JP4144265B2 - 電子部品の製造方法、電子部品製造用の母基板及び電子部品の中間成形物並びに電子部品 - Google Patents

電子部品の製造方法、電子部品製造用の母基板及び電子部品の中間成形物並びに電子部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面実装型水晶振動子などに代表される電子部品を製造するための方法、その電子部品の製造工程途中の成形物である母基板、及びその母基板を更に加工して得られる中間成形物、並びに最終製品としての電子部品に係る。特に、本発明は、電子部品の生産効率の向上を図るための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、モバイルコンピュータ等の情報機器や、携帯電話、自動車電話、ページングシステム等の移動体通信機器にあっては、装置の小型化が急速に進んでいる。このため、これらに用いられる水晶振動子などの電子部品にも更なる小型化が要求されている。
【0003】
この種の水晶振動子の構成としては、例えば特開平6−90135号公報に開示されているように、上部が開放された容器状のセラミックベースと、このセラミックベース内に導電性接着剤等により保持された水晶振動板(圧電素子)と、この水晶振動板を覆って振動子内部空間を密閉するようにセラミックベース上縁部に接合されたキャップとを備えている。また、セラミックベースの内部底面には水晶振動板が接続する電極が、セラミックベースの下面にはこの電極に繋がる導出端子が、セラミックベースの上端面にはキャップを溶接するためのシール用金属がそれぞれ設けられている。そして、一般に、これら電極、端子、シール用金属は金メッキ等が施されて酸化が防止されている。
【0004】
ところで、この種の水晶振動子の製造方法の一例として、個々独立したセラミックベースに対して水晶振動板を順に搭載していき、その後、各セラミックベース上縁部に対してキャップを接合していくといった手法が行われていた。例えば、ワーク搬送ライン上に、接着剤塗布ステーション、水晶振動板搭載ステーション、キャップ接合ステーションをそれぞれ設置しておき、個々のセラミックベースをワーク搬送ライン上で1個ずつ搬送しながら各ステーションでの作業を行って水晶振動子を製造している。つまり、個々の水晶振動子を個別に製造していくといった手法が一般的であった。
【0005】
しかしながら、上述した製造方法では、単位時間当たりに製造可能な水晶振動子の個数には限界があり、高い生産効率を実現することは困難であった。
【0006】
この課題を解決する手法として、例えば特開2001−217334号公報に開示されている製造方法がある。この公報に開示されている製造方法は、セラミックグリーンシート積層体の上面に多数の凹部をマトリックス状に形成しておき、これら各凹部内に水晶振動板を同時搭載するものである。つまり、セラミックベースをセラミックグリーンシート積層体上で多数個取りすることによって生産効率の向上を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにセラミックベースをセラミックグリーンシート積層体上で多数個取りする製造方法を水晶振動子の製造方法として適用した場合、以下に述べる課題があった。
【0008】
上述した如く、セラミックベースの各部に設けられている電極、端子、シール用金属には金メッキ等が施されている。そして、このメッキの膜厚を適切に得るためのメッキ法として電解メッキを使用することが掲げられるが、この電解メッキを使用する場合、このメッキを施す領域の各金属部分(下地金属)の全てが電気的に導通されている必要がある。このため、互いに隣り合う電極や端子やシール用金属を単に電気的に接続したのみでは、これら全体に良好なメッキ層が得られたとしても、そのままでは良好な周波数調整動作を行うことができない。何故なら、個々の水晶振動子に周波数調整装置を接続して周波数調整を行った場合、この調整すべき水晶振動子に対して電気的に接続している他の水晶振動子上の水晶振動板が短絡して影響を与えることになり、1個の水晶振動子のみの周波数測定や周波数調整を行うことができなくなってしまうからである。
【0009】
この課題を解決するために、電極、端子、シール用金属に対するメッキ処理工程の終了後に、全ての水晶振動子を切り離し(ブレイクし)、個々独立した水晶振動子に対して順に周波数調整動作を行うことも考えられる。
【0010】
しかしながら、これではセラミックベースをセラミックグリーンシート積層体上で多数個取りしたことの効果が半減してしまう。何故なら、各セラミックベースを切り離すことなしに周波数調整動作やキャップ接合動作を行えば、生産効率を更に向上させることができるが、これら周波数調整動作やキャップ接合動作の前に全ての水晶振動子を切り離したのでは、この効果を得ることができなくなってしまうからである。
【0011】
このような不具合は水晶振動子に限らず、半導体素子等の電子部品においても同様に生じるものである。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水晶振動子などの電子部品の製造に際し、セラミックベース等のベース部材を多数個取りすることによって生産効率の向上を図るようにしたものに対して、メッキ処理工程の後に全ての電子部品中間成形物(例えばキャップ搭載前のセラミックベース)を切り離すといった工程を要することなしに、検査工程などの後工程の実行を可能とした電子部品の製造方法及び電子部品製造用の母基板並びに電子部品の中間成形物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
上記の目的を達成するために、本発明は、セラミックグリーンシート積層体等で成る母基板内にマトリックス状に一体形成した複数のベース部材に対し、この母基板の状態でメッキ処理を行った後、母基板を分割して複数のベース部材が一体化された状態であっても検査工程が良好に行える状態とし、この検査工程の後に更に分割することで電子部品の完成品を得るようにしている。つまり、母基板の状態で金属部材(下地金属)の全てを導通させて電解メッキ処理を可能とすると共に、母基板を分割することにより上記導通状態を部分的解除して検査工程に支障を来さないようにしている。
【0014】
−解決手段−
具体的には、ベース部材に搭載部品が搭載されて成る電子部品の製造方法を前提とする。この電子部品の製造方法において、複数のベース部材を略平板状の母基板内にマトリックス状に一体形成する母基板成形工程と、上記母基板上に予め形成された下地金属形成領域に対してメッキ処理を行うメッキ処理工程と、上記母基板内にマトリックス状に一体形成されている複数のベース部材を列方向または行方向で切断することにより複数のベース部材が一列状に並んで一体化した電子部品中間成形物を得る第1の切断工程と、この第1の切断工程により得られた電子部品中間成形物上の各ベース部材に対して搭載部品を搭載する搭載工程と、上記電子部品中間成形物上の個々の搭載部品に対して検査を行う検査工程と、この検査工程の後、電子部品中間成形物を切断して最終製品としての電子部品を得る第2の切断工程とを備えさせている。
上記の母基板成形工程では、ベース部材(10)の内部に形成された搭載部品用の収容空間に形成された支持電極(12,13)が、ベース部材(10)の裏面に形成された導出端子(14,15)と接続され、マトリックス状に隣接するベース部材(10)の隣接する導出端子(14,15)同士が、キャスターレーション(G)で接続されると共に、縦方向、横方向、又は、斜め方向に隣接するキャスターレーション(G)同士が、それぞれのキャスターレーション(G)に接続された導出端子(14,15)相互間、アース端子(16,17)相互間、又は、これらの導出端子(14,15)とアース端子(16,17)との相互間を接続する配線を介して接続される上記母基板(E)を成形する。
また、上記のメッキ処理工程における下地金属形成領域は、上記支持電極(12,13)と上記導出端子(14,15)とでなるか、又は、上記支持電極(12,13)と上記導出端子(14,15)と上記アース端子(16,17)とでなる。
また、上記の第1の切断工程では、複数のベース部材(10)を、互いに隣接するベース部材(10)における導出端子(14,15)同士が非導通となるように、列方向または行方向で切断する。
【0015】
この特定事項により、母基板成形工程から搭載工程までの間は、複数のベース部材が一体化された状態で各工程が行われるため、生産効率が高く維持される。また、メッキ処理工程においては、マトリックス状に一体形成された複数のベース部材に対して同時にメッキ処理が実行される。特に、電解メッキを使用する場合には、全ての下地金属が互いに導通するようにしておくことによってメッキ処理が同時に行える。そして、切断工程では、一部の導通が解除されることによって後段の検査工程が良好に行えるように母基板から電子部品中間成形物に分割される。言い換えると、切断工程によって母基板から電子部品中間成形物に分割した際に検査工程が良好に行えるよう導通が解除される形態で予め上記下地金属のパターン(配線パターン)が設計されている。これにより、複数のベース部材が一体化された状態で良好な検査工程が行えることになる。以上の結果、搭載工程及び検査工程では、複数のベース部材が一体化された状態で各工程が行われるため、これら工程においても生産効率が高く維持される。
【0016】
また、上記製造方法において、搭載工程と第1の切断工程との順序を入れ換えても同様の作用を得ることができる。
【0017】
また、具体的には、搭載部品として水晶振動板を採用し、検査工程においてこの水晶振動板の周波数調整動作を行うようにしている。つまり、水晶振動子等の製造方法として本発明を適用している。
【0018】
上記製造方法に使用される母基板も本発明の技術的思想の範疇である。つまり、ベース部材の外縁形状に沿って列方向及び行方向に延びる切断溝が形成されており、これら列方向及び行方向に延びる切断溝のうち一方は母基板両端間に亘る全体に形成されている一方、他方は母基板両端から後退した位置に形成されているものである。つまり、第1の切断工程では、前者の切断溝に沿って母基板が分割されて電子部品中間成形物を得る。一方、第2の切断工程では、後者の切断溝に沿って電子部品中間成形物が分割されて電子部品を得る。つまり、母基板に形成されている切断溝の形状を見れば、上記製造方法によって電子部品を製造するための母基板であることや、その後の切断工程順序を判断することができる。
【0019】
更に、上記製造方法における切断工程によって得られた電子部品中間成形物も本発明の技術的思想の範疇である。つまり、母基板から切断された際の切断面に、母基板の状態であったときに隣接するベース部材に対して導通するための配線パターンの端縁が臨んでいるものである。つまり、母基板が分割されて得られた電子部品中間成形物の切断面に臨む配線パターンを見れば、上記製造方法によって電子部品を製造するための電子部品中間成形物であると判断することができる。
【0020】
加えて、上記製造方法によって得られた電子部品も本発明の技術的思想の範疇である。つまり、第1の切断工程において切断された際の切断面に、切断前の状態であったときに隣接するベース部材に対して導通するための配線パターンの端縁が臨んでいるものである。つまり、最終製品としての電子部品の切断面に臨む配線パターンを見れば、上記製造方法によって製造された電子部品であると判断することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本形態では、表面実装型の水晶振動子に本発明を適用した場合について説明する。
【0022】
−水晶振動子の構成説明−
図1は本実施形態に係る水晶振動子1の分解斜視図である。この図に示すように、本水晶振動子1は、ベース部材としてのセラミックベース10と、このセラミックベース10の中に収納される本発明でいう搭載部品としての水晶振動板3と、セラミックベース10の内部を気密封止するキャップ2とを備えている。セラミックベース10は、アルミナ等のセラミックスからなり、上部が開口した直方体形状であって、開口縁部の全周囲に亘ってタングステンやニッケル等の金属層11がメタライズ技術、メッキ技術を用いて形成されている。具体的に、本形態に係る金属層11は、ニッケル層の表面に金メッキが施された構成となっている。尚、この金属層11に代えてコバール材等の金属リングを用いてもよい。また、ガラス封止や樹脂封止によってキャップ2がセラミックベース10に接合されるものでは、この金属層11は形成されない。
【0023】
また、このセラミックベース10の内部には水晶振動板3を電気的且つ機械的に接合する支持電極12,13が形成されており、これら各支持電極12,13は周知のセラミック積層技術を用いた内部配線を介してセラミックベース10の裏面10aの導出端子14,15(図4参照)に引き出されている。また、これら支持電極12,13及び導出端子14,15にも金メッキが施されている。尚、本形態の水晶振動子1は、直方体形状であって、長辺側寸法が5.0mm、短辺側寸法が3.2mm、高さ寸法が0.75mmとなっている。水晶振動子1の形状及び各部の寸法はこれに限るものではない。
【0024】
水晶振動板3は矩形状のATカット水晶板であり、表裏面に励振電極31(裏面側の励振電極は図示せず)が形成され、それぞれ支持電極12,13に導電性接合材(図示せず)により接続されるよう一端部に引き出されている。
【0025】
キャップ2は、金属板あるいはセラミック板等からなっている。具体的に、本形態に係るキャップ2は、ニッケル、コバール、ニッケル、錫が順に積層されてなるクラッド材によって構成されており、不活性ガス雰囲気中あるいは減圧雰囲気中でキャップ2の下面の錫がセラミックベース10の金属層11に溶接接合される。接合方法は周知の加熱炉を使用したろう接法が用いられる。また、キャップ2がセラミック板の場合にはガラス封止や樹脂封止による接合方法が採用される。
【0026】
−水晶振動子の製造方法の説明−
次に、本形態の特徴とする上記水晶振動子1の製造方法について図2のフローチャート及び図3以下の図面に沿って説明する。
【0027】
先ず、アルミナ系セラミック等を含んだ所定形状の2枚のセラミックグリーンシートの作製を行う(ステップST1)。
【0028】
次に、セラミックグリーンシートにパンチングを行い、図3に示すように、所定形状のセラミックグリーンシート10a,10bを形成する。この際、一方(上側)のセラミックグリーンシート10aには、水晶振動板3の収容空間を形成するための開口A,A,…がマトリックス状に形成される。図3に示すものでは、8行4列の合計32個の開口A,A,…が形成されている。
【0029】
その後、他方(下側)のセラミックグリーンシート10bの所定箇所にはスルーホールB1,B1,…、B2,B2,…が形成される(ステップST2)。これらスルーホールのうち一部のスルーホールB1,B1,…は、上記金属層11をセラミックベース10下面のアース端子16,17(図4参照)に接続するための導電材料が充填されるものである。他のスルーホールB2,B2,…は、上記支持電極12,13とセラミックベース10下面の導出端子14,15とを接続するための導電材料が充填されるものである。
【0030】
図4(a)はブレイク前(切り離し前)の各セラミックベース10,10,…であって、導出端子14,15及びアース端子16,17がそれぞれ形成された状態の下面を示している。この図では導出端子14,15に斜線を付している。このようにセラミックベース10の下面には導出端子14,15及びアース端子16,17(図中で斜線を付していない端子)がそれぞれ2個ずつセラミックベース10下面の対角線方向で対向した位置に形成されている。そして、一方のスルーホールB1の一端はアース端子16,17に対向する位置で開放し、他端は金属層11に対向する位置で開放している。つまり、上側のセラミックグリーンシート10aにも同様のスルーホール(図示省略)が連続形成されており、その一端が金属層11に対向する位置で開放している。これにより、このスルーホールB1内の導電材料によってアース端子16,17と金属層11とが導通するようになっている。また、他方のスルーホールB2の一端は導出端子14,15に対向する位置で開放し、他端は支持電極12,13に対向する位置で開放している。つまり、このスルーホールB2内の導電材料によって導出端子14,15と支持電極12,13とが導通するようになっている。これら端子14,15,16,17は、後述するパターン印刷工程(ステップST4)において形成される。
【0031】
尚、上記セラミックグリーンシート10a,10bは、例えば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合して泥漿状となすとともに周知のドクタブレード法を採用してシート状に形成し、これに例えば打ち抜き金型を用いて打ち抜き加工を施すことにより所定の形状に形成される。
【0032】
次に、上記各スルーホールB1,B1,…、B2,B2,…に導電材料としてW、Mo等を含んだ導体ペーストを充填するスルーホール印刷を行う(ステップST3)。また、ステップST4では、上述した各端子14,15,16,17の下地金属層の形成と同時に、このセラミックグリーンシート10bに対して、同一セラミックベース10内で対向する一対のアース端子16,17同士を接続する配線パターンが形成される。つまり、この一対のアース端子16,17同士は、それぞれが繋がるスルーホールB1,B1内の導電材料と金属層11とを介して互いに導通した状態となる。図4(a)は、これらアース端子16,17同士の導通状態を模式的に破線で示している。
【0033】
また、セラミックベース10のコーナ部に形成されているキャスターレーションG内面の下面側半分(下側のセラミックグリーンシート10bにおけるキャスターレーションGの内面)には周方向に亘ってW等の導電材料が形成されており、これによって、このキャスターレーションGに臨む各端子14,15,16,17同士が導通するようになっている。
【0034】
一方、別のセラミックグリーンシート10aには、Ni等を含んだ導体ペーストをスクリーン印刷し、電解メッキ用の所定の配線パターンを印刷する(ステップST5)。図5は、この配線パターンが印刷された後のセラミックグリーンシート10aがもう一方のセラミックグリーンシート10b上に重ね合わされた状態を示す平面図である。この図では配線パターン部分に破線の斜線を付している。このようにして、セラミックグリーンシート10a上には上記金属層11の下地となる配線パターンが形成されている。また、この配線パターンの一部は、セラミックグリーンシート10aの外縁部分であって、ブレイク時に除去される捨て代領域Dにも跨って形成されている。
【0035】
その後、上記スルーホール印刷や各配線パターンが印刷されたグリーンシート10a,10b同士を積層して、加熱しながら加圧する熱圧着を行い、本発明でいう略平板状の母基板としてのセラミックグリーンシート積層体E(以下、セラミック積層体という)が製造される(ステップST6)。
【0036】
これによりセラミック積層体Eの上面には水晶振動板収納用の凹部A’(図5参照)が形成されることになる。尚、セラミックグリーンシート10a,10bの積層動作は、具体的には、各セラミックグリーンシート10a,10bに印刷した金属ペーストを例えば温風乾燥や赤外線乾燥などにより乾燥させた後、セラミックグリーンシート10aの下面にバインダおよび溶剤を含有する接着剤を塗布するとともに、セラミックグリーンシート10b上にセラミックグリーンシート10aを重ね、これらを例えば加熱装置を備えた油圧プレス装置により上下から加熱しながらプレスして圧着する方法が採用され得る。
【0037】
次に、作製される水晶搭載端子1の外周枠に沿って、カッター刃やプレス金型等によりブレイク(分割)用の切込み(切断溝)Cを形成する(ステップST7)。図6は、この切込みCを形成したセラミック積層体Eを示す斜視図である。この図に示すように、切込みCは、行方向(図6における矢印α方向)ではセラミック積層体Eの両端に亘って形成されている。一方、列方向(図6における矢印β方向)では上記捨て代領域Dを除いた部分のみに形成されている。
【0038】
その後、所定雰囲気中において前記セラミック積層体Eを所定温度で焼成処理を行うと、セラミックグリーンシート10a,10bが一体化されてセラミック積層体Eとして形成される(ステップST8)。以上が、本発明でいう母基板成形工程である。
【0039】
この状態では、上述したように、キャスターレーションGに臨む各端子14,15,16,17同士が導通しており、且つ同一セラミックベース10内で対向する一対のアース端子16,17同士が配線パターン(図4(a)の破線参照)を介して導通している。このため、キャスターレーションGに臨む各端子14,15,16,17を一組とした複数の導通体のうち図4(a)において破線の延長方向にあるもの同士が互いに導通することになる。また、金属層11は、スルーホールB1,B1内の導電材料を介してアース端子16,17に導通していると共に、各金属層11,11,…同士は、後述するようにセラミックグリーンシート10aの外縁部分の捨て代領域Dに形成された配線パターンによって導通している。このため、本発明でいう下地金属形成領域を構成する上記金属層11、支持電極12,13、導出端子14,15、アース端子16,17が互いに電気的に導通した状態となっている。
【0040】
次に、上記配線パターンが形成された部分に対する電解メッキ法による金メッキ(本発明でいうメッキ処理工程)が行われる(ステップST9)。上述した如く、スルーホール印刷やアース端子16,17同士を接続する配線パターンが形成されていることにより、上記金属層11、支持電極12,13、導出端子14,15、アース端子16,17が互いに電気的に導通されている。このため、これら各部に対して同時に金メッキを施すことができる。つまり、同一セラミックベース10内のアース端子16,17同士は、図4(a)に破線で示した配線パターンによって導通しており、また、セラミックベース10のコーナ部に形成されているキャスターレーションG内面の周方向に亘ってW等の導電材料が形成されており、これによって、このキャスターレーションGに臨む各端子14,15,16,17同士が導通している。その結果、本発明でいう下地金属形成領域を構成する上記金属層11、支持電極12,13、導出端子14,15、アース端子16,17が互いに電気的に導通して同時に電解メッキ法による金メッキを施すことが可能となる。
【0041】
この金メッキ作業の後、本形態の特徴とする動作の一つである本発明でいう第1の切断工程としての第1ブレイクが行われる(ステップST10)。この第1ブレイクとは、図4(b)及び図7に示すように、セラミック積層体Eを、行方向に延びる切込みCに沿ってブレイクし、複数(本形態では4個)のセラミックベース10,10,…が一列状に繋がって成る短冊状のブレイク積層体F,F,…に分割するものである。この分割により、各セラミックベース10,10,…上の導出端子14,15同士は非導通状態となる。また、この第1ブレイクによって発生した捨て代領域D1,D1はそのまま廃棄される。このようにして得られたブレイク積層体Fは、その切断面に、セラミック積層体Eの状態であったときに隣接するセラミックパッケージ10に対して導通するための配線パターンの端縁が臨んでいる。
【0042】
その後、各セラミックベース10,10,…に対する水晶振動板3,3,…の搭載動作(搭載工程)に移る(ステップST11)。この動作は、短冊状のブレイク積層体Fとして一列状に繋がっているセラミックベース10,10,…のそれぞれに対して水晶振動板3,3,…を同時に搭載するものである。この搭載動作としては、例えば、図8に示すように、複数個の水晶振動板3,3,…を一列状に同時吸着可能な複数の吸着部41,41,…を備えた搭載装置4を利用することにより、セラミックベース10,10,…のそれぞれに対して水晶振動板3,3,…を同時に搭載する。この構成の場合、搭載装置4の複数の吸着部41,41,…同士の間のピッチt1は、水晶振動板3,3同士の間のピッチt2に一致させておく。これによれば、1個のセラミックベース10に対する水晶振動板3の搭載位置を精度高く位置決めするのみで、全てのセラミックベース10,10,…に対する各水晶振動板3,3,…の搭載位置を精度高く得ることが可能になる。
【0043】
この搭載動作の一例として、図7において一部のブレイク積層体Fに仮想線で示すように、捨て代領域D2にブレイク積層体Fの長手方向に延びる長孔Hを形成しておき(図8参照)、水晶搭載装置4の基板42上に、この長孔Hに挿通されるピン43を設けておく。そして、このピン43が長孔Hに挿通するように基板42上にブレイク積層体Fを設置し、その設置位置を適切に調整して、セラミックベース10に対する水晶振動板3の搭載位置を精度高く位置決めする。この基板42上におけるブレイク積層体Fの位置決めは例えば画像認識などの手法を用いて行う。
【0044】
尚、セラミックベース10の内部の水晶収容空間の形状と水晶振動板3の形状との関係は、水晶振動板3の各辺と水晶収容空間の内壁との間隔が少なくとも0.15mm以上確保されるように設定しておく。
【0045】
このようにしてブレイク積層体Fの全てのセラミックベース10,10,…に対して水晶振動板3,3,…を搭載した後、各水晶振動板3に対する周波数調整動作(本発明でいう検査工程)に移る(ステップST12)。この周波数調整動作では、個々の水晶振動板3に対して順に周波数調整を行っていく。この際、上述した如く第1ブレイクが行われたことにより、同一のブレイク積層体F上で互いに隣接するセラミックベース10,10の導出端子14,15同士は非導通状態となっているため、個々の水晶振動板3に対して独立して周波数調整動作を実行することができる。この周波数調整動作の一例として、セラミックパッケージ10を上下反転させ下側からの金属蒸着等によって周波数調整を行う場合には、金属層11と周波数調整装置との間で短絡しないように、金属層11に絶縁処理を行うことになる。
【0046】
以上の周波数調整動作によって全ての水晶振動板3,3,…に対して周波数調整が行われた後、キャップ封止動作に移る(ステップST13)。このキャップ封止動作においても、上記水晶振動板3,3,…の搭載動作の場合と同様に、ブレイク積層体Fとして一列状に繋がっているセラミックベース10,10,…のそれぞれに対してキャップ2,2,…を同時に搭載する。この搭載動作としては、例えば、複数個のキャップ2,2,…を一列状に同時吸着可能な複数の吸着部を備えた搭載装置を利用することにより、セラミックベース10,10,…のそれぞれに対してキャップ2,2,…を同時に搭載する。この構成の場合、搭載装置の複数の吸着部同士の間のピッチは、水晶振動板3,3同士の間のピッチに一致させておく。これによれば、1個のセラミックベース10に対するキャップ2の搭載位置を精度高く位置決めするのみで、全てのセラミックベース10,10,…に対する各キャップ2,2,…の搭載位置を精度高く得ることが可能になる。この状態で、上述した加熱炉を使用したろう接法を用いてセラミックベース10の上縁にキャップ2を接合し、セラミックベース10の内部を封止する。
【0047】
このキャップ封止動作の後、本発明でいう第2の切断工程としての第2ブレイクが行われる(ステップST14)。この第2ブレイクとは、短冊状のブレイク積層体Fを切り込みCに沿って更に分割して、複数の水晶振動子1,1,…を得る工程である。これにより、1個のブレイク積層体Fから4個の水晶振動子1,1,…を得ることができる。
【0048】
以上説明したように、本形態に係る水晶振動子製造方法によれば、セラミック積層体Eの成形工程からキャップ搭載工程までの間は、複数のセラミックベース10,10,…が一体化された状態で各工程が行われるため、生産効率が高く維持される。つまり、第1ブレイク工程によってセラミック積層体Eからブレイク積層体F,F,…に分割した後に周波数調整工程が良好に行えるよう導通が解除される形態で予め上記配線パターンが設計されている。このため、複数のセラミックベース10,10,…に対する電解メッキ法による金メッキを同時に実行可能としながらも、複数のセラミックベース10,10,…が一体化された状態で良好な周波数調整工程を行うことができる。
【0049】
(配線パターンの変形例)
次に、配線パターンの変形例について説明する。図9(a)は、第1の変形例におけるブレイク前の各セラミックベース10,10,…であって、導出端子14,15及びアース端子16,17がそれぞれ形成された状態の下面を示す図である。この図においても、セラミックグリーンシート10bに形成された配線パターンを破線で示している。このように、本形態では、図中の上下方向で隣り合うセラミックベース10,10の導出端子14,15同士が配線パターンによって導通されることによって、支持電極12,13、導出端子14,15、アース端子16,17が互いに電気的に導通されている。詳しくは、本変形例のものは、セラミックベース10の開口縁部に金属層を備えておらず、ガラス封止や樹脂封止によってキャップ2がセラミックベース10に接合されるものである。そして、セラミックベース10のコーナ部に形成されているキャスターレーションG内面の下面側半分(下側のセラミックグリーンシート10bにおけるキャスターレーションGの内面)に、周方向に亘ってW等の導電材料が形成されており、これによって、このキャスターレーションGに臨む各端子14,15,16,17同士が導通するようになっている。
【0050】
本例では、キャスターレーションGに臨む各端子14,15,16,17を一組とした複数の導通体のうち図9(a)において左右で隣接するもの同士が互いに導通することになる。このため、本発明でいう下地金属形成領域を構成する上記支持電極12,13、導出端子14,15、アース端子16,17が互いに電気的に導通した状態となっている。このため、これら各部に対して同時に金メッキを施すことができる。
【0051】
図9(b)は、セラミック積層体Eを第1ブレイクによって短冊状とされたブレイク積層体Fの下面を示している。この分割により、各セラミックベース10,10,…上の導出端子14,15同士は非導通状態となる。このため、個々の水晶振動板3に対して独立して正確な周波数調整動作を実行することができる。
【0052】
更に、図9(c)は、ブレイク積層体Fを第2ブレイクによって得られた水晶振動子1の下面を示している。
【0053】
図10(a)は、第2の変形例におけるブレイク前の各セラミックベース10,10,…であって、導出端子14,15及びアース端子16,17がそれぞれ形成された状態の下面を示す図である。この図においても、セラミックグリーンシート10bに形成された配線パターンを破線で示している。このように、本形態では、図中の上下方向で隣り合うセラミックベース10,10の一方の導出端子15と一方のアース端子17とが配線パターンによって導通されることによって、金属層11、支持電極12,13、導出端子14,15、アース端子16,17が互いに電気的に導通されている。
【0054】
具体的には、同一キャスターレーションGに臨む各導出端子14,14,15,15を一組とした複数の導通体と、同一キャスターレーションGに臨む各アース端子16,16,17,17を一組とした複数の導通体とが図10(a)において左右で導通することになる。また、導出端子14,14,15,15が臨むキャスターレーションGの内面にあっては下面側半分(下側のセラミックグリーンシート10bにおけるキャスターレーションGの内面)に導電材料が形成されている。これに対し、アース端子16,16,17,17が臨むキャスターレーションGの内面にあってはその全体(各セラミックグリーンシート10a,10bにおけるキャスターレーションGの内面)に導電材料が形成されて金属層11に導通している。このため、本発明でいう下地金属形成領域を構成する上記金属層11、支持電極12,13、導出端子14,15、アース端子16,17が互いに電気的に導通した状態となっている。このため、これら各部に対して同時に金メッキを施すことができる。
【0055】
図10(b)は、セラミック積層体Eを第1ブレイクによって短冊状とされたブレイク積層体Fの下面を示している。この分割により、各セラミックベース10,10,…上の端子15,17同士は非導通状態となる。このため、個々の水晶振動板3に対して独立して正確な周波数調整動作を実行することができる。
【0056】
更に、図10(c)は、ブレイク積層体Fを第2ブレイクによって得られた水晶振動子1の下面を示している。
【0057】
図11(a)は、第3の変形例におけるブレイク前の各セラミックベース10,10,…であって、導出端子14,15が形成された状態の下面を示す図である。この図に示すように、本例のものはアース端子を有しない2端子タイプのものである。この図においても、セラミックグリーンシート10bに形成された配線パターンを破線で示している。このように、本形態では、図中の上下方向で隣り合うセラミックベース10の導出端子15,16同士が配線パターンによって導通されることによって、金属層11、支持電極12,13、導出端子14,15が互いに電気的に導通されている。このため、これら各部に対して同時に金メッキを施すことができる。
【0058】
図11(b)は、セラミック積層体Eを第1ブレイクによって短冊状とされたブレイク積層体Fの下面を示している。この分割により、各セラミックベース10,10,…上の導出端子14,15同士は非導通状態となる。このため、個々の水晶振動板3に対して独立して正確な周波数調整動作を実行することができる。
【0059】
更に、図11(c)は、ブレイク積層体Fを第2ブレイクによって得られた水晶振動子1の下面を示している。
【0060】
−その他の実施形態−
上記実施形態では、水晶振動子の製造方法として本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、半導体素子等の各種電子部品の製造方法として適用することが可能である。
【0061】
また、上記実施形態例では、セラミック積層体Eは2枚のセラミックグリーンシート10a,10bを積層することによって製作されていたが、3枚以上のセラミックグリーンシートによってセラミック積層体を構成したり、セラミック単層体を使用してもよい。
【0062】
また、本発明では、水晶振動板3の搭載工程と第1ブレイク工程(第1の切断工程)との順序を入れ換えても同様の効果を奏することができる。
【0063】
更に、上記実施形態ではブレイク用の切込みCを予め形成しておき、この切込みCに沿ってセラミック積層体Eを分割していたが、この切込みCを形成しておくことなしに、レーザ等の手段を用いてセラミック積層体Eを切断してブレイク積層体Fや水晶振動子1を得るようにしてもよい。
【0064】
加えて、上記実施形態では、セラミックパッケージ10に対してキャップ2を錫封止していたが、金−錫による封止など種々の封止構造を採用することが可能である。
【0065】
また、セラミックパッケージ10に対するキャップ2の接合方法としては上述した加熱炉を使用したろう接法に限らない。例えば、封止材料として銀ろう等の高融点ろう材を使用した場合にはレーザ溶接や電子ビーム溶接等を用いることも可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、セラミックグリーンシート積層体等で成る母基板内にマトリックス状に一体形成した複数のベース部材に対し、この母基板の状態でメッキ処理を行った後、母基板を分割して複数のベース部材が一体化された状態であっても検査工程が良好に行える状態とし、この検査工程の後に更に分割することで電子部品の完成品を得るようにしている。このため、母基板成形工程から搭載工程までの間は、複数のベース部材が一体化された状態で各工程が行われるため、生産効率が高く維持される。つまり、第1の切断工程によって母基板から電子部品中間成形物に分割した後に検査工程が良好に行えるよう導通が解除される形態で予め下地金属形成領域が設計されている。このため、複数のベース部材に対する電解メッキ法による金メッキ等を同時に実行可能としながらも、複数のベース部材が一体化された状態で良好な検査工程を行うことができ、電子部品の生産効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る水晶振動子の分解斜視図である。
【図2】水晶振動子の製造方法を説明するためのフローチャート図である。
【図3】各セラミックグリーンシートを示す斜視図である。
【図4】(a)は、ブレイク前の各セラミックベースであって、導出端子及びアース端子がそれぞれ形成された状態の下面を示す図、(b)は、セラミック積層体を第1ブレイクによって分割して短冊状とされたブレイク積層体の下面を示す図、(c)は、ブレイク積層体を第2ブレイクによって分割して得られた水晶振動子の下面を示す図である。
【図5】配線パターンが印刷された後のセラミックグリーンシートがもう一方のセラミックグリーンシート上に重ね合わされた状態を示す平面図である。
【図6】切込みを形成した後のセラミック積層体を示す斜視図である。
【図7】第1ブレイク後のブレイク積層体を示す斜視図である。
【図8】水晶搭載装置による水晶振動板の搭載動作を説明するための図である。
【図9】配線パターンの第1変形例における図4相当図である。
【図10】配線パターンの第2変形例における図4相当図である。
【図11】配線パターンの第3変形例における図4相当図である。
【符号の説明】
1 水晶振動子(電子部品)
3 水晶振動板(搭載部品)
10 セラミックベース(ベース部材)
E セラミック積層体(母基板)
F ブレイク積層体(電子部品中間成形物)

Claims (6)

  1. ベース部材(10)に搭載部品が搭載されて成る電子部品の製造方法であって、
    複数のベース部材(10)を略平板状の母基板(E)内にマトリックス状に一体形成する母基板成形工程であり、ベース部材(10)の内部に形成された搭載部品用の収容空間に形成された支持電極(12,13)が、ベース部材(10)の裏面に形成された導出端子(14,15)と接続され、マトリックス状に隣接するベース部材(10)の隣接する導出端子(14,15)同士が、キャスターレーション(G)で接続されると共に、縦方向、横方向、又は、斜め方向に隣接するキャスターレーション(G)同士が、それぞれのキャスターレーション(G)に接続された導出端子(14,15)相互間、アース端子(16,17)相互間、又は、これらの導出端子(14,15)とアース端子(16,17)との相互間を接続する配線を介して接続される上記母基板(E)を成形する上記母基板成形工程と、
    上記母基板(E)上に予め形成された上記支持電極(12,13)と上記導出端子(14,15)とでなる、又は、上記支持電極(12,13)と上記導出端子(14,15)と上記アース端子(16,17)とでなる下地金属形成領域に対してメッキ処理を行うメッキ処理工程と、
    上記母基板(E)内にマトリックス状に一体形成されている複数のベース部材(10)を、互いに隣接する該ベース部材(10)における導出端子(14,15)同士が非導通となるように、列方向または行方向で切断することにより複数のベース部材(10)が一列状に並んで一体化した電子部品中間成形物を得る第1の切断工程と、
    この第1の切断工程により得られた電子部品中間成形物上の各ベース部材(10)に対して搭載部品を搭載する搭載工程と、
    上記電子部品中間成形物上の個々の搭載部品に対して検査を行う検査工程と、この検査工程の後、電子部品中間成形物を切断して最終製品としての電子部品を得る第2の切断工程とを備えていることを特徴とする電子部品の製造方法。
  2. ベース部材(10)に搭載部品が搭載されて成る電子部品の製造方法であって、
    複数のベース部材(10)を略平板状の母基板(E)内にマトリックス状に一体形成する母基板成形工程であり、ベース部材(10)の内部に形成された搭載部品用の収容空間に形成された支持電極(12,13)が、ベース部材(10)の裏面に形成された導出端子(14,15)と接続され、マトリックス状に隣接するベース部材(10)の隣接する導出端子(14,15)同士が、キャスターレーション(G)で接続されると共に、縦方向、横方向、又は、斜め方向に隣接するキャスターレーション(G)同士が、それぞれのキャスターレーション(G)に接続された導出端子(14,15)相互間、アース端子(16,17)相互間、又は、これらの導出端子(14,15)とアース端子(16,17)との相互間を接続する配線を介して接続される上記母基板(E)を成形する上記母基板成形工程と、
    上記母基板(E)上に予め形成された上記支持電極(12,13)と上記導出端子(14,15)とでなる、又は、上記支持電極(12,13)と上記導出端子(14,15)と上記アース端子(16,17)とでなる下地金属形成領域に対してメッキ処理を行うメッキ処理工程と、
    上記母基板(E)上の各ベース部材(10)に対して搭載部品を搭載する搭載工程と、
    上記母基板(E)内にマトリックス状に一体形成されている複数のベース部材(10)を、互いに隣接する該ベース部材(10)における導出端子(14,15)同士が非導通となるように、列方向または行方向で切断することにより複数のベース部材(10)が一列状に並んで一体化した電子部品中間成形物を得る第1の切断工程と、
    この第1の切断工程により得られた電子部品中間成形物上の個々の搭載部品に対して検査を行う検査工程と、
    この検査工程の後、電子部品中間成形物を切断して最終製品としての電子部品を得る第2の切断工程とを備えていることを特徴とする電子部品の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の電子部品の製造方法において、
    搭載部品は水晶振動板であって、検査工程においてこの水晶振動板の周波数調整動作を行うことを特徴とする電子部品の製造方法。
  4. 上記請求項1または2記載の電子部品の製造方法に使用される母基板であって、
    ベース部材の外縁形状に沿って列方向及び行方向に延びる切断溝が形成されており、これら列方向及び行方向に延びる切断溝のうち一方は母基板両端間に亘る全体に形成されている一方、他方は母基板両端から後退した位置に形成されていることを特徴とする電子部品製造用の母基板。
  5. 上記請求項1または2記載の電子部品の製造方法における切断工程によって得られた電子部品中間成形物であって、
    母基板から切断された際の切断面に、母基板の状態であったときに隣接するベース部材に対して導通するための配線パターンの端縁が臨んでいることを特徴とする電子部品中間成形物。
  6. 上記請求項1または2記載の電子部品の製造方法によって得られる電子部品であって、
    第1の切断工程において切断された際の切断面に、切断前の状態であったときに隣接するベース部材に対して導通するための配線パターンの端縁が臨んでいることを特徴とする電子部品。
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