JP4136839B2 - 薬液弁 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を制御する薬液弁に関する。
従来より、半導体製造工程では、ウエハやLCD基板等を洗浄するための洗浄装置が用いられている。洗浄装置は、基板の処理及び洗浄を行うための薬液処理槽を備える。薬液処理槽には、オーバーフローした薬液又は純水を回収するための排液回収槽が設けられ、薬液処理槽と排液回収槽から薬液又は純水を排出するための薬液排出部が接続している。薬液排出部には、薬液弁が設置され、薬液の排出を制御している。また、薬液処理槽には、薬液又は純水を供給するための薬液供給部が接続し、数種類の薬液と純水が使用目的に応じて切り替えて供給される。薬液又は純水の排出に用いられる薬液弁には、例えば、図7又は図8に示すものがある。
図7に示す薬液弁100は、入力ポート101と出力ポート102が形成されたバルブ本体103を備え、出力ポート102と連通するように弁座104が設けられている。弁ロッド105は、仕切部材106に摺動可能に保持され、先端部に弁体107が螺合接続されている。仕切部材106は、弁体107が弁座104と同軸上に配設されるようにバルブ本体103に位置合わせされ、シリンダ108をバルブ本体103に溶接接続することによりシリンダ108とバルブ本体103との間に狭持されている。弁ロッド105の後端部には、ピストン109が一体成形され、シリンダ108を一次室110と二次室111とに気密に区画している。一次室110には、第1ポート112が連通し、二次室111に第2ポート113が連通している。そして、二次室111には、スプリング114が縮設され、弁ロッド105に弁座104方向の力を常時作用させている。従って、一次室110と二次室111との圧力変動により弁ロッド105を移動させ、弁体107を弁座104に当接又は離間させることができる(例えば、特許文献1参照)。
また、図8に示す薬液弁200は、入力ポート201と出力ポート202が形成されたバルブ本体203を備え、出力ポート202と連通するように弁座204が設けられている。弁ロッド205は、仕切部材206に摺動可能に保持され、先端部が弁体207に螺合接続されている。仕切部材206は、弁体207が弁座204に対して同軸上に配設されるようにバルブ本体203に位置合わせされ、シリンダブロック208をバルブ本体203に溶接接続することによりシリンダブロック208とバルブ本体203との間に狭持されている。シリンダロッド205の後端部には、ピストン209が一体成形され、シリンダブロック208を一次室210と二次室211に気密に区画している。一次室210には、吸気ポート212が連通し、二次室211には、呼吸孔213が連通している。そして、二次室211には、スプリング214が縮設され、弁ロッド205に弁座204方向の力を常時作用させている。従って、一次室209と二次室210との圧力変動により弁ロッド205を移動させ、弁体207を弁座204に当接又は離間させることができる(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−133628号公報(段落0010〜0019、第1図、第3図。) 特開2002−276843号公報(段落0015〜0021、第1図。)
しかしながら、薬液弁100,200は、熱クリープにより、弁体107,207と弁ロッド105,205との結合が緩む問題があった。洗浄装置は、約80℃の薬液又は純水で基板を洗浄するので、薬液弁100,200は、閉弁して薬液に接触する間又は薬液を排出するときに加熱され、薬液を排出した後に外気で冷却される。つまり、薬液弁100,200は加熱と冷却を繰り返す。薬液弁100,200は、耐腐食性の観点から、弁体107,207、弁ロッド105,205、弁本体103,203、シリンダ108、シリンダブロック208などの各部品が、PP(ポリプロピレン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂で成形されている。弁体107,207と弁ロッド105,205のネジ部には、初期しめつけ力が作用しているが、弁体107,207と弁ロッド105,205は、加熱されると熱膨張し、ネジ部に緩み方向の力が発生する一方、冷却されるとその力が解除される。一旦、弁体107,207と弁ロッド105,205との結合が熱クリープにより緩むと、その後、弁体107,207と弁ロッド105,205が熱膨張する毎にネジ部が緩み続け、弁体107,207と弁ロッド105,205の間に隙間ができてしまっていた。これは、弁体107,207と弁座104,204とのシール性を低下させる要因となり、好ましくない。
また、薬液弁100,200は、仕切部材106,206をバルブ本体103,203とシリンダ108又はシリンダブロック208との間で狭持しており、狭持部分からピストン109,209側に薬液が漏れてスプリング114,214を腐食させる恐れがある。そのため、一方に開口するシリンダに対して弁ロッドを開口部から端面に貫き通すように装填し、シリンダの開口部にシリンダキャップをねじ込む構造にすることも考えられる。この場合も、シリンダとシリンダキャップには初期しめつけ力が作用する。ところが、薬液弁は、開弁する際に薬液又は純水の流体圧を受けて、ピストンがシリンダキャップに衝突し、衝突に伴う振動でシリンダキャップとシリンダとのネジ部に緩み方向の力が作用して、ネジ部が緩む恐れがある。特に、高温の薬液を使用する場合には、シリンダなどが加熱されて熱膨張し、緩みやすくなる。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、弁体と弁ロッドとの緩みを防止することができる薬液弁を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、シリンダとシリンダキャップとの緩みを防止することができる周り止め機構を備えた薬液弁を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明の薬液弁は次のような構成を有している。
(1)流体が流入する一次側と、流体が流出する二次側とを連通させる連通路に弁座を設け、弁座に当接又は離間する主弁体と弁ロッドとをネジ部で連結しており、駆動手段により弁ロッドに駆動力を与えて主弁体を弁座に当接又は離間させる薬液弁であって、主弁体と弁ロッドとの間に弾性部材を配設したこと、を特徴とする。
(2)(1)に記載の発明において、主弁体と弁ロッドに環状溝をそれぞれ形成し、その環状溝の間に弾性部材が収納されていることを特徴とする。
(3)(2)に記載の発明において、主弁体又は弁ロッドの雌ネジ部が形成された端面に環状溝に向かって縮径するテーパ面を設けたことを特徴とする。
上記第2の目的を達成するため、本発明の薬液弁は次のような構成を有する。
(4)流体が流入する一次側と流体が流出する二次側との間に弁座が設けられた弁本体にシリンダが連結され、シリンダを一次室と二次室に気密に区画するピストンに固設された弁ロッドに主弁体が取り付けられ、一次室と二次室の圧力変動により弁ロッドを駆動させ、主弁体を弁座に当接又は離間させて弁の開閉を行う薬液弁において、シリンダの一端が開放されて内周面に雌ネジ部が形成され、外周面に雄ネジ部が形成されたシリンダキャップをシリンダにねじ込んで連結しており、シリンダに雌ネジ部に交わるように孔が形成され、その孔に廻り止め部材が装着されていることを特徴とする。
次に、上記構成を有する本発明の薬液弁及び廻り止め機構の作用効果を説明する。
上記(1)に記載の発明によれば、流体は一次側から二次側へと流れるときに、主弁体などに接触する。主弁体と弁ロッドのネジ部には、初期しめつけ力が発生しているが、主弁体が流体に加熱されて熱膨張したり、あるいは、主弁体から弁ロッドへと熱伝達されて双方が熱膨張すると、主弁体と弁ロッドとのネジ部に緩み方向の力が発生する。しかし、主弁体と弁ロッドとの間に配設された弾性部材が、緩み方向の力に対する抵抗力を発生するため、主弁体が弁ロッドに対して回転しない。よって、本発明によれば、主弁体と弁ロッドとの緩みを防止することができる。
上記(2)に記載の発明によれば、(1)に記載の発明の作用効果に加え、弾性部材を位置決め保持することができる。
上記(3)に記載の発明によれば、(2)に記載の発明の作用効果に加え、雄ネジ部の環状溝に弾性部材を装着して雌ネジ部にねじ込むのに従って、弾性部材がテーパ面に沿って雌ネジ部側の環状溝に案内されるので、弾性部材を簡単に主弁体と弁ロッドとの間に配設することができる。
上記(4)に記載の発明によれば、シリンダの雌ネジ部にシリンダキャップの雄ネジ部をねじ込むと、シリンダキャップに形成した雄ネジ部のネジ山の一部がシリンダの孔から露出しており、その孔に廻り止めピンを圧入などして装着することにより、雄ネジ部のネジ山が廻り止め部材に接触する。例えば、高温流体が一次側から二次側へと流れると、シリンダやシリンダキャップなどが熱伝達によって加熱され、シリンダとシリンダキャップのネジ部が熱膨張して緩み方向の力が発生する。また、主弁体が弁座から離間する際に、流体の流体圧で弁ロッドがシリンダキャップに衝突すると、その衝撃荷重による振動でもシリンダキャップとシリンダとのネジ部に緩み方向の力が発生する。しかし、廻り止め部材がシリンダキャップに形成した雄ネジ部に接触し、緩み方向の力に対する抵抗力を発生するため、シリンダキャップが緩み方向に回転しない。よって、本発明によれば、シリンダとシリンダキャップとの緩みを防止することができる。
次に、本発明に係る薬液弁の一実施の形態について図面を参照して説明する。図6は、半導体製造工程で使用される洗浄装置50の概略構成図である。
洗浄装置50は、半導体製造工程においてウエハやLCDなどの基板Wを洗浄するものである。具体的には、有機物汚染除去を目的とした硫酸と過酸化水素の高温混液を用いた洗浄、微粒子汚染除去を目的としたアンモニアと過酸化水素の高温混液を用いた洗浄、薬液による処理の後の純水による洗浄などを行う。かかる洗浄装置50は、薬液又は純水を用いて基板Wの処理又は洗浄を行う基板処理槽51を備え、基板処理槽51に薬液又は純水を切り替えて供給する供給部52と、薬液処理槽51から薬液又は純水を分類して排出する排出部53とが接続している。
供給部51は、タンク54A,54B,54C,54Dに薬液が分類されて保存されている。各タンク54A〜54Dには、薬液供給管路55A,55B,55C,55Dが接続し、薬液供給管路55A〜55Dに設置された薬液供給弁56A,56B,56C,56Dの開閉動作を制御することにより、使用目的に応じた薬液を主供給管路57に供給している。主供給管路57は、基板処理槽51の底部に設けられた薬液噴出部58,58に接続し、薬液を基板処理槽51に噴出するようになっている。また、主供給管路57には、純水供給管路59が接続し、純水供給弁60の開閉動作を制御することにより純水を基板処理槽51に供給するようになっている。
排出部53は、基板処理槽51の底部に後述する薬液弁1を取り付け、基板処理槽51の薬液又は純水を排液回収槽61に排出するようになっている。排液回収槽61は、基板処理槽51を下方から覆うように配設され、基板処理槽51からオーバーフローした薬液又は純水を回収することもできる。排液回収槽61には、薬液排出管路62が接続し、薬液排出管路62に設置された薬液排出弁63が開弁したときに、排液回収槽61の排液が排液切換弁64に導入される。排液切換弁64は、排液の種類に応じて酸系排出管65A、アルカリ系排出管65B、純水系排出管65Cを切り替えて薬液排出管62に接続し、排液を分類して排出している。尚、排液は、図示しないフィルタ等で不純物を除去された後、タンク54A〜54Dに戻されて再利用される。
図1及び図2は、薬液弁1の断面図である。図3は、薬液弁1の側面図である。
薬液弁1は、ロックパットのような機能をするものであり、主弁体11が弁座19から離間すると、排液が弁座19から複数の支柱16の間を通過して下方に垂れ流されるようになっている。
薬液弁1は、図1及び図2に示すように、主弁体11に駆動力を与えるための「駆動手段」がシリンダ2に内設されている。シリンダ2は、一端が開口し、他端が閉鎖された略円筒形状をなす。シリンダ2の閉鎖面には、貫通孔が形成され、弁ロッド3が摺動可能に保持されている。シリンダ2と弁ロッド3との間には、Oリングなどのシール部材4,4が配設され、流体漏れを防止している。シリンダ2の開口部内周には、雌ネジ部が形成されている。シリンダキャップ5は、円柱形状をなし、外周面に雄ネジ部が形成されており、シリンダ2の雌ネジ部にねじ込まれてシリンダ2に螺合接続されている。弁ロッド3の後端部は、拡径されてピストン6が一体成形され、シリンダ2とシリンダキャップ5との間に形成される空間を一次室7と二次室8に気密に区画している。シリンダ2には、一次室7に連通する第1ポート9と、二次室8に連通する第2ポート10とが形成され、一次室7と二次室8との圧力変動により弁ロッド3を摺動させるようになっている。
シリンダ2から突き出した弁ロッド3には、図中上端面中央から軸方向に有底孔が形成され、その内周面に雌ネジ部が形成されている。主弁体11は、円板形の弁部12の中央部に略円筒形状の軸部13が垂設され、軸部13の外周面に雄ネジ部が形成されている。主弁体11は、リング状のスペーサ14を挟み込むように弁ロッド3に螺設されている。すなわち、弁ロッド3の有底孔開口部にスペーサ14の貫通孔を位置合わせし、主弁体11の軸部13をスペーサ14の貫通孔から弁ロッド3の有底孔へと挿入して雄ネジ部を雌ネジ部にねじ込んで、弁ロッド3を弁ロッド3に螺合接続している。
また、シリンダ2は、閉鎖面側(図中上側)の端部外周に雄ネジ部が形成されている。シリンダアダプタ15は、リング形状をなし、内周面に雌ネジ部が形成されており、シリンダアダプタ15の雄ネジ部をシリンダ2の雌ネジ部にねじ込むことによりシリンダアダプタ15をシリンダ2に螺合接続している。シリンダアダプタ15には、複数の貫通孔が軸方向に形成されており、各貫通孔に円筒形状の支柱16をそれぞれ位置合わせして配設し、シリンダアダプタ15から支柱16を貫くボルト18をフランジ17に締結することによりフランジ7をシリンダアダプタ15に固定している。シリンダアダプタ15の貫通孔には、シリコンなどが注入され、ボルト18が外気に接触しないようにしている。また、フランジ17は、リング形状をなし、主弁体11と対向する側面に弁座19が形成されている。尚、シリンダアダプタ15、支柱16、フランジ7により「弁本体」が構成される。
かかる薬液弁1は、フランジ17に形成した環状溝にOリングなどのシール部材20を装着し、基板処理槽51の底部又は基板処理槽51の底部に接続する配管に接続される。薬液弁1の第2ポート10から二次側8に圧縮空気を供給すると、図1に示すように、弁ロッド3がシリンダ2から突出するように上昇して主弁体11を弁座19に当接させるため、基板処理槽51の薬液又は純水が排液回収槽61に排出されない。一方、薬液弁1の第1ポート9から一次側7に圧縮空気を供給すると、図2に示すように、弁ロッド3がシリンダ2内に退避するように下降して主弁体11を弁座19から離間させるため、基板処理槽51の薬液又は純水がフランジ17の弁座19を通過して複数の支柱16の間から排液回収槽61へと垂れ流される。
かかる薬液弁1は、耐腐食性の観点から各部品が樹脂で形成されている。すなわち、例えば、支柱16、シリンダアダプタ15、シリンダ2、シリンダキャップ5、スペーサ14は、PPで形成されている。また、フランジ17及び弁座19は、PVDF(フッ化ビニリデン樹脂)で形成されている。さらに、主弁体11は、PTFEで形成されている。
ところが、樹脂成形部品は、加熱されると熱膨張する性質を有し、ネジ部に緩み方向の力が発生する。
すなわち、薬液弁1が閉弁している間は、主弁体11が薬液又は純水に接触して熱膨張したり、或いは、主弁体11から弁ロッド3へと熱伝達され、主弁体11と弁ロッド3とが熱膨張したりして、主弁体11と弁ロッド3とのネジ部に緩み方向の力が発生する。また、シリンダアダプタ15、シリンダ2、シリンダキャップ5なども、フランジ17や支柱16などから熱伝達されて熱膨張し、シリンダ2とシリンダアダプタ15とのネジ部、シリンダ2とシリンダキャップ5とのネジ部に緩み方向の力が発生する。
薬液弁1が排液を排出する場合には、高温の排液が主弁体11を押し下げて支柱17、シリンダアダプタ15、シリンダ2などを伝って流れ落ちるため、主弁体11などが熱膨張し、主弁体11と弁ロッド3とのネジ部、シリンダアダプタ15とシリンダ2とのネジ部、或いは、シリンダ2とシリンダキャップ5とのネジ部に緩み方向の力が発生する。また、薬液が主弁体11を押し下げたときに、弁ロッド3がシリンダキャップ5に衝突すると、その衝撃荷重でシリンダ2とシリンダキャップ5とのネジ部に緩み方向への力が発生する
尚、薬液弁1が排液を排出し終わると、部品は外気にさらされて収縮し、熱膨張による緩み方向の力が解除される。
洗浄工程は1日に何回も行われ、薬液弁1の樹脂成形部品は熱膨張と収縮を繰り返す。そのため、主弁体11と弁ロッド3とのネジ部、シリンダ2とシリンダアダプタ15とのネジ部、シリンダ2とシリンダキャップ5とのネジ部に熱クリープが発生し、ネジ部が緩む恐れがある。この不具合を解消するために、薬液弁1は、各ネジ部に廻り止め機構を設けている。
図4は、主弁体11と弁ロッド3との間に配設した廻り止め機構の説明図である。
主弁体11は、図4(a)に示すように、軸部13に環状の溝31が形成されている。一方、弁ロッド3は、図4(b)に示すように、有底孔の内周面に環状の溝33が形成されるとともに、弁ロッド3の上端面から溝33に向かって縮径するテーパ面34が形成されている。溝31,33は、主弁体11の雄ネジ部を弁ロッド3の雌ネジ部に円滑にねじ込むことができるように、雄ネジ部と雌ネジ部に干渉しないように形成されている。そこで、図4(a)に示すように、主弁体11の溝31にOリングなどの弾性部材32を装着し、弁ロッド3に主弁体11をねじ込んでいくと、図4(b)に示すように、弾性部材32が弁ロッド3のテーパ面34に沿って弁ロッド3の内部へと侵入していく。更に、主弁体11を弁ロッド3にねじ込んでいくと、図4(c)に示すように、主弁体11の溝31が弁ロッド3の溝33まで移動し、主弁体11の溝31と弁ロッド3の溝33との間に弾性部材32が収められる。これにより、主弁体11と弁ロッド3のネジ部が熱膨張して緩み方向の力が発生しても、主弁体11の雄ネジ部と弁ロッド3の雌ネジ部との間に配設された弾性部材32が緩み方向に対する抵抗力を発生するため、主弁体11が弁ロッド3に対して緩み方向に回転しない。
図5は、シリンダ2とシリンダキャップ5との間に配設した廻り止め機構の説明図である。
シリンダ2は、図5(a)に示すように、シリンダキャップ5を取り付けられる下端面から孔35が軸方向に雌ネジ部と交わるように形成されている。そのため、図5(b)に示すように、圧縮空気がシリンダ2から外部に漏れないようにシリンダキャップ5をシリンダ2にしっかりねじ込むと、シリンダ2の孔35からシリンダキャップ5に形成した雄ネジ部のネジ山の一部が露出することとなる。シリンダ2の穴35には、図5(c)に示すように、廻り止めピン(「廻り止め部材」に相当するもの。)36が圧入される。ここで、廻り止めピン36は、シリンダキャップ5より硬いものが好ましく、本実施の形態では、廻り止めピン36をシリンダキャップ5と同じ材質であるPPで形成し、シリンダキャップ5と同一の硬さを確保している。これにより、シリンダ2の穴35に廻り止めピン36を圧入したときに、廻り止めピン36が孔35から露出する雄ネジ部のネジ山を押し潰してシリンダキャップ5の雄ネジ部に面接触する。廻り止めピン36は、シリンダ2に圧入されているため孔35内で回転しない。よって、シリンダキャップ5とシリンダ2とのネジ部に緩み方向の力が発生しても、廻り止めピン36とシリンダキャップ5の雄ネジ部との間に抵抗力が発生し、シリンダキャップ5がシリンダ2に対して緩み方向に回転しない。
尚、これと同一構造の廻り止め機構が、シリンダ2とシリンダアダプタ15との間にも設けられ、シリンダアダプタ15がシリンダ2に対して回転しないようになっている。
従って、本実施の形態の薬液弁1によれば、薬液が流入する一次側と、薬液が流出する二次側とを連通させる連通路に弁座19を設け、弁座19に当接又は離間する主弁体11と弁ロッド3とをネジ部で連結しており、一次室7と二次室8との圧力変動により弁ロッド3に駆動力を与えて主弁体11を弁座19に当接又は離間させるものであって、主弁体11と弁ロッド3との間に弾性部材32を配設しているので、主弁体11と弁ロッド3との緩みを防止することができる。
また、本実施の形態の薬液弁1によれば、主弁体11と弁ロッド3に環状溝31,33をそれぞれ形成し、その環状溝31,33の間に弾性部材32が収納されているので、弾性部材32を位置決め保持することができる。
また、本実施の形態の薬液弁1によれば、弁ロッド3の雌ネジ部を形成された端面に環状溝33に向かって縮径するテーパ面34を設けたので、弾性部材32を簡単に主弁体11と弁ロッド3との間に配設することができる。
さらに、本実施の形態の薬液弁1によれば、流体が流入する一次側と流体が流出する二次側との間に弁座19が設けられたアダプタ17に支柱16、シリンダアダプタ15を介してシリンダ2が連結され、シリンダ2を一次室と二次室に気密に区画するピストン6に固設された弁ロッド3に主弁体11が取り付けられ、一次室7と二次室8の圧力変動により弁ロッド3を駆動させ、主弁体11を弁座19に当接又は離間させて弁の開閉を行うものであって、シリンダ2の一端が開放されて内周面に雌ネジ部が形成され、外周面に雄ネジ部が形成されたシリンダキャップ5をシリンダ2にねじ込んで連結しており、シリンダ2に雌ネジ部に交わるように孔35が形成され、その孔35に廻り止めピン36が装着されているので、シリンダ2とシリンダキャップ5との緩みを防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記実施の形態では、排液を垂れ流す薬液弁1について説明した。それに対し、従来技術のように、入力ポートと出力ポートとを備えて配管に接続される薬液弁に廻り止め機構を設けるようにしてもよい。また、開閉弁のみならず、通電量や圧縮空気量に応じて開度調整を行う薬液弁のネジ部に上記廻り止め機構を設けても良い。
(2)例えば、上記実施の形態では、主弁体11の軸部13に雄ネジを形成し、弁ロッド3に雌ネジを形成してネジ部を構成し、弾性部材32を配設した。それに対して、図7に示す従来技術のように、主弁体11側に雌ネジ部を形成し、弁ロッド3側に雄ねじ部を形成してネジ部を構成し、弾性部材32を配設するようにしてもよい。この場合にも、主弁体11と弁ロッド3に弾性部材を収納するための環状溝をそれぞれ形成し、主弁体11に環状溝に向かって縮径するテーパ面を設けるようにするとよい。
(3)例えば、上記実施の形態では、一次室7と二次室8とに供給する圧縮空気量を調整することにより弁ロッド3を駆動させている。それに対して、二次室8にスプリングを縮設し、一次室7への圧縮空気の供給のみで弁ロッド3を駆動させるようにしてもよい。また、駆動手段は、空気圧のみならず、電磁弁を使用してもよい。
(4)例えば、上記実施の形態では、廻り止めピン36をシリンダ2の孔35に圧入して装着している。それに対して、廻り止めピンをシリンダの孔より細くし、廻り止めピンとシリンダの孔の内壁との間に接着剤を充填することにより廻り止めピンをシリンダの孔に装着するようにしてもよい。この場合、シリンダキャップに形成した雄ネジのネジ山が接着剤を介して廻り止めピンに接触するため、シリンダとシリンダキャップとのネジ部に緩み方向の力が作用しても、シリンダとシリンダキャップとのネジ部に抵抗力が発生し、シリンダキャップが緩み方向に回転しない。
(5)例えば、上記実施の形態では、約80℃の薬液を制御して熱クリープを発生する場合について説明した。それに対して、例えば、40℃〜50℃の薬液を制御する場合でも、繰り返し応力の発生回数が増加すれば、主弁体11と弁ロッド3とのネジ部やシリンダ2とシリンダキャップ5とのネジ部にクリープが発生しうるが、上記実施の形態と同様にして弾性部材32や廻り止めピン36などが抵抗力を発生するため、ネジ部の緩みが防止される。
本発明の実施の形態に係り、薬液弁の断面図であって、閉弁状態を示している。 同じく、薬液弁の断面図であって、開弁状態を示している。 同じく、薬液弁の側面図である。 同じく、主弁体と弁ロッドとの間に配設した廻り止め機構の説明図である。 同じく、シリンダとシリンダキャップとの間に配設した廻り止め機構の説明図である。 半導体製造工程で使用される洗浄装置の概略構成図である。 従来の薬液弁の断面図である。 従来の薬液弁の断面図である。
符号の説明
1 薬液弁
3 弁ロッド
5 シリンダキャップ
6 ピストン
7 一次室
8 二次室
11 主弁体
19 弁座
31 環状溝
32 弾性部材
33 環状溝
34 テーパ面
35 孔
36 廻り止めピン

Claims (1)

  1. 流体が流入する一次側と流体が流出する二次側との間に弁座が設けられた樹脂製の弁本体に樹脂製のシリンダが連結され、前記シリンダを一次室と二次室に気密に区画する樹脂製のピストンに固設された樹脂製の弁ロッドに樹脂製の主弁体が取り付けられ、前記一次室と前記二次室の圧力変動により前記弁ロッドを駆動させ、前記主弁体を前記弁座に当接又は離間させて弁の開閉を行う薬液弁において、
    前記シリンダの一端が開放されて内周面に雌ネジ部が形成され、外周面に雄ネジ部が形成された樹脂製のシリンダキャップを前記シリンダにねじ込んで連結しており、前記シリンダに前記雌ネジ部に交わるように孔が形成され、前記孔から前記雄ネジ部のネジ山の一部が露出しており前記孔に樹脂製の廻り止め部材が圧入されて前記雄ネジ部のネジ山を押し潰し、前記シリンダキャップの前記雄ネジ部に面接触して装着されていることを特徴とする薬液弁。
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