JP4139845B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料とそれに用いるフェニドン化合物、及びフェニドン化合物 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料とそれに用いるフェニドン化合物、及びフェニドン化合物 Download PDF

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Description

本発明は、特定の構造のフェニドン化合物、特定の構造のフェニドン化合物を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料、特にピロロトリアゾールシアンカプラーとの併用により、色像の堅牢性、色再現性、シアンステインや処理でのシアン混色などの問題点を改良したハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するものである。
、本願明細書では「α−アルキル又はアルケニル」を便宜上、以下「α−アルキル」と記載する。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料において、露光されたハロゲン化銀を酸化剤として、酸化された芳香族第一級アミン系カラー現像主薬とカプラーが反応して、インドフェノール、インドアニリン、インダミン、アゾメチン、フェノキサジン、フェナジン等の色素ができ、画像が形成されることはよく知られている。この写真方式においては、減色法が用いられており、イエロー、マゼンタ、シアン色素によって色画像が形成される。
これらのうち、シアン色素画像を形成するためには、従来、フェノール、又はナフトール系カプラーが用いられている。しかしながら、これらのカプラーから形成される色素は、イエローからマゼンタの領域において好ましくない吸収を持っているために、色再現性を悪化させる問題を有しており、これを解決することが切に望まれている。
この問題を解決する手段として、特許文献1、特許文献2、特許文献3等に記載のヘテロ環化合物が提案されている。しかしこれらのカプラーは、カップリング活性が低かったり、色素の堅牢性が悪い等の致命的欠点を有している。
これらの問題を克服したカプラーとして、特許文献4、特許文献5に記載のピロロトリアゾールカプラーが提案されている。これらのカプラーは、色相、カップリング活性と言う点で優れている。しかしながら生成色素画像の堅牢性は必ずしも充分ではなく、特に低発色濃度部での光堅牢性が従来のカプラーより劣っており改良が望まれていた。さらに、白地の白色度が経時後も、より高いことが望まれていた。
また、ピロロトリアゾールカプラーはp−フェニレンジアミン系カラー現像主薬との反応で生成する色素の分子吸光係数が高いため、他層の銀現像の結果生成した現像主薬酸化体が赤感層に拡散し、赤感層においてシアンカプラーと反応してシアン濃度が上昇する、いわゆる処理時の混色が大きい欠点があった。
また、ピロロトリアゾールカプラーは生成色素の吸光係数が高いため、処理時の発色現像工程以降の工程や、処理後の経時において膜中に残存するカラー現像主薬とカプラーが反応することに起因する種々のシアンステインが高くなるという欠点があった。
特許文献6に、フェニドン化合物などの含窒素化合物をピロロトリアゾールカプラーと併用すると、色再現性、堅牢性が改良されると記載されている。しかし、この効果は十分なものではなかった。
α−アルキルアクリル酸エステルの合成法としては、α−ハロ脂肪酸エステルと亜鉛、ホルムアルデヒドから合成する方法が知られている(非特許文献1)。しかし、反応中間体が有機金属化合物であるため溶媒中の水分により収率が低下したり、反応コントロールが難しい等の欠点があった。
また、脂肪酸エステルとリチウムジイソプロピルアミド等の強塩基とホルムアルデヒドから合成する方法が知られている(非特許文献2)。しかし、この方法は、−78℃といった極低温で反応を行わなければならず、工業的な合成法としては問題が多い。
また、非特許文献3には、リンイリドとホルムアルデヒドから合成する方法が記載されている。しかし、この方法は、収率が低い等の問題があった。
−方、非特許文献4にシュウ酸エステル、脂肪酸エステル、ベンズアルデヒドまたはヘプトアルデヒドから、α、β−ジ置換アクリル酸エステルを合成する方法が記載されている。しかし、上記文献にはアルデヒドとしてホルムアルデヒドを使用した例は記載されていない。
また、非特許文献5には本発明の反応と類似した、ホルムアルデヒドとα−アルキル−α−アルコキシオキザリル脂肪酸エステルの反応について記載されている。しかし、上記文献記載の方法によれば、反応生成物は本発明と異なり、α−ケト−β−アルコキシカルボニル−γ−ラクトンである。この文献記載の方法の場合、出発原料の脂肪酸エステル化合物のα−位のアルキル基は低級アルキル基であることが特徴である。
また、非特許文献6に本発明と似た反応について記載されている。しかし、上記文献には、エステルとして、環状エステル(ラクトン)もしくはフェニル酢酸エステルの例しか記載されていない。これらは、エステルのα位にアニオンを生成しやすい。
中間体の安定性が異なる等の点から本発明を直接示唆するものではない。
また、アクリル酸エステルの製法については非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9に記載されているが、本発明の製法は記載されていない。
米国特許第4,728,598号明細書 米国特許第4,873,183号明細書 欧州特許出願公開第0249453A2号明細書 米国特許第5,256,526号明細書 欧州特許第0545300号明細書 特開平5−150423号明細書 J.Chem.Soc.,5562(1965) J.Org.Chem.,37,1256(1972) Synthesis,924(1982) J.Chem.Soc.,3160(1961) Helv.Chim.Acta.,1349(1947). J.Org.Chem.,42,1180(1977) J.Organomet.Chem.,177,67(1979) Fluorine Chem.,56,295(1992) Helv.Chim.Acta.,30,1495(1947)
本発明の目的は、ハロゲン化銀感光材料に用いられる新規なフェニドン類を提供することである。
本発明の他の目的は、色再現性に優れ、感光材料の保存安定性が改良されたハロゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。
本発明の他の目的は、処理時のシアン混色の低減されたハロゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。
本発明の他の目的は、シアンステインの低減されたハロゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。
本発明の他の目的は発色性、堅牢性に優れたハロゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。
本発明の目的のうち、フェニドン化合物に関しては、下記の(1)によって解決された。
(1)下記一般式(IXa)で表わされる化合物
Figure 0004139845
C2' は炭素数10〜30のアルキル基を表わし、R 14 、R 15 は各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基を表わす。
さらに本発明の目的は下記の感光材料により達成される。
支持体上の写真構成層のいずれかに少なくとも一種の下記一般式(IX)で表わされる化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
Figure 0004139845
式(IX)中、R C2 は炭素数10〜30のアルキル基、炭素数10〜30のアルケニル基を表わし、R 14 、R 15 は、各々独立に同じでも異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基を表わす。
ここで、本発明における一般式(IX)、一般式(IXa)で表される化合物を含む下記一般式(VIII)で表される化合物は、以下のように製造することができる。
一般式(III)で表される化合物と一般式(IV)で表される化合物を塩基性条件下縮合させ、一般式(I)で表される化合物を合成した後ホルムアルデヒドと反応させて、一般式(II)で表される化合物を製造し、この一般式(II)で表される化合物を合成中間体として使用するか、または、一般式(III)で表される化合物と一般式(IVa)で表される化合物を塩基性条件下で縮合させ、一般式(Ia)で表される化合物を合成した後これを単離せずに、一般式(V)で表される化合物を反応させ、一般式(VI)で表される化合物を合成し、一般式(VI)で表される化合物を単離せず、一般式(VII)で表される化合物と反応させ、一般式(VIII)で表される化合物を製造する。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
式中、R 1 、R 3 は炭素数1から30のアルキル基を表し、R 2a はR C2 またはR C2’ と同義である。R 4 はR 14 またはR 15 と同義である。R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 は水素原子を表す。
また、上記の発明の目的のうち、感光材料に関しては、ピロロトリアゾールカプラーと種々の化合物の併用を検討した結果、好ましくは、支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、ハロゲン化銀乳剤の少なくとも一層に一般式(A)で表されるシアンカプラーの少なくとも一種と本発明のフェニドン化合物を含有す
Figure 0004139845
式(A)中、Za、Zbはそれぞれ−C(R13)=または、−N=を表す。ただしZa、Zbのいずれかは、−N=であり、他方は−C(R13)=である。R11およびR12は、それぞれハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引基を表し、且つR11とR12のσp値の輪は0.65以上である。R13は水素原子または置換基を表す。Xは水素原子、または芳香族第一級アミンカラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離脱しうる基を表す。R11、R12、R13または、Xの基が2価の基になり、2量体以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合体もしくは共重合体を形成しても良い。
明細書中、及び請求の範囲において一般式(I)〜(IX)、(IXa)、(IVa)、(A)における定義された基は、それが、置換基を有する場合も包含する意味である。また基の炭素数は、その基上の置換基を含めた総炭素数をいう。
特定のシアンカプラーと、特定のフェニドン化合物を組み合わせて使用する本発明によって、発色性、色再現性に優れ、シアン混色とシアンステインが低く、しかも堅牢性も高いハロゲン化銀カラー写真感光材料が得られる。
まず、フェニドン化合物(前記一般式(IX)または(IXa)で表される化合物を含む)の製造方法について説明する。
最初に、合成中間体である一般式(II)で表わされるα−アルキルアクリル酸エステルについて詳しく説明する。
一般式(II)中、R2の表すアルキル基は、炭素数10から30の置換もしくは無置換のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数14から26の置換もしくは無置換のアルキル基である。最も好ましくは炭素数16から22の置換もしくは無置換のアルキル基である。
無置換のアルキル基の例としては、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、n−エイコシル、n−テトラエイコシル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、イソノニル、イソデシル、イソドデシル、イソテトラデシル、イソヘキサデシル、イソオクタデシル、イソエイコシル、イソテトラエイコシル、イソオクタエイコシルが挙げられる。
アルキル基に置換してもよい置換基としては、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アゾ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、イミド基、ホスホニル基、無置換アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ヒドロキシル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシルアミノ基、アリールスルホンアミド基、アルキルスルホンアミド基が挙げられる。
その例としては、フェニル基、ナフチル基、テトラヒドロフリル基、α−ピリジル基、フッ素原子、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、メチルチオ基、フェニルチオ基、シアノ基、ニトロ基、メトキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホ基、ジメチルスルファモイル基、ジエチルスルファモイル基、ジエチルカルバモイル基、アゾ基、メタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基、フタルイミド基、エチルホスホニル基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ヒドロキシ基、ベンゾイル基、ピバロイル基、アセチルオキシ基、メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基、アセチルアミノ基、トルエンスルホニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基が挙げられる。
2がアルキル基であるとき、置換されているものより、無置換のアルキル基が好ましい。
2がアルケニル基を表すときは、炭素数10から30の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、さらに好ましくは炭素数14から26の置換もしくは無置換のアルケニル基である。最も好ましくは炭素数16から22の置換もしくは無置換のアルケニル基である。
アルケニル基の例としては、3−ペンテニル、3−ヘキセニル、4−ヘプテニル、5−オクテニル、4−ノネニル、5−デセニル、6−ドデセニル、3−テトラデセニル、7−ヘキサデセニル、8−オクタデセニル、6−エイコセニル、10−テトラエイコセニル等が挙げられる。
アルケニル基に置換してもよい置換基は、R2が置換アルキル基であるときの置換基が例として挙げられる。
一般式(II)中、R3は好ましくは炭素数1から10の置換もしくは無置換のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1または2の置換もしくは無置換のアルキル基である。R3は無置換の方が、置換されているよりも好ましい。
3の例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−オクチル、n−オクタデシルが挙げられる。R3はメチル、エチルが好ましい。R3は、最も好ましくはメチル基である。
上記の説明は一般式(VI)で表わされる化合物にも同様に適用され、R2の説明は全てR2aの場合に、R2の置換基の説明はR4の基が置換基を有する場合に適用される。R4の具体例は好ましくは後述のR 14について述べたものである。
合成反応の原料である一般式(I)で表される化合物について説明する。
式中1は炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキル基である。R1は好ましくは炭素数1から10の置換もしくは無置換のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1または2の置換もしくは無置換のアルキル基である。R1は無置換の方が、置換されているよりも好ましい。
1の例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−オクチル、n−オクタデシルが挙げられる。R1はメチル、エチルが好ましい。R1は、最も好ましくはメチル基である。
式(I)のR1とR3は同じであることが好ましい。
上記の合成法で合成できる一般式(II)で表される化合物の例を以下に示す。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
本反応について詳しく説明する。本反応は、一般式(I)で表される化合物とホルムアルデヒドを反応させて化合物(II)を合成する反応である。一般式(I)の化合物1モルに対するホルムアルデヒドの使用モル数は一般に0.5〜10であり、好ましくは0.5〜3であり、より好ましくは1〜1.3である。
Figure 0004139845
本合成の反応は、溶媒を用いても用いなくてもよいが、反応溶液の撹拌性の観点から溶媒を使用した方が好ましい。溶媒としては、一般式(I)で表される化合物と反応しない溶媒であればいずれでも使用することができる。例えば、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、イソプロパノール、グリコール、グリセリン、MFG、メチルセルソルブ)、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル)、ハロゲン系溶媒(四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエタン、クロルベンゼン)、アミド系溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン)、アルカン系溶媒(ヘキサン、ペンタン、石油エーテル)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン)、アセトニトリル、水などが例として挙げられる。
好ましくは、メタノール、エタノールである。
反応に用いるホルムアルデヒドについて説明する。ホルムアルデヒドとして、気体状のホルムアルデヒドを使用してもよく、またパラホルムアルデヒド、ホルマリン(ホルムアルデヒドの水溶液)、トリオキサンなどをホルムアルデヒド源として使用してもよい。好ましくは、ホルマリンである。
反応に用いる塩基は、一般式(I)の化合物の水素原子を引き抜きエノレートを発生させることができる塩基ならいずれでも使用できる。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの金属水酸化物、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどの金属ヒドリド、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属アルコラート、ナトリウムアミド、リチウムジイソブチルアミドなどの金属アミド、その他有機塩基などが使用できる。
また、あらかじめ水素原子を引き抜いた一般式(I)の化合物のエノレートを使用してもよい。特に一般式(I)の化合物の合成時エノレートの形で一般式(I)の化合物が得られる場合は、そのまま使用することが好ましい。
塩基の当量は、一般式(I)の化合物に対して0.1から10当量が好ましく、更に好ましくは1から3当量であり、1から13当量が最も好ましい。
反応温度は、−20℃から180℃の範囲を選択できる。好ましくは0℃からI00℃であり、更に好ましくは20℃から60℃である。
反応時間は5分から50時間である。好ましくは20分から3時間である。更に好ましくは30分から2時間である。
一般式(I)の化合物の反応濃度は、ニート(無溶媒)から0.001mol/リットルまでの範囲を選択できる。好ましくはニートから0.01mol/リットルである。更に好ましくは5mol/リットルから0.1mol/リットルである。
次に一般式(I)の化合物の合成法について述べる。
一般式(I)の化合物は、一般式(III)で表される化合物と一般式(IV)で表される化合物を塩基性条件下縮合させて合成することが原料のコストの点で好ましい。一般式(III)の化合物と一般式(IV)の化合物の使用モル比は、好ましくは2:1〜1:2であり、より好ましくは1.2:1〜1:1である。
Figure 0004139845
本反応で用いる塩基は、一般式(IV)で表される化合物の水素原子を引き抜くことができるものならばいずれのものでも使用できる。例えば、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどの金属ヒドリド、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属アルコラート、ナトリウムアミド、リチウムジイソブチルアミドなどの金属アミドなどである。コストの点から金属アルコラートを使用することが好ましい。
また、あらかじめ水素原子を引き抜いた一般式(IV)の化合物のエノレートを使用してもよい。
塩基の当量は、一般式(IV)の化合物に対して0.1から10当量が好ましく、更に好ましくは1から3当量であり、1から1.3当量が最も好ましい。
本反応は、無溶媒でも溶媒を使用してもよい。使用する溶媒は、塩基と反応しないものが好ましく、例えば芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン)、アルカン系溶媒(オクタンなど)、エーテル系溶媒(ジブチルエーテル)などがよい。
本反応は反応の進行と共にアルコールが副生し、反応速度を低下させる。このため反応を完結させるために、アルコールを分離する必要がある。アルコールの分離法としては、常圧、あるいは減圧下で留去する方法が好ましい。
反応温度は、金属アルコラートを塩基として用いるときは、50℃から200℃が好ましい。更に好ましくは80℃から150℃である。塩基として金属アミドを用いるときは、−I00℃から0℃が好ましい。
一般式(IV)の化合物の反応液の濃度は、ニート(無溶媒)から0.001mol/リットルが好ましい。更に好ましくはニートから0.1mol/リットルである。
反応時間は、10分から24時間が好ましく、更に好ましくは1時間から6時間である。
一般式(III)の化合物と一般式(IV)の化合物は、一括仕込みで反応を行うと、急激に反応が進行し、反応の制御が困難である。大量に合成を行う場合は、以下に述べるように反応を制御することが重要である。
反応を制御するために一般式(III)の化合物を反応系(反応容器)に先に仕込んでおいて、後から一般式(IV)の化合物を滴下する方法があるが、収率が一括仕込みの場合より著しく低下する。
反応を制御するためには塩基性の反応容器に、一般式(III)の化合物と一般式(IV)の化合物を同時に滴下する方法が更に好ましい。この場合は、一括仕込みのときと比較して著しい収率の低下はない。ここで同時に仕込むとは、両者を混合して仕込む場合の他、別々に同時に仕込む場合がある。
本発明のフェニドン類の合成法について述べる。フェニドン類は、以下の合成法で合成される。
Figure 0004139845
一般式(VI)中のR2aは一般式(II)のR2で説明したものが適用される。
般式(VIII)で表されるフェニドン類の合成法は、前記の一般式(II)で表される化合物の合成法によって合成した一般式(VI)で表される化合物と一般式(VII)で表されるヒドラジン化合物とを塩基性条件下縮合する方法である。このとき、一般式(VI)で表される化合物を単離しないで一般式(VII)で表される化合物と反応させることが特徴である。一般式(VI)で表される化合物と一般式(VII)で表される化合物との使用モル比は、好ましくは3:1〜1:3であり、より好ましくは1:1.3〜1:1である。
本発明の一般式(IX)及び(IXa)で示される化合物は、一般式(VIII)で表わされる化合物の合成方法に準じて合成できる。
上記の方法で合成できる本発明のフェニドン化合物の例を以下に示す。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
本反応で用いる塩基としては、金属アルコキシド(t−ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド)、金属ヒドリド(カリウムヒドリド、ナトリウムヒドリド)、金属アミド(ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド)が好ましい。塩基の使用量は0.1から10当量が好ましい。より好ましくは1から1.5当量である。
本発明に使用するヒドラジン化合物がフリーの状態で入手できるときは、そのまま用いることができる。塩として入手できる場合には、一旦、フリー化してから用いるか、反応系内でフリー化して用いる。
ヒドラジン化合物としてヒドラジンの塩を使用する場合は、ヒドラジンを遊離させるため更に一当量の塩基を加えることが好ましい。
反応溶媒は、芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン)、アルコール系溶媒(n−ブタノール、n−オクタノール)、アルカン系溶媒(オクタン、石油エーテル)が好ましい。
反応温度は−20℃から180℃が好ましく、より好ましくは0℃から140℃であり、更に好ましくは40℃から100℃である。
一般式(VI)の化合物の反応濃度はニート(無溶媒)から0.001mol/リットルである。より好ましくは2mol/リットルから0.01mol/リットルである。
生成したフェニドン類は、塩基性条件下では空気中の酸素によって酸化分解される。これを避けるため、反応系を窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性なガスでパージ、もしくはフローすることが好ましい。
また、BHTのようなラジカル禁止剤を少量添加してもよい。ラジカル禁止剤の添加量は、フェニルヒドラジンの0.001mol/リットルから0.1mol/リットルが好ましい。より好ましくは0.01mol/リットルから0.05mol/リットルである。
以下に合成例を用い、詳しく説明する。
合成例1
Figure 0004139845
シュウ酸メチル10.28g(87.1mmol)、ナトリウムメチラート4.95g(87.1mmol)、ステアリン酸メチル20.0g(67.0mmol)、トルエン50mlを三口フラスコに入れオイルバスで加熱した。常圧でトルエンを留去しながら2時間反応させた。最終的に反応温度は130℃になった。その後、減圧下でトルエンを留去し、130℃で30分間反応させた。60℃まで冷却し、37%ホルマリン7.06g(87.1mmol)のメタノール50ml溶液を滴下した。60℃で30分間反応させた後、酢酸エチル200mlと1N塩酸水200mlを加え抽出した。有機層を1回水洗後、重曹水で洗った。乾燥後エバポレーターで溶媒を減圧濃縮し、粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用い精製し(ヘキサン/酢酸エチル=10/1)、化合物1を23.0g(74.04mmol)得た(収率85.0%)。生成物の構造は、massスペクトルと300MHzのNMRで確認した。
参考例1(日本化学雑誌、80.502(1959)に準じた合成法)
Figure 0004139845
〔第1工程〕
マロン酸ジメチル25.6g(194mmol)、メタノール80ml、ナトリウムメトキシドメタノール溶液(28%)37.5g(194mmol)を室温で撹拌しているところへ1−ブロモヘキサデカン59.2g(194mmol)を滴下した。
還流3時間後溶媒を留去し、1N塩酸水100mlとヘキサン100mlを加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧留去した。油状物の中間体を51.1g(143mmol)得た(収率73.7%)。
〔第2工程〕
中間体1 51.1g(143mmol)、メタノール80ml、85%水酸化カリウム9.46g(143mmol)を40℃で2時間撹拌した。氷冷し温度I0℃にて濃塩酸13mlと水50mlを滴下した。析出した結晶を濾取し、水200mlとヘキサン100mlで洗浄し、乾燥し中間体2を46.5g(136mmol)得た(収率95%)。
〔第3工程〕
中間体2 46.5g(136mmol)、メタノール100ml、トリエチルアミン1.5g(157mmol)を20℃で撹拌しているところへ、35%ホルマリン水溶液を13.5g(157mmol)滴下した。室温で24時間反応後、析出した結晶を濾取し、水100mlとメタノール100mlで洗浄し、乾燥し、化合物1を39.6g(128mmol)得た(収率94.1%)(第1工程から第3工程までのトータル収率65.9%)。
合成例1と参考例1の比較から、合成例の合成法が安価な原料から合成できる点、反応が簡易な点、反応時間が著しく短い点、収率が高い点で優れていることがわかる。
合成例2
三口フラスコにナトリウムメトキシド29.0g、トルエン100mlをとり、これをオイルバスで60℃で加熱し、この溶液にシュウ酸ジエチル54.0g、ステアリン酸メチル44.0g、トルエン120mlの混合物を30分間で滴下した。90分間反応させながら、減圧で75mlのエタノールと溶媒の混合物を留去した。10℃まで冷却し、メタノールを110ml加えた後、37%ホルマリン30.6gとメタノール10mlの混合物を10分間で滴下した。30分反応後、酢酸エチル270mlと水180mlを加え抽出し、有機層を希塩酸(1N)260mlで洗浄し、更に50℃の水で水洗した。
有機層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、化合物1を39.3g得た(収率86.0%)。
参考例2
合成例2と同量の試薬を用い、シュウ酸ジメチル、ナトリウムメトキシド、トルエンを加熱しているところへ、ステアリン酸メチルとトルエンの混合物を滴下すること以外は、合成例2と全く同様の操作を行った。滴下時間は30分であった。シュウ酸ジメチルが塩基性条件下で分解したため収率が低下したものである。
その結果、化合物1を26.5g得た(収率58.0%)。
合成例3
Figure 0004139845
使用した原料は以下のようにして、合成例1と全く同様に反応を行った。その結果化合物11を24.0g(72.0mmol)得た(収率78%)。
シュウ酸ジエチル 15.0g
ナトリウムエチラート 7.68g
ヘキサデカン酸エチル 26.26g
パラホルムアルデヒド(含量80%) 5.75g
合成例4
一般式(II)の化合物を単離生成せずに連続的に反応させる方法によるフェニドン化合物の合成例を示し、本発明を詳しく説明する。
Figure 0004139845
合成例1に従って化合物1を合成した。ただし、反応後の抽出はトルエン100ml、ヘキサン100ml、1N塩酸水を用いた。有機層を1回水洗した後、重曹水100mlで洗浄したのち、溶媒を留去した。温度が100℃になったところで留去を止め冷却して、フェニドン合成に使用した。この時点で、HPLCを用いて分析を行った。その結果、ヘキサデカン酸エチルは、残存していなかった。他の副生成物もほとんど見られず、純度は98%であった。
フェニルヒドラジン7.25g(67.0mmol)、ナトリウムメトキシド4.20g(73.7mmol)を100℃で撹拌しているところに、前記化合物1のトルエン溶液(74.03mmol)を滴下した。100℃で30分反応させた後、1N塩酸水200ml、酢酸エチル200mlを加え抽出し、有機層を水洗後、溶媒を減圧留去した。ヘキサン100mlを加え再結晶を行い、化合物Ph-(1)を15.1g得た(収率58.3%)。
以上のように、本合成法で合成したα−アルキルアクリル酸エステルは純度が高いので、単離精製をせずに溶液のまま次工程の反応に使用しても、反応に悪影響を与えないことがわかる。
参考例3
Figure 0004139845
化合物A 70.7g(350mmol)を水200mlに分散させホルマリン(37%)81.1g(1mol)、炭酸カリウム24.2g(175mmol)を20℃で加えた。2時間反応後、酢酸エチルで抽出し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製を行い、化合物Bを59g(317mmol)得た(収率90%)。
以上のように、一般式(I)のR2がメチル基の場合は、反応とは異なり、ラクトン生成物を主生成物として与えた。
次に本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料について説明する。
はじめに本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について若干説明する。ハメット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年 L.P.Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.Dean編、「Lange's Handbook of Chemistry」第12版、1979年(McGraw-Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味てはなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。般式()で表される化合物はベンゼン誘導体ではないが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本発明においては今後、σp値をこのような意味で使用する。また、本発明でいう「親油性」とは室温下での水に対する溶解度が10%以下のものである。
本明細書中、脂肪族とは、直鎖、分岐又は環状で飽和であっても不飽和であってもよく、例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、またはシクロアルケニルを表し、これらはさらに置換基を有していても良い。また、芳香族とはアリールを表し、これはさらに置換基を有していても良く、複素環(ヘテロ環)とは環内にヘテロ原子を持つものであり、芳香族基であるものをも含み、さらに置換基を有してもかまわない。本明細書中の置換基およびこれらの脂肪族、芳香族及び複素環における有してもよい置換基としては、特に規定のない限り置換可能な基であればよく、例えば脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、複素環オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、脂肪族カルバモイル基、芳香族カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、脂肪族スルファモイル基、芳香族スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基、芳香族スルホンアミド基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、脂肪族スルフイニル基、芳香族スルフイニル基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、メルカプト基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、ハロゲン原子等を挙げることができる。
以下に一般式(A)で表されるシアンカプラーについて詳しく述べる。Za及びZbはそれぞれ−C(R13)=又は−N=を表す。但し、Za及びZbの何れか一方は−N=であり、他方は−C(R13)=である。
13は水素原子又は置換基を表し、置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基等を挙げることができる。これらの基はR3で例示したような置換基で更に置換されていてもよい。
さらに詳しくは、R13は水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基(例えば、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル)、
アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テトラデカンアミドフェニル)、ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−クロロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチルアニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミド}アニリノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシルスルファモイルアミノ)、
アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシエチルチオ、3−フェノキシプロピルチオ、3−(4−t−ブチルフェノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ、4−テトラデカンアミドフェニルチオ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカンスルホンアミド、2−メトキシ−5−t−ブチルベンゼンスルホンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−ドデシルカルハモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキンエチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド、3−オクタデセニルスクシンイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジーフェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例えば、ドデカンスルフィニル、3−ペンタデシルフェニルスルフィニル、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)を表す。
13として好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基を挙げることができる。
更に好ましくはアルキル基、アリール基であり、凝集性の点からより好ましくは、少なくとも一つの置換基を有するアルキル基、アリール基であり、更に好ましくは、少なくとも一つのアルキル基、アルコキシ基、スルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミド基又はスルホンアミド基を置換基として有するアルキル基若しくはアリール基である。特に好ましくは、少なくとも一つのアルキル基、アシルアミド基又はスルホンアミド基を置換基として有するアルキル基若しくはアリール基である。アリール基においてこれらの置換基を有する際には少なくともオルト位又はパラ位に有することがより好ましい。
上記のシアンカプラーは、R11とR12がいずれも0.20以上の電子吸引性基であり、且つR11とR12のσp値の和が0.65以上にすることでシアン画像として発色するものである。R11とR12のσp値の和としては、好ましくは0.70以上であり、上限としては1.8程度である。
11及びR12はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基である。好ましくは、0.30以上の電子吸引性基である。上限としては1.0以下の電子吸引性基である。
σp値が0.20以上の電子吸引性基であるR11及びR12の具体例としては、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアリールホスフィニル基、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化アリールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミノ基、ハロゲン化アルキルチオ基、σp値が0.20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、複素環基、ハロゲン原子、アゾ基、又はセレノシアネート基が挙げられる。これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な基は、R13で挙げたような置換基を更に有してもよい。
11及びR12を更に詳しく述べると、σp値が0.20以上の電子吸引性基としては、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−(4−n−ペンタデカンアミド)フェニルカルバモイル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモイル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、iso-プロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、iso-ブチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基(例えば、ジメチルホスホノ)、ジアリールホスホノ基(例えば、ジフェニルホスホノ)、ジアリールホスフイニル基(例えば、ジフェニルホスフイニル)、アルキルスルフイニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフイニル)、アリールスルフイニル基(例えば、3−ペンタデシルフェニルスルフイニル)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシルチオ基(例えば、アセチルチオ、ベンゾイルチオ)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、チオシアネート基、チオカルボニル基(例えば、メチルチオカルボニル、フェニルチオカルボニル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメタン、ヘプタフロロプロパン)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、ハロゲン化アルキルアミノ基(例えば、N,N−ジ−(トリフロロメチル)アミノ)、ハロゲン化アルキルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ、1,1,2,2−テトラフロロエチルチオ)、σp0.20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、ペンタクロロフェニル)、複素環基(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル、5−クロロ−1−テトラゾリル、1−ピロリル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ)またはセレノシアネート基を表す。これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な基は、R13で挙げたような置換基を更に有してもよい。
11及びR13の好ましいものとしては、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルフイニル基、アリールスルフイニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルキルオキシ基、ハロゲン化アルキルチオ基、ハロゲン化アリールオキシ基、2つ以上のσp0.20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、及び複素環基を挙げることができる。更に好ましくは、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、アリールスルホニル基、カルバモイル基及びハロゲン化アルキル基である。R11として最も好ましいものは、シアノ基である。R12として特に好ましいものは、アルコキシカルボニル基であり、最も好ましいのは、分岐したアルコキシカルボニル基(特にシクロアルコキシカルボニル基)である。
Xは水素原子または芳香族第一級アミンカラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離脱しうる基を表すが、離脱しうる基を詳しく述べればハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホンアミド基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル、アリールもしくはヘテロ環チオ基、カルバモイルアミノ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基、5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基、イミド基、アリールアゾ基などがあり、これらの基は更にR13の置換基として許容された基で置換されていてもよい。
さらに詳しくはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例えば、エトキシ、ドデシルオキシ、メトキシエチルカルバモイルメトキシ、カルボキシプロピルオキシ、メタンスルホニルエトキシ、エトキシカルボニルメトキシ)、アリールオキシ基(例えば、4−メチルフェノキシ、4−クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、4−カルボキシフェノキシ、3−エトキシカルボニルフェノキシ、3−アセチルアミノフェノキシ、2−カルボキシフェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テトラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシルアミノ基(例えば、ジクロルアセチルアミノ、ヘプタフルオロブチリルアミノ)、アルキルもしくはアリールスルホンアミド基(例えば、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、p−トルエンスルホニルアミノ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例えば、エトキシカルボニルオキシ、ベンジルオキシカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、アルキル、アリールもしくはヘテロ環チオ基(例えば、ドデシルチオ、1−カルボキシドデシルチオ、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、テトラゾリルチオ)、カルバモイルアミノ基(例えば、N−メチルカルバモイルアミノ、N−フェニルカルバモイルアミノ)、カルバモイル基(例えば、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−エチル−N−フェニルカルバモイル)、ヘテロ環カルボニルオキシ基(例えば、モルホリノカルボニルオキシ、ピペリジノカルボニルオキシ)、5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)、イミド基(例えば、スクシンイミド、ヒダントイニル)、アリールアゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ)などである。Xはこれら以外に炭素原子を介して結合した離脱基としてアルデヒド類又はケトン類で4当量カプラーを縮合して得られるビス型カプラーの形を取る場合もある。又、Xは現像抑制剤、現像促進剤など写真的有用基を含んでいてもよい。
好ましいXは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルもしくはアリールチオ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子で結合する5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基である。より好ましいXは、ハロゲン原子、アルキルもしくはアリールチオ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基であり、特に好ましいのはカルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基である。
一般式(A)で表されるシアンカプラーは、R11、R12、R13又はXの基が二価の基になり、二量体以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合体若しくは共重合体を形成してもよい。高分子鎖と結合して単重合体若しくは共重合体とは一般式(A)で表されるシアンカプラー残基を有する付加重合体エチレン型不飽和化合物の単独もしくは共重合体が典型例である。この場合、一般式(A)で表されるシアンカプラー残基を有するシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種類以上含有されていてもよく、共重合成分として非発色性のエチレン型モノマーの1種または2種以上を含む共重合体であってもよい。一般式(A)で表されるシアンカプラー残基を有するシアン発色繰り返し単位は好ましくは下記一般式(P)で表される。
Figure 0004139845
式中Rは水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基または塩素原子を示し、Aは−CONH−、−COO−または置換もしくは無置換のフェニレン基を示し、Bは置換もしくは無置換のアルキレン基、フェニレン基またはアラルキレン基を示し、Lは−CONH−、−NHCONH−、−NHCOO−、−NHCO−、−OCONH−、−NH−、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−NHSO2−または−SO2NH−を表す。a、b、cは0または1を示す。Qは一般式(A)で表される化合物のR11、R12、R13又はXより水素原子が離脱したシアンカプラー残基を示す。重合体としては一般式(A)のカプラーユニットで表されるシアン発色モノマーと芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非発色性エチレン様モノマーの共重合体が好ましい。
芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非発色性エチレン型単量体としては、アクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアクリル酸(例えばメタクリル酸など)これらのアクリル酸類から誘導されるアミドもしくはエステル(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、n−ブチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、iso-ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレートおよびβ−ヒドロキシメタクリレート)、ビニルエステル(例えばビニルアセテート、ビニルプロピオネートおよびビニルラウレート)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、芳香族ビニル化合物(例えばスチレンおよびその誘導体、例えばビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルアセトフェノンおよびスルホスチレン)、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ビニリデンクロライド、ビニルアルキルエーテル(例えばビニルエチルエーテル)、マレイン酸エステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルピリジンおよび2−および−4−ビニルピリジン等がある。
特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル類が好ましい。ここで使用する非発色性エチレン型モノマーは2種以上を一緒に使用することもできる。例えばメチルアクリレートとブチルアクリレート、ブチルアクリレートとスチレン、ブチルメタクリレートとメタクリル酸、メチルアクリレートとジアセトンアクリルアミドなどが使用できる。
ポリマーカプラー分野で周知の如く前記一般式(A)に相当するビニル系単量体と共重合させるためのエチレン系不飽和単量体は形成される共重合体の物理的性質および/または化学的性質、例えば溶解度、写真コロイド組成物の結合剤、例えばゼラチンとの相溶性、その可撓性、熱安定性等が好影響を受けるように選択することができる。
上記のシアンカプラーをハロゲン化銀感光材料中、好ましくは赤感光性ハロゲン化銀乳剤層に含有させるには、いわゆる内型カプラーにすることが好ましく、そのためには、R11、R12、R13、Xの少なくとも1つの基が所謂バラスト基(好ましくは、総炭素数10以上)であることが好ましく、総炭素数10〜50であることがより好ましい。特にR13においてバラスト基を有することが好ましい。
一般式(A)で表されるシアンカプラーは、更に好ましくは下記一般式(D)で表される構造の化合物である。
Figure 0004139845
式中、R101、R102、R103、R104、R105は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換基を表す。置換基としては、置換もしくは無置換の脂肪族基、または置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、更に好ましいものとしては以下に述べるものである。
101、R102は、好ましくは脂肪族基を表わし、例えば炭素数1〜36の、直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、t−アミル、t−オクチル、トリデシル、シクロペンチル、シクロヘキシルを表わす。脂肪族基は、より好ましくは、炭素数1〜12である。R103、R104、R105は、水素原子又は、脂肪族基を表わす。脂肪族基としては、先にR101、R102で挙げた基が挙げられる。R103、R104、R105は特に好ましくは水素原子である。
Zは、5〜8員環を形成するのに必要な、非金属原子群を表わし、この環は置換されていてもよいし、飽和環であっても不飽和結合を有していてもよい。好ましい非金属原子としては、窒素原子、酸素原子、イオウ原子又は炭素原子が挙げられ、更に好ましくは、炭素原子である。
Zで形成される環としては、例えばシクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピペラジン環、オキサン環、チアン環等が挙げられ、これらの環は、後述するR13で表わされるような置換基で置換されていてもよい。
Zで形成される環として好ましくは置換されてもよいシクロヘキサン環であり、特に好ましくは、4位が炭素数1〜24のアルキル基(前述のR13で表わされるような置換基で置換されていてもよい)で置換されたシクロヘキサン環である。
式(D)のR13は、式(A)のR13と同義であり、特に好ましくはアルキル基またはアリール基であり、より好ましくは、置換したアリール基である。炭素数の観点からは、アルキル基の場合は、好ましくは、1〜36個であり、アリール基の場合は、好ましくは、6〜36個である。
アリール基の中でも、カプラー母核との結合位のオルト位にアルコキシ基が置換しているものは、カプラー由来の色素の光堅牢性が低いので好ましくない。
その点で、アリール基の置換基は、置換又は、無置換のアルキル基が好ましく、中でも、無置換のアルキル基が最も好ましい。特に、炭素数1〜30個の無置換アルキル基が好ましい。
2は、水素原子、または、置換基を表わす。置換基は、酸化カップリング反応時にX2−C(=O)O−基の離脱を促進する基が好ましい。X2は、その中でも、ヘテロ環、置換又は無置換のアミノ基、もしくは、アリール基が好ましい。
ヘテロ環としては、窒素原子、酸素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環で炭素数1〜36のものが好ましい。更に好ましくは、窒素原子で結合した5員または6員環で、そのうち6員環が特に好ましい。これらの環はベンゼン環またはヘテロ環と縮合環を形成していてもよい。具体例として、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ラクタム化合物、ピペリジン、ピロリジン、ピロール、モルホリン、ピラゾリジン、チアゾリジン、ピラゾリンなどが挙げられ、好ましくは、モルホリン、ピペリジンが挙げられ、特にモルホリンが好ましい。
置換アミノ基の置換基としては、脂肪族基、アリール基若しくはヘテロ環基が挙げられる。脂肪族基としては、先に挙げたR13の置換基が挙げられ、更にこれらは、シアノ基、アルコキシ基(例えばメトキシ)、アルコキシカルボニル基(例えばエトキシカルボニル)、塩素原子、水酸基、カルボキシル基などで置換されていても良い。置換アミノ基としては、1置換よりも2置換の方が好ましい。置換基としてはアルキル基が好ましい。
アリール基としては、炭素数6〜36のものが好ましく、更に単環がより好ましい。具体例としては、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2−メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル等が挙げられる。
般式(D)で表されるシアンカプラーは、分子中に油溶化基をもち、高沸点有機溶媒に溶けやすく、またこのカプラー自身及びこのカプラーと発色用還元剤(現像剤)とが酸化カップリングして形成された色素が親水性コロイド層中で非拡散性であることが好ましい。
一般式(D)で表わされるカプラーは、R13が一般式(D)で表わされるカプラー残基を含有していて二量体以上の多量体を形成していたり、R13が高分子鎖を含有していて単重合体若しくは共重合体を形成していてもよい。高分子鎖を含有している単重合体若しくは共重合体とは一般式(D)で表わされるカプラー残基を有する付加重合体エチレン型不飽和化合物の単独もしくは共重合体が典型例である。この場合、一般式(D)で表わされるカプラー残基を有するシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種類以上含有されていてもよく、共重合成分としてアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル類の如き芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非発色性のエチレン型モノマーの1種または2種以上を含む共重合体であってもよい。
以下に上記の定義のシアンカプラーの具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
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Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
ここで一般式(IX)、(IXa)におけるR 14 およびR 15 をさらに説明する。
14、R15は水素原子、炭素数10〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基を表す。R14、R15が置換アルキル基もしくは置換アリール基であるときの置換基は、一般式(A)のR13の説明で述べた置換基であり、その具体例もR13の説明で述べたものが挙げられる。
14またはR15がアルキル基であるとき、置換基を有しているアルキル基よりも無置換のアルキル基の方が好ましい。
14またはR15は少なくとも一つが水素原子であるものが好ましく、最も好ましくは、R14、R15ともに水素原子である。
置換基は好ましくは、アルキル基(炭素数1〜20)例えばメチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、n−オクチル)、アルコキシ基(炭素数1〜20)例えばメトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、n−テトラデシルオキシ、n−ヘキサデシルオキシ、n−オクタデシルオキシ)、アシルアミノ基(炭素数1〜20、例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ、ステアロイルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ(炭素数2〜20、例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、オクチルオキシカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ(炭素数1〜20、例えばジメチルアミノカルボニルアミノ、ジオクチルアミノカルボニルアミノ)、アルキルスルホニルアミノ基(炭素数1〜20、例えばメタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、ブタンスルホニルアミノ、オクタンスルホニルアミノ)、アリールスルホニルアミノ(炭素数6〜20、例えばベンゼンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、ドデシルベンゼンスルホニルアミノ)である。
子量は350以上が好ましい。
なお、一般式(VIII)においては、R 2a 、R 4 定義および好ましい例は、前述のとおりである。R 4は、水素原子が好まし
も好ましいものは、R2aが炭素数10〜30の無置換アルキル基である。
なお、一般式(IX)中のRc2の具体例としては、一般式(II)のR2について説明したものがげられ、また、一般式(IXa)中のRc2'の基の具体例は一般式(IX)のRc2と同様である。
本発明のフェニドン化合物としては、先に示した具体例Ph−(1)〜Ph−(9)、Ph−(14)およびPh−(15)に加えて、以下の具体例が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
本発明の一般式(IX)または(IXa)で表される化合物を含む合成法は、一般式(VIII)で表される化合物の合成方法として、先に説明した。
ここでは、一般式(VIII)におけるR 4 が置換した炭素原子に置換する置換基がR 14 、R 15 である、一般式(IX)または(IXa)で表される化合物の合成法を説明する。
本発明の上記フェニドン化合物は以下の合成法に従って合成することができる。
Figure 0004139845
化合物(B)−Aとヒドラジンとを縮環させて一般式(B)で表される化合物を合成する。化合物(B)−A中、Rdはアルキル基またはアリール基であり、Rc は、一般式(IX)におけるR c2 または一般式(IXa)におけるR c2’ と同義であり、14、R15は一般式(IX)または(IXa)の14、R15と同義である。ヒドラジンのR16フェニル基を表す
本反応は、適当な溶媒中−当量以上の塩基を作用させることが好ましい。ヒドラジンの塩を用いるときは、ヒドラジンを遊離させるために2当量以上の塩基を用いることが好ましい。塩基としては、アルコキシドが好ましく、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウムメトキシドなどがその例として挙げられる。溶媒としては、n−ブタノール、t−ブタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミドなどが例として挙げられる。
反応温度は一般に−20℃〜180℃で行えるが、好ましくは0℃〜120℃であり、更に好ましくは30℃〜90℃である。
反応時間は一般に5分から24時間が適当であるが、好ましくは30分から6時間であり、更に好ましくは1時間から3時間である。
ヒドラジンと化合物(B)−Aとの使用比率は、モル比で2:1〜1:2が好ましい。更に好ましくは、1.2:1〜1:1.2である。
一般式(C)−Aとヒドラジンとを反応させて一般式(C)で表される化合物を合成する。一般式(C)−A中、Ra は、一般式(IX)におけるR c2 または一般式(IXa)におけるR c2’ と同義であり、b は水素原子を表し、R14、R15は一般式(IX)または(IXa)の14、R15と同義である。 16 はフェニル基を表す。1、L2は求核反応において離脱する基である。
1は好ましくはハロゲン原子、または縮合剤によって活性化された酸素原子である。L2は好ましくは、ヒドロキシ基、ハロゲン原子である。
反応温度は一般に−20℃〜180℃で行えるが、好ましくは0℃〜120℃であり、更に好ましくは30℃〜90℃である。
反応時間は一般に5分から24時間が適当であるが、好ましくは1時間から6時間である。
化合物(C)−Bから(C)の反応は、L2がヒドロキシル基であるときは酸性条件が好ましい。
2がハロゲン原子であるときは中性、酸性、アルカリ性のいずれの条件で反応を行ってもよい。
本発明において、一般式(A)で表されるシアンカプラーと一般式(IX)または(IXa)で表されるフェニドン化合物は同一層に添加される。フェニドン化合物はシアンカプラーに対して一般に0.1〜300mol%の添加量で用いられる。好ましくは5〜100mol%であり、更に好ましくは10〜30mol%の範囲で用いられる。
一般式(A)のシアンカプラーはハロゲン化銀乳剤層に含有されるのが好ましく、該乳剤層中の銀量は、当該シアンカプラーに対して任意の値をとり得るが、高発色性かつ色再現性の観点から、好ましくは2.0以上8.0以下、更に好ましくは2.8以上6.0以下、最も好ましくは2.8以上5.0以下である。ここで銀とシアンカプラーの比率は、シアンカプラーに対する銀のモル換算比率で定義されるものとする。
前記のシアンカプラーは支持体上に、一般的には0.01〜1g/m2、好ましくは0.05〜0.4g/m2、更に好ましくは0.1〜0.3g/m2の量で塗布される。
前記のシアンカプラーをハロゲン化銀感光材料に導入するには、後述する高沸点有機溶媒を用いる水中油滴分散方法やラテックス分散方法など公知の分散方法を用いることが出来る。
水中油滴分散方法においてはシアンカプラーやその他写真有用化合物を高沸点有機溶媒中に溶解させ、親水性コロイド中、好ましくはゼラチン水溶液中に、界面活性剤等の分散剤と共に超音波、コロイドミル、ホモジナイザー、マントンゴーリン、高速ディゾルバー等の公知の装置により微粒子状に乳化分散することができる。
また、カプラーを溶解する際に更に補助溶媒を用いることが出来る。ここで言う補助溶媒とは、乳化分散時に有効な有機溶媒で、塗布時の乾燥工程後には実質上感光材料から除去されるものをいい、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルのごとき低級アルコールのアセテート、プロピオン酸エチル、2級ブチルアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、メチルカルビトールアセテート、メチルカルビトールプロピオネートやシクロヘキサノン等が挙げられる。
更には必要に応じ、水と完全に混和する有機溶媒、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、アセトン、テトラヒドロフランやジメチルホルムアミド等を一部併用する事が出来る。またこれらの有機溶媒は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、乳化分散物状態での保存時の経時安定性改良、乳剤と混合した塗布用最終組成物での写真性能変化抑制・経時安定性改良等の観点から必要に応じて乳化分散物から、減圧蒸留、ヌードル水洗あるいは限外ろ過などの方法により補助溶媒の全て又は一部を除去することができる。
この様にして得られる親油性微粒子分散物の平均粒子サイズは、0.04〜0.50μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.30μmであり、最も好ましくは0.08〜0.20μmである。平均粒子サイズは、コールターサブミクロン粒子アナライザーmodel N4(コールターエレクトロニクス社)等を用いて測定できる。
高沸点有機溶媒を用いる水中油滴分散方法において、全使用カプラー重量に対する高沸点有機溶媒の重量比は任意にとり得るが、好ましくは0.1以上5.0以下であり、更に好ましくは0.3以上3.0以下、最も好ましくは0.5以上2.5以下である。また、高沸点有機溶媒を全く使用しないで用いることも可能である。
本発明のカラー感光材料において、上記シアンカプラーと共に用いることの出来る高沸点有機溶媒のうち、高発色性、色再現性、光堅牢性の観点から以下に述べる一般式〔E〕で表わされる化合物を好ましく用いることが出来る。
Figure 0004139845
一般式〔E〕において、R21、R22及びR23はそれぞれ非環状アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表し、l,m,及びnはそれぞれ1又は0を表す。
この一般式[E〕で表わされる高沸点有機溶媒について詳しく説明する。一般式〔E〕におけるR21、R22およびR23が非環状アルキル基である場合、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよく、また、鎖上に不飽和結合を有していても置換基を有していてもよい。置換基の例としてはハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、エポキシ基等が挙げられる。もちろんこれらに限られるものではなく、一般式〔E〕からR21を除いた形で表される燐酸、亜燐酸、次亜燐酸エステル残基、ホスフィンオキシド残基等もこれに含まれる。
21、R22およびR23がシクロアルキル基またはシクロアルキル基を含む基である場合、シクロアルキル基は3〜8員の環で環内に不飽和結合を含んでいてもよく、また置換基や架橋基を有していてもよい。置換基の例としてはハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アシル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、エポキシ基等が挙げられる。また、架橋基としては、メチレン、エチレン、イソプロピリデン等が挙げられる。
21、R22およびR23がアリール基またはアリール基を含む基である場合、アリール基はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基等の置換基で置換されていてもよい。
次に本発明において好ましい高沸点有機溶媒について述べる。一般式〔E〕において、R21、R22よびR23はそれぞれ総炭素原子数(以下C数と略す)1〜24(より好ましくはC数4〜18)の非環状アルキル基、C数5〜24(より好ましくはC数6〜18)のシクロアルキル基またはC数6〜24(より好ましくは6〜18)のアリール基である。置換または無置換の非環状アルキル基の具体例としては、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、3,3,5−トリメチルヘキシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基、ベンジル基、オレイル基、2−クロロエチル基、2,3−ジクロロプロピル基、2−ブトキシエチル基、2−フェノキシエチル基等が挙げられる。シクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、2−シクロヘキセニル基等が挙げられる。また、アリール基の具体例としてはフェニル基、クレジル基、p−ノニルフェニル基、キシリル基、クメニル基、p−メトキシフェニル基、p−メトキシカルボニルフェニル基、p−イソプロピルフェニル基、m−イソプロピルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、p,o−ジイソプロピルフェニル基等が挙げられる。
特に、一般式〔E〕で表される高沸点有機溶媒は、R21、R22、R23が置換又は無置換のアリール基であるものが好ましい。その中でも、R21、R22、R23がアルキル基で置換されたアリール基であるものが最も好ましい。
一般式〔E〕で表される高沸点有機溶媒の、l,mおよびnについては、好ましくは全てが1又はそのうち少なくとも一つが0である場合である。特に好ましくはl,m,nの全てが1の場合である。ここで言う高沸点有機溶媒は、常圧における沸点が約150℃以上で、好ましくは170℃以上のものである。また、室温における形状が液状のものに限られたものではなく、低融点の結晶、アモルファス状の固体、ペースト状のものなどいずれの形状であってもかまわない。室温における形状が結晶である場合には、好ましくは融点が100℃以下であり、より好ましくは80℃以下である。これらの高沸点有機溶媒は単独で使用してもよいし、2種以上の高沸点有機溶媒を混合して使用してもよい。2種以上の高沸点有機溶媒を混合して使用する場合には、そのうち少なくとも1種が一般式〔E〕の高沸点有機溶媒であれば他はいずれの高沸点有機溶媒であってもかまわない。混合して使用する有機溶媒の種類としては、例えば、フタル酸、安息香酸など芳香族カルボン酸のエステル類、コハク酸、アジピン酸など脂肪族カルボン酸のエステル類、アミド系の化合物類、エポキシ系の化合物類、アニリン系の化合物類、フェノール性の化合物類などが挙げられる。一般式〔E〕の高沸点有機溶媒が結晶状であって、かつその融点が80℃以上である場合には、2種以上の高沸点有機溶媒を混合して使用する事が望ましい。一般式〔E〕の高沸点有機溶媒をその他の高沸点有機溶媒と混合して用いる場合の混合比率としては、前者がリン酸エステルであるときは25重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましい。また前者がホスホン酸エステル、ホスフィン酸エステルまたはホスフィンオキシドであるときは10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。
以下に一般式〔E〕で表される高沸点有機溶媒の具体例を挙げるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 0004139845
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これらの化合物のうち、特にSS−4、SS−30、SS−31のものが好ましい。
また、本発明において、高発色性、光堅牢性改良の観点から一般式〔F]で表わされる化合物を好ましく併用することができる。
一般式〔F〕
Figure 0004139845
一般式〔F〕においてLは単結合またはアリーレン基を表わす。Ra1、Ra2およびRa3は同一でも異なっていてもよく、それぞれアルキル基、アルケニル基、アリール基またはヘテロ環基を表わす。Ra1はLが単結合の場合、さらにラジカル(・)を表わす。Ra3はさらに水素原子を表わす。Ra1とL、Ra2とL、Ra3とL、Ra1とRa2、Ra1とRa3およびRa2とRa3は互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。
一般式〔F〕で表わされる化合物を詳細に説明する。
Lは単結合またはアリーレン基(例えばフェニレン、ナフチレン)を表わす。Ra1、Ra2およびRa3は同一でも異なっていてもよく、それぞれアルキル基(直鎖、分岐または環状のアルキル基で、例えばメチル、エチル、イソプロセル、t−ブチル、シクロヘキシル、オクチル、sec−オクチル、t−オクチル、デシル、ドデシル、i−トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル)、アルケニル基(直鎖、分岐または環状のアルケニル基で、例えばビニル、アリル、シクロヘキセニル、オレイル)、アリール基(例えばフェニル、ナフチル)またはヘテロ環基(環構成原子として、N、O、S、Pの少なくとも一つを含む5〜7員環状のヘテロ環基で、例えばチエニル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、インドリル、クロマニル、ピペリジニル)を表わす。Ra1はLが単結合の場合、さらにラジカル(・)を表わす。Ra3はさらに水素原子を表わす。Ra1とL、Ra2とL、Ra3とL、Ra1とRa2、Ra1とRa3およびRa2とRa3は互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。
一般式〔F〕における各基はさらに置換基で置換されていてもよく、これらの置換基としては例えばアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルケニルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルケノキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルケノキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基、スルホニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、ホスホリルオキシ基およびシリルオキシ基などが挙げられる。
一般式〔F〕においてLは単結合またはフェニレン基が好ましく、さらに好ましくは単結合のものである。Ra1、Ra2およびRa3はいずれもがアルキル基またアルケニル基であるものが好ましい。また、Ra1、Ra2、Ra3、Lの炭素数の総和が10以上のものが好ましく、15以上だと更に好ましい。
一般式〔F〕において更に好ましいものは下記の一般式〔A−I〕で表わすことができる。
Figure 0004139845
一般式〔A−I〕においてRa1は一般式〔F〕と同じである。Za1はNと結合する2つの原子がいずれも炭素原子である2価の基で、かつNとともに5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。La1は単結合またはフェニレン基を表わす。
一般式〔A−I〕で表わされる化合物のうち、最も好ましくは下記一般式〔A−II〕または〔A−III〕で表わすことができる。
Figure 0004139845
一般式〔A−II〕、〔A−III〕においてRa1は一般式〔VI〕と同じである。Ra4はアルキル基、アルケニル基またはラジカル(・)を表わし、Ra5は置換基を表わす。nは0、1〜4の整数を表わす。Za2は6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。Za1は一般式〔A−I〕と同じである。
一般式〔A−II〕においてはZa2は、ピペリジン環を形成するのに必要な基である場合が好ましい。一般式〔A−III〕においてはRa1がアルキル基またはアルケニル基であるもの、さらにはRa1とNZa1から成る環が互いにパラ位にあるものが好ましい。
以下に本発明で使用しうる一般式〔F〕によって示される化合物の具体例を示すが、これによってその化合物の範囲が制限されるものではない。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
これら画像堅牢性改良に効果を有する一般式〔F〕で表わされる化合物は、一般式(A)のシアンカプラーに対する添加量として、0〜500モル%が好ましく、更に好ましくは2〜300モル%、最も好ましくは5〜200モル%である。これらの化合物はそれぞれ単独で用いてもいくつかを併用しても良く、このシアンカプラーと同一ハロゲン化銀乳剤層に添加しても、隣接する層や他の層に添加して用いてもよい。
本発明で使用しうる一般式〔F〕で表わされる化合物は、例えば特開平1−132562号、特開平1−113368号、米国特許第4,921,962号、同4,639,415号、特公平6−75175号に記載の方法に準じて容易に合成することができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、カラーネガフィルム、カラーポジフィルム、カラー反転フィルム、カラー反転印画紙、カラー印画紙等に用いられるが、中でもカラー印画紙として用いるのが好ましい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、その他従来公知の写真用素材や添加剤を使用できる。
例えば写真用支持体としては、透過型支持体や反射型支持体を用いることができる。透過型支持体としては、セルロースナイトレートフィルムやポリエチレンテレフタレートなどの透過フィルム、更には2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)とエチレングリコール(EG)とのポリエステルやNDCAとテレフタル酸とEGとのポリエステル等に磁性層などの情報記録層を設けたものが好ましく用いられる。反射型支持体としては特に複数のポリエチレン層やポリエステル層でラミネートされ、このような耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも一層に酸化チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が好ましい。
更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は感材の親水性コロイド層中に分散してもよい。蛍光増白剤として、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、ピラゾリン系が用いる事ができる。更に好ましくは、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。使用量は、特に限定されないが、好ましくは1〜100mg/m2である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは樹脂に対して0.0005〜3重量%であり、更に好ましくは0.001〜0.5重量%である。
反射型支持体としては、透過型支持体、または上記のような反射型支持体上に、白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗設したものでもよい。
また、反射型支持体は、鏡面反射性または第2種拡散反射性の金属表面をもつ支持体であってもよい。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤としては、迅速処理性の観点から、塩化銀含有率が95モル%以上の塩化銀または塩臭化銀乳剤が好ましく、更には塩化銀含有率が98モル%以上のハロゲン化銀乳剤が好ましい。このようなハロゲン化銀乳剤の中でも、塩化銀粒子の表面に臭化銀局在相を有するものが、高感度が得られ、しかも写真性能の安定化が図れることから特に好ましい。
前記の反射型支持体はハロゲン化銀乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中にドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保存安定剤またはカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエローカプラーおよびその乳化分散法、色像保存性改良剤(ステイン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン種、感材の層構成や感材の被膜pHなどについては、表1〜2の特許に記載のものが本発明に好ましく適用できる。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
本発明において併用されたシアン、マゼンタおよびイエローカプラーとしては、その他、特開昭62−215272号の第91頁右上欄4行目〜121頁左上欄6行目、特開平2−33144号の第3頁右上欄14行目〜18頁左上欄末行目と第30頁右上欄6行目〜35頁右下欄11行目やEP0355、660A2号の第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末行目、45頁29行目〜31行目、47頁23行目〜63頁50行目に記載のカプラーも有用である。
本発明に用いうる防菌・防黴剤としては特開昭63−271247号に記載のものが有用である。感光材料を構成する写真層に用いられる親水性コロイドとしては、ゼラチンが好ましく、特に鉄、銅、亜鉛、マンガン等の不純物として含有される重金属は、好ましくは5ppm以下、更に好ましくは3ppm以下である。
本発明の感光材料は、通常のネガプリンターを用いたプリントシステムに使用される以外に、陰極線(CRT)を用いた走査露光方式にも適している。
陰極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も容易である。
画像露光に用いる陰極線管には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられる。例えば赤色発光体、緑色発光体、青色発光体のいずれか1種、あるいは2種以上が混合されて用いられる。スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体も用いられる。特に、これらの発光体を混合して白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。
感光材料が異なる分光感度分布を有する複数の感光性層を持ち、陰極線管も複数のスペクトル領域の発光を示す蛍光体を有する場合には、複数の色を一度に露光、即ち陰極線管に複数の色の画像信号を入力して管面から発光させてもよい。各色ごとの画像信号を順次入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカットするフィルムを通して露光する方法(面順次露光)を採っても良く、一般には、面順次露光の方が、高解像度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のためには好ましい。
本発明の感光材料は、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式に好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価なものにするために半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特にコンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用することが好ましい。
このような走査露光光源を使用する場合、本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査露光用光源の波長により任意に設定することができる。半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られるSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持たせることが可能である。
このような走査露光における露光時間は、画素密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光時間としては10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。
本発明に適用できる好ましい走査露光方式については、前記の表に掲示した特許に詳しく記載されている。
また本発明の感光材料を処理するには、特開平2−207250号の第26頁右下欄1行目〜34頁右上欄9行目、及び特開平4−97355号の第5頁左上欄17行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理素材や処理方法が好ましく適用できる。また、この現像液に使用する保恒剤としては、前記の表に掲示した特許に記載の化合物が好ましく用いられる。
本発明の感光材料を露光後、現像する方式としては、従来のアルカリ剤と現像主薬を含む現像液で現像する方法、現像主薬を感光材料に内蔵し現像主薬を含まないアルカリ液などのアクチベーター液で現像する方法などの湿式方式のほか、処理液を用いない熱現像方式などを用いることができる。特に、アクチベーター方法は、現像主薬を処理液に含まないため、処理液の管理や取扱いが容易であり、また廃液処理時の負荷が少なく環境保全上の点からも好ましい方法である。
アクチベーター方法において、感光材料中に内蔵される現像主薬またはその前駆体としては、例えば、特願平7−63572号、同7−334190号、同7−334192号、同7−334197号、同7−344396号に記載されたヒドラジン型化合物が好ましい。
また、感光材料の塗布銀量を低減し、過酸化水素を用いた画像増幅処理(補力処理)する現像方法も好ましく用いられる。特に、この方法をアクチベーター方法に用いることは好ましい。具体的には、特願平7−63587号、同7−334202号に記載された過酸化水素を含むアクチベーター液を用いた画像形成方法が好ましく用いられる。
アクチベーター方法において、アクチベーター液で処理後、通常脱銀処理されるが、低銀量の感光材料を用いた画像増幅処理方法では、脱銀処理を省略し、水洗または安定化処理といった簡易な方法を行うことができる。また、感光材料から画像情報をスキャナー等で読み取る方式では、撮影用感光材料などの様に高銀量の感光材料を用いた場合でも、脱銀処理を不要とする処理形態を採用することができる。
本発明で用いられるアクチベーター液、脱銀液(漂白/定着液)、水洗および安定化液の処理素材や処理方法は公知のものを用いることができる。好ましくは、リサーチ・ディスクロージャー Item 36544(1994年9月)第536頁〜第541頁、特願平7−63572号に記載されたものを用いることができる。
次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、実施例は何ら本発明と制限するためのものではない。
実施例1
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設け、更に、種々の写真構成層を塗布して、以下に示す層構成の多層カラー印画紙(101)を作製した。
塗布液は下記のようにして調製した。
第五層塗布液調製
一般式(A)のシアンカプラー(Cp−1)10gを、溶媒(Solv−8)30g及び酢酸エチル50mlに溶解し、この溶液を界面活性剤(Cpd−12)1.2gを含む12%ゼラチン水溶液400gに乳化分散させて平均粒子サイズが0.18μmの乳化物Cを調製した。
一方、塩臭化銀乳剤C(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤Cと0.42μmの小サイズ乳剤Cとの1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数はそれぞれ0.09と0.11。各サイズ乳剤とも臭化銀0.8モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた)を調製した。この乳剤には、下記に示す赤感性増感色素G,Hを銀1モル当たり大サイズ乳剤Cに対しては、それぞれ5.0×10-5モル、また、小サイズ乳剤Cに対しては、それぞれ8.0×10-5モル添加した。更に、添加剤Xをハロゲン化銀1モル当たり、2.6×10-3モル添加した。この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤を添加して最適に行われた。
前記の乳化分散物Cとこの塩臭化銀乳剤Cとを混合溶解し、以下に示す組成となるように第五層塗布液を調製した。乳剤塗布量は銀量換算塗布量を示す。
第一層から第七層用の塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。これらの塗布液は調製後15分で塗布した。各層のゼラチン硬膜剤としては1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
また、各層に防腐剤AS−1、AS−2、AS−3及びAS−4をそれぞれ全量が15.0mg/m2、6.0mg/m2、5.0mg/m2及び10.0mg/m2となるように添加した。
Figure 0004139845
各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色素をそれぞれ用いた。
青感性乳剤層
Figure 0004139845
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、それぞれ1.4×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては、それぞれ1.7×10-4モル添加した。)
緑感性乳剤層
Figure 0004139845
(増感色素Dをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、3.0×10-4モル、また小サイス乳剤に対しては3.6×10-4モル、また、増感色素Eをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては4.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対しては7.0×10-5モル、また、増感色素Fをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、2.0×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては2.8×10-4モル添加した。)
赤感性乳剤層
Figure 0004139845
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、それぞれ5.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対しては、それぞれ8.0×10-5モル添加した。
更に、下記の添加剤Xを赤感性乳剤層にハロゲン化銀1モル当たり、2.6×10-3モル添加した。
Figure 0004139845
また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層及び赤感性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカブトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり3.3×10-4モル、1.0×10-3モル及び5.9×10-4モル添加した。
更に、第二層、第四層、第六層及び第七層にもそれぞれ0.2mg/m2、0.2mg/m2、0.6mg/m2、0.1mg/m2となるよう添加した。
また、青感性乳剤層と緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加した。
またイラジエーション防止水溶性染料として、下記に示す化合物を第二、第四、および第六層に分割して添加した。
Figure 0004139845
(層構成)
以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g/m2)を表わす。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表わす。
支持体
ポリエチレンラミネート紙
〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(Ti02含有率15重量%)と青味染料(群青)を含む〕
第一層(青感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88μmの大サイズ乳剤Aと0.70μmの小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数をそれぞれ0.08と0.10。各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.26
ゼラチン 1.4
イエローカプラー(ExY) 0.64
色像安定剤(Cpd−1) 0.078
色像安定剤(Cpd−2) 0.038
色像安定剤(Cpd−3) 0.085
色像安定剤(Cpd−5) 0.020
色像安定剤(Cpd−9) 0.0050
溶媒(Solv−1) 0.11
溶媒(Solv−6) 0.11
第二層(混色防止層)
ゼラチン 1.0
混色防上剤(Cpd−4) 0.11
溶媒(Solv−1) 0.065
溶媒(Solv−2) 0.22
溶媒(Solv−3) 0.080
溶媒(Solv−7) 0.010
紫外線吸収剤(UV−B) 0.070
第三層(緑感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤Bと0.39μmの小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数をそれぞれ0.10と0.08。各サイズ乳剤とも臭化銀0.7モル%を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.11
ゼラチン 1.3
マゼンタカプラー(ExM) 0.13
紫外線吸収剤(UV−A) 0.12
色像安定剤(Cpd−2) 0.010
色像安定剤(Cpd−5) 0.020
色像安定剤(Cpd−6) 0.010
色像安定剤(Cpd−7) 0.080
色像安定剤(Cpd−8) 0.030
色像安定剤(Cpd−10) 0.0020
溶媒(Solv−3) 0.15
溶媒(Solv−4) 0.22
溶媒(Solv−5) 0.11
第四層(混色防止層)
ゼラチン 1.0
混色防止剤(Cpd−4) 0.11
溶媒(Solv−1) 0.065
溶媒(Solv−2) 0.22
溶媒(Solv−3) 0.080
溶媒(Solv−7) 0.010
紫外線吸収剤(UV−B) 0.070
第五層(赤感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤と、0.42μmの小サイズ乳剤との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数は、それぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤とも臭化銀0.8モル%を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.086
界面活性剤(Cpd−12) 0.006
ゼラチン 0.99
一般式(I)のシアンカプラー(例示化合物Cp−1)
0.15
溶媒(Solv−8) 0.45
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.63
紫外線吸収剤(UV−C) 0.35
色像安定剤(Cpd−7) 0.050
溶媒(Solv−9) 0.050
第七層(保護層)
酸処理ゼラチン 1.0
ポリビニルアルコールのアクリル変性
共重合体(変性度17%) 0.043
流動パラフィン 0.018
界面活性剤(Cpd−11) 0.026
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
Figure 0004139845
以上のように作製した感光材料101に対して、下記表3に示すように第五層の組成を変更した以外は全く同様にして、感光材料121〜139を作製した。これらの変更に際しては一般式(A)のカプラーは等モルで変更した。また、これらの試料を作製する際に調製したカプラー含有親油性微粒子の平均粒子サイズは、全て0.17〜0.19μmの範囲にあった。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
表中の比較化合物a、b、cは以下の通りである。
Figure 0004139845
まず、感光材料104(感光材料101に対し、第五層に1−(p−ヘキサデシルオキシフェニル)−4−メチル−3−ピラゾリドンをCp−1に対して30モル%添加した感光材料)を塗布銀量の約30%が現像されるような像様露光後、ペーパー処理機を用いて、下記処理工程にてカラー現像液がタンク容量の2倍量補充されるまで連続処理を行った。
Figure 0004139845
各処理液の組成は以下の通りである。
Figure 0004139845
Figure 0004139845
次に、各試料に感光計(富士写真フイルム株式会社製、FWH型、光源の色温度3200°K)を用いて、センシトメトリー用三色分解光学ウエッジで階調露光を与えた。この時の露光は0.1秒の露光時間で250CMSの露光量になるように行った。
これら試料を用い以下の評価を行った。
評価1(発色性:Dmax)
露光済みの試料はペーパー処理機を用いて、前記のランニング液で処理を行った。処理後各試料のシアン発色部(赤色露光部)に対しX−Rite 350濃測計(The X−Rite Company製)を用いてシアンの最大発色濃度(Dmax)を測定した。
評価2(処理時シアン混色)
処理後各試料のマゼンタ発色部(緑色露光部)の濃度が2.0を与える部分のシアン濃度を評価1と同様の測定機を用いて測定した。
評価3(処理時シアンステイン)
前に示した漂白定着液に含まれる亜硫酸アンモニウムを40gから4.0gに変更し、pHを4.8から8.0に変更した処理時のシアンステイン用漂白定着液を用いて処理を行った各試料のDmin部分のシアン濃度と、前述の漂白定着液を用いて処理を行ったときの各試料のDmin部分のシアン濃度との差を取り、その差を処理時のシアンステインとした。
評価4(色再現性)
評価1の処理工程で処理したシアン発色部の反射吸収スペクトルを測定した。吸収スペクトルのシアン領域の主吸収帯の短波端に存在する会合バンドが著しく大きく、色相が劣っているものを×、短波端に存在する会合バンドの程度が程よく色再現上有利であるものを○とした。
評価5(光堅牢性)
評価1の処理工程で処理した試料を、10万ルックスのキセノン光照射器を用いて14日間光照射した。照射時には、熱線カットフィルターと370nmでの光透過率が50%である紫外線カットフィルターを用いた。光照射前のシアン濃度が0.5の点の光照射後のシアン濃度残存率(%)を求め光堅牢性を評価した。評価結果も表3に示した。
表3に示された結果から明らかなように、一般式(A)で表されるカプラーから生成するシアン画像は、高い濃度と、優れた色再現性を有している。
また、一般式(A)で表されるカプラーは、処理時のシアン混色、シアンステインが高く、光堅牢性が不十分であるが、本発明のフェニドン化合物を併用した場合はシアン混色、シアンステイン、光堅牢性共に改良されていることがわかる。
一方、比較用化合物a、b、cを併用しても、シアンステイン、シアン混色、光堅牢性の改良効果は不十分であることがわかる。
実施例2
実施例1の試料101において第五層の組成を以下の表4の様に変更した以外は同じ試料201〜211、213、216を作製し、以下実施例1と同様にして露光、現像処理および各種の評価を行った。なお、光堅牢性の評価においては、初濃度2.0(Do:2.0)のデータを記載した。
Figure 0004139845
表4によれば、一般式(A)のシアンカプラーと本発明のフェニドン化合物を併用し、かつ〔F〕で表わされる化合物を用いることで本発明の効果がより一層有効に発揮されることが分かる。
実施例3
実施例1の試料101に対して以下の点を変更した試料301を作製した。
(層構成)
以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g/m2)を表わす。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表わす。
支持体
ポリエチレンラミネート紙
〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(Ti02含有率 20重量%)と青味染料(群青)を含む〕
第一層(青感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.89μmの大サイズ乳剤Aと0.71μmの小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数をそれぞれ0.08と0.10。各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.25
ゼラチン 1.4
イエローカプラー(ExY) 0.62
色像安定剤(Cpd−1) 0.040
色像安定剤(Cpd−2) 0.032
色像安定剤(Cpd−3) 0.086
色像安定剤(Cpd−5) 0.015
色像安定剤(Cpd−13) 0.035
溶媒(Solv−3) 0.14
溶媒(Solv−6) 0.070
第二層(混色防止層)
ゼラチン 1.1
混色防止剤(Cpd−4) 0.11
色像安定剤(Cpd−7) 0.17
溶媒(Solv−1) 0.070
溶媒(Solv−2) 0.28
溶媒(Solv−7) 0.011
第三層(緑感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.56μmの大サイズ乳剤Bと0.39μmの小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数をそれぞれ0.10と0.08。各サイズ乳剤とも臭化銀0.7モル%を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.12
ゼラチン 1.3
マゼンタカプラー(ExM) 0.14
紫外線吸収剤(UV−E) 0.13
色像安定剤(Cpd−2) 0.011
色像安定剤(Cpd−5) 0.011
色像安定剤(Cpd−6) 0.010
色像安定剤(Cpd−7) 0.080
色像安定剤(Cpd−8) 0.028
色像安定剤(Cpd−10) 0.0022
溶媒(Solv−4) 0.20
溶媒(Solv−5) 0.10
溶媒(Solv−8) 0.20
第四層(混色防上層)
ゼラチン 1.1
混色防止剤(Cpd−4) 0.11
色像安定剤(Cpd−7) 0.17
溶媒(Solv−1) 0.070
溶媒(Solv−2) 0.28
溶媒(Solv−7) 0.011
第五層(赤感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.57μmの大サイズ乳剤と、0.42μmの小サイズ乳剤との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数は、それぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤とも臭化銀0.7モル%を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.10
ゼラチン 0.91
シアンカプラー(例示化合物1) 0.15
溶媒(Solv−8) 0.38
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.75
紫外線吸収剤(UV−F) 0.33
溶媒(Solv−10) 0.18
第七層(保護層)
酸処理ゼラチン 1.0
ポリビニルアルコールのアクリル変性
共重合体(変性度17%) 0.043
流動パラフィン 0.018
界面活性剤(Cpd−11) 0.026
Figure 0004139845
Figure 0004139845
また、イラジエーション防止水溶性染料として、下記に示す化合物を第二層、第四層、及び第六層に分割して添加した。
Figure 0004139845
試料301に対して第五層のカプラーを含む油溶性分の組成を実施例2の試料202〜211、213、216と同一なる様に変更した以外は試料301と全く同様の試料302〜311、313、316を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果、本発明に従えば発色性、処理安定性、色再現性及び光堅牢性に優れた感光材料が得られることが分かった。
実施例
実施例1の試料101に対して以下の点を変更した試料401を作製した。
層の溶媒(Solv-8)0.45の変わりに
Figure 0004139845
Figure 0004139845
同様の変更を行って、試料121〜139に対応する試料421439を作製し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、光堅牢性が更に高く、シアンステインおよび処理時のシアン混色が更に低くなることがわかった。
以上詳細に説明したように、特定のフェニドン化合物を使用する本発明によって、発色性、色再現性に優れ、シアン混色とシアンステインが低く、しかも堅牢性も高いハロゲン化銀カラー写真感光材料が得られる。
なお、α−アルキルアクリル酸エステルの合成法は、安価な原料から、短工程、短時間、高収率で合成が可能である。本願に記載した合成法で合成したα−アルキルアクリル酸エステルは高純度であるので、単離精製をしなくてもヒドラジンと反応し高収率でフェニドン化合物を合成できる。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。
本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料は、色再現性、堅牢性など品質に優れ、カラーフィルム、カラー印画紙などとして利用される。また、本発明のフェニドン化合物及びその中間体の製造法は、上記の高品質のハロゲン化銀カラー写真感光材料の製造に用いられるフェニドン化合物を工業的に、低コストで製造する方法として好適である。

Claims (3)

  1. 支持体上の写真構成層のいずれかに少なくとも一種の下記一般式(IX)で表わされる化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
    Figure 0004139845
    式(IX)中、RC2は炭素数10〜30のアルキル基、炭素数10〜30のアルケニル基を表わし、R14、R15は、各々独立に同じでも異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基を表わす。
  2. ハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体上の写真構成層のいずれかに含有させる下記一般式(IX)で表わされる化合物の使用。
    Figure 0004139845
    式(IX)中、RC2は炭素数10〜30のアルキル基、炭素数10〜30のアルケニル基を表わし、R14、R15は、各々独立に同じでも異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基を表わす。
  3. 下記一般式(IXa)で表わされる化合物。
    Figure 0004139845
    C2'は炭素数10〜30のアルキル基を表わし、R14、R15は各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基を表わす。
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