JP4147940B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents
内燃機関の蒸発燃料処理装置Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の蒸発燃料処理装置に関し、特に、燃料タンク内で生じた蒸発燃料の処理装置に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平6−93932号公報に開示されるように、燃料タンク内で発生する蒸発燃料(燃料ベーパ)をキャニスタに吸着することで、その燃料ベーパが大気に放出されるのを防止する蒸発燃料処理装置が知られている。従来の蒸発燃料処理装置は、内燃機関の運転中に、キャニスタに吸気負圧を導入して、キャニスタに吸着されている燃料を、空気と共に吸気通路にパージさせる機能を有している。また、従来の蒸発燃料処理装置は、キャニスタ内の燃料をパージする際に、そのパージ分が相殺されるように、燃料噴射量を補正する機能を有している。
【0003】
ところで、キャニスタ内の燃料を吸気通路にパージする際に、精度良く燃料噴射量を補正するためには、パージにより供給される燃料の量を精度良く検知することが必要である。そして、パージにより供給される燃料の量を精度良く検知するためには、キャニスタ内における燃料の吸着状態が精度良く検知できることが望ましい。
【0004】
上記従来の蒸発燃料処理装置は、このような要求に応えるべく、キャニスタの内部温度を監視して、その温度変化を時間積分することにより、キャニスタの内部における燃料吸着状態を推定することとしている。燃料ベーパがキャニスタに吸着される際には、発熱反応が生ずる。一方、キャニスタに吸着されている燃料が離脱する際には吸熱反応が生ずる。このため、キャニスタの内部温度は、キャニスタ内における燃料の吸着・離脱に応じて上下する。そして、その内部温度の時間積分値は、キャニスタ内における燃料の残留状態に対応する。このように、上記従来の蒸発燃料処理装置は、キャニスタ内における燃料の吸着状態を、ある程度の精度で予測するものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−93932号公報
【特許文献2】
特開平8−28370号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、キャニスタの内部温度の変化は、キャニスタに吸着されている燃料の増減分に対応する値である。このため、その温度変化を時間積分することによっては、キャニスタ内の吸着燃料の相対的変化は検知できるものの、その絶対量を把握することはできない。
【0007】
パージにより供給される燃料分を精度良く検知するためには、キャニスタに吸着されている燃料の絶対量を検知することが必要である。この点、上記従来の蒸発燃料処理装置が、キャニスタ内の燃料吸着状態を検知するために用いている手法は、高精度な燃料噴射量補正を可能とするうえで、必ずしも十分なものではなかった。
【0008】
更に、燃料ベーパは燃料タンク内で周辺温度などに応じて任意に発生するため、燃料タンク内の燃料ベーパ濃度が非常に小さい場合がある。また、燃料タンクとキャニスタの圧力差が小さい場合など、条件によっては極めて少量の燃料ベーパしかキャニスタ側へ流入しない場合がある。キャニスタの内部温度の変化はキャニスタに吸着されている燃料の増減分に対応する値であるため、この場合はキャニスタの温度変化が微小となり、温度変化に基づいてキャニスタ内の燃料吸着状態を推定することは非常に困難となる。また、この場合、温度変化を検知するまでに長時間を要することとなり、この間は燃料吸着状態を殆ど推定することができないため、吸気通路へパージを行うと空燃比荒れが生じる。従って、温度変化を検知するまでの長時間の間、実質的にパージを行うことができないという問題が生じ、キャニスタ燃料吸着能力の回復が困難となる。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、燃料タンク内の燃料ベーパ量に制約を受けることなく、キャニスタに吸着された燃料の絶対量を精度良く、かつ短時間で確実に検知することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタを備えた内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
前記燃料タンクから前記キャニスタへ前記蒸発燃料を含むガスを強制的に送るガス送り手段と、
前記キャニスタの温度を検出するキャニスタ温度検出手段と、
前記キャニスタの温度に基づいて、前記キャニスタ内部の燃料吸着状態を推定する吸着状態推定手段と、
前記燃料タンクから前記キャニスタへ送られるガス中の前記蒸発燃料の濃度を取得する蒸発燃料濃度取得手段と、
前記燃料タンクから前記キャニスタへ送られるガスの流量を取得するガス流量取得手段と、を備え、
前記吸着状態推定手段は、前記キャニスタ内部の燃料吸着状態を、前記キャニスタの温度、前記蒸発燃料の濃度、及び前記ガスの流量に基づいて推定することを特徴とする。
【0014】
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記吸着状態推定手段は、前記キャニスタ内部の燃料吸着状態を、前記キャニスタの温度、前記蒸発燃料の濃度、及び前記ガスの流量との関係で定めたマップと、
前記マップを参照して、前記キャニスタ温度、前記蒸発燃料の濃度、および前記ガスの流量に対応する前記燃料吸着状態を特定する手段と、
を備えていることを特徴とする。
【0015】
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記燃料タンク内の前記蒸発燃料の温度を検出する蒸発燃料温度検出手段と、
前記蒸発燃料の温度に基づいて、前記燃料タンク内の前記蒸発燃料の飽和蒸気圧を算出するタンク内飽和蒸気圧算出手段と、
前記燃料タンクの内圧を取得するタンク内圧取得手段とを備え、
前記蒸発燃料濃度取得手段は、前記飽和蒸気圧と前記燃料タンクの内圧との比率に基づいて前記蒸発燃料濃度を算出することを特徴とする。
【0016】
また、第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれかにおいて、
前記ガス流量取得手段は、前記燃料タンクの内圧と前記キャニスタの内圧との差と、前記ガス送り手段の特性とに基づいて前記ガスの流量を取得することを特徴とする。
【0017】
また、第5の発明は、第3又は第4の発明において、前記タンク内圧取得手段は、前記燃料タンクの内圧を検出するタンク内圧センサを含むことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいてこの発明のいくつかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0020】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の蒸発燃料処理装置の概要を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態の装置は、燃料タンク10とキャニスタ20を有して構成されている。
【0021】
燃料タンク10の内部には、タンク温度センサ16が配置されている。タンク温度センサ16によれば、燃料タンク10内のガスの温度、つまり、燃料ベーパの温度を検出することができる。以下、この温度を「タンクベーパ温度Tvap」と称す。また、燃料タンク10には、タンク内圧Ptnkを検出するためのタンク内圧センサ11、燃料の液面高さを検出するための液面センサ14が設けられている。
【0022】
燃料タンク10には、ベーパ通路18を介してキャニスタ20が連通している。キャニスタ20の内部には、燃料タンク10から流入してくる燃料ベーパを吸着するための活性炭30が充填されている。キャニスタ20には、上記のベーパ通路18と接続されるベーパポート22、大気を導入するための大気ポート24、および後述するパージ通路26に連通するパージポート28が設けられている。図1に示すように、ベーパポート22とパージポート28とは、活性炭30に対して同じ側に設けられている。一方、大気ポート24は、活性炭30を挟んで、それらのポート22,28の反対側に設けられている。
【0023】
ベーパ通路18には、ポンプ36(ガス送り手段)とバルブ38が設けられている。ポンプ36は、燃料タンク10内の燃料ベーパを含むガスをキャニスタ20へ強制的に送るものである。また、バルブ38は、その開閉状態を切り換えることにより、ベーパ通路18内にガスを流し、またガスの流れを停止させるものである。
【0024】
パージ通路26は、内燃機関の吸気通路(図示せず)に連通する通路である。パージ通路26の途中には、その導通状態を制御するためのパージVSV32が設けられている。内燃機関の運転中は、内燃機関の吸気負圧がパージ通路26の内部に導かれる。この状態でパージVSV32が開かれると、その吸気負圧がキャニスタ20のパージポート28にまで到達し、その結果、大気ポート24からパージポート28へ向かう空気の流れが生ずる。このような空気の流れが生ずると、活性炭30に吸着されている燃料に脱離が生ずる。従って、内燃機関の運転中にパージVSV32を適当に開くことにより、キャニスタ20に吸着されている燃料を適当に内燃機関にパージさせることができる。
【0025】
キャニスタ20の内部には、パージポート28の近傍にキャニスタ温度センサ34が配置されている。キャニスタ温度センサ34によれば、パージポート28の近傍において、キャニスタ20の内部温度を測定することができる。
【0026】
図1に示すように、本実施形態の蒸発燃料処理装置は、ECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40には、上述したタンク内圧センサ11、液面センサ14、タンク温度センサ16、キャニスタ温度センサ34、ポンプ36、バルブ38の出力信号が供給されている。
【0027】
外部温度の影響などの様々な要因により燃料タンク10内の温度が上昇すると、燃料タンク10内の燃料が蒸発して燃料ベーパが発生する。ECU40はポンプ36を作動させ、燃料ベーパを含むガスを燃料タンク10内からキャニスタ20内へ強制的に送る。そして、キャニスタ20は、燃料ベーパを適正に吸着して、燃料ベーパが大気中など外部に放出されないようにする。
【0028】
また、ECU40の制御により、パージVSV32が適切なタイミングで開かれ、キャニスタ20内に吸着されている燃料ペーパは内燃機関の吸気通路にパージされる。これにより、燃料ベーパを外部に放出させることなく、キャニスタ20の燃料吸着能力が回復される。
【0029】
吸気通路にパージされた燃料ベーパは、燃料噴射弁から機関に送られる混合気と混ざり、機関において燃焼する。機関に送られる混合気の空燃比を変動させないためには、燃料ベーパのパージにより供給される燃料分が相殺されるように、燃料噴射量の減量補正を行う必要がある。
【0030】
空燃比荒れを生じさせることなく多量のパージガスを発生させるためには、そのパージガスにより供給される燃料の量を正確に算出して、その燃料分が相殺されるように燃料噴射量を補正する必要がある。そして、パージガスにより供給される燃料の量を正確に算出するためには、パージガス中の燃料ベーパ濃度を正確に検知することが必要である。従って、多量のパージガスを発生させるためには、その前提として、パージガス中の燃料ベーパ濃度が正確に検知できていることが要求される。
【0031】
特に、燃料ベーパの大気放出を効果的に防ぐためには、キャニスタ20の燃料吸着能力を可能な限り多量に確保しておくことが望ましい。そして、この要求を満たすためには、燃料のパージが可能な状況下では、キャニスタ20から吸気通路に向かうパージガスを可能な限り多量にすることが望ましい。このような状況下においては、パージガス中の燃料ベーパ濃度をより正確に検出して空燃比の変動を抑える必要がある。
【0032】
本実施形態において、ECU40は、キャニスタ20に吸着されている燃料の絶対量に相当する燃料吸着状態を正確に推定する機能を有している。キャニスタ20の燃料吸着状態が正確に推定できると、その後、パージが開始される時点では、その燃料吸着状態に基づいて、パージガス中の燃料ベーパ濃度を予測することができる。そして、そのような予測が可能であれば、パージの開始時点から、多量のパージガスを発生させることができる。このため、本実施形態の蒸発燃料処理装置によれば、高いパージ能力を実現することができる。
【0033】
以下、本実施形態にかかる蒸発燃料処理装置で行われる処理を説明する。キャニスタ20の燃料吸着状態を推定する際には、ポンプ36を作動させて燃料タンク10内に発生した燃料ベーパを強制的にキャニスタ20内へ送り込む。そして、キャニスタ20内に充填された活性炭30は、キャニスタ20内へ流入してきた燃料ベーパを吸着していく。燃料ベーパが活性炭30に吸着されると発熱反応が生じるため、キャニスタ20内への燃料ベーパの流入量に伴って、キャニスタ温度センサ34で検出されるキャニスタ20の内部温度が上昇する。
【0034】
図2は、ポンプ36を作動させた後に、キャニスタ温度センサ34で検出されるキャニスタ20の内部温度の変化を示す特性図である。燃料タンク10からキャニスタ20に向けて燃料ベーパが流入している状況下では、キャニスタ20内の燃料の吸着量がその時点の環境下での飽和量となるまで、燃料ベーパが活性炭30に吸着され続ける。より詳細には、ポンプ36の作動によって燃料ベーパがキャニスタ20に流入している状況下では、ベーパポート22の近傍(従って、パージポート28の近傍)に存在する活性炭30が、飽和状態に至るまで燃料ベーパを吸着する。そして、燃料ベーパの流入が継続される過程で、燃料ベーパを飽和状態まで吸着している活性炭30の領域が、徐々に大気ポート24に向かって拡大する。
【0035】
活性炭30に燃料ベーパが吸着される際には発熱反応が生ずる。このため、図2中の実線に示すように、キャニスタ温度センサ34によって検出されるキャニスタ温度Tcanは、パージポート28の近傍に存在する活性炭30が燃料ベーパを吸着し続けている間は上昇を続ける。そして、その部位に存在する活性炭30が飽和状態となり、もはや燃料を吸着し得ない状態になると、以後、キャニスタ温度Tcanは、ガスの流通に伴う冷却効果等の影響で低下し始める。従って、本実施形態の装置では、パージポート28の近傍に存在する活性炭30が飽和状態に至ることによりキャニスタ温度Tcanがピーク温度Tcpkとなる。
【0036】
活性炭30に吸着される燃料ベーパの量は、ポンプ36の作動開始以前に活性炭30に吸着されていた初期吸着量が少ないほど多量となる。キャニスタ温度Tcanは、活性炭30における発熱反応量に応じて変化するため、キャニスタピーク温度Tcpkは初期吸着量が少ないほど高くなり、初期吸着量が多いほど低くなる。
【0037】
キャニスタピーク温度Tcpkが検出された場合は、その時点で、パージポート28の近傍(キャニスタ温度センサ34近傍)における活性炭30が、飽和状態に至っていると判断することができる。活性炭30が飽和状態において吸着することのできる燃料の絶対量は活性炭30の特性から定められ、活性炭30の温度が高くなるに連れて少量となる。
【0038】
従って、キャニスタピーク温度Tcpkを検出することで、パージポート28近傍の活性炭30が飽和したことを判別できるとともに、ピーク温度Tcpkの値からパージポート28近傍の活性炭30における吸着量を求めることができる。具体的には、飽和状態における活性炭30の単位体積あたりの燃料ベーパ吸着量を、所定温度毎に実験等によって求めておき、検出したキャニスタピーク温度Tcpkを当てはめることで、パージポート28近傍の活性炭30が吸着している燃料ベーパの絶対量を求めることができる。
【0039】
本実施形態では、ベーパ通路18にポンプ36を設けているため、ポンプ36の作動により燃料ベーパを燃料タンク10内からキャニスタ20内へ強制的に送り込むことができる。従って、短時間でパージポート28近傍の活性炭20を飽和状態にすることができ、特に機関の始動直後などにキャニスタピーク温度Tcpkを早期に検出することが可能となる。これにより、キャニスタ20が吸着している燃料ベーパの絶対量を短時間で推定することができる。また、ポンプ36の作動により燃料ベーパを強制的にキャニスタ20内へ送るようにしているため、燃料タンク10内の燃料ベーパ濃度が低濃度の場合など活性炭30における発熱反応が活発でない環境下であっても、キャニスタ温度Tcanを確実にピーク温度Tcpkまで到達させることができる。
【0040】
このようにキャニスタピーク温度Tcpkから燃料ベーパ吸着量を推定することができるが、本実施形態では、更にキャニスタ温度Tcan以外の特性値を用いて、燃料ベーパ吸着量の絶対量をより精度良く推定することとしている。
【0041】
パージポート28の近傍に存在する活性炭30が飽和状態に達した際、パージポート28近傍よりも大気ポート24側に位置する活性炭30は、飽和状態には達していないものの、ポンプ36の作動によって流入してきた燃料ベーパをある程度吸着している。従って、飽和していない活性炭30における燃料ベーパ吸着量を考慮することで、より正確にキャニスタ20における燃料ベーパ吸着量を求めることができる。
【0042】
キャニスタ温度Tcanは活性炭30における発熱反応量に応じて変化するため、ポンプ36の作動開始時からキャニスタピーク温度Tcpkに達するまでの温度変化に基づいて、パージポート28近傍でのポンプ36作動後の燃料ベーパ吸着量を求めることができる。従って、キャニスタ20へ流入した燃料ベーパの総量と、パージポート28近傍での燃料ベーパ吸着量とに基づいて、大気ポート24側の活性炭30で吸着された燃料ベーパ量をも推定することができる。また、キャニスタ20へ流入した燃料ベーパの総量を考慮することで、パージポート28近傍での燃料ベーパ吸着量もより精度良く求めることができる。
【0043】
ここで、キャニスタ20へ流入した燃料ベーパの総量は、燃料タンク10からキャニスタ20へ送られるガス中の燃料ベーパ濃度αと、燃料タンク10からキャニスタ20へ送られるガスの総流量Fとから求められる。従って、より詳細には、キャニスタピーク温度Tcpk、燃料ベーパ濃度α、及びガスの総流量F、の3つの特性値を用いてキャニスタ20における燃料ベーパ吸着量を推定することとしている。この際、ECU40は、これら3つの特性値と燃料ベーパ吸着量との関係を定めたマップを参照して燃料ベーパ吸着量を推定する。このマップは、キャニスタ20が絶対量としてどの程度の燃料を吸着しているかを推定するためのマップであって、キャニスタ吸着量に関連する特性値(キャニスタピーク温度Tcpk、燃料ベーパ濃度α、ガス流量F)とキャニスタ20における燃料吸着量との関係を実験等から定めたものである。
【0044】
図2中の点線は、ポンプ36の作動によって燃料ベーパをキャニスタ20内へ送り込んだ場合に、キャニスタ温度センサ34で検出したキャニスタ温度Tcanに変化が生じない状態を示している。これは、既にパージポート28近傍の活性炭30が飽和状態にあることを示している。この場合においても、キャニスタピーク温度Tcpkが検出された場合と同様に、キャニスタ温度Tcanを活性炭30の特性に当てはめることで、活性炭30における燃料ベーパ吸着量を求めることができる。更に、ポンプ36が作動している間における燃料ベーパ濃度αおよびガス流量Fを考慮に入れることで、より詳細に燃料ベーパ吸着量を求めることができる。
【0045】
キャニスタ温度Tcanからキャニスタ20における燃料ベーパ量を推定した後は、バルブ38が開いている状態、すなわちキャニスタ20へガスが流入している状態において、燃料ベーパ濃度αおよびガス流量Fを常時モニタしておくことで、その後にキャニスタ20に吸着される燃料ベーパ量を求めることができる。従って、以後の任意のタイミングでキャニスタ20が吸着している燃料ベーパの絶対量を求めることができる。
【0046】
次に、図3のフローチャートに基づいて、本実施形態にかかる蒸発燃料処理装置の処理を説明する。先ず、ステップS1では、燃料タンク10の内圧バルブ12を閉じる。次に、ステップS2では、キャニスタ吸着量測定の準備が整ったか否かを判定する。
【0047】
次のステップS3ではバルブ38を開き、ステップS4ではポンプ36を作動させる。次のステップS5では、タンク温度センサ16の出力に基づいて、タンクベーパ温度Tvapが検出される。
【0048】
次のステップS6では、燃料タンク10の内部における燃料ベーパの飽和蒸気圧Psが算出される。燃料ベーパの飽和蒸気圧Psは、燃料タンク10内の温度、すなわち、タンクベーパ温度Tvapに応じて一義的に決まる値である。ECU40は、PsとTvapとの関係を定めたマップを記憶しており、そのマップを参照することで飽和蒸気圧Psを算出する。
【0049】
次のステップS7では、燃料タンク10内におけるベーパ濃度αが算出される。ポンプ36の作動によって燃料タンク10からキャニスタ20に向かってガスが流れている場合、そのガス中の飽和蒸気圧Psは、燃料タンク10内の飽和蒸気圧Psと等しいとみなすことができる。また、そのガスの圧力は燃料タンク10の内圧Ptnkと等しいとみなすことができる。このため、そのガス中の燃料ベーパ濃度αは、飽和蒸気圧Psと燃料タンク10の内圧Ptnkとの比Ps/Ptnkとして算出することができる。この際、燃料タンク10の内圧Ptnkはタンク内圧センサ11での検出値を用いる。
【0050】
次のステップS8では、ベーパ通路18を流れるガスの総流量Fを求める。ここでは、燃料タンク10とキャニスタ20の差圧(ΔP)と、ポンプ36自体の特性(諸元)とからガスの総流量Fを求める。ポンプ36は、差圧(ΔP)が大きくなるとポンプ36を流れるガスの流量が少なくなる所定の特性を有しているため、差圧(ΔP)とこの特性に基づいて総流量Fを求めることができる。この際、燃料タンク10の内圧Ptnkはタンク内圧センサ11からの検出値を用い、キャニスタ20の内圧は大気圧P0とする。なお、ステップS8では、ベーパ通路18に流量計を設けておき、流量計の計測値からガスの総流量Fを求めてもよい。また、ステップS7,S8において、タンク内圧センサ11を用いることなく、液面センサ14の出力に基づいてタンクモデルから内圧Ptnkを推定しても良い。
【0051】
次のステップS9では、キャニスタ温度センサ34からキャニスタ温度Tcanを検出し、キャニスタ温度Tcanのピーク値、すなわち、キャニスタピーク温度Tcpkを検出する。次のステップS10ではポンプ36を停止させ、ステップS11ではバルブ38を閉じる。
【0052】
次のステップS12では、ECU40に記憶されているマップを参照して、キャニスタ20における燃料吸着状態、特に、キャニスタ温度センサ34が配置されているパージポート28の付近における燃料吸着状態が推定される。上述したように、ECU40には、キャニスタ20に向けて燃料ベーパが流入している過程で生じたキャニスタピーク温度Tcpk、その燃料ベーパの濃度α、およびその燃料ベーパの流量Fとの関係で、キャニスタ20の燃料ベーパ吸着状態を定めたマップが記憶されている。ステップS12では、このマップを参照して、上記ステップS7で算出されたベーパ濃度α、上記ステップS8で検出されたガス流量F、および上記ステップS9で検出されたキャニスタピーク温度Tcpkに基づいて、キャニスタ20の燃料吸着状態を推定する。
【0053】
図4は、ステップS12の処理において参照するマップを具体的に示す模式図である。図4に示すように、このマップは、キャニスタピーク温度Tcpk、燃料ベーパ濃度α、およびガス流量Fとの関係で、燃料吸着量を定めた3次元マップである。
【0054】
図4に示すマップは、キャニスタピーク温度Tcpk、燃料ベーパ濃度α、およびガス流量Fが、それぞれ燃料吸着量に与える上記の影響が反映されるように、実験的に定められたマップである。従って、上記ステップS11の処理において、図4に示すマップを参照して燃料吸着量を推定することによれば、キャニスタ20が吸着している燃料の量を、絶対量として精度良く算出することができる。
【0055】
以上説明したように実施の形態1によれば、ポンプ36によって燃料タンク10内の燃料ベーパを強制的にキャニスタ20へ送るようにしたため、キャニスタ20の活性炭30における発熱反応を促進することができる。これにより、キャニスタ温度Tcanを短時間で上昇させることができ、キャニスタ温度センサ34において短時間でキャニスタピーク温度Tcpkを検出することができる。従って、燃料タンク10内の燃料量、燃料ベーパ濃度、タンク内温度等に制約を受けることなくキャニスタピーク温度Tcpkを短時間で確実に検出することが可能となり、キャニスタ20の燃料吸着状態を短時間で推定することが可能となる。
【0056】
そして、燃料吸着状態を推定した後に、キャニスタ20内の燃料をパージする処理が開始された場合、その直後には、パージポート28の近傍に存在する活性炭30から離脱した燃料を含むパージガスが吸気通路に向かってパージされる。本実施形態の装置によれば、パージが開始される以前から、その部位の活性炭30の燃料吸着状態を極めて精度良く把握しておくことができる。従って、本実施形態の装置によれば、パージの開始直後にパージされるパージガス中の燃料ベーパ濃度を高精度に予測し、その開始の時点から、多量のパージガスを発生させることができる。このため、本実施形態の蒸発燃料処理装置によれば、優れた燃料パージ能力を確保することができる。
【0057】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2は、パージポート28の近傍の活性炭30が既に飽和状態にあり、キャニスタピーク温度Tcpkが検出されなかった場合に、活性炭30の吸着等温線の特性から燃料ベーパ吸着量を推定するものである。
【0058】
図5は、活性炭30の吸着等温線を示す特性図である。吸着等温線は、活性炭30が飽和状態の場合に、活性端30の燃料ベーパ吸着量と燃料ベーパ濃度との関係を各温度毎に示すものである。ここで、燃料ベーパ濃度は、飽和状態にある活性炭30近傍の濃度である。
【0059】
このように、活性炭30が飽和している場合は、吸着等温線を用いることで活性炭30近傍の燃料ベーパ濃度から燃料ベーパ吸着量を求めることができる。従って、実施の形態1の処理において、図2の点線に示されるようにキャニスタピーク温度Tcpkが検出されなかった場合は、吸着等温線を用いることでキャニスタ20における燃料ベーパ吸着量を推定することができる。
【0060】
図6は、実施の形態2にかかる蒸発燃料処理装置で行われる処理を示すフローチャートである。図6の処理において、ステップS1〜S11の処理は実施の形態1と同様である。実施の形態2では、ステップS11の後、ステップS21でキャニスタ温度Tcanに温度変化が生じているか否かを判定する。キャニスタ温度Tcanに温度変化が生じている場合はステップS12へ進み、図2の場合と同様に、ECU40に記憶されているマップを参照してキャニスタ20における燃料吸着状態を推定する。
【0061】
ステップS21でキャニスタ温度Tcanに温度変化が生じていない場合は、ステップS22へ進み、吸着等温線から燃料ベーパ吸着量を推定する。ここでは、ECU40に記憶されている吸着等温線を参照して燃料ベーパ吸着量を推定する。
【0062】
以上説明したように実施の形態2によれば、パージポート28の近傍の活性炭30が既に飽和状態にあり、キャニスタピーク温度Tcpkが検出されなかった場合には、活性炭30の吸着等温線から燃料ベーパ吸着量を推定することができる。従って、活性炭30の吸着特性に基づいて燃料ベーパ吸着量を直接的に推定することができる。
【0063】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0064】
第1の発明によれば、ガス送り手段を設けたため、蒸発燃料が希薄であったり、蒸発燃料のキャニスタへの流量が微小となる条件下であっても、所定量の蒸発燃料をキャニスタへ強制的に流すことができる。これにより、蒸発燃料をキャニスタに確実に吸着させることができ、吸着に応じて変動するキャニスタの温度に基づいて蒸発燃料の吸着状態を確実に推定することができる。また、この発明によれば、キャニスタ温度に加えて、燃料タンクからキャニスタへ送られるガス中の蒸発燃料濃度、およびそのガスの流量をも基礎として吸着状態を推定することができる。従って、キャニスタ内部の燃料吸着状態を、高精度に推定することができる。
【0068】
第2の発明によれば、キャニスタ内部の燃料吸着状態を、キャニスタ温度、燃料ベーパ濃度、およびガス流量との関係で定めたマップを参照することにより、その吸着状態を、簡単に、かつ、精度良く推定することができる。
【0069】
第3の発明によれば、ベーパ温度に基づいて燃料ベーパの飽和蒸気圧を算出し、更に、その飽和蒸気圧とタンク内圧との比率に基づいて、燃料ベーパ濃度を精度良く算出することができる。
【0070】
第4の発明によれば、燃料タンクの内圧とキャニスタの内圧との差圧と、ガス送り手段の特性とに基づいてガスの流量を精度良く求めることができる。
【0071】
第5の発明によれば、燃料タンクの内圧をタンク内圧センサによって容易に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる蒸発燃料処理装置の概要を説明するための図である。
【図2】 キャニスタ温度センサで検出されたキャニスタの内部温度の変化を示す特性図である。
【図3】 実施形態1にかかる蒸発燃料処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図4】 キャニスタ吸着量を算出する際に参照するマップを具体的に示す模式図である。
【図5】 活性炭の吸着等温線を示す特性図である。
【図6】 実施形態2にかかる蒸発燃料処理装置の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 燃料タンク
11 タンク内圧センサ
16 タンク温度センサ
20 キャニスタ
28 パージポート
34 キャニスタ温度センサ
36 ポンプ
40 ECU
Claims (5)
- 燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタを備えた内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
前記燃料タンクから前記キャニスタへ前記蒸発燃料を含むガスを強制的に送るガス送り手段と、
前記キャニスタの温度を検出するキャニスタ温度検出手段と、
前記キャニスタの温度に基づいて、前記キャニスタ内部の燃料吸着状態を推定する吸着状態推定手段と、
前記燃料タンクから前記キャニスタへ送られるガス中の前記蒸発燃料の濃度を取得する蒸発燃料濃度取得手段と、
前記燃料タンクから前記キャニスタへ送られるガスの流量を取得するガス流量取得手段と、を備え、
前記吸着状態推定手段は、前記キャニスタ内部の燃料吸着状態を、前記キャニスタの温度、前記蒸発燃料の濃度、及び前記ガスの流量に基づいて推定することを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 前記吸着状態推定手段は、
前記キャニスタ内部の燃料吸着状態を、前記キャニスタの温度、前記蒸発燃料の濃度、及び前記ガスの流量との関係で定めたマップと、
前記マップを参照して、前記キャニスタ温度、前記蒸発燃料の濃度、および前記ガスの流量に対応する前記燃料吸着状態を特定する手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 前記燃料タンク内の前記蒸発燃料の温度を検出する蒸発燃料温度検出手段と、
前記蒸発燃料の温度に基づいて、前記燃料タンク内の前記蒸発燃料の飽和蒸気圧を算出するタンク内飽和蒸気圧算出手段と、
前記燃料タンクの内圧を取得するタンク内圧取得手段とを備え、
前記蒸発燃料濃度取得手段は、前記飽和蒸気圧と前記燃料タンクの内圧との比率に基づいて前記蒸発燃料濃度を算出することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 前記ガス流量取得手段は、前記燃料タンクの内圧と前記キャニスタの内圧との差と、前記ガス送り手段の特性とに基づいて前記ガスの流量を取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
- 前記タンク内圧取得手段は、前記燃料タンクの内圧を検出するタンク内圧センサを含むことを特徴とする請求項3又は4記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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