JP4139572B2 - 給紙装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、底板に積載された用紙を給送する給送手段と、該給送手段により送り出される用紙を一枚ずつ分離する分離手段とを有し、前記底板の給送方向下流側端部にはパッドが設けられている給紙装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年の複写機、プリンタ、ファクシミリの画像形成装置等に用いられている給紙装置においては、搬送品質のさらなる向上が強く求められている。搬送品質向上の一つに重送（多枚送り）の低減があるが、分離手段としてフリクションパッド分離方式を採用している場合、底板が上昇するにつれて、用紙のフリクションパッド分離部への進入角度が緩やかになってしまうので、用紙をさばくプレ分離効果（用紙の進入角度に比例して効果大）が減少し、重送が発生しやすくなることが知られている。すなわち、用紙はフリクションパッドの面に対し、ある程度の角度を持ってその先端が当るように進入させることが重送の低減に効果的であるが、積載した用紙数が減少して底板の先端側が上昇されると、進入時の角度が一直線上に近づくため、重送が発生しやすくなる。
【０００３】
かかる重送を軽減するため、従来の給紙装置では、図4に示すように、底板３にジャンプ台４を設けているものがある。ジャンプ台４は、給紙コロ１の幅とほぼ同等の幅を持ち、底板３の面に対して給送方向下流側が上方となるような傾斜部を有している。そして、傾斜部の給送方向下流側端部は、底板３の給送方向下流側端部に設けられた最終用紙の重送防止用として設けられた高摩擦部材としてのパッドの上流端に達している。
【０００４】
このように構成した給紙装置では、ジャンプ台４を設けることで、用紙Ｐのフリクションパッド２を設けた分離部への進入角度を増やすことができ、これによって重送の低減を図っている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図４に示す従来の給紙装置では、符号Ａで示す部分で用紙Ｐが山形状に折れを生ずることになるが、実際においては、用紙Ｐはその腰によって先端側が上に向こうとしている。この結果、ジャンプ台４を設けても狙い通りの進入角度の増加が得られず、重送を低減する効果が得られにくかった。特に、腰の強い用紙を用いた場合、期待する重送を低減する効果が得られなかった。
【０００６】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、良好な重送低減の効果が得られる給紙装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題を解決するため、本発明は、底板に積載された用紙を給送する給送手段と、該給送手段により送り出される用紙を一枚ずつ分離するフリクションパッドを用いた分離手段とを有し、前記底板の給送方向下流側端部にはパッドが設けられている給紙装置において、前記底板には、その面に対して凸状となる台が設けられ、該台は給送方向下流に向かう程上方となる傾斜部と、該傾斜部の給送方向下流側端部から前記パッドの給送方向上流側端部までの間に設けられた平面部とを備え、該平面部は前記底板の面に対して給送方向の下流側が下がるように角度をつけているとともに、前記フリクションパッドは前記底板の面に対して給送方向の下流側が上がるように角度をつけていることを特徴とする給紙装置を提案する。
【０００８】
なお、本発明は、前記台が前記底板の給送方向と直交する方向に並べて複数個設けられていると、効果的である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本発明に係る給紙装置の主要部を示す説明図で、図４に示す給紙装置と同一部材には同一符号を付している。
【００１０】
図１において、符号１は給送手段としての給紙コロ、２は分離手段としてのフリクションパッドであり、給紙コロ１に圧接されている。台として底板３に設けられたジャンプ台４は、用紙Ｐの給送方向下流に向かう程上方となるように傾斜された傾斜部６と、その傾斜部６の給送方向下流側端部から底板３の給送方向下流側端部に設けられた高摩擦部材としてのパッド５の給送方向上流側端部までの間に、ある程度の幅を持った平面部７が設けられている。本実施形態の平面部７は、底板３とほぼ平行な面に形成されている。なお、ジャンプ台４は底板３を加工して作ることもできるし、ジャンプ台４を底板３と別部材で作り、これを底板３に固定して設けることもできる。
【００１１】
このように構成された給紙装置は、底板３に積載した用紙Ｐがジャンプ台４によって、符号Ｂで示す箇所で山形状に折れを生ずるが、このＢ点より下流側に平面部７が設けられているため、折れる位置Ｂが分離手段としてのフリクションパッド２が設けられた分離部から遠ざかり、平面部７の幅分の間隔が得られる。このため、用紙Ｐの腰でＢ点近くでは用紙Ｐは上方へ向かおうとしても平面部７にならいやすくなり、分離部での用紙Ｐの腰の影響が軽減される。したがって、用紙Ｐがジャンプ台４の形状に沿って分離部に進入することにより、用紙Ｐの良好な分離部への進入角度が得られ、積載用紙Ｐが少なくなっても進入角度の減少に起因する重送の発生が抑えられる。
【００１２】
図２は、本発明の他の実施形態を示す給紙装置の概略図であって、図１と同一部材には同一符号を付している。
図２において、本実施形態は上記実施形態と同様に、傾斜部６と平面部７を備えたジャンプ台４が底板３に設けられている。上記実施形態におけるジャンプ台４は、平面部７が底板３とほぼ平行な面に形成されているのに比べ、本実施形態の平面部７は底板３に対して用紙給送方向下流に向かうにしたがい下方となるような傾斜が付けられている。すなわち、傾斜部６と平面部７との境であるＢ点の山折り角度が小さく急になる。
【００１３】
このように構成すると、積載用紙Ｐの減少により底板３の下流側が上昇しても、Ｂ点近くで上方へ向かおうとする用紙Ｐの腰の影響を受けず、用紙Ｐがジャンプ台４の形状に沿って分離部に進入することにより、用紙Ｐのより良好な分離部への進入角度が得られ、積載用紙Ｐが少なくなっても進入角度の減少に起因する重送の発生が抑えられる。さらに、かかる構成では平面部７の下向きの傾斜により用紙Ｐの先端において、その腰により下向きの力が掛かり、さらに分離部への進入角度を稼げることになる。
【００１４】
図３は、本発明のさらに他の実施形態を示す給紙装置の概略斜視図である。
図３において、本実施形態では底板３の下流側において、その幅方向（給送方向と直行する方向）の中央に上記実施形態で説明したジャンプ台４が設けられ、そのジャンプ台４の幅方向における左右両側に副ジャンプ台１０，１１が設けられている。この副ジャンプ台１０,１１も、傾斜部１２と平面部１３とを備えている。
【００１５】
このように構成された給紙装置は、積載した用紙Ｐに対する腰の影響を抑える範囲が広がり、より良好な重送低減効果が得られる。さらに、副ジャンプ台１０,１１は底板３を加工することにより設けることで、絞り形状の箇所がそれだけ設けられることになり、底板３の強度アップにつながる効果も得られる。なお、副ジャンプ台の数は任意に増減することができる。
【００１６】
【発明の効果】
請求項１の構成によれば、底板にはその面に対して凸状となる台が設けられ、該台は給送方向下流に向かう程上方となる傾斜部と、該傾斜部の給送方向下流側端部からパッドの給送方向上流側端部までの間に設けられた平面部とを備え、該平面部は前記底板の面に対して給送方向の下流側が下がるように角度をつけているとともに、前記フリクションパッドは前記底板の面に対して給送方向の下流側が上がるように角度をつけているので、フリクションパッドに対して進入角度を大きく取ることができ、重送低減効果が得られることになる。
【００１８】
請求項２の構成によれば、ジャンプ台は複数箇所に設けられていて用紙のコシの影響を抑える範囲が広がるので、重送低減効果が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る給紙装置の一実施形態を示す説明図である。
【図２】本発明に係る給紙装置の他の実施形態を示す説明図である。
【図３】本発明に係る給紙装置のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図４】従来の給紙装置を示す説明図である。
【符号の説明】
１ 給紙コロ
２ フリクションパッド
３ 底板
４ ジャンプ台
５ パッド
６，１２ 傾斜部
７，１３ 平面部
１０，１１ 副ジャンプ台
【発明の属する技術分野】
本発明は、底板に積載された用紙を給送する給送手段と、該給送手段により送り出される用紙を一枚ずつ分離する分離手段とを有し、前記底板の給送方向下流側端部にはパッドが設けられている給紙装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年の複写機、プリンタ、ファクシミリの画像形成装置等に用いられている給紙装置においては、搬送品質のさらなる向上が強く求められている。搬送品質向上の一つに重送（多枚送り）の低減があるが、分離手段としてフリクションパッド分離方式を採用している場合、底板が上昇するにつれて、用紙のフリクションパッド分離部への進入角度が緩やかになってしまうので、用紙をさばくプレ分離効果（用紙の進入角度に比例して効果大）が減少し、重送が発生しやすくなることが知られている。すなわち、用紙はフリクションパッドの面に対し、ある程度の角度を持ってその先端が当るように進入させることが重送の低減に効果的であるが、積載した用紙数が減少して底板の先端側が上昇されると、進入時の角度が一直線上に近づくため、重送が発生しやすくなる。
【０００３】
かかる重送を軽減するため、従来の給紙装置では、図4に示すように、底板３にジャンプ台４を設けているものがある。ジャンプ台４は、給紙コロ１の幅とほぼ同等の幅を持ち、底板３の面に対して給送方向下流側が上方となるような傾斜部を有している。そして、傾斜部の給送方向下流側端部は、底板３の給送方向下流側端部に設けられた最終用紙の重送防止用として設けられた高摩擦部材としてのパッドの上流端に達している。
【０００４】
このように構成した給紙装置では、ジャンプ台４を設けることで、用紙Ｐのフリクションパッド２を設けた分離部への進入角度を増やすことができ、これによって重送の低減を図っている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図４に示す従来の給紙装置では、符号Ａで示す部分で用紙Ｐが山形状に折れを生ずることになるが、実際においては、用紙Ｐはその腰によって先端側が上に向こうとしている。この結果、ジャンプ台４を設けても狙い通りの進入角度の増加が得られず、重送を低減する効果が得られにくかった。特に、腰の強い用紙を用いた場合、期待する重送を低減する効果が得られなかった。
【０００６】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、良好な重送低減の効果が得られる給紙装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題を解決するため、本発明は、底板に積載された用紙を給送する給送手段と、該給送手段により送り出される用紙を一枚ずつ分離するフリクションパッドを用いた分離手段とを有し、前記底板の給送方向下流側端部にはパッドが設けられている給紙装置において、前記底板には、その面に対して凸状となる台が設けられ、該台は給送方向下流に向かう程上方となる傾斜部と、該傾斜部の給送方向下流側端部から前記パッドの給送方向上流側端部までの間に設けられた平面部とを備え、該平面部は前記底板の面に対して給送方向の下流側が下がるように角度をつけているとともに、前記フリクションパッドは前記底板の面に対して給送方向の下流側が上がるように角度をつけていることを特徴とする給紙装置を提案する。
【０００８】
なお、本発明は、前記台が前記底板の給送方向と直交する方向に並べて複数個設けられていると、効果的である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本発明に係る給紙装置の主要部を示す説明図で、図４に示す給紙装置と同一部材には同一符号を付している。
【００１０】
図１において、符号１は給送手段としての給紙コロ、２は分離手段としてのフリクションパッドであり、給紙コロ１に圧接されている。台として底板３に設けられたジャンプ台４は、用紙Ｐの給送方向下流に向かう程上方となるように傾斜された傾斜部６と、その傾斜部６の給送方向下流側端部から底板３の給送方向下流側端部に設けられた高摩擦部材としてのパッド５の給送方向上流側端部までの間に、ある程度の幅を持った平面部７が設けられている。本実施形態の平面部７は、底板３とほぼ平行な面に形成されている。なお、ジャンプ台４は底板３を加工して作ることもできるし、ジャンプ台４を底板３と別部材で作り、これを底板３に固定して設けることもできる。
【００１１】
このように構成された給紙装置は、底板３に積載した用紙Ｐがジャンプ台４によって、符号Ｂで示す箇所で山形状に折れを生ずるが、このＢ点より下流側に平面部７が設けられているため、折れる位置Ｂが分離手段としてのフリクションパッド２が設けられた分離部から遠ざかり、平面部７の幅分の間隔が得られる。このため、用紙Ｐの腰でＢ点近くでは用紙Ｐは上方へ向かおうとしても平面部７にならいやすくなり、分離部での用紙Ｐの腰の影響が軽減される。したがって、用紙Ｐがジャンプ台４の形状に沿って分離部に進入することにより、用紙Ｐの良好な分離部への進入角度が得られ、積載用紙Ｐが少なくなっても進入角度の減少に起因する重送の発生が抑えられる。
【００１２】
図２は、本発明の他の実施形態を示す給紙装置の概略図であって、図１と同一部材には同一符号を付している。
図２において、本実施形態は上記実施形態と同様に、傾斜部６と平面部７を備えたジャンプ台４が底板３に設けられている。上記実施形態におけるジャンプ台４は、平面部７が底板３とほぼ平行な面に形成されているのに比べ、本実施形態の平面部７は底板３に対して用紙給送方向下流に向かうにしたがい下方となるような傾斜が付けられている。すなわち、傾斜部６と平面部７との境であるＢ点の山折り角度が小さく急になる。
【００１３】
このように構成すると、積載用紙Ｐの減少により底板３の下流側が上昇しても、Ｂ点近くで上方へ向かおうとする用紙Ｐの腰の影響を受けず、用紙Ｐがジャンプ台４の形状に沿って分離部に進入することにより、用紙Ｐのより良好な分離部への進入角度が得られ、積載用紙Ｐが少なくなっても進入角度の減少に起因する重送の発生が抑えられる。さらに、かかる構成では平面部７の下向きの傾斜により用紙Ｐの先端において、その腰により下向きの力が掛かり、さらに分離部への進入角度を稼げることになる。
【００１４】
図３は、本発明のさらに他の実施形態を示す給紙装置の概略斜視図である。
図３において、本実施形態では底板３の下流側において、その幅方向（給送方向と直行する方向）の中央に上記実施形態で説明したジャンプ台４が設けられ、そのジャンプ台４の幅方向における左右両側に副ジャンプ台１０，１１が設けられている。この副ジャンプ台１０,１１も、傾斜部１２と平面部１３とを備えている。
【００１５】
このように構成された給紙装置は、積載した用紙Ｐに対する腰の影響を抑える範囲が広がり、より良好な重送低減効果が得られる。さらに、副ジャンプ台１０,１１は底板３を加工することにより設けることで、絞り形状の箇所がそれだけ設けられることになり、底板３の強度アップにつながる効果も得られる。なお、副ジャンプ台の数は任意に増減することができる。
【００１６】
【発明の効果】
請求項１の構成によれば、底板にはその面に対して凸状となる台が設けられ、該台は給送方向下流に向かう程上方となる傾斜部と、該傾斜部の給送方向下流側端部からパッドの給送方向上流側端部までの間に設けられた平面部とを備え、該平面部は前記底板の面に対して給送方向の下流側が下がるように角度をつけているとともに、前記フリクションパッドは前記底板の面に対して給送方向の下流側が上がるように角度をつけているので、フリクションパッドに対して進入角度を大きく取ることができ、重送低減効果が得られることになる。
【００１８】
請求項２の構成によれば、ジャンプ台は複数箇所に設けられていて用紙のコシの影響を抑える範囲が広がるので、重送低減効果が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る給紙装置の一実施形態を示す説明図である。
【図２】本発明に係る給紙装置の他の実施形態を示す説明図である。
【図３】本発明に係る給紙装置のさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図４】従来の給紙装置を示す説明図である。
【符号の説明】
１ 給紙コロ
２ フリクションパッド
３ 底板
４ ジャンプ台
５ パッド
６，１２ 傾斜部
７，１３ 平面部
１０，１１ 副ジャンプ台
Claims (2)
- 底板に積載された用紙を給送する給送手段と、該給送手段により送り出される用紙を一枚ずつ分離するフリクションパッドを用いた分離手段とを有し、前記底板の給送方向下流側端部にはパッドが設けられている給紙装置において、
前記底板には、その面に対して凸状となる台が設けられ、該台は給送方向下流に向かう程上方となる傾斜部と、該傾斜部の給送方向下流側端部から前記パッドの給送方向上流側端部までの間に設けられた平面部とを備え、
該平面部は前記底板の面に対して給送方向の下流側が下がるように角度をつけているとともに、前記フリクションパッドは前記底板の面に対して給送方向の下流側が上がるように角度をつけていることを特徴とする給紙装置。 - 請求項１に記載の給紙装置において、前記台が前記底板の給送方向と直交する方向に並べて複数個設けられていることを特徴とする給紙装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001063623A JP4139572B2 (ja) | 2001-03-07 | 2001-03-07 | 給紙装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001063623A JP4139572B2 (ja) | 2001-03-07 | 2001-03-07 | 給紙装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002265082A JP2002265082A (ja) | 2002-09-18 |
| JP4139572B2 true JP4139572B2 (ja) | 2008-08-27 |
Family
ID=18922583
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001063623A Expired - Fee Related JP4139572B2 (ja) | 2001-03-07 | 2001-03-07 | 給紙装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4139572B2 (ja) |
-
2001
- 2001-03-07 JP JP2001063623A patent/JP4139572B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JP2002265082A (ja) | 2002-09-18 |
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