JP4135968B1 - 炭素繊維束の製造方法及びブラシの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭素繊維束は、ナイロン樹脂により炭素繊維束を構成する各炭素繊維の少なくとも一を互いに溶着する熱処理工程と、銅メッキ被膜をかける銅メッキ工程と、ニッケルメッキ被膜をかけるニッケルメッキ工程を経て得られる。ここで、銅メッキ工程は、触媒付与工程と、アクセレーター処理工程と、銅メッキ液浸漬工程からなる。
【選択図】図3
Description
その理由は、レーザーや火花が当たる付近のブラシ毛だけが焦げ・溶け・磨り減り、それ以外の部分のブラシ毛は、こうした問題が生じなかったからである。また、レーザー加工後の金属製被加工材の状態は、板ブラシ・ロールブラシのブラシ毛の焦げ具合、溶け具合、磨り減り具合にあまり影響を受けなかったからである。
更に、ブラシ毛だけを炭素繊維製のものに変更しただけでは、ブラシ毛が柔らかすぎて腰がないという問題があった。
また、特許文献1では、炭素繊維からなるブラシをブラシテーブルに植設することについて言及はあるものの、具体的なブラシの構造については何ら開示がなされていない。
複数の炭素繊維を束ねた炭素繊維束を束ごと撚る撚り工程と、
前記撚り工程を経た炭素繊維束Aに第一及び第二のナイロン製糸を巻き付ける巻付工程と、
前記巻付工程を経た炭素繊維束Bを複数束取り出して、それらの間に第三のナイロン製糸を挟んで捻った状態で前記第一〜第三のナイロン製糸のうち少なくとも一を溶着させる熱処理工程と、
前記熱処理工程を経た炭素繊維束Cに銅メッキをかける銅メッキ工程と、
前記銅メッキ工程を経た炭素繊維束Dにニッケルメッキをかけるニッケルメッキ工程と、
前記銅メッキ工程は、
前記炭素繊維束CをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Cの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Cに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸銅水溶液と酒石酸カリウムナトリウムとを混合した液と、カセイソーダ水溶液と安定剤水溶液とを混合した液と、を混合した液に還元剤を添加した銅メッキ液に当該炭素繊維束Cを浸漬する銅メッキ液浸漬工程と、
からなることを要旨とする。
この場合に、前記ニッケルメッキ工程は、
前記炭素繊維束DをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Dの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Dに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸ニッケル水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液とを混合してpH調整した液に次亜リン酸ソーダを添加したニッケルメッキ液に当該炭素繊維束Dを浸漬するニッケルメッキ液浸漬工程と、からなることが望ましい。
複数の炭素繊維を束ねた炭素繊維束を束ごと撚る撚り工程と、
前記撚り工程を経た炭素繊維束Aに第一及び第二のナイロン製糸を巻き付ける巻付工程と、
前記巻付工程を経た炭素繊維束Bを複数束取り出して、それらの間に第三のナイロン製糸を挟んで捻った状態で前記第一〜第三のナイロン製糸のうち少なくとも一を溶着させる熱処理工程と、
前記熱処理工程を経た炭素繊維束Cに銅メッキをかける銅メッキ工程と、
前記銅メッキ工程を経た炭素繊維束Dにニッケルメッキをかけるニッケルメッキ工程と、
前記ニッケルメッキ工程を経て得られた炭素繊維束Eを、ブラシ基板又はブラシ毛保持具に植毛する植毛工程と、を備え、
前記銅メッキ工程は、
前記炭素繊維束CをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Cの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Cに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸銅水溶液と酒石酸カリウムナトリウムとを混合した液と、カセイソーダ水溶液と安定剤水溶液とを混合した液と、を混合した液に還元剤を添加した銅メッキ液に当該炭素繊維束Cを浸漬する銅メッキ液浸漬工程と、
からなることを要旨とする。
この場合に、前記ニッケルメッキ工程は、
前記炭素繊維束DをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Dの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Dに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸ニッケル水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液とを混合してpH調整した液に次亜リン酸ソーダを添加したニッケルメッキ液に当該炭素繊維束Dを浸漬するニッケルメッキ液浸漬工程と、
からなることが望ましい。
そして、前記植毛工程は、
(1)前記ブラシ基板に、孔径が3mm〜10mm、孔深さが3mm〜30mm、上端角部のアールが0.3mm〜0.75mm、前記底部の先端部角度が100°〜120°である逆円錐状の植毛孔を形成して、当該植毛孔に、前記炭素繊維束Eを植毛する工程(板ブラシの場合)、又は、
(2)径1.05mm〜1.35mmである前記炭素繊維束Eを、外側角部のアールが1.0mm〜1.5mm、上部開口幅が3.0mm〜4.3mmである金属製板を中空の三角柱状に折り曲げた前記ブラシ毛保持具に植毛する工程(ロールブラシの場合)であることが望ましい。
本発明に係る炭素繊維束及びブラシの製造方法は、ナイロン樹脂によって炭素繊維束を構成する各炭素繊維の少なくとも一を互いに溶着し、更に、炭素繊維束に銅メッキ被膜及びニッケルメッキ被膜をしたものであるから、炭素繊維の腰を強くして、炭素繊維・ブラシの切れやブラシ毛根の抜けを防止することができるという効果がある。
本発明に係るブラシの製造方法によれば、逆円錐状の底部を備えた植毛孔の孔径が3mm〜10mm、孔深さが3mm〜30mm、上端角部のアールが0.3mm〜0.75mm、前記底部の先端部角度が100°〜120°であるから、ブラシ毛の切れやブラシ毛根の抜けを防止することができるという効果がある。
本発明に係るブラシの製造方法によれば、ブラシ毛保持具の外側角部のアールが1.0mm〜1.5mm、上部開口幅が3.0mm〜4.3mmであり、束線が径1.05mm〜1.35mmであるから、ブラシ毛の切れやブラシ毛根の抜けを防止することができるという効果がある。
図1(a)は、本発明の第一の実施形態に係る板ブラシ1の外観斜視図であり、同図(b)は、板ブラシ1のブラシ毛2の断面図である。本発明の一実施形態に係る板ブラシ1は、ブラシ毛2をブラシ基板3に植毛したものである。
また、植毛孔10(図2参照)の直径が3.2mmの場合には、ブラシ毛2を58〜62mmの長さにカットして、5〜9本束ねたブラシ毛が好ましく、特に60mmの長さにカットして、7本束ねたブラシ毛が好ましい。
ニッケルメッキ被膜7は、銅メッキ被膜6がなされた炭素繊維束4を被覆するものである。ニッケルメッキ被膜7の膜厚は、特に限定されるものではない。ニッケルメッキ被膜7の組成は、特に限定されるものではないが、約90〜97wt%のNiと約3〜10wt%のPと不可避的不純物(ほとんど無視できる程度)からなるものが好ましい。
本発明の一実施形態に係る板ブラシ1の製造方法は、撚り工程と、巻付工程と、熱処理工程と、銅メッキ工程と、ニッケルメッキ工程と、植毛工程と、を備える。
(1)撚り工程
複数の炭素繊維を束ねた炭素繊維束を束ごと撚る。例えば、直径0.007mmの炭素繊維を約3000本束ね、その単位長さ1mの間に、ほぼ均等の間隔で180±10回の撚りができるように、その炭素繊維束を撚る。炭素繊維の本数や撚り回数は、特に限定されるものではない。撚り工程を経た炭素繊維束を「炭素繊維束A」とする。
炭素繊維束Aに第一及び第二のナイロン製糸を巻き付ける。第一のナイロン製糸として6,6−ナイロン製糸を用いることができ、第二のナイロン製糸として6,6−ナイロン製糸を用いることができるが、これに限定されるものではない。炭素繊維束Aの単位長さ1mの間に、第一及び第二のナイロン製糸(合計2本のナイロン製糸)を、ほぼ均等の間隔で、それぞれ600±10回巻き付ける。巻付工程を経た炭素繊維束を「炭素繊維束B」とする。
(3)熱処理工程
炭素繊維束Bを二束取り出して、それらの間に第三のナイロン製糸を挟み、捻る。第三のナイロン製糸として6,6−ナイロン製糸を用いることができる。そして、その捻った二束からなる炭素繊維束Bを約200℃の雰囲気下に約10秒間置く。これにより、第一〜第三のナイロン製糸(ナイロン樹脂)が溶け出して、炭素繊維束を構成する各炭素繊維を互いに接着する。これにより、炭素繊維束の強度が高められ、炭素繊維束に腰が出る。熱処理工程を経た炭素繊維束を「炭素繊維束C」とする。
図3を参照して炭素繊維束Cに銅メッキをかける手順について説明する。なお、炭素繊維束Cに対して行う各処理は、液透過性の巻き筒にソフト巻き(メッキ液が入り込みやすい程度の巻き方をいう。以下同じ。)にした炭素繊維束Cを各処理槽に浸漬、又は、これに各処理液を噴射することによって行う。
(銅メッキ工程の前処理)
前処理として図3に示す(i)〜(vi)の処理を行う。同図(i)の脱脂処理においては、炭素繊維束Cの表面の残存油脂を除去する。そして、同図(ii)の水洗処理を行う。
同図(iii)の触媒付与処理においては、炭素繊維束CをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを炭素繊維束Cの表面に吸着させる。そして、同図(iv)の水洗処理を行う。
同図(v)のアクセレーター処理においては、吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とする。そして、同図(vi)の水洗処理を行う。
以上が終わると、本処理として図3に示す(vii-1)の銅メッキ処理を行う(無電解銅メッキ)。本処理の手順は次の通りである。
(A)銅メッキ液の調整
銅メッキ液を以下の(a)〜(f)の手順に従って調整する。
(a)硫酸銅3グラムを水300ccに溶かす(A液)。
(b)酒石酸カリウムナトリウム30グラムを水300ccに溶かす(B液)。
(c)A液とB液とを混合する(C液)
(d)カセイソーダ10グラムを水100ccに溶かしたものと、安定剤(例えば、チオ尿素)0.1グラムを水100ccに溶かしたものとを混合する(D液)。
(e)C液と、D液とを混合する(E液)。
(f)ホルムアルデヒド(還元剤)10グラムをE液に溶かし、水を加えて、全体で1リットルとする(F液:銅メッキ液)。
(B)銅メッキ液(F液)に浸漬
次に、(A)の前処理が済んだ炭素繊維Cを30℃のF液に30分間浸漬する。すると、炭素繊維Cの表面に純Cu(純度95wt%以上)が析出し、銅メッキが完了する。銅メッキ工程を経た炭素繊維束を「炭素繊維束D」とする。
図3を参照して炭素繊維束Dにニッケルメッキをかける手順について説明する。なお、炭素繊維束Dに対して行う各処理は、液透過性の巻き筒にソフト巻きにした炭素繊維束Dを各処理槽に浸漬、又は、これに各処理液を噴射することによって行う。
前処理として図3に示す(viii)の処理及び(iii)〜(vi)の処理を行う。まず、銅メッキ後であるため同図(viii)の水洗処理を行う。
同図(iii)の触媒付与処理においては、炭素繊維束DをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを炭素繊維束Dの表面に吸着させる。そして、同図(iv)の水洗処理を行う。
同図(v)のアクセレーター処理においては、吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とする。そして、同図(vi)の水洗処理を行う。
以上が終わると、本処理として図3に示す(vii-2)のニッケルメッキ処理を行う(無電解ニッケルメッキ)。本処理の手順は次の通りである。
(A)ニッケルメッキ液の調整
ニッケルメッキ液を以下の(a)〜(f)の手順に従って調整する。
(a)硫酸ニッケル20グラムを水300ccに溶かす(a液)。
(b)クエン酸ナトリウム40グラムを水300ccに溶かす(b液)。
(c)a液とb液とを混合する(c液)
(d)c液にアンモニアを入れてpHを9にあわせる(d液)。
(e)d液に次亜リン酸ソーダ15グラムを溶かす(e液)。
(f)e液に水を加えて全体で1リットルとする(f液:ニッケルメッキ液)。
(B)ニッケルメッキ液(f液)に浸漬
次に、(A)の前処理が済んだ炭素繊維Dを30℃のf液に30分浸漬する。すると、炭素繊維Dの表面にNiとPの合金(Niが95wt%、Pが5wt%)が析出し、ニッケルメッキが完了する。ニッケルメッキ工程を経た炭素繊維束を「炭素繊維束E」とする。
ブラシ毛2を植毛する。植毛は、植毛作業を自動的に行う自動植毛機を用いて次の工程で行う。
まず、ブラシ毛2(炭素繊維束E)を、数十本単位で、針金状の束線8によって束ね、ブラシ毛ユニット9とし、ブラシ基板3の植毛孔10,10…へ植設する。すなわち、ブラシ毛2(炭素繊維束E)の植設は、図2に示したように、(a)植毛孔10,10…の上に所定の長さにカットしたブラシ毛2の束を所定の本数載置する、(b)ブラシ毛2の束をU字状に折り曲げられた束線8によって一つに束ね、束線8を少なくとも一回交差させるか又は捻りを施すかすることにより、ブラシ毛2を確実に一つに束ねた状態、すなわち、ブラシ毛ユニット9とする、(c)ブラシ毛ユニット9をその毛根からブラシ基板3に埋設する、という工程によって行う。これによって、板ブラシ1ができあがる。
図4は、本発明の第二の実施形態に係るロールブラシ21の外観斜視図、図5は、その植毛工程を示した図である。これらの図において、本発明の一実施形態に係るロールブラシ21は、ブラシ毛22を所定の長さにカットして束ねて折り畳んだブラシ毛ユニット23を、金属製の一枚の板を中空の三角柱状に折り曲げた形状をしたブラシ毛保持具24によって狭持させ、これをかしめたものをブラシ毛22が放射状に立つ状態で、内径シャフト25に螺旋状に巻き付けたものである。
(1)植毛工程
ブラシ毛22を植毛する。植毛は、植毛作業を自動的に行う自動植毛機を用いて次の工程で行う。
ブラシ毛22(炭素繊維束E)を、針金状の束線28によって所定の本数分束ね、ブラシ毛ユニット23とし、ブラシ毛保持具24によって狭持させる。すなわち、ブラシ毛22(炭素繊維束E)の植設は、図5に示したように、(a)ブラシ毛保持具24の上に所定の長さにカットしたブラシ毛22の束を所定の本数セットする、(b)ブラシ毛22の束をU字状に折り曲げられた束線28によって一つに束ね、束線28を少なくとも一回交差させるか又は捻りを施すかすることにより、ブラシ毛22を確実に一つに束ねた状態、すなわち、ブラシ毛ユニット23とする、(c)ブラシ毛ユニット23をその毛根を収容した状態でブラシ毛保持具24に狭持させ、ブラシ毛保持具24をかしめる、(d)ブラシ毛保持具24を、ブラシ毛22が放射状に立つ状態で、内径シャフト25に螺旋状に巻き付ける、という工程によって行う。これによって、ロールブラシ21ができあがる。
また、ブラシ基板として繊維強化セメント板に超耐熱塗料を塗布したものや、Ti−Al合金板が好適であることが確認された。もっとも、実施例1〜6でブラシ基板の材質として用いた繊維強化セメント板に超耐熱塗料を塗布したものは、直接バーナーの火を照射すると、比較例2で示したように溶けるため、直接火が照射されるような使い方は回避する必要がある。
更に、本発明に係るブラシは、高温下での使用に限らず、パンチング加工装置や、洗車用、掃除用、頭髪用ブラシ等、あらゆるブラシの用途に適用することができる。
2、22 ブラシ毛
3 ブラシ基板
4 炭素繊維束
14 炭素繊維
5 ナイロン樹脂
6 銅メッキ被膜
7 ニッケルメッキ被膜
8、28 束線
9、23 ブラシ毛ユニット
10 植毛孔
11 上端
12 先端部
13 上端角部
21 ロールブラシ
24 ブラシ毛保持具
25 内径シャフト
26 底側角部
27 開口部
Claims (6)
- 複数の炭素繊維を束ねた炭素繊維束を束ごと撚る撚り工程と、
前記撚り工程を経た炭素繊維束Aに第一及び第二のナイロン製糸を巻き付ける巻付工程と、
前記巻付工程を経た炭素繊維束Bを複数束取り出して、それらの間に第三のナイロン製糸を挟んで捻った状態で前記第一〜第三のナイロン製糸のうち少なくとも一を溶着させる熱処理工程と、
前記熱処理工程を経た炭素繊維束Cに銅メッキをかける銅メッキ工程と、
前記銅メッキ工程を経た炭素繊維束Dにニッケルメッキをかけるニッケルメッキ工程と、
前記銅メッキ工程は、
前記炭素繊維束CをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Cの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Cに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸銅水溶液と酒石酸カリウムナトリウムとを混合した液と、カセイソーダ水溶液と安定剤水溶液とを混合した液と、を混合した液に還元剤を添加した銅メッキ液に当該炭素繊維束Cを浸漬する銅メッキ液浸漬工程と、
からなることを特徴とする炭素繊維束の製造方法。 - 前記ニッケルメッキ工程は、
前記炭素繊維束DをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Dの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Dに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸ニッケル水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液とを混合してpH調整した液に次亜リン酸ソーダを添加したニッケルメッキ液に当該炭素繊維束Dを浸漬するニッケルメッキ液浸漬工程と、
からなることを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維束の製造方法。 - 複数の炭素繊維を束ねた炭素繊維束を束ごと撚る撚り工程と、
前記撚り工程を経た炭素繊維束Aに第一及び第二のナイロン製糸を巻き付ける巻付工程と、
前記巻付工程を経た炭素繊維束Bを複数束取り出して、それらの間に第三のナイロン製糸を挟んで捻った状態で前記第一〜第三のナイロン製糸のうち少なくとも一を溶着させる熱処理工程と、
前記熱処理工程を経た炭素繊維束Cに銅メッキをかける銅メッキ工程と、
前記銅メッキ工程を経た炭素繊維束Dにニッケルメッキをかけるニッケルメッキ工程と、
前記ニッケルメッキ工程を経て得られた炭素繊維束Eを、ブラシ基板又はブラシ毛保持具に植毛する植毛工程と、を備え、
前記銅メッキ工程は、
前記炭素繊維束CをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Cの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Cに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸銅水溶液と酒石酸カリウムナトリウムとを混合した液と、カセイソーダ水溶液と安定剤水溶液とを混合した液と、を混合した液に還元剤を添加した銅メッキ液に当該炭素繊維束Cを浸漬する銅メッキ液浸漬工程と、
からなることを特徴とするブラシの製造方法。 - 前記ニッケルメッキ工程は、
前記炭素繊維束DをPdとSnのコロイド溶液に浸漬し、PdとSnを当該炭素繊維束Dの表面に吸着させる触媒付与工程と、
前記触媒付与工程において当該炭素繊維束Dに吸着させたPd及びSnのうち、Snを溶かし、Pdのみを吸着させた状態とするアクセレーター処理と、
硫酸ニッケル水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液とを混合してpH調整した液に次亜リン酸ソーダを添加したニッケルメッキ液に当該炭素繊維束Dを浸漬するニッケルメッキ液浸漬工程と、
からなることを特徴とする請求項3に記載のブラシの製造方法。 - 前記植毛工程は、前記ブラシ基板に、孔径が3mm〜10mm、孔深さが3mm〜30mm、上端角部のアールが0.3mm〜0.75mm、前記底部の先端部角度が100°〜120°である逆円錐状の植毛孔を形成して、当該植毛孔に、前記炭素繊維束Eを植毛する工程であることを特徴とする請求項3又は4に記載のブラシの製造方法。
- 前記植毛工程は、径1.05mm〜1.35mmである前記炭素繊維束Eを、外側角部のアールが1.0mm〜1.5mm、上部開口幅が3.0mm〜4.3mmである金属製板を中空の三角柱状に折り曲げた前記ブラシ毛保持具に植毛する工程であることを特徴とする請求項3又は4に記載のブラシの製造方法。
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