JP3558586B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波診断装置に関し、特に、心拍動に同期して周期運動を行う心臓や血管等の臓器の診断に供する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の超音波診断装置においては、周期運動を行う臓器を観察するために、超音波の受信信号に基づいて形成されるMモード画像と、心電波形や心音波形などの生体信号波形とを同時に表示することが行われている。また、超音波エコーを用いて動脈血管などの生体組織の運動を追跡するエコートラッキング法を行う超音波診断装置も実用化されている。
【0003】
エコートラッキング法では超音波の波長以下で数μm程度の微小変位を計測可能であり、当該方法を用いた血管壁の変位計測から血管弾性を調べる研究が行われている。血管の局所的な弾性を定量的に計測することは、疾患や加齢による動脈硬化の程度を診断する上で重要である。また、心筋の変位や変位速度を計測し、虚血性心疾患による心筋梗塞部位の同定や進展の程度を定量的に診断する研究も行われている。
【0004】
エコートラッキング法で直接得られる計測データは、拍動による血管壁や心筋組織の変位である。図8は血管径の時間変化の正常波形モデルを示すグラフであり、図9は動脈硬化を起こし血管壁の変位が小さくなった疾患波形モデルを示すグラフである。これらのグラフにおいて、それぞれ横軸は時間、縦軸は血管径を表し、心拍動に同期して周期的に血管が拡張・収縮し、血管径が時間的に変化する様子が示されている。図8と図9とを比較すると、血管径変化の振幅の差異は容易に認めることができるが、疾患との関連を調べるためには、単純な振幅の相違だけでは不十分であり、波形についての分析が必要である。波形についての分析は例えば、変化速度に基づいて行うことができる。この変化速度は、エコートラッキング法により直接得られた血管径の変化を時間微分することにより求められる。図10は血管径の変化速度の正常波形モデルを示すグラフであり、図11は変化速度の疾患波形モデルを示すグラフである。これらのグラフにおいて、それぞれ横軸は時間、縦軸は変化速度を表している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
血管径の時間的変化のグラフから、振幅の異常のみならず波形の異常まで読み取り、疾患を判定することは難しいという問題がある。これに対し、血管径の時間的変化のグラフと、変化速度の時間的変化のグラフとを並べて表示するという方法がある。しかし、この方法では診断者が、複数のグラフのそれぞれに現れる特徴を認識し、それらの情報を統合する必要があり、依然として判定は容易ではないという問題があった。
【0006】
また、波形の一次元表示法では、モニタリング等の長時間記録には大容量のメモリが必要であり、装置の規模が大きくなるという問題や装置のコストが上昇するといった問題があった。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、例えば血管径と変化速度といった2つの情報に基づく診断を容易に行うことができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る超音波診断装置は、被検体に超音波を送波し、被検体からの反射波を受波して受信信号を出力する送受波手段と、前記受信信号に基づいて、血管を含む周期運動を行う臓器の運動情報として、第1生体情報を計測する第1情報計測手段と、前記受信信号又は別途計測される生体信号に基づいて、前記臓器について第2生体情報を取得する第2情報取得手段と、第1座標軸に前記第1生体情報が表され、第2座標軸に前記第2生体情報が表された二次元座標系上に、前記第1生体情報及び前記第2生体情報の時間変化を表す軌跡グラフを描く表示手段とを有するものである。
【0009】
本発明によれば、それぞれ時間と共に変化する第1生体情報と第2生体情報という2つの生体情報が、第1座標軸方向に第1生体情報の値をとり、第2座標軸方向に第2生体情報の値をとって、二次元座標系上にプロットされる。すなわち、第1生体情報及び第2生体情報それぞれの同時刻における値の組がそれを二次元座標とする点として当該二次元座標系上に表示される。表示手段は、各時刻においてプロットされた点を継続して表示し、これにより当該二次元座標系上には、第1生体情報及び第2生体情報の時間変化を示す軌跡が形成される。ちなみに、第1生体情報及び第2生体情報の時間変動は基本的に臓器の周期運動に応じて生じるため、軌跡は基本的にループ形状となる。なお、第1生体情報は超音波の受信信号から計測される。一方、第2生体情報は超音波の受信信号から直接得られるもののほか、他の計測手段により得られる生体信号を用いることもできる。
【0010】
本発明の好適な態様は、前記第1情報計測手段が、前記第1生体情報として前記被検体内の生体組織の変位を計測する超音波診断装置である。
【0011】
他の好適な態様は、前記第2情報取得手段が、前記第1生体情報を所定時間遅延させて前記第2生体情報を生成する超音波診断装置である。
【0012】
別の好適な態様は、前記第2情報取得手段が、前記第1生体情報を時間微分して前記第2生体情報を生成する超音波診断装置である。例えば、第1生体情報が変位である場合には、第2生体情報は変位速度となる。
【0013】
さらに別の好適な態様は、前記第2情報取得手段が、前記第2生体情報として心電波形、心音波形又は血圧波形のいずれかを計測する超音波診断装置である。この態様では、第2生体情報は、超音波の受信信号からではなく、他の計測手段を用いて得られるものである。
【0014】
また別の好適な態様は、前記第1情報計測手段が、前記第1生体情報として前記被検体内の血管径を計測し、前記第2情報取得手段が、前記第2生体情報として前記血管径の変化速度を求める超音波診断装置である。
【0015】
他の本発明に係る超音波診断装置においては、前記表示手段が、受信信号に基づいて断層画像を生成する断層画像生成手段を有し、前記軌跡グラフと併せて前記断層画像を表示することを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、第1生体情報と第2生体情報とが軌跡グラフに統合的に表示されるだけでなく、さらに断層画像が併せて表示される。よって、1つの表示画面に提示される情報に基づいて、より精度の高い診断が可能となる。
【0017】
本発明に係る超音波診断装置においては、前記表示手段が、前記軌跡グラフの各構成点の表示状態を当該各構成点の表示開始からの経過時間に応じて変化させることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、新たに得られた第1生体情報及び第2生体情報に基づく二次元座標系上の点は継続して表示され、それにより軌跡が形成される。ここでその表示の継続時間に応じて、軌跡の構成点の表示状態(例えば、表示の有無、輝度、色)を変化させることにより、軌跡のうち新しい部分と古い部分とを視覚的に容易に識別することができる。
【0019】
本発明の好適な態様は、前記表示手段が、前記経過時間が所定値に達した前記構成点を消滅させる超音波診断装置である。本態様では、古い部分が順次消滅され、軌跡グラフが見やすくなり、それに基づく診断が容易となる。
【0020】
また他の好適な態様は、前記表示手段が、前記経過時間の増加と共に前記構成点の輝度を低下させる超音波診断装置である。
【0021】
別の本発明に係る超音波診断装置は、前記臓器の運動周期を構成する複数の時相を判別する時相判別手段を有し、前記表示手段は、前記軌跡グラフの各構成点の表示状態を当該各構成点が属する前記時相に応じて変化させるものである。
【0022】
本発明によれば、時相判別手段は、臓器の運動の周期を構成する複数の時相を判別する。これにより例えば、心臓の拡張期と収縮期とが異なる時相として判別される。そして、臓器の運動の周期性に基づいてループ形状となる各軌跡が、当該時相に応じて異なる表示状態の部分に区分される。これにより、各軌跡に時相情報が統合されて診断がさらに容易となる。
【0023】
本発明に好適な態様は、前記表示手段が、前記時相に応じて前記構成点の色相を変化させる超音波診断装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の構成を示す概略のブロック図である。図1において、プローブ10は、超音波パルスの送波及びエコーの受波を行う超音波探触子である。このプローブ10は振動子アレイを有しており、その振動子アレイの電子走査によって超音波ビームが電子的に走査される。その電子走査方式としては例えば電子リニア走査や電子セクタ走査などを挙げることができる。
【0026】
送信ビームフォーマー12は制御部14による制御に従って、振動子アレイの各チャネルごとに遅延された送信パルスをプローブ10へ出力する。振動子ごとの遅延量は、送波される超音波が所望のビームを形成するように、また、送波ビームの方向に応じて制御される。操作者は、操作パネル16から例えば、超音波ビームの集束点や送信パワー等の各種条件を操作・変更することができる。
【0027】
プローブ10は、送信ビームフォーマー12により駆動されて、被検体へ超音波ビームを送波すると共に、被検体からのそのエコーを受波する。プローブ10は、振動子アレイの各チャネルごとに、受信信号を受信ビームフォーマー20へ出力する。受信ビームフォーマー20は、制御部14からの制御に基づいて動作し、チャネル間の受信信号の位相差を調整して互いに加算する整相加算処理を行って受信ビームを形成する。
【0028】
この受信ビームフォーマー20の出力は、各種受信信号処理回路にて利用される。エコートラッキング処理部30は、受信信号に基づいて受信ビーム上に現れる特徴点を抽出する。図2は、エコートラッキング処理部30のブロック図である。受信ビームフォーマー20にて整相加算されたRFエコー信号は補間器70に入力される。RFエコー信号は補間器70にて、所望の変位計測精度が得られるようにアップサンプリングされ、適当なフィルタ処理で補間された信号がゼロクロス検出器72へ出力される。ゼロクロス検出器72は、入力された受信信号の振幅の極性が反転するゼロクロス点を検知する。エコートラッキング回路74,76はそれぞれ目標箇所をトラッキングする回路であり、ゲート発生器78が発生するゲートが開いている期間内の受信信号に現れるゼロクロス点のタイミングを検知し、目標箇所の位置ξ1,ξ2を検知する。本装置では、超音波ビームが血管を通過するように設定され、2つのエコートラッキング回路74,76を用いて、血管の前壁及び後壁の位置をトラッキングすることができる。なお、検知された位置ξ1,ξ2はゲート発生器78に入力されるエコートラッキングゲートの発生タイミングにフィードバックされ、これによりゲート発生器78は目標箇所の変位に追随したゲートを発生してエコートラッキング回路74,76へ出力する。減算器80はエコートラッキング回路74,76から血管前壁位置ξ1と後壁位置ξ2とを入力され、差(ξ2−ξ1)を計算して、これを血管径ξとして出力する。また微分器82は、減算器80から出力された血管径信号を時間微分して、血管径変化速度(dξ/dt)を計算して出力する。
【0029】
再び図1に基づいて説明する。エコートラッキング処理部30からは上述のように血管壁の位置ξ1,ξ2、血管径ξ、及びその変化速度dξ/dtが出力される。
【0030】
白黒処理部32は、エコー信号の強度を求める。このエコー信号強度のデータは、白黒のコントラストで表現される超音波画像、例えばBモード画像等の断層画像の形成に利用される。
【0031】
カラードプラ処理部34は、受信信号を直交検波して複素信号を生成し、さらに自己相関処理を行って、カラードプラ画像形成のためのデータを生成し出力する。
【0032】
スペクトルドプラ処理部36は、受信信号を直交検波して得られた複素信号に基づいて周波数解析を行い、スペクトル表示のためのデータを生成し出力する。
【0033】
これらエコートラッキング処理部30、白黒処理部32、カラードプラ処理部34、スペクトルドプラ処理部36の出力はスキャンコンバータ40に入力され、超音波ビームに沿った受信信号から、表示器の走査方式に対応した信号への変換が行われる。
【0034】
グラフィック処理部44は、スキャンコンバータ40に格納された各種受信信号処理回路からの出力データが入力され、表示器46上に表示するための画像を合成し、当該画像のビデオ信号を表示器46へ出力する。グラフィック処理部44はエコートラッキング処理部30からの信号に基づいて、後述する軌跡グラフのビデオ信号を生成する機能も有している。なお、本装置は生体信号入力部50を備え、この生体信号入力部50は、心電波形センサ52、心音波形センサ54、血圧センサ56を有し、それぞれ被検体から心電信号(ECG)、心音信号(PCG)、血圧信号(BP)を取得し、グラフィック処理部44に入力する。
【0035】
図3は、グラフィック処理部44の軌跡グラフ表示に係る部分の概略のブロック図である。画像メモリ90は、エコートラッキング処理部30からの血管径信号ξ、変化速度信号dξ/dtを入力され、横軸が血管径ξを、また縦軸が変化速度dξ/dtを表す二次元グラフである軌跡グラフの画像データを生成、保持する。すなわち、軌跡グラフは、各時刻における血管径ξ及び変化速度dξ/dtの組で表される二次元座標(ξ,dξ/dt)をプロットしたものである。
【0036】
軌跡グラフの形成は、例えば、画像メモリ90のアドレス制御回路が、信号ξに基づいて横軸に対応するXアドレスを生成し、信号dξ/dtに基づいて縦軸に対応するYアドレスを生成し、これらX,Yアドレスで指定される画素に所定データを書き込むことにより行うことができる。
【0037】
グラフィック処理部44は、生体信号入力部50からの生体信号を画像メモリの書き込みや読み出し用のタイミング信号として利用する。ここで示す例では、ECG同期信号検出部92がECG信号から例えばR波を検出し、そのタイミングに基づいて同期信号が生成され画像メモリ90に供給される。画像メモリ90は、この同期信号を入力されると、それまでの心拍周期において形成された軌跡グラフの画像データを出力した後、その記憶内容を消去し、次の心拍周期の軌跡グラフの形成、記憶を開始する。
【0038】
グラフィック処理部44は、軌跡グラフに残像処理を施す機能を有している。すなわち、画像メモリ90から出力される各心拍周期における軌跡が複数心拍周期にわたり累積されると共に、軌跡が描かれた心拍周期が古いほど、当該軌跡の輝度が弱められる残像処理機能を有している。この残像処理は加算器94、画像メモリ96、乗算器98を用いて行われる。加算器94は過去の心拍周期において累積された軌跡グラフのデータを乗算器98から入力され、これに画像メモリ90から出力される新たな心拍周期の軌跡グラフのデータを加算して出力する。これにより軌跡グラフが複数心拍周期にわたって累積される。ここで、血管径ξ及び変化速度dξ/dtは共に心拍に同期した周期的な挙動を示すため、累積された軌跡グラフは、ループ状に循環する形状を有する。
【0039】
加算器94から出力された軌跡グラフの画像データは、カラーコーディング部100へ入力されると共に、画像メモリ96に一旦記憶される。乗算器98は、この画像メモリ96から出力されるデータに所定の係数kを乗算し、その乗算結果を加算器94へ渡す。ここで係数kを1より小さく設定することにより、古い心拍周期に得られた軌跡ほど輝度が弱められる効果が得られる。なお、画像メモリ96からのデータ読み出しのタイミング制御はECG同期信号検出部92からの同期信号に基づいて行われる。
【0040】
グラフィック処理部44は、さらに時相カラー表示処理を行って、表示器46へのビデオ信号を生成する。時相カラー表示処理とは、一心拍内の各時相に対して軌跡を異なる色で表示させる処理であり、例えば、心臓の収縮時相には赤色、拡張時相には青色をそれぞれ割り付け、その間の時相には黄色や緑色等の色相を割り付ける処理が行われる。この時相カラー表示処理は、時相カラー表示制御部102とカラーコーディング部100とによって行われる。例えば、ECG同期信号検出部92がECGの波形に基づいて時相を判別し、時相カラー表示制御部102はECG同期信号検出部92からの同期信号に基づいて、色相割り付け制御信号をカラーコーディング部100へ出力する。カラーコーディング部100はこの色相割り付け制御信号に基づいて各時相に対応した色相を各軌跡に付与し、この色相が付与された軌跡グラフの画像データを生成する。このようにして残像処理及び時相カラー表示処理が施された軌跡グラフのビデオ信号が生成され表示器46へ出力される。
【0041】
上述したように軌跡グラフは循環表示形式を有するため、画像メモリ90,96の所要容量は、その軌跡が描くループの二次元的な広がりに応じて定まり、計測時間が長くなっても所要容量が増えることはない。
【0042】
図4は、血管径とその変化速度との相関を示す軌跡の循環表示の正常モデルの一例であり、血管径の時間変化は図8に示すもの、また変化速度は図10に示すものに対応している。一方、図5は、血管径とその変化速度との相関を示す軌跡の循環表示の動脈硬化モデルの一例であり、血管径の時間変化は図9に示すもの、また変化速度は図11に示すものに対応している。また、図6は、これら正常モデル及び動脈硬化モデルを同時に示した循環表示の例である。図6は、正常モデルの軌跡のパターンと動脈硬化モデルの軌跡のパターンとの相違が容易に認識されるものであり、本装置の軌跡グラフ表示により診断が容易となることを示している。
【0043】
なお、ここでは図3を用いて、グラフィック処理部44のうち、本装置の特徴的構成である軌跡グラフ表示に係る説明を行ったが、グラフィック処理部44は、この軌跡グラフの画像に、白黒処理部32、カラードプラ処理部34、スペクトルドプラ処理部36の処理結果に基づく画像を必要に応じて合成表示するビデオ信号を生成することができる。
【0044】
図7は、表示器46における表示例を示す模式図である。この表示例では、画面の右下部分に血管径とその変化速度との軌跡グラフ表示110が表示され、これに加えて左側には、超音波によりエコートラッキングされる血管のBモード断層画像112、また右上部分には血管径の時間変化のグラフ114が表示される。ちなみに、図に示すBモード断層画像112には、血管の前壁像116、後壁像118、超音波ビーム120、エコートラッキングゲートを示すマーカ122が示されている。
【0045】
なお、上述の超音波診断装置は、心疾患や血管疾患の診断を目的として、血管径とその変化速度との相関を軌跡グラフに表した。しかし、他の診断目的又は同様の診断目的のために、他の生体情報間の相関を軌跡グラフに表現することもできる。例えば、一方を超音波の受信信号に得られる生体情報とし、他方を例えば心電センサ、心音センサ、又は血圧センサから得られる生体信号値とすることができる。また、他方を一方の生体情報を遅延させた信号値とすることもできる。
【0046】
またグラフィック処理部44では乗算器98の係数に応じて古い周期の軌跡を段階的に弱める構成としたが、これに代えて、ある所定周期数が経過するまでは輝度を一定に維持し、当該所定周期数が経過した軌跡は消去するという構成も可能である。
【0047】
また、一心拍周期中の時相に応じて色相を変更するのではなく、軌跡の経過周期数に応じて色相を変える構成も可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明の超音波診断装置によれば、ある時刻における2つの生体情報の組を1つの二次元座標としてプロットすることにより、その軌跡が生体の臓器の運動の周期性に基づいてループ形状に表される。この表示形式によれば、1つのグラフに2つの生体情報が統合にされて表現されるため、それに基づく診断はそれら個々の生体情報を別個に判定する場合よりも容易となる。
【0049】
また、心拍動に同期した生体運動の周期性から、軌跡は限られた領域内で循環するループ形状となる。その記録は当該領域に対応したサイズの画像メモリを用いて行うことができ、計測時間に応じて大容量のメモリが必要になる不都合が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の構成を示す概略のブロック図である。
【図2】エコートラッキング処理部のブロック図である。
【図3】グラフィック処理部の軌跡グラフ表示に係る部分の概略のブロック図である。
【図4】血管径とその変化速度との相関の正常モデルを示す軌跡グラフである。
【図5】血管径とその変化速度との相関の動脈硬化モデルを示す軌跡グラフである。
【図6】正常モデル及び動脈硬化モデルを同時に示した軌跡グラフである。
【図7】表示器における表示例を示す模式図である。
【図8】血管径の時間変化の正常波形モデルを示すグラフである。
【図9】血管径の時間変化の疾患波形モデルを示すグラフである。
【図10】血管径の変化速度の正常波形モデルを示すグラフである。
【図11】血管径の変化速度の疾患波形モデルを示すグラフである。
【符号の説明】
12 送信ビームフォーマー、14 制御部、16 操作パネル、20 受信ビームフォーマー、30 エコートラッキング処理部、32 白黒処理部、34カラードプラ処理部、36 スペクトルドプラ処理部、40 スキャンコンバータ、44 グラフィック処理部、46 表示器、50 生体信号入力部、52心電波形センサ、54 心音波形センサ、56 血圧センサ、70 補間器、72 ゼロクロス検出器、74,76 エコートラッキング回路、78 ゲート発生器、80 減算器、90,96 画像メモリ、92 ECG同期信号検出部、94 加算器、98 乗算器、100 カラーコーディング部、102 時相カラー表示制御部。

Claims (12)

  1. 被検体に超音波を送波し、被検体からの反射波を受波して受信信号を出力する送受波手段と、
    前記受信信号に基づいて、血管を含む周期運動を行う臓器の運動情報として、第1生体情報を計測する第1情報計測手段と、
    前記受信信号又は別途計測される生体信号に基づいて、前記臓器について第2生体情報を取得する第2情報取得手段と、
    第1座標軸に前記第1生体情報が表され、第2座標軸に前記第2生体情報が表された二次元座標系上に、前記第1生体情報及び前記第2生体情報の時間変化を表す軌跡グラフを描く表示手段と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の超音波診断装置において、
    前記第1情報計測手段は、前記第1生体情報として前記被検体内の生体組織の変位を計測すること、を特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記第2情報取得手段は、前記第1生体情報を所定時間遅延させて前記第2生体情報を生成すること、を特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記第2情報取得手段は、前記第1生体情報を時間微分して前記第2生体情報を生成すること、を特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記第2情報取得手段は、前記第2生体情報として心電波形、心音波形又は血圧波形のいずれかを計測すること、を特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項1記載の超音波診断装置において、
    前記第1情報計測手段は、前記第1生体情報として前記被検体内の血管径を計測し、
    前記第2情報取得手段は、前記第2生体情報として前記血管径の変化速度を求めること、
    を特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の超音波診断装置において、
    前記表示手段は、受信信号に基づいて断層画像を生成する断層画像生成手段を有し、前記軌跡グラフと併せて前記断層画像を表示すること、を特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の超音波診断装置において、
    前記表示手段は、前記軌跡グラフの各構成点の表示状態を当該各構成点の表示開始からの経過時間に応じて変化させることを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項8記載の超音波診断装置において、
    前記表示手段は、前記経過時間が所定値に達した前記構成点を消滅させることを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項8記載の超音波診断装置において、
    前記表示手段は、前記経過時間の増加と共に前記構成点の輝度を低下させることを特徴とする超音波診断装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の超音波診断装置において、
    前記臓器の運動周期を構成する複数の時相を判別する時相判別手段を有し、
    前記表示手段は、前記軌跡グラフの各構成点の表示状態を当該各構成点が属する前記時相に応じて変化させることを特徴とする超音波診断装置。
  12. 請求項11記載の超音波診断装置において、
    前記表示手段は、前記時相に応じて前記構成点の色相を変化させることを特徴とする超音波診断装置。
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