JP4134641B2 - 内燃機関の制御装置及び制御方法 - Google Patents

内燃機関の制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置(及び方法)に関し、特にトルクコンバータ付きの自動変速機と接続される内燃機関の減速時吸入空気量制御装置(及び方法)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の減速時(特に減速時の燃料カット終了後で、アイドル回転数のフィードバック制御を行うアイドル運転に入る前)の空気量制御は、その時の目標アイドル回転数に応じて、エンジン回転維持分、変速機駆動分(トルクコンバータ吸収分)、検知可能な負荷駆動分、検知できない負荷の駆動のための減速時固定分などを含む形で、減速時の空気量を設定し、オープン制御している。
【0003】
そして、特開2001−20788号公報に記載の装置では、減速時の空気量から、実際の機関回転数と目標アイドル回転数との差に応じた減量補正量を減算して、空気量を必要最小限とすることで、減速時の燃費を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の減速時の空気量制御では、減速中のトルクコンバータの速度比(トルクコンバータ出力軸回転数/入力軸回転数=タービン回転数/機関回転数)に関わらず、目標アイドル回転数に応じた変速機駆動分(トルクコンバータ吸収分)の空気量が付加されるという制御になっていたために、速度比が大きい減速途中では、空気量が過多となり、減速時の燃費悪化、及び、機関回転数の目標アイドル回転数付近への早期収束の悪化をもたらしていた。
【0005】
また、前記公報に記載されているように、実際の機関回転数と目標アイドル回転数との差に応じて、空気量を減量制御する場合、減速途中のトルクコンバータ吸収分の大小に関わらず、目標アイドル回転数との回転差のみで、回転をフィードバックする制御になっているため、急激な回転低下による目標アイドル回転数付近での回転変動、フィードバック量不足による回転落ちが発生する可能性がある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、減速時の燃費を向上させる一方、回転落ち等のおそれなく目標アイドル回転数への収束性を向上させることのできる内燃機関の制御装置(及び方法)を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、機関が減速運転状態にあるときに、トルクコンバータの速度比を検出し、これに応じて機関の吸入空気量が低減するように吸入空気補正量を算出し、算出された吸入空気補正量に応じて機関の吸入空気量を補正制御する構成とする。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、減速時にトルクコンバータの速度比に応じて吸入空気量を低減することで、的確に必要最小限の空気量まで低減でき、これにより燃料消費量を低減でき、燃費を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す車両駆動系の概略図である。
内燃機関(エンジン)10の出力軸は、自動変速機20に接続される。
自動変速機20は、エンジン10の出力軸が接続されるトルクコンバータ(トルコン)21と、トルコン21の出力側(タービン側)の回転を伝達するクラッチ(通常D4以外は一方向クラッチ)22と、クラッチ22からの回転を変速して伝達する変速ギア23とを備えて構成される。
【0010】
自動変速機20の出力軸回転は、ディファレンシャルギア25を介して図示しない車輪に伝達される。
図2は制御システム図である。
エンジン10は、その吸気通路11に吸入空気量制御用アクチュエータとして、電制スロットル弁12を備え、その開度は、エンジンコントロールユニット(以下ECUという)30により制御される。
【0011】
ECU30には、アクセル開度センサ51からアクセル開度信号(APO)が入力されている。このアクセル開度信号からアイドルスイッチ信号を生成可能である。また、エンジン10に取付られたクランク角センサ52、水温センサ53からクランク角信号(REF,POS)、エンジン水温信号(Tw)が入力されている。クランク角信号からエンジン回転数Neを算出可能である。
【0012】
自動変速機20は、自動変速機コントロールユニット(以下ATCUという)40からの変速指令に基づいて、ギア位置を変更する機能を持つ。
自動変速機20には、トルコンのタービン回転数(トルコン出力軸回転数)Ntを検出するタービン回転センサ54、変速機出力軸回転数(車速VSP)を検出する変速機出力軸回転センサ55、変速機油温Toil を検出する油温センサ56が取付けられ、これらの検出信号はATCU40に入力される。
【0013】
ATCU40は、ECU30へ、センサ54〜56で検出したタービン回転数信号(Nt)、変速機出力軸回転数信号(VSP)、変速機油温信号(Toil )等の情報に加え、ATCU40自身が持っている変速機のギア位置(ギア比)、ロックアップ信号、車速変化量に基づいて判定される急減速信号などの情報も、送信するようになっている。尚、タービン回転センサ54を装備しない場合、変速機出力軸回転数とギア比との積により、タービン回転数Ntを算出するようにしてもよい。
【0014】
更に、ECU30には、変速機ニュートラルスイッチ57、ブレーキスイッチ58から各ON/OFF信号が入力されている。
ここにおいて、ECU30は、各種入力信号をもとに、減速時制御を含む吸入空気量制御の演算処理を行って、吸入空気量制御用アクチュエータである電制スロットル弁12の開度を制御する。尚、ECU30は、エンジン10の吸入空気量制御の他、吸入空気量に対して所望の空燃比となるようにエンジン10への燃料供給量を制御するが、ここでは説明を省略する。
【0015】
ECU30による減速時の空気量制御について、基本的な考え方を、図3により説明する。
減速時(特に減速時の燃料カット終了後で、アイドル回転数のフィードバック制御を行うアイドル運転に入る前)の空気量は、その時の目標アイドル回転数に応じて、
A1)エンジン回転維持分の空気量
A2)変速機駆動分(トルコン吸収分)の空気量
B) エアコン等、検知可能な負荷駆動分の空気量(検知可能負荷駆動分空気量項)
C) 検知できない負荷の駆動のための減速時固定分の空気量(減速時固定分空気量項)
をそれぞれ設定し、これらの和として、計算される。そして、これに基づき、オープン制御により吸入空気量が制御される。
【0016】
尚、A1+A2は、自動変速機のDレンジにおけるアイドル回転を維持するのに必要なDレンジ必要空気量(Dレンジ必要空気量項)であり、A1は、自動変速機のNレンジにおけるアイドル回転を維持するのに必要なNレンジ必要空気量である。従って、A2は、Dレンジ必要空気量とNレンジ必要空気量との差(D−Nレンジ必要空気量差)である。
【0017】
本発明では、特にDレンジ必要空気量とNレンジ必要空気量との差であるD−Nレンジ必要空気量差A2を、減速中のトルコン速度比(タービン回転数/エンジン回転数)に応じて低減する、言い換えると、減速運転状態にあるときのDレンジ必要空気量を、アイドル運転状態にあるときのDレンジ必要空気量よりも、少なくなるようにすることで、燃費向上を図る。
【0018】
すなわち、従来は、D−Nレンジ必要空気量差A2として、速度比0の場合の要求空気量を常時付加しているが、速度比が大きい(車両からのアシスト有り)の場合は、空気過剰となり、減速時の燃費悪化、及び、目標アイドル回転数への収束性悪化の要因となっている。
このため、エンジン回転数とタービン回転数とから減速中のトルコン速度比を検出し、適正なD−Nレンジ必要空気量差(トルコン負荷分空気量)又はこれを得るための補正量を算出することで、過剰空気の適正化(減量補正)を図る。
【0019】
トルコン速度比に基づいて、D−Nレンジ必要空気量差(トルコン負荷分空気量)を算出できるのは、次の理由による。
(1)トルク容量係数τは、トルコン入力トルク(エンジン発生トルク)T1とエンジン回転数Neとから、次式により算出される。
τ=T1/Ne2
(2)トルク容量係数τと速度比SLPとの間には相関がある。
【0020】
(3)トルコン入力トルクT1は、D−Nレンジ必要空気量差(トルコン負荷分空気量)Qtから、次式により算出される。
T1=Qt×k (但し、kは空気量−トルク変換定数)
以上の(1)〜(3)の関係より、
D−Nレンジ必要空気量差(トルコン負荷分空気量)Qtは、トルコン入力トルクT1に比例し、このT1はエンジン回転数が一定の条件でトルク容量係数τに比例するので、T1はτに相関し、このτは速度比SLPに相関する。従って、D−Nレンジ必要空気量差(トルコン負荷分空気量)Qtと速度比SLPとの間には相関があるので、本発明では、速度比SLPに基づいて吸入空気補正量(減速空気低減量)を設定して、空気量を減量制御するのである。
【0021】
尚、図3の右側は、減速が進んで、エンジン回転数が目標アイドル回転数に対して設定される所定の範囲内まで低下した速度比0となるアイドル運転状態にある場合に、アイドル回転数のフィードバック制御により、減速時固定分Cに代えて、フィードバック分(ISC−F/B分)Dが与えられ、その増減制御により、必要空気量が得られることを示している。
【0022】
次に具体的制御内容をフローチャートにより説明する。
図4は減速空気低減量(吸入空気補正量)演算のメインルーチンのフローチャートである。
S1では、演算中止フラグが1にセットされているか否かを判断し、演算中止フラグ=0であれば、S4へ進む。
【0023】
S4では、所定の演算許可条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、以下の条件(a)〜(k)が全て成立した場合に、演算OK(所定の減速運転状態)と判定する。
(a)Dレンジで、アイドルスイッチON
(b)ロックアップ制御中でない
(c)燃料カット中でなく、かつ、燃料カットする前のディレイ期間中でもない
(d)ギア位置が1速でない、又は、ギア比が1速相当の値よりも小さい値である
(e)アイドル回転数のフィードバック制御中でない
(f)変速機油温Toil が所定の範囲内である
(g)エンジン水温Twが所定の範囲内である
(h)エンジン回転数Neが目標アイドル回転数から決まる回転条件以上である
(i)車速VSPが所定の値以上である
(j)過渡増量分TRSLP=0である(過渡増量分TRSLPについては後述するが、過渡増量中でないことを意味する)
(k)急減速中でない。
【0024】
演算OK(所定の減速運転状態)の場合は、S5へ進み、減速空気低減量SLPDEC0を演算する。
ここでの減速空気低減量SLPDEC0の演算方法としては、次の(1)〜(3)の方法を挙げることができる。
(1)第1の方法としては、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとを検出して、トルコン速度比SLP=Nt/Neを計算し、図5に示すようなテーブルを参照して、トルコン速度比SLPに応じた減速空気低減量SLPDEC0を設定する。
【0025】
ここで、トルコン速度比SLPが1.0以上の領域で、減速空気低減量SLPDEC0を最大(一定値)に設定し、トルコン速度比SLPが1.0より低下するに従って、減速空気低減量SLPDEC0を減少させる。
(2)第2の方法としては、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとを検出して、トルコン速度比SLP=Nt/Neを計算し、図6(B)に示すような更に改良したテーブルを参照して、トルコン速度比SLPに応じた減速空気低減量SLPDEC0を設定する。
【0026】
この図6(B)のテーブルは、図6(A)に示すような、トルコン速度比SLP(=タービン回転数/エンジン回転数)とトルク容量係数τ(=トルコン入力トルク/エンジン回転数の2乗)との相関から、トルク容量係数τがDレンジアイドル時(速度比0の時)のトルク容量係数τ0(所定値)を下回る速度比の範囲(SPL0以上)ときにのみ、速度比に応じて空気量を低減することを特徴とする。これは、トルコンに吸収されるトルクが小さい領域でのみ空気量を低減することで、空気量不足による急激な回転落ちや、エンジンストールを発生させずに、燃費を向上させるためである。
【0027】
(3)第3の方法としては、第2の方法を更に改良し、図7のサブルーチンに従い、図8のテーブルを参照して、減速空気低減量SLPDEC0を演算する。これについては後述する。
減速空気低減量SLPDEC0の演算後は、S9へ進む。
S9では、図9のサブルーチンに従い、図10のテーブルを参照して、過渡増量分TRSLPを演算する(但し、過渡増量条件以外はTRSLP=0となる)。この演算についても後述する。
【0028】
過渡増量分TRSLPの演算後は、S10へ進む。
S10では、減速空気低減量SLPDEC0から過渡増量分TRSLPを減算して、最終減速空気低減量SLPDECを演算し(次式参照)、
SLPDEC=SLPDEC0−TRSLP
処理を終了する。
【0029】
尚、S4での判定で、所定の演算許可条件(所定の減速運転状態)でない場合は、S8で減速空気低減量SLPDEC0を0に設定して、S9、S10へ進むが、この処理に先立って、S6で前回の減速空気低減量SLPDEC0≠0か否かを判定し、減速空気低減量SLPDEC0≠0であった場合は、S7で演算中止フラグを1にセットする。
【0030】
演算中止フラグが1にセットされると、次回以降、S1での判定でS2へ進み、アイドルスイッチがOFFか否かを判定し、アイドルスイッチONの場合はS8へ進んで、SLPDEC0=0を維持し、アイドルスイッチOFFとなった場合はS3で演算中止フラグ=0として、S4へ進む。
すなわち、SLPDEC0≠0のとき、上記(a)〜(k)の条件が1つでも不成立となった場合、以降アイドルスイッチがON→OFFとなるまで、SLPDEC0=0とするのである。
【0031】
次に図7の減速空気低減量SLPDEC0演算のサブルーチンについて説明する。
S101では、目標アイドル回転数NSETを読込む。尚、目標アイドル回転数NSETは、エンジン水温Twに応じ、またエアコン等の補機負荷の状態に応じて、設定されている。
【0032】
S102では、図8(C)のテーブルを参照し、目標アイドル回転数NSETより、吸入空気補正量の最大値に相当するD−Nレンジ必要空気量差(アイドル運転時のDレンジ必要空気量−Nレンジ必要空気量)QNEDNを検索して設定する。
S103では、エンジン回転数Ne及びタービン回転数Ntを検出し、トルコン速度比SLP=Nt/Neを演算する。
【0033】
S104では、図8(B)のテーブルを参照し、トルコン速度比SLPより、空気量低減係数(補正係数)SLPISC0を検索して設定する。
S105では、D−Nレンジ必要空気量差QNEDNに空気量低減係数SLPISC0を乗じて、減速空気低減量SLPDEC0を演算し(次式参照)、
SLPDEC0=QNEDN×SLPISC0
リターンする。
【0034】
ここで、減速空気低減量(吸入空気補正量)SLPDEC0の最大値は、図8(C)のアイドル運転時のD−Nレンジ必要空気量差QNEDNとしている。
また、減速空気低減量(吸入空気補正量)SLPDEC0は、前記最大値(QNEDN)と、図8(B)の空気量低減係数(補正係数)SLPISC0との積として求めることとし、図8(B)の空気量低減係数(補正係数)SLPISC0は、図8(A)のトルコン速度比とトルク容量係数との関係に基づき、Dレンジアイドル運転時(速度比0の時)のトルク容量係数τ0から、その時点の速度比に対応するトルク容量係数を引いた値を、Dレンジアイドル運転時のトルク容量係数τ0で割って求めている。
【0035】
このようにして、減速中に、速度比に応じて、減速空気量低減量を計算することで、図11に示すように、減速初期で、速度比が1.0以上のときに、減速空気低減量が最大(一定値)となり、その後、速度比が1.0より小さくなると、減速空気低減量は徐々に減少し、トルク容量係数がDレンジアイドル運転時のトルク容量係数τ0以上となる速度比SLP0に達した時に、減速空気低減量が0となるように制御される。
【0036】
次に図9の過渡増量分TRSLP演算のサブルーチンについて説明する。
S201では、過渡増量フラグが1にセットされているか否かを判定し、過渡増量フラグ=0であれば、S202へ進む。
S202では、空気量低減係数SLPISC0が、SLPISC0>0の状態から、SLPISC0≦0の状態へ変化したか否かを判定する。
【0037】
かかる変化がない場合は、S203へ進み、過渡増量分TRSLP=0として、リターンする。
かかる変化があった場合は、過渡増量を開始するため、S204へ進む。
S204では、このときのエンジン回転数Neを読込んで、Ne0として記憶保持する。これは、図11を参照し、速度比が低下して、トルク容量係数がDレンジアイドル運転時のトルク容量係数τ0以上となる速度比SLP0に達し、減速空気低減量SLPDEC0が0となった時点のエンジン回転数Ne0である。
【0038】
次のS205では、図10(A)のテーブルを参照し、エンジン回転数Ne0より、過渡増量分(過渡増量空気量)TRSLPを検索して設定する。
次のS206では、図10(B)のテーブルを参照し、エンジン回転数Ne0より、過渡増量時間TMISSLを検索して設定する。
次のS207では、過渡増量フラグを1にセットして、リターンする。
【0039】
過渡増量フラグ=1にセットされると、次回以降、S201での判定で、S208へ進む。
S208では、過渡増量時間TMISSLが経過したか否かを判定し、未経過の場合は、そのままリターンすることで、S205で設定されている過渡増量分TRSLPを維持する。
【0040】
過渡増量時間TMISSLが経過した場合は、S208からS209へ進んで、過渡増量分TRSLP=0とし、更にS210へ進んで、過渡増量フラグ=0として、リターンする。
このように制御することで、図11に示すように、減速空気低減制御の終了と同時に、一時的な過渡増量を行い、空気応答遅れによる回転落ちやエンジンストールを確実に防止することができる。
【0041】
以上のようにして求められた最終減速空気量SLPDEC=SLPDEC0−TRSLPは、図12に示すように、吸入空気量制御に反映される。
B1で目標アイドル回転数からDレンジ必要空気量(A1+A2)が演算され、B2で検知可能な負荷駆動分の空気量(B)が演算され、B3で減速時固定分の空気量(C)又はB4でフィードバック分(ISC−F/B分)の空気量が演算され、これらが加算されて、B5のISC要求空気量(ISC−Qa)が決定される。ここにおいて、B5のISC要求空気量からB6の最終減速空気低減量SLPDECが減算され、これにB7のアクセル要求空気量が加算されて、最終的な吸入空気量が算出され、電制スロットル弁12への開度指令がなされる。
【0042】
尚、吸気通路のスロットル弁をバイパスする補助空気通路にアイドル制御弁を備える場合は、B5のISC要求空気量からB6の最終減速空気低減量SLPDECが減算した値に基づいて、アイドル制御弁への開度指令を行えばよい。
本制御の減速時のタイムチャートを図13に示す。
a)エンジン回転数Neとトルコンタービン回転数Ntとから、速度比SLPが計算される。
【0043】
b)この速度比SLPにより減速空気低減量が計算され、その分、ISC要求空気量(ISC−Qa)が減量補正される。この場合、速度比が1.0以上の領域では、D−Nレンジ必要空気量差の分、減量され、速度比が1.0より低下すると、減速空気低減量は次第に減少する。
c)減速空気低減量が0となった瞬間から、一定時間、その時のエンジン回転数Ne0に応じて、過渡増量がなされる。
【0044】
e)従って、最終的には、図13の斜線部の▲1▼−▲2▼の分だけ,減速時の空気量を減らすことができ、空燃比を一定とすれば、燃料消費量が低減されることで、燃費が向上する。
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジンが減速運転状態にあるときに、トルコン速度比を検出し、これに応じてエンジンの吸入空気量が低減するように吸入空気補正量(減速空気低減量)を算出し、算出された吸入空気補正量に応じてエンジンの吸入空気量を補正制御する、又は、減速運転状態にあるときのDレンジ必要空気量を、アイドル運転状態にあるときのDレンジ必要空気量よりも、少なくなるようにすることにより、減速中に的確に必要最小限の空気量まで低減でき、燃費を向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、速度比に相関するトルク容量係数が所定値を下回る速度比のときに、速度比に応じて吸入空気量が低減するように吸入空気補正量(減速空気低減量)を算出するようにして、トルコンに吸収されるトルクが小さい領域でのみ、空気量を低減するため、空気量不足による急激な回転落ちやエンジンストールを発生させずに燃費を向上できる。しかも、本実施形態によれば、前記トルク容量係数の所定値を、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時(速度比0)のトルク容量係数とすることで、空気量を低減できる領域を正確に規定することができる。
【0046】
また、本実施形態によれば、前記吸入空気補正量(減速空気低減量)の最大値を、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のアイドル回転を維持するのに必要なDレンジ必要空気量と、自動変速機のNレンジにおけるアイドル運転時のアイドル回転を維持するのに必要なNレンジ必要空気量との差とすることにより、過剰な減量による回転落ちやエンジンストールを防止することができる。
【0047】
また、本実施形態によれば、前記吸入空気補正量(減速空気低減量)を、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のトルク容量係数から、前記速度比に相関するトルク容量係数を引いた値を、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のトルク容量係数で割って求めた補正係数(空気量低減係数)に相関して求めることにより、過不足ない補正が可能となる。
【0048】
また、本実施形態によれば、前記吸入空気補正量(減速空気低減量)の最大値を、アイドル運転時のDレンジ必要空気量とNレンジ必要空気量との差とし、前記吸入空気補正量(減速空気低減量)を、前記吸入空気補正量の最大値と、前記補正係数(空気低減係数)との積として求めることにより、更に過不足ない補正が可能となる。
【0049】
また、本実施形態によれば、前記減速運転状態が継続した結果、前記吸入空気補正量(減速空気低減量)が0となった時点より、エンジンの吸入空気量を一時的に増大させる過渡増量を行うことにより、減速空気低減制御終了後の空気応答遅れによる回転落ちやエンジンストールを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す車両駆動系の概略図
【図2】 制御システム図
【図3】 減速時の空気量制御の基本的な考え方を示す図
【図4】 減速空気低減量演算のメインルーチンのフローチャート
【図5】 第1の減速空気低減量演算方法を示す特性図
【図6】 第2の減速空気低減量演算方法を示す特性図
【図7】 第3の減速空気低減量演算方法を示すSLPDEF0演算のサブルーチンのフローチャート
【図8】 第3の減速空気低減量演算方法で用いる特性図
【図9】 TRSLP演算のサブルーチンのフローチャート
【図10】 過渡増量空気量及び過渡増量時間の特性図
【図11】 減速空気低減及び過渡増量の説明図
【図12】 空気量制御のブロック図
【図13】 減速時のタイムチャート
【符号の説明】
10 エンジン
11 吸気通路
12 電制スロットル弁
20 自動変速機
21 トルコン
22 クラッチ
23 変速ギア
25 ディファレンシャルギア
30 ECU
40 ATCU

Claims (10)

  1. 出力軸にトルクコンバータ付きの自動変速機が接続された内燃機関の制御装置であって、
    機関が減速運転状態にあるか否かを判定する減速運転状態判定手段と、
    機関が減速運転状態にあるときに、トルクコンバータの速度比(=タービン回転数/機関回転数)を検出するトルクコンバータ速度比検出手段と、
    検出されたトルクコンバータの速度比に応じて速度比が大きいほど機関の吸入空気量が低減するように吸入空気補正量を算出する吸入空気補正量算出手段と、
    算出された吸入空気補正量に応じて機関の吸入空気量を補正制御する吸入空気量補正制御手段と、
    を含んで構成される内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸入空気補正量算出手段は、前記速度比に相関するトルク容量係数(トルクコンバータ入力トルク/機関回転数の2乗)が所定値を下回る速度比のときに、前記速度比に応じて前記速度比が大きいほど前記吸入空気量が低減するように前記吸入空気補正量を算出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記トルク容量係数の所定値は、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のトルク容量係数であることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記吸入空気補正量の最大値は、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のアイドル回転を維持するのに必要なDレンジ必要空気量と、自動変速機のNレンジにおけるアイドル運転時のアイドル回転を維持するのに必要なNレンジ必要空気量との差であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記吸入空気補正量は、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のトルク容量係数から、前記速度比に相関するトルク容量係数を引いた値を、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のトルク容量係数で割って求めた補正係数に相関して求めることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記吸入空気補正量の最大値は、自動変速機のDレンジにおけるアイドル運転時のアイドル回転を維持するのに必要なDレンジ必要空気量と、自動変速機のNレンジにおけるアイドル運転時のアイドル回転を維持するのに必要なNレンジ必要空気量との差であり、
    前記吸入空気補正量は、前記吸入空気補正量の最大値と、前記補正係数との積として求めることを特徴とする請求項5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記減速運転状態が継続した結果、前記吸入空気補正量が0となった時点より、機関の吸入空気量を一時的に増大させることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  8. 出力軸にトルクコンバータ付きの自動変速機が接続された内燃機関の制御装置であって、
    機関の吸入空気量を制御可能なアクチュエータと、
    このアクチュエータを制御するエンジンコントロールユニットと、
    を含んで構成され、
    前記エンジンコントロールユニットは、
    機関が減速運転状態にあるか否かを判定し、
    機関が減速運転状態にあるときに、トルクコンバータの速度比(=タービン回転数/機関回転数)を検出し、
    検出されたトルクコンバータの速度比に応じて速度比が大きいほど機関の吸入空気量が低減するように吸入空気補正量を算出し、
    算出された吸入空気補正量に応じて機関の吸入空気量を補正し、該補正後の吸入空気量に応じて前記アクチュエータを制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 出力軸にトルクコンバータ付きの自動変速機が接続された内燃機関の制御方法であって、
    機関が減速運転状態にあるか否かを判定し、
    機関が減速運転状態にあるときに、トルクコンバータの速度比(=タービン回転数/機関回転数)を検出し、
    検出されたトルクコンバータの速度比に応じて速度比が大きいほど機関の吸入空気量が低減するように吸入空気補正量を算出し、
    算出された吸入空気補正量に応じて機関の吸入空気量を補正制御することを特徴とする内燃機関の制御方法。
  10. 出力軸にトルクコンバータ付きの自動変速機が接続された内燃機関の制御装置であって、
    機関が減速運転状態にあるか否かを判定する減速運転状態判定手段と、
    機関が減速運転状態にあるときに、トルクコンバータの速度比(=タービン回転数/機関回転数)を検出するトルクコンバータ速度比検出手段と、を備え、
    機関がアイドル運転状態にあるときの吸入空気量と、機関が減速運転状態にあるときの吸入空気量は、それぞれ自動変速機のDレンジにおけるアイドル回転を維持するのに必要なDレンジ必要空気量項を含んで演算され、
    機関が減速運転状態にあるときのDレンジ必要空気量項を、検出されたトルクコンバータの速度比に応じて速度比が大きいほど小さくなるように算出し、トルクコンバータの速度比に応じて算出された機関が減速運転状態にあるときのDレンジ必要空気量項は、機関がアイドル運転状態にあるときのDレンジ必要空気量項よりも少ないことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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