JP4442179B2 - アリルエーテル化合物、この化合物を含有する液晶組成物およびこの液晶組成物を含有する液晶表示素子 - Google Patents

アリルエーテル化合物、この化合物を含有する液晶組成物およびこの液晶組成物を含有する液晶表示素子 Download PDF

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本発明は液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、結合基が2−プロペニレンオキシである化合物、これを含有し、そしてネマチック相を有する液晶組成物およびこの組成物を含有する液晶表示素子に関する。
液晶表示素子において、液晶の動作モードに基づいた分類は、PC(phase change)、TN(twisted nematic)、STN(super twisted nematic)、BTN(Bistable twisted nematic)、ECB(electrically controlled birefringence)、OCB(optically compensated bend)、IPS(in-plane switching)、VA(vertical alignment)などである。素子の駆動方式に基づいた分類は、PM(passive matrix)とAM(active matrix)である。PM(passive matrix)はスタティック(static)とマルチプレックス(multiplex)などに分類され、AMはTFT(thin film transistor)、MIM(metal insulator metal)などに分類される。
素子に用いる液晶組成物の物性は、これらのモードによって異なる。物性の例は、液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、しきい値電圧、比抵抗、弾性定数などである。組成物は多くの液晶性化合物を混合して調製される。化合物に必要な一般的物性は、水、空気、熱、光などに対する安定性、液晶相の広い温度範囲、小さな粘度、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、他の化合物との良好な相溶性などである。ネマチック相の高い上限温度を有する化合物は好ましい。ネマチック相、スメクチック相などの液晶相において低い下限温度を有する化合物は好ましい。小さな粘度を有する化合物は短い応答時間を有する素子に寄与する。光学異方性の適切な値は素子のモードによって異なる。低い電圧で素子を駆動するには正に大きな誘電率異方性を有する化合物または負に大きな誘電率異方性を有する化合物が好ましい。小さい誘電率異方性を有する化合物は粘度などを調整するのに好ましい。組成物を調製するには他の化合物との良好な相溶性を有する化合物が好ましい。素子を氷点下の温度で使うこともあるので、低い温度で良好な相溶性を有する化合物が好ましい。
従来の技術は下記のとおりである。さらに好ましい液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子が望まれている。
特開平3−27340号公報(米国特許第5032312号明細書) 欧州特許出願公開第423520号明細書 特開平3−66632号公報(米国特許第5346647号明細書) 特開平4−330019号公報(米国特許第5204018号明細書) 特開平4−330028号公報(米国特許第5288428号明細書) 特開平6−199737号公報(米国特許第5380462号明細書) 特開平6−239776号公報(米国特許第5399292号明細書) 特開平6−263678号公報(英国特許出願公開2270913号明細書) 特開平6−503362号公報(米国特許第5364556号明細書) 特開平9−31005号公報(米国特許第5888423号明細書) 特開2001−39907号公報 特開2001−501204号公報(米国特許第6106908号明細書) 特開2002−69449号公報 欧州特許出願公開第1150937号明細書 特開2003−129051号公報
本発明の第一の目的は、化合物に必要な一般的物性、熱、光などに対する安定性、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、そして他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する化合物である。第二の目的は、これらの化合物の少なくとも一つを含有し、そしてネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、低いしきい値電圧を有する液晶組成物である。第三の目的は、この組成物を含有し、そして使用できる広い温度範囲、短い応答時間、大きなコントラスト比、低い駆動電圧を有する液晶表示素子である。
本発明の1つの実施態様は下記の項のとおりである。化合物(1)における末端基、環および結合基に関して好ましい例も述べる。
1. 式(1)で表される化合物。
Figure 0004442179
式(1)において、RaおよびRbは独立して水素、炭素数1〜20のアルキル、ハロゲン、−C≡C−CNまたはシアノであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
「アルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−などで置き換えられてもよい」の句の意味を一例で示す。C−において任意の−CH−を−O−または−CH=CH−で置き換えた基の例は、CO−、CH−O−(CH−、CH−O−CH−O−、HC=CH−(CH−、CH−CH=CH−(CH−、CH−CH=CH−CH−O−などである。このように「任意の」語は、「区別なく選択された少なくとも一つの」を意味する。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH−O−CH−O−の方が好ましい。
好ましいRaまたはRbは、水素、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルコキシ、アシル、アシルアルキル、アシルオキシ、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルケニル、アルケニルオキシ、アルケニルオキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキニル、アルキニルオキシ、シラアルキル、およびジシラアルキルである。少なくとも一つの水素がハロゲンで置き換えられたこれらの基も好ましい。好ましいハロゲンはフッ素および塩素である。さらに好ましいハロゲンはフッ素である。これらの基において分岐よりも直鎖の方が好ましい。RaおよびRbが分岐の基であっても光学活性であるときは好ましい。好ましいRaまたはRbは、フッ素、塩素、−C≡C−CN、およびシアノでもある。最も好ましいRaおよびRbはアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、モノフルオロアルキル、ポリフルオロアルキル、モノフルオロアルコキシ、ポリフルオロアルコキシ、フッ素、およびシアノである。
アルケニルにおける−CH=CH−の好ましい立体配置は、二重結合の位置に依存する。1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ペンテニル、3−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはトランス配置が好ましい。2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはシス配置が好ましい。
具体的なRaまたはRbは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、ペントキシメチル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、1−プロピニル、および1−ペンチニルである。
具体的なRaまたはRbは、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−フルオロビニル、2,2−ジフルオロビニル,2−フルオロ−2−ビニル、3−フルオロ−1−プロペニル、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル、4−フルオロ−1−プロペニル、および4,4−ジフルオロ−3−ブテニルである。
具体的なRaまたはRbは、−CF、−CHF、−CHF、−CFCF、−CFCHF、−CFCHF、−CFCFCF、−CFCHFCF、−CHFCFCF、−OCF、−OCHF、−OCHF、−OCFCF、−OCFCHF、−OCFCHF、−OCFCFCF、−OCFCHFCF、−OCHFCFCF、フッ素、塩素、およびシアノである。
より好ましいRaまたはRbは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、−OCF、−OCHF、−OCHF、−OCFCF、−OCFCHF、−OCFCHF、−OCFCFCF、−OCFCHFCF、−OCHFCFCF、フッ素、塩素、およびシアノである。最も好ましいRaまたはRbは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メトキシメチル、ビニル、1−プロペニル、3−ブテニル、3−ペンテニル、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、およびシアノである。
環Aおよび環Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、これらの環において任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−CHCH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素はハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよい。
「これらの環において任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−CHCH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく」の好ましい例は、下記の環(15−1)〜(15−53)である。さらに好ましい例は、環(15−1)、(15−2)、(15−3)、(15−4)、(15−15)、(15−23)、(15−31)、(15−32)、(15−33)、(15−40)、(15−43)、および(15−48)である。
Figure 0004442179
Figure 0004442179
「これらの環において任意の水素はハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよく」の好ましい例は、下記の環(16−1)〜(16−71)である。さらに好ましい例は、環(16−1)、(16−2)、(16−3)、(16−4)、(16−6)、(16−10)、(16−11)、(16−12)、(16−13)、(16−14)、(16−15)、(16−54)、(16−55)、(16−56)、(16−57)、(16−58)、および(16−59)である。
Figure 0004442179
Figure 0004442179
Figure 0004442179
さらに好ましいAまたはAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、3−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−2,5−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、およびナフタレン−2,6−ジイルである。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置はシスよりもトランスが好ましい。1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの左右は非対称である。この環の二つの酸素は、式(1)においてRaの側に、またはRbの側に位置することができる。このことは左右が非対称であるその他の環にも適用する。
最も好ましいAまたはAは、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、およびピリミジン−2,5−ジイルである。
、ZおよびZは独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、アルキレンにおいて任意の−CH−は−O−、−S−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
好ましいZ、ZまたはZは、単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、−(CH−、−(CHCOO−、−OCO(CH−、−(CHCFO−、−OCF(CH−、−CH=CH−CHO−、および−OCH−CH=CH−である。−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CH−CHO−、および−OCH−CH=CH−のような結合基の二重結合に関する立体配置はシスよりもトランスが好ましい。
さらに好ましいZ、ZまたはZは、単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、および−(CH−である。最も好ましいZ、ZまたはZは、単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、および−C≡C−である。
Wは−CH=CH−CHO−または−OCH−CH=CH−である。この結合基の立体配置はシスよりもトランスが好ましい。
、Y、Y、およびYは独立して水素、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFである。好ましいハロゲンはフッ素および塩素である。最も好ましいハロゲンはフッ素である。Y、Y、Y、およびYを有する1,4−フェニレンの好ましい例は環(17−1)〜(17−39)である。さらに好ましい例は、環(17−1)、(17−2)、(17−3)、(17−4)、(17−5)、(17−22)、(17−23)、(17−24)、(17−25)、(17−26)、(17−27)、(17−34)、(17−35)、および(17−36)である。
Figure 0004442179
mおよびnは独立して0、1または2であり、そしてmおよびnの和は0、1または2である。mおよびnが0である化合物は三環を有する。mが1でありnが0である化合物およびmが0でありnが1である化合物は四環を有する。mが1でありnが1である化合物、mが2でありnが0である化合物およびmが0でありnが2である化合物は五環を有する。mが2であるとき、二つのA(または二つのZ)は同一であってもよいし、または異なってもよい。nが2であるとき、二つのA(または二つのZ)は同一であってもよいし、または異なってもよい。mが2であり、二つのAの一方が1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルのようなヘテロ環であるとき、他方はへテロ環でない方が好ましい。nが2であるとき、またはmが1であり、そしてnが1であるとき、1つのヘテロ環が同様に好ましい。化合物の物性に大きな差異がないので、化合物(1)はH(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。
2. 下記の式(1−1)から式(1−12)で表される化合物。
Figure 0004442179
式(1−1)から式(1−12)において、RaおよびRbは独立して水素、炭素数1〜20のアルキル、フッ素、塩素、−C≡C−CN、またはシアノであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられもよく;環Aおよび環Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、3−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−2,5−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;Z、ZおよびZは独立して単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、−(CH−、−(CHCOO−、−OCO(CH−、−(CHCFO−、−OCF(CH−、−CH=CH−CHO−、および−OCH−CH=CH−であり;そしてY、Y、Y、およびYは独立して水素、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFである。
3. 式(1−1)から式(1−12)において、RaおよびRbは独立してアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、塩素、またはシアノであり;環Aおよび環Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;Z、ZおよびZは独立して単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−であり;そしてY、Y、Y、およびYは独立して水素またはフッ素である項2に記載の化合物。
4. 式(1)において、Y、Y、Y、およびYが水素である項1に記載の化合物。
5. 式(1)において、YおよびYの少なくとも一つがハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFであり、そしてYおよびYが水素である項1に記載の化合物。
6. 式(1)において、YおよびYの少なくとも一つがハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFであり、そしてYおよびYの少なくとも一つがハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFである項1に記載の化合物。
7. 式(1)において、YおよびYの少なくとも一つがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である項1に記載の化合物。
8. 式(1)において、YおよびYの少なくとも一つがフッ素であり、そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である項1に記載の化合物。
9. 式(1)において、YおよびYがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である項1に記載の化合物。
10. 式(1−1)から(1−12)において、Y、Y、Y、およびYが水素である項2または3に記載の化合物。
11. 式(1−1)から(1−12)において、YおよびYの少なくとも一つがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である項2または3に記載の化合物。
12. 式(1−1)から(1−12)において、Y、YおよびYが水素であり、そしてYがフッ素である項2または3に記載の化合物。
13. 式(1−1)から(1−12)において、YおよびYが水素であり、そしてYおよびYがフッ素である項2または3に記載の化合物。
14. 式(1−1)から(1−12)において、YおよびYがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である項2または3に記載の化合物。
15. 式(1−1)および(1−2)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり、Y、Y、Y、およびYが水素である項2または3に記載の化合物。
16. 式(1−1)および(1−2)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり、YおよびYが水素であり、そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である項2に記載の化合物。
17. 式(1−1)および(1−2)において、RaおよびRbが独立してアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、そしてYおよびYがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である項2または3に記載の化合物。
18. 式(1−1)および(1−2)において、Raが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり、Rbがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、Y、Y、Y、およびYが独立して水素またはフッ素である項2または3に記載の化合物。
19. 式(1−3)、(1−4)、(1−5)、および(1−6)において、Raはアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;Rbは−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてY、Y2、Y、およびYが水素である項2または3に記載の化合物。
20. 式(1−3)、(1−4)、(1−5)、および(1−6)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;YおよびYが水素であり;そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である項2に記載の化合物。
21. 式(1−3)、(1−4)、(1−5)、および(1−6)において、RaおよびRbは独立してアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり;YおよびYがフッ素であり;そしてYおよびYが水素である項2または3に記載の化合物。
22. 式(1−3)、(1−4)、(1−5)、および(1−6)において、Raが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;Rbがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり;そしてY、Y、Y、およびYが独立して水素またはフッ素である項2または3に記載の化合物。
23. 項1〜22のいずれか1項に記載した化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する液晶組成物。
24. 下記の式(2)、(3)および(4)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項23に記載の液晶組成物。
Figure 0004442179
式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−(CH)−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素である。
この組成物においては、負に大きな誘電率異方性を有する化合物(1)よりも正に大きな誘電率異方性または小さな誘電率異方性を有する化合物(1)が好ましい。
25. 下記の式(5)および(6)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項23に記載の液晶組成物。
Figure 0004442179
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH)−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;そしてb、cおよびdは独立して0または1である。
この組成物においては、負に大きな誘電率異方性を有する化合物(1)よりも正に大きな誘電率異方性または小さな誘電率異方性を有する化合物(1)が好ましい。
26. 下記の式(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項23に記載の液晶組成物。
Figure 0004442179
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、あるいはRはフッ素であってもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたはデカヒドロ−2,6−ナフチレンであり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−COO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも一つはフッ素である。
この組成物においては、正に大きな誘電率異方性を有する化合物(1)よりも負に大きな誘電率異方性または小さな誘電率異方性を有する化合物(1)が好ましい。
27. 下記の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項23に記載の液晶組成物。
Figure 0004442179
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZおよびZ10は独立して−C≡C−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
この組成物においては、小さな誘電率異方性を有する化合物(1)よりも正に大きな誘電率異方性または負に大きな誘電率異方性を有する化合物(1)が好ましい。
28. 項25に記載の式(5)および(6)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項24に記載の組成物。
29. 項27に記載の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項24に記載の組成物。
30. 項27に記載の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項25に記載の組成物。
31. 項27に記載の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項26に記載の組成物。
32. 少なくとも一つの光学活性化合物をさらに含有する項23〜31のいずれか1項に記載の液晶組成物。
33. 項23〜32のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
34. 式(1−1)および(1−2)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり、YおよびYが水素であり、そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である項3に記載の化合物。
35. 式(1−3)、(1−4)、(1−5)、および(1−6)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;YおよびYが水素であり;そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である項3に記載の化合物。
36.特開2003−129051号公報の記載を考慮し、次のただし書きを追記した項1または項2とそれらに従属した各項も本発明の実施態様である。ただし、Rが炭素数3または5の直鎖のアルキルであり、そして環Aおよび環Bがトランス−1,4−シクロヘキシレンである下記の化合物を除く。
Figure 0004442179
37.特開2003−129051号公報の記載を考慮し、次のただし書きを追記した項1または項2とそれらに従属した各項も本発明の実施態様である。ただし、Rが炭素数1〜10の直鎖のアルキルであり、Yがフッ素または炭素数1〜5の直鎖のアルキルであり、YaおよびYbが独立して水素またはフッ素であり、環Aおよび環Bがトランス−1,4−シクロヘキシレンであり、そして環A’がトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンである下記の2つの化合物を除く。
Figure 0004442179
本発明の化合物は、化合物に必要な一般的物性、熱、光などに対する安定性、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する。本発明の液晶組成物は、これらの化合物の少なくとも一つを含有し、そしてネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、低いしきい値電圧を有する。本発明の液晶表示素子は、この組成物を含有し、そして使用できる広い温度範囲、短い応答時間、大きなコントラスト比、低い駆動電圧を有する。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶性化合物は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と略すことがある。液晶表示素子は液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。ネマチック相の上限温度はネマチック相−等方相の相転移温度であり、そして単に上限温度と略すことがある。ネマチック相の下限温度を単に下限温度と略すことがある。式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と略すことがある。この略記は式(2)などで表される化合物にも適用することがある。式(1)から式(14)において、六角形で囲んだA、B、D、Eなどの記号はそれぞれ環A、環B、環D、環Eなどに対応する。百分率で表した化合物の量は組成物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。以下に本発明をさらに説明する。
第一に、本発明の化合物(1)をさらに説明する。化合物(1)は2−プロペニレンオキシを有する三環、四環および五環の化合物である。2−プロペニレンオキシは、式(1)におけるWである。結合基Wは−CH=CH−CHO−または−OCH−CH=CH−である。この化合物は、素子が通常使用される条件下において物理的および化学的に極めて安定であり、そして他の液晶性化合物との相溶性がよい。この化合物を含有する組成物は素子が通常使用される条件下で安定である。この組成物を低い温度で保管しても、この化合物が結晶(またはスメクチック相)として析出することがない。この化合物は、化合物に必要な一般的物性、適切な光学異方性、そして適切な誘電率異方性を有する。
化合物(1)の末端基、環および結合基を適切に選択することによって、光学異方性、誘電率異方性などの物性を任意に調整することが可能である。末端基RaおよびRb、環AおよびA、結合基Z、ZおよびZの種類が、化合物(1)の物性に与える効果を以下に説明する。
化合物(1)は、誘電率異方性が正で大きい、負で大きい、そして小さい、の三つに分類される。大きな誘電率異方性を有する化合物は、組成物のしきい値電圧を下げるための成分である。小さな誘電率異方性を有する化合物は、粘度などを調整するための成分である。このように、「大きい」と「小さい」は相対的な表現である。「小さい」の一例は、約−1から約+2の範囲である。Raが水素、アルキル、アルコキシなどであり、そしてRbが−OCF、−OCHF、フッ素、シアノなどであるとき、この化合物の誘電率異方性は正で大きい。RaおよびRbが水素、アルキル、アルコキシなどであり、そしてYおよびY(またはYおよびY)がフッ素、−CFなどであるとき、この化合物の誘電率異方性は負で大きい。RaおよびRbが水素、アルキル、アルコキシなどであり、そしてYおよびY(またはYおよびY)がフッ素、−CFなどでないとき、この化合物の誘電率異方性は小さい。
RaまたはRbが直鎖であるときは液晶相の温度範囲が広くそして粘度が小さい。RaまたはRbが分岐鎖であるときは他の液晶性化合物との相溶性がよい。RaまたはRbが光学活性基である化合物は、キラルドーパントとして有用である。この化合物を組成物に添加することによって、素子に発生するリバース・ツイスト・ドメイン(Reverse twisted domain)を防止することができる。RaまたはRbが光学活性基でない化合物は組成物の成分として有用である。RaまたはRbがアルケニルであるとき、好ましい立体配置は二重結合の位置に依存する。好ましい立体配置を有するアルケニル化合物は、高い上限温度または液晶相の広い温度範囲を有する。Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1985, 131, 109およびMol. Cryst. Liq. Cryst., 1985, 131, 327に詳細な説明がある。
環AまたはAが、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであるときは誘電率異方性が正に大きい。環AまたはAが、任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−3,6−ジイルであるときは光学異方性が大きい。環AまたはAが、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであるときは光学異方性が小さい。
少なくとも二つの環が1,4−シクロヘキシレンであるときは、上限温度が高く、光学異方性が小さく、そして粘度が小さい。少なくとも一つの環が1,4−フェニレンのときは、光学異方性が比較的大きく、そして配向秩序パラメーター(orientational order parameter)が大きい。少なくとも二つの環が1,4−フェニレンであるときは、光学異方性が大きく、液晶相の温度範囲が広く、そして上限温度が高い。
結合基Z、ZまたはZが単結合、−(CH22−、−CH2O−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、または−(CH2−であるときは粘度が小さい。結合基が単結合、−(CH22−、−OCF−、−CFO−、または−CH=CH−であるときは粘度がより小さい。結合基が−CH=CH−であるときは液晶相の温度範囲が広く、そして弾性定数比K33/K11(K33:ベンド弾性定数、K11:スプレイ弾性定数)が大きい。結合基が−C≡C−のときは光学異方性が大きい。
化合物(1)が三環または四環を有するときは、五環を有する化合物(1)より粘度が小さい。化合物(1)が四環または五環を有するときは、三環を有する化合物(1)より上限温度が高い。以上のように、末端基、環および結合基の種類、環の数を適当に選択することにより目的の物性を有する化合物を得ることができる。したがって、化合物(1)はPC、TN、STN、ECB、OCB、IPS、VAなどの素子に用いられる組成物の成分として有用である。
化合物(1)の好ましい例は、本発明の項2に記載した化合物(1−1)〜(1−12)である。より具体的な例は、下記の化合物(1−1−1)〜(1−12−5)である。これらの化合物におけるRa、Rb、A1、A2、Z1、Z2、およびZの記号の意味は、項2に記載した記号の意味と同一である。Yはハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFである。複数のYは、それぞれが同一であってもよいし、または異なってもよい。好ましいハロゲンはフッ素および塩素である。さらに好ましいハロゲンはフッ素である。
Figure 0004442179
Figure 0004442179
Figure 0004442179
Figure 0004442179
化合物(1)は有機合成化学における手法を適切に組み合わせることにより合成できる。出発物に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、オーガニック・シンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
結合基Z、ZまたはZを生成する方法の一例に関して、最初にスキームを示し、次に項(I)〜項(XI)でスキームを説明する。このスキームにおいて、MSGまたはMSGは少なくとも一つの環を有する1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG(またはMSG)は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)から(1K)は化合物(1)に相当する。
Figure 0004442179
Figure 0004442179
Figure 0004442179
Figure 0004442179
Figure 0004442179
(I)単結合の生成
アリールホウ酸(21)と公知の方法で合成される化合物(22)とを、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(23)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(22)を反応させることによっても合成される。
(II)−COO−と−OCO−の生成
化合物(23)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(24)を得る。化合物(24)と、公知の方法で合成されるフェノール(25)とをDDC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(1B)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成できる。
(III)−CFO−と−OCF−の生成
化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(26)を得る。化合物(26)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1C)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1C)は化合物(26)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化しても合成される。W. H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF−を有する化合物も合成できる。Peer. Kirsch et al., Anbew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によってこれらの結合基を生成させることも可能である。
(IV)−CH=CH−の生成
化合物(23)をn−ブチルリチウムで処理した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのホルムアミドと反応させてアルデヒド(28)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(27)をカリウムt−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(28)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
(V)−(CH−の生成
化合物(1D)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
(VI)−(CH−の生成
ホスホニウム塩(27)の代わりにホスホニウム塩(29)を用い、項(IV)の方法に従って−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これを接触水素化して化合物(1F)を合成する。
(VII)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(23)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(30)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(30)を化合物(22)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
(VIII)−CF=CF−の生成
化合物(23)をn−ブチルリチウムで処理したあと、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(31)を得る。化合物(22)をn−ブチルリチウムで処理したあと化合物(31)と反応させて化合物(1H)を合成する。
(IX)−CHO−または−OCH−の生成
化合物(28)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(32)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(33)を得る。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(33)を化合物(25)と反応させて化合物(1J)を合成する。
(X)−(CH23O−または−O(CH23−の生成
化合物(32)の代わりに化合物(34)を用いて、項(IX)の方法に従って化合物(1K)を合成する。
(XI)−(CF22−の生成
J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414.に記載された方法に従い、ジケトン(−COCO−)をフッ化水素触媒の存在下、四フッ化硫黄でフッ素化して−(CF22−を有する化合物を得る。
−CH=CH−CHO−または−OCH−CH=CH−の結合基Wを生成する方法の一例を下記のスキームに示す。このスキームを説明したあと、スキームにおける出発物を合成する方法の一例を述べる。
Figure 0004442179
化合物(51)、(52)、(53)、および(54)において、QまたはQは式(1)の構造単位である。構造単位はスキームに示した。これらの化合物におけるRa、Rb、A1、A2、Y1、Y2、Y、Y、Z1、Z2、およびZの記号の意味は、項1に記載した記号の意味と同一である。化合物(1−a)
におけるaは、結合基の方向が−CH=CH−CHO−であることを意味する。化合物(1−b)におけるbは結合基の方向が−OCH−CH=CH−であることを意味する。化合物(1−a)は、化合物(51)と化合物(52)との反応によって合成する。化合物(1−b)は、化合物(53)と化合物(54)との反応によって合成する。これらの反応は、好ましくはテトラヒドロフランなどの溶媒中、ヨウ化カリウムおよび炭酸カリウムなどの塩基の存在下、室温から溶媒の沸点までの間の温度で行う。次に、化合物(51)、(52)、(53)、および(54)に関する合成法の一例を示す。
Figure 0004442179
化合物(51)の合成法は次のとおりである。水素化ナトリウムなどの塩基をジエチルホスホノ酢酸エチルに作用させてリンイリドを得る。このリンイリドをアルデヒド(55)と反応さてエステル(56)を得る。このエステルを水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)によって還元することによってアルコール(57)を得る。トリフェニルホスフィン存在下、アルコール(57)とN−ブロモスクシンイミド(NBS)の反応によって化合物(51)を得る。
化合物(53)は、アルデヒド(58)を同様に処理することによって合成する。出発物のアルデヒド(55)および(58)は有機合成化学の方法に従って容易に合成することができる。
Figure 0004442179
化合物(52)の合成法は次のとおりである。ケトン(61)を水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)で還元してアルコール(52)を得る。この化合物がシス体とトランス体の混合物である場合は、シス体を分離するまたはシス体をトランス体に異性化することによってトランス体を得る。化合物(54)は、ケトン(62)を同様に処理することによって合成する。出発物のアルデヒド(55)および(58)は有機合成化学の方法に従って容易に合成することができる。
次に、環Aまたは環Aに関する合成法を説明する。
1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルなどの環に関しては出発物が市販されているまたは合成法がよく知られている。そこで、下に示した化合物(64)、(67)および(71)について説明する。
Figure 0004442179
デカヒドロナフタレン−2,6−ジオン(64)はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルを有する化合物の出発物である。この化合物(64)は、特開2000−239564号公報に記載された方法に従って、ジオール(63)を酸化ルテニウム存在下で接触水素還元し、さらに酸化クロムで酸化することによって合成する。
Figure 0004442179
2,3−ビストリフルオロメチルフェニレンの構造単位は、Org. Lett., 2000, 2 (21), 3345の文献に記載された方法で合成する。フラン(65)と1,1,1,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブチンとを高温でディールズ・アルダー型の反応をさせることによってアニリン(66)を合成する。この化合物は、Org. Synth. Coll., Vol. 2, 1943, 355に記載された方法にしたがってサンド・マイヤー型反応によってヨウ化物(67)を得る。この化合物は一般的な有機合成化学の手法によって化合物(1)に変換する。
Figure 0004442179
2−ジフルオロメチル−3−フルオロフェニレンの構造単位は、次のような方法で合成する。化合物(68)の水酸基を適切な保護基で保護して化合物(69)を得る。Pは保護基を意味する。化合物(69)にsec-ブチルリチウムを作用させ、続いてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を反応させてアルデヒド(70)を得る。この化合物をジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化し、続いて脱保護してフェノール(71)を得る。この化合物は一般的な有機合成化学の手法によって化合物(1)に変換する。
第二に、本発明の組成物をさらに説明する。この組成物の成分は化合物(1)から選ばれた複数の化合物のみであってもよい。好ましい組成物は化合物(1)から選択された少なくとも一つの化合物を1〜99%の割合で含有する。この組成物は化合物(2)〜(14)の群から選択された成分を主として含有する。組成物を調製するときには、化合物(1)の誘電率異方性を考慮して成分を選択する。
誘電率異方性が正で大きい化合物(1)を含有する好ましい組成物は次のとおりである。この好ましい組成物は化合物(2)、(3)および(4)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。別の好ましい組成物は、化合物(5)および(6)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。別の好ましい組成物は、このような二つの群のそれぞれから選択された少なくとも二つの化合物を含有する。これらの組成物は、液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、誘電率異方性、しきい値電圧などを調整する目的で、化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。これらの組成物は、物性をさらに調整する目的で、化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。これらの組成物は、AM−TN素子、STN素子などに適合させる目的で、その他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
別の好ましい組成物は化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。この組成物は、物性をさらに調整する目的で、化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、AM−TN素子、STN素子などに適合させる目的で、その他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
誘電率異方性が負で大きい化合物(1)を含有する好ましい組成物は次のとおりである。好ましい組成物は化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。この組成物は、化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、物性をさらに調整する目的で、化合物(2)〜(6)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、VA素子などに適合させる目的で、その他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
別の好ましい組成物は、化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。この組成物は、化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、化合物(2)〜(6)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物はその他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
誘電率異方性が小さい化合物(1)を含有する好ましい組成物は次のとおりである。好ましい組成物は化合物(2)、(3)および(4)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。別の好ましい組成物は、化合物(5)および(6)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。別の好ましい組成物は、このような二つの群のそれぞれから選択された少なくとも二つの化合物を含有する。これらの組成物は、液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、誘電率異方性、しきい値電圧などを調整する目的で、化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、物性をさらに調整する目的で、化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、AM−TN素子、STN素子などに適合させる目的で、その他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
別の好ましい組成物は、化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。この組成物は、化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、物性をさらに調整する目的で、化合物(2)〜(6)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、VA素子などに適合させる目的で、その他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
化合物(2)、(3)および(4)は、誘電率異方性が正で大きいので、AM−TN素子用の組成物に主として用いられる。この組成物において、これらの化合物の量は1〜99%である。好ましい量は10〜97%である。より好ましい量は40〜95%である。この組成物に化合物(12)、(13)または(14)をさらに添加する場合、この化合物の好ましい量は60%以下である。より好ましい量は40%以下である。
化合物(5)および(6)は、誘電率異方性が正で非常に大きいので、STN素子用の組成物に主として用いられる。この組成物において、これらの化合物の量は1〜99%である。好ましい量は10〜97%である。より好ましい量は40〜95%である。この組成物に化合物(12)、(13)または(14)をさらに添加する場合、この化合物の好ましい量は60%以下である。より好ましい量は40%以下である。
化合物(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)は、誘電率異方性が負であるので、VA素子用の組成物に主として用いられる。これらの化合物の好ましい量は80%以下である。より好ましい量は40〜80%である。この組成物に化合物(12)、(13)または(14)をさらに添加する場合、この化合物の好ましい量は60%以下である。より好ましい量は40%以下である。
化合物(12)、(13)および(14)の誘電率異方性は小さい。化合物(12)は粘度または光学異方性を調整する目的で主に使用される。化合物(13)および(14)は上限温度を上げて液晶相の温度範囲を広げる、または光学異方性を調整する目的で使用される。化合物(12)、(13)および(14)の量を増加させると組成物のしきい値電圧が高くなり、粘度が小さくなる。したがって、組成物のしきい値電圧の要求値を満たすかぎり多量に使用してもよい。
好ましい化合物(2)〜(14)は、それぞれ化合物(2−1)〜(2−9)、化合物(3−1)〜(3−97)、化合物(4−1)〜(4−33)、化合物(5−1)〜(5−56)、化合物(6−1)〜(6−3)、化合物(7−1)〜(7−4)、化合物(8−1)〜(8−6)、化合物(9−1)〜(9−4)、化合物(10−1)、化合物(11−1)、化合物(12−1)〜(12−11)、化合物(13−1)〜(13−21)、および化合物(14−1)〜(14−6)である。これらの化合物において、R1、R、R、R4、R、R6、R、X1、およびXの記号の意味は、化合物(2)〜(14)におけるこれらの記号の意味と同一である。
Figure 0004442179
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本発明の組成物は公知の方法によって調製される。例えば、成分である化合物を混合し、加熱によって互いに溶解させる。組成物に適当な添加物を加えて組成物の物性を調整してもよい。このような添加物は当業者によく知られている。メロシアニン、スチリル、アゾ、アゾメチン、アゾキシ、キノフタロン、アントラキノン、テトラジンなどの化合物である二色性色素を添加してGH素子用の組成物を調製してもよい。一方、液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与える目的でキラルドーパントが添加される。キラルドーパントの例は上記の光学活性化合物(Op−1)〜(Op−13)である。
キラルドーパントを組成物に添加してねじれのピッチを調整する。TN素子およびTN−TFT素子用の好ましいピッチは40〜200μmの範囲である。STN素子用の好ましいピッチは6〜20μmの範囲である。BTN素子用の好ましいピッチは1.5〜4μmの範囲である。PC素子用の組成物にはキラルドーパントを比較的多量に添加する。ピッチの温度依存性を調整する目的で少なくとも二つのキラルドーパントを添加してもよい。
本発明の組成物は、PC、TN、STN、BTN,ECB、OCB、IPS、VAなどの素子に使用できる。これらの素子は駆動方式がPMであってもよいし、またはAMであってもよい。この組成物をマイクロカプセル化して作製したNCAP(nematic curvilinear aligned phase)素子や、組成物中に三次元の網目状高分子を形成させたPD(polymer dispersed)素子、例えばPN(polymer network)素子にも使用できる。
第三に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によって制限されない。No.1などの化合物番号は、実施例3において表で示した化合物のそれと対応する。No.1aなどの化合物番号におけるaは、結合基の方向が−CH=CH−CHO−であることを意味する。No.1bなどの化合物番号におけるbは結合基の方向が−OCH−CH=CH−であることを意味する。化合物の相転移温度において、C、NおよびIは、それぞれ、結晶、ネマチック相および等方相である。かっこ内の相転移はそれがモノトロピックであることを示す。温度の単位は℃である。得られた化合物は核磁気共鳴スペクトル、質量スペクトルなどで同定した。核磁気共鳴スペクトルにおいて、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、mはマルチプレットである。化合物の量(百分率)は組成物の全重量に基づいた重量%である。
物性値の測定は、日本電子機械工業規格(Standard of Electronic Industries Association of Japan)、EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法に従った。
ネマチック相の上限温度(NI;℃):偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。
ネマチック相の下限温度(T;℃):ネマチック相を有する試料を0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶(またはスメクチック相)に変化したとき、Tを<−20℃と記載した。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
化合物の相溶性:類似の構造を有する幾つかの化合物を混合してネマチック相を有する母液晶を調製した。測定する化合物とこの母液晶とを混合した組成物を得た。混合する割合の一例は、15%の化合物と85%の母液晶である。この組成物を−20℃、−30℃のような低い温度で30日間保管した。この組成物の一部が結晶(またはスメクチック相)に変化したか否かを観察した。必要に応じて混合する割合と保管温度とを変更した。このようにして測定した結果から、結晶(またはスメクチック相)が析出する条件および結晶(またはスメクチック相)が析出しない条件を求めた。これらの条件が相溶性の尺度である。
粘度(η;20℃で測定;mPa・s):粘度の測定にはE型粘度計を用いた。
光学異方性(Δn;25℃で測定):光学異方性は、波長が589nmの光によりアッベ屈折計を用いて測定した。
誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
1)誘電率異方性が正である組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μm、ツイスト角が80度の液晶セルに試料を入れた。このセルに20ボルトを印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。0.5ボルトを印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
2)誘電率異方性が負である組成物:ホメオトロピック配向に処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε‖)を測定した。ホモジニアス配向に処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V)
1)誘電率異方性が正である組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が(0.5/Δn)μmであり、ツイスト角が80度である、ノーマリーホワイトモード(normally white mode)の液晶表示素子に試料を入れた。Δnは上記の方法で測定した光学異方性の値である。この素子に周波数が32Hzである矩形波を印加した。矩形波の電圧を上昇させ、素子を通過する光の透過率が90%になったときの電圧の値を測定した。
2)誘電率異方性が負である組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μmであり、ホメオトロピック配向に処理したノーマリーブラックモード(normally black mode)の液晶表示素子に試料を入れた。この素子に周波数が32Hzである矩形波を印加した。矩形波の電圧を上昇させ、素子を通過する光の透過率10%になったときの電圧の値を測定した。
実施例1
トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル−3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.1a)の合成
Figure 0004442179
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(60%;330mg)のテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液を0℃に冷却した。これにトランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシルアルコール(1.8g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。反応混合物を室温でさらに30分間攪拌した。水素ガスの発生が終わったあと、(E)−3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)アリルブロミド(1.7g)、およびヨウ化カリウム(1.3g)を加え、10時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(50ml)に注ぎ、トルエン(30ml)で3回抽出した。抽出液を水、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で濃縮して得た黄色油状物(3.1g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘプタン:酢酸エチル=1:50)で精製し、さらにヘプタン−ソルミックス混合溶媒から再結晶し、表題の化合物(無色結晶;1.6g)を得た。このものは液晶相を有した。
C 79.3(N 68.0)I.
H−NMR(CDCl):δ(ppm)0.86−2.16(m,28H) ,2.75(tt,J=3.4,11.9Hz,1H),3.32(tt,J=4.0,10.6Hz,1H),3.98(d,J=6.1Hz,2H),4.09(q,J=7.0Hz,2H),5.53(dt,J=6.3,15.6,1H),5.64(dd,J=6.5,15.6,1H),6.63−6.83(m,2H).
実施例2
トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル−3−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.85a)の合成
Figure 0004442179
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(60%;150mg)のテトラヒドロフラン(10ml)懸濁液を0℃に冷却した。これにトランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシルアルコール(0.8g)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下した。反応混合物を室温でさらに30分間攪拌した。水素ガスの発生が終わったあと、(E)−3−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]アリルブロミド(1.0g)、およびヨウ化カリウム(0.6g)を加え、11時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(50ml)に注ぎ、トルエン(20ml)で3回抽出した。抽出液を水、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で濃縮して得た黄色結晶(3.0g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘプタン:酢酸エチル=1:50)で精製し、さらにヘプタン−ソルミックス混合溶媒から再結晶して、表題の化合物(無色結晶;0.8g)を得た。このものは液晶相を有した。
C 82.1 C 106.8 N 196.1 I.
H−NMR(CDCl):δ(ppm)0.80−2.16(m,38H),2.75(tt,J=3.4,11.9Hz,1H),3.32(tt,J=4.0,10.6Hz,1H),3.98(d,J=6.1Hz,2H),4.08(q,J=7.0Hz,2H),5.53(dt,J=6.4,15.7,1H),5.63(dd,J=6.5,15.7,1H),6.64−6.83(m,2H).
実施例3
実施例1および2、さらに記載した合成法をもとに、下記の化合物No.1〜No.232を合成する。実施例1および2で得られた化合物(No.1aおよびNo.85a)もリストアップした。それぞれの化合物の下に物性値を記載した。物性値の測定手順は実施例4で説明する。
Figure 0004442179
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Figure 0004442179
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Figure 0004442179
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実施例4
5つの化合物を混合して、ネマチック相を有する組成物A(母液晶)を調製した。4つの化合物は、4−エトキシフェニル=4−プロピルシクロヘキサンカルボキシレート(17.2%)、4−ブトキシフェニル=4−プロピルシクロヘキサンカルボキシレート(27.6%)、4−エトキシフェニル=4−ブチルシクロヘキサンカルボキシレート(20.7%)、4−メトキシフェニル=4−ペンチルシクロヘキサンカルボキシレート(20.7%)、および4−エトキシフェニル=4−ペンチルシクロヘキサンカルボキシレート(13.8%)である。組成物Aの物性は次のとおりであった。上限温度(NI)=74.0℃;粘度(η20)=18.9mPa・s;光学異方性(Δn)=0.087;誘電率異方性(Δε)=−1.3。
この組成物Aの85%と実施例1で得られたトランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル−3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.1a)の15%とからなる組成物Bを調製した。組成物Bの物性は次のとおりであった。上限温度(NI)=73.3℃;粘度(η20)=26.8mPa・s;光学異方性(Δn)=0.090;誘電率異方性(Δε)=−2.07。
組成物AおよびBの物性値と化合物No.1aの重量百分率とに基づいて、外挿法により算出した化合物No.1aの物性値は次のとおりであった。上限温度(NI)=65.9℃;粘度(η20)=67.0mPa・s;光学異方性(Δn)=0.107;誘電率異方性(Δε)=−6.09。
実施例5
実施例4に記載した組成物Aの85%と実施例2で得られたトランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル−3−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.85a)の15%とからなる組成物Cを調製した。組成物Cの物性は次のとおりであった。上限温度(NI)=89.6℃;粘度(η20)=27.0mPa・s;光学異方性(Δn)=0.093;誘電率異方性(Δε)=−2.02。
組成物AおよびCの物性値と化合物No.85aの重量百分率とに基づいて、外挿法により算出した化合物No.85aの物性値は次のとおりであった。上限温度(NI)=174.6℃;粘度(η20)=68.9mPa・s;光学異方性(Δn)=0.127;誘電率異方性(Δε)=−5.59。
実施例6
トランス−4−プロピルシクロヘキシル−3−[トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル]−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.1b)の合成
Figure 0004442179
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(60%;0.2g)のテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液を0℃に冷却した。これにトランス−4−プロピルシクロヘキシルアルコール(0.5g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。反応混合物を室温でさらに30分間攪拌した。水素ガスの発生が終わったあと、(E)−3−[トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル]アリルブロミド(1.4g)およびヨウ化カリウム(0.8g)を加え、10時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(50ml)に注ぎ、トルエン(30ml)で3回抽出した。抽出液を水、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で濃縮して得た黄色油状物(2.8g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘプタン:酢酸エチル=1:40)で精製し、さらにヘプタン−ソルミックス混合溶媒から再結晶し、表題の化合物(無色結晶;0.8g)を得た。このものは液晶相を有した。
C 58.2 N 71.7 I.
H−NMR(CDCl):δ(ppm)0.86−2.04(m,28H) ,2.73(tt,J=2.8,12.2Hz,1H),3.21(tt,J=4.0,10.9Hz,1H),3.97(d,J=6.0Hz,2H),4.09(q,J=7.0Hz,2H),5.56(dt,J=6.3,14.9,1H),5.65(dd,J=6.3,15.5,1H),6.64−6.85(m,2H).
実施例7
トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル−3−[トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル]−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.85b)の合成
Figure 0004442179
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(60%;180mg)のテトラヒドロフラン(10ml)懸濁液を0℃に冷却した。これにトランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシルアルコール(0.7g)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下した。反応混合物を室温でさらに30分間攪拌した。水素ガスの発生が終わったあと、(E)−3−[トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル]アリルブロミド(1.1g)、およびヨウ化カリウム(0.6g)を加え、11時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却した後、水(50ml)に注ぎ、トルエン(20ml)で3回抽出した。抽出液を水、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で濃縮して得た黄色結晶(1.7g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘプタン:酢酸エチル=1:40)で精製し、さらにヘプタン−ソルミックス混合溶媒から再結晶して、表題の化合物(無色結晶;1.0g)を得た。このものは液晶相を有した。
C 61.7 C 96.2 N 199.4 I.
H−NMR(CDCl):δ(ppm)0.79−2.06(m,38H),2.73(tt,J=3.0,12.2Hz,1H),3.32(tt,J=4.2,10.8Hz,1H),3.97(d,J=5.9Hz,2H),4.08(q,J=7.0Hz,2H),5.55(dt,J=5.5,15.9,1H),5.65(dd,J=6.4,15.6,1H),6.64−6.85(m,2H).
実施例8
実施例4に記載した組成物Aの85%と実施例6で得られたトランス−4−プロピルシクロヘキシル−3−[トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル]−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.1b)の15%とからなる組成物Dを調製した。組成物Dの物性は次のとおりであった。上限温度(NI)=73.9℃;粘度(η20)=26.1mPa・s;光学異方性(Δn)=0.089;誘電率異方性(Δε)=−1.74。
組成物AおよびDの物性値と化合物No.1bの重量百分率とに基づいて、外挿法により算出した化合物No.1bの物性値は次のとおりであった。上限温度(NI)=69.9℃;粘度(η20)=62.9mPa・s;光学異方性(Δn)=0.100;誘電率異方性(Δε)=−4.06。
実施例9
実施例4に記載した組成物Aの85%と実施例7で得られたトランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル−3−[トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル]−(2E)−プロペニルエーテル(化合物No.85b)の15%とからなる組成物Eを調製した。組成物Eの物性は次のとおりであった。上限温度(NI)=89.9℃;粘度(η20)=28.0mPa・s;光学異方性(Δn)=0.092;誘電率異方性(Δε)=−1.85。
組成物AおよびEの物性値と化合物No.85bの重量百分率とに基づいて、外挿法により算出した化合物No.85bの物性値は次のとおりであった。上限温度(NI)=176.6℃;粘度(η20)=74.5mPa・s;光学異方性(Δn)=0.120;誘電率異方性(Δε)=−4.12。
Figure 0004442179
本発明の代表的な組成物を使用例1〜18にまとめた。最初に、組成物の成分である化合物とその量(重量%)を示した。化合物は上記の表1の取り決めに従い、左末端基、結合基、環構造、および右末端基の記号によって表示した。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置はトランスである。末端基の記号がない場合は、末端基が水素であることを意味する。次に組成物の物性値を示した。
使用例1
3−HO1VHB(F,F)−F (No.8) 6%
3−HV1OHB(F,F)−C (No.12a) 6%
2−BEB(F)−C 5%
3−BEB(F)−C 4%
1V2−BEB(F,F)−C 16%
3−HB−O2 10%
3−HH−4 3%
3−HHB−F 3%
3−HHB−1 8%
3−HHB−O1 4%
3−HBEB−F 4%
3−HHEB−F 7%
5−HHEB−F 7%
3−H2BTB−2 4%
3−H2BTB−3 4%
3−H2BTB−4 4%
3−HB(F)TB−2 5%
使用例2
3−HO1VHB(F)−OCF3 (No.9b) 6%
3−HV1OHB(F,F)−C (No.12a) 6%
2−HB−C 5%
3−HB−O2 15%
2−BTB−1 3%
3−HHB−F 4%
3−HHB−1 8%
3−HHB−O1 5%
3−HHB−3 14%
3−HHEB−F 4%
5−HHEB−F 4%
2−HHB(F)−F 7%
3−HHB(F)−F 7%
5−HHB(F)−F 7%
3−HHB(F,F)−F 5%
使用例3
3−HV1OHB(F,F)−C (No.12a) 8%
2−HO1VHB−2 (No.5) 8%
3−BEB(F)−C 4%
3−HB−C 4%
V−HB−C 4%
1V−HB−C 4%
3−HB−O2 3%
3−HH−2V 14%
3−HH−2V1 7%
V2−HHB−1 15%
3−HHB−1 5%
3−HHEB−F 7%
3−H2BTB−2 6%
3−H2BTB−3 6%
3−H2BTB−4 5%
使用例4
3−HV1OHB(F,F)−C (No.12a) 5%
3−HHO1VHB(F,F)−F (No.88) 5%
5−BEB(F)−C 5%
V−HB−C 4%
5−PyB−C 6%
4−BB−3 8%
3−HH−2V 10%
5−HH−V 11%
V−HHB−1 7%
V2−HHB−1 15%
3−HHB−1 9%
1V2−HBB−2 10%
3−HHEBH−3 5%
使用例5
3−HV1OHB(F,F)−C (No.12a) 10%
3−HV1OHB(F,F)B(F)−F (No.176a) 5%
1V2−BEB(F,F)−C 6%
3−HB−C 8%
2−BTB−1 10%
5−HH−VFF 25%
3−HHB−1 4%
VFF−HHB−1 8%
VFF2−HHB−1 11%
3−H2BTB−2 5%
3−H2BTB−3 4%
3−H2BTB−4 4%
使用例6
3−HO1VHB(F,F)−F (No.8) 6%
3−HO1VHB(F)−OCF3 (No.9b) 6%
5−HB−CL 16%
3−HH−4 12%
3−HH−5 4%
3−HHB−F 4%
3−HHB−CL 3%
4−HHB−CL 4%
3−HHB(F)−F 7%
4−HHB(F)−F 6%
5−HHB(F)−F 6%
7−HHB(F)−F 5%
5−HBB(F)−F 4%
1O1−HBBH−5 3%
3−HHBB(F,F)−F 2%
4−HHBB(F,F)−F 3%
5−HHBB(F,F)−F 3%
3−HH2BB(F,F)−F 3%
4−HH2BB(F,F)−F 3%
使用例7
3−HO1VHB(F,F)−F (No.8) 10%
2−HO1VHB−2 (No.5) 10%
3−HHB(F,F)−F 9%
3−H2HB(F,F)−F 8%
4−H2HB(F,F)−F 8%
5−H2HB(F,F)−F 8%
3−HBB(F,F)−F 11%
5−HBB(F,F)−F 10%
3−H2BB(F,F)−F 10%
5−HHBB(F,F)−F 3%
5−HHEBB−F 2%
3−HH2BB(F,F)−F 3%
1O1−HBBH−4 4%
1O1−HBBH−5 4%
この使用例において、組成物に基づいて0.25重量%の光学活性化合物(Op−5)をこの組成物に添加したところ、ピッチの値は62.3μmであった。
使用例8
3−HO1VHB(F,F)−F (No.8) 6%
3−HHO1VHB(F,F)−F (No.88) 4%
5−HB−F 12%
6−HB−F 9%
7−HB−F 7%
2−HHB−OCF3 7%
3−HHB−OCF3 7%
4−HHB−OCF3 7%
5−HHB−OCF3 5%
3−HH2B−OCF3 4%
5−HH2B−OCF3 4%
3−HHB(F,F)−OCF2H 4%
3−HHB(F,F)−OCF3 5%
3−HH2B(F)−F 3%
3−HBB(F)−F 5%
5−HBB(F)−F 5%
5−HBBH−3 3%
3−HB(F)BH−3 3%
使用例9
3−HO1VHB(F)−OCF3 (No.9b) 10%
3−HHO1VHB(F,F)−F (No.88) 5%
3−HV1OHB(F,F)B(F)−F (No.176a) 5%
5−HB−CL 11%
3−HH−4 8%
3−HHB−1 5%
3−HHB(F,F)−F 8%
3−HBB(F,F)−F 15%
5−HBB(F,F)−F 8%
3−HHEB(F,F)−F 8%
4−HHEB(F,F)−F 3%
2−HBEB(F,F)−F 3%
3−HBEB(F,F)−F 5%
3−HHBB(F,F)−F 6%
使用例10
3−HO1VHB(F,F)−F (No.8) 6%
3−HV1OHB(F,F)B(F)−F (No.176a) 5%
3−HB−CL 6%
5−HB−CL 4%
3−HHB−OCF3 5%
3−H2HB−OCF3 5%
5−H4HB−OCF3 12%
V−HHB(F)−F 5%
3−HHB(F)−F 5%
5−HHB(F)−F 5%
3−H4HB(F,F)−CF3 8%
5−H4HB(F,F)−CF3 7%
5−H2HB(F,F)−F 5%
5−H4HB(F,F)−F 7%
2−H2BB(F)−F 5%
3−H2BB(F)−F 5%
3−HBEB(F,F)−F 5%
使用例11
3−HV1OHB(2F,3F)−O2 (No.1a) 3%
3−HO1VHB(2F,3F)−O2 (No.1b) 3%
3−HHV1OHB(2F,3F)−O2 (No.85a) 3%
5−HB−CL 17%
7−HB(F,F)−F 3%
3−HH−4 10%
3−HH−5 5%
3−HB−O2 10%
3−HHB−1 8%
3−HHB−O1 5%
2−HHB(F)−F 7%
3−HHB(F)−F 7%
5−HHB(F)−F 7%
3−HHB(F,F)−F 4%
3−H2HB(F,F)−F 4%
4−H2HB(F,F)−F 4%
NI=76.4℃;Δn=0.077;η(20℃)=18.7mPa・s;Δε=1.9;Vth=2.88V.
使用例12
2−HO1VHB−2 (No.5) 5%
3−HHO1VHB(F,F)−F (No.88) 5%
3−HV1OHB(F,F)B(F)−F (No.176a) 5%
5−HB−CL 3%
7−HB(F)−F 7%
3−HH−4 9%
3−HH−EMe 10%
3−HHEB−F 8%
5−HHEB−F 8%
3−HHEB(F,F)−F 10%
4−HHEB(F,F)−F 3%
4−HGB(F,F)−F 5%
5−HGB(F,F)−F 6%
2−H2GB(F,F)−F 4%
3−H2GB(F,F)−F 5%
5−GHB(F,F)−F 7%
使用例13
3−HO1VHB(F,F)−F (No.8) 10%
3−HO1VHB(F)−OCF3 (No.9b) 7%
2−HO1VHB−2 (No.5) 4%
3−HH−4 8%
3−HHB−1 6%
3−HHB(F,F)−F 10%
3−H2HB(F,F)−F 9%
3−HBB(F,F)−F 5%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F 25%
1O1−HBBH−5 7%
2−HHBB(F,F)−F 3%
3−HHBB(F,F)−F 3%
3−HH2BB(F,F)−F 3%
使用例14
3−HV1OHB(2F,3F)−O2 (No.1a) 10%
3−HO1VHB(2F,3F)−O2 (No.1b) 7%
3−HH−4 5%
3−HH−5 5%
3−HH−O1 3%
3−HH−O3 3%
3−HB−O1 5%
3−HB−O2 5%
3−HB(2F,3F)−O2 10%
5−HB(2F,3F)−O2 10%
3−HHEH−3 3%
3−HHEH−5 2%
4−HHEH−3 2%
2−HHB(2F,3F)−1 4%
3−HHB(2F,3F)−2 4%
3−HHB(2F,3F)−O2 12%
5−HHB(2F,3F)−O2 10%
NI=79.0℃;Δn=0.085;η(20℃)=34.2mPa・s;Δε=−4.3.
この使用例において、組成物に基づいて0.25重量%の光学活性化合物(Op−5)をこの組成物に添加したところ、ピッチの値は60.0μmであった。
使用例15
3−HV1OHB(2F,3F)−O2 (No.1a) 8%
3−HHV1OHB(2F,3F)−O2 (No.85a) 6%
3−HH−4 5%
3−HH−5 5%
3−HH−O1 6%
3−HH−O3 6%
3−HB−O1 5%
3−HB−O2 5%
3−HB(2F,3F)−O2 10%
3−HHEH−3 5%
3−HHEH−5 5%
4−HHEH−3 5%
2−HHB(2F,3F)−1 4%
3−HHB(2F,3F)−O2 12%
5−HHB(2F,3F)−O2 13%
NI=95.8℃;Δn=0.082;η(20℃)=33.2mPa・s;Δε=−3.5.
使用例16
3−HV1OHB(2F,3F)−O2 (No.1a) 6%
3−HHO1VHB(2F,3F)−O2 (No.85b) 6%
3−HH−4 5%
3−HH−5 5%
3−HH−O1 4%
3−HH−O3 4%
3−HB−O1 4%
3−HB−O2 3%
3−HB(2F,3F)−O2 10%
5−HB(2F,3F)−O2 5%
3−HHEH−3 5%
3−HHEH−5 5%
4−HHEH−3 5%
2−HHB(2F,3F)−1 4%
3−HHB(2F,3F)−2 4%
3−HHB(2F,3F)−O2 12%
5−HHB(2F,3F)−O2 13%
NI=98.3℃;Δn=0.084;η(20℃)=35.2mPa・s;Δε=−3.8.
使用例17
3−HO1VHB(2F,3F)−O2 (No.1b) 4%
3−HHV1OHB(2F,3F)−O2 (No.85a) 4%
3−HHO1VHB(2F,3F)−O2 (No.85b) 4%
3−HH−4 5%
3−HH−5 5%
3−HH−O1 6%
3−HH−O3 6%
3−HB−O1 5%
3−HB−O2 5%
3−HB(2F,3F)−O2 10%
5−HB(2F,3F)−O2 10%
3−HHEH−3 4%
3−HHEH−5 3%
2−HHB(2F,3F)−1 4%
3−HHB(2F,3F)−2 4%
3−HHB(2F,3F)−O2 12%
5−HHB(2F,3F)−O2 9%
NI=84.1℃;Δn=0.081;η(20℃)=31.1mPa・s;Δε=−3.9.
使用例18
3−HV1OHB(2F,3F)−O2 (No.1a) 5%
3−HO1VHB(2F,3F)−O2 (No.1b) 5%
3−HHV1OHB(2F,3F)−O2 (No.85a) 5%
3−HH−4 5%
3−HH−5 5%
3−HH−O1 3%
3−HH−O3 3%
3−HB−O1 5%
3−HB−O2 3%
3−HB(2F,3F)−O2 10%
5−HB(2F,3F)−O2 10%
3−HHEH−3 5%
3−HHEH−5 5%
4−HHEH−3 5%
2−HHB(2F,3F)−1 4%
3−HHB(2F,3F)−2 4%
3−HHB(2F,3F)−O2 10%
5−HHB(2F,3F)−O2 8%
NI=88.6℃;Δn=0.083;η(20℃)=35.0mPa・s;Δε=−3.8.

Claims (27)

  1. 下記の式(1)で表される化合物。
    Figure 0004442179
    式(1)において、RaおよびRbは独立して炭素数1〜5のアルキル、フッ素、またはシアノであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Aおよび環Aは独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、これらの環において任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Z、ZおよびZは独立して単結合であり;Wは−CH=CH−CHO−または−OCH−CH=CH−であり;Y、Y、Y、およびYは独立して水素またはフッ素であり;mおよびnは独立して0、または1であり、そしてmおよびnの和は0、1または2である。ただし、Rが炭素数3または5の直鎖のアルキルであり、そして環Aおよび環Bがトランス−1,4−シクロヘキシレンである下記の化合物を除く。
    Figure 0004442179
  2. 下記の式(1−1)から式(1−5)のそれぞれで表される化合物の群から選択され1つの化合物。
    Figure 0004442179
    式(1−1)から式(1−5)において、RaおよびRbは独立して炭素数1〜5のアルキル、フッ素、またはシアノであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられもよく;環Aおよび環Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレンであり;Z、ZおよびZは独立して単結合であり;そしてY、Y、Y、およびYは独立して水素またはフッ素である。ただし、Rが炭素数3または5の直鎖のアルキルであり、そして環Aおよび環Bがトランス−1,4−シクロヘキシレンである下記の化合物を式(1−1)で表される化合物から除く。
    Figure 0004442179
  3. 式(1)において、YおよびYの少なくとも一つがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である請求項1に記載の化合物。
  4. 式(1)において、YおよびYの少なくとも一つがフッ素であり、そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である請求項1に記載の化合物。
  5. 式(1)において、YおよびYがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である請求項1記載の化合物。
  6. 式(1−1)から(1−5)において、Y、Y、Y、およびYが水素である請求項2に記載の化合物。
  7. 式(1−1)から(1−5)において、YおよびYの少なくとも一つがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である請求項2に記載の化合物。
  8. 式(1−1)から(1−5)において、Y、YおよびYが水素であり、そしてYがフッ素である請求項2に記載の化合物。
  9. 式(1−1)から(1−5)において、YおよびYが水素であり、そしてYおよびYがフッ素である請求項2に記載の化合物。
  10. 式(1−1)から(1−5)において、YおよびYがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である請求項2に記載の化合物。
  11. 式(1−1)および(1−2)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり、Y、Y2、Y、およびYが水素である請求項2に記載の化合物。
  12. 式(1−1)および(1−2)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり、YおよびYが水素であり、そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である請求項2記載の化合物。
  13. 式(1−1)および(1−2)において、RaおよびRbが独立してアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、そしてYおよびYがフッ素であり、そしてYおよびYが水素である請求項2に記載の化合物。
  14. 式(1−3)、(1−4)、および(1−5)において、Raはアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;Rbは−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてY、Y、Y、およびYが水素である請求項2に記載の化合物。
  15. 式(1−3)、(1−4)、および(1−5)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;Rbが−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、またはシアノであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;YおよびYが水素であり;そしてYおよびYの少なくとも一つがフッ素である請求項2に記載の化合物。
  16. 式(1−3)、(1−4)、および(1−5)において、RaおよびRbは独立してアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり;環Aは1,4−シクロヘキシレンであり;環Aは一つまたは二つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり;YおよびYがフッ素であり;そしてYおよびYが水素である請求項2に記載の化合物。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載した化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する液晶組成物。
  18. 下記の式(2)、(3)および(4)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項17に記載の液晶組成物。
    Figure 0004442179
    式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−(CH)−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素である。
  19. 下記の式(5)および(6)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項17に記載の液晶組成物。
    Figure 0004442179
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH)−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;そしてb、cおよびdは独立して0または1である。
  20. 下記の式(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項17に記載の液晶組成物。
    Figure 0004442179
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、あるいはRはフッ素であってもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたはデカヒドロ−2,6−ナフチレンであり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−COO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも一つはフッ素である。
  21. 下記の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項17に記載の液晶組成物。
    Figure 0004442179
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZおよびZ10は独立して−C≡C−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
  22. 請求項19に記載の式(5)および(6)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項18に記載の組成物。
  23. 請求項21に記載の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項18に記載の組成物。
  24. 請求項21に記載の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項19に記載の組成物。
  25. 請求項21に記載の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項20に記載の組成物。
  26. 少なくとも一つの光学活性化合物をさらに含有する請求項17〜25のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  27. 請求項17〜26のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
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