JP4134691B2 - 情報複製方法、ネットワークシステム及び情報処理装置 - Google Patents

情報複製方法、ネットワークシステム及び情報処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも1台以上のマスタと2台以上のスレーブが接続されたネットワークシステムにおいて、マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報を、スレーブの情報記憶手段に複製する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の通信カラオケシステム、即ち、配信用のホスト装置と複数のカラオケ装置が電話回線を介して通信を行うことによって楽音データ等の配信データを取得し、カラオケ装置は利用者からのリクエストにより楽音データを再生して演奏を行うシステムにおいて、通信費の削減及びリクエストに対するレスポンス等の問題から各カラオケ装置にハードディスク等の記憶装置を設け、一旦取得した配信データは当該記憶装置に記憶しておき、演奏の際には記憶装置からリクエストに対応した楽音データを読み出し再生する構成が知られている
また、上記のような構成の通信カラオケシステムでは、例えばある店舗において複数のカラオケルームが存在する場合、各カラオケルームに設置してあるカラオケ装置それぞれが電話回線と接続されており、各カラオケ装置が配信用のホスト装置と通信を行い配信データを取得する構成が存在する。この場合、データの配信をカラオケ装置毎に受信するため、カラオケ装置の台数分だけ電話料金がかかるという問題があった。これらの問題を解決するため、近年ではある店舗に設置された複数のカラオケ装置の内、少なくとも1つのカラオケ装置に電話回線を接続し、該カラオケ装置は上記同様に配信用のホスト装置より配信データを受信するが、その他の複数のカラオケ装置は、LAN等の回線を介して、配信データを受信しているカラオケ装置からデータを受信する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に開示された技術では、電話回線に接続されて配信用のホスト装置から配信データを取得するカラオケ装置がマスタとして機能し、他のカラオケ装置がスレーブとして機能するネットワークシステムを構成している。そして、マスタのハードディスクに記憶された配信データをスレーブのハードディスクに複製している。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−187176号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の複製処理はスレーブ単位で行っていた。例えばスレーブが5台存在する場合、マスタのハードディスクに記憶されている複製対象の情報をある1台のスレーブに対して全て複製するとそのスレーブに対する複製処理は終了し、次に、別のスレーブに対して、やはりマスタのハードディスクに記憶されている複製対象の情報を全て複製する。
【0006】
しかしながら、このようなスレーブ単位の複製を順次実行していくため、何らかの原因(停電やマスタの故障など)で複製処理が中断した場合、全ての複製対象情報の複製が完了しているスレーブと、複製対象情報の複製が全くなされていないスレーブが存在する可能性があり、ネットワークシステム全体として見た場合、安定しているシステムとは言えない。例えば、通信カラオケの場合を考えると、複製対象の情報が配信された新譜のカラオケ曲データである場合、あるカラオケ装置には新譜のカラオケ曲データが全て記憶されているが、あるカラオケ装置には全く記憶されていないという状態が発生する。また、複製対象の情報としてはカラオケ曲データだけでなく、カラオケ演奏のためのアプリケーションプログラム(カラオケ演奏プログラム)であることも考えられる。そして、そのカラオケ演奏プログラムがバージョンアップするような場合、バージョンアップ後のカラオケ演奏プログラムによって処理されることを前提としたカラオケ曲データ等についての処理は、バージョンアップ前のカラオケ演奏プログラムによって処理された場合、安定した動作にならない可能性がある。したがって、あるカラオケ装置では適切にカラオケ演奏が実行されるが、あるカラオケ装置では不適切なカラオケ演奏が実行されてしまう可能性がある。
【0007】
なお、このような問題はカラオケ装置に限らず、少なくとも1台以上のマスタと2台以上のスレーブが接続されたネットワークシステムにおいて、マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報を、スレーブの情報記憶手段に複製するような場合には同様に生じ得る。
【0008】
そこで本発明は、このような問題点を鑑み、マスタからスレーブへの複製に際して適切な工夫を施すことによって、複製処理が中断した場合でも安定したシステムとなるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項2に係るネットワークシステムは、請求項1に係る情報複製方法を実現するための一例である。本発明のネットワークシステムは、複数の処理実行用情報をファイル単位で記憶しておく情報記憶手段を有する少なくとも3台以上の情報処理装置が接続されており、さらに、その情報処理装置群は少なくとも1台以上のマスタと2台以上のスレーブとして機能することを前提とする。
そして、マスタの情報記憶手段には、(その情報記憶手段に)記憶されている処理実行用情報に関してファイル単位で設定された複製優先度が記憶されており、以下のようなファイル複製処理を実行する。すなわち、マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報の内、まず複製優先度が最も高く設定されているファイルを読み出し、その読み出したファイルを2台以上のスレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製する。そして、そのファイル複製が終了したら、複製優先度が次に高く設定されているファイルを読み出し、その読み出したファイルを2台以上のスレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製する。このようなファイル単位で設定された複製優先度に従ったファイルの読み出し及び全スレーブへの複製を順次実行し、複製優先度が最も低く設定されているファイルの読み出し及びスレーブへの複製が終了したら、ファイル複製処理が完了する。
【0010】
このように、本発明のネットワークシステムにおいては、ファイルの複製を、従来のようなスレーブ単位ではなく、ファイル単位で行う。つまり、例えば10台のスレーブが存在すると仮定し、例えばあるファイルについて10台のスレーブに対し順次複製し、その後、別のファイルについて10台のスレーブに対し順次複製していく。このような方法によれば、ファイル複製処理が中断しても、例えば初期の頃に複製処理を施したファイルに関して考えると、どのスレーブにおいても同じファイルが格納されている可能性が高くなり、安定したシステムとなる。
【0011】
本発明の技術思想に関する着眼は以下のようである。つまり、例えば最終的に複製させたいファイル群中には、相対的に重要なファイルもあれば、相対的に重要でないファイルもある。いわゆる映像カラオケを例に挙げて説明すれば、最終的に複製させたいファイル群中に演奏データと背景映像データを含むこととなるが、カラオケ演奏を実行する上で演奏データは必須であるのに対し、背景映像データはそれがなくてもカラオケ演奏が実行できないわけではない。そうであるにもかかわらず、例えばスレーブ単位にファイル複製処理を実行していると、カラオケ演奏すら全くできないスレーブが生じ易くなる。
それに対して本発明によれば、例えば新曲が配信された場合にその演奏データについては優先的に複製処理することで、どのスレーブにおいて少なくともカラオケ演奏自体は実行できる可能性が高くなり、カラオケシステムを考えた上で有利である。また、さらに言えば、演奏データがあってもカラオケ演奏を実行するためのアプリケーションプログラムがなければカラオケ演奏自体ができない。したがって、そのようなアプリケーションプログラムの複製優先度をさらに高くすることも考えられる。
【0012】
なお、カラオケ装置を例に挙げて説明したが、当然ながら本発明はこのようなカラオケ装置に限らず、少なくとも1台以上のマスタと2台以上のスレーブが接続されたネットワークシステムにおいて、マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報を、スレーブの情報記憶手段に複製するようなシステムであれば同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0013】
(2)マスタの情報記憶手段には、記憶されている処理実行用情報に関してファイル単位で設定された複製の優先度が記憶されているのであるが、この場合、例えば請求項3、4に示す手法が考えられる。
例えば請求項3の場合には、ファイル毎に1対1で設定された複製優先度をマスタの情報記憶手段が記憶する。これによって、いわば直接的に「ファイル単位で複製優先度が記憶」されることとなる。
【0014】
一方、請求項4の場合は、マスタの情報記憶手段が複数のディレクトリに分けてファイルを格納可能であり、ディレクトリ毎に設定された複製優先度を記憶している。そして、そのようなディレクトリにファイルを格納することによって、結果的にファイル単位で複製優先度が記憶されることとなる。このようにすれば、複製に際してファイル毎に優先度を判断しなくても、ディレクトリ単位で一括してファイル複製すればよいため、処理負荷が低減される。なお、例えばマスタが外部からファイルを受信するシステムであれば、外部から配信するファイル毎にディレクトリを指定しておき、ファイル受信時に、その指定されたディレクトリに格納するようにすることが考えられる。
【0015】
(3)また、ファイル複製処理に際しては、スレーブ単位の複製優先度も加味してもよい。つまり、請求項5に示すように、マスタの情報記憶手段にスレーブ単位で設定された複製優先度も記憶しておき、マスタが、同じ複製優先度が設定されているファイルを全てのスレーブの情報記憶手段に複製する際には、スレーブ単位の複製優先度に従った順番で複製を実行するのである。例えば通信カラオケにおけるネットワークシステムを考えると、スレーブの中でも、マスタが故障した場合などに代替してマスタの機能を果たすことになるスレーブが存在する。つまり、マスタは配信用のホスト装置から新曲等の配信を受けるのであるが、この配信を受ける機能をマスタに代替して実行することのできるスレーブを準備しておくのが一般的である。そのような場合は、当該スレーブの優先度を最も高くすることが考えられる。また、それ以外のスレーブについても、例えば利用頻度が高いと考えられるカラオケ装置から順番に優先度を設定することが考えられる。例えばカラオケボックスにあっては、利用人数等の点から店舗側として利用させるボックスに差が出てくる。例えばある程度大人数を収容してパーティにも対応できるようにしたボックスの場合、利用頻度は相対的に低いと考えられる。それよりも、小部屋・中部屋の方が利用頻度は高い。したがって、それらの観点からスレーブ同士においても優先度に差を設けるのである。そして、このようにすることで、同じ複製優先度のファイルを全てのスレーブに複製している最中に当該複製処理が中断した場合、より優先度の高いスレーブには当該ファイルが記憶されている可能性が高くなる。
【0016】
(4)なお、請求項6に示すように、請求項2〜5の何れかに記載のネットワークシステムに用いられる情報処理装置であって、当該各請求項においてマスタとして機能する情報処理装置に関して記載された構成を備える情報処理装置として実現することもできる。このような情報処理装置であれば、上述したネットワークシステムにおいてマスタとして用いられることによって、上述の効果を発揮する上で有意な役割を果たすこととなる。
【0017】
(5)また、本発明の他の態様として次のものが考えられる。これは、ネットワークシステムにおいてマスタとして用いられる情報処理装置に相当するものである。
少なくとも複数の処理実行用情報をファイル単位で記憶しておく情報記憶手段、
前記情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報を、スレーブとして機能する複数の他の情報処理装置が有する情報記憶手段へ複製するための複製処理を実行する複製手段、
予め定められた複製時のファイルの優先度を示すファイル優先度情報に基づき、ファイルの複製優先度を判断するファイル複製優先度判断手段、
予め定められた複製時のスレーブの優先度を示すスレーブ優先度情報に基づき、スレーブの複製優先度を判断するスレーブ複製優先度判断手段を備え、
前記複製手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報の内、まず前記ファイル複製優先度判断手段によってファイル複製優先度が最も高く設定されていると判断されたファイルを、前記スレーブ複製優先度判断手段によって判断されたスレーブ複製優先度に従って、前記スレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製し、そのファイル複製が終了したら、前記ファイル複製優先度が次に高く設定されているファイルを、前記スレーブ複製優先度判断手段によって判断されたスレーブ複製優先度に従って、前記スレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製する、というように、前記複製優先度判断手段により判断された複製優先度に従ってファイルを順次読み出しては全スレーブの情報記憶手段へ順次複製していくファイル複製処理を実行する情報処理装置。
【0018】
また、上記情報処理装置の複製手段は、複製対象のファイル更新の有無を示す更新状況情報に基づき、ファイル更新有りの場合にのみ、前記ファイル複製処理を実行するようにしてもよい。更に、上記情報処理装置は、配信用ホスト装置から複製対象となる配信情報を受信した場合に、ファイル更新有りと設定する更新状況情報更新手段を備えていてもよく、この場合、配信情報を受信すると自動的に、更新状況情報が更新される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0020】
図2は、本実施例のネットワークシステム10の概略構成を示すブロック図であり、図1はネットワークシステム10を構成する情報処理装置としてのカラオケ装置の概略構成を示している。図2に示すように、本実施例のネットワークシステム10はカラオケ店舗に設置されており、カラオケ店舗の各部屋にそれぞれ1台ずつ設置された5台のカラオケ装置1a〜1eが店舗内ネットワーク30にて接続することにより構成されている。
【0021】
そして、これら5台のカラオケ装置1a〜1eの内、図2においてカラオケ店舗の部屋1に設置されているカラオケ装置1aは、公衆回線40を介して配信用ホスト装置50に接続できるようになっており、この公衆回線40を介して接続した配信用ホスト装置50からカラオケに関する配信データ(処理実行用情報としての音楽情報や画像情報、あるいは例えばカラオケ演奏処理を実行するためのアプリケーションプログラム(カラオケ演奏プログラム)等)を取得して、情報記憶手段としてのハードディスク13へ記憶しておくことができる。そして、カラオケ装置1aは、ハードディスク13に記憶されている配信データを、店舗内ネットワーク30によって接続された他のカラオケ装置1b〜1eへ送信することができる。そのため、本実施例のネットワークシステム10では、カラオケ店舗の部屋1に設置されているカラオケ装置1aがマスタ(親機)Mとなっており、他の部屋2〜5に設置されているカラオケ装置1b〜1eがそれぞれスレーブ(子機)S1〜S4となっている。以下の説明では、カラオケ装置1aについてはマスタM、カラオケ装置1b,1c,1d,1eについてはそれぞれスレーブS1,S2,S3,S4と呼ぶこととする。
【0022】
なお、図2では、カラオケ店舗の部屋数が5部屋であり、これに伴い、ネットワークシステム10を構成するカラオケ装置1a〜1eの台数も5台となっているが、台数はあくまで一例であり、これに限られない。但し、後述するファイル複製処理による効果を得るためにはスレーブが2台以上存在することが前提となる。
【0023】
[マスタM、スレーブS1〜S4の説明]
マスタM及びスレーブS1〜S4の基本的な構成はいずれも同じであるが、上述のように、マスタMのみが公衆回線40を介して配信用ホスト装置50に接続できるようになっている。それ以外の機能は基本的にいずれも同じである。したがって、以下の構成説明に関しては、マスタMに関して行うこととする。
【0024】
マスタMは、図1に示すように、マスタMを制御するための中央処理装置11、ネットワークとしての店舗内ネットワーク30を介して他のカラオケ装置(この場合はスレーブS1〜S4)と接続したり、公衆回線40を介してセンタ50と接続し、各種の情報を送受信する通信制御装置12、各種データ等を記憶している「情報記憶手段」としてのハードディスク13、曲の予約や電源のON・OFFなどを行うための操作パネル14、操作パネル14と同様に曲の予約等を行うためのリモコン送信機15、リモコン送信機15からの信号を受信するためのリモコン受信機16、操作パネル14やリモコン受信機16からの信号を受け付けて処理する操作制御部17、演奏の再生を行うシンセサイザ18、音楽情報にかかる電気信号を増幅等するミキシングアンプ19、ミキシングアンプ19からの電気信号を入力して伴奏曲及び利用者の歌声等を流すスピーカ20、利用者の歌声等をミキシングアンプ19に入力するマイクロフォン21、編集された複数の映像情報や各種情報を一時的に記憶するビデオRAM22、画像情報等を映像化する映像再生装置23、ビデオRAM22や映像再生装置23からの映像信号と歌詞情報に基づき、歌詞及び歌詞の背景映像を出力する映像制御部24、映像制御部24から出力された歌詞及び歌詞の背景映像を表示する表示装置25を備えている。また、このうちの中央処理装置11には、通信制御装置12、ハードディスク13、操作制御部17、シンセサイザ18、ビデオRAM22、映像再生装置23および映像制御部24が接続されており、中央処理装置11は、これらを介してマスタMを制御する。
【0025】
続いて各部の具体的な構成を説明する。
[中央処理装置11およびハードディスク13の構成]
まず、中央処理装置11は、CPU、ROM、RAMなどを備える周知の構成である。一方、ハードディスク13は、中央処理装置11がマスタMを制御するための各種プログラムを格納している。なお、マスタMの中央処理装置11は、更新状況情報更新手段、ファイル複製優先度判断手段、スレーブ複製優先度判断手段及び複製手段に相当する。
【0026】
[通信制御装置12の構成]
通信制御装置12は、店舗内ネットワーク30を介してカラオケ店舗内の他の部屋に設置されたカラオケ装置(この場合はスレーブS1〜S4)に接続されており、これら他のカラオケ装置(この場合はスレーブS1〜S4)との間で各種の情報を送受信する。また、マスタMの通信制御装置12は、上述したように、公衆回線40を介して配信用ホスト装置50と接続し、この配信用ホスト装置50との間で各種の情報を送受信する。
【0027】
[操作制御部17、操作パネル14、リモコン送受信機15,16の構成]
操作制御部17には、操作パネル14およびリモコン受信機16が接続されている。このうち、操作パネル14は、利用者がカラオケ曲の選択や演奏アレンジの切り替えを行ったりするためのものである。利用者がこの操作パネル14を操作すると、その入力操作の信号が操作制御部17および中央処理装置11に送られて処理される。一方、リモコン受信機16は、リモコン送信機15からの信号を受信するためのものである。また、このリモコン送信機15は、操作パネル14と同様に、利用者がカラオケ曲の選択や演奏アレンジの切り替えを行ったりするためのものである。利用者がこのリモコン送信機15を操作すると、その入力操作の信号がリモコン受信機16を介して操作制御部17および中央処理装置11に送られて処理される。
【0028】
[その他の構成]
また、シンセサイザ18には、ミキシングアンプ19が接続され、このミキシングアンプ19にはスピーカ20が接続されている。このシンセサイザ18から出力される楽音信号はミキシングアンプ19で増幅されてスピーカ20から出力される。また、ミキシングアンプ19には利用者の歌唱音声を入力するためのマイクロフォン21が接続されており、このマイクロフォン21によって入力された音声信号もシンセサイザ18からの楽音信号と共にスピーカ20から出力される。
【0029】
また、映像制御部24には、ビデオRAM22、映像再生装置23および表示装置25が接続されており、これらビデオRAM22や映像再生装置23から出力される映像信号と歌詞情報に基づき、歌詞及び歌詞の背景映像を出力して表示装置25に表示させる。
【0030】
以上のように構成されているマスタMにおいては、利用者が、表示装置25に表示される歌詞を参照しながら、スピーカ20より流れる演奏にあわせて、マイクロフォン21を使って歌を歌うことができる、つまりカラオケを楽しむことができるようになっている。なお、上述のように、スレーブS1〜S4は、公衆回線40を介して配信用ホスト装置50に接続する機能を有さないだけで他の構成は基本的にマスタMと同じであるため、マスタM同様、利用者がカラオケを楽しむことができる。
【0031】
[配信用ホスト装置50について]
また、マスタMは、上述のように、配信用ホスト装置50に公衆回線40を介してアクセス可能である。この配信用ホスト装置50は、マスタMに対して、最新の流行曲等の曲データを発信したり、どのような曲が何回演奏されたかといったログデータを含む関連情報をマスタMから受信したりして管理することができるようになっている。さらに、配信用ホスト装置50は、データベースを備えており、このデータベースに楽曲演奏に使用する配信データとしての音楽情報や背景画または歌詞等の画像情報等を記憶している。また、配信用ホスト装置50は、コンテンツデータ以外にバージョンアップされたシステムプログラム等をデータベースに記憶し、そのデータベースから随時読み出してマスタMに対して発信することができるようになっている。
【0032】
[ファイル複製の説明]
次に、上述のネットワークシステム10において実行される、マスタMからスレーブS1〜S4へのファイル複製について説明する。
上述のように、マスタMは、公衆回線40を介して配信用ホスト装置50に接続し、この公衆回線40を介して接続した配信用ホスト装置50からカラオケに関する配信データ(処理実行用情報としての音楽情報や画像情報、あるいはカラオケ演奏プログラム等)を取得して、ハードディスク13へ記憶しておく。そして、マスタMは、ハードディスク13に記憶されている配信データを、店舗内ネットワーク30によって接続されたスレーブS1〜S4へ送信して複製する。つまり、マスタMとスレーブS1〜S4のハードディスク13に同じ配信データが記憶されるようにするのである。
【0033】
このような複製処理を従来はスレーブ単位で実行していた。つまり、本実施例のシステムに適用した場合を想定して説明すれば、例えばまずマスタMのハードディスク13に記憶されている複製対象のファイルを全てスレーブS1のハードディスク13に複製し、スレーブS1へのファイル複製が終了すると、次にマスタMのハードディスク13に記憶されている複製対象のファイルを全てスレーブS2のハードディスク13に複製する。スレーブS2へのファイル複製が終了すると、次にマスタMのハードディスク13に記憶されている複製対象のファイルを全てスレーブS3のハードディスク13に複製する。スレーブS3へのファイル複製が終了すると、次にマスタMのハードディスク13に記憶されている複製対象のファイルを全てスレーブS4のハードディスク13に複製する。
【0034】
しかしながら、何らかの原因(停電やマスタMの故障など)で複製処理が中断した場合、例えばスレーブS1,S2については複製対象情報の全てが複製されているが、スレーブS3,S4については複製対象情報の全てが複製されていない、という状況も発生し得る。このような場合、ネットワークシステム10全体として見た場合、安定しているシステムとは言えない。例えば、複製対象情報が新譜のカラオケ曲データであれば、スレーブS3,S4においてはその新譜曲を利用することができない(つまりその曲をカラオケで歌えない)こととなる。また、複製対象情報がカラオケ演奏プログラムであり、そのカラオケ演奏プログラムがバージョンアップするような場合、バージョンアップ後のカラオケ演奏プログラムによって処理されることを前提としたカラオケ曲データ等についての処理は、バージョンアップ前のカラオケ演奏プログラムによって処理された場合、安定した動作にならない可能性がある。
【0035】
このような不都合が極力生じないように、本実施例のネットワークシステム10では、スレーブ単位ではなく、ファイル単位で複製処理を実行することとした。つまり、マスタMのハードディスク13に記憶されている全ての複製対象ファイルの内の、特定のファイル(あるいはファイル群)について、まずスレーブS1〜S4に順次複製し、その後、別のファイル(あるいはファイル群)についてスレーブS1〜S4に順次複製する、といった具合に、複製処理を実行する。以上は概略説明であるので、以下、具体的に説明する。
【0036】
まず、マスタM及びスレーブS1〜S4のハードディスク13には、図3(a)に示すように、3つのディレクトリA,B,Cが準備されている。そして、例えばディレクトリAにはカラオケ演奏プログラム(あるいはその他のプログラム)や環境ファイルなどが格納され、ディレクトリBにはカラオケ用の音楽情報ファイルが格納され、ディレクトリCにはカラオケ用の画像情報ファイルが格納されることとなる。
【0037】
また、マスタMのハードディスク13には、図3(b),(c),(d)に示す3種類のテーブルT1〜T3が記憶されている。図3(b)及び図3(c)は、複製の優先順位を決定するためのテーブルを示すものであり、図3(b)はディレクトリ優先順位テーブルT1、図3(c)はスレーブ優先順位テーブルT2である。また、図3(d)は、ディレクトリ内のファイルが更新されたかどうかを記憶するディレクトリ更新テーブルT3を示している。以下、各テーブルについて順番に説明する。
【0038】
(イ)ディレクトリ優先順位テーブルT1
ファイル優先度情報としてのディレクトリ優先順位テーブルT1は、ディレクトリ名(A,B,C)と優先度の対応関係を示すものであり、ディレクトリの数だけ存在する。優先度には順位を表す情報が格納されている。例えば上記内容のファイルがそれぞれのディレクトリに格納されている場合の優先度は、ディレクトリAが”高”、ディレクトリBが”中”、ディレクトリCが”低”の設定になる。なお、”高”、”中”、”低”といった程度を示すものではなく、1”、”2”、”3”といった値とし、その数値自体が順位を示すものであってもよい。
【0039】
(ロ)スレーブ優先順位テーブルT2
スレーブ優先度情報としてのスレーブ優先順位テーブルT2は、スレーブ名(S1〜S4)と優先度の対応関係を示すものであり、優先度の種類数だけ存在する。優先度は、ディレクトリ優先順位テーブルT1における優先度と同じものであり、ここでは、”高”、”中”、”低”の3種類が存在する。そして、各優先度に対応するスレーブは複数であってもよい。図3(c)に示す例では、優先度”高”に対応するスレーブがS1のみであり、優先度”中”に対応するスレーブがS2及びS3の2つであり、優先度”低”に対応するスレーブがS4の1つとなっている。スレーブの優先度を決める条件としては、例えばユーザが指定した順序に基づいて設定することが考えられる。このスレーブの優先順位は例えば次のような観点から設定することが考えられる。まず、本実施例のネットワークシステム10では、マスタMが配信用ホスト装置50から配信データを受信し、その後、マスタMからスレーブS1〜S4へ配信データを送信するようにしている。したがって、例えばマスタMが故障した場合の対処として、スレーブS1〜S4の内で、マスタMが故障した場合などに代替してマスタMの機能を果たすことになるスレーブ(代替スレーブ)を設けておくことが好ましい。本実施例では例えばスレーブS1がその代替スレーブとして設定されているため、優先度も”高”に設定する。また、それ以外のスレーブS2〜S4については、例えば利用頻度に応じて優先度を設定することが考えられる。例えばスレーブS4が設置されている部屋5が、ある程度大人数を収容してパーティにも対応できるようにした部屋であった場合、利用頻度は相対的に低いと考えられる。一般的に小部屋・中部屋の方が利用頻度は高いからである。したがって、本実施例ではそのような大部屋に設置されているスレーブS4の優先度を”低”に設定し、残りのスレーブS2,S3の優先度を”中”に設定してある。
【0040】
(ハ)ディレクトリ更新テーブルT3
更新情報としてのディレクトリ更新テーブルT3は、上述のようにディレクトリ内のファイルが更新されたかどうかを記憶するものであり、ファイルとしてのディレクトリ名と更新状況情報としての更新フラグの対応関係を示している。これはディレクトリの数だけ存在し、更新フラグには、該当するディレクトリが更新されたかどうかを表す情報が格納されている。例えば更新ありの場合には1を格納し、更新なしの場合には0を格納するといったことが考えられる。
【0041】
それでは、次に、図4を参照して、ディレクトリ更新テーブルT3の変更処理について説明する。本処理は、マスタMにて実行される。
最初のステップS10では、配信用ホスト装置50から配信情報としての配信ファイルを受信する。例えばマスタMは1日に1回、カラオケ店舗の営業時間外の所定の時刻に配信用ホスト装置50にアクセスし、配信ファイルを受信する。
【0042】
そして、配信用ホスト装置50から指定されたディレクトリにその配信ファイルを格納し(S20)、ディレクトリ更新テーブルT3において、その格納したディレクトリに対する更新フラグを「更新あり」に設定する(S30)。なお、このステップS30が更新状況情報更新手段としての処理に相当する。
【0043】
配信用ホスト装置50から全ての配信ファイルを受け取った場合には(S40:はい)本処理ルーチンを終了するが、まだ未受信の配信ファイルが残っている場合は(S40:いいえ)、S10へ戻る。
ステップS20で「配信用ホスト装置50から指定されたディレクトリにその配信ファイルを格納する」と説明したが、配信ファイルの例えばヘッダ部分にそのディレクトリ指定情報が付加されている。つまり、配信用ホスト装置50にて配信ファイル毎に優先度を勘案したディレクトリを付加している。例えばカラオケ演奏プログラム(あるいはその他のプログラム)や環境ファイルなどを配信ファイルとする場合にはディレクトリAを指定し、カラオケ用の音楽情報ファイルを配信ファイルとする場合にはディレクトリBを指定し、カラオケ用の画像情報ファイルを配信ファイルとする場合にはディレクトリCを指定する。
【0044】
次に、図5を参照して、マスタMからスレーブS1〜S4へのファイル複製処理について説明する。本処理は、上述した配信ファイルの受信及びディレクトリ更新テーブルT3の変更処理(図4)が終了した後、所定のタイミングで実行される。なお、上記図4の処理が終了したら「直ちに」図5の処理を実行するようにして問題ない。もちろん、直ちに実行できない事情があるならば、所定時間後に実行、あるいは所定時刻になったら実行する、といった設定も可能である。
【0045】
最初のステップS110では、ディレクトリ優先順位テーブルT1の優先度が”高”のディレクトリ名を検索し、ディレクトリ更新テーブルT3において該当する更新フラグが”更新あり”であるか否かを判断する。そして、優先度が”高”のディレクトリ名についての更新フラグが”更新あり”である場合は(S110:はい)、S120へ移行する。
【0046】
S120では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”高”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。この場合、S110で検索したマスタMの優先度が”高”のディレクトリ内のファイルを、優先度が”高”のスレーブの同じディレクトリへ複製する。つまり、図3に示す例であれば、優先度が”高”のスレーブはS1であり、S110で検索したマスタMの優先度が”高”のディレクトリはAであるため、マスタMのディレクトリA内のファイルを、スレーブS1のディレクトリAへ複製することとなる。
【0047】
次のステップS130では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”中”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。図3に示す例であれば、優先度が”中”のスレーブはS2,S3であるため、マスタMのディレクトリA内のファイルを、スレーブS2のディレクトリAへ複製し、次いでスレーブS3のディレクトリAへ複製することとなる。
【0048】
次のステップS140では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”低”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。図3に示す例であれば、優先度が”低”のスレーブはS4であるため、マスタMのディレクトリA内のファイルを、スレーブS4のディレクトリAへ複製することとなる。
【0049】
そして、次のステップS150では、ディレクトリ更新テーブルT3(図3(d)参照)のディレクトリAに対する更新フラグを(”更新あり”から)”更新なし”にする。
S150の処理後はS160へ移行する。また、S110で否定判断の場合、つまり優先度が”高”のディレクトリ名についての更新フラグが”更新なし”である場合には、S120〜S150の処理を実行せずにS160へ移行する。
【0050】
S160では、ディレクトリ優先順位テーブルT1の優先度が”中”のディレクトリ名を検索し、ディレクトリ更新テーブルT3において該当する更新フラグが”更新あり”であるか否かを判断する。そして、優先度が”中”のディレクトリ名についての更新フラグが”更新あり”の場合は(S160:はい)、S170へ移行する。
【0051】
S170では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”高”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。この場合、S160で検索したマスタMの優先度が”中”のディレクトリ内のファイルを、優先度が”高”のスレーブの同じディレクトリへ複製する。つまり、図3に示す例であれば、S160で検索したマスタMの優先度が”中”のディレクトリはBであるため、マスタMのディレクトリB内のファイルを、スレーブS1のディレクトリBへ複製することとなる。
【0052】
次のステップS180では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”中”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。図3に示す例であれば、優先度が”中”のスレーブはS2,S3であるため、マスタMのディレクトリB内のファイルを、スレーブS2のディレクトリBへ複製し、次いでスレーブS3のディレクトリBへ複製することとなる。
【0053】
次のステップS190では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”低”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。図3に示す例であれば、優先度が”低”のスレーブはS4であるため、マスタMのディレクトリB内のファイルを、スレーブS4のディレクトリBへ複製することとなる。
【0054】
そして、次のステップS200では、ディレクトリ更新テーブルT3(図3(d)参照)のディレクトリBに対する更新フラグを(”更新あり”から)”更新なし”にする。
S200の処理後はS210へ移行する。また、S160で否定判断の場合、つまり優先度が”中”のディレクトリ名についての更新フラグが”更新なし”である場合には、S170〜S200の処理を実行せずにS210へ移行する。
【0055】
S210では、ディレクトリ優先順位テーブルT1の優先度が”低”のディレクトリ名を検索し、ディレクトリ更新テーブルT3において該当する更新フラグが”更新あり”であるか否かを判断する。そして、優先度が”低”のディレクトリ名についての更新フラグが”更新あり”の場合は(S210:はい)、S220へ移行する。
【0056】
S220では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”高”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。この場合、S210で検索したマスタMの優先度が”低”のディレクトリ内のファイルを、優先度が”高”のスレーブの同じディレクトリへ複製する。つまり、図3に示す例であれば、S210で検索したマスタMの優先度が”低”のディレクトリはCであるため、マスタMのディレクトリC内のファイルを、スレーブS1のディレクトリCへ複製することとなる。
【0057】
次のステップS230では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”中”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。図3に示す例であれば、優先度が”中”のスレーブはS2,S3であるため、マスタMのディレクトリC内のファイルを、スレーブS2のディレクトリCへ複製し、次いでスレーブS3のディレクトリCへ複製することとなる。
【0058】
次のステップS240では、スレーブ優先順位テーブルの優先度が”低”のスレーブを検索し、そのスレーブにファイル複製を行う。図3に示す例であれば、優先度が”低”のスレーブはS4であるため、マスタMのディレクトリC内のファイルを、スレーブS4のディレクトリCへ複製することとなる。
【0059】
そして、次のステップS250では、ディレクトリ更新テーブルT3(図3(d)参照)のディレクトリCに対する更新フラグを(”更新あり”から)”更新なし”にする。
S250の処理後は、本処理を終了する。また、S210で否定判断の場合、つまり優先度が”低”のディレクトリ名についての更新フラグが”更新なし”である場合には、S220〜S250の処理を実行せずに本処理を終了する。
【0060】
なお、ステップS110,S160,S210の処理がファイル複製優先度判断手段の処理に相当し、ステップS120,S130,S140,S170,S180,S190,S220,S230,S240の処理がスレーブ複製優先度判断手段及び複製手段の処理に相当する。
【0061】
このように、本実施例のネットワークシステム10によれば、次のような効果が得られる。
(a)マスタMからスレーブS1〜S4へのファイルの複製を、従来のようなスレーブ単位ではなく、ファイル単位で行う。つまり、図3に示す例で言えば、ディレクトリAに記憶されているファイルが最も優先度が高いため、そのファイルを4台のスレーブS1〜S4に対し順次複製し、その後、ディレクトリBに記憶されているファイルが次に優先度が高いため、そのファイルを4台のスレーブS1〜S4に対し順次複製し、その後、ディレクトリCに記憶されているファイルが次に優先度が高いため、そのファイルを4台のスレーブS1〜S4に対し順次複製する。このような方法によれば、ファイル複製処理が中断しても、例えば初期の頃に複製処理を施したファイルについては、どのスレーブS1〜S4においても同じファイルが格納されている可能性が高くなり、安定したシステムとなる。例えば、最も優先度の高いディレクトリAに記憶されていたファイルについては、マスタM及びスレーブS1〜S4のいずれにも記憶されることとなる。例えばディレクトリAにはカラオケ演奏プログラム(あるいはその他のプログラム)や環境ファイルなどが格納されることとすれば、マスタM及びスレーブS1〜S4のいずれにおいても同じカラオケ演奏プログラムを用いた処理が実行できる。また、ディレクトリBにはカラオケ用の音楽情報ファイルが格納されることとすれば、マスタM及びスレーブS1〜S4のいずれにおいても同じ音楽情報ファイルを用いたカラオケ演奏を実行することができる。一方、例えばディレクトリCにはカラオケ用の画像情報ファイルが格納されることとすれば、たとえそのファイルの複製処理が中断しても、一部のスレーブS1〜S4において画像情報が表示されなくなるだけであるので、カラオケ演奏自体に致命的な影響を及ぼすものではない。
【0062】
つまり、本実施例では、カラオケ演奏に際しての重要度の点から、カラオケ演奏プログラムがなければカラオケ演奏自体ができないため、最も優先度を高くした。そして、音楽情報と画像情報については、カラオケ演奏を実行する上で音楽情報は必須であるのに対し、画像情報はそれがなくてもカラオケ演奏が実行できないわけではないため、音楽情報の方の優先度を高くした。このような優先度を考慮せずに、それらを1セットにして、例えばスレーブS1に対して、マスタMのディレクトリA〜Cに格納されているファイルの全てを複製し、次にスレーブS2に対して、マスタMのディレクトリA〜Cに格納されているファイルの全てを複製…というように処理した場合、その複製処理が中断した場合に、例えばスレーブS4に対しては、マスタMのディレクトリA〜Cに格納されているファイルのいずれも複製できていない、という状況も生じ易くなる。それに対して本実施例のようにすれば、どのスレーブS1〜S4において少なくともカラオケ演奏自体は実行できる可能性が高くなる。
【0063】
(b)また、本実施例では、同じ優先度のファイルを複製する場合であっても、さらにスレーブ単位の複製優先度も加味している。つまり、スレーブS1の優先度が最も高く、スレーブS2,S3の優先度が次に高く、スレーブS4の優先度が最も低くされている。スレーブS1はマスタMが故障した場合などに代替してマスタMの機能を果たすことになる代替スレーブであるため、スレーブ中において優先度を最も高くしてくことが好ましい。また、例えばスレーブS4が設置されている部屋5が大部屋であって利用頻度は相対的に低い場合には、スレーブ中において優先度を最も低くしてくことが好ましい。
【0064】
このようにすることで、同じ複製優先度のファイルを全てのスレーブに複製している最中に当該複製処理が中断した場合、より優先度の高いスレーブには当該ファイルが記憶されている可能性が高くなる。
(c)また、本実施例では、マスタMのハードディスク13においてディレクトリA〜Cに分けてファイルを格納し、そのディレクトリA〜C毎に設定された複製優先度を記憶している。そして、そのようなディレクトリA〜Cにファイルを格納することによって、結果的にファイル単位で複製優先度が記憶されることとなる。このようにすることで、複製に際してファイル毎に優先度を判断しなくても、ディレクトリ単位で一括してファイル複製すればよいため、処理負荷が低減される。
【0065】
以上実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様で実施し得る。そのいくつかを説明する。
(1)上記実施例では、マスタMのハードディスク13において、優先度の設定されたディレクトリA〜Cにファイルを格納することによって、結果的にファイル単位で複製優先度が設定、つまり間接的に優先度を設定するようにした。しかし、例えばファイル毎に1対1で設定された複製優先度をマスタMのハードディスク13に記憶しておいてもよい。このようにすれば、いわば直接的に「ファイル単位で複製優先度が記憶」されることとなる。但し、ファイルの数だけ優先度を記憶しておく必要はある。
【0066】
(2)上記実施例では、優先度として高中低の3種類としたが、もちろん2種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。その場合は、例えば、優先度を1,2,3,4といった数字等で示し、数字が若いほど優先度が高くなるよう設定することが考えられる。また、ファイルの優先度が3種類であったため、ディレクトリをA〜Cの3種類にしたが、当然ながら4種類以上の優先度があるならば、ディレクトリも4種類以上設ければよい。
【0067】
(3)上記実施例では、優先度を優先度テーブルを用いて設定したが、複製を実行するプログラム中に優先度を記述しておいて実行するようにしてもよい。
(4)上記実施例では、カラオケ装置1a〜1eによって構成されたネットワーク10を例に挙げて説明したが、このようなカラオケ装置1a〜1eに限らず、少なくとも1台以上のマスタと2台以上のスレーブが接続されたネットワークシステムにおいて、マスタの情報記憶手段(例えばハードディスク)に記憶されている処理実行用情報を、スレーブの情報記憶手段(例えばハードディスク)に複製するようなシステムであれば同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0068】
(5)なお、上記実施例において、複製対象情報の送信がマスタMからスレーブS1〜S4へなされるのであれば、スレーブS1〜S4には、図3(b),(c),(d)に示す3種類のテーブルT1〜T3が記憶されていなくてもよい。しかし、上述したように、スレーブS1〜S4の内で、マスタMが故障した場合などに代替してマスタMの機能を果たすことになるスレーブ(代替スレーブ)を設けておくことが好ましい旨を説明した。したがって、そのような代替スレーブとして用いることができるよう、現実的にはスレーブS1〜S4においても上記3種類のテーブルT1〜T3を記憶しておき、必要な場合には用いることができるようにしておくことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のネットワークシステムを構成する情報処理装置としてのカラオケ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施例のネットワークシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】ハードディスク内のディレクトリ構成及び各種テーブルの説明図である。
【図4】ディレクトリ更新テーブルの変更処理を示すフローチャートである。
【図5】ファイル複製処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a〜1e…カラオケ装置、10…ネットワークシステム、11…中央処理装置、12…通信制御装置、13…ハードディスク、14…操作パネル、15…リモコン送信機、16…リモコン受信機、17…操作制御部、18…シンセサイザ、19…ミキシングアンプ、20…スピーカ、21…マイクロフォン、22…ビデオRAM、23…映像再生装置、24…映像制御部、25…表示装置、30…店舗内ネットワーク、40…公衆回線、50…配信用ホスト装置。

Claims (6)

  1. 複数の処理実行用情報をファイル単位で記憶しておく情報記憶手段を有する少なくとも3台以上の情報処理装置が接続され、その情報処理装置群は少なくとも1台以上のマスタと2台以上のスレーブとして機能するネットワークシステムにおいて、前記マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報を、前記スレーブの情報記憶手段に複製する方法であって、
    前記マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報に関して、ファイル単位で複製の優先度を設定しておき、
    前記マスタは、前記マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報の内、まず前記複製の優先度が最も高く設定されているファイルを読み出し、その読み出したファイルを前記2台以上のスレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製し、その後、前記複製の優先度が次に高く設定されているファイルを読み出し、その読み出したファイルを前記2台以上のスレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製する、というように、ファイル単位で設定された複製優先度に従ってファイルを順次読み出しては全スレーブの情報記憶手段へ順次複製していくファイル複製処理を実行する
    情報複製方法。
  2. 複数の処理実行用情報をファイル単位で記憶しておく情報記憶手段を有する少なくとも3台以上の情報処理装置が接続され、その情報処理装置群は少なくとも1台以上のマスタと2台以上のスレーブとして機能するネットワークシステムであって、
    前記マスタの情報記憶手段には、記憶されている処理実行用情報に関してファイル単位で設定された複製の優先度が記憶されており、
    前記マスタは、前記マスタの情報記憶手段に記憶されている処理実行用情報の内、まず前記複製の優先度が最も高く設定されているファイルを読み出し、その読み出したファイルを前記2台以上のスレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製し、その後、前記複製の優先度が次に高く設定されているファイルを読み出し、その読み出したファイルを前記2台以上のスレーブの情報記憶手段それぞれに順次複製する、というように、ファイル単位で設定された複製優先度に従ってファイルを順次読み出しては全スレーブの情報記憶手段へ順次複製していくファイル複製処理を実行する
    ネットワークシステム。
  3. 請求項2に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記マスタの情報記憶手段は、前記ファイル毎に1対1で設定された前記複製優先度を記憶することによって、ファイル単位で複製優先度が記憶されるようにしたネットワークシステム。
  4. 請求項2に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記マスタの情報記憶手段は、複数のディレクトリに分けてファイルを格納可能であり、
    前記ディレクトリ毎に設定された複製優先度を記憶されており、当該ディレクトリに前記ファイルを格納することによって、結果的にファイル単位で複製優先度が記憶されるようにしたネットワークシステム。
  5. 請求項2〜4の何れかに記載のネットワークシステムにおいて、
    前記マスタの情報記憶手段には、さらに、スレーブ単位で設定された複製優先度も記憶されており、
    前記マスタは、同じ複製優先度が設定されているファイルを前記スレーブの情報記憶手段に複製する際には、前記スレーブ単位で設定された複製優先度に従った順番で複製を実行する
    ネットワークシステム。
  6. 請求項2〜5の何れかに記載のネットワークシステムに用いられる情報処理装置であって、
    当該各請求項においてマスタとして機能する情報処理装置に関して記載された構成を備える情報処理装置。
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