JP2003224116A - エッチング液、エッチング方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

エッチング液、エッチング方法及び半導体装置の製造方法

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JP2003224116A
JP2003224116A JP2002022500A JP2002022500A JP2003224116A JP 2003224116 A JP2003224116 A JP 2003224116A JP 2002022500 A JP2002022500 A JP 2002022500A JP 2002022500 A JP2002022500 A JP 2002022500A JP 2003224116 A JP2003224116 A JP 2003224116A
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layer
alloy
semiconductor wafer
etching
semiconductor device
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JP2002022500A
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Hitoshi Ikeda
均 池田
Kingo Suzuki
金吾 鈴木
Masahito Yamada
雅人 山田
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Al又はAl合金を侵食することなく、Au
又はAu合金をエッチングすることができるエッチング
液及びエッチング方法を提供する。さらに、これらを用
いて、金属電極の電極パターンを良好に形成できる半導
体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体ウェーハW上に、Au又はAu合
金にて構成される第一層1と、Al又はAl合金にて構
成される第二層2と積層し、積層体3とする。フォトリ
ソグラフィ技術により、電極パターンに対応するフォト
レジスト層13を形成したのち、露出する第二層2及び
第一層1をエッチングして金属電極10とする。このと
き、第一層1を、ヨウ素とヨウ化カリウムとアルコール
とを含む溶液をエッチング液として用いてエッチングす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチング液、エ
ッチング方法及びこれらを用いる半導体装置の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、発光素子、あるいは半導体集積
回路等の半導体装置においては、該半導体装置を駆動す
る駆動電圧を印加するための金属電極が表面に形成され
る。半導体装置への導電性を考慮すると、金属電極とし
て、例えば、Au又はAu合金を含むものが採用され
る。図4に示すように、このような金属電極10’(図
4(c))は、半導体ウェーハWの表面上に、Au又は
Au合金にて構成される層11を少なくとも含む積層体
10を形成し、さらに、フォトリソグラフィ技術によ
り、電極パターンに対応するフォトレジスト層13を形
成するとともに(図(a))、該積層体10の不要な部
分をエッチングして(図4(b)、(c))、電極パタ
ーンを形成することにより得られる。積層体10のエッ
チングにおいて、Au又はAu合金にて構成される層1
1は、例えば、エッチング液としてシアン化カリウム
(KCN)溶液を用いてエッチングされる。しかし、シ
アン化カリウム溶液は、毒性が非常に強いため取り扱い
が困難であるので、ヨウ素ヨウ化カリウム(I:K
I)水溶液が用いられる場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属電
極10’となる積層体10にAl又はAl合金にて構成
される層12が含まれていると、エッチング中にヨウ素
ヨウ化カリウム水溶液と接触することにより、Au又は
Au合金にて構成される層11とともに、Al又はAl
合金にて構成される層12も侵食されてしまう。例え
ば、図4のように、Al又はAl合金にて構成される層
12の不要部分を除去したのち(図4(b))、Au又
はAu合金にて構成される層11をヨウ素ヨウ化カリウ
ム水溶液によりエッチングすると(図4(c))、Al
又はAl合金にて構成される層12の側面部12aにヨ
ウ素ヨウ化カリウム水溶液が接触して、図5(a)に示
すように、該側面部12aの侵食が顕著となる。その結
果、所望の形状の電極パターンが形成できないという問
題がある。また、半導体ウェーハWの表面を構成する層
にAlが含まれていると、Au又はAu合金にて構成さ
れる層11のエッチング中、ヨウ素ヨウ化カリウム水溶
液が、半導体ウェーハの表面に接触することにより、該
半導体ウェーハWの表面が侵食されてしまう。そのた
め、図5(b)に示すように、電極パターン形成後に、
半導体ウェーハWの表面に面荒れが観察されるという問
題がある。これらの問題は、金属電極10’が形成され
ている主表面の画像に基づいて、製造される半導体装置
の識別を行う場合、電極パターンの形状及び半導体ウェ
ーハの表面の特定が困難となる結果、半導体装置の識別
不良の原因となる。
【0004】本発明は、上記問題を鑑みてなされたもの
であり、Al又はAl合金を侵食することなく、Au又
はAu合金をエッチングすることができるエッチング液
及びエッチング方法を提供することを課題とする。さら
に、Al又はAl合金の存在下において、Au又はAu
合金にて構成される層をエッチングすることにより、金
属電極の電極パターンを形成し、半導体装置を製造する
方法において、所望の形状の電極パターンが得られると
ともに、半導体ウェーハの表面における面荒れを防止で
きる半導体装置の製造方法を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、半導体装置の電極パターンの形成に
用いられる本発明のエッチング液は、ヨウ素とヨウ化カ
リウムとアルコールとを含む溶液であることを特徴とす
る。
【0006】さらに、上記エッチング液を用いる本発明
のエッチング方法の第一は、Au又はAu合金にて構成
される第一層と、Al又はAl合金にて構成される第二
層とを含む積層体を、電極パターンに形成する際、前記
第一層を、ヨウ素とヨウ化カリウムとアルコールとを含
む溶液によりエッチングすることを特徴とする。
【0007】また、上記エッチング液を用いる本発明の
エッチング方法の第二は、表面を構成する層がAlを含
む半導体ウェーハの該表面上に形成され、Au又はAu
合金にて構成される層を含む積層体を、電極パターンに
形成する際、前記Au又はAu合金にて構成される層
を、ヨウ素とヨウ化カリウムとアルコールとを含む溶液
によりエッチングすることを特徴とする。
【0008】本発明者は、鋭意検討の結果、上記本発明
のエッチング液が、Al又はAl合金の存在下でも、A
l又はAl合金を過剰に侵食することなく、Au又はA
u合金をエッチングできるものであることを見出した。
本発明のエッチング液が、Al又はAl合金を侵食せず
にAu又はAu合金をエッチングできる詳細な作用は不
明であるが、アルコールの存在により、Alに対する侵
食作用が低減するものと考えられる。そして、該エッチ
ング液を用いて、Au又はAu合金にて構成される第一
層と、Al又はAl合金にて構成される第二層とを有す
る積層体を、電極パターンに形成する場合、Al又はA
l合金にて構成される第二層に対して、Au又はAu合
金にて構成される第一層を選択的にエッチングすること
が可能となり、所望の形状の電極パターンを得ることが
できる。また、表面を構成する層がAlを含む半導体ウ
ェーハの該表面上に、Au又はAu合金にて構成される
層を含む積層体を形成し、該積層体を電極パターンに形
成する際、本発明にかかるエッチング液を用いれば、A
lを含む半導体ウェーハの表面が侵食されることがない
ので、半導体ウェーハの表面に面荒れが生じなくなる。
【0009】上記本発明のエッチング液としては、例え
ば、ヨウ素(I)とヨウ化カリウム(KI)とが溶解
した水溶液とアルコール溶液とを混合させたものや、ア
ルコール溶液にヨウ素及びヨウ化カリウムを溶解させた
ものを具体的に例示できる。
【0010】さらに、本発明の半導体装置の製造方法の
第一は、半導体ウェーハの表面上に、Au又はAu合金
にて構成される第一層と、Al又はAl合金にて構成さ
れる第二層とを有する積層体を形成する工程と、前記第
二層にエッチング液が接触する状態で、前記第一層を該
エッチング液によりエッチングして、前記積層体を電極
パターンに形成する工程とを含む半導体装置の製造方法
であって、前記エッチング液として、ヨウ素とヨウ化カ
リウムとアルコールとを含む溶液を用いることを特徴と
する。
【0011】本発明の半導体装置の製造方法の第一によ
れば、本発明のエッチング液の効果により、Al又はA
l合金にて構成される第一層を侵食することなく、Au
又はAu合金にてなる第二層をエッチングできる。その
結果、所望の形状の電極パターンを形成することができ
る。
【0012】また、本発明の半導体装置の製造方法の第
二は、表面を構成する層がAlを含む半導体ウェーハの
該表面上に、Au又はAu合金にて構成される層を含む
積層体を形成する工程と、前記Au又はAu合金にて構
成される層をエッチング液によりエッチングして、前記
積層体を電極パターンに形成する工程とを含む半導体装
置の製造方法であって、前記エッチング液として、ヨウ
素とヨウ化カリウムとアルコールとを含む溶液を用いる
ことを特徴とする。
【0013】上記方法により電極パターンを形成する場
合、Au又はAu合金にて構成される層のエッチング中
あるいはエッチング後に、半導体ウェーハの表面に本発
明にかかるエッチング液が接触しても、該半導体ウェー
ハの表面に面荒れが発生しない。これにより、得られる
金属電極に通電用ワイヤをボンディングする際等、半導
体装置を、半導体装置の表面の画像から画像処理装置に
より識別するとき、半導体装置の識別不良が解消され
る。
【0014】なお、エッチング液に含まれるアルコール
は、メタノール及びエタノールのうち少なくてもいずれ
かとすることができる。これにより、より一層、Al又
はAl合金に対してAu又はAu合金を選択的にエッチ
ングできるようになる。これらのアルコールは、一種の
み使用してもよいし、二種を混合させて使用してもよ
い。また、上記のアルコールに代えて、イソプロピルア
ルコール(IPA)や、グリセリン水溶液を使用しても
同様の効果を発揮する。また、イソプロピルアルコー
ル、グリセリン水溶液、メタノール及びエタノールから
選ばれる2種以上を混合させて使用してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いつつ、発
明の実施の形態について説明する。図2は、本発明の半
導体装置の第一の製造方法により得られる半導体装置の
一構成例を示す模式図である。ここで、半導体装置は発
光素子20である。GaAs基板4上にGaAsエピタ
キシャル層5が形成された化合物半導体ウェーハWの主
表面上に、第一層としてのAuBe層1と、第二層とし
てのAl層2が積層されて金属電極3’が形成されてい
る。また、化合物半導体ウェーハWの主裏面には、Au
GeNi合金にて構成される裏面電極6が形成されてい
る。
【0016】以下、半導体装置20の製造方法につい
て、図1を用いて簡単に説明する。まず、GaAs基板
上に、GaAsエピタキシャル層を成長させて化合物半
導体ウェーハWを得る(図1(a))。そして、該化合
物半導体ウェーハWの主表面上にAu合金のAuBe層
1を、例えば真空蒸着法により形成する(図1
(b))。AuBe層1の形成方法としては、他にも、
高周波スパッタリング等の製膜法が例示できる。つい
で、AuBe層1のさらに上部に、Al層2を形成する
(図1(c))。このように形成されたAuBe層1と
Al層2とにより積層体3が構成される。
【0017】そして、該積層体3の表面にフォトレジス
ト層13を形成して(図1(d))、公知のフォトリソ
グラフィ技術により、電極パターンと対応する形状にフ
ォトレジスト層13を加工する(図1(e))。つい
で、露出する第二層としてのAl層2をリン酸系エッチ
ング液によりエッチングする(図1(f))。これによ
り、Al層2はエッチングされるものの、AuBe層1
はエッチングされないので、第一層としてのAuBe層
1が露出する形態となる。リン酸系エッチング液として
は、例えば、リン酸、酢酸及び硝酸とを含むものが使用
できる。続いて、Al層2の周囲に露出するAuBe層
1に、本発明にかかるエッチング液、つまりヨウ素とヨ
ウ化カリウムとアルコールとを含む溶液を接触させて、
AuBe層1を選択的にエッチングする(図1
(g))。このとき、前述したように、第二層としての
Al層2の露出部、詳しくはAl層2の側面部2aに本
発明にかかるエッチング液が接触しても、該側面部2a
が侵食されない。最後に、フォトレジスト層13を除去
して、熱処理により金属電極3’の密着性を向上させ
る。そして、裏面電極6を形成し、ダイシングソー等に
より化合物半導体ウェーハWを素子化して、図2に示す
ような発光素子20を得る。
【0018】発光素子の素子本体部を構成するために、
半導体ウェーハとして上記のような化合物半導体ウェー
ハWが採用される。ここで、素子本体部に効率的に素子
駆動電圧に基づく電流を導通させるためには、化合物半
導体ウェーハWとの間で良好な導電性を有する金属電極
3’を形成する必要がある。そのため、化合物半導体ウ
ェーハWとの間で、良好なオーミックコンタクトが形成
されるAu又はAu合金にて構成される層としてのAu
Be層1を、化合物半導体ウェーハW上に形成する。一
方、金属電極3’と、例えばAlにて構成される通電用
ワイヤとの間でボンディング性を向上させる必要があ
る。そこで、金属電極3’の表面をAl又はAl合金に
て構成される層としてのAl層2にて形成するのがよ
い。すなわち、本発明の半導体装置の製造方法を適用す
ることが好ましい例としては、半導体ウェーハが化合物
半導体ウェーハWとされる発光素子を製造する場合であ
り、例えば、Au又はAu合金にて構成される第一層
(AuBe層1)が、化合物半導体ウェーハWとの間で
オーミックコンタクトを形成するコンタクト層1であ
り、Al又はAl合金にて構成される第二層(Al層
2)が、通電用ワイヤがボンディングされるボンディン
グパッド層2である場合である。このような場合には、
Au又はAu合金にて構成される層1と、Al又はAl
合金にて構成される層2とにより金属電極3’が構成さ
れるので、所望の電極パターンが形成されない場合が多
い。
【0019】なお、金属電極3’がp型電極とされる場
合、コンタクト層1は、本実施の形態のようにAuBe
合金にて構成する以外に、AuZn合金にて構成しても
よい。一方、金属電極層3’がn型電極とされる場合、
コンタクト層1は、AuGeNi合金にて構成されるも
のとできる。また、化合物半導体ウェーハWとしては、
本実施の形態のようにGaAsにて構成されるものの他
に、GaP、GaAs 1−z(ただし、0<z<
1)、AlGa1−xAs(ただし、0<x≦1)等
を例示することができる。
【0020】図3は、本発明の半導体装置の第二の製造
方法に好適な半導体装置の構成例を示す模式図である。
該半導体装置は発光素子30である。表面を構成する層
がAlGaAsにて構成されるAlを含む化合物半導体
ウェーハW上に、Au又はAu合金にて構成される層と
して、AuBe層7及びAu層8がこの順序で積層され
ている。化合物半導体ウェーハWは、半導体ウェーハで
あり、表面を構成する層にAlを含むものである。ま
た、AuBe層7は、化合物半導体ウェーハWとの間で
良好なオーミックコンタクトを形成する。そのため、コ
ンタクト層7とすることができる。すなわち、本発明の
半導体装置の第二の製造方法を適用することが好ましい
例としては、半導体ウェーハが化合物半導体ウェーハW
とされる発光素子を製造する場合であり、例えば、Au
又はAu合金にて構成される層としてのAuBe層7
が、Alを含む化合物半導体ウェーハWの表面と接する
形で形成され、該化合物半導体ウェーハWとの間でオー
ミックコンタクトを形成するコンタクト層7である場合
である。このような構成では、コンタクト層1とAlを
含む化合物半導体ウェーハの表面が接して形成されるの
で、コンタクト層1をエッチングする際に、Alを含む
化合物半導体ウェーハの表面に面荒れが発生しやすい。
さらに、Au層8は、例えば、Auにて構成される通電
用ワイヤとのボンディング性を向上させるボンディング
パッド層8とできる。これらAuBe層7及びAu層8
により金属電極9’が形成されている。なお、本実施の
形態においては、コンタクト層7は、AuZn合金等の
他のAu合金にて構成してもよい。さらに、ボンディン
グパッド層8はAlを主体に構成してもよく、その場
合、通電用ワイヤとしてAlにて構成されるものが好適
に採用できる。
【0021】このような、半導体装置30の金属電極
9’を形成する際に、本発明を適用する場合について、
図1を流用して説明する。ボンディングパッド層8及び
コンタクト層7を、公知の製膜法により形成して積層体
9とする(図1(b)及び図1(c))。そして、電極
パターンに対応するフォトレジスト層13を形成したの
ち(図1(d)及び図1(e))、本発明にかかるエッ
チング液、つまり、ヨウ素とヨウ化カリウムとアルコー
ルとを含む溶液を用いて、ボンディングパッド層8及び
コンタクト層7の不用部分をエッチングして電極パター
ンを形成する(図1(f)及び図1(g))。このと
き、コンタクト層7のエッチング中に、本発明にかかる
エッチング液が、表面を構成する層にAlを含む化合物
半導体ウェーハWの該表面W1に接触しても、該化合物
半導体ウェーハWの表面W1上に面荒れが発生しない。
そして、化合物半導体ウェーハWを素子化することによ
り、図3の半導体装置30が得られる。
【0022】なお、化合物半導体ウェーハWの表面は、
AlGa1−xAs(ただし、0<x≦1)層あるい
はAlGa1−yP(ただし、0<y≦1)層により
構成されるものとできる。このような化合物半導体ウェ
ーハWは、例えば、発光素子等の素子本体部として広く
使用される。本発明によれば、化合物半導体ウェーハW
のAlを含む表面上に、Au又はAu合金にて構成され
る層を含む積層体を電極パターンに形成する際、化合物
半導体ウェーハWの表面における面荒れを防止できる。
【0023】
【実施例】本発明の効果を調べるために、以下の実験を
行った。 (比較例1)厚さ約200μmのn型GaAs単結晶基
板上に、n型及びp型GaAsエピタキシャル層を、そ
れぞれ50μmこの順序で液相成長させ、GaAs化合
物半導体ウェーハを得る。その表面上に、コンタクト層
としてのAuBe合金薄膜を真空蒸着により5μm形成
し、さらにその上に、ボンディングパッド層としてのA
l薄膜を真空蒸着により4μm形成する。次に、フォト
リソグラフィ技術により電極パターンに対応する形状の
フォトレジスト層を形成して、Al薄膜を、リン酸、酢
酸及び硝酸を含むリン酸系エッチング液によりエッチン
グする。続いて、AuBe合金薄膜を、ヨウ素ヨウ化カ
リウム水溶液によりエッチングし、電極パターンを形成
する。具体的には、ヨウ素ヨウ化カリウム水溶液は、1
000mlの水に、250gのヨウ化カリウム(KI)
と、30gのヨウ素(I)が溶解してなるものを使用
する。ヨウ素ヨウ化カリウム溶液の使用温度は35℃と
する。また、エッチング時間は15秒とする。図6は、
AuBe合金にて構成されるコンタクト層をエッチング
した後の、化合物半導体ウェーハの表面観察像である。
図6の通り、ヨウ素ヨウ化カリウム水溶液によるエッチ
ングにより、金属電極の一部が侵食されており、所望の
電極パターンが得られていない。
【0024】(実施例1)比較例1と同様に、GaAs
化合物半導体ウェーハを得る。次に、フォトリソグラフ
ィ技術により電極パターンに対応する形状のフォトレジ
スト層を形成して、Al薄膜を、リン酸、酢酸及び硝酸
を含むリン酸系エッチング液によりエッチングする。続
いて、AuBe合金薄膜を、本発明のエッチング液によ
りエッチングする。該エッチング液は、具体的には、1
00mlの水に64gのヨウ化カリウム(KI)と16
gのヨウ素(I)とが溶解した水溶液に、240ml
のエタノールを加えたものである。エッチング液の使用
温度は35℃とする。また、エッチング時間は15秒と
する。図7は、AuBe合金にて構成されるコンタクト
層をエッチングした後の化合物半導体ウェーハの表面観
察像である。図7の通り、本発明の方法によれば、金属
電極が侵食されておらず、所望の電極パターンが形成さ
れている。
【0025】(比較例2)厚さ約200μmのn型Ga
As単結晶基板上に、n型及びp型のAlGaAsエピ
タキシャル層を、それぞれ50μmこの順序で液相成長
させ、化合物半導体ウェーハを得る。その表面上に、A
uBe層を真空蒸着により2μm形成し、さらにその上
に、Au層を真空蒸着により2μm形成して積層体とす
る。そして、フォトリソグラフィ技術により電極パター
ンに対応する形状のフォトレジスト層を形成して、Au
層及びAuBe層をヨウ素ヨウ化カリウム水溶液により
エッチングする。具体的には、ヨウ素ヨウ化カリウム水
溶液は、1000mlの水に、230gのヨウ化カリウ
ム(KI)と、30gのヨウ素(I)を溶解させたも
のである。ヨウ素ヨウ化カリウム水溶液の使用温度は4
0℃とする。また、エッチング時間は90秒とする。図
8は、AuBe層をエッチング後の化合物半導体ウェー
ハの表面観察像である。図8の通り、エッチングによ
り、化合物半導体ウェーハの表面に面荒れが生じている
ことがわかる。
【0026】(実施例2)比較例2と同様に、積層体が
形成された化合物半導体ウェーハを得る。そして、フォ
トリソグラフィ技術により電極パターンに対応する形状
のフォトレジスト層を形成して、Au層及びAuBe層
を、本発明のエッチング液によりエッチングする。具体
的には、該エッチング液は、200mlの水に、300
gのヨウ化カリウム(KI)と、132gのヨウ素(I
)とが溶解された水溶液に、50mlのエタノールを
加えたものである。混合溶液の温度は20℃とする。ま
た、エッチング時間は120秒とする。図9は、AuB
e層をエッチング後の化合物半導体ウェーハの表面観察
像である。図9の通り、本発明にかかるエッチング液に
よってエッチングすれば、化合物半導体ウェーハのAl
を含む表面に面荒れが生じないことがわかる。
【0027】以上のように、本発明の方法によれば、金
属電極の電極パターン形成に伴うエッチングに、本発明
にかかるエッチング液を使用することで、Al又はAl
合金を侵食せずに、所望の形状の電極パターンが形成で
きるとともに、半導体ウェーハのAlを含む表面におけ
る面荒れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置の製造方法を説明する図。
【図2】半導体装置の一例を示す図。
【図3】半導体装置の一例を示す図。
【図4】金属電極の作成方法を簡単に説明する図。
【図5】従来の金属電極の作成方法における問題点を示
す図。
【図6】比較例1における半導体ウェーハ表面の観察
像。
【図7】実施例1における半導体ウェーハ表面の観察
像。
【図8】比較例2における半導体ウェーハ表面の観察
像。
【図9】実施例2における半導体ウェーハ表面の観察
像。
【符号の説明】
1 AuBe層(コンタクト層、第一層) 2 Al層(ボンディングパッド層、第二層) 3、9、10 積層体 3’、9’、10’ 金属電極 7 AuBe層(コンタクト層、Au又はAu合金にて
構成される層) 13 フォトレジスト層 W 半導体ウェーハ(化合物半導体ウェーハ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 33/00 H01L 33/00 E (72)発明者 山田 雅人 群馬県安中市磯部二丁目13番1号 信越半 導体株式会社磯部工場内 Fターム(参考) 4K057 WA13 WB01 WB05 WE01 WE30 4M104 AA04 BB09 BB11 CC01 DD64 FF13 GG04 5F041 CA34 CA36 CA74 CA85 CA87 CA92 CA98 5F043 AA24 AA25 BB16 BB17 GG02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の電極パターンの形成に用い
    られるエッチング液であって、ヨウ素とヨウ化カリウム
    とアルコールとを含む溶液であることを特徴とするエッ
    チング液。
  2. 【請求項2】 前記アルコールは、メタノール及びエタ
    ノールのうち少なくともいずれかであることを特徴とす
    る請求項1に記載のエッチング液。
  3. 【請求項3】 Au又はAu合金にて構成される第一層
    と、Al又はAl合金にて構成される第二層とを含む積
    層体を、電極パターンに形成する際、前記第一層を、ヨ
    ウ素とヨウ化カリウムとアルコールとを含む溶液により
    エッチングすることを特徴とするエッチング方法。
  4. 【請求項4】 表面を構成する層がAlを含む半導体ウ
    ェーハの該表面上に形成され、Au又はAu合金にて構
    成される層を含む積層体を、電極パターンに形成する
    際、前記Au又はAu合金にて構成される層を、ヨウ素
    とヨウ化カリウムとアルコールとを含む溶液によりエッ
    チングすることを特徴とするエッチング方法。
  5. 【請求項5】 前記アルコールは、メタノール及びエタ
    ノールのうち少なくともいずれかであることを特徴とす
    る請求項3又は4に記載のエッチング方法。
  6. 【請求項6】 半導体ウェーハの表面上に、Au又はA
    u合金にて構成される第一層と、Al又はAl合金にて
    構成される第二層とを有する積層体を形成する工程と、 前記第二層にエッチング液が接触する状態で、前記第一
    層を該エッチング液によりエッチングして、前記積層体
    を電極パターンに形成する工程とを含む半導体装置の製
    造方法であって、 前記エッチング液として、ヨウ素とヨウ化カリウムとア
    ルコールとを含む溶液を用いることを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第二層をリン酸系エッチング液によ
    りエッチングすることを特徴とする請求項6に記載の半
    導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記半導体ウェーハが化合物半導体ウェ
    ーハとされる発光素子の製造方法であり、 前記第一層は、前記化合物半導体ウェーハとの間でオー
    ミックコンタクトを形成するコンタクト層であり、前記
    第二層は、通電用ワイヤがボンディングされるボンディ
    ングパッド層であることを特徴とする請求項6又は7に
    記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 表面を構成する層がAlを含む半導体ウ
    ェーハの該表面上に、Au又はAu合金にて構成される
    層を含む積層体を形成する工程と、 前記Au又はAu合金にて構成される層をエッチング液
    によりエッチングして、前記積層体を電極パターンに形
    成する工程とを含む半導体装置の製造方法であって、 前記エッチング液として、ヨウ素とヨウ化カリウムとア
    ルコールとを含む溶液を用いることを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記半導体ウェーハの表面は、Al
    Ga1−xAs(ただし、0<x≦1)層あるいはAl
    Ga1−yP(ただし、0<y≦1)層により構成さ
    れていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記半導体ウェーハが化合物半導体ウ
    ェーハとされる発光素子の製造方法であり、 前記Au又はAu合金にて構成される層は、前記化合物
    半導体ウェーハの表面と接する形で形成され、該化合物
    半導体ウェーハとの間でオーミックコンタクトを形成す
    るコンタクト層であることを特徴とする請求項9又は1
    0に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記アルコールは、メタノール及びエ
    タノールのうち少なくともいずれかであることを特徴と
    する請求項6ないし11のいずれか1項に記載の半導体
    装置の製造方法。
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