JP2002086391A - 樹脂ブロックのスライス方法 - Google Patents

樹脂ブロックのスライス方法

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Atsushi Takahashi
厚 高橋
Kei Murase
圭 村瀬
Tadanobu Ikeda
忠信 池田
Osamu Maehara
修 前原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】内部にゲルを保持した繊維を有する樹脂ブロッ
クを、切り屑によるゲルの汚染が生じず、またブロック
の変形やスライス片のソリを小さく押さえて切断するこ
とを可能にする。 【解決手段】内部にゲルを保持した繊維を規則的に配列
した樹脂ブロックの薄片化に際し、刃角度1の小さい切
断刃を用い、切断速度を遅くして、スライスする。 【効果】 樹脂の変形を抑え、反りが小さい、薄く均一
なスライス片を得ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂ブロック内部
に樹脂ブロックと硬度の異なる繊維を規則的に配列さ
せ、更には繊維内部に樹脂、繊維に対し硬度の小さいゲ
ルを充填したブロックを薄くかつ均一にスライスする方
法に関する。また、このようにして得られた繊維を含む
スライス薄片の用途は種々あるが、例えば繊維及び/又
はゲルにDNA等の生体高分子を保持させることにより
検査器具として用いることが可能である。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂ブロックのスライスに用いら
れる方法としては、硬質な回転刃を用い、回転させなが
ら樹脂ブロックをスライスする方法や、比較的刃角度の
大きい切断刃を用い、50〜300mm/sec.という速い
スピードでスライスする方法(特開平9−225890
号公報)が用いられてきた。また、金属細線を規則的に
配列し、ゴム成分で固めた物をスライスして使用するエ
ラストマーコネクタでは、比較的硬度が小さい樹脂ブロ
ックに対して周りを更に硬い樹脂で固めて変形を抑えス
ライスする方法(特開平10−80818号公報)が用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内部に
ゲルを保持した繊維を有する樹脂ブロックを回転刃を用
いてスライスする場合にはスライス時に生じる切り屑に
よってゲルが汚染されるという問題が生じやすくなる。
また、比較的速いスピードでスライスした場合、変形の
し易さは樹脂ブロックの形状にも依存し、ブロックの断
面積が非常に大きく、高さが低い、つまり太く短い樹脂
ブロックの場合には、樹脂ブロックは変形しにくいが、
逆に樹脂ブロックが縦長の場合、樹脂ブロック全体の変
形が大きくなり、薄く、均一にスライスすることは難し
くなる。更に、スライス速度を速くする場合には、切断
刃自体の強度を持たせるために切断刃を厚くし、刃角度
を大きくしなければならない。そのため、スライス時の
スライス片の変形(反り)が大きくなり、樹脂硬度が高い
場合には、スライス片が渦巻き状になりやすくなり、内
部にゲルを保持した繊維を有する樹脂ブロックの場合に
は、繊維やゲルの樹脂マトリクスからの剥離や脱落が生
じやすくなる。また、スライス速度を速くすることによ
って、樹脂にかかる応力が高くなり、樹脂スライス片の
伸縮が起こり、厚さ斑が生じやすくなる。また、刃の損
傷も生じやすく、そのため、スライス表面の面精度(粗
さ)が低下し、その使用において不具合を生じることが
ある。例えば、DNA等の生体高分子の検査器具として
用いた場合、刃傷部分は厚さむらなどにより光を散乱
し、生体高分子などの検出の際、悪影響を及ぼす。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決するために鋭意検討した結果、切断速度(スラ
イス速度)を遅く、刃角度の小さい切断刃を用いてスラ
イスすることによって、スライス時における変形、反り
を抑え、薄く、均一にスライスできることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は以下の発明を包含する。 (1)内部にゲルを保持した繊維を規則的に配列した樹
脂ブロックの薄片化に際し、刃角度5〜15度の切断刃
を用い、切断速度1〜20mm/min.でスライスすること
を特徴とする樹脂ブロックのスライス方法。 (2)切断速度が3〜10mm/min.である前記(1)に
記載の樹脂ブロックのスライス方法。 (3)切断面より下部を変形できないように固定した状
態でスライスする前記(1)又は(2)に記載の樹脂ブ
ロックのスライス方法。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる樹脂ブロックは、その内部にゲルを
保持した繊維を規則的に配列したものである。本発明に
用いられる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ABS、
ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリ
レートなどの汎用樹脂や、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、ブタジエン−スチレン系共重合
体、ウレタンメタクリレート樹脂などのゴム材料が用い
られる。本発明で用いられる刃角度5〜15度の切断刃
でスライスを行う場合、汎用樹脂でもスライスは可能で
あるが、より好ましい材料として汎用樹脂に比較して硬
度の小さいエラストマー材料が用いられる。本発明に用
いられる繊維としては、多孔質でも非多孔質でもよく、
中空繊維でも中実繊維でも特に限定されるものではない
が、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、無機繊維のごと
き化学繊維、及び天然繊維等が挙げられる。
【0007】合成繊維の例としては、ナイロン6、ナイ
ロン66、芳香族ポリアミド等のポリアミド系の各種繊
維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等のポリエステ
ル系の各種繊維、ポリアクリロニトリル等のアクリル系
の各種繊維、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオ
レフィン系の各種繊維、ポリビニルアルコール系の各種
繊維、ポリ塩化ビニリデン系の各種繊維、ポリ塩化ビニ
ル系の各種繊維、ポリウレタン系の各種繊維、フェノー
ル系の各種繊維、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフ
ルオロエチレン等からなるフッ素系の各種繊維、ポリア
ルキレンパラオキシベンゾエート系の各種繊維などが挙
げられる。また、衣料用以外の、例えば、ポリメチルメ
タクリレートやポリスチレンなどの透明非晶質高分子を
主材料とした光学繊維なども用いることができる。
【0008】半合成繊維の例としては、セルロースジア
セテート、セルローストリアセテート、キチン、キトサ
ン等を原料としたセルロース系誘導体各種繊維、プロミ
ックスと呼称される蛋白質系の各種繊維などが挙げられ
る。再生繊維の例としては、ビスコース法や銅−アンモ
ニア法、或いは有機溶剤法によるセルロース系の各種再
生繊維(レーヨン、キュプラ、ポリノジック等)などが
挙げられる。無機繊維の例としては、ガラス繊維、炭素
繊維などが挙げられる。天然繊維の例としては、綿、亜
麻、苧麻、黄麻などの植物繊維、羊毛、絹などの動物繊
維、石綿などの鉱物繊維などが挙げられる。
【0009】本発明に用いることができるゲルは、特に
制限されないが、例えば、アクリルアミド、N,N−ジ
メチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミ
ド、N−アクリロイルアミノエトキシエタノール、N−
アクリロイルアミノプロパノール、N−メチロールアク
リルアミド、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチル
メタクリレート、(メタ)アクリル酸、アリルデキスト
リン等から選ばれた少なくとも一種類の単量体と、メチ
レンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート等の多官能性単量体を、水
性媒体中で共重合したゲルを用いることができる。
【0010】本発明に用いられる繊維及び/又はゲルに
核酸、アミノ酸、糖又は脂質などの生体関連物質を固定
化することもできる。例えば、繊維に生体関連物質を固
定化する方法としては、繊維に生体関連物質を含む試料
を注入した後、繊維と生体関連物質との間の各種化学的
又は物理的な相互作用を利用することができる。このよ
うに生体関連物質を固定化した、ゲルを保持した繊維を
規則的に配列し、樹脂で包埋した樹脂ブロックをスライ
スしたものは、生体関連物質マイクロアレイとして利用
できる。
【0011】本発明における「ゲルを保持した繊維」と
は、ゲルが化学的又は物理的に保持された繊維を意味
し、例えば、多孔質もしくは非多孔質の中空繊維内にゲ
ルを保持したものや、多孔質もしくは非多孔質の中実繊
維の外側にゲル層を持ったものなどが挙げられる。ま
た、本発明における「規則的に配列」とは、例えば、隣
接する繊維が等間隔で配置されている状態を意味する。
【0012】本発明に用いられる「内部にゲルを保持し
た繊維を規則的に配列した樹脂ブロック」は、例えば、
二次元に規則的に穴のあいた金属プレートに、ゲルを保
持した繊維を通した後、ウレタン、エポキシ、シリコー
ン等の架橋タイプの樹脂で固めることにより製造するこ
とができる。また、中空繊維の場合、ゲルを保持せず、
樹脂ブロックを作製した後、ゲルを保持させてもよい。
【0013】本発明におけるスライス片の厚さは任意に
調整できるが、通常1〜5000μmである。特に、生
体関連物質マイクロアレイとして利用する場合は10〜
1000μmであることが好ましい。本発明において、
切断時にスライス状態に与える影響因子としては樹脂物
性、刃角度、逃げ角、刃の材質、切断速度(スライス速
度)等が挙げられる。
【0014】本発明におけるスライスで用いられる刃の
刃角度とは、図1の1に示される部分である。当該スラ
イスにおいて刃角度の大きい[すくい角(図1の3)が
小さい]切断刃を用いると、スライス時に切断刃がスラ
イス片を大きく持ち上げるために、刃先と樹脂との界面
における割れが起こり、それぞれ硬さの異なる樹脂と繊
維の界面の剥離、ゲルの脱落などが起こりやすくなる。
また、刃角度が小さすぎると切断刃自体の強度が低下
し、切断中の刃の変形(反り)や、損傷(刃こぼれ)が生じ
やすくなり、均一なスライス片が得られ難くなる。この
ような樹脂の割れ、繊維の剥離、ゲルの脱落などは、ス
ライス片を生体関連物質マイクロアレイとして用いる時
に検出の面などで障害となる。これらの問題が生じない
ようにするために、本発明においては、刃角度の小さい
切断刃を用いる。
【0015】本発明におけるスライス方法での逃げ角と
は図1の2で示される部分を示す。切断刃に前記の理由
により刃角度の小さいものを用いた場合、逃げ角は1〜
2度にすることが好ましい。切断刃の材質としては、カ
ーボン鋼、超硬合金、SUSなどが挙げられるが、超硬
合金は刃こぼれが生じやすく、本発明に適したスライス
用切断刃としては、カーボン鋼、SUSなどが好まし
い。
【0016】また、スライス時、スライス片の表面と刃
の表面との間に摩擦抵抗が生じる。このような摩擦抵抗
が大きくなると、スライス片が波打ち、薄く均一にスラ
イスすることが困難になる。この摩擦抵抗を軽減するた
めの方法として、例えば、刃先以外のスライス片との接
触面をスライス片表面がスライス時に傷つかない程度に
粗くする方法、刃先以外の接触面を摩擦係数の小さい材
料、例えばテフロン(登録商標)などでコーティングす
る方法、水などの液体媒体で濡らして又は媒体中でスラ
イスする方法などが挙げられる。特に、水で濡らしなが
らスライスする方法は樹脂ブロック中に存在するゲルの
乾燥を防ぐという観点からも好ましい方法である。
【0017】本発明おいて、切断面より下部を変形でき
ないように固定する方法としては、直方体又は立方体の
ブロックに対しては、側面をプレートなどで抑える方
法、ブロックと同じ寸法の型をつくりその型にブロック
をはめ込み、スライス中の変形を抑える方法、円柱のブ
ロックに対しては、V字型の治具で抑える方法などがあ
る。
【0018】その具体的な例としてスライス装置の樹脂
固定用治具を図2に示す。固定用治具は1の移動プレー
ト上に配置され、このプレートが直線的に移動すること
によってスライスを行うが、移動方法はプレートを固定
し、切断刃を移動させスライスする方法でもよい。(2
は樹脂ブロックであり、3に示されるボルトによってし
っかりと固定されている。4に示す切断刃は水平な状態
に置かれている治具の上面近くを直線的に進むことによ
って治具上面より出ている樹脂ブロック部分をスライス
する。このとき切断刃は治具に接してしまっていると刃
こぼれが起こってしまい、また離れすぎているとスライ
ス時に樹脂の変形の原因となり、薄く均一にスライスす
ることが難しくなるため、本発明では治具上面と刃先の
間隔が0.1〜0.5mmの範囲であることが好ましい。
このように樹脂ブロックをスライスする厚さ部分以外は
固定し、スライスすることによって薄く、均一なスライ
ス片を得ることができる。また、厚さの調節は5に示す
マイクロメーターにより制御できる。)
【0019】本発明におけるスライス速度は、樹脂ブロ
ックを薄片化する際にスライス中の樹脂の変形しない速
度が好ましい。スライス中に樹脂ブロックの変形が生じ
ると薄く均一にスライスすることが困難になる。特に、
樹脂がエラストマーを主成分とする場合においてはこの
問題が顕著である。変形させないためには、樹脂ブロッ
クに変形を与えない遅い速度でスライスする方法か、変
形が追いつかないくらいの速い速度で切る方法が挙げら
れる。速い速度で切る場合、樹脂ブロックには大きな切
断力がかかる。このため、それに耐えうる厚く、刃角度
の大きい切断刃が必要になる。しかし、樹脂と硬さの異
なる繊維、ゲルをスライスする場合、刃角度が大きくス
ライス片の反りが大きくなると、ゲルの脱落、繊維、樹
脂の剥離が生じやすくなる。このような問題を解決する
ために、本発明においては、切断速度(スライス速度)
を遅くすることにより、スライス時における樹脂ブロッ
クの変形を抑えている。本発明において、切断速度(ス
ライス速度)は、1〜20mm/min.であり、生産性など
の面から、3〜10mm/min.であることが好ましい。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例によりその技術的
範囲が限定されるものではない。 (実施例1)下記の参考例にしたがって作製したポリエ
チレン中空繊維内にゲルを含有した樹脂ブロックを図2
に示す治具にしっかりと固定し、刃角度9度のカーボン
鋼製の切断刃を取り付け、スライス速度を5mm/min.とし
てスライスを行った。その結果、参考例1、2及び4で
作製した硬度の異なる2種類のウレタン樹脂ブロックに
対して、厚さ300±20μmの刃傷の付かないスライ
ス片を得ることができた。また、このスライス片は、中
空繊維と樹脂との剥離、ゲルの抜け落ちなどはなかっ
た。
【0021】(実施例2)参考例3及び4で作製した、
中空繊維にポリメチルメタクリレート(PMMA)を用いたウ
レタン樹脂ブロックを実施例1と同様の方法でスライス
を行った。その結果、厚さ300±20μmの刃傷の付
かないスライス片を得ることができた。また、このスラ
イス片は、中空繊維と樹脂との剥離、ゲルの抜け落ちな
どはなかった。
【0022】(実施例3)参考例1、2、4で作製した
樹脂ブロックを図2に示す固定治具を用いずに、樹脂ブ
ロックの下部2cmを固定し、上部3cmは固定しない状態
とし、刃角度9度のカーボン鋼切断刃を取り付け、スラ
イス速度5mm/min.でスライスを行った。その結果、厚
さ500±20μmの刃傷の付かないスライス片を得る
ことができた。
【0023】(比較例1)実施例1と同様の樹脂ブロッ
クを用い、ブロックを図2に示す治具に固定し、刃角度
9度のカーボン鋼製の切断刃を取り付け、スライス速度
を50mm/min.としてスライスを行った。刃先の変形、
破損などが起こりやすく、均一で、薄いスライス片を得
ることはできなかった。
【0024】(比較例2)実施例1と同様の樹脂ブロッ
クを用い、ブロックを図2に示す治具に固定し、刃角度
24度のカーボン鋼製の切断刃を取り付け、スライス速
度を5mm/min.としてスライスを行った。その結果、厚
さは300μmでスライス可能であったが、スライス片
の反りが大きく、樹脂と繊維間の剥離やゲルの脱落が見
られた。
【0025】(参考例1)繊維配列体の作製 直径0.32mmの孔が0.42ピッチで縦横核7列に合計49個配
列された、厚さ0.1mmの多孔板2枚を用い、その多孔板
の全ての孔に、ポリエチレン製中空繊維(外径0.3mm)4
9本を通過させ、2枚の繊維ガイド板の間隔を50mmとし治
具に固定した後、糸を張った状態で両端を固定した。
【0026】(参考例2)ポリウレタンエラストマー
(コロネート4403/ニッポラン4276及びコロネ
ート4403/ニッポラン4223)を適切な配合比で
混合し、前記の繊維配列体治具に流し込むことによっ
て、縦、横、高さが2cm×2cm×5cmの中空繊維配列体
樹脂ブロックを作製した。それぞれの樹脂ブロックの一
週間後のJIStypeA法による硬度を測定したところ、コロ
ネート4403/ニッポラン4276では90、コロネ
ート4403/ニッポラン4223では75であった。 (参考例3)外径300μmのPMMA中空繊維を用いたこ
と以外は参考例1及び参考例2と同様の方法で中空繊維
配列体を作製した。
【0027】(参考例4)ゲル保持繊維配列体の調製 <モノマー液及び重合開始剤液の調製>下記の質量比で
混合して、モノマー液及び開始剤液を調製した。 a)モノマー液 アクリルアミド 0.76 質量部 メチレンビスアクリルアミド 0.04 質量部 水 4.2 質量部 b) 開始剤液 2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩 0.01 質量部 水 4.99 質量部 <重合液の調製及び重合反応>上述のモノマー液a)、
開始剤液b)を混合して重合液を調製した。得られた重
合液を参考例2及び3で得られた中空繊維配列体の所定
列の中空繊維の中空部に充填し、内部が水蒸気で飽和さ
れた密閉ガラス容器に移し、80℃で4時間放置するこ
とによりアクリルアミドゲルの重合反応を行った。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂の変形を抑え、反
りが小さい、薄く均一なスライス片を得ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライス方法における切断時の状態を
示す図である。
【符号の説明】
1 刃角度 2 逃げ角 3 すくい角
【図2】スライス装置の樹脂固定用治具の一例を示す図
である。
【符号の説明】
1 移動プレート 2 樹脂ブロック 3 ボルト 4 切断刃 5 マイクロメーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 忠信 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 前原 修 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4F072 AA07 AA08 AB03 AB04 AB05 AB06 AB07 AB09 AB10 AC04 AD02 AD04 AD05 AD09 AD23 AD37 AD41 AD43 AD44 AD47 AK06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にゲルを保持した繊維を規則的に配
    列した樹脂ブロックの薄片化に際し、刃角度5〜15度
    の切断刃を用い、切断速度1〜20mm/min.でスライス
    することを特徴とする樹脂ブロックのスライス方法。
  2. 【請求項2】 切断速度が3〜10mm/min.である請求
    項1記載の樹脂ブロックのスライス方法。
  3. 【請求項3】 切断面より下部を変形できないように固
    定した状態でスライスする請求項1又は2記載の樹脂ブ
    ロックのスライス方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011072201A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Mitsubishi Rayon Co Ltd 生体関連物質保持薄片の製造方法
JP2011218504A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂スライス装置及びその方法
JP2018089733A (ja) * 2016-12-01 2018-06-14 日本ゼオン株式会社 積層体のスライス方法および複合シートの製造方法
JP2018140474A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 株式会社アドウェルズ 切削装置

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