JP4144299B2 - 被転写物及び厚膜パターンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、凸版印刷を用いた、微細な厚膜パターンの形成方法に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パターン形成方法には、アディティブ方法と、ボトムアップ方法とが用いられている。
アディティブ方法は、パターン形成材料が必要なところに、選択的にパターン形成材料を付着させる印刷的なパターン形成法である。
また、ボトムアップ方法は、あらかじめ広い範囲に塗布したパターン形成材料をにおいて、パターン形成材料の必要な部分のみを残し、他の部分のパターン形成材料を除去してパターンを形成するリソグラフィ的なパターン形成法である。
微細パターンの形成には、形成されるパターン形状の均一性が高いため、一般的に、リソグラフィ的形成法が良く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リソグラフィ的形成方法は、基材の全面にパターン形成材料を塗布し、形成するパターン以外の部分のパターン形成材料を除去し、除去されたパターン形成材料を捨ててしまうため、非常に材料の無駄が多い欠点を有している。
また、リソグラフィ的形成方法は、全てのパターン形成材料が、リソグラフィプロセスに適合するとは限らない欠点を有している。
【0004】
そして、リソグラフィ的形成方法は、例えば、パターン形成における加工可能な線幅は、半導体プロセスで用いられているように、サブミクロンオーダーまで対応可能である。
このリソグラフィ的形成方法は、2つに大別され、その1つは基板上に全面塗布したパターン形成材料表面に感光性樹脂からなるパターンを形成し、これをマスクとして不要なパターン形成材料をエッチングして除去し、しかるのちに感光性樹脂を除去して必要なパターンを形成する。
【0005】
他の1つは、パターン形成材料そのものに感光性を持たせ、これを基板表面に全面塗布したのち、露光、現像を行い不要なパターン形成材料を除去する方法である。
しかしながら、後者の場合、パターン形成材料が例えば電極材料とすると、導電性材料の多くは不透明であるため、感光性を付与しても透過性が低く、加工可能な膜厚を厚くすることができない。
また、リゾグラフィ的形成方法は、レジストのパターンを形成するために用いるステッパーなどの露光装置が高価なため、形成する製品の単価が高くなるという問題も有している。
【0006】
一方、印刷手法として、パターン形成材料のレベリング(平滑化)が不十分であるなどの問題があり、微細なパターンを形成することが困難である。
例えば、印刷による電極材料のパターニング方法として良く知られているのは、スクリーン印刷であるが、電極材料、すなわち、インキのレベリングによるパターンの広がりが生じる。
このため、100μm以下の微細パターンを形成しようとする場合、インキ粘度を高くしてレベリングを抑制する必要がある。
しかし、その結果パターンのかすれが生じやすくなり、パターン配線の断線の原因となる。
したがって、スクリーン印刷においては、形成可能なパターンの線幅は、50〜100μm以上に限定されることとなる。
【0007】
また、スクリーン印刷では、メッシュを細かくする(スクリーン線数を多くする)ことにより、すなわち、メッシュを構成する糸の線径を細くすることにより、形成するパターンの線幅の解像度を向上することが、原理的に可能である。
しかしながら、糸の線径を細くするため、スクリーンの耐久性が減少してしまい、かつ、形成されるパターンの膜厚もスクリーンの厚さが薄いため、パターン形成材料の転写される厚さが薄くなり、結果として、得られるパターンの膜厚が、例えば、数μm以下の非常に薄い厚さとなる。
したがって、スクリーン印刷は、解像度を向上させ微細なパターンが形成できたとしても、上述したように、膜厚が薄いため、電気配線のパターンとしては断面積が制限されていまい、高い導電率を得ることができない。
【0008】
上述したように、リソグラフィ的形成方法は、パターン形成材料が光の透過性の低い導電性材料の場合に加工膜厚が薄くなり、また、スクリーン印刷に代表される印刷手法は、上述したレベリングの発生及び膜厚の不十分となる場合があり、実用的な微細なパターンの形成に限界を生じてしまう。
本発明はこのような背景の下になされたもので、上述した従来の印刷的形成方法を用い、リソグラフィ的形成方法に匹敵する微細パターンの形成が可能なパターン製造方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の被転写物(基板2及び粘着層3)は、基材と、パターン形成材料により形成される厚膜パターンと、該基材表面に塗布され、前記厚膜パターンを貼着する粘着層とを有し、前記厚膜パターンが、前記厚膜パターン形状に形成された凸版の凸部の頂部に付着されたペースト状の前記パターン形成材料を、前記粘着層に前記凸版をプレスして埋め込むことにより形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の被転写物は、前記粘着層が、前記パターン形成材料より、軟性が高いことを特徴とする。
本発明の被転写物は、前記粘着層が、前記厚膜パターンの厚さと同程度の厚さに形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の厚膜パターンの製造方法は、パターン形成材料を貼着する粘着層を、所定の基材に形成する粘着層形成過程と、パターン形成材料を、所定の厚膜パターンの形状の凸版の頂部に付着させる材料付着過程と、前記凸版を前記粘着層に重ね合わせてプレスし、前記厚膜パターンに形成された凸版の凸部の頂部に付着したペースト状のパターン形成材料を粘着層に埋め込む重ね合わせ過程と、前記凸版を前記粘着層から分離し、パターン形成材料を粘着層に貼着し、前記厚膜パターンを形成するパターン貼着過程とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明の厚膜パターンの製造方法は、前記粘着層に熱硬化性の形成材料が用いられ、重ね合わせ過程が、該粘着層の形成材料を熱硬化する熱硬化過程を含んでいることを特徴とする。
本発明の厚膜パターンの製造方法は、前記粘着層に紫外線硬化性の形成材料が用いられ、重ね合わせ過程が、該粘着層の形成材料を紫外線硬化する紫外線硬化過程を含んでいることを特徴とする。
【0013】
本発明の厚膜パターン形成基板は、厚膜パターンが形成される基材と、前記基材表面に塗布された粘着層と、パターン形状の凸版から、パターン形成材料が前記粘着層に埋め込まれて貼着され、この粘着層が固化されて固定されたパターン形状のパターン形成材料とを有することを特徴とする。
本発明の厚膜パターン形成基板は、前記パターン形成材料が導電性材料であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態による厚膜パターン形成基板(厚膜パターンが形成された基板)1の構成を示す断面図である。
本発明は、図1に示すように、基板2表面に、粘着材を塗布して粘着層3を形成して、凸版の頂部に付着したパターン形成材料を、この粘着層3に貼着して、厚膜パターン4を形成することを特徴としている。
すなわち、基板2は厚膜パターンを形成する基材であり、粘着層3はパターン形成材料を貼着して、厚膜パターン4として固定する。
ここで、粘着材としては、作成する厚膜パターンの用途に応じて、ゴム系,アクリル系,ビニルエーテル系,シリコーン系などを使用することができる。
【0015】
以下、図1,2,3を用いて、上記厚膜パターン形成基板1の製造方法について説明する。図2及び図3は厚膜パターンの形成を説明する、厚膜パターン形成基板の断面図である。
基板2の表面に、粘着層3を塗布することにより形成する。
ここで、粘着層3は、厚膜パターンを形成するために用いるパターン形成材料に対して、軟性が高い(柔らかい)粘着材料を使用し、かつ、少なくとも厚膜パターンの厚さと同程度の厚さに塗布する。
そして、作成する厚膜パターンの形状に対応した凸版10における凸部12の頂部に、パターン形成材料15を付着させる。
【0016】
次に、図3に示すように、位置決めをした後、凸版10を粘着層3に重ね合わせて、所定の圧力によりプレスする。
これにより、パターン形成材料15は、粘着層3において、一部または全部が埋め込まれる。
そして、凸版10を粘着層3から分離することにより、パターン形成材料15は、一部または全部が埋め込まれた状態で粘着層3に貼着された状態で残る。
このとき、凸版20が粘着層3から分離されるとき、パターン形成材料15が充分深く粘着層3に埋め込まれていれば、粘着層3の粘着性の作用により、このパターン形成材料15を完全に基板2側に転移させることができる。
【0017】
この結果、図1に示すように、粘着層3にパターン形成材料15からなる厚膜パターン4が形成される。
また、この埋め込み処理によって、凸版印刷に伴う、パターンの広がりの発生が抑制され、パターン形成材料15は、均一性のある厚膜パターン4として、粘着層3に固定される。
ここで、上記パターンの広がりは、凸版20にパターン形成材料15を付着させると、図2に示すように、凸部12においてパターンの中央部が盛り上がった状態により付着する。
従来の印刷では、これを所定の基板に押し当てて、パターン形成材料を転移させることになるが、その過程でパターン形成材料が押し広げられるため、パターンの配線幅は、通常、凸部12の幅より広くなってしまい、かつ、全部が転移されることにはならない。
一方、本願発明では、基板2表面にパターン形成材料15より軟度が高く(柔らかく)かつ少なくともそれと同程度の厚さの粘着層3を形成し、この粘着層3にパターン形成材料15を押しつけることにより、パターン形成材料15が粘着層3に一部または全部が埋め込まれることになる。したがって、本願発明においては、上述したように、パターン形成材料15が粘着層3に埋め込まれるため、上述した従来のパターン幅の広がりの欠点を防止することができる。
すなわち、凸版20を粘着層3から分離させるとき、パターン形成材料が十分に埋め込まれていれば、粘着層3の粘着作用により、パターン形成材料15をほぼ完全に基板2(すなわち粘着層3)側に転移させることができる。
この結果、本発明によれば、形成されるパターンが、従来の凸版印刷法で形成した場合に比較して、凸版20の凸部12の版の幅を良く再現し、かつ厚い膜厚のパターンを形成することが可能である。
【0018】
また、さらに安定にパターン形成材料15を厚膜パターンとして形成させる場合、粘着層3から凸版10を分離させる前に、この粘着層3を硬化させることにより、効果的に、パターン形成材料15を、膜厚及びパターンの幅において均一性のある厚膜パターン4として、粘着層3に固定させることができる。
すなわち、基板2に形成される厚膜パターン4は、通常の凸版印刷方法で形成した厚膜パターンに比較して、凸部12の幅(あるいは版の幅)を良く再現して、かつ厚い膜厚として形成することができる。
【0019】
また、他の印刷方法の凹版印刷,平版印刷,スクリーン印刷においては、版やブランケットが粘着層3と接触してしまい、パターン形成材料15を十分に粘着層3に埋め込むことが出来ず、本発明における粘着層3を用いたパターン形成が困難である。
すなわち、本発明の凸版印刷は、版(凸版10の凸部12及びこの凸部12の間の凹部を含む凸版10の面全体)そのものは基板2に接触しない(非接触である)ため、凸部12のみが頂部に付着したパターン形成材料15を粘着層3に埋め込むことができる。
【0020】
さらに、版を非接触状態で印刷する非接触のパターン形成方法としては、ノズルからインクを射出して、基板にパターンを形成するインクジェット方式があるが、非常に薄い厚さのインク層を非転写物表面に形成させるため、画像などの印刷に対応した方式であり、厚膜パターンの形成には向いていない。
【0021】
次に、図1、図2および図3を参照し、一実施形態の応用例を説明する。
<応用例1>
本発明による導電性のパターンの形成方法の説明を行う。例えば、図2において、基板2の表面にゴム系の粘着層3を形成する。
ここで、粘着層3には、ゴム系の粘着材だけでなく、アクリル系や、熱硬化性及び紫外線硬化性を有する粘着材を半硬化させた状態(軟性をパターン形成材料15の軟性に対応させて調整して)で使用しても良い。
したがって、上記粘着材としては、ユリア系接着剤,メラミン系接着剤,フェノール樹脂系接着剤,エポキシ系接着剤,ポリウレタン系接着剤,酢酸ビニル樹脂系接着剤,アクリル樹脂系接着剤などを用いることができる。
この応用例では、粘着剤としては、クロロプレンゴムを主体とした材料(例えば、住友スリーエム製 SP7533、以下、粘着剤)を用いている。
そして、この粘着剤を、アプリケータを用いて基板(ガラス基板)2表面に、20μmの厚さに塗布し、所定の軟度となるよう乾燥させる。
【0022】
そして、導電性のパターンを形成するため、導電性ペースト(例えば、アサヒ化学研究所製 LS−411AW、以下、パターン形成材料)をアプリケータを用いて他のガラス基板の表面に15μmの厚さに塗布し、それに凸版10を押し当てて、所定の圧力で圧着した後、分離させる。
これにより、図2に示すように、幅20μmの凸部12の頂部に、導電性のパターン形成材料15を付着させ、粘着層3を形成した基板2に重ね合わせて、プレスを行う(所定の圧力をかけて圧着する)。
ここで、パターン形成材料15としては、特に種類を問わないが、銀ペーストやカーボンペーストなどの導体ペースト,または金コロイドや銀コロイドなどの金属コロイド分散体を用いれば、基板2に導電性の厚膜パターン4を形成でき、微細回路配線を形成することができる。
【0023】
これにより、図3に示すように、パターン形成材料15を粘着層3に埋め込み、そして凸版10を粘着層3から分離する。
この結果、パターン形成材料15が、硬化した粘着層3に所定の深さで埋め込まれた状態で貼着されて転移し、図1に示すような厚膜パターン4が基板2表面に形成され、微細回路配線を得ることができる。
【0024】
<応用例2>
本発明による導電性のパターンの他の形成方法の説明を行う。この応用例においては、粘着剤として熱硬化性を有する材料であるエポキシ系接着剤やアクリル系接着剤を、例えば、熱硬化性エポキシ系接着剤(住友スリーエム製 SW2214、以下、粘着剤)を使用する。
そして、上記粘着剤を、アプリケータを用いて基板(ガラス基板)2表面に、20μmの厚さに塗布し、120℃で10分間加熱して半硬化(所定の軟度となるよう調整する)させ、図2に示すように、基板2表面に粘着層3を形成する。
そして、応用例1と同様に、幅20μmの凸部12の頂部に、導電性のパターン形成材料15(応用例1と同様の材料)を付着させ、粘着層3を形成した基板2に重ね合わせて、プレスを行う。
【0025】
次に、図3に示すように、パターン形成材料15を粘着層3に埋め込み、そして凸版10を粘着層3にプレスした状態で、120℃において30分間、基板2(すなわち粘着層3も)加熱し、粘着層3の硬化処理を行う。
そして、上記熱処理(熱硬化過程)による粘着層3の硬化を行った後、凸版10を粘着層3から分離する。
【0026】
この結果、パターン形成材料15が粘着層3に所定の深さで埋め込まれ、かつまれ貼着された状態で転移し、図1に示すような厚膜パターン4が基板2表面に形成され、微細回路配線を得ることができる。
このように、凸版10を粘着層3から分離する前に、この粘着層3を硬化させることにより、パターン形成材料15を、膜厚及びパターンの幅において均一性のある厚膜パターン4として、粘着層3に貼着した状態で固定させることができる。
【0027】
<応用例3>
この応用例においては、本発明のパターン形成方法を用いて導波路を形成する手法について説明する。ここで、粘着層3の形成に、粘着剤として紫外線硬化性を有する(紫外線を照射されると硬化する)材料であるアクリル系接着剤を、例えば、アクリル系接着剤(EMI社製 OPTCAST AC−3723M、屈折率1.48、以下、粘着剤)を使用する。
そして、上記粘着剤を、アプリケータを用いて基板(ガラス基板)2表面に、20μmの厚さに塗布し、超高圧水銀灯を用いて、所定のエネルギ、例えば、紫外線を400mj/cm2のエネルギで照射し、所定の軟度となるよう調整させ、図2に示すように、基板2表面に粘着層3を形成する。
すなわち、パターン形成材料15の軟性に対応させて、粘着層3の軟性を調整、すなわち、パターン形成材料15を形状が変化しない状態で、埋め込むことが可能なように、粘着層3の軟性を調整する。
【0028】
そして、導波路のパターンを形成するため、紫外線硬化性アクリル樹脂(例えば、EMI社製 OPTCAST 3506 屈折率1.52、以下、パターン形成材料)をアプリケータを用いて他のガラス基板の表面に15μmの厚さに塗布し、それに凸版10を押し当てて、所定の圧力で圧着した後、分離させる。
これにより、凸版10の凸部12の頂部に、半硬化後の粘着層3より高屈折率であり、かつ紫外線硬化性を有するパターン形成材料15を付着させた後、粘着層3を形成した基板2に重ね合わせて、応用例1と同様にプレスを行う。
次に、図3に示すように、パターン形成材料15を粘着層3に埋め込み、そして凸版10を粘着層3にプレスした状態で、粘着層3に紫外線を、所定の時間照射する。
そして、上記紫外線照射処理(紫外線硬化過程)による粘着層3の硬化処理を行った後、凸版10を粘着層3から分離(引き剥がす)する。
【0029】
この結果、高屈折率を有するパターン形成材料15が、硬化された粘着層3に、所定の深さで埋め込まれ、かつ貼着された状態で転移し、図1に示すような厚膜パターン4が基板2表面に安定して形成されることにより、微細な光導波路を得ることができる。
そして、図4に示すように、粘着層3と同様な、厚膜パターン4に比較して低屈折率を有し、紫外線硬化性の膜形成材料5(粘着層3と同一の材料)を、粘着層3及び厚膜パターン4を被覆するように、アプリケータを用いて全面に塗布する。
次に、粘着層3及び厚膜パターン4の上面全体に被覆された膜形成材料5に、紫外線を所定の時間照射して硬化させることにより、膜形成材料5が硬化して、被覆膜となり、図4に示すように、凸版印刷により形成された厚膜パターン4を、微細な光導波路として形成することができる。
【0030】
ここで、各々の厚膜(粘着層3,厚膜パターン4,膜形成材料5)において、屈折率の異なる透明な樹脂を用いており、低屈折率樹脂を粘着層3及び膜形成材料5に用い、高屈折率樹脂をパターン形成材料15として用いている。ここで、粘着層3及び膜形成材料5は屈折率が同一であり、厚膜パターン4より、低屈折率の材料を用いる。
低屈折率樹脂としては、ポリオレフィン,ポリメチルメタクリレート,ポリカーボネート,ノルボルネン,ポリクリレート,ポリジメチルシロキサン,ポリフェニルエーテルなどの樹脂、及びこれらのフッ素化物を選択して使用することができる。
なお、上記光導波路作成に対して用いる場合には、特に、気泡を生じさせず、また導波路にゆがみを起こさせないようにするため、無溶剤で紫外線硬化可能な材料(低屈折率樹脂及び高屈折率樹脂)を使用することが望ましい。
【0031】
以上、本発明の一実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、凸版の頂部に付着させたパターン形成材料を、予め粘着層が形成された基板にプレスして転写することにより、パターン形成材料を粘着層に所定の深さに埋め込むことにより、膜厚及びパターンの幅において均一性のある厚膜パターンを形成でき、またパターン形成における材料に無駄のない、微細な厚膜パターンの形成を可能とする。
すなわち、本発明によれば、従来の印刷的形成方法を用い、リソグラフィ的形成方法に匹敵する微細パターン(厚膜パターン)を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による厚膜パターン形成基板(厚膜パターンが形成された基板)1の構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態による厚膜パターン形成基板の製造過程を説明するための、凸版10を含む断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態による厚膜パターン形成基板の製造過程を説明するための、凸版10を含む断面図である。
【図4】 本発明の光導波路の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 厚膜パターン形成基板
2 基板
3 粘着層
4 厚膜パターン
10 凸版
12 凸部
15 パターン形成材料
Claims (8)
- 基材と、
パターン形成材料により形成される厚膜パターンと、
該基材表面に塗布され、前記厚膜パターンを貼着する粘着層と
を有し、
前記厚膜パターンが、前記厚膜パターン形状に形成された凸版の凸部の頂部に付着されたペースト状の前記パターン形成材料を、前記粘着層に前記凸版をプレスして埋め込むことにより形成されていることを特徴とする被転写物。 - 前記粘着層が、前記パターン形成材料より、軟性が高いことを特徴とする請求項1記載の被転写物。
- 前記粘着層が、前記厚膜パターンの厚さと同程度の厚さに形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被転写物。
- パターン形成材料を貼着する粘着層を、所定の基材に形成する粘着層形成過程と、
パターン形成材料を、所定の厚膜パターンの形状の凸版の頂部に付着させる材料付着過程と、
前記凸版を前記粘着層に重ね合わせてプレスし、前記厚膜パターンに形成された凸版の凸部の頂部に付着したペースト状のパターン形成材料を粘着層に埋め込む重ね合わせ過程と、
前記凸版を前記粘着層から分離し、パターン形成材料を粘着層に貼着し、前記厚膜パターンを形成するパターン貼着過程と
を有することを特徴とする厚膜パターンの製造方法。 - 前記粘着層に熱硬化性の形成材料が用いられ、重ね合わせ過程が、該粘着層の形成材料を熱硬化する熱硬化過程を含んでいることを特徴とする請求項4記載の厚膜パターン製造方法。
- 前記粘着層に紫外線硬化性の形成材料が用いられ、重ね合わせ過程が、該粘着層の形成材料を紫外線硬化する紫外線硬化過程を含んでいることを特徴とする請求項4記載の厚膜パターン製造方法。
- 厚膜パターンが形成される基材と、
前記基材表面に塗布された粘着層と、
パターン形状の凸版から、パターン形成材料が前記粘着層に埋め込まれて貼着され、この粘着層が固化されて固定されたパターン形状パターン形成材料と
を有することを特徴とする厚膜パターン形成基板。 - 前記パターン形成材料が導電性材料であることを特徴とする請求項7記載の厚膜パターン形成基板。
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