JP4149713B2 - 感染症治療剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結核等の感染症を治療するための感染症治療剤に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
医療において、感染症治療剤の存在が不可欠であることは言うまでもないことである。現在、数多くの抗生物質や合成抗菌剤等の感染症治療剤が提供されており、医療現場において用いられている。
【0003】
しかしながら、現在、感染症治療剤として、主に提供されている抗菌剤には、耐性菌の出現という、不可避の問題が伴っていることも事実である。つまり、新たな抗菌剤が提供されることにより、新たな耐性菌が生み出されている、という皮肉な状態が続いている。
【0004】
例えば、単一感染症において、死亡率第1位を占めている結核は、最近の増加傾向が、世界的な問題となっている。さらに、殆どの抗生物質に対して耐性を有する耐性菌の存在も確認されており、この問題も顕在化しつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
最近になって、グラニュライシンと呼ばれる、NK細胞やCTLに発現している分子が、結核菌等の細菌に対する、直接の殺傷能力を有することが明らかとなっている〔Stenger,S.et al.,Science 282,121-125(1998)〕。
【0006】
グラニュライシンは、15Kの前駆体として造られた後、細胞傷害性顆粒内で、9Kにプロセシングされ、この9Kグラニュライシンが、抗菌活性を有することが知られている(Pena,S.V.et al.,J.Immunol,158,2680-2688(1997))。さらに、同じ細胞傷害性顆粒内分子であるパーフォリンが、標的細胞に穴を空け、グラニュライシンが、ここから細胞内に入り込み、細胞内において感染している細菌を殺傷する経路が報告されている〔Stenger,S.et al.,Science 282,121-125(1998)〕。
【0007】
このように、グラニュライシンは、感染防御に重要な役割を果たしていると考えられる。活性型の9Kグラニュライシンは、それに対する細菌の耐性の獲得も考え難く、抗生物質とは異なる特徴を有する感染症治療薬への応用が考えられる。また、最近になって、9Kグラニュライシンによる細胞内感染菌の除去に関するパーフォリン経路の存在が疑問視されている(David,H.C.et al.,J.Immunol,167,2734-2742(2001))。その上、この分子には、細胞傷害性が認められており(Pena,S.V.et al.,J.Immunol,158,2680-2688(1997))、これをそのまま投与した場合には、相当の副作用が懸念される。
【0008】
本発明が解決すべき課題は、グラニュライシンについて、さらに詳細に検討を行い、これを感染症治療剤として用いる手段を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、この課題を解決するために、鋭意検討を行った。その結果、15Kグラニュライシンが、マクロファージに取り込まれ、その後、活性化し、マクロファージ内に取り込まれた細菌を殺傷する、新たな経路が存在することを見出した。
【0010】
すなわち、それ自体、細胞傷害性を示さない15Kグラニュライシンを有効成分とすることにより、副作用が少なく、かつ、細菌が耐性獲得をし難く、有効な感染症治療剤を提供し得ることを見出した。
【0011】
本発明は、15Kグラニュライシンを有効成分とする、感染症治療剤(以下、本治療剤ともいう)を提供する発明である。
なお、本発明において、15Kグラニュライシンとは、上述したように、細胞傷害性顆粒に局在する、145アミノ酸からなる、分子量1万5千(15k) のタンパク質である。細胞傷害性顆粒内では一部切断されて、分子量9千(9k)のタンパク質として存在している(Pena,S.V., et al., J.Immunol., 158, 2680-2688 (1997), Stenger,S., et al., Science, 282, 121-125 (1998))。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
A.本治療剤の有効成分
本治療剤の有効成分として用いる15Kグラニュライシンは、生体から分離して用いることも可能であるが、生体微量成分である故、15Kグラニュライシンをコードする遺伝子を発現させて得られる、組換え蛋白質として用いることが好適である。また、15Kグラニュライシンをコードする遺伝子が組み込まれた、15Kグラニュライシンの体内発現ベクターを有効成分として、体内で15Kグラニュライシンを産生させることも、好適な手段である。
【0013】
▲1▼15Kグラニュライシンの組換え蛋白質
15Kグラニュライシンをコードする遺伝子配列は、既に報告されており(Jongstra, et al.,J.Exp.Med,165,601)、具体的には、配列番号1で表される塩基配列の遺伝子およびこれに対応するアミノ酸配列の15Kグラニュライシン蛋白質である。これを基に、15Kグラニュライシンをコードする遺伝子を効率的に調製して、この遺伝子を発現させることにより、15Kグラニュライシンの組換え蛋白質を調製することが可能である。
【0014】
具体的には、15Kグラニュライシンをコードする遺伝子配列の両端に対して相補的なヌクレオチド鎖を増幅用プライマーして、PCR法等の遺伝子増幅法により、15Kグラニュライシンをコードする遺伝子の遺伝子増幅産物を調製してする。
【0015】
これを、適切な遺伝子発現用ベクターに組み込み、かかる組換えベクターで形質転換を行った大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞などの適切な宿主から、所望する15Kグラニュライシンを得ることができる。
【0016】
ここで用いる遺伝子発現用ベクターは、通常発現しようとする遺伝子の上流域にプロモーター,エンハンサー,および下流域に転写終了配列などを保有するものを用いるのが好適である。
【0017】
また、15Kグラニュライシン遺伝子の発現は、直接発現系に限らず、例えばβ−ガラクトシダーゼ遺伝子,グルタチオン−S−トランスフェラーゼ遺伝子やチオレドキシン遺伝子を利用した融合タンパク質発現系とすることもできる。
【0018】
遺伝子発現用ベクターとしては、例えば、宿主を大腸菌とするものとしては、pQE,pGEX,pT7−7,pMAL,pTrxFus,pET,pNT26CIIなどを例示することができる。また、宿主を枯草菌とするものとしては、pPL608,pNC3,pSM23,pKH80などを例示することができる。
【0019】
また、宿主を酵母とするものとしては、pGT5,pDB248X,pART1,pREP1,YEp13,YRp7,YCp50などを例示することができる。
【0020】
また、宿主を哺乳動物細胞または昆虫細胞とするものとしては、p91023,pCDM8,pcDL−SRα296,pBCMGSNeo,pSV2dhfr,pSVdhfr,pAc373,pAcYM1,pRc/CMV,pREP4,pcDNAIなどを例示することができる。
【0021】
これらの遺伝子発現ベクターは、15Kグラニュライシンを発現させる目的に応じて選択することができる。例えば、15Kグラニュライシンを発現させる場合には、宿主として大腸菌,枯草菌または酵母などを選択し得る遺伝子発現ベクターを選択するのが好ましく、少量でも確実に活性を有するように15Kグラニュライシンを発現させる場合には、哺乳動物細胞や昆虫細胞を宿主として選択し得る遺伝子発現ベクターを選択するのが好ましい。
【0022】
また、上記のように既存の遺伝子発現ベクターを選択することも可能であるが、目的に応じて適宜遺伝子発現ベクターを作出して、これを用いることも勿論可能である。
【0023】
15Kグラニュライシン遺伝子を組み込んだ上記遺伝子発現用ベクターの宿主細胞への導入およびこれによる形質転換法は、一般的な方法、例えば宿主細胞が大腸菌や枯草菌である場合には、塩化カルシウム法やエレクトロポレーション法などを;宿主が哺乳動物細胞や昆虫細胞の場合はリン酸カルシウム法,エレクトロポレーション法またはリポソーム法などの手段により行うことができる。
【0024】
このようにして得られる形質転換体を常法に従い培養することにより、所望する15Kグラニュライシンが蓄積される。
かかる培養に用いられる培地は、宿主の性質に応じて適宜選択することができるが、例えば宿主が大腸菌である場合には、LB培地やTB培地などが、宿主が哺乳動物細胞の場合には、RPMI1640培地などを適宜用いることができる。
【0025】
この培養により得られる培養物からの15Kグラニュライシンの単離および精製は、常法に従い行うことが可能であり、例えば培養物を、15Kグラニュライシンの物理的および/または化学的性質を利用した各種の処理操作を用いて行うことが可能である。
【0026】
具体的には、タンパク沈澱剤による処理,限外濾過,ゲル濾過,高速液体クロマトグラフィー,遠心分離,電気泳動,特異抗体を用いたアフィニティクロマトグラフィー,透析法などを単独でまたはこれらの方法を組み合わせて用いることができる。
【0027】
以上のようにして、15Kグラニュライシンを単離・精製することが可能である。
15Kグラニュライシンは、これを、感染症治療剤の有効成分として使用することにより、血液中のマクロファージに取り込まれて、その中で活性化されることにより、マクロファージが貪食した、感染症を惹き起こす細菌類、ウイルス類、真菌類等を殺傷することにより、これらの微生物による感染症を治療することが可能となる。前述したように、15Kグラニュライシンは、9Kグラニュライシンと異なり、それ自体に細胞傷害性は認められず、投与による副作用が少ない感染症治療剤として、その効果が期待される。
【0028】
▲2▼15Kグラニュライシンの体内発現ベクター
この形態の本治療剤の有効成分は、上記の組換え蛋白質の発現に用いられた、15Kグラニュライシンをコードする遺伝子を、体内発現ベクターに組み込んだ、組換えベクターである。
【0029】
体内発現ベクターとしては、例えば、アデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
組換え体内発現ベクターは、例えば、上記のウイルス遺伝子を組み込んだコスミドベクターに、さらに、15Kグランニュライシンを発現可能な遺伝子を組み込んで、このコスミドベクターと、制限酵素処理を行った親ウイルスDNA−TPを、293細胞にトランスフェクションすることにより、この293細胞内で相同組換えが起こり、所望する体内発現ベクターが生産される。
【0030】
B.本治療剤の形態
▲1▼15Kグラニュライシンの組換え蛋白質を有効成分とした本治療剤
本治療剤の第1の形態は、15Kグラニュライシンを有効成分として配合するが、これと共に、適切な医薬製剤担体を配合して、製剤組成物の形態に調製することが可能である(15Kグラニュライシンのみでも勿論可能である)。医薬製剤担体としては、例えば、具体的な剤型に応じて、適宜医薬製剤担体として慣用され得る、充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、安定剤、溶解補助剤、崩壊剤、表面活性剤などの賦形剤や希釈剤を自由に選択することができる。製剤組成物の形態は、15Kグラニュライシンを、感染症の治療用途に効果に用い得る形態であれば特に限定されず、例えば、錠剤、粉末剤、顆粒剤、丸剤などの固剤であっても、液剤、懸濁剤、乳剤などの注射剤形態とすることもできる。また、15Kグラニュライシンに適切な担体を添加することによって、用時に液状とするべき乾燥品とすることも可能である。
【0031】
このようにして得られる本治療剤の投与量は、剤の投与方法、投与形態、患者の症状などに応じて適宜選択することが可能であり、特に限定されるべきものではない。
【0032】
このような各種の形態の医薬製剤は、その形態に応じて適当な投与経路、例えば、注射剤形態の場合には、静脈内、筋肉内、骨内、関節内、皮下、皮内、腹腔内投与などにより、固剤形態の場合には、経口や経腸投与などにより投与され得る。
【0033】
▲2▼15Kグラニュライシンの体内発現ベクターを有効成分とした本治療剤
上述のようにして調製され得る体内発現ベクターを、単離・精製して、これを生体に投与することにより、生体内に15Kグラニュライシンが産生され、この15Kグラニュライシンの薬理効果が発揮され得る。
【0034】
この場合の投与形態は、注射剤形態であることが一般的であり、静脈内、筋肉内、骨内、関節内、皮下、皮内、腹腔内投与などにより、投与され得る。
このような本治療剤の投与量は、剤の投与方法、投与形態、患者の症状などに応じて適宜選択することが可能であり、特に限定されるべきものではないが、一般には、有効成分である、15Kグラニュライシンを発現する体内発現ベクターを適度に調製して、この製剤を、適量、一日1回または数回に分けて投与するのが好適である。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を記載する。
〔試験例〕15Kグラニュライシンとマクロファージを共存させた場合の、結核菌に対する抗菌効果についての検討
(1)15Kグラニュライシンに対して特異的なモノクローナル抗体の調製
100〜200unit/ml のIL−2の存在下で培養したヒトの末梢血リンパ球(2×106 細胞/mlのヒト末梢血リンパ球を、10%牛胎児血清含有RPMI1640培地で、37℃・5%CO2 下で10日間培養を行った)より、常法に従ってRNAを抽出し、このRNAを鋳型として、RT−PCR法(PCRプライマー1:配列番号2、PCRプライマー2:配列番号3)を行い、15Kグラニュライシンの蛋白質全長をコードする領域を含む遺伝子部分〔Jongstra, et al.,J.Exp.Med,165,601:配列番号1のアミノ酸配列に相当する部分〕を相補的DNA(cDNA)の増幅産物として合成した。この15Kグラニュライシンの蛋白質全長をコードするcDNAを、哺乳動物用発現ベクターであるpRc/CMVまたはpcDL−SRα296に組み込み、得られた組換えベクターを生理食塩水に溶かして、マウスの皮下または皮内に免疫した。1〜2週間隔で、4〜5回免疫後、間接蛍光抗体法(後述の方法に準じて行った)により抗体価の上昇が認められたマウスの脾細胞を、常法に従って細胞融合した後、グラニュライシンに特異的に結合する抗体を産生するハイブリドーマを、再び間接蛍光抗体法で検索した。すなわち、上述した15Kグラニュライシンをコードする遺伝子で形質転換して、これを発現させた細胞(Cos7)を、4%パラフォルムアルデヒドで固定後、0.5%tween20で膜を可溶化し、これに、ハイブリドーマの培養上清を加えて、抗体を反応させた後、蛍光ラベルされた抗マウスIgG抗体を反応させ、蛍光を検出することにより、グラニュライシンに特異的に結合する抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニングした。その結果、9個のグラニュライシンに特異的に結合する抗体を産生するハイブリドーマが得られた。得られたハイブリドーマのそれぞれの培養上清を用いて、硫安沈澱およびプロテインGカラムによる精製を行い、15Kグラニュライシンに対するモノクローナル抗体を、2種類調製した。以下、これをモノクローナル抗体RF10(15Kグラニュライシンに対して結合するが、9Kグラニュライシンに対しては結合しない)と、モノクローナル抗体RC8(15Kグラニュライシンに対しても、9Kグラニュライシンに対しても結合する)ともいう。
【0036】
(2)15Kグラニュライシンに対するポリクローナル抗体の調製
グラニュライシンの部分アミノ酸配列(29アミノ酸)(J. Exp. Med. 165:601-614 (1987), J.Exp.Med., 172:1159-1163 (1990) ):Arg Thr Gly Arg Ser Arg Trp Arg Asp Val Cys Arg Asn Phe Met Arg Arg Tyr Gln Ser Arg Val Thr Gln Gly Leu Val Ala Gly (N5−1:配列番号4)の傘貝ヘモシアニンとの結合体で、ウサギを常法に従って免疫し、抗血清を得た。得られた抗血清について、硫安沈澱およびプロテインGカラムによる精製を行い、さらに上記の合成ペプチド(N5−1)を結合したカラムによるアフィニティークロマトグラフィーによる精製を行い、グラニュライシンに対するポリクローナル抗体(抗N5−1抗体)を調製した。
【0037】
(3)グラニュライシン含有培養上清の調製
配列番号1の塩基配列のうち、15Kグラニュライシン蛋白質に相当する部分をコードする塩基配列のヌクレオチド鎖を、常法により、pFLAG−CMVベクター(シグマ社製)に組み込んだ、遺伝子組換えベクターを作出した。なお、コントロールとして、遺伝子による組換えを行っていない、上記pFLAG−CMVベクターを用いた。これらの遺伝子組換えベクターを、Cos7細胞に導入し、これを、DMEM培地(ギブコ社製)において、5%CO2 ・37℃で培養を、72時間行った。培養終了後、培養物に、遠心分離(2500rpm ・20分・4℃)を施し、その培養上清を得た。
【0038】
各々の培養上清について、SDS-PAGEにより、蛋白質を分離した。電気泳動を行ったSDS-PAGEのゲルから、蛋白質をナイロン膜に転写した後、ブロッキング液(1% スキムミルク/ 洗浄液) で膜をブロックした後、この膜に対して、15Kグラニュライシンに特異的なモノクローナル抗体RF10を結合させて、これに対して酵素標識抗マウス抗体と発色基質を作用させて、バンドの発色を行った。その結果、15Kグラニュライシン蛋白質をコードする遺伝子を発現させて得た上清においては、分子量15Kを示すバンドが現れたが、コントロールは、このバンドは認められなかった。また、同様の試験を、15Kと9Kのグラニュライシンに対して結合するポリクローナル抗体N5−1を用いて行ったところ、15Kを示すバンドは認められたが、9Kを示すバンドは認められなかった。
【0039】
この結果により、上記のグラニュライシン培養上清には、15Kグラニュライシンが特異的に存在し、コントロール培養上清には、グラニュライシンは存在しないことが明らかとなった。
【0040】
(4)抗菌効果の検討
常法により、ヒト血液から分離したリンパ球を、プラスチック製のカルチャープレート(24ウエル/プレート)に、培地(RPMI1640,10%ヒト血清)に、培地1ml当り、2×107 細胞程度になるように、懸濁させ、これを、各ウエルに1mlずつ分注して、37℃で、24時間放置して、リンパ球をプレート壁に付着させて、この付着したマクロファージにおいて、15Kグラニュライシンの抗菌効果を検討した。
【0041】
次に、ウエル中にRPMI1640(10%ヒト血清)を、1ml添加して、ここに、結核菌(H37Rv,1×10〜1×10cfu)を、37℃、5%CO2 下で、4〜12時間、静置培養を行って、マクロファージに、結核菌を感染させた。感染完了後、Grn上清またはCont上清を、各1ml、ウエルに添加して、同条件で、2〜12時間静置培養を行った。
【0042】
培養終了後、培養上清を除去して、プレート内の付着細胞を、PBSで3回洗浄して、トータル5mlの1%サポニン水溶液で、細胞内の結核菌を抽出して、この抽出液を希釈し、平板寒天培地〔7H11培地(ギブコ社製)〕に播いて、37℃で14日間静置培養し、コロニー数を数えた。
【0043】
その結果を、第1図に示す。
第1図において、Contは、コントロール培養上清を表し、Grnは、グラニュライシン培養上清を表している。縦軸は、コロニー数を示している。横軸の1は、上述したように、マクロファージと結核菌と培養上清を接触させた結果を示している。2は、マクロファージ非存在下で、1と同様に、各培養上清と結核菌を静置培養、洗浄後、7H11平板寒天培地で静置培養し、結核菌のプレートにおける非特異的吸着の影響を確認した結果を示している。3は、上記のカルチャープレートにおいて、各培養上清1mlに、結核菌と共に、37℃で2時間、静置培養し、これを 7H11平板寒天培地で静置培養した結果を示している。
【0044】
この結果、15Kグラニュライシンは、マクロファージが介在することにより、結核菌に対する抗菌効果が認められることが明らかとなった。マクロファージが介在しない場合、15Kグラニュライシンに結核菌に対する抗菌効果は認められなかった。
【0045】
上記の試験例によって、15Kグラニュライシンには、抗菌作用が認められ、感染症治療剤の有効成分として用いることができることが明らかとなった。
15Kグラニュライシンを、Cos7細胞、HeLa、PC12等の細胞にトランスフェクトしたところ、培養上清中に、15Kグラニュライシンが検出されるが、細胞にダメージは見受けられなかった。なお、9Kグラニュライシンを、15Kグラニュライシンに代えて用いると、細胞傷害活性やアポトーシスを惹き起こすことが報告されている(Pena,S.V.et al.,J.Immunol,158,2680-2688(1997))。
【0046】
【発明の効果】
本発明により、15Kグラニュライシンを有効成分とする、副作用が認められず、かつ、有効な感染症治療剤が提供される。
【0047】
【配列表】
Figure 0004149713
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Figure 0004149713
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【図面の簡単な説明】
【図1】15Kグラニュライシンの、結核菌に対する抗菌効果を検討した結果を示す図面である。

Claims (10)

  1. 15Kグラニュライシンのみを有効成分として含む結核治療剤であって、
    該15Kグラニュライシンは、マクロファージに取り込まれた後、マクロファージが貧食した結核菌を殺傷し、
    前記結核治療剤は、細胞傷害活性を示さない治療剤であることを特徴とする結核治療剤。
  2. 15Kグラニュライシンと製薬製剤担体からなることを特徴とする請求項1に記載の結核治療剤。
  3. 前記製薬製剤担体が、希釈剤及び賦形剤から選択される一種以上である請求項2に記載の結核治療剤。
  4. 前記賦形剤が、充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、安定剤、溶解補助剤、崩壊剤、表面活性剤から選択される一種以上である請求項3に記載の結核治療剤。
  5. 前記結核治療剤が、固剤である請求項2に記載の結核治療剤。
  6. 前記固剤が錠剤、粉末剤、顆粒剤、丸剤のいずれかである請求項5に記載の結核治療剤。
  7. 前記結核治療剤が、液剤、懸濁剤、乳剤の少なくとも一つの注射剤形態である請求項2に記載の結核治療剤。
  8. 前記15Kグラニュライシンが、組換え蛋白質であることを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の結核治療剤。
  9. 15Kグラニュライシンをコードする遺伝子を組み込んで、15Kグラニュライシンを体内発現させるベクターを有効成分として含み、
    該15Kグラニュライシンは、マクロファージに取り込まれた後、マクロファージが貧食した結核菌を殺傷し、
    前記結核治療剤は、細胞傷害活性を示さない治療剤であることを特徴とする結核治療剤。
  10. 前記ベクターと製薬製剤担体からなる結核治療剤であって、前記結核治療剤が液剤、懸濁剤、乳剤の少なくとも一つの注射剤形態であることを特徴とする請求項9に記載の結核治療剤。
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