JPH11246785A - フエニドン化合物およびそれを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents
フエニドン化合物およびそれを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料Info
- Publication number
- JPH11246785A JPH11246785A JP10049809A JP4980998A JPH11246785A JP H11246785 A JPH11246785 A JP H11246785A JP 10049809 A JP10049809 A JP 10049809A JP 4980998 A JP4980998 A JP 4980998A JP H11246785 A JPH11246785 A JP H11246785A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- color
- compound
- carbon atoms
- coupler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ハロゲン化銀カラー感光材料の発色性、色再現
性、生保存性、ステイン、処理混色を改良する。シアン
発色画像の堅牢性を高める。 【解決手段】一般式(I)の化合物およびそれを含有す
るハロゲン化銀感光材料。更に一般式(II) のシアンカ
プラーと一般式(I)の化合物を含有したハロゲン化銀
感光材料。 (式(I)中、Lはアルキレン基、R1はアルキル基ま
たはアリール基。R2、R3は水素原子、アルキル基ま
たはアリール基。また、式(II)中、Za、Zbの一方
は、−N=、他方は−C(Rc)=。RaRbは、ハメ
ットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引基
で、両者のσp値の和は0.65以上。Rcは水素原。
Xは水素原子、または芳香族第一級アミンカラー現像主
薬の酸化体とのカップリング反応において離脱しうる
基。Ra、Rb、Rcまたは、Xの基が2価の基にな
り、2量体以上の多量体や高分子鎖と結合して重合体を
形成しても良い。)
性、生保存性、ステイン、処理混色を改良する。シアン
発色画像の堅牢性を高める。 【解決手段】一般式(I)の化合物およびそれを含有す
るハロゲン化銀感光材料。更に一般式(II) のシアンカ
プラーと一般式(I)の化合物を含有したハロゲン化銀
感光材料。 (式(I)中、Lはアルキレン基、R1はアルキル基ま
たはアリール基。R2、R3は水素原子、アルキル基ま
たはアリール基。また、式(II)中、Za、Zbの一方
は、−N=、他方は−C(Rc)=。RaRbは、ハメ
ットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引基
で、両者のσp値の和は0.65以上。Rcは水素原。
Xは水素原子、または芳香族第一級アミンカラー現像主
薬の酸化体とのカップリング反応において離脱しうる
基。Ra、Rb、Rcまたは、Xの基が2価の基にな
り、2量体以上の多量体や高分子鎖と結合して重合体を
形成しても良い。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の構造のフェ
ニドン化合物を用いて色再現性、各種ステイン、処理混
色を改良したハロゲン化銀感光材料に関するものであ
る。又、このような写真的効果を発現する新しいフェニ
ドン化合物に関するものである。
ニドン化合物を用いて色再現性、各種ステイン、処理混
色を改良したハロゲン化銀感光材料に関するものであ
る。又、このような写真的効果を発現する新しいフェニ
ドン化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
て、露光されたハロゲン化銀を酸化剤として、酸化され
た芳香族第一級アミン系カラー現像主薬とカプラーが反
応して、インドフェノール、インドアニリン、インダミ
ン、アゾメチン、フェノキサジン、フェナジン等の色素
ができ、画像が形成されることはよく知られている。こ
の写真方式においては、減色法が用いられており、イエ
ロー、マゼンタ、シアン色素によって色画像が形成され
る。このとき減色法の3原色に発色するカプラーは、各
々その補色の光に感光するように分光増感されたハロゲ
ン化乳剤と共に乳化分散され、それらが重層塗布され
て、フルカラー写真を構成している。しかし現像時に発
生したカラー現像主薬酸化体が発生した層で消費されず
に拡散し、他の層でカプラーと反応すると不必要な吸収
による色のにごりが生ずる。このいわゆる処理混色を低
減するために、乳剤層間にカラー現像主薬酸化体を反応
により失活させる化合物、いわゆる混色防止剤を使用す
ることが一般的である。混色防止剤としては、ハイドロ
キノン類、アシルヒドラジン類、フェニドン類といった
還元剤が用いられるが、その効果は十分でなく更なる改
良が望まれていた。また、乳剤層中にカプラーよりカラ
ー現像主薬酸化体との反応性が高い化合物を添加する方
法も処理混色の低減には有効である。この場合にも還元
剤としてフェニドン類が用いられる。又、未発色カプラ
ーと膜に残存するカラー現像主薬が経時で反応し発色す
るステインの低減にもフェニドン類は有効である。しか
し、フェニドン類には、混色防止能が高いもの程、フェ
ニドン類自身の安定性が低いといった問題があり、活性
と保存安定性の両立が望まれていた。
て、露光されたハロゲン化銀を酸化剤として、酸化され
た芳香族第一級アミン系カラー現像主薬とカプラーが反
応して、インドフェノール、インドアニリン、インダミ
ン、アゾメチン、フェノキサジン、フェナジン等の色素
ができ、画像が形成されることはよく知られている。こ
の写真方式においては、減色法が用いられており、イエ
ロー、マゼンタ、シアン色素によって色画像が形成され
る。このとき減色法の3原色に発色するカプラーは、各
々その補色の光に感光するように分光増感されたハロゲ
ン化乳剤と共に乳化分散され、それらが重層塗布され
て、フルカラー写真を構成している。しかし現像時に発
生したカラー現像主薬酸化体が発生した層で消費されず
に拡散し、他の層でカプラーと反応すると不必要な吸収
による色のにごりが生ずる。このいわゆる処理混色を低
減するために、乳剤層間にカラー現像主薬酸化体を反応
により失活させる化合物、いわゆる混色防止剤を使用す
ることが一般的である。混色防止剤としては、ハイドロ
キノン類、アシルヒドラジン類、フェニドン類といった
還元剤が用いられるが、その効果は十分でなく更なる改
良が望まれていた。また、乳剤層中にカプラーよりカラ
ー現像主薬酸化体との反応性が高い化合物を添加する方
法も処理混色の低減には有効である。この場合にも還元
剤としてフェニドン類が用いられる。又、未発色カプラ
ーと膜に残存するカラー現像主薬が経時で反応し発色す
るステインの低減にもフェニドン類は有効である。しか
し、フェニドン類には、混色防止能が高いもの程、フェ
ニドン類自身の安定性が低いといった問題があり、活性
と保存安定性の両立が望まれていた。
【0003】一方、シアン色素画像を形成するために
は、従来、フェノール、又はナフトール系カプラーが用
いられている。しかしながら、これらのカプラーから形
成される色素は、イエローからマゼンタの領域において
好ましくない吸収を持っているために、色再現性を悪化
させる問題を有しており、これを解決することが切に望
まれている。この問題を解決する手段として、米国特許
第4,728,598号、同4,873,183号、欧
州特許出願公開第0249453A2号等に記載のヘテ
ロ環化合物が提案されている。しかしこれらのカプラー
は、カップリング活性が低かったり、色素の堅牢性が悪
い等の致命的欠点を有している。これらの問題を克服し
たカプラーとして、米国特許第5,256,526号、
欧州特許第0545300号に記載のピロロトリアゾー
ルカプラーが提案されている。これらのカプラーは、色
相、カップリング活性と言う点で優れている。しかしな
がら生成色素画像の堅牢性は必ずしも充分ではなく、特
に低発色濃度部での光堅牢性が従来のカプラーより劣っ
ており改良が望まれていた。さらに、白地の白色度が経
時後も、より高いことが望まれていた。
は、従来、フェノール、又はナフトール系カプラーが用
いられている。しかしながら、これらのカプラーから形
成される色素は、イエローからマゼンタの領域において
好ましくない吸収を持っているために、色再現性を悪化
させる問題を有しており、これを解決することが切に望
まれている。この問題を解決する手段として、米国特許
第4,728,598号、同4,873,183号、欧
州特許出願公開第0249453A2号等に記載のヘテ
ロ環化合物が提案されている。しかしこれらのカプラー
は、カップリング活性が低かったり、色素の堅牢性が悪
い等の致命的欠点を有している。これらの問題を克服し
たカプラーとして、米国特許第5,256,526号、
欧州特許第0545300号に記載のピロロトリアゾー
ルカプラーが提案されている。これらのカプラーは、色
相、カップリング活性と言う点で優れている。しかしな
がら生成色素画像の堅牢性は必ずしも充分ではなく、特
に低発色濃度部での光堅牢性が従来のカプラーより劣っ
ており改良が望まれていた。さらに、白地の白色度が経
時後も、より高いことが望まれていた。
【0004】また、ピロロトリアゾールカプラーはp−
フェニレンジアミン系カラー現像主薬との反応で生成す
る色素の分子吸光係数が高いため、他層での銀現像の結
果生成した現像主薬酸化体が赤感層に拡散し、赤感層に
おいてシアンカプラーと反応してシアン濃度が上昇す
る、いわゆる処理時の混色が大きい欠点があった。ま
た、ピロロトリアゾールカプラーは生成色素の吸光係数
が高いため、処理時の発色現像工程以降の工程や、処理
後の経時において膜中に残存するカラー現像主薬とカプ
ラーが反応することに起因する処理後のシアンステイン
が高くなるという欠点があった。特開平5−15042
3号に、フェニドン化合物などの含窒素化合物をピロロ
トリアゾールカプラーと併用すると、色再現性、堅牢性
が改良されると記載されている。しかし、この効果は十
分なものではなかった。前述のように、フェニドン化合
物には、感材中の生保存性が劣るという問題があった。
このため長期間感光材料を保管するとフェニドンの量が
減少し、処理時のシアンステインや他のシアンステイン
の抑制が不十分になる欠点があった。
フェニレンジアミン系カラー現像主薬との反応で生成す
る色素の分子吸光係数が高いため、他層での銀現像の結
果生成した現像主薬酸化体が赤感層に拡散し、赤感層に
おいてシアンカプラーと反応してシアン濃度が上昇す
る、いわゆる処理時の混色が大きい欠点があった。ま
た、ピロロトリアゾールカプラーは生成色素の吸光係数
が高いため、処理時の発色現像工程以降の工程や、処理
後の経時において膜中に残存するカラー現像主薬とカプ
ラーが反応することに起因する処理後のシアンステイン
が高くなるという欠点があった。特開平5−15042
3号に、フェニドン化合物などの含窒素化合物をピロロ
トリアゾールカプラーと併用すると、色再現性、堅牢性
が改良されると記載されている。しかし、この効果は十
分なものではなかった。前述のように、フェニドン化合
物には、感材中の生保存性が劣るという問題があった。
このため長期間感光材料を保管するとフェニドンの量が
減少し、処理時のシアンステインや他のシアンステイン
の抑制が不十分になる欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、色再現性に優れ、感光材料の保存安定性が改良され
たハロゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。
本発明の第2の目的は、処理時の混色の低減されたハロ
ゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。本発明
の第3の目的は、ステインの低減されたハロゲン化銀カ
ラー感光材料を提供することにある。本発明の第4の目
的は発色性、堅牢性に優れたハロゲン化銀カラー感光材
料を提供することにある。本発明の第5の目的は、生保
存条件での性能変化が少い感光材料を提供することにあ
る。本発明の第6の目的は、新規なフェニドン化合物を
提供することである。
は、色再現性に優れ、感光材料の保存安定性が改良され
たハロゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。
本発明の第2の目的は、処理時の混色の低減されたハロ
ゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。本発明
の第3の目的は、ステインの低減されたハロゲン化銀カ
ラー感光材料を提供することにある。本発明の第4の目
的は発色性、堅牢性に優れたハロゲン化銀カラー感光材
料を提供することにある。本発明の第5の目的は、生保
存条件での性能変化が少い感光材料を提供することにあ
る。本発明の第6の目的は、新規なフェニドン化合物を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはフェニドン
化合物の構造と、活性や保存性に関して鋭意研究を行っ
た結果、上記の目的は、以下の構成、、により達
成されることを見い出した。 下記一般式(I)で表わされる化合物の少くとも一
種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真
感光材料。
化合物の構造と、活性や保存性に関して鋭意研究を行っ
た結果、上記の目的は、以下の構成、、により達
成されることを見い出した。 下記一般式(I)で表わされる化合物の少くとも一
種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真
感光材料。
【0007】
【化4】
【0008】式中、Lはアルキレン基を表わし、R1 は
アルキル基またはアリール基を表わす。R2 、R3 は各
々独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わ
す。R4 、R5 、R6 、R7 、R8 は各々独立に水素原
子、またはベンゼン環に置換可能な置換基である。 下記一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも
1つと下記一般式(II) で表わされるシアンカプラーの
少なくとも1つを含有することを特徴とするハロゲン化
銀カラー写真感光材料。
アルキル基またはアリール基を表わす。R2 、R3 は各
々独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わ
す。R4 、R5 、R6 、R7 、R8 は各々独立に水素原
子、またはベンゼン環に置換可能な置換基である。 下記一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも
1つと下記一般式(II) で表わされるシアンカプラーの
少なくとも1つを含有することを特徴とするハロゲン化
銀カラー写真感光材料。
【0009】
【化5】
【0010】式(I)のL、R1 、R2 、R3 、R4 、
R5 、R6 、R7 、R8 は前項1のL、R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 と同義である。式
(II) 中、Za 、Zb はそれぞれ−C(Rc ) =また
は、−N=を表す。ただしZa 、Zb のいずれかは、−
N=であり、他方は−C(Rc ) =である。R a および
Rb は、それぞれハメットの置換基定数σp 値が0.2
0以上の電子吸引基を表し、且つRa とRb のσp 値の
和は0.65以上である。Rc は水素原子または置換基
を表す。Xは水素原子、または芳香族第一級アミンカラ
ー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離脱
しうる基を表す。Ra 、Rb 、R c または、Xの基が2
価の基になり、2量体以上の多量体や高分子鎖と結合し
て単重合体もしくは共重合体を形成しても良い。 下記一般式(I−a)の化合物。
R5 、R6 、R7 、R8 は前項1のL、R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 と同義である。式
(II) 中、Za 、Zb はそれぞれ−C(Rc ) =また
は、−N=を表す。ただしZa 、Zb のいずれかは、−
N=であり、他方は−C(Rc ) =である。R a および
Rb は、それぞれハメットの置換基定数σp 値が0.2
0以上の電子吸引基を表し、且つRa とRb のσp 値の
和は0.65以上である。Rc は水素原子または置換基
を表す。Xは水素原子、または芳香族第一級アミンカラ
ー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離脱
しうる基を表す。Ra 、Rb 、R c または、Xの基が2
価の基になり、2量体以上の多量体や高分子鎖と結合し
て単重合体もしくは共重合体を形成しても良い。 下記一般式(I−a)の化合物。
【0011】
【化6】
【0012】式中、L1 は炭素数1〜20の無置換アル
キレン基を表わし、R11は、炭素数1〜20の無置換ア
ルキル基、またはアリール基を表わす。R12、R13は、
各々独立に水素原子、炭素数1〜20の無置換アルキル
基、またはアリール基を表わす。R14、R15、R16、R
17、R18は各々独立に水素原子、炭素数1〜20の無置
換アルキル基、炭素数1〜20の無置換アルコキシ基、
塩素原子、炭素数0〜20のスルファモイル基、または
炭素数1〜20のカルバモイル基を表わす。
キレン基を表わし、R11は、炭素数1〜20の無置換ア
ルキル基、またはアリール基を表わす。R12、R13は、
各々独立に水素原子、炭素数1〜20の無置換アルキル
基、またはアリール基を表わす。R14、R15、R16、R
17、R18は各々独立に水素原子、炭素数1〜20の無置
換アルキル基、炭素数1〜20の無置換アルコキシ基、
塩素原子、炭素数0〜20のスルファモイル基、または
炭素数1〜20のカルバモイル基を表わす。
【0013】
【発明の実施の態様】ここで、本明細書で用いられるハ
メットの置換基定数σp 値について若干説明する。ハメ
ット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換
基の影響を定量的に論ずるために1935年 L.P. Hamm
ett により提唱された経験則であるが、これは今日広く
妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換
基定数にはσp 値とσn 値があり、これらの値は多くの
一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.De
an編、「Lange's Handbook of Chemistry 」第12版、
1979年(Mc Graw-Hill) や「化学の領域」増刊、1
22号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳し
い。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基
定数σp により限定したり、説明したりするが、これは
上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にの
み限定されるという意味ではなく、その値が文献未知で
あってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲
内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでも
ない。本発明の一般式(II)で表される化合物はベンゼ
ン誘導体ではないが、置換基の電子効果を示す尺度とし
て、置換位置に関係なくσp 値を使用する。本発明にお
いては今後、σp 値をこのような意味で使用する。ま
た、本発明でいう「親油性」とは室温下での水に対する
溶解度が10%以下のものである。
メットの置換基定数σp 値について若干説明する。ハメ
ット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換
基の影響を定量的に論ずるために1935年 L.P. Hamm
ett により提唱された経験則であるが、これは今日広く
妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換
基定数にはσp 値とσn 値があり、これらの値は多くの
一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.De
an編、「Lange's Handbook of Chemistry 」第12版、
1979年(Mc Graw-Hill) や「化学の領域」増刊、1
22号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳し
い。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基
定数σp により限定したり、説明したりするが、これは
上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にの
み限定されるという意味ではなく、その値が文献未知で
あってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲
内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでも
ない。本発明の一般式(II)で表される化合物はベンゼ
ン誘導体ではないが、置換基の電子効果を示す尺度とし
て、置換位置に関係なくσp 値を使用する。本発明にお
いては今後、σp 値をこのような意味で使用する。ま
た、本発明でいう「親油性」とは室温下での水に対する
溶解度が10%以下のものである。
【0014】本明細書中、脂肪族とは、直鎖、分岐又は
環状で飽和であっても不飽和であってもよく、例えばア
ルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ま
たはシクロアルケニルを表し、これらはさらに置換基を
有していても良い。また、芳香族とはアリールを表し、
これはさらに置換基を有していても良く、複素環(ヘテ
ロ環)とは環内にヘテロ原子を持つものであり、芳香族
基であるものをも含み、さらに置換基を有してもかまわ
ない。本明細書中の置換基およびこれらの脂肪族、芳香
族及び複素環における有してもよい置換基としては、特
に規定のない限り置換可能な基であればよく、例えば脂
肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アシルオキシ
基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ
基、複素環オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香
族オキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、脂
肪族カルバモイル基、芳香族カルバモイル基、脂肪族ス
ルホニル基、芳香族スルホニル基、脂肪族フルファモイ
ル基、芳香族スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド
基、芳香族スルホンアミド基、脂肪族アミノ基、芳香族
アミノ基、脂肪族スルフイニル基、芳香族スルフイニル
基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、メルカプト基、ヒド
ロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、
ハロゲン原子等を挙げることができる。
環状で飽和であっても不飽和であってもよく、例えばア
ルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ま
たはシクロアルケニルを表し、これらはさらに置換基を
有していても良い。また、芳香族とはアリールを表し、
これはさらに置換基を有していても良く、複素環(ヘテ
ロ環)とは環内にヘテロ原子を持つものであり、芳香族
基であるものをも含み、さらに置換基を有してもかまわ
ない。本明細書中の置換基およびこれらの脂肪族、芳香
族及び複素環における有してもよい置換基としては、特
に規定のない限り置換可能な基であればよく、例えば脂
肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アシルオキシ
基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ
基、複素環オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香
族オキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、脂
肪族カルバモイル基、芳香族カルバモイル基、脂肪族ス
ルホニル基、芳香族スルホニル基、脂肪族フルファモイ
ル基、芳香族スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド
基、芳香族スルホンアミド基、脂肪族アミノ基、芳香族
アミノ基、脂肪族スルフイニル基、芳香族スルフイニル
基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、メルカプト基、ヒド
ロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、
ハロゲン原子等を挙げることができる。
【0015】以下に本発明の一般式(I)で表わされる
化合物について詳しく述べる。式(I)中、Lは置換も
しくは、無置換のアルキレン基(全炭素数は1〜30が
好ましく、無置換アルキレン基(部分)の炭素数は1〜
20が好ましい)を表わす。前記置換アルキレン基の置
換基としては、例えば炭素数1〜20のアルコキシ基、
炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数0〜20の
アミノ基(アルキル基で置換されていてもよい)、炭素
数1〜20のアシルアミノ基、炭素数1〜20のアルキ
ルスルホニルアミノ基、炭素数6〜20のアリールスル
ホニルアミノ基が挙げられる。アルキレン基は、置換さ
れているより無置換の方が好ましい。炭素数は、1〜1
2がより好ましく、1〜3が更に好ましい。とりわけ2
が最も好ましい。Lの具体例としては、メチレン、エチ
レン、1,3−プロピレン、1−メチルエチレン、2−
メチルプロピレン、1,4−ブチレン、1,5−プンチ
レン、1,6−ヘキシレン、1,7−ヘプチレン、1,
8−オクチレン、1,9−ノニレン、1,10−デシレ
ンである。
化合物について詳しく述べる。式(I)中、Lは置換も
しくは、無置換のアルキレン基(全炭素数は1〜30が
好ましく、無置換アルキレン基(部分)の炭素数は1〜
20が好ましい)を表わす。前記置換アルキレン基の置
換基としては、例えば炭素数1〜20のアルコキシ基、
炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数0〜20の
アミノ基(アルキル基で置換されていてもよい)、炭素
数1〜20のアシルアミノ基、炭素数1〜20のアルキ
ルスルホニルアミノ基、炭素数6〜20のアリールスル
ホニルアミノ基が挙げられる。アルキレン基は、置換さ
れているより無置換の方が好ましい。炭素数は、1〜1
2がより好ましく、1〜3が更に好ましい。とりわけ2
が最も好ましい。Lの具体例としては、メチレン、エチ
レン、1,3−プロピレン、1−メチルエチレン、2−
メチルプロピレン、1,4−ブチレン、1,5−プンチ
レン、1,6−ヘキシレン、1,7−ヘプチレン、1,
8−オクチレン、1,9−ノニレン、1,10−デシレ
ンである。
【0016】R1 は、置換もしくは無置換のアルキル基
(好ましくは総炭素数1〜30、無置換部分の炭素数が
1〜20のアルキル基)、置換又は無置換のアリール基
(好ましくは総炭素数が6〜30のアリール基)を表わ
す。R1 が置換アルキル基であるときの置換基は、アリ
ール基(炭素数6〜20、例えば、フェニル、4−t−
ブチルフェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(炭素数1〜
20、例えば2−フリル、2−チエニル、2−ピリジ
ル、モルホリノ)、アミノ基(炭素数2〜20、例えば
ジメチルアミノ)、アルコキシ基(炭素数1〜20、例
えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n−オクチ
ルオキシ)、アリールオキシ基(炭素数6〜20、例え
ばフェノキシ、2−メチルフェノキシ)、アニリノ基
(炭素数6〜20、例えば、N−メチルフェニルアミ
ノ)、スルファモイル基(炭素数1〜20、例えばメタ
ンスルホニルアミノ、ブタンスルホニルアミノ、トルエ
ンスルホニルアミノ)、などが挙げられる。
(好ましくは総炭素数1〜30、無置換部分の炭素数が
1〜20のアルキル基)、置換又は無置換のアリール基
(好ましくは総炭素数が6〜30のアリール基)を表わ
す。R1 が置換アルキル基であるときの置換基は、アリ
ール基(炭素数6〜20、例えば、フェニル、4−t−
ブチルフェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(炭素数1〜
20、例えば2−フリル、2−チエニル、2−ピリジ
ル、モルホリノ)、アミノ基(炭素数2〜20、例えば
ジメチルアミノ)、アルコキシ基(炭素数1〜20、例
えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n−オクチ
ルオキシ)、アリールオキシ基(炭素数6〜20、例え
ばフェノキシ、2−メチルフェノキシ)、アニリノ基
(炭素数6〜20、例えば、N−メチルフェニルアミ
ノ)、スルファモイル基(炭素数1〜20、例えばメタ
ンスルホニルアミノ、ブタンスルホニルアミノ、トルエ
ンスルホニルアミノ)、などが挙げられる。
【0017】R1 が置換アリール基であるときの置換基
は、アルキル基(炭素数1〜20、例えばメチル、エチ
ル、n−ブチル、t−ブチル、t−アミル、1,1−ジ
メチル−3,3−ジメチル−1−ブチル)や、その他に
R1 が置換アルキル基であるときに挙げた置換基が例と
して挙げられる。R1 は、アルキル基であるよりもアリ
ール基である方が好ましい。R1 が置換アリール基であ
るときの置換基は、アルキル基又は、アルコキシ基が好
ましい。
は、アルキル基(炭素数1〜20、例えばメチル、エチ
ル、n−ブチル、t−ブチル、t−アミル、1,1−ジ
メチル−3,3−ジメチル−1−ブチル)や、その他に
R1 が置換アルキル基であるときに挙げた置換基が例と
して挙げられる。R1 は、アルキル基であるよりもアリ
ール基である方が好ましい。R1 が置換アリール基であ
るときの置換基は、アルキル基又は、アルコキシ基が好
ましい。
【0018】R2 、R3 は、各々独立に水素原子、置換
もしくは無置換のアルキル基(好ましくは総炭素数が1
〜30、無置換部分の炭素数が1〜20のアルキル
基)、または置換もしくは無置換のアリール基(好まし
くは総炭素数6〜30のアリール基)を表わす。R2 、
R3 が置換アルキル基であるときの置換基は、R1 が置
換アルキル基であるときの置換基として挙げたものが例
として挙げられる。R2 、R3 がアルキル基であるとき
は、置換されていない方が好ましい。
もしくは無置換のアルキル基(好ましくは総炭素数が1
〜30、無置換部分の炭素数が1〜20のアルキル
基)、または置換もしくは無置換のアリール基(好まし
くは総炭素数6〜30のアリール基)を表わす。R2 、
R3 が置換アルキル基であるときの置換基は、R1 が置
換アルキル基であるときの置換基として挙げたものが例
として挙げられる。R2 、R3 がアルキル基であるとき
は、置換されていない方が好ましい。
【0019】R2 、R3 が置換アリール基であるときの
置換基は、R1 が置換アリール基であるときの置換基と
して挙げたものが例として挙げられる。R2 、R3 がア
リール基であるときは、置換されていない方が好まし
い。R2 、R3 は、水素原子であることが好ましく、更
にはR2 、R3 共に水素原子であることが好ましい。
置換基は、R1 が置換アリール基であるときの置換基と
して挙げたものが例として挙げられる。R2 、R3 がア
リール基であるときは、置換されていない方が好まし
い。R2 、R3 は、水素原子であることが好ましく、更
にはR2 、R3 共に水素原子であることが好ましい。
【0020】R4 、R5 、R6 、R7 、R8 は各々独立
に水素原子又はベンゼン環に置換可能な置換基である。
R4 、R5 、R6 、R7 、R8 が置換基であるときの例
は、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環
基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ
基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ
基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ
環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、
ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基
等を挙げることができる。
に水素原子又はベンゼン環に置換可能な置換基である。
R4 、R5 、R6 、R7 、R8 が置換基であるときの例
は、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環
基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ
基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ
基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ
環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、
ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基
等を挙げることができる。
【0021】R4 、R5 、R6 、R7 、R8 は好ましく
は、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭子、ヨウ素、フッ
素)、アルキル基(炭素数1〜20、例えば、メチル、
エチル、i−プロピル、t−ブチル、t−アミル)、ア
ルコキシ基(炭素数1〜20、例えばメトキシ、エトキ
シ、n−オクチルオキシ、n−ヘキサデシルオキシ、t
−ブトキシ)、アシルアミノ基(炭素数1〜20、例え
ば、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、パルミトイル
アミノ、ステアロイルアミノ)、スルホンアミド基(炭
素数1〜20、例えばメタンスルホニルアミノ、p−ト
ルエンスルホニルアミノ)である。R4 、R5 、R6 、
R7 、R8 は、全て水素原子であるか、いずれか1つが
置換基であることが好ましい。
は、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭子、ヨウ素、フッ
素)、アルキル基(炭素数1〜20、例えば、メチル、
エチル、i−プロピル、t−ブチル、t−アミル)、ア
ルコキシ基(炭素数1〜20、例えばメトキシ、エトキ
シ、n−オクチルオキシ、n−ヘキサデシルオキシ、t
−ブトキシ)、アシルアミノ基(炭素数1〜20、例え
ば、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、パルミトイル
アミノ、ステアロイルアミノ)、スルホンアミド基(炭
素数1〜20、例えばメタンスルホニルアミノ、p−ト
ルエンスルホニルアミノ)である。R4 、R5 、R6 、
R7 、R8 は、全て水素原子であるか、いずれか1つが
置換基であることが好ましい。
【0022】本発明の一般式(I)で表わされる化合物
の具体例を以下に示す。*印は酸素原子との結合位置を
表わす。
の具体例を以下に示す。*印は酸素原子との結合位置を
表わす。
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】本発明の一般式(I)で表わされる化合物
の合成法について説明する。一般式(I)で表わされる
化合物は、以下のルートにより合成することができる。
の合成法について説明する。一般式(I)で表わされる
化合物は、以下のルートにより合成することができる。
【0028】
【化11】
【0029】式中、R1 、L、R2 、R4 、R5 、
R6 、R7 、R8 は、式(I)のR1 、L、R2 、
R4 、R5 、R6 、R7 、R8 と同義である。R21、R
22は、各々独立に炭素数1〜10のアルキル基を表わ
す。その例としては、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−オクチルが挙げられる。R21、R22
は好ましくは、メチル又はエチルである。工程(I)に
ついて説明する。
R6 、R7 、R8 は、式(I)のR1 、L、R2 、
R4 、R5 、R6 、R7 、R8 と同義である。R21、R
22は、各々独立に炭素数1〜10のアルキル基を表わ
す。その例としては、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−オクチルが挙げられる。R21、R22
は好ましくは、メチル又はエチルである。工程(I)に
ついて説明する。
【0030】本反応で用いる塩基は、一般式(A)で表
される化合物の水素原子を引き抜くことができるものな
らば、いずれのものでも使用できる。例えば、ナトリウ
ムヒドリド、カリウムヒドリドなどの金属ヒドリド、ナ
トリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属ア
ルコラート、ナトリウムアミド、リチウムジイソブチル
アミドなどの金属アミドなどである。コストの点から金
属アルコラートを使用することが好ましい。また、あら
かじめ水素原子を引き抜いた一般式(A)の化合物のエ
ノレートを使用してもよい。塩基の当量は、一般式
(A)の化合物に対して0.1から10当量が好まし
く、更に好ましくは1から3当量であり、1から1.3
当量が最も好ましい。本反応は、無溶媒でも溶媒を使用
してもよい。使用する溶媒は、塩基と反応しないものが
好ましく、例えば芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、
キシレン)、アルカン系溶媒(オクタンなど)、エーテ
ル系溶媒(ジブチルエーテル)などがよい。
される化合物の水素原子を引き抜くことができるものな
らば、いずれのものでも使用できる。例えば、ナトリウ
ムヒドリド、カリウムヒドリドなどの金属ヒドリド、ナ
トリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属ア
ルコラート、ナトリウムアミド、リチウムジイソブチル
アミドなどの金属アミドなどである。コストの点から金
属アルコラートを使用することが好ましい。また、あら
かじめ水素原子を引き抜いた一般式(A)の化合物のエ
ノレートを使用してもよい。塩基の当量は、一般式
(A)の化合物に対して0.1から10当量が好まし
く、更に好ましくは1から3当量であり、1から1.3
当量が最も好ましい。本反応は、無溶媒でも溶媒を使用
してもよい。使用する溶媒は、塩基と反応しないものが
好ましく、例えば芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、
キシレン)、アルカン系溶媒(オクタンなど)、エーテ
ル系溶媒(ジブチルエーテル)などがよい。
【0031】本反応は反応の進行と共にアルコールが副
生し、反応速度を低下させる。このため反応を完結させ
るために、アルコールを分離する必要がある。アルコー
ルの分離法としては、常圧、あるいは減圧下で留去する
方法が好ましい。反応温度は、金属アルコラートを塩基
として用いるときは、50℃から200℃が好ましい。
更に好ましくは80℃から150℃である。塩基として
金属アミドを用いるときは、−100℃から0℃が好ま
しい。一般式(A)の化合物の反応液の濃度は、ニート
(無溶媒)から0.001mol/リットルが好ましい。更に好
ましくはニートから0.1mol/リットルである。反応時間
は、10分から24時間が好ましく、更に好ましくは1
時間から6時間である。工程について詳しく説明す
る。本反応は、一般式(B)で表される化合物とホルム
アルデヒドを反応させて化合物(C)を合成する反応で
ある。一般式(B)の化合物1モルに対するホルムアル
デヒドの使用モル数は一般に0.5〜10であり、好ま
しくは0.5〜3であり、より好ましくは1〜1.3で
ある。
生し、反応速度を低下させる。このため反応を完結させ
るために、アルコールを分離する必要がある。アルコー
ルの分離法としては、常圧、あるいは減圧下で留去する
方法が好ましい。反応温度は、金属アルコラートを塩基
として用いるときは、50℃から200℃が好ましい。
更に好ましくは80℃から150℃である。塩基として
金属アミドを用いるときは、−100℃から0℃が好ま
しい。一般式(A)の化合物の反応液の濃度は、ニート
(無溶媒)から0.001mol/リットルが好ましい。更に好
ましくはニートから0.1mol/リットルである。反応時間
は、10分から24時間が好ましく、更に好ましくは1
時間から6時間である。工程について詳しく説明す
る。本反応は、一般式(B)で表される化合物とホルム
アルデヒドを反応させて化合物(C)を合成する反応で
ある。一般式(B)の化合物1モルに対するホルムアル
デヒドの使用モル数は一般に0.5〜10であり、好ま
しくは0.5〜3であり、より好ましくは1〜1.3で
ある。
【0032】本合成の反応は、溶媒を用いても用いなく
てもよいが、反応溶液の攪拌性の観点から溶媒を使用し
た方が好ましい。溶媒としては、一般式(B)で表され
る化合物と反応しない溶媒であればいずれでも使用する
ことができる。例えば、アルコール系溶媒(メタノー
ル、エタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、イ
ソプロパノール、グリコール、グリセリン、MFG、メ
チルセルソルブ)、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸
ブチル、プロピオン酸メチル)、ハロゲン系溶媒(四塩
化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエタ
ン、クロルベンゼン)、アミド系溶媒(ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド)、芳香族系溶媒(ベン
ゼン、トルエン、キシレン)、アルカン系溶媒(ヘキサ
ン、ペンタン、石油エーテル)、エーテル系溶媒(ジエ
チルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン)、アセトニトリル、水などが例として挙げられる。
好ましくは、メタノール、エタノールである。
てもよいが、反応溶液の攪拌性の観点から溶媒を使用し
た方が好ましい。溶媒としては、一般式(B)で表され
る化合物と反応しない溶媒であればいずれでも使用する
ことができる。例えば、アルコール系溶媒(メタノー
ル、エタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、イ
ソプロパノール、グリコール、グリセリン、MFG、メ
チルセルソルブ)、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸
ブチル、プロピオン酸メチル)、ハロゲン系溶媒(四塩
化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエタ
ン、クロルベンゼン)、アミド系溶媒(ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド)、芳香族系溶媒(ベン
ゼン、トルエン、キシレン)、アルカン系溶媒(ヘキサ
ン、ペンタン、石油エーテル)、エーテル系溶媒(ジエ
チルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン)、アセトニトリル、水などが例として挙げられる。
好ましくは、メタノール、エタノールである。
【0033】反応に用いるホルムアルデヒドについて説
明する。ホルムアルデヒドとして、気体状のホルムアル
デヒドを使用してもよく、またパラホルムアルデヒド、
ホルマリン(ホルムアルデヒドの水溶液)、トリオキサ
ンなどをホルムアルデヒド源として使用してもよい。好
ましくは、ホルマリンである。反応に用いる塩基は、一
般式(B)の化合物の水素原子を引き抜きエノレートを
発生させることができる塩基ならいずれでも使用でき
る。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
金属水酸化物、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリド
などの金属ヒドリド、ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート等の金属アルコラート、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソブチルアミドなどの金属アミド、そ
の他有機塩基などが使用できる。また、あらかじめ水素
原子を引き抜いた一般式(B)の化合物のエノレートを
使用してもよい。特に一般式(B)の化合物の合成時エ
ノレートの形で一般式(B)の化合物が得られる場合
は、そのまま使用することが好ましい。塩基の当量は、
一般式(B)の化合物に対して0.1から10当量が好
ましく、更に好ましくは1から3当量であり、1から
1.3当量が最も好ましい。
明する。ホルムアルデヒドとして、気体状のホルムアル
デヒドを使用してもよく、またパラホルムアルデヒド、
ホルマリン(ホルムアルデヒドの水溶液)、トリオキサ
ンなどをホルムアルデヒド源として使用してもよい。好
ましくは、ホルマリンである。反応に用いる塩基は、一
般式(B)の化合物の水素原子を引き抜きエノレートを
発生させることができる塩基ならいずれでも使用でき
る。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
金属水酸化物、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリド
などの金属ヒドリド、ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート等の金属アルコラート、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソブチルアミドなどの金属アミド、そ
の他有機塩基などが使用できる。また、あらかじめ水素
原子を引き抜いた一般式(B)の化合物のエノレートを
使用してもよい。特に一般式(B)の化合物の合成時エ
ノレートの形で一般式(B)の化合物が得られる場合
は、そのまま使用することが好ましい。塩基の当量は、
一般式(B)の化合物に対して0.1から10当量が好
ましく、更に好ましくは1から3当量であり、1から
1.3当量が最も好ましい。
【0034】反応温度は、−20℃から180℃の範囲
を選択できる。好ましくは0℃から100℃であり、更
に好ましくは20℃から60℃である。反応時間は5分
から50時間である。好ましくは20分から3時間であ
る。更に好ましくは30分から2時間である。一般式
(B)の化合物の反応濃度は、ニート(無溶媒)から
0.001mol/リットルまでの範囲を選択できる。好ましく
はニートから0.01mol/リットルである。更に好ましくは
5mol/リットルから0.1mol/リットルである。次に一般式
(I)の化合物の合成法について述べる。
を選択できる。好ましくは0℃から100℃であり、更
に好ましくは20℃から60℃である。反応時間は5分
から50時間である。好ましくは20分から3時間であ
る。更に好ましくは30分から2時間である。一般式
(B)の化合物の反応濃度は、ニート(無溶媒)から
0.001mol/リットルまでの範囲を選択できる。好ましく
はニートから0.01mol/リットルである。更に好ましくは
5mol/リットルから0.1mol/リットルである。次に一般式
(I)の化合物の合成法について述べる。
【0035】本発明の一般式(I)で表されるフェニド
ン類の合成法は、一般式(C)で表される化合物と一般
式(D)で表されるヒドラジン化合物とを塩基条件下縮
合する方法である。一般式(C)の化合物と一般式
(D)の化合物との使用モル比は、好ましくは3:1〜
1:3であり、より好ましくは1:1.3〜1:1であ
る。本反応で用いる塩基としては、金属アルコキシド
(t−ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド)、金属ヒドリド(カリウムヒドリ
ド、ナトリウムヒドリド)、金属アミド(ナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド)が好ましい。塩
基の使用量は0.1から10当量が好ましい。より好ま
しくは1から1.5当量である。本発明に使用するヒド
ラジン化合物がフリーの状態で入手できるときは、その
まま用いることができる。塩として入手できる場合に
は、一旦、フリー化してから用いるか、反応系内でフリ
ー化して用いる。ヒドラジン化合物としてヒドラジンの
塩を使用する場合は、ヒドリジンを遊離させるため更に
一当量の塩基を加えることが好ましい。反応溶媒は、芳
香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン)、アルコ
ール系溶媒(n−ブタノール、n−オクタノール)、ア
ルカン系溶媒(オクタン、石油エーテル)が好ましい。
反応温度は−20℃から180℃が好ましく、より好ま
しくは0℃から140℃であり、更に好ましくは40℃
から100℃である。一般式(VI)の化合物の反応濃度は
ニート(無溶媒)から0.001mol/リットルである。より
好ましくは2mol/リットルから0.01mol/リットルである。生
成したフェニドン類は、塩基性条件下では空気中の酸素
によって酸化分解される。これを避けるため、反応系を
窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性なガスでパージ、
もしくはフローすることが好ましい。また、2,6−ジ
−t−ブチル−4−メチルフェノールのようなラジカル
禁止剤を少量添加してもよい。ラジカル禁止剤の添加量
は、フェニルヒドラジンの0.001mol/リットルから0.
1mol/リットルが好ましい。より好ましくは0.01mol/リッ
トルから0.05mol/リットルである。
ン類の合成法は、一般式(C)で表される化合物と一般
式(D)で表されるヒドラジン化合物とを塩基条件下縮
合する方法である。一般式(C)の化合物と一般式
(D)の化合物との使用モル比は、好ましくは3:1〜
1:3であり、より好ましくは1:1.3〜1:1であ
る。本反応で用いる塩基としては、金属アルコキシド
(t−ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド)、金属ヒドリド(カリウムヒドリ
ド、ナトリウムヒドリド)、金属アミド(ナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド)が好ましい。塩
基の使用量は0.1から10当量が好ましい。より好ま
しくは1から1.5当量である。本発明に使用するヒド
ラジン化合物がフリーの状態で入手できるときは、その
まま用いることができる。塩として入手できる場合に
は、一旦、フリー化してから用いるか、反応系内でフリ
ー化して用いる。ヒドラジン化合物としてヒドラジンの
塩を使用する場合は、ヒドリジンを遊離させるため更に
一当量の塩基を加えることが好ましい。反応溶媒は、芳
香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン)、アルコ
ール系溶媒(n−ブタノール、n−オクタノール)、ア
ルカン系溶媒(オクタン、石油エーテル)が好ましい。
反応温度は−20℃から180℃が好ましく、より好ま
しくは0℃から140℃であり、更に好ましくは40℃
から100℃である。一般式(VI)の化合物の反応濃度は
ニート(無溶媒)から0.001mol/リットルである。より
好ましくは2mol/リットルから0.01mol/リットルである。生
成したフェニドン類は、塩基性条件下では空気中の酸素
によって酸化分解される。これを避けるため、反応系を
窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性なガスでパージ、
もしくはフローすることが好ましい。また、2,6−ジ
−t−ブチル−4−メチルフェノールのようなラジカル
禁止剤を少量添加してもよい。ラジカル禁止剤の添加量
は、フェニルヒドラジンの0.001mol/リットルから0.
1mol/リットルが好ましい。より好ましくは0.01mol/リッ
トルから0.05mol/リットルである。
【0036】又、本発明の一般式(I)で表わされる化
合物は、以下のルートで合成することもできる。
合物は、以下のルートで合成することもできる。
【0037】
【化12】
【0038】式中、L、R1 、R2 、R3 、R4 、
R5 、R6 、R7 、R8 は一般式(I)のL、R1 、R
2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 と同義であ
る。Gは保護基を表わす。Xは、求核置換反応における
脱離基を表わす。Gで表わされる保護基としては、シリ
ル基(トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、
フェニルジメチルシリル)、ベンジル基が例として挙げ
られる。Xは、求核置換反応における脱離基を表わす。
Xとしては、ハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭
素原子、ヨウ素原子)、スルホン酸エステル(トシラー
ト、メシラート、プロシラート)、活性化された酸素原
子などである。活性化された酸素原子は、水酸基に対し
て、脱水縮合剤を作用させて形成する。脱水縮合剤の例
としては、酸無水物、酸クロリド、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド等が挙げられる。
R5 、R6 、R7 、R8 は一般式(I)のL、R1 、R
2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 と同義であ
る。Gは保護基を表わす。Xは、求核置換反応における
脱離基を表わす。Gで表わされる保護基としては、シリ
ル基(トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、
フェニルジメチルシリル)、ベンジル基が例として挙げ
られる。Xは、求核置換反応における脱離基を表わす。
Xとしては、ハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭
素原子、ヨウ素原子)、スルホン酸エステル(トシラー
ト、メシラート、プロシラート)、活性化された酸素原
子などである。活性化された酸素原子は、水酸基に対し
て、脱水縮合剤を作用させて形成する。脱水縮合剤の例
としては、酸無水物、酸クロリド、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド等が挙げられる。
【0039】工程では、例えばシリル基で保護する場
合はシリルクロリドと塩基の反応で合成できる。t−ブ
チルジメチルシリルクロリドとイミダゾールの組み合わ
せが例として挙げられる。溶媒は、芳香族系溶媒、アル
カン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、エステル
系溶媒、ケトン系溶媒を用いることができる。温度は、
一般的には−70〜180℃で行う。好ましくは0〜6
0℃である。工程の溶媒は、エーテル系溶媒、芳香族
系溶媒、アルカン系溶媒が好ましい。最も好ましくは、
エーテル系溶媒である。反応温度は、一般に−100℃
〜60℃である。好ましくは、−78℃〜−30℃であ
る。最も好ましくは−78℃〜−50℃である。
合はシリルクロリドと塩基の反応で合成できる。t−ブ
チルジメチルシリルクロリドとイミダゾールの組み合わ
せが例として挙げられる。溶媒は、芳香族系溶媒、アル
カン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、エステル
系溶媒、ケトン系溶媒を用いることができる。温度は、
一般的には−70〜180℃で行う。好ましくは0〜6
0℃である。工程の溶媒は、エーテル系溶媒、芳香族
系溶媒、アルカン系溶媒が好ましい。最も好ましくは、
エーテル系溶媒である。反応温度は、一般に−100℃
〜60℃である。好ましくは、−78℃〜−30℃であ
る。最も好ましくは−78℃〜−50℃である。
【0040】使用する塩基は、金属ヒドリド(ナトリウ
ムヒドリド、カリウムヒドリド等)、金属アミド(ナト
リウムアミド、リチウムアミド等)、アルキル金属(n
−ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、t−ブチルリ
チウム)、アリール金属(フェニルリチウム)などであ
る。その中でもアルキル金属が好ましい。化合物(F)
に対して塩基は、0.1〜10当量が好ましく、0.9
〜1.5当量が更に好ましく、1.0〜1.3当量が最
も好ましい。手順としては、化合物(F)を反応溶媒に
溶解した後、塩基を作用させて化合物(F)のエノラー
トを生成させた後、化合物(G)を添加することが好ま
しい。工程では、保護基Gにより最適な脱保護条件が
異なるが、各々公知の条件で脱保護できる。例えばシリ
ル基の場合は、塩酸、硫酸などの酸を用いて、脱保護を
用うことが好ましい。
ムヒドリド、カリウムヒドリド等)、金属アミド(ナト
リウムアミド、リチウムアミド等)、アルキル金属(n
−ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、t−ブチルリ
チウム)、アリール金属(フェニルリチウム)などであ
る。その中でもアルキル金属が好ましい。化合物(F)
に対して塩基は、0.1〜10当量が好ましく、0.9
〜1.5当量が更に好ましく、1.0〜1.3当量が最
も好ましい。手順としては、化合物(F)を反応溶媒に
溶解した後、塩基を作用させて化合物(F)のエノラー
トを生成させた後、化合物(G)を添加することが好ま
しい。工程では、保護基Gにより最適な脱保護条件が
異なるが、各々公知の条件で脱保護できる。例えばシリ
ル基の場合は、塩酸、硫酸などの酸を用いて、脱保護を
用うことが好ましい。
【0041】合成例1 以下のようにして化合物1の合成を行った。
【0042】
【化13】
【0043】(工程1)出発原料1 100g、エタノ
ール21.6g、濃硫酸0.50ml、トルエン300ml
を還流し、共沸する水分を分水器を用いて除いた。2時
間反応させた後冷却し水500mlと酢酸エチル500ml
を加えて抽出を行った。有機層を水洗、乾燥後、溶媒を
留去して中間体Aを109g得た(収率 定量的)。
ール21.6g、濃硫酸0.50ml、トルエン300ml
を還流し、共沸する水分を分水器を用いて除いた。2時
間反応させた後冷却し水500mlと酢酸エチル500ml
を加えて抽出を行った。有機層を水洗、乾燥後、溶媒を
留去して中間体Aを109g得た(収率 定量的)。
【0044】(工程2)中間体A 30.0g、しゅう
酸ジエチル16.4g、ナトリウムエトキシド7.6
g、トルエン10.0mlを加えて110℃で加熱する。
トルエン、生成するエタノールをアスピレーターを用い
減圧留去する。1時間反応後、メタノール50ml、酢酸
エチル100ml、水100mlを加えた後、希塩酸を加え
pH5になるまで中和した。分液を用い、有機層を水
洗、乾燥後、溶媒を減圧留去し、中間体B37.2g得
た(収率 定量的)。 (工程3)中間体B 30g、ナトリウムエトキシド
(95w%)5.40g、メタノール100mlを60℃
で攪拌しているところへ、ホルマリン(37w%)7.
33gを滴下した。10分反応後水300ml、酢酸エチ
ル300mlを加え抽出を行い、有機層を水洗、乾燥後、
溶媒を減圧留去し粗生成物を得た。シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーを用い精製を行い(酢酸エチル/ヘキ
サン=1:10)、中間体Cを16.7g得た(収率
66.8%)。
酸ジエチル16.4g、ナトリウムエトキシド7.6
g、トルエン10.0mlを加えて110℃で加熱する。
トルエン、生成するエタノールをアスピレーターを用い
減圧留去する。1時間反応後、メタノール50ml、酢酸
エチル100ml、水100mlを加えた後、希塩酸を加え
pH5になるまで中和した。分液を用い、有機層を水
洗、乾燥後、溶媒を減圧留去し、中間体B37.2g得
た(収率 定量的)。 (工程3)中間体B 30g、ナトリウムエトキシド
(95w%)5.40g、メタノール100mlを60℃
で攪拌しているところへ、ホルマリン(37w%)7.
33gを滴下した。10分反応後水300ml、酢酸エチ
ル300mlを加え抽出を行い、有機層を水洗、乾燥後、
溶媒を減圧留去し粗生成物を得た。シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーを用い精製を行い(酢酸エチル/ヘキ
サン=1:10)、中間体Cを16.7g得た(収率
66.8%)。
【0045】(工程4)ナトリウムメトキシド(95w
%)2.78g、トルエン100mlを窒素気流下100
℃に加熱し、フェニルヒドラジン5.29gを滴下し
た。30分攪拌した後、中間体C15.8gを滴下し
た。30分間反応後冷却し、希塩酸水300mlに注ぎ、
酢酸エチル300mlを加えて抽出を行った。有機層を水
洗、乾燥し、溶媒を減圧留去し、粗生成物を得た。シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製を行った
(酢酸エチル/ヘキサン=1:1)。更にメタノールを
用いて再結晶を行い、化合物1を16.0g得た(収率
85.9%)。融点は99〜100℃であった。構造
はMassスペクトルと300MHz NMR を用いて確認した。 (合成例2)原料としてγ−(2,4−ジ−t−ブチル
フェノキシ)−プロピオン酸エチルを用いて、合成例1
と同様に化合物2を合成した。トータル収率は、84.
0%であった。融点は173〜174℃であった。構造
はMassスペクトルと300MHz NMR を用いて確認した。
化合物3〜32も同様にして合成を行った。全てMassス
ペクトルとNMR スペクトルで構造を確認した。
%)2.78g、トルエン100mlを窒素気流下100
℃に加熱し、フェニルヒドラジン5.29gを滴下し
た。30分攪拌した後、中間体C15.8gを滴下し
た。30分間反応後冷却し、希塩酸水300mlに注ぎ、
酢酸エチル300mlを加えて抽出を行った。有機層を水
洗、乾燥し、溶媒を減圧留去し、粗生成物を得た。シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製を行った
(酢酸エチル/ヘキサン=1:1)。更にメタノールを
用いて再結晶を行い、化合物1を16.0g得た(収率
85.9%)。融点は99〜100℃であった。構造
はMassスペクトルと300MHz NMR を用いて確認した。 (合成例2)原料としてγ−(2,4−ジ−t−ブチル
フェノキシ)−プロピオン酸エチルを用いて、合成例1
と同様に化合物2を合成した。トータル収率は、84.
0%であった。融点は173〜174℃であった。構造
はMassスペクトルと300MHz NMR を用いて確認した。
化合物3〜32も同様にして合成を行った。全てMassス
ペクトルとNMR スペクトルで構造を確認した。
【0046】本発明の化合物は、処理混色を抑制する効
果を有する。イエローの処理混色を抑制する場合は、青
感層にイエローカプラーと共に添加することが好まし
い。同様に、マゼンタの処理混色を抑制する場合は、緑
感層にマゼンタカプラーと共に添加することが好まし
い。更に、シアンの処理混色を抑制する場合は、赤感層
にシアンカプラーと共に添加することが好ましい。又、
本化合物は、隣接層での銀現像により発生し拡散して来
るカラー現像主薬酸化体を消失させ処理混色を抑制する
ために、いわゆる中間層に添加することができる。この
場合、本発明の化合物は中間層に添加されているハイド
ロキノン等の混色防止剤の能力を増強する作用を示す。
本発明の化合物の使用量は、目的に応じて変化させるこ
とができ特に限定されない。使用量としては、感光材料
1m2当たり0.0002g〜20gが好ましい。乳剤層
に添加して使用する場合は、共に使用するカプラー1mo
l に対して、1.0〜0.01mol 当量が好ましく、
0.5〜0.1mol 当量が更に好ましい。中間層に添加
して使用する場合は、共に使用する混色防止剤1mol に
対して、1.0〜0.01mol 当量が好ましく、0.3
〜0.05mol 当量が更に好ましい。
果を有する。イエローの処理混色を抑制する場合は、青
感層にイエローカプラーと共に添加することが好まし
い。同様に、マゼンタの処理混色を抑制する場合は、緑
感層にマゼンタカプラーと共に添加することが好まし
い。更に、シアンの処理混色を抑制する場合は、赤感層
にシアンカプラーと共に添加することが好ましい。又、
本化合物は、隣接層での銀現像により発生し拡散して来
るカラー現像主薬酸化体を消失させ処理混色を抑制する
ために、いわゆる中間層に添加することができる。この
場合、本発明の化合物は中間層に添加されているハイド
ロキノン等の混色防止剤の能力を増強する作用を示す。
本発明の化合物の使用量は、目的に応じて変化させるこ
とができ特に限定されない。使用量としては、感光材料
1m2当たり0.0002g〜20gが好ましい。乳剤層
に添加して使用する場合は、共に使用するカプラー1mo
l に対して、1.0〜0.01mol 当量が好ましく、
0.5〜0.1mol 当量が更に好ましい。中間層に添加
して使用する場合は、共に使用する混色防止剤1mol に
対して、1.0〜0.01mol 当量が好ましく、0.3
〜0.05mol 当量が更に好ましい。
【0047】本発明の化合物は、一般式(II) で表わさ
れるシアンカプラーの処理混色や処理後のシアンステイ
ンを低減するために使用することが好ましい。
れるシアンカプラーの処理混色や処理後のシアンステイ
ンを低減するために使用することが好ましい。
【0048】以下に本発明の一般式(II)で表されるシ
アンカプラーについて詳しく述べる。Za 及びZb はそ
れぞれ−C(Rc ) =又は−N=を表す。但し、Za 及
びZ b の何れか一方は−N=であり、他方は−C
(Rc ) =である。
アンカプラーについて詳しく述べる。Za 及びZb はそ
れぞれ−C(Rc ) =又は−N=を表す。但し、Za 及
びZ b の何れか一方は−N=であり、他方は−C
(Rc ) =である。
【0049】Rc は水素原子又は置換基を表し、置換基
としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテ
ロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキ
シ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ
基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ
環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、
ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基
等を挙げることができる。これらの基はR3 で例示した
ような置換基で更に置換されていてもよい。
としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテ
ロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキ
シ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ
基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ
環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、
ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基
等を挙げることができる。これらの基はR3 で例示した
ような置換基で更に置換されていてもよい。
【0050】さらに詳しくは、Rc は水素原子、ハロゲ
ン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基
(例えば、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキ
ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シ
クロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−
(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−
{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フ
ェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−
エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペン
チル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロ
ピル)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチ
ルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テ
トラデカンアミドフェニル)、ヘテロ環基(例えば、イ
ミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、
2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリ
ル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ
基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、
2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t
−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−
ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカ
ルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミ
ド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド、4−(3
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミ
ド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)
フェノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジ
エチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例
えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−クロ
ロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ−5
−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチルア
ニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミド}アニリ
ノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチル
ウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイ
ルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイ
ルアミノ、N−メチル−N−デシルスルファモイルアミ
ノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチル
チオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシエチルチオ、
3−フェノキシプロピルチオ、3−(4−t−ブチルフ
ェノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、
フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニ
ルチオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2−カルボキ
シフェニルチオ、4−テトラデカンアミドフェニルチ
オ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキ
シカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルア
ミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンア
ミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホン
アミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカンス
ルホンアミド、2−メトキシ−5−t−ブチルベンゼン
スルホンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチ
ルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチ
ル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−
ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモイ
ル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファ
モイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2
−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル
−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスル
ファモイル)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニ
ル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエ
ンスルホニル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メ
トキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシル
オキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、
ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール
−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、ア
ゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルア
ゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキ
シ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基
(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例え
ば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカル
バモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチ
ルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカ
ルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイ
ミド、N−フタルイミド、3−オクタデセニルスクシン
イミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾ
リルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリ
アゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニ
ル基(例えば、ドデカンスルフィニル、3−ペンタデシ
ルフェニルスルフィニル、3−フェノキシプロピルスル
フィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホ
ニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキ
シカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フ
ェニルプロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシ
ベンゾイル)を表す。
ン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基
(例えば、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキ
ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シ
クロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−
(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−
{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フ
ェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−
エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペン
チル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロ
ピル)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチ
ルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テ
トラデカンアミドフェニル)、ヘテロ環基(例えば、イ
ミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、
2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリ
ル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ
基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、
2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t
−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−
ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカ
ルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミ
ド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド、4−(3
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミ
ド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)
フェノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジ
エチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例
えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−クロ
ロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ−5
−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチルア
ニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミド}アニリ
ノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチル
ウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイ
ルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイ
ルアミノ、N−メチル−N−デシルスルファモイルアミ
ノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチル
チオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシエチルチオ、
3−フェノキシプロピルチオ、3−(4−t−ブチルフ
ェノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、
フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニ
ルチオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2−カルボキ
シフェニルチオ、4−テトラデカンアミドフェニルチ
オ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキ
シカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルア
ミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンア
ミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホン
アミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカンス
ルホンアミド、2−メトキシ−5−t−ブチルベンゼン
スルホンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチ
ルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチ
ル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−
ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモイ
ル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファ
モイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2
−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル
−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスル
ファモイル)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニ
ル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエ
ンスルホニル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メ
トキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシル
オキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、
ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール
−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、ア
ゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルア
ゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキ
シ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基
(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例え
ば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカル
バモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチ
ルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカ
ルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイ
ミド、N−フタルイミド、3−オクタデセニルスクシン
イミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾ
リルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリ
アゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニ
ル基(例えば、ドデカンスルフィニル、3−ペンタデシ
ルフェニルスルフィニル、3−フェノキシプロピルスル
フィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホ
ニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキ
シカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フ
ェニルプロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシ
ベンゾイル)を表す。
【0051】Rc として好ましくは、アルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミ
ノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミ
ド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基を挙げるこ
とができる。
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミ
ノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミ
ド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基を挙げるこ
とができる。
【0052】更に好ましくはアルキル基、アリール基で
あり、凝集性の点からより好ましくは、少なくとも一つ
の置換基を有するアルキル基、アリール基であり、更に
好ましくは、少なくとも一つのアルキル基、アルコキシ
基、スルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アシルアミド基又はスルホンアミド基を置換基とし
て有するアルキル基若しくはアリール基である。特に好
ましくは、少なくとも一つのアルキル基、アシルアミド
基又はスルホンアミド基を置換基として有するアルキル
基若しくはアリール基である。アリール基においてこれ
らの置換基を有する際には少なくともオルト位又はパラ
位に有することがより好ましい。
あり、凝集性の点からより好ましくは、少なくとも一つ
の置換基を有するアルキル基、アリール基であり、更に
好ましくは、少なくとも一つのアルキル基、アルコキシ
基、スルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アシルアミド基又はスルホンアミド基を置換基とし
て有するアルキル基若しくはアリール基である。特に好
ましくは、少なくとも一つのアルキル基、アシルアミド
基又はスルホンアミド基を置換基として有するアルキル
基若しくはアリール基である。アリール基においてこれ
らの置換基を有する際には少なくともオルト位又はパラ
位に有することがより好ましい。
【0053】本発明のシアンカプラーは、Ra とRb が
いずれも0.20以上の電子吸引性基であり、且つRa
とRb のσp 値の和が0.65以上にすることでシアン
画像として発色するものである。Ra とRb のσp 値の
和としては、好ましくは0.70以上であり、上限とし
ては1.8程度である。
いずれも0.20以上の電子吸引性基であり、且つRa
とRb のσp 値の和が0.65以上にすることでシアン
画像として発色するものである。Ra とRb のσp 値の
和としては、好ましくは0.70以上であり、上限とし
ては1.8程度である。
【0054】Ra 及びRb はハメットの置換基定数σp
値が0.20以上の電子吸引性基である。好ましくは、
0.30以上の電子吸引性基である。上限としては1.
0以下の電子吸引性基である。
値が0.20以上の電子吸引性基である。好ましくは、
0.30以上の電子吸引性基である。上限としては1.
0以下の電子吸引性基である。
【0055】σp 値が0.20以上の電子吸引性基であ
るRa 及びRb の具体例としては、アシル基、アシルオ
キシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジア
ルキルホスホノ基、ジアールホスホノ基、ジアリールホ
スフィニル基、アルキルスルフィニル、アリールスルフ
ィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイ
ル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、ハロゲン
化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化ア
リールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミノ基、ハロゲ
ン化アルキルチオ基、σp 値が0.20以上の他の電子
吸引性基で置換されたアリール基、複素環基、ハロゲン
原子、アゾ基、又はセレノシアネート基が挙げられる。
これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な
基は、Rc で挙げたような置換基を更に有してもよい。
るRa 及びRb の具体例としては、アシル基、アシルオ
キシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジア
ルキルホスホノ基、ジアールホスホノ基、ジアリールホ
スフィニル基、アルキルスルフィニル、アリールスルフ
ィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイ
ル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、ハロゲン
化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化ア
リールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミノ基、ハロゲ
ン化アルキルチオ基、σp 値が0.20以上の他の電子
吸引性基で置換されたアリール基、複素環基、ハロゲン
原子、アゾ基、又はセレノシアネート基が挙げられる。
これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な
基は、Rc で挙げたような置換基を更に有してもよい。
【0056】Ra 及びRb を更に詳しく述べると、σp
値が0.20以上の電子吸引性基としては、アシル基
(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベン
ゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アシルオキ
シ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例え
ば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−フェ
ニルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N
−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−
(4−n−ペンタデカンアミド)フェニルカルバモイ
ル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カ
ルバモイル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、iso-プロピルオ
キシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、iso-
ブチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ド
デシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキ
シカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホス
ホノ基(例えば、ジメチルホスホノ)、ジアリールホス
ホノ基(例えば、ジフェニルホスホノ)、ジアリールホ
スフイニル基(例えば、ジフェニルホスフイニル)、ア
ルキルスルフイニル基(例えば、3−フェノキシプロピ
ルスルフイニル)、アリールスルフイニル基(例えば、
3−ペンタデシルフェニルスルフイニル)、アルキルス
ルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスル
ホニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンス
ルホニル、トルエンスルホニル)、スルホニルオキシ基
(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキ
シ)、アシルチオ基(例えば、アセチルチオ、ベンゾイ
ルチオ)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスル
ファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エ
チル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチル
スルファモイル)、チオシアネート基、チオカルボニル
基(例えば、メチルチオカルボニル、フェニルチオカル
ボニル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロ
メタン、ヘプタフロロプロパン)、ハロゲン化アルコキ
シ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化
アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキ
シ)、ハロゲン化アルキルアミノ基(例えば、N,N−
ジ−(トリフロロメチル)アミノ)、ハロゲン化アルキ
ルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ、1,1,2,
2−テトラフロロエチルチオ)、σp 0.20以上の他
の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,
4−ジニトロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニ
ル、ペンタクロロフェニル)、複素環基(例えば、2−
ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェ
ニル−2−ベンズイミダゾリル、5−クロロ−1−テト
ラゾリル、1−ピロリル)、ハロゲン原子(例えば、塩
素原子、臭素原子)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ)
またはセレノシアネート基を表す。これらの置換基のう
ち更に置換基を有することが可能な基は、Rc で挙げた
ような置換基を更に有してもよい。
値が0.20以上の電子吸引性基としては、アシル基
(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベン
ゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アシルオキ
シ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例え
ば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−フェ
ニルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N
−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−
(4−n−ペンタデカンアミド)フェニルカルバモイ
ル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カ
ルバモイル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、iso-プロピルオ
キシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、iso-
ブチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ド
デシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキ
シカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホス
ホノ基(例えば、ジメチルホスホノ)、ジアリールホス
ホノ基(例えば、ジフェニルホスホノ)、ジアリールホ
スフイニル基(例えば、ジフェニルホスフイニル)、ア
ルキルスルフイニル基(例えば、3−フェノキシプロピ
ルスルフイニル)、アリールスルフイニル基(例えば、
3−ペンタデシルフェニルスルフイニル)、アルキルス
ルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスル
ホニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンス
ルホニル、トルエンスルホニル)、スルホニルオキシ基
(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキ
シ)、アシルチオ基(例えば、アセチルチオ、ベンゾイ
ルチオ)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスル
ファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エ
チル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチル
スルファモイル)、チオシアネート基、チオカルボニル
基(例えば、メチルチオカルボニル、フェニルチオカル
ボニル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロ
メタン、ヘプタフロロプロパン)、ハロゲン化アルコキ
シ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化
アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキ
シ)、ハロゲン化アルキルアミノ基(例えば、N,N−
ジ−(トリフロロメチル)アミノ)、ハロゲン化アルキ
ルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ、1,1,2,
2−テトラフロロエチルチオ)、σp 0.20以上の他
の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,
4−ジニトロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニ
ル、ペンタクロロフェニル)、複素環基(例えば、2−
ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェ
ニル−2−ベンズイミダゾリル、5−クロロ−1−テト
ラゾリル、1−ピロリル)、ハロゲン原子(例えば、塩
素原子、臭素原子)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ)
またはセレノシアネート基を表す。これらの置換基のう
ち更に置換基を有することが可能な基は、Rc で挙げた
ような置換基を更に有してもよい。
【0057】Ra 及びRb の好ましいものとしては、ア
シル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ
基、ニトロ基、アルキルスルフイニル基、アリールスル
フイニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、スルファモイル基、ハロゲン化アルキル基、ハロ
ゲン化アルキルオキシ基、ハロゲン化アルキルチオ基、
ハロゲン化アリールオキシ基、2つ以上のσp 0.20
以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、及び
複素環基を挙げることができる。更に好ましくは、アル
コキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、アリールス
ルホニル基、カルバモイル基及びハロゲン化アルキル基
である。Ra として最も好ましいものは、シアノ基であ
る。Rb として特に好ましいものは、アルコキシカルボ
ニル基であり、最も好ましいのは、分岐したアルコキシ
カルボニル基(特にシクロアルコキシカルボニル基)で
ある。
シル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ
基、ニトロ基、アルキルスルフイニル基、アリールスル
フイニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、スルファモイル基、ハロゲン化アルキル基、ハロ
ゲン化アルキルオキシ基、ハロゲン化アルキルチオ基、
ハロゲン化アリールオキシ基、2つ以上のσp 0.20
以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、及び
複素環基を挙げることができる。更に好ましくは、アル
コキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、アリールス
ルホニル基、カルバモイル基及びハロゲン化アルキル基
である。Ra として最も好ましいものは、シアノ基であ
る。Rb として特に好ましいものは、アルコキシカルボ
ニル基であり、最も好ましいのは、分岐したアルコキシ
カルボニル基(特にシクロアルコキシカルボニル基)で
ある。
【0058】Xは水素原子または芳香族第一級アミンカ
ラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離
脱しうる基を表すが、離脱しうる基を詳しく述べればハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
オキシ基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ
基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホ
ンアミド基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリール
オキシカルボニルオキシ基、アルキル、アリールもしく
はヘテロ環チオ基、カルバモイルアミノ基、カルバモイ
ルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基、5員もしく
は6員の含窒素ヘテロ環基、イミド基、アリールアゾ基
などがあり、これらの基は更にRc の置換基として許容
された基で置換されていてもよい。
ラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離
脱しうる基を表すが、離脱しうる基を詳しく述べればハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
オキシ基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ
基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホ
ンアミド基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリール
オキシカルボニルオキシ基、アルキル、アリールもしく
はヘテロ環チオ基、カルバモイルアミノ基、カルバモイ
ルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基、5員もしく
は6員の含窒素ヘテロ環基、イミド基、アリールアゾ基
などがあり、これらの基は更にRc の置換基として許容
された基で置換されていてもよい。
【0059】さらに詳しくはハロゲン原子(例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例え
ば、エトキシ、ドデシルオキシ、メトキシエチルカルバ
モイルメトキシ、カルボキシプロピルオキシ、メチルス
ルホニルエトキシ、エトキシカルボニルメトキシ)、ア
リールオキシ基(例えば、4−メチルフェノキシ、4−
クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、4−カル
ボキシフェノキシ、3−エトキシカルボキシフェノキ
シ、3−アセチルアミノフェノキシ、2−カルボキシフ
ェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テ
トラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルキル
もしくはアリールスルホニルオキシ基(例えば、メタン
スルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシ
ルアミノ基(例えば、ジクロルアセチルアミノ、ヘプタ
フルオロブチリルアミノ)、アルキルもしくはアリール
スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミノ、ト
リフルオロメタンスルホンアミノ、p−トルエンスルホ
ニルアミノ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例え
ば、エトキシカルボニルオキシ、ベンジルオキシカルボ
ニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例
えば、フェノキシカルボニルオキシ)、アルキル、アリ
ールもしくはヘテロ環チオ基(例えば、ドデシルチオ、
1−カルボキシドデシルチオ、フェニルチオ、2−ブト
キシ−5−t−オクチルフェニルチオ、テトラゾリルチ
オ)、カルバモイルアミノ基(例えば、N−メチルカル
バモイルアミノ、N−フェニルカルバモイルアミノ)、
カルバモイルアミノ基(例えば、N,N−ジエチルカル
バモイル、N−エチルカルバモイル、N−エチル−N−
フェニルカルバモイル)、ヘテロ環カルボニルオキシ基
(例えば、モルホリノカルボニルオキシ、ピペリジノカ
ルボニルオキシ)、5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環
基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1
−ピリジル)、イミド基(例えば、スクシンイミド、ヒ
ダントイニル)、アリールアゾ基(例えば、フェニルア
ゾ、4−メトキシフェニルアゾ)などである。Xはこれ
ら以外に炭素原子を介して結合した離脱基としてアルデ
ヒド類又はケトン類で4当量カプラーを縮合して得られ
るビス型カプラーの形を取る場合もある。又、Xは現像
抑制剤、現像促進剤など写真的有用基を含んでいてもよ
い。
ッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例え
ば、エトキシ、ドデシルオキシ、メトキシエチルカルバ
モイルメトキシ、カルボキシプロピルオキシ、メチルス
ルホニルエトキシ、エトキシカルボニルメトキシ)、ア
リールオキシ基(例えば、4−メチルフェノキシ、4−
クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、4−カル
ボキシフェノキシ、3−エトキシカルボキシフェノキ
シ、3−アセチルアミノフェノキシ、2−カルボキシフ
ェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テ
トラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルキル
もしくはアリールスルホニルオキシ基(例えば、メタン
スルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシ
ルアミノ基(例えば、ジクロルアセチルアミノ、ヘプタ
フルオロブチリルアミノ)、アルキルもしくはアリール
スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミノ、ト
リフルオロメタンスルホンアミノ、p−トルエンスルホ
ニルアミノ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例え
ば、エトキシカルボニルオキシ、ベンジルオキシカルボ
ニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例
えば、フェノキシカルボニルオキシ)、アルキル、アリ
ールもしくはヘテロ環チオ基(例えば、ドデシルチオ、
1−カルボキシドデシルチオ、フェニルチオ、2−ブト
キシ−5−t−オクチルフェニルチオ、テトラゾリルチ
オ)、カルバモイルアミノ基(例えば、N−メチルカル
バモイルアミノ、N−フェニルカルバモイルアミノ)、
カルバモイルアミノ基(例えば、N,N−ジエチルカル
バモイル、N−エチルカルバモイル、N−エチル−N−
フェニルカルバモイル)、ヘテロ環カルボニルオキシ基
(例えば、モルホリノカルボニルオキシ、ピペリジノカ
ルボニルオキシ)、5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環
基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1
−ピリジル)、イミド基(例えば、スクシンイミド、ヒ
ダントイニル)、アリールアゾ基(例えば、フェニルア
ゾ、4−メトキシフェニルアゾ)などである。Xはこれ
ら以外に炭素原子を介して結合した離脱基としてアルデ
ヒド類又はケトン類で4当量カプラーを縮合して得られ
るビス型カプラーの形を取る場合もある。又、Xは現像
抑制剤、現像促進剤など写真的有用基を含んでいてもよ
い。
【0060】好ましいXは、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルもしくはアリールチオ
基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキ
シカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ
環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子
で結合する5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基であ
る。より好ましいXは、ハロゲン原子、アルキルもしく
はアリールチオ基、アルキルオキシカルボニルオキシ
基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基であり、特に好
ましいのはカルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニル
オキシ基である。
基、アリールオキシ基、アルキルもしくはアリールチオ
基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキ
シカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ
環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子
で結合する5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基であ
る。より好ましいXは、ハロゲン原子、アルキルもしく
はアリールチオ基、アルキルオキシカルボニルオキシ
基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基であり、特に好
ましいのはカルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニル
オキシ基である。
【0061】一般式(II)で表されるシアンカプラー
は、Ra 、Rb 、Rc 又はXの基が二価の基になり、二
量体以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合体若しく
は共重合体を形成してもよい。高分子鎖と結合して単重
合体若しくは共重合体とは一般式(II)で表されるシア
ンカプラー残基を有する付加重合体エチレン型不飽和化
合物の単独もしくは共重合体が典型例である。この場
合、一般式(II)で表されるシアンカプラー残基を有す
るシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種類以上含有
されていてもよく、共重合成分として非発色性のエチレ
ン型モノマーの1種または2種以上を含む共重合体であ
ってもよい。一般式(II)で表されるシアンカプラー残
基を有するシアン発色繰り返し単位は好ましくは下記一
般式(P)で表される。
は、Ra 、Rb 、Rc 又はXの基が二価の基になり、二
量体以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合体若しく
は共重合体を形成してもよい。高分子鎖と結合して単重
合体若しくは共重合体とは一般式(II)で表されるシア
ンカプラー残基を有する付加重合体エチレン型不飽和化
合物の単独もしくは共重合体が典型例である。この場
合、一般式(II)で表されるシアンカプラー残基を有す
るシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種類以上含有
されていてもよく、共重合成分として非発色性のエチレ
ン型モノマーの1種または2種以上を含む共重合体であ
ってもよい。一般式(II)で表されるシアンカプラー残
基を有するシアン発色繰り返し単位は好ましくは下記一
般式(P)で表される。
【0062】
【化14】
【0063】式中Rは水素原子、炭素数1〜4個のアル
キル基または塩素原子を示し、Aは−CONH−、−COO −
または置換もしくは無置換のフェニレン基を示し、Bは
置換もしくは無置換のアルキレン基、フェニレン基また
はアラルキレン基を示し、Lは−CONH−、−NHCONH−、
−NHCOO −、−NHCO−、−OCONH −、−NH−、−COO
−、−OCO −、−CO−、−O−、−S−、−SO2 −、−
NHSO2 −または−SO2NH−を表す。a、b、cは0また
は1を示す。Qは一般式(I)で表される化合物の
Ra 、Rb 、Rc 又はXより水素原子が離脱したシアン
カプラー残基を示す。重合体としては一般式(I)のカ
プラーユニットで表されるシアン発色モノマーと芳香族
一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非
発色性エチレン様モノマーの共重合体が好ましい。
キル基または塩素原子を示し、Aは−CONH−、−COO −
または置換もしくは無置換のフェニレン基を示し、Bは
置換もしくは無置換のアルキレン基、フェニレン基また
はアラルキレン基を示し、Lは−CONH−、−NHCONH−、
−NHCOO −、−NHCO−、−OCONH −、−NH−、−COO
−、−OCO −、−CO−、−O−、−S−、−SO2 −、−
NHSO2 −または−SO2NH−を表す。a、b、cは0また
は1を示す。Qは一般式(I)で表される化合物の
Ra 、Rb 、Rc 又はXより水素原子が離脱したシアン
カプラー残基を示す。重合体としては一般式(I)のカ
プラーユニットで表されるシアン発色モノマーと芳香族
一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非
発色性エチレン様モノマーの共重合体が好ましい。
【0064】芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカ
ップリングしない非発色性エチレン型単量体としては、
アクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアク
リル酸(例えばメタクリル酸など)これらのアクリル酸
類から誘導されるアミドもしくはエステル(例えば、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、n−ブチルアクリル
アミド、t−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリ
ルアミド、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
t−ブチルアクリレート、iso-ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレートおよ
びβ−ヒドロキシメタクリレート)、ビニルエステル
(例えばビニルアセテート、ビニルプロピオネートおよ
びビニルラウレート)、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、芳香族ビニル化合物(例えばスチレンおよび
その誘導体、例えばビニルトルエン、ジビニルベンゼ
ン、ビニルアセトフェノンおよびスルホスチレン)、イ
タコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ビニリデンクロ
ライド、ビニルアルキルエーテル(例えばビニルエチル
エーテル)、マレイン酸エステル、N−ビニル−2−ピ
ロリドン、N−ビニリピリジンおよび2−および−4−
ビニルピリジン等がある。
ップリングしない非発色性エチレン型単量体としては、
アクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアク
リル酸(例えばメタクリル酸など)これらのアクリル酸
類から誘導されるアミドもしくはエステル(例えば、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、n−ブチルアクリル
アミド、t−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリ
ルアミド、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
t−ブチルアクリレート、iso-ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレートおよ
びβ−ヒドロキシメタクリレート)、ビニルエステル
(例えばビニルアセテート、ビニルプロピオネートおよ
びビニルラウレート)、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、芳香族ビニル化合物(例えばスチレンおよび
その誘導体、例えばビニルトルエン、ジビニルベンゼ
ン、ビニルアセトフェノンおよびスルホスチレン)、イ
タコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ビニリデンクロ
ライド、ビニルアルキルエーテル(例えばビニルエチル
エーテル)、マレイン酸エステル、N−ビニル−2−ピ
ロリドン、N−ビニリピリジンおよび2−および−4−
ビニルピリジン等がある。
【0065】特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、マレイン酸エステル類が好ましい。ここで使用
する非発色性エチレン型モノマーは2種以上を一緒に使
用することもできる。例えばメチルアクリレートとブチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートとスチレン、ブチ
ルメタクリレートとメタクリル酸、メチルアクリレート
とジアセトンアクリルアミドなどが使用できる。
ステル、マレイン酸エステル類が好ましい。ここで使用
する非発色性エチレン型モノマーは2種以上を一緒に使
用することもできる。例えばメチルアクリレートとブチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートとスチレン、ブチ
ルメタクリレートとメタクリル酸、メチルアクリレート
とジアセトンアクリルアミドなどが使用できる。
【0066】ポリマーカプラー分野で周知の如く前記一
般式(II)に相当するビニル系単量体と共重合させるた
めのエチレン系不飽和単量体は形成される共重合体の物
理的性質および/または化学的性質、例えば溶解度、写
真コロイド組成物の結合剤、例えばゼラチンとの相溶
性、その可撓性、熱安定性等が好影響を受けるように選
択することができる。
般式(II)に相当するビニル系単量体と共重合させるた
めのエチレン系不飽和単量体は形成される共重合体の物
理的性質および/または化学的性質、例えば溶解度、写
真コロイド組成物の結合剤、例えばゼラチンとの相溶
性、その可撓性、熱安定性等が好影響を受けるように選
択することができる。
【0067】本発明のシアンカプラーをハロゲン化銀感
光材料中、好ましくは赤感光性ハロゲン化銀乳剤層に含
有させるには、いわゆる内型カプラーにすることが好ま
しく、そのためには、Ra 、Rb 、Rc 、Xの少なくと
も1つの基が所謂バラスト基(好ましくは、総炭素数1
0以上)であることが好ましく、総炭素数10〜50で
あることがより好ましい。特にR3 においてバラスト基
を有することが好ましい。一般式(II)で表されるシア
ンカプラーは、更に好ましくは下記一般式(III)で表さ
れる構造の化合物である。
光材料中、好ましくは赤感光性ハロゲン化銀乳剤層に含
有させるには、いわゆる内型カプラーにすることが好ま
しく、そのためには、Ra 、Rb 、Rc 、Xの少なくと
も1つの基が所謂バラスト基(好ましくは、総炭素数1
0以上)であることが好ましく、総炭素数10〜50で
あることがより好ましい。特にR3 においてバラスト基
を有することが好ましい。一般式(II)で表されるシア
ンカプラーは、更に好ましくは下記一般式(III)で表さ
れる構造の化合物である。
【0068】
【化15】
【0069】式中、R31、R32、R33、R34、R35は同
一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子ま
たは置換基を表す。置換基としては、置換もしくは無置
換の脂肪族基、または置換若しくは無置換のアリール基
が好ましく、更に好ましいものとしては以下に述べるも
のである。R31、R32は、好ましくは脂肪族基を表わ
し、例えば炭素数1〜36の、直鎖、分岐鎖または環状
のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、t
−アミル、t−オクチル、トリデシル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルを表わす。脂肪族基は、より好まし
くは、炭素数1〜12である。R33、R34、R35は、水
素原子又は、脂肪族基を表わす。脂肪族基としては、先
にR31、R32で挙げた基が挙げられる。R33、R34、R
35は特に好ましくは水素原子である。
一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子ま
たは置換基を表す。置換基としては、置換もしくは無置
換の脂肪族基、または置換若しくは無置換のアリール基
が好ましく、更に好ましいものとしては以下に述べるも
のである。R31、R32は、好ましくは脂肪族基を表わ
し、例えば炭素数1〜36の、直鎖、分岐鎖または環状
のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、t
−アミル、t−オクチル、トリデシル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルを表わす。脂肪族基は、より好まし
くは、炭素数1〜12である。R33、R34、R35は、水
素原子又は、脂肪族基を表わす。脂肪族基としては、先
にR31、R32で挙げた基が挙げられる。R33、R34、R
35は特に好ましくは水素原子である。
【0070】Zは、5〜8員環を形成するのに必要な、
非金属原子群を表わし、この環は置換されていてもよい
し、飽和環であっても不飽和結合を有していてもよい。
好ましい非金属原子としては、窒素原子、酸素原子、イ
オウ原子又は炭素原子が挙げられ、更に好ましくは、炭
素原子である。Zで形成される環としては、例えばシク
ロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、
シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピペラジン環、
オキサン環、チアン環等が挙げられ、これらの環は、後
述するRc で表わされるような置換基で置換されていて
もよい。Zで形成される環として好ましくは置換されて
もよいシクロヘキサン環であり、特に好ましくは、4位
が炭素数1〜24のアルキル基(後述のRc で表わされ
るような置換基で置換されていてもよい)で置換された
シクロヘキサン環である。
非金属原子群を表わし、この環は置換されていてもよい
し、飽和環であっても不飽和結合を有していてもよい。
好ましい非金属原子としては、窒素原子、酸素原子、イ
オウ原子又は炭素原子が挙げられ、更に好ましくは、炭
素原子である。Zで形成される環としては、例えばシク
ロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、
シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピペラジン環、
オキサン環、チアン環等が挙げられ、これらの環は、後
述するRc で表わされるような置換基で置換されていて
もよい。Zで形成される環として好ましくは置換されて
もよいシクロヘキサン環であり、特に好ましくは、4位
が炭素数1〜24のアルキル基(後述のRc で表わされ
るような置換基で置換されていてもよい)で置換された
シクロヘキサン環である。
【0071】式(III)のRc は、式(I)のRc と同義
であり、特に好ましくはアルキル基またはアリール基で
あり、より好ましくは、置換したアリール基である。炭
素数の観点からは、アルキル基の場合は、好ましくは、
1〜36個であり、アリール基の場合は、好ましくは、
6〜36個である。アリール基の中でも、カプラー母核
との結合位のオルト位にアルコキシ基が置換しているも
のは、カプラー由来の色素の光堅牢性が低いので好まし
くない。その点で、アリール基の置換基は、置換又は、
無置換のアルキル基が好ましく、中でも、無置換のアル
キル基が最も好ましい。特に、炭素数1〜30個の無置
換アルキル基が好ましい。
であり、特に好ましくはアルキル基またはアリール基で
あり、より好ましくは、置換したアリール基である。炭
素数の観点からは、アルキル基の場合は、好ましくは、
1〜36個であり、アリール基の場合は、好ましくは、
6〜36個である。アリール基の中でも、カプラー母核
との結合位のオルト位にアルコキシ基が置換しているも
のは、カプラー由来の色素の光堅牢性が低いので好まし
くない。その点で、アリール基の置換基は、置換又は、
無置換のアルキル基が好ましく、中でも、無置換のアル
キル基が最も好ましい。特に、炭素数1〜30個の無置
換アルキル基が好ましい。
【0072】X2 は、水素原子、または、置換基を表わ
す。置換基は、酸化カップリング反応時にX2 −C(=
O)O−基の離脱を促進する基が好ましい。X2 は、そ
の中でも、ヘテロ環、置換又は無置換のアミノ基、もし
くは、アリール基が好ましい。ヘテロ環としては、窒素
原子、酸素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環
で炭素数1〜36のものが好ましい。更に好ましくは、
窒素原子で結合した5員または6員環で、そのうち6員
環が特に好ましい。これらの環はベンゼン環またはヘテ
ロ環と縮合環を形成していてもよい。具体例として、イ
ミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ラクタム化合
物、ピペリジン、ピロリジン、ピロール、モルホリン、
ピラゾリジン、チアゾリジン、ピラゾリンなどが挙げら
れ、好ましくは、モルホリン、ピペリジンが挙げられ、
特にモルホリンが好ましい。置換アミノ基の置換基とし
ては、脂肪族基、アリール基若しくはヘテロ環基が挙げ
られる。脂肪族基としては、先に挙げたRc の置換基が
挙げられ、更にこれらは、シアノ基、アルコキシ基(例
えばメトキシ)、アルコキシカルボニル基(例えばエト
キシカルボニル)、塩素原子、水酸基、カルボキシル基
などで置換されていても良い。置換アミノ基としては、
1置換よりも2置換の方が好ましい。置換基としてはア
ルキル基が好ましい。アリール基としては、炭素数6〜
36のものが好ましく、更に単環がより好ましい。具体
例としては、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2−
メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2
−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,6−
ジクロロフェニル、2−クロロフェニル、2,4−ジク
ロロフェニル等が挙げられる。本発明に用いられる一般
式(III)で表されるシアンカプラーは、分子中に油溶化
基をもち、高沸点有機溶媒に溶けやすく、またこのカプ
ラー自身及びこのカプラーと発色用還元剤(現像剤)と
が酸化カップリングして形成された色素が親水性コロイ
ド層中で非拡散性であることが好ましい。一般式(III)
で表わされるカプラーは、Rc が一般式(III)で表わさ
れるカプラー残基を含有していて二量体以上の多量体を
形成していたり、Rc が高分子鎖を含有していて単重合
体若しくは共重合体を形成していてもよい。高分子鎖を
含有している単重合体若しくは共重合体とは一般式(II
I)で表わされるカプラー残基を有する付加重合体エチレ
ン型不飽和化合物の単独もしくは共重合体が典型例であ
る。この場合、一般式(III)で表わされるカプラー残基
を有するシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種類以
上含有されていてもよく、共重合成分としてアクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル
類の如き芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップ
リングしない非発色性のエチレン型モノマーの1種また
は2種以上を含む共重合体であってもよい。以下に本発
明定義のシアンカプラーの具体例を示すが、これらに限
定されるものではない。
す。置換基は、酸化カップリング反応時にX2 −C(=
O)O−基の離脱を促進する基が好ましい。X2 は、そ
の中でも、ヘテロ環、置換又は無置換のアミノ基、もし
くは、アリール基が好ましい。ヘテロ環としては、窒素
原子、酸素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環
で炭素数1〜36のものが好ましい。更に好ましくは、
窒素原子で結合した5員または6員環で、そのうち6員
環が特に好ましい。これらの環はベンゼン環またはヘテ
ロ環と縮合環を形成していてもよい。具体例として、イ
ミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ラクタム化合
物、ピペリジン、ピロリジン、ピロール、モルホリン、
ピラゾリジン、チアゾリジン、ピラゾリンなどが挙げら
れ、好ましくは、モルホリン、ピペリジンが挙げられ、
特にモルホリンが好ましい。置換アミノ基の置換基とし
ては、脂肪族基、アリール基若しくはヘテロ環基が挙げ
られる。脂肪族基としては、先に挙げたRc の置換基が
挙げられ、更にこれらは、シアノ基、アルコキシ基(例
えばメトキシ)、アルコキシカルボニル基(例えばエト
キシカルボニル)、塩素原子、水酸基、カルボキシル基
などで置換されていても良い。置換アミノ基としては、
1置換よりも2置換の方が好ましい。置換基としてはア
ルキル基が好ましい。アリール基としては、炭素数6〜
36のものが好ましく、更に単環がより好ましい。具体
例としては、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2−
メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2
−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,6−
ジクロロフェニル、2−クロロフェニル、2,4−ジク
ロロフェニル等が挙げられる。本発明に用いられる一般
式(III)で表されるシアンカプラーは、分子中に油溶化
基をもち、高沸点有機溶媒に溶けやすく、またこのカプ
ラー自身及びこのカプラーと発色用還元剤(現像剤)と
が酸化カップリングして形成された色素が親水性コロイ
ド層中で非拡散性であることが好ましい。一般式(III)
で表わされるカプラーは、Rc が一般式(III)で表わさ
れるカプラー残基を含有していて二量体以上の多量体を
形成していたり、Rc が高分子鎖を含有していて単重合
体若しくは共重合体を形成していてもよい。高分子鎖を
含有している単重合体若しくは共重合体とは一般式(II
I)で表わされるカプラー残基を有する付加重合体エチレ
ン型不飽和化合物の単独もしくは共重合体が典型例であ
る。この場合、一般式(III)で表わされるカプラー残基
を有するシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種類以
上含有されていてもよく、共重合成分としてアクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル
類の如き芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップ
リングしない非発色性のエチレン型モノマーの1種また
は2種以上を含む共重合体であってもよい。以下に本発
明定義のシアンカプラーの具体例を示すが、これらに限
定されるものではない。
【0073】
【化16】
【0074】
【化17】
【0075】
【化18】
【0076】
【化19】
【0077】
【化20】
【0078】
【化21】
【0079】
【化22】
【0080】
【化23】
【0081】
【化24】
【0082】
【化25】
【0083】
【化26】
【0084】
【化27】
【0085】
【化28】
【0086】以下に一般式(II) で表される化合物の具
体的合成例を示す。 合成例2.例示化合物(Cp-1)の合成 下記ルートにより例示化合物Cp-1を合成した。
体的合成例を示す。 合成例2.例示化合物(Cp-1)の合成 下記ルートにより例示化合物Cp-1を合成した。
【0087】
【化29】
【0088】中間体Eの合成 2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキサノー
ル、17g(75mmol)のアセトニトリル200m
l溶液に、0℃にて無水トリフルオロ酢酸、10.6m
l(75mmol)を滴下し引き続き、中間体D、1
5.6g(60.4mmol)をゆっくり添加した。反
応液を室温にて2時間攪拌した後、水300ml、酢酸
エチル300mlを加え、抽出した。有機層を重曹水、
水、食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去し、アセトニトリルで再結晶する
事により、中間体Eを19.6g得た。 中間体Fの合成 19.6gの中間体Eの酢酸エチル200ml溶液に、
ピリジン5mlを加え、ブロミンを水冷下、滴下した。
1時間攪拌した後、水300ml、酢酸エチル300m
lを加え、抽出した。抽出後、酢酸エチル層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、残査にアセトニトリ
ルを加え、再結晶した。中間体Fを18.0g得た。 中間体Gの合成 シアノ酢酸メチル2.2gのジメチルアセトアミド20
ml溶液に、0℃にて水素化ナトリウム0.8gをゆっ
くり加え、室温にて30分攪拌した。(溶液S) ジメチルアセトアミド50mlに溶解した10.0gの
中間体Fを、氷冷下、(溶液S)にゆっくり滴下した。
1時間攪拌した後、反応液に、水20mlに溶解した水
酸化ナトリウム4g、メタノール20mlを添加し、反
応温度を50℃に保ち、1時間攪拌した。反応後、酢酸
エチルを200ml加え、塩酸水にて、中和した。水洗
浄した後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下、溶媒を留去し、粗化合物中間体Gを得た。 Cp−1の合成 得られた粗化合物中間体G8.0gをジメチルアセトア
ミド40ml、ピリジン6mlに溶解し、0℃にて、モ
ルホリノカルバモイルクロリドを4.3g添加した。室
温にて2時間攪拌した後、希塩酸水200mlに注加
し、酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を水洗
し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下、溶媒を留
去し、残査にヘキサンを加え、晶析する事により、Cp
−1を6.0g得た。融点は、256℃〜257℃。
ル、17g(75mmol)のアセトニトリル200m
l溶液に、0℃にて無水トリフルオロ酢酸、10.6m
l(75mmol)を滴下し引き続き、中間体D、1
5.6g(60.4mmol)をゆっくり添加した。反
応液を室温にて2時間攪拌した後、水300ml、酢酸
エチル300mlを加え、抽出した。有機層を重曹水、
水、食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去し、アセトニトリルで再結晶する
事により、中間体Eを19.6g得た。 中間体Fの合成 19.6gの中間体Eの酢酸エチル200ml溶液に、
ピリジン5mlを加え、ブロミンを水冷下、滴下した。
1時間攪拌した後、水300ml、酢酸エチル300m
lを加え、抽出した。抽出後、酢酸エチル層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、残査にアセトニトリ
ルを加え、再結晶した。中間体Fを18.0g得た。 中間体Gの合成 シアノ酢酸メチル2.2gのジメチルアセトアミド20
ml溶液に、0℃にて水素化ナトリウム0.8gをゆっ
くり加え、室温にて30分攪拌した。(溶液S) ジメチルアセトアミド50mlに溶解した10.0gの
中間体Fを、氷冷下、(溶液S)にゆっくり滴下した。
1時間攪拌した後、反応液に、水20mlに溶解した水
酸化ナトリウム4g、メタノール20mlを添加し、反
応温度を50℃に保ち、1時間攪拌した。反応後、酢酸
エチルを200ml加え、塩酸水にて、中和した。水洗
浄した後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下、溶媒を留去し、粗化合物中間体Gを得た。 Cp−1の合成 得られた粗化合物中間体G8.0gをジメチルアセトア
ミド40ml、ピリジン6mlに溶解し、0℃にて、モ
ルホリノカルバモイルクロリドを4.3g添加した。室
温にて2時間攪拌した後、希塩酸水200mlに注加
し、酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を水洗
し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下、溶媒を留
去し、残査にヘキサンを加え、晶析する事により、Cp
−1を6.0g得た。融点は、256℃〜257℃。
【0089】合成例3.例示化合物Cp−25の合成 Cp−1の合成において、モルホリノカルバモイルクロ
リドの代わりにジアリルカルバモイルクロリドを4.5
g添加し、室温にて、2時間攪拌した。反応後、希塩酸
水200mlに注加し、酢酸エチル200mlで抽出し
た。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下、
溶媒を留去し、残査にヘキサンを加え、晶析する事によ
り目的の例示化合物を5.5g得た。融点は、219℃
〜220℃。他の化合物も同様に合成できる。
リドの代わりにジアリルカルバモイルクロリドを4.5
g添加し、室温にて、2時間攪拌した。反応後、希塩酸
水200mlに注加し、酢酸エチル200mlで抽出し
た。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下、
溶媒を留去し、残査にヘキサンを加え、晶析する事によ
り目的の例示化合物を5.5g得た。融点は、219℃
〜220℃。他の化合物も同様に合成できる。
【0090】本発明の一般式(I)で表される化合物と
カプラー等の写真有用試薬とからなる分散物の親水性媒
体に対する使用量は、重量比で分散媒体1に対して2〜
0.1、好ましくは、1.0〜0.2の範囲とする。こ
こで親水性媒体としては、例えばゼラチンが代表的であ
り、ポリビニルアルコール等の親水性ポリマーが挙げら
れる。本発明による分散物は、本発明の化合物及び写真
有用試薬の他、目的に応じて種々の化合物を含有するこ
とができる。本発明の一般式(I)で表される化合物
は、従来公知の高沸点有機溶媒と併用しうる。本発明に
おけるカプラーの使用量は通常のカラー感光材料と特に
異ならない。シアンカプラーの使用量を述べると、支持
体上に、一般に0.01〜1g/m2、好ましくは0.
05〜0.4g/m2 、更に好ましくは0.1〜0.3
g/m 2 の量で塗布される。
カプラー等の写真有用試薬とからなる分散物の親水性媒
体に対する使用量は、重量比で分散媒体1に対して2〜
0.1、好ましくは、1.0〜0.2の範囲とする。こ
こで親水性媒体としては、例えばゼラチンが代表的であ
り、ポリビニルアルコール等の親水性ポリマーが挙げら
れる。本発明による分散物は、本発明の化合物及び写真
有用試薬の他、目的に応じて種々の化合物を含有するこ
とができる。本発明の一般式(I)で表される化合物
は、従来公知の高沸点有機溶媒と併用しうる。本発明に
おけるカプラーの使用量は通常のカラー感光材料と特に
異ならない。シアンカプラーの使用量を述べると、支持
体上に、一般に0.01〜1g/m2、好ましくは0.
05〜0.4g/m2 、更に好ましくは0.1〜0.3
g/m 2 の量で塗布される。
【0091】本発明の一般式(I)で表される化合物は
青感性層、緑感性層、赤感性層のいずれに添加してもよ
いが、好ましくは赤感性層である。赤感性層に用いるシ
アンカプラーとしては、フェノール系カプラー、ナフト
ール系カプラー、ピロロトリアゾール系カプラー、ピラ
ゾロピリミジン系カプラー、ジフェニルイミダゾール系
カプラー等が知られている。これらのシアンカプラーの
中で本発明の好ましい実施態様は、前記のピロロトリア
ゾール系カプラーを用いたものである。
青感性層、緑感性層、赤感性層のいずれに添加してもよ
いが、好ましくは赤感性層である。赤感性層に用いるシ
アンカプラーとしては、フェノール系カプラー、ナフト
ール系カプラー、ピロロトリアゾール系カプラー、ピラ
ゾロピリミジン系カプラー、ジフェニルイミダゾール系
カプラー等が知られている。これらのシアンカプラーの
中で本発明の好ましい実施態様は、前記のピロロトリア
ゾール系カプラーを用いたものである。
【0092】本発明の化合物と併用しうる高沸点溶媒の
例は、米国特許第2,322,027号等に記載されて
いる。常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶媒の
具体例としては、フタル酸エステル類(例えば、ジブチ
ルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−
エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス
(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)フタレー
ト、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)イ
ソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタ
レート)、リン酸又はホスホン酸のエステル類(例え
ば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ト
リシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチルヘキ
シルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリブ
トキシエチルホスフェート、トリクロロプロピルホスフ
ェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスホネー
ト)、安息香酸エステル類(例えば、2−エチルヘキシ
ルベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘ
キシル−p−ヒドロキシベンゾエート)、アミド類(例
えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエ
チルラウリルアミド、N−テトラデシルピロリドン)、
スルホンアミド類(例えば、N−ブチルベンゼンスルホ
ンアミド)、アルコール類又はフェノール類(イソステ
アリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェ
ノール)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えば、ビス
(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレ
ート、グリセロールトリブチレート、イソステアリルラ
クテート、トリオクチルシトレート)、アニリン誘導体
(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オ
クチルアニリン等)、炭化水素類(例えば、パラフィ
ン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン)、
塩素化パラフィン類等が挙げられる。また、補助溶媒と
しては、沸点が30℃以上、好ましくは50℃以上約1
60℃以下の有機溶剤等が使用でき、典型例としては、
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチ
ル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−エト
キシエチルアセテート、ジメチルホルムアミドが挙げら
れる。
例は、米国特許第2,322,027号等に記載されて
いる。常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶媒の
具体例としては、フタル酸エステル類(例えば、ジブチ
ルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−
エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス
(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)フタレー
ト、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)イ
ソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタ
レート)、リン酸又はホスホン酸のエステル類(例え
ば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ト
リシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチルヘキ
シルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリブ
トキシエチルホスフェート、トリクロロプロピルホスフ
ェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスホネー
ト)、安息香酸エステル類(例えば、2−エチルヘキシ
ルベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘ
キシル−p−ヒドロキシベンゾエート)、アミド類(例
えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエ
チルラウリルアミド、N−テトラデシルピロリドン)、
スルホンアミド類(例えば、N−ブチルベンゼンスルホ
ンアミド)、アルコール類又はフェノール類(イソステ
アリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェ
ノール)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えば、ビス
(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレ
ート、グリセロールトリブチレート、イソステアリルラ
クテート、トリオクチルシトレート)、アニリン誘導体
(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オ
クチルアニリン等)、炭化水素類(例えば、パラフィ
ン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン)、
塩素化パラフィン類等が挙げられる。また、補助溶媒と
しては、沸点が30℃以上、好ましくは50℃以上約1
60℃以下の有機溶剤等が使用でき、典型例としては、
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチ
ル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−エト
キシエチルアセテート、ジメチルホルムアミドが挙げら
れる。
【0093】本発明において使用できる写真有用試薬と
しては、色素形成耐拡散性カプラー(イエローカプラ
ー、シアンカプラー、マゼンタカプラー)の他に、褪
色、色カブリまたは混色の防止に用いる酸化防止剤(例
えば、アルキルハイドロキノン類、アルキルフェノール
類、クロマン類、クマロン類)、硬膜剤、油溶性フィル
ター染料、油溶性紫外線吸収剤、油溶性蛍光増白剤、D
IR化合物(例えば、DIRハイドロキノン類、無呈色
DIRカプラー類)、現像薬、色素現像薬、DDRレド
ックス化合物、DDRカプラー等が挙げられる。
しては、色素形成耐拡散性カプラー(イエローカプラ
ー、シアンカプラー、マゼンタカプラー)の他に、褪
色、色カブリまたは混色の防止に用いる酸化防止剤(例
えば、アルキルハイドロキノン類、アルキルフェノール
類、クロマン類、クマロン類)、硬膜剤、油溶性フィル
ター染料、油溶性紫外線吸収剤、油溶性蛍光増白剤、D
IR化合物(例えば、DIRハイドロキノン類、無呈色
DIRカプラー類)、現像薬、色素現像薬、DDRレド
ックス化合物、DDRカプラー等が挙げられる。
【0094】イエローカプラーとしては、例えば米国特
許第3,933,501号、同4,022,620号、
同4,326,024号、同4,401,752号、同
4,248,961号、特公昭58−10739号、英
国特許第1,425,020号、同1,476,760
号、米国特許第3,973,968号、同4,314,
023号、同4,511,649号、欧州特許第249
473A号、同446863A号、同447969号、
特開昭63−23145号、同63−123047号、
特開平1−250944号、同1−213648号、同
2−139544号、同3−179042号、同3−2
03545号に記載のものが挙げられる。
許第3,933,501号、同4,022,620号、
同4,326,024号、同4,401,752号、同
4,248,961号、特公昭58−10739号、英
国特許第1,425,020号、同1,476,760
号、米国特許第3,973,968号、同4,314,
023号、同4,511,649号、欧州特許第249
473A号、同446863A号、同447969号、
特開昭63−23145号、同63−123047号、
特開平1−250944号、同1−213648号、同
2−139544号、同3−179042号、同3−2
03545号に記載のものが挙げられる。
【0095】マゼンタカプラーとしては、5−ピラゾロ
ン系及びピラゾロアゾール系の化合物が挙げられ、米国
特許第4,310,619号、同4,351,897
号、欧州特許第73636号、米国特許第3,061,
432号、同3,725,067号、リサーチ・ディス
クロージャー誌,No.24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャー誌,No.24230(1984年6月)、
特開昭60−43659号、同61−72238号、同
60−35730号、同55−118034号、同60
−185951号、米国特許第4,500,630号、
同4,540,654号、同4,556,630号、国
際公開WO88/04795号等に記載されている。
ン系及びピラゾロアゾール系の化合物が挙げられ、米国
特許第4,310,619号、同4,351,897
号、欧州特許第73636号、米国特許第3,061,
432号、同3,725,067号、リサーチ・ディス
クロージャー誌,No.24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャー誌,No.24230(1984年6月)、
特開昭60−43659号、同61−72238号、同
60−35730号、同55−118034号、同60
−185951号、米国特許第4,500,630号、
同4,540,654号、同4,556,630号、国
際公開WO88/04795号等に記載されている。
【0096】シアンカプラーとしては、ピロロトリアゾ
ール系カプラーの他にフェノール系及びナフトール系カ
プラーが挙げられ、米国特許第4,052,212号、
同4,146,396号、同4,228,233号、同
4,296,200号、同2,369,929号、同
2,801,171号、同2,772,162号、同
2,895,826号、同3,772,002号、同
3,758,308号、同4,334,011号、同
4,327,173号、西独特許公開第3329729
号、欧州特許第121365A号、同249453A
号、米国特許第3,446,622号、同4,333,
999号、同4,775,616号、同4,451,5
59号、同4,427,767号、同4,690,88
9号、同4,254,212号、同4,296,199
号、特開昭61−42658号等に記載のものが好まし
い。更に特開昭64−553号、同64−554号、同
64−555号、同64−556号、同4−33384
3号、同5−150426号に記載のアゾール系カプラ
ーや、米国特許第4,818,672号、特開平2−3
3144号に記載のイミダゾール系カプラー又は特開昭
64−32260号に記載のイミダゾール系カプラーあ
るいは特開昭64−32260号に記載の環状活性メチ
レン型シアンカプラーも使用することができる。
ール系カプラーの他にフェノール系及びナフトール系カ
プラーが挙げられ、米国特許第4,052,212号、
同4,146,396号、同4,228,233号、同
4,296,200号、同2,369,929号、同
2,801,171号、同2,772,162号、同
2,895,826号、同3,772,002号、同
3,758,308号、同4,334,011号、同
4,327,173号、西独特許公開第3329729
号、欧州特許第121365A号、同249453A
号、米国特許第3,446,622号、同4,333,
999号、同4,775,616号、同4,451,5
59号、同4,427,767号、同4,690,88
9号、同4,254,212号、同4,296,199
号、特開昭61−42658号等に記載のものが好まし
い。更に特開昭64−553号、同64−554号、同
64−555号、同64−556号、同4−33384
3号、同5−150426号に記載のアゾール系カプラ
ーや、米国特許第4,818,672号、特開平2−3
3144号に記載のイミダゾール系カプラー又は特開昭
64−32260号に記載のイミダゾール系カプラーあ
るいは特開昭64−32260号に記載の環状活性メチ
レン型シアンカプラーも使用することができる。
【0097】カップリングに伴って写真的に有用な残基
を放出する化合物もまた本発明で使用できる。現像抑制
剤を放出するDIRカプラーは、リサーチ・ディスクロ
ージャー誌,No.17643のVII −F項に記載され
た特許、特開昭57−151944号、同57−154
234号、同60−184248号、同63−3734
6号、米国特許第4,248,962号、同4,78
2,012号に記載されたものが好ましい。現像時に画
像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラーと
しては、英国特許第2,097,140号、同2,13
1,188号、特開昭59−157638号、同59−
170840号に記載のものが好ましい。
を放出する化合物もまた本発明で使用できる。現像抑制
剤を放出するDIRカプラーは、リサーチ・ディスクロ
ージャー誌,No.17643のVII −F項に記載され
た特許、特開昭57−151944号、同57−154
234号、同60−184248号、同63−3734
6号、米国特許第4,248,962号、同4,78
2,012号に記載されたものが好ましい。現像時に画
像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラーと
しては、英国特許第2,097,140号、同2,13
1,188号、特開昭59−157638号、同59−
170840号に記載のものが好ましい。
【0098】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同4,338,393号、同4,310,61
8号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−1859
50号、特開昭62−24252号等に記載のDIRレ
ドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプ
ラー、DIRカプラー放出レドックス化合物又はDIR
レドックス放出レドックス化合物、欧州特許第1733
02A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラ
ー、リサーチ・ディスクロージャー誌、No.1144
9、同No.24241、特開昭61−201247号
等に記載の漂白促進剤放出カプラー、米国特許第4,5
53,477号等に記載のリガンド放出カプラー、特開
昭63−75747号に記載のロイコ色素を放出するカ
プラー、米国特許第4,774,181号に記載の蛍光
色素を放出するカプラー等が挙げられる。
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同4,338,393号、同4,310,61
8号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−1859
50号、特開昭62−24252号等に記載のDIRレ
ドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプ
ラー、DIRカプラー放出レドックス化合物又はDIR
レドックス放出レドックス化合物、欧州特許第1733
02A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラ
ー、リサーチ・ディスクロージャー誌、No.1144
9、同No.24241、特開昭61−201247号
等に記載の漂白促進剤放出カプラー、米国特許第4,5
53,477号等に記載のリガンド放出カプラー、特開
昭63−75747号に記載のロイコ色素を放出するカ
プラー、米国特許第4,774,181号に記載の蛍光
色素を放出するカプラー等が挙げられる。
【0099】本発明でのこれらのカラーカプラーの標準
的な使用量は、感光性ハロゲン化銀1モル当たり0.0
01〜1モルの範囲であり、好ましくはイエローカプラ
ーでは、0.01〜0.5モル、マゼンタカプラーで
は、0.003〜0.3モル、シアンカプラーでは、
0.002〜0.3モルである。本発明の化合物は、公
知の褪色防止剤と併用してもよく、その場合、褪色防止
効果は更に大きくなる。また、一般式(I)で表される
化合物同士を2種以上併用しても構わない。併用し得る
シアン、マゼンタ及び/又はイエロー画像用の有機褪色
防止剤としては、ハイドロキノン類、6−ヒドロキシク
ロマン類、5−ヒドロキシマラン類、スピロクロマン
類、p−アルコキシフェノール類、ビスフェノール類を
中心としたヒンダードフェノール類、没食子酸誘導体、
メチレンジオキシベンゼン類、アミノフェノール類、ヒ
ンダードアミン類及びこれら各化合物のフェノール性水
酸基をシリル化、アルキル化したエーテルもしくはエス
テル誘導体が代表例として挙げられる。また、(ビスサ
リチルアルドキシマト)ニッケル錯体及び(ビス−N,
N−ジアルキルジチオカルバマト)ニッケル錯体に代表
される金属錯体等も使用できる。
的な使用量は、感光性ハロゲン化銀1モル当たり0.0
01〜1モルの範囲であり、好ましくはイエローカプラ
ーでは、0.01〜0.5モル、マゼンタカプラーで
は、0.003〜0.3モル、シアンカプラーでは、
0.002〜0.3モルである。本発明の化合物は、公
知の褪色防止剤と併用してもよく、その場合、褪色防止
効果は更に大きくなる。また、一般式(I)で表される
化合物同士を2種以上併用しても構わない。併用し得る
シアン、マゼンタ及び/又はイエロー画像用の有機褪色
防止剤としては、ハイドロキノン類、6−ヒドロキシク
ロマン類、5−ヒドロキシマラン類、スピロクロマン
類、p−アルコキシフェノール類、ビスフェノール類を
中心としたヒンダードフェノール類、没食子酸誘導体、
メチレンジオキシベンゼン類、アミノフェノール類、ヒ
ンダードアミン類及びこれら各化合物のフェノール性水
酸基をシリル化、アルキル化したエーテルもしくはエス
テル誘導体が代表例として挙げられる。また、(ビスサ
リチルアルドキシマト)ニッケル錯体及び(ビス−N,
N−ジアルキルジチオカルバマト)ニッケル錯体に代表
される金属錯体等も使用できる。
【0100】そのような有機褪色防止剤の具体例として
は、米国特許第2,360,290号、同2,418,
613号、同2,700,453号、同2,701,1
97号、同2,728,659号、同2,732,30
0号、同2,735,765号、同3,982,944
号、同4,430,425号、英国特許第136392
1号、米国特許第2,710,801号、同2,81
6,028号等に記載のハイドロキノン類、米国特許第
3,432,300号、同3,573,050号、同
3,574,627号、同3,698,909号、同
3,764,337号、特開昭52−152225号等
に記載の6−ヒドロキシクロマン類、5−ヒドロキシク
ロマン類、スピロクロマン類;米国特許第4,360,
589号に記載のスピロインダン類;米国特許第2,7
35,765号、英国特許第2066975号、特開昭
59−10539号、特公昭57−19765号等に記
載のp−アルコキシフェノール類;米国特許第3,70
0,455号、同4,228,235号、特開昭52−
72224号、特公昭52−6623号等に記載のヒン
ダードフェノール類;米国特許第3,457,079号
に記載の没食子酸誘導体;米国特許第4,332,88
6号に記載のメチレンジオキシベンゼン類;特公昭56
−21144号記載のアミノフェノール類;米国特許第
3,336,135号、同4,268,593号、英国
特許第1326889号、同1354313号、同14
10846号、特公昭51−1420号、特開昭58−
114036号、同59−53846号、同59−78
344号等に記載のヒンダードアミン類;米国特許第
4,050,938号、同4,241,155号、英国
特許第2027731(A)号等に記載の金属錯体等が
挙げられる。これらの化合物は、それぞれ対応するカラ
ーカプラーに対し、通常5〜100重量%をカプラーと
共乳化して感光層に添加することにより、目的を達成す
ることができる。
は、米国特許第2,360,290号、同2,418,
613号、同2,700,453号、同2,701,1
97号、同2,728,659号、同2,732,30
0号、同2,735,765号、同3,982,944
号、同4,430,425号、英国特許第136392
1号、米国特許第2,710,801号、同2,81
6,028号等に記載のハイドロキノン類、米国特許第
3,432,300号、同3,573,050号、同
3,574,627号、同3,698,909号、同
3,764,337号、特開昭52−152225号等
に記載の6−ヒドロキシクロマン類、5−ヒドロキシク
ロマン類、スピロクロマン類;米国特許第4,360,
589号に記載のスピロインダン類;米国特許第2,7
35,765号、英国特許第2066975号、特開昭
59−10539号、特公昭57−19765号等に記
載のp−アルコキシフェノール類;米国特許第3,70
0,455号、同4,228,235号、特開昭52−
72224号、特公昭52−6623号等に記載のヒン
ダードフェノール類;米国特許第3,457,079号
に記載の没食子酸誘導体;米国特許第4,332,88
6号に記載のメチレンジオキシベンゼン類;特公昭56
−21144号記載のアミノフェノール類;米国特許第
3,336,135号、同4,268,593号、英国
特許第1326889号、同1354313号、同14
10846号、特公昭51−1420号、特開昭58−
114036号、同59−53846号、同59−78
344号等に記載のヒンダードアミン類;米国特許第
4,050,938号、同4,241,155号、英国
特許第2027731(A)号等に記載の金属錯体等が
挙げられる。これらの化合物は、それぞれ対応するカラ
ーカプラーに対し、通常5〜100重量%をカプラーと
共乳化して感光層に添加することにより、目的を達成す
ることができる。
【0101】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、色カブリ防止剤として、ハイドロキノン誘導体、ア
ミノフェノール誘導体、没食子誘導体、アスコルビン酸
誘導体等を含有してもよい。また、シアン色素像の熱及
び特に光による劣化を防止するためには、シアン発色層
及びそれに隣接する両側の層に紫外線吸収剤を導入する
ことがより効果的である。紫外線吸収剤としては、アリ
ール基で置換されたベンゾトリアゾール化合物(例え
ば、米国特許第3,533,794号に記載のもの)、
4−チアゾリドン化合物(例えば、米国特許第3,31
4,794号や同3,352,681号に記載のも
の)、ベンゾフェノン化合物(例えば、特開昭46−2
784号に記載のもの)、ケイ皮酸エステル化合物(例
えば、米国特許第3,705,805号、同3,70
7,395号に記載のもの)、ブタジエン化合物(例え
ば、米国特許第4,045,229号に記載のもの)、
ベンズオキサゾール化合物(例えば、米国特許第3,4
06,070号や同4,271,307号に記載のも
の)、あるいはトリアジン化合物(例えば、特開昭46
−3335号に記載のもの)を用いることができる。紫
外線吸収性のカプラー(例えば、α−ナフトール系のシ
アン色素形成カプラー)や、紫外線吸収性のポリマー等
を用いてもよい。これらの紫外線吸収剤は特定の層に媒
染されていてもよい。中でも前記のアリール基で置換さ
れたベンゾトリアゾール化合物が好ましい。
は、色カブリ防止剤として、ハイドロキノン誘導体、ア
ミノフェノール誘導体、没食子誘導体、アスコルビン酸
誘導体等を含有してもよい。また、シアン色素像の熱及
び特に光による劣化を防止するためには、シアン発色層
及びそれに隣接する両側の層に紫外線吸収剤を導入する
ことがより効果的である。紫外線吸収剤としては、アリ
ール基で置換されたベンゾトリアゾール化合物(例え
ば、米国特許第3,533,794号に記載のもの)、
4−チアゾリドン化合物(例えば、米国特許第3,31
4,794号や同3,352,681号に記載のも
の)、ベンゾフェノン化合物(例えば、特開昭46−2
784号に記載のもの)、ケイ皮酸エステル化合物(例
えば、米国特許第3,705,805号、同3,70
7,395号に記載のもの)、ブタジエン化合物(例え
ば、米国特許第4,045,229号に記載のもの)、
ベンズオキサゾール化合物(例えば、米国特許第3,4
06,070号や同4,271,307号に記載のも
の)、あるいはトリアジン化合物(例えば、特開昭46
−3335号に記載のもの)を用いることができる。紫
外線吸収性のカプラー(例えば、α−ナフトール系のシ
アン色素形成カプラー)や、紫外線吸収性のポリマー等
を用いてもよい。これらの紫外線吸収剤は特定の層に媒
染されていてもよい。中でも前記のアリール基で置換さ
れたベンゾトリアゾール化合物が好ましい。
【0102】本発明の感光材料は、その支持体上の少な
くとも1層に本発明の一般式(I)で表される化合物の
少なくとも1種を含有するものである。一般に、感光材
料は、支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハ
ロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層をそれ
ぞれ少なくとも1層ずつ、この順で塗設して構成するこ
とができるが、これと異なる順序であってもよい。ま
た、赤外感光性ハロゲン化銀乳剤層を前記の感光性乳剤
層の少なくとも1つの代わりに用いることができる。こ
れらの感光性乳剤層には、それぞれの波長域に感度を有
するハロゲン化銀乳剤と、感光する光と補色の関係にあ
る色素を形成するカラーカプラーを含有させることで減
色法の色再現を行うことができる。即ち、青感性ハロゲ
ン化銀乳剤層には耐拡散性イエロー色素を形成する耐拡
散性イエローカプラーを、緑感性ハロゲン化銀乳剤層に
は耐拡散性マゼンタ色素を形成する耐拡散性マゼンタカ
プラーを、赤感性ハロゲン化銀乳剤層には耐拡散性マゼ
ンタ色素を形成する耐拡散性シアンカプラーを含有す
る。ただし、感光性乳剤層とカラーカプラーの発色色相
は、上記のような対応を持たない構成としてもよい。
くとも1層に本発明の一般式(I)で表される化合物の
少なくとも1種を含有するものである。一般に、感光材
料は、支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハ
ロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層をそれ
ぞれ少なくとも1層ずつ、この順で塗設して構成するこ
とができるが、これと異なる順序であってもよい。ま
た、赤外感光性ハロゲン化銀乳剤層を前記の感光性乳剤
層の少なくとも1つの代わりに用いることができる。こ
れらの感光性乳剤層には、それぞれの波長域に感度を有
するハロゲン化銀乳剤と、感光する光と補色の関係にあ
る色素を形成するカラーカプラーを含有させることで減
色法の色再現を行うことができる。即ち、青感性ハロゲ
ン化銀乳剤層には耐拡散性イエロー色素を形成する耐拡
散性イエローカプラーを、緑感性ハロゲン化銀乳剤層に
は耐拡散性マゼンタ色素を形成する耐拡散性マゼンタカ
プラーを、赤感性ハロゲン化銀乳剤層には耐拡散性マゼ
ンタ色素を形成する耐拡散性シアンカプラーを含有す
る。ただし、感光性乳剤層とカラーカプラーの発色色相
は、上記のような対応を持たない構成としてもよい。
【0103】本発明の化合物は、例えばカラーペーパ
ー、カラー反転ペーパー、直接ポジカラー感光材料、カ
ラーネガフィルム、カラーポジフィルム、カラー反転フ
ィルム等に適用できる。中でも、反射支持体を有するカ
ラー感光材料(例えばカラーペーパー、カラー反転ペー
パー)やポジ画像を有するカラー感光材料(例えば、直
接ポジカラー感光材料、カラーポジフィルム、カラー反
転フィルム)への適用が好ましく、特に、反射支持体を
有するカラー感光材料への適用が好ましい。
ー、カラー反転ペーパー、直接ポジカラー感光材料、カ
ラーネガフィルム、カラーポジフィルム、カラー反転フ
ィルム等に適用できる。中でも、反射支持体を有するカ
ラー感光材料(例えばカラーペーパー、カラー反転ペー
パー)やポジ画像を有するカラー感光材料(例えば、直
接ポジカラー感光材料、カラーポジフィルム、カラー反
転フィルム)への適用が好ましく、特に、反射支持体を
有するカラー感光材料への適用が好ましい。
【0104】本発明に用いられるハロゲン化銀として
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、ヨウ塩臭化銀、ヨウ臭
化銀、ヨウ塩化銀等を用いることができるが、主に撮影
用の観点から高感度を目的とするカラーネガフィルム、
カラー反転フィルムやカラー反転ペーパー等場合には、
沃化銀を1〜20モル%含有する、ヨウ塩臭化銀、ヨウ
臭化銀又はヨウ塩化銀乳剤、予めかぶらされていない内
部潜像型の直接ポジカラー感光材料の場合には、臭化銀
含有率が50〜100モル%の塩臭化銀又は純臭化銀乳
剤、特に迅速処理の目的とするカラーペーパー等にはヨ
ウ化銀を実質的に含まない塩化銀含有率が90〜100
モル%、更には、95〜100モル%、特に98〜10
0モル%の塩臭化銀又は純塩化銀乳剤の使用が好まし
い。
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、ヨウ塩臭化銀、ヨウ臭
化銀、ヨウ塩化銀等を用いることができるが、主に撮影
用の観点から高感度を目的とするカラーネガフィルム、
カラー反転フィルムやカラー反転ペーパー等場合には、
沃化銀を1〜20モル%含有する、ヨウ塩臭化銀、ヨウ
臭化銀又はヨウ塩化銀乳剤、予めかぶらされていない内
部潜像型の直接ポジカラー感光材料の場合には、臭化銀
含有率が50〜100モル%の塩臭化銀又は純臭化銀乳
剤、特に迅速処理の目的とするカラーペーパー等にはヨ
ウ化銀を実質的に含まない塩化銀含有率が90〜100
モル%、更には、95〜100モル%、特に98〜10
0モル%の塩臭化銀又は純塩化銀乳剤の使用が好まし
い。
【0105】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許第0337490A2号の第27〜76頁に記載
の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール
系染料)を該感光材料の680nmにおける光学反射濃
度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐
水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメ
チロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12
重量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有させ
るのが好ましい。
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許第0337490A2号の第27〜76頁に記載
の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール
系染料)を該感光材料の680nmにおける光学反射濃
度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐
水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメ
チロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12
重量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有させ
るのが好ましい。
【0106】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許第0277589A2号に記載のよ
うな色像保存性改良化合物を使用するのが好ましい。特
に前記のピラゾロアゾールカプラーやピロロアゾールカ
プラーとの併用が好ましい。即ち、発色現像処理後に残
存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的
に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物
(F)及び/又は発色現像処理後に残存する芳香族アミ
ン系発色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不
活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物
(G)を同時に又は単独に用いることが、例えば処理後
の保存における膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体
とカプラーの反応による発色色素生成によるステイン発
生その他の副作用を防止する上で好ましい。
ラーと共に欧州特許第0277589A2号に記載のよ
うな色像保存性改良化合物を使用するのが好ましい。特
に前記のピラゾロアゾールカプラーやピロロアゾールカ
プラーとの併用が好ましい。即ち、発色現像処理後に残
存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的
に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物
(F)及び/又は発色現像処理後に残存する芳香族アミ
ン系発色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不
活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物
(G)を同時に又は単独に用いることが、例えば処理後
の保存における膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体
とカプラーの反応による発色色素生成によるステイン発
生その他の副作用を防止する上で好ましい。
【0107】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本発明
に係わる感光材料に用いられる支持体としては、ディス
プレイ用に白色ポリエステル系支持体又は白色含量を含
む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設け
られた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良するた
めに、アンチハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳
剤層塗布側又は裏面に塗設するのが好ましい。特に反射
光でも透過光でもディスプレイが鑑賞できるように、支
持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設定するの
が好ましい。
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本発明
に係わる感光材料に用いられる支持体としては、ディス
プレイ用に白色ポリエステル系支持体又は白色含量を含
む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設け
られた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良するた
めに、アンチハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳
剤層塗布側又は裏面に塗設するのが好ましい。特に反射
光でも透過光でもディスプレイが鑑賞できるように、支
持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設定するの
が好ましい。
【0108】本発明に従った感光材料は、像露光され、
発色現像された後、漂白能を有する処理液(漂白液及び
漂白定着液)で処理される。これらについては、リサー
チ・ディスクロージャー,No.17643の第28〜
29頁及び同No.18716の第615頁左欄〜右欄
を参照することができる。例えば、発色現像処理工程、
漂白工程、定着工程、水洗処理工程が行われる。漂白液
を用いた漂白工程と定着液を用いた定着工程の代わり
に、漂白定着液を用いた漂白定着処理工程を行うことも
できるし、漂白処理工程、定着処理工程、漂白定着工程
を任意の順に組み合わせてもよい。水洗処理工程の代わ
りに安定化工程を行ってもよいし、水洗処理工程の後に
安定化工程を行ってもよい。また、これらの処理工程に
組み合わせて、前硬膜処理工程、その中和工程、停止定
着処理工程、後硬膜処理工程、調整工程、捕力工程等を
行ってもよい。カラー反転画像を得るには、像露光後、
第一現像し、反転処理してから、発色現像工程以降が行
われる。尚、この場合には、発色現像工程の漂白工程の
間には、調整工程が一般には行われる。上述の工程間に
は、任意に中間水洗工程を設けてもよい。
発色現像された後、漂白能を有する処理液(漂白液及び
漂白定着液)で処理される。これらについては、リサー
チ・ディスクロージャー,No.17643の第28〜
29頁及び同No.18716の第615頁左欄〜右欄
を参照することができる。例えば、発色現像処理工程、
漂白工程、定着工程、水洗処理工程が行われる。漂白液
を用いた漂白工程と定着液を用いた定着工程の代わり
に、漂白定着液を用いた漂白定着処理工程を行うことも
できるし、漂白処理工程、定着処理工程、漂白定着工程
を任意の順に組み合わせてもよい。水洗処理工程の代わ
りに安定化工程を行ってもよいし、水洗処理工程の後に
安定化工程を行ってもよい。また、これらの処理工程に
組み合わせて、前硬膜処理工程、その中和工程、停止定
着処理工程、後硬膜処理工程、調整工程、捕力工程等を
行ってもよい。カラー反転画像を得るには、像露光後、
第一現像し、反転処理してから、発色現像工程以降が行
われる。尚、この場合には、発色現像工程の漂白工程の
間には、調整工程が一般には行われる。上述の工程間に
は、任意に中間水洗工程を設けてもよい。
【0109】本発明において適用されるハロゲン化銀乳
剤やその他の素材(添加剤等)及び写真構成層(層配置
等)、並びにこの感光材料を処理するために適用される
処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報や欧州
特許第0519190A2号に記載のものが好ましく、
特に欧州特許第0355660A2号に記載されている
ものが好ましく用いられる。
剤やその他の素材(添加剤等)及び写真構成層(層配置
等)、並びにこの感光材料を処理するために適用される
処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報や欧州
特許第0519190A2号に記載のものが好ましく、
特に欧州特許第0355660A2号に記載されている
ものが好ましく用いられる。
【0110】
【表1】
【0111】
【表2】
【0112】
【表3】
【0113】
【表4】
【0114】
【表5】
【0115】
【実施例】実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロ
ナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムを含むゼラチン下塗層を設け、更に、種々の写
真構成層を塗布して、以下に示す層構成の多層カラー印
画紙(101)を作製した。塗布液は下記のようにして
調製した。
ナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムを含むゼラチン下塗層を設け、更に、種々の写
真構成層を塗布して、以下に示す層構成の多層カラー印
画紙(101)を作製した。塗布液は下記のようにして
調製した。
【0116】第五層塗布液調製 一般式〔II〕のシアンカプラー(Cp-1)10gを、溶媒
(Solv−8)30g及び酢酸エチル50mlに溶解
し、この溶液を界面活性剤(Cpd−12)1.2gを含
む12%ゼラチン水溶液400gに乳化分散させて平均
粒子サイズが0.18μmの乳化物Cを調製した。一
方、塩臭化銀乳剤C(立方体、平均粒子サイズ0.55
μmの大サイズ乳剤Cと0.42μmの小サイズ乳剤C
との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動
係数はそれぞれ0.09と0.11。各サイズ乳剤とも
臭化銀0.8モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の
一部に局在含有させた)を調製した。この乳剤には、下
記に示す赤感性増感色素G,Hを銀1モル当たり大サイ
ズ乳剤Cに対しては、それぞれ5.0×10-5モル、ま
た、小サイズ乳剤Cに対しては、それぞれ8.0×10
-5モル添加した。更に、添加剤Xをハロゲン化銀1モル
当たり、2.6×10-3モル添加した。この乳剤の化学
熟成は硫黄増感剤と金増感剤を添加して最適に行われ
た。前記の乳化分散物Cとこの塩臭化銀乳剤Cとを混合
溶解し、以下に示す組成となるように第五層塗布液を調
製した。乳剤塗布量は銀量換算塗布量を示す。
(Solv−8)30g及び酢酸エチル50mlに溶解
し、この溶液を界面活性剤(Cpd−12)1.2gを含
む12%ゼラチン水溶液400gに乳化分散させて平均
粒子サイズが0.18μmの乳化物Cを調製した。一
方、塩臭化銀乳剤C(立方体、平均粒子サイズ0.55
μmの大サイズ乳剤Cと0.42μmの小サイズ乳剤C
との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動
係数はそれぞれ0.09と0.11。各サイズ乳剤とも
臭化銀0.8モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の
一部に局在含有させた)を調製した。この乳剤には、下
記に示す赤感性増感色素G,Hを銀1モル当たり大サイ
ズ乳剤Cに対しては、それぞれ5.0×10-5モル、ま
た、小サイズ乳剤Cに対しては、それぞれ8.0×10
-5モル添加した。更に、添加剤Xをハロゲン化銀1モル
当たり、2.6×10-3モル添加した。この乳剤の化学
熟成は硫黄増感剤と金増感剤を添加して最適に行われ
た。前記の乳化分散物Cとこの塩臭化銀乳剤Cとを混合
溶解し、以下に示す組成となるように第五層塗布液を調
製した。乳剤塗布量は銀量換算塗布量を示す。
【0117】第一層から第七層用の塗布液も第五層塗布
液と同様の方法で調製した。これらの塗布液は調製後1
5分で塗布した。各層のゼラチン硬膜剤としては1−オ
キシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩
を用いた。また、各層に防腐剤AS−1、AS−2、A
S−3及びAS−4をそれぞれ全量が15.0mg/m
2 、6.0mg/m2 、5.0mg/m2 及び10.0
mg/m2 となるように添加した。
液と同様の方法で調製した。これらの塗布液は調製後1
5分で塗布した。各層のゼラチン硬膜剤としては1−オ
キシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩
を用いた。また、各層に防腐剤AS−1、AS−2、A
S−3及びAS−4をそれぞれ全量が15.0mg/m
2 、6.0mg/m2 、5.0mg/m2 及び10.0
mg/m2 となるように添加した。
【0118】
【化30】
【0119】各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の
分光増感色素をそれぞれ用いた。 青感性乳剤層
分光増感色素をそれぞれ用いた。 青感性乳剤層
【0120】
【化31】
【0121】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては、それぞれ1.4×10-4モル、また小サ
イズ乳剤に対しては、それぞれ1.7×10-4モル添加
した。) 緑感性乳剤層
剤に対しては、それぞれ1.4×10-4モル、また小サ
イズ乳剤に対しては、それぞれ1.7×10-4モル添加
した。) 緑感性乳剤層
【0122】
【化32】
【0123】(増感色素Dをハロゲン化銀1モル当た
り、大サイズ乳剤に対しては、3.0×10-4モル、ま
た小サイズ乳剤に対しては3.6×10-4モル、また、
増感色素Eをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤
に対しては4.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対
しては7.0×10-5モル、また、増感色素Fをハロゲ
ン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、2.0
×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては2.8×1
0-4モル添加した。) 赤感性乳剤層
り、大サイズ乳剤に対しては、3.0×10-4モル、ま
た小サイズ乳剤に対しては3.6×10-4モル、また、
増感色素Eをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤
に対しては4.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対
しては7.0×10-5モル、また、増感色素Fをハロゲ
ン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、2.0
×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては2.8×1
0-4モル添加した。) 赤感性乳剤層
【0124】
【化33】
【0125】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては、それぞれ5.0×10-5モル、また小サ
イズ乳剤に対しては、それぞれ8.0×10-5モル添加
した。更に、下記の添加剤Xを赤感性乳剤層にハロゲン
化銀1モル当たり、2.6×10-3モル添加した。
剤に対しては、それぞれ5.0×10-5モル、また小サ
イズ乳剤に対しては、それぞれ8.0×10-5モル添加
した。更に、下記の添加剤Xを赤感性乳剤層にハロゲン
化銀1モル当たり、2.6×10-3モル添加した。
【0126】
【化34】
【0127】また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層及び赤
感性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン
化銀1モル当たり3.3×10-4モル、1.0×10-3
モル及び5.9×10-4モル添加した。更に、第二層、
第四層、第六層及び第七層にもそれぞれ0.2mg/m
2 、0.2mg/m2 、0.6mg/m2 、0.1mg
/m2 となるよう添加した。また、青感性乳剤層と緑感
性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加
した。またイラジエーション防止水溶性染料として、下
記に示す化合物を第二、第四、および第六層に分割して
添加した。
感性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン
化銀1モル当たり3.3×10-4モル、1.0×10-3
モル及び5.9×10-4モル添加した。更に、第二層、
第四層、第六層及び第七層にもそれぞれ0.2mg/m
2 、0.2mg/m2 、0.6mg/m2 、0.1mg
/m2 となるよう添加した。また、青感性乳剤層と緑感
性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加
した。またイラジエーション防止水溶性染料として、下
記に示す化合物を第二、第四、および第六層に分割して
添加した。
【0128】
【化35】
【0129】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表わす。ハロゲン化銀乳剤は銀
換算塗布量を表わす。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(Ti02 含有率
15重量%)と青味染料(群青)を含む〕
は塗布量(g/m2 )を表わす。ハロゲン化銀乳剤は銀
換算塗布量を表わす。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(Ti02 含有率
15重量%)と青味染料(群青)を含む〕
【0130】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88μmの大サイズ乳剤Aと0 .70μmの小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の 変動係数をそれぞれ0.08と0.10。各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル% を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.26 ゼラチン 1.4 イエローカプラー(ExY) 0.64 色像安定剤(Cpd−1) 0.078 色像安定剤(Cpd−2) 0.038 色像安定剤(Cpd−3) 0.085 色像安定剤(Cpd−5) 0.020 色像安定剤(Cpd−9) 0.0050 溶媒(Solv−1) 0.11 溶媒(Solv−6) 0.11
【0131】 第二層(混色防止層) ゼラチン 1.0 混色防止剤(Cpd−4) 0.11 溶媒(Solv−1) 0.065 溶媒(Solv−2) 0.22 溶媒(Solv−3) 0.080 溶媒(Solv−7) 0.010 紫外線吸収剤(UV−B) 0.070
【0132】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤Bと0. 39μmの小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変 動係数をそれぞれ0.10と0.08。各サイズ乳剤とも臭化銀0.7モル%を 塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.11 ゼラチン 1.3 マゼンタカプラー(ExM) 0.13 紫外線吸収剤(UV−A) 0.12 色像安定剤(Cpd−2) 0.010 色像安定剤(Cpd−5) 0.020 色像安定剤(Cpd−6) 0.010 色像安定剤(Cpd−7) 0.080 色像安定剤(Cpd−8) 0.030 色像安定剤(Cpd−10) 0.0020 溶媒(Solv−3) 0.15 溶媒(Solv−4) 0.22 溶媒(Solv−5) 0.11
【0133】 第四層(混色防止層) ゼラチン 1.0 混色防止剤(Cpd−4) 0.11 溶媒(Solv−1) 0.065 溶媒(Solv−2) 0.22 溶媒(Solv−3) 0.080 溶媒(Solv−7) 0.010 紫外線吸収剤(UV−B) 0.070
【0134】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤と、0. 42μmの小サイズ乳剤との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動 係数は、それぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤とも臭化銀0.8モル%を 塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.086 界面活性剤(Cpd12) 0.006 ゼラチン 0.99 一般式〔II〕のシアンカプラー(例示化合物Cp-1) 0.15 溶媒(Solv−8) 0.45
【0135】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.63 紫外線吸収剤(UV−C) 0.35 色像安定剤(Cpd−7) 0.050 溶媒(Solv−9) 0.050
【0136】 第七層(保護層) 酸処理ゼラチン 1.0 ポリビニルアルコールのアクリル変性 共重合体(変性度17%) 0.043 流動パラフィン 0.018 界面活性剤(Cpd−11) 0.026
【0137】
【化36】
【0138】
【化37】
【0139】
【化38】
【0140】
【化39】
【0141】
【化40】
【0142】
【化41】
【0143】
【化42】
【0144】
【化43】
【0145】以上のように作製した感光材料101に対
して、下記表6に示すように第五層の組成を変更した以
外は全く同様にして、感光材料102〜120を作製し
た。これらの変更に際しては一般式〔II〕のカプラーは
等モルで変更した。また、これらの試料を作製する際に
調製したカプラー含有親油性微粒子の平均粒子サイズ
は、全て0.17〜0.19μmの範囲にあった。
して、下記表6に示すように第五層の組成を変更した以
外は全く同様にして、感光材料102〜120を作製し
た。これらの変更に際しては一般式〔II〕のカプラーは
等モルで変更した。また、これらの試料を作製する際に
調製したカプラー含有親油性微粒子の平均粒子サイズ
は、全て0.17〜0.19μmの範囲にあった。
【0146】
【化44】
【0147】まず、感光材料104を塗布銀量の約30
%が現像されるような像様露光後、ペーパー処理機を用
いて、下記処理工程にてカラー現像液がタンク容量の2
倍量補充されるまで連続処理を行った。
%が現像されるような像様露光後、ペーパー処理機を用
いて、下記処理工程にてカラー現像液がタンク容量の2
倍量補充されるまで連続処理を行った。
【0148】 処理工程 温 度 時間 補充量 タンク容量 カラー現像 38.5℃ 45秒 73ml 500ml 漂白定着 30〜35℃ 45秒 60ml 500ml リンス(1) 30〜35℃ 20秒 --- 500ml リンス(2) 30〜35℃ 20秒 --- 500ml リンス(3) 30〜35℃ 20秒 370ml 500ml 乾燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2 あたり (リンスは(3) →(1) への3タンク向流方式とした)
【0149】各処理液の組成は以下の通りである。 カラー現像液 タンク液 補充液 水 700ml 700ml トリイソプロピレン(β)スルホン酸 ナトリウム 0.1g 0.1g エチレンジアミン四酢酸 3.0g 3.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6− ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5g 0.5g トリエタノールアミン 12.0g 12.0g 塩化カリウム 6.5g − 臭化カリウム 0.03g − 炭酸カリウム 27.0g 27.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4、住友化学製) 1.0g 3.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g 0.1g ジエチルヒドロキシルアミン 1.1g 1.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 10.0g 13.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミ ドエチル)−3−メチル−4−アミノア ニリン硫酸塩 5.0g 11.5g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.0 11.0
【0150】 漂白定着液(タンク液と補充液は同じ) 水 600ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 亜硫酸アンモニウム 40g エチレンジアミン四酢酸鉄(III )アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g 臭化アンモニウム 40g 硝酸(67%) 30g 水を加えて 1000ml pH(25℃)(酢酸及びアンモニウム水にて) 4.8
【0151】リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3pp
m以下)
m以下)
【0152】次に、各試料に感光計(富士写真フイルム
株式会社製、FWH型、光源の色温度3200°K)を
用いて、センシトメトリー用三色分解光学ウエッジで階
調露光を与えた。この時の露光は0.1秒の露光時間で
250CMSの露光量になるように行った。これら試料
を用い以下の評価を行った。
株式会社製、FWH型、光源の色温度3200°K)を
用いて、センシトメトリー用三色分解光学ウエッジで階
調露光を与えた。この時の露光は0.1秒の露光時間で
250CMSの露光量になるように行った。これら試料
を用い以下の評価を行った。
【0153】評価1(発色性:Dmax) 露光済みの試料はペーパー処理機を用いて、前記のラン
ニング液で処理を行った。処理後各試料のシアン発色部
(赤色露光部)に対しX−Rite 350濃測計(T
he X−Rite Company製)を用いてシア
ンの最大発色濃度(Dmax)を測定した。
ニング液で処理を行った。処理後各試料のシアン発色部
(赤色露光部)に対しX−Rite 350濃測計(T
he X−Rite Company製)を用いてシア
ンの最大発色濃度(Dmax)を測定した。
【0154】評価2(処理時シアン混色) 処理後各試料のマゼンタ発色部(緑色露光部)の濃度が
2.0を与える部分のシアン濃度を評価1と同様の測定
機を用いて測定した。 評価3(処理時シアンステイン) 前に示した漂白定着液に含まれる亜硫酸アンモニウムを
40gから4.0gに変更し、pHを4.8から8.0
に変更した処理時のシアンステイン用漂白定着液を用い
て処理を行った各試料のDmin部分のシアン濃度と、前述
の漂白定着液を用いて処理を行ったときの各試料のDmin
部分のシアン濃度との差を取り、その差を処理時のシア
ンステインとした。 評価4(生保存性) 試料を温度60℃、湿度70%の条件で1週間保存し
た。その後上記の評価2および3の試験を行い、写真性
の生保存安定性を調べた。得られた結果を表6に示す。
2.0を与える部分のシアン濃度を評価1と同様の測定
機を用いて測定した。 評価3(処理時シアンステイン) 前に示した漂白定着液に含まれる亜硫酸アンモニウムを
40gから4.0gに変更し、pHを4.8から8.0
に変更した処理時のシアンステイン用漂白定着液を用い
て処理を行った各試料のDmin部分のシアン濃度と、前述
の漂白定着液を用いて処理を行ったときの各試料のDmin
部分のシアン濃度との差を取り、その差を処理時のシア
ンステインとした。 評価4(生保存性) 試料を温度60℃、湿度70%の条件で1週間保存し
た。その後上記の評価2および3の試験を行い、写真性
の生保存安定性を調べた。得られた結果を表6に示す。
【0155】
【表6】
【0156】表6から明らかなように、本発明の感光材
料はフェニドンを使用しない比較試料と比較して、処理
混色、シアンステインともに低減されていることがわか
る。また、本発明の特定の構造ではないフェニドンa、
bを使用した試料102、103と比較して本発明の感
光材料は、強制条件で保存しても処理混色、シアンステ
インが顕著に低く、優れていることがわかる。
料はフェニドンを使用しない比較試料と比較して、処理
混色、シアンステインともに低減されていることがわか
る。また、本発明の特定の構造ではないフェニドンa、
bを使用した試料102、103と比較して本発明の感
光材料は、強制条件で保存しても処理混色、シアンステ
インが顕著に低く、優れていることがわかる。
【0157】実施例2 実施例1の試料101において第5層の組成を以下の表
7の様に変更した以外は同じ試料201〜221を作製
し、以下実施例1と同様にして露光、現像処理および各
種の評価を行った。処理時混色および処理シアンステイ
ンの評価は実施例1と同じ方法で、また色再現性と光堅
牢性は下記の方法で評価した。 評価5(色再現性) 評価1の処理工程で処理したシアン発色部の反射吸収ス
ペクトルを測定した。吸収スペクトルのシアン領域の主
吸収帯の短波端に存在する会合バンドが著しく大きく、
色相が劣っているものを×、短波端に存在する会合バン
ドの程度が程よく色再現上有利であるものを○とした。 評価6(光堅牢性) 評価1の処理工程で処理した試料を、10万ルックスの
キセノン光照射器を用いて14日間光照射した。照射時
には、熱線カットフィルターと370nmでの光透過率
が50%である紫外線カットフィルターを用いた。な
お、光堅牢性の評価においては、初濃度2.0における
残存濃度のデータを記載した。得られた結果を表7示
す。
7の様に変更した以外は同じ試料201〜221を作製
し、以下実施例1と同様にして露光、現像処理および各
種の評価を行った。処理時混色および処理シアンステイ
ンの評価は実施例1と同じ方法で、また色再現性と光堅
牢性は下記の方法で評価した。 評価5(色再現性) 評価1の処理工程で処理したシアン発色部の反射吸収ス
ペクトルを測定した。吸収スペクトルのシアン領域の主
吸収帯の短波端に存在する会合バンドが著しく大きく、
色相が劣っているものを×、短波端に存在する会合バン
ドの程度が程よく色再現上有利であるものを○とした。 評価6(光堅牢性) 評価1の処理工程で処理した試料を、10万ルックスの
キセノン光照射器を用いて14日間光照射した。照射時
には、熱線カットフィルターと370nmでの光透過率
が50%である紫外線カットフィルターを用いた。な
お、光堅牢性の評価においては、初濃度2.0における
残存濃度のデータを記載した。得られた結果を表7示
す。
【0158】
【表7】
【0159】表7によれば、本発明の一般式〔I〕のフ
ェニドン化合物と一般式(II) のシアンカプラーを併用
することで本発明の効果が有効に発揮されることが分か
る。
ェニドン化合物と一般式(II) のシアンカプラーを併用
することで本発明の効果が有効に発揮されることが分か
る。
【0160】実施例3 実施例1の試料101に対して以下の点を変更した試料
301を作製した。 (層構成)以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g
/m2 )を表わす。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を
表わす。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(Ti02 含有率
20重量%)と青味染料(群青)を含む〕
301を作製した。 (層構成)以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g
/m2 )を表わす。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を
表わす。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(Ti02 含有率
20重量%)と青味染料(群青)を含む〕
【0161】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.89μmの大サイズ乳剤Aと0 .71μmの小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の 変動係数をそれぞれ0.08と0.10。各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル% を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.25 ゼラチン 1.4 イエローカプラー(ExY) 0.62 色像安定剤(Cpd−1) 0.040 色像安定剤(Cpd−2) 0.032 色像安定剤(Cpd−3) 0.086 色像安定剤(Cpd−5) 0.015 色像安定剤(Cpd−13) 0.035 溶媒(Solv−3) 0.14 溶媒(Solv−6) 0.070 第二層(混色防止層) ゼラチン 1.1 混色防止剤(Cpd−4) 0.11 色像安定剤(Cpd−7) 0.17 溶媒(Solv−1) 0.070 溶媒(Solv−2) 0.28 溶媒(Solv−7) 0.011
【0162】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.56μmの大サイズ乳剤Bと0. 39μmの小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変 動係数をそれぞれ0.10と0.08。各サイズ乳剤とも臭化銀0.7モル%を 塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.12 ゼラチン 1.3 マゼンタカプラー(ExM) 0.14 紫外線吸収剤(UV−E) 0.13 色像安定剤(Cpd−2) 0.011 色像安定剤(Cpd−5) 0.011 色像安定剤(Cpd−6) 0.010 色像安定剤(Cpd−7) 0.080 色像安定剤(Cpd−8) 0.028 色像安定剤(Cpd−10) 0.0022 溶媒(Solv−4) 0.20 溶媒(Solv−5) 0.10 溶媒(Solv−8) 0.20 第四層(混色防止層) ゼラチン 1.1 混色防止剤(Cpd−4) 0.11 色像安定剤(Cpd−7) 0.17 溶媒(Solv−1) 0.070 溶媒(Solv−2) 0.28 溶媒(Solv−7) 0.011
【0163】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.57μmの大サイズ乳剤と、0. 42μmの小サイズ乳剤との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動 係数は、それぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤とも臭化銀0.7モル%を 塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.10 ゼラチン 0.91 シアンカプラー(例示化合物Cp-1) 0.15 溶媒(Solv−8) 0.38 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.75 紫外線吸収剤(UV−F) 0.33 溶媒(Solv−10) 0.18 第七層(保護層) 酸処理ゼラチン 1.0 ポリビニルアルコールのアクリル変性 共重合体(変性度17%) 0.043 流動パラフィン 0.018 界面活性剤(Cpd−11) 0.026
【0164】
【化45】
【0165】
【化46】
【0166】
【化47】
【0167】また、イラジエーション防止水溶性染料と
して、下記に示す化合物を第二層、第四層、及び第六層
に分割して添加した。
して、下記に示す化合物を第二層、第四層、及び第六層
に分割して添加した。
【0168】
【化48】
【0169】試料301に対して第五層のカプラーを含
む油溶性分の組成が実施例2の試料202〜221と同
一となる様に変更した以外は試料301と全く同様の試
料302〜321を作製し、実施例1と同様の評価を行
った。その結果、本発明に従えば発色性、処理安定性、
色再現性及び光堅牢性に優れた感光材料が得られること
が分かった。
む油溶性分の組成が実施例2の試料202〜221と同
一となる様に変更した以外は試料301と全く同様の試
料302〜321を作製し、実施例1と同様の評価を行
った。その結果、本発明に従えば発色性、処理安定性、
色再現性及び光堅牢性に優れた感光材料が得られること
が分かった。
【0170】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、特定のフェ
ニドン化合物を使用する本発明によって、発色性、色再
現性に優れ、更にシアン混色とシアンステインが低く、
しかも堅牢性も高いハロゲン化銀カラー写真感光材料が
得られる。
ニドン化合物を使用する本発明によって、発色性、色再
現性に優れ、更にシアン混色とシアンステインが低く、
しかも堅牢性も高いハロゲン化銀カラー写真感光材料が
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 7/392 G03C 7/392 A
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる化合物の
少くとも一種を含有することを特徴とするハロゲン化銀
カラー写真感光材料。 【化1】 式中、Lはアルキレン基を表わし、R1 はアルキル基ま
たはアリール基を表わす。R2 、R3 は各々独立に水素
原子、アルキル基またはアリール基を表わす。R4 、R
5 、R6 、R7 、R8 は各々独立に水素原子、またはベ
ンゼン環に置換可能な置換基である。 - 【請求項2】 下記一般式(I)で表わされる化合物の
少なくとも1つと下記一般式(II) で表わされるシアン
カプラーの少なくとも1つを含有することを特徴とする
ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化2】 式(I)のL、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、
R7 、R8 は請求項1のL、R1 、R2 、R3 、R4 、
R5 、R6 、R7 、R8 と同義である。式(II) 中、Z
a 、Zb はそれぞれ−C(Rc ) =または、−N=を表
す。ただしZa 、Zb のいずれかは、−N=であり、他
方は−C(Rc ) =である。R a およびRb は、それぞ
れハメットの置換基定数σp 値が0.20以上の電子吸
引基を表し、且つRa とRb のσp 値の和は0.65以
上である。Rc は水素原子または置換基を表す。Xは水
素原子、または芳香族第一級アミンカラー現像主薬の酸
化体とのカップリング反応において離脱しうる基を表
す。Ra 、Rb 、R c または、Xの基が2価の基にな
り、2量体以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合体
もしくは共重合体を形成しても良い。 - 【請求項3】 下記一般式(I−a)の化合物。 【化3】 式中、L1 は炭素数1〜20の無置換アルキレン基を表
わし、R11は、炭素数1〜20の無置換アルキル基、ま
たはアリール基を表わす。R12、R13は、各々独立に水
素原子、炭素数1〜20の無置換アルキル基、またはア
リール基を表わす。R14、R15、R16、R17、R18は各
々独立に水素原子、炭素数1〜20の無置換アルキル
基、炭素数1〜20の無置換アルコキシ基、塩素原子、
炭素数0〜20のスルファモイル基、または炭素数1〜
20のカルバモイル基を表わす。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10049809A JPH11246785A (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | フエニドン化合物およびそれを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10049809A JPH11246785A (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | フエニドン化合物およびそれを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11246785A true JPH11246785A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12841467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10049809A Pending JPH11246785A (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | フエニドン化合物およびそれを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11246785A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6773875B2 (en) * | 2000-09-28 | 2004-08-10 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Silver halide color photographic light-sensitive material, pyrrolotriazole compound, and dye-forming compound |
-
1998
- 1998-03-02 JP JP10049809A patent/JPH11246785A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6773875B2 (en) * | 2000-09-28 | 2004-08-10 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Silver halide color photographic light-sensitive material, pyrrolotriazole compound, and dye-forming compound |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2684276B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2893100B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
US6462199B1 (en) | Silver halide color photographic light-sensitive material, phenidone compound for use therein, and method of producing the same | |
JP2684277B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2772880B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
US6495313B2 (en) | Silver halide color photographic light-sensitive material | |
JPH11246785A (ja) | フエニドン化合物およびそれを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2687265B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH05323539A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
EP0545301B1 (en) | Silver halide color photographic light-sensitive material | |
JP3442136B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー感光材料 | |
JP2879493B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
US4925781A (en) | Silver halide color photographic material | |
JPH05323536A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP3761710B2 (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP3138108B2 (ja) | ハロゲン化銀感光材料 | |
JPH05204110A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH0588318A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびポジ画像の形成方法 | |
JPH1124218A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH05150426A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH11271940A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2003107643A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JPH08110621A (ja) | ハロゲン化銀カラー感光材料 | |
JPH11282138A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 | |
JP2003107642A (ja) | ハロゲン化銀カラー写真感光材料 |