JP4150330B2 - 生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法 - Google Patents

生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は核酸等の生体関連物質を検出するために用いられる生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法に関する。
近年、多数遺伝子の一括発現解析を可能とするDNAマイクロアレイ法(DNAチップ法)と呼ばれる分析法が開発されている。
このようなDNAマイクロアレイの例として、複数の区画を中空繊維により形成し、各中空繊維にはキャプチャープローブをゲル状物を介して保持されている生体関連物質検出用マイクロアレイが提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
上記マイクロアレイは、例えば以下の(1)〜(3)を順次行う方法により製造される。
(1) 複数本の中空繊維を、中空繊維の各繊維軸が同一方向となるように3次元に配列し、その配列をポリウレタン樹脂等の接着剤を用いて固定し、中空繊維束を製造する工程。
(2) キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を各中空繊維の中空部に導入し、重合反応を行い、キャプチャープローブが保持されたゲル状物を生成する工程。
(3) 繊維の長手方向に交叉する方向で、切断して中空繊維束を薄片化する工程。
この製造方法は、フォトリソグラフィー法やスポッティング法と比較して高価な製造設備を必要とせず、製造工程が簡略化できるという利点を有する。
また、製造されたマイクロアレイは、所定長の中空繊維の中空部にキャプチャープローブがゲル状物を介して保持されているため、単にシートの表面にキャプチャープローブを保持させる場合と比較すると、一区画により多くの量のキャプチャープローブを保持することができる。さらには電気泳動によるハイブリダイゼーション反応を行うことができ、検査時間の短縮が図れる。
WO 00/40942号公報 WO 01/98781号公報
しかし、上記のマイクロアレイは、中空繊維内壁とその中空部に形成されているゲル状物との界面に隙間を生じている場合がある。そのようなマイクロアレイを検査に使用した場合、隙間に検体が優先的に流れ、ゲル状物に保持されているキャプチャープローブの一部しか検体との反応に利用されない。
隙間が生じる原因として、酸素による重合阻害が考えられる。例えば、電気泳動用のスラブゲルを作成する場合であれば、酸素による重合阻害を防止するため、ゲル前駆体重合性溶液を予め脱気している。
しかし、上述のマイクロアレイを製造する際、ゲル前駆体重合性溶液中に溶解している酸素を除去するだけでは不十分であることが分かった。
具体的には中空繊維束を製造する際に使用したポリウレタン樹脂等の包埋剤に溶解している内在酸素が中空繊維の中空部へ移動し、重合反応を阻害することがわかった。
また、通常行われている窒素置換等の脱気操作では、ポリウレタン樹脂等に溶解している内在酸素を完全に除去することは非常に困難であることが分かった。
本発明者らは、上記の問題点を解決するため鋭意検討を行った結果、中空繊維束の最外周の中空繊維が最も内在酸素の影響を受けやすく、中空繊維内壁とその中空部に形成されているゲル状物との界面に隙間が生じることを見出した。
内在酸素の影響を排除する方法について検討した結果、中空繊維束の中空繊維が配置されている領域の周りを連続的または断続的に酸素遮断壁で囲うことにより、中空繊維を包埋している樹脂等に溶解している内在酸素が、ゲル前駆体重合性溶液を保持した中空繊維中空部へ浸透していくことを遮蔽でき、中空繊維内壁とその中空部に形成されているゲル状物との界面に隙間が生じないことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の (1) 〜 (5) の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法である。
(1) 複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程。
(2) 配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁を配置する工程。
(3) 前記酸素遮断壁を含む配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程。
(4) キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を該ブロック体の各管状体に導入し、重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を管状体内に保持する工程。
(5) 管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程。
また本発明は、以下の (1) 〜 (5) の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法である。
(1) 複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程。
(2) 配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程。
(3) ブロック体内に配列された配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁を配置する工程。
(4) キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を該ブロック体の各管状体に導入し、重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を管状体内に保持する工程。
(5) 管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程。
従来法では、酸素による重合阻害を回避するために、中空繊維束を不活性ガス雰囲気下に長時間(48時間以上)静置する必要があったが、本発明により、酸素による重合阻害の影響を極めて短時間で回避できるようになった。
本発明(第1の発明)は、以下の (1) 〜 (5) の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法である。
(1) 複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程(第1の工程)。
(2) 配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁を配置する工程(第2の工程)。
(3) 前記酸素遮断壁を含む配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程(第3の工程)。
(4) キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を該ブロック体の各管状体に導入し、重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を管状体内に保持する工程(第4の工程)。
(5) 管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程(第5の工程)。
第1の工程では、複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する。各々の管状体には後述するキャプチャープローブを含むゲル状物が保持される。管状体とは、中空繊維に代表されるものであり、その材質としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、芳香族ポリアミド等のポリアミド系中空繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカーボネート等のポリエステル系中空繊維、ポリアクリロニトリル等のアクリル系中空繊維、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系中空繊維、ポリメタクリル酸メチル等のポリメタクリレート系中空繊維、ポリビニルアルコール系中空繊維、ポリ塩化ビニリデン系中空繊維、ポリ塩化ビニル系中空繊維、ポリウレタン系中空繊維、フェノール系中空繊維、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレン等からなるフッ素系中空繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系中空繊維等が挙げられる。
管状体の内径は任意に設定できる。好ましくは、10〜2000μmである。また、管状体にはカーボンブラック等の黒色顔料を適量含有させたものを用いることもできる。
また管状体は、後述するゲル状物との密着性向上を目的として、予め親水化等の処理を行うことが好ましい(WO03/012423号公報参照)。
上記管状体は、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列される。配列方法としては、例えば、粘着性のシート状物に管状体を互いに平行に配置した後、シート状物を巻き取ることにより簀巻き状とする方法(特開平11-108928号公報参照)、2枚以上の多孔板を準備し、それらを穴が一致するように重ねあわせ、多孔板の各穴に管状体を挿入し、挿入後、多孔板の間隔を広げることにより複数本の管状体を3次元に配列する方法(特開2001-133453号、WO01/98781号公報参照)が例示できる。
第2の工程では、第1の工程で得られた配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁を配置する。酸素遮断壁とは、後述するブロック体に含まれる内在酸素が、各管状体への浸透を防止する機能を有する。ブロック体の形体が保持できる限り、その大きさ、材質、形に特に制限はない。たとえば、ブロック体を貫通し不活性ガスを導入可能で、好ましくは酸素透過性の小さい有機系管状体、金属、合金等の実質的に酸素を含まない気密な素材等を挙げることができる。酸素透過係数の小さい有機系管状体としては、高密度ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド6、ポリアミド66等のポリアミド、ポリフッ化ビニリデン等の塩素系材料、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。
内在酸素の影響は最外周に配列される管状体が最も影響を受けるため、酸素遮断壁は、配列の周囲、すなわち、配列を囲むように配置される(図1参照)。
酸素遮断壁は、連続的に配置させてもよく、断続的に配置させてもよい。断続的に配置させる場合には、内在酸素の遮断の程度を一様にするように、規則的に配置させることが好ましい。また、酸素遮断壁は生体関連物質を検出しうる物質が保持される管状体と平行に配置させることが好ましい。また、酸素遮断壁の数は多いほど望ましい。
上記の酸素遮断壁を配置するには、第1の工程に次いで同様の配列方法で、最外周に管状体、金属線等を配列させればよい。
また、酸素を透過しない膜等を最外周に配列されている管状体を囲むように配置させても良い。膜の材質としては、上記の有機系管状体に用いる高分子材料の他に、錫、金、アルミ等の金属膜が挙げられる。
第3の工程では、第2の工程で得られた酸素遮断壁を含む配列体を樹脂等で包埋し、ブロック体を製造する。包埋とは第1及び第2の工程で配列された管状体等の配列が乱れないように、管状体間に樹脂等を流し込み配列を固定することをいう。ここで包埋の際に使用される樹脂としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、包埋する際、第4の工程でゲル前駆体重合性溶液の導入を容易とするため、管状体の全長包埋するのではなく、片端を包埋しないで自由端とすることが好ましい(図2参照)。
第4の工程では、キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を該ブロック体の各管状体に導入し、重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を管状体内に保持する。
キャプチャープローブとは、核酸、アミノ酸、ペプチド、糖、脂質、抗体等の生体関連物質を検出しうる有機化合物、無機化合物等をいう。キャプチャープローブの一例として核酸を使用する場合には、狭義には、検出すべき遺伝子の塩基配列に相補的な塩基配列を有する核酸を指す。この場合、固定化された核酸は、検体とハイブリダイゼーションにより、検体中に存在する相補的な核酸配列を検出することができる。また、広義には、検体中に存在するタンパク質、ペプチド、糖等の化合物と特異的に結合することができる核酸を指す。この場合、固定化された核酸は、特異的に結合する化合物の検出するために利用される。
核酸を用いる場合、生細胞からのDNAの調製は、Blinらの方法(Nucleic Acids Res.3.2303(1976))等により行うことができる。また、RNAの抽出については、Favaloroらの方法(Methods.Enzymol.65.718(1980))等により行うことができる。
後述するようにキャプチャープローブは単量体、多官能性単量体等と共重合することにより、架橋構造に固定される。よって、キャプチャープローブには、ビニル基等の不飽和官能基が導入されていることが好ましい。例えばアミノ基を導入したキャプチャープローブを作成し、(メタ)アクリル酸等と反応させることにより、不飽和官能基を導入することができる(WO98/39351号公報参照)。
ゲル前駆体重合性溶液とは、キャプチャープローブ、単量体、多官能性単量体、重合開始剤、及び水等を含むものである。単量体としては、例えばアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルアミノエトキシエタノール、N−アクリロイルアミノプロパノール、N−メチロールアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメチルメタクリレート、メチルピロリドン、(メタ)アクリル酸、アリルデキストリン等の単量体の一種類または二種類以上と、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等との多官能性単量体を挙げることができる。重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩等のレドックス系や、2,2'-アゾビス(4-シアノペンチルカルボン酸)、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド等のアゾ系の開始剤である。
上記ゲル前駆体重合性溶液(以下、重合性溶液と称する場合がある)は、各管状体に導入され、管状体内で重合反応を実施することによりゲル状物が管状体内に保持される。重合性溶液は、例えば、以下の方法により管状体内へ導入される。まず第3の工程で製造したブロック体と低温で保存しておいた重合性溶液をデシゲーター内に設置する。重合性溶液は予め十分脱気しておく。ここで、窒素、ヘリウム等の不活性ガスを導入し、デシゲーター内を前記ガスで置換しておく。不活性ガスへの置換は、10〜20時間で実施される。
次にデシゲーター内を減圧状態とし、ブロック体の管状体が固定されていない自由端(酸素遮断壁として管状体を使用する場合は、その管状体は除く)を、重合性溶液中に浸す。次にデシゲーター内に不活性ガスを吹き込むことにより加圧状態し、各管状体内に溶液を導入する。
上記導入方法の場合、加圧状態にした際、酸素遮断壁として設けた管状体内には不活性ガスが導入される。
重合性溶液を導入した後、ブロック体を加温することにより重合反応を開始する。重合温度は使用する単量体等により適宜選択される。
重合反応後、管状体内にはキャプチャープローブを含むゲル状物が保持されている。
このように重合反応を完結させることにより、樹脂等により溶存していた酸素が、管状体へ浸透することが防止でき、酸素による重合阻害をうけることなく重合反応が完結する。
よって、管状体内に保持されたゲル状物は管状体の内壁と密着し、隙間が生じない。
第5の工程において、管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する。ブロック体の薄片化は、ミクロトーム、レーザー、等を使用することができる。得られる薄片の厚みは、5mm以下であり、好ましくは0.1mm〜1mmである。
また、本発明(第2の発明)は、以下の (1) 〜 (5) の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法である。
(1) 複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程。
(2) 配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程。
(3) ブロック体内に配列された配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁を配置する工程。
(4) キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を該ブロック体の各管状体に導入し、重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を管状体内に保持する工程。
(5) 管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程。
第2の発明は、酸素遮断壁を、ブロック体を作成した後に設ける点で第1の発明と相違する。具体的には第2の工程で得られたブロック体の配列の最外周に貫通孔を設ける。貫通孔を設けるには、ブロック体の配列の最外周にボーリング等により穴を穿つ方法が挙げられる。他の工程は第1の発明に準じて実施することができる。
本発明を以下の実施例によって更に詳細に説明する。
<実施例1>
(1)中空繊維の製造
三菱エンジニアリング(株)製のポリカーボネートを溶融紡糸し長さ600mmの非多孔質中空繊維(内径0.18mm、外径0.30mm)を260本製造した。
(2)ブロック体の製造
図3に示す配列固定器具を利用して中空繊維束からなる配列体を製造した。x軸は繊維の長手方向と一致する。
まず、直径0.32mmの孔が、孔の中心間距離を0.12mmとして、縦横各16列で合計256個設けられた厚さ0.1mmの多孔板2枚を準備した。これらの多孔板を重ね合わせて、そのすべての孔に(1)で得られた中空繊維を1本づつ通過させた。
x軸方向に各繊維に0.1Nの張力をかけた状態で2枚の多孔板の位置を移動させて、中空繊維の一方の端部から20mmの位置と100mmの位置の2ヶ所に固定した。即ち、多孔板の間隔を80mmとした。
次いで、多孔板間の空間の周囲3面を板状物で囲った。このようにして上部のみが開口状態にある容器を得た。
次にこの容器の上部から容器内に樹脂原料を流し込んだ。樹脂としては、ポリウレタン樹脂接着剤(日本ポリウレタン工業(株)ニッポラン4276、コロネート4403)の総重量に対し、2.5質量%のカーボンブラックを添加したものを使用した。25℃で1週間静置して樹脂を硬化させた。次いで多孔板と板状物を取り除き、ブロック体を得た。
(3)キャプチャープローブの製造
DNA/RNA 合成機(PEバイオシステムズ社製:model 394)を使用し、GCATのオリゴヌクレオチドを合成した。これらは一般的手法により脱保護及び精製して使用した。
得られたオリゴヌクレオチド50μl、グリシジルメタクリレート5μl及びジメチルホルムアミド(DMF)5μlを混合し、70℃で2時間反応させた。
反応終了後、水190μlを加え、100nmol/mlのメタクリレート基を有するGCAT(MA-GCAT)を得た。
(4)ゲル前駆体重合性溶液の調製及び重合反応
次に表1に示す質量比で混合した単量体及び開始剤を含むゲル前駆体重合性溶液を調製した。
Figure 0004150330
この溶液に対して(3)で調製したMA-GCATを0.5nmol/mlとなるように添加した。
次にブロック体及びキャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を温度調節可能なデシゲーター内に設置した。
初めに真空ポンプでデシゲーター内を30mmHgまで減圧した後、窒素ガスをデシゲーター内に供給し、780mmHgまで加圧した。この操作を5回繰り返し、デシゲーター内を窒素ガスに置換した。置換操作終了後、この状態で16時間放置した。
次に真空ポンプで20mmHgまで減圧した後、中空繊維束が固定されていない一方の端部(図2)を重合性溶液中に浸漬した。次いで、再度窒素ガスを吹き込んでデシゲーター内の圧力を780mmHgまで加圧することにより中空繊維の中空部にキャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を導入した。ただし、最外周の中空繊維(図3参照)は、酸素遮断壁として使用するため、前記重合性溶液は充填しなかった。
導入後、窒素ガスを3L/minの流量でデシゲーターに供給しながら、温度を55℃に昇温し、3時間重合を行った。
(5)薄片化
(4)で得られたブロック体を、ミクロトームを用いて繊維の長手方向と直交する方向でスライスし、厚さ0.5mmの薄片シートを得た。
得られた薄片シートを観察した結果、最外周に配列されている中空繊維に保持されたゲル状物は、中空繊維の内壁と密着しており、隙間は生じていなかった(図4参照)。
<比較例1>
比較例1において、実施例1では酸素遮断壁として使用された最外周に配置されている中空繊維にも、ゲル前駆体重合性溶液を導入した以外は実施例1と同様に操作を行った。
得られた薄片シートを観察した結果、最外周に配列されている中空繊維に保持されたゲル状物は、中空繊維の内壁と密着しておらず、隙間が生じていた(図5参照)。
ゲル前駆体重合性溶液を導入する際、十分に窒素置換したにもかかわらず、ウレタン樹脂等に溶解している酸素が重合反応を阻害したものと思われる。
本発明にかかる生体関連物質検出用ゲルマイクロアレイは遺伝子発現解析等に使用される。
管状体内にキャプチャープローブを含むゲル状物を保持したブロック体の斜視模式図および断面模式図である。 管状体の片端が自由端となっているブロック体を示した模式図である。 配列固定器具及び配列状態を示した模式図である。 実施例1で作製されたDNAマイクロアレイを実体顕微鏡で観察した観察像である。 比較例1で作製されたDNAマイクロアレイを実体顕微鏡で観察した観察像である。

Claims (4)

  1. 以下の(1)〜(6)の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法。
    (1)複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程
    (2)配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁として管状体配列する工程
    (3)前記酸素遮断壁及び前記配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程
    (4)前記酸素遮断壁の管状体内に不活性ガスを導入するとともに、キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を、前記配列体の管状体に導入する工程
    (5)前記重合性溶液の重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を前記配列体の管状体内に保持する工程
    (6)管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程
  2. 以下の(1)〜(6)の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法。
    (1)複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程
    (2)配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程
    (3)ブロック体内に配列された配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁として貫通孔を設ける工程
    (4)前記酸素遮断壁の貫通孔内に不活性ガスを導入するとともに、キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を、前記配列体の管状体に導入する工程
    (5)前記重合性溶液の重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を前記配列体の管状体内に保持する工程
    (6)管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程
  3. 以下の(1)〜(5)の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法。
    (1)複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程
    (2)配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁として金属、合金、金属線または金属膜配列する工程
    (3)前記酸素遮断壁及び前記配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程
    (4)キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を、前記配列体の管状体に導入して重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を前記配列体の管状体内に保持する工程
    (5)管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程
  4. 以下の(1)〜(5)の工程を順次行うことを含む生体関連物質検出用マイクロアレイの製造方法。
    (1)複数の管状体を、管状体の長手方向が同一方向となるように3次元に配列し配列体を製造する工程
    (2)配列体を包埋し、ブロック体を製造する工程
    (3)ブロック体内に配列された配列体の最外周に連続的または断続的に酸素遮断壁として金属、合金、金属線または金属膜配列する工程
    (4)キャプチャープローブを含むゲル前駆体重合性溶液を、前記配列体の管状体に導入して重合反応を行い、キャプチャープローブを含むゲル状物を前記配列体の管状体内に保持する工程
    (5)管状体の長手方向と交叉する方向で、切断してブロック体を薄片化する工程
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