JP4144237B2 - 液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶性化合物に関する。液晶性化合物は、液晶相を有する化合物と液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用である化合物との総称である。さらに詳しくは、負の誘電率異方性値(Δε)を有する液晶性化合物、この化合物を含有する液晶組成物、およびこの液晶組成物を含有する液晶表示素子に関する。なお、液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と表記することがある。式(1)で表される化合物を化合物(1)と表記することがある。式(3)〜(13)で表わされる化合物についても同様に表記することがある。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子の消費電力をさげるためには、しきい値電圧(Vth)の小さい液晶組成物が適している。しきい値電圧は、誘電率異方性(Δε)と弾性定数(K)との関数である(M. F. Leslie, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1970, 12, 57)。式中、ε0は真空の誘電率である。したがって、消費電力をさげるには、Δεを大きくするか、Kを小さくすればよい。Kを調整するのは一般的に困難であるから、Δεを大きくする方法が採用される。
Vth=π(K/ε0Δε)1/2
【0003】
液晶表示素子における問題点は、狭い視野角度である。これを改善するため、インプレイン・スイッチング表示素子(IPS)が1995年に、垂直配向(VA)モードを用いた素子が1997年に提案された(液晶討論会, 2A07, 1995; ASIA DISPLAY' 95, 557, 1995; ASIA DISPLAY' 95, 1995; SID 97 DIGEST, 1997, 845)。IPSでは組成物のΔεが正と負のどちらであっても活用できるが、VAモードの素子にはΔεが負の組成物を用いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このように素子に必要な特性を鑑み、負に大きな誘電率異方性を有し、さらに大きな比抵抗と大きな電圧保持率を有し、他の液晶性化合物との相溶性に優れ、化学的に安定である液晶性化合物、これを含有する液晶組成物、およびこの組成物を含有する液晶表示素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、この目的を達成するために鋭意検討した。その結果、特定の1,4−フェニレンを持つ化合物が、上記の課題を解決することを見出し、本発明を完成した。本発明は第1項〜第18項で表される。
【0006】
1.式(1)で表される化合物。
Figure 0004144237
上式において、RaおよびRbは独立して炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよいが、−O−と−O−とが隣接することはなく、このアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
【0007】
RaおよびRbは、好ましくは、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルコキシ、アルケニル、アルキニル、アルケニルオキシ、アルキニルオキシである。少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられたこれらの基も好ましい。これらの基は分岐よりも直鎖の方が好ましい。−CH=CH−はトランス型が好ましい。好ましいハロゲンはフッ素または塩素である。これらの置換位置はω位が好適である。特に好ましいRaおよびRbはアルキル、アルコキシまたはアルケニルである。
【0008】
環A1、A2、A3およびA4の少なくとも1つは、式(2−1)または式(2−2)で表される1,4−フェニレンであり、他の環はシクロヘキサン−1,4
Figure 0004144237
−ジイル、シクロヘキセン−1,4−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、または1,4−フェニレンであり、これらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。シクロヘキサン−1,4−ジイルおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルはシス型よりもトランス型の方が好ましい。
他の環がシクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−1,4−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルである化合物は小さい屈折率異方性(Δn)を有する。
【0009】
1、Z2およびZ3は独立して単結合、−(CH22−、−(CH24−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CF=CF−、−CH=CH−、または−C≡C−である。−CF=CF−および−CH=CH−はトランス型が好ましい。
1、Z2およびZ3が独立して単結合、−(CH22−、−(CH24−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CF=CF−、または−CH=CH−である化合物は粘度(η)が小さい。Z1、Z2およびZ3が独立して単結合、−(CH22−、−(CH24−、−CF2O−、または−OCF2−であり、かつ、RaおよびRbがアルキル、アルコキシまたはアルケニルである化合物の粘度は特に小さい。
mおよびnは独立して0または1である。
【0010】
2.mが0であり、nが0である第1項に記載の二環化合物。この化合物は、Δεが負に大きく、粘度が低く、相溶性が極めて良好である。この化合物は組成物に混合すると組成物のΔεを維持しながら粘度を下げるので、高速応答用に適している。
3.mが1であり、nが0である第1項に記載の三環化合物。この化合物は、Δεが負に大きく、液晶相を示す温度範囲が比較的広い。この化合物は組成物に混合すると組成物の透明点を低下させずにΔεを大きくするので、低電圧駆動用に適している。
4.mが1であり、nが1である第1項に記載の四環化合物。この化合物は、Δεが負に大きく、液晶相を示す温度範囲が比較的広い。この化合物は組成物に混合すると組成物のΔεを大きくし、液晶相の温度範囲を高温側に拡大する。
【0011】
5.RaおよびRbがアルキル、アルコキシまたはアルケニルである第1項〜第4項のいずれか1項に記載の化合物。
6.Z1、Z2およびZ3が独立して単結合、−(CH22−、−(CH24−、−CF2O−、または−OCF2−である第5項に記載の化合物。
7.Z1、Z2およびZ3の少なくとも1つが−CF2O−である第6項に記載の化合物。
8.第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
【0012】
9.第一成分として、第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004144237
【0013】
(式中、R1は炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;X1はフッ素、塩素、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2H、または−OCF2CFHCF3であり;L1およびL2は独立して水素またはフッ素であり;Z4およびZ5は独立して−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、または単結合であり;環Aおよび環Bは独立してトランス−シクロヘキシサン−1,4−ジイル、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Cはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイルまたはフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンである。)
【0014】
10.第一成分として、第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(6)および(7)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004144237
【0015】
(式中、R2およびR3は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は、−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;X2は−CNまたは−C≡C−CNであり;環Dはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、1,4−フェニレン、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Eはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、水素をフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Fはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイルまたは1,4−フェニレンであり;Z6は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−または単結合であり;L3、L4およびL5は独立して水素またはフッ素であり;b、cおよびdは独立して0または1である。)
【0016】
11.第一成分として、第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004144237
【0017】
(式中、R4およびR5は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は、−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Gおよび環Iは独立してトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイルまたは1,4−フェニレンであり;L6およびL7は独立して水素またはフッ素であるが、L6およびL7の少なくとも1つはフッ素であり;Z7およびZ8は独立して−(CH2)2−、−COO−または単結合である。)
【0018】
12.第一成分として、第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、第9項に記載の式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、式(11)、(12)および(13)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004144237
【0019】
(式中、R6およびR7は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環J、環Kおよび環Mは独立してトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルまたはフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;Z9およびZ10は独立して−C≡C−、−COO−、−(CH2)2−、−CH=CH−、または単結合である。)
【0020】
13.第一成分として、第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、第11項に記載の式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、第12項に記載の式(11)、(12)および(13)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
14.式(1b−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(8−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(8−3−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(9−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(9−1−2)で表される化合物を少なくとも1つ、式(11−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、および式(11−5−1)で表される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
【0021】
Figure 0004144237
(式中、Rc、Rd、R8、R9、およびR10は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、R11は炭素数1〜9のアルキルである。)
【0022】
15.第一成分として、第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、第9項に記載の式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、第11項に記載の式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
16.第一成分として、第1項〜第7項のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、第9項に記載の式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、第10項に記載の式(6)および(7)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第四成分として、第11項に記載の式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
【0023】
17.第8項〜第16項のいずれか1項に記載の組成物に、さらに少なくとも1つの光学活性化合物を添加した組成物。
18.第8項〜第17項のいずれか1項に記載の組成物を含有する素子。
化合物(1)、(3)〜(13)は、各元素の同位体からなる類縁体であってもよい。例えば、水素を重水素で置き換えたとしても化合物の特性に大きな差異がないからである。化合物(3)〜(13)が−CH=CH−を有する場合、その配置はトランス型が好ましい。
【0024】
【発明の実施の態様】
化合物(1)は、第4版、実験化学講座(丸善)、Organic Synthesis (John Wiley & Sons, Inc) 、Organic Reactions (John Wiley & Sons, Inc)、またはその他の文献に記載されている方法を適宜選択し、組み合わせることにより製造できる。
式(1)において、環A3が式(2−1)で表される1,4−フェニレンである化合物の合成法(I)〜(XI)を以下に例示する。環A1、A2またはA4が式(2−1)で表される1,4−フェニレンである化合物も同様な方法によって合成できる。これらの化合物は、K. Peterらの方法(K. Peter et al, EP 0505742 A2)やA. Peterらの方法(A. Peter et al, EP 0333658 B1)にしたがって合成することができる。なお、以下の反応式において、QはRa−(A1−Z1m−(A2−Z2n−を意味する。
【0025】
(I)Z3が単結合である化合物
ハロゲン化アリル誘導体()をA. Peter et al, EP 0333658 B1の方法で合成する。この誘導体()とアリルホウ酸誘導体()とを、炭酸塩水溶液とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh3)4)の存在下で反応させて化合物(1−1)を合成する。この化合物(1−1)は、Org. Syn. Coll. Vol.2 100, 173, 1943 の方法で合成される化合物()にノルマル−ブチルリチウム(n-BuLi)を作用させ、塩化亜鉛、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(PdCl2(PPh3)2)、およびハロゲン化アリル誘導体()を順次作用させても合成できる。
【0026】
Figure 0004144237
【0027】
(II)Z3が−COO−である化合物
A. Peter et al, EP 0333658 B1の方法で化合物()を合成する。化合物(4)にn−ブチルリチウムを作用させてリチオ化し、二酸化炭素を作用させてカルボン酸誘導体()を得る。これに W. Gray et al., J. Chem. Soc. Perkin Trans. II 2041, 1989 の方法で製造されるアルコールやフェノール()を作用させ、次いで脱水縮合させて化合物(1−2)を合成する。
【0028】
Figure 0004144237
【0029】
(III)Z3が−OCO−である化合物
前記化合物()にn−ブチルリチウムを作用させてリチオ化し、ホウ酸エステルを作用させてホウ酸誘導体()を得る。誘導体(7)を過酸化水素水等の酸化剤で酸化することによりフェノール誘導体()を得る。Org. Syn. Coll. Vol. 3, 553, 1955 の方法で合成されるカルボン酸()と誘導体(8)との脱水縮合によって化合物(1−3)を合成する。この脱水縮合には、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水剤を用いる。この化合物(1−3)は、カルボン酸()をハロゲン化チオニル等によって酸ハロゲン化物に誘導し、塩基性条件下でフェノール()を作用させることによっても好適に合成できる。
【0030】
Figure 0004144237
【0031】
(IV)Z3が−CF2O−または−OCF2−である化合物
前記(II)で得られた化合物(1−2)を公知の硫黄化剤、例えばローソン試薬で処理して化合物(10)へ誘導し、フッ化水素ピリジン錯体(M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 827, 1992)、ジエチルアミノサルファトリフルオリド(William H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768)などのフッ素化剤でフッ素化することにより化合物(1−4)を合成する。化合物(1−2)の代わりに、前記(III)で得られた化合物(1−3)を用いる以外は同様に操作することにより、Z3が−OCF2−である化合物を合成できる。
【0032】
Figure 0004144237
【0033】
(V)Z3が−CH=CH−である化合物
前記化合物()にn−ブチルリチウムを作用させてリチオ化した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のギ酸アミド類を作用させて化合物(11)を得る。化合物(12)をH. Honer et al, Chem. Ber., 101, 2903, 1968)の方法で合成する。化合物(12)にカリウムt−ブトキシド(t-BuOK)等を作用させてリンイリドを発生させた後、化合物(11)を反応させることによって化合物(1−5)を合成する。反応条件によってはシス体が生成する。シス体はP. E. Sonnet, Tetrahedron, 36, 557, 1980の方法により、トランス体に変換する。
【0034】
Figure 0004144237
【0035】
(VI)Z3が−CH2CH2−である化合物
前記(V)で得られた化合物(1−5)をパラジウム炭素(Pd-C)等の存在下、接触水素化することにより、化合物(1−6)を合成する。
Figure 0004144237
【0036】
(VII)Z3が−(CH24−である化合物
前記化合物(12)の代わりに化合物(13)を用いる以外は前記(V)および(VI)と同様に操作することにより化合物(1−7)を合成する。
Figure 0004144237
【0037】
(VIII)Z3が−C≡C−である化合物
前記化合物()に、ジクロロパラジウムとヨウ化銅の存在下、2−メチル−3−ブチン−2−オールを作用させた後、塩基性条件下で脱保護して化合物(14)を得る。ジクロロパラジウムとヨウ化銅の存在下、前記化合物()を化合物(14)と反応させることにより化合物(1−8)を合成する。
【0038】
Figure 0004144237
【0039】
(IX)Z3が−CF=CF−である化合物
前記化合物()にn−ブチルリチウムを作用させてリチオ化した後、テトラフルオロエチレンを作用させ化合物(15)を得る。これを、前記化合物()のリチオ化物と反応させることにより、化合物(1−9)を合成する。
Figure 0004144237
【0040】
(X)Z3が−CH2O−である化合物
A. Peter et al, EP 0333658 B1 の方法で化合物(11)を合成する。この化合物に水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)等を作用させて化合物(16)とし、臭化水素酸等を用いて化合物(17)へ誘導する。化合物(17)を炭酸カリウム等の存在下、前記化合物()と反応させることにより、化合物(1−10)を合成する。
Figure 0004144237
【0041】
(XI)Z3が−OCH2−である化合物
フェノール誘導体()とブロミド(18)とを炭酸カリウム等の存在下で反応させて化合物(1−11)を合成する。
Figure 0004144237
【0042】
式(1)において、環A3が式(2−2)で表される1,4−フェニレンである化合物は、文献(P. V. Yakovlevna et al, JP 01218627)の方法にしたがって容易に合成することができる。2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソールの代わりに2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ベンゾジオキセンを出発物にして、前述の合成法(I)〜(XI)と同様に合成すればよい。
【0043】
このようにして合成することができる化合物(1)を以下に例示する。
Figure 0004144237
【0044】
Figure 0004144237
【0045】
Figure 0004144237
【0046】
Figure 0004144237
【0047】
Figure 0004144237
【0048】
Figure 0004144237
【0049】
Figure 0004144237
【0050】
Figure 0004144237
【0051】
化合物(1)のΔεは負であるから、主としてIPS方式、VA方式用の組成物の成分として好適である。TN、STN、TFTなどのその他の方式にも好適である。この場合には化合物(1)をΔεが正である組成物の成分として使用する。化合物(1)は、素子が通常使用される条件下で安定であり、また低温であっても他の液晶性化合物と溶解する。
【0052】
本発明の組成物は、化合物(1)のみを成分とすることもできるが、第二成分として化合物(3)〜(10)の群から選ばれる少なくとも1つの化合物を混合してもよい。しきい値電圧、ネマチック相の温度範囲、屈折率異方性(Δn)、誘電率異方性(Δε)、または粘度を最適化する目的で、化合物(11)、(12)および(13)から選ばれる少なくとも1つの化合物を第三成分として混合することもできる。
【0053】
化合物(3)、(4)および(5)の好ましい例は、それぞれ化合物(3−1)〜(3−9)、(4−1)〜(4−97)および(5−1)〜(5−33)である。
【0054】
Figure 0004144237
【0055】
Figure 0004144237
【0056】
Figure 0004144237
【0057】
Figure 0004144237
【0058】
Figure 0004144237
【0059】
Figure 0004144237
【0060】
Figure 0004144237
【0061】
Figure 0004144237
【0062】
Figure 0004144237
【0063】
Figure 0004144237
【0064】
Figure 0004144237
【0065】
Figure 0004144237
【0066】
Figure 0004144237
【0067】
Figure 0004144237
【0068】
Figure 0004144237
【0069】
Figure 0004144237
【0070】
Figure 0004144237
(式中、R1およびX1は、前記と同じ意味を示す。)
【0071】
化合物(3)、(4)および(5)は、Δεが正であり、熱的安定性や化学的安定性が非常に優れるので、大きな電圧保持率および大きな比抵抗を必要とするTFT用の組成物に用いられる。TFT用組成物を調製する場合、これらの化合物の使用量は、組成物の全重量に対して1〜99重量%であり、好ましくは10〜97重量%であり、より好ましくは40〜95重量%である。組成物の粘度を最適化する目的で化合物(11)、(12)または(13)を添加してもよい。
【0072】
化合物(6)および(7)の好ましい例は、それぞれ化合物(6−1)〜(6−56)および(7−1)〜(7−3)である。
【0073】
Figure 0004144237
【0074】
Figure 0004144237
【0075】
Figure 0004144237
【0076】
Figure 0004144237
【0077】
Figure 0004144237
【0078】
Figure 0004144237
【0079】
Figure 0004144237
【0080】
Figure 0004144237
(式中、R2、R3およびX2は前記と同じ意味を示す。)
【0081】
化合物(6)および(7)は、Δεが正であり、その値が非常に大きいので、主としてSTNまたはTN用の組成物に用いられる。これらの化合物は組成物のしきい値電圧を下げる目的で使用される。粘度とΔnを調整する、ネマチック相の温度範囲を広げる、急峻性を改良する、などの目的にも使用される。STNまたはTN用の組成物を調製する場合、化合物(6)および(7)の使用量は組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量%である。好ましくは10〜97重量%であり、より好ましくは40〜95重量%である。しきい値電圧、ネマチック相の温度範囲、Δn、Δε、または粘度を最適化する目的で、化合物(11)、(12)または(13)を添加してもよい。
【0082】
負のΔε値を持つ組成物を調製する場合には、化合物(8)、(9)および(10)から選ばれる化合物が好適である。これらの化合物の好ましい例は、化合物(8−1)〜(8−3)、(9−1)〜(9−5)および(10−1)〜(10−3)である。より好ましい例は、化合物(8−1−1)、(8−3−1)、(9−1−1)および(9−1−2)である。
【0083】
Figure 0004144237
(式中、R4およびR5は前記と同じ意味を示し、R8およびR9は独立して炭素数1〜10のアルキルを示す。)
【0084】
化合物(8)、(9)および(10)は負のΔε値を持つ。化合物(8)は二環であるので、しきい値電圧、粘度またはΔnを最適化する目的で使用される。化合物(9)は、透明点を高くしてネマチック相の温度範囲を広げる、しきい値電圧を小さくする、またはΔnを大きくする、などの目的で使用される。
【0085】
化合物(8)、(9)および(10)は、特に大きな負のΔε有する組成物に使用される。その使用量を増加させると組成物のしきい値電圧が小さくなるが、粘度が大きくなる。したがって、しきい値電圧が要求値を満足するかぎり、少ない使用量が好ましい。しかし、Δεの絶対値が5以下であるので、使用量が40重量%より少なくなると低い電圧で駆動しないことがある。そのため、化合物(8)、(9)および(10)の使用量は40重量%以上であることが好ましい。より好ましくは50〜95重量%である。弾性定数と電圧透過率曲線を制御する目的で、化合物(8)、(9)および(10)を、Δεが正である組成物に添加することもある。この場合、化合物(8)、(9)および(10)の使用量は30重量%以下が好ましい。
【0086】
化合物(11)、(12)および(13)の好ましい例は、それぞれ化合物(11−1)〜(11−11)、(12−1)〜(12−18)および(13−1)〜(13−6)である。より好ましい例は、化合物(11−1−1)および(11−5−1)である。
【0087】
Figure 0004144237
【0088】
Figure 0004144237
【0089】
Figure 0004144237
【0090】
Figure 0004144237
(式中、R6およびR7は前記と同じ意味を示し、R10は炭素数1〜10のアルキルを、R11は炭素数1〜9のアルキルを示す。)
【0091】
化合物(11)、(12)および(13)は、Δεが非常に小さい。化合物(11)は、主として粘度またはΔnを最適化する目的で使用される。また、化合物(12)および(13)は、透明点を高くしてネマチック相の温度範囲を拡大するまたはΔnを最適化する目的で使用される。
【0092】
化合物(11)、(12)および(13)の使用量を増加させると、組成物のしきい値電圧が大きくなり、粘度が小さくなる。したがって、必要なしきい値電圧を満たすかぎり、多量に使用するのが望ましい。TFT用の組成物を調製する場合、化合物(11)、(12)および(13)の使用量は、好ましくは40重量%以下、より好ましくは35重量%以下である。
【0093】
組成物は成分である化合物を混合し、加熱して互いに溶解させて調製する。組成物には目的に応じて適当な添加物を加え、特性を調整する。このような添加物は当業者に知られている。液晶のらせん構造を誘起してねじれ角を与え、逆ねじれを防ぐ目的でキラルドープ剤などが添加される。キラルドープ剤の例として、以下の光学活性化合物(Op−1)〜(Op−12)がある。
【0094】
Figure 0004144237
【0095】
キラルドープ剤によってねじれのピッチを調整する。ねじれのピッチはTFT用およびTN用の組成物であれば40〜200μmの範囲が好ましい。STN用の組成物であれば6〜20μmの範囲が好ましい。双安定TNモード用の組成物であれば、1.5〜4μmの範囲が好ましい。ピッチの温度依存性を調整する目的で、少なくとも2つのキラルドープ剤を添加してもよい。
【0096】
メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系、テトラジン系等の二色性色素を添加することによって、G−H型の組成物を調整することもできる。
【0097】
本発明の組成物は、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分子を形成して作製したポリマー分散型素子(PDLCD)、例えばポリマーネットワーク素子(PNLCD)用に使用できる。さらには複屈折制御(ECB)型やDS型用の組成物にも使用できる。
【0098】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。実施例中、CおよびIは、それぞれ結晶および等方性液体を示す。
【0099】
実施例1
2,2−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)−7−(4−プロピルフェニル)−1,3−ベンゾジオキソール(No.24の化合物)の合成。
Figure 0004144237
【0100】
第1段
200mlの三口フラスコ中、トルエン35mlに溶解した4−ブロモ−2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール(a)4.06gと2N炭酸ナトリウム水溶液20mlの懸濁液にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム1.56gを加えて激しく撹拌し、そこに4−プロピルフェニルホウ酸(b)3.34gのエタノール9ml溶液を加え、2時間加熱環流した。室温に戻した後、ジエチルエーテルを加え、有機層を分離し水層をジエチルエーテルにて抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、4.54gの2,2−ジフルオロ−4−(4−プロピルフェニル)−1,3−ベンゾジオキソール(c)を得た。
【0101】
第2段
得られた化合物(c)4.54gのテトラヒドロフラン(THF)15ml溶液を窒素置換された200ml三口フラスコに入れ、−78℃に冷却し1時間撹拌した。そこへ同温度にて1.56mol/Lのノルマル−ブチルリチウム−ノルマルヘキサン溶液12mlを滴下し、−78℃にて1時間撹拌した。同温度にて臭素2.62gを滴下し、室温に戻して一晩撹拌した。水を加え、水層をジエチルエーテルで抽出し、有機層を合わせ1N塩酸で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、5.49gの4−ブロモ−2,2−ジフルオロ−7−(4−プロピルフェニル)−1,3−ベンゾジオキソール(d)を得た。
【0102】
第3段
200mlの三口フラスコ中、トルエン40mlに溶解した前記化合物(d)5.49gと2N炭酸ナトリウム水溶液25mlの懸濁液にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム1,99gを加えて激しく撹拌し、そこに4−ペンチルフェニルホウ酸(e)4.96gのエタノール10ml溶液を加え、2時間加熱環流した。室温に戻した後、ジエチルエーテルを加え、有機層を分離し水層をジエチルエーテルにて抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、目的の2,2−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)−7−(4−プロピルフェニル)−1,3−ベンゾジオキソールを5.37g得た。この化合物は無色結晶であった。
C 34.9℃ I
1H−NMR(CDCl3)δ:7.65(d,4H),7.34(s、2H)、7.30(d,4H),2.65(q,4H),1.71−1.63(m,4H),1.40−1.32(m,4H),0.99(t,3H),0.93(t,3H).
【0103】
実施例2
トランス−2,2−ジフルオロ−4−エトキシ−7−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール(No.5の化合物)の合成。
Figure 0004144237
【0104】
第1段
窒素置換された300mlの三口フラスコ中、テトラヒドロフラン(THF)64mlに溶解した4−ブロモ−2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール(a)20.0gを−78℃に冷却し、その溶液に同温度にて1.56mol/Lのノルマル−ブチルリチウム−ノルマルヘキサン溶液55mlを滴下し、同温にて1時間撹拌した。さらに−78℃にてTHF60mlに溶解した4−(4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノン(f)を滴下し、−78℃にて2時間、室温に戻し終夜撹拌した。その後反応器を氷水で冷却し、3N塩酸30mlを滴下した。ジエチルエーテルを加え、有機層を分離し水層をジエチルエーテルにて抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水にて洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、23.4gの2,2−ジフルオロ−4−(1−ヒドロキシ−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール(g)を得た。
【0105】
第2段
Dean−Starkトラップを取り付けた300ml三口フラスコに前記化合物(g)23.4gのトルエン120ml溶液を入れ、さらにp−トルエンスルホン酸1水和物0.58gを加え、水が生成しなくなるまで加熱還流した。室温に戻し蒸留水を加え、有機層を分離し、水層をトルエンで抽出した。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、13.2gの2,2−ジフルオロ−4−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキセニル)−1,3−ベンゾジオキソール(h)を得た。
【0106】
第3段
1Lのフラスコにソルミックス/トルエン=1/1溶液400mlに溶解した前記化合物(h)13.2gを加え、ラネーニッケル触媒存在下水素の吸収がなくなるまで撹拌した。触媒を除去し、溶媒を減圧下で留去し、11.6gのトランス−2,2−ジフルオロ−4−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール(i)を得た。
【0107】
第4段
窒素置換された200mlの三口フラスコ中、THF45mlに溶解した前記化合物(i)11.6gを−78℃に冷却し、同温度にてその溶液に1.56mol/Lのノルマル−ブチルリチウム−ノルマルヘキサン溶液24mlを滴下し、同温度で2時間撹拌した。同温度にてTHF25mlに溶解したホウ酸トリイソプルピルを滴下し、−78℃にて2時間、室温に戻し終夜撹拌した。その後反応器を氷水で冷却し、3N塩酸15mlを滴下し、1時間室温にて撹拌した。ジエチルエーテルを加え、有機層を分離し水層をジエチルエーテルにて抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水にて洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、14.8gの3,3−ジフルオロ−5−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2,4−ベンゾジオキソリルホウ酸(j)を得た。
【0108】
第5段
窒素置換した300ml三口フラスコに前記化合物(j)14.8gのTHF180ml溶液に酢酸21.8gを加え、さらに氷水で冷却しながら30%過酸化水素水41.0gを滴下し、50℃で3時間加熱撹拌した。氷水で冷却しながら飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液100ml加えた。ジエチルエーテルを加え、有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ、飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、13.2gのトランス−2,2−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−7−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール(k)を得た。
【0109】
第6段
200ml三口フラスコに得られた化合物(k)2.0gのメチルエチルケトン50ml溶液、炭酸カリウム1.45g、ヨウ化カリウム0.05gを加え、撹拌しながらメチルエチルケトン20mlに溶解したヨウ化エチル1.64gを加え4時間加熱還流した後、室温に戻し蒸留水を加え反応を停止した。ジエチルエーテルを加え、有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出し、有機層を合わせ、2N水酸化ナトリウム水溶液、蒸留水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的である2,2−ジフルオロ−4−エトキシ−7−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール1.87gを得た。この化合物は無色結晶であった。
C 60.3℃ I
H−NMR(CDCl)δ:6.80(d,1H),6.61(d、1H)、4.15(q,2H),2.60−2.54(m,1H),1.91−1.71(m,8H),1.56−1.47(m、1H),1.42(t,3H),1.34−1.27(m,2H),1.16−0.96(m,10H),0.89−0.82(m、5H).
【0110】
実施例3
2,2−ジフルオロ−4−(6−プロペノイルオキシヘプチルオキシ)−7−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール(No.62の化合物)の合成。
Figure 0004144237
【0111】
第1段
窒素置換された200mlの三口フラスコ中、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)55mlに溶解した前記化合物(k)2.08gを加え、そこに60%水素化ナトリウム0.27gを徐々に加え60℃で2時間加熱撹拌した。DMF55mlに溶解した6−クロロヘキサノール1.16gを加え、60℃で30時間加熱撹拌した。室温へ戻した後蒸留水を加え反応を止めた。酢酸エチルを加え、有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、2.0gの2,2−ジフルオロ−4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−7−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール(l)を得た。
【0112】
第2段
200ml三口フラスコに塩化メチレン32mlに溶解した前記化合物(l)2.0gを入れ、さらにアクリル酸0.33g、4−ジメチルアミノピリジン0.56gを加え、室温にて1時間撹拌した。反応器を氷水で冷却しながら塩化メチレン16mlに溶解した1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩0.89gを加え、室温にて一晩撹拌した。蒸留水を加え有機層を分離し、水層を塩化メチレンで抽出し、有機層を合わせ、2N水酸化ナトリウム水溶液、3N塩酸で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的である2,2−ジフルオロ−4−(6−プロペノイルオキシヘプチルオキシ)−7−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,3−ベンゾジオキソール1.38gを得た。この化合物は無色結晶であった。
C 46.7℃ I
H−NMR(CDCl)δ:6.80(d,1H),6.61(d、1H),6.40(q,1H),6.12(q,1H),5,82(q,1H),4.17(t,2H),4.08(t,2H),2.61−2.55(m、1H),1.91−1.68(m,12H),1.54−1.41(m,7H),1.33−1.27(m,2H),1.16−0.95(m,8H),0.89−0.82(m,5H).
【0113】
実施例1〜3の方法に準じ、以下の化合物(No.1〜No.90)を合成することができる。なお、実施例1〜3で得られた化合物(No.5,No.24,No.62)についても再掲した。
【0114】
Figure 0004144237
【0115】
Figure 0004144237
【0116】
Figure 0004144237
【0117】
Figure 0004144237
【0118】
Figure 0004144237
【0119】
Figure 0004144237
【0120】
Figure 0004144237
【0121】
Figure 0004144237
【0122】
Figure 0004144237
【0123】
本発明の組成物と特性データを、使用例1〜13で示す。組成物の成分である化合物は、表1の取り決めに従い左末端基、環構造、結合基および右末端基の記号により表示した。化合物の含有量(%)は重量%を意味する。使用例の特性データは、NI(ネマチック相−等方性液体の相転移温度)、η(粘度:測定温度20℃)、25℃におけるΔn(屈折率異方性:測定温度25℃)、Δε(誘電率異方性:測定温度25℃)およびVth(しきい値電圧:測定温度25℃)である。
【0124】
【表1】
Figure 0004144237
【0125】
使用例1
3−HHCt(CF2)−3 6.0%
3−HHCt(C2F4)−3 6.0%
3−HH−5 5.0%
3−HH−4 5.0%
3−HH−O1 6.0%
3−HH−O3 6.0%
3−HB−O1 5.0%
3−HB−O2 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 10.0%
5−HB(2F,3F)−O2 10.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 13.0%
3−HHB(2F,3F)−2 4.0%
2−HHB(2F,3F)−1 4.0%
3−HHEH−3 5.0%
3−HHEH−5 5.0%
4−HHEH−3 5.0%
NI =73.0(℃)
Δn =0.077
Δε =−2.8
【0126】
使用例2
5−BBCt(CF2)−O2 13.0%
5−BCt(CF2)B−3 13.0%
3−HHCt(CF2)−3 6.0%
3−HHCt(C2F4)−3 6.0%
3−BB(2F,3F)−O2 12.0%
3−BB(2F,3F)−O4 10.0%
5−BB(2F,3F)−O4 10.0%
5−BB(2F,3F)B−5 14.0%
5−BB(2F,3F)B−7 16.0%
NI =51.4(℃)
Δn =0.192
Δε =−3.4
【0127】
使用例3
3−HHCF2OCt(CF2)−O2 12.0%
3−HB−O1 15.0%
3−HH−4 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HB(2F,3F)−O2 12.0%
3−HHB(2F,3F)−1 12.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 13.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 13.0%
6−HEB(2F,3F)−O2 6.0%
NI =75.1(℃)
η =40.8(mPa・s)
Δn =0.088
Δε =−3.4
【0128】
使用例4
5−BCt(CF2)B−3 3.0%
5−BBCt(CF2)−O2 3.0%
3−HB−O2 20.0%
1O1−HH−3 6.0%
1O1−HH−5 5.0%
3−HH−EMe 12.0%
4−HEB−O1 9.0%
4−HEB−O2 7.0%
5−HEB−O1 8.0%
3−HHB−1 6.0%
3−HHB−3 6.0%
3−HEN−O5 4.0%
4−HEN−O5 3.0%
5−HEN−O5 2.0%
2−HBEN−O2 2.0%
4−HBEN−O4 4.0%
NI =67.9(℃)
η =34.1(mPa・s)
Δn =0.086
Δε =−5.1
【0129】
使用例5
3−BCt(CF2)B−3 5.0%
1V2−BEB(F,F)−C 5.0%
3−HB−C 20.0%
V2−HB−C 6.0%
1−BTB−3 5.0%
2−BTB−1 10.0%
3−HH−1O1 3.0%
3−HH−4 11.0%
3−HHB−1 11.0%
3−HHB−3 3.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HB(F)TB−2 6.0%
3−HHB−C 3.0%
NI =86.1(℃)
η =17.8(mPa・s)
Δn =0.159
Δε =6.9
Vth=2.11(V)
この組成物100重量部にOp−4を0.8重量部添加したときのピッチは11.4μmであった。
【0130】
使用例6
3−HHCt(CF2)−3 4.0%
2−BEB(F)−C 5.0%
3−BEB(F)−C 4.0%
4−BEB(F)−C 12.0%
1V2−BEB(F,F)−C 16.0%
3−HB−O2 10.0%
3−HH−4 3.0%
3−HHB−F 3.0%
3−HHB−1 8.0%
3−HBEB−F 4.0%
3−HHEB−F 7.0%
5−HHEB−F 7.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HB(F)TB−2 5.0%
NI =83.6(℃)
η =41.3(mPa・s)
Δn =0.143
Δε =28.0
Vth=1.05(V)
【0131】
使用例7
5−BBCt(CF2)−O2 4.0%
1V2−BEB(F,F)−C 6.0%
3−HB−C 18.0%
2−BTB−1 10.0%
5−HH−VFF 30.0%
1−BHH−VFF 8.0%
1−BHH−2VFF 11.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−HHB−1 4.0%
NI =76.1(℃)
η =14.7(mPa・s)
Δn =0.129
Δε =6.3
Vth=2.10(V)
【0132】
使用例8
3−HHCF2OCt(CF2)−O2 4.0%
5−HBCF2OB(F,F)−C 3.0%
5−HB(F,F)CF2OB(F,F)−C 3.0%
3−HB−C 18.0%
2−BTB−1 10.0%
5−HH−VFF 30.0%
1−BHH−VFF 8.0%
1−BHH−2VFF 11.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−HHB−1 4.0%
NI =79.3(℃)
η =14.3(mPa・s)
Δn =0.123
Δε =4.3
Vth=2.61(V)
【0133】
使用例9
3−HHCt(CF2)−3 5.0%
5−BBCt(CF2)−O2 5.0%
5−HB−F 12.0%
6−HB−F 9.0%
7−HB−F 7.0%
2−HHB−OCF3 7.0%
3−HHB−OCF3 7.0%
4−HHB−OCF3 7.0%
5−HHB−OCF3 5.0%
3−HH2B−OCF3 4.0%
5−HH2B−OCF3 4.0%
3−HHB(F,F)−OCF3 5.0%
3−HBB(F)−F 10.0%
3−HH2B(F)−F 3.0%
3−HB(F)BH−3 3.0%
5−HBBH−3 3.0%
3−HHB(F,F)−OCF2H 4.0%
NI =80.9(℃)
η =20.2(mPa・s)
Δn =0.093
Δε =3.4
Vth=2.81(V)
【0134】
使用例10
3−HHCt(CF2)−3 4.0%
3−HHCt(C2F4)−3 4.0%
7−HB(F)−F 5.0%
5−H2B(F)−F 5.0%
3−HB−O2 10.0%
3−HH−4 5.0%
2−HHB(F)−F 10.0%
3−HHB(F)−F 10.0%
5−HHB(F)−F 10.0%
3−H2HB(F)−F 5.0%
2−HBB(F)−F 3.0%
3−HBB(F)−F 3.0%
5−HBB(F)−F 6.0%
2−H2BB(F)−F 5.0%
3−H2BB(F)−F 6.0%
3−HHB−O1 5.0%
3−HHB−3 4.0%
NI =79.7(℃)
η =22.8(mPa・s)
Δn =0.093
Δε =3.0
Vth=2.81(V)
この組成物100重量部にOp−8を0.3重量部添加したときのピッチは76.4μmであった。
【0135】
使用例11
3−HHCF2OCt(CF2)−O2 5.0%
7−HB(F,F)−F 5.0%
3−H2HB(F,F)−F 12.0%
4−H2HB(F,F)−F 6.0%
3−HHB(F,F)−F 10.0%
3−HBB(F,F)−F 10.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 3.0%
5−HHEB(F,F)−F 3.0%
2−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HBEB(F,F)−F 5.0%
5−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HGB(F,F)−F 15.0%
3−HBCF2OB−OCF3 4.0%
3−HHBB(F,F)−F 6.0%
NI =74.9(℃)
η =36.1(mPa・s)
Δn =0.086
Δε =12.5
Vth=1.44(V)
この組成物100重量部にOp−6を0.25重量部添加したときのピッチは62.3μmであった。
【0136】
使用例12
3−HHCt(C2F4)−3 7.0%
3−HHCF2OCt(CF2)−O2 7.0%
7−HB(F)−F 7.0%
5−HB−CL 3.0%
3−HH−4 9.0%
3−HH−EMe 9.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 5.0%
3−HHEB−F 8.0%
5−HHEB−F 8.0%
4−HGB(F,F)−F 5.0%
5−HGB(F,F)−F 6.0%
2−H2GB(F,F)−F 4.0%
3−H2GB(F,F)−F 5.0%
5−GHB(F,F)−F 7.0%
NI =76.3(℃)
η =30.1(mPa・s)
Δn =0.070
Δε =5.3
Vth=1.98(V)
【0137】
使用例13
3−HHCt(CF2)−3 4.0%
5−BBCt(CF2)−O2 4.0%
3−HB(F,F)CF2OB(F,F)−F 15.0%
3−BB(F,F)CF2OB(F,F)−F 15.0%
3−HH−4 5.0%
3−HBB(F,F)−F 15.0%
5−HBB(F,F)−F 12.0%
3−HHB(F,F)−F 8.0%
3−HHB−3 11.0%
2−HHBB(F,F)−F 3.0%
3−HHBB(F,F)−F 5.0%
5−HHBB(F,F)−F 3.0%
NI =72.9(℃)
η =31.4(mPa・s)
Δn =0.111
Δε =9.2
Vth=1.51(V)
【0138】
【発明の効果】
本発明の液晶性化合物は、負の大きなΔε、大きな比抵抗および大きな電圧保持率を有し、他の液晶化合物との相溶性に優れ、化学的に安定である。したがって、この化合物を成分とすることにより、しきい値電圧の小さい組成物を実現できる。この組成物によって大きな視野角度を有する液晶表示素子を提供できる。

Claims (18)

  1. 式(1)で表される液晶性化合物。
    Figure 0004144237
    (式中、RaおよびRbは独立して炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよいが、−O−と−O−とが隣接することはなく、このアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;環A1、A2、A3およびA4の少なくとも1つは、式(2−1)または式(2−2)で表される1,4−フェニレンであり、他の環はシクロヘキサン−1,4−ジイル、
    Figure 0004144237
    シクロヘキセン−1,4−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、または1,4−フェニレンであり、これらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Z1、Z2およびZ3は独立して単結合、−(CH22−、−(CH24−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CF=CF−、−CH=CH−、または−C≡C−であり;mおよびnは独立して0または1である。)
  2. mが0であり、nが0である請求項1に記載の液晶性化合物。
  3. mが1であり、nが0である請求項1に記載の液晶性化合物。
  4. mが1であり、nが1である請求項1に記載の液晶性化合物。
  5. RaおよびRbがアルキル、アルコキシまたはアルケニルである請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶性化合物。
  6. 1、Z2およびZ3が独立して単結合、−(CH22−、−(CH24−、−CF2O−、または−OCF2−である請求項5に記載の液晶性化合物。
  7. 1、Z2およびZ3の少なくとも1つが−CF2O−である請求項6に記載の液晶性化合物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  9. 第一成分として、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004144237
    (式中、R1は炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;X1はフッ素、塩素、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2H、または−OCF2CFHCF3であり;L1およびL2は独立して水素またはフッ素であり;Z4およびZ5は独立して−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、または単結合であり;環Aおよび環Bは独立してトランス−シクロヘキシサン−1,4−ジイル、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Cはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイルまたはフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンである。)
  10. 第一成分として、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(6)および(7)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004144237
    (式中、R2およびR3は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は、−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;X2は−CNまたは−C≡C−CNであり;環Dはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、1,4−フェニレン、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Eはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、水素をフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Fはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイルまたは1,4−フェニレンであり;Z6は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−または単結合であり;L3、L4およびL5は独立して水素またはフッ素であり;b、cおよびdは独立して0または1である。)
  11. 第一成分として、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004144237
    (式中、R4およびR5は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は、−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Gおよび環Iは独立してトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイルまたは1,4−フェニレンであり;L6およびL7は独立して水素またはフッ素であるが、L6およびL7の少なくとも1つはフッ素であり;Z7およびZ8は独立して−(CH2)2−、−COO−または単結合である。)
  12. 第一成分として、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項9に記載の式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、式(11)、(12)および(13)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004144237
    (式中、R6およびR7は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環J、環Kおよび環Mは独立してトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルまたはフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;Z9およびZ10は独立して−C≡C−、−COO−、−(CH2)2−、−CH=CH−、または単結合である。)
  13. 第一成分として、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項11に記載の式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、請求項12に記載の式(11)、(12)および(13)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  14. 式(1b−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(8−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(8−3−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(9−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、式(9−1−2)で表される化合物を少なくとも1つ、式(11−1−1)で表される化合物を少なくとも1つ、および式(11−5−1)で表される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004144237
    (式中、Rc、Rd、R8、R9、およびR10は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、R11は炭素数1〜9のアルキルである。)
  15. 第一成分として、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項9に記載の式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、請求項11に記載の式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  16. 第一成分として、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項9に記載の式(3)、(4)および(5)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、請求項10に記載の式(6)および(7)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第四成分として、請求項11に記載の式(8)、(9)および(10)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  17. 請求項8〜16のいずれか1項に記載の液晶組成物に、さらに少なくとも1つの光学活性化合物を添加した液晶組成物。
  18. 請求項8〜17のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
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