JP4145476B2 - 弾性表面波装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性表面波素子が実装基板上に実装され、弾性表面波素子の接続電極と実装基板の導体パターンが電気的に接続され、且つ弾性表面波素子が封止された構造を有する弾性表面波装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
弾性表面波素子は、携帯電話等の移動体通信機器におけるフィルタ等に広く利用されている。移動体通信機器では、小型化、軽量化が要望されており、そのため、それに使用される電子部品の小型化、軽量化、薄型化が要望されている。
【0003】
半導体部品等の電子部品は、チップが実装基板上に実装され、チップの電極と実装基板の導体パターンが電気的に接続され、且つチップが封止された構造を有するパッケージの形態で使用される場合が多い。チップの電極と実装基板の導体パターンとの電気的接続方法には、ワイヤボンディング、テープボンディング(Tape Automated Bonding;TAB)、フリップチップボンディング等の種々の方法がある。
【0004】
弾性表面波素子も同様に、弾性表面波素子が実装基板上に実装され、弾性表面波素子の接続電極と実装基板の導体パターンが電気的に接続され、且つ弾性表面波素子が封止された構造を有するパッケージの形態で使用される場合が多い。本出願では、このような構造のパッケージを弾性表面波装置と言う。
【0005】
近年、半導体部品等の電子部品に関しては、小型化、軽量化、薄型化の要望を満たす超小型パッケージとして、チップサイズと同等あるいはわずかに大きいパッケージであるチップサイズパッケージ(Chip Size Package;以下、CSPと記す。)が種々提案されている。
【0006】
これに対し、弾性表面波装置に関しては、弾性表面波素子に特有の問題があるため、CSPのような超小型パッケージは実現していない。弾性表面波素子に特有の問題とは、弾性表面波素子では、その表面に、櫛形電極が形成されており、この櫛形電極に水分、塵埃等の異物が付着しないように弾性表面波素子を封止する必要がある一方で、弾性表面波に影響を与えないように、弾性表面波素子の表面における弾性表面波伝搬領域に封止用の樹脂等が接触しないようにする必要があることである。そのため、従来は、予め所定の形状に形成されたパッケージ部材内に弾性表面波素子を収納し、封止して弾性表面波装置を形成するようにしていた。
【0007】
ここで、図9および図10を参照して、従来の弾性表面波装置の構造の2つの例について説明する。
【0008】
図9に示した弾性表面波装置では、セラミックまたは樹脂で形成されたパッケージ部材101内に弾性表面波素子110が収納されている。パッケージ部材101は、その上面で開口する凹部を有している。弾性表面波素子110は、一方の面上において櫛形電極111と図示しないボンディングパッドとを有している。弾性表面波素子110は、一方の面を上向きにして凹部内に収納されている。パッケージ部材101には、弾性表面波素子110のボンディングパッドに対応する位置からパッケージ部材101の底面にかけて導体パターン102が形成されている。導体パターン102と弾性表面波素子110のボンディングパッドはワイヤボンディングされている。すなわち、導体パターン102と弾性表面波素子110のボンディングパッドとは、アルミニウム等よりなるボンディングワイヤ103によって電気的に接続されている。パッケージ部材101の上面には、この上面に形成された開口部を塞ぐように、セラミック、樹脂または金属で形成された蓋体104が気密に接着されている。このような構造により、弾性表面波素子110の一方の面に封止用の樹脂等が接触することなく、弾性表面波素子110が封止されている。
【0009】
図10に示した弾性表面波装置では、セラミックまたは樹脂で形成されたパッケージ部材105内に弾性表面波素子110が収納されている。パッケージ部材105は、その上面で開口する凹部を有している。パッケージ部材105には、凹部内の底部からパッケージ部材105の底面にかけて導体パターン106が形成されている。弾性表面波素子110は、一方の面上において櫛形電極111と金等よりなる突起状の接続電極(バンプ)112とを有している。接続電極112と導体パターン106はフェイスダウンボンディングされている。すなわち、弾性表面波素子110は、一方の面を下向きにして凹部内に収納され、接続電極112と導体パターン106とは、互いに接触し、電気的に接続されている。パッケージ部材105の上面には、この上面に形成された開口部を塞ぐように、セラミック、樹脂または金属で形成された蓋体107が気密に接着されている。このような構造により、弾性表面波素子110の一方の面に封止用の樹脂等が接触することなく、弾性表面波素子110が封止されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図9または図10に示したような構造の弾性表面波装置では、いずれも、予め所定の形状に形成されたパッケージ部材を用いるため、CSPのような小型化は困難であるという問題点がある。
【0011】
また、図9または図10に示したような構造の弾性表面波装置では、いずれも、弾性表面波素子の1個毎に封止処理を行って弾性表面波装置が製造されるため、生産効率が悪いという問題点がある。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、弾性表面波装置の小型化を可能にした弾性表面波装置およびその製造方法を提供することにある。
【0013】
本発明の第2の目的は、上記第1の目的に加え、弾性表面波装置を効率よく製造できるようにした弾性表面波装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の弾性表面波装置の製造方法は、櫛形電極と接続電極とを有する弾性表面波素子が、導体パターンを有する実装基板上に実装され、弾性表面波素子の接続電極と実装基板の導体パターンが電気的に接続され、且つ弾性表面波素子が封止された構造を有する弾性表面波装置を製造する方法であって、
それぞれ一方の面において露出する導体パターンを有する複数の実装基板となる部分を含む集合基板に対して、弾性表面波素子の櫛形電極と集合基板の一方の面とが対向し且つ両者の間に空間が形成されるように複数の弾性表面波素子を配置し、フリップチップボンディングによって各弾性表面波素子の接続電極と集合基板の各導体パターンとを電気的に接続する工程と、
接続する工程と並行して、あるいは接続する工程の後に、櫛形電極と集合基板の一方の面との間に形成される空間を除いて弾性表面波素子を覆うように封止材を配置して、弾性表面波素子を封止する工程と、
弾性表面波素子が封止された後の集合基板および封止材を、隣接する弾性表面波素子の間において切断して、複数の弾性表面波装置を形成する工程と
を備えたものである。
【0015】
本発明の弾性表面波装置の製造方法では、集合基板上に複数の弾性表面波素子が配置され、フリップチップボンディングによって各弾性表面波素子の接続電極と集合基板の各導体パターンとが電気的に接続され、櫛形電極と集合基板の一方の面との間に形成される空間を除いて弾性表面波素子を覆うように封止材を配置することによって弾性表面波素子が封止される。そして、弾性表面波素子が封止された後の集合基板および封止材を、隣接する弾性表面波素子の間において切断することによって、複数の弾性表面波装置が形成される。
【0016】
本発明の弾性表面波装置の製造方法において、封止する工程は、封止材としての樹脂を弾性表面波素子を覆うように配置する工程と、樹脂を硬化させる工程とを含んでいてもよい。
【0017】
また、本発明の弾性表面波装置の製造方法において、封止する工程は、封止材としての第1の樹脂を少なくとも隣接する弾性表面波素子の間に配置する工程と、第1の樹脂の粘性を高める工程と、弾性表面波素子を覆うように、第1の樹脂の上に、第1の樹脂と同一のまたは異なる、封止材としての第2の樹脂を配置する工程と、第1の樹脂および第2の樹脂を硬化させる工程とを含んでいてもよい。
【0018】
本発明の弾性表面波装置は、
一方の面において露出する導体パターンを有する実装基板と、
一方の面において櫛形電極と接続電極とを有し、櫛形電極と実装基板の一方の面とが対向し且つ両者の間に空間が形成されるように実装基板上に実装され、フリップチップボンディングによって接続電極が実装基板の導体パターンに電気的に接続された弾性表面波素子と、
櫛形電極と実装基板の一方の面との間に形成される空間を除いて弾性表面波素子を覆うように配置された封止材よりなり、弾性表面波素子を封止する封止部とを備え、
実装基板および封止部は、切断によって形成されて同一の平面を構成する側面を有するものである。
【0019】
本発明の弾性表面波装置では、弾性表面波素子の櫛形電極と実装基板の一方の面とが対向し且つ両者の間に空間が形成されるように弾性表面波素子が実装基板上に実装され、フリップチップボンディングによって弾性表面波素子の接続電極と実装基板の導体パターンとが電気的に接続され、櫛形電極と実装基板の一方の面との間に形成される空間を除いて弾性表面波素子を覆うように配置された封止材よりなる封止部によって弾性表面波素子が封止される。実装基板および封止部は、切断によって形成されて同一の平面を構成する側面を有している。
【0020】
本発明の弾性表面波装置において、封止材は、硬化処理前は流動性を有し、硬化処理によって硬化する樹脂であってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る弾性表面波装置を示す断面図、図2は本実施の形態に係る弾性表面波装置を示す説明図である。なお、図1は、弾性表面波装置の集合状態を表している。また、図2において、(a)は弾性表面波装置の平面図、(b)は(a)におけるB−B線断面図、(c)は(a)におけるC−C線断面図である。
【0022】
図1および図2に示したように、本実施の形態に係る弾性表面波装置は、実装基板10と、この実装基板10上に実装された弾性表面波素子20と、この弾性表面波素子20を気密封止する封止部30とを備えている。
【0023】
実装基板10は、一方の面(図1において上側の面)において露出する導体パターン11を有している。この導体パターン11は、実装基板10内を通過して、実装基板10の他方の面(図1において下側の面)に設けられた図示しない電極に接続されている。実装基板10は、例えばセラミックまたは樹脂で形成されている。
【0024】
弾性表面波素子20は、圧電基板21と、この圧電基板21の一方の面(図1において下側の面)に形成された櫛形電極22および導体パターン23と、導体パターン23の端部に形成された金等よりなる突起状の接続電極(バンプ)24とを有している。導体パターン23は櫛形電極22に接続されている。弾性表面波素子20は、櫛形電極22によって発生される弾性表面波を基本動作に使用する素子であり、フィルタ、共振器等として利用される。
【0025】
弾性表面波素子20は、櫛形電極22と実装基板10の一方の面とが対向し且つ両者の間に空間33が形成されるように実装基板10上に実装され、フェイスダウンボンディングの一種であるフリップチップボンディングによって接続電極24が実装基板10の導体パターン11に電気的に接続されている。なお、図1では、便宜上、導体パターン11、櫛形電極22、導体パターン23、接続電極24および空間33を、他の部分に比べて大きく描いている。
【0026】
封止部30は、櫛形電極22と実装基板10の一方の面との間に形成される空間33を除いて弾性表面波素子20を覆うように配置された封止材よりなる。封止材は、例えば、硬化処理前は、流動性を有すると共に空間33内に容易には入り込まないような適当な粘性を有し、硬化処理によって硬化および乾燥する樹脂である。
【0027】
実装基板10および封止部30は、それぞれ、切断によって形成されて同一の平面を構成する側面10a,30aを有している。
【0028】
図7は、弾性表面波素子20の一方の面に形成される櫛形電極22、導体パターン23および接続電極24のパターンの一例を示す平面図である。図7に示した例では、弾性表面波素子20はフィルタの構成になっている。また、図7において、記号“IN”を付した接続電極24は入力端子であり、記号“OUT”を付した接続電極24は出力端子であり、記号“GND”を付した接続端子24は接地端子である。また、図7において、符号25で示す破線で囲まれた領域は、弾性表面波伝搬領域を含み、その内側に封止材が入り込まないようにする必要のある領域である。この領域25は、櫛形電極22と実装基板10の一方の面との間に形成される空間33に対応している。
【0029】
図8は、本実施の形態に係る弾性表面波装置が用いられる回路の一例を示すブロック図である。図8は、デュアルバンド携帯電話のフロントエンドモジュールの回路を示している。このフロントエンドモジュール60は、アンテナに接続されるアンテナ端子61と、第1のポートがアンテナ端子61に接続されたダイプレクサ62とを備えている。ダイプレクサ62は、第1のポートの他に第2のポートと第3のポートを有している。ダイプレクサ62は、第2のポートと第3のポートに入力される送信信号を第1のポートより出力すると共に、第1のポートに入力される受信信号をその周波数に応じて第2のポートまたは第3のポートより出力するようになっている。第2のポートは欧州における携帯電話方式であるGSM(Global System for Mobil Communications)方式の信号(送信周波数925〜960MHz、受信周波数880〜915MHz)を入出力するようになっている。第3のポートは欧州における携帯電話方式であるDCS(Digital Cellular System)方式の信号(送信周波数1805〜1880MHz、受信周波数1710〜1785MHz)を入出力するようになっている。
【0030】
フロントエンドモジュール60は、更に、GSM方式用の送信信号入力端子63と、GSM方式用の受信信号出力端子64と、DCS方式用の送信信号入力端子65と、DCS方式用の受信信号出力端子66とを備えている。フロントエンドモジュール60は、更に、可動接点がダイプレクサ62の第2のポートに接続された高周波(以下、RFと記す。)スイッチ67と、入力端が入力端子63に接続され、出力端がRFスイッチ67の送信信号側(図8ではTxで示す。)の固定接点に接続されたローパスフィルタ(以下、LPFと記す。)68と、入力端がRFスイッチ67の受信信号側(図8ではRxで示す。)の固定接点に接続され、出力端が出力端子64に接続されたバンドパスフィルタ(以下、BPFと記す。)69とを備えている。フロントエンドモジュール60は、更に、可動接点がダイプレクサ62の第3のポートに接続されたRFスイッチ70と、入力端が入力端子65に接続され、出力端がRFスイッチ70の送信信号側の固定接点に接続されたLPF71と、入力端がRFスイッチ70の受信信号側の固定接点に接続され、出力端が出力端子66に接続されたBPF72とを備えている。
【0031】
本実施の形態に係る弾性表面波装置は、例えば、図8に示したフロントエンドモジュール60におけるBPF69,72に用いられる。
【0032】
次に、図1および図3ないし図6を参照して、本実施の形態に係る弾性表面波装置の製造方法について説明する。図3は弾性表面波装置の製造方法における一工程を示す斜視図、図4は図3に続く工程を示す斜視図である。なお、図3および図4は、1つの弾性表面波装置に対応する部分のみを示している。また、図5および図6は、それぞれ弾性表面波装置の集合状態を示す断面図である。なお、図5は集合基板の面に平行な断面を示し、図6は集合基板の面に垂直な断面を示している。
【0033】
本実施の形態に係る弾性表面波装置の製造方法では、複数の弾性表面波素子についての封止処理を同時に行う。そのため、本実施の形態では、図1および図6に示したように、複数の実装基板10となる部分を含む集合基板40を用いる。図1に示したように、集合基板40には、各実装基板10となる部分において、それぞれ一方の面(図1における上側の面)において露出する導体パターン11が形成されている。
【0034】
弾性表面波装置の製造方法は、以下の第1ないし第3の工程を備えている。第1の工程は、集合基板40に対して、弾性表面波素子20の櫛形電極22と集合基板40の一方の面とが対向し且つ両者の間に空間33が形成されるように複数の弾性表面波素子20を配置し、フリップチップボンディングによって各弾性表面波素子20の接続電極24と集合基板40の各導体パターン11とを電気的に接続する。
【0035】
第2の工程は、第1の工程と並行して、あるいは第1の工程の後に、櫛形電極22と集合基板40の一方の面との間に形成される空間33を除いて弾性表面波素子20を覆うように封止材50を配置して、弾性表面波素子20を封止する。図1、図5および図6は、この第2の工程終了後の状態、すなわち弾性表面波装置の集合状態を示している。
【0036】
第3の工程は、弾性表面波素子20が封止された後の集合基板40および封止材50を、隣接する弾性表面波素子20の間において切断して、複数の弾性表面波装置を形成する。図1、図5および図6において、符号41は、集合基板40および封止材50の切断位置を示している。集合基板40は、切断されることにより、個々の封止基板10となる。封止材50は、切断されることにより、個々の封止部30となる。このようにして形成された弾性表面波装置では、実装基板10および封止部30は、それぞれ、切断によって形成されて同一の平面を構成する側面10a,30aを有することなる。また、これらの側面10a,30aは、弾性表面波装置の側面となる。
【0037】
なお、第1の工程において、接続電極24と導体パターン11との電気的な接続の方法は任意である。例えば、接続電極24として半田バンプや金バンプ等を用いて、接続電極24と導体パターン11とを溶着してもよい。あるいは、接続電極24と導体パターン11とを接触させた状態で、接続電極24の近傍において、弾性表面波素子20と集合基板40との間に接着用の樹脂を介在させ、この接着用の樹脂を熱等によって収縮および硬化させることによって、接続電極24と導体パターン11とを電気的に接続するようにしてもよい。後者の方法の場合、封止材としての樹脂が接着用の樹脂を兼ねるようにすれば、第2の工程を第1の工程と並行して行うことが可能である。
【0038】
第2の工程は、例えば、封止材としての樹脂を、櫛形電極22と集合基板40の一方の面との間に形成される空間33を除いて弾性表面波素子20を覆うように配置する工程と、この樹脂を硬化させる工程とを含む。この場合の封止材としての樹脂は、硬化処理前は、流動性を有すると共に空間33内に容易には入り込まないような適当な粘性を有し、硬化処理によって硬化および乾燥する樹脂である。樹脂を配置することは、例えば、複数の弾性表面波素子20が実装された集合基板40上に、樹脂を均一に塗布することによって行われる。樹脂の硬化処理は、例えば、加熱と紫外線照射の少なくとも一方を用いて行われる。
【0039】
上述のようにして樹脂を配置し、硬化させる場合には、櫛形電極22と集合基板40の一方の面との間に形成される空間33に樹脂が入り込まないように、弾性表面波素子20と集合基板40との間の隙間の大きさや、樹脂の温度流動性を最適化する。更に、樹脂としては、硬化処理時に不純なガスを発生する等の不具合のない樹脂を選定する。
【0040】
また、第2の工程は、集合基板40上において封止材としての第1の樹脂を少なくとも隣接する弾性表面波素子20の間に配置する工程と、第1の樹脂の粘性を高める工程と、弾性表面波素子20を覆うように、第1の樹脂の上に、第1の樹脂と同一のまたは異なる、封止材としての第2の樹脂を配置する工程と、第1の樹脂および第2の樹脂を硬化させる工程とを含んでいてもよい。この場合、第1の樹脂は、硬化処理前には流動性を有すると共に空間33内に容易には入り込まないような適度な粘性を有し、硬化処理によって硬化および乾燥する樹脂とする。また、弾性表面波素子20と集合基板40との間の隙間の大きさや、第1の樹脂の温度流動性を最適化する。第2の樹脂は、硬化処理前は流動性を有し、硬化処理によって硬化および乾燥する樹脂とする。また、第1樹脂および第2の樹脂としては、硬化処理時に不純なガスを発生する等の不具合のない樹脂を選定する。
【0041】
第1の樹脂や第2の樹脂を配置することは、例えば第1の樹脂または第2の樹脂を塗布することによって行われる。第1の樹脂の粘性を高める工程は、例えば、第1の樹脂がゲル化あるいは完全に硬化するように、加熱と紫外線照射の少なくとも一方を用いて行われる。第2の樹脂の硬化処理は、例えば、加熱と紫外線照射の少なくとも一方を用いて行われる。このような方法によれば、第1の樹脂の配置後、速やかに、第1の樹脂の粘性を高める処理を行うことができるので、櫛形電極22と集合基板40の一方の面との間に形成される空間33に第1の樹脂が入り込むことを容易に防止することができる。
【0042】
以上説明したように、本実施の形態に係る弾性表面波装置およびその製造方法では、フリップチップボンディングによって各弾性表面波素子20の接続電極24と実装基板10の各導体パターン11とが電気的に接続され、櫛形電極22と実装基板10の一方の面との間に形成される空間33を除いて弾性表面波素子20を覆うように配置された封止材よりなる封止部30によって弾性表面波素子20が封止される。
【0043】
このように、本実施の形態によれば、フリップチップボンディングを用いることによって弾性表面波装置の高さを小さくすることができると共に、予め所定の形状に形成されたパッケージ部材を用いずに弾性表面波素子20を封止するので、パッケージ部材を用いる場合に比べて、弾性表面波装置の実装面積および高さを小さくすることができる。従って、本実施の形態によれば、弾性表面波装置をCSPのように小型化することが可能になる。
【0044】
また、本実施の形態に係る弾性表面波装置の製造方法によれば、集合基板40上に複数の弾性表面波素子20を配置し、各弾性表面波素子20の接続電極24と集合基板40の各導体パターン11との電気的な接続と、封止材50による各弾性表面波素子20の封止とを行った後、集合基板40および封止材50を、隣接する弾性表面波素子20の間において切断して、複数の弾性表面波装置を形成するようにしたので、効率よく弾性表面波装置を製造することができる。
【0045】
また、本実施の形態に係る弾性表面波装置およびその製造方法によれば、弾性表面波装置の実装基板10および封止部30は、切断によって形成されて同一の平面を構成する側面10a,30aを有し、この側面10a,30aが弾性表面波装置の側面を構成することになる。従って、本実施の形態によれば、弾性表面波装置の側面は平面となるので、弾性表面波装置の側面が平面ではない場合に比べて、弾性表面波装置の取り扱いが容易になる。
【0046】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、櫛形電極、導体パターンおよび接続電極のパターンは、図7に示した例に限らず、任意に設計可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の弾性表面波装置の製造方法によれば、フリップチップボンディングを用いることによって弾性表面波装置の高さを小さくすることができると共に、予め所定の形状に形成されたパッケージ部材を用いずに弾性表面波素子を封止するので、パッケージ部材を用いる場合に比べて、弾性表面波装置の実装面積および高さを小さくすることができる。従って、本発明によれば、弾性表面波装置の小型化が可能になるという効果を奏する。更に、本発明によれば、集合基板上に複数の弾性表面波素子を配置し、各弾性表面波素子の接続電極と集合基板の各導体パターンとの電気的な接続と、各弾性表面波素子の封止とを行った後、集合基板および封止材を、隣接する弾性表面波素子の間において切断して、複数の弾性表面波装置を形成するようにしたので、弾性表面波装置を効率よく製造することができるという効果を奏する。更に、本発明によれば、製造された弾性表面波装置において、実装基板および封止部は、切断によって形成されて同一の平面を構成する側面を有することとなるので、弾性表面波装置の取り扱いが容易になるという効果を奏する。
【0048】
また、本発明の弾性表面波装置によれば、フリップチップボンディングを用いることによって弾性表面波装置の高さを小さくすることができると共に、予め所定の形状に形成されたパッケージ部材を用いずに弾性表面波素子を封止するので、パッケージ部材を用いる場合に比べて、弾性表面波装置の実装面積および高さを小さくすることができる。従って、本発明によれば、弾性表面波装置の小型化が可能になるという効果を奏する。更に、本発明によれば、弾性表面波装置の実装基板および封止部は、切断によって形成されて同一の平面を構成する側面を有するので、弾性表面波装置の取り扱いが容易になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る弾性表面波装置を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る弾性表面波装置を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る弾性表面波装置の製造方法における一工程を示す斜視図である。
【図4】図3に続く工程を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る弾性表面波装置の集合状態を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る弾性表面波装置の集合状態を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態における弾性表面波素子の一方の面に形成される櫛形電極、導体パターンおよび接続電極のパターンの一例を示す平面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る弾性表面波装置が用いられる回路の一例を示すブロック図である。
【図9】従来の弾性表面波装置の構造の一例を示す断面図である。
【図10】従来の弾性表面波装置の構造の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10…実装基板、10a…側面、11…導体パターン、20…弾性表面波素子、21…圧電基板、22…櫛形電極、23…導体パターン、24…接続電極、30…封止部、30a…側面、33…空間、40…集合基板、41…切断位置、50…封止材。

Claims (1)

  1. 櫛形電極と接続電極とを有する弾性表面波素子が、導体パターンを有する実装基板上に実装され、弾性表面波素子の接続電極と実装基板の導体パターンが電気的に接続され、且つ弾性表面波素子が封止された構造を有する弾性表面波装置の製造方法であって、
    それぞれ一方の面において露出する導体パターンを有する複数の実装基板となる部分を含む集合基板に対して、弾性表面波素子の櫛形電極と前記集合基板の一方の面とが対向し且つ両者の間に空間が形成されるように複数の弾性表面波素子を配置し、フリップチップボンディングによって各弾性表面波素子の接続電極と前記集合基板の各導体パターンとを電気的に接続する工程と、
    前記接続する工程と並行して、あるいは前記接続する工程の後に、前記櫛形電極と前記集合基板の一方の面との間に形成される空間を除いて前記弾性表面波素子を覆うように封止材を配置して、前記弾性表面波素子を封止する工程と、
    前記弾性表面波素子が封止された後の集合基板および封止材を、隣接する弾性表面波素子の間において切断して、複数の弾性表面波装置を形成する工程と
    を備え、
    前記封止する工程は、前記封止材としての第1の樹脂を少なくとも隣接する弾性表面波素子の間に配置する工程と、前記第1の樹脂の粘性を高める工程と、前記弾性表面波素子を覆うように、前記第1の樹脂の上に、第1の樹脂と同一のまたは異なる、前記封止材としての第2の樹脂を配置する工程と、前記第1の樹脂および第2の樹脂を硬化させる工程とを含み、
    前記第1の樹脂を配置する工程および第2の樹脂を配置する工程は、それぞれ、複数の弾性表面波素子が配置された集合基板上に各樹脂を均一に塗布することによって行われることを特徴とする弾性表面波装置の製造方法。
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