交流電流Iwよりも小さくなると、第5の主スイッチング素子Swに電流が流れ始める。また、第3のコンデンサCvがt6〜t7期間中に零まで放電する。
【0053】
(モ−ド7)
t7時点では、第3のコンデンサCvが零まで放電し、図18に示すように第3の主ダイオ−ドDvが導通状態にある。
第3の主スイッチS3は図18の状態でタ−ンオン制御される。従って、第3の主スイッチS3のタ−ンオンはZVS、及びZCSである。第2の補助リアクトルLvの電流Iqvが第2の交流電流Ivよりも小さくなると、図19に示すように第2の主スイッチ素子Svに電流が流れる。
【0054】
(モ−ド8)
t8時点で第1、第2及び第3の補助リアクトルLu、Lv、Lwの電流Iqu、Iqv、Iqwが負荷18に全て回生されて零になる。その後、負荷18の電流の全てが変換回路4から供給される。第1、第2及び第3の補助リアクトルLu、Lv、Lwの電流Iqu、Iqv、Iqwが零になるt8時点又はこれよりも少し後のt9時点で第3及び第5の補助スイッチQ3、Q5がタ−ンオフ制御される。これにより、第3及び第5の補助スイッチQ3、Q5のタ−ンオフはZCSとなる。
【0055】
以上、図4のt10〜t11期間即ちIP=10の期間を例にとって図2の回路の動作を説明したがこれ以外の期間においても同様な原理で主スイッチS1〜S6及び補助スイッチQ1〜Q6がオン・オフし、これ等のZVS、ZCSが達成される。
【0056】
【クランプダイオ−ド】
図9〜図20から明らかなように第1及び第2のクランプダイオ−ドDa、Dbが無い場合でもソフトスイッチング動作が可能である。しかし、第1及び第2のクランプダイオ−ドDa、Dbを設けないと、ソフトスイッチング転流回路8の電位が浮いた状態になり、電圧及び電流の振動が起り易い。これに対して第1及び第2のクランプダイオ−ドDa、Dbを設けると、ソフトスイッチング転流回路8が電源1の電圧にクランプされ、安定的に動作する。
例えば、モ−ド6において第1〜第3の補助リアクトルLu、Lv、Lwの電流がLu−D1−Qv−Lvの経路、及びLu−D1−Qw−Lwの経路に流れる。これ等の電流が徐々に減り、零以下になると第1の補助ダイオ−ドD1がオフ状態になる。この時、第1の補助ダイオ−ドD1の逆回復電流によって蓄積された第1、第2及び第3の補助リアクトルLu、Lv、Lwの残留磁気エネルギは、クランプダイオ−ドDa、Dbを流れ、Lu−D1−Da−1−Sx(又はDx)から成る電流回生ル−プ、Lv−Sv(又はDv)−1−Db−D4から成る電流回生ル−プ、及びLw−Sw(又はDw)−1−Db−D6から成る電流回生ル−プによって直流電源1に回生される。これにより、第1〜第6の補助ダイオ−ドD1〜D6の逆回復電流によって発生するサ−ジ電圧を防止でき、高耐圧素子を必要としない電力変換装置を提供できる。
【0057】
本実施形態の電力変換装置は次の効果を有する。
(1) 第1〜第6の主スイッチS1〜S6に第1〜第6のコンデンサCu〜Dzが並列に接続されているので、第1〜第6の主スイッチS1〜S6のタ−ンオフ時に、第1〜第6のコンデンサCu〜Dzが徐々に充電され、ZVSが達成され、スイッチング損失及びノイズ及び電気的ストレスが抑制される。これと共に、ソフトスイッチング転流回路8を設けたので、第1〜第6の主スイッチS1〜S6のタ−ンオン前に第1〜第6のコンデンサCu〜Czを放電させることができ、タ−ンオン時のZSVを達成することができ、スイッチング損失及びノイズ及び電気的ストレスが抑制される。
(2) ソフトスイッチング転流回路8は、図1の従来回路における電源1の電圧を分割するためのコンデンサCf1、Cf2に相当するものを必要とせず、且つ双方向スイッチSa、Sb、Scに相当するものを必要としないので、回路構成が簡単になり、小型化、低コスト化を図ることができる。
(3) 従来のDCリンク方式(ARCDL方式)に比較すると、損失の点で有利である。
(4) 第1〜第6の補助スイッチQ1〜Q6もZCS又はZVSでタ−ンオン及びタ−ンオフされ、ここでのスイッチング損失及びノイズが抑制される。
(5) クランプダイオ−ドDa、Dbによりサ−ジ電圧を抑制することができる。
(6) 図3の制御回路9によって第1〜第6の主スイッチQ1〜Q6のゲ−ト信号を正確且つ容易に作成することができる。
【0058】
【変形例】
本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) 図8(P)では第3の補助スイッチゲ−ト信号Gq3をt3時点で高レベルにしているが、t1時点又はt1〜t3時間内で高レベルに転換することができる。また、図8の第2、第3及び第5の主スイッチゲ−ト信号Gs2、Gs3、Gs5は第2、第3及び第5の主スイッチS2、S3、S5の電圧Vs2、Vs3、Vs5が零又は通常時よりも低くなった時点であれば、どこでもよい。また、図8の第3及び第5の補助スイッチゲ−ト信号Gq3、Gq5の低レベルへの転換をt8時点とすることができる。
(2) 主スイッチS1〜S6と補助スイッチQ1〜Q6とをボデイダイオ−ドを有する電界効果トランジスタ、又はバイポ−ラトランジスタとダイオ−ドとの逆並列回路とすることができる。
(3) 負荷18の代りに3相交流電源を接続し、変換回路4によって交流−直流変換することができる。
(4) 交流端子5、6、7に交流電圧検出回路を接続し、ここで検出された電圧を一定にするように電圧基準発生器35を制御する周知の電圧帰還制御回路を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のソフトスイッチング回路を備えた電力変換装置を示す回路図である。
【図2】本発明の実施形態に従う電力変換装置を示す回路図である。
【図3】図2の制御回路を詳しく示すブロック図である。
【図4】図2及び図3の各部の状態を示す波形図である。
【図5】図3の各部の状態を示す波形図である。
【図6】図3の各部の状態を示す波形図である。
【図7】図3の各部の状態を示す波形図である。
【図8】図2の各部の状態を示す波形図である。
【図9】図8のモ−ド0において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図10】図8のモ−ド1において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図11】図8のモ−ド2において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図12】図8のt3直後において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図13】図8のモ−ド3において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図14】図8のモ−ド4において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図15】図8のモ−ド5において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図16】図8のt6時において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図17】図8のモ−ド6において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図18】図8のt7において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図19】図8のモ−ド7において動作する図2の部分を示す回路図である。
【図20】図8のモ−ド8において動作する図2の部分を示す回路図である。
【符号の説明】
1 直流電源
2,3 直流端子
4 変換回路
5,6,7 交流端子
8 ソフトスイッチング転流回路
9 制御回路
12,13,14 電流検出器
L1、L2、L3 交流リアクトル
S1〜S6 主スイッチ
Du〜Dz 主ダイオ−ド
Su、Sv、Sw、Sx、Sy、Sz 主スイッチイング素子
Cu、Cv、Cw、Cx、Cy、Cz コンデンサ
Lu、Lv、Lw 補助リアクトル
Q1〜Q6 補助スイッチ
D1〜D6 補助ダイオ−ド
Qu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qz 補助スイッチイング素子

Claims (3)

  1. 第1及び第2の直流端子と、
    前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間に接続された第1の主スイッチ(S1 )と第2の主スイッチ(S2 )との直列回路と、
    前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間に接続された第3の主スイッチ(S3 )と第4の主スイッチ(S4 )との直列回路と、
    前記第1の直流端子と前記第2の直流端子との間に接続された第5の主スイッチ(S5 )と第6の主スイッチ(S6 )との直列回路と、
    前記第1及び第2の主スイッチ(S1 、S2 )の相互接続点に接続された第1の交流端子と、
    前記第3及び第4の主スイッチ(S3 、S4 )の相互接続点に接続された第2の交流端子と、
    前記第5及び第6の主スイッチ(S5 、S6 )の相互接続点に接続された第3の交流端子と、
    前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチに並列に接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6のコンデンサ(Cu 、Cx 、Cv 、Cy 、Cw 、Cz )又は寄生容量と、
    互いに直列に接続された第1及び第2の補助スイッチ(Q1 、Q2 )から成る第1の直列回路と、
    互いに直列に接続された第3及び第4の補助スイッチ(Q3 、Q4 )から成る第2の直列回路と、
    互いに直列に接続された第5及び第6の補助スイッチ(Q5 、Q6 )から成る第3の直列回路と、
    前記第1、第2及び第3の直列回路の一端を相互に接続する第1の導体と、
    前記第1、第2及び第3の直列回路の他端を相互に接続する第2の導体と、
    前記第1及び第2の主スイッチの相互接続点と前記第1及び第2の補助スイッチの相互接続点との間に接続された第1の補助リアクトル(Lu )と、
    前記第3及び第4の主スイッチの相互接続点と前記第3及び第4の補助スイッチの相互接続点との間に接続された第2の補助リアクトル(Lv )と、
    前記第5及び第6の主スイッチの相互接続点と前記第5及び第6の補助スイッチの相互接続点との間に接続された第3の補助リアクトル(Lw )と、
    前記第1の直流端子と前記第1の導体との間に接続され且つ前記第1及び第2の直流端子間の電圧によって逆バイアスされる方向性を有している第1のクランプ用ダイオードと
    前記第2の直流端子と前記第2の導体との間に接続され且つ前記第1及び第2の直流端子間の電圧によって逆バイアスされる方向性を有している第2のクランプ用ダイオードと、
    前記第1及び第2の直流端子間の直流電圧を3相交流電圧に変換する又は前記第1、第2及び第3の交流端子の3相交流電圧を直流電圧に変換するように前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチをオン・オフ制御する第1の機能と前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチをソフトスイッチングさせるように前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチをオン・オフ制御する第2の機能とを有しているスイッチ制御回路と
    を具備していることを特徴とする3相電力変換装置。
  2. 更に、
    前記第1及び第2の主スイッチの相互接続点と前記第1の交流端子との間に接続された第1の主リアクトル(L1)と、
    前記第3及び第4の主スイッチの相互接続点と前記第2の交流端子との間に接続された第2の主リアクトル(L2)と、
    前記第5及び第6の主スイッチの相互接続点と前記第3の交流端子との間に接続された第3の主リアクトル(L3)と
    を具備していることを特徴とする請求項1記載の3相電力変換装置。
  3. 前記スイッチ制御回路は、
    前記交流電圧よりも高い周波数を有する鋸波(Vt)を発生する鋸波発生手段(30)と、
    前記第1、第2及び第3の交流端子を流れる第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)を検出する電流検出手段(12、13、14)と、
    前記電流検出手段から得られた前記第1相電流(Iu)の0〜360度を12等分した位相を示す複数段階の電流位相信号(IP)を得るための位相検出手段(33)と、
    前記鋸波発生手段(30)と前記位相検出手段(33)とに接続され、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)のそれぞれが正の値を有している期間には第1の傾きの鋸波となり、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)のそれぞれが負の値を有している期間には第1の傾きと逆の第2の傾きの鋸波となる第1、第2及び第3相用鋸波(Vtu、Vtv、Vtw)を発生する相別鋸波発生手段(34)と、
    前記第1、第2及び第3の交流端子(5、6、7)の電圧の基準を示す第1、第2及び第3の電圧基準信号(Vsu、Vsv、Vsw)を発生する電圧基準発生手段(35)と、
    前記第1、第2及び第3相用鋸波(Vtu、Vtv、Vtw)と前記第1、第2及び第3の電圧基準信号(Vsu、Vsv、Vsw)とを比較して前記第1、第2及び第3の電圧基準信号(Vsu、Vsv、Vsw)が前記第1、第2及び第3相用鋸波(Vtu、Vtv、Vtw)よりも大きい時に第1の値となり、小さい時に第2の値となる第1、第2及び第3の比較出力信号(Psu、Psv、Psw)を形成する電圧基準用比較手段(36、37、38)と、
    前記第1、第2及び第3の比較出力信号(Psu、Psv、Psw)にデットタイム(Td)を付与し且つこれ等の逆相信号を作成して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ(S1、S2、S3、S4、S5、S6)をオン・オフするための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ基準信号(Psuu、Psxx、Psvv、Psyy、Psww、Pszz)を形成する主スイッチ基準信号生成手段(39)と、
    前記電流検出手段(12、13、14)に接続され且つ前記第1、第2及び第3相電流の内で一番大きな値を有するものを選択したものに対応する最大電流値(Imax)を得るための最大電流値検出手段(31)と、
    前記第1及び第2の直流端子(2、3)間の直流電圧(Vdc)を検出する電圧検出手段(32)と、
    前記鋸波(Vt)を横切るレベルを有する複数段階の第1及び第2の転流用主スイッチ基準信号(Vson、Vsoff)が格納され且つ前記最大電流値検出手段(31)から得られた最大電流値(Imax)と前記電圧検出手段(32)から得られた直流電圧検出信号(Vdc)とに適合する値を有する前記第1及び第2の転流用主スイッチ基準信号(Vson、Vsoff)を選択して出力する転流用主スイッチ基準信号テ−ブル(40)と、
    前記転流用主スイッチ基準信号テーブル(40)から出力された前記第1の転流用主スイッチ基準信号(Vson)と前記鋸波(Vt)とを比較し、前記第1の転流用主スイッチ基準信号(Vson)が前記鋸波(Vt)よりも大きい時に第1の値になり、小さい時に第2の値になる主スイッチターンオン調整信号(Psb)を出力するターンオン調整信号用比較手段(41)と、
    前記転流用主スイッチ基準信号テーブル(40)から出力された前記第2の転流用主スイッチ基準信号(Vsoff)と前記鋸波(Vt)とを比較し、前記第2の転流用主スイッチ基準信号(Vsoff)が前記鋸波(Vt)よりも大きい時に第1の値となり,小さい時に第2の値となる主スイッチオフ期間調整信号(Psoff)を形成するオフ期間調整信号用比較手段(42)と、
    前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチ(Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6)をオン・オフ制御のための複数段階の第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号(Vqa、Vqb、Vqz)が格納され、前記最大電流値検出手段(31)から得られた最大電流値(Imax)と前記電圧検出手段(32)から得られた直流電圧検出信号(Vdc)とに適合する値を有する前記第1、第2及び第3の補助スイッチ基準信号(Vqa、Vqb、Vqt)を選択して出力する補助スイッチ基準信号テ−ブル(46)と、
    前記補助スイッチ基準信号テ−ブル(46)から得られた第1及び第2の補助スイッチ基準信号(Vqa、Vqb)のそれぞれと前記鋸波(Vt)とを比較して前記鋸波(Vt)が前記第1及び第2の補助スイッチ基準信号(Vqa、Vqb)のそれぞれよりも大きい時に第1の値、小さい時に第2の値となる第1及び第2の補助スイッチ基準信号比較出力(Pqa、Pqb)を形成する比較手段(47、48)と、
    前記補助スイッチ基準信号テーブル(46)から得られた前記第3の補助スイッチ基準信号(Vqz)と前記鋸波(Vt)とを比較し、前記第3の補助スイッチ基準信号(Vqz)が前記鋸波(Vt)よりも大きい時に第1の値、小さい時に第2の値となる第3の補助スイッチ基準信号比較出力(Pqz)を形成する比較手段(49)と、
    前記第1及び第2の補助スイッチ基準信号比較出力(Pqa、Pqb)の論理和出力(Psor)を形成する第1のOR回路手段(50)と、
    前記主スイッチオフ期間調整信号(Psoff)と第1のOR回路手段(50)から得られた前記論理和出力(Psor)との合成信号(Psa)を形成する転流用主スイッチ信号合成手段(43)と、
    前記位相検出手段(33)から得られた前記電流位相信号(IP)に基づいて前記第1〜第6の主スイッチ基準信号(Psuu〜Pszz)から選択された1つに前記転流用主スイッチ信号合成手段(43)から得られた前記合成信号(Psa)を加算し、前記第1〜第6の主スイッチ基準信号(Psuu〜Pszz)から選択された別の1つに前記ターンオン調整信号用比較手段(41)から得られた前記主スイッチターンオン調整信号(Psb)を減算して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ(S1、S2、S3、S4、S5、S6)を制御するための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ用合成信号(Psau、Psax、Psav、Psay、Psaw、Psaz)を形成するためのものであって、前記位相検出手段(33)から得られた各段の電流位相信号(IP)において、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が最も大きく且つ負の極性を有しているものの相に属する前記第1、第3及び第5の主スイッチ基準信号(Psuu、Psvv、Psww)から選択されたものに前記転流用主スイッチ信号合成手段(43)から得られた前記合成信号(Psa)を加算し、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が最も小さく且つ正の極性を有しているものの相に属する前記第1、第3及び第5の主スイッチ基準信号(Psuu、Psvv、Psww)から選択されたものから前記ターンオン調整信号用比較手段(41)の前記主スイッチターンオン調整信号(Psb)を減算し、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が最も大きく且つ正の極性を有しているものの相に属する前記第2、第4及び第6の主スイッチ基準信号(Psxx、Psyy、Pszz)から選択されたものに前記転流用主スイッチ信号合成手段(43)から得られた前記合成信号(Psa)を加算し、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が最も小さく且つ負の極性を有しているものの相に属する前記第2、第4及び第6の主スイッチ基準信号(Psxx、Psyy、Pszz)から選択されたものから前記ターンオン調整信号用比較手段(41)の前記主スイッチターンオン調整信号(Psb)を減算して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ用合成信号(Psau、Psax、Psav、Psay、Psaw、Psaz)を形成する転流用主スイッチ基準信号合成手段(44)と、
    前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ合成信号(Psau、Psax、Psav、Psay、Psaw、Psaz)に対応する第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ制御信号(Gs1、Gs2、Gs3、Gs4、Gs5、Gs6)を形成して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ(S1、S2、S3、S4、S5、S6)に送る主スイッチ制御信号発生手段(45)と、
    前記第2の補助スイッチ基準信号比較出力(Pqb)と前記第3の補助スイッチ基準信号比較出力(Pqz)との論理和出力(Pqaa)を形成する第2のOR回路手段(51)と、
    前記第1の補助スイッチ基準信号比較出力(Pqa)と前記第3の補助スイッチ基準信号比較出力(Pqz)との論理和出力(Pqbb)を形成する第3のOR回路手段(52)と、
    前記位相検出手段(33)から得られた前記電流位相信号(IP)と前記第2及び第3のOR回路手段(51、52)の出力(Pqaa、Pqbb)に基づいて前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチ(Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6)のための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチパルス信号(Pqu、Pqx、Pqv、Pqy、Pqw、Pqz)を形成するものであって、前記位相検出手段(33)から得られた電流位相信号(IP)の各段において、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が最も小さく且つ正の極性を有しているものの相に属する前記第1、第3及び第5の補助スイッチパルス信号(Pqu、Pqv、Pqw)から選択されたものを前記第2のOR回路手段(51)の出力(Pqaa)で形成し、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が2番目に小さく且つ正の極性を有しているものの相に属する前記第1、第3及び第5の補助スイッチパルス信号(Pqu、Pqv、Pqw)から選択されたもを前記第3のOR回路手段(52)の出力(Pqbb)で形成し、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が最も小さく且つ負の極性を有しているものの相に属する前記第2、第4及び第6の補助スイッチパルス信号(Pqx、Pqy、Pqz)から選択されたもを前記第2のOR回路手段(51)の出力(Pqaa)で形成し、前記第1、第2及び第3相電流(Iu、Iv、Iw)の内で絶対値が2番目に小さく且つ負の極性を有しているものの相に属する前記第2、第4及び第6の補助スイッチパルス信号(Pqx、Pqy、Pqz)から選択されたものを前記第3のOR回路手段(52)の出力(Pqbb)で形成し、前記第1〜第6の補助スイッチパルス信号(Pqu〜Pqz)の内で前記第2及び第3のOR回路手段(51,52)の出力(Pqaa、Pqbb)を使用することが選択されなかったものを零レベル信号で形成する補助スイッチパルス信号形成手段(53)と、
    前記補助スイッチパルス信号形成手段(53)から得られた前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチパルス信号(Pqu、Pqx、Pqv、Pqy、Pqw、Pqz)に対応する第1、第2、第3、第4,第5及び第6の補助スイッチ制御信号(Gq1,Gq2、Gq3、Gq4、Gq5、Gq6)を形成して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の補助スイッチ(Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6)に送る補助スイッチ制御信号発生手段(54)と
    から成ることを特徴とする請求項1又 2 載の電力変換装置。
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