JP2006329352A - 排出弁及び排出弁を有する洗浄装置 - Google Patents

排出弁及び排出弁を有する洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】弁の開閉動作の際に弁の発塵により発生する汚染物を洗浄槽内に混入させずに外部に排出し、洗浄処理中に洗浄槽内の汚染物を排出弁からのリークにより排出することができ、洗浄槽から洗浄液を効率よく短時間で排出することができる排出弁及び排出弁を有する洗浄装置を提供する。
【解決手段】弁本体1内部に設けられた弁座10に当接又は離間することにより、排出口2と排出窓3とを連通又は遮断する弁体26と、弁本体1又はシリンダ部14側面に設けられ、シリンダ底部15上面及びシリンダ部14内周面とピストン22下面とで囲まれた第一空間部18と、シリンダ上部16下面及びシリンダ部14内周面とピストン22上面とで囲まれた第二空間部19とにそれぞれ連通される一対の作動流体供給口20、21とを具備する排出弁において、弁体25と弁座10が当接したときに排出口2と排出窓3とを連通する複数の溝26を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として半導体分野や液晶分野などにおいて、洗浄装置内の洗浄槽に取り付けられて使用される排出弁に関するものであり、さらに詳しくは、弁の開閉動作の際に弁の発塵により発生する汚染物を洗浄槽内に混入させることなく外部に排出し、洗浄処理中に洗浄槽内の汚染物を排出弁からのリークにより排出することができ、洗浄槽から洗浄液を効率よく短時間で排出することができる排出弁及び排出弁を有する洗浄装置に関するものである。
半導体分野において、半導体部品製造工程の前工程では半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す。)にフォトレジスト工程、パターン露光工程、エッチング工程や平坦化工程などの工程が実施されるが、各工程において発生する異物、パーティクル、無機物(金属など)、有機物などの汚染物によってウエハ表面が汚染される。ウエハ表面が汚染されたまま工程を進めると、半導体部品の性能が著しく損なわれ、歩留まりが低下する。そのため半導体部品製造工程の前後には、これらの汚染物を除去するための洗浄工程が繰り返し何度も行われている。
洗浄処理工程を行なう装置として、従来は図12に示すような洗浄処理装置が挙げられる(特許文献1参照)。その構造は、底板101と底板101の周縁から立ち上がり上端部に切欠き部102が設けられた側壁103とからなるもので、洗浄液を満たす処理槽104と、この処理槽104から洗浄液がオーバーフローするように処理槽104に洗浄液を供給する供給部105とを備えた洗浄装置において、処理槽104の側壁103の切欠き部102の下方に、洗浄液を流出させるための貫通孔106が形成されているものであった。その効果は、ウエハ表面から除去された各種汚染物がウエハ表面に再付着しないよう、洗浄液が一定時間供給され続けて処理槽104上部よりオーバーフローし、汚染物が処理槽104外へ排出される工程において、洗浄液が処理槽104の側壁103を乗り越えようとする際に、表面張力によって洗浄液が側壁103に沿って下方に潜り込むような水流が発生するが、処理槽104の側壁103の切欠き部102の下方に形成された貫通孔106から洗浄液が流出するため、処理槽104下方の洗浄液の滞留や淀みが軽減され、洗浄液の循環効率が良くなり、洗浄液中に混入した汚染物がウエハ表面に再付着することを防げるものであった。
上記のような構造を有する従来の洗浄処理装置は、処理槽104の底部や側面下部に洗浄液の排出口が設けられ、洗浄液を排出する際には排出口からの配管に接続されたバルブを開放して槽外へ排出されていた。このとき、洗浄処理を何度も繰り返し行なう必要があることから、製造工程を短縮させ、ウエハなどの被処理物が空気にさらされることによる影響を極力少なくするために、洗浄後の洗浄液を排出する際には洗浄液を短時間で一気に排出することが求められるが、通常の半導体分野などに用いられるダイヤフラムバルブなどのバルブでは、開状態の時の開口面積があまり大きく取れず、入り組んだ構造をしていることから洗浄液の排出の妨げとなり、洗浄液を排出するのに時間がかかるという問題があった。
この対策として、従来は図13に示されるような洗浄槽に設置される排水弁装置があった(特許文献2参照)。その構造は、内部に加圧室107を有し、軸方向の一端側が開口しているハウジング部108と、軸方向に貫通し、ハウジング部108と軸方向の一端側に間隔を隔てて配置され、かつ、ハウジング部108に結合されるシート部109と、ハウジング部108の開口から、加圧室107内に軸方向に往復動自在に装着される駆動軸110と、駆動軸110の一端部に設けられ、流路の開閉を行う弁体111とを有し、ハウジング部108とシート部109との間は、径方向の略全周に亘って開口し、吐出口が形成されているものであった。その効果は、洗浄洗浄槽から排出される洗浄液が、径方向の略全周に亘って開口している吐出口から直接排出されることにより、速やかな排出を行なうことができ、半導体装置の製造に要する時間を短縮することができるものであった。
特開平10−189524号公報 特開2003−227573号公報
しかしながら、上記のような構造を有する従来の排水弁装置が洗浄槽に設置された洗浄装置は、弁体111がシート部109に当接・離間する構造上、弁の開閉動作の際に弁体111とシート部109の当接部の発塵により汚染物が発生してしまう。このとき洗浄装置は、洗浄液が洗浄槽底部や側面下部から供給されて洗浄槽の上端部よりオーバーフローする構成である。しかしながら、洗浄液が洗浄槽底部や側面下部から供給されて徐々に液面が洗浄槽の底から上昇していくのに伴って、排水弁装置から発生した汚染物は洗浄槽の上方へと上がっていく。そして液面がウエハなどの被処理物に到達すると、排出弁から発生した汚染物はウエハ表面に接触し一部が付着する恐れがあるという問題があった。これは洗浄処理を繰り返したとしても排出弁自体が汚染物の発生源であるためウエハ表面への汚染物の付着をなくすことは困難であり、ウエハ表面に排水弁装置から発生した汚染物が付着することにより、製品の電気的信頼性及び製造歩留まりが低下するという問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、弁の開閉動作の際に弁の発塵により発生する汚染物を洗浄槽内に混入させずに外部に排出し、洗浄処理中に洗浄槽内の汚染物を排出弁からのリーク(意図的に漏出させること)により排出することができ、洗浄槽から洗浄液を効率よく短時間で排出することができる排出弁及び排出弁を有する洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その構成は上部中央に排出口2と側面に排出窓3が設けられた弁本体1と、弁本体1下部に設けられた円筒形のシリンダ部14と、シリンダ部14内周面に上下摺動可能且つ密封状態で配置されると共に、シリンダ部14上部中央に設けられた貫通孔18に密封状態で貫通し上方へ突出して設けられたロッド25を有するピストン23と、ロッド25の上端部に固定され、弁本体1内部に設けられた弁座10に当接又は離間することにより、排出口2と排出窓3とを連通又は遮断する弁体26と、弁本体1又はシリンダ部14側面に設けられ、シリンダ底部15上面及びシリンダ部14内周面とピストン22下面とで囲まれた第一空間部18と、シリンダ上部16下面及びシリンダ部14内周面とピストン22上面とで囲まれた第二空間部19とにそれぞれ連通される一対の作動流体供給口20、21とを具備する排出弁において、弁体25と弁座10が当接したときに排出口2と排出窓3とを連通する複数の間隙部が形成されたことを第1の特徴とする。
また、前記間隙部が、弁体25と弁座10のうち少なくとも一方側の当接部に設けられた溝26によって形成されたことを第2の特徴とする。
また、溝26が、弁座10と弁体25が当接したときに溝26からリークする流体のリーク量が0.1L/minから3L/minになるように設けられたことを第3の特徴とする。
また、弁体25又は弁座10のうち少なくとも一方に、弁体25と弁座10の当接部に多数の溝26が放射状に設けられたことを第4の特徴とする。
また、第一空間部38に、シリンダ底部39上面とピストン40下面とで挟持させた状態でバネ41が装着されたことを第5の特徴とする。
さらに、本発明の排出弁36が、洗浄槽27に配置されたことを第6の特徴とする。
本発明においてリークとは弁体25と弁座10が当接して弁が閉状態のときに、間隙部から洗浄に用いられる純水や薬液などの流体(以下、洗浄液と記す)が少量漏出することであり、リーク量とは溝26から洗浄液が漏出する単位時間当たりの量である。
また、本発明において間隙部は弁体25および弁座10の少なくともどちらか一方側に設けられた溝27によって形成されることが望ましく、溝27は弁体25および弁座10のどちらか一方側でも良く、両方に設けても良い。このうち溝26を弁体25のみに設けている排出弁であれば、溝26の開口面積が異なる弁体25と交換することで、用途によってリーク量を自由に変える事ができるため好適である。なお、間隙部は弁体25および弁座10のどちらか一方側に設けられた突起部によって形成されても良い。
また、溝26の形状は半円形状、楕円形状、矩形状、スリット形状など一定量の洗浄液をリークさせる構成であれば特に限定されない。溝26の配置、数、大きさは、溝26からのリークで汚染物を排出させることのできる構成であれば特に限定されない。このうち弁体25又は弁座10のうち少なくとも一方に、弁体25と弁座10の当接部に放射状に多数の溝26を設けることが好適である。これは、放射状に多数の溝26を設けることにより、排出弁から発生する汚染物や洗浄槽中の汚染物が溝26からのリークにより排出し易くなると共に、洗浄液が滞留し易い弁体25と弁座10の当接部付近での滞留を防止するため好適である。
また、排出弁に設けられた溝26の断面積の合計は、洗浄槽27(図5参照)に排出弁を配置した際に、溝26から排出する洗浄液の単位時間当たりの液量が、オーバーフローにより洗浄槽27上部の切欠き部31および貫通孔30から流出する洗浄液の単位時間当たりの液量以下になるように形成されている。これは、オーバーフローにより洗浄槽27上部の切欠き部31および貫通孔30から流出する洗浄液の単位時間当たりの液量よりも、排出弁に設けられた溝26から排出する洗浄液の単位時間当たりの液量の合計が少ないことにより、オーバーフローによって洗浄液とともに洗浄液中に存在している汚染物を除去する効果が低下するのを防止するためである。
また、本発明において溝26によるリーク量が、洗浄槽27に洗浄液を満たしたときに、0.1L/minから3L/minになるように設けることが望ましく、0.5L/minから2L/minになるように設けることがより望ましい。これは、洗浄液に混入した汚染物を排出し、洗浄液中の汚染物量を十分低いレベルにまで低減させるためにリーク量が0.1L/min以上である必要があり、リーク量を多くさせすぎて溝26の部分で乱流を起こさせないと共に、リークに費やす洗浄液の量を必要以上多くさせず、洗浄槽27への洗浄液を満たす時間を長くさせないために3L/min以下である必要がある。
また、本発明において、図10に示すように第一空間部38に、シリンダ底部39上面とピストン40下面に接触させた状態でバネ41を装着させても良い。このとき、第二空間部42に作動流体を加えないときは弁が常時閉状態になるため、仮に作動流体の供給にトラブルが発生して作動流体が供給されなくなったとしても、排出弁は自動的に閉状態になり、洗浄液の流出を止めることができるので、例えば、排出弁が閉止できずに洗浄槽に供給される洗浄液が流れ出るといった不測の被害を防止することができるため好適である。
本発明において、弁本体1とシリンダ部14は、同一部材で形成しても良く、別部材を螺着や溶着などにより一体的に設けても良い。また、作動流体供給口20、21は、弁本体1又はシリンダ部14のいずれに設けても良く、一方が弁本体1、他方がシリンダ部14に設けても良い。
本発明の排出弁は、洗浄液を排出させる必要のある用途であれば、いずれに使用しても良いが、洗浄槽に配置されることが特に好適である。また本発明において洗浄槽で用いられる洗浄液とは、洗浄工程用いる純水や薬液を指す。薬液としては、フッ酸―過酸化水素混合液(FPM)、フッ酸水溶液(DHF)、緩衝フッ酸(BHF)などが挙げられる。
本発明において、弁本体1、シリンダ部14、ピストン22、弁体25などの排出弁の各部材の材質は、排出弁として必要な強度を有し、汚染物を発生させにくい材質であれば硬質ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン(以下、PPと記す)、PTFE、PFAなどのプラスチック、又は、金属などが好適に使用され、特に限定されない。
本発明は以上のような構造をしており、以下の優れた効果が得られる。
(1)排出弁の弁体と弁座のうち少なくとも一方の当接部に溝が形成されたことりより、弁が閉状態のときでも洗浄液がリークし続けるので、洗浄液の滞留を防止することができ、特に洗浄液が滞留し易い弁体と弁座の当接部付近での滞留を防止し、さらに洗浄液に混入した汚染物の排出を行なうことができる。
(2)排出弁の排出窓が大きく開口し、また流路が洗浄液の排出の妨げとなる構成ではないので、洗浄液を一気に短時間で排出を行なうことができる。
(3)排出弁の溝から洗浄液がリークし続けるので、排出弁の開閉動作により発塵して発生した汚染物が溝から排出されるため、排出弁を洗浄槽に取り付けた場合に排出弁からの汚染物が洗浄槽内に混入することがなく、汚染物が洗浄槽内の被処理物(ウエハなど)の表面に付着しないため、被処理物表面に汚染物が付着することによる製品の電気的信頼性及び製造歩留まりが低下することを防止することができる。
(4)排出弁を洗浄槽に取り付けた洗浄装置であれば、洗浄槽の上部からのオーバーフロー、下部からのリークによる双方からの汚染物の排出が可能であり、汚染物の排出をより確実にし、汚染物が洗浄槽内の被処理物(ウエハなど)の表面に付着することがなく、被処理物表面に汚染物が付着することによる製品の電気的信頼性及び製造歩留まりが低下することを防止することができる。
(5)排出弁の溝によるリーク量が0.1L/minから3L/minになるように設けることにより、洗浄液の滞留を防止し、洗浄液に混入した汚染物の排出をより効果的に行なうことができる。
(6)弁体又は弁座のうち少なくとも一方に設けられた溝が、放射状に多数設けられることにより、排出弁から発生する汚染物や洗浄槽中の汚染物が溝から排出し易くなると共に、洗浄液が滞留し易い弁体と弁座の当接部での滞留を防止することができる。
以下、本発明の実施態様について図面を参照して説明するが、本発明が本実施態様に限定されないことは言うまでもない。図1は本発明の第一の実施形態である排出弁の部分縦断面図である。図2は図1の排出弁の斜視図である。図3は図1の排出弁が開状態を示す縦断面図である。図4は図1の排出弁の閉状態を示す縦断面図である。図5は本発明の第二の実施形態である第一の実施形態の排出弁を洗浄槽に設置した洗浄装置において排出弁が閉状態であること示す模式図である。図6は図5の洗浄槽に洗浄液を供給し始めた状態を示す模式図である。図7は図5の洗浄槽に洗浄液を供給し洗浄槽内を満たす途中の状態を示す模式図である。図8は図5の洗浄槽に洗浄液を満たしてオーバーフローした状態を示す模式図である。図9は図5の排出弁が開状態であり洗浄液が排出した状態を示す模式図である。図10は第一空間部にバネを設けて逆作動とした排出弁を示す縦断面図である。図11は本発明の実施形態の溝開口面積Sとリーク量Qの関係を示したグラフである。
図1乃至図4に基づいて本発明の排出弁の第一の実施形態について説明する。
1はPP製の円筒形の弁本体である。弁本体1の上部中央には排出口2が設けられており、弁本体1の上部内周には段差部4が設けられ、段差部4の下方には連続して漸次縮径するテーパ部5が形成されている。テーパ部5にはOリング6が装着され、Oリング6の上方には、後記Oリング押さえ12が段差部4に嵌合して装着されている。弁本体1の上部外周には雄ねじ部7が設けられ、後記キャップナット13が螺着固定されている。弁本体1の内周には、排出口2から下方に隔離して、内周方向へ突出した環状突条8が設けられている。環状突条8の上部は接続される後記排出用パイプ34のストッパー9となっており(図5参照)、また下部内周縁は後記弁体25が圧接される弁座10となっており、弁座10の内径は後記弁体25の外径よりもやや小さく設定されている。環状突条8の下方には、後記弁体25が配置された空間部11が形成されている。弁本体1の側面には、排出窓3が設けられており、空間部11に大きく開口して連通されている。弁本体1の下部には、後記シリンダ部14が一体的に設けられている。
12は円環状のPP製のOリング押さえである。Oリング押さえ12の下方は、前記段差部4と略同形状の外周面を有しており、前記段差部4のテーパ部5に装着されたOリング6の上方に、段差部4に嵌合して装着されている。
13は前記弁本体1の雄ねじ部7に螺着固定されたPP製のキャップナットである。キャップナット13が螺着されることにより、キャップナット13がOリング押さえ12を下方に押圧し、同時にOリング押さえ12がOリング6を下方に押圧する。この時Oリング6は、下方に押圧されることにより段差部4のテーパ部5のテーパに沿って縮径し、洗浄槽27に設けられた排出用パイプ34の外周面に圧着され、排出弁は排出用パイプ34に接続固定することができる(図5参照)。
14はPP製の円筒形のシリンダ部である。シリンダ部14下端のシリンダ底部15には、円板状の蓋がOリングを介して螺合されている。前記弁本体1下部と一体化されたシリンダ上部16中央には、後記ピストン22のロッド24が貫通する貫通孔17が設けられている。また、シリンダ部14の周側面には、シリンダ底部15すなわち蓋上面及びシリンダ部14内周面とピストン22下面とで囲まれて形成される第一空間部18と、シリンダ上部16下面及びシリンダ部14内周面とピストン22上面とで囲まれて形成される第二空間部19が設けられ、シリンダ部14側面に第一空間部に連通し外部エア供給機器など(図示せず)と接続される作動流体供給口20が設けられており、弁本体1側面に第二空間部に連通し外部エア供給機器など(図示せず)と接続される作動流体供給口21が設けられている。
22はPP製の円板状のピストンである。ピストン22の周側面にはOリング23が装着され、シリンダ部14の内周面に上下摺動可能且つ密封状態で配置されている。ピストン22中央には上方に突出するロッド24が設けられ、ロッド24がシリンダ上部16中央部に設けられた貫通孔17を密封状態で貫通しており、ロッド24の上端部には後記弁体25が固定されている。
25はPTFE製の円板状の弁体である。弁体25の上部外周縁には、適度な丸みRが設けられており、丸みRの部分が前記弁座10に当接又は離間することにより排出口2と排出窓3とを連通又は遮断することで弁の開閉を行う。また、弁体25の前記弁座10との当接部すなわち丸みRの部分には、放射状に多数(本実施形態では12本)の半円状の溝26が形成されている。なお、弁体25が弁座10に当接したときの溝26は、一つ当たり1.62mmの開口面積を持ち、溝26を12個設けた場合、排出弁が設置された洗浄槽27の液面高さが200mmのとき、約1L/minのリーク量になるように設定されている。
次に、第一の実施態様の排出弁の開閉作動について説明する。
図1の状態で作動流体供給口21に外部より作動流体(例えば圧縮された空気など)が注入されると、該作動流体が第二空間部19に導入される。その圧力でピストン22が押し下げられ、第一空間部18に滞留していた作動流体は作動流体供給口20より排出される。同時に弁体25が下降して弁座10より離間されるため、排出弁が開放状態となる(図3の状態)。これにより、排出弁が接続されている排出用パイプ34を流れる洗浄液が排出口2を経由して排出窓3より外部に排出される。このとき、排出口2から空間部11に流入した洗浄液は、空間部11から大きく開口して連通した排出窓3から一度に大量の洗浄液を排出することができ、また流路が洗浄液の排出の妨げとなる構成ではないので洗浄液が勢い良く排出されるため、洗浄液の排出を短時間で行なうことができる。
一方、図3の状態から作動流体供給口20から作動流体が注入されると、上記開作動時とは逆の作動により排出弁が閉状態となる(図4の状態)。このとき、排出口2と排出窓3とを連通する溝26により洗浄液がリークされるため、排出弁から発生する汚染物や洗浄槽中の汚染物が溝26から排出し、また弁体25と弁座10の当接部付近での洗浄液の滞留を防止することができる。
次に、図5乃至図9に基づいて本発明の第一の実施形態の排出弁を洗浄槽に取り付けた第二の実施形態の洗浄装置について説明する。
27は半導体製造工程における洗浄装置に設けられた洗浄槽である。洗浄槽27は底板28と底板28の周縁から立ち上がった側壁29とからなり、側壁29の上部側には洗浄液をオーバーフローさせて流出させるための複数の貫通孔30と、さらに側壁29の上端縁には、所定間隔で切り欠き部31が形成されている(図5の拡大部参照)。洗浄槽27の外周には洗浄槽27からオーバーフローした洗浄液を貯める外槽32が設けられ、外槽32の下部には洗浄液の排出部(図示せず)が設けられ、排出部から外槽32に貯められた洗浄液を一旦排出してフィルタなどにより清浄化して再び洗浄槽27内に供給したり、槽外へ排出することができるように配管接続されている。洗浄槽27下部には洗浄液を供給する供給部33及び洗浄液の排出する排出用パイプ34が設けられており、排出用パイプ34には排出弁36が設置されている。
35は洗浄槽内に配置され、洗浄液に浸漬されて洗浄が行なわれるウエハである。
36は本発明の排出弁である。排出弁36の構成は第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。
次に、排出弁を洗浄槽に取り付けた第二の実施形態の洗浄装置の洗浄工程について説明する。
まず、洗浄槽27に被洗浄物であるウエハ35がセットされ、洗浄を開始するときに排出弁36を閉状態(図5の状態)にする。排出弁36が閉状態に作動すると弁体26と弁座10が当接して溝26の部分を除いた当接部が密封される。このとき、弁体26と弁座10の接触によって接触面からパーティクル(以下、汚染物と記す)が発生し、汚染物が排出弁36の排出用パイプ34が接続された空間37に滞留する。
図5の状態から、洗浄槽27底部の供給部33から洗浄液が供給され始めると、まずは排出用パイプ34の空間37に洗浄液が貯まり始める(図6の状態)。同時に弁体26に設けられた溝26から排出用パイプ34の空間37に貯まった洗浄液のリークが始まる。このとき、溝26からリークされる洗浄液の流れに乗って排出弁36の弁体26と弁座10の接触面から発塵した汚染物は溝26から槽外へと排出することができる。よって本発明の排出弁36では、弁の開閉により発生した汚染物は供給された洗浄液によって排出弁36に設けられた溝26からリークされる洗浄液の流れに乗って排出されるため、排出弁36から発生した汚染物が洗浄槽27内に混入することがなく、洗浄液がさらに供給されて徐々に液面が上昇し液面がウエハ35に到達したとき(図7の状態)に排出弁36から発生した汚染物がウエハ35表面に接触・付着してウエハ35表面を汚染することがない。
引き続き洗浄液が供給されると、洗浄槽27内が洗浄液で満たされ、ついにはオーバーフローを始める(図8の状態)。洗浄液はオーバーフローの流れによって、洗浄槽27上端部の切り欠き部31及び貫通孔30から外槽32へ排出される。このとき、半導体製造工程によりウエハ35の表面に付着した汚染物は、供給される洗浄液の流れ、又はこれと併用して用いられる超音波振動や圧力変動の被接触型の機械的作用により、ウエハ35表面から除去される。ウエハ35表面から除去された汚染物は、オーバーフローの流れによって、洗浄槽27上端部の切り欠き部31から洗浄液の流れに伴って排出される。また、表面張力によって洗浄液が側壁29に沿って下方に潜り込むような水流が発生するが、水流に流されて下方へ潜り込んだ汚染物は貫通孔30から洗浄液の流れに伴って流出される。また、洗浄液の流れに乗れずに洗浄槽27の下方へと沈下した汚染物は、排出弁36の溝からのリークにより、排出弁36の溝から槽外へ排出される。このため、洗浄槽27内の汚染物の滞留や洗浄液の淀みが軽減され、洗浄液の循環効率が良くなり、洗浄槽27の上部からのオーバーフロー、下部からのリークによる双方からの汚染物の排出により、汚染物の排出をより確実にし、洗浄液中に混入した汚染物がウエハ35表面に付着することを防ぐことができる。
次に、洗浄槽27内に溜められた洗浄液全てを排出する場合は、排出弁36を開状態にし、洗浄槽27の排出用パイプ34から、前述の本発明の排出弁の排出効果により急速排出を行うことができ、次の洗浄処理工程を行なうための時間を短縮することができ、これによりウエハが空気に触れる時間を短くすることができるので、空気中の不純物がウエハに付着することを抑えることができる。
次に、本実施形態の排出弁36の溝26の開口面積とリーク量の関係を求める試験を行なった。
[試験例]
本発明の洗浄槽27の形状は立方体であり、洗浄槽27を満たしたときの液面高さを200mmとし、本発明の排出弁36の溝26の開口面積を変えたときのリーク量を測定した。測定結果を図11に示す。
図11からわかるように、リーク量は溝26の開口面積によって変化する。また、リーク量が0.1L/minから3L/minの範囲内であれば、溝26の開口面積とリーク量の関係はほぼ比例しており、溝26の開口面積は溝26の個数を変えることで段階的に調整が可能であるため、リーク量のコントロールが容易である。ここで、リーク量が0.1L/minを下回ると、一定のリーク量を維持することが困難なことから、リーク量は0.1L/min以上であると良い。また、リーク量が多ければ多いほど汚染物の排出効果は良くなるが、汚染物の排出に必要なリーク量以上のリークは、洗浄液を余分に使用することになるため、洗浄液を余分に使用させない範囲として3L/min以下であると良い。なお、リーク量は洗浄槽27の液面の高さと溝26の開口面積によって決まるため、洗浄槽27の液面高さを基準にして溝26の開口面積を決めると良い。
また、洗浄槽27に供給する洗浄液の流量をaL/minとし、リーク量をbL/minとすると、洗浄槽27内に洗浄液を満たすためにはa>bである必要がある。さらに言えば、ウエハは空気に触れる時間を短くすることが望ましく、洗浄液を満たす時間を短縮するためにもリーク量よりも洗浄槽27内に洗浄液を満たす量のほうが多いほうがよい。つまりa−b>b、すなわちa>2bであることが望ましい。
本発明の第一の実施形態である排出弁の部分縦断面図である。 図1の排出弁の斜視図である。 図1の排出弁 が開状態を示す縦断面図である。 図1の排出弁の閉状態を示す縦断面図である。 本発明の第二の実施形態である第一の実施形態の排出弁を洗浄槽に設置した洗浄装置において排出弁が閉状態であること示す模式図である。 図5の洗浄槽に洗浄液を供給し始めた状態を示す模式図である。 図5の洗浄槽に洗浄液を供給し洗浄槽内を満たす途中の状態を示す模式図である。 図5の洗浄槽に洗浄液を満たしてオーバーフローした状態を示す模式図である。 図5の排出弁が開状態であり洗浄液が排出した状態を示す模式図である。 第一空間部にバネを設けて逆作動とした排出弁を示す縦断面図である。 本発明の実施形態の溝開口面積Sとリーク量Qの関係を示したグラフである。 従来の洗浄処理工程を行なう洗浄装置の模式図である。 従来の排水弁装置の縦断面図である。
符号の説明
1…弁本体
2…排出口
3…排出窓
4…段差部
5…テーパ部
6…Oリング
7…雄ねじ部
8…環状突条
9…ストッパー
10…弁座
11…空間部
12…Oリング押さえ
13…キャップナット
14…シリンダ部
15…シリンダ底部
16…シリンダ上部
17…貫通孔
18…第一空間部
19…第二空間部
20…作動流体供給口
21…作動流体供給口
22…ピストン
23…Oリング
24…ロッド
25…弁体
26…溝
27…洗浄槽
28…底板
29…側壁
30…貫通孔
31…切り欠き部
32…外槽
33…供給部
34…排出用パイプ
35…ウエハ
36…排出弁
37…空間

Claims (6)

  1. 上部中央に排出口と側面に排出窓が設けられた弁本体と、該弁本体下部に設けられた円筒形のシリンダ部と、該シリンダ部内周面に上下摺動可能且つ密封状態で配置されると共に、該シリンダ部上部中央に設けられた貫通孔に密封状態で貫通し上方へ突出して設けられたロッドを有するピストンと、該ロッドの上端部に固定され、前記弁本体内部に設けられた弁座に当接又は離間することにより、前記排出口と前記排出窓とを連通又は遮断する弁体と、前記弁本体又は前記シリンダ部側面に設けられ、シリンダ底部上面及びシリンダ部内周面とピストン下面とで囲まれた第一空間部と、シリンダ上部下面及びシリンダ部内周面とピストン上面とで囲まれた第二空間部とにそれぞれ連通される一対の作動流体供給口とを具備する排出弁において、前記弁体と前記弁座が当接したときに前記排出口と前記排出窓とを連通する複数の間隙部が形成されたことを特徴とする排出弁。
  2. 前記間隙部が、前記弁体と前記弁座のうち少なくとも一方側に設けられた溝によって形成されたことを特徴とする請求項1記載の排出弁。
  3. 前記溝が、前記弁座と前記弁体が当接したときに該溝からリークする流体のリーク量が0.1L/minから3L/minになるように設けられたことを特徴とする請求項2記載の排出弁。
  4. 前記弁体又は前記弁座のうち少なくとも一方に、該弁体と該弁座の当接部に多数の溝が放射状に設けられたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の排出弁。
  5. 前記第一空間部に、シリンダ底部上面とピストン下面とで挟持させた状態でバネが装着されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の排出弁。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の排出弁が、洗浄槽に配置されたことを特徴とする洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016063035A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置
CN114508599A (zh) * 2022-04-19 2022-05-17 常州市桑豪车辆配件有限公司 一种用于多层过滤器的便携式异形件

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