JP4146758B2 - 排水管継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅のバルコニーに降った雨水を竪樋に排水するために使用され、特に、排水管と竪樋との接続に使用される排水管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート建物の屋上などに降った雨水を竪樋に排水するために使用される排水管継手(集水桝あるいは排水桝とも呼ばれている)として、その施工性、止水性の観点から色々な種類のものが提案されている。
【0003】
接続構造面での要求としては、メンテナンス上、排水管とは接着することは避けることが望ましい。仮に、接着した場合は、排水管には勾配がついており、場合によってはこの勾配は若干変動するので、排水管継手に竪樋がまっすぐ取り付けられない場合が起きると不都合である。
【0004】
このような問題点を解決するものとして、建物の外壁面に突設される排水管の外側に、取付筒体を被嵌して該取付筒体を同外壁面に固定し、同取付筒体の外側に、排水ます本体より側方へ突設される接続筒体を嵌合接続してなる排水ます取付装置において、取付筒体と排水管との間隔に同間隔を密閉するパッキン材を介設すると共に、取付筒体の壁側の内周縁に全周に亘る内鍔凸起を突設してなる排水ます取付装置が記載されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
この排水ます取付装置は、排水管の外径変動があることも考慮して、取付筒体と排水管との間隔に同間隔を密閉するパッキン材を介設し、止水性を保つようにするものである。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第2555747号公報(第1頁〜第4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許文献1に開示されている排水ます取付装置は、取付筒体を被嵌して該取付筒体を同外壁面に固定し、同取付筒体の外側に、排水ます本体より側方へ突設される接続筒体を嵌合接続してなる排水ますを取り付ける構造を取っており、全体が大きくなり、外観上、目立つ上、経済的にも望ましくないものであった。
【0008】
また、例えば住宅のバルコニーに降った雨水を排水させるには、バルコニーの床下に突出させた排水管の下端を、ポーチドレンおよびエルボを介して呼び樋(竪樋)の上端と接続するようにしている。この場合、ポーチドレンとエルボの2つの部材が必要であり、配管接続作業も時間がかかるという問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、1つの部材でもって、従来のポーチドレンとエルボとの両方の機能を備えており、接続部の止水性に優れ、簡単に取付作業を行える排水管継手を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、建物のバルコニーの床下に突出された排水管と、バルコニーの床下に沿って配設された竪樋とを接続する排水管継手であって、エルボ型の継手本体の一端部に前記排水管の端部が挿入接続される受口部を有し、継手本体の他端部に竪樋の端部が挿入接続される接続部を有し、前記受口部の内周面に、同受口部の開口端面側にも開口して、シール材装着用の環状空間部が形成され、この環状空間部に環状の弾性シール材が装着されており、この弾性シール材の最小内径が前記排水管の外径より小さくされており、かつ、この弾性シール材は、前記受口部の端部外周面に固定された断面L字状の抜止リングにより脱落しないようにされていることを特徴とする排水管継手である。
【0011】
このように、エルボ型の継手本体の一端部に前記排水管の端部が挿入接続される受口部を有し、継手本体の他端部に竪樋の端部が挿入接続される接続部を有し、前記受口部の内周面に、同受口部の開口端面側にも開口して、シール材装着用の環状空間部が形成され、ル材装着用の環状空間部が形成され、この環状空間部に環状の弾性シール材が装着されているので、継手本体の受口部をバルコニーの床下に突出している排水管の下端部に接続し、継手本体の接続部を呼び樋(竪樋)の上端部と接続することで、作業性よく配管接続することができる。そして、住宅のバルコニーに降った雨水を排水することができ、従来のようにポーチドレンとエルボの2つの部材を必要とすることなく、一つの排水管継手で配管接続することができ、コスト的にも安価となる。また、弾性シール材の最小内径が排水管の外径より小さくされているので、排水管の外径変動や若干の勾配変動がある場合にも、接続部の止水性に優れ、また、排水管継手が大きくなく、外観上、目立つことがない上、コストアップせず、取付作業に手間がかかることがない。さらに、受口部の端部外周面には、断面L字状の抜止リングが固定されているので、弾性シール材の環状空間部からの脱落を防止することができる。さらに、断面L字状の抜止リングを着脱自在に固定することで、弾性シール材の取換え作業も容易に行うことができる。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、開口端寄りの受口部の内周面に、周方向に連続して 1 本の突条が一体に形成されることで、シール材装着用の環状空間部が形成されている請求項1記載の排水管継手である。
【0013】
本発明の排水管継手の材質は合成樹脂製のものであり、硬質塩化ビニル樹脂が好ましい。
【0014】
環状の弾性シール材の材質はエチレン−プロピレン−ジエン三次元共重合体(EPDM)、シリコーンゴム、発泡ポリウレタンなどが挙げられる。尚、弾性シール材3の断面形状は、図3の(a)に示す円形、(b)に示す矩形、(c)に示す三角形、(d)に示す舌状(リップ型)等の他、これらを組み合わせた形等、適宜のものが選択される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の排水管継手の第一実施例を示す斜視説明図であり、図2は図1の排水管継手の使用状態を示す断面説明図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、排水管継手Fは、90度エルボ型の継手本体1の一端部に受口部11を有し、他端部に接続部12を有している。この排水管継手Fは硬質塩化ビニル樹脂製のもので、受口部11は円筒管状で、バルコニーの床下に突出している排水管5の下端部が挿入接続されるようにされており、また、接続部12は四角筒体で、バルコニーの床下に沿って配設された竪樋6と接続されるようになっている。
【0017】
図2に示すように、受口部11は排水管5が当接したとき、排水管が挿入接続され、止水性が保たれるように、弾性シール材3が受口部の内周面に設置され、抜止リング2により受口部から脱落しないように設置される。抜止リング2は、図2に示すように断面L字状のものであり、例えば受口部の端部外周面に接着固定される。なお、抜止リング2は嵌合固定、螺合固定などの固定手段を採用することで、受口部11に対して着脱自在に固定するのが望ましい。
【0018】
つぎに、排水管継手Fの使用状態を説明する。
図2に示すように、バルコニー(図示せず)の床下に突出している排水管5の下端部に継手本体1の受口部11を接続し、つぎに、継手本体1の接続部12に呼び樋(竪樋)6の水上側端部を接着接続することで、排水管5と呼び樋6との間を配管接続することができる。この場合、受口部11がゴム輪方式の受口とされているので、排水管5の下端部の外側に継手本体1の受口部11を差し込むだけで簡単に作業性よく接続作業を行える。また、一つの排水管継手で配管接続することができ、コスト的に安価となる。
【0019】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の排水管継手は、エルボ型の継手本体の一端部に前記排水管の端部が挿入接続される受口部を有し、継手本体の他端部に竪樋の端部が挿入接続される接続部を有し、前記受口部の内周面に、同受口部の開口端面側にも開口して、シール材装着用の環状空間部が形成され、ル材装着用の環状空間部が形成され、この環状空間部に環状の弾性シール材が装着されているので、継手本体の受口部をバルコニーの床下に突出している排水管の下端部に接続し、継手本体の接続部を呼び樋(竪樋)の上端部と接続することで、作業性よく配管接続することができる。そして、住宅のバルコニーに降った雨水を排水することができ、従来のようにポーチドレンとエルボの2つの部材を必要とすることなく、一つの排水管継手で配管接続することができ、コスト的にも安価となる。
また、弾性シール材の最小内径が排水管の外径より小さくされているので、排水管の外径変動や若干の勾配変動がある場合にも、接続部の止水性に優れ、また、排水管継手が大きくなく、外観上、目立つことがない上、コストアップせず、取付作業に手間がかかることがない。
さらに、受口部の端部外周面には、断面L字状の抜止リングが固定されているので、弾性シール材の環状空間部からの脱落を防止することができる。さらに、断面L字状の抜止リングを着脱自在に固定することで、弾性シール材の取換え作業も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水管継手の第一実施例を示す斜視説明図である。
【図2】図1の排水管継手の使用状態を示す断面説明図である。
【図3】本発明の排水管継手に使用される弾性シール材を示す断面である。
【符号の説明】
F 排水管継手
1 継手本体
11 受口部
12 接続部
2 シール材抜止リング
3 弾性シール材
5 排水管
6 竪樋
Claims (2)
- 建物のバルコニーの床下に突出された排水管と、バルコニーの床下に沿って配設された竪樋とを接続する排水管継手であって、エルボ型の継手本体の一端部に前記排水管の端部が挿入接続される受口部を有し、継手本体の他端部に竪樋の端部が挿入接続される接続部を有し、前記受口部の内周面に、同受口部の開口端面側にも開口して、シール材装着用の環状空間部が形成され、この環状空間部に環状の弾性シール材が装着されており、この弾性シール材の最小内径が前記排水管の外径より小さくされており、かつ、この弾性シール材は、前記受口部の端部外周面に着脱自在に固定された断面L字状の抜止リングにより脱落しないようにされていることを特徴とする排水管継手。
- 開口端寄りの受口部の内周面に、周方向に連続して 1 本の突条が一体に形成されることで、シール材装着用の環状空間部が形成されている請求項1記載の排水管継手。
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JP2004339687A JP2004339687A (ja) | 2004-12-02 |
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-
2003
- 2003-05-12 JP JP2003133725A patent/JP4146758B2/ja not_active Expired - Lifetime
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