JP4137855B2 - Vカット化粧造作部材、並びにその製造方法 - Google Patents

Vカット化粧造作部材、並びにその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、芯材に化粧板を貼着したVカット化粧造作部材及びその製造方法に関する。
柱材、パネル材、及び枠材等には、美観性から、木材、合板、パーチクルボード等からなる芯材に化粧板を貼着したVカット化粧造作部材が汎用されている。例えば、四角柱状の芯材を用いたVカット化粧造作部材は、化粧板側に接着剤を塗布した後、芯材の表面全体に化粧板を当接させ、さらに芯材の両側部において化粧板を断面コ字状に折り曲げて、裏面の端縁部にも当接させ、プレスすることで、概略製造されている。
Vカット化粧造作部材では、化粧板を折り曲げて加工するため、化粧板に元に戻ろうとする力(復元力)が強く作用する。そのため、初期接着性や常態接着性が不充分であると、化粧板が芯材から剥がれる恐れがある。特に、Vカット化粧造作部材に対して、切削や穴開け等の後加工を行う場合(接着剤層が完全硬化する前に行われることもある。)、Vカット化粧造作部材に対して復元力に加えて、後加工の機械力もかかるので、より条件は過酷となる。なお、本明細書では、プレス終了直後から1時間までの接着性を「初期接着性」、それ以降で、接着剤が硬化した状態での接着性を「常態接着性」と区別している。
従来、接着剤としては、酢酸ビニル樹脂エマルジョン等の通常硬化タイプの木工用接着剤が広く用いられているが、かかる接着剤は硬化に長時間を要し、初期接着性が良好でない。そのため、プレス後、ステイプラーや釘打ち等により仮固定を行い、更に堆積プレスを行うなど、接着剤が硬化するまで養生を行う必要があり、作業が繁雑で生産性が良くない。
一方、接着剤としては、常温では固状で、加熱により溶融して液状又は粘稠状態となり、冷却により再度凝集力が発現し固状となる、いわゆる「ホットメルト接着剤」が知られている。ホットメルト接着剤を用いることで、迅速な接着が可能となり、生産性は向上する。しかしながら、ホットメルト接着剤は、接着後に加熱されると再溶融するため、耐熱性が良好でない。そのため、ホットメルト接着剤を用いたVカット化粧造作部材を窓枠等に使用すると、直射日光や外気温等の影響を受けて、接着剤層が軟化し、化粧板から芯材から剥がれる恐れがある。
上記のようなVカット化粧造作部材における問題を解消するべく、(1)通常硬化タイプの接着剤とホットメルト接着剤との併用が提案されている。また、Vカット化粧造作部材の分野ではないが、サンドイッチ状積層体の分野では、(2)硬化後には加熱しても溶融しない「反応性ホットメルト接着剤」の使用が提案されている。
提案(1)としては、化粧板の接着面に溝又は薄板厚部を設け、この部分についてはホットメルト接着剤、それ以外の部分は通常硬化タイプの接着剤を使用したVカット化粧造作部材が開示されている(特許文献1)。
提案(2)としては、35〜40℃におけるタックフリータイムが20秒以内、120℃における溶融粘度が20,000cps以下、軟化点が65℃以下の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤、及びこれを用いたサンドイッチパネルの製造方法が開示されている(特許文献2)。その他、サンドイッチ状積層体に、常温でのタックフリータイムが20秒以上の湿気硬化型のウレタン系反応性ホットメルト接着剤を用いることが開示されている(特許文献3)。
特開平9−272177号公報 特開平8−113770号公報 特開2000−37802号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、化粧板にホットメルト接着剤塗布用の溝又は薄板厚部を事前に切削加工する必要があり、また、その加工位置に関しても、後加工で行われる切削や穴開け等の加工形状を加味して複数設ける必要があり、さらに該複数箇所に設けた溝又は薄板厚部のそれぞれの位置に分けてホットメルト接着剤を塗布する必要があり、作業は極めて繁雑で生産性が著しく悪い。また化粧板端部のみにホットメルト接着剤塗布場合は、ステイプラーや釘打ち等による仮固定は必要としないが、全面に塗布した木工用接着剤が硬化するまでの間は初期接着性が不充分であるため、任意形状での切削や穴開け等後加工は出来ないので生産性としては十分とは言えない。
特許文献2、3に記載の技術は、サンドイッチ状積層体に関するものであり、化粧板を折り曲げて貼着するVカット化粧造作部材については言及されていないが、同技術をVカット化粧造作部材にそのまま適用しても、Vカット化粧造作部材として良好な常態接着性を安定的に得ることが難しく、「化粧板の復元力による剥がれ」を安定的に抑制することは困難である。
特に、特許文献2に記載の技術では、通常の5〜35℃の貼着作業環境温度(35℃未満)における、接着剤のタックフリータイムが著しく短く、プレス前にすでに粘着性が消失し、全く接着できない恐れがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、Vカット化粧造作部材の生産性を飛躍的に向上し、初期接着性、常態接着性、及び耐熱性に優れたVカット化粧造作部材並びにその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するべく、反応性ホットメルト接着剤に着目した。反応性ホットメルト接着剤に関しては、上記の如く、「タックフリータイム」を規定した特許文献2、3が開示されている。しかしながら、本発明者は、外部力がかからない条件で評価する「タックフリータイム」だけでは、復元力のかかるVカット化粧造作部材における接着性のパラメータとして不充分であることに想到し、「タックフリータイム」に合わせて、外部力をかけて評価する「初期クリープ」を新たにパラメータとして採用し、これらを特定範囲とした反応性ホットメルト接着剤用いることで、良好な初期接着性及び常態接着性を有するVカット化粧造作部材が安定的に得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明のVカット化粧造作部材は、芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたVカット化粧造作部材において、5〜35℃の貼着作業環境温度下における、タックフリータイムが15〜60秒、初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下であり、1,12−ドデカン二酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させて得られるポリエステルポリオールを含むポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含有する反応性ホットメルト接着剤を用いて、前記化粧板を前記芯材に貼着してなることを特徴とする。
「タックフリータイム」は、溶融状態から表面粘着性が消失するまでの時間であり、本発明では、下記手順で測定するものとする。
すなわち、5〜35℃の貼着作業環境温度下にて、120℃に加熱溶融した接着剤を、同温度に加熱したロールコーターにて、塗布量65g/mでMDF(JIS A5905)の裏面に塗布する。塗布直後から5秒毎に、クラフト紙(JIS P3401)を塗布面に貼り合わせ、クラフト紙を手で強制剥離する操作を繰り返し行う。クラフト紙/接着剤層の界面で剥離できた時間をタックフリータイム(秒)として測定する。
本発明において、「初期クリープ」は、下記手順で測定するものとする。
すなわち、5〜35℃の貼着作業環境温度下にて、120℃に加熱溶融した接着剤を、同温度に加熱したロールコーターにて、塗布量65g/mでMDF(JIS A5905)の裏面に塗布し、塗布直後から15秒後に厚み0.15mmのオレフィン化粧シート(大日本印刷製、WS)のプライマー処理面を塗布面に貼り合わせる。その後、25mm幅の適当な長さ(150〜200mm)に裁断し、試料とする。試料の片方の短辺部から試料の長辺の中程まで化粧シートを合板から強制的に剥離し、剥離した化粧シートの端部に荷重を固定し、試料に対して剥離した加重を固定した化粧シートが90°方向となるように加重をかけ1時間静置する。1時間で化粧シートが剥離した長さを初期クリープとして測定する。
本発明のVカット化粧造作部材の製造方法は、芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたVカット化粧造作部材の製造方法であって、5〜35℃の貼着作業環境温度下における、タックフリータイムが15〜60秒、初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下であり、1,12−ドデカン二酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させて得られるポリエステルポリオールを含むポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含有する反応性ホットメルト接着剤を用いて、前記化粧板を前記芯材に5〜35℃の加工作業環境温度条件下で貼着することを特徴とする。
本発明によれば、Vカット化粧造作部材の生産性を低下させることなく、初期接着性、常態接着性、及び耐熱性に優れたVカット化粧造作部材を製造することが可能なVカット化粧造作部材、並びにその製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳述する。
「Vカット化粧造作部材用接着剤」
本発明で用いるVカット化粧造作部材用接着剤は、芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたVカット化粧造作部材用の反応性ホットメルト接着剤であり、特定の物性を有することを特徴とする接着剤である。
貼着対象である芯材及び化粧板としては特に制限はなく、Vカット化粧造作部材として一般に使用されているものが使用できる。
芯材としては、木材、合板、木材の繊維を固めて成形したパーチクルボード等の木質系ボード、樹脂材、金属材、これらの複合材等が挙げられる。その形状は、多角柱状(三角柱、四角柱、五角柱等)、円柱状、湾曲状など、任意である。
化粧板としては、ベニヤ合板、パーチクルボード、ハードボード等の板状基材に、化粧シート、化粧紙、突板等の美観性が良好な表皮材を貼着したもの、上記板状基材に塗装を施したもの等が挙げられる。化粧シートとしては、ポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂シート、合成樹脂処理を施した織布シート(これらシートには、必要に応じて木目模様等が印刷される)、上質の木材から薄く削り取ったシート等が挙げられる。
「反応性ホットメルト接着剤」は、常温では固状で、加熱により溶融して液状又は粘稠状態となるホットメルト性を有する他、硬化時に架橋性を有する接着剤である。
例えば、分子内に残存イソシアネート基の反応性官能基を有するウレタンプレポリマーを含むもの(湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤)、分子内にシリル基を有するシラン系化合物を含むもの(シラン架橋型反応性ホットメルト接着剤)、紫外線や電子線により反応する官能基を有する化合物を含むもの(紫外線硬化型反応性ホットメルト接着剤、電子線硬化型反応性ホットメルト接着剤等)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
反応性ホットメルト接着剤は、冷却固化して樹脂の凝集力で初期強度を発現させている。硬化反応によって最終の状態強度や、耐熱性、耐水性を出している。
しかも、溶融状態とするのに必要な温度は、酢酸ビニル系やポリアミド系等の一般のホットメルト接着剤では180℃程度の高温であるのに対し、反応性ホットメルト接着剤では100〜130℃程度の比較的低温である。したがって、反応性ホットメルト接着剤を用いることで、接着剤を塗工する化粧板への熱の影響を小さくできるメリットもある。
例示した中でも、初期接着性、常態接着性、硬化後の耐熱性等の点で、ウレタン系反応性ホットメルト接着剤が好ましく用いられる。
ウレタン系反応性ホットメルト接着剤としては、硬化成分として、ポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られ、分子末端にイソシアネート基を有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーや、該イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに加水分解性シリル基を結合させたアルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマー等のウレタンプレポリマーを含むものが挙げられる。
アルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマーは、例えば、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに、イソシアネート基と反応し得る官能基と加水分解性シリル基とを併有する化合物を反応することで得られる。
ウレタン系反応性ホットメルト接着剤中のウレタンプレポリマー(イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー、アルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマー等)の含有量は制限されないが、30〜100質量%が好ましい。
ウレタン系反応性ホットメルト接着剤の中でも、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含む反応性ホットメルト接着剤は、イソシアネート基が、貼着対象である芯材及び化粧板に含まれる水分(湿気)と反応するため(湿気硬化型)、常態接着性、及び硬化後の耐熱性等に特に優れたVカット化粧造作部材が得られ、好ましい。以下、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーについて説明する。
原料のポリオールは、分子内に2個以上の水酸基を有する化合物であり、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ひまし油ポリオール、多価アルコール、これらの共重合物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上用いることができる。中でも、初期接着力に優れたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが得られることから、ポリエステルポリオールの使用が好ましく、ポリエステルポリオールと他のポリオール(ポリエーテルポリオールやアクリルポリオール等)との併用が特に好ましい。
原料のポリイソシアネートは、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であり、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族あるいは脂環族ジイソシアネート、及びこれらのカルボジイミド変性体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上用いることができる。
中でも、加熱時の蒸気圧が比較的低い、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4−MDI)等は加熱溶融して使用するので、揮発しにくいことから好ましい。
ポリオールとポリイソシアネートとの反応は、常法に従って実施できる。但し、イソシアネート基が残存する条件、即ち、イソシアネート基と水酸基の当量比(イソシアネート基/水酸基)が1より大きい条件(イソシアネート基が過剰な条件)で反応させる必要がある。該ウレタンプレポリマーを含有するウレタン系反応性ホットメルト接着剤中のイソシアネート基含有量は、1.5〜3.5質量%の範囲が好ましい。かかる範囲であれば、得られるウレタン系反応性ホットメルト接着剤の溶融粘度が適度な範囲となり良好な塗工適性が得られ、且つ初期凝集力及び接着強度に優れたものとすることができる。
なお、本明細書における「イソシアネート基含有量」の測定方法は、「実施例」の項で説明する。
本発明で用いるVカット化粧造作部材用接着剤は、5〜35℃の貼着作業環境温度下における「タックフリータイム」及び「初期クリープ」が特定範囲内にあることを特徴とするものである。
前記Vカット化粧造作部材用接着剤は、5〜35℃の貼着作業環境温度下におけるタックフリータイムが15〜60秒、好ましくは20〜50秒である。
上記条件を充足することで、化粧板に接着剤を塗布した後、接着剤層に適度に粘着性が保持されるので、適度な粘着状態の接着剤層に芯材を貼り合わせることができる。したがって、接着剤層の芯材への濡れ性が良好となり、良好な初期接着性が安定的にしかも生産性良く得られる。また、初期接着性が良好であるので、同時に常態接着性も良好となる。
上記タックフリータイムが15秒未満では、芯材を貼り合わせる前に接着剤層の表面粘着性が消失あるいは不充分となり、良好な初期接着を行うことが難しい。上記タックフリータイムが、60秒超では、接着剤層の粘着性低下が遅すぎて、接着剤層の固化に長時間を要するため、生産性が良くない上、初期接着性も不良となる。なお、初期接着性が不良であれば、必然的に、プレス後の剥がれ等が生じやすくなり、常態接着性も不良となる。
前記Vカット化粧造作部材用接着剤はまた、5〜35℃の貼着作業環境温度下における初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下である。
「初期クリープが小さい」ということは、接着初期から、接着剤にかかる物理的な力に対する接着剤の抵抗力が大きく、外部力がかかる条件でも初期接着性に優れることを意味する。すなわち、上記条件を充足することで、復元力がかかるVカット化粧造作部材用としての初期接着性が良好となり、復元力による化粧板の剥がれを良好に抑制できる。
なお、接着性が不安定な接着初期において、接着剤にかかる物理的な力に対する抵抗力が大きいということは、必然的に、外部力がかかる条件下の常態接着性にも優れることを意味する。
タックフリータイム及び初期クリープが上記条件を充足することで、プレス直後等の初期に後加工を行っても、化粧板の剥がれを良好に抑制できる。すなわち、Vカット化粧造作部材の後加工性も良好となる。
タックフリータイムは、接着剤組成を変更することで調整できる。ウレタン系反応性ホットメルト接着剤の場合、タックフリータイムは、ウレタンプレポリマーの分子構造、分子量、ウレタン結合量、結晶性、これらの組み合わせ等によって調整できる。
ウレタンプレポリマーの分子構造は、原料のポリオール及び/又はポリイソシアネートを変更することで調整できる。例えば、芳香環含量が多い程、タックフリータイムは短くなる。ウレタンプレポリマーの分子量は、ポリイソシアネートとポリオールのモル比、高分子量ポリオールの使用等にて調整できる。ウレタンプレポリマーの高分子量化に伴い、タックフリータイムは短くなる。ウレタンプレポリマー中のウレタン結合量が多い程、タックフリータイムは短くなる傾向にある。ウレタンプレポリマーの原料にポリエステルポリオールが含まれる場合、ポリエステルポリオール中のポリアルキレン鎖の炭素数が多い程、ウレタンプレポリマーの結晶性が増し、タックフリータイムは短くなり、結晶性のポリエステル系ポリオールの使用量が多い程、タックフリータイムは短くなる。
また、貼着作業環境温度によってもタックフリータイム及び初期クリープは変動する。しかしながら、5〜35℃の貼着作業環境温度であればウレタン系反応性ホットメルト接着剤のタックフリータイム及び初期クリープを調整することで生産性を飛躍的に向上し、初期接着性、常態接着性、及び耐熱性に優れたVカット化粧造作部材並びにその製造方法を提供することができる。
塗工性(作業性)、接着性等を考慮すれば、本発明のVカット化粧造作部材用接着剤の125℃で測定される溶融粘度は、8,000〜40,000mPa・sであることが好ましい。上記溶融粘度が8,000mPa・s未満では、接着剤の流動性が高くなりすぎて、所望厚の接着剤層を形成できず、充分な接着性が得られない恐れがあり、40,000mPa・s超では流動性が低くなりすぎて、接着剤の均一塗工性が不良となる恐れがある。
なお、本明細書における「溶融粘度」の測定方法は、「実施例」の項で説明する。
本発明のVカット化粧造作部材用接着剤のその他の物性は、通常の反応性ホットメルト接着剤と同様である。例えば、溶融温度は通常100〜130℃である。接着剤の好ましい硬化(固化)条件については、後記する。
以上説明したように、本発明で用いるVカット化粧造作部材用接着剤は、反応性ホットメルト接着剤であるので、架橋反応を含む硬化反応が素早く進行し、仮固定等の処置を施すことなく、簡便な操作で生産性良くVカット化粧造作部材を製造でき、得られるVカット化粧造作部材は、接着剤層が耐熱性、耐水性に優れたものとなる。さらに、本発明の接着剤では、5〜35℃の貼着作業環境温度下における、タックフリータイム及び初期クリープを特定範囲としたので、Vカット化粧造作部材の生産性を飛躍的に向上し、初期接着性及び常態接着性に優れ、化粧板の芯材からの剥がれが安定的に抑制されたVカット化粧造作部材を製造することができる。
「Vカット化粧造作部材」
本発明のVカット化粧造作部材は、上記のVカット化粧造作部材用接着剤を用いて得られるものである。
すなわち、本発明のVカット化粧造作部材は、芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたVカット化粧造作部材であり、5〜35℃の貼着作業環境温度下における、タックフリータイムが15〜60秒、初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下である反応性ホットメルト接着剤を用いて、化粧板を芯材に貼着してなることを特徴とするものである。
本発明のVカット化粧造作部材の形態は、芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたものであれば特に制限されないが、図1に一実施形態を示し、この構造を説明する。同図は厚み方向断面図である。
本実施形態のVカット化粧造作部材1は、角部が面取りされていない板状(四角柱状)の芯材10に、化粧板20が折り曲げられて貼着されたものである。
芯材10の両側部において、化粧板20は断面コ字状に折り曲げられており、化粧板20は、芯材10の表面11、両側面12、及び裏面13に跨って貼着されている。なお、芯材10の表面11側は全体に化粧板20が貼着されているのに対し、視認されない裏面13側は端縁部にのみ化粧板20が貼着されている。図中、化粧板20において、芯材10の表面11、側面12、裏面13に当接している部分を、各々、符号21a、21b、21cで示している。
化粧板20には、芯材10の各角部に対応して、あらかじめ断面V字状の折曲溝(ここでは符号略、図2(a)の符号22参照)が削設されており(計4箇所)、これによって、化粧板20は芯材10に対して略隙間無く貼着されている。
折曲溝は、化粧板20を厚み方向に分断することなく、化粧板20が芯材10に対して略隙間無く貼着するような深さと底角で形成されている。ベニヤ合板、パーチクルボード等の板状基材に、化粧シート、化粧紙等の表皮材を貼着した化粧板20では、通常、少なくとも表皮材を残すように、折曲溝は設けられる。
芯材10と化粧板20とは、上記のVカット化粧造作部材用接着剤を用いてなる接着剤層30を介して貼着されている。接着剤層30は、概略、Vカット化粧造作部材用接着剤を溶融状態で化粧板20上に層状に塗布した後、化粧板20を折り曲げて芯材10に当接させ、硬化してなるものである。
本実施形態のVカット化粧造作部材1は以上のように構成されている。
なお、本実施形態では、折曲溝は断面V字状であるが、芯材10の角部形状に応じて、断面V字状の他、断面U字状、断面W字状、櫛目状(多数の微細な溝を連設したもの)等、適宜設計される。折曲溝の形成位置や形成個数も芯材10の形状に応じて適宜設計される。また、芯材10の形状に応じて、化粧板20の折り曲げ構造も適宜設計される。
本発明のVカット化粧造作部材は、Vカット化粧造作部材用接着剤を用いて得られるものであるので、生産性が良好で、初期接着性及び常態接着性に優れ、化粧板の芯材からの剥がれが安定的に抑制され、耐熱性及び耐水性にも優れたものとなる。
「Vカット化粧造作部材の製造方法」
本発明のVカット化粧造作部材の製造方法は、上記のVカット化粧造作部材用接着剤を用いることを特徴とするものである。
すなわち、本発明のVカット化粧造作部材の製造方法は、芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたVカット化粧造作部材の製造方法において、5〜35℃の5〜35℃の貼着作業環境温度下における、タックフリータイムが15〜60秒、初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下である反応性ホットメルト接着剤を用いて、化粧板を芯材に貼着することを特徴とするものである。
図2に基づいて、上記のVカット化粧造作部材1を取り上げて、本発明のVカット化粧造作部材の製造方法の一実施形態について説明する。図2において、(a)は斜視図、(b)〜(d)は図1と同様の断面図である。
はじめに、図2(a)に示すように、化粧板20の折曲溝22が設けられた側の面略全体に、加熱溶融した本発明のVカット化粧造作部材用接着剤を塗布し、溶融状態の接着剤層30を形成する。接着剤の塗布方法としては、通常のホットメルト接着剤と同様の公知方法を採用できる。例えば、図示するように、所定温度に加熱したホットメルト接着剤用のロールコーター40によりロール塗布する方法等が好ましい。かかる方法では、化粧板20の幅が変わっても、装置を変更することなく、塗布が実施でき好ましい。
接着剤の加熱温度は、溶融温度以上であれば特に制限はないが、上記したように、反応性ホットメルト接着剤である本発明の接着剤では通常100〜130℃である。塗布量(溶融状態の塗布量)は制限されないが、接着性とコスト等を考慮すれば、50〜150 g/mが好ましい。
次いで、ローラプレス機等にて、溶融状態の接着剤層30が形成された化粧板20を芯材10と当接させ、外部からプレスする。
まず、図2(b)に示すように、化粧板20の部分21aを芯材10の表面11に当接させ、表面側及び裏面側からプレスする。次に、図2(c)に示すように、化粧板20を折曲溝22部分で折り曲げて、部分21bを芯材10の側面12に当接させ、両側方からプレスする。さらに、図2(d)に示すように、化粧板20を折曲溝22部分で折り曲げて、部分21cを芯材10の裏面13に当接させ、表面側及び裏面側からプレスする。図中、中抜き矢印はプレス方向を示している。
プレス条件は特に限定されない。
但し、化粧板の外観を損なうことなく良好な接着性を安定的に得るには、プレス圧は、例えば0.3〜30MPa、好ましくは、10〜20MPaが好ましい。
また、接着剤層30の表面が適度な粘着性を有する間に、貼り合わせる必要がある。したがって、塗布終了後から開始までの所要時間は、5〜35℃の貼着作業環境温度下における接着剤のタックフリータイム以下とすることが好ましい。
上記の接着剤の塗布及びプレスの工程は、接着剤の溶融温度より低い温度下で実施される。なお、作業環境温度は必要に応じて調温されるが、上記工程は通常は特段の調温がなされていない作業環境温度下で実施される。
本発明のVカット化粧造作部材の製造方法は、Vカット化粧造作部材用接着剤を用いるものであるので、生産性が良く、初期接着性及び常態接着性に優れ、化粧板の芯材からの剥がれが安定的に抑制され、耐熱性及び耐水性にも優れたVカット化粧造作部材を製造することができる。
以下に本発明に係る実施例を挙げるが、本発明は下記例よって何ら限定されるものではない。下記例中、「部」及び「%」は、質量基準である。
(実施例1)
(1)2リットル4ツ口フラスコに、数平均分子量(Mn)2000のポリプロピレングリコール(PPG)150部と、1,12−ドデカン二酸/1,6−ヘキサンジオール由来の水酸基当量質量1750の脂肪族ポリエステルポリオール(HG/DDA)200部と、アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール由来の水酸基当量質量2250の脂肪族ポリエステルポリオール(HG/AA)200部と、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/イソフタル酸/テレフタル酸由来の水酸基当量質量1500の芳香族系ポリエステルポリオール(EG/NPG/IPA/TPA)200部とを混合し、減圧下100℃で加熱して、水分0.05%となるまで脱水した。
(2)次いで、70℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)200部を加えた後、100℃まで昇温し、残存イソシアネート基量が一定となるまで3時間反応し、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得た。
(3)反応生成物(イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー)に、添加剤として2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル(商品名:U−CAT 660M、サンアプロ社製)1部を加えて均一に攪拌し、湿気硬化型ウレタン系反応性ホットメルト接着剤を得た。
原料組成を表1に示す(配合量の単位は「部」を示す)。
(4)得られた接着剤を用い、Vカット化粧造作部材を製造した。
化粧板としては、板状基材(MDF(JIS A5905、厚さ4mm幅200mm長さ1800mm)の表面に厚さ0.18mmの木目調化粧シートが貼られ、裏面にV字溝が削設された化粧板を用い、芯材としては、LVL(短板積層材、厚さ20mm幅96mm長さ1800mm)を用いた。
作業環境温度20℃において、ホットメルトロールコーター(松下工業(株)製、DTW−420)を用い、ロール表面温度120℃の条件で、上記化粧板の裏面に、120℃で加熱溶融した上記接着剤(白濁状)を、20m/分の速度で、塗布量80g/mで塗布した。塗布後、直ちにローラプレス機(自社製)に供し、同作業環境温度下で、図2(b)〜(d)で説明したように、貼着及びプレスを実施した。プレス圧は15MPaとした。また、塗布終了後からプレス開始までの所要時間は18秒とした。
その後、同作業環境温度で20℃、60%、72時間静置し、架橋反応を完結させた。
(実施例2〜4、比較例1、2)
表1に示す原料組成とした以外は実施例1と同様にして、湿気硬化型ウレタン系反応性ホットメルト接着剤を得た。同表に示す作業環境温度下で、実施例1と同様にして、Vカット化粧造作部材を得た。
(比較例3)
2リットル三口フラスコに、表2に示す原料を配合し、180℃で30分間攪拌混合し、非反応性のホットメルト接着剤を得た。
接着剤塗布条件を、ロール表面温度180℃、接着剤の加熱温度180℃、作業環境温度35℃とした以外は実施例1と同様にして、Vカット化粧造作部材を得た。
(評価項目及び評価方法)
「接着剤の評価」
<溶融粘度>
コーンプレート粘度計(ICI型、20Pコーン)を用い、測定温度125℃にて溶融粘度を測定した。
<残存イソシアネート基量>
過剰のアミンを添加し、イソシアネート基反応させた後、残ったアミンを塩酸で滴定する逆滴定法にて反応性ホットメルト接着剤組成物のイソシアネート基含有量(質量%)を測定した。
<タックフリータイム及び初期クリープ>
段落[0013]及び[0014]に記載の方法に従い、タックフリータイム及び初期クリープを測定した。
「Vカット化粧造作部材の評価」
<初期接着性>
プレス終了直後のVカット化粧造作部材を目視観察し、初期接着性を官能評価した。
判定基準
○:全体に渡って、化粧板の剥がれがなく、良好に接着されていた。
△:一部に、化粧板の剥がれが見られた。
×:全体に渡って、化粧板の剥がれが見られた。
<後加工性>
プレス終了直後のVカット化粧造作部材に、パネルソーにて、溝を切削する後加工を行い、目視観察により、後加工性(後加工後も接着性が維持されているか否か)を初期接着性と同じ判定基準にて評価した。(この評価は初期接着性をより過酷な条件で評価するものである。
<耐熱性>
架橋反応が完全に終了したVカット化粧造作部材を、20℃、相対湿度60%の雰囲気下で72時間静置し、次いで60℃での雰囲気下で192時間放置した後、目視観察により、耐熱性(熱に曝されても接着性が維持されているか否か)を初期接着性と同じ判定基準にて評価した。
なお、この評価は、通常使用条件より過酷な条件で接着性を評価するものであるから、この評価結果が良いことは同時に通常使用条件の接着性、すなわち常態接着性が良好であることを意味する。
<耐水性>
架橋反応が完全に終了したVカット化粧造作部材を、20℃、相対湿度60%の雰囲気下で72時間静置し、次いで70℃の温水中に2時間浸漬後、60℃の乾燥機内で3時間乾燥し、目視観察により、耐水性(水に曝されても接着性が維持されているか否か)を初期接着性と同じ判定基準にて評価した。
(結果)
評価結果を表1、2に合わせて示す。
実施例1〜4では、5〜35℃の貼着作業環境温度下における、タックフリータイムが15〜60秒、初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下であるウレタン系反応性ホットメルト接着剤が得られた。得られた接着剤を用いることで、初期接着性及び常態接着性が良好で、後加工性、耐熱性、及び耐水性が良好なVカット化粧造作部材が得られた。ウレタンプレポリマーの残存イソシアネート基量が1.5〜3.5質量%の実施例1〜3では、特に良好な結果が得られた。
これに対して、5〜35℃の貼着作業環境温度下におけるタックフリータイム及び/又は初期クリープが本発明の規定を充足しないウレタン系反応性ホットメルト接着剤を調製した比較例1及び2では、接着剤の初期接着性が不良であり、初期接着性及び後加工性の評価の時点で、化粧板に剥がれが見られた。特に、タックフリータイム及び初期クリープの双方が本発明の規定を充足しない比較例2では、初期接着性が著しく不良であった。
なお、これら比較例1、2では、初期接着性及び後加工性の評価の時点で、化粧板に剥がれが見られたため、耐熱性及び耐水性の評価を実施することができなかった。
また、非反応性のウレタン系ホットメルト接着剤を調製した比較例3では、5〜35℃の貼着作業環境温度下におけるタックフリータイム及び初期クリープは本発明の規定を充足しており、初期接着性及び後加工性は良好であったが、耐熱性及び耐水性が不良であった。
Figure 0004137855
Figure 0004137855
表中、各略号は下記原料を示す。
HG/DDA:1,12−ドデカン二酸/1,6−ヘキサンジオール由来の水酸基当量質量1750の脂肪族ポリエステルポリオール
HG/AA:アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール由来の水酸基当量質量2250の脂肪族ポリエステルポリオール
PPG:ポリプロピレングリコール(Mn2000)
EG/NPG/IPA/TPA:エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/イソフタル酸/テレフタル酸由来の水酸基当量質量1500の芳香族系ポリエステルポリオール
4,4’−MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業製)
カルボジイミド変性MDI:商品名イソネート143L、三菱化学製
特殊ロジンエステル:商品名スーパーエステルA100:荒川化学工業製
UCAT−660M:2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル(商品名U−CAT 660M、サンアプロ社製)
EVA1:酢酸ビニル(VA)含有量41%、190℃におけるメルトフローレート30g/minのエチレン−酢酸ビニル樹脂
EVA2:VA含有量19%、190℃におけるメルトフローレート150g/minのエチレン−酢酸ビニル樹脂
水素添加型ロジンエステル:ファインクリスタルKE100:荒川化学工業製
130°Fパラフィンワックス:日本製蝋製
重質炭酸カルシウム:白石カルシウム製
本発明の技術は、窓枠、ドア枠、ドアパネル材、幅木、周り縁、階段側板、階段踏み板等のVカット化粧造作部材に好ましく適用することができる。
図1は、本発明のVカット化粧造作部材の一実施形態を示す図である。 図2(a)〜(d)は、本発明のVカット化粧造作部材の製造方法の一実施形態を示す工程図である。
符号の説明
1 Vカット化粧造作部材
10 芯材
20 化粧板
30 接着剤層

Claims (7)

  1. 芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたVカット化粧造作部材(以下、Vカット化粧造作部材)において、5〜35℃の貼着加工作業環境温度条件下におけるタックフリータイムが15〜60秒、初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下であり、1,12−ドデカン二酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させて得られるポリエステルポリオールを含むポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含有する反応性ホットメルト接着剤を用いて貼着することを特徴とするVカット化粧造作部材。
  2. 前記Vカット化粧造作部材における、反応性ホットメルト接着剤が、反応性ホットメルト接着剤に対するイソシアネート基含有量が1.5〜3.5質量%の反応性ホットメルト接着剤である、請求項1に記載のVカット化粧造作部材。
  3. 前記反応性ホットメルト接着剤の溶融粘度が、測定温度125℃で8,000〜40,000mPa・sの範囲である、請求項1又は2記載のVカット化粧造作部材。
  4. 芯材の複数の面に跨って、化粧板が折り曲げられて貼着されたVカット化粧造作部材の製造方法であって、5〜35℃の貼着加工作業環境温度条件下におけるタックフリータイムが15〜60秒、初期クリープが100g/25mm荷重に対して5mm/hr以下であり、1,12−ドデカン二酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させて得られるポリエステルポリオールを含むポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含有する反応性ホットメルト接着剤を用いて、前記化粧板を前記芯材に5〜35℃の加工作業環境温度条件下で貼着することを特徴とするVカット化粧造作部材の製造方法。
  5. 反応性ホットメルト接着剤が、反応性ホットメルト接着剤に対するイソシアネート基量含有量が1.5〜3.5重量%の反応性ホットメルト接着剤である、請求項4記載のVカット化粧造作部材の製造方法。
  6. 前記反応性ホットメルト接着剤の溶融粘度が、測定温度125℃で8,000〜40,000mPa・sの範囲である、請求項4又は5記載のVカット化粧造作部材の製造方法。
  7. 反応性ホットメルト接着剤を塗布した直後からプレス開始までの所要時間がタックフリータイム以下である、請求項4〜6の何れか一項に記載のVカット化粧造作部材の製造方法。
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