JP4140889B2 - 情報表示システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路側インフラから送信されたサービス情報を受信して走行支援を行う車両側の車載システムに係り、特に、受信したサービス情報を表示する情報表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信技術を利用して、交通の安全性などを最適化させる技術として、ITS(Intelligent Transport System:高度道路交通システム)の開発が進められている。このITSの一つにAHS(Advanced Cruise-Asist Highway System:走行支援道路システム)がある。このAHSは、道路側のシステム(道路側インフラ)と車両側の車載システムとが通信を行うことで、路車間が一体となり走行支援を行う。
【0003】
走行支援の一形態は情報提供であり、道路上のサービス区間に存在する事象(例えば、カーブ、停止車両、交差点など)に関する情報が車両の乗員(特に、ドライバー)に対して提供される。AHSにおいて、道路側インフラから車載システムに送信される情報の内容は規格として定められているものの、車載システムが受信した情報の内容をどのようにしてドライバーに提供するかという点についてはメーカーの自主性に任せられている。ドライバーに対する情報提供の手法には、車両に設けられた表示装置を用いた情報表示が挙げられる(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−101593号公報
【特許文献2】
特開2001−101594号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、AHSに関する情報提供を行うための、表示手法が充分に確立されていないのが現状である。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、路上に設定されたサービス区間において道路側インフラから車両に対して提供されるサービスに関して、受信したサービス情報を表示する新規な表示手法を提供することである。
【0007】
かかる課題を解決するために、第1の発明は、道路上に設定されたサービス区間において道路側インフラから車両に対して提供されるサービスについて、サービスに関する情報をサービス情報として道路側インフラから受信するとともに、受信したサービス情報を表示する情報表示システムを提供する。この情報表示システムは、道路側インフラから送信されたサービス情報を受信する通信装置と、受信したサービス情報に基づいて、表示情報を決定するとともに、決定された表示情報を出力するコンピュータと、コンピュータからの出力に応じて、表示情報を表示画面に表示する表示装置とを有する。この場合、コンピュータは、表示情報として、サービス情報に含まれるサービスに対応したアイコンを表示するように表示装置を制御する。また、コンピュータは、受信したサービス情報に含まれるサービスのうち、道路側インフラにおいて稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態と、道路側インフラにおいて非稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態とを相違させて表示するように表示装置を制御する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態にかかる情報表示システムが適用された走行支援システムの全体構成を示したブロック図である。この走行支援システム1は、一例として、AHSであり、車両側の車載システムとして機能する情報表示システム10と、道路側インフラ20とで構成される。このAHS1では、情報表示システム10と、道路側インフラ20とが互いに通信することにより、所定の走行支援(サービス)が行われる。AHS1には、サービスを行うための支援レベル(乗員に対して運転を支援することを目的とした機能の水準)として、情報提供、警報、操作支援の3つの水準が存在するが、本実施形態では、情報提供を前提としたサービスについて説明する。すなわち、本サービスが路車間で行われることにより、サービスの対象となる事象(例えば、カーブの存在、路面状況、停止車両、交差点での対向車など)に関する情報が、道路側インフラ20から情報表示システム10へ提供される。このAHS1で行われるサービスは、サービスの対象となる事象の発生する状況に対応して、基本的に、単路系サービスと、交差点系サービスとに大別される。前者の単路系サービスでは、例えば、カーブ進入危険防止支援、路面情報提供支援、および出会い頭衝突防止支援(接近時支援)といったサービスが行われる。また、後者の交差点系サービスでは、例えば、出会い頭衝突防止支援(発進時支援)、右折衝突防止支援、および横断歩道歩行者衝突防止支援といったサービスが行われる。
【0020】
ここで、本実施形態の特徴の一つである情報表示システム10を説明する前に、まず、道路側インフラ20について説明する。図2は、サービス区間を示す説明図である。道路側インフラ20は、連続的に、或いは、離散的に配置されたDSRC(Dedicated Short Range Communication)を主体に構成されている。このDSRCは、例えば、無線周波数5.8GHz帯を使用したスポット通信を用いて、道路側インフラ20から情報表示システム10への情報伝達を行う。DSRCはこれを機能的に捉えた場合、基点DSRC21と情報DSRC22とに分類され、一つのサービス区間における情報伝達は基点DSRC21と情報DSRC22とが組合わされて実現される。この場合、一つのサービス区間には、一つの基点DSRC21と、少なくとも一つ以上(本実施形態では、例示的に一つ)の情報DSRC22とが配置される。ここで、サービス区間とは、道路上に設定された、AHS1によるサービスが提供される区間をいうが、本明細書では、基点DSRC21の位置から、情報DSRC22の送信情報に含まれるサービス区間の終了位置(以下、「サービス終了位置」と称する)までの区間をいう。
【0021】
基点DSRC21は、主として、サービス区間の位置的な基準として機能するDSRCであり、システム情報およびサービス制御情報を、基点情報として送信する。システム情報には、基点情報を送信したDSRCのIDと、このDSRCが基点DSRCであるか情報DSRCであるかの種別とが含まれる。また、サービス制御情報には、この基点情報を送信した基点DSRCと組になりサービスを提供する情報DSRCのIDと、この情報DSRCが使用する周波数とが含まれる。
【0022】
情報DSRC22は、主としてサービスを実行する、すなわち、具体的なサービスの内容に関する情報を車両側に送信するDSRCである。この情報DSRC22は、システム情報、サービス制御情報、サービス状態情報、サービス終了地点情報および個別サービス情報を送信する。システム情報には、これらの情報を送信したDSRCのID、このDSRCが基点DSRCであるか情報DSRCであるかの種別などが含まれる。サービス制御情報には、この情報DSRCと組合わされる基点DSRC(本実施形態では、基点DSRC21)のID、および、この情報DSRCが使用する周波数などが含まれる。また、サービス状態情報には、情報DSRC22が伝達するサービスの種類と、このサービスの稼働・非稼働の状態とが含まれる。サービス終了地点情報は、サービス終了位置を含む。この終了位置は、この情報DSRC22と組合わせられる基点DSRC21の位置を基準に定義されるある地点までの道程距離である。また、個別サービス情報は、サービス毎に必要な情報を含む。この個別サービス情報には、サービスの対象となる事象に関する情報、例えば、事象の位置、事象の内容、事象が含まれる情報対象区間の位置などが含まれる。なお、本明細書では、情報DSRC22からの送信される情報の性質から判断して、これらの情報を、便宜的に、サービス情報と称する。ただし、本サービスの実現という観点からすれば、広義において、基点DSRC21から送信される情報もこのサービス情報に含むことができる。
【0023】
基点DSRC21および情報DSRC22によって送信される情報は、これらDSRC21,22側に設けられた基地局(図示せず)によって一元的に管理される。この基地局では、サービス区間内に存在する事象(正確には、この事象が含まれる情報対象区間)を監視しており、サービス情報の作成・更新が行われる。したがって、この基地局側から情報DSRC22を介して送信されるサービス情報は、現在のサービス区間の交通状況に応じた情報が反映されている。なお、本明細書では、一つのサービス区間に複数のサービスが存在する、複合サービスを想定して説明する。
【0024】
再び図1を参照して、車載システムである情報表示システム10について説明する。この情報表示システム10は、通信装置11と、コンピュータ14と、表示装置16とを有し、受信したサービス情報を用いて、車両Cの乗員(典型的には、ドライバー)に対してサービス情報相当の情報提供(表示)を行う。
【0025】
通信装置11は、アンテナ12と、無線機13とから構成されており、基点DSRC21(或いは情報DSRC22)と無線通信を行う。DSRC21,22から送信された所定周波数の電波を受信するアンテナ12は、例えば、ダッシュボード(インストルメントパネル)上に設けられている。このアンテナ12で受信した基点情報(或いは、サービス情報)は無線機13に出力され、無線機13は周知の復調方式を用いて、搬送波から基点情報(或いは、サービス情報)を取り出す。そして、取り出された基点情報(或いは、サービス情報)が、コンピュータ14へ出力される。
【0026】
コンピュータ14として機能するマイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等で構成されている。このコンピュータ14は、受信したサービス情報に基づいて、サービス区間に存在する事象に関する表示情報を決定するとともに、この表示情報を表示装置16に対して出力する。
【0027】
マイクロコンピュータのROMには、表示情報として機能する、アイコンI、絵シンボルSp、および、文字シンボルStが、例えば、ビットマップデータで格納されている。ここで、本明細書において、アイコンIは、サービスの内容を具現化した絵である。また、絵シンボルSpはサービスの対象となる事象の内容を具現化した絵(基本的に、交通標識等)であり、文字シンボルStはサービスの対象となる事象の内容を示す文字(或いは、この事象に対する注意喚起を促す内容を含めた文字)である。これらのアイコンI、絵シンボルSp、および、文字シンボルStは、サービス情報として提供され得るサービスの種類のそれぞれに対応した数のデータとして格納されている。本実施形態で示すように、AHS1として運用されるサービスが、カーブ進入危険防止支援、路面情報提供支援、出会い頭衝突防止支援(接近時支援)、出会い頭衝突防止支援(発進時支援)、右折衝突防止支援、および横断歩道歩行者衝突防止支援の6種類である場合には、基本的に、6種類×3タイプ(アイコンI、シンボルSp,St)のデータがROMに格納される。ただし、サービスの対象となる事象には様々な状況が想定されるため、特に、絵シンボルSpおよび文字シンボルStについては、一つのサービスに着目した場合であっても、種々のバリエーションを持たせることが好ましい。例えば、路面情報提供支援に関するサービスであれば、そのサービスの対象となる事象として、路面凍結、低摩擦係数路、路面水濡れ、積雪などのバリエーションが存在するといった如くである。
【0028】
また、コンピュータ14には、入出力インターフェースを介し、車速センサ15等から得られる車速、ウィンカの点滅状態などを含む車両Cに関する車両情報が入力されている。コンピュータ14は、この車両情報と、基点DSRC21の位置とに基づき、サービス区間での車両Cの位置を認識することができる。なお、コンピュータ14に入力される情報としては、車両情報の他に、例えば、ステレオカメラ、レーザレーダ等を含むセンサによって検出された、前方の走行状況が監視情報として入力されてもよい。この場合、コンピュータ14は、道路側インフラ20から受信したサービス情報に加え、これらの監視情報を、ドライバーに対して提供することができる。
【0029】
表示装置16は、例えば、インストルメントパネルの一部に配設されており、コンピュータ14からの出力に応じた表示情報を、表示画面に表示する。図3は、表示画面に表示される表示情報の一例を示す説明図である。同図に示すように、表示画面17には、基本的に、アイコンI(例えば、I1〜I3)、絵シンボルSpおよび文字シンボルStが表示情報として表示され、これらの表示情報の制御はコンピュータ14によって行われる。ただし、この表示装置16は、単に、本サービスに関する表示情報を表示することに限定されず、例えば、GPS等のナビゲーションシステムを用いたナビゲーション情報等を表示してもよい。このような場合、コンピュータ14は、例えば、AHS1のサービス区間内では、ナビゲーション情報をアイコンIおよびシンボルSp,Stの背景として表示するように表示装置16を制御するといった如くである。なお、AHS1のサービス区間外ではナビゲーション情報を全面的に表示画面17に表示するように表示装置16を制御すればよい。このような表示手法により、AHS1と、ナビゲーションシステムとの両立を図ることができる。
【0030】
以下、サービス区間内での車両Cの進行と対応付けて、コンピュータ14によって制御される表示画面17上の表示状態について説明する。図4は、本実施形態にかかる表示制御に関する手順を示すフローチャートである。また、図5は車両CとDSRC21,22との位置関係を示す説明図であり、同図(a)は単路系サービスでの一例を示す。まず、図5(a)に示すように、車両Cが基点DSRC21によって形成される無線ゾーン(図示せず)を通過すると、基点DSRC21から送信された基点情報がアンテナ12を介して受信される。受信された基点情報が無線機13を経てコンピュータ14に出力されることにより、基点DSRC21から送信された基点情報がコンピュータ14に入力される(ステップ1)。そして、コンピュータ14は、入力された基点情報(正確には、システム情報およびサービス制御情報)に基づき、この情報が基点DSRC21からの送信情報であることを特定するととともに、この基点DSRC21のIDを記憶する。
【0031】
このときの表示画面17には、基本的に、何も表示されない。例えば、情報表示システム1がナビゲーションシステムを併用している場合、この時点では、表示画面17には、ナビゲーション情報のみが表示されている。ただし、このとき、コンピュータ14は、図示しないスピーカなどを用い、チャイム或いは音声情報などで、車両Cがサービス区間へ進入していることをドライバーに対して通知してもよい。
【0032】
つぎに、図5(a)の状態から車両Cがサービス区間を進行し、情報DSRC22によって形成される無線ゾーン(図示せず)を通過すると、情報DSRC22から送信されたサービス情報がアンテナ12を介して受信される。受信されたサービス情報が無線機13を経てコンピュータ14に出力されることにより、サービス情報がコンピュータ14に入力される(ステップ2)。コンピュータ14は、まず、入力されたサービス情報(正確には、サービス制御情報)に基づき、この情報DSRC22と組合わされるDSRCのIDを用いて、基点DSRC21を特定する。そして、車両情報を用いて、特定された基点DSRC21と車両Cとの相対な位置(すなわち、基点DSRC21から車両Cまでの道程距離)を算出し、この基点DSRC21の位置が特定される。コンピュータ14は、特定された基点DSRC21の位置を、サービス区間での距離の基点となる基点位置として認識し、以後、この基点位置を基準として、サービス区間での絶対的な位置を算出する。
【0033】
また、コンピュータ14は、入力されたサービス情報のうち、サービス状態情報に基づき、情報DSRC22から伝達されたサービス情報に含まれるサービスの種類を認識する。そして、ステップ3において、サービス情報に含まれるサービスが、現在稼働状態であるか否かが判断される。
【0034】
このステップ3で肯定判定された場合、すなわち、サービスが現在稼働状態である場合には、表示情報として、サービス情報に含まれるサービスに対応したアイコンIを表示画面17に表示するように、表示装置16が制御される(ステップ4)。図6は、情報DSRC22の通過とタイミングを同期して表示画面17に表示される表示情報の一例を示す説明図である。同図に示す表示画面17には、例示的に、3つのアイコンI1〜I3が、表示情報として表示されている。ここで、これらのアイコンI1〜I3は、表示画面17の左側から順に、カーブ進入危険防止支援、路面情報提供支援、および、出会い頭衝突防止支援(接近時支援)に関するサービスに対応したアイコンIを示している。このとき、コンピュータ14は、アイコンIの背後に、背景画Bが表示されように、表示装置16をさらに制御している。この背景画Bの表示サイズは、基本的に、表示画面17と同一サイズであることが好ましい。ただし、表示情報として、ナビゲーション情報などを併用する場合には、ナビゲーション情報の表示領域を確保するためにも、背景画Bは少なくともアイコンIが表示される領域をカバーするような表示サイズであることが望ましい。
【0035】
ここで、本実施形態の特徴の一つとして、ステップ3において表示されるアイコンIは、以下に示す2つの条件を満たすように、コンピュータ14によって制御されている。図7は、表示画面17上のアイコンIの位置と表示カラーとを説明するための図である。同図に示す例では、アイコンIの位置と表示カラーとを明確にするため、便宜的に、サービス情報として提供され得るそれぞれのサービスに対応したアイコンI(本実施形態では、I1〜I6)が表示画面17上に表示された状態を示している。ここで、アイコンI3〜I4は、左側から順に、出会い頭衝突防止支援(発進時支援)、右折衝突防止支援、および、横断歩道歩行者衝突防止支援に関するサービスに対応したアイコンIを示している。
【0036】
まず、第1の条件として、あるサービスに対応するアイコンIは、アイコンI(本実施形態では、I1〜I6)毎に予め定められた表示画面17上の位置に表示される。そのため、アイコンI1〜I6の表示位置は、表示すべきアイコンIの数等に拘わらず、常に図7に示す位置に、それぞれのアイコンI1〜I6が表示される。換言すれば、種々のサービスに関して表示されるアイコンIは、アイコンI毎に、表示画面17上の同位置に表示される。
【0037】
また、第2の条件として、あるサービスに対応するアイコンIは、アイコンI(本実施形態では、I1〜I6)毎に予め定められた表示カラーで表示される。そのため、あるサービスに関して表示されるアイコンIは、同じ表示カラーで表示される。図7に示す例では、I1〜I6のそれぞれに括弧付きで示すように、アイコンI1〜I6は、紫、黄、青、緑、オレンジ、および薄緑のユニークな表示カラーでそれぞれ表示されている。
【0038】
一方、再び図4を参照して、現在稼働中のサービスが存在しないとして、ステップ3で否定判定された場合には、コンピュータ14は、背景画Bのみを表示画面17に表示するように表示装置16を制御し(ステップ5)、後段のステップ11に進む。このように、ステップ5において、現在稼働中のサービスが存在しないにも拘わらず背景画Bを表示することで、ドライバーに対してサービス区間への進入を通知することができる。また、このように背景画Bのみを表示することで、アイコンIが何ら表示されなければ、現在稼働中のサービスがないことを、ドライバーに対して通知することができる。また、ドライバーがサービス区間への車両Cの進入を認識しているような状況では、表示画面17に背景画Bが表示されないことで、情報表示システム1の不具合を発見できるという点で有利である。
【0039】
ただし、サービス区間において、本来、提供すべきサービスの対象であるものの、センサなどの故障により、複数のサービスのうちの一部のサービスが停止(非稼働)している場合がある。この場合、本実施形態では、一部のサービスは稼働中であると判断し、ステップ3で肯定判定される。そして、上述したように、サービス情報に含まれるアイコンI(例えば、図6に示すようにアイコンI1〜I3)を表示画面17に表示するように表示装置16が制御される。ただし、稼働中・非稼働中のサービスを含むアイコンI(例えば、アイコンI1〜I3)を通常通り表示させた場合、アイコンIの表示を見ただけでは、稼働中のサービスと、非稼働中のサービスとの違いをドライバーに認識させることができない。そのため、本実施形態において、コンピュータ14は、稼働中のサービスに対応するアイコンIの表示の形態と、非稼働中のサービスに対応するアイコンIの表示の形態とが相違して表示されるように表示装置16を制御している。
【0040】
図8および図9は、稼働中のサービスに対応するアイコンIの表示の形態と、非稼働中のサービスに対応するアイコンIの表示の形態との相違を示す説明図である。ここで、図8は、上述した図6に対応しており、例えば、出会い頭衝突防止支援(接近時支援)が非稼働状態であるとして、このサービスに対応するアイコンI3が、それを除くアイコンI1,I2(現在稼働中のサービスに対応するアイコン)よりも薄消し(半透明)表示されている。一方、図9は、上述した図7に対応しており、図8と同様、出会い頭衝突防止支援(接近時支援)が非稼働状態であるとして、このサービスに対応するアイコンI3の上に、「×」の印が表示されている。このように、サービスの稼働・非稼働に応じて表示の形態を相違させることにより、サービス区間にそのサービスが存在しないためにアイコンIの表示がされないのか、道路側インフラの故障によりアイコンIの表示がされないのかをドライバーに有効に認識させることができる。なお、上述したステップ5で否定判定された場合(すなわち、非稼働中の場合)にも、背景画Bの表示に加え、図8および9に示すように表示の形態を相違させた状態(薄消し、または「×」の印)でアイコンIを表示させてもよい。この場合、背景画Bのみを表示させる場合と比べ、現在走行中のサービス区間に本来あるべきサービスの内容をドライバーに認識させることができる。
【0041】
ステップ4に続くステップ6において、コンピュータ14は、受信したサービス情報に含まれるサービス(本実施形態では、3種類)について、サービスの対象となる事象に対応したシンボルSp,Stを表示画面17に表示させる表示タイミングを算出する。このような処理を行う前提として、コンピュータ14は、入力されたサービス情報(正確には、個別サービス情報)に基づき、認識されたサービスの種類に対応した、事象の位置、事象の内容、および、事象が含まれる情報対象区間の位置を認識する。あるサービスの対象となる事象に対応するシンボルSp,Stを表示する場合、事象の位置よりも距離Lだけ手前にて行う。AHS1において、この距離Lは、概ね数式1を満たすことが好ましいとされている。
【数1】
L=(V2−Vt2)/2α+V・T
【0042】
ここで、数式1において、Vはサービス上限速度、Vtはサービスが期待する目標車速(すなわち、サービスの対象となる事象に応じて異なる)、αは車両Cの通常減速度、Tはドライバーが情報提供を受けて減速を開始するまでのドライバーの反応時間である。ここで、サービス上限速度は、交通事故統計における当該死亡事故の危険認知速度(ドライバーが相手方車両、人、駐車車両、または物件等を認め、危険を認知した時点の速度)データに基づき、90%タイル値程度をカバーするような速度、として定義されている。一例として、制限速度を基準に設定する場合、このサービス上限速度は、制限速度+10km/h程度(大型車)、或いは、制限速度+30km/h程度(乗用車)として具体化される。すなわち、同数式において、距離Lは、車両Cの速度をサービス上限速度Vと仮定して、情報提供を受けたドライバーが減速動作を行うまでに車両Cが進む距離と、この減速動作にともない車両Cが目標車速Vtとなるまでの進む距離との和である。換言すれば、この距離Lは、情報提供を受けたドライバーが通常の減速度αで減速し、事象の位置に目標車速Vtとなって到達するために要する道程距離を示している。
【0043】
一つの情報DSRC22から複数のサービスが提供される本実施形態において、コンピュータ14は、この数式1に示す距離Lに基づいて、サービスの対象となる事象のそれぞれに関するシンボルSp,Stの表示タイミングを算出する。具体的には、ある事象に対応するシンボルSp,Stの表示タイミングは、この事象のサービス区間での位置(正確には、基点位置からの距離)から、数式1に基づき算出された距離Lを減じることによって、算出される。
【0044】
また、数式1から理解されるように、この距離Lは、目標車速Vtによってその値が異なることとなり、同じ位置に存在する事象であっても、事象の内容が異なるのであれば、この距離Lの値は異なる。換言すれば、シンボルSp,Stの表示タイミングは、事象のサービス区間内での位置と事象の内容とに基づき、決定されることとなる。したがって、この表示タイミングに応じて表示されるシンボルSp,Stに対応する事象の並び順と、サービス区間での事象の並び順とが必ずしも一致しないことがある。
【0045】
そして、ステップ7において、算出された表示タイミングに基づき、車両Cが表示タイミングへ到達したか否かが判断される。この、ステップ7で肯定判定された場合、シンボルSp,Stを表示すべき表示タイミングへ車両Cが到達したと判断して、後述するステップ8に進む。一方、このステップ7で否定判定された場合、シンボルSp,Stを表示すべき表示タイミングへは車両Cが到達していないと判断して、後段のステップ9に進む。そして、ステップ7に続くステップ9において、基点位置から現在の車両Cの位置までの間の距離と、基点位置からサービス終了位置までの間の距離とが比較される。このステップ9において、現在の車両Cの位置までの間の距離が、サービス終了位置までの間の距離以上であると 判断された場合には、後段のステップ12に進み、本サービスの中止処理を実行する。このようなケースの一例としては、車両Cが、サービス区間の存在する道路上において、進路変更などを行い、分岐路に進入するなどの事態が考えられる。すなわち、進路変更にともない車両Cがサービス区間を脱し、サービス区間相当の距離を走行しても、表示タイミングへ車両Cが到達しないような場合には、処理を中止することが好ましい。車両Cのサービス区間の逸脱は、車両情報の一つであるウィンカ状態、或いは、ナビゲーション情報を用いることにより、認識することができる。一方、このステップ9において、現在の車両Cの位置までの間の距離が、サービス終了位置までの間の距離よりも小さいと判断された場合には、上述したステップ7に戻り、車両Cが、表示タイミングへ到達したか否かが再度判断される。
【0046】
ステップ7における肯定判定にともなうステップ8では、算出された表示タイミングに対応する位置への車両Cの到達とタイミングを同期して、以下の処理が行われる。図10は、ステップ8に示すシンボルSp,Stの表示ルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップ80において、車速センサ15からの出力に基づき、現在の車両Cの車速Vcが、サービス上限速度Vの範囲内であるか否かが判断される。このステップ80で否定判定された場合、すなわち、現在の車速Vcがサービス上限速度Vを越えるような場合には、図4に示すステップ12に進み、本サービスの中止処理を実行する。なぜならば、悪質な暴走運転についてはサービスの対象としないというAHS1のシステム概念に鑑み、平均走行速度を大幅に超過するような速度を有する車両Cを、本サービスの対象外とするためである。
【0047】
一方、このステップ80で肯定判定された場合、すなわち、現在の車速Vcがサービス上限速度Vの範囲内である場合には、後段のステップ81に進む。ステップ80に続くステップ81では、車両Cが到達した表示タイミングに対応するシンボルSp,Stの表示をオンさせるべく、シンボルSp,Stを表示画面17に表示するように表示装置16が制御される。このとき、コンピュータ14は、個別サービス情報に含まれる事象の内容から判断して、最も適切な絵シンボルSpおよび文字シンボルStが表示されるように表示装置16を制御することが好ましい。
【0048】
図11は、シンボルSp,Stが表示情報として表示画面17に表示された状態を示す説明図である。同図に示す例では、アイコンI1に示すサービス(カーブ進入危険防止支援)が対象とする事象に関する表示タイミングに車両Cが到達したとして、これらのサービスに対応する絵シンボルSpおよび文字シンボルStが表示されている。絵シンボルSpは、表示画面17の中央に表示され、図11に示す例では、右カーブ(90°)の交通標識がそのデザイン(絵)として用いられている。一方、文字シンボルStは、表示画面17の上側に表示され、図11に示す例では、「カーブ注意」のテキストが帯状領域に中抜きのデザインで表示されている。これらのシンボルSp,Stは、これからドライバーが到達する最も間近に存在するサービスを示すものであり、これらを表示タイミングに応じて事象の起りうる前に表示することで、ドライバーに対し事象に関する注意喚起を促す効果を奏する。さらに、ドライバーは、シンボルSp,Stとして表示される交通標識、および、文字を認識ことにより、提供されるサービス(すなわち、アイコンI)のより具体的な内容を理解することができる。
【0049】
ここで、本実施形態の別の特徴の一つとして、表示画面17に表示される文字シンボルStに関し、コンピュータ14は、この文字シンボルStに対応するアイコンIの表示カラーと同じ表示カラーで表示するように制御している。すなわち、同図に示す例では、所定の帯状領域(或いは、文字そのもの)が、アイコンI1の表示カラーである紫色で表示される。これにより、文字シンボルStが、アイコンIの色と対応付けて表示されることにより、現在表示されているシンボルSp,Stが、どのサービスに対応するのかということを、ドライバーが容易に理解することができる。
【0050】
そして、ステップ82において、現在の車両Cのサービス区間での位置をモニタリングし、表示タイミングに対応する事象の情報対象区間を通過したか否かが判断される。このステップ82で肯定判定された場合、車両Cが情報対象区間を通過したとして、後段のステップ83に進む。そして、現在表示されているシンボルSp,Stの表示をオフさせるように、表示装置16が制御され(ステップ63)、本ルーチンを抜ける。これにともない、上述した図6に示すように、表示画面17には、シンボルSp,Stが表示されなくなる。一方、このステップ82で否定判定された場合、すなわち、進路変更などにともない、車両Cがサービス区間を脱し、情報対象区間を完全に通過していないような場合には、図4に示すステップ12に進み、本サービスの中止処理を実行する。このようなケースの一例としては、車両Cが、サービス区間の存在する道路上において、分岐路に進入するといったことが考えられる。車両Cのサービス区間の逸脱は、車両情報の一つであるウィンカ状態を検出することにより、或いは、ナビゲーション情報を用いることにより、コンピュータ14によって認識することができる。
【0051】
再び図4に示すフローチャートを参照して、ステップ8に続くステップ10において、サービスの対象となる事象に対応するすべての表示タイミングに到達したか否かが判断される。このステップ8で否定判定された場合には、ステップ7に進む。そして、新たに車両Cが到達した表示タイミングに対応する事象に関し、上述したステップ6のシンボル表示ルーチンが繰り返される。一方、このステップ10で、肯定判定された場合には、後段のステップ13に進む。
【0052】
ステップ10に続くステップ11では、現在の車両Cのサービス区間での位置をモニタリングし、サービス終了位置を車両Cが通過したか否かを判断する。このステップ9で肯定判定された場合には、車両Cがサービス終了位置を通過したと判断して、後段のステップ13に進む。一方、このステップ11で否定判定された場合、すなわち、進路変更などにともない、車両Cがサービス区間を脱し、サービス終了位置を通過しないような場合には、ステップ12に進み、本サービスの中止処理を実行する。この場合、ステップ12では、サービスの中止をメッセージとして表示画面17に表示するように表示装置16を制御してもよい。
【0053】
そして、ステップ13において、サービスの終了処理が行われる。具体的には、表示装置16がコンピュータ14によって制御され、アイコンIおよび背景画B、背景画B、或いは、メッセージなど、AHS1に関するすべての表示情報が表示されなくなり、表示画面17には、ナビゲーション情報のみが表示される。このとき、コンピュータ14は、サービスの終了をメッセージとして表示画面17に表示するように表示装置16を制御したり、或いは、スピーカなどを併用し、チャイム或いは音声情報などで、車両Cがサービスが終了することをドライバーに喚起してもよい。
【0054】
以上説明したように、本実施形態によれば、情報DSRC22を車両Cが通過することにより、サービス情報に含まれるサービスが、アイコンIとして表示画面17に表示される。これにより、ドライバーに対して、道路側インフラ20から提供されるサービスの存在の有無を認識させることができる。また、この認識により、サービスの対象となる事象に対する予測可能性をドライバーに担保させることとなるので、事故防止といった点で有利である。また、表示情報をアイコンIとして表示することで、複雑な表示方法と比べ、視認性に優れるため、ドライバー負担を軽減することができる。
【0055】
また、表示画面17に表示されるアイコンIは、サービス情報として提供され得る事象のそれぞれに対応したアイコンI毎に、その位置と表示カラーとが予め定められている。このような表示方法において、ドライバーは、経験的に、アイコンIに対応する表示位置と表示カラーとを記憶するため、位置や色を認識するだけでサービスの内容を理解することができる。この結果、ドライバーが運転中に表示画面17を注目する度合いを低減することができるので、運転の安全性を向上させることができる。また、ドライバーがこれから到達するであろう事象に関しては、所定の距離を前に、表示画面17にシンボルSp,Stが表示される。これにより、車両Cの間近に存在する、サービスの対象となっている事象について、有効に注意喚起を行うことができる。このとき、文字シンボルStの表示カラーは、対応するアイコンIの表示カラーと対応付けて表示されてため、アイコンIと、これに対応する文字シンボルStとの対応をドライバーが容易に理解することができるという効果を奏する。
【0056】
なお、図4に示すステップ3におけるアイコンI(本実施形態では、アイコンI1〜I3)表示制御の前処理として、コンピュータ14は、表示画面17に表示される表示情報が、図7に示すような表示形態となるように表示装置16を制御してもよい。具体的には、コンピュータ14は、サービス情報として提供され得るすべてのサービスに対応したアイコンI(本実施形態では、6種類)を表示画面17に表示するように、表示装置16を制御している。そして、これらのアイコンI1〜I6を所定時間(例えば、1秒間)だけ表示させた後に、或いは、点滅表示させた後に、ステップ3を行うようにしてもよい。
【0057】
ここで、サービス情報の受信にともない、すべてのアイコンI1〜I6を表示(或いは、点滅表示)させる目的は、ドライバーに対して現在車両Cがサービス区間へ進入していること可視的に認識させることにある。したがって、このような前処理を行うことによって、ドライバーは、自車両Cのサービス区間への進入を有効に把握することができる。
【0058】
なお、上述した実施形態では、単路系のサービスを前提として説明したが、本発明は、単路系および交差点系のサービスを含むような複合サービスであっても同様の作用・効果を奏することは当然である。ただし、単路系および交差点系の双方のサービスを含むような複合サービスでは、単路系のサービスに対応するアイコンIと、交差点系のサービスに対応するアイコンIとを、タイミングをずらして表示するよう制御してもよい。なぜならば、一般の走行状況において、単路系のサービスと、交差点系のサービスとが同一時期に起ることは少ないと考えられるからである。図12は、アイコンIの表示例を示す説明図である。図12に示すアイコンI4は、交差点系サービスの一例として、図5(b)に示すような、出会い頭衝突防止支援(発進時支援)が表示された様子を示している。したがって、このような複合サービスでは、アイコンIの表示タイミングにおいて、単路系のサービスに対応するアイコンIと、交差点系のサービスに対応するアイコンIとを、それぞれ独立に表示させることが好ましい。具体的には、サービス区間の最初に、単路系のサービスが集中するような状況では、図6に示すように単路系のアイコンIのみを表示し、これらの事象に関する情報提供区間を過ぎた段階で、図12に示すような、交差点系のサービスに対応するアイコンI(同図に示すアイコンI4)を表示させるといった如くである。これにより、ドライバーは、交差点系、または、単路系のどちらのサービスが先に存在するのかを容易に認識することととなる。
【0059】
ここで、再び図7を参照して、アイコンI毎の表示位置について着目してみると、表示画面17において、左側から1番目から3番目までのアイコンI1〜I3は、単路系のサービスに対応したアイコンIが表示されている。また、左側から4番目から6番目までのアイコンIは、交差点系のサービスを示すアイコンIが表示されている。このように、本実施形態において、表示画面17上でのアイコンIの位置は、サービスの種類、すなわち、事象の起こり得る発生状況に応じて、アイコンのそれぞれに対応したサービスの対象となる事象の発生する状況毎にまとめられている。このような規則的なアイコンIの配置は、上述したドライバーへの覚え易さを補助するといった点で有利である。
【0060】
なお、本実施形態に示す表示手法は、一例であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、二つ以上の事象に関し、シンボルSp,Stの表示タイミングが一致する(或いは、極めて近い)ような場合には、図13に示すように、絵シンボルSpを二つ以上同時に表示させることが好ましい。同図に示す例では、車両Cの最も間近な表示タイミングに対応する絵シンボルSpが、まず、メイン絵シンボルSp-mainとして中央に表示されている。そして、その直後の表示タイミングに対応する絵シンボルSpが、サブ絵シンボルSp-subとして、ドライバーが視線移動を考慮して、メイン絵シンボルSp-mainの左下に、その表示サイズがメイン絵シンボルSp-mainよりも小さくなるように表示されている。このように、二つの事象に対応する絵シンボルSpを同時に表示させることで、ドライバーに対してこれらの事象に関する注意喚起を同時に行うことができる。また、メインとサブといったように、サイズを適宜使い分けることにより、事象の起りうる距離感を表現することができる。なお、この場合、文字シンボルStを、絵シンボルSpと同様に、並列表示することも考えられるが、表示画面17上の認識し易さを考慮するならば、少なくとも、メイン絵シンボルSp-mainに対応する文字シンボルStのみを表示することが好ましい。
【0061】
図14は、シンボルSp,Stが表示情報として表示画面17に表示された別な状態を示す説明図である。同図、および、図11に示すように、上述した実施形態では、絵シンボルSpは、基本的に、サービスの対象となる事象に関して最も類似するような交通標識を模した形態を有する。図11では、カーブ進入危険防止支援として、右カーブ(90°)の交通標識を用いており、図14では、出会い頭衝突防止支援(発進時支援)として、一時停止の交通標識を用いている。しかしながら、本発明の情報表示システム1において、絵シンボルSpの形態は、このような表示手法に限定されるものではない。図15は、シンボルSp,Stが表示情報として表示画面17に表示された別な状態を示す説明図である。同図に示すように、コンピュータ14は、絵シンボルSpが、サービスの対象となる事象について、より詳細な情報を含むような形態として、表示画面17に表示されるように表示装置16を制御してもよい。換言すれば、コンピュータ14は、絵シンボルSpを表示するように表示装置16を制御するための制御モードとして、詳細表示制御モードと簡易表示制御モードとを有する。この場合、簡易表示制御モードにおいて表示される絵シンボルSp(例えば、図11および図14)は、詳細表示制御モードにおいて表示される絵シンボルSp(例えば、図15)よりも単純化して表示される。図15に示す例では、現在車両Cが走行している道路と、これから車両Cが進入しようとしている交差点を含む優先道路とが概略的に表示されている。そして、道路側インフラ20から取得したサービス情報に基づき、交差する優先道路を走行し、かつ、接近するすべての車両や歩行者を表示している(同図に示す矢印)。このような表示手法は、事象に関するより詳細な情報をドライバーに提供することができる。特に、サービスの対象となる事象が複雑となり得る、交差点系のサービスでは、このような詳細な表示手法は有効である。
【0062】
図16および図17は、図5(c)に示すような交差点系のサービスが発生し得る走行状況において、絵シンボルSpを詳細表示した場合の表示画面17を示す説明図である。図16には、右折衝突防止支援に関するサービスの対象となる事象に対応する絵シンボルSpを示している。また、図17には、右折衝突防止支援、および、横断歩道歩行者衝突防止支援に関する絵シンボルSpの詳細表示の様子を示している。両図には、交差点内での状況が概略的に表示されている。このような図16および図17に示す表示状態であっても、図15と同様の効果を奏する。
【0063】
このような2つの制御モードを有するコンピュータ14は、これらの制御モードを、簡易表示制御モードと、詳細表示制御モードとに切り換えられるスイッチを有することが好ましい。これにより、ユーザーニーズに応じた表示状態を、個々のドライバーによって任意に選択することができる。例えば、運転に未熟なドライバーは、運転中、表示画面17を熟視することが困難であるため、一目で事象の内容が理解しやすい簡易表示制御モードを選択するといった如くである。また、運転に熟知したドライバーは、より詳細な情報を得るために、詳細表示と詳細表示制御モードを選択するといった如くである。
【0064】
なお、アイコンI、シンボルSp,Stを示す絵や文字は、例示的なものであり、本発明の要旨とする範囲内で様々な変更が可能であることはいうまでもない。
【発明の効果】
本発明によれば、道路側インフラから受信したサービス情報について、このサービス情報に含まれるサービスが、アイコンとして表示画面に表示される。これにより、ドライバーに対して、サービスの存在の有無を認識させることができる。また、この認識により、サービスの対象となる事象に対する予測可能性をドライバーに担保させることとなるので、交通事故の抑制といった点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる情報表示システムが適用された走行支援システムの全体構成を示したブロック図
【図2】サービス区間を示す説明図
【図3】表示画面に表示される表示情報の一例を示す説明図
【図4】本実施形態にかかる表示制御に関する手順を示すフローチャート
【図5】車両とDSRCとの位置関係を示す説明図
【図6】情報DSRCの通過とタイミングを同期して表示画面に表示される表示情報の一例を示す説明図
【図7】表示画面上のアイコンの位置と表示カラーとを説明するための図
【図8】稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態と非稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態との相違を示す説明図
【図9】稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態と非稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態との相違を示す説明図
【図10】ステップ8に示すシンボルの表示ルーチンを示すフローチャート
【図11】シンボルが表示情報として表示画面に表示された状態を示す説明図
【図12】アイコンの表示例を示す説明図
【図13】シンボルが表示情報として表示画面に表示された別な状態を示す説明図
【図14】シンボルが表示情報として表示画面に表示された別な状態を示す説明図
【図15】シンボルが表示情報として表示画面に表示された別な状態を示す説明図
【図16】シンボルが表示情報として表示画面に表示された別な状態を示す説明図
【図17】シンボルが表示情報として表示画面に表示された別な状態を示す説明図
【符号の説明】
1 AHS
10 情報表示システム
11 通信装置
12 アンテナ
13 無線機
14 コンピュータ
15 車速センサ
16 表示装置
17 表示画面
20 道路側インフラ
21 基点DSRC
22 情報DSRC
Claims (1)
- 道路上に設定されたサービス区間において道路側インフラから車両に対して提供されるサービスについて、当該サービスに関する情報をサービス情報として前記道路側インフラから受信するとともに、当該受信したサービス情報を表示する情報表示システムにおいて、
前記道路側インフラから送信されたサービス情報を受信する通信装置と、
前記受信したサービス情報に基づいて、表示情報を決定するとともに、当該決定された表示情報を出力するコンピュータと、
前記コンピュータからの出力に応じて、前記表示情報を表示画面に表示する表示装置とを有し、
前記コンピュータは、前記表示情報として、前記サービス情報に含まれるサービスに対応したアイコンを表示するように前記表示装置を制御し、
前記コンピュータは、前記受信したサービス情報に含まれるサービスのうち、前記道路側インフラにおいて稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態と、前記道路側インフラにおいて非稼働中のサービスに対応するアイコンの表示の形態とを相違させて表示するように前記表示装置を制御することを特徴とする情報表示システム。
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