JP4147545B2 - 電極界面を改善した有機fet及びその製造方法 - Google Patents

電極界面を改善した有機fet及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電極界面を改善した有機FET及びその製造方法に関する。より詳細には、ソース電極及びドレイン電極と半導体層との界面(電極界面)の改善に関し、オン電流(駆動電流)が向上し、コンタクト抵抗(電極表面における金属/半導体の接触抵抗)が低減された有機FET及びその製造方法に関する。
近年、有機半導体を用いたデバイスの研究開発が盛んに行われている。その中で、有機エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:EL)は、ディスプレイ装置用として実用化されつつある。また、有機半導体を活性層に用いた有機電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)もスイッチング素子として注目されている。これらの有機半導体を用いたデバイスは、有機半導体を印刷法によって作製できるため、低温プロセス、低コスト等の利点がある。また、プラスティックなどのフレキシブル基板上にデバイスを作製できるため、機械的な柔軟性がある。従って、これらの特徴を活かし、従来の無機半導体を用いたデバイスとは異なった応用が期待されている。
有機FETは、無機半導体を用いる場合と同様に、ゲート、ソース、ドレインの三つの電極を備えた構成である。そして、ゲート電極に印加される電圧によりドレイン・ソース電極間の電流を制御する。しかしながら、有機半導体は無機半導体より導電性が低いため、有機FETの活性層で誘起されるキャリアが少ない。そのため、活性層のチャネルを形成するためには、ドレイン電極、ソース電極からのキャリア注入が必要である。
ドレイン電極、ソース電極からのキャリア注入を向上させるために、活性層とドレイン電極、ソース電極との間に界面層(吸着分子層)を挿入した有機FETが提案されている(例えば、特許文献1)。参考のために、図8に、特許文献1に記載された従来例の有機FETの断面図を示す。
図8を用いて従来例の有機FETの製造方法について例示すると次の通りである。先ず、絶縁基板101としてガラス基板を用い、その上に厚さ100nmのクロムをスパッタで成膜後、フォトリソグラフィーでゲート電極102を形成する。次に、厚さ300nmのSiNをCVD(Chemical Vapour Deposition)で成膜し、ゲート絶縁膜103を形成する。次に、逆テーパーのエッジを有するレジストパターンを形成した後、厚さ1nmのクロム、厚さ100nmの金を前記レジストパターン上に順次蒸着し、リフトオフ法にてソース電極104、ドレイン電極105を形成する。次に、積層体を0.1mMol/lのオクタデカンチオール溶液に1分間浸液後、ソース電極104、ドレイン電極105の表面に吸着分子層701を形成する。吸着分子層701は、オクタデカンチオールのメルカプト基からHが脱離したオクタデカンチオール分子が電極表面に配向した構造であり、硫黄原子が電極表面に吸着している。最後に、厚さ50nmのペンタセンを2.7×10−4Paの雰囲気下、0.1nm/sで蒸着し、ゲート絶縁膜及び吸着分子層を被覆する半導体層106を形成する。
上記有機FETにおける吸着分子層701の作用は次の通りである。即ち、ソース電極104及びドレイン電極105の表面に吸着分子層701が形成されることにより、電極表面の撥水性が向上して半導体層106のグレインが大きくなる。浸液時間を1分間、1日間と長くすると、撥水性の指標となる接触角は、それぞれ95度、101度と変わる。電極表面の撥水性を高めるために浸液時間を1日間とすると、吸着分子層701を形成しないものと比べてドレイン・ソース間電流が2桁低下する。これは、吸着分子層701の厚さが2.3nm程度と大きくなり、ソース電極104から吸着分子層701を介して半導体層106へキャリアが注入される効率が減少するからである。他方、浸液時間を1分間と短くすると、吸着分子層701の厚さは1nm以下になり、ソース電極104から半導体層106へのキャリアの注入効率は向上する。以上から分かるように、適度な厚さの吸着分子層をソース電極及びドレイン電極と半導体層との間に挿入することにより、ドレイン・ソース間電流が増加する。つまり、特許文献1の技術によれば、浸液時間を短く設定することによって吸着分子層の厚さが小さくなり、キャリア注入の効率が上がる。
上記技術に関連する他の文献としては、例えば、特許文献2がある。
特開2005−93542号公報(特に第7頁〜第9頁) 特開2005−223107号公報(特に0023段落)
しかしながら、上記特許文献1の技術では、キャリアの注入効率を高めるためには浸液時間を短くする必要があるため、電極表面の撥水性は余り向上していない。よって、電極界面付近の半導体層のグレインは余り大きくなく、半導体層の導電性が不十分である。
上記理由から、特許文献1の技術では、オン電流は、吸着分子層を挿入しないものと比較して約50%の増加にとどまっている。このように、従来技術では、オン電流の十分な増加が得られないという課題がある。また、チオフェノール等の短い分子を吸着分子層に用いたとしても、同様に電極界面付近の半導体層のグレインが十分大きくならないため、コンタクト抵抗が十分に低減しないことが本発明者により見いだされている。
本発明は、上記観点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、ソース電極及びドレイン電極と半導体層との界面を従来とは異なる手段で改善することにより、オン電流が向上し、コンタクト抵抗が低減された有機FETを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ソース電極及びドレイン電極の上面に特定の有機分子層(第一の有機分子層)を挿入し、ソース電極及びドレイン電極の対向する側面に前記とは異なる特定の有機分子層(第二の有機分子層)を挿入することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の有機FET及びその製造方法に関する。
1. 基板上にゲート絶縁膜が積層されており、
前記ゲート絶縁膜上に金属からなるソース電極と金属からなるドレイン電極とが水平方向に対向して配置されており、
前記ゲート絶縁膜、前記ソース電極、及び前記ドレイン電極を被覆する有機半導体層を有している有機FETであって、
(1)第一の有機分子層が、前記ソース電極の上面と前記半導体層との間、及び前記ドレイン電極の上面と前記半導体層との間にそれぞれ形成されており、
(2)第二の有機分子層が、前記ソース電極の対向する側面と前記半導体層との間、及び前記ドレイン電極の対向する側面と前記半導体層との間にそれぞれ形成されており、
(3)前記第一の有機分子層は、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなり、
(4)前記第二の有機分子層は、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる、
ことを特徴とする有機FET。
2. 前記アルカンチオール分子の炭素数は4以上12以下である、上記項1に記載の有機FET。
3. 前記アルカンチオール分子は、nを4以上12以下の整数とし、一般式:C2n+1Sで示される、上記項1に記載の有機FET。
4. 前記基板は、ゲート電極である、上記項1に記載の有機FET。
5. 下記工程を有することを特徴とする有機FETの製造方法:
(1)基板の表面に形成されているゲート絶縁膜の上に、金属からなるソース電極と金属からなるドレイン電極とを水平方向に対向して配置する工程1、
(2)前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなる第一の有機分子層を形成する工程2、
(3)前記ソース電極の対向する側面及び前記ドレイン電極の対向する側面に紫外光を照射することにより、前記対向する側面にそれぞれ形成されていた前記第一の有機分子層を除去する工程3、
(4)前記ソース電極の対向する側面及び前記ドレイン電極の対向する側面に、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる第二の有機分子層をそれぞれ形成する工程4、
(5)前記ゲート絶縁膜、前記第一の有機分子層、及び前記第二の有機分子層を被覆する有機半導体層を積層する工程5。
本発明の有機FETは、ソース電極及びドレイン電極の上面に第一の有機分子層を有し、両電極の対向する側面に第二の有機分子層を有することにより、従来品よりもオン電流が向上し、コンタクト抵抗が低減されている。このような本発明の有機FETは、低電圧駆動用デバイス等として有用であり、例えば、無線IDタグの用途に応用できる。本発明の製造方法は、上記有機FETの製造方法として好適である。
本発明の一実施態様における有機FETの断面図である。 本発明の一実施態様における有機FETの上面図である。 本発明の有機FETの製造方法を示すフロー図である。 実施例1及び対照例1のデバイス特性を示す図である。 実施例1及び対照例1のコンタクト抵抗を示す図である。 実施例1〜3の対照例1〜3に対するオン電流及び移動度の比、並びに、比較例1の比較対照例1に対するオン電流及び移動度の比を示す図である。 実施例1〜3の対照例1〜3に対するコンタクト抵抗の比、及び、比較例1の比較対照例1に対するコンタクト抵抗の比を示す図である。 従来品(例えば特許文献1)の有機FETの断面図である。
符号の説明
1 基板(ゲート電極を兼ね得る)
2 ゲート絶縁膜
3 ソース電極
4 ドレイン電極
5 第一の有機分子層
6 第二の有機分子層
7 半導体層
21 メタルマスク
101 絶縁基板
102 ゲート電極
103 ゲート絶縁膜
104 ソース電極
105 ドレイン電極
106 半導体層
701 吸着分子層
1.有機FET
本発明の有機FETは、基板上にゲート絶縁膜が積層されており、
前記ゲート絶縁膜上に金属からなるソース電極と金属からなるドレイン電極とが水平方向に対向して配置されており、
前記ゲート絶縁膜、前記ソース電極、及び前記ドレイン電極を被覆する有機半導体層を有している有機FETであって、
(1)第一の有機分子層が、前記ソース電極の上面と前記半導体層との間、及び前記ドレイン電極の上面と前記半導体層との間にそれぞれ形成されており、
(2)第二の有機分子層が、前記ソース電極の対向する側面と前記半導体層との間、及び前記ドレイン電極の対向する側面と前記半導体層との間にそれぞれ形成されており、
(3)前記第一の有機分子層は、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなり、
(4)前記第二の有機分子層は、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる、ことを特徴とする。
本発明の有機FETは、特にソース電極の上面と半導体層との間及びドレイン電極の上面と半導体層との間にそれぞれ第一の有機分子層(置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなる層)が形成されており、且つ、ソース電極の対向する側面と半導体層との間及びドレイン電極の対向する側面と半導体層との間にそれぞれ第二の有機分子層(p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる層)が形成されている。
上記第一の有機分子層は、上記第二の有機分子層よりも疎水性の程度が大きい。これにより、電極界面付近の半導体層のグレインが増大され、同時に電極と半導体層との良好なコンタクトが形成されるため、オン電流の向上とコンタクト抵抗の低減が達成される。
なお、本明細書において用いられる用語「アルカンチオール分子」、「p−チオクレゾール分子」、及び「チオフェノール分子」とは、アルカンチオール、p−チオクレゾール、及びチオフェノールからそれぞれが有するメルカプト基(−SH)の水素原子(H)が脱離してなる分子をそれぞれ意味する。例えば、アルカンチオールが1−ブタンチオール(C−SH)の場合には、メルカプト基の水素原子が脱離した構造(C−S−)を1−ブタンチオール分子と称する。
一方、本明細書において、末尾に「分子」という語がない用語「アルカンチオール」、「p−チオクレゾール」、及び「チオフェノール」は、上記とは異なり、メルカプト基(−SH)の水素原子(H)が脱離していない状態を意味する。この定義に従い、「アルカンチオール溶液」、「p−クレゾール溶液」、及び「チオフェノール溶液」とは、溶質としてそれぞれアルカンチオール、p−クレゾール、及びチオフェノールが溶媒に溶解している溶液を意味する。
上記本発明の有機FETは、第一の有機分子層、第二の有機分子層が上記規定を満たす限り他の構成は特に限定されない。つまり、有機FETを構成する基板、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層等については特に限定されず、従来用いられている構成をそのまま利用できる。
以下、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様における有機FETの断面図である。図2は、本発明の一実施態様における有機FETの上面図である。
図1では、1は基板、2はゲート絶縁膜、3はソース電極、4はドレイン電極、5は第一の有機分子層、6は第二の有機分子層、7は半導体層である。図1の実施態様は、ソース電極3及びドレイン電極4が半導体層7の下部に構成されるボトムコンタクト型構造であるが、本発明はこの実施態様に限定されない。
基板1としては限定されず、例えば、Si基板が使用できる。Si基板は、n型の不純物をドープすることにより、基板1自体をゲート電極として使用できる。例えば、ヒ素(As)を約1×1020/cmの濃度でドーピングしたSi基板が挙げられる。もちろん、不純物を含まない基板上にゲート電極をパターニングにより形成してもよい。
ゲート絶縁膜2としては、一般に熱酸化膜を用いる。即ち、Si基板を用いた場合には、ゲート絶縁膜2としてSiOが使用できる。なお、熱酸化膜の他、p−TEOS(p−テトラエトキシシラン)やスパッタで形成されるSiOやポリイミド等の絶縁膜を使用してもよい。
ソース電極3及びドレイン電極4は金属からなる。例えば、密着層としてCr、電極層としてAuを用いてこれらの金属層を順次積層した構成が挙げられる。その他、密着層としてTi、電極層としてPd、Pt、Agを用いた構成も挙げられる。このようなソース電極3及びドレイン電極4は、ゲート絶縁膜2の表面上に水平方向に対向して配置される。
ソース電極3及びドレイン電極4の表面には、後記の通り、第一の有機分子層5と第二の有機分子層6が形成され、これらとゲート絶縁膜2を被覆するように半導体層7が積層される。詳細には、ソース電極3の上面と半導体層7との間及びドレイン電極4の上面と半導体層7との間にそれぞれ第一の有機分子層5が形成される。また、ソース電極3の対向する側面と半導体層7との間及びドレイン電極4の対向する側面と半導体層7との間にそれぞれ第二の有機分子層6が形成される。
第一の有機分子層5は、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなる。アルカンチオール分子の炭素数は4以上であれば良いが、上限は12程度が好ましく、10程度がより好ましい。即ち、炭素数は4以上12以下が好ましく、4以上10以下がより好ましい。アルカンチオール分子を「R−S−」と記載すると、該分子はR−S−電極(金属)の態様で電極表面に配向して自己組織化膜を形成している。
前記アルカンチオール分子としては、nを4以上12以下の整数とし、一般式:C2n+1Sで示されるものが好ましい。例えば、1−ブタンチオール分子、デカンチオール分子等のアルカンチオール分子が挙げられる。
第一の有機分子層5は、その厚さは限定的ではないが、0.5〜2nm程度が好ましく、0.6〜1.6nm程度がより好ましい。
第二の有機分子層6は、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種からなる。これらの分子は、π共役結合を有するチオール化合物の分子である。第二の有機分子層6は、第一の有機分子層5と同様に自己組織化膜であり、チオール化合物の分子を「R−S−」と記載すると、該分子はR−S−電極(金属)の態様で電極表面に配向して自己組織化膜を形成している。
第二の有機分子層6は、その厚さは限定的ではないが、0.3〜1nm程度が好ましく、0.5〜0.7nm程度がより好ましい。
上記第一の有機分子層5は、ソース電極3及びドレイン電極4の上面のみに形成されることが望ましい。他方、上記第二の有機分子層6は、ソース電極3の対向する側面及びドレイン電極4の対向する側面のみに形成されることが望ましい。有機分子層5、6の形成方法によっては、第二の有機分子層6の一部が、ソース電極3及びドレイン電極4の上面の一部に不可避的に形成される場合があるが、かかる部分的な形成は許容される。例えば、図1では、ソース電極3及びドレイン電極4の上面の一部に第二の有機分子層6が形成されているが、部分的に不可避的に形成されることは許容される。
半導体層7は、ゲート絶縁膜2、第一の有機分子層5及び第二の有機分子層6を被覆するように積層されている。半導体層7としては、例えば、p型の有機半導体であるペンタセンを用いる。その他、キャリアを伝導する有機半導体材料を用いても良い。
図2のLはゲート長、Wはゲート幅、Dはソース電極3及びドレイン電極4の上面の一部に形成された第二の有機分子層6の幅である。各長さは、例えば、Lを30〜500μm、Wを1mm、Dを200μmと設定できる。なお、Dは、電極上面にまではみ出して形成される第二の有機分子層6の長さであり、できるだけ小さい方が好ましく、0が最も好ましい。
キャリアである正孔は、図1の矢印で示されるように、ソース電極3から第二の有機分子層6を介して半導体層7に注入される。それにより、ゲート絶縁膜2付近の半導体層7の中にチャネル層が形成される。そして、そのチャネル層を通って正孔はドレイン電極4に達する。第一の有機分子層5によって、電極界面付近の半導体層7のグレインが大きくなり、キャリアの伝導性が向上する。また、第二の有機分子層6は、ソース電極3及びドレイン電極4と共有結合しており、且つ、π共役結合を有するため、半導体層7と良好なコンタクトが形成される。従って、第一の有機分子層5によって電極界面付近の半導体層7のグレインが大きくなることによりオン電流が向上する。また、半導体層7のグレインが大きくなることと、第二の有機分子層6によって半導体層7と良好なコンタクトが形成されてソース電極3から半導体層7へのキャリア注入の効率が向上することによりコンタクト抵抗が低減する。
2.有機FETの製造方法
上記本発明の有機FETは、例えば、下記工程を有することを特徴とする有機FETの製造方法によって好適に製造できる。
(1)基板の表面に形成されているゲート絶縁膜の上に、金属からなるソース電極と金属からなるドレイン電極とを水平方向に対向して配置する工程1、
(2)前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなる第一の有機分子層を形成する工程2、
(3)前記ソース電極の対向する側面及び前記ドレイン電極の対向する側面に紫外光を照射することにより、前記対向する側面にそれぞれ形成されていた前記第一の有機分子層を除去する工程3、
(4)前記ソース電極の対向する側面及び前記ドレイン電極の対向する側面に、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる第二の有機分子層をそれぞれ形成する工程4、
(5)前記ゲート絶縁膜、前記第一の有機分子層、及び前記第二の有機分子層を被覆する有機半導体層を積層する工程5。
上記製造方法では、ゲート電極及びドレイン電極の表面に、第一の有機分子層及び第二の有機分子層を形成する工程(特に工程2〜4)に特徴がある。以下、上記製造方法を、図3を参照しながら例示的に説明する。図3は、有機FETの製造方法の一例を示すフロー図である。なお、基板、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層、第一の有機分子層及び第二の有機分子層についての説明は、前記と同じである。
≪工程1≫
工程1では、基板1の表面に形成されているゲート絶縁膜2の上に、金属からなるソース電極3と金属からなるドレイン電極4とを水平方向に対向して配置する。
基板1として、例えば、n型の不純物をドープしたSi基板を用意する。この基板は、ゲート電極の役割も兼ねている。基板1の表面を酸化することによりSiOを形成してゲート絶縁膜2とする。例えば、基板1の表面を約1000℃の酸化雰囲気中で酸化することにより酸化被膜は形成される。ゲート絶縁膜2の厚さは、例えば、215nmとする。
次に、ゲート絶縁膜2上にメタルマスクを通して、蒸着によって、密着層としてCrを成膜後、電極層としてAuを成膜することにより、パターニングされたソース電極3及びドレイン電極4を形成する。これらのソース電極3及びドレイン電極4は、ゲート絶縁膜2上に水平方向に対向して配置する。電極の厚さは、例えば、Crを約1nm、Auを約150nmとする。
≪工程2≫
工程2では、前記ソース電極3の表面及び前記ドレイン電極4の表面に、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなる第一の有機分子層5を形成する。
第一の有機分子層5は、例えば、エタノールを溶媒とした約0.01g/lの1−ブタンチオール溶液に積層体を約3時間浸液させることにより形成する。浸液時間は前記に限定されず、1〜6時間程度から適宜設定できる。これにより、ソース電極3及びドレイン電極4の表面(全面)に第一の有機分子層5が形成される(図3の(A))。なお、1−ブタンチオール分子は、チオール結合によって電極(金属)表面に結合するため、ゲート絶縁膜2上には形成されない。
≪工程3≫
工程3では、前記ソース電極3の対向する側面及び前記ドレイン電極4の対向する側面に紫外光を照射することにより、前記対向する側面にそれぞれ形成されていた前記第一の有機分子層5を除去する。
より具体的には、工程3では、例えば、メタルマスク21を用いて、また紫外透過・可視吸収フィルターを通して、約2.3mW/cmの紫外光を約30分間、ソース電極3の対向する側面及びドレイン電極4の対向する側面に照射する(図3の(B))。次に、メタルマスク21を取り外し、紫外線照射部分をエタノールで洗浄することにより、紫外光を照射した領域の第一の有機分子層5が除去される(図3の(B))。なお、紫外光の照射を用いて、金属と結合したチオール化合物の分子を除去することは、例えば、非特許文献(J. Hang and J. C. Hemminger, J. Am. Chem. Soc. 1993, 115, 3342-3343)に記載されている。
なお、メタルマスク21の配置を厳密に規定することにより、電極上面に形成された第一の有機分子層5の除去をできる限り防止することが望ましいが、不可避的に一部が除去されることは許容される。
≪工程4≫
工程4では、前記ソース電極3の対向する側面及び前記ドレイン電極4の対向する側面に、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる第二の有機分子層6をそれぞれ形成する。
より具体的には、工程4では、例えば、エタノールを溶媒とした約0.01g/lのp−チオクレゾール溶液に積層体を約3時間浸液させることで、工程3において第一の有機分子層5を除去した領域に第二の有機分子層6を形成する。浸液時間は前記に限定されず、1〜6時間程度から適宜設定できる。p−チオクレゾール分子は、チオール結合によって電極(金属)表面に結合するため、ゲート絶縁膜2上には形成されない(図3の(C))。
≪工程5≫
工程5では、前記ゲート絶縁膜2、前記第一の有機分子層5、及び前記第二の有機分子層6を被覆する有機半導体層7を積層する。
工程5では、例えば、積層体の表面にペンタセンを1.4×10−4Paの雰囲気下、0.03nm/sのレートで約50nm蒸着する。これにより、半導体層7を形成する。
上記工程を経て、本発明の有機FETは作製される。もちろん、第一及び第二の有機分子層の規定を満たす限り、他の材料や条件を用いて本発明の有機FETを作製しても良い。
以下に実施例、対照例、比較例及び比較対照例を示して本発明をより詳細に説明する。
実施例1及び対照例1
(有機FETの作製)
基板1a、1bとして、n型の不純物(ヒ素)を約1×1020/cmの濃度でドープした2枚のSi基板(ゲート電極の役割も兼ねる)を用意した。
上記2枚の基板を真空室に入れた後、基板1a、1bの表面に、熱酸化膜215nmを形成することにより、ゲート絶縁膜2を形成した。
更に、マスクを通してCrを約1nm、Auを約150nm順に成膜してソース電極3、ドレイン電極4を形成した。
その後、基板1a、1bを真空室から取り出した。
次に、基板1aを、エタノールを溶媒とした約0.01g/lの1−ブタンチオール溶液に約3時間浸液させることにより、ソース電極3とドレイン電極4の表面に、1−ブタンチオール分子からなる第一の有機分子層5を形成した。第一の有機分子層5の平均厚さは約0.6nmであった。
メタルマスク21を装着後、紫外透過・可視吸収フィルター(HOYA製、U340)を通して、約2.3mW/cmの紫外光を約30分間照射した(図3(B))。この照射は特にソース電極とドレイン電極の対向する側面に向けて行った。
次に、メタルマスク21を取り外し、エタノールで洗浄することにより、紫外光を照射した領域のみから第一の有機分子層5を除去した。
エタノールを溶媒とした約0.01g/lのp−チオクレゾール溶液に約3時間浸液させることにより、ソース電極3及びドレイン電極4の表面部分であって、かつ第一の有機分子層5が除去された表面部分(すなわち、ソース電極及びドレイン電極の対向する側面)に、p−チオクレゾール分子からなる第二の有機分子層6を形成した。
一方、基板1bを、エタノールを溶媒とした約0.01g/lのp−チオクレゾール溶液に約3時間浸液させることにより、ソース電極104とドレイン電極105の全面にp−チオクレゾール分子からなる吸着分子層701(図8参照)を形成した。
再度、これらの基板1a、1bを真空室に入れた後、ペンタセンを約1.4×10−4 Paの雰囲気下、約0.03nm/sのレートで約50nm蒸着した。これにより、半導体層7、半導体層106を形成した。
ゲート長であるLは30μmから500μmまで変化させ、ゲート幅であるWは1mm、電極上面に部分的に形成される第二の有機分子層6の幅であるDは200μmとした。
上記過程を経て、有機FETを作製した。なお、基板1aを用いた方を実施例1、基板1bを用いた方を対照例1とした。
(有機FETの性能の測定)
実施例1、対照例1の有機FETの性能を測定した。
図4は、実施例1及び対照例1の有機FETのデバイス特性を示す。これは、L=200μmにおける有機FETにおいて、ドレイン・ソース間電圧:Vds=−100Vとし、ゲート・ソース間電圧:Vgsを+10から−100Vまで変化させたときのドレイン電流Idである。
オン電流は、実施例1では3.42×10-5Aであり、対照例1では6.59×10-6Aであった(Vgs=−80Vのときのドレイン電流をオン電流とした)。
また、√Id−Vgsの傾きから移動度を求めたところ、実施例1では0.14cm-2/Vsであり、対照例1では0.027cm-2/Vsであった。
従って、電極界面を改善した有機FET(実施例1)では、従来技術の有機FET(対照例1)よりもオン電流及び移動度がともに約5倍向上したことが分かる。
図5は、実施例1及び対照例1の有機FETのコンタクト抵抗を示す。これは、ドレイン・ソース間電圧(Vds=−100V)を、Vgs=−30Vの場合のドレイン電流Idで除する(割る)ことでオン抵抗Ronを求め、チャネル長(ゲート長)Lに対しプロットしたものである。
実施例1及び対照例1いずれも、近似直線を求めることで、縦軸の切片が得られ、その縦軸の切片の値がコンタクト抵抗である。
実施例1では2.03×10-7Ωであり、対照例1では1.18×10-8Ωであった。
従って、電極界面を改善した有機FET(実施例1)は、従来技術の有機FET(対照例1)よりもコンタクト抵抗が約1/5低減したことが分かる。
実施例2及び対照例2
第一の有機分子層5を形成する溶液として1−ペンタンチオール溶液を用いた以外は、実施例1及び対照例1と同じである。
基板1aを用いた方を実施例2、基板1bを用いた方を対照例2とした。
実施例3及び対照例3
第一の有機分子層5を形成する溶液としてデカンチオール溶液を用いた以外は、実施例1及び対照例1と同じである。
基板1aを用いた方を実施例3、基板1bを用いた方を対照例3とした。
比較例1及び比較対照例1
第一の有機分子層5を形成する溶液としてプロパンチオール溶液を用いた以外は、実施例1及び対照例1と同じである。
基板1aを用いた方を比較例1、基板1bを用いた方を比較対照例1とした。
実施例4及び対照例4
第一の有機分子層5を形成する溶液として1−ブタンチオール溶液を用い、第二の有機分子層6を形成する溶液としてチオフェノール溶液を用いた以外は、実施例1及び対照例1と同じである。
基板1aを用いた方を実施例4、基板1bを用いた方を対照例4とした。
実施例5及び対照例5
第一の有機分子層5を形成する溶液として1−ペンタンチオール溶液を用い、第二の有機分子層6を形成する溶液としてチオフェノール溶液を用いた以外は、実施例1及び対照例1と同じである。
基板1aを用いた方を実施例5、基板1bを用いた方を対照例5とした。
上記で作製した各有機FETの性能を測定した。測定結果(オン電流、移動度、コンタクト抵抗)を下記表1に示す。
Figure 0004147545
有機FETの性能の比較は、同一バッチ(即ち、同一の真空室)で作製したもの同士を比較した。つまり、実施例2と対照例2との間、実施例3と対照例3との間、比較例1と比較対照例1との間、実施例4と対照例4との間、実施例5と対照例5との間で比較した。
オン電流の比較結果は、次の通りである。なお、実施例1及び対照例1で行った方法と同様の方法でVgs=−80Vのときのドレイン電流をオン電流とした。
実施例2では3.85×10-5Aであり、対照例2では1.75×10-5Aであった。
実施例3では1.25×10-5Aであり、対照例3では7.58×10-6Aであった。
比較例1では7.62×10-6Aであり、比較対照例1では7.99×10-6Aであった。
実施例4では2.97×10-5Aであり、対照例4では1.79×10-5Aであった。
実施例5では2.03×10-5Aであり、対照例5では9.27×10-6Aであった。
移動度の比較結果は、次の通りである。なお、実施例1及び対照例1で行った方法と同様の方法で移動度を求めた。
実施例2では0.11cm-2/Vs、対照例2では0.052cm-2/Vsであった。
実施例3では0.043cm-2/Vs、対照例3では0.021cm-2/Vsであった。
比較例1では0.022cm-2/Vs、比較対照例1では0.023cm-2/Vsであった。
実施例4では0.13cm-2/Vs、対照例4では0.069cm-2/Vsであった。
実施例5では0.075cm-2/Vs、対照例5では0.034cm-2/Vsであった。
コンタクト抵抗の比較結果は、次の通りである。なお、実施例1及び対照例1で行った方法と同様の方法でコンタクト抵抗を求めた。
実施例2では7.36x10-6Ω、対照例2では3.69x10-7Ωであった。
実施例3では3.66x10-7Ω、対照例3では1.25x10-8Ωであった。
比較例1では1.05x10-8Ω、比較対照例1では5.58x10-7Ωであった。
実施例4では6.77x10-6Ω、対照例4では1.18x10-7Ωであった。
実施例5では1.27x10-7Ω、対照例5では3.55x10-7Ωであった。
上記結果からは、実施例2、3、4、5の電極界面を改善した有機FETはともに、従来技術の有機FETよりもオン電流及び移動度が約2倍向上し、コンタクト抵抗が約1/5から約1/3低減したことが分かる。
しかしながら、比較例1の有機FETは、従来技術(比較対照例1)に比べて、オン電流及び移動度がともに約5%低減し、コンタクト抵抗が約2倍に増大した。
以上より、第一の有機分子層を形成する溶液として、1−ブタンチオールの鎖長(炭素数4)以上のアルカンチオールの溶液を用いると、対照例に比べてオン電流及び移動度が向上し、コンタクト抵抗が低減することが理解される。
図6に、実施例1〜3の対照例1〜3に対するオン電流と移動度の比、及び、比較例1の比較対照例1に対するオン電流と移動度の比を表す図を示す。
図7に、実施例1〜3の対照例1〜3に対するコンタクト抵抗の比、及び、比較例1の比較対照例1に対するコンタクト抵抗の比を表す図を示す。
図6、7より、1−ブタンチオールの鎖長(炭素数4)より短いプロパンチオールの溶液を用いると、対照例に比べてオン電流及び移動度が低下し、コンタクト抵抗が増大したことが分かる。
これは、第一の有機分子層を形成する分子の鎖長が短いため、電極界面付近の半導体層のグレインが大きくならなかったためであると考えられる。
従って、第一の有機分子層を形成する溶液は、1−ブタンチオールの鎖長(炭素数4)以上の鎖長をもつアルカンチオールの溶液でなければならないことが分かる。
また、第二の有機分子層を形成する溶液として、p−チオクレゾール溶液でもチオフェノール溶液でも同様な効果が得られた。
従って、第二の有機分子層を形成する溶液は、p−チオクレゾール溶液及びチオフェノール溶液の少なくともいずれか一方であれば良いことが分かる。

Claims (5)

  1. 基板上にゲート絶縁膜が積層されており、
    前記ゲート絶縁膜上に金属からなるソース電極と金属からなるドレイン電極とが水平方向に対向して配置されており、
    前記ゲート絶縁膜、前記ソース電極、及び前記ドレイン電極を被覆する有機半導体層を有している有機FETであって、
    (1)第一の有機分子層が、前記ソース電極の上面と前記半導体層との間、及び前記ドレイン電極の上面と前記半導体層との間にそれぞれ形成されており、
    (2)第二の有機分子層が、前記ソース電極の対向する側面と前記半導体層との間、及び前記ドレイン電極の対向する側面と前記半導体層との間にそれぞれ形成されており、
    (3)前記第一の有機分子層は、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなり、
    (4)前記第二の有機分子層は、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる、
    ことを特徴とする有機FET。
  2. 前記アルカンチオール分子の炭素数は4以上12以下である、請求項1に記載の有機FET。
  3. 前記アルカンチオール分子は、nを4以上12以下の整数とし、一般式:C2n+1Sで示される、請求項1に記載の有機FET。
  4. 前記基板は、ゲート電極である、請求項1に記載の有機FET。
  5. 下記工程を有することを特徴とする有機FETの製造方法:
    (1)基板の表面に形成されているゲート絶縁膜の上に、金属からなるソース電極と金属からなるドレイン電極とを水平方向に対向して配置する工程1、
    (2)前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、置換基を有していてもよい炭素数4以上のアルカンチオール分子からなる第一の有機分子層を形成する工程2、
    (3)前記ソース電極の対向する側面及び前記ドレイン電極の対向する側面に紫外光を照射することにより、前記対向する側面にそれぞれ形成されていた前記第一の有機分子層を除去する工程3、
    (4)前記ソース電極の対向する側面及び前記ドレイン電極の対向する側面に、p−チオクレゾール分子及びチオフェノール分子からなる群から選択される少なくとも1種の分子からなる第二の有機分子層をそれぞれ形成する工程4、
    (5)前記ゲート絶縁膜、前記第一の有機分子層、及び前記第二の有機分子層を被覆する有機半導体層を積層する工程5。
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