JP4142195B2 - 鋼製大引、鋼製大引の支持構造および支持方法 - Google Patents

鋼製大引、鋼製大引の支持構造および支持方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅等の床の根太を支持するための鋼製大引、鋼製大引の支持構造および支持方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】
一般に、住宅においては、1階床の根太を支持するのには、木製の大引が使用されている。ところが、近年、木材の安定供給が困難になりつつあり、このため、大引を鋼製化することが一部で行われている。
鋼製大引を使用した技術としては、例えば、特許第2750273号公報および特許第2828240号公報に記載のものが知られている。これら公報に記載の鋼製大引は断面が正方形状のパイプ材からなり、鋼製束を介して束ベース上に支持される。この鋼製束は、断面L字状の大引受具と、ベースプレートとをターンバックルで連結して構成されたものであり、前記大引受具に鋼製大引を装着するには、大引受具の底壁部と側壁部とにそれぞれ鋼製大引の底面と側面をそれぞれ当接したうえで、前記大引受具の底壁部および側壁部にそれぞれ形成された穴から、ボルトや釘等を鋼製大引に挿通または打込むことによって行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、鋼製大引を支持する場合、該鋼製大引の長さ方向における複数の個所をそれぞれ鋼製束によって支持するようにしている。
この場合、それぞれの鋼製束の大引受具に、それぞれ鋼製大引の所定の部位を装着する必要があるが、上述したように、大引受具に鋼製大引を装着する場合、大引受具の底壁部および側壁部にそれぞれ形成された穴から、ボルトや釘等を鋼製大引に挿通または打込む必要があり手間がかかるので、複数の大引受具に鋼製大引を装着するには非常に手間かかかるという課題があった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、鋼製大引用床束によって容易かつ確実に支持することができる鋼製大引、鋼製大引の支持構造および支持方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の鋼製大引1は、床の根太を支持するためのものであって、例えば図1および図2に示すように、
中空の鋼製大引本体2と、
この鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ形成されて、該鋼製大引本体2を下方から支持する鋼製大引用床束10が係合する上下の係合部5,6とを備え、
前記鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ形成された上係合部5,5どうしを、鋼製大引本体2の下面からの高さが等しくなるように設定し、
前記鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ形成された下係合部6,6どうしを、鋼製大引本体の下面からの高さが等しくなるように設定したものである。
【0006】
前記鋼製大引本体2は中空であれば、その断面形状はどのような形状でもよいが、例えば正方形状、長方形状、台形状、その他の多角形状のものが望ましく、さらに、鋼製大引本体2の上下面2a,2bは互いに平行な平面であるのが望ましい。
鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ形成された上下の係合部5,6は、鋼製大引用床束10と凹凸係合するような形状のものが望ましく、例えば、鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ、該鋼製大引本体2の長手方向に沿う上下の凹溝5,6または凸条を形成したものが好適である。
なお、鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ上下の凹溝5,6を形成した場合には、鋼製大引用床束10に該上下の凹溝5,6に係合可能な凸部(被係合部23,24)を形成し、鋼製大引本体2の両側壁の双方に上下の凸条を形成した場合には、鋼製大引用床束10に該凸条に係合可能な凹部を形成する。
【0007】
また、前記鋼製大引は、鋼製大引本体の上面の幅を、下面の幅より大きく設定してもよい。
鋼製大引本体の上面の幅を下面の幅より大きく設定するには、例えば鋼製大引本体の断面形状を逆台形状とすればよいが、これに限ることなく、鋼製大引本体の断面形状を、上辺が下辺より長い異形の多角形状とすればよく、さらに、多角形状でなくても、上辺が下辺より長ければ、どのような形状でもよい。
【0008】
上記のように、鋼製大引本体の上面の幅を、下面の幅より大きく設定すれば、床(床パネル)の根太(桟材)が広い面で支持され、よって安定良く床が支持される。また、床をパネル工法で使用される床パネルで構成した場合、床パネルが並ぶ箇所では、1本の鋼製大引で隣合う2枚の床パネルを受けることになるが、鋼製大引本体の上面の幅を下面の幅より大きく設定することで、各床パネルの鋼製大引に対する掛かり代を大きく得ることができる。
さらに、鋼製大引本体の下面は、鋼製大引用床束に荷重を伝達できればよいため、上面ほど幅を広くする必要がなく、幅を狭めることで材料の節減を図ることができる。
【0009】
請求項1の鋼製大引1においては、それを複数の鋼製大引用床束10…で支持する場合に、これら鋼製大引用床束10…を所定間隔で配置しておき、その上方から鋼製大引1を鋼製大引用床束10…上に設置するとともに、該鋼製大引1の両側壁3,4にそれぞれ形成された上下の係合部5,6に、鋼製大引用床束10を係合させることで、ボルトや釘等を使用することなく、該鋼製大引1が鋼製大引用床束10によって容易かつ確実に支持される。
【0010】
また、鋼製大引本体2の両側壁の双方にそれぞれ上下の係合部5,6を形成したので、鋼製大引本体2の下面2bを斜めに傾けて、一方の側壁3に形成されている下係合部6を鋼製大引用床束10に係合し、次いで、鋼製大引本体2を鉛直面内において回転させることで、他方の側壁4に形成されている上係合部5を前記鋼製大引用床束10に係合することで、鋼製大引本体2の両側壁3,4にそれぞれ形成されている上下の係合部5,6に容易かつ確実に鋼製大引用床束10が係合される。
【0011】
つまり、鋼製大引本体の両側壁の双方に、それぞれ一つずつ係合部を鋼製大引本体の下面から高さが等しくなるようにして形成した場合、これら係合部に鋼製大引用床束を係合するには、該鋼製大引用床束にその上方から鋼製大引を平行に配して、前記両方の係合部に同時に鋼製大引用床束を係合しなければならず、この場合、鋼製大引を鋼製大引用床束に対して強い力でしかも平行に押し付ける必要があるので、前記両方の係合部に同時に鋼製大引用床束を係合するのが困難となるが、請求項1の鋼製大引1では上述したように、下係合部6を鋼製大引用床束に係合した後、鋼製大引本体2を鉛直面内において回転させることで、該鋼製大引本体2の上係合部5を前記鋼製大引用床束に係合するので、鋼製大引本体2を鋼製大引用床束に対して強い力でしかも平行に押し付ける必要がなく、よって、鋼製大引本体2の両側壁3,4にそれぞれ形成されている上下の係合部5,6に容易かつ確実に鋼製大引用床束10が係合されるのである。
【0012】
さらに、鋼製大引本体2の両側壁にそれぞれ上下の係合部5,6を、上係合部5,5どうしおよび下係合部6,6が、鋼製大引本体2の下面からの高さが等しくなるように形成したので、つまり、鋼製大引本体2の両側壁3,4に、左右対称に上下の係合部5,6を形成したので、鋼製大引本体2の一方の側壁に形成された上係合部5と、他方の側壁に形成された下係合部6に前記鋼製大引用床束10を係合させる場合において、鋼製大引の向きによらず、前記上下の係合部5,6に複数の鋼製大引用床束10を係合させることができる。
つまり、鋼製大引本体の一方の側壁に上係合部のみが形成され、他方の側壁に下係合部のみが形成されていた場合、該鋼製大引の向きによって、上係合部と下係合部とが左右逆に位置することになるので、上下の係合部に複数の鋼製大引用床束を係合できなくなることがあるが、前記請求項1の鋼製大引ではそのようなことがない。
【0013】
請求項2の鋼製大引1は、請求項1記載において、
前記鋼製大引本体2の下面に、開口部8を該鋼製大引本体2の長手方向に沿って、一方の端部から他方の端部まで連続して形成したものである。
【0014】
請求項2の鋼製大引1においては、前記鋼製大引本体2の下面に、開口部8を該鋼製大引本体2の長手方向に沿って、一方の端部から他方の端部まで連続して形成したので、鋼製大引本体2の両側壁3,4は、前記開口部8の幅内において内側に弾性的に撓み可能となる。
したがって、前記鋼製大引1を、鋼製大引用床束10に係合する際において、鋼製大引本体2の両側壁3,4を弾性的に撓ませながら係合していき、該両側壁部に形成された上下の係合部5,6が鋼製大引用床束10の係合部位に達したときに、前記両側壁3,4が弾性復帰することで、鋼製大引用床束10に鋼製大引1の上下の係合部5,6が確実に係合される。
【0015】
また、前記鋼製大引本体2下面に、開口部8を該鋼製大引本体2の長手方向に沿って、一方の端部から他方の端部まで連続して形成したので、開口部8がないものに比して、鋼製大引1の材料費を削減でき、さらに、従来の鋼製大引と異なり、かしめ加工が不要となるので、その分鋼製大引1を容易に製造できる。
【0016】
請求項3の鋼製大引の支持構造は、例えば図2〜図5に示すように、請求項1または2記載の鋼製大引1を、鋼製大引用床束10によって支持する鋼製大引の支持構造であって、
前記鋼製大引用床束10を、ほぼ垂直に立設される床束本体12と、この床束本体12の上端部に設けられて前記鋼製大引1を受ける受部13とから構成し、前記受部13を、前記鋼製大引1の下面2bが当接されて、該下面2bを下方から支持する底壁部20と、この底壁部20の両縁部にそれぞれ形成されて、前記鋼製大引1の両側面にそれぞれ当接する側壁部21,22と、該両側壁部21,22にそれぞれ形成されて前記鋼製大引本体2の両側壁の双方にそれぞれ形成された上下の係合部5,6にそれぞれ係合可能な上下の被係合部23,24とを備えた構成とし、
前記受部13の底壁部20に前記鋼製大引1の下面2bが当接され、前記受部13のそれぞれの側壁部21,22に前記鋼製大引1のそれぞれの側面が当接され、前記受部13の上下の被係合部23,24が前記鋼製大引1の上下の係合部5,6にそれぞれ係合されているものである。
【0017】
前記鋼製大引用床束10の床束本体12は、その長さを上下に調整できるものが望ましく、例えば、スリーブ状の軸部16にボルト17,17を螺合することによって構成した、いわゆるターンバックル状ものが使用される。
前記受部13の底壁部20の幅は、支持すべき鋼製大引1の底面の幅とほぼ等しく設定される。受部13の側壁部21,22は鋼製大引1の側面に沿うような形状に形成される。受部13の被係合部23,24は、例えば、鋼製大引1に形成された上下の係合部5,6が凹溝である場合には、該凹溝の例えば内側の側面に係合可能な形状に形成される。
【0018】
請求項3の鋼製大引の支持構造においては、鋼製大引用床束10の受部13の底壁部20に前記鋼製大引1の下面2bが当接され、前記受部13のそれぞれの側壁部21,22に前記鋼製大引1のそれぞれの側面が当接され、前記受部13の被係合部23,24が前記鋼製大引1の上下の係合部5,6に係合されているので、鋼製大引1は、上下、左右に移動することなく、鋼製大引用床束10によって確実に支持される。
また、鋼製大引1の両側壁3,4の双方にそれぞれ形成された上下の係合部5,6に、鋼製大引用床束10の受部13の上下の被係合部23,24が係合されているので、ボルトや釘等を使用することなく、該鋼製大引1が鋼製大引用床束10によって容易に支持される。
【0019】
請求項4の鋼製大引の支持構造は、例えば図2、図6および図7に示すように、請求項3において、
前記鋼製大引1がその長手方向に沿って複数設けられ、互いに隣接する鋼製大引1,1どうしは、一方の鋼製大引1の内部にその端面開口から接合部材35の一端部が挿入され、他方の鋼製大引1の内部にその端面開口から前記接合部材35の他端部が挿入されることで、接合されているものである。
【0020】
前記接合部材35は、前記鋼製大引1の内面に当接可能な形状のものとし、望ましくは、鋼製大引1の内面のうちの、少なくとも上面、左右両側面に当接可能な形状に形成する。
また、前記接合部材35は、例えば、鋼板等の金属板を折り曲げることによって形成されるが、これに限ることなく、木材、樹脂等によって形成してもよい。
【0021】
請求項4の鋼製大引の支持構造においては、互いに隣接する鋼製大引1,1どうしが、接合部材35を鋼製大引1,1の端面開口から挿入することで、接合されているので、鋼製大引1,1どうしが左右にずれることなく確実に接合される。
また、前記鋼製大引1が、鋼製大引本体2の下面に、開口部8を該鋼製大引本体2の長手方向に沿って、一方の端部から他方の端部まで連続して形成したものである場合には、鋼製大引本体2の両側壁3,4が外側に弾性的に撓み可能であるので、前記接合部材35を鋼製大引1の端面開口から挿入するときに、該両側壁3,4が外側に撓むことで、接合部材35を容易に挿入することができ、また、挿入後は、前記両側壁3,4が弾性復帰して接合部材35に当接するので、より確実に鋼製大引1,1どうしが接合される。
【0022】
請求項5の鋼製大引の支持構造は、請求項4において、
前記鋼製大引本体2の両側壁3,4のそれぞれの内面上部に、それぞれ支持部5a,5aが形成されており、前記鋼製大引本体2の内部に挿入された接合部材35の下面が前記支持部5a,5aによって支持されているものである。
【0023】
前記支持部5a,5aは、例えば、前記鋼製大引本体2の両側壁3,4にそれぞれ形成された上係合部5,5が凹溝5,5である場合には、前記両側壁3,4の内面上部には、前記凹溝5,5が凸条となって膨出しているので、該凸条を支持部とすることができ、別途新たに支持部を形成する必要がない。
【0024】
請求項5の鋼製大引の支持構造においては、前記鋼製大引本体2の内部に挿入された接合部材35の下面が、鋼製大引本体2の両側壁3,4に形成された支持部5a,5aによって支持されているので、該接合部材35を鋼製大引本体2の内部で確実に固定することができる。したがって、接合部材35は鋼製大引本体2の断面全体に対応した形状とする必要がなく、支持部5a,5aから上方の断面形状に対応した形状とすればよいので、接合部材35の小型化、軽量化を図ることができる。
【0025】
請求項6の鋼製大引の支持構造は、例えば図11に示すように、請求項3〜5のいずれかにおいて、
前記鋼製大引1は、その長手方向に沿って所定間隔で配置された複数の鋼製大引用床束10によって支持され、
前記鋼製大引1の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束10,10は、それらの受部の向きが、互い違いになるように配置されているものである。
【0026】
前記鋼製大引1の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束10,10を、それらの受部13,13の向きが、互い違いになるように配置するとは、一方の鋼製大引用床束10の受部13の上被係合部23を鋼製大引1の一方の側壁4側に配置し、下被係合部24を他方の側壁3側に配置した場合に、他方の鋼製大引用床束10の受部13の上被係合部23を鋼製大引1の他方の側壁3側に配置し、下被係合部24を一方の側壁4側に配置することをいう。
【0027】
請求項6の鋼製大引の支持構造においては、前記鋼製大引1の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束10,10を、それらの受部13,13の向きが、互い違いになるように配置したので、鋼製大引1の一方の側壁4側においては、該鋼製大引1の長手方向に沿って、受部13の上被係合部23と下被係合部24とが交互に、前記側壁4に形成された上係合部5と下係合部6に係合し、鋼製大引1の他方の側壁3側においては、該鋼製大引1の長手方向に沿って、受部13の下被係合部24と上被係合部23とが交互に、前記側壁3に形成された下係合部6と上係合部5に係合するので、鋼製大引1は複数の鋼製大引用床束10によってバランスよく支持される。
【0028】
請求項7の鋼製大引の支持方法は、請求項1または2記載の鋼製大引1を、鋼製大引用床束10によって支持する支持方法であって、
前記鋼製大引用床束10を、ほぼ垂直に立設される床束本体12と、この床束本体12の上端部に設けられて前記鋼製大引1を受ける受部13とから構成し、
前記受部13を、前記鋼製大引1の下面2bが当接されて、該下面2bを下方から支持する底壁部20と、この底壁部20の両縁部にそれぞれ形成されて、前記鋼製大引1の両側面にそれぞれ当接する側壁部21,22と、該両側壁部21,22にそれぞれ形成されて前記鋼製大引本体2の両側壁の双方にそれぞれ形成された上下の係合部5,6にそれぞれ係合可能な上下の被係合部23,24とを備えた構成とし、
前記鋼製大引1を、前記鋼製大引用床束10の受部13に装着するに際し、
図8および図9に示すように、まず、前記鋼製大引1を、その下面2bを前記受部13の底壁部20に対して傾けるようにして前記受部13に挿入することで、前記鋼製大引1の下係合部6を前記受部13の下被係合部24に係合し、
次いで、前記鋼製大引1を、前記受部13の下被係合部24を支点として、鉛直面内において押込むようにして回転させることで、前記鋼製大引1の上係合部5を前記受部13の上被係合部23に係合するとともに、前記鋼製大引1の両側面および下面をそれぞれ前記受部13の両側壁部21,22および底壁部20に当接することを特徴としている。
【0029】
請求項7の鋼製大引の支持方法においては、前記鋼製大引1を、その下面2bを前記受部13の底壁部20に対して傾けるようにして前記受部13に挿入することで、前記鋼製大引1の下係合部6を前記受部13の下被係合部24に係合し、次いで、前記鋼製大引1を、前記受部13の一方の下係合部24を支点として、鉛直面内において押込むようにして回転させることで、前記鋼製大引1の上係合部5を前記受部13の上被係合部23に係合するとともに、前記鋼製大引1の両側面および下面をそれぞれ前記受部13の両側壁部21,22および底壁部20に当接するので、鋼製大引1を鋼製大引用床束10の受部13に装着するに際して、鋼製大引1を受部13に対して強い力でしかも平行に押し付ける必要がなく、鋼製大引1の上下の係合部5,6に容易かつ確実に受部13上下の被係合部23,24が係合されるとともに、鋼製大引1の両側面および下面がそれぞれ受部13の両側壁部21,22および底壁部20に容易かつ確実に当接される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る鋼製大引1の一例を示す横断面図、図2は図1に示す鋼製大引1を鋼製大引用床束10によって支持した状態を示す斜視図である。
図1および図2に示すように、鋼製大引1は、鋼製大引本体2と、この鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ形成されて、該鋼製大引本体を下方から支持する鋼製大引用床束10が係合する上下の係合部5,6とを備えて構成されている。
【0031】
前記鋼製大引本体2は中空の長尺な筒体であり、その横断面は略長方形状に形成され、その上面2aと下面2bとは平行に形成されている。
前記上下の係合部5,6は、前記両側壁3,4の双方にそれぞれ形成された、鋼製大引本体2の長手方向に沿う凹溝であり、上係合部5,5どうしは、鋼製大引本体2の下面2bからの高さが等しく設定され、下係合部6,6どうしは、鋼製大引本体2の下面2bからの高さが等しく設定されている。つまり、鋼製大引本体2の両側壁3,4には、左右対称に上下の係合部5,6が形成されている。
また、下係合部6は上係合部5より鋼製大引本体2の下面2bからの高さが低く設定されており、例えば、下係合部6は上係合部5よりの下面2bからの高さが15mm程度低く設定されている。
【0032】
前記鋼製大引本体2の両側壁3,4のそれぞれの内面上部には、後述する接合部材35を支持する支持部5a,5aが形成されている。該支持部5a,5aは、前記両側壁3,4に上係合部5,5を形成する際に、該両側壁3,4の内面上部に、凹溝状の上係合部5,5が凸条となって膨出することによって形成されたものである。したがって、支持部5a,5aは上係合部5,5と同時に形成することができ、別途新たに形成する必要はない。
【0033】
また、前記鋼製大引本体2の下面には開口部8が形成されている。この開口部8は、鋼製大引本体2の長手方向に沿って、その一方の端部から他方の端部まで連続して形成されたものであり、該開口部8の両側にはそれぞれ鋼製大引本体2の下面2bに対して垂直に起立する起立壁8a,8aが鋼製大引本体2の長手方向に沿って連続して形成されている。
なお、上記構成の鋼製大引1は、鋼板をロール成形等によって曲げ加工することで形成され、該鋼板の幅方向の両縁部を直角に曲げて、前記起立壁8a,8aを形成し、鋼板を曲げ加工する際に、該起立壁8a,8aを所定間隔離間させることで、前記開口部8が形成されている。
【0034】
次に上記構成の鋼製大引1を支持する鋼製大引用床束10について説明する。
すなわち、図3および図4に示すように、鋼製大引用床束10は、基礎K上に固定されるベースプレート11と、このベースプレート11上に垂直に立設された床束本体12と、この床束本体12の上端部に設けられて前記鋼製大引1を受ける受部13とから構成されている。
【0035】
前記ベースプレート11は、長方形板状をなすもので、その両端部には基礎Kから突出するアンカーボルトT,Tを挿通するための孔11a,11aが形成されている。そして、ベースプレート11は、これを基礎K上に載置するとともに、基礎Kから突出するアンカーボルトT,Tを前記孔11a,11aに挿通したうえで、各孔11aから突出するアンカーボルトTの上端部に、座金14を挿通してナット15を螺合して締め付けることで、基礎K上に固定されるようになっている。
【0036】
前記床束本体12はスリーブ状をなす軸部16と、この軸部16の両端部に螺合された上下一対のボルト17,17と、該ボルト17,17に前記軸部16の上下端部でそれぞれ螺合されたナット18,18とから構成されている。
そして、このような構成の床束本体12は、前記ボルト17,17を回転不能にしたうえで、前記軸部16を正逆方向に回転させることで、該ボルト17,17が軸部16の上下端部から伸縮し、これによって長さ調整ができるようになっており、この調整後、前記ナット18,18を締め付けることで、軸部16を回転不能に固定して床束本体16の長さを決定できるようになっている。
【0037】
前記受部13は、図5に示すように、前記鋼製大引1の下面2bが当接されて、該下面2bを下方から支持する底壁部20と、この底面部20の両縁部にそれぞれ形成されて、前記鋼製大引1の両側面にそれぞれ当接する側壁部21,22と、該両側壁部21,22にそれぞれ形成されて、前記鋼製大引本体2の両側壁3,4の双方にそれぞれ形成された上下の係合部5,6に係合可能な上下の被係合部23,24と、前記底壁部20に形成されて、前記鋼製大引1の下面2bの開口部8に挿入可能な挿入部25,25とを備えて構成されている。
【0038】
前記底壁部20の下面中央部には、該底壁部20の幅方向に延在する支持部20aが形成されており、この支持部20aの両端部は前記側壁部21,22側に折曲されて、該側壁部21,22を補強している。また、前記支持部20の中央部には、前記床束本体16の上端部、すなわち軸部16の上端部に螺合されたボルト17がプレート17a(図4参照)を介して取付けられるようになっている。
前記側壁部21,22は、前記底壁部20の両縁部からそれぞれ垂直に起立するものであり、側壁部21の高さは側壁部22より高く設定され、側壁部21と側壁部22との高さの差は、前記鋼製大引1に形成された上係合部5と下係合部6との高さの差と等しく設定さてている。そして、側壁部21の上端部に前記上被係合部23が形成され、側壁部22の上端部に前記下被係合部24が形成されている。
【0039】
前記上下の被係合部23,24は、側壁部21,22の上端部から内側に直角にに突出するようにして形成されたもので、下被係合部22は上被係合部23より底壁部20からの高さが低く設定されている。そして、前記上被係合部23は前記鋼製大引1の上係合部5の下側の側面に係合し、下被係合部24は下係合部6の下側の側面に係合するようになっている。
【0040】
前記挿入部25,25は、前記受部13を構成する底壁部20前後の縁部に、該底壁部20より下方に曲げて形成されたもので、側面視において略L字状に形成され、その先端部は前記鋼製大引1の開口部8に挿入し易くするために、先端ほど幅が狭くなるように形成されている。
また、前記挿入部25は、前記底壁部20に鋼製大引1の下面2bを当接させた後に、該底壁部20より上方に曲げることで、前記鋼製大引1の下面に形成された開口部8に挿入されるようになっている。また、挿入部25,25の幅は前記開口部8の幅とほぼ等しいか若干広めに形成されている。
【0041】
次に、上記構成の鋼製大引1を、鋼製大引用床束10によって支持する支持構造および支持方法について説明する。
すなわち、図2に示すように、地盤上には複数の基礎K…が平行に一定間隔で設置されており、各基礎K上には複数の鋼製大引用床束10…が所定のピッチWで設置されている。このピッチWは、建物のモジュール寸法の整数倍に設定されており、例えばモジュール寸法を910mmとすると、その2倍の1820mmに設定されている。なお、モジュール寸法とは、建物のあらゆる部分を一定の大きさの倍数関係に整えようとするときの基準になる寸法のことをいい、上述した910mmの他に、1000mm、900mm、800mm等とされている。
【0042】
前記基礎K上に鋼製大引用床束10を設置固定するには、図3および図4に示すように、該鋼製大引用床束10のベースプレート11を基礎K上に載置するとともに、基礎Kから突出するアンカーボルトT,Tをベースプレートに形成された孔11a,11aに挿通したうえで、各孔11aから突出するアンカーボルトTの上端部に、座金14を挿通してナット15を螺合して締め付けることで行われている。なお、基礎K…上に鋼製大引用床束10…を設置固定する場合、全ての鋼製大引用床束10…の受部13の高さを揃えておく。
【0043】
上記のようにして、基礎K上に鋼製大引用床束10を設置固定したならば、
前記鋼製大引1を鋼製大引用床束10…の受部13…に、以下のようにして装着する。なお、鋼製大引1は基礎Kと直交するようにして配置するが、これに限ることなく、基礎K上にこれと平行に配置してもよい。この場合、前記鋼製大引用床束10の受部13の向きを90度回しておく。
【0044】
また、鋼製大引1をその長手方向に沿って複数設ける場合、互いに隣接する鋼製大引1,1どうを以下のようにして接合する。
すなわち、まず鋼製大引1,1どうしを接合する接合部材35を用意しておく。この接合部材35は、図6および図7に示すように、鋼板等の金属板を折り曲げることによって形成されたものであり、鋼製大引1の上壁部の下面に当接する上板部35aと、この上板部35aの両縁部に下方に垂下するようにして形成されて、鋼製大引1の両側壁3,4にそれぞれ当接する側板部35b,35bと、側板部35b,35bの下縁部に、内側に直角に折曲するように形成されて、鋼製大引1の支持部5a,5aに当接される下板部35c,35cとによって構成されている。
【0045】
そして、前記接合部材35によって鋼製大引1,1どうしを接合するには、一方の鋼製大引1の内部にその端面開口から接合部材35の一端部を挿入し、他方の鋼製大引1の内部にその端面開口から前記接合部材35の他端部を挿入することで接合する。
また、接合部材35を鋼製大引1の内部に挿入する場合、前記支持部5a,5aより上側に挿入することで、該支持部5a,5aによって、接合部材35の下板部35c,35cが支持され、また、上板部35aが鋼製大引1の上壁部の下面に当接され、側板部35b,35bが鋼製大引1の両側壁3,4にそれぞれ当接される。
【0046】
このように、接合部材35によって鋼製大引1,1どうしを接合することによって、鋼製大引1,1どうしが左右にずれることなく確実に接合される。
また、鋼製大引本体2の下面には開口部8が形成されており、これによって、両側壁3,4が外側に弾性的に撓み可能であるので、前記接合部材35を鋼製大引1の端面開口から挿入するときに、該両側壁3,4が外側に撓むことで、接合部材35を容易に挿入することができ、また、挿入後は、前記両側壁3,4が弾性復帰して接合部材35に当接するので、より確実に鋼製大引1,1どうしを接合することができる。
【0047】
さらに、鋼製大引本体2の内部に挿入された接合部材35の下板部35c,35cが、鋼製大引本体2の両側壁3,4に形成された支持部5a,5aによって支持されているので、該接合部材35を鋼製大引本体2の内部で確実に固定することができる。したがって、接合部材35を鋼製大引本体2の断面全体に対応した形状とする必要がなく、支持部5a,5aから上方の断面形状に対応した形状とすればよいので、接合部材35の小型化、軽量化を図ることができる。
【0048】
次に、前記鋼製大引1を鋼製大引用床束10に装着するには、まず、図8に破線で示すように、鋼製大引1を、その下面2bを前記受部13の底壁部20に対して傾けるようにして、前記受部13に挿入することで、該鋼製大引1の側壁3に形成されている下係合部6を受部13の一方の下被係合部24に係合する。
【0049】
次に、図8に実線で示すように、前記鋼製大引1を、前記受部13の下被係合部24を支点として、鉛直面内において押込むようにして回転させることで、鋼製大引1の側壁4に形成されている上係合部5を受部13の上被係合部23に係合するとともに、鋼製大引1の両側面および下面をそれぞれ前記受部13の両側壁部21,22および底壁部20に当接する。このように鋼製大引1を回転させると、該鋼製大引1の下面2bに開口部8が形成されているので、該鋼製大引1の両側壁3,4が内側に弾性的に撓むことで、前記上下の係合部5,6に鋼製大引用床束10の上下の被係合部23,24が容易に係合していき、係合した際に前記両側壁3,4が弾性復帰することで、前記上下の係合部5,6に上下の被係合部23,24が確実に係合する。
【0050】
上記のようにして、鋼製大引1の上下の係合部5,6を鋼製大引用床束10の上下の被係合部23,24に係合したならば、図9および図10に示すように、鋼製大引用床束10の受部13の底壁部20に形成された挿入部25,25を下方から金槌等によって上方に叩き上げることで、該挿入部25,25を前記鋼製大引1の開口部8に挿入する。
前記受部の挿入部25,25を、鋼製大引1の開口部8に挿入すると、該開口部8の挿入部25,25が挿入された部分は、該挿入部25,25によって塞がれることになる。したがって、前記受部13に鋼製大引1を装着した後は、鋼製大引1の両側壁3,4が互いに内側に曲がることを防止されるので、該側壁3,4に形成された係合部5,6が前記受部13の被係合部23,24から外れることを防止することができ、より確実に鋼製大引1が受部13に装着される。
【0051】
そして、各鋼製大引1を鋼製大引用床束10…の受部13…に装着固定したならば、前記床束本体12…の軸部16…を正逆方向に回転させて、床束本体12…の長さを調整することで受部13…を若干昇降させ、これによって、各鋼製大引1の水平出しの調整を行い、この調整終了後、ボルト17,17に螺合しているナット18,18を締め付けることで、軸部16を回転不能に固定して床束本体16の長さを決定して、各鋼製大引1の水平出しを終了する。
【0052】
上記のようにして、鋼製大引用床束10…の受部13に鋼製大引1を装着することにより、該受部13の底壁部20に鋼製大引1の下面2bが当接され、該受部13のそれぞれの側壁部21,21に鋼製大引1のそれぞれの側面が当接され、該受部13の上下の被係合部23,24が鋼製大引1の上下の係合部5,6に係合されているので、鋼製大引1を、上下、左右に移動させることなく、鋼製大引用床束10…によって確実に支持することができる。
また、前記受部13の挿入部25,25が、鋼製大引1の開口部8に挿入されているので、該開口部8は挿入部によって塞がれて、鋼製大引1の両側壁3,4が互いに内側に曲がることを防止されているので、該側壁3,4に形成された上下の係合部5,6が前記受部13の上下の被係合部23,24から外れることを防止することができ、より確実に鋼製大引1を受部13に装着することができる。
さらに、鋼製大引1の両側壁3,4にそれぞれ形成された上下の係合部5,6に、鋼製大引用床束10の受部13の上下の被係合部23,24が係合されるので、ボルトや釘等を使用することなく、該鋼製大引1を鋼製大引用床束10によって容易に支持することができる。
【0053】
さらに、鋼製大引本体2の両側壁3,4に、左右対称に上下の係合部5,6を形成したので、鋼製大引本体2の一方の側壁に形成された上係合部5と、他方の側壁に形成された下係合部6に前記鋼製大引用床束10を係合させる場合において、鋼製大引1の向きによらず、前記上下の係合部5,6に複数の鋼製大引用床束10…を係合させることができ、よって、鋼製大引1を複数の鋼製大引用床束10…に容易に係合させることがでる。
【0054】
また、前記鋼製大引1を鋼製大引用床束10の受部13に装着するに際し、鋼製大引1の下面2bを受部13の底壁部20に対して傾けるようにして受部13に挿入することで、鋼製大引1の下係合部6を前記受部13の下被係合部24に係合し、次いで、該鋼製大引1を前記下被係合部24を支点として、鉛直面内において押込むようにして回転させることで、鋼製大引1の上係合部5を受部13の他方の上被係合部23に係合するようにしたので、鋼製大引1を受部13に対して強い力でしかも平行に押し付けることなく、鋼製大引1の上下の係合部5,6に容易かつ確実に受部13の上下の被係合部23,24を係合することができるとともに、鋼製大引1の両側面および下面をそれぞれ受部13の両側壁部21,22および底壁部20に容易かつ確実に当接させることができる。
【0055】
そして、鋼製大引1を鋼製大引用床束10…によって支持したならば、図2に示すように、互いに隣合う鋼製大引1,1間に床パネル30を配置し、該床パネル30の両端部をそれぞれ前記鋼製大引1,1の上面2aの半分に載せて固定する。前記床パネル30は、框材30a…を矩形状に組み立てるとともに、この矩形枠の内部に補強用の桟材を縦横に組み付けて枠体を構成し、この枠体の上面に合板などの面材30bを貼設したものであり、前記鋼製大引1の上面2aには床パネル30の框材30aを載せるようにする。したがって、前記床パネル30においては、鋼製大引1の上面2aに載せる框材30aが、通常の軸組み工法における床の根太に対応する。また、前記床パネル30はその縦の長さを1820mmに、横の長さを910mmに設定している。
【0056】
一方、前記基礎K上に設置されている複数の鋼製大引用床束10…のピッチWは、モジュール寸法である910mmの2倍の1820mmに設定されているので、該鋼製大引用床束10…に支持されている複数の鋼製大引1…のピッチも1820mmとなる。
したがって、互いに隣合う鋼製大引1,1の上面2a,2aの半分にそれぞれ前記床パネル30の双方の端部を設置することで、全ての隣合う鋼製大引1,1上に床パネル30…を隙間無くピッタリと納めることができる。
さらに、鋼製大引1の長さをモジュール寸法の910mmの整数倍に設定すれば、鋼製大引1の長さ方向においても、床パネル30…を隙間無くピッタリと納めることができる。
【0057】
また、上記の例では、床パネル30はその両端部のみで、鋼製大引1,1に支持されているので、床パネル30に乾燥収縮により反りが生じても、鋼製大引1と床パネル30との間に隙間が生じることがない。したがって、床パネルの両端部に加えて中間部を大引によって支持した場合のように、大引と床パネルとの間に乾燥収縮により反りが生じた場合に生じる床鳴りを防止することができる。
さらに、床パネル30を支持する大引として鋼製大引1を使用したので、該鋼製大引1には、乾燥収縮による反り、ひねり等の変形がなく、寸法安定性に優れ、施工性が向上する。
【0058】
図11は、本発明に係る鋼製大引の支持構造の他の例を示すものである。この図に示す鋼製大引の支持構造が、図2に示す鋼製大引の支持構造と異なる点は、鋼製大引用床束10の向きであるので、この点について説明し、他の共通部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図11に示すように、鋼製大引1の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束10,10は、それらの受部13,13の向きが、互い違いになるように配置されている。
すなわち、鋼製大引1の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束10,10のうち、一方の鋼製大引用床束10の受部13の上被係合部23は、鋼製大引1の一方の側壁4側に配置されて、この側壁4に形成された上係合部5に係合されており、下被係合部24は、他方の側壁3側に配置されて、この側壁3に形成された下係合部6に係合されている。
一方、他方の鋼製大引用床束10の受部13の上被係合部23は、鋼製大引1の他方の側壁3側に配置されて、この側壁3に形成された上係合部5に係合されており、下被係合部24は、一方の側壁4側に配置されて、この側壁4に形成された下係合部6に係合されている。
【0059】
上記のように、鋼製大引1の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束10,10を、それらの受部13の向きが、互い違いになるように配置すれば、鋼製大引1の一方の側壁4側においては、該鋼製大引1の長手方向に沿って、受部13の上被係合部23と下被係合部24とが交互に、前記側壁4に形成された上係合部5と下係合部6に係合し、鋼製大引1の他方の側壁3側においては、該鋼製大引1の長手方向に沿って、受部13の下被係合部24と上被係合部23とが交互に、前記側壁3に形成された下係合部6と上係合部5に係合するので、鋼製大引1を複数の鋼製大引用床束10によってバランスよく支持することができる。
【0060】
なお、上記の例では、前記鋼製大引1の上面は平滑面としたが、図12に示すように、鋼製大引1の上面に、断面半円状の複数の溝1c…を所定間隔で形成するとともに、上面中央部に、断面三角形状の溝1dを形成してもよい。
前記溝1c…を形成すことによって、鋼製大引1の上面に設置される根太の滑りを防止することができ、また、鋼製大引1の上面に設置される床パネル30の端部を、前記溝1d上に配置することで、床パネル30の位置決めを容易に行うことができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の鋼製大引によれば、中空の鋼製大引本体と、この鋼製大引本体の両側壁の双方にそれぞれ形成されて、該鋼製大引本体を下方から支持する鋼製大引用床束が係合する上下の係合部とを備えているので、該上下の係合部に、鋼製大引用床束を係合させることで、ボルトや釘等を使用することなく、該鋼製大引を鋼製大引用床束によって容易かつ確実に支持することができる。
【0062】
また、鋼製大引本体の両側壁の双方にそれぞれ上下の係合部を形成したので、鋼製大引本体の下面を斜めに傾けて、一方の側壁に形成されている下係合部を鋼製大引用床束に係合し、次いで、鋼製大引本体を鉛直面内において回転させることで、他方の側壁に形成されている上係合部を前記鋼製大引用床束に係合することで、鋼製大引本体の両側壁にそれぞれ形成されている上下の係合部に容易かつ確実に鋼製大引用床束を係合することができる。
【0063】
さらに、前記上係合部5,5どうしおよび下係合部を、それぞれ鋼製大引本体の下面からの高さが等しくなるように形成したので、鋼製大引本体の一方の側壁に形成された上係合部と、他方の側壁に形成された下係合部に前記鋼製大引用床束を係合させる場合において、鋼製大引の向きによらず、前記上下の係合部に複数の鋼製大引用床束を係合させることができる。
【0064】
請求項2の鋼製大引によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記鋼製大引本体の下面に、開口部を該鋼製大引本体の長手方向に沿って、一方の端部から他方の端部まで連続して形成したので、鋼製大引本体の両側壁は、前記開口部の幅内において内側に弾性的に撓み可能となり、したがって、前記鋼製大引を、鋼製大引用床束に係合する際において、鋼製大引本体の両側壁を弾性的に撓ませながら係合していき、該両側壁部に形成された上下の係合部が鋼製大引用床束の係合部位に達したときに、前記両側壁が弾性復帰することで、鋼製大引用床束に鋼製大引の上下の係合部5,6を確実に係合することができる。
また、前記鋼製大引本体下面に、開口部を該鋼製大引本体の長手方向に沿って、一方の端部から他方の端部まで連続して形成したので、開口部がないものに比して、鋼製大引の材料費を削減でき、さらに、従来の鋼製大引と異なり、かしめ加工が不要となるので、その分鋼製大引を容易に製造することができる。
【0065】
請求項3の鋼製大引の支持構造によれば、請求項1または2記載の鋼製大引を、鋼製大引用床束によって支持する構造であって、
前記鋼製大引用床束を、ほぼ垂直に立設される床束本体と、この床束本体の上端部に設けられて前記鋼製大引を受ける受部とから構成し、該鋼製大引用床束の受部の底壁部に前記鋼製大引の下面が当接され、前記受部のそれぞれの側壁部に前記鋼製大引のそれぞれの側面が当接され、前記受部の上下の被係合部が前記鋼製大引の上下の係合部に係合されているので、鋼製大引を、上下、左右に移動することなく、鋼製大引用床束によって確実に支持することができる。
また、鋼製大引の両側壁の双方にそれぞれ形成された上下の係合部に、鋼製大引用床束の受部の上下の被係合部が係合されているので、ボルトや釘等を使用することなく、該鋼製大引を鋼製大引用床束によって容易に支持することができる。
【0066】
請求項4の鋼製大引の支持構造によれば、請求項3と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、互いに隣接する鋼製大引どうしが、接合部材を鋼製大引の端面開口から挿入することで接合されているので、鋼製大引どうしを左右にずれることなく確実に接合することができる。
また、前記鋼製大引が、鋼製大引本体の下面に、前記開口部を形成したものである場合には、鋼製大引本体の両側壁が外側に弾性的に撓み可能であるので、前記接合部材を鋼製大引の端面開口から挿入するときに、該両側壁が外側に撓むことで、接合部材を容易に挿入することができ、また、挿入後は、前記両側壁が弾性復帰して接合部材に当接するので、より確実に鋼製大引どうしを接合することができる。
【0067】
請求項5の鋼製大引の支持構造によれば、請求項4と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記鋼製大引本体の内部に挿入された接合部材の下面が、鋼製大引本体の両側壁に形成された支持部によって支持されているので、該接合部材を鋼製大引本体の内部で確実に固定することができる。したがって、接合部材を鋼製大引本体の断面全体に対応した形状とする必要がなく、支持部から上方の断面形状に対応した形状とすればよいので、接合部材の小型化、軽量化を図ることができる。
【0068】
請求項6の鋼製大引の支持構造によれば、請求項3〜5のいずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記鋼製大引の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束を、それらの受部の向きが、互い違いになるように配置したので、鋼製大引の一方の側壁側においては、該鋼製大引の長手方向に沿って、受部の上被係合部と下被係合部24とが交互に、前記側壁に形成された上係合部と下係合部に係合し、鋼製大引の他方の側壁側においては、該鋼製大引の長手方向に沿って、受部の下被係合部と上被係合部とが交互に、前記側壁に形成された下係合部と上係合部に係合するので、鋼製大引を複数の鋼製大引用床束によってバランスよく支持することができる。
【0069】
請求項7の鋼製大引の支持方法によれば、請求項1または2記載の鋼製大引を、鋼製大引用床束によって支持する支持方法であって、
前記鋼製大引用床束を、ほぼ垂直に立設される床束本体と、この床束本体の上端部に設けられて前記鋼製大引を受ける受部とから構成し、前記鋼製大引を、その下面を前記受部の底壁部に対して傾けるようにして前記受部に挿入することで、前記鋼製大引の下係合部を前記受部の下被係合部に容易に係合することができ、次いで、前記鋼製大引を、前記受部の下被係合部を支点として、鉛直面内において押込むようにして回転させることで、前記鋼製大引の上係合部を前記受部の上被係合部に容易に係合することができるので、鋼製大引を受部に対して強い力でしかも平行に押し付ける必要がなく、鋼製大引の上下の係合部に容易かつ確実に受部の上下の被係合部を係合することができる。
また、鋼製大引の両側面および下面を、それぞれ受部の両側壁部および底壁部に容易かつ確実に当接することができ、よって、鋼製大引を受部に容易かつ確実に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼製大引の一例を示すもので、該鋼製大引の横断面図である。
【図2】本発明の鋼製大引の支持構造の一例を示すもので、鋼製大引を鋼製大引用床束によって支持した状態を示す斜視図である。
【図3】同、鋼製大引を鋼製大引用床束によって支持した状態を示す要部の斜視図である。
【図4】同、鋼製大引用床束を示す正面図である。
【図5】同、鋼製大引用床束の受部の斜視図である。
【図6】同、鋼製大引どうしを接合している状態を示す斜視図である。
【図7】同、鋼製大引の内部に接合部材を挿入した状態を示す横断面図である。
【図8】本発明の鋼製大引の支持方法を説明するためのもので、受部に鋼製用大引を装着した状態を示す正面図である。
【図9】同、受部の挿入部を鋼製大引の開口部に挿入した状態を示す正面図である。
【図10】同、受部の挿入部を鋼製大引の開口部に挿入した状態を示す側面図である。
【図11】本発明の鋼製大引の支持構造の他の例を示すもので、鋼製大引を鋼製大引用床束によって支持した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の鋼製大引の他の例を示すもので、該鋼製大引の横断面図である。
【符号の説明】
1 鋼製用大引
2 鋼製大引本体
2a 上面
2b 下面
3,4 側壁
5 上係合部
5a 支持部
6 下係合部
8 開口部
10 鋼製大引用床束
12 床束本体
13 受部
20 底壁部
21,22 側壁部
23 上被係合部
24 下被係合部
25 挿入部
35 接合部材

Claims (7)

  1. 床の根太を支持するための鋼製大引であって、
    中空の鋼製大引本体と、
    この鋼製大引本体の両側壁の双方にそれぞれ形成されて、該鋼製大引本体を下方から支持する鋼製大引用床束が係合する上下の係合部とを備え、
    前記鋼製大引本体の両側壁の双方にそれぞれ形成された上係合部どうしは、鋼製大引本体の下面からの高さが等しく設定され、
    前記鋼製大引本体の両側壁の双方にそれぞれ形成された下係合部どうしは、鋼製大引本体の下面からの高さが等しく設定されていることを特徴とする鋼製大引。
  2. 請求項1記載の鋼製大引において、
    前記鋼製大引本体の下面には、開口部が該鋼製大引本体の長手方向に沿って、一方の端部から他方の端部まで連続して形成されていることを特徴とする鋼製大引。
  3. 請求項1または2記載の鋼製大引を、鋼製大引用床束によって支持する鋼製大引の支持構造であって、
    前記鋼製大引用床束は、ほぼ垂直に立設される床束本体と、この床束本体の上端部に設けられて前記鋼製大引を受ける受部とから構成され、
    前記受部は、前記鋼製大引の下面が当接されて、該下面を下方から支持する底壁部と、この底壁部の両縁部にそれぞれ形成されて、前記鋼製大引の両側面にそれぞれ当接する側壁部と、該両側壁部にそれぞれ形成されて前記鋼製大引本体の両側壁にそれぞれ形成された上下の係合部にそれぞれ係合可能な上下の被係合部とを備え、
    前記受部の底壁部には前記鋼製大引の下面が当接され、前記受部のそれぞれの側壁部には前記鋼製大引のそれぞれの側面が当接され、前記受部の上下の被係合部は前記鋼製大引の上下の係合部にそれぞれ係合されていることを特徴とする鋼製大引の支持構造。
  4. 請求項3記載の鋼製大引の支持構造において、
    前記鋼製大引がその長手方向に沿って複数設けられ、互いに隣接する鋼製大引どうしは、一方の鋼製大引の内部にその端面開口から接合部材の一端部が挿入され、他方の鋼製大引の内部にその端面開口から前記接合部材の他端部が挿入されることで、接合されていることを特徴とする鋼製大引の支持構造。
  5. 請求項4記載の鋼製大引の支持構造において、
    前記鋼製大引本体の両側壁のそれぞれの内面上部には、それぞれ支持部が形成されており、前記鋼製大引本体の内部に挿入された接合部材の下面が前記支持部によって支持されていることを特徴とする鋼製大引の支持構造。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の鋼製大引の支持構造において、
    前記鋼製大引は、その長手方向に沿って所定間隔で配置された複数の鋼製大引用床束によって支持され、
    前記鋼製大引の長手方向において互いに隣合う鋼製大引用床束は、それらの受部の向きが、互い違いになるように配置されていることを特徴とする鋼製大引の支持構造。
  7. 請求項1または2記載の鋼製大引を、鋼製大引用床束によって支持する鋼製大引の支持方法であって、
    前記鋼製大引用床束は、ほぼ垂直に立設される床束本体と、この床束本体の上端部に設けられて前記鋼製大引を受ける受部とから構成され、
    前記受部は、前記鋼製大引の下面が当接されて、該下面を下方から支持する底壁部と、この底壁部の両縁部にそれぞれ形成されて、前記鋼製大引の両側面にそれぞれ当接する側壁部と、該両側壁部にそれぞれ形成されて前記鋼製大引本体の両側壁にそれぞれ形成された上下の係合部にそれぞれ係合可能な上下の被係合部とを備え、
    前記鋼製大引を、前記鋼製大引用床束の受部に装着するに際し、
    まず、前記鋼製大引を、その下面を前記受部の底壁部に対して傾けるようにして前記受部に挿入することで、前記鋼製大引の下係合部を前記受部の下被係合部に係合し、
    次いで、前記鋼製大引を、前記受部の下被係合部を支点として、鉛直面内において押込むようにして回転させることで、前記鋼製大引の上係合部を前記受部の上被係合部に係合するとともに、前記鋼製大引の両側面および下面をそれぞれ前記受部の両側壁部および底壁部に当接することを特徴とする鋼製大引の支持方法。
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