JP4141060B2 - ホローバック本及びその製本方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線綴じ、アジロ綴じ、かがり仮製本等で製本された並製本に関し、特に、開きやすい構造としたホローバック本に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に無線綴じ、アジロ綴じ等で製本された並製本は、複数の折丁(刷本)を丁合してなる本文の背を接着剤によって、表紙の背の部分に貼り付けた構造となっており、糊付けした背の部分が固いために本を開いて広げた状態にするのが難しいという欠点がある。そこで、開きやすい構造の本として、図4(a)、(b)及び図5に示すように、表紙1の中央部分の内面側に、本文2の幅よりも広い幅の背紙3を、本文2の幅よりも外側の領域を接着剤4で貼り付けて取り付けておき、その表紙1を通常の並製本ラインに供給し、その並製本ラインにおいて、図5(a)に示すように、本文2の背部に接着剤5を塗布し、その本文2と表紙1を同期して走行させながら図5(b)、(c)に示すように、本文2を、表紙1に貼った背紙3に押し当て、表紙1の本文両側に延びる部分を折り曲げて本文2の前後面に折り重ね、その後、背の部分及びのど部をプレスして接着剤5による接着を確実とし、次いで仕上げ断ちを行うという工程によって製本される構成のホローバック本6が知られている。このホローバック本6は、図6に示すように開いた時には、本文2の背に貼り付けられている背紙3が表紙1の背表紙部分から浮き上がって、本文と共に曲がることができ、これによって本文2を大きく開くことができ、また、通常の並製本ラインで製本できるという効果を有している。
【0003】
ところで、この種のホローバック本の製本において、図5(b)に示すように、表紙1を、本文2をくるむように折り曲げると、内側に位置している背紙3にはたるみが生じがちであり、このたるみに起因してしわが生じ易い。そこで、背紙3の本文2に接着している部分と表紙1に接着している部分との間の自由部分3aの長さをある程度大きく設定し、しわを吸収しうるようにしている。ただし、この自由部分3aはあまり長くすると本文が表紙から離れ過ぎる。これらを考慮して、通常、自由部分3aの長さは7mm程度に設定しており、図4(a)に示すように、背紙3を表紙1に対して接着する際の接着剤4の塗布位置を、互いに平行に且つ内法間隔が、「本文2の平均厚さ+所望の自由部分3bの長さ(通常7mm程度)×2」となるように設定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このホローバック本には、上記したように考慮しているにも係わらず、天側と地側とのいずれかで、図7に示すように背紙3ののど部にしわ3bが生じ、見栄えを悪くすることがあるという問題があった。特に、このしわ3bは本の厚さが厚い場合に、例えば、20mmを越えるような厚さの場合に顕著に生じていた。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、天側、地側のいずれにも背紙にしわの生じないホローバック本並びにその製本方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等はこの問題点を解決すべく鋭意検討の結果、次の事項を見出した。すなわち、並製本ラインで製本する際、多数の折丁を重ねて形成した本文は、折丁が袋部(折り返し部)を有しているためその袋部の位置する側がわずかではあるが(例えば、厚み20mmの本で1〜2mm程度)厚くなっており、本文の背も袋部側が小口側に比べて厚くなっている。このため、この本文の背に表紙を押し当て、その本文の背の縁に沿って表紙を折り曲げた際、表紙の背の幅も、本文の背の厚さに応じて折丁の袋部側と小口側とで異なることとなり、袋部側が大きくなる。これによって、ホローバック本の天側、地側のうち、袋部が位置する側では背紙の自由部分が短くなってたるみを吸収しきれず、しわを生じていた。従って、本文の厚みの厚い側(袋部側)においても、背紙の自由部分にたるみを吸収しうる長さを確保しておけば、しわの発生を防止できる。
【0007】
本発明はかかる知見に基づいてなされたもので、製本前の表紙の背の部分の内面に、本文の幅よりも広い背紙を、その両側の側縁近傍で且つ本文の幅よりも外側の位置で接着しておき、その表紙を用いて並製本ラインで製本したホローバック本において、前記背紙の両側の表紙に対する接着位置の内法間隔を、本文を構成する折丁の袋部側とは反対側の小口部から袋部側に向かうにつれて徐々に広くなるようにしたことを特徴とする。この構成により、製本時に表紙を本文の背に沿って折り曲げ、袋部側での表紙の背の幅が本文の厚さと同様に広くなっても、背紙の自由部分の長さが短くなるということを防止でき、天側、地側ともに背紙のしわの発生を防止できる。
【0008】
また、本発明の製本方法は、製本前の表紙の背の部分の内面に、本文の幅よりも広い背紙を、その両側の側縁近傍で且つ本文の幅よりも外側の位置で接着すると共にその両側の接着位置の内法間隔を表紙の一端から他端に向かうにつれて徐々に広くなるように設定しておき、その表紙を並製本ラインに、前記接着位置の内法間隔の広い側が本文を構成する折丁の袋部側になるように供給して製本することを特徴とするものであり、この構成により、天側及び地側のいずれにおいても、背紙にしわのない、外観の良好なホローバック本を、通常に使用している並製本ラインで製本できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1(a)、(b)は本発明の一実施例のホローバック本10の天側と地側の端面を誇張して示す概略端面図、図2(a)、(b)はそのホローバック本10の製造に用いる表紙の概略平面図、図3はそのホローバック本10の製本途中の状態を示す概略斜視図である。本実施例のホローバック本10も、表紙11と、本文12と、背紙13とを有し、その背紙13が両側縁近傍を接着剤14で表紙11に接着され、中央部を本文12の背全面に接着剤15で接着された構成となっており、本文12を開く時にはその背に貼り付けた部分の背紙13が表紙11の背の部分から浮き上がって湾曲することができ、本文12を大きく開くことができる。また、背紙13の表紙11に接着された部分と本文12に接着された部分の間には、いずれにも接着されない自由部分13aが形成されており、この自由部分13aの長さは、天側、地側においてほぼ等しく設定されている。通常、自由部分13aの長さは6〜8mm程度に定められており、好ましく7mm程度に定められている。
【0010】
このホローバック本10を製造するために使用する表紙11は、その背の部分の内面側に、本文12の幅よりも広い背紙13を、本文12の幅よりも外側の位置で接着剤14により接着している。接着剤14による接着位置は、図2で誇張して示しているように、内側の縁14a、14bがハの字状をなすように、すなわち内法間隔(縁14a、14bの間隔)wが表紙の一端から他端に向かうにつれて徐々に広くなるように定めている。更に詳しくは、本文12を構成する折丁の厚さが小口側と袋部側とで異なるために、その折丁を多数重ねて形成した本文12の背の厚さも、小口側(厚さt1 )と袋部側(厚さt2 )とで異なることとなり、そのためその本文12の背を背紙13の中央に押し付けた状態では、その本文12の背の両側の縁12a、12bはハの字状となるので、接着剤14による接着位置の内側の縁14a、14bがそれぞれ、前記した縁12a、12bよりも外側で且つほぼ一定距離の位置になるように(平行になるように)定めている。また、縁12a、12bと縁14a、14bとのそれぞれの間隔eは、ホローバック本10の背紙13に形成される自由部分13aの長さにほぼ等しくなるので、所望長さの自由部分13aを形成しうるように定めている。
【0011】
次に、図1に示す構成のホローバック本10の製本工程を説明する。図2に示すように、内面に背紙13を貼り付けた表紙11の作製し、この表紙11を無線綴じ方式或いはアジロ綴じ方式の通常の並製本ラインにセットし、製本を行う。この際、背紙13の接着位置の内法間隔wの広い側が、本文12の折丁の袋部側になるようにセットしておく。並製本ラインにおいては、図3に示すように、走行中の本文12の背に接着剤15を塗布し、その本文12と表紙11とを同期して走行させながら、図5で説明したのと同様に、表紙11の背紙13の中央位置に本文12の背を押し当て、次いで、表紙11の背の両側の部分を折り曲げて本文12の前後面に重ね合わせ、その後、プレス工程で表紙の背をプレスすると共に本の厚み方向にもプレスし、背紙13の本文12に対する接合を確実とすると共に本の整形を行う。その後、裁断工程において袋部等の不要部分を切断、除去し、図1に示す構成のホローバック本10が製本される。
【0012】
以上のようにして製本されたホローバック本10では、折丁を重ねて形成した本文12の背の厚さが、小口側(厚さt1 )よりも袋部側(厚さt2 )で大きくなっているので、例えば、袋部側を地側とした本にあっては、表紙11の背の幅は、図1(a)、(b)に誇張して示すように、地側(袋部側)は天側よりも広くなっている。しかしながら、地側では背紙13の接着位置の内法距離wを天側より広く設定しているので(図2参照)、背紙13の自由部分13aの長さは、天側における自由部分13aの長さにほぼ等しくなっている。このため、表紙11を折り曲げた際に内側に位置する背紙13に生じるたるみを吸収しうる長さを確保でき、天側、地側ともに背紙13にしわが発生しない。かくして、このホローバック本10は天側、地側ともに背紙13にしわの無い良好な外観を備えている。
【0013】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、天側と地側で厚みが異なっていても、天側、地側のいずれでも背紙にしわのない、外観の良いホローバック本並びにその製本方法を提供できるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の一実施例のホローバック本の天側及び地側の概略端面図
【図2】(a)、(b)は図1のホローバック本の製本に使用する表紙及び背紙の概略平面図及び概略端面図
【図3】図1に示すホローバック本の製本途中の状態を示す概略斜視図
【図4】(a)、(b)は従来のホローバック本の製本に使用する表紙及び背紙の概略平面図及び概略端面図
【図5】(a)〜(c)は従来のホローバック本の製本手順を示す概略断面図
【図6】従来のホローバック本を、開いた状態で示す概略断面図
【図7】従来のホローバック本の天側又は地側を示す概略端面図
【符号の説明】
10 ホローバック本
11 表紙
12 本文
12a、12b 本文の背の縁
13 背紙
14 接着剤
14a、14b 接着位置の内側の縁
15 接着剤

Claims (2)

  1. 製本前の表紙の背の部分の内面に、本文の幅よりも広い背紙を、その両側の側縁近傍で且つ本文の幅よりも外側の位置で接着しておき、その表紙を用いて並製本ラインで製本したホローバック本において、前記背紙の両側の表紙に対する接着位置の内法間隔を、本文を構成する折丁の袋部側とは反対側の小口部から袋部側に向かうにつれて徐々に広くなるようにしたことを特徴とするホローバック本。
  2. 製本前の表紙の背の部分の内面に、本文の幅よりも広い背紙を、その両側の側縁近傍で且つ本文の幅よりも外側の位置で接着すると共にその両側の接着位置の内法間隔を表紙の一端から他端に向かうにつれて徐々に広くなるように設定しておき、その表紙を並製本ラインに、前記接着位置の内法間隔の広い側が本文を構成する折丁の袋部側になるように供給して製本することを特徴とするホローバック本の製本方法。
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