JP4147013B2 - くつ下及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はくつ下及びその製造方法に関し、更に詳細にはくつ下編機で製編して得られたくつ下及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に示す従来のくつ下100は、通常、足の入口部から踵部102の方向に筒編して筒編部106aを編み立てた後、踵部102を編立てる。更に、踵部102から爪先部104の方向に筒編して筒編部106bを編立てた後、筒編部106bの甲部に形成された開口部の端部を逢着することによって得ることができる。この開口部を逢着した部分を図9においては、逢着部108として示す。
図9に示すくつ下100は、工業的にはくつ下編機、例えば複数本の編針が周囲に配設された針釜を一定方向に回転して編み立てる回転動作と、この針釜を正逆方向に交互に回動して編み立てる回動動作とを併せ持つ丸編機を用いて製編される。かかる編針は、図10(a)に示す様に、先端部に設けられた鉤部52を一端部で開閉するベラ54の他端部が、鉤部52の首部に設けられた釘56に回動自在に軸着されているものである。また、針釜は、図10(b)に示す様に、筒状部材62の外周面に複数本の縦溝64、46・・が形成され、この縦溝64の各々に図10(a)に示す編針50が上下動可能に挿入されているものである。この針釜60を一定方向に回転させるとき、所定箇所で編針50が順次持ち上げられて編み立て動作を行う。
【0003】
図10に示す編針50と針釜60とを具備する丸編機によって、図9に示すくつ下100の踵部102の製編手順を、図11(a)(b)により説明する。図11(a)は、踵部102を後方向(図9に示す矢印C方向)から見た部分側面図であり、図11(b)は、踵部102を足裏方向(図9に示す矢印D方向)から見た部分底面図である。
先ず、針釜60を一定方向に回転させて所定長さの筒編部106aを、図11(a)に示すXY位置まで編み立てた後、針釜60を正逆方向に回動させつつ編み立てに関与する編針50の針数(以下、編み立てに関与する針数と称することがある)を順次減少させて図11(a)に示すZW位置まで編み立てる。
引き続き、図11(a)に示すZW位置まで編み立て後、くつ下100の甲部を形成する筒状部106bを示す図11(b)のXY位置まで、針釜60を正逆方向に回動させつつ編み立てに関与する針数を順次増加させて編み立てることによって、踵部102を形成できる。
ここで、踵部102の後方を形成する後方踵部102aと、踵部102の前方を形成する前方踵部102bとの端縁には、後方踵部102aと前方踵部102bとを形成するループの一部が互いに絡み合わされて成る連結線XZ、YWが形成されている。この連結線XZ、YWは、針釜60が正方向又は逆方向に回動した際の回動端でもある。
更に、図11(b)に示すYX位置まで編み立てた後、針釜60の編み立てに関与する針数を所定本数に保持しつつ、針釜60を一定方向に回転させて筒編部106bに形成する。
次いで、爪先部102を編み立て、更に筒編部106bの開口部まで製編した後、開口部を逢着して逢着部108としてくつ下100を完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示すくつ下100では、丸編機の針釜60を正逆方向に回動させつつ編み立てに関与する針数を順次増減させて踵部102を編み立てる際に、針数の増減は実質的に同数であるため、丸編機の編み立て方向はくつ下の中心線方向で一定している。従って、得られたくつ下100の踵部102は、図11(a)(c)に示す様に、左右対称形に形成される。
しかし、人の足の踵は、外見上では左右対称であるように見えても、図12に示す様に、足の骨格を形成する踵骨70は、腓骨の末端に位置する外踝72の側(以下、単に外踝側と称することがある)に片寄っており、脛骨の末端に位置する内踝74の側(以下、単に内踝側と称することがある)には、土踏まずが存在し、歩く際には、踵部102の外踝側に力が加えられ易い。
また、人の両足は、多少ともX脚気味又はO脚気味であるため、歩く際に、踵部102の外踝側又は内踝側に力が加えられ易いのが実情である。
このため、図9又は図11に示す踵部102が左右対称に形成されているくつ下100を履いて歩く際に、くつ下100の踵部102は、外踝側又は内踝側が引っ張られて緊張するため、くつ下100の履き心地が低下し、踵部102の外踝側又は内踝側を形成する生地も損傷され易い。
そこで、本発明の課題は、くつ下を履いて歩く際に、くつ下の履き心地を良好にでき、踵部の外踝側又は内踝側の生地が損傷され難いくつ下及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決すべく検討した結果、くつ下の踵部にまち部を偏って編み込むことによって、くつ下を履いて歩く際に、くつ下の履き心地が良好で且つ踵部の外踝側又は内踝側の生地が損傷され難いことが判明し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、くつ下編機で製編して得られたくつ下が、その踵部の外踝側又は内踝側にまち部が偏って編み込まれ、前記踵部が外踝側又は内踝側に偏る非対称形に形成されたくつ下であって、前記くつ下を履いたとき、前記まち部の端縁が踵部の外踵側又は内踝側に位置することを特徴とするくつ下にある。
また、本発明は、くつ下編機によってくつ下を製編する際に、該くつ下の踵部を製編するとき、まち部を踵部の外踝側又は内踝側に偏って編み込み、前記踵部を外踝側又は内踝側に偏る非対称形に形成できるように、前記くつ下編機の編み立て方向を前記踵部の外踝側又は内踝側にシフトさせつつ製編することを特徴とするくつ下の製造方法でもある。
【0006】
かかる本発明において、踵部の外踝側又は内踝側に位置するまち部の端縁を、実質的にV字状とすることにより、くつ下編機によってまち部を容易に形成できる。
更に、踵部の外踝側又は内踝側に偏って偏って編み込まれたまち部を、踵部の他部分よりも粗い編目で形成することによって、まち部を更に容易に形成できる。
また、くつ下として、その爪先部の最先端位置が親指側に偏って位置する非対称形であって、前記爪先部の形状を、親指が他の指よりも太い人の足の形状に近似するように、小指側よりも親指側の膨らみを増加する膨らみ増加用編立部分を、前記爪先部に先端部で且つ親指側に偏って編み込んだくつ下とすることによって、くつ下の爪先部を人の足の爪先と近似した形状にでき、踵部に編み込んだまち部と相俟ってくつ下の履き心地を良好とすることができる。
【0007】
従来のくつ下では、図9及び図11に示す如く、踵部も左右対称に形成されている。一方、人の足の踵部は、図12に示す様に、非対称形である。このため、踵部が左右対称に形成されたくつ下を履いて歩いたとき、力が加えられる踵部の外踝側又は内踝側の生地が引っ張られて緊張し、くつ下の履き心地等を低下させ、踵部の生地も損傷され易い。
この点、本発明に係るくつ下は、くつ下を履いたとき、踵部の外踝側又は内踝側にまち部の端縁が位置するように、まち部が踵部の外踝側又は内踝側に偏って編み込まれており、踵部は外踝側又は内踝側に偏る非対称に形成されている。このため、本発明に係るくつ下を履いて歩いたとき、力が加えられる踵部の外踝側又は内踝側の生地が引っ張られて緊張する程度を緩和でき、くつ下の履き心地等を向上できると共に、踵部の生地も損傷され難くできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係るくつ下の一例を図1及び図2に示す。図1及び図2に示すくつ下10は、人の左足に履いた状態を示し、図1は、人の左足に履いたくつ下10の外踝側から見た状態を示す斜視図である。また、図2は、人の左足に履いたくつ下10の踵部12を内踝側から見た状態を示す部分斜視図である。
図1及び図2に示すくつ下10では、その踵部12にまち部20が外踝側に偏って編み込まれている。このため、まち部20のV字状の端縁は、図1に示す様に、くつ下10の外踝側に位置し、くつ下10の外踝側から見える。一方、くつ下10の内踝側には、図2に示す様に、図9に示す従来のくつ下100と同様に、踵部12の側面側12aと足裏側12bとを形成するループの一部が互いに絡み合わされて成る連結線が見えるが、まち部20のV字状の端縁は見えない。
【0009】
かかる図1及び図2に示すくつ下10の踵部12について、踵部12を後方(図1に示す矢印A方向)から見た部分側面図を図3(a)に示し、踵部12を足裏方向(図1に示す矢印B方向)から見た部分底面図を図3(b)に示す。
図3(a)(b)から明らかな様に、くつ下10の踵部12には、その外踝方向に偏ってまち部20が編み込まれている。このため、くつ下10を履くと、図1に示す様に、くつ下10の踵部12の外踝側には、偏って編み込まれたまち部20による余裕ができる。
従って、外踝側に偏って位置する踵骨70(図12)等に起因し、歩く際に、力が加えられる踵部12の外踝側の生地が引っ張られて緊張する程度を緩和でき、くつ下10の履き心地等を、従来のくつ下100よりも向上できると共に、踵部12の生地も損傷され難くできる。
【0010】
かかる図1〜図3に示すくつ下10は、市販されている丸編機等のくつ下編機を用いて製編でき、足の入口部から踵部12の方向に筒編して筒編部16aを編み立てた後、まち部20が偏って編み込まれた踵部12を編立てる。更に、踵部12から爪先部14の方向に筒編して筒編部16bを編立てた後、筒編部16bの甲部に形成された開口部の端部を逢着することによってくつ下10を得ることができる。この開口部を逢着した部分を逢着部18として示す。
かかる踵部12は、まち部20を踵部12の外踝側に偏って編み込むように、くつ下編機の編み立て方向を踵部20の外踝側にシフトさせつつ製編することによって形成できる。
図3(a)(b)を用い、図10に示す丸編機によって、まち部20が外踝側に偏って編み込まれた踵部12を編み立てる場合を説明する。
【0011】
先ず、針釜60を一定方向に回転させて所定長さの筒編部16a(図1,図2)を編み立てた後、針釜60を正逆方向に交互に回動し、編み立てに関与する編針50の針数を増減させてくつ下10の踵部12を編み立てる。かかる針数の増減は、正逆方向に回動する針釜60が回動方向を変更する際に行う。
この様に、針釜60の正逆方向への回動及び編針50の針数を増減させて踵部20を製編する際に、所定長さの筒編部16aを編み立てた針釜60がab位置に到達した後、編み立てに関与する編針50の針数(以下、単に針数と称することがある)を順次減少させてcd位置まで編み立てる。この場合、針釜が正方向に回動した際の針数の減少数と、逆方向に回動した際の針数の減少数とが実質的に同数である。
更に、cd位置まで編み立てた後、c位置側に針釜60が回動する際に、針数を順次増加させてe位置まで編み立てると同時に、d位置側に針釜60が回動する際に、針数を順次減少させてf位置側まで編み立てることによって、編み立て方向を踵部12の外踝側方向にシフトさせつつ編み立てることができる。その結果、踵部12の後方部を形成する後方踵部12aに、まち部20の後方部を形成する後方まち部20aを、後方踵部12aの外踝側に偏って編み込むことができる。
【0012】
次いで、f位置側に針釜60が回動する際に、針数を増加させてd位置まで編み立てると同時に、e位置側に針釜60が回動する際に、針数を減少させてh位置[図3(b)]まで編み立てることによって、編み立て方向を踵部12の外踝側方向にシフトさせつつ編み立てることができる。その結果、踵部12の前方側を形成する前方踵部12bに、まち部20の前方側を形成する前方まち部20bを、前方踵部12bの外踝側に偏って編み込むことができる。この様にして形成した後方まち部20aと前方まち部20bとは一体化されてまち部20を形成し、このまち部20の全体は踵部12の外踵側に偏って形成される。
この様に、hd位置まで編み立てた後、針数を順次増加させてab位置まで編み立てることによって踵部12を形成できる。このhd位置からab位置までの編み立てでは、針釜60が正方向に回動した際の針数の増加数と、逆方向に回動した際の針数の増加数とが実質的に同数である。
更に、ab位置まで編み立てた後、従来と同様にして筒編部16b及び爪先部14を編み立てることによって、くつ下10を完成できる。
【0013】
これまでの説明では、図1〜図3に示すくつ下10は、左足用くつ下として説明してきたが、踵部12を除いて左右対称であるため、図1〜3に示すくつ下10を左足に履くことも可能である。この様に、図1〜図3に示すくつ下10を右足に履くと、踵部12のまち部20は内踝側に位置するようになる。
このため、くつ下10を左足に履いて履いて歩いた際に、くつ下10の履き心地や踵部12の生地の損傷程度が改善されない場合には、歩く際に、くつ下の内踝側に力が加えらていることがあり、くつ下10を右足に履くことによって、履き心地や踵部12の生地の損傷程度が改善されることがある。
【0014】
また、踵部12の所定個所の編目を、踵部12の他部の編目よりも粗くすることによっても、まち部を形成できる。編目の粗いまち部は、踵部12の他部よりも伸長され易いためである。
更に、図1〜図3に示すまち部20を、踵部12の他部よりも粗い編目で形成することによって、まち部20の面積を小さくできる。踵部12の他部よりも粗い編目で形成されたまち部20は、踵部12の他部よりも伸長され易いからである。
尚、踵部12にまち部20が形成されたくつ下10には、歩く際に、くつ下10に力が加えられる踵部12以外の部分、例えば踵部12と爪先部14との間にもまち部を形成してもよい。
【0015】
ところで、図1〜図3に示すくつ下10は、従来のくつ下100よりも履き心地等が向上できるが、その爪先部14は左右対称形であるため、くつ下10を履くと、足の爪先に圧迫感を感じる。人の足の爪先は、親指が他の指よりも太い非対称形であり、くつ下10をの人の足に履くと、くつ下10の爪先部14によって親指が他の指の方向に圧迫され、同様に小指も親指方向に圧迫されるからである。
この点、くつ下10の爪先部14を、図4(a)〜(c)に示す形状の爪先部32とすることによって、くつ下10を履いたときの爪先に感ずる圧迫感を減少でき、まち部20が偏って形成された踵部12と相俟って、くつ下10の履き心地を更に向上できる。
【0016】
この爪先部32は、図4(a)〜(c)に示す様に、その最先端位置が中心線Xよりも親指側に偏って位置する非対称形であって、爪先部32の形状が、親指が他の指よりも太い人の足の形状に近似するように、小指側よりも親指側の膨らみを増加する膨らみ増加用編立部分40a,40bが、爪先部32に先端部で且つ親指側に偏って編み込まれているものである。
かかる図4(a)〜(c)のうち、図4(a)は爪先部32を甲部側から見た図であり、図4(c)は爪先部32の先端側から見た図である。また、図4(c)は爪先部32を足裏側から見た図である。
【0017】
図4(a)〜(c)に示す爪先部32も、図10に示すくつ下編機によって編むことができる。
先ず、針釜60を一定方向に回転させて所定長さの筒編部16bを編み立てた後、針釜60を正逆方向に交互に回動させ、編み立てに関与する編針50の針数を増減させることによってくつ下の爪先部32を編み立てる。かかる針数50の増減は、正逆方向に回動する針釜が回動方向を変更する際に行う。
図4に示す爪先部32を編み立てる際には、くつ下の足裏側16bを示す図4(c)のHI位置まで編み立てた後、編み立てに関与する編針50の針数(以下、単に針数と称することがある)を順次減少させてJK位置まで編み立てる。この場合、針釜60が正方向に回動した際の針数の減少数と、逆方向に回動した際の針数の減少数とが実質的に同数である。
更に、JK位置まで編み立てた後、J位置側に針釜60が回動する際に、針数を順次増加させてH位置まで編み立てると同時に、K位置側に針釜60が回動する際に、針数を順次減少させてL位置側まで編み立てることによって、編み立て方向をくつ下の親指側36の方向にシフトさせつつ編み立てることができる。その結果、爪先部32の足裏側16aに、膨らみ増加用編立部分40aを親指側36に偏って編み込むことができる。
【0018】
次いで、H位置側に針釜60が回動する際に、針数を増加させてM位置まで編み立てると同時に、L位置側に針釜60が回動する際に、針数を減少させてK位置側まで編み立てることによって、編み立て方向をくつ下の親指側36の方向にシフトさせつつ編み立てることができる。その結果、甲部側に膨らみ増加用編立部分40bを親指側36に偏って編み込むことができる。この膨らみ増加用編立部分40a、40bは一体化されている。
この様に、MK位置まで編み立てた後、針数を順次増加させてHI位置まで編み立てることによって爪先部32を形成できる。このとき、針釜60が正方向に回動した際の針数の増加数と、逆方向に回動した際の針数の増加数とが実質的に同数である。
【0019】
更に、HI位置まで編み立てた後、針数を所定本数に保持しつつ、くつ下の甲部側16bに形成された最終端となる開口部まで製編し逢着部18とする。
ここで、爪先部12を形成する部分の各端縁には、各部分の縁部を形成するループの一部が互いに絡み合わされて連結されて成る連結線HJ、IK、KL、HMが形成されている。この連結線HJ、IK、KL、HMは、針釜が正方向又は逆方向に回動した際の回動端でもある。
かかる連結線のうち連結線HJ、HMは、親指側36の側面部を形成する膨らみ増加用編立部分40a、40bの端縁であり、図4においては、爪先部32の親指側36の側面〔図4(b)の矢印AAの方向〕から見たときV字状である。
これまでの図3及び図4の説明において、「針釜60が正方向に回動した際の針数の増加数と、逆方向に回動した際の針数の増加数とが実質的」とは、針釜60が正方向に回動した際の針数の減少数又は増加数と、逆方向に回動した際の針数の減少数と増加数との間に、編み立てに関与する編針50の針数の約10%程度が相違してもよいことを意味する。
また、図1〜図3に示すくつ下10の爪先部は、図4に示す爪先部32の他に足袋様や五本指に分割された分割爪先部としてもよい。
更に、図1〜図3に示すくつ下10は、その爪先部が左右対称であるため、踵部12の側方の一方側にまち部20が偏って編み込まれていれば、歩く際に、踵部12の力が加えられる側にまち部20が位置するようにくつ下10を履けば対応可能である。
一方、図4に示す様に、履く足が予め決められたくつ下では、歩く際に、踵部の力が加えられる側にまち部20が位置するように、踵部12の外踝側又は内踝側にまち部20を偏って編み込むことが好ましい。
【0020】
以上,説明してきた図1〜図4に示すくつ下10の踵部12のまち部20は、図3に示す様に、その大分部が足裏側に形成されているが、図5に示す様に、まち部20のV字状の端縁(連結線ec,eh)を踝近傍に形成することにより、まち部20の全体を踝側にシフトさせてもよい。この様に、まち部20のV字状の端縁を踝近傍に形成することによって、踵部12の側方の一方側に、図1に示すまち部20よりも大きなまち部20を形成できる。
また、まち部20の形状は、くつ下10を履く人の踵に合わせて自由に変形することができる。例えば、図6に示す様に、複数のV字状の連結線を放射状に形成し、複数のまち部20,20を放射状に形成してもよく、図7に示す様に、複数のV字状の連結線を直線状に形成し、まち部20内にまち部20を形成してもよい。更に、図8に示す様に、V字状の連結線の一方の先端からV字状の連結線を形成し、複数のまち部20,20を網目状に形成してもよい。
この様に、踵部12に複数個のまち部20,20・・を形成することによって、くつ下10を履く人の踵に合わせた踵部12の形状に更に近似でき、踵部12の側方の一方側全体を、踵部12の他方側に比較して膨らみを付加できる。
尚、図5〜図8に示すくつ下10の踵部12でも、踵部12の内踝側から見た状態は、図2に示す様に、踵部12の側面側12aと足裏側12bとを形成するループの一部が互いに絡み合わされて成る連結線が見えるが、まち部20のV字状の端縁は見えない。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係るくつ下は、履いて歩いたとき、力が加えられる踵部の外踝側又は内踝側の生地が引っ張られて緊張する程度を緩和でき、くつ下の履き心地等を向上できると共に、踵部の生地も損傷され難くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るくつ下の一例を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すくつ下の踵部を反対側から見た部分斜視図である。
【図3】 図1に示す矢印A方向又は矢印B方向から見たくつ下の踵部の側面図及び底面図である。
【図4】 本発明に係るくつ下の他の例を説明する説明図である。
【図5】 本発明に係るくつ下の踵部の他の例を説明する部分斜視図である。
【図6】 本発明に係るくつ下の踵部の他の例を説明する部分斜視図である。
【図7】 本発明に係るくつ下の踵部の他の例を説明する部分斜視図である。
【図8】 本発明に係るくつ下の踵部の他の例を説明する部分斜視図である。
【図9】 従来のくつ下の斜視図である。
【図10】 くつ下編機としての丸編機を説明する説明図である。
【図11】 図9に示すくつ下の矢印C方向又は矢印D方向から見たくつ下の踵部の側面図及び底面図である。
【図12】 人の足の骨格を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 くつ下
12 踵部
12a 後方踵部
12b 前方踵部
14,32 爪先部
16a,16b 筒状部
18 逢着線
20 まち部
20a 後方まち部
20b 前方踵部
36 親指側
40a,40b 膨らみ増加用編立部分

Claims (5)

  1. くつ下編機で製編して得られたくつ下が、その踵部の外踝側又は内踝側にまち部が偏って編み込まれ、前記踵部が外踝側又は内踝側に偏る非対称形に形成されたくつ下であって、
    前記くつ下を履いたとき、前記まち部の端縁が踵部の外踵側又は内踝側に位置することを特徴とするくつ下。
  2. 踵部の外踝側又は内踝側に位置するまち部の端縁が、実質的にV字状である請求項1記載のくつ下。
  3. 踵部の外踝側又は内踝側に編み込まれたまち部が、踵部の他部分よりも粗い編目で形成されている請求項1又は請求項2記載のくつ下。
  4. くつ下が、その爪先部の最先端位置が親指側に偏って位置する非対称形であって、前記爪先部の形状が、親指が他の指よりも太い人の足の形状に近似するように、小指側よりも親指側の膨らみを増加する膨らみ増加用編立部分が、前記爪先部に先端部で且つ親指側に偏って編み込まれている請求項1〜3のいずれか一項記載のくつ下。
  5. くつ下編機によってくつ下を製編する際に、
    該くつ下の踵部を製編するとき、まち部を踵部の外踝側又は内踝側に偏って編み込み、前記踵部を外踝側又は内踝側に偏る非対称形に形成できるように、前記くつ下編機の編み立て方向を前記踵部の外踝側又は内踝側にシフトさせつつ製編することを特徴とするくつ下の製造方法。
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