JP4146764B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク状記録媒体の記録面に対物レンズを介して光を集束して情報を読出し、または書込む光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、第1の従来の技術の光ピックアップ装置1の一部を分解して示す斜視図である。光ピックアップ装置1では、ディスク状記録媒体の記録面に光を集光する対物レンズ2を保持するレンズホルダ3を、サスペンションワイヤ4を介してダンパベース5によって支持している。ダンパベース5は、レンズホルダ3をディスク状記録媒体の記録面に垂直なフォーカシング方向Fおよびディスク状記録媒体の半径方向に平行なトラッキング方向Trに移動可能に支持する。
【0003】
ダンパベース5は、このダンパベース5を支持する基部6と相互に固定される。基部6は、嵌合部7を有し、ダンパベース5には前記基部6の嵌合部7が嵌合される被嵌合部8が形成される。前記嵌合部7は、フォーカス方向Fのディスク状記録媒体の記録面から離反する方向に延びる。嵌合部7は、板状体であり、その中央部には、前記フォーカシング方向Fおよびトラッキング方向Trに垂直なタンジェンシャル方向Taに延びる軸線m0を有するねじ孔9が形成される。前記ねじ孔9の軸線m0は、対物レンズ2の光軸A0に垂直に形成される。嵌合部7のトラッキング方向Trの両側面は、互いに平行に形成される。前記嵌合部7は、被嵌合部8に嵌合され、ねじ部材10によって相互に固定される。
【0004】
図6は、被嵌合部8に嵌合部7を嵌合して、これらをねじ部材10によって相互に固定した状態を拡大して示す断面図であり、フォーカシング方向Fに垂直な仮想一平面での断面を示す。また図7は、被嵌合部8に嵌合部7を嵌合した状態を拡大して示す断面図であり、タンジェンシャル方向Taに垂直な仮想一平面での断面を示す。
【0005】
前記被嵌合部8は、嵌合部7にトラッキング方向Trから臨む第1および第2壁部11,12と、前記嵌合部8にタンジェンシャル方向Taのレンズホルダ3とは反対側から臨む第3壁部13と、前記第1および第2壁部11,12にそれぞれ連なり、前記嵌合部8にタンジェンシャル方向のレンズホルダ3側から臨む第4および第5壁部14,15を有する。第4壁部14および第5壁部15とは、トラッキング方向Taに間隔をあけて設けられる。
【0006】
第1〜第5壁部11〜15の互いに対向する面は、対物レンズ2の光軸A0に平行に延びる。また第1および第2壁部11,12の対向する面のトラッキング方向Trの間隔は、嵌合部7のトラッキング方向Trの幅よりもわずかに大きく形成され、嵌合部7と前記第1および第2壁部11,12との間には、それぞれ隙間ΔK1,ΔK2が形成される。これは、被嵌合部8に嵌合部7を容易に嵌着させ、かつダンパベース8の寸法誤差を許容するためである。
【0007】
第1壁部11には、タンジェンシャル方向Taに延びる挿通孔16が形成される。挿通孔16は、ダンパホルダ5のトラッキング方向Trの中央部で、かつフォーカシング方向Fの中央部に形成される。挿通孔16には、タンジェンシャル方向の一方からねじ部材10が挿通される。ねじ部材10は、嵌合部7に形成される前記ねじ孔9に螺合される。このとき、嵌合部7の前記第1壁部13に臨む面17と、第1壁部13の嵌合部7に臨む面18とが相互に当接し、ねじ部材10の頭部と嵌合部18との間にダンパホルダ6を挟み込まれ、基部6とダンパベース5とが相互に固定される。
【0008】
第2の従来の技術の光ピックアップ装置では、前述の第1の従来の技術の光ピックアップ装置と同様な構成であって、前記第1〜3壁部11〜13によって構成される被嵌合部を有するダンパベースのトラッキング方向Trの外方に、フレームを設ける構成が開示されている(たとえば、特許文献1)。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−188308号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図8は、被嵌合部8に嵌合部7を嵌合して、これらをねじ部材10によって相互に固定した状態を拡大して示す断面図であり、タンジェンシャル方向Taに垂直な仮想一平面での断面を示す。図7に示すように、ダンパホルダ5の嵌合部8に基部6の嵌合部7を嵌着すると、被嵌合部8の突出部7に臨む第1壁部11および第2壁部12の面と、突出部7との間には間隙ΔK1,ΔK2が形成される。このような図7に示す状態で、たとえばねじ部材10を図7の紙面に垂直な手前から見て時計方向、つまり図8の矢符R1方向に回転させ、嵌合部7と被嵌合部8とを相互に固定する場合、ねじ部材10を締付けるトルクによって、基部6に対してダンパホルダ5がねじ部材10の軸線m0まわりに回動するという問題がある。
【0011】
ダンパホルダ5が前記軸線m0まわりに回動すると、図8に示すように対物レンズ2の光軸A0が前記軸線m0まわりに傾斜する。このように光軸A0が傾斜すると、ディスク状記録媒体の記録面上では、トラッキング方向Trに焦点が移動してしまうので、正確なトラッキング動作を実行することが困難となってしまう。このため、ダンパホルダ5を基部6に取付けた後に、前記光軸A0の傾きを調整する作業が必要となるという問題がある。
【0012】
第2の従来の技術の光ピックアップ装置においても、ダンパホルダとこのダンパホルダのトラッキング方向の外方に設けられるフレームとの間に間隙が形成されるので、第1の従来の技術の光ピックアップ装置と同様の問題が発生する。
【0013】
本発明の目的は、簡単な構成で、対物レンズの光軸の傾きを防止し、組立後の前記光軸の調整を省略することができる組立性の向上された光ピックアップ装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ディスク状記録媒体の記録面に対物レンズを介して光を集束して情報を読出し、または書込む光ピックアップ装置であって、
対物レンズを保持するレンズホルダと、
ディスク状記録媒体のタンジェンシャル方向に軸線を有するねじ部を有する嵌合部を備え、レンズホルダが収容されるホルダ枠体と、
フォーカシング方向に延びる嵌合孔が形成され、前記嵌合部に着脱自在に嵌合する被嵌合部を有し、レンズホルダをフォーカシング方向およびトラッキング方向に変位可能に保持する保持体と、
前記被嵌合部のトラッキング方向に対向する内周面から、該内周面に垂直であって、相互に近接する方向に突出して前記嵌合部を支持し、嵌合部および被嵌合部が嵌合した状態で、前記タンジェンシャル方向の軸線まわりの、前記ホルダ枠体と保持体との相対位置の変位を阻止する支持突部とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置である。
本発明に従えば、対物レンズを保持するレンズホルダは、被嵌合部を有する保持体に保持され、保持体は、ホルダ枠体が有する嵌合部に連結される。嵌合部および被嵌合部が嵌合した状態で、支持突部が、前記タンジェンシャル方向の軸線まわりの、前記ホルダ枠体と保持体との相対位置の変位を阻止する。したがって、タンジェンシャル方向の軸線まわりのホルダ枠体と保持体との相対位置が変位することが防止される。これによって保持体に保持されるレンズホルダに保持される対物レンズの前記軸線まわりの回動が防止され、ホルダ枠体に対する対物レンズの相対位置を正確に位置決めすることができる。このように本発明では、光軸がトラッキング方向にずれてしまうことが防がれるので、光軸のずれを修正する作業を省略することができ、組立性が向上され、光ピックアップ装置の製造工程を簡素化することができる。
また本発明は、ディスク状記録媒体の記録面に対物レンズを介して光を集束して情報を読出し、または書込む光ピックアップ装置であって、
対物レンズを保持するレンズホルダと、
ディスク状記録媒体の記録面に垂直なフォーカシング方向およびディスク状記録媒体の半径方向に平行なトラッキング方向に垂直なタンジェンシャル方向に突出して、フォーカシング方向に延び、タンジェンシャル方向に平行な軸線を有する雄ねじまたは雌ねじが形成されるねじ部を有する嵌合部を備え、レンズホルダが収容されるホルダ枠体と、
フォーカシング方向に延びる嵌合孔が形成され、前記嵌合部に着脱自在に嵌合する被嵌合部を有し、レンズホルダをフォーカシング方向およびトラッキング方向に変位可能に保持する保持体と、
前記嵌合部のねじ部に螺合して、前記嵌合部および被嵌合部を着脱自在に連結するねじ締付手段と、
前記被嵌合部のトラッキング方向に対向する内周面から、該内周面に垂直であって、相互に近接する方向に突出して前記嵌合部を支持し、嵌合部および被嵌合部が嵌合した状態で、嵌合部に対する被嵌合部の前記軸線まわりの回動を阻止する支持突部とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置である。
【0015】
本発明に従えば、対物レンズを保持するレンズホルダは、被嵌合部を有する保持体に保持され、保持体は、ホルダ枠体が有する嵌合部に連結される。嵌合部および被嵌合部のうちいずれか一方を、嵌合部および被嵌合部のうちいずれか他方に嵌合させた状態で、ねじ締付手段が嵌合部のねじ部に螺合して、嵌合部および被嵌合部を着脱自在に連結するときに、嵌合部および被嵌合部のうちいずれか一方に形成される支持突部が、嵌合部および被嵌合部のいずれか他方の回動を阻止する。
【0016】
したがって、ねじ締付手段の軸線まわりの回転に伴うホルダ枠体と保持体との相対位置が変位することが防止される。これによって保持体に保持されるレンズホルダに保持される対物レンズの前記ねじ部の軸線まわりの回動が防止され、ホルダ枠体に対する対物レンズの相対位置を正確に位置決めすることができる。このように本発明では、前記従来の技術のように光軸がトラッキング方向にずれてしまうことが防がれるので、光軸のずれを修正する作業を省略することができ、組立性が向上され、光ピックアップ装置の製造工程を簡素化することができる。
【0017】
また本発明は、前記ホルダ枠体は、レンズホルダのタンジェンシャル方向の両側に設けられるヨーク部を有することを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、ホルダ枠体には、レンズホルダのタンジェンシャル方向両側に設けられるヨーク部が設けられる。ホルダ枠体に対して、レンズホルダを正確に位置決めすることができるので、ヨーク部に対してレンズホルダの位置を望ましい領域に配置することができる。これによって、たとえば、レンズホルダにコイルをトラッキング制御のためのコイルおよびフォーカシング制御のためのコイルを設け、ヨーク部とともに駆動回路を形成する場合、レンズホルダの移動量のバラツキを無くすことができ、トラッキング制御およびフォーカシング制御を精度よく行うことができる。したがって、光ピックアップ装置において、高い読取り精度および書込み精度を確保することができる。
【0019】
また本発明は、支持突部は、前記軸線を含む仮想一平面上で、嵌合部および被嵌合部のうちいずれか他方に面接触することを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、軸線を含む仮想一平面で、嵌合部および被嵌合部のうちのいずれか一方に形成される支持突部は、嵌合部および被嵌合部のうちのいずれか他方と面接触する。したがって支持突部は、ねじ締付手段の軸線まわりの回転によって発生するトルクに対して、嵌合部および被嵌合部のうちのいずれか他方をより大きな強度で支持することができる。前記ねじ部の雄ねじまたは雌ねじの軸線を含む仮想一平面上では、この仮想一平面に垂直な方向にねじ締付手段が軸線まわりに回転することによって発生する回転力が加わるので、ねじ締付手段の軸線まわりの回転に伴うホルダ枠体および保持体の相対位置の変位をより確実に防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の光ピックアップ装置20の一部を拡大して示す断面図であり、図2は、光ピックアップ装置20の一部を分解して示す斜視図である。光ピックアップ装置20は、ディスク状記録媒体の記録面に対物レンズ21を介して光を集束して情報を読出し、または書込む。前記ディスク状記録媒体には、たとえばコンパクトディスク(Compact Disk;略称CD)およびデジタルバーサタイルディスク(Digital Versatile Disk;略称DVD)などの光学的に読取りあるいは書込み可能な記録媒体が含まれる。
【0022】
光ピックアップ装置20は、対物レンズ21と、レンズホルダ22と、ホルダ枠体23と、保持体24と、ねじ部材25と、支持突部26とを含む。対物レンズ21は、凸レンズであり、その光軸A1がディスク状記録媒体の回転軸に平行に設けられる。対物レンズ21は、レンズホルダ22に保持される。対物レンズ21の光軸A1の延びる方向の一方には、ディスク状記録媒体が装着される領域が設けられる。対物レンズ21の光軸A1の延びる方向は、ディスク状記録媒体が装着された状態で、このディスク状記録媒体に近接および離反する方向、つまりディスク状記録媒体の記録面に垂直なフォーカシング方向Fと平行である。
【0023】
本実施の形態では、フォーカシング方向Fの一方であり、対物レンズ21がディスク状記録媒体が装着される領域に近接する方向を上方とし、フォーカシング方向Fの他方であり、対物レンズ21がディスク状記録媒体から離反する方向を下方として説明する。
【0024】
レンズホルダ22は、前記対物レンズ21を保持する。対物レンズ21は、レンズホルダ22の上部、つまりフォーカシング方向Fの一端部の中央部に設けられる。対物レンズ21は、レンズホルダ22のフォーカシング方向Fの一端部から一部が突出して設けられる。レンズホルダ22は、略直方体状に形成される。対物レンズ21のフォーカシング方向Fの他方側には、フォーカシング方向Fにレンズホルダ22を貫通する貫通孔が形成される。これによってレンズホルダ22は、フォーカシング方向Fの光を通過させることができる。レンズホルダ22は、合成樹脂などによって形成され、剛性を有する。
【0025】
レンズホルダ22には、レンズホルダ22をフォーカシング方向Fに変位させるための駆動回路の一部を構成するフォーカシング駆動コイルが、対物レンズ21の光軸A1まわりに巻回される。またレンズホルダ22には、レンズホルダ22をトラッキング方向Trに変位させるための駆動回路の一部を構成するトラッキング駆動コイルが、対物レンズ21のディスク状記録媒体の半径方向に平行なトラッキング方向Trの両側で、このトラッキング方向Trに平行な軸線まわりに巻回される。
【0026】
ホルダ枠体23は、レンズホルダ22を収容する。ホルダ枠体23は、ホルダ基部30と、嵌合部31と、ヨーク部32と、ホルダ側壁部33とを有する。ホルダ基部30、嵌合部31、ヨーク部32およびホルダ側壁部33は、たとえば鋼鉄などの強磁性および剛性を有する材料によって一体的に形成される。
【0027】
ホルダ基部30は、レンズホルダ22のディスク状記録媒体に臨む側に設けられ、中央部に開口34が形成される。ホルダ基部30は、対物レンズ21の軸線A1に垂直な仮想一平面に沿って設けられる。前記開口34は、対物レンズ21の径よりも大きく形成され、前記開口34を介して対物レンズ21からの光がディスク状記録媒体に集光される。ホルダ基部30は、略平坦状に形成され、開口34の近傍にフォーカシング方向Fの一方に突出するホルダ突出片35が形成される。ホルダ突出片35が形成されることによって、レンズホルダ22がフォーカシング方向Fの一方、つまり上方に移動したときに、対物レンズ21が開口34から突出してディスク状記録媒体に接触することを防止することができ、対物レンズ21の損傷を防止することができる。
【0028】
嵌合部31は、ホルダ基部30からタンジェンシャル方向Taに突出して、フォーカシング方向Fに延びる。嵌合部31は、連結部40と、第1嵌合部分41と、第2嵌合部分42とを有する。嵌合部31には、ディスク状記録媒体が配置される側、つまり図1の上方に臨んで開口する凹所43が形成される。嵌合部31は、凹所43に関してトラッキング方向Trの両側に一対の連結部40を有し、これら連結部40は、図1の紙面に垂直なタンジェンシャル方向Taの他方に屈曲して平坦状のホルダ基部30に一体的に連なる。
【0029】
第1嵌合部分41は、連結部40の下方、つまりフォーカシング方向Fの他方に連なる。第1嵌合部分41の下方には、第1嵌合部分41のトラッキング方向Trに沿う幅W1よりも小さな幅W2を有する第2嵌合部分42が連なる。前記W1およびW2は、ホルダ枠体23のトラッキング方向Trに沿う幅よりも小さく選ばれる。
【0030】
第1嵌合部分41および第2嵌合部分42の連なる領域には、雌ねじが形成されるねじ部が設けられ、つまり内周面に内ねじが刻設されたねじ孔44が形成される。このねじ孔44の軸線m1は、タンジェンシャル方向Taに平行であって、前記第1嵌合部分41のトラッキング方向Trに沿う幅W1、および第2嵌合部分42のトラッキング方向Trに沿う幅W2に対して、それぞれ1/2となる中央部に形成される。つまり嵌合部31は、前記タンジェンシャル方向Taに延びるねじ孔44の軸線m1を含み、かつトラッキング方向Trに垂直な仮想一平面45に関して面対称に形成され、図1の紙面に垂直手前から見て、略凹状に形成される。
【0031】
第1嵌合部分41および第2嵌合部分42のトラッキング方向Trの両端面は、ねじ孔44の軸線m1を含み、かつトラッキング方向Trに垂直な仮想一平面45に平行に形成される。また第1嵌合部分41のフォーカシング方向Fの他端面、つまり下端面41Aは、ねじ孔44の軸線m1を含み、フォーカシング方向Fに垂直な仮想一平面に含まれる。
【0032】
第2嵌合部分42の第1嵌合部分41に連なる付け根の部分には、第1嵌合部分41内に切欠かれる切欠き48が形成される。切欠き48を形成することによって、第1嵌合部分41の下端面41Aと、第2嵌合部分42のトラッキング方向Trの端面とが連なる部分を直角に形成する必要がないので、前記下端面41Aを平面に加工する精度を向上させることができる。
【0033】
ヨーク部32は、ホルダ基部30から前記ディスク状記録媒体の配置される領域とは反対側、つまりフォーカシング方向Fの他方に突出し、レンズホルダ22のタンジェンシャル方向Taの両側に設けられる。ヨーク部32は、レンズホルダ22のタンジェンシャル方向Taの側面をそれぞれ覆う。前述したようにホルダ枠体23は、強磁性を有する材料によって一体的に形成されるので、ヨーク部32は強磁性を有することとなる。一対のヨーク部32のそれぞれが対向する側には、それぞれのヨーク部32に密接して、レンズホルダ22との間に直方体状の永久磁石46がそれぞれ設けられる。永久磁石46とレンズホルダ22とは、予め定める間隔をあけて設けられる。
【0034】
ヨーク部32および永久磁石46は、前記ねじ孔44の軸線m1を含み、かつトラッキング方向Trに垂直な仮想一平面45に関して面対称に形成される。ヨーク部32および永久磁石46は、前記フォーカシング駆動コイルおよびトラッキング駆動コイルとともに、レンズホルダ22をフォーカシング方向Fおよびトラッキング方向Trに移動させるための駆動回路を構成する。
【0035】
タンジェンシャル方向Taの他方に配置されるヨーク部32には、下端部つまりフォーカシング方向Fの他端部から、タンジェンシャル方向Taの他方に突出する枠体固定部47が設けられる。枠体固定部47には、フォーカシング方向Fに挿通する挿通孔が形成される。
【0036】
ホルダ側壁部33は、ホルダ基部30のトラッキング方向Trの両端部から屈曲して、下方つまりフォーカシング方向Fの他方に突出する。ホルダ側壁部33は、レンズホルダ22のトラッキング方向Trの両端部に所定の間隔をあけて設けられる。ホルダ側壁部33を設けることによって、レンズホルダ22のトラッキング方向Trの移動範囲を規制することができる。これによって、光ピックアップ装置20が外部から衝撃を受けたときに、レンズホルダ22がトラッキング方向Trに必要以上に移動してしまうことが防止される。
【0037】
ホルダ枠体23のホルダ基部23、ヨーク部32およびホルダ側壁部33に囲まれる領域は、フォーカシング方向Fの下方に開放しており、レンズホルダ22を下方から前記領域に収容することができる。
【0038】
保持体24は、レンズホルダ22をフォーカシング方向Fおよびトラッキング方向Trに変位可能に保持する。保持体24は、弾性保持部50と、保持基部51とを含む。弾性保持部50は、棒状部材であって、弾発性および導電性を有する4本の弾性部材52を含む。レンズホルダ22のトラッキング方向Trの両端部には、フォーカシング方向Fおよびトラッキング方向Trに互いに垂直なタンジェンシャル方向Taに延びる弾性部材52の端部がそれぞれ連結される。
【0039】
弾性部材52は、トラッキング方向Trの両端部31に、フォーカシング方向Fに間隔をあけて2本ずつ設けられる。弾性部材52は、はんだなどによってレンズホルダ22に物理的に接続されるとともに、前記トラッキング駆動コイルまたはフォーカシング駆動コイルに電気的に接続される。たとえば第1の弾性部材52aは、前記フォーカシング駆動コイルの一端部と相互に電気的に接続され、第3の弾性部材52bは、前記フォーカシング駆動コイルの他端部と相互に電気的に接続される。またたとえば、第3の弾性部材52cは、前記トラッキング駆動コイルの他端部と相互に電気的に接続され、第4の弾性部材52dは、前記トラッキング駆動コイルの他端部と相互に電気的に接続される。したがって、弾性保持部50を介して、レンズホルダ22に設けられるフォーカシング駆動コイルおよびトラッキング駆動コイルに所定の信号を与える、つまり所定の電流を与えることができ、これによって、レンズホルダ22をフォーカシング方向Fおよびトラッキング方向Trに移動させることができる。
【0040】
弾性部材52のタンジェンシャル方向Taの一端部は、保持基部51に接続され、レンズホルダ22は弾性保持部50を介して、保持基部51に保持される。保持基部51は、電気絶縁性材料によって形成される。
【0041】
保持基部51は、前記ホルダ枠体23の嵌合部31に着脱自在に嵌合する被嵌合部53を有する。被嵌合部53には、保持基部51のフォーカシング方向Fに延びる嵌合孔54が形成される。保持基部51は、トラッキング方向Trに間隔をあけて設けられ、弾性保持部50の一端部が接続される一対の接続部55と、この接続部55間を連結する第1連結部56および第2連結部57とを有する。
【0042】
第1連結部56と、第2連結部57とは、タンジェンシャル方向Taに予め定める間隙をあけて設けられる。第2連結部57は、第1連結部56とレンズホルダ22との間に設けられる。前記接続部55と第1および第2連結部56,57とによって囲まれる領域が前記嵌合孔54となる。嵌合孔54のトラッキング方向Trおよびタンジェンシャル方向Taで互いに対向する内面は平行に形成され、かつフォーカシング方向Fに沿って延びる。この嵌合孔54に、ホルダ枠体23の嵌合部31が嵌着される。
【0043】
前記嵌合孔54に嵌合部31が嵌着された状態で、嵌合孔31のトラッキング方向Trの各内周面59と、第1嵌合部分41との間にはそれぞれ間隙ΔL1およびΔL2が形成される。前記ΔL1およびΔL2は、たとえば0.01〜0.05mmに選ばれる。
【0044】
第1連結部56には、トラッキング方向Trの中央部に、タンジェンシャル方向Taに貫通する貫通孔58が形成される。貫通孔58は、嵌合孔54にホルダ枠体23の嵌合部31が嵌着された状態で、前記嵌合部31に形成されるねじ孔44に連なる。前記貫通孔58は、保持基部51のフォーカシング方向Fの中央よりも下方に形成される。
【0045】
ねじ部材25は、ねじ締結手段であって、前記嵌合部31のねじ孔44に螺合して、前記嵌合部31および被嵌合部53を着脱自在に連結する。ねじ部材25は、ねじ孔44に螺合する雄ねじ形成部61と、前記雄ねじ形成部61よりも大きな径を有する頭部62とを有する。頭部62には、ドライバなどの締付具を係合する係合部63が形成される。頭部62の直径は、前記貫通孔58の直径よりも大きく選ばれる。
【0046】
ねじ部材25の雄ねじ形成部61を前記貫通孔58を挿通させて、前記ねじ孔44に螺着し、係合部63に締付具を係合して一方向に回転させることによって頭部62は、保持体24に近接する方向に螺進し、前記嵌合部31と前記頭部62との間に支持体24の第1連結部56を挟み込む。これによって、ホルダ枠体23と保持体24とが相互に連結される。前記前記締付工具を前記一方向とは逆の他方向に回転させることによって、保持体24から離反する方向に螺退させることができ、ホルダ枠体23と保持体24とを分離させることができる。前記ねじ孔44の軸線m1と、前記光軸A1とは、直交する。
【0047】
支持突部26は、被嵌合部53に形成され、嵌合部31と被嵌合部53とが嵌合した状態で、被嵌合部53に対する嵌合部31のねじ孔44の軸線m1まわり回動を阻止する。支持突部26は、前記被嵌合部53のトラッキング方向Trに対向する内周面59から、この内周面59に垂直であって、相互に近接する方向に突出する。支持突部26は、前記ねじ孔44の軸線m1から離反した位置に設けられる。
【0048】
各支持突部26の遊端部65は、相互に対向し、前記第2嵌合部分42に臨む第2内周面66が形成される。第2内周面66は、互いに平行に形成され、かつフォーカシング方向Fに沿って延びる。前記第2内周面66は、第2嵌合部分42に対向し、第2内周面66と第2嵌合部分42との間にはそれぞれ間隙ΔL3およびΔL4が形成される。前記ΔL3およびΔL4は、たとえば0.1〜0.2mmに選ばれる。各支持突部26の上端面24A、つまりトラッキング方向Fの一端面は、フォーカシング方向Fに垂直な仮想一平面に含まれる。
【0049】
嵌合部31が、被嵌合部53の嵌合孔54に嵌着された状態で、各支持突部26のディスク状記録媒体に臨む上方には、第1嵌合部分41の下端部67が支持される。したがって、前記ねじ部材25を貫通孔58に挿通して、ねじ孔44に螺着した状態で、締付け方向R1まわりに締付けても、締め付け方向R1の下流側に配置される支持突部26によって、下端部67が支持され、嵌合部31の締付け方向Aまわりの回動が阻止される。
【0050】
したがって、前記従来の技術の光ピックアップ装置のように光軸がトラッキング方向Trに傾いてしまうことが防がれる。これによって対物レンズ21の光軸A1のずれを修正する作業を省略することができ、組立性が向上され、光ピックアップ装置20の製造工程を簡素化することができる。
【0051】
また前述したように、第2嵌合部分42の付け根の部分は、第1嵌合部分41内に切欠かれているので、第1嵌合部分41の下端面41Aを平面に精度よく形成することができ、これによって、第1嵌合部分41と、支持突部26とを確実に面接触させることができる。
【0052】
前述した嵌合部31と支持突部24とは、ねじ部材25の軸線を含む仮想一平面上で面接触する。したがって支持突部62は、ねじ部材25の軸線まわりの回転によって発生するトルクに対して、嵌合部31をより大きな強度で支持することができる。前記ねじ孔44の軸線m1を含む仮想一平面上では、この仮想一平面に垂直な方向に回転力が加わるので、ねじ部材25の軸線まわりの回転に伴うホルダ枠体23および保持体24の相対位置の変位をより確実に防止することができる。
【0053】
さらに第1嵌合部41および第2嵌合部42の下部に形成される角部は、予め定める曲率を有する。これによって、嵌合部31を嵌合孔54に嵌着するときに、不要な接触が防止され、スムーズに嵌め入れることができる。
【0054】
前記貫通孔57は、ねじ部材25の雄ねじ形成部61の径よりも大きな径を有するように形成される。これによって貫通孔57とねじ部材25とによって嵌合部31と被嵌合部53とが位置決めされることがなく、支持突部26に嵌合部31を当接させた状態でねじ部材25を螺合することができ、軸線m1まわりの保持体24の回転を確実に防止することができる。
【0055】
またホルダ枠体23の下方からレンズホルダ22を収容することができ、また嵌合部31は、被嵌合部53の上方から嵌合するので、レンズホルダ22を保持体24の保持させた状態で、保持体24とホルダ枠体23とを連結することができる。これによって、まずレンズホルダ22と保持基部51とを弾性保持部50によって相互に接続することができるので、ホルダ枠体23と保持基部51とを接続した後にレンズホルダ22と保持基部51とを接続する場合と比較して、保持基部51とレンズホルダ22との相対位置を精度よく決定することができる。
【0056】
またねじ部材26のトラッキング方向Trの両側で、嵌合部31と支持突部26とが当接するので、保持基部51とホルダ枠体23との相対位置を精度よく決定することができる。これによって前記嵌合部31と支持突部26とを当接させた状態で、ねじ部材25を螺合すると、嵌合部31に対する支持突部26の相対位置を調整しなくても、精度よく組み立てることができる。
【0057】
また前記嵌合部31と支持突部24とは、ねじ部材26のトラッキング方向Trの両側で、同一の仮想一平面上で当接する。これによって、ねじ部材26のトラッキング方向Trの両側において、異なる仮想一平面上で嵌合部31と支持突部24とが当接する場合と比較して、安定した位置決めを実現することができる。嵌合部31と支持突部26とを2つの異なる仮想一平面上で接触させる場合には、これらの仮想一平面上で当接させるために嵌合部31と支持突部26とに前記2つの仮想一平面に沿う面を形成する必要があり、このような面を形成するためには、より高い加工精度が要求される。しかしながら、嵌合部31と支持突部26とを1つの仮想一平面上で接触させることによって、簡単な構成で、精度の高い位置決めを実現することができる。
【0058】
またホルダ枠体23に対して、レンズホルダ22を正確に位置決めすることができるので、ヨーク部32に関してレンズホルダ22の位置を望ましい領域、つまり一対のヨーク部32間の中央部に正確に配置することができる。これによって、レンズホルダ22を駆動回路によって移動させる場合に、移動量のバラツキを無くすことができ、トラッキング制御およびフォーカシング制御を精度よく行うことができる。したがって光ピックアップ装置において、高い読取り精度および書込み精度を確保することができる。
【0059】
図3は、光ピックアップ装置20の全体の構成を概略的に示す断面図である。光ピックアップ装置20は、前述した対物レンズ21、レンズホルダ22、ホルダ枠体23、保持体24、ねじ部材25および支持突部26に加えて、反射ミラー81と、光学モジュール82と、ホルダ枠体23、反射ミラー81および光学モジュール82を固定する光ピックアップシャーシ83とを含む。
【0060】
反射ミラー81は、対物レンズ21のフォーカシング方向Fの他方、つまり下方に位置し、光学モジュール82が発するレーザ光を対物レンズ21に向けて反射し、ディスク状記録媒体によって反射され、対物レンズ21を介して照射される反射レーザ光を光学モジュール82に反射する。反射ミラー81は、レーザ光の向きを90°変更する。
【0061】
光学モジュール82は、発光素子である半導体レーザ素子84と、受光素子85と、半導体レーザ素子85から発するレーザ光と、ディスク状記録媒体で反射された反射レーザ光とを分離するビームスプリッタ86を含んで構成される。
【0062】
対物レンズ21は、光学モジュール82から照射され、反射ミラー81によって反射されたレーザ光をフォーカシング方向一方側に設けられるディスク状記録媒体が装着される領域に配置されるディスク状記録媒体の記録面に集光し、またディスク状記録媒体の記録面で反射したレーザ光を反射ミラー81に照射する。
【0063】
光ピックアップシャーシ83は、ホルダ枠体23、反射ミラー81および光学モジュール82を保持する。光ピックアップシャーシ83のタンジェンシャル方向Taの一端部87には、ホルダ枠体23を固定する固定部88が設けられる。固定部88の上部には、ねじ孔が形成される。このねじ孔に、前述したホルダ枠体23の枠体固定部47に設けられる貫通孔を挿通して、固定ねじ部材89などが螺着されて、光ピックアップシャーシ83とホルダ枠体23とが相互に固定される。
【0064】
光ピックアップシャーシ83のタンジェンシャル方向Taの一端部には、光ピックアップシャーシ83をトラッキング方向Trに平行な方向であって、図3の紙面に垂直な方向に移動させるための内ねじ91が形成される。また、光ピックアップシャーシ83のタンジェンシャル方向Taの他端部には、トラッキング方向Trに平行な方向であって、図3の紙面に垂直な方向に延びる係合部92が形成される。
【0065】
前記内ねじ91には、送りねじ部材が螺着され、係合部92には、支持部材が係合される。光ピックアップシャーシ83は、図示しないモータなどの駆動装置によって、前記送りねじ部材を軸線まわりに回転させ、内ねじ91に対して螺進または螺退させることによって、ディスク状記録媒体の半径方向に移動される。これによって光ピックアップ装置20は、対物レンズ21を介してレーザ光を集光して、対物レンズ21をディスク状記録媒体の半径方向に平行なトラッキング方向に走査して情報を読出し、または書込むことができる。
【0066】
図4は、本発明の実施の他の形態の光ピックアップ装置100の一部の構成を分解して示す斜視図である。本実施の形態の光ピックアップ装置100は、前述した実施の形態の光ピックアップ装置20と同様な構成を有し、同様の部分には同一の参照符号を付して、重複する部分の説明を省略する。本実施の形態の光ピックアップ装置100と、前記実施の形態の光ピックアップ装置20とでは、ホルダ枠体23と保持体24とを連結する部分の構造のみが異なる。
【0067】
光ピックアップ装置100では、ホルダ枠体23の嵌合部31の第1嵌合部分41および第2嵌合部分42の連なる領域には、前述したねじ孔44の代わりに雄ねじが形成されるねじ部101が設けられる。ねじ部材101は、嵌合部31からタンジェンシャル方向Taの一方に突出する。このねじ部材101は、その軸線m2が、タンジェンシャル方向Taに平行であって、前記第1嵌合部分41のトラッキング方向Trに沿う幅W1、および第2嵌合部分42のトラッキング方向Trに沿う幅L2に対して、それぞれ1/2となる中央部に形成される。
【0068】
保持基部51の第1連結部56には、前述した貫通孔58の代わりに、ダンジェンシャル方向に第1連結部56を貫通する溝孔102が形成される。溝孔102は、第1連結部56のトラッキング方向Trの中央部に形成され、上方つまりフォーカシング方向Fの一方に開放する。嵌合部31と被嵌合部53とが嵌着させるとき、前記ねじ部101は、フォーカシング方向Fの一方から他方に溝孔102を移動し、溝孔102に臨む第1連結部56に当接する。
【0069】
本実施の形態の光ピックアップ装置100では、ねじ締付手段であるナット部材103を含む。ナット部材103は、前記ねじ部101に螺合して、前記嵌合部31および被嵌合部53を着脱自在に連結する。ナット部材103は、たとえば軸線まわりの外形が正N角形状(Nは3以上の整数)を有し、内周面に内ねじである雌ねじが螺設されて形成される。ナット部材103の外接円の直径は、前記溝孔102のトラッキング方向Trの幅よりも大きく選ばれる。前記嵌合部31と被嵌合部53とを嵌合させた状態で、ネット部材103をねじ部101に螺合する。
【0070】
このような構成の光ピックアップ装置100では、前述の光ピックアップ装置20と同様な効果を達成することができる。
【0071】
前述した各実施の形態では、被嵌合部に支持突部が形成されるが、本発明の実施の他の形態において、嵌合部に支持突部が形成される構成であってもよく、このような構成であっても同様の効果を達成することができる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ねじ部の軸線まわりに、レンズホルダ枠体と保持体の相対位置が変位することが防止されるので、保持体に保持されるレンズホルダに保持される対物レンズの前記軸線まわりの回動が防止される。このように本発明では、光軸がトラッキング方向にずれてしまうことが防がれるので、光軸のずれを修正する作業を省略することができ、組立性が向上され、光ピックアップ装置の製造工程を簡素化することができる。
また本発明によれば、ねじ締付手段の軸線まわりの回転動作に伴い、レンズホルダ枠体と保持体の相対位置が変位することが防止されるので、保持体に保持されるレンズホルダに保持される対物レンズの前記軸線まわりの回動が防止される。このように本発明では、光軸がトラッキング方向にずれてしまうことが防がれるので、光軸のずれを修正する作業を省略することができ、組立性が向上され、光ピックアップ装置の製造工程を簡素化することができる。
【0073】
また本発明によれば、ホルダ枠体には、レンズホルダのタンジェンシャル方向両側に設けられるヨーク部が設けられる。ホルダ枠体に対して、レンズホルダを正確に位置決めすることができるので、ヨーク部に対してレンズホルダの位置を望ましい領域に配置することができる。これによって、たとえば、レンズホルダにコイルをトラッキング制御のためのコイルおよびフォーカシング制御のためのコイルを設け、ヨーク部とともに駆動回路を形成する場合、レンズホルダの移動量のバラツキを無くすことができ、トラッキング制御およびフォーカシング制御を精度よく行うことができる。したがって、高い読取り精度および書込み精度を確保することができる。
【0074】
また本発明によれば、軸線を含む仮想一平面で、支持突部は、嵌合部または被嵌合部が面接触する。したがって支持突部は、ねじ締付手段の軸線まわりの回転によって発生するトルクに対して、嵌合部および被嵌合部のうちのいずれか他方をより大きな強度で支持することができる。前記ねじ部の雄ねじまたは雌ねじの軸線を含む仮想一平面上では、この仮想一平面に垂直な方向にねじ締付手段によって発生する回転力が加わるので、ねじ締付手段の軸線まわりの回転に伴うホルダ枠体および保持体の相対位置の変位をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の光ピックアップ装置20の一部を拡大して示す断面図である。
【図2】光ピックアップ装置20の一部を分解して示す斜視図である。
【図3】光ピックアップ装置20の全体の構成を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施の他の形態の光ピックアップ装置100の一部の構成を分解して示す斜視図である。
【図5】第1の従来の技術の光ピックアップ装置1の一部を分解して示す斜視図である。
【図6】被嵌合部8に嵌合部7を嵌合して、これらをねじ部材10によって相互に固定した状態を拡大して示す断面図である。
【図7】被嵌合部8に嵌合部7を嵌合した状態を拡大して示す断面図である。
【図8】被嵌合部8に嵌合部7を嵌合して、これらをねじ部材10によって相互に固定した状態を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
20,100 光ピックアップ装置
21 対物レンズ
22 レンズホルダ
23 ホルダ枠体
24 保持体
25 ねじ部材
26 支持突部
32 ヨーク部
Claims (4)
- ディスク状記録媒体の記録面に対物レンズを介して光を集束して情報を読出し、または書込む光ピックアップ装置であって、
対物レンズを保持するレンズホルダと、
ディスク状記録媒体のタンジェンシャル方向に軸線を有するねじ部を有する嵌合部を備え、レンズホルダが収容されるホルダ枠体と、
フォーカシング方向に延びる嵌合孔が形成され、前記嵌合部に着脱自在に嵌合する被嵌合部を有し、レンズホルダをフォーカシング方向およびトラッキング方向に変位可能に保持する保持体と、
前記被嵌合部のトラッキング方向に対向する内周面から、該内周面に垂直であって、相互に近接する方向に突出して前記嵌合部を支持し、嵌合部および被嵌合部が嵌合した状態で、前記タンジェンシャル方向の軸線まわりの、前記ホルダ枠体と保持体との相対位置の変位を阻止する支持突部とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置。 - ディスク状記録媒体の記録面に対物レンズを介して光を集束して情報を読出し、または書込む光ピックアップ装置であって、
対物レンズを保持するレンズホルダと、
ディスク状記録媒体の記録面に垂直なフォーカシング方向およびディスク状記録媒体の半径方向に平行なトラッキング方向に垂直なタンジェンシャル方向に突出して、フォーカシング方向に延び、タンジェンシャル方向に平行な軸線を有する雄ねじまたは雌ねじが形成されるねじ部を有する嵌合部を備え、レンズホルダが収容されるホルダ枠体と、
フォーカシング方向に延びる嵌合孔が形成され、前記嵌合部に着脱自在に嵌合する被嵌合部を有し、レンズホルダをフォーカシング方向およびトラッキング方向に変位可能に保持する保持体と、
前記嵌合部のねじ部に螺合して、前記嵌合部および被嵌合部を着脱自在に連結するねじ締付手段と、
前記被嵌合部のトラッキング方向に対向する内周面から、該内周面に垂直であって、相互に近接する方向に突出して前記嵌合部を支持し、嵌合部および被嵌合部が嵌合した状態で、嵌合部に対する被嵌合部の前記軸線まわりの回動を阻止する支持突部とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置。 - 前記ホルダ枠体は、レンズホルダのタンジェンシャル方向の両側に設けられるヨーク部を有することを特徴とする請求項1または2記載の光ピックアップ装置。
- 支持突部は、前記軸線を含む仮想一平面上で、嵌合部および被嵌合部のうちいずれか他方に面接触することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置。
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