JP4146328B2 - シームレスベルト、その製造方法と塗工液、電子写真装置 - Google Patents
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Description
ポリイミドまたはポリアミドイミドあるいはポリアミド酸溶液にフッ素系界面活性剤を添加することにより、ゆず肌を防止することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ポリイミド前駆体溶液にシロキサン単位を含む界面活性剤を含有させることによってはじきを防止することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。あるいは、フィラーを分散した耐熱性樹脂(ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂)溶液にフッ素系界面活性剤を含有させることによって、基板(四フッ化ポリエチレン製)等への塗工時におけるはじきを防止することが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。さらに、半導電性ポリイミド系無端ベルト(2層構造)を形成するため、カーボン等の導電性物質とポリイミド前駆体を含有した溶液に相溶化剤としてフッ素系界面活性剤を混合させることによって導電性物質の分散均一性を高めることが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、無機充填剤を含む厚膜(例えば、50μm以上)の被膜を、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と無機充填剤と溶媒(例えば、N−メチルピロリドン)とを含有した溶液(塗工液)から形成(例えば、遠心成形法)する場合、塗工液の粘度を高くすると共に、固形分の含有濃度を高くすることが必要であり、上記従来技術によりある程度ゆず肌・亀甲模様の発生、あるいははじきを改善することはできるが、無機充填剤を分散する塗工液調製工程や、塗工液の塗布工程などで泡が発生しやすく、しかも発生した泡は抜けにくい。このため、被膜(塗膜)中に気泡が残存して欠陥を生じるという問題が発生する。
前記塗工液は、無機充填材と、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と、有機極性溶媒と、各25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンとを含有することを特徴とするシームレスベルトである。
該ベルトは、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とするベルト構成部用のシームレスベルトである。
前記ベルトは、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とするベルト構成部用のシームレスベルトである。
支持体に塗布・流延された塗膜中の溶媒を加熱により除去する工程と、
さらに昇温加熱して塗膜中に含まれる前駆体のイミド化を促進する工程と、
形成された薄膜を支持体から離型し、シームレスベルトとする工程と、
を含むことを特徴とするシームレスベルトの製造方法である。
該ベルトは、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする電子写真装置である。
前記ベルト構成部は、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする電子写真装置である。
前記塗工液は、無機充填材と、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と、有機極性溶媒と、各25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンとを含有することを特徴とするシームレスベルト用の塗工液である。
以下、塗工液について説明する。
特に、25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは25℃における動粘度が30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンを含有させることによって、ゆず肌・亀甲模様の発生防止を一層向上すると共に、塗工時におけるはじき現象の発生を防止する。また、シロキサン化合物の有機極性溶媒(N−メチルピロリドン等)に対する溶解性を好適に維持し、塗工時における液の流動模様や、熱風循環乾燥機による乾燥時の風紋模様の発現を抑制することができる。さらに、無機充填剤の分散性を好適なものとし、良好な消泡性を保持するため、塗膜中に泡を抱き込む恐れがない。
なお、本発明に用いるシロキサン化合物以外の各種シリコンオイルやシリコン系界面活性剤の場合には、いずれも有機極性溶媒であるN−メチルピロリドン等への溶解性に難点があったり、泡切れが悪く好ましくない。
無機充填材としては、目的に応じた所望の特性とするため、必要により各種の材質や形態の材料が用いられる。なお、前記のように、無機充填材は、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体の有機極性溶媒溶液(本発明に用いるシロキサン化合物を含有)に分散された状態で塗工液を構成する。
無機充填材として補強材を用いる場合には、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、ガラスビーズ等から選ばれる一種以上を添加することができる。また、滑り性を付加あるいは改善する目的から固体潤滑剤を用いることができ、例えば、二硫化モリブデン、グラファイド、窒化ホウ素、一酸化鉛、鉛粉等から選ばれる一種以上添加することもできる。
なお、本発明の目的を逸脱しない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤など、一般に知られた添加剤を一種以上添加することもできる。
電子写真装置に装備されるベルト構成部に用いる電子写真用シームレスベルト(電子写真用シームレスベルト)としては、例えば、中間転写ベルトや転写搬送ベルト、あるいは定着ベルトが挙げられる。定着ベルトとして使用する場合には、熱伝導性の高い無機充填剤の添加が必要とされ、一方、転写搬送ベルトや中間転写ベルトとして使用する場合には、電気抵抗を制御するための抵抗制御剤の添加が必要となる。
一般に、カーボンブラックは粒子間の凝集力が高く、樹脂成分や溶剤との親和性が弱いため、均一に混合または分散することが非常に難しく何らかの対策を講じる必要がある。
例えば、カーボンブラックの表面官能基と、その官能基と反応性を有する有機化合物とを反応させて処理することにより、樹脂成分や溶剤との親和性が高まり、均一に混合または分散させることができるようになる。
上記有機化合物としては、酢酸ビニルや、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−ブロモスチレン、p−クロロスチレン、p−スチレンスルフォン酸ナトリウム等のスチレン系化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル等のアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル化合物、アクリロニトリル、アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ピペリルアクリルアミド等のN−置換アクリルアミド系化合物、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等の架橋性単量体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下、ポリイミド、ポリアミドイミドの順に説明する。
<ポリイミド>
本発明に用いられるポリイミドは、一般的に知られている芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンとの反応によって、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)を経由して得られる。すなわち、ポリイミドは、その剛直な主鎖構造により溶媒等に対して不溶であり、また不融の性質を持つため、酸無水物と芳香族ジアミンから、まず有機溶媒に可溶なポリイミド前駆体(ポリアミック酸、またはポリアミド酸)を合成し、この段階で様々な方法で成型加工が行われ、その後ポリアミック酸を加熱もしくは化学的な方法で脱水反応させて環化(イミド化)しポリイミドとする。反応の概略を下記化学反応式(I)に示す。
なお、ポリアミック酸の重合反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独あるいは混合溶媒として用いるのが望ましい。溶媒は、ポリアミック酸を溶解するものであれば特に限定されないが、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
上記は一例であり、反応における上記添加手順とは逆に、まず芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体を有機溶媒に溶解または拡散させておき、この溶液中に前記ジアミンを添加させてもよい。ジアミンの添加は、固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい。すなわち、酸二無水物成分と、ジアミン成分との混合順序は限定されない。さらには、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを同時に有機極性溶媒中に添加して反応させてもよい。
上記のようにして、芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と、芳香族ジアミン成分とをおよそ等モル、有機極性溶媒中で重合反応することにより、ポリアミック酸組成物が有機極性溶媒中に均一に溶解した状態でポリイミド前駆体溶液が得られる。
このような例としては、トレニース(東レ社製)、U−ワニス(宇部興産社製)、リカコート(新日本理化社製)、オプトマー(JSR社製)、SE812(日産化学社製)、CRC8000(住友ベークライト社製)等が代表的なものとして挙げられる。
なお、ポリイミドの本来的な性能を発揮させるためには、相当するポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させることが必要である。
このようなイミド化率の測定方法としては、例えば、9〜11ppm付近のアミド基に帰属される1Hと6〜9ppm付近の芳香環に帰属される1Hとの積分比から算出する核磁気共鳴分光法(NMR法)、フ−リエ変換赤外分光法(FT-IR法)、イミド閉環に伴う水分を定量する方法、カルボン酸中和滴定法など種々の方法が用いられているが、中でもフ−リエ変換赤外分光法(FT-IR法)は最も一般的な方法である。
すなわち、焼成段階(イミド化処理段階)でのイミド基のモル数を(A)とし、100%イミド化された場合(理論的)のイミド基のモル数を(B)とすると、次により表される。
イミド化率=[(A))/(B))]×100
この定義におけるイミド基のモル数は、FT-IR法により測定されるイミド基の特性吸収の吸光度比から求めることができる。例えば、代表的な特性吸収として、以下の吸光度比を用いてイミド化率を評価することができる。
(1)イミドの特性吸収の1つである725cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,015cm−1との吸光度比
(2)イミドの特性吸収の1つである1,380cm−1(イミド環C−N基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(3)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(4)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1とアミド基の特性吸収1,670cm−1(アミド基N−H変角振動とC−N伸縮振動の間の相互作用)との吸光度比
また、3000〜3300cm-1にかけてのアミド基由来の多重吸収帯が消失していることを確認すればさらにイミド化完結の信頼性は高まる。
<ポリアミドイミド>
ポリアミドイミドは、分子骨格中に剛直なイミド基と柔軟性を付与するアミド基を有する樹脂であり、本発明に用いられるポリアミドイミドとしては一般的に知られている構造のものを使用することができる。
一般的にポリアミドイミド樹脂を合成する方法としては、酸クロライド法(a):酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド、最も代表的には当該誘導体のクロライド化合物とジアミンとを溶媒中で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭42ー15637号公報参照。)が知られている。あるいは別な方法として、イソシアネート法(b):酸無水物基とカルボン酸を含む3価の誘導体と芳香族イソシアネートとを溶媒中で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭44ー19274号公報)等が知られており、いずれも使用することができる。各製造方法について以下に説明する。
酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド化合物としては、例えば、下記一般式(II)および一般式(III)に示す化合物を使用することができる。
芳香族ジアミンとしては、 m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、オキシジアニリン、メチレンジアミン、ヘキサフルオロイソプロピリデンジアミン、ジアミノ−m−キシリレン、ジアミノ−p−キシリレン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、2,7−ナフタレンジアミン、2,2’−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス−(4−アミノフェニル)へキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、イソプロピリデンジアニリン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス−[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ビス−(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]へキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
使用することのできる有機極性溶媒としては前記ポリイミドと同様であり、ホルムアミド系溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等)、アセトアミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等)、ピロリドン系溶媒(例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等)、フェノール系溶媒(例えば、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等)、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等)、セロソルブ系溶媒(例えば、ブチルセロソルブ等)、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらを単独あるいは混合溶媒として用いるのが望ましく、ポリアミック酸を溶解するものであれば特に限定されない。特に好ましく用いられる溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンである。
イミド化の方法としては、加熱処理により脱水閉環させる方法、および脱水閉環触媒を用いて化学的に閉環させる方法が挙げられる。加熱処理により脱水閉環させる場合、例えば、反応温度は150〜400℃、好ましくは180〜350℃であり、加熱処理時間は30秒間〜10時間、好ましくは5分間〜5時間である。また、脱水閉環触媒を用いる場合、反応温度は0〜180℃、好ましくは10〜80℃であり、反応時間は数十分間〜数日間、好ましくは2時間〜12時間である。脱水閉環触媒の例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸等の酸無水物等が挙げられる。
イソシアネート法の場合に用いる酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体としては、例えば、下記一般式(IV)あるいは下記一般式(V)で示す化合物を使用することができる。
これらの芳香族ポリイソシアネートは単独で使用することもできるし、組み合わせて使用することもできる。必要に応じてこの一部としてヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環式イソシアネートおよび3官能以上のポリイソシアネートを使用することもできる。
すなわち、本発明における、無機充填材と、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と、N−メチルピロリドンと、各25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンとを含有する塗工液を用いて、シームレスベルトを製造する場合、概略次の工程を含むことにより達成できる。すなわち、当該塗工液を支持体(成形用の型)に塗布・流延する工程(1)、支持体に塗布・流延された塗膜中の溶媒を加熱により除去する工程(2)、昇温加熱して塗膜中に含まれる前駆体のイミド化を促進する工程(3)、形成された薄膜を支持体から離型し、シームレスベルトとする工程(4)により製造することができる。
なお、本発明の塗工液として、必要に応じて前記ポリイミド前駆体とポリアミドイミド前駆体との両方を含む溶液として使用することもできる。
遠心成型は円筒状の回転体から構成されるものであり、この円筒状の回転体をゆっくりと回転させながら塗工液を円筒の内面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が得られたところで常温に戻し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、300℃〜400℃程度の高温加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体のイミド化あるいはポリアミドイミド化を行う。イミド化等が完了後、徐冷して薄膜を型から剥離する。このようにしてシームレスベルトが形成される。なお、型には、剥離しやすいように予め、離型剤または離型層を形成しておくことが好ましい。
図1の模式図に、ベルト構成部等を装備した電子写真装置の要部概略構成を示す。
図1に示すベルト構成部である中間転写ユニット500は、複数のローラに張架された中間転写体である中間転写ベルト501などにより構成されている。この中間転写ベルト501の周りには、2次転写ユニット600の2次転写電荷付与手段である2次転写バイアスローラ605、中間転写体クリーニング手段であるベルトクリーニングブレード504、潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布部材である潤滑剤塗布ブラシ505などが対向するように配設されている。
このベルト構成部である中間転写ベルト501は、通常、半導体、または絶縁体で、単層または多層構造となっているが、本発明のシームレスベルトが好ましく用いられ、これによって耐久性が向上すると共に、優れた画像形成が実現できる。また、中間転写ベルトは、感光体ドラム200上に形成されたトナー像を重ね合わせるために、通紙可能最大サイズより大きく設定されている。
図1において、帯電チャージャ203は、コロナ放電によって感光体ドラム200の表面を負電荷で所定電位に一様に帯電する。上記ベルトマーク検知信号に基づき、タイミングを定め、図示しない書き込み光学ユニットにより、Bkカラー画像信号に基づいてレーザ光によるラスタ露光を行う。このラスタ像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム200の表面の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静電潜像に、Bk現像器231Kの現像ローラ上の負帯電されたBkトナーが接触することにより、感光体ドラム200の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分つまり露光された部分にはトナーが吸着し、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
そして、2次転写対向ローラ510に張架された中間転写ベルト501と2次転写バイアスローラ605によりニップが形成された2次転写部に、上記中間転写ベルト501上のトナー像の先端がさしかかるときに、転写紙Pの先端がこのトナー像の先端に一致するように、レジストローラ610が駆動されて、転写紙ガイド板601に沿って転写紙Pが搬送され、転写紙Pとトナー像とのレジスト合わせが行われる。
図2は、4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム921BK,921Y,921M,921Cを備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
実施例1
[塗工液の調製]
まず、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとの各等モルをN−メチルピロリドン溶媒中で常温にて重合反応させ、ポリアミック酸溶液を得た。この溶液に、ビーズミルによってN−メチルピロリドン中に微粉砕分散したカーボンブラック(キャボット製BP−L)分散液を混合し調製した。
得られたカーボンブラック分散ポリアミック酸溶液は、ポリアミック酸固形分13wt%、カーボンブラック3wt%、N−メチルピロリドン84wt%であった。
さらに、25℃における動粘度が1cStであるポリジメチルシロキサン(トーレダウコーニングシリコーン製SH200)を、上記カーボンブラック分散ポリアミック酸溶液に0.01wt%添加し、よく攪拌混合して塗工液を調製した。
[シームレスベルトの作製]
次に、内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記塗工液を円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を500rpmに上げ、熱風循環乾燥機に投入して、120℃まで徐々に昇温して30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、350℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。
所定時間処理して加熱を停止した後、常温まで徐冷してから型を取り出し、形成された塗膜を円筒内面から剥離し、膜厚90μmのシームレスベルトを得た。
[シームレスベルトの内面性状評価]
製作したシームレスベルトの内面の表面状態をマイクロスコープ(キーエンス製VH−8000)により観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の動粘度を1cStから5cStとする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の動粘度を1cStから10cStとする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の動粘度を1cStから20cStとする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の動粘度を1cStから0.65cStとする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の動粘度を1cStから30cStとする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加したポリジメチルシロキサン(SH200)に変えて、アルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサン(SZ2105(25℃における動粘度50cSt):日本ユニカー製)とする以外は、実施例1同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加したポリジメチルシロキサン(SH200)に変えて、アルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサン(L−7602(25℃における動粘度100cSt):日本ユニカー製)とする以外は、実施例1同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加したポリジメチルシロキサン(SH200)に変えて、アルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサン(L−77(20cSt):日本ユニカー製)とする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例1における塗工液に添加したポリジメチルシロキサン(SH200)に変えて、アルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサン(L−722(130cSt):日本ユニカー製)とする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合
実施例2における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の添加量を0.001wt%とする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例2における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の添加量を0.1wt%とする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例2における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の添加量を0.5wt%とする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例2における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の添加量を0.0005wt%とする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例2における塗工液に添加するポリジメチルシロキサン(SH200)の添加量を1wt%とする以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例1と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
[塗工液の調製]
まず、トリメリット酸無水物と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとの等モルをN−メチルピロリドン溶媒中で150℃にて重合反応させ、ポリアミドイミド溶液を得た。この溶液に、ビーズミルによってN−メチルピロリドン中に微粉砕分散したカーボンブラック(キャボット製BP−L)分散液を混合し調製した。得られたカーボンブラック分散ポリアミドイミド溶液は、ポリアミドイミド固形分15wt%、カーボンブラック7wt%、N−メチルピロリドン78wt%であった。
さらに、25℃における動粘度が5cStであるポリジメチルシロキサン(トーレダウコーニングシリコーン製SH200)を、上記カーボンブラック分散ポリアミック酸溶液に0.01wt%添加し、よく攪拌混合して塗工液を調製した。
[シームレスベルトの作製]
次に、実施例1と同様に内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記塗工液を円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を500rpmに上げ、熱風循環乾燥機に投入して、120℃まで徐々に昇温して30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、250℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。
所定時間処理して加熱を停止した後、常温まで徐冷してから型を取り出し、形成された塗膜を円筒内面から剥離し、膜厚85μmのシームレスベルトを得た。
[シームレスベルトの内面性状評価]
実施例1同様に、製作したシームレスベルトの内面の表面状態をマイクロスコープ(キーエンス製VH−8000)により観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例10における塗工液に添加したポリジメチルシロキサン(SH200)に代えて、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK331:ビックケミー製)とする以外は、実施例10と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例10と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
実施例10における塗工液に添加したポリジメチルシロキサン(SH200)に代えて、
フッ素系界面活性剤(FC430:住友スリーエム製)とする以外は、実施例10と同様にして塗工液を調製した。得られた塗工液を用いて実施例1と同じようにしてシームレスベルトを作製し、その内面の表面状態を実施例10と同様に観察した。結果を下記表1に示す。併せて、塗工液に添加したシロキサン化合物の種類、粘度(25℃における動粘度)、添加量を記載する。
200 感光体ドラム
201 感光体クリーニング装置
202 除電ランプ
203 帯電チャージャ
210 ベルト搬送装置
230 リボルバ現像ユニット
231Y Y現像機
231K Bk現像機
231C C現像機
231M M現像機
270 定着装置
271、272 定着ローラ
500 中間転写ユニット
501 中間転写ベルト
503 トナーシール部材
504 ベルトクリーニングブレード
505 潤滑剤塗布ブラシ
507 1次転写バイアスローラ
508 ベルト駆動ローラ
509 ベルトテンションコントローラ
510 2次転写対向ローラ
600 2次転写ユニット
605 2次転写バイアスローラ
606 転写紙除電チャージャ
608 クリーニングブレード
610 レジストローラ
802 2次転写電源
910 プリンタ本体
912 画像書込部
913 画像形成部
914 給紙部
915 定着装置
916 レジストローラ
920BK、920M、920Y、920C 現像装置
921BK、921M、921Y、921C 感光体
922 中間転写ベルト
923BK、923M、923Y、923C 1次転写バイアスローラ
925 ベルトクリーニング装置
950 転写搬送ベルト
960 2次転写バイアスローラ
Claims (10)
- 塗工液を用いて成形された、無機充填材とポリイミドまたはポリアミドイミドとを含むシームレスベルトにおいて、
前記塗工液は、無機充填材と、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と、有機極性溶媒と、各25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンとを含有することを特徴とするシームレスベルト。 - 前記ポリジメチルシロキサンまたはアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンの含有量が塗工液の0.001〜0.5wt%であることを特徴とする請求項1に記載のシームレスベルト。
- 前記シームレスベルトの膜厚が50μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のシームレスベルト。
- 像担持体上に形成されるトナー現像画像を転写して被記録媒体に画像形成する電子写真装置に装備されるベルト構成部用のシームレスベルトにおいて、
該ベルトは、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とするベルト構成部用のシームレスベルト。 - 像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する電子写真装置に装備されるベルト構成部用のシームレスベルトにおいて、
前記ベルトは、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とするベルト構成部用のシームレスベルト。 - 無機充填材と、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と、有機極性溶媒と、各25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンとを含有する塗工液を用いてシームレスベルトを製造することを特徴とするシームレスベルトの製造方法。
- 無機充填材と、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と、有機極性溶媒と、各25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンとを含有する塗工液を支持体に塗布・流延する工程と、
支持体に塗布・流延された塗膜中の溶媒を加熱により除去する工程と、
さらに昇温加熱して塗膜中に含まれる前駆体のイミド化を促進する工程と、
形成された薄膜を支持体から離型し、シームレスベルトとする工程と、
を含むことを特徴とするシームレスベルトの製造方法。 - 像担持体上に形成されるトナー現像画像を転写して被記録媒体に画像形成する、ベルト構成部を装備した電子写真装置において、
該ベルトは、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする電子写真装置。 - 像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する、ベルト構成部を装備した電子写真装置において、
前記ベルト構成部は、請求項1〜3のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする電子写真装置。 - 無機充填材とポリイミドまたはポリアミドイミドとを含むシームレスベルト用の塗工液において、
前記塗工液は、無機充填材と、ポリイミド前駆体またはポリアミドイミド前駆体と、有機極性溶媒と、各25℃における動粘度が1cSt以上、20cSt以下であるポリジメチルシロキサンもしくは30cSt以上、100cSt以下であるアルキレンオキサイド変性ポリメチルシロキサンとを含有することを特徴とするシームレスベルト用の塗工液。
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