JP4149311B2 - デジタルレコーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルレコーダに関し、特に、好みに応じたソングエフェクトパッチを容易に作成することができると共に、再現性のある再生を容易にすることができるデジタルレコーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平2001−216765号公報に開示されているように、1つの曲(以後「デジタル音声データ」と呼ぶ)を独立して管理するために、デジタル音声データ毎に波形データの記憶場所に関するデータや付与するエフェクトの効果の設定に関するデータ(以後「ソングエフェクトパッチ」と呼ぶ)など種々のデータを含むソング管理データを作成し外部記録装置にデジタル音声データとソング管理データとを1つの組のソングデータとして記録するデジタルオーディオレコーダ(デジタルレコーダ)が知られている(特許文献1参照)。これらのデジタルレコーダは、デジタルレコーダ本体に、予めプリセットされたエフェクパッチ(以後「プリセットエフェクトパッチ」と呼ぶ)やユーザーが任意に変更可能なエフェクトパッチ(以後「ユーザーエフェクトパッチ」と呼ぶ)などが設けられており、デジタル音声データに各種のエフェクトの効果を付与できるよう構成されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−216765号公報(図1等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したデジタルレコーダでは、新しいソングデータを作成する場合には、ソングエフェクトパッチに何らかのデータが必要なため、プリセットエフェクトパッチをコピーする必要があり、プリセットエフェクトパッチをコピーして得られたソングエフェクトパッチのパラメータを好みに応じて変更して、その変更したソングエフェクトパッチをソング管理データとしてデジタル音声データと共に外部記憶装置に記憶していた。そのため、異なるソングデータで同じソングエフェクトパッチを使用したい場合でも、新しいソングデータを作成する度に、プリセットエフェクトパッチをコピーして得られたソングエフェクトパッチのパラメータを変更する必要があり、煩雑な作業が強いられるという問題点があった。
【0005】
また、ユーザーエフェクトパッチにプリセットエフェクトパッチをコピーして、得られたユーザーエフェクトパッチのパラメータを好みに応じて変更し本体に記憶した場合には、外部記憶装置にデジタル音声データとソング管理データとを組とする複数のソングデータを記憶し、且つ複数のソングデータ内で同一のユーザーエフェクトパッチを使用することができるが、所定のソングデータとそこで使用されるユーザーエフェクトパッチとの対応関係の把握が困難となり、1つのユーザーエフェクトパッチに対するパラメータの変更が複数のソングデータに影響を与えることもあり、再現性のあるソングデータの再生が困難であるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、好みに応じたソングエフェクトパッチを容易に作成することができると共に、再現性のある再生を容易にすることができるデジタルレコーダを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載のデジタルレコーダは、デジタル音声データを記録し再生するものであり、1つの楽曲に対応する前記デジタル音声データと、そのデジタル音声データの記録及び再生に使用可能で該デジタル音声データに付与する効果が設定されたエフェクトパッチを複数含むソングエフェクトパッチセットとを1つの組のソングデータとして記憶する記憶手段と、新規ソングデータを作成する場合に、既存のソングデータのソングエフェクトパッチセットをコピーして新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットに継承する継承手段とを備えている。
【0008】
この請求項1記載のデジタルレコーダによれば、記憶手段に、1つの楽曲に対応するデジタル音声データとそのデジタル音声データの記録及び再生に使用可能でデジタル音声データに付与する効果が設定されたエフェクトパッチを複数含むソングエフェクトパッチセットとが1組のソングデータとして記憶されている。新規ソングデータを作成する場合には、継承手段により新規ソングデータのエフェクトパッチセットに、記憶手段に記憶された既存のソングデータのエフェクトパッチセットがコピーされ継承される。
【0009】
請求項2記載のデジタルレコーダは、請求項1記載のデジタルレコーダにおいて、前記継承手段がソングエフェクトパッチセットをコピーするコピー元のソングデータは、再生するために現在選択中のカレントソングデータである。ここで、現在選択中のカレントソングデータは、例えば、前回選択されていたソングデータとするものとしても良いし、任意に選択されるソングデータとするものとしても良い。
【0010】
請求項3記載のデジタルレコーダは、請求項2記載のデジタルレコーダにおいて、デジタルレコーダ本体に前記デジタル音声データに付与する効果が予め設定されたエフェクトパッチを複数含むエフェクトパッチセットを備えており、前記継承手段は、前記カレントソングデータが存在しない場合には、前記デジタルレコーダ本体に備えられたエフェクトパッチセットをコピーして新規ソングデータのソングエフェクトパッチとするものである。
【0011】
【発明の効果】
請求項1記載のデジタルレコーダによれば、新規ソングデータを作成する場合には、継承手段によって、記憶手段に記憶された既存のソングデータのソングエフェクトパッチセットを新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットにコピーして継承することができる。記憶手段に記憶されているソングエフェクトパッチは、ユーザーが好みに応じて変更したエフェクトパッチが含まれているので、好みに応じたソングエフェクトパッチを容易に作成することができるという効果がある。また、作成された新規ソングデータは、デジタル音声データとソングエフェクトパッチセットとを1組として記憶手段に記憶されるので、容易に再現性のある再生をすることができるという効果がある。
【0012】
請求項2記載のデジタルレコーダによれば、請求項1記載のデジタルレコーダの奏する効果に加え、再生するために現在選択されているカレントソングデータのソングエフェクトパッチセットが、新規に作成されるソングデータのソングエフェクトパッチセットとして、継承手段によりコピーされて継承されるので、ユーザーは、継承手段により継承されるコピー元のソングデータとして、ソングエフェクトパッチの効果を聴いた上で、好みに応じたソングエフェクトパッチを含むカレントソングデータを選択することができる。よって、より確実に好みに応じたソングエフェクトパッチを容易に作成することができるという効果がある。
【0013】
請求項3記載のデジタルレコーダによれば、請求項2記載のデジタルレコーダの奏する効果に加え、継承手段により継承されるカレントソングデータが存在しない場合には、デジタルレコーダ本体に予め備えられたエフェクトパッチセットをコピーして新規ソングデータのソングエフェクトパッチとするので、カレントソングデータが選択されていない場合であっても、コピー元となるエフェクトパッチセットを選択しなくてよい。よって、ソングエフェクトパッチの作成作業を低減することができるという効果がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例におけるデジタルレコーダの構成を概略的に示したブロック図である。
【0015】
このデジタルレコーダは、デジタルレコーダ全体の動作を制御する中央演算処理装置としてのCPU11と、このCPU11が制御する制御プログラムや各種データテーブルなどを記憶する読み出し専用のメモリであるROM12と、CPU11で実行される制御プログラムに必要な各種レジスタ群などが設定されたワーキングエリアおよび圧縮解凍処理や編集中のデータを一時的に格納するテンポラリエリアなどを有しランダムにアクセスできるメモリであるRAM13と、脱着することができ読み書き可能なフラッシュメモリやハードディスク等からなるリムーバブルメディア14と、ユーザーが操作する各種操作子群を備えた操作パネル15と、各種の表示を行う表示器16と、デジタル信号のデジタル音声データを処理するための演算装置(Digital Signal Processor)であるDSP18と、これらの構成間を接続するバスライン10と、マイクロフォン40(なお、電子楽器等を含む)から入力されたアナログ信号をDSP18で処理するためにデジタル信号に変換するA/Dコンバータ(ADC)17と、DSP18から入力されたデジタル信号をスピーカ41(なお、アンプやヘッドフォン等を含む)を介して外部にアナログ信号として出力するために変換するD/Aコンバータ(DAC)19とを主に搭載している。
【0016】
ROM12には、デジタル音声データに各種のエフェクトを付与するために、予めプリセットされた複数のエフェクトパッチ(プリセットエフェクトパッチ)からなるプリセットエフェクトパッチセットが記憶されている。このプリセットエフェクトパッチは、書き込み不可能なエフェクトパッチである。なお、複数のプリセットエフェクトパッチセットをROM12に記憶しておくものとしても良い。
【0017】
リムーバブルメディア14には、図4に示すように、1曲のデジタル音声データ(AUDIO DATA)と、そのデジタル音声データを管理するために各種のデータ(例えば、PATCH DATA)を含むソング管理データとを1組とするソングデータが複数記憶されている。ソング管理データは、デジタル音声データにエフェクトの効果を付与するための複数のソングエフェクトパッチからなるソングエフェクトパッチセットや、録音するソースを選択するインプットセレクトパラメータや左右の音のバランスを設定するパンパラメータなどのミキサー関係のパラメータであるミキサーパラメータ、各トラックの状態を設定するレコーディングトラックステータスパラメータやパンチイン/アウトを自動的に切り換える時刻を設定するオートパンチイン/アウトパラメータと曲中の任意の時刻を登録するロケータパラメータと繰り返し録音する区間を設定するリピートパラメータなどのレコーダ関係のパラメータ、ソングデータの名前を設定するソングネームパラメータや録音品質と録音時間に応じて設定するデータタイプパラメータなどのソングパラメータ等から構成されており、記憶されたソングデータに対応した各種の設定がなされている。
【0018】
次に、図2を参照して操作パネル15について説明する。図2は、操作パネル15を部分的に示した図である。操作パネル15には、表示器16と、マイクロフォン40から入力されるアナログ信号の入力信号レベルをつまみにより調整するINPUTLEVELツマミ20と、種々の値を変更するためにエンコーダで構成されたVALUEエンコーダ22と、曲の再生を先頭へジャンプするためのRESETボタン23と、戻すためのREWボタン24と、早送りするためのFFボタン25と、曲の再生や録音を停止するためのSTOPボタン26と、開始するためのPLAYボタン27と、曲を録音するためのRECボタン28と、再生する音量などのレベルを調整してミキシングするためのTRACKMIXER29と、ソングデータを選択するモードに入るためのSONGSELECTボタン30と、新規ソングデータを作成するためのNEWボタン31と、前の操作に戻る場合や操作を取り消すためのEXITボタン32と、選択の決定や入力などを確定するためのENTERボタン33と、エフェクトのオン/オフやエフェクトの設定を変更(エディット)する画面を呼び出すためのEFFECTSボタン34と、パラメータを選択するためのPARAMETERボタン35、36とが備えられており、デジタルレコーダにおける各種操作が行えるよう構成されている。
【0019】
ここで、上述したように構成されたデジタルレコーダにおける基本動作について説明する。デジタルレコーダは、電源が投入されると、自動的に前回選ばれていたソングデータ(カレントソングデータ)が選択され、リムーバブルメディア14から選択されたカレントソングデータに対応するソング管理データから再生に必要となる各データ及びパラメータなどが読み込まれる。読み込みが終了すると、表示器16の画面が基本プレイ画面となる。なお、別のソングデータを選択する場合には、SONGSELECTボタン30を押すことにより表示器16の画面がソング選択画面になり、VALUEエンコーダ22を操作して所望のソングデータを選択し、ENTERボタン33を押すことにより選択することができる。
【0020】
PLAYボタン27が操作されると、リムーバブルメディア14から選択されたソングに対応するデジタル音声データがCPU11により読み出され、そのデジタル音声データをDSP18に供給し、DSP18によりエフェクトの効果が付与されると共に各種のパラメータに応じて楽音が生成され、DAC19によりアナログ音声データに変換された後、スピーカ41を介して再生される。曲の再生時に、TRACKMIXER29を操作することにより各トラックの音量を調整することができ、REWボタン24を押すことにより再生を巻き戻すことができ、FFボタン25を押すことにより再生を早送りすることができ、STOPボタン26を押すことにより再生を停止することができ、RESETボタン23を押すことにより曲の先頭へジャンプすることができる。
【0021】
RECボタン28が押されると、録音待機状態となり、PLAYボタン27が押されると録音が開始される。INPUTLEVELツマミ20で入力ソースの音量レベルを調整することができる。入力音声データの録音は、マイクロフォン40から入力されるアナログ音声データがADC17により所定のサンプリング周波数(例えば、44.1kHz)でデジタル音声データに変換され、DSP18によりエフェクトの効果が付与される。このデータを元にCPU11によりリムーバブルメディア14に記憶可能な形式のデジタル音声データが生成され、リムーバブルメディア14に記憶される。
【0022】
EFFECTSボタン34が押されると、録音される音声及び再生するデジタル音声データに、選択されているソングエフェクトパッチに基づいてエフェクトを付与するか否かを選択することができ、EFFECTSボタン34が押される度にエフェクトの付与のオン/オフを切り換えることができる。また、再生中及び録音中でない場合に、EFFECTSボタン34が押されると、ソングエフェクトパッチの設定を変更するエディットモードになり、VALUEエンコーダ22を操作することにより変更するソングエフェクトパッチを選択し、ENTERボタン33を押すことにより確定することができる。選択されたソングエフェクトパッチの各パラメータの選択は、PARAMETERボタン35、36を操作することにより、表示器16の画面に表示されたカーソルを移動させ任意のパラメータを選択することができ、VALUEエンコーダ22の操作によりそのパラメータの値を変更し、ENTERボタン33を押すことによりその値を確定することができる。エディットモードを抜ける場合は、再度EFFECTSボタン34を押すことにより抜けることができる。
【0023】
ここで、カレントソングデータの選択は、SONGSELECTボタン30の操作により選択されたソングデータの再生を聴いた上で、好みに応じたエフェクトの効果が付与されたソングデータを選択することができる。
【0024】
次に、図3を参照して、新規ソングデータを作成する場合の操作手順について説明する。図3は、CPU11で実行される新規ソングデータ作成処理を示したフローチャートである。
【0025】
新規ソングデータの作成は、NEWボタン31が押されることにより実行される。NEWボタン31が押されると、カレントソングデータが存在するか否かが確認される(S31)。その結果、カレントソングデータが存在すると判定されると(S31:Yes)、カレントソングデータのソング管理データに記憶された複数のソングエフェクトパッチを1組としたソングエフェクトパッチセットをリムーバブルメディア14から読み出し、その読み出したソングエフェクトパッチセットをRAM13のテンポラリへコピーし(S32)、逆に、S31で確認した結果、カレントソングデータが存在しないと判定されると(S31:No)、ROM12に記憶されている予め設定されたプリセットエフェクトパッチセットを読み出し、そのプリセットエフェクトパッチセットをソングエフェクトパッチセットとしてRAM13のテンポラリへコピーし(S33)、S34の処理へ進む。
【0026】
RAM13のテンポラリへのコピーが終了すると、表示器16の画面に新規ソングデータを作成してよいかどうかの確認画面を表示する処理が実行される(S34)。例えば、表示器16の画面に、「SONG NEW [ENTER] Are you sure?」等の表示をし、ユーザーがENTERボタン33を押すように示唆するものとしても良い。
【0027】
表示器16に確認画面を表示すると、ENTERボタン33が押されたか否かが確認され(S35)、ENTERボタン33が押されなければ(S35:No)、新規ソングデータの作成処理を終了するためにEXITボタン32が押されたか否かを確認する(S38)。S38で確認した結果、EXITボタン32が押されなければ(S38:No)、ENTERボタン33及びEXITボタン32とも操作されていないことになるので、S35の処理へ戻り、S35とS38との処理をどちらかのボタンが操作されるまで繰り返し実行する。
【0028】
ENTERボタン33が操作されると(S35:Yes)、新規ソングデータを記憶する領域をリムーバブルメディア14に確保すると共に、デジタル音声データとソングエフェクトパッチセットとを除く各データ及びパラメータのデフォルト値をセットし(S36)、テンポラリに記録されたソングエフェクトパッチセットを新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットにコピーして(S37)、S40の処理へ進む。
【0029】
一方、EXITボタン32が操作されると(S38:Yes)、新規ソングデータの作成をキャンセルする表示を表示器16の画面に一定時間表示する処理が実行され(S39)、S40の処理へ進む。キャンセル画面は、例えば、「Canceled!」等の表示をしユーザーに新規ソングデータ作成の処理を終了することを告知するものとしても良い。
【0030】
S40の処理では、新規ソングデータを作成する処理が終了したため基本プレイ画面の表示を表示器16の画面に表示するよう指示し、本処理ルーチンを終了する。
【0031】
図4は、カレントソングデータのソングエフェクトパッチセットが新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットにコピーされる状態を示した図である。図4に示すように、カレントソングデータ(SONG DATA 01)は、デジタル音声データ1(AUDIO DATA1)と、複数のソングエフェクトパッチからなるソングエフェクトパッチセット(PATCH DATA)と、図示しないその他各種パラメータやデータなどにより構成されている。新規ソングデータ(SONG DATA 02)の作成が開始されると、デジタル音声データ2(AUDIO DATA2)の領域が確保され、ソングエフェクトパッチセットがカレントソングデータから新規ソングデータへコピーされている状態を示してる。なお、コピーされているのは、ソングエフェクトパッチとしての「S01〜S50」を1組としたソングエフェクトパッチセットであるが、設定によりソングエフェクトパッチ単体をコピーするものとしても良いし、各種データ及びパラメータも一緒にコピーするものとしても良いし、各種データ及びパラメータのみをコピーするものとしても良い。
【0032】
以上、説明したように、デジタルレコーダでは、NEWボタン31を操作して新規ソングデータの作成を開始すると、カレントソングデータが存在している場合には、そのカレントソングデータが持つソングエフェクトパッチセットが新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットとしてコピーされる。また、カレントソングデータは、ユーザーが各ソングデータに基づく再生を聴いた上で好みに応じたエフェクトの効果が付与されたソングデータを選択することができる。つまり、以前のソングデータの創作過程で自分の好みに合わせて編集したソングエフェクトパッチがそのまま次に作成するソングデータへ継承されるので、作業や作曲を重ねていく毎にソングエフェクトパッチが自分好みにカスタマイズされていく。よって、好みに応じたソングエフェクトパッチを容易に作成することができる。また、カレントソングデータが存在しない場合には、プリセットエフェクトパッチセットが新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットしてコピーされるので、新たにソングエフェクトパッチセットを選択する必要がなくなりソングエフェクトパッチの作成作業を低減することができる。
【0033】
また、作成されたソングデータは、デジタル音声データとソング管理データとを1組としてリムーバブルメディア14に記憶されるので、作成されたソングデータを読み出す場合には、再現性のある再生を容易にすることができるし、ソング管理データ内のソングエフェクトパッチを誤って書き換えてしまうことも防止することができるし、従来のように、好みのエフェクトパッチをユーザーエフェクトパッチに記録しておく必要がなくなるので、所定のソングとソングエフェクトパッチとの対応関係が確実になる。
【0034】
なお、フローチャートにおいて、請求項1記載の継承手段としてはS32及びS37の処理が該当し、請求項1記載の記憶手段としてはリムーバブルメディア14が該当する。
【0035】
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0036】
例えば、上記実施例では、新規ソングデータを作成する場合のコピー元となるソングエフェクトパッチセットを前回選択されていたソングデータのソングエフェクトパッチセット、若しくは、ユーザーにより任意に選択されたソングデータのソングエフェクトパッチセットを選択するものとしたが、その他に、タイムスタンプなどによって最新のソングデータを自動的に判断し、そのソングデータのソングエフェクトパッチセットを選択するものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 デジタルレコーダの電気的な構成を概略的に示したブロック図である。
【図2】 操作パネルを部分的に示した図である。
【図3】 CPUで実行される新規ソングデータ作成処理を示したフローチャートである。
【図4】 カレントソングデータのエフェクトパッチセットが新規ソングデータのエフェクトパッチセットにコピーされる状態を示した図である。
【符号の説明】
11 CPU(継承手段の一部)
12 ROM
13 RAM
14 リムーバブルディスク(記憶手段の一部)
18 DSP

Claims (3)

  1. デジタル音声データを記録し、再生するデジタルレコーダにおいて、
    1つの楽曲に対応する前記デジタル音声データと、そのデジタル音声データの記録及び再生に使用可能で該デジタル音声データに付与する効果が設定されたエフェクトパッチを複数含むソングエフェクトパッチセットとを1つの組のソングデータとして記憶する記憶手段と、
    新規ソングデータを作成する場合に、既存のソングデータのソングエフェクトパッチセットをコピーして新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットに継承する継承手段とを備えていることを特徴とするデジタルレコーダ。
  2. 前記継承手段がソングエフェクトパッチセットをコピーするコピー元のソングデータは、再生するために現在選択中のカレントソングデータであることを特徴とする請求項1に記載のデジタルレコーダ。
  3. デジタルレコーダ本体に前記デジタル音声データに付与する効果が予め設定されたエフェクトパッチを複数含むエフェクトパッチセットを備え、
    前記継承手段は、前記カレントソングデータが存在しない場合には、前記デジタルレコーダ本体に備えられたエフェクトパッチセットをコピーして新規ソングデータのソングエフェクトパッチセットとするものであることを特徴とする請求項2に記載のデジタルレコーダ。
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