JP4140526B2 - トンネル照明装置 - Google Patents

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本発明は、自動車用道路のトンネル内部に設置される照明装置に係り、特に、山間部等に建設された交通量の比較的少ないトンネルに用いて好適なトンネル照明装置に関する。
トンネルには、高速道路のトンネルおよび第一級の国道のトンネルといったように交通量の多いトンネルの他、山間部等に建設されたトンネルのように、一日の全時間帯全てにわたって或いは一時的に交通量が少ないトンネルがある。これら全てのトンネルには、その交通量の多少にかかわらず、トンネル内部の特殊な条件下における交通の安全、円滑を確保する目的で照明設備としてのトンネル照明装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
車輌の運転者がトンネル内を安全に走行する指標として、一般的に平均路面輝度L(cd/m2)と、トンネル照明装置の配置間隔(スパン)S(m)が規定されている。例えば設計速度を40(km/h)としたとき、交通量の多いトンネルの場合、平均路面輝度L≧1.5(cd/m2)、また、交通量の比較的少ないトンネル(例えば1日の交通量が1万台以下のトンネル)の場合、平均路面輝度L≧0.7(cd/m2)を満足することが求められる。
また、トンネル照明装置の配置間隔(スパン)S(m)は、取付高さをH(m)とすると、トンネル内部の片側壁面にのみトンネル照明装置を配置する片側配置においては、S/H≦1.5を満足するのが望ましいとされている。
特開2003ー21783号公報
しかしながら、トンネル内に設置する単位長さあたりのトンネル照明装置の灯数が多いと、設置に要するコストや、トンネル照明装置設置後の維持管理に要するコストが増大してしまう。特に、一日の交通量が少ないトンネルでは、交通量の多いトンネルに比べ、車輌1台当たりに掛かるコストが高くなるため、このようなトンネルにあっては、設置灯数を如何に削減するかが重要な課題となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、トンネル照明装置の配置間隔の延長を可能にし、トンネル内部に配置すべきトンネル照明装置の灯数を減らすことのできるトンネル照明装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、トンネルの壁面に設置されるトンネル照明装置において、前記トンネルの交通方向に対してほぼ垂直に配置されるランプと、前記ランプを覆うカップ部を有する形状に一体成形され、前記ランプの光を反射する反射板とを備え、前記カップ部における前記ランプの周方向に沿った内側面を、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束が配置された配光形状を形成すべく互いに異なる鉛直角の反射光を作る複数の放物面を前記カップ部の開口端から底にかけて連接した形状に形成し、最大光度とすべき鉛直角の反射光よりも小さな鉛直角の反射光を作る放物面を前記カップ部の開口端に形成したことを特徴とする。
また本発明は、トンネルの壁面に設置されるトンネル照明装置において、前記トンネルの交通方向に対してほぼ垂直に配置されるランプと、前記ランプの光を反射する反射板と、前記ランプ及び前記反射板によって前記トンネルの壁面に向けて照射される光のうち、当該トンネル照明装置後方で、且つ、鉛直方向の高い部分の光を遮蔽する遮蔽板とを具備することを特徴とする。
また本発明は、トンネルの壁面に設置されるトンネル照明装置において、前記トンネルの交通方向に対してほぼ垂直に配置されるランプと、前記ランプを覆うカップ部を有する形状に一体成形され、前記ランプの光を反射する反射板と、前記ランプ及び前記反射板によって前記トンネルの壁面に向けて照射される光のうち、当該トンネル照明装置後方で、且つ、鉛直方向の高い部分の光を遮蔽する遮蔽板とを有し、前記カップ部における前記ランプの周方向に沿った内側面を、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束が配置された配光形状を形成すべく互いに異なる鉛直角の反射光を作る複数の放物面を前記カップ部の開口端から底にかけて連接した形状に形成し、最大光度とすべき鉛直角の反射光よりも小さな鉛直角の反射光を作る放物面を前記カップ部の開口端に形成したことを特徴とする。
本発明によれば、平均路面輝度を良好な値に維持しつつ、トンネル照明装置の配置間隔の延長を可能にし、トンネル内部に配置すべきトンネル照明装置の灯数を減らすことが可能となる。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかるトンネル照明装置1が配設されたトンネル2の構成を模式的に示す断面図であり、図2は、トンネル2の上面図である。
図1に示すように、トンネル2は、その断面が蒲鉾型に形成され、その壁面は、コンクリートにより覆われている。トンネル2の底面には、車線幅が3M(メートル)の2車線の道路3が設けられ、各道路3には路肩4が併設されて路面が形成されている。また、図1および図2に示すように、トンネル照明装置1がトンネル2の両壁面のうち、片側の壁面にのみ所定の配置間隔(スパン)Sで配置されている(いわゆる片側配列)。これらのトンネル照明装置1は、トンネル2の路面(底面)から高さ(取付け高さH)4.5M〜5M(図示例では5M)の位置に、取付け角度25度〜30度(図示例では30度)で設置され、さらに、各トンネル照明装置1の配置間隔(スパン)Sは、従来のものよりも広く、約22.5Mとなっている(すなわち、S/H比が約4.5)。
以下、上記トンネル照明装置1について図面を参照して詳述する。
図3は、上記トンネル照明装置1の構成を示す図であり、図4は、当該トンネル照明装置1に設けられた照明部の構成を示す図である。また、図5は、照明部の断面を模式的に示す図であり、図6は、照明部の側面図である。また、図7は、トンネル照明装置1の配光図の一例を示すものであり、トンネル照明装置1の装置中心Oを通る鉛直な平面内(鉛直面内)におけるトンネル照明装置1の配光を示す図である。なお、図7において、トンネル照明装置1の直下方向が鉛直角0度、交通方向と平行な方向が鉛直角90度であり、同図に示す実線は、所定水平角度における配光を示す。
図3に示すように、トンネル照明装置1は、交通方向に延びた箱型のケース10を備える。ケース10は、後述するランプ16等を収納するケース本体(不図示)と、このケース本体に蝶番12により開閉自在に取り付けられた蓋14とを備えて構成される。ケース本体の一辺には、蓋14の縁に掛止して、当該蓋14の開放を禁止する2つのフック13が取り付けられている。ケース本体には、蓋14と接触する箇所(開口縁)に、防水用のゴムパッキング(不図示)が設けられ、内部への水等の浸入を防止する構成となっている。また、ケース本体には、4つの取付片11が設けられ、ケース10をトンネル2の壁面に固定する際には、蓋14を道路側に向け、かつ、ケース10の長さ方向が交通方向とほぼ平行となるように壁にあてがい、取付片11の各々にボルト等を打ち付けて固定する。蓋14の上面には、窓枠14aが形成され、この窓枠14aに透光ガラス19が嵌め込まれている。
ケース10の内部には、ケース中心Oからみて一方側に、光源としてのランプ16と反射板15とを有する照明部20が配置され、照明部20から発する照明光が透光ガラス19を透過して路面に向けて照射される。また、ケース10の他方側には、ランプ16を点灯制御するための安定器等の機器が配置される。
上記ランプ16は、略円筒形状の長軸Kを有する発光管を備え、例えば70ワット(W)の高圧ナトリウムランプ等が用いられ、一対のソケット21間に装着される。ここで、本実施の形態では、ランプ16を、その長軸Kが交通方向に対してほぼ垂直を成す姿勢で配置しており、交通方向及び反交通方向の遠方に向かう光量が、ランプ16の長さ方向を交通方向と平行に配置した場合よりも、増加するようになっている。
すなわち、図7の配光図に示すように、本実施の形態のトンネル照明装置1は、鉛直角0度を中心にほぼ左右対称であり、かつ、最大光度を有する光束が比較的大きな鉛直角を有する配光形状を有し、トンネル2の交通方向及び反交通方向において、トンネル照明装置1が照射可能な範囲を拡大し、トンネル照明装置1の配置間隔(スパン)Sを従来のものよりも広くする(例えばS=約22.5M)ことが可能となっている。
しかしながら、一般に、トンネル照明装置1の配置間隔(スパン)Sを単に広くすると、平均路面輝度Lが劣化する場合がある。そこで、本実施の形態では、広スパン(例えばS/H=4.5)を維持しつつも、設計速度を40(km/h)としたときに、平均路面輝度L≧0.7(cd/m2:カンデラ毎平方メートル)を実現可能としている。
具体的には、発明者は、かかるトンネル照明装置1の配光を、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束を配置した配光とすることで、S/H比=4.5を維持しつつ、設計速度が40(km/h)の下、平均路面輝度L≧0.7(cd/m2)を達成可能であることを実験等により求めている。なお、このとき、トンネル照明装置1は、ほぼ左右対称な配光を有するため、鉛直角290度〜320度の範囲内にも最大光度を有する光束が配置される。本実施の形態では、かかるトンネル照明装置1の配光形状を反射板15により実現している。以下、この反射板15の構成について詳述する。
図3乃至図6に示すように、反射板15は、ランプ16の光に対して所定の反射率を有する金属板(例えばアルミニウム板)を、ランプ16を覆うカップ部30を有するように、プレス成形等により成形されて構成されている。カップ部30は、その内側面にてランプ16の光を反射するものであり、大別すると、ランプ16の周方向に沿って形成された第1側面15aと、ランプ16の長軸Kと交差するように形成された第2側面15b及び第3側面15cとを備えている。第2側面15bは、トンネル照明装置1をトンネル2の壁面に取り付けた場合に道路側に配置され、これとは逆に、第3側面は壁面側に配置されてランプ16の光を道路に向けて反射する面である。
トンネル照明装置1の配光形状は、上記第1側面15aにより主として形成される。具体的には、第1側面15aは、図5に示すように、ランプ16の長軸Kと垂直な断面内において左右対称であり、互いに異なる放物面を有する複数の反射壁30−1〜30−8(図示例では8つ)が段状に連接された形状を有し、第1側面15aの内部に配置されたランプ16の光が、各反射壁30−1〜30−8により、各々所定の鉛直角をもって反射される。
ここで、上記のように、本実施の形態では、トンネル照明装置1の配光を、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束を配置した配光とすべく、第1側面15a内にランプ16を次のように配置している。すなわち、ランプ16からの直接光と反射壁30−1〜30−8での反射光とでは、直接光の光量の方が大であるため、鉛直角65度までの直接光を照射可能にランプ16を配置する。具体的には、第1側面15aの開口半径をn、この開口面15eからランプ16までの高さをh、直接光の最大鉛直角をθとした場合に、h=n×Arctanθ(本実施の形態では、θ≒65度)を満足する高さにランプ16を配置する。このようにランプ16を配置することで、鉛直角θ以下の直接光が反射板15の開口から路面に向けて照射されることとなる。
また、ランプ16から鉛直角θ以上で出射される光は、第1側面15aの反射壁30−1〜30−8にて反射され、夫々の反射壁30−1〜30−8の放物面で規定される鉛直角をもって路面に対して照射される。本実施の形態では、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束を配置した配光とすべく、開口端15dに、鉛直角65度の反射光を作る反射壁30aを形成し、次いで、鉛直角70度の反射光を作る反射壁30bを反射壁30aに連接させ、そして、この反射壁30bに、反射光の鉛直角が順次小さくなる反射壁30c〜30fを順に連接させている。
ところで、トンネル照明装置1の配置間隔を拡張するためには、最大光度の光束の鉛直角を大きくした方が有利である。すなわち、平均路面輝度Lの値を良好な値に維持しつつ、トンネル照明装置1の配置間隔を拡張するには、鉛直角70度の反射光を作る反射壁30bを反射板15の開口端15dに形成するのが望ましい。
しかしながら、本実施の形態では、上記のように、鉛直角70度の反射光を作る反射壁30bに代え、鉛直角65度の反射光を作る反射壁30aを、敢えて開口端15dに形成する構成としている。
詳述すると、反射壁30aを開口端15dに形成した場合と、反射壁30bを開口端15dに形成した場合とでは、反射壁30aを開口端15dに形成した場合の方が、反射板15の開口面15eから反射壁への入り角が小さくなり、開口面15eからカップ部30の底部までの高さm小さくすることが可能となる。これにより、当該反射板15をプレス成形等により一体成形する際の金型をコンパクトなものとすることができるのである。
また、本実施の形態にかかるトンネル照明装置1においては、トンネル照明装置1の背後の壁面に向かう光を調整することで、トンネル照明装置1の点灯によって生じる壁面での明暗比を抑制し、運転者が走行中に感じるトンネル照明装置のちらつきを減少させ、不快感を与えることのない構成となっている。
具体的には、トンネル照明装置1を壁面に取り付けた際には、路面よりもランプ16からの距離が近い壁面での照度が高く、壁面において、隣のトンネル照明装置1との間で明暗比が生じる。特に、本実施の形態のように、トンネル照明装置1を、交通方向及び反交通方向の遠方に向けて光を照射する構成とした場合には、壁面における明暗比が高くなる傾向がある。そこで、本実施の形態では、図3及び図4に示すように、ランプ16から壁面に向かう光のうち、当該トンネル照明装置1の後方で、且つ、鉛直方向の高い部分の光を遮蔽する遮光ルーバ17を設ける構成としている。
図8は、当該遮光ルーバ17の構成を示す斜視図である。遮光ルーバ17は、その表面が反射防止のために黒色に塗られた板材から形成され、上記反射板15のカップ部30を横断する棒状の基体部40と、この基体部40の両端に形成された取付部41と、基体部40から略垂直に折り曲げられてなる遮光部43とを有している。取付部41の各々には、この取付部41を螺子等により反射板15に固定するための穴42が形成されている。
一方、反射板15には、図3及び図4に示すように、カップ部30の開口周辺に、上記遮光ルーバ17を位置決め固定するための固定穴18が設けられ、上記取付部41が固定穴18に螺子等により固定される。この固定穴18は、ランプ16の長軸Kに沿って複数設けられており、遮光ルーバ17の取付位置を適宜に調整可能となっている。
遮光部43は、上記のように、ランプ16から壁面に向かう光を遮光するものであり、反射板15に取り付けられた場合に、ランプ16に最も近くなる箇所、すなわち、ランプ16の長軸Kと交差する箇所Pを中心に両端に向かってなだらかに細くなる円弧を描く形状に形成されている。このように、遮光部43において、ランプ16との距離が最も近くなる箇所Pでの遮光面積を大とすることで、ランプ16から壁面に向かう光のうち、最大光度の光束を効果的に遮光することができる。
かかる遮光ルーバ17を設けることで、図9に示すように、遮光ルーバ17を設けないときに壁面に照射される照度の高い箇所(図中ハッチングにて示す)を効果的に遮光し、図10に示すように、壁面における照度の変化をなだらかに変化させることができ、トンネル照明装置1の点灯によって生じる壁面での明暗比を抑制することが可能となる。
さらに本実施の形態では、上記反射板15に形成したカップ部30の第2側面15b、すなわち、ランプ16の光をトンネル2の壁面に向けて反射する面は、例えば黒色に塗るなどの、ランプ16の光を反射しないよう無反射加工が施されており、トンネル照明装置1の装置背後の壁面側に向かう光量を抑制している。
すなわち、本実施の形態のトンネル照明装置1は、装置背後の光度を「1」とした場合に、隣接する2つのトンネル照明装置1の略中間に位置する高さ約1M(メートル)の壁面、すなわち、車輌運転者の視線の高さに相当する位置での光度を、装置背後の光度の1.0倍〜2.5倍とする配光を有しており、トンネル照明装置1によって生じるちらつきを効果的に抑制し、運転者に与える不快感を低減することを可能としている。
以上説明したように、本実施の形態のトンネル照明装置1によれば、トンネル2の交通方向に対してほぼ垂直に配置されるランプ16と、ランプ16を覆うカップ部30を有する形状に一体成形され、このカップ部30の内側面でランプ16の光を反射する反射板15とを備え、このカップ部30におけるランプ16の周方向に沿った第1側面15aを、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束が配置された配光形状を形成すべく互いに異なる鉛直角の反射光を作る複数の反射壁30a〜30eをカップ部30の開口端15dから底にかけて連接した形状に形成する構成としたため、平均路面輝度Lを良好な値(L≧0.7(cd/m2))に維持しつつ、交通方向及び反交通方向において、広い範囲に光を照射することができ、隣接する2つのトンネル照明装置1との距離を大きくとることが可能となる。従って、トンネル照明装置1の配置間隔(スパン)の延長を可能にし、トンネル内部に配置すべきトンネル照明装置1の灯数を減らすことが可能となる。
また、本実施の形態のトンネル照明装置1によれば、上記カップ部30の第1側面15aにおいて、最大光度とすべき鉛直角70度の反射光よりも小さな鉛直角65度の反射光を作る反射壁30aをカップ部30の開口端15dに形成した構成としたため、カップ部30の高さを抑え、コンパクトにすることが可能となる。
さらにまた、本実施の形態のトンネル照明装置1によれば、ランプ16及び反射板15によってトンネル2の壁面に向けて照射される光のうち、当該トンネル照明装置1の後方で、且つ、鉛直方向の高い部分の光を遮蔽する遮蔽ルーバ17を備える構成としたため、壁面における照度の変化をなだらかに変化させることができ、トンネル照明装置1の点灯によって生じる壁面での明暗比を抑制することが可能となる。
また、取付角度30度の本実施の形態のトンネル照明装置1によれば、装置背後の光度を「1」とした場合に、隣接して配置される2つのトンネル照明装置1の略中間に位置する、高さ約1メートルの壁面での光度が、前記装置背後の光度の1.0倍〜2.5倍となる配光の形状を有する構成としたため、トンネル照明装置1によって生じるちらつきを効果的に抑制し、運転者に与える不快感を低減することが可能となる。
なお、上述した実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形及び応用が可能である。
(1)上述した実施の形態において、トンネル照明装置1の配光を、上記の実施の形態にて述べた配光形状に加え、さらに次のようにすることで、総合均斉度U0、車線軸均斉度ULおよびグレア(IT値)をいずれか或いは全てを良好な値とすることが可能である。
図11は、本変形例にかかるトンネル照明装置1の配光の一例を示す図であり、水平面内における配光を示す図である。
この図において、水平角20度〜60度、かつ、鉛直角10度〜30度の範囲内(斜線領域Aで示す)に配置される光束の光度を、150〜300(cd/1000 lm)とした配光形状とすることで、総合均斉度U0≧0.4をも達成することが可能となる。
ここで、総合均斉度U0とは、路面における平均照度と最小照度との比によって規定され、交通方向における明るさのムラの指標として用いられる。すなわち、総合均斉度U0の値が「1」に近いほど、明暗のムラが無いことを示し、一般的には、総合均斉度U0≧0.4が求められている。本変形例にあっても、トンネル照明装置1を、上記のような配光形状とすることで、S/H比=4.5及び平均路面輝度L≧0.7(cd/m2)を維持しつつ、総合均斉度U0≧0.4を達成することが可能となる。
また、図11において、トンネル照明装置1の配光を、上記の実施の形態にて述べた配光形状に加え、さらに、水平角75度〜85度、かつ、鉛直角35度〜65度の範囲内(斜線領域Bで示す)に配置される光束の光度を、150(cd/1000 lm)以上とした配光形状とすることで、S/H比=4.5及び平均路面輝度L≧0.7(cd/m2)を維持しつつ、車線軸上における均斉度を示す車線軸均斉度ULを良好な値とすることができる。具体的には、発明者らは、このような配光形状とすることで、片側配置における車線軸均斉度ULとして、トンネル照明装置1が配置されている側の車線軸均斉度ULと共に、トンネル照明装置1が配置されていない側の車線軸均斉度ULが約0.4以上を達成可能であることを実験等により求めている。
また、上記斜線領域Bの範囲、すなわち、水平角75度〜85度、かつ、鉛直角35度〜65度の範囲内に配置される光束の光度を、450(cd/1000 lm)以下とした配光形状とすることで、S/H比=4.5及び平均路面輝度L≧0.7(cd/m2)を維持しつつ、グレア(TI値)を15%以下に抑えることも可能である。ここで、グレアとは、まぶしさの指標を示すものである。そこで、上記のように、水平角75度〜85度、かつ、鉛直角35度〜65度の範囲内に配置される光束の光度を、450(cd/1000 lm)以下とした配光形状とすることで、トンネル照明装置1の直下近傍と、隣接するトンネル照明装置1の間との明暗差を抑制し、グレアを低減することが可能となる。
なお、上記斜線領域A及び斜線領域Bの各々の範囲内の光度を上記のように制御することで、S/H比=4.5及び平均路面輝度L≧0.7(cd/m2)を維持しつつ、総合均斉度U0、車線軸均斉度ULおよびグレア(TI値)の全ての値を良好な値とすることが可能である。
(2)また、上述した実施の形態において、トンネル照明装置1をトンネル内の両壁面の片側にのみ配置する片側配列について例示したが、これに限らず、千鳥配列や向き合わせ配列としても良い。
本発明の実施の形態にかかるトンネル照明装置が配設されるトンネルの断面図である。 上記トンネルの上面図である。 上記トンネル照明装置の構成を示す上面図である。 照射部の構成を示す斜視図である。 カップ部の断面図である。 カップ部の側面図である。 上記トンネル照明装置の鉛直面内における配光の一例を示す図である。 遮光ルーバの構成を示す斜視図である。 遮光ルーバを取り付けていないときの壁面での照度分布の一例を示す図である。 遮光ルーバを取り付けたときの壁面での照度分布の一例を示す図である。 上記トンネル照明装置の水平面内における配光の一例を示す図である。
符号の説明
1 トンネル照明装置
2 トンネル
3 道路
4 路肩
15a 第1側面
15b 第2側面
15c 第3側面
15d 開口端
16 ランプ
17 遮光ルーバ
20 照明部
30 カップ部
30−1〜30−8 反射壁
K 長軸

Claims (3)

  1. トンネルの壁面に設置されるトンネル照明装置において、
    前記トンネルの交通方向に対してほぼ垂直に配置されるランプと、
    前記ランプを覆うカップ部を有する形状に一体成形され、前記ランプの光を反射する反射板とを備え、
    前記カップ部における前記ランプの周方向に沿った内側面を、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束が配置された配光形状を形成すべく互いに異なる鉛直角の反射光を作る複数の放物面を前記カップ部の開口端から底にかけて連接した形状に形成し、最大光度とすべき鉛直角の反射光よりも小さな鉛直角の反射光を作る放物面を前記カップ部の開口端に形成した
    ことを特徴とするトンネル照明装置。
  2. トンネルの壁面に設置されるトンネル照明装置において、
    前記トンネルの交通方向に対してほぼ垂直に配置されるランプと、
    前記ランプの光を反射する反射板と、
    前記ランプ及び前記反射板によって前記トンネルの壁面に向けて照射される光のうち、当該トンネル照明装置後方で、且つ、鉛直方向の高い部分の光を遮蔽する遮蔽板と
    を具備することを特徴とするトンネル照明装置。
  3. トンネルの壁面に設置されるトンネル照明装置において、
    前記トンネルの交通方向に対してほぼ垂直に配置されるランプと、
    前記ランプを覆うカップ部を有する形状に一体成形され、前記ランプの光を反射する反射板と、
    前記ランプ及び前記反射板によって前記トンネルの壁面に向けて照射される光のうち、当該トンネル照明装置後方で、且つ、鉛直方向の高い部分の光を遮蔽する遮蔽板とを有し、
    前記カップ部における前記ランプの周方向に沿った内側面を、鉛直角40度〜70度の範囲内に最大光度を有する光束が配置された配光形状を形成すべく互いに異なる鉛直角の反射光を作る複数の放物面を前記カップ部の開口端から底にかけて連接した形状に形成し、最大光度とすべき鉛直角の反射光よりも小さな鉛直角の反射光を作る放物面を前記カップ部の開口端に形成した
    ことを特徴とするトンネル照明装置。
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