JP4146807B2 - 耐火ガスケットおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ALC板や外壁パネル等の隙間に挿入して火災時等に火炎や煙の進入を防ぐ耐火ガスケットに係り、特に、防火性、耐火性に優れると共にコストダウンを達成できる耐火ガスケットと、その製造方法に関する。
従来、この種の耐火ガスケットは、例えば隣合うPC板、ALC板等の外装カーテンウォールの端面間をシールするもので、図7aに示す耐火ガスケット50は、中空のチューブ状をしており、シリコーンゴムで形成されている。また、図7bに示す耐火ガスケット51は、図7aに示す耐火ガスケットを安価なCR,EPDMで形成し、耐火性を得るためにゴム成分51aと熱膨張性耐火材成分51bとを別に供給し、同時押出しして一体成形している(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のガスケットとして、例えば特許文献2に記載の建物の目地用ガスケット55は、図8に示すように、柱部55aと、柱部の両側面より斜め上向きに延出する内部リップ55bと、柱部の上端より側方に延出する外部リップ55cと、該外部リップと、その下隣りの内部リップを連結するブリッジ片55dを有し、ブリッジ片を内向きに彎曲ないし屈折形成して、その上端の外部リップへの連結位置をブリッジ片下端の内部リップとの連結位置より柱部寄りの内側に設けたことを特徴としている。
特開平7−158172号公報(請求項1) 特開2003−74129号公報(請求項1)
ところで、前記した図7aの耐火ガスケット50は、高価なシリコーンゴムを使用していたため、コストが上昇するという問題点があった。また、図7bに示す耐火ガスケット51は、前記のように膨張材を使用してガスケットを製造する際、ゴム成分51aと熱膨張性耐火材成分51bとを別に供給し、同時押出しして成形しているため、設備の変更が必要で、技術的課題が大きく、またコストも高かった。さらに、前記特許文献2に記載のガスケット55は、耐火性については考慮されておらず、火災等で焼失する虞があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、防火性、耐火性を備える安価な耐火ガスケットを提供することにある。また、熱膨張性耐火材の端材を利用し、この端材をチップ化、あるいは粉砕して安価なゴムやエラストマーに混合して形成することで端材をリサイクルでき、廃棄物を有効利用できる耐火ガスケットと、その製造方法を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る耐火ガスケットは、粉砕あるいはチップ化した熱膨張性耐火材をエラストマーと混合し、所定の形状に形成したことを特徴とする。熱膨張性耐火材とエラストマーとの混合比は、熱膨張性耐火材中に含まれる熱膨張性材料の比率、混合するエラストマーとの成形性などを考慮して混合されるが、エラストマーに対する熱膨張性材料の混合比率は重量比で5〜50%が好ましい。熱膨張性材料の混合比率が高くなると得ようとするガスケットの成形が困難になったり、得られたガスケットの物理的性質が著しく低下する恐れがあり、熱膨張性材料の混合比率が低くなると耐火性能が低下する。所定の形状としては、断面がリング状の長尺材や、中心板部から複数のリップが両
側に突出する断面形状の長尺材が好ましい。
前記のごとく構成された本発明の耐火ガスケットは、粉砕した微細な熱膨張性耐火材や、チップ化した小粒の熱膨張性耐火材を、安価なゴムやエラストマーと混合して所定の形状に形成するため、耐火ガスケットのコストダウンを達成できる。また、粉砕あるいはチップ化する熱膨張性耐火材は、例えばシート状の熱膨張性耐火シートを形成した後の端材を利用することができ、廃棄される端材を有効利用でき、リサイクルに貢献できる。このように形成された耐火ガスケットは、加熱されると膨張して耐火断熱材を形成し、外壁パネル等の目地部分を確実に塞いで炎や煙が進入するのを防止する。
また、本発明に係る耐火ガスケットの好ましい具体的な態様としては、前記エラストマーはエチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)などのゴムや、オレフィン系エラストマー(TPO)などから構成されることを特徴としている。エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、クロロプレンゴム等の安価なゴムや、オレフィン系のエラストマーを用いることで、耐火性に優れた耐火ガスケットを低コストで作製することができる。
さらに、本発明に係る耐火ガスケットの好ましい具体的な他の態様としては、前記粉砕あるいはチップ化した熱膨張性耐火材の大きさは、10〜150メッシュであることを特徴としている。10メッシュは、目開きが1.7mm程度であり、150メッシュは目開きが100〜105μm程度であり、この範囲内のメッシュを通過できる粉砕物、チップの大きさが好ましい。この範囲より小さい10メッシュ未満の場合、チップ化された粒が大きくなって分散不良となりエラストマーと均一に混合できにくく、この範囲より大きい150メッシュを超えると粉砕物が小さくなって膨張成分が粉砕され、膨張力が低下して耐火性が低下する。
本発明に係る耐火ガスケットの製造方法は、熱膨張性耐火材を粉砕あるいはチップ化し、粉砕あるいはチップ化された熱膨張性耐火材をエラストマーと混合し、所定の形状に形成する耐火ガスケットの製造方法で、熱膨張性耐火材を凍結する工程と、凍結された熱膨張性耐火材を粉砕あるいはチップ化する工程とを備えることを特徴とする。細分化しようとする熱膨張性耐火材を凍結してから粉砕あるいはチップ化することで、細分化が容易に行える。
本発明によれば、熱膨張性耐火材、特にこの耐火材の端材を粉砕あるいはチップ化し安価なエラストマーと混合して所定の形状に形成することで、防火性や耐火性に優れた耐火ガスケットのコストダウンを達成できる。また、熱膨張性耐火材の端材を粉砕あるいはチップ化して再利用することで、従来リサイクルが困難であった熱硬化性樹脂ベースの熱膨張性耐火材のリサイクルが容易に行え、廃棄される端材のリサイクルと廃棄コストの低減を同時に達成することができる。熱膨張性耐火材を粉砕あるいはチップ化するとき、凍結してから行うと細分化が容易となる。
以下、本発明に係る耐火ガスケットの一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る耐火ガスケットの断面図である。図1において、耐火ガスケット10は基本的には中空円筒状をしており、外周壁部11と中心の中空部12とを備えた長尺材に形成されている。耐火ガスケット10は、例えば外径が15〜20mm程度で、内径が10〜15mm程度であり、外周壁部11の肉厚は平均的には2.5〜3mm程度に形成されている。本実施形態では、外形は真円形でなく、図1において上下方向に僅かに潰れて、下方が左右に角張って僅かに突出した形状となっている。なお、この断面形状につ
いては特に規定するものでなく、中空部と外周壁部とを備えたパイプ状であれば、どのような形状でもよい。
耐火ガスケット10の素材は、後述する熱膨張性耐火材を粉砕した粉砕物あるいはチップ化したチップ状のものとエラストマーとを混合した樹脂素材を用いており、この樹脂素材を成形して耐火ガスケット10を形成している。エラストマーとしては、エチレンプロピレンジエンゴム(以下、EPDMという)や、クロロプレンゴム(以下、CRという)等のコストの安いものが好ましい。熱膨張性耐火材とエラストマーとの混合比は、重量比で50/50程度が好ましい。なお、前記の混合比は、混合される熱膨張性耐火材とエラストマーにより変更することが好ましく、重量比が5/95〜50/50の範囲で任意に調整することができる。また、エラストマーは、EPDMと、CRを所定の比率で混合して使用することもできる。
耐火ガスケット10のエラストマーに混入される熱膨張性耐火材は、基本的には加熱時に熱膨張して耐火断熱材を形成するものであり、一例としては、ブチルゴムを主成分とする樹脂に対して、リン化合物および中和処理された熱膨張性黒鉛と、無機充填剤とを混合した樹脂組成物から形成された樹脂組成物を使用する。好ましくはブチルゴムを主成分とする樹脂分100重量部に対して、リン化合物および中和処理された熱膨張性黒鉛の合計量を15〜300重量部、並びに無機充填剤を30〜500重量部含有する樹脂組成物から形成されている。
また、熱膨張性耐火材の他の例としては、エポキシ樹脂に対して、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛、無機充填剤を混合した樹脂組成物から形成されており、好ましくはエポキシ樹脂100重量部に対して、リン化合物を50〜150重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛を10〜300重量部、および無機充填剤を30〜500重量部含有し、前記リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛および無機充填剤の合計量が200〜600重量部である樹脂組成物から形成されている。
この耐火ガスケット10は、熱膨張性耐火材を粉砕して例えば粉末状とした熱膨張性耐火材、あるいは小さく切断してチップ化した熱膨張性耐火材を、EPDM、CR等のエラストマーと混合し、成形している。粉砕あるいはチップ化した耐火材の大きさは、10〜150メッシュが好ましく、10メッシュの場合の大きさは、例えば直径が1.7mm程度の粒状であり、150メッシュの場合の大きさは、例えば直径が100〜105μm程度の粉砕物となり、この範囲の大きさが好ましい。
このように構成される耐火ガスケット10は、粉砕あるいはチップ化した熱膨張性耐火材の粉砕物、チップ化物、切断、切削粉等をエラストマーと混合して成形するため、従来の成形装置をそのまま使用して成形でき、設備の変更が必要なく容易に成形でき、材料コストを大幅に削減できるとともに、製造コストを低減できる。特に、混入される耐火材の大きさを、前記の範囲内とすることにより、従来の成形装置を変更することなく使用することができ、容易に成形等により所定の形状に形成することができる。
熱膨張性耐火材を粉砕あるいはチップ化するとき、熱膨張性耐火材がゴム等をベースにした耐火材である場合、凍結させてから粉砕することにより容易に細分化することができる。すなわち、凍結工程で熱膨張性耐火材あるいは耐火材の端材を(−50〜−100℃程度に)凍結し、その後の粉砕工程で凍結させた熱膨張性耐火材あるいは耐火材の端材を粉砕するため、容易に粉砕でき細分化が可能となる。このようにして粉砕あるいはチップ化された熱膨張性耐火材は、EPDM、CR等のエラストマーと混合され、例えば押し出し型を使用して成形され、耐火ガスケット10となる。
前記の如く構成された本実施形態の耐火ガスケットの作用について、図2を参照して以下に説明する。この実施形態の耐火ガスケット10は、耐火構造の建物に装着するのに適している。耐火ガスケット10は、外壁パネルとしてPC板や、ALC板2,2を使用する建物1の目地部分3に挿入される。この耐火ガスケット10を装着するときは、耐火ガスケット10は中空円筒状であり、中空部12を押し潰した状態で目地部分3に挿入すると、外周壁部11が目地内部でその弾力性により拡開し、外周壁部11がALC板2,2の対向する端面に弾接して保持される。
図2aに示すように、本実施形態ではALC板の奥行の中央より内側の位置に耐火ガスケット10を位置させ、その外側の外面に近い位置にバックアップ材4を挿入し、バックアップ材の外周にシーリング材5を注入して均している。これによりALC板2,2の目地部分3が防水状態に封止される。バックアップ材4は、例えばポリエチレン発泡体を、直径が10〜15mm程度の円柱状に押出し成形した形状のものが使用される。また、目地部分3の隙間が大きい場合等では、図2bに示すように、耐火ガスケット10を2本並べて目地の隙間に挿入し、装着状態を安定させることができる。
このように構成された外壁構造において、例えば隣家で火災が発生し熱や炎が外壁面に至ると、図2cに示すように、ALC板2,2の目地部分3のシーリング材5は焼失し、バックアップ材4も焼失するが、耐火ガスケット10が熱膨張して目地部分3の隙間を耐火断熱材10Aで完全に塞ぎ、火炎や煙が室内側に進入するのを確実に防止することができる。熱膨張性耐火材の膨張率は組成によって異なるが、好ましくは2〜50倍である。また、室内側からの出火の際も、耐火ガスケット10が熱膨張して目地部分3の隙間を塞ぐため、外部への延焼を防止することができる。
本発明の他の実施形態を図3に基づき詳細に説明する。図3は本発明に係る耐火ガスケットの他の実施形態の断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、耐火ガスケット20は複数のリブを有し、目地を構成する外壁パネルの端面に複数のリブが弾接する構成であることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図3において、耐火ガスケット20は中心の柱部21と、この柱部の一端から両側方に延出する外部リップ22と、柱部21の中間部および他端部から両側方に延出する複数の内部リップ23…と備え、内部リップはその先端が外部リップ22の方向に接近するように傾斜している。そして、内部リップ23…同士または外部リップ22と内部リップ23…を連結するブリッジ片24を備えており、柱部21、外部リップ22、内部リップ23…、ブリッジ片24が一体的に形成されている。内部リップの先端が外部リップ側に傾斜しているため、目地への挿入時の抵抗を小さくでき、装着後は目地端面に傾斜状態に弾接して水漏れを防止することができる。
この耐火ガスケット20も、前記の実施形態の耐火ガスケット10と同様に、熱膨張性耐火材を粉砕して例えば粉末状とした耐火材、あるいは小さく切断してチップ化した耐火材を、EPDM、CR等のエラストマーと混合し、成形しているため、耐火ガスケットのコストダウンが可能となる。粉末状あるいはチップ化した耐火材の大きさは、前記の実施形態と同様に10〜150メッシュが好ましく、この大きさとすることで従来の成形装置での成形が可能となる。
この実施形態の耐火ガスケット20は準耐火構造の建物への装着が適している。準耐火構造の建物30は、図4aに示す木造建物の場合、柱材31の外側に胴縁32を固定し、胴縁の外側にサイディング材33等を釘等で固定している。室内側には石膏ボード等の内装ボード材34が固定されている。そして、隣接するサイディング材33,33の間隙の
目地部分に、この耐火ガスケット20が装着される。サイディング材33と内装ボード材34との間には、図示していないがグラスウール等の断熱材が挿入される。
図4bは準耐火構造の他の例として鉄骨系の建物35を示しており、鉄骨柱36の外側にはサイディング材33等が釘等で固定されている。鉄骨柱36の室内側には石膏ボード等の内装ボード材34が固定されている。そして、隣接するサイディング材33,33の間隙の目地部分に、この耐火ガスケット20が装着される。この建物35の場合も、サイディング材33と内装ボード材34との間にグラスウール等の断熱材が挿入されることが好ましい。
この実施形態の耐火ガスケット20においても、火災等で耐火ガスケット20が加熱されると膨張して耐火断熱材が形成され、サイディング材33の隙間部分を充填する。このようにして、サイディング材33,33の隙間が耐火断熱材で塞がれるため、火災の炎や煙が目地に隙間部分を通して室内側に進入するのを防止できる。また、室内側からの出火の際も、炎や煙が外部へ噴出するのを防止できる。
耐火ガスケットの他の態様を図5に基づいて説明する。図5は耐火ガスケットの他の態様の断面図である。この耐火ガスケット40は、図3に示す耐火ガスケットの変形例であり、中心の柱部41と、この柱部の一端から両側方に延出する外部リップ42と、柱部41の中間部および他端部から両側方に延出する複数の内部リップ43…と備え、内部リップはその先端が外部リップ42の方向に接近するように傾斜している。すなわち、耐火ガスケット40を目地部分の隙間に挿入するとき、少ない抵抗で挿入できるとともに、装着後は目地端面に傾斜状態に弾接して防水機能を高めることができる形状をしている。
この耐火ガスケット40の場合も、熱膨張性耐火材を粉砕して例えば粉末状とした耐火材、あるいは小さく切断してチップ化した耐火材を、EPDM、CR等のエラストマーと混合し、成形しているため、従来の成形装置で容易に成形することができ、製造コストを低減することができる。この耐火ガスケット40の場合、外部リップや内部リップを連結するブリッジ片がないため、前記の耐火ガスケット20と比較して、さらにコストを低減することができる。
この実施形態の耐火ガスケット40は、準耐火構造である木造等の建物への装着が適している。図6に示す木造建物30Aは、柱材31の外側に胴縁32を固定し、胴縁の外側にサイディング材33等を釘等で固定しており、柱材31の室内側には石膏ボード等の内装ボード材34が固定されている。そして、隣接するサイディング材33,33の間隙の目地部分に、この耐火ガスケット40が装着される。サイディング材33と内装ボード材34との間にグラスウール等の断熱材が挿入されると好ましい。この準耐火構造の木造建物30Aへの耐火ガスケット40の装着の際に、耐火ガスケット40の外側にシーリング材45を注入することが好ましい。耐火ガスケット40は、シーリング材45の注入を考慮して、その高さを小さく設定している。
以下、熱膨張性耐火材の好ましい例と、建物への装着例を実施例として説明する。
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製「E807」)40重量部、ジアミン系硬化剤(油化シェルエポキシ社製「EKFL052」)60重量部、ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製「EXOLIT AP422」100重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(東ソー社製「フレームカットGREP−EG」)50重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工社製「ハイジライトH−31」)50重量部、および、無機充填剤として炭酸カルシウム(備北粉化工社製「BF300」)100重量部を含有する樹脂組成物を混練し、樹脂組成物を得た。その後、この樹脂組成物を熱硬化(150℃、10分)させ、厚み1mmの熱膨張耐火材を作製した。その端材を、粉砕機で粉砕した。得られた粉砕物を、EPDMと混錬し、180℃で押出し成形することにより、耐火ガスケット10を作製した。
ブチルゴム(エクソン社製「ブチル065」)40重量部、ポリブテン(出光石油化学社製「ポリブテン100R」)50重量部、石油樹脂(トーネックス社製「エスコレッツ5320」)10重量部、ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製「EXOLT AP422」)45重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(東ソー社製「フレームカットGREP−EG」)30重量部、無機充填剤として水酸化アルミニウム(昭和電工社製「ハイジライトH−31」)200重量部を含有する樹脂組成物を混練し、樹脂組成物を得た。その後、この樹脂組成物を厚み1mmの熱膨張耐火材を作製した。その端材を、−80℃で凍結し粉砕機で粉砕した。得られた粉砕物を、CRと混錬し、180℃で押出し成形することにより、耐火ガスケット10を作製した。
実施例1に記載のエポキシ樹脂を主成分とする樹脂組成物の端材を粉砕し、実施例1と同様の条件でEPDMと混錬して押出し成形し、図3に示す耐火ガスケット20を作製した。
実施例2に記載のブチルゴムを主成分とする樹脂組成物の端材を粉砕し、実施例2と同様の条件でEPDMと混錬して押出し成形し、図5に示す耐火ガスケット40を作製した。
実施例1に記載のエポキシ樹脂を主成分とする樹脂組成物の端材を粉砕し、実施例1と同様の条件でEPDMと混錬して押出し成形し、図5に示す耐火ガスケット40を作製した。
評価
幅3m高さ3m、縦目地を2本有する外壁を製作し、ISO834の加熱条件に従い、実施例1,2は図2(a)、実施例3は図4(a)、実施例4,5は図6のように施工し、実施例1,2は耐火1時間試験、実施例3〜5は準耐火1時間試験を実施した。その結果、実施例1〜5に示す耐火ガスケット10,20,40が膨張して目地部分に耐火断熱材を形成し、炎の貫通を塞ぎ、遮炎性、遮熱性ともに問題なく合格した。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、エラストマーとしてEPDM、CR等のゴムの例を示したが、天然ゴムやニトリルゴム等の他のゴムを使用してもよい。また、耐火ガスケットの形状として、パイプ状のものと、左右対称で複数のリップを有する形状のものを示したが、形状として特に規定されるものでなく、中空部の無い円柱形状等、適宜の形状とすることができる。
本発明に係る耐火ガスケットの一実施形態を示す断面図。 図1に示す耐火ガスケットを目地部分に装着した状態の要部断面図と、加熱後の要部断面図。 本発明に係る耐火ガスケットの他の実施形態を示す断面図。 図3に示す耐火ガスケットを目地部分に装着した状態の要部断面図。 本発明に係る耐火ガスケットのさらに他の実施形態を示す断面図。 図5に示す耐火ガスケットを目地部分に装着した状態の要部断面図。 それぞれ従来の耐火ガスケットを示す断面図。 従来の他のガスケットを示す断面図。
符号の説明
10,20,40:耐火ガスケット、11:外周壁部、12:中空部、2,2:ALC板(外壁パネル)、3:目地、10A:耐火断熱材、21,41:柱部、22,42:外部リップ、23,43:内部リップ、24:ブリッジ片

Claims (4)

  1. 粉砕あるいはチップ化した熱膨張性耐火材をエラストマーと混合し、所定の形状に形成したことを特徴とする耐火ガスケット。
  2. 前記エラストマーは、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、クロロプレンゴムなどのゴムやオレフィン系エラストマーから構成されることを特徴とする請求項1に記載の耐火ガスケット。
  3. 前記熱膨張性耐火材の大きさは、10〜150メッシュであることを特徴とする請求項1または2に記載の耐火ガスケット。
  4. 熱膨張性耐火材を粉砕あるいはチップ化し、粉砕あるいはチップ化された熱膨張性耐火材をエラストマーと混合し、所定の形状に形成する耐火ガスケットの製造方法であって、
    前記熱膨張性耐火材を凍結する工程と、凍結された前記熱膨張性耐火材を粉砕あるいはチップ化する工程とを備えることを特徴とする耐火ガスケットの製造方法。
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