JP4142300B2 - 可変群遅延時間付与器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は群遅延時間付与器に関し、更に詳しくは、付与する群遅延時間のダイナミックレンジが大きく、また、構成が単純であることから信頼性が高く、かつ小型化に適した群遅延時間付与器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の光伝送システムの進展、普及に伴い、システムの伝送容量を増大させるために、波長分割多重(WDM)方式による多チャンネル化が進められている。
この多チャンネル化と並んで、伝送容量を増大させる方法としては、各チャンネルの光パルスのビットレートを増大させる方法があり、現在では、10Gbpsの導入が進んでいる。そして、最近では、今後実用化が期待されている40Gbpsの導入が展望されている。
【0003】
このようなハイビットレートの光パルス伝送においては、その伝送品質の劣化を招くいくつかの要素がある。
その1つが偏波モード分散(Polarization Mode Dispersion:PMD)である。これは、光パルスの伝送路である光ファイバの中でランダムに発生する複屈折に基因して、伝送されている光パルスにおいて、本来は縮退しているべき直交偏波モードが分離してパルス幅を拡大させるという現象である。このような現象を発現した光パルスは、もはや、正しい光信号としての機能を発揮しないことになる。
【0004】
したがって、最近の光ファイバでは、このPMDを小さくする努力がなされている。しかしながら、その値は、せいぜい、0.25ps/km1/2程度である。そして、そのような光ファイバを用いて40Gbpsのビットレートを採用した場合、光伝送が可能な距離は長くても90km程度であり、それ以上の距離の光伝送を実現することはできない。
【0005】
また、これまでに敷設されてきた古い光ファイバのPMDは1ps/km1/2程度であるため、ビットレートを10Gbpsにするとその光伝送可能な距離は170km程度であり、ましてや、ビットレートを40Gbpsにすると10km程度までしか光伝送を実現することができない。
このように、既設の光ファイバを用いた光伝送システムにおいて、ビットレートを10Gbpsに高める場合や、次世代光伝送システム用に新たな光ファイバを敷設してそのビットレートを40Gbps以上で運転しようとする場合には、PMDの影響が顕著に現れ、その結果、伝送容量が大きく、実用的な光伝送システムの構築が困難になる。
【0006】
そのため、PMDを補償する各種の装置が提供されている。ここで、代表的な装置を例示し、その機能について説明する。
まず、Electron. Lett., vol.30, No.4, pp.384〜349,1994や、OFC'99, Technical Digest 86/WE5-1などの文献に記載されている装置について説明する。
このPMD補償装置は、伝送路を伝搬してきた光信号の主偏光(Principal States of Polarization:PSP)と呼ばれる、分離した2つの直交偏光成分のそれぞれを、群遅延時間(Differential Group Delay:DGD)付与器として機能する偏波保持光ファイバ(Polarization Maintain Fiber:PMF)における直交する2個の固有偏光(Eigen States of Polarization:ESP)のそれぞれに偏光変換する偏波コントローラと、DGD付与器としての上記PMFと、伝搬してきた光パルスのPMDによる波形歪みをモニタとするモニタ手段と、このモニタ手段からの制御信号で上記偏波コントローラの運転を制御する制御装置を備えている。
【0007】
また、J. of Lightwave Technology, vol.12, No.15, pp891〜898, 1994や、OFC'99, paper TuS4, 1999などの文献には次のような装置が記載されている。
この装置は、送信器端から受信器端に至る伝送路全体の系のPSPを、送信器から発振している光のSOPに一致させるように運転される。
具体的には、この装置の場合、以下の▲1▼及び▲2▼の態様にて運転される。
【0008】
▲1▼送信信号を周波数変調し、その偏光状態(State of Polarization:SOP)の周波数依存性を受信側で間接的に検知する。そして、送信信号のSOPと伝送路におけるPSPが一致しているか否かを確認しながら、送信器端に設けられている上記偏波コントローラを制御し、伝送路への入射信号のSOPをPSPに追随させる。
【0009】
▲2▼偏波コントローラと伝送路で発生するPMDの量よりも大きいPMDを有する固定DGD付与器(例えばPMF)を受信器の前に配置し、ここで偏光度(Degree of Polarization:DOP)をモニタし、このDOPが最大値を示すように全体の系を運転制御することにより、全体の系のPSPを送信信号のSOPに一致させる。
【0010】
上記のようなPMD補償装置において使用されているDGD付与器としては、DGD量が固定または可変であるものがある。固定式のものとしては、PMFなどの一軸性複屈折媒質を単体で用いたものがあげられる。
一方、可変式のものとしては、図7に示したように、偏光成分を分離する偏光分離素子を備え、分離されたそれぞれの偏光成分の伝搬距離を可動鏡により空間的に変化させて各偏光成分間のDGDをゼロ化する可変タイプのものがある。
【0011】
また、同じく可変式のものとして、図8に示したように、τ1のDGDを与えるPMFのような一軸性複屈折媒質と、τ2のDGDを与える別のPMFのような一軸性複屈折媒質の間に偏光回転子が配置されたものもある。
そして、この図8に示したDGD付与器にあっては、偏光回転子の回転角によってそのDGD量を可変にできるため、偏光回転子として非可動式で高速駆動が可能なものを用いれば、図7に示したDGD付与器に比べて、高信頼性で高速なデバイスを実現できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示した可変DGD付与器においては、偏光回転子の回転角θを変化させることによって与えるPMDの量を変えることができる。すなわち、前段PMF(一軸性複屈折媒質)のDGDをτ1、偏光回転子の回転角をθ、後段PMF(一軸性複屈折媒質)のDGDをτ2、前段及び後段のPMFの複屈折軸の相対角度をφ、および可変DGD付与器全体のDGDをτtとしたとき、τtは次式:
【0013】
【数1】
Figure 0004142300
【0014】
で表わされる。
ただし、式(1)中では、回転角θによる位相量が小さいとして、偏光回転子の回転角度の周波数依存性を無視している。
そして、式(1)より、この可変DGD付与器にあっては、回転角θを可変にすることによって、τtの値を|τ1−τ2|から|τ1+τ2|の範囲で変化させることができることがわかる。
【0015】
ここで、φ=0(rad)に固定しながらτ1及びτ2を変化させた3つの場合、すなわちτ1=50(ps)かつτ2=50(ps)、τ1=50(ps)かつτ2=40(ps)、および、τ1=40(ps)かつτ2=50(ps)の場合における、τtのθ依存性を図1(a)に示し、また、ストークス空間におけるPSPのθ依存性を図1(b)〜(d)に示す。
【0016】
なお、図1(a)中、一点鎖線はτ1=50かつτ2=50、破線はτ1=50かつτ2=40、実線はτ1=40かつτ2=50のときのτtを示している。
図1(a)より、τ1とτ2の間の大小関係にかかわらず、τtはあらゆる回転角θに対して常に正の値をとることがわかる。これは、そもそもτtを定義する段階で、遅いPSPのDGDから速いPSPのDGDを差し引くようにしている為である。従って、τ1とτ2の値を入れ替えたとしても、τtのθ依存性は変わらずに同じままである。このことは、図1(a)において、τ1=50(ps)かつτ2=40(ps)の場合と、τ1=40(ps)及びτ2=50(ps)の場合のとで、τtのθ依存性が一致していることからわかる。
【0017】
しかし、実際には、τ1とτ2の間の大小関係によってDGD付与器の特性は異なっており、そのことは、τ1=50(ps)かつτ2=50(ps)、τ1=50(ps)かつτ2=40(ps)、および、τ1=40(ps)かつτ2=50(ps)の場合におけるPSPのθ依存性(図1(b)〜(d))を見ればわかる。
なお、図1(b)〜(d)中、回転角θを0.1rad毎に0radから2radまで変化させたときの、各回転角θにおける遅いPSP及び速いPSPをそれぞれ●印及びx印で示し、これらPSPの変化の方向を矢印で示している。
【0018】
例えば、図1(c)に示したτ1=50(ps)およびτ2=40(ps)の場合(τ1≧τ2)、遅いPSP及び速いPSPは、回転角θの変化に伴って、ストークス空間の原点を挟んで互いに異なる軌跡を描く。
これらの軌跡を含む領域R,R’を図1(c)に示したように破線で描画した場合、2つの軌跡はそれぞれ領域R,R’内を折り返しながら変化し、遅いPSPと速いPSPの変化の軌跡が互いに重なることはない。
【0019】
そして、τ1の値がτ2の値に対して大きくなるほど、遅いPSP及び速いPSPの軌跡はより狭い領域R,R’内に収まるようになる。また、これらのPSPは、回転角θがπだけ変化すると、変化前と同じ元のPSPに戻る。
図1(d)に示したτ1=40(ps)およびτ2=50(ps)の場合(τ1<τ2)、遅いPSPと速いPSPの変化の軌跡が重なって、ストークス空間内で同じ円を描く。そして、回転角θが0〜π変化したときに、これらPSPはそれぞれ一周して元に戻るので、図1(c)で示したτ1≧τ2の場合に比べ、PSPの変動範囲が大きいことがわかる。
【0020】
また、τ1≧τ2およびτ1<τ2の両方の場合において、回転角θの変化量に対するPSPの変化量が、回転角θの値によって異なっている。具体的には、PSPはθ=π/2(rad)付近で急激に変化する。そしてこのことは、τ1とτ2の値の差が小さい場合ほど顕著であって、τ1とτ2の値の差を小さくしていくと、PSPはθ=π/2(rad)付近でより急激に変化するようになり、やがてτ1=τ2となると、PSPはθ=π/2(rad)付近で不連続に変化する。
【0021】
このPSPの不連続な変化は、図1(b)に示したτ1=50ps及びτ2=50psの場合のPSPのθ依存性から明らかで、θ=π/2(rad)において、遅いPSPと速いPSPが入れ替わっている。θ=π/2(rad)の時にτtの値は0psであって、PSPが入れ替わっていることを考慮すれば、一方のPSPについて見れば、θ≧π/2(rad)の領域において負のDGDを持っていることになる。
【0022】
このように、一方のPSPのDGDが0を超えて正から負あるいは負から正へと変化する場合、DGD付与器全体のDGDτtのダイナミックレンジを広く取ることができるので、DGD付与器にあっては、τ1=τ2であることが効果的である。
しかしながら、従来のDGD付与器においてτ1とτ2を完全に一致させることは、現実的には難しいという問題がある。
【0023】
本発明は上記した問題を解決し、ダイナミックレンジが広く、かつ、小型及び簡易な構成を有する新規なDGD付与器を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の一態様によれば光伝送路から供給された伝播光に含まれる偏波モード分散を補償するために、伝播光に可変の群遅延時間を付与する可変群遅延時間付与器において、複屈折媒質、可変ファラデー回転子、および光折り返し手段をこの順序で配置して、前記光伝送路からの伝播光は、往路光として、前記複屈折媒質の第1端から第2端の方向に導かれ、前記複屈折媒質の前記第2端から出射した往路光は、前記可変ファラデー回転子により、偏光状態が回転され、前記可変ファラデー回転子からの往路光は光折り返し手段により折り返されて復路光となり、前記光折り返し手段からの復路光は、前記可変ファラデー回転子により再び、偏光状態が回転され、前記ファラデー回転子からの復路光は、前記複屈折媒質の前記第2端から第1端に導かれるようにした、可変群遅延時間付与器が提供される。したがって、ダイナミックレンジの広い可変群遅延時間(DGD)を付与することができる。
【0025】
前記複屈折媒質は、例えば、偏波保持光ファイバで構成され、あるいは、複屈折結晶で構成される。また、好ましい一態様において、可変群遅延時間付与器は、さらに、光サーキュレータを備え、前記光伝送路からの伝播光は前記光サーキュレータの第1ポートから、前記複屈折媒質に結合する第2ポートに導かれ、前記複屈折媒質からの復路光は前記光サーキュレータの前記第2ポートから第3のポートに導かれる。
【0026】
また、好ましい別態様において、可変群遅延時間付与器は、2芯コリメータ及び結合用プリズムを備え、前記光伝送路からの伝播光は前記2芯コリメータの入力ポートから、前記2芯コリメータの入出射面そして前記結合用プリズムを経て前記複屈折媒質に導かれ、前記複屈折媒質からの復路光は前記結合用プリズムから前記2芯コリメータの入出射面を経て前記2芯コリメータの出力ポートに導かれる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
図2は、第一実施形態例の可変群遅延時間付与器A(以下、可変DGD付与器Aという)を示している。
可変DGD付与器Aは光サーキュレータ2を備えている。光サーキュレータ2は3つの入出力ポート2a,2b,2cを有しており、入出力ポートは2aは偏波コントローラに接続され、入出力ポート2bは受信器に接続されている。
【0028】
入出力ポート2cには、一軸性複屈折媒質である偏波保持光ファイバ3a(PMF3a)の一端が接続され、PMF3aの他端にはコリメータ4が接続されている。コリメータ4は、筐体1の側壁1aに配設されており、コリメータ4のビーム入出射面4aは、筐体1の内部に位置している。そして、コリメータ4の入出射面4a側には、偏光回転子である可変ファラデー回転子5と、光折り返し手段である全反射ミラー6aがこの順序で同軸上に配置されている。
【0029】
この可変DGD付与器Aは、光伝送路を伝搬し、偏波コントローラにより所定の偏光状態とされた光を、入出力ポート2a(以下、入力ポート2aという)より入射させ、群遅延時間(DGD)を可変にて付与した後に、入出力ポート2b(以下、出力ポート2bという)より例えば受信器へと出射させる。
入力ポート2aから入射してきた光は、入出力ポート2cに接続されたPMF3aに入射する。PMF3aは一軸性複屈折媒体であり、光が通過する際に所定の群遅延時間を与える。
【0030】
PMF3aを通過してDGDが付与された光は、コリメータ4によりビームに変換され、偏光回転子として機能する可変ファラデー回転子5に入射する。可変ファラデー回転子5に入射した光ビームは、所定の回転角θ/2だけ偏光面が回転して可変ファラデー回転子5から出射し、全反射ミラー6aに入射する。
全反射ミラー6aに入射した光ビームはそこで反射して、可変ファラデー回転子5に再び入射する。可変ファラデー回転子5に再入射した光ビームは、光の進行方向にみて先ほどと同じ方向に偏光面が回転角θ/2だけ回転してファラデー回転子5から出射する。
【0031】
かくして、可変ファラデー回転子5と全反射ミラー6aの組み合わせにより回転角θで偏光面が回転した光は、コリメータ4に入射してPMF3aに結合され、PMF3aを通過することにより再びDGDが付与された後、光サーキュレータ2を介して出力ポート2bより出射する。
本発明では、光路が全反射ミラー6aを用いて折り返されることにより、一つのPMF3aで2回DGDが付与される。そのため当然のことながら、τ1=τ2が完全に実現される。更に、可変DGD付与器AはPMF3aを一つしか備えないので、従来の可変DGD付与器に比べ生産性に優れ、安価であり、しかも形状を小型にすることができる。
【0032】
また、本発明では、偏光回転子としては可変ファラデー回転子5が用いられる。可変ファラデー回転子5は、光が往復する過程で、光の進行方向に対し同じ方向に回転を与えるので、回転角がθ/2に設定された可変ファラデー回転子5を往復することにより、光は回転角θだけ回転する。
つまり、従来の可変DGD付与器の場合に比べ、可変ファラデー回転子5の回転角θを半分に設定すれば良いので、可変ファラデー回転子5に印加する電流を小さくでき、消費電力を低下させることが可能である。なお、このことはファラデー効果の非相反性によるものである。
【0033】
これに対し、偏光回転子として円複屈折を利用した通常の旋光子(例えば液晶)を用いた場合、光が往復する際に往路と復路では回転方向が反転するため、光を全く回転させることができない。
図3は、本発明の第二実施形態の可変群遅延時間付与器B(以下、可変DGD付与器Bという)を示している。
【0034】
可変DGD付与器Bは、複屈折媒質、すなわち光に群遅延時間を付与するための素子として、可変DGD付与器AにおけるPMF3aの代わりに複屈折結晶3bを備え、複屈折結晶3bがコリメータ4の入出射面4aと可変ファラデー回転子5の間に配置された以外は、可変DGD付与器Aと同じ構成を有している。
可変DGD付与器Bでは、PMF3aを複屈折結晶3bに置き換えているので、装置全体の小型化を実現している。PMF3aを用いた場合、大きなDGDを与える為には相当な長さを必要とするので、装置全体の寸法が大きくなってしまうからである。
【0035】
ここで、複屈折結晶3bとしては、大きな複屈折量の比較的大きなルチルや方解石などからなるものを用いると、複屈折結晶3bの寸法をより小さくすることができ、もって装置全体の寸法を小さくすることができる。なお、これら複屈折結晶は非常に高次の波長板である。
図4は、本発明の第三実施形態の可変群遅延時間付与器C(以下、可変DGD付与器Cという)を示している。
【0036】
可変DGD付与器Cは、筐体1の側壁1aに2芯コリメータ2’が配設され、2芯コリメータ2’は入力ポート2a’及び出力ポート2b’および入出射面2c’を備えている。
そして、2芯コリメータ2’の入出射面2c’側には、結合用プリズム7,複屈折結晶3b、偏光回転子5、及び光折り返し手段6bがこの順序で配置されている。
【0037】
この可変DGD付与器Cにおいては、入力ポート2a’から入射してきた光は、入出射面2c’から出射し、結合用プリズム7を介して複屈折結晶3bに入射する。そして、複屈折結晶3bに入射した光は可変ファラデー回転子5を通過した後、光折り返し手段6bにより折り返される。折り返された光は、再び可変ファラデー回転子5,複屈折結晶3b,結合用プリズム7を介して入出射面2c’に入射し、出力ポート2b’から出射する。
【0038】
すなわち、可変DGD付与器Cは、光を入出力するために、可変DGD付与器Bの場合の光サーキュレータ2に代えて2芯コリメータ2’を有している。なぜならば、光サーキュレータは一般的なもので光損失が往復で1dB程度あるのに比べ、2芯コリメータ2’は0.3dB程度であり、2芯コリメータ2’を用いることにより挿入損失を低減できるからである。更に、光サーキュレータに比べ、2芯コリメータ2’の方が安価である。
【0039】
そして、可変DGD付与器Cは、光が装置内を往復する過程で、2芯コリメータ2’と複屈折結晶3bとの間が光学的に結合されるように、結合用プリズム7と光折り返し手段6bを備えている。
なお、2芯コリメータ2’と併用されるこれら結合用プリズム7及び光折り返し手段6bの組み合わせは適宜選択することができる。例えば、結合用プリズム7としては、図5及び図6に示した形状の結合用プリズム等をあげることができ、また、光折り返し手段6bとしては全反射ミラーおよびリトロリフレクタ等をあげることができる。
【0040】
なお、本発明は上記した一実施例に限定されることはなく、様々な変形が可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明の可変群遅延時間付与器は得られるDGDのダイナミックレンジが広く、かつ、構成が非常に簡単であるため小型化が可能である。更には、本発明の可変群遅延時間付与器は挿入損失や消費電力を低減可能である。
したがって、この可変群遅延時間付与器は、PMD補償装置に組み込むことにより、ハイビットレートの光伝送システムに用いてその工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】DGDτt及びPSPのθ依存性を示す図である。
【図2】可変DGD付与器Aの概略構成図である。
【図3】可変DGD付与器Bの概略構成図である。
【図4】可変DGD付与器Cの概略構成図である。
【図5】結合用プリズムの一例を示す正面図及び側面図である。
【図6】結合用プリズムの他の例を示す正面図及び側面図である。
【図7】従来の可変DGD付与器の一例を示す概略構成図である。
【図8】従来の可変DGD付与器の他の例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
2 光サーキュレータ
2’ 2芯コリメータ
3a 偏波保持光ファイバ(PMF)
3b 複屈折結晶
5 可変ファラデー回転子
6a 全反射ミラー
6b 光折り返し手段

Claims (5)

  1. 光伝送路から供給された伝播光に含まれる偏波モード分散を補償するために、伝播光に可変の群遅延時間を付与する可変群遅延時間付与器において、
    複屈折媒質、可変ファラデー回転子、および光折り返し手段をこの順序で配置して、
    前記光伝送路からの伝播光は、往路光として、前記複屈折媒質の第1端から第2端の方向に導かれ、
    前記複屈折媒質の前記第2端から出射した往路光は、前記可変ファラデー回転子により、偏光状態が回転され、
    前記可変ファラデー回転子からの往路光は光折り返し手段により折り返されて復路光となり、
    前記光折り返し手段からの復路光は、前記可変ファラデー回転子により再び、偏光状態が回転され、
    前記ファラデー回転子からの復路光は、前記複屈折媒質の前記第2端から第1端に導かれるようにした、
    可変群遅延時間付与器。
  2. 前記複屈折媒質は、偏波保持光ファイバで構成される請求項1に記載の可変群遅延時間付与器。
  3. 前記複屈折媒質は、複屈折結晶で構成される請求項1に記載の可変群遅延時間付与器。
  4. さらに、光サーキュレータを備え、
    前記光伝送路からの伝播光は前記光サーキュレータの第1ポートから、前記複屈折媒質に結合する第2ポートに導かれ、
    前記複屈折媒質からの復路光は前記光サーキュレータの前記第2ポートから第3のポートに導かれる、請求項1に記載の可変群遅延時間付与器。
  5. さらに、2芯コリメータ及び結合用プリズムを備え、
    前記光伝送路からの伝播光は前記2芯コリメータの入力ポートから、前記2芯コリメータの入出射面そして前記結合用プリズムを経て前記複屈折媒質に導かれ、
    前記複屈折媒質からの復路光は前記結合用プリズムから前記2芯コリメータの入出射面を経て前記2芯コリメータの出力ポートに導かれる、請求項1に記載の可変群遅延時間付与器。
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