JP4146525B2 - アンチトロンビン−iiiの精製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はヒト血漿に由来するアンチトロンビン−IIIを高度に精製しうる方法の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液凝固系において、トロンビンの作用によりフィブリンを生じ血栓が形成される止血機構は既によく知られている。
アンチトロンビン−IIIは血漿中に存在するα2グロブリンに属する糖蛋白質の一種で、プロテアーゼ阻害活性を有し、トロンビン、活性化X因子などのプロテアーゼを阻害することで血液凝固活性を阻害する。またこのアンチトロンビン−IIIの血液凝固阻害活性は、ヘパリンの共存下において顕著に増大する。
このような薬理作用を有するアンチトロンビン−IIIは、血液凝固異常亢進症、たとえばDICと称される汎発性血管内凝固症候群の予防ならびに治療に不可欠のものである。
ヘパリンによるアンチトロンビン−IIIの活性増大は、主としてヘパリンとアンチトロンビン−IIIとが特異的に結合して複合体を形成することに起因している。この両者の結合が高度に特異的であることから、その性質を利用して不純物を含む血漿由来のアンチトロンビン−III含有溶液を、固定化されたヘパリンを吸着支持体とするアフィニティークロマトグラフィーに付すことにより、アンチトロンビン−IIIを精製する方法がアンダーソン(Anderson)らにより提供され(米国特許第3842061号参照)、その効果は広く認められている。
【0003】
しかしアンチトロンビン−IIIを含有するヒト血漿または誘導ヒト血漿画分、特にアンチトロンビン−IIIを豊富に含んでいるコーン低温エタノール分画法による上清Iや画分IV−1は、多量のリポ蛋白質および他の成分も含んでいるので単一のヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーに付しただけでは夾雑物の除去は充分ではない。
また、ヒト血漿や誘導ヒト血漿画分はエイズウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒトパルボウイルスB19などのウイルスにより汚染されている可能性がある。そこで原料ヒト血漿や誘導ヒト血漿画分を60℃、10時間溶液状態で加熱することによりアンチトロンビン−IIIを不活性化することなくウイルスを不活性化する方法が提案された(Tabor ら、“ Thrombosis Research ”22巻 233-238(1981))。
しかしこのアンチトロンビン−III溶液の低温殺菌法によるウイルス不活化も、その加熱処理の間に無視し得ないアンチトロンビン−IIIの熱変性物の生成が観測された(Tabor および Barrowcliffe ら、“ Fr. J. Haematology”, 55巻、 37-46(1983 ))。このアンチトロンビン−IIIの熱変性物、すなわち熱変性蛋白質の注射による体内投与は、抗原・抗体反応を誘発する恐れがあり、またサイトカインの過剰な生産を誘発する恐れもある。
そこで、固定化されたヘパリン・アフィニティークロマトグラフィー、それに続く低温殺菌法によるウイルス不活化工程、その後さらにヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーを行うという方法が提案されている(特開平6−321994号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特開平6−321994号公報に記載の方法は、低温殺菌法によるウイルス不活化工程の前と後に2度にわたるヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーを実施する方法であるが、第1回目のヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーで除去しきれなかった成分は、第1回目と同じヘパリンをリガンドとする第2回目のヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーにおいても除去は困難である。またアンチトロンビン−IIIを含む溶液の60℃、10時間の加熱処理は、多くはないが無視できない量のアンチトロンビン−IIIの熱変性物を生成するので、その後の1度のヘパリン・アフィニティークロマトグラフィー処理のみによってこれらの熱変性物を完全に除去することはできない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ウイルスが不活性化され、且つアンチトロンビン−IIIの熱変性物を実質的に含有しない高度に精製されたアンチトロンビン−IIIを比較的簡単な操作で、且つ高い収率で得る方法について鋭意研究を重ねてきた結果、遂にその目的を達成した。すなわち本発明は、(1)ヒトアンチトロンビン−IIIを含有するヒト血漿、コーン低温エタノール分画法で得られる上清I、上清II+III、画文IV−1またはクエン酸含有血漿から血液凝固第VIII因子を回収した後の残渣画分をヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーに付す工程(A)、工程(A)に付した後、アンチトロンビン−IIIを含む溶液を4級アミノ基含有強陰イオン交換体による吸脱着処理に付す工程(B)、工程(B)に付した後アンチトロンビン− III 含有溶液をヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーに付す工程(D)、ついで乾燥状態のアンチトロンビン−IIIを60〜70℃、72〜108時間加熱する工程(C)を含むことを特徴とするアンチトロンビン−IIIの精製法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の精製法において原料として用いられるものはヒトアンチトロンビン−IIIを含有するヒト血漿または誘導ヒト血漿画分、すなわちヒト血漿やコーン低温エタノール分画法で得られる上清I,上清II+III,画分IV−1、クエン酸含有血漿から血液凝固第VIII因子を回収した後の残渣画分等ヒト血漿から誘導された画分である。これらの中で上清Iは特に好適な原料である。本発明においてはまず、この原料ヒト血漿または誘導ヒト血漿画分を、ヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーに付す(工程A)。この工程自体は前述のごとく公知であるが、本発明において好適に用いられる吸着支持体は、たとえばヘパリンがセルロース、アガロース等の不溶性担体に共有結合したものである。この工程(A)により大部分の夾雑物を除去することができる。得られたアンチトロンビン−IIIを含む溶液は、必要により自体公知の限外濾過に付し、ついで4級アミノ基を有する強陰イオン交換体による吸脱着処理工程(B)に付される。本発明において使用される強陰イオン交換体としては、その解離度(pKa)が通常10.3以上、好ましくは10.5以上のものである。その構造的特徴として、4級アミノ基を有するものとしては、特にトリアルキルアミノアルキル基を有するものが好適に使用される。4級アミノ基を有する強陰イオン交換体の具体例としては、たとえばトリメチルアミノメチル基、ジエチルヒドロキシプロピルアミノエチル基などのトリアルキルアミノアルキル基を有するものが挙げられる。これらの中でもトリメチルアミノメチル基を有するものが特に好ましい。
【0007】
これらの官能基を有する不溶性担体としては、たとえばセルロース、アガロース、デキストラン、ポリアクリルアミド、アミノ酸共重合体、ポリビニル共重合体、ポリスチレン共重合体などが挙げられる。
アンチトロンビン−III含有液と強陰イオン交換体との接触条件はpH6〜8程度、塩濃度0〜0.5M程度が好ましく、このような条件を具有する溶媒としては、たとえば0.05M塩化ナトリウム含有0.01Mリン酸緩衝液(pH6.5〜7.5)等が挙げられる。また、溶出条件はpH6〜8程度、塩濃度0.1〜0.5M程度のものがよく、具体例としては、溶媒として0.17M塩化ナトリウム含有0.01リンM酸緩衝液(pH7)などが挙げられる。
接触方法はカラム法、バッチ法のいずれでもよい。バッチ法にて行う場合、上記接触条件に調製したアンチトロンビン−III含有水溶液を、同じ条件で平衡化した当該強陰イオン交換体に接触させる。その条件としては、該交換体1mlに対して該水溶液1〜100mlを用い、2〜20℃で30分〜2時間程度混和した後に遠心分離して、該交換体を回収する。さらに、該交換体に上記溶出用溶媒を添加する。混和条件は接触時と同じであるが、遠心分離して上澄を回収する。
一方、カラム法にて行う場合、上記の接触条件に調製したアンチトロンビン−III含有水溶液を、同じ条件で平衡化され、且つカラムに充填された当該強陰イオン交換体に通し、非吸着画分を廃棄する。必要に応じてカラムを洗浄した後、溶出用溶媒を流して溶出画分を回収する。
この工程(B)により、ヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーによっても除去しきれなかったヘパリンと親和性を有する夾雑物および熱抵抗性の強いヒトパルボウイルスB19を含む各種ウイルスがかなり除去されることが判明した。
【0008】
工程(B)の処理後、ヘパリン・アフィニティークロマトグラフィー(工程D)に付し、ついで60〜70℃、72〜108時間の乾燥加熱工程(C)に付す。加熱に先立ち、アンチトロンビン−III含有組成物は水分含量が5%以下、望ましくは3%以下となるよう乾燥される。通常の凍結乾燥により、この条件は満たされる。乾燥された組成物の形状は、水分含有量が5%以下であれば粉末状、ケーキ状または他のいずれの形態でも良い。加熱時間は72〜108時間、好ましくは84〜100時間程度である。加熱時の雰囲気としては通常大気圧の空気が用いられるが必要により減圧空気、窒素その他の不活性ガス中で行っても差し支えない。また加熱時のアンチトロンビン−IIIの熱変性を極力防止する目的で有機酸塩類、無機塩酸類等を溶液中に添加しておき、それを乾燥して加熱処理に付してもよい。加熱はどのような手段でもよいが、オーブン、赤外線照射、砂浴または水浴などの手段が適宜使用される。この工程(C)の操作によりウイルスは不活性化される。前述の工程(B)と(C)の間に工程(D)を挿入することにより、目的物の純度を一層向上させることができる。
【0009】
このようにして得られた精製アンチトロンビン−IIIは、さらに必要によりウイルス除去膜処理等ののち製剤化される。
製剤としては、水溶液、懸濁剤、凍結乾燥製剤等が挙げられ、これらの製剤化は、医薬上許容される添加剤(希釈剤、等張化剤、界面活性剤等)を適宜混合し、製剤上の常套手段により行うことができる。また、該製剤は静脈注射等の注射剤として用いられ、凍結乾燥製剤は用時に注射用蒸留水等に溶解して用いられる。
本発明により得られる高度に精製されたアンチトロンビン−IIIは、汎発性血管内凝固症候群(DIC)をはじめ、手術後、肝炎・肝硬変、膵炎、新生児呼吸窮迫症候群等により血液中のアンチトロンビン−IIIレベルが低下した患者に投与して血栓の発生を防止することができる。
【0010】
【実施例】
以下に実施例をあげてさらに本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらによって限定されるものではない。
実施例1
コーン低温エタノール分画の上清I約17.5リットルをDEAE陰イオン交換体処理後、未吸着画分をプールとして集めた。
0.02Mのリン酸緩衝液(pH7.3)で前もって平衡化したヘパリン−セファロースゲル約370mlを充填したカラムに前述のプール画分を負荷した。引き続き、0.02Mのリン酸緩衝液、0.3M塩化ナトリウム溶液(pH7.3)3.0リットルで洗浄した後、0.02Mリン酸緩衝液、2.0M塩化ナトリウム溶液(pH7.3)3.0リットルでアンチトロンビン−IIIを溶出した。
次いで、ヘパリン−セファロースゲルから溶出したアンチトロンビン−III画分を限外濾過装置(フィルトロン社製 ポアサイズ10K)を用い、0.1M以下の塩濃度になるよう脱塩し、約200mlになるまで濃縮した。
前記画分を0.01Mのリン酸緩衝液(pH7.0)で約1.0リットルに希釈した。前もって0.01Mのリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したQ−セファロースFFゲル(トリメチルアミノメチル/アガロース、ファルマシア社製)約340mlに前述の希釈液を負荷した。次いで、0.01Mのリン酸緩衝液、0.12M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)を6.0リットル送液して洗浄した後、0.01Mのリン酸緩衝液、0.17M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)を3.0リットル送液しアンチトロンビン−IIIを溶出した。
この溶出画分をさらに精製するため、再度ヘパリン−セファロースゲル処理を行った。0.02Mのリン酸緩衝液、pH7.3で前もって平衡化したヘパリン−セファロースゲル約370mlを充填したカラムに、前述のQ−セファロースFFゲルの溶出液を負荷した。引き続き、0.02Mのリン酸緩衝液、0.3M塩化ナトリウム溶液(pH7.3)3.0リットルで洗浄した後、0.02Mのリン酸緩衝液、2.0M塩化ナトリウム溶液(pH7.3)3.0リットルでアンチトロンビン−IIIを溶出した。
次いで、ヘパリン−セファロースゲルから溶出した溶液を前述のものと同一の限外濾過装置を用い、濃縮・緩衝液交換を行った。交換緩衝液として、0.02Mクエン酸緩衝液、0.07M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)を用い、280nmの吸光度にて10になるよう希釈・調製した。
本溶液を小型ステンレス製皿に流し込み、凍結乾燥機にて凍結乾燥を行った。乾燥終了後、引き続き棚温度を上昇させ、品温66±1℃にて96時間の加熱処理を行った。加熱処理終了後、約1.0gの粉末を採取した。
得られた粉末の比活性は蛋白質1mg当たり7.7国際単位であった。
本粉末を注射用水で溶解後、L−グルタミン酸ナトリウム10mg/mlとなるよう調製し、ウイルス除去膜(旭化成製 プラノバ35N)処理を実施した。さらに約50単位/mlになるよう調製し、充填,凍結乾燥した。
【0011】
実施例2
コーン低温エタノール分画の上清I、約14リットルをDEAE陰イオン交換体処理後、未吸着画分をプールとして集めた。 ヘパリン−セルロファインゲル約560mlを充填したカラムを、前もって0.02Mのリン酸緩衝液(pH7.3)で平衡化し、後に前述のプール画分を負荷した。引き続き、平衡化溶液2.5リットルで洗浄した後、0.02Mのリン酸緩衝液、0.05M塩化ナトリウム溶液(pH7.3)2.5リットルにて洗浄し、さらに0.02Mのリン酸緩衝液、1.0M塩化ナトリウム溶液(pH7.3)液3.5リットルにてアンチトロンビンを溶出した。
次いで、ヘパリンーセファロースゲルから溶出した溶液を限外ろ過装置(フィルトロン社製、ポアサイズ10K)を用い、0.1M以下の塩濃度になるよう脱塩し、約500mlまで濃縮した。
次に、Q−セファロースFFゲル(ファルマシア社製)約300mlを充填したカラムを、前もって0.01Mのリン酸緩衝液、pH7.0にて平衡化し、その後に前述の濃縮液を負荷した。次いで、0.01Mのリン酸緩衝液、0.12M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)を2.5リットル送液して洗浄した後、0.01Mのリン酸緩衝液、0.15M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)を2.0リットル送液しアンチトロンビン画分を溶出した。
次いで、Q−セファロースFFゲルから溶出した溶液を前述と同一の限外濾過装置を用い、濃縮・緩衝液交換を行った。
交換緩衝液として、0.02Mクエン酸緩衝液、0.07M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)を用い、濃縮後最終液量は約6.0リットルであった。
本溶液を充填し、凍結後、凍結乾燥機を用い、凍結乾燥を行った。乾燥終了後、引き続き温度を上昇させ、品温66±1℃にて96時間の加熱処理を行い粉末を採取した。
【0012】
交叉免疫電気泳動による精製アンチトロンビン−IIIの分析
実施例1の粉末を約1単位/mlになるように注射用水で溶解した。この試料を5μl負荷して交叉免疫電気泳動を実施した。なお、交叉免疫電気泳動法は、Sas らの方法[British Journal of Haematology, 30巻, 265-272(1974)]に従い実施した。得られた結果を〔図1〕に示す。
ウイルス除去・不活化効果の測定
実施例1の製造工程中の原薬液にウイルス液を添加した少量のモデル実験を実施し,各工程終了後のウイルス量を測定した。使用したウイルスは、HIV,C型肝炎ウイルスのモデルウイルスであるウシ下痢症ウイルス(BVDV)、ヒトパルボウイルスB19のモデルウイルスであるブタパルボウイルス(PPV),ヒトパルボウイルスB19(B19)であり、これらのウイルスを指標に各製造工程のウイルス除去・不活化効果について調査した。
ウイルス力価の測定法としては,HIV,BVDV,PPVは培養細胞に対する細胞変性効果により行い、またB19はPCR法により実施した。その結果を〔表1〕に示す。ウイルス除去・不活化効果は次式により算出した。
【0013】
【数1】
Figure 0004146525
【0014】
【表1】
Figure 0004146525
【0015】
【発明の効果】
本発明によって得られる高度に精製されたアンチトロンビン−IIIはウイルス、特にエイズウイルス、C型肝炎ウイルス、パルボウイルスが不活性化されており、加熱処理による熱変性物を実質的に含まない。したがって、本発明方法によって得られた精製アンチトロンビン−IIIの交叉免疫電気泳動図においても単一のピークを示すのみである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1で得られた精製アンチトロンビン−IIIの交叉免疫電気泳動図である。
【符号の説明】
+は陽極を、−は陰極を、○は試料負荷位置をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. ヒトアンチトロンビン−IIIを含有するヒト血漿、コーン低温エタノール分画法で得られる上清I、上清II+III、画文IV−1またはクエン酸含有血漿から血液凝固第VIII因子を回収した後の残渣画分をヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーに付す工程(A)、工程(A)に付した後、アンチトロンビン−IIIを含む溶液を4級アミノ基含有強陰イオン交換体による吸脱着処理に付す工程(B)、工程(B)に付した後アンチトロンビン− III 含有溶液をヘパリン・アフィニティークロマトグラフィーに付す工程(D)、ついで乾燥状態のアンチトロンビン−IIIを60〜70℃、72〜108時間加熱する工程(C)を含むことを特徴とするアンチトロンビン−IIIの精製法。
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