JP4149177B2 - 超音波診断装置及び画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置及び画像処理装置に関し、特に、一定のフレームレートで得られた断層画像列に対する時間分解能の向上技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置は、超音波プローブから射出された超音波が生体内の対象物における組織構造の変化点や変化面でその一部が反射した場合に得られるエコーを受信し、信号処理等を施した後に、対象物の断層画像(エコー画像)を生成する。超音波診断装置は、生体軟部組織等の対象物の2次元断層像を無侵襲で生成することができるので、生体に対する安全性が高く、臨床医学等においては必要不可欠な装置として広く普及している。
【0003】
このような超音波診断装置の普及と装置のデジタル化に伴い、超音波診断装置を用いた様々なスクリーニング(精密検査)が試みられている。
【0004】
例えば、一定のフレームレートで一定時間だけ対象物の断層画像を連続サンプリングして蓄積しておき、得られた断層画像列を後でじっくり観察することで、対象物の動き等の物理量を詳細に把握し診断に利用することなどが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、心臓や循環器系の臓器等における時々刻々に変化する動きを超音波診断装置で詳細に観察しようとした場合には、断層画像のサンプリングレートとして、例えば10フレーム/秒等の現行の低速なフレームレートでは充分ではないという問題がある。
【0006】
この場合、1枚の断層画像を構成する総画素数や各画素の輝度分解能等を減じたり、超音波診断装置でのリアルタイム処理(信号処理や画像処理等)の一部を断念(省略)したり等することで、高いフレームレートによるサンプリングを行う方法が考えられるが、そのような方法では、各断層画像が有する情報量自体が低下しているために、結局、トータルとしての検査精度の向上は図ることができない。
【0007】
一方、最近の超音波診断装置を用いた精密検査の試みとして、同一の対象物(例えば、心臓)の異なる2以上の断面(例えば、二腔像と四腔像)について、拍動における位相(拍動周期における相対時刻)が同一となる断層画像を複数用いることにより、より精密に対象物を診断しようとする試みもある(特願2001−23819)。
【0008】
ところが、異なる時間帯に得られた2以上の断層画像列それぞれから同一位相の断層画像を抜き出そうとした場合に、断層画像を生成するサンプリングのタイミングが必ずしも一致していないために、それら断層画像列それぞれに、同一位相の断層画像が存在するとは限らない。
【0009】
そのために、位相が一致しない断層画像を同一位相の断層画像として用いることとなり、それら断層画像の位相差に起因する検査精度の劣化を招くという課題が残されている。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、断層画像の解像度や連続サンプリングにおけるリアルタイム処理を犠牲にすることなく、超音波診断装置が有する断層画像のサンプリングレートを擬似的に向上させることができ、これによって、より精密な検査を可能とする超音波診断装置及び画像処理装置を提供することを第1の目的とする。
【0011】
また、本発明は、異なる時間帯に得られた2以上の断層画像列のサンプリングのタイミングが一致していないために同一位相の断層画像列が得られていない場合であっても、より精密な診断を可能とする超音波診断装置及び画像処理装置を提供することを第2の目的とする。
【0012】
さらに、時間と共にその診断情報(例えば、容積等)が変化する対象物(例えば、心臓左室等)について、より精密な検査を行うために、診断情報が特徴的な値を示すであろうと思われる時刻の断層画像を得ることができる超音波診断装置及び画像処理装置を提供することを第3の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、前記断層画像を繰り返し生成する画像生成手段と、生成された断層画像中の対象物の特徴を示す特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、前記断層画像が生成されたタイミングを示すタイムスタンプを当該断層画像に係る前記特徴量に対応づけて生成するタイムスタンプ生成手段と、対応する特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たなタイミングにおける特徴量を生成する補間手段と、生成された前記特徴量に基づいて前記対象物についての診断情報を生成する診断情報生成手段と、生成された診断情報を表示する表示手段とを備える。
【0014】
また、前記超音波診断装置は、さらに、前記被検体に係る拍動を検出する拍動検出手段と、拍動が検出されてからの経過時間を計測する経過時間計測手段とを備え、前記タイムスタンプ生成手段は、前記断層画像が生成されたときの前記経過時間を前記タイムスタンプによって示されるタイミングとするように構成してもよい。
【0015】
さらに、前記補間手段は、異なる拍動周期における前記特徴量と前記タイムスタンプとの組を1つの拍動周期におけるデータとして重ね合わせた後に、それらの組に対して補間することにより、新たな前記経過時間における特徴量を生成することとしてもよい。
【0016】
また、前記補間手段は、前記タイムスタンプの値を補正することによって、異なる拍動周期それぞれを同一の拍動周期に正規化した後に、前記組を1つの拍動周期におけるデータとして重ね合わせるように構成してもよい。
【0017】
さらに、前記補間手段は、前記対象物の第1断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとの組を用いて補間し、前記診断情報生成手段は、前記第1断面と所定の角度で交差する第2断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとを前記特徴量抽出手段及び前記タイムスタンプ生成手段から取得する交差データ取得部と、前記補間手段により生成された特徴量のうち、前記交差データ取得部により取得されたタイムスタンプと同一の経過時間における特徴量を特定する同一位相データ特定部と、特定された第1断面の特徴量と対応する第2断面の特徴量とを用いて前記診断情報を生成するデータ合成部と有することとしてもよい。
【0018】
また、前記交差データ取得部は、取得した前記第2断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たな前記経過時間における特徴量を生成し、前記同一位相データ特定部は、前記交差データ取得部による補間によって生成された第2断面の特徴量と同一の経過時間における第1断面の特徴量を特定するように構成してもよい。
【0019】
さらに、前記データ合成部は、前記画像生成手段により前記第2断面の断層画像が生成される度に、当該断層画像に係る特徴量と対応する第1断面の特徴量とを用いて前記診断情報を生成し、前記表示手段は、前記データ合成部により診断情報が生成される度に、生成された診断情報を表示するように構成してもよい。
【0020】
また、前記超音波診断装置は、さらに、前記診断情報生成手段により生成された心臓左室の容積に基づいて、拍動周期における心臓左室の容積の最大値と最小値を特定する容積変化特定手段を備えるように構成してもよい。
【0021】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、前記被検体の心電信号を受信する心電信号受信手段と、前記心電信号における過去に特定された拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻に基づいて、新たな拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻を予測する終期時刻予測手段と、前記予測された終期時刻において前記被検体の対象物の断層画像を生成する画像生成手段とを備える。
【0022】
さらに、上記目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、超音波の反射に基づいて被検体の対象物の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、断層画像から診断情報を算出する診断情報算出手段と、算出された診断情報に基づいて、当該診断情報が特徴的な値となる時刻を予測する特徴値時刻予測手段と、前記予測された時刻において前記対象物の断層画像を生成する画像生成手段とを備える。
【0023】
なお、上記目的を達成するために、本発明は、上記超音波診断装置の手段を備える画像処理装置として実現したり、これらの装置の特徴的な手段をステップとし、それらのステップを含むプログラムとして実現することもできる。そして、そのプログラムは、超音波診断装置装置や画像処理装置が備えるROM等に格納しておくだけでなく、CD−ROM等の記録媒体や通信ネットワーク等の伝送媒体を介して流通させることもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明に係る実施の形態1について図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態における超音波診断装置10の外観図である。本装置10は、単に断層画像を生成するだけでなく、心臓機能の診断の一つである心周期における診断情報(例えば、容積等)の変化、特に心臓左室(以下、単に「対象物」ともいう。)の容積変化を測定し表示することが可能な装置であり、表示装置11、本体装置12、プローブ13及び拍動センサ14から構成されている。
【0025】
表示装置11は、超音波エコー法等により得られた断層画像や必要な情報を表示させるための液晶又はCRT等によるディスプレイ装置であり、オペレータからの操作を受け付けるタッチパネル等を有している。
【0026】
本体装置12は、プローブ13を介して超音波の送受信を制御するための送受信回路、各種の信号や画像を処理するためにDSP(Digital Signal Processor)やRAM等からなる信号・画像処理回路、オペレータからの操作を受け付けるスイッチ群やマウス、タッチパネルを有する液晶ディスプレイ等を備える。また、本体装置12は、拍動センサ14から受信した電気信号に基づいて、拍動パルスを生成する。
【0027】
プローブ13は、超音波を送受信するための超音波振動子や音響レンズ等からなる探触子であり、診断対象となる心臓左室などの容積値等を表示するための液晶パネル等を備える。
【0028】
拍動センサ14は、被検者の拍動(心拍又は脈拍)を検知するためのセンサであり、圧力センサ等によって検出した拍動を電気信号に変換し、本体装置12に送信する。
【0029】
図2は、図1に示した超音波診断装置10の主要な機能の構成を示すブロック図である。本装置10は、主に超音波探触子101、送受信部102、拍動検出部103、操作部104、画像処理部105及び画像表示部106から構成される。
【0030】
超音波探触子101は、図1におけるプローブ13に相当し、例えばフェーズドアレイ方式の電子走査型のプローブである。超音波探触子101は、送受信部102から受信した制御信号に基づいて超音波(例えば、超音波パルス)を射出する。また、超音波探触子101は、被検者の生体内から反射してきた超音波(以下、「超音波エコー」という。)を電気信号に変換して送受信部102に送信する。
【0031】
送受信部102は、超音波探触子101から超音波を発生させるための送信ビームフォーマー及び超音波エコーを検出した超音波探触子101から送信される電気信号を受信する受信ビームフォーマー等から構成され、受信した電気信号に対して増幅等を行って画像処理部105に送信する。
【0032】
拍動検出部103は、図1における拍動センサ14に相当し、検知した被検者の拍動を電気信号に変換し、制御部116に送信する。
【0033】
操作部104は、スイッチ、タッチパネル等に対するオペレータからの操作を受け付け、これに対応する制御信号等を画像処理部105に送信する。
【0034】
画像処理部105は、送受信部102から受信した電気信号に基づいて断層画像を生成してその断層画像から輪郭を抽出し、さらにその輪郭に基づいて対象物の容積を算出するものであり、特に、心臓左室の容積を正確に算出するために、以下の特徴的な処理を行う。つまり、
【0035】
(i)1種類の断層画像から心臓左室の容積を算出するのではなく、2種類の断層画像(ここでは、二腔像と四腔像)を用いて心臓左室の容積を算出する。そして、
【0036】
(ii)拍動の同一位相における(拍動周期における相対時刻が同一となる)二腔像と四腔像とを得るために、拍動に同期したタイムスタンプを生成して断層画像に添付しておき、そのタイムスタンプの値に基づいて断層画像(又は、断層画像から得られる特徴量)を補間(時間補間)する。
【0037】
なお、図3に示されるように、二腔像は、心臓の左室と左房を示す心尖部Pを含む断層画像であり、四腔像は、さらに右室と右房が加わった断層画像である。これら二腔像と四腔像とは、互いに所定の角度(例えば、90度や120度等)で交差(又は、直交)している。
【0038】
これら特徴的な処理を実現するために、この画像処理部105は、画像生成部110、タイムスタンプ生成部111、データ保持部112、輪郭抽出部113、補間データ生成部114、容積算出部115、制御部116を有している。
【0039】
タイムスタンプ生成部111は、内部に基本クロック(例えば、42MHzのクロック)を備え、制御部116から拍動が検出された旨の通知を受ける毎に、タイムスタンプの値としてのカウント値をリセットし、次の拍動が検出された旨の通知を受けるまでカウント値を単調増加させる。
【0040】
画像生成部110は、送受信部102から受信した電気信号をA/D変換等することにより画像データを生成する。この場合、画像生成部110は、電気信号の受信を開始するタイミングについて、制御部116から指示を受ける。また、画像生成部110は、画像データを生成する度に、タイムスタンプ生成部111からタイムスタンプの値を読み出し、その値のタイムスタンプを画像データに付加してデータ保持部112に送信する。
【0041】
ここで、画像データとは、超音波探触子101による1回の走査毎に生成される2次元の輝度データ等であり、Bモード等で表示するためのデータをいう。なお、画像データのデータ量としては、例えば、サンプリングレートが10fps(frame per second)で5秒間サンプリングし、1フレームが256×256画素で構成され、分解能が8ビット/画素とした場合は、
10(フレーム/秒)×5(秒)×256×256(画素)×8ビット
=3.2Mバイト
となる。
【0042】
データ保持部112は、画像生成部110から送信されるタイムスタンプが付加された画像データを受信して記憶する。また、データ保持部112は、輪郭抽出部113又は補間データ生成部114の指示に従って、タイムスタンプが付加された画像データを、指示を受けた輪郭抽出部113又は補間データ生成部114に送信すると共に、輪郭抽出部113又は補間データ生成部114から受信した画像データ又は輪郭データ(これらの補間されたデータを含む。)を記憶する。
【0043】
ここで、輪郭データとは、1フレーム分の画像データに基づいて抽出された対象物の輪郭線を構成する複数の画素の座標(X座標及びY座標)のデータ、及びその輪郭に付随するデータ(対象物の容積を近似的に算出する場合に必要とされるデータであり、例えば、後述するモディファイドシンプソン法を用いて算出する場合は、抽出された輪郭におけるスライスの半径やスライスの間隔等のデータ)をいう。
【0044】
さらに、データ保持部112は、予めオペレータによって設定された補間方式に関するパラメータ(線形補間やBスプライン関数等による補間に関するパラメータ)を記憶する。例えば、スライスの半径に対してはBスプライン関数(N個のデータ点、その次数がK−1)で補間を行い、また、画像データそのものに対しては線形補間を行う旨を表すパラメータを記憶する。ただし、これらのパラメータは必要に応じてオペレータによって変更され得る。
【0045】
輪郭抽出部113は、データ保持部112から送信される画像データを受信し、その画像データに基づいて心臓左室などの対象物の輪郭を抽出して輪郭データを生成し、生成した輪郭データをデータ保持部112に送信する。この場合、輪郭データのタイムスタンプの値は、輪郭抽出前の画像データと同一の値を用いる。なお、画像データに基づいて輪郭を抽出する方法については、特願2001−23819にその詳細が記載されている。
【0046】
図4は、モディファイドシンプソン法における輪郭に付随するデータの一例であるスライスの半径及びスライスの間隔を説明するための図である。図4には、それぞれが交差する(ここでは、直交する)心臓左室の二腔像及び四腔像の各画像データに基づいて生成された二腔像の輪郭131及び四腔像の輪郭132、及びそれぞれの輪郭から算出又は特定された輪郭に付随するデータであるスライスの半径Ai、Bi(図4の例ではi=1〜7)及びスライスの間隔hを示す。二腔像と四腔像の各輪郭に付随するデータ(Ai、Bi、h)を図示された近似式に代入することで、心臓左室の容積Vを求めることができる。
【0047】
補間データ生成部114は、画像生成部110で生成された画像データに基づいて、サンプリングされない時間帯における画像データ又は輪郭に付随するデータを小さな時間刻み(例えば、0.1msecの時間分解能)で補うための補間処理を行う。具体的には、補間データ生成部114は、輪郭抽出後の画像データに基づいて、サンプリングされない時間帯における2次元の輝度データや、上述したスライスの半径Ai及びBiを補うための補間処理を行う。
【0048】
容積算出部115は、画像データに基づいて生成された輪郭に付随するデータ及び近似式(例えば、図4に示されるモディファイドシンプソン法など)を用いて、対象物(心臓左室等)の容積を算出する。
【0049】
制御部116は、例えば、ROMやRAM等を備えるマイクロコンピュータであり、主に画像処理部105における各部の処理のタイミングを制御する機能を有する。具体的には、この制御部116は、拍動検出部103から受信した拍動パルスの立ち上がりを捉えると、タイムスタンプ生成部111に対して、タイムスタンプの値をリセットするように指示する。また、この制御部116は、オペレータの操作によって「データ補間」に関する操作が入力されると、補間方式に関するパラメータや、オペレータによって指定された補間区間(補間の対象となる1以上の連続する拍動周期)を特定するための拍動周期データを補間データ生成部114に送信する。
【0050】
ここで、拍動周期データとは、補間対象の拍動数(例えば、「3」)、補間対象の最初の拍動番号(例えば、「No.3」)、及び拍動番号毎の拍動周期(例えば、No.3:0.98[sec]、No.4:1.00[sec]、No.5:1.03[sec])等のデータをいう。
【0051】
画像表示部106は、画像処理部105で得られた断層画像や計測情報を液晶ディスプレイやプローブの表示パネル等に表示する機能を有し、グラフィックアクセラレータやスキャンコンバータ等から構成される。なお、画像表示部106は、超音波エコーにより得られたBモード断層画像や心臓左室の容積等の計測結果を表示する。
【0052】
図5は、図2におけるデータ保持部112に保持される二腔像及び四腔像の画像データと輪郭データの概要を示す図である。図5(a)は拍動パルス波形を、図5(b)は二腔像及び四腔像それぞれの画像データ及び輪郭データのイメージを、図5(c)はタイムスタンプの値が単調増加するイメージをそれぞれ表している。
【0053】
図5(b)に示されるように、これらの二腔像及び四腔像の画像データと輪郭データは、サンプリングされた時刻に対応するタイムスタンプ171が付加されてデータ保持部112に記憶される。図5(c)に示されるように、タイムスタンプの値は、拍動パルスの立ち上がりのタイミングでリセットされ、次の拍動パルスの立ち上がりが検出されるまで、単調に増加するようにタイムスタンプ生成部111によって制御される。
【0054】
図6は、図2における補間データ生成部114の詳細な機能の構成を示すブロック図である。補間データ生成部114は、補間制御部201、補間データ保持部202、拍動周期算出部203、タイムスタンプ補間部204、補間データ算出部205から構成される。
【0055】
補間制御部201は、補間データ生成部114におけるデータの送受信の制御を行う。補間制御部201は、制御部116から補間方式に関するパラメータと拍動周期データを受信すると、補間区間を特定して、この区間に該当する画像データ又は輪郭に付随するデータをデータ保持部112から取得し、受信した拍動周期データと共に補間データ保持部202に格納する。
【0056】
また、補間制御部201は、画像データ又は輪郭に付随するデータの補間処理を終えると、補間データ保持部202に格納されている補間された画像データ又は補間された輪郭に付随するデータをデータ保持部112に送信する。
【0057】
補間データ保持部202は、補間制御部201から送信された画像データ又はと輪郭に付随するデータ、及び拍動周期データを受信して記憶する。また、補間データ保持部202は、補間データ算出部205によって生成された、補間された画像データ又は補間された輪郭に付随するデータを格納する。
【0058】
拍動周期算出部203は、補間データ保持部202から拍動周期データを入手し、補間対象区間における拍動周期の平均値を算出する。
【0059】
タイムスタンプ補間部204は、複数の拍動数の期間にわたって収集された画像データ又は輪郭に付随するデータに付加されているタイムスタンプの値を拍動周期の平均値で正規化を行い(同一の拍動周期に揃えるための補正を行い)、補間データ算出部205に送信する。
【0060】
補間データ算出部205は、補間制御部201を介してデータ保持部112に格納されている補間方式に関するパラメータと、補間データ保持部202に格納されている補間対象区間の画像データ又は輪郭に付随するデータを入手し、これらのデータの補間を行う。また、補間データ算出部205は、補間処理が終了すると補間した画像データと補間した輪郭に付随するデータとを補間データ保持部202に送信する。
【0061】
図7は、図6に示された補間データ生成部114による補間処理の内容を説明するための図である。この図では、補間処理の対象の一つである、上述した二腔像の輪郭に基づいて算出されたスライスの半径(以下、「二腔像半径」という。)A1(Ai=A1〜A7の中の1つ)について補間を行う場合における処理の概要が示されている。
【0062】
図7(a)は、オペレータによって選択された補間対象区間の拍動パルス(301〜304)を示しており、3拍動周期分の区間が選択されたことを示している。なお、この図においては、拍動周期の平均値は1.0[sec]である。図7(b)は、選択された区間における二腔像半径A1の実測値の様子を示す。ここで、第1拍動周期におけるサンプリング点は黒丸印、第2拍動周期におけるサンプリング点は三角印、第3拍動周期におけるサンプリング点は×印で示されている。サンプリング間隔は、この例では0.1[sec]である。
【0063】
図7(c)は、図7(b)に示された3拍動周期分のサンプリングされた二腔像半径A1に基づいて補間された二腔像半径A1cの様子が示されており、実線308が補間結果(例えば、0.1msec刻みによる二腔像半径A1cの変化)である。オペレータによって選択された区間(3つの拍動周期305〜307)におけるそれぞれの二腔像半径A1について、タイムスタンプ補間部204が、タイムスタンプの値に基づいて各時間軸を正規化し、補間データ算出部205が、正規化後の各A1を同一の拍動周期に重ねてプロットし、それらプロットされた点を用いて補間曲線(例えば、Bスプライン関数を用いた補間曲線)を決定している。
【0064】
ここで、各時間軸を正規化するとは、3つの拍動周期305〜307の平均周期を算出し(この例では、1.0[sec])、それぞれ3つの拍動周期のA1が平均周期で変化したと仮定してタイムスタンプの値を変更し、共通の拍動周期でプロットし直すことをいう。従って、拍動周期305におけるA1のタイムスタンプの値は増大する方向に変更され、拍動周期307におけるA1のタイムスタンプの値は減少する方向に変更されることとなる。
【0065】
また、Bスプライン関数を用いた補間曲線の決定方法は次の通りである。
N個のデータ点(X0,Y0)〜(XN-1,YN-1)
を通る(K−1)次のBスプライン関数S(X)は、
S(X)=ΣαiBi,K(X)(i=0〜N−1)
と表せる。Bスプライン関数S(X)が決定されれば、任意のX(本実施の形態では時間軸t)におけるY(本実施の形態では二腔像半径A1c)を算出することが可能となる。なお、Bスプライン関数を用いた補間の方法については、菅野敬祐他著「Cによるスプライン関数」(東京電機大学出版局、1993年)にその詳細が記載されている。
【0066】
次に、以上のように構成された超音波診断装置10において心臓左室の容積を計測する処理の流れの概略について説明する。ここでは、オペレータが指定する2つの処理モード(リアルタイム処理と非リアルタイム処理)のいずれかによって、本超音波診断装置10が心臓左室の容積を正確に算出する。その処理は、大きく分けて、2つのステップ(二腔像を取得する前半ステップと、オペレータによるプローブ13の回転操作後における四腔像を取得する後半ステップ)から構成される。ここで、「リアルタイム処理」とは、実時間で心臓左室の容積変化の観測する処理であり、「非リアルタイム処理」とは、予め断層画像を取り込んだ後に、心臓左室の容積変化をより詳細に観測する処理である。
【0067】
図8は、心臓左室の容積を算出する処理の全体の流れを示すフローチャートである。
前半ステップとして、まず、画像生成部110は、オペレータの操作によって心臓左室付近の二腔像の画像データが取り込まれる度に(詳細には、「送受信部102から受信した電気信号に基づいて画像データを生成する毎に」、以下同様。)、タイムスタンプを付加してデータ保持部112に送信する(S401)。
【0068】
次に、輪郭抽出部113は、データ保持部112に記憶されている画像データを取り出し、その画像データから心臓左室の輪郭を抽出し(S402)、抽出した輪郭に基づいてモディファイドシンプソン法において使用する二腔像半径Ai(例えば、i=1〜7)を算出し、これを画像表示部106に出力する(S403)。
【0069】
このような処理(S401〜S403)が複数の拍動にわたって繰り返された後に、オペレータが補間対象となる二腔像半径Aiの区間を指定すると(S404)、補間データ生成部114は、指定された区間の二腔像半径Aiに対して、タイムスタンプの値の正規化を行って1つの拍動周期に重ね合わせた後に補間を施すことで、例えば0.1msec刻みの二腔像半径Aiのデータ列を生成する(S405)。
【0070】
続いて、後半ステップとして、画像処理部105は、オペレータによって指定された処理モードに応じて(S406)、非リアルタイム処理(S407)又はリアルタイム処理(S408)を実行する。
【0071】
図9は、後半ステップのうち、図8における非リアルタイム処理(S407)として、心臓左室の容量Vを算出する場合の処理の流れを示すフローチャートである。まず、オペレータの操作によって心臓左室付近の四腔像の画像データが取り込まれると、画像生成部110は、タイムスタンプを付加してデータ保持部112に送信する(S501)。
【0072】
次に、輪郭抽出部113は、データ保持部112に記憶されている四腔像の画像データを取り出し、その画像データから心臓左室の輪郭を抽出し(S502)、抽出した輪郭に基づいて四腔像半径Biを算出し、これを画像表示部106に出力する(S503)。
【0073】
このような処理(S501〜S503)が複数の拍動にわたって繰り返された後に、オペレータが補間対象となる四腔像半径Biの区間を指定すると(S504)、補間データ生成部114は、指定された区間の四腔像半径Biに対して、タイムスタンプの値の正規化を行って1つの拍動周期に重ね合わせた後に補間を施すことで、例えば0.1msec刻みの四腔像半径Biのデータ列を生成する(S505)。
【0074】
そして、容積算出部115は、生成された四腔像半径Biと前半ステップで生成された二腔像半径Aiそれぞれのデータ列から、同一位相の組を順次取り出してモディファイドシンプソン法の近似式に代入することで、例えば0.1msec刻みで、1拍動周期における心臓左室の容積Vの算出を繰り返す(S506)。最後に、容積算出部115は、その拍動周期における容積の最大値及び最小値を特定し(S507)、その結果を診断に役立つ情報(拡張終期容積及び収縮終期容積)として画像表示部106に出力する(S508)。
【0075】
図10は、図9に示される非リアルタイムで心臓左室の容量Vを算出する際に実施される処理の過程を説明するための図である。この図では、一定期間サンプリングされた二腔像の画像データに基づいて抽出された心臓左室の輪郭の二腔像半径Ai(例えば、i=1〜7)のうち、オペレータから補間対象区間の選択を受けた3拍動分の波形(601〜603)から補間された二腔像半径Aic(例えば、i=1〜7)の波形(604)が算出される様子が示されている。また、同様に、3拍動周期分の四腔像半径Bi(例えば、i=1〜7)の波形(605〜607)から補間された四腔像半径Bic(例えば、i=1〜7)の波形(608)が算出される様子が示されている。
【0076】
さらに、図10の最下部には、それら補間後の二腔像半径Aicの波形604及び四腔像半径Bicの波形608から得られる心臓左室の容積の波形609が示されている。ここで、例えば、時刻txに対応する心臓左室の容積V609aは、次式
V=ΣAicBic×hπ(i=1〜7)
によって算出されるが、このときに用いられる二腔像半径Aic604a及び四腔像半径Bic608aのタイムスタンプは同一(時刻tx)、即ち、同一位相におけるデータである。
【0077】
このようにして、本超音波診断装置10による非リアルタイム処理を行うことにより、二腔像及び四腔像それぞれから得られる心臓左室の輪郭に付随するデータの補間(つまり、複数の拍動周期分のデータが時間補正(正規化)された後に重ね合わされて補間曲線が決定され、この補間曲線に基づいてサンプリングされないデータについても特定)が可能となり、より小さい時間刻みのデータ列が生成できる。そして、それらデータ列における同一位相の組データを用いて容積の算出が可能となると共に、最大値と最小値についても求めることができる。これによって、ノイズや異常データが排除され、心臓左室の容積についての真値に近い値が計測され、正確な診断が可能となる。
【0078】
図11は、後半ステップのうち、図8におけるリアルタイム処理(S408)として、心臓左室の容量Vを算出する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
1フレーム分の心臓左室付近の四腔像の画像データが取り込まれると、画像生成部110はタイムスタンプを付加してデータ保持部112に送信する(S701)。データ保持部112は、この画像データを記憶する。
【0080】
次に、輪郭抽出部113は、データ保持部112に記憶されている四腔像の画像データを取り出し、心臓左室の画像データの輪郭を抽出する(S702)。さらに、輪郭抽出部113は、抽出した輪郭に基づいてモディファイドシンプソン法において使用する四腔像半径Biを算出する(S703)。
【0081】
そして、補間データ生成部114は、算出された四腔像半径Biのタイムスタンプを直前の拍動周期で正規化する。この後、容積算出部115は、正規化後のタイムスタンプと同一のタイムスタンプを持つ二腔像半径Aiを前半ステップにおいて算出された二腔像半径Aiのデータ列から取り出し、それら同一位相における二腔像半径Aiと四腔像半径Biとをモディファイドシンプソン法に適用することにより、心臓左室の容積Vを算出し(S704)、その結果を画像表示部106に出力する(S705)。
【0082】
以上の処理(S701〜S705)を、1フレーム分の画像データが取り込まれる度に繰り返す(S706)。
【0083】
図12は、図11に示されるリアルタイム時における処理の過程を説明するための図であり、リアルタイム時において、心臓左室の容量Vを算出する過程の概略を示す図である。この図において、3拍動周期分のAi(i=1〜7)の波形(801〜803)から補間データAic(i=1〜7)の波形(804)を算出している点(前半ステップ)は、上記の非リアルタイム時と同じである。
【0084】
しかし、後半ステップにおいては、2以上の拍動周期にわたる波形を重ね合わせたり補間したりすることができないために、容積の算出に用いる四腔像半径Bi(i=1〜7)については、実測で得られたものをそのまま使用している。
【0085】
具体的には、1フレームの画像データ(四腔像)が生成される度に、その画像データから得られた四腔像半径Bi805aと、正規化後のタイムスタンプの値が同一となる二腔像半径Aic804aとから、容積809aを算出する。この処理を、フレームレートで繰り返すことで、四腔像の波形805〜807と容積の波形809、810とが並行して得られることになる。
【0086】
なお、このリアルタイム処理における四腔像に対するタイムスタンプの値の正規化については、「そのサンプリング点が属する拍動周期は直前における拍動周期と等しくなる」という推定のもとで、行われる。例えば、第1の拍動周期ΔB1は二腔像を取得したときの平均拍動周期ΔAmに等しくなると推定し、第1の拍動周期ΔB1に属する四腔像半径Biのタイムスタンプの値を周期ΔAmで正規化する。同様に、第2の拍動周期ΔB2は直前の拍動周期ΔB1に等しくなると推定し、第2の拍動周期ΔB2に属する四腔像半径Biのタイムスタンプの値を周期ΔB1で正規化する。
【0087】
このようにして、本超音波診断装置10によるリアルタイム処理により、補間後の二腔像と実測された四腔像とを用いて、フレームレートで、心臓左室の容積変化が計測され表示される。これによって、心臓左室の容積変化を即座に知ることができるので、プローブ13を移動させながら診断する場合等、異なる観測条件で素早くスクリーニングすることが可能となる。
【0088】
図13は、画像表示部106に表示される画面の一例を示す図であり、図8〜図10に示された非リアルタイム処理における画面表示例である。画面下部には、3つの拍動周期にわたる心臓左室の容積Vの変化を示すカーブが表示され、画面右上部には、オペレータが指定したカーソル905(時間tz)に関する診断情報(カーソルが属する拍動の番号No、その拍動周期における心臓左室の容積の最大値Max、最小値Min及びカーソル905が位置する時刻における心臓左室の容積Real)が表示され、画面左上部には、カーソル905が位置する時刻における心臓の二腔像と四腔像とが表示されている。このような多面的な診断情報によって、オペレータは、様々な角度から、対象物を正確に診断することができる。
【0089】
以上のように、本実施の形態における超音波診断装置10は、拍動検出部103によって拍動が検出される毎にリセットされるタイムスタンプに基づいて、サンプリングした画像データに基づく輪郭から得られる二腔像半径Ai及び四腔像半径Biを補間し、より小さい時間間隔で並ぶデータ列を生成するので、実測で得られたAi及びBiの位相が一致していない場合であっても、完全に位相が一致するAi及びBiが得られ、それらを用いた正確な容積を算出することができる。
【0090】
以上、本発明の超音波診断装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限られないことは勿論である。上記実施の形態においては、補間対象の具体例として、二腔像半径Ai及び四腔像半径Biを示したが、画像データ(2次元の輝度データ)そのものを対象としたり、二腔像又は四腔像の輪郭によって示される対象物の断面積を対象としたりすることもできる。
【0091】
図14は、画像データそのものを対象として補間する場合における、サンプリングされた画像データと補間された画像データとの関係を説明するための図である。ここでは、1フレーム中のある点P(X,Y)の画素の輝度に注目し、その輝度を補間する場合の処理が示されている。つまり、実際のサンプリングで得られた画像データ(1001、1003、1005)を線形補間することによって、新たな画像データ1002、1004を生成している。
【0092】
具体的には、同一画素について、実測データ(サンプリング時刻t1、t3、t5における輝度値1006、1008、1010)を線形補間(直線補間)することにより、新たなデータ(サンプリング時刻t2、t4における輝度値1007、1009)を生成している。このように、画像データそのものについても補間することにより、例えば、10fpsのレートでサンプリングされた画像データから30fpsの画像データが得られ、より詳細な超音波診断が可能となる。
【0093】
図15は、対象物の容量を算出するために、断面積を対象として補間する場合における、サンプリングされたデータに基づく断面積と補間処理を施すことにより得られた断面積との関係を説明するための図である。ここでは、サンプリングされた1フレームの断層画像における対象物の断面積に注目し、その断面積を補間する場合の処理が示されている。
【0094】
具体的には、実際のサンプリングで得られた断層画像中の対象物(サンプリング時刻t11、t13、t15における輪郭データ1101、1103、1105)から算出される断面積1106、1108、1110を補間することによって、新たなサンプリング時刻t12、t14における断面積1107、1109を生成している。なお、断面積Aiは、輪郭で囲まれた画素の総数を計測することによって特定することが可能であり、シンプソン法やシングルプレーンエリアレングス法による近似式を用いることで、断面積Aiから対象物の容積を特定することが可能である。
【0095】
このように、1種類の断面についての画像データから得られる輪郭の断面積を補間することにより、簡易かつ高速に、対象物の容積変化を知ることができる。なお、本実施の形態では、補間に際して、拍動パルスから始まる連続する3拍動周期分の輪郭に付随するデータを個々の拍動周期で切り出して重ね合わせたが、連続する6拍動周期分の輪郭に付随するデータを2拍動周期づつ3つ切り出し、それらを重ね合わせたり、単に、2拍動周期分の連続する輪郭に付随するデータをそれぞれの拍動周期で切り出して重ね合わせて補間を行ってもよい。これによって、輪郭に付随するデータの変化(波形)における山と谷とそれらの近辺領域とを含む広い範囲を対象とした補間(関数フィッティング)を行うこととなり、正確な最大値と最小値とが求められ得る。
【0096】
また、本実施の形態では、補間の対象区間については、オペレータが指定したが、例えば、デフォルトとして、時間的に隣接する二腔像と四腔像の画像データ又は輪郭に付随するデータについて、例えば、3拍動周期づつ自動的に選択するように構成してもよい。
【0097】
また、本実施の形態における超音波診断装置10が備える画像処理部105での特徴的な処理は、超音波診断装置で得られる断層画像に対してだけでなく、デジタルビデオカメラ等で得られる一般的な画像に対しても適用することができる。そして、そのような画像処理部105の機能をプログラムとして実現し、パソコン等で実行させることで、本発明に係る補間機能を有した汎用の画像処理装置が実現される。
【0098】
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、実際に断層画像としてサンプリングした画像データに基づいて、画像データや輪郭に付随するデータの補間を行って擬似的にサンプリングレートを向上させ、より詳細に対象物(例えば、心臓左室等)の容積を算出し得る超音波診断装置について説明したが、本実施の形態では、さらに精密に、対象物の容積を算出するために、拡張終期時刻及び収縮終期時刻を予測し、これらの時刻における断層画像を取り込むことができる超音波診断装置について説明する。
【0099】
以下、本発明に係る実施の形態2について図面を用いて説明する。
図16は、本実施の形態における超音波診断装置30の機能構成を示すブロック図である。本装置30は、サンプリングした心臓の活動電位信号(以下、「心電信号」という。)及び断層画像に基づいて、心臓左室の容積を測定すると共に、拡張終期時刻及び収縮終期時刻を予測し、これらのタイミングで断層画像を取込むことが可能な装置である。本装置30は、主に超音波探触子101、送受信部302、拍動検出部303、操作部104、画像処理部305及び画像表示部106から構成されている。さらに、画像処理部305は、画像生成部110、タイムスタンプ生成部311、データ保持部112、輪郭抽出部113、補間データ生成部114、容積算出部315及び制御部316を有している。
【0100】
なお、以下では、上記実施の形態1と同じ構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、本装置30特有の構成要素について重点的に説明する。
【0101】
送受信部302は、実施の形態1の送受信部102の機能を有すると共に、さらに、制御部316からの指示に従って送信ビームフォーマーから超音波を発生させ、超音波エコーを受信する。
【0102】
拍動検出部303は、実施の形態1の拍動検出部103の機能を有すると共に、さらに、心電信号を取り込むための心電図用電極(図示せず)を備え、取り込んだ心電信号を制御部316に送信する。
【0103】
画像処理部305は、実施の形態1のタイムスタンプ生成部111、容積算出部115及び制御部116に代えて、タイムスタンプ生成部311、容積算出部315及び制御部316を有している。
【0104】
タイムスタンプ生成部311は、実施の形態1のタイムスタンプ生成部111の機能を有すると共に、さらに、制御部316から指示があった場合に、指示を受けた時刻のタイムスタンプの値を制御部316に送信する。
【0105】
容積算出部315は、実施の形態1の容積算出部115の機能を有すると共に、さらに、算出した心臓左室の容積値を拍動周期毎に制御部316に送信する。
【0106】
制御部316は、実施の形態1の制御部116の機能を有すると共に、新たに、終期時刻予測機能を有する。この「終期時刻予測機能」とは、心臓左室の容積が最大(極大ともいう。)となる拡張終期時刻及び心臓左室の容積が最小(極小ともいう。)となる収縮終期時刻を予測して、これらの時刻に断層画像を取り込むべく、送受信部302に指示を行う機能である。
【0107】
さらに、制御部316は、拍動検出部303から心電信号を受信しながら、逐時、この心電信号のA/D変換を行ってその値を保持し、拍動周期毎の心電信号において「負の最大値(極大値ともいう。)となったタイミング」、及び「0を横切ったタイミング(ゼロクロス)タイミング」を特定する。「負の最大値となったタイミング」を特定する方法としては、デジタル値に変換された心電信号の前後の値を比較し、その差分の符号が"+"(つまり、心電信号波形の傾きが正の値)に変化し、かつ、その値が負の最大の場合に、「負の最大値となったタイミング」があったと特定する。この場合、差分の符号が"+"に変化する毎に、タイムスタンプ生成部311に指示を出してその時刻のタイムスタンプの値を入手すると共に、そのときの心電信号の値と対応付けて記憶しておき、その拍動周期の最後に、心電信号の値同士を比較して負の最大値を決定し、その値のタイミングにおける時刻を特定する。一方、「0を横切ったタイミング」を特定する方法としては、デジタル値の符号が反転した場合に、「0を横切ったタイミング」があったと特定する。この場合においても、上記と同様に、そのタイミングにおける時刻を特定する。
【0108】
制御部316は、上記の「負の最大値となったタイミング」及び前記2箇所の「0を横切ったタイミング」におけるタイムスタンプの値に基づいて、「負の最大値となった時刻」、「拡張終期時刻」及び「収縮終期時刻」を特定する。この場合、負の最大値から最初に0を横切る時刻が拡張終期時刻であり、次に0を横切った時刻が収縮終期時刻である。なお、上記A/D変換においては、例えば、サンプリング周波数を10KHz、分解能を32ビットとする。
【0109】
図17は、上記制御部316における終期時刻予測機能の概要を説明するための図である。図17(a)は拍動パルス波形を、図17(b)は心電信号波形を、図17(c)は心臓左室の容積(V)の変化を、図17(d)はタイムスタンプの値が単調増加するイメージをそれぞれ表している。なお、図17(b)及び(c)に示されるように、心電信号波形において、その値が「0」となる時刻D1〜D3及びS1〜S3が、それぞれ心臓左室の拡張終期時刻及び収縮終期時刻に一致することが知られている。
【0110】
まず、図17(a)及び(d)に示されるように、最初の拍動1700が検出された時刻をT0とし、この時刻から拍動周期1725におけるタイムスタンプ1741のカウントが開始される。
【0111】
次に、制御部316は、心電信号を逐次A/D変換しながら、上述のようにタイムスタンプ生成部311から入手したタイムスタンプの値に基づいて、負の最大値となった時刻、拡張終期時刻及び収縮終期時刻を拍動周期毎に特定する。
【0112】
制御部316は、以上の処理を拍動周期1725〜1727の3周期について実行する。このようにして制御部316は、拍動周期1725〜1727における時刻D1〜D3及び時刻S1〜S3を特定する。
【0113】
さらに、制御部316は、時刻D1−時刻D2の時間及び時刻D2−時刻D3の時間の平均を算出し、これに時刻D3を加えることにより、時刻D4の値を算出し、このD4を次の拍動周期1728における拡張終期時刻と予測する。同様に、時刻S1−時刻S2及び時刻S2−時刻S3に基づいて、次の拍動周期1728における収縮終期時刻S4を予測する。
【0114】
さらにまた、制御部316は、上記の拍動周期1725〜1727における実測値に基づいて時刻D4及び時刻S4を予測したように、次の拍動周期1726〜1728の実測値から時刻D5及びS5(これらについては図示せず)を予測する、というように1拍動周期毎に同様の予測を繰り返す。この場合、制御部316は、予測値と実測値の差分を算出し、この差分に基づいて予測値を修正してもよい。
【0115】
次に、以上のように構成される超音波診断装置30の動作について、図17及び18を用いながら説明する。
【0116】
図18は、制御部316における終期時刻予測機能における処理の流れを示すフローチャートである。
心電信号及び断層画像の取り込みが開始されると(S1801)、制御部316は、最初の拍動を特定する(S1802)。
【0117】
次に、制御部316は、取り込んだ心電信号をA/D変換しながら、負の最大値となった時刻、拡張終期時刻Dn及び収縮終期時刻Snを特定する(S1804)。さらに、制御部316は、上記実施の形態1と同様に、心臓左室の容積及びその拍動周期における最大値及び最小値を算出する(S1805)。
【0118】
制御部316は、以上の処理を3拍動周期について繰り返す(S1803〜S1806)。
【0119】
このあと、制御部316は、各拍動周期における拡張終期時刻D1〜D3及び収縮終期時刻S1〜S3に基づいて、拍動周期1728における拡張終期時刻D4及び収縮終期時刻S4を算出する(S1807)。
【0120】
最後に、制御部は、拡張終期時刻D4及び収縮終期時刻S4が到達したときの断層画像を実際に取り込むべく、送受信部302に指示を出す(S1808)。この指示を受けた送受信部302は、超音波の発信及び超音波エコーの受信を行う。画像生成部110は、送受信部302から超音波エコーを受信して断層画像を生成する。
【0121】
以上のように、本実施の形態に係る超音波診断装置30により、予め心臓左室における拡張終期時刻及び収縮終期時刻を予測し、その時刻における断層画像を取り込むことができるので、心臓左室の容積の最大値及び最小値をより精密に算出することが可能となる。
【0122】
なお、上記実施の形態では、時刻D1−時刻D2の時間及び時刻D2−時刻D3の時間の平均を算出し、これに時刻D3を加えることによって時刻D4を算出したが、単純に、時刻D3に時刻D2−時刻D3の時間を加えて時刻D4を算出してもよい。また、上記予測のために参照する拍動周期の数は「3」若しくは「2」に限らず、過去の任意の拍動周期の数からD4を予測してもよい。予測方法についても、上記の差分を用いる方法に限らず、n次関数による補間やスプライン曲線を用いた補間など、一般的に開示されている任意の数学的な技法を用いて予測してもよい。
【0123】
さらに、上記実施の形態1と同様の方法で、心臓左室の容積の最大値及び最小値を算出し、これら最大値又は最小値となる時刻をタイムスタンプの値に基づいて特定し、特定した最大値又は最小値となる時刻に基づいて予測した拡張終期時刻及び収縮終期時刻において断層画像を取り込むように構成してもよい。
【0124】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る超音波診断装置は、超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、前記断層画像を繰り返し生成する画像生成手段と、生成された断層画像中の対象物の特徴を示す特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、前記断層画像が生成されたタイミングを示すタイムスタンプを当該断層画像に係る前記特徴量に対応づけて生成するタイムスタンプ生成手段と、対応する特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たなタイミングにおける特徴量を生成する補間手段と、生成された前記特徴量に基づいて前記対象物についての診断情報を生成する診断情報生成手段と、生成された診断情報を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0125】
これによって、特徴量の補間により、サンプリングされないタイミングにおける新たな特徴量が生成され、その特徴量に基づく新たな診断情報が得られるので、同一フレームレートによる従来の診断に比べ、より詳細な診断が可能となる。そして、その実現手法は、特徴量の補間というデータ処理によるものであり、最大フレームレートを上げることによる手法に比べ、低コストである。
【0126】
また、前記超音波診断装置は、さらに、前記被検体に係る拍動を検出する拍動検出手段と、拍動が検出されてからの経過時間を計測する経過時間計測手段とを備え、前記タイムスタンプ生成手段は、前記断層画像が生成されたときの前記経過時間を前記タイムスタンプによって示されるタイミングとするように構成してもよい。これによって、非検体の拍動と同期をとってタイムスタンプのカウントを行うので、異なる時間帯に得られた特徴量であっても、拍動周期における同一位相のデータどうしを特定することが可能となり、拍動に同期した生体の動きが多面的に観察され得る。
【0127】
さらに、前記補間手段は、異なる拍動周期における前記特徴量と前記タイムスタンプとの組を1つの拍動周期におけるデータとして重ね合わせた後に、それらの組に対して補間することにより、新たな前記経過時間における特徴量を生成することとしてもよい。これによって、2以上の拍動周期における特徴量が平均化された後に補間されるので、生体の特異な動き、信号ノイズ、観測のバラツキ等に起因する計測誤差が軽減される。
【0128】
また、前記補間手段は、前記タイムスタンプの値を補正することによって、異なる拍動周期それぞれを同一の拍動周期に正規化した後に、前記組を1つの拍動周期におけるデータとして重ね合わせるように構成してもよい。これによって、重ね合わせの対象となる複数の拍動周期が一致していない場合であっても、その時間差が補正され、位相の同一性を維持したまま複数の特徴量が重ね合わされ、より正確な診断情報が得られる。
【0129】
さらに、前記補間手段は、前記対象物の第1断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとの組を用いて補間し、前記診断情報生成手段は、前記第1断面と所定の角度で交差する第2断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとを前記特徴量抽出手段及び前記タイムスタンプ生成手段から取得する交差データ取得部と、前記補間手段により生成された特徴量のうち、前記交差データ取得部により取得されたタイムスタンプと同一の経過時間における特徴量を特定する同一位相データ特定部と、特定された第1断面の特徴量と対応する第2断面の特徴量とを用いて前記診断情報を生成するデータ合成部と有することとしてもよい。
【0130】
これによって、拍動周期が異なる時間帯に取得した第1断面とこれと交差する第2断面とを用いて診断情報が生成されるので、1つの断面のみを用いて診断情報を生成する場合よりも、対象物の真の形状に近い特徴量が得られ、精度の高い診断が可能となる。
【0131】
また、前記交差データ取得部は、取得した前記第2断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たな前記経過時間における特徴量を生成し、前記同一位相データ特定部は、前記交差データ取得部による補間によって生成された第2断面の特徴量と同一の経過時間における第1断面の特徴量を特定するように構成してもよい。これによって、第1断面だけでなく、第2断面についても特徴量が補間され、補間後の特徴量それぞれを用いて診断情報が生成されるので、より小さい時間刻みで診断情報が得られ、例えば、変化曲線におけるピーク位置等が高い精度で求められる。
【0132】
さらに、前記データ合成部は、前記画像生成手段により前記第2断面の断層画像が生成される度に、当該断層画像に係る特徴量と対応する第1断面の特徴量とを用いて前記診断情報を生成し、前記表示手段は、前記データ合成部により診断情報が生成される度に、生成された診断情報を表示するように構成してもよい。これによって、第2断面がサンプリングされる毎に診断情報が生成されるので、即座に診断情報を得ることが可能なリアルタイム診断が実現される。
【0133】
また、前記超音波診断装置は、さらに、前記診断情報生成手段により生成された心臓左室の容積に基づいて、拍動周期における心臓左室の容積の最大値と最小値を特定する容積変化特定手段を備えるように構成してもよい。これによって、拍動周期における最大値及び最小値が表示されるので、例えば、心臓左室の拡張終期容積や収縮終期容積等の診断に有用な情報が得られる。
【0134】
また、本発明に係る超音波診断装置は、超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、前記被検体の心電信号を受信する心電信号受信手段と、前記心電信号における過去に特定された拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻に基づいて、新たな拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻を予測する終期時刻予測手段と、前記予測された終期時刻において前記被検体の対象物の断層画像を生成する画像生成手段とを備える。
【0135】
これによって、心電信号から特定された過去の拡張終期時刻や収縮終期時刻に基づいて、新たな拡張終期時刻や収縮終期時刻を予測し、これらの時刻で断層画像を取り込むことができるので、より精密な拡張終期や収縮終期における心臓左室の容積を算出することが可能となる。
【0136】
さらに、本発明に係る超音波診断装置は、超音波の反射に基づいて被検体の対象物の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、断層画像から診断情報を算出する診断情報算出手段と、算出された診断情報に基づいて、当該診断情報が特徴的な値となる時刻を予測する特徴値時刻予測手段と、前記予測された時刻において前記対象物の断層画像を生成する画像生成手段とを備える。
【0137】
これによって、断層画像から算出された過去の診断情報に基づいて、新たな診断情報が特徴的な値となる時刻を予測し、その時刻で断層画像を取り込むことができるので、予測された時刻付近の診断情報に基づいて、さらに精密な診断を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における超音波診断装置の外観図である。
【図2】実施の形態1における超音波診断装置の主要な機能の構成を示すブロック図である。
【図3】二腔像と四腔像を説明するための図である。
【図4】輪郭データに含まれる輪郭に付随するデータの一例であるスライスの半径及びスライスの間隔を説明するための図である。
【図5】データ保持部に保持されている画像データ及び輪郭データの概要を示す図である。
【図6】補間データ生成部の機能の構成を示すブロック図である。
【図7】補間データ生成部における補間処理の内容を説明するための図である。
【図8】心臓左室の容積を非リアルタイム又はリアルタイムで算出する際の処理の流れの概略を示すフローチャートである。
【図9】非リアルタイムで心臓左室の容量を算出する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】非リアルタイム時において、心臓左室の容量を算出する過程の概略を示す図である。
【図11】リアルタイムで心臓左室の容量を算出する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】リアルタイム時において、心臓左室の容量を算出する過程の概略を示す図である。
【図13】補間処理を用いて心臓左室の容積を算出し、その結果を画像表示部に表示する場合の表示例である。
【図14】画像データそのものを補間する場合における、サンプリングされた画像データと補間された画像データとの関係を説明するための図である。
【図15】心臓左室の容量を算出する際の補間の対象として断面積を補間する場合における、サンプリングされたデータに基づく断面積と補間処理を施すことにより得られた断面積との関係を説明するための図である。
【図16】実施の形態2における超音波診断装置の主要な機能の構成を示すブロック図である。
【図17】図16の制御部における終期時刻予測機能の概要を説明するための図である。
【図18】図16の制御部の終期時刻予測機能における処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10、30 超音波診断装置
11 表示装置
12 本体装置
13 プローブ
14 拍動センサ
101 超音波探触子
102 送受信部
103 拍動検出部
104 操作部
105 画像処理部
106 画像表示部
110 画像生成部
111、311 タイムスタンプ生成部
112 データ保持部
113 輪郭抽出部
114 補間データ生成部
115、315 容積算出部
116、316 制御部
201 補間制御部
202 補間データ保持部
203 拍動周期算出部
204 タイムスタンプ補間部
205 補間データ算出部
302 送受信部
303 拍動検出部
305 画像処理部

Claims (22)

  1. 超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、
    前記断層画像を繰り返し生成する画像生成手段と、
    生成された断層画像中の対象物の特徴を示す特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    前記断層画像が生成されたタイミングを示すタイムスタンプを当該断層画像に係る前記特徴量に対応づけて生成するタイムスタンプ生成手段と、
    対応する特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たなタイミングにおける特徴量を生成する補間手段と、
    生成された前記特徴量に基づいて前記対象物についての診断情報を生成する診断情報生成手段と、
    生成された診断情報を表示する表示手段と
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記特徴量は、前記対象物の輪郭であり、
    前記診断情報は、前記対象物の容積である
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記超音波診断装置は、さらに、
    前記被検体に係る拍動を検出する拍動検出手段と、
    拍動が検出されてからの経過時間を計測する経過時間計測手段とを備え、
    前記タイムスタンプ生成手段は、前記断層画像が生成されたときの前記経過時間を前記タイムスタンプによって示されるタイミングとする
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 前記補間手段は、異なる拍動周期における前記特徴量と前記タイムスタンプとの組を1つの拍動周期におけるデータとして重ね合わせた後に、それらの組に対して補間することにより、新たな前記経過時間における特徴量を生成する
    ことを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
  5. 前記補間手段は、前記タイムスタンプの値を補正することによって、異なる拍動周期それぞれを同一の拍動周期に正規化した後に、前記組を1つの拍動周期におけるデータとして重ね合わせる
    ことを特徴とする請求項4記載の超音波診断装置。
  6. 前記補間手段は、前記対象物の第1断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとの組を用いて補間し、
    前記診断情報生成手段は、
    前記第1断面と所定の角度で交差する第2断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとを前記特徴量抽出手段及び前記タイムスタンプ生成手段から取得する交差データ取得部と、
    前記補間手段により生成された特徴量のうち、前記交差データ取得部により取得されたタイムスタンプと同一の経過時間における特徴量を特定する同一位相データ特定部と、
    特定された第1断面の特徴量と対応する第2断面の特徴量とを用いて前記診断情報を生成するデータ合成部と有する
    ことを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
  7. 前記交差データ取得部は、取得した前記第2断面を示す断層画像に係る特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たな前記経過時間における特徴量を生成し、
    前記同一位相データ特定部は、前記交差データ取得部による補間によって生成された第2断面の特徴量と同一の経過時間における第1断面の特徴量を特定する
    ことを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  8. 前記データ合成部は、前記画像生成手段により前記第2断面の断層画像が生成される度に、当該断層画像に係る特徴量と対応する第1断面の特徴量とを用いて前記診断情報を生成し、
    前記表示手段は、前記データ合成部により診断情報が生成される度に、生成された診断情報を表示する
    ことを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  9. 前記対象物は、心蔵左室であり、
    前記特徴量は、心臓左室の内壁輪郭を特定する輪郭データであり、
    前記診断情報は、前記輪郭データを近似式に代入して得られる心臓左室の容積である
    ことを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  10. 前記輪郭データは、前記輪郭を一定間隔でスライスして得られる断片を特定する長さであり、
    前記近似式は、モディファイドシンプソン法である
    ことを特徴とする請求項9記載の超音波診断装置。
  11. 前記超音波診断装置は、さらに、
    前記診断情報生成手段により生成された心臓左室の容積に基づいて、拍動周期における心臓左室の容積の最大値と最小値を特定する容積変化特定手段を備える
    ことを特徴とする請求項10記載の超音波診断装置。
  12. 超音波の反射に基づいて生成された被検体の断層画像から対象物の診断情報を生成し表示する画像処理装置であって、
    前記断層画像には、当該断層画像が生成されたタイミングを示すタイムスタンプが対応付けられ、
    生成された断層画像中の対象物の特徴を示す特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    対応する特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たなタイミングにおける特徴量を生成する補間手段と、
    生成された前記特徴量に基づいて前記対象物についての診断情報を生成する診断情報生成手段と、
    生成された診断情報を表示する表示手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  13. 超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、
    前記被検体の心電信号を受信する心電信号受信手段と、
    前記心電信号における過去に特定された拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻に基づいて、新たな拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻を予測する終期時刻予測手段と、
    前記予測された終期時刻において前記被検体の対象物の断層画像を生成する画像生成手段と
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  14. 前記終期時刻予測手段は、
    前記心電信号の負の極大値から最初にゼロクロスとなる点を拡張終期時刻と特定し、次のゼロクロスとなる点を収縮終期時刻と特定し、既に特定された複数の前記拡張終期時刻又は前記収縮終期時刻から、新たな拡張終期時刻又は収縮終期時刻を予測する
    ことを特徴とする請求項13記載の超音波診断装置。
  15. 超音波の反射に基づいて被検体の対象物の断層画像を生成し表示する超音波診断装置であって、
    断層画像から診断情報を算出する診断情報算出手段と、
    算出された診断情報に基づいて、当該診断情報が特徴的な値となる時刻を予測する特徴値時刻予測手段と、
    前記予測された時刻において前記対象物の断層画像を生成する画像生成手段と
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  16. 前記診断情報は、前記対象物の容積であり、
    前記特徴的な値は、前記容積の極大値又は極小値である
    ことを特徴とする請求項15記載の超音波診断装置。
  17. 超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する画像処理装置であって、
    前記被検体の心電信号を受信する心電信号受信手段と、
    前記心電信号における過去に特定された拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻に基づいて、新たな拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻を予測する終期時刻予測手段と、
    前記予測された終期時刻において前記被検体の対象物の断層画像を生成する画像生成手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  18. 超音波の反射に基づいて被検体の対象物の断層画像を生成し表示する画像処理装置であって、
    断層画像から診断情報を算出する診断情報算出手段と、
    算出された診断情報に基づいて、当該診断情報が特徴的な値となる時刻を予測する特徴値時刻予測手段と、
    前記予測された時刻において前記対象物の断層画像を生成する画像生成手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  19. 超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置のためのプログラムであって、
    前記断層画像を繰り返し生成する画像生成ステップと、
    生成された断層画像中の対象物の特徴を示す特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    前記断層画像が生成されたタイミングを示すタイムスタンプを当該断層画像に係る前記特徴量に対応づけて生成するタイムスタンプ生成ステップと、
    対応する特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たなタイミングにおける特徴量を生成する補間ステップと、
    生成された前記特徴量に基づいて前記対象物についての診断情報を生成する診断情報生成ステップと、
    生成された診断情報を表示する表示ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  20. 超音波の反射に基づいて生成された被検体の断層画像から対象物の診断情報を生成し表示する画像処理装置のためのプログラムであって、前記断層画像には、当該断層画像が生成されたタイミングを示すタイムスタンプが添付され、
    生成された断層画像中の対象物の特徴を示す特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    対応する特徴量とタイムスタンプとの組を複数用いて補間することにより、新たなタイミングにおける特徴量を生成する補間ステップと、
    生成された前記特徴量に基づいて前記対象物についての診断情報を生成する診断情報生成ステップと、
    生成された診断情報を表示する表示ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  21. 超音波の反射に基づいて被検体の断層画像を生成し表示する超音波診断装置のためのプログラムであって、
    前記被検体の心電信号を受信する心電信号受信ステップと、
    前記心電信号における過去に特定された拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻に基づいて、新たな拡張終期時刻及び収縮終期時刻の少なくとも1つの終期時刻を予測する終期時刻予測ステップと、
    前記予測された終期時刻において前記被検体の対象物の断層画像を生成する画像生成ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  22. 超音波の反射に基づいて被検体の対象物の断層画像を生成し表示する超音波診断装置のためのプログラムであって、
    断層画像から診断情報を算出する診断情報算出ステップと、
    算出された診断情報に基づいて、当該診断情報が特徴的な値となる時刻を予測する特徴値時刻予測ステップと、
    前記予測された時刻において前記対象物の断層画像を生成する画像生成ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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