JP4031386B2 - 繊維配列用装置およびこれを用いた繊維配列方法、繊維配列体の製造方法ならびに生体関連物質固定化マイクロアレイの製造方法 - Google Patents

繊維配列用装置およびこれを用いた繊維配列方法、繊維配列体の製造方法ならびに生体関連物質固定化マイクロアレイの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本の繊維を3次元配列するための繊維配列用装置、これを用いた繊維配列方法、この方法で繊維を配列して得られた繊維巻回物および繊維配列体に関する。さらにはこの繊維配列体から、特定の生体関連物質の検査、検出などに使用される生体関連物質固定化マイクロアレイを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数遺伝子の一括発現解析を行う方法として、DNAマイクロアレイ法(またはDNAチップ法という。)と呼ばれる分析法がある。
この方法は、マイクロアレイまたはチップと呼ばれる平面基板片上に、多数のDNA断片が高密度に整列しつつ固定化されたもの(以下、DNAチップという。)を用い、個々の固定化されたDNA断片において、核酸−核酸間ハイブリダイゼーション反応に基づく核酸検出・定量化を行う方法である。
この方法は、反応試料を微量化するとともに、多種の反応試料を再現性よく迅速・系統的に分析、定量可能な形とする技術であると理解され、注目されている。
【0003】
DNAマイクロアレイ法の具体的方法としては、例えば、研究対象である細胞の発現遺伝子などを蛍光色素などで標識したものをサンプルとし、このサンプルをDNAチップ上でハイブリダイゼーションさせることにより互いに相補的な核酸(DNAあるいはRNA)同士を結合させ、その箇所を蛍光色素などでラベル後、高解像度解析装置で高速に読みとる方法などが挙げられる。
このような方法によれば、サンプル中のそれぞれの遺伝子量を迅速に推定できる。
【0004】
核酸などの生体関連物質をチップ上に固定化するための技術としては、例えば特許文献1に記載されているように、生体関連物質の固定化担体として繊維を用いる方法がある。
この方法では、固定化担体である繊維が複数本、整然と3次元に配列された繊維配列体をまず作製し、この繊維配列体をスライスして薄片化することにより、繊維が高密度で配列した薄片状のチップを得ている。そして、ここでは、複数本の繊維が整然と配列された繊維配列体を製造するために、目的の配列パターンと同一パターンの孔を有する複数個の治具同士を使用している。
【0005】
具体的には、まず、これらの治具を、孔位置を揃えて相接するように配置しておき、それらの治具の同一位置関係にある孔に、生体関連物質の固定化担体である繊維をそれぞれ貫通させる。ついで、治具同士の間隔を拡げ、治具同士の間において3次元に配列した各繊維に張力を付与して整列させてから、これらの繊維間に硬化性の樹脂を充填、硬化させて繊維を固定する。
そして、このようにして樹脂で固定されたもの、すなわち繊維配列体を、繊維の長さ方向に対して略垂直にスライスすることにより、薄片状の生体関連物質固定化マイクロアレイが得られる。なお、ここで繊維には、あらかじめ生体関連物質を固定化しておいてもよいし、スライスの前に繊維に対して生体関連物質の固定化処理を行ってもよい。
このような方法によれば、同一の配列の生体関連物質固定化マイクロアレイを一度に多数枚製造することができる。
【0006】
一方、このような生体関連物質固定化マイクロアレイには、単位面積当たりの繊維数が多いこと、すなわち、単位面積当たりの固定された生体関連物質の種類が多いことが求められている。繊維数を多くするためには、繊維と繊維との配列ピッチを小さくする必要がある。また、そのためには、繊維自体を細くし、かつ、繊維を挿入する治具の孔径も小さくすることが要求される。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−239594号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されている方法においては、上述したように、多数の孔が形成された複数個の治具を使用し、各孔に1本ずつ繊維を挿入して貫通させる必要があるため、配列ピッチ、孔径、繊維外径を小さくすると次のような問題が発生した。
すなわち、孔に挿入する繊維を孔まで導く過程や、挿入する際などには、通常、微細なピンセットやノズルを利用して繊維を移動させるが、その際に、既に挿入されている隣接した孔における繊維が、ピンセットやノズルの動きの邪魔になることがあった。このような傾向は、特に配列ピッチ、孔径、繊維外径を小さくした場合に顕著となる。また、孔径を小さくするために繊維外径を細くすると、繊維の剛性が低下して、孔への挿入が一層困難になるという問題もあった。
また、特許文献1に開示されている方法では、繊維を1本ずつ挿入する作業が必要であり、すべての繊維を配列するためには非常に長時間を要した。
以上のように、繊維を生体関連物質の固定化担体として使用した繊維配列体を製造する従来のプロセスにおいては、繊維を高密度で効率よく配列することが難しく、特に工業的な大量生産を考慮した場合にはこのような非効率性は大きな問題であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、生体関連物質の固定化担体として繊維を使用した繊維配列体などを製造する際に、特定の繊維配列用装置を使用することによって、非常に短時間に効率的に、高密度、かつ、高精度に繊維を3次元配列できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の繊維配列用装置は、繊維を3次元配列するための繊維配列用装置であって、繊維を巻き取る繊維巻取手段と、前記繊維巻取手段に対して前記繊維を供給する繊維供給手段とを具備し、前記繊維供給手段は、前記繊維巻取手段に対して相対移動しながら繊維を供給する可動ガイドを備え、前記繊維巻取手段は、回転しながら周上に繊維を巻き取る繊維巻取用ボビンと、該繊維巻取用ボビンの周上の複数の所定位置にそれぞれ複数積層され、各外面上に前記繊維が配列される繊維配列用平板とを有していることを特徴とする。
前記繊維配列用平板は、その外面に、繊維が1本ずつ配列されるための複数の凹条が互いに略平行に形成されているとともに、前記凹条が前記繊維巻取用ボビンの軸に対して垂直となるように前記周上に積層されることが好ましい。
前記複数の所定位置における各積層物のうち、少なくとも1つの積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列される繊維の配列ピッチが、他の積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列される繊維の配列ピッチとは異なるようにされていてもよい。
また、前記繊維配列用平板には少なくとも2つの位置決め用貫通穴が形成され、前記周上には前記各位置決め用貫通穴に挿通する支柱が設けられていることが好ましい。
【0011】
本発明の繊維配列方法は、前記繊維配列用装置を用いて、繊維を3次元配列する繊維配列方法であって、前記複数の所定位置に、それぞれ1枚の繊維配列用平板を配置する第1工程と、前記繊維巻取用ボビンを所定回数だけ回転させるとともに、前記可動ガイドを動かしながら繊維を供給して、配置された前記繊維配列用平板上に前記繊維を配列していく第2工程と、繊維が配列された前記各繊維配列用平板上に、他の繊維配列用平板をそれぞれ積層する第3工程とを有し、前記第2工程と第3工程とを、複数回繰り返すことを特徴とする。
前記繊維は、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、無機繊維、天然繊維からなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
本発明の繊維配列体の製造方法は、前記繊維配列方法で3次元配列された前記繊維を固定することを特徴とする。その際、前記繊維間に硬化性樹脂を充填、硬化させ、固定することが好ましい。
前記繊維には、生体関連物質があらかじめ固定化されていてもよいし、固定された前記繊維に生体関連物質を固定化してもよい。
本発明の生体関連物質固定化マイクロアレイの製造方法は、前記繊維配列体を、繊維と交差する方向にスライスして、薄片化することを特徴とする。
本発明の繊維巻回物は、繊維巻取用ボビンと、その周上の複数の所定位置にそれぞれ2枚以上積層された繊維配列用平板からなる積層物とを有する繊維巻取手段と、各繊維配列用平板の外面上に配列、巻回された繊維とを有することを特徴とする。
前記複数の所定位置の各積層物のうち、少なくとも1つの積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列された繊維の配列ピッチが、他の積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列された繊維の配列ピッチとは異なっていてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
[繊維配列用装置]
図1は本発明の繊維配列用装置10を使用して、繊維1を3次元配列している様子を示す斜視図である。
この繊維配列用装置10は、繊維1を巻き取る繊維巻取手段11と、この繊維巻取手段11に対して繊維を供給する繊維供給手段12とを具備し、これらが基台13に取り付けられて構成されたものである。
この例の繊維供給手段12は、繊維1が巻き回されている繊維供給用ボビン14と、繊維1を下流へ送るガイドローラ15と、詳しくは後述する可動ガイド16とを備えて構成され、繊維供給用ボビン14からの繊維1がガイドローラ15、可動ガイド16を経て、繊維巻取手段11に供給されるようになっている。
【0013】
ここで可動ガイド16は、図2に拡大して示すように繊維1が挿通するノズル状のものであって、鉛直方向(Z軸方向)と水平方向(X軸方向)とにそれぞれ移動できるようになっている。
具体的には、図1中符号17は、断面が長方形の角柱からなり、長さ方向が水平方向となるように、その下面が基台13上に固定されたX軸ステージであって、上面上にはこの面に沿って水平方向に移動するX軸移動テーブル17aを備えている。また、符号18は、同じく断面が長方形の角柱からなり、長さ方向が鉛直方向となるように一側面がX軸移動テーブル17aに固定されたZ軸ステージであって、この側面と直角をなす一側面には、この面に沿って鉛直方向に移動するZ軸移動テーブル18aが備えられている。可動ガイド16は、このZ軸移動テーブル18aに固定されているために、Z軸移動テーブル18aの動きに同伴して鉛直方向および水平方向に移動自在であり、このように移動しながら繊維巻取手段11に対して繊維1を供給することができる。
なお、可動ガイド16が移動可能な水平方向とは、符号19で示す後述の繊維巻取用ボビンの軸19aと平行方向である。
【0014】
また、可動ガイド16には、可動ガイド16の移動を制御する図示略の制御手段が備えられ、可動ガイド16が移動するタイミング、方向、距離を任意にコントロールできるようになっている。
例えば、繊維巻取用ボビン19が1回転するごとに、可動ガイド16をどの方向にどれだけ移動させるかを、作業者があらかじめ操作盤20から制御手段に入力しておく。一方、繊維巻取用ボビン19には、ロータリエンコーダなどの回転角検出機構を備えたモータを接続しておき、繊維巻取用ボビン19が1回転するごとに、制御手段に信号が送られるようにしておく。このようにすることによって、可動ガイド16は、制御手段からの命令に沿って繊維巻取用ボビン19の回転に連動して移動する。
【0015】
ノズル状の可動ガイド16の内径は、繊維1の外径よりも10〜80%、好ましくは30〜50%大きく形成されていることが好ましい。ノズル状の可動ガイド16の外径は、その内径よりも40〜150%、好ましくは70〜100%大きく形成されていることが好ましい。また、ノズル状の部分の長さは、外径の5〜30倍、好ましくは10〜20倍とされていることがよい。また、ノズル状の可動ガイド16の材質は、ステンレスであることが好ましい。
【0016】
この例の繊維配列用装置10が備える繊維巻取手段11は、軸19aを中心として回転しながら周上に繊維1を巻き取るための繊維巻取用ボビン19と、この繊維巻取用ボビン19の周上の、複数の所定位置にそれぞれ2枚以上積層され、外面上に繊維1が配列される繊維配列用平板とを有して構成されている。
【0017】
繊維巻取用ボビン19は、図3(a)および(b)にも示すように、六角柱からなり、軸方向が水平方向となるように基台13に取り付けられ、軸19aを中心として回転するようになっている。
六角柱の6つの各側面には4本ずつ面に対して垂直に支柱21a,21bが設けられていて、繊維巻取用ボビン19全体としては、合計24本の支柱21a,21bを有している。特にこの例の支柱21a,21bは、各側面において、隣接する側面との境界辺の近傍に2本1組で設けられていて、2本の距離が狭い組(ピッチD)と、広い組(ピッチD)とがある。以下、ピッチDで設けられた支柱を精密ピッチ用支柱21aといい、ピッチDで設けられた支柱を拡幅ピッチ用支柱21bという。この例では、精密ピッチ用支柱21aおよび拡幅ピッチ用支柱21bはいずれも6組ずつとなっている。
【0018】
また、この例の繊維配列用装置10は、繊維配列用平板22a,22bとして図4(a)および(b)に示す2種のものをそれぞれ60枚ずつ、合計120枚備えている。
図4(a)の繊維配列用平板(以下、精密ピッチ用平板という。)22aは、繊維1が1本ずつ配列される10本の同形の凹条23aが、互いに略平行に、一方の面上に形成された矩形のものである。図4(b)の繊維配列用平板(以下、拡幅ピッチ用平板という。)22bも、精密ピッチ用平板22aと同様に10本の凹条23bが互いに略平行に一方の面上に形成された矩形のものであるが、精密ピッチ用平板22aに比べて、特に凹条同士の距離(ピッチ)と、平板の厚みとが大きくなるように形成されている。
また、この例では、精密ピッチ用平板22aの方が、拡幅ピッチ用平板22bに比べて、長さ(凹条に沿う方向)は長く幅は小さくされている。さらに、精密ピッチ用平板22aでは、形成された凹条23aの幅および深さは、繊維1の外径よりも5%程大きく形成され、拡幅ピッチ用平板22bでは、形成された凹条23bの幅および深さは、繊維1の外径よりも5〜20%程大きく形成され、精密ピッチ用平板22aにおいては、より正確に繊維1を配列できるようにされている。
【0019】
この例の精密ピッチ用平板22aは、厚さ0.42mmであって、幅10mm×長さ40mmの矩形平板の一方の面上に、幅0.3mm、深さ0.3mmの10本の凹条23aが、矩形平板の長さ方向に沿って、0.42mmピッチ(距離)で形成されている。また、この例の拡幅ピッチ用平板22bは、厚さ4.5mmであって、幅8mm×長さ170mmの矩形平板の一方の面上に、幅0.5mm、深さ2mmの10本の凹条23bが、矩形平板の長さ方向に沿って、4.5mmピッチで形成されている。
【0020】
また、これら繊維配列用平板22a,22bの両側端近傍には、符号24a,24bで示す円形の位置決め用貫通穴が1つずつ形成されていて、精密ピッチ用平板22aにおける2個の位置決め用貫通穴24a同士のピッチDは、精密ピッチ用支柱21a同士のピッチDと同じに形成されている。一方、拡幅ピッチ用平板22bにおける2個の位置決め用貫通穴24b同士のピッチDは、拡幅ピッチ用支柱21b同士のピッチDと同じに形成されている。さらに、各支柱21a,21bの外径は、各位置決め用貫通穴24a,24bの内径よりもクリアランス程度小さく形成されている。
【0021】
よって、精密ピッチ用平板22aの位置決め用貫通穴24aと精密ピッチ用支柱21aとを嵌合させ、拡幅ピッチ用平板22bの位置決め用貫通穴24bと拡幅ピッチ用支柱21bとを嵌合させることによって、図5に示すように、これら繊維配列用平板22a,22bを、繊維巻取用ボビン19の周上の複数の所定位置にそれぞれ正確に配置でき、さらに、他の繊維配列用平板22a,22bとを、こうしてすでに配置された各繊維配列用平板22a,22b上にそれぞれ重ねていき、積層することができる。こうして積層された精密ピッチ用平板22aの積層物25においては、詳しくは後述するが、繊維1は小さな配列ピッチで配列され、一方、拡幅ピッチ用平板22bの積層物26においては、繊維1は精密ピッチ用平板22aの積層物25よりも大きな配列ピッチで配列されることとなる。
なお、これら繊維配列用平板22a,22bを繊維巻取用ボビン19の周上に配置、積層する場合には、凹条23a,23bの形成された面が外面となるようにする。
また、この例では、60枚の精密ピッチ用平板22aは、6組の精密ピッチ用支柱21aにそれぞれ10段ずつ積層され、60枚の拡幅ピッチ用平板22bも、6組の拡幅ピッチ支柱21bにそれぞれ10段ずつ積層される。そして、これら各繊維配列用平板22a,22bには、10本ずつ凹条23a,23bが形成されているので、この例の繊維配列用装置10を使用することによって、繊維1を最終的に10列×10段に積層することができる。
【0022】
なお、図5においては、精密ピッチ用支柱21aに、精密ピッチ用平板22aと同形で凹条23aが形成されていないスペーサ31を嵌めてから、精密ピッチ用平板23aを10枚積層している。
【0023】
これら繊維配列用平板22a,22bは、正確なサイズの凹条23a,23bが形成されているかぎり、その材質や製造方法には制限はない。例えば、精密ピッチ用平板22aとしては、耐食性、強度などの点から、ステンレスの平板にフォトエッチングで凹条を形成したものや、ポリメタクリル酸メチルなどの樹脂を、精密な金型を用いた精密射出成形法により成形したものなどが好ましく使用される。拡幅ピッチ用平板22bとしては、精密ピッチ用平板22aと同様のものを好ましく使用できるほか、コスト、加工性などの点から、ステンレスやアルミニウムの平板を機械加工して、凹条23a,23bを形成したものも使用できる。
また、形成される凹条23a,23bの断面形状は図示例のような矩形に限定されず、凹条21の底部が繊維1の外形に沿う曲面状に形成されたもの(U字状)、台形状、V字状などであってもよい。
【0024】
また、図1の例の繊維配列用装置10は、このような繊維巻取手段11と繊維供給手段12とを備え、さらに、繊維供給手段12に供給される繊維1に対して張力を付与する張力付与手段27を備えている。
この例の張力付与手段27は、繊維供給用ボビン14に連結されたトルクモータ28と、ガイドローラ15の下流側に設けられたテンショナ29とを備え、これらにより、上述したように可動ガイド16が移動しつつ繊維1を供給する場合において、繊維1が過度に緊張したり弛んだりしないように、繊維1に一定範囲の張力を常時付与できるようになっている。
【0025】
以上説明したようにこの例の繊維配列用装置10によれば、繊維1を10列×10段に正確に配列することができ、また、精密ピッチ用平板22aの積層物25においては、繊維1は小さな配列ピッチで配列され、拡幅ピッチ用平板22bの積層物26においては、繊維1は精密ピッチ用平板22aの積層物25よりも大きな配列ピッチで配列される。よって、このような繊維配列用装置10を使用することによって、詳しくは後述するように、一端側が精密な配列ピッチで配列され、他端側がこれよりも拡幅された配列ピッチで配列された繊維配列体を2体得ることができる。
【0026】
また、この例では、各繊維配列用平板22a,22bに形成されている凹条23a,23bは10本とされ、このような繊維配列用平板22a,22bを10段に積層することにより、繊維を10列×10段に配列可能となっているが、1枚の繊維配列用平板22a,22bに形成される凹条23a,23bの本数および積層段数は、それぞれ複数であれば制限はなく、所望に設定できる。好ましくは、各繊維配列用平板22a,22bに形成される凹条23a,23bの本数は 5〜100本の範囲であり、このような繊維配列用平板22a,22bの積層段数は5〜100段の範囲である。
また、各段に使用する繊維配列用平板22a,22bごとに、形成される凹条23a,23bの本数を異なるようにして、段ごとに配列される繊維1の本数を変えてもよい。
また、この例では、精密ピッチ用平板22aにおける位置決め貫通穴24a同士のピッチはDとされ、拡幅ピッチ用平板22bにおける位置決め貫通穴24b同士のピッチはDとされているが、D=Dとしてもよい。その場合には、これに対応して支柱21a、21bのピッチについてもD=Dとする必要がある。
さらに、この例では、繊維巻取用ボビン19は六角柱であるが、軸19aを中心として回転することにより、繊維1を巻き取れるものであれば、六角柱に限定されない。例えば3〜5または7以上の側面を有する角柱でもよいし、角柱でなくてもよい。しかしながら、特に4〜8の側面を有する角柱を使用すると、繊維配列用平板22a,22bをその周上に安定に配置、積層しつつ、繊維1を配列でき好ましい。
【0027】
また、この例の繊維配列用装置10が備えている繊維配列用平板22a,22bは、平板に凹条23a,23bが形成され、凹条23a,23bに繊維1を配列させることにより、繊維1を所定位置に正確に配列させるものであり、好適に使用されるが、必ずしも凹条23a,23bが形成されたものでなくてもよい。例えば、繊維巻取用ボビン19の周上に配置された際に外面となる面に粘着層や接着層が形成されて、繊維1が固定される形態のものであってもよい。粘着層や接着層を形成するためには、平板の外面となる面上に粘着剤や接着剤を塗布する方法、平板の外面となる面上に市販の両面テープを貼着する方法などが挙げられ、粘着剤、接着剤、両面テープとしては、繊維1を侵さない材料からなるものを使用する。繊維1を侵す材料のものを使用すると、繊維1を配列している最中に、繊維1が切れてしまう可能性がある。接着剤としては、水溶性の酢酸ビニル系接着剤が好適である。
【0028】
[繊維配列方法および繊維巻回物]
次に、図示例の繊維配列用装置10を使用して、繊維1を10列×10段に配列させる具体的方法について説明する。
まず、繊維巻取用ボビン19の全ての拡幅ピッチ用支柱21bおよび精密ピッチ用支柱21aに、拡幅ピッチ用平板22bまたは精密ピッチ用平板22aの位置決め用貫通穴24a,24bを嵌め、1枚ずつ配置する第1工程を行う。この時点で繊維巻取用ボビン19の周上には、6枚ずつ合計12枚の拡幅ピッチ用平板22bおよび精密ピッチ用平板22aが、配置された状態となる。なお、精密ピッチ用支柱21aには、精密ピッチ用平板22aを配置する前に、必要に応じてスペーサ31を配置する。
【0029】
ついで、この繊維巻取用ボビン19を所定回数回転させるとともに、制御手段により可動ガイド16を動かして、配置された繊維配列用平板22a,22b上に繊維1を配列していく第2工程を行う。
すなわち、まず、繊維巻取用ボビン19を1回転させることにより、第1工程において配置された各繊維配列用平板22a,22bの一側端の凹条23a,23bに、可動ガイド16から供給された繊維1を順次挿入していく。ここで、拡幅ピッチ用平板22bの一側端の凹条23bと、精密ピッチ用平板22aの一側端の凹条23a,23bとは、同一周上にはないので、適宜可動ガイド16をX軸方向に移動させつつ繊維1を供給する。
こうして1回転させた後、隣の凹条23a,23bへと繊維1を挿入していくために、可動ガイド16をX軸方向に移動させるとともに、引き続き繊維巻取用ボビン19を回転させる。
この例の繊維配列用平板22a,22bには、1枚につき10本の凹条23a,23bが形成されているので、繊維巻取用ボビン19を10回転させることにより、他側端の凹条23a,23bにまで繊維1を順次配列でき、配置された繊維配列用平板22a,22bにおけるすべての凹条23a,23bに繊維1を配列することができる。
なお、こうして配列される繊維1には、張力付与手段27により1〜20mN、好ましくは5〜10mNの張力を付与することが好ましい。
また、可動ガイド16の先端と、繊維巻取用ボビン19との距離はできるだけ短いことが正確な配列の点から好ましく、可動ガイド16の先端と、この可動ガイド16からの繊維1が配列されている繊維配列用平板22a,22bの凹条23a,23bとの最短距離(クリアランス)は常時0.1〜2mmの範囲とすることがより好ましい。
【0030】
こうして第2工程を終了した後、繊維1が配列された各繊維配列用平板22a,22b上に、他の繊維配列用平板22a,22bをそれぞれ1枚ずつ積層していく第3工程を行う。
すなわち、第1工程の場合と同様に、繊維巻取用ボビン19の全ての拡幅ピッチ用支柱21bおよび精密ピッチ用支柱21aに、拡幅ピッチ用平板22bまたは精密ピッチ用平板22aの位置決め用貫通穴24a,24bを嵌めて、支柱21a,21bの各組に対して繊維配列用平板22a,22bを1枚ずつ積層する。この時点で繊維巻取用ボビン19の周上には、合計24枚の繊維配列用平板22a,22bが配置された状態となる。
【0031】
こうして第3工程が終了した後、再び、この繊維巻取用ボビン19を回転させるとともに、可動ガイド16をZ軸方向(上方)にも動かして、これら新たに配置された繊維配列用平板19の凹条23a,23bに順次繊維1を配列させる第2工程を行う。そして、さらに、第3工程を行う。
【0032】
以上のようにして第2工程と第3工程を所定の回数繰り返し、繊維配列用平板22a,22bを各組の支柱21a,21bに対して最終的に10枚積層し、最上段の繊維配列用平板22a,22bのすべての凹条23a,23bに繊維1を配列することにより、繊維を10列×10段に配列させることができる。なお、10段目、すなわち最上段の繊維配列用平板22a,22bに繊維を配列してから、その上に他の繊維配列用平板22a,22bを載置、積層する際(第3工程)に限っては、省略してもよいし、繊維配列用平板22a,22bを載置する代わりに、凹条23a,23bが形成されていない以外は繊維配列用平板22a,22bと同形同サイズの押さえ板を載置して、最上段の繊維1が凹条から飛び出さないようにしてもよい。
【0033】
このように繊維を10列×10段に配列させることによって、図6に示すような、繊維巻取用ボビン19とその周上の複数(この例では12箇所)の所定位置にそれぞれ2枚以上積層された繊維配列用平板22a,22bからなる積層物25,26とを備えた繊維巻取手段を有するとともに、各繊維配列用平板22a,22bの外面上に配列、巻回された繊維1とを有する繊維巻回物30を得ることができる。また、特にこの例の繊維巻回物30は、合計12の積層物25,26を有しているが、精密ピッチ用平板22aからなる6つの積層物25と、拡幅ピッチ用平板22bからなる6つの積層物26とでは、これらを構成する繊維配列用平板22a,22bの外面上に配列される繊維1の配列ピッチが異なり、1つの繊維巻回物30中に、繊維1が2種の配列ピッチで配列された状態となっている。
【0034】
[繊維配列体の製造方法]
次に、上述した方法で得られた図6の繊維巻回物30から、図7に示すような繊維配列体32を2体製造する一方法について説明する。
この繊維配列体32は、10列×10段に配列した繊維1のうち、精密ピッチ用平板22aで精密に配列された部分(精密ピッチ用平板22aからなる積層物25同士の間に位置する部分)が、その配列状態を維持したまま硬化性樹脂33でブロック状に固定され、一方、拡幅ピッチ用平板22bで配列された部分が、拡幅ピッチ用平板22bからなる積層物26によりその配列状態が維持されたものである。詳しくは後述するが、この繊維配列体32の硬化性樹脂33で固定された部分を、繊維1と交差する方向、好ましくは繊維1に略垂直な方向にスライスし、薄片化することによって、図8のような生体関連物質固定化マイクロアレイ35が得られる。なお、図7中、符号34は、枠部材であり、拡幅ピッチ用平板22bからなる積層物26がくずれないように嵌められたものである。
【0035】
このような繊維配列体32を図6の繊維巻回物30から製造する方法としては、精密ピッチ用平板22aからなる積層物25同士の間に渡された10列×10段の繊維1を囲むためのポッティングブロックを使用する方法がある。
ポッティングブロックとしては、例えばアルミニウムなどの金属からなり、図9に示すように4片の板状のブロック片36a,36b,36c,36dを図示のように組み合わせることにより筒状となるものが好ましく使用できる。また、これら4片を組み合わせて筒状とした時に、内壁面となる面と、ブロック片同士が接触する面には、非接着性の高いテフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなるシート状物37を各面に貼着するなどして、離型処理することが好ましい。このように離型処理がなされていると、後にポッティングブロック36の中空部36eに硬化性樹脂液を流し込み、これを硬化させた後に、ポッティングブロック36と硬化した樹脂とを容易に剥離することができる。また、金属からなるブロック片36a,36b,36c,36dにこのように離型処理する代わりに、ポッティングブロック自体を非接着性の高い樹脂から形成してもよい。
【0036】
また、筒状のポッティングブロック36の内壁面のうちの一面には、この例のように一端に向けて拡径する半円錐状の切り欠き38が形成され、後述するようにして硬化性樹脂液をポッティングブロック36の中空部36eに流し込み、充填する際の充填口とされていることが好ましい。
【0037】
このようなポッティングブロック36で、図10に示すように、精密ピッチ用平板22aからなる積層物25同士の間の繊維1を囲むように、かつ、ポッティングブロック36において充填口が形成されていない側の一端が、一方の精密ピッチ用平板22aの積層物25に密着するように固定する。また、その際には、ポッティングブロック36と積層物25との密着部分から、後に充填される硬化性樹脂液が洩れないように、剥離性と弾力性を備えたシリコーンゴムなどからなるシール部材を介在させる。
その後、充填口が形成されている側の一端(開口端)が上方となるようにして、ポッティングブロック36に形成された充填口から、ポッティングブロック36の中空部36e内へ硬化性樹脂液を流し込む。その後、所定温度で所定時間放置して、流し込まれた硬化性樹脂液を硬化させる。
【0038】
なお、このように硬化性樹脂液を充填する際には、あらかじめ硬化性樹脂液を真空下において撹拌し、脱泡しておくことが好ましい。このように脱泡しておくと、硬化後の樹脂の内部には空隙がなく、繊維1間にも十分に樹脂が行き渡った状態となる。さらに好ましくは、このように硬化性樹脂液を十分に脱泡しておくとともに、上述の樹脂充填作業を減圧下で行うことが好ましい。
【0039】
ポッティングブロック36内に充填した硬化性樹脂液が硬化した後、ポッティングブロック36を4片のブロック片36a,36b,36c,36dに分解することにより、精密に10列×10段に配列された繊維を樹脂でブロック状に固定することができる。
【0040】
また、以上説明した方法と同様にして、この繊維巻回物30における他の精密ピッチ用平板22aからなる積層物25同士の間の繊維1も硬化性樹脂33で固定し、図11に示す状態とする。
その後、この繊維巻回物30における10列×10段の繊維1を適宜切開するとともに、すべての精密ピッチ用平板22aを取り外し、さらに、拡幅ピッチ用平板22bも、図11中符号26aで示される2つの積層物を残す以外はすべて取り外すことにより、図7の状態の繊維配列体32を2体、得ることができる。
【0041】
なお、ここで使用される硬化性樹脂33の種類としては、硬化性樹脂液が常温において低粘度の液状であり、ポッティングブロック36の中空部36eへの充填および硬化を常温で行え、硬化した後に刃物などで容易に一定の厚さに薄片化でき、さらに、得られた薄片が欠けたり割れたりしない適度の硬度と弾力性を有するものが好ましい。このような硬化性樹脂33としては、例えばウレタン樹脂などの2液反応硬化性樹脂が挙げられる。
【0042】
(繊維)
以上のようにして配列され、さらには固定される繊維1の種類としては特に制限はなく、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、無機繊維などの化学繊維や、天然繊維、およびこれらの複合繊維等が挙げられる。
合成繊維としては、ナイロン6、ナイロン66、芳香族ポリアミドなどのポリアミド系の各種繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのポリエステル系の各種繊維、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系の各種繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系の各種繊維、ポリビニルアルコール系の各種繊維、ポリ塩化ビニリデン系の各種繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリウレタン系の各種繊維;フェノール系繊維、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどからなるフッ素系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル系樹脂を用いた繊維、ポリカーボネート系樹脂を用いた繊維などが挙げられる。
【0043】
半合成繊維としては、ジアセテート、トリアセテート、キチン、キトサンなどを原料としたセルロース系誘導体系各種繊維、プロミックスと呼称される蛋白質系の各種繊維などが挙げられる。
再生繊維としては、ビスコース法や銅−アンモニア法、あるいは有機溶剤法により得られるセルロース系の各種再生繊維(レーヨン、キュプラ、ポリノジック)などが挙げられる。
無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、Au、Ag、Cu、Alなどの金属繊維などが挙げられる。
天然繊維としては、綿、亜麻、苧麻、黄麻などの植物繊維、羊毛、絹などの動物繊維、石綿などの鉱物繊維などが挙げられる。
【0044】
繊維配列体32の製造には、これら繊維1を適宜使用できるが、繊維1を配列する際には、上述したように繊維1に張力を付与するので、好ましくは、これらのなかでも弾性率および降伏強度の高いポリカーボネート系繊維、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、芳香族ポリアミド繊維などが好ましく用いられる。
また、天然繊維以外の繊維は、溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾式紡糸法などの公知の紡糸技術や、これらを組み合わせた技術により得られ、このようにして得られたものをいずれも使用できる。
さらに、これら繊維1は、無処理のものをそのまま用いてもよいが、必要に応じて、反応性官能基を導入したものを使用してもよいし、プラズマ処理やγ線、電子線などの放射線処理を施したものを使用してもよい。
【0045】
また、これらの繊維1の形態には特に制限はなく、モノフィラメントであってもよく、マルチフィラメントであってもよい。さらに、短繊維を紡績した紡績糸でもよい。また、中空繊維、多孔質構造の繊維などでも良い。中空繊維は、特殊なノズルを用いた公知の方法などで製造することができる。
【0046】
また、繊維1の外径にも特に制限はなく、所望の外径のものを使用できるが、外径が小さすぎると破断しやすくなるなど、取扱性が低下する。一方、繊維1の外径が小さいほど、繊維1を高密度に配列させることが可能となる。よって、繊維1の外径は取扱性と所望の配列密度との兼ね合いにより設定するが、繊維1の外径は500μm以下が好ましく、より好ましくは300〜100μmである。繊維1としてマルチフィラメントを使用する場合には、83dtex/36フィラメントや82dtex/45フィラメントなどをそのまま用いることもできる。
【0047】
例えば、繊維配列体32から生体関連物質固定化マイクロアレイ35を製造する際に、繊維1として外径150μmのモノフィラメントを使用し、これを200μmの配列ピッチで配列した場合、1cmの正方形内に配列可能な繊維1の本数は2400本である。したがって、1本の繊維に1種類の生体関連物質を固定化することにより、1cmあたり2400種類の生体関連物質を固定化することができる。また、外径が200μm程度の多孔質繊維、中空繊維または多孔質中空繊維のモノフィラメントを200μmの配列ピッチで配列した場合、1cmあたり約1000本の繊維1が配列された繊維配列体32を得ることができ、1本の繊維1に1種類の生体関連物質を固定化することにより、1cmあたり1000種類の生体関連物質を固定化することができる。
【0048】
[生体関連物質固定化マイクロアレイの製造方法]
次に、上述したようにして得られた繊維配列体32から、生体関連物質固定化マイクロアレイ35を製造する方法について説明する。
ここで繊維1として、あらかじめ生体関連物質が固定化されたものを用いた場合には、この繊維配列体32を、繊維1と交差する方向にスライスして、薄片化することにより、図8に示す、生体関連物質が固定化された繊維1が硬化性樹脂33により固定され、繊維1の断面が両面に露出した薄片状の生体関連物質固定化マイクロアレイ35を得ることができる。スライスの手段は適宜選択され、ミクロトーム、レーザー等が使用される。スライスの方向は、繊維1と交差する方向であればよいが、好ましくは繊維1の長さ方向に対して垂直方向である。
繊維1に固定化された生体関連物質が、例えば、核酸である場合、得られた生体関連物質固定化マイクロアレイ100を検体と反応させてハイブリダイゼーションを行うことにより、繊維に固定化された核酸をプローブとして検体中に存在する特定のポリヌクレオチドを検出することができる。
【0049】
なお、繊維1として、マルチフィラメントや紡績糸などを用いる場合には、単繊維間の空隙に生体関連物質を固定することができ、繊維1として中空、多孔質繊維を用いる場合には、繊維1内の中空部や空隙に生体関連物質を固定することができる。
【0050】
一方、繊維1として、生体関連物質が固定化されていない多孔質繊維、中空繊維、多孔質中空繊維を用いた場合には、図12に示すように、生体関連物質を含む液体が各区画に入れられたウエルプレート39を用意し、各区画に、図7の繊維配列体32における拡幅ピッチ用平板22bの積層物26と枠部材34により配列状態が維持された側の各繊維1の端部を、1本ずつ浸す。ついで、繊維1の他端を減圧状態として、液体を吸引することによって、各繊維1の中空部や多孔質部に生体関連物質を含む液体がそれぞれ吸い上げられ、各繊維1内に生体関連物質を導入することができる。ウエルプレート39としては、市販のものを使用することができる。
そしてこの際、拡幅ピッチ用平板22bにおける繊維1の配列ピッチと、ウエルプレート39における各区画のピッチとをあらかじめ同じにしておくと、容易に各繊維の端部を1本ずつ各区画に浸すことができる。
なお、各繊維1に導入される生体関連物質の種類は、10列×10段の繊維1に対して全て異なっていてもよいし、一部同じ種類としてもよく、適宜設定できる。全て異なる場合には、100種類の生体関連物質が固定された生体関連物質固定化チップ35を得ることができる。
【0051】
このように繊維1内に導入される生体関連物質としては、
(1)核酸、アミノ酸、糖又は脂質、
(2)前記(1)の物質のうち少なくとも1種類の成分からなる重合物、
(3)前記(1)または(2)の物質と相互作用を有する物質、が挙げられる。
生体関連物質として核酸を用いる場合、生細胞からのDNAまたはRNAの調製は、公知の方法により行えばよい。例えばDNAの抽出については、Blinらの方法(Blin et al., Nucleic Acids Res. 3: 2303((1976))などにより、また、RNAの抽出については、Favaloroらの方法(Favaloro et al., Methods Enzymol.65:718(1980))などにより行うことができる。
さらに、鎖状若しくは環状のプラスミドDNAや染色体DNA、これらを制限酵素を使用して切断、または化学的に切断したDNA断片、試験管内で酵素などにより合成されたDNA、または化学合成したDNAなどを用いることもできる。
【0052】
また、これら生体関連物質を含む液体として、例えば、アクリルアミド水溶液を使用し、上述のようにして繊維の中空部、多孔質部などに吸引した後、その後50〜60℃に加熱することによって、生体関連物質を支持するゲルを中空部、多孔質部に固定することができる。
【0053】
以上説明したように、繊維1を3次元配列させる際に、繊維配列用装置10として、繊維を巻き取る繊維巻取手段11と、繊維巻取手段11に対して繊維1を供給する繊維供給手段12とを具備し、繊維供給手段12は、繊維巻取手段11に対して相対移動しながら繊維を供給する可動ガイド16を備え、繊維巻取手段11は、軸19aを中心として回転しながら周上に繊維1を巻き取る繊維巻取用ボビン19と、この繊維巻取用ボビン19の周上の複数の所定位置にそれぞれ複数積層され、各外面上に繊維1が配列される繊維配列用平板22a,22bとを有したものを使用することによって、繊維1を高密度、高精度で、短時間に非常に効率よく配列することができ、繊維配列体32を工業的に大量生産することも可能となる。すなわち、このような繊維配列用装置10を使用すると、従来のように、治具に形成された孔に繊維を1本ずつ挿入して貫通させるなどの手間がかからない。また、挿入する繊維をピンセットなどで孔まで導く必要がないので、既に挿入されている隣接した孔の繊維が、ピンセットなどによる繊維挿入作業の邪魔になるなどの問題も発生しない。また、繊維1を孔に挿入するのではなく凹条21に配列する作業であるため、繊維外径が細く剛性が低いものであっても、容易に配列でき、繊維1の高密度化が可能となる。
【0054】
すなわち、以上説明した繊維配列用装置10を使用することによって、たとえ繊維外径が小さく取扱いにくい繊維1であっても、高密度で正確に、しかも短時間で効率的に配列でき、繊維配列体32を大量生産でき、その結果、多種の試料を分析可能な生体関連物質固定化マイクロアレイ35をも大量生産することができる。
【0055】
また、特に、繊維配列用平板22a,22bとして、その外面に、繊維1が1本ずつ配列されるための複数の凹条23a,23bが互いに略平行に形成されているとともに、凹条23a,23bが繊維巻取用ボビン19の軸19aに対して垂直となるように繊維巻取用ボビン19の周上に積層されるものを使用することによって、より正確、確実に繊維1を配列することができる。
さらに、繊維配列用平板22a,22bとして、精密ピッチ用平板22aと拡幅ピッチ用平板22bとを使用することなどにより、一端側が精密な配列ピッチで配列され、他端側がこれよりも拡幅された配列ピッチで配列された繊維配列体32を容易に得ることができる。このような繊維配列体32を使用すると、上述したようにウエルプレート39を使用して各繊維1に容易に生体関連物質を導入することも可能となる。
【0056】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
繊維配列用平板として図4(b)の拡幅ピッチ用平板22bを一切備えず、図4(a)の精密ピッチ用平板22aのみを合計120枚備えた点、繊維巻取用ボビンとして、精密ピッチ用支柱21aのみが12組(24本)立てられた点の2点以外は、図1と同じ構成の繊維配列用装置10を用いて、直径0.3mmのポリカーボネイト製中空繊維を10列×10段に配列させた繊維巻回物を得た。
なお、ノズル状の可動ガイド16のX軸方向の移動速度は12000mm/min.とし、移動ピッチは精密ピッチ用平板22aにおける凹条23aのピッチと同じ0.42mmとした。また、こうして配列される中空繊維には、張力付与手段により5mNの張力を付与した。また、可動ガイド16の先端と、この可動ガイド16からの繊維1が配列されている精密ピッチ用平板22aの凹条との最短距離(クリアランス)は常時0.5mmとなるように設定した。また、繊維巻取用ボビン19の回転速度は10rpmとした。また、ノズル状の可動ガイド16の内径、外径、長さは、それぞれ0.4mm、0.7mm、12mmとした。
その結果、約1時間の作業時間で、10列×10段に正確に繊維1が配列された繊維巻回物を得ることができた。
【0057】
<実施例2>
図1の繊維配列用装置10を用いて、直径0.3mmのポリカーボネイト製中空繊維を10列×10段に配列させた図6に示すような繊維巻回物30を得た。
なお、ノズル状の可動ガイド16のX軸方向の移動速度は12000mm/min.とし、移動ピッチは、精密ピッチ用平板22aに対しては精密ピッチ用平板22aにおける凹条23aのピッチと同じ0.42mmとし、拡幅ピッチ用平板22bに対しては、拡幅ピッチ用平板22bにおける凹条23bのピッチと同じ4.5mmとした。また、こうして配列される中空繊維には、張力付与手段により5mNの張力を付与した。また、可動ガイド16の先端と、この可動ガイド16からの繊維が配列されている繊維配列用平板22a,22bの凹条23a,23bとの最短距離(クリアランス)は常時0.5mmとなるように設定した。また、繊維巻取用ボビン19の回転速度は10rpmとした。
その結果、約1時間の作業時間で、10列×10段であって、1つの繊維巻回物30中に、繊維1が2種の配列ピッチで配列された繊維巻回物30を得ることができた。
【0058】
<実施例3>
実施例2で得られた繊維巻回物30における、精密ピッチ用平板22aの積層物25同士で挟まれた部分2カ所に、図9のようなポッティングブロック36を配置して、中空部内に、図10に示すようにして、ポリウレタンエラストマー(コロネート4403/ニッポラン4276、コロネート6:ニッポラン4の割合で混合)の液を流し込み、硬化させ、図11の状態とした。その後、繊維1の切開、繊維配列用平板22a,22bの取り外しなどを適宜行い、1つの繊維巻回物30から、図7に示すような正確に繊維1が配列された、2個のブロック状の繊維配列体32を作成した。作業時間は、樹脂液を流し込む前までに約1時間を要した。
【0059】
<実施例4>
張力付与手段27のトルクモータ28を作動させず、また、上記クリアランスを3mmとした以外は実施例1と同様にして繊維1を配列させ、図6のような繊維巻回物30を得た。
【0060】
<実施例5>
張力付与手段27のテンショナ29を介さずに繊維1を供給した以外は実施例1と同様にして繊維1を配列させ、図6のような繊維巻回物30を得た。
【0061】
<実施例6>
クリアランスを10mmに設定した以外は実施例1と同様にして繊維1を配列させ、図6のような繊維巻回物30を得た。
【0062】
<実施例7>
精密ピッチ用平板として、凹条が形成されている代わりに、酢酸ビニル系接着剤からなる接着層が形成されたものを使用した以外は、実施例1と同様にして繊維1を配列させ、図6のような繊維巻回物30を得た。その後、実施例3と同様にして繊維1を樹脂固定し、2個のブロック状の中空繊維配列体を作成した。
【0063】
以上各実施例によれば、繊維を短時間で正確に配列することができ、特に実施例1〜3によれば、特に正確な繊維の配列が可能であった。また、実施例3では、そのような状態を維持したまま繊維が固定された良好な繊維配列体が得られた。
一方、実施例4、6では、繊維の配列状態が実施例1〜3よりは劣った。また、実施例5では、可動ガイド16の移動時に、繊維に対して大きなストレスがかかる傾向があった。
【0064】
<比較例1>
繊維配列用治具として、フォトエッチング法で作成した径0.32mmの孔が0.42mmピッチで縦横各7列に合計49個配列された、厚さ0.1mmのステンレス製多孔板2枚を用い、その多孔板の全ての孔に、ポリカーボネイト製中空糸(外径0.3mm×長さ1m)49本をそれぞれ挿通し、2枚の多孔板の間隔を50mmに設定した。
ついで、こうして配列された2枚の多孔板の間の中空糸をポッティング治具内に配置し、実施例3で使用したものと同じポリウレタンエラストマー(コロネート4403/ニッポラン4276)を、ポッティング治具と多孔板で囲まれた空間に流し込むことによって、縦、横、高さが20mm×20mm×50mmのブロック状の中空糸配列体を形成できた。作業時間は、樹脂液を流し込む前までに約6時間もかかった。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の繊維配列用装置を使用することによって、非常に短時間で繊維を正確に高密度で配列することができる。また、従来のように治具の孔に繊維を挿入することにより配列する方法に比べて、本発明によれば、繊維の配列間違えを防止することもできる。
よって、本発明によれば、生体関連物質が固定化した繊維の繊維配列体を効率的に製造し、これを繊維と交差する方向にスライスして、薄片化することにより、検体中の特定の生体関連物質の種類および量を検出可能な生体関連物質固定化マイクロアレイを容易に大量生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の繊維配列用装置の一例を示す斜視図である。
【図2】 図1の繊維配列用装置の備える可動ガイドを拡大した斜視図である。
【図3】 図1の繊維配列用装置の備える繊維巻取用ボビンの(a)斜視図と、(b)正面図である。
【図4】 図1の繊維配列用装置の備える(a)精密ピッチ用平板と(b)拡幅ピッチ用平板の斜視図である。
【図5】 図3の繊維巻取用ボビンの周上の所定位置に、図4の繊維配列用平板を配置、積層した状態を示す正面図である。
【図6】 本発明の繊維巻回物の一例を示す正面図である。
【図7】 本発明で製造される繊維配列体の一例を示す斜視図である。
【図8】 本発明で製造される生体関連物質固定化マイクロアレイの一例を示す斜視図である。
【図9】 本発明で使用されるポッティングブロックの一例を示す斜視図である。
【図10】 本発明の繊維配列体の製造方法を説明する説明図である。
【図11】 本発明の繊維配列体の製造方法を説明する説明図である。
【図12】 繊維配列体の各繊維に生体関連物質を導入する一方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 繊維
10 繊維配列用装置
11 繊維巻取手段
12 繊維供給手段
16 可動ガイド
19 繊維巻取用ボビン
19a 繊維巻取用ボビンの軸
21a 精密ピッチ用支柱
21b 拡幅ピッチ用支柱
22a 精密ピッチ用平板(繊維配列用平板)
22b 拡幅ピッチ用平板(繊維配列用平板)
23a,23b 凹条
24a,24b 位置決め用貫通穴
25,26 積層物
30 繊維巻回物
32 繊維配列体
35 生体関連物質固定化マイクロアレイ

Claims (13)

  1. 繊維を3次元配列するための繊維配列用装置であって、
    繊維を巻き取る繊維巻取手段と、
    前記繊維巻取手段に対して前記繊維を供給する繊維供給手段とを具備し、
    前記繊維供給手段は、前記繊維巻取手段に対して相対移動しながら繊維を供給する可動ガイドを備え、
    前記繊維巻取手段は、回転しながら周上に繊維を巻き取る繊維巻取用ボビンと、該繊維巻取用ボビンの周上の複数の所定位置にそれぞれ複数積層され、各外面上に前記繊維が配列される繊維配列用平板とを有していることを特徴とする繊維配列用装置。
  2. 前記繊維配列用平板は、その外面に、繊維が1本ずつ配列されるための複数の凹条が互いに略平行に形成されているとともに、前記凹条が前記繊維巻取用ボビンの回転軸に対して垂直となるように前記周上に積層されることを特徴とする請求項1に記載の繊維配列用装置。
  3. 前記複数の所定位置における各積層物のうち、少なくとも1つの積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列される繊維の配列ピッチが、他の積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列される繊維の配列ピッチとは異なるようにされていることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維配列用装置。
  4. 前記繊維配列用平板には少なくとも2つの位置決め用貫通穴が形成され、前記繊維巻取用ボビンの周上には前記各位置決め用貫通穴に挿通する支柱が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の繊維配列用装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の繊維配列用装置を用いて、繊維を3次元配列する繊維配列方法であって、
    前記複数の所定位置に、それぞれ1枚の繊維配列用平板を配置する第1工程と、
    前記繊維巻取用ボビンを所定回数だけ回転させるとともに、前記可動ガイドを動かしながら繊維を供給して、配置された前記繊維配列用平板上に前記繊維を配列していく第2工程と、
    繊維が配列された前記各繊維配列用平板上に、他の繊維配列用平板をそれぞれ積層する第3工程とを有し、
    前記第2工程と第3工程とを、複数回繰り返すことを特徴とする繊維配列方法。
  6. 前記繊維は、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、無機繊維、天然繊維からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項5に記載の繊維配列方法。
  7. 請求項5または6のいずれかに記載の繊維配列方法で3次元配列された前記繊維を固定することを特徴とする繊維配列体の製造方法。
  8. 前記繊維間に硬化性樹脂を充填、硬化させ、固定することを特徴とする請求項7に記載の繊維配列体の製造方法。
  9. 前記繊維には、生体関連物質があらかじめ固定化されていることを特徴とする請求項7または8に記載の繊維配列体の製造方法。
  10. 固定された前記繊維に生体関連物質を固定化することを特徴とする請求項7または8に記載の繊維配列体の製造方法。
  11. 請求項9または10に記載された方法で製造された繊維配列体を、繊維と交差する方向にスライスして、薄片化することを特徴とする生体関連物質固定化マイクロアレイの製造方法。
  12. 繊維巻取用ボビンと、その周上の複数の所定位置にそれぞれ2枚以上積層された繊維配列用平板からなる積層物とを有する繊維巻取手段と、
    各繊維配列用平板の外面上に配列、巻回された繊維とを有することを特徴とする繊維巻回物。
  13. 前記複数の所定位置の各積層物のうち、少なくとも1つの積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列された繊維の配列ピッチが、他の積層物を構成する前記繊維配列用平板の外面上に配列された繊維の配列ピッチとは異なることを特徴とする請求項12に記載の繊維巻回物。
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