JP4145022B2 - 輝度調整装置およびその動作制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
この発明は,輝度調整装置およびその動作制御方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
自動または手動による画質調整,ディジタル・スチル・カメラなどの入力機器の特性とプリンタなどの出力機器の特性との調整などのときには,画像の明るさ,コントラストなどが調整される。RGBの各データの調整,輝度調整などにより画像の明るさ,コントラスト調整などが行われる。
【0003】
RGBの各データを調整すると色相や彩度が変化してしまうことが多い。輝度調整する場合であっても,操作量に応じてそのまま輝度を調整すると,色相や彩度が変化してしまうことがある。とくに,三原色付近の色について輝度調整する場合には,彩度が低下してしまうことがある。
【0004】
【発明の開示】
この発明は,輝度操作をしても色相や彩度に影響を与えないようにすることを目的とする。
【0005】
第1の発明による輝度調整装置は,調整後の輝度値が,無彩色の再現範囲内となるように,与えられる輝度調整指令に応じて,輝度調整すべき有彩色の対象画素の輝度調整量を算出する算出手段,上記対象画素の彩度が大きいほど,上記算出手段により算出された輝度調整量が小さくなるように補正する補正手段,および上記補正手段による補正処理により得られた調整量を用いて上記対象画素の輝度値を調整する調整手段を備えていることを特徴とする。
【0006】
第1の発明は,上記装置に適した動作制御方法も提供している。すなわち,この方法は,調整後の輝度値が,無彩色の再現範囲内となるように,与えられる輝度調整指令に応じて,輝度調整すべき有彩色の対象画素の輝度調整量を算出し,上記対象画素の彩度が大きいほど,算出された輝度調整量が小さくなるように補正し,補正処理により得られた調整量を用いて上記対象画素の輝度値を調整するものである。
【0007】
第1の発明によると,まず,調整後の輝度値が,無彩色の再現範囲(非飽和範囲)内となるように対象画素の輝度調整量が算出される。上記対象画素の彩度が大きいほど,算出された輝度調整量が小さくなるように補正される。補正された輝度調整量を用いて,対象画素の輝度値が補正される。
【0008】
輝度調整量は,対象画素の彩度が大きいほど小さくなるように補正される。彩度が大きいほど色再現範囲が狭くなるが,彩度が大きいほど輝度調整量を小さくしているので,輝度調整量を用いて対象画素の輝度調整しても色つぶれを未然に防止できる。彩度を考慮して輝度調整しているので,彩度が変化してしまうことを未然に防止できる。
【0009】
上記補正手段は,たとえば,上記対象画素の彩度と,上記対象画素の色相において取り得る最大彩度との比率に応じて上記算出手段により算出された調整量を補正する。
【0010】
上記対象画素が一駒分の画像を構成する各画素の場合には,一駒分の画像を構成する各画素すべてに,上記算出手段における算出処理,上記補正手段における補正処理および上記調整手段における調整処理を行う。一駒分の画像について輝度調整ができる。
【0011】
第2の発明による輝度調整装置は,輝度調整すべき有彩色の対象画素の彩度での輝度の再現範囲における,上記対象画素の有彩色輝度の割合に応じて,有彩色輝度値を無彩色輝度値に変換する変換手段,調整後の無彩色輝度値が再現範囲内となるように,与えられる輝度調整指令に応じて,上記変換手段により変換された無彩色輝度値を調整する調整手段,および無彩色の輝度の再現範囲における上記無彩色輝度値の割合に応じて,上記無彩色画素の無彩色輝度値を,上記対象画素の彩度での有彩色輝度値に再変換する再変換手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
第2の発明は,上記装置に適した方法も提供している。すなわち,この方法は,輝度調整すべき有彩色の対象画素の彩度での輝度の再現範囲における,上記対象画素の有彩色輝度の割合に応じて,有彩色輝度値を無彩色輝度値に変換し,調整後の無彩色輝度値が再現範囲内となるように,与えられる輝度調整指令に応じて,変換された無彩色輝度値を調整し,無彩色の輝度の再現範囲における上記無彩色輝度値の割合に応じて,上記無彩色輝度値を,上記対象画素の彩度での有彩色輝度値に再変換するものである。
【0013】
第2の発明によると,有彩色の対象画素の彩度での輝度の再現範囲における,対象画素の有彩色輝度の割合に応じて,有彩色輝度値(有彩色での輝度の値)が,無彩色輝度値(無彩色での輝度の値)に変換される。変換された無彩色輝度値が無彩色での再現範囲内となるように輝度調整される。輝度調整された無彩色輝度値が,無彩色の輝度の再現範囲における無彩色輝度値の割合に応じて対象画素の彩度での有彩色輝度値に再変換される。この再変換により,対象画素のもとの色相および彩度をもつようになる。このように,輝度調整しても,色相および彩度が変化してしまうのを未然に防止される。
【0014】
上記対象画素が一駒分の画像を構成する各画素である場合には,一駒分の画像を構成する各画素すべてに上記変換手段における変換処理,上記調整手段における調整処理および上記再変換手段における再変換処理を行うものとなろう。
【0015】
【実施例の説明】
図1は,輝度Yならびに色差Cb(B−Y)およびCr(R−Y)の色空間を示している。この実施例では,色差平面(CbCr面)における原点(輝度Y軸)からの距離を彩度Sとみなしている。L*** 座標系においてはa**平面における原点L* からの距離が彩度である。
【0016】
輝度Yならびに色差CbおよびCrとRGB色空間におけるRGBとの間には,式1から式3に示す関係がある。
【0017】
Y=0.299R+0.587G+0.114B‥‥式1
Cr=(R−Y)×0.7132‥‥式2
Cb=(B−Y)×0.5643‥‥式3
【0018】
式1から式3は,式4から式6のように書き換えることができる(R,G,Bの各値が0から255 の範囲であるため係数を乗じている)。
【0019】
R=Y+1.402×Cr‥‥式4
G=Y−0.7141×Cr−0.3441×Cb‥‥式5
B=Y+1.772×Cb‥‥式6
【0020】
また,彩度Sは,式7により,色相Pは,式8により,それぞれ算出される。
S=√(Cr×Cr+Cb×Cb)‥‥式7
P=180/πtan-1(Cr/Cb)‥‥式8
【0021】
R,GおよびBの各データを8ビットで表現すると,R,G,Bの各データが取り得る値は,上述したように,十進数では0から255 となる。R,G,Bの各データが,十進数で取り得る値が0から255 とすると,R,G,Bの各データを輝度Yならびに色差CbおよびCrに変換したときに,輝度Yならびに色差CbおよびCrが取り得る値も制限される。
【0022】
立体Cuの内部がRGBデータを0から255 で表したときに存在するY,CbおよびCrの領域(色再現域)となる。RGBデータを0から255 で表したとき,立体Cuの範囲外にはY,CbおよびCrは存在しない。このためにある画素の輝度を調整すると,立体Cuからはみ出すことがある。立体Cuからはみ出すと,はみ出したデータをRGBデータに変換したときには,立体Cuの境界面のデータとなるようにつぶれてしまう。すると,彩度が変化してしまう。この実施例による輝度調整は,輝度調整しても彩度が変化しないようにするものである。輝度調整は,次のようにして行われる。
【0023】
図2は,この実施例による輝度調整の処理手順を示すフローチャートである。
【0024】
図3は,ある色相P0での色再現域Reの一部を示している。横軸は,彩度Sであり,縦軸が輝度Yである。彩度S=0であれば無彩色である。
【0025】
まず,輝度を調整すべき画素(対象画素という)の輝度Y0,彩度をS0および色相P0が求められる(ステップ1)。
【0026】
次に,色相P0における最大彩度Smax が求められる(ステップ2)。この最大彩度Smax を与える輝度を臨界輝度Ycということにする。
【0027】
最大彩度Smax は,式7および式8を参照して式10により得られる。
Smax=√(Crmax2+Cbmax2
=Cbmax×√〔tan{(π/180)P}2+1〕 ‥‥式10
【0028】
ただし,Cbmaxは,Cr,Cb平面において(Cr1,Cb1),(Cr2,Cb2)の2点を通る直線と原点を通る直線tan{(π/180)P}=(Cr/Cb)との交点の座標であることを考慮すると式11により得られる。
Cbmax={Cr1×(Cb2−Cb1)−Cb1×(Cb2−Cb1)}
/(Cb2−Cb1)×tan{(π/180)P}−(Cb2−Cb1)‥‥式11
【0029】
式10(および式11)に,対象画素の色相Pに応じた次の各値を代入すると,最大彩度Smaxを求めることができる。
【0030】
0≦P<51.648のときY1=29.070,Y2=105.315,Cr1=−20.733,
Cr2=106.755,Cb1=127.492,Cb2=84.467 ‥‥式12
51.648≦P<108.649のときY1=105.315,Y2=76.245,
Cr1=106.755,Cr2=127.488,
Cb1=84.467,Cb2=−43.025 ‥‥式13
108.649≦P<170.763のときY1=76.245,Y2=225.930,Cr1=127.488,
Cr2=20.733,Cb1=−43.025,Cb2=−127.492 ‥‥式14
170.763≦P<231.648のときY1=225.930,Y2=149.685,Cr1=20.733,
Cr2=−106.755,Cb1=−127.492,Cb2=−84.467‥‥式15
231.648≦P<288.649のときY1=149.685,Y2=178.755,
Cr1=−106.755,Cr2=−127.488,
Cb1=−84.467,Cb2=43.025 ‥‥式16
288.649≦P<350.763のときY1=178.755,Y2=29.070,
Cr1,=−127.488,Cr2=−20.733,
Cb1=43.025,Cb2=127.492 ‥‥式17
350.763≦P<360.0のときY1=29.070,Y2=105.315,Cr1=−20.733,
Cr2=106.755,Cb1=127.492,Cb2=84.467 ‥‥式18
【0031】
つづいて,対象画素の輝度Y0が輝度調整曲線を用いて調整され,第1の輝度調整量ΔYdが求められる(ステップ3)。
【0032】
図4は輝度調整曲線の一例である。
【0033】
横軸は,入力輝度値Yin,縦軸は,調整後の出力輝度値Yout である。
【0034】
入力輝度値Yinの最大値および出力輝度値Yout (=Yin+ΔYd)の最大値をそれぞれ255 とすると,入力輝度値Yinが0から128 までは式19にしたがう調整が行われ,入力輝度値Yinが128 から255 までは式20にしたがう調整が行われる。
【0035】
Yout=Yin×(192/128)‥‥式19(ただし,0<Yin<128)
Yout=(Yin−128)×(255−192)/(255−128)+192
=(Yin−128)×63/127+192‥‥式20(ただし,128<Yin<255)
【0036】
出力輝度値Yout は最大255 以下なので,対象画素が無彩色であるならば対象画素の輝度値Y0に輝度補正量ΔYdを加算しても加算後の輝度は,立体Cu内に入る。色つぶれが起こることはない。ところが,この輝度調整量ΔYdを有彩色である対象画素にそのまま加算すると,加算後の輝度は,立体Cuからはみ出ることがあり,色つぶれが起こることがある。この実施例においては,対象画素の彩度S0を考慮して,輝度調整量ΔYdをさらに,補正する。
【0037】
まず,式21にしたがって,補正済の第2の輝度調整量ΔYfが求められる(ステップ4)。
【0038】
ΔYf=ΔYd×(Smax−S0)/Smax‥‥式21
【0039】
補正済の第2の輝度調整量ΔYfが式22にもとづいて,対象画素の輝度Y0に加算される(ステップ5)。
【0040】
Y1=Y0+ΔYf‥‥式22
【0041】
式21により,輝度調整量ΔYdは,対象画素の彩度S0が最大彩度Smax に近いほど小さくなるように補正される。対象画素の彩度S0が最大彩度Smax に近づくにつれて輝度の再現域が狭くなるので調整後の画素を表すデータが再現域からはみ出しやすくなるが,対象画素の彩度S0が最大彩度Smax に近いほど小さくなるように輝度調整量ΔYdが補正されるので,輝度調整後の画素を表すデータが色再現域内に含まれやすくなる。
【0042】
一駒分の画像のすべての画素についてステップ1から5の処理が繰り返される(ステップ6)。
【0043】
次に具体的な数値での輝度の調整結果を求める。
【0044】
第1番目の例として,(R,G,B)=(240,0,200)のRGBデータによって表される画素の輝度を調整するものとする。
【0045】
式1〜式3,式7および式8から対象画素の輝度Y0,色差Cr,色差Cb,彩度S0および色相P0は,それぞれ次のようになる。
【0046】
Y0=94.560
Cr=103.728
Cb=59.500
S0=119.581
P0=60.161度
【0047】
この場合,対象画素の色相は,P0=60.161度であるから,式13の各値を式11に加入してCbmax が求められる。
【0048】
Cbmax=63.218
【0049】
Cbmax=63.218を式10に代入すると,最大彩度Smax が算出される。
【0050】
Smax=127.055
【0051】
式19とYout=Yin+ΔYdを考慮して第1の調整量ΔYdは,
ΔYd=94.560×192/128−94.560=47.28
【0052】
式21から第2の調整量ΔYfは,
ΔYf=47.28×(127.055−119.581)/127.055=2.781
【0053】
以上から,対象画素の輝度調整後の画素の輝度Y1は,
Y1=94.560+2.781=97.341
となる。
【0054】
輝度調整後の輝度Y1を用いてRGBの各データを算出すると,式4〜式6から,
R=97.341+1.402×103.728=242.768
G=97.341−0.7141×103.728−0.3441×59.500=2.795
B=97.341+1.772×59.500=202.775
となる。
【0055】
算出されたRGBの各データを用いて,再び輝度Y,彩度Sおよび色相Pを算出すると,
Y=97.345
S=119.568
P=60.160度
となる。
【0056】
輝度は,調整されているが,色相および彩度は,ほとんど変化していないことがわかる。
【0057】
第2番目の例として,(R,G,B)=(110 ,120 ,130 )のRGBデータによって表される画素の輝度を調整するものとする。上述したのと同様にして各値を算出すると次のようになる。
【0058】
Y0=118.15
Cr=−5.813
Cb=6.687
S0=8.860
P0=319.001
Cbmax=85.256
Smax=112.966
ΔYd=118.15×192/128−118.15=59.075
ΔYf=59.075×(112.966−8.860)/112.966=54.442
【0059】
以上から,対象画素の輝度調整後の画素の輝度Y1は,
Y1=118.15+54.442=172.592
となる。
【0060】
輝度調整後の輝度Y1を用いてRGBの各データを算出すると,
R=172.592−1.402×5.813=164.442
G=172.592+0.7141×5.813−0.3441×6.687=174.442
B=172.592+1.772×6.687=184.441
となる。
【0061】
算出されたRGBの各データを用いて,再び輝度Y,彩度Sおよび色相Pを算出すると,
Y=172.592
S=8.860
P=319.000度
となる。
【0062】
輝度は,調整されているが,色相および彩度は,ほとんど変化していないことがわかる。
【0063】
第3番目の例として,(R,G,B)=(0,255 ,0)のRGBデータによって表される画素の輝度を調整するものとする。上述したのと同様にして各値を算出すると次のようになる。
【0064】
Y0=149.685
Cr=−106.755
Cb=−84.467
S0=136.130
P0=231.648度
Cbmax=−84.467
Smax=136.130
ΔYd=202.757−149.685=53.072
ΔYf=53.072×(136.130−136.130)/136.130=0
【0065】
この場合は,輝度は調整されないこととなる。
【0066】
図5は,輝度調整装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0067】
ディジタル・スチル・カメラ,スキャナなどから出力された一駒分の画像を表すRGB画像データがインターフェイス11に与えられ,輝度調整装置に入力する。一駒分のRGB画像データは,画像データ展開メモリ12に与えられ,一時的に記憶される。
【0068】
画像データ展開メモリ12において,入力したRGB画像データが輝度データYならびに色差データCrおよびCbに変換されて出力される。画像データ展開メモリ12から出力した輝度データY0ならびに色差データCrおよびCbは,輝度調整回路13に入力する。
【0069】
輝度調整回路13には,輝度調整指令が与えられている。この輝度調整指令にしたがって,上述したように輝度調整が行われる。
【0070】
輝度調整回路13から出力された輝度調整後の輝度データY1ならびに色差データCbおよびCrは,インターフェイス14を介して表示装置15およびプリンタ16に入力する。輝度が調整された画像が表示装置15の表示画面上に表示される。また,プリンタ16により,輝度が調整された画像がプリントされる。
【0071】
上述したように輝度調整回路13において調整された輝度をもつ画素は,色再現域内となっている。上述したように,対象画素の彩度,色相が変化しないで済む。補正後の輝度は,色再現域内に含まれるので,飽和しないようになる。輝度調整後の画像の色つぶれを未然に防止できる。
【0072】
図6および図7は,他の実施例を示すものである。
【0073】
図6は,輝度調整処理手順を示すフローチャートである。図7は,ある色相P0での色再現域の一部を示している。横軸は,彩度Sであり,縦軸が輝度Yである。彩度Sが0のときは無彩色である。
【0074】
上述した実施例と同様に,輝度を調整すべき対象画素の輝度Y0,彩度S0および色相P0がそれぞれ求められる(ステップ21)。また,色相P0における臨界輝度Ycでの最大彩度Smaxが求められる(ステップ22)。
【0075】
次に,対象画素の彩度S0および色相P0において色再現域内の最大輝度YHmax および色再現域内の最小輝度YHmin がそれぞれ求められる(ステップ23)。最大輝度YHmax は,式23により算出され,最小輝度YHmin は,式24により算出される。
【0076】
YHmax=Ymax×S0/Smax‥‥式23
YHmin=YHmin+255×(Smax−S0)/Smax‥‥式24
【0077】
ここで,Ymax は,三次元のY,Cr,Cb面において座標(Y1,Cr1,Cb1)と座標(Y2,Cr2,Cb2)とを通る直線と,tan{(π/180)P}=Cb/Cr面との交点におけるY座標であることを考慮して式25から求められる。但し,Y1,Y2,Cr1,Cr2,Cb1およびCb2は,色相に応じて,式12〜式18のいずれかの値が用いられる。
【0078】
Ymax=〔Y2×Cr1-Y1×Cr2+(Y1×Cb2−Y2×Cb1)×tan[(π/180)]P〕
/〔(Cb2-Cb1)×tan[(π/180)]P-(Cr2-Cr1)〕‥‥式25
【0079】
つづいて,対象画素の輝度Y0を,対象画素を無彩色としたときの輝度Yk(無彩色輝度値)に変換される(ステップ24)。この輝度変換は,式26にしたがって行われる。この変換は,対象画像の彩度S0での輝度Y0の再現範囲における,対象画素の有彩色輝度の割合に応じて無彩色輝度値に変換するものである。
【0080】
Yk=(Y0−YHmin)×255/(YHmax−YHmin)‥‥式26
Y0<YHmin が入力された場合には,Yk=0を,YHmax <Y0が入力された場合には,Yk=255 を出力することとなろう。
【0081】
さらに,無彩色輝度値Ykが上述した図4に示す輝度調整曲線にしたがって,輝度調整される。輝度調整後の無彩色輝度値Yp(=Yout )が求められる(ステップ25)。
【0082】
無彩色輝度値Ypが,対象画素の彩度S0および色相P0における補正後の有彩色輝度値Y1に変換される(ステップ26)。この有彩色輝度値Y1が輝度調整後の対象画素の輝度値となる。式27により求められる。この変換は,無彩色の輝度の再現範囲(10〜255 )における無彩色輝度値の割合に応じて,無彩色輝度値を有彩色輝度値に変換するものである。
【0083】
Y1=Yp×(YHmax−YHmin)/255+YHmin‥‥式27
【0084】
一駒分の画像を構成する各画素についてステップ21から26の処理が繰り返される(ステップ17)。
【0085】
次に具体的な数値での上記実施例における輝度調整結果を算出する。
【0086】
まず,第1番目に,対象画素のRGBデータが(R,G,B)=(110 ,120 ,130 )であったとする。
【0087】
輝度Y0,色差Cr,色差Cb,彩度Sおよび色相P0は,それぞれ次のようになる。
【0088】
Y0=118.15
Cr=-5.813
Cb=6.687
S0=8.860
P0=319.001度
【0089】
この場合,対象画素の彩度は,S0=8.860であるから,式11を用いてCbmaxが求められる。
【0090】
Cbmax=85.256
【0091】
Cbmax=85.256を式10に代入すると,最大彩度Smax算出される。
【0092】
Smax=112.966
【0093】
また,Ymaxが,式25を用いて算出される。
【0094】
Ymax=103.916
【0095】
次に,最小輝度YHminは,式24を用いて,最大輝度YHminは,式23を用いてそれぞれ算出される。
【0096】
YHmin=103.916×8.860/112.966=8.150
YHmax=8.150+255×(112.966−8.860)/112.966=243.737
【0097】
無彩色輝度Ykは,式26を用いて,
Yk=(118.15−8.150)×255/(243.737−8.150)
=110.000×255/235.587
=119.064
【0098】
輝度調整後の無彩色輝度値Ypは,式19を用いて,算出される。
【0099】
Yp=119.064×192/128=178.596
【0100】
輝度調整後の有彩色輝度値Y1は,式27を用いて算出される。
【0101】
Y1=178.596×(YHmax−YHmin)/255+8.150
=173.150
【0102】
輝度調整後の有彩色輝度値Y1を用いてRGBの各値を算出すると,
R=173.150−1402×5.813=165.000
G=173.150+0.7141×5.813−0.3441×6.687=175.000
B=173.150+1.772×6.687=184.999
となる。
【0103】
これらのRGBの各値を用いて,再び,輝度Y,色相Sおよび彩度Pを算出すると,Y=173.150,色相S=8.860,P=319.000度となる。
【0104】
輝度は変化しているが,色相および彩度は,ほとんど変化していないことがわかる。
【0105】
次に,対象画素のRGBデータが(R,G,B)=(240,0,200)であったとする。上述したのと同様に次の各値が算出される。
【0106】
Y0=94.560
Cr=103.728
Cb=59.500
S0=119.581
P0=60.161度
Cbmax=63.218
Smax=127.055
Ymax=100.470
YHmin=100.470×119.581/127.055=94.560
YHmax=94.560+255×(127.055×119.581)/127.255=109.537
Yk=(94.560−94.560)×255/(109.537−94.560)=0.000
Yp=0.000
Y1=0.000×(YHmax−YHmin)/255+94.560=94.560
【0107】
この場合は,輝度は調整されないこととなる。
【0108】
画素ごとに上述した処理を実施せずに,三次元LUT(look-up table )の格子点に以上の処理を行った後,三次元LUT変換を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】色再現域を示している。
【図2】輝度調整処理手順を示すフローチャートである。
【図3】対象画素を輝度調整する様子を示している。
【図4】輝度調整曲線を示している。
【図5】輝度調整装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】輝度調整処理手順を示すフローチャートである。
【図7】対象画素を輝度調整する様子を示している。
【符号の説明】
12 画像データ展開メモリ
13 輝度調整回路
Cu 色再現域を示す立体
S0 対象画素の彩度
Smax 最大彩度
Y0 対象画素の輝度
Y1 輝度調整後の対象画素の輝度
Yc 臨界輝度
ΔYd 無彩色での輝度調整量
ΔYf 対象画素の輝度調整量
YHmax 色再現域の最大輝度
YHmin 色再現域の最小輝度
Yk 無彩色輝度
Yp 輝度調整後の無彩色輝度

Claims (3)

  1. 輝度調整すべき有彩色の対象画素の彩度での輝度の再現範囲における,上記対象画素の有彩色輝度の割合に応じて,有彩色輝度値を無彩色輝度値に変換する変換手段,
    調整後の無彩色輝度値が再現範囲内となるように,与えられる輝度調整指令に応じて,上記変換手段により変換された無彩色輝度値を調整する調整手段,および
    無彩色の輝度の再現範囲における上記無彩色輝度値の割合に応じて,上記無彩色画素の無彩色輝度値を,上記対象画素の彩度での有彩色輝度値に再変換する再変換手段,
    を備えた輝度調整装置。
  2. 上記対象画素が一駒分の画像を構成する各画素であり,一駒分の画像を構成する各画素すべてに上記変換手段における変換処理,上記調整手段における調整処理および上記再変換手段における再変換処理を行うものである,
    請求項1に記載の輝度調整装置。
  3. 輝度調整すべき有彩色の対象画素の彩度での輝度の再現範囲における,上記対象画素の有彩色輝度の割合に応じて,有彩色輝度値を無彩色輝度値に変換し,
    調整後の無彩色輝度値が再現範囲内となるように,与えられる輝度調整指令に応じて,変換された無彩色輝度値を調整し,
    無彩色の輝度の再現範囲における上記無彩色輝度値の割合に応じて,上記無彩色輝度値を,上記対象画素の彩度での有彩色輝度値に再変換する,
    輝度調整装置の動作制御方法。
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