JP4141965B2 - 箱状筐体構造 - Google Patents
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ビス側から見た際、上下・左右方向の位置決めが必要で、かつ右図面に締結部を設定できない構造体の場合、中枠と下方外装体の間にはもともと隙間があり、上下・左右の確実な位置決めが困難であった。
LCDレンズ2は、LCDガラス面の保護と、外光反射防止、ユニット内部見え防止を目的とした板状の透明もしくはスモーク樹脂部材である。
ハウジング3は、金属板で、後方の1面を開口した箱状に形成したものである。
ハウジング3の開口面と対向する前方の面には、LCDモジュール4の表示を外部に見せるための開口部分を設ける。
ハウジング3の内部の下面には、上方に向かって付勢するバネ部32a,32b(付勢当接手段に相当する)を左右に設ける。
このバネ部32a,32bは、後端をハウジング3に接続し、前端を自由端とし、山を作るよう折曲させた形状にしている。
ハウジング3の上下左右面には、ネジを取り付けるための取付穴33a〜33gを設ける。
上方押さえ部53には、ハウジング3の上面への取付用のネジを取り付ける取付穴54a,54bを左右に設ける。
この下面52の前方部分には、LCDモジュール4を上方に付勢するバネ部59a,59bを設ける。
また、下面52の前方部分には、ハウジング3のバネ部32a,32bに乗り上げやすいように前端部を1段高くした形状にする。
また、下面52の後方に突出する部分は、ハウジング3の下面への取付部分とし、ネジを取り付けるための取付穴54c,54dを左右に設ける。
左側の側方取付部55aの基端部分には、縦に長いスリット56(剛性低下手段に相当する)を設けて、側方取付部55aの剛性を低下させる。また、側方取付部55aには、ハウジング3への取付用のネジを取り付ける取付穴54eを設ける。
また、右側の側方取付部55bの基端部分には、三角形状に変形させた角打ち部57(剛性向上手段に相当する)を設けて、側方取付部55bの剛性を向上させる。また、側方取付部55bには、ハウジング3への取付用のネジを取り付ける取付穴54fを設ける。
また、板状部51には、LCDモジュール4を取り付けるための取付穴58a〜58dを設ける。
第2回路体9bの下部には、コネクタが下方に突出しており、ハウジング3、内接ブラケット5、カバー10の開口部から下方に突出して、外部に電気的に接続可能にする。
内接ブラケット5のハウジング3への取付穴54a〜54fは、取付穴54a,54b,54c,54dの側方方向への位置寸法の基準面を、右側の側方取付部55bの面とし、取付穴54e,54fの上下方向への位置寸法の基準面を、上方押さえ部53(53a,53b)の面とする。
ハウジング3の上下面に設けられる取付穴33a,33b,33e,33fの側方方向への位置寸法の基準面を、内接ブラケット5の右側の側方取付部55bが挿入される内側側面とし、ハウジング3の左右面に設けられる取付穴33c,33dの上下方向への位置寸法の基準面を内側上面とする。
さらに、ハウジング3の前面に設けられるLCDモジュール4の表示面を外部に見せるための開口周縁の寸法の基準も、上記の内側側面と内側上面とする。
実施例1の箱状筐体構造における組付けは、図3〜図7に示すように、内接ブラケット5にLCDモジュール4、フラットケーブル6、回路体9を取り付けたものをハウジング3に挿入して行われる。
このハウジング3に挿入するものについて、説明する。
内接ブラケット5の下面52と上方押さえ部53の間に、LCDモジュール4を挿入すると、下面52に設けたバネ部59a,59bによりLCDモジュール4が上方に付勢されて上面が上方押さえ部53a,53bに押さえつけられる。この状態で、取付穴58a〜58dを介してLCDモジュール4の背面にネジを締結し、LCDモジュールを内接ブラケット5に取付ける。
また、第1回路体9aと第2回路体9b、LCDモジュール4と第2回路体9bを、フラットケーブル6a、6bにより電気的に接続する。
このようにして、内接ブラケット5にLCDモジュール4、第1回路体9a、第2回路体9bを取付けた、図3〜図6に示すものにしたならば、これを、ハウジング3の後方の開口部分からハウジング3の内部に挿入する。
すると、図7に示すように、内接ブラケット5の下面52の前部分が、ハウジング3のバネ部32a,32bの山を乗り越えるため、内接ブラケット5はLLCDモジュール4、回路体9と共に上方へ付勢される。
これにより、内接ブラケット5の上方押さえ部53a,53bの上面は、ハウジング3の内部の上面に押し付けられることになる。
この状態で、角打ち部57を設けて、剛性を高くした右側の側方取付部55bの取付穴54fとハウジング3の取付穴33cをネジで締結する。
側方取付部55bは剛性を高くしているので、締結による弾性変形を生じない取付となる。
内接ブラケット5の上面の取り付け穴である。上方押さえ部53の取付穴54a,54bは、寸法基準を側方取付部55bのハウジング3に当接する面にし、ハウジング3の上面の取付穴33a,33bは、寸法基準を側方取付部55bが当接する内部の側面にしている。よって、この両面が当接することで取付穴54a,54bと取付穴33a,33bの位置がズレのない位置になる。
この状態で、図9に示すように、上方押さえ部53の取付穴54aとハウジング3の取付穴33aをネジで締結し、上方押さえ部53の取付穴54bとハウジング3の取付穴33bをネジで締結する。
取付穴55aと取付穴54eは、バネ部32a,32bにより内接ブラケット5が上方に付勢され、上方押さえ部53a,53bがハウジング3の内部上面に当接することにより、取付穴55bと取付穴33cと同様に位置がズレない状態となる。但し、対向面側の取付穴55bと取付穴33cが先に取付けられることにより、内接ブラケット5の左右の長さ寸法とハウジング3の内部の長さ寸法の差分、左側の側方取付部55aとハウジング3の内部側面との間には隙間が生じることになる。
この状態で、取付穴55aと取付穴54eをネジで締結する。すると、取付穴54eを設けた左側の側方取付部55aには、スリット56を設け剛性を低くしているので、側方取付部55aはネジの締結力により容易に弾性変形してハウジング3の内部側面に当接する。
よって、ハウジング3の内部の両側の側面と内接ブラケット5の両側の側面が当接した取り付けとなり、振動に有利な取り付けになる。
内接ブラケット5の取付穴54c,54dは、寸法基準を右側の側方取付部55bのハウジング3への当接面とし、ハウジング3の取付穴33e,33fは、側方取付部55bが当接する面を寸法基準面としている。
以上のように、内接ブラケット5の取付穴54a〜54fと、ハウジング3の取付穴33a〜33fとのネジの締結の際には、位置合わせが不要となる。
また、ハウジング3の前面の開口周縁の寸法基準面と取り付けの基準面を同じにしているので、ハウジングの開口で示される製品としての表示面の上下左右のセンタ位置と、LCDモジュール4の表示面の上下左右のセンタ位置が精度よく一致する。
このようにして製品となった箱状筐体1は、表示器として車両に車体取付用ブラケット7により取り付けられる。
特に、この箱型筐体1が車載されると、車両のエンジン振動、及び路面の凹凸等により、振動を受ける使用環境となる。側方取付部55aとハウジング3との間に隙間が生じた状態で、振動を受けると、その振動より接触し、磨耗や異音の発生につながる。実施例1では、側方取付部55aが弾性変形してハウジング3の内側に当接するため、振動による磨耗や異音の発生がない。
また、実施例1では、剛性低下手段として、長いスリットを設けたが、他の形状の貫通部分を設けるようにしてもよく、また、剛性のない形状にしてもよい。
また、実施例1では、付勢当接手段としてハウジングの一部を片持ちで形状にしたバネ部を設けたが、別体のバネを用いるなどしてもよい。
2 LCDレンズ
3 ハウジング
31a 舌片部
31b 舌片部
32a バネ部
32b バネ部
33a〜33g 取付穴
4 LCDモジュール
5 内接ブラケット
51 板状部
52 下面
53 上方押さえ部
53a 上方押さえ部
53b 上方押さえ部
54a〜54f 取付穴
55a 側方取付部
55b 側方取付部
56 スリット
57 角打ち部
58a〜58d 取付穴
59a バネ部
59b バネ部
6 フラットケーブル
6a フラットケーブル
6b フラットケーブル
7 車体取付用ブラケット
7a 車体取付用ブラケット
7b 車体取付用ブラケット
8 回路固定ブラケット
8a 回路固定ブラケット
8b 回路固定ブラケット
9 回路体
9a 第1回路体
9b 第2回路体
10 カバー
Claims (4)
- 少なくとも後方の1面を開口し、内部空間を有する箱状のハウジングと、
同ハウジングの内部空間に挿入する箱状の内接体を有し、
同内接体を前記ハウジングに挿入すると、前記内接体の上下左右面がハウジング内側に位置し、前記ハウジングと前記内接体を上下左右面の締結により取付ける、
箱状筐体構造において、
前記ハウジングに前記内接体をハウジング後方の開口面から挿入すると、前記内接体の上下左右のいずれかの面を前記ハウジング内周面に当接させるよう付勢する付勢当接手段を前記ハウジングに設けるとともに、前記付勢当接手段により前記ハウジング内周面と当接する内接体の外周面に垂直に接続する面のいずれか一方の面の剛性を高くする剛性向上手段を設けた、
ことを特徴とする箱状筐体構造。 - 請求項1に記載された箱状筐体構造において、
前記剛性向上手段により剛性を向上させた内接体の面と対向する面の剛性を低下させる剛性低下手段を設けた、
ことを特徴とする箱状筐体構造。 - 請求項1または請求項2に記載された箱状筐体構造において、
前記剛性向上手段により剛性が向上した内接体の面と垂直に接続する内接体の面に、ハウジングとの締結のための取付け穴を設け、
同取付け穴が、
前記剛性向上手段により剛性が向上した内接体の面を位置寸法の基準面とした、
ことを特徴とする箱状筐体構造。 - 請求項2に記載された箱状筐体構造を用い、
前記ハウジングに前記内接体を挿入し、
前記剛性向上手段を設けた内接体の面を前記ハウジングに締結で取付け、
次に、前記付勢当接手段により前記ハウジング内側に当接している面を前記ハウジングに締結で取付け、
次に、前記剛性低下手段を設けた内接体の面を前記ハウジングに締結で取付け、
次に、前記付勢当接手段を設けた内接体の面を前記ハウジングに締結で取付ける、
ことを特徴とする箱状筐体の組付け方法。
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