JP4133852B2 - バイポーラトランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関するものであり、特にエピタキシャル成長によってベース層を形成するバイポーラトランジスタの構造および製造方法に関する。
シリコンバイポーラトランジスタは、微細加工技術・セルフアライン技術の進展により高速化が図られているが、より一層の高性能化を目指して、ベース層をエピタキシャル成長で形成するエピベース構造が注目されており、特に近年、エピタキシャル成長により形成したSiGe混晶半導体をベース層として用いるSiGeヘテロ接合バイポーラトランジスタの研究開発が盛んに行われている。その中でも特に、シリコン上にSiエピタキシャル膜あるいはSiGeエピタキシャル膜を成長するだけでなく、同時に酸化膜および窒化膜等の絶縁膜上にもSiやSiGeの多結晶膜を成長させる非選択エピタキシャル成長技術が、トランジスタの高性能化を実現する技術として有望視されている。例えば、特許文献1や特許文献2に非選択SiGeエピタキシャル成長を用いたSiGeヘテロ接合バイポーラトランジスタおよび製造方法が示されている。
図7および図8は、それぞれ非選択エピタキシャル成長技術を用いたバイポーラトランジスタの代表的な断面構造および製造方法を工程順に示したものである。以下、図7および図8を用いて、非選択エピタキシャル成長技術によるバイポーラトランジスタの製造方法を説明する。
P型シリコン基板111上にN型不純物層112を介してN型エピタキシャル膜101を形成する。その後、トレンチ技術および酸化膜埋め込み技術を用いて素子間分離として作用する酸化膜114および102を形成する。次に、酸化膜103をCVD法により堆積させた後、フォトリソグラフィー技術とウエットエッチング技術を用いて、酸化膜103を開口することにより、エピタキシャル成長領域Bを形成する(図8(a))。
次に、MBE(分子線エピタキシ)、UHV(Ultra High Vacuum)−CVDあるいはLP−CVD(減圧化学気相成長)技術、エピタキシャル成長技術により、基板全面にボロンを含むSi層(104aおよび104b)を形成するが、このとき、非選択エピタキシャル成長技術を用いることにより、シリコン面上ではエピタキシャル膜104aが成長し、酸化膜105上ではベース引き出し電極104bの膜が成長する(図8(b))。
さらに、全面に酸化膜105を成長させ、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、エミッタ開口部Cを形成する。次に、エミッタ電極となるN型ポリシリコン膜106を堆積し、フォトリソグラフィーとエッチング技術を用いて、エミッタポリシリコン電極106およびポリシリコン膜からなるベース引き出し電極104bを加工した後、RTA(瞬時熱アニール)などの熱処理を行い、エミッタポリシリコン電極106からN型不純物を真性ベース層となるエピタキシャル膜104a中に拡散させて、エミッタ−ベース接合を形成する(図8(c))。
次に、全面に酸化膜を堆積させた後、ドライエッチによりエミッタポリシリコン電極106およびポリシリコン膜からなるベース引き出し電極104bの側壁にサイドウォール(酸化膜)107を形成する。
続いて、サリサイド技術により、エミッタポリシリコン電極106、ポリシリコン膜からなるベース引き出し電極104bおよびコレクタウォール層113の表面にシリサイド層を形成し、層間絶縁膜109を堆積させた後、リソグラフィー技術とドライエッチング技術によりコンタクトホール110を形成する。
この後、金属配線を形成することにより図7のようなバイポーラトランジスタが形成される。
このようにして、非選択エピタキシャル成長技術を用いて製造されたエピベースバイポーラトランジスタでは、
(1)ベース層として作用するエピタキシャル膜104aと同時に形成した酸化膜103上の多結晶膜をベース引き出し電極104bとして使用することができるため、エピタキシャル膜(ベース層)4aとベース引き出し電極104bとの接触部でのコンタクト抵抗を低減することができ、ベース抵抗を低減することができる。
(2)選択成長では、成長条件の微妙な変動により選択成長くずれ(絶縁膜上にも多結晶膜が島状に形成される)が発生しやすく(プロセスマージンが少ない)、工程異常が発生しやすいが、非選択成長では絶縁膜上にも膜状に多結晶を形成するためエピタキシャル成長に起因する工程異常は発生しにくい(プロセスマージンが大きい)。
(3)ベース層にSiGe混晶を用いるSiGe−HBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)の場合、多結晶SiGe膜は多結晶シリコン膜に比べて、一般に比抵抗が低く、高濃度にBドープされたSiGe多結晶膜をバイポーラトランジスタのベース引き出し電極として使用することができるため、ベース抵抗のさらなる低減ができる。
以上のような観点から、トランジスタの電気特性を向上させ、かつ生産を安定して行うことができる有望な技術であると考えられている。
特開平5−175222号公報(第5頁、第2図) 特開平6−69434号公報(第4−5頁、第1図)
以上のように非選択エピタキシャル成長はバイポーラトランジスタの電気特性向上の観点から有望な技術であるが、一方で、以下のような課題も有している。
シリコン上での成長と異なり、酸化膜・窒化膜等の絶縁膜上では、ある粒径以上の成長核(臨界核)がある密度以上形成された後、膜成長が始まるため、絶縁膜上では成長開始までに時間的な遅れ(潜伏時間)が発生する。
一般に、同一プロセス条件の場合、多結晶膜の成長速度は、エピタキシャル膜の成長速度と同程度か小さいため、潜伏時間が存在する分、エピタキシャル膜の膜厚よりも厚い膜厚の多結晶膜を形成することは原理的に困難である。
一方、エピタキシャル膜の膜厚(ベース幅に対応)はデバイス設計から決定されるため、多結晶膜の膜厚を厚くするために変更することは困難である。また、一般にバイポーラトランジスタを高速化するための手法としてベース層の薄膜化が有効な手法として用いられるが、ベース層が薄くなればなるほど、非選択エピタキシャル成長だけでは十分な厚みを有するベース引き出し電極を形成することは困難となる。
また、絶縁膜表面に形成された多結晶膜は、後工程でリソグラフィーやドライエッチによる加工を安定に行うために、表面モフォロジーが良好でなければならない。特に、表面モフォロジーが悪く、均一に膜が形成されていない場合、コンタクトホール形成時のドライエッチにより多結晶膜(ベース引き出し電極)の突き抜けが生じ、トランジスタの電気特性不良を生じてしまう可能性がある。このため、非選択成長で形成される多結晶膜は、均一で良好な表面モフォロジーを有することが要求される。また、サリサイド技術を用いて形成されるトランジスタの場合は、ドライエッチによるシリサイド層の突き抜けを防ぐため、エミッタポリシリコン電極106およびポリシリコン膜からなるベース引き出し電極104b表面に均一なシリサイド層を形成する必要があり、特に表面モフォロジーが良好なポリシリコン膜が要求される。サリサイド技術を用いる場合、シリサイド層を突き抜けてしまうとベース抵抗が急増するという深刻な問題を生じる。
さらに、SiGe混晶をベース層とするSiGe−HBTでは、Ge組成比を大きくすることがトランジスタ特性の高性能化に有効であるが、選択/非選択エピタキシャル成長の観点からは、Ge組成比が大きくなるに従い、非選択成長しにくく(潜伏時間が長く)なる傾向がある。また、Ge組成比の増加に伴い、表面モフォロジーも悪化することが知られている。このため、特にSiGe−HBTでは、トランジスタ特性の高性能化と十分な膜厚と良好なモフォロジーを有する多結晶膜形成との両立が困難となる。
以上のことより、非選択エピタキシャル成長技術によりベース引き出し電極を形成するバイポーラトランジスタでは、絶縁膜上に十分な膜厚と良好なモフォロジーを有し、ベース引き出し電極として作用させることができる多結晶膜を容易に形成する手法が必要とされる。
なお、Ge含有率と選択性の関係については、例えば次の文献を参照することができる。:K.Aketagawa他によるJpn.J.Appl.Phys.Vol.31(1992)pp.1432-1435,″SelectiveEpitaxial Growth of Si and Si1-xGex Films by Ultrahigh-Vacuum Chemical VaporDeposition Using Si2H6 and GeH4″。
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段を講じる。
本発明によるバイポーラトランジスタは、半導体基板上に絶縁膜が形成されており、前記絶縁膜上に第1多結晶半導体膜が形成されているバイポーラトランジスタであって、前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜が除去されて前記半導体基板表面が露出したベース開口部を有し、エピタキシャル成長により同時に前記ベース開口部に形成されたベース層となるエピタキシャル膜と前記第1多結晶半導体膜の上面および側面に形成されたベース引出し電極となる第2多結晶半導体膜とが接続されており、前記エピタキシャル膜から前記第2多結晶半導体膜に亘る全面に形成した酸化膜に前記エピタキシャル膜に達するエミッタ開口部を有し、前記エピタキシャル膜と前記エピタキシャル膜と同時に形成された前記第2多結晶半導体膜の高さが同じであることを特徴とする。
電極層(例えばベース層)となるエピタキシャル膜とその引き出し電極となる第2多結晶半導体膜とが同時に形成されるため、エピタキシャル膜(電極層)と第2多結晶半導体膜(引き出し電極)との接触部でのコンタクト抵抗が無くなり、電極抵抗を低減することができる。
さらに、第2多結晶半導体膜だけでなく第1多結晶半導体膜も引き出し電極として作用させることができるため、引き出し電極の膜厚を十分確保することができる。
また、第2多結晶半導体膜は、絶縁膜上に形成するのではなく、第1多結晶半導体膜上に形成するので、その非選択エピタキシャル成長において潜伏時間が実質的に存在しない。そのため、絶縁膜上よりも厚い引き出し電極を形成することができる。
なお、下地となる第1多結晶半導体膜をLP−CVD法で形成すれば、第1多結晶半導体膜は均一で表面モフォロジーが良いため、その上部に非選択エピタキシャル成長により形成される第2多結晶半導体膜も均一でモフォロジー良く形成することができる。
また、本発明による他のバイポーラトランジスタは、半導体基板上に絶縁膜が形成されており、前記絶縁膜上に第1多結晶半導体膜が形成されているバイポーラトランジスタであって、前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜が除去されて前記半導体基板表面が露出したベース開口部を有し、エピタキシャル成長により同時に前記ベース開口部に形成されたベース層となるエピタキシャル膜と前記第1多結晶半導体膜の上面および側面に形成され前記第1多結晶半導体膜とともにベース引出し電極となる第2多結晶半導体膜とが接続されており、前記エピタキシャル膜と同時に形成された前記第2多結晶半導体膜と前記半導体基板表面の高さが同じであることを特徴とする。
上記構成のバイポーラトランジスタに対応する本発明による他のバイポーラトランジスタの製造方法は、半導体基板上に素子分離として分離絶縁膜を形成し、前記半導体基板および前記素子分離上に絶縁膜を形成し、さらに前記絶縁膜上に第1多結晶半導体膜を形成した後、前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜を除去して前記半導体基板表面が露出したベース開口部を形成し、続いてエピタキシャル成長により前記ベース開口部にベース層となるエピタキシャル膜を形成すると同時に前記第1多結晶半導体膜の上面および側面に前記エピタキシャル膜と接続し前記第1多結晶半導体膜とともにベース引出し電極となる第2多結晶半導体膜を形成するバイポーラトランジスタの製造方法であって、前記分離絶縁膜をエッチングして前記素子分離の高さを前記半導体基板より下げた後に前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜を形成することにより、エピタキシャル成長後に前記素子分離上に形成された前記第2多結晶半導体膜の高さと前記半導体基板との高さを同じとすることを特徴とする。
第2多結晶半導体膜の高さと半導体基板表面の高さを同じとすることにより、コンタクトホール形成時のドライエッチにおいて、第2多結晶半導体膜(引き出し電極)の部分へのオーバーエッチ量を低減し、突き抜けの発生を防ぐことができる。
本発明によれば、エピベース構造を有するバイポーラトランジスタにおいて、非選択エピタキシャル成長により、十分な膜厚と良好な表面モフォロジーを有するポリシリコン膜(ベース引き出し電極)を形成することができる。また、本発明によるトランジスタ構造および製造方法を用いることにより、ベース抵抗が小さく、かつコンタクトホール形成ドライエッチ時の下地膜突き抜け不良に対して安定したバイポーラトランジスタを容易に製造することができる。
以下、本発明にかかわるバイポーラトランジスタおよびその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
参考例1
図1は本発明の参考例1におけるバイポーラトランジスタの製造方法を工程順に示したものであり、図2は、本参考例において製造されたバイポーラトランジスタの断面構造を示したものである。
本発明の参考例1の特徴は、エピタキシャル膜成長領域(ベース領域)Bを規定するためのCVDによる絶縁膜(酸化膜)3の上部にボロンなどのP型不純物がドープされた多結晶膜(ポリシリコン膜)11が、エピタキシャル成長前に形成されており、さらに絶縁膜(酸化膜)3および多結晶膜(ポリシリコン膜)11により規定されたベース開口部(エピタキシャル膜成長領域)Bが素子分離2により規定されたコレクタ開口部Aとオンラインあるいはコレクタ開口部Aの内側に形成されていることを特徴とする。
まず、N型エピタキシャル膜1中にトレンチ技術と酸化膜埋め込み技術により素子分離2を形成する。
次に、絶縁膜(酸化膜)3および膜厚の薄い多結晶膜(ポリシリコン膜)11をCVD法により順次堆積させた後、イオン注入技術によりボロン等のP型不純物を多結晶膜(ポリシリコン膜)11中にドーピングする。
続いて、フォトリソグラフィー技術とドライエッチ技術により多結晶膜(ポリシリコン膜)11にベース開口部Bを形成する。
次に、レジストを除去した後、ウエットエッチにより多結晶膜(ポリシリコン膜)11をマスクとして絶縁膜(酸化膜)3を開口し、ベース開口部B(エピタキシャル膜成長領域)を形成する(図1(a))。
次に、MBE(分子線エピタキシ)、UHV(Ultra High Vacuum)−CVDあるいはLP−CVD(減圧化学気相成長)技術によりエピタキシャル成長を行う。このとき、非選択成長となるようにエピタキシャル成長条件を設定することにより、ベース開口部B(シリコン面)では、エピタキシャル膜4aが成長し、それ以外の領域では多結晶膜(ポリシリコン膜)4bを成長させることができる(図1(b))。
さらに、全面に酸化膜5を成長させ、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、エミッタ開口部Cを形成する。
次に、エミッタ電極となるN型のポリシリコン膜6を堆積し、フォトリソグラフィーとエッチング技術を用いて、エミッタポリシリコン電極6およびベース引き出し電極(多結晶膜)4bを加工した後、RTAなどの熱処理を行い、エミッタポリシリコン電極6からN型不純物を真性ベース層となるエピタキシャル膜4a中に拡散させて、エミッタ−ベース接合を形成する(図1(c))。
次に、全面に酸化膜を堆積させた後、ドライエッチによりエミッタポリシリコン電極6およびベース引き出し電極(多結晶膜)4bの側壁にサイドウォール(酸化膜)7を形成する(図1(d))。
続いて、サリサイド技術により、エミッタポリシリコン電極6、ベース引き出し電極(多結晶膜)4bおよびコレクタウォール層(図には図示せず)表面にシリサイド層8を形成し、層間絶縁膜9を堆積させた後、リソグラフィー技術とドライエッチング技術によりコンタクトホール10を形成する(図1(e))。
この後、金属配線を形成することにより図2のようなバイポーラトランジスタが形成される。
このようにして作製されたバイポーラトランジスタでは、ベース層となるエピタキシャル膜4aとベース引き出し電極(多結晶膜)4bとが同時に形成されるため、エピタキシャル膜(ベース層)4aとベース引き出し電極(多結晶膜)4bとの接触部でのコンタクト抵抗が無くなり、ベース抵抗を低減することができる。
さらに、非選択エピタキシャル成長により形成されたベース引き出し電極(多結晶膜)4bだけでなく、多結晶膜(ポリシリコン膜)11もベース引き出し電極として作用させることができるため、ベース引き出し電極の膜厚を十分確保することができる。
また、絶縁膜上と異なり、多結晶膜(ポリシリコン膜)11上では非選択エピタキシャル成長において潜伏時間が実質的に存在しないため、絶縁膜上よりも厚いベース引き出し電極(多結晶膜)4bを形成することができる。さらに、下地となる多結晶膜(ポリシリコン膜)11は通常LP−CVD法により形成されるが、LP−CVD法で形成された多結晶膜(ポリシリコン膜)は、一般に均一で表面モフォロジーが良いため、その上部に非選択エピタキシャル成長により形成されるベース引き出し電極(多結晶膜)4bも均一でモフォロジー良く形成することができる。
特に、SiGe混晶をベース層として用いるSiGe−HBTでは、下地となる多結晶膜(ポリシリコン膜)11による潜伏時間の短縮(非選択エピタキシャル成長により形成される多結晶膜の厚膜化)および表面モフォロジーの改善効果は大きい。
また、バイポーラトランジスタのベース部〜エミッタ部を形成している間は、絶縁膜(酸化膜)3や多結晶膜(ポリシリコン膜)11はバイポーラトランジスタ部以外の領域を全面的に被覆しているため、バイポーラトランジスタと同時にMOSトランジスタを製造するBiCMOSプロセスなどでは、CMOSトランジスタ等の他の領域のカバー膜として作用させることができるという効果もある。
参考例2
図3に参考例2におけるトランジスタの断面構造を示す。
本発明の参考例2は、参考例1と異なり、多結晶膜(ポリシリコン膜)11および絶縁膜(酸化膜)3に形成されたベース開口部Bが、素子分離2により規定されたコレクタ開口部Aの外側に形成されていることを特徴とするものである。
参考例では、コレクタ開口部Aの内側にベース開口部Bを形成する必要が無いため、トランジスタのサイズ(コレクタ開口幅)を小さくすることが可能となり、ベース・コレクタ寄生容量の低減によりトランジスタの特性向上が見込まれる。
参考例でも、多結晶膜(ポリシリコン膜)11上には十分な膜厚のベース引き出し電極(多結晶膜)4bを非選択エピタキシャル成長により形成することが可能である。このため、ベース引き出し電極(11+4b)に対するコンタクトホール形成部では、十分な膜厚と良好な表面モフォロジーを確保できるため、コンタクトホール形成のドライエッチにおける突き抜けを防止することができる。またベース引き出し電極の厚膜化によるシート抵抗低減効果によりベース抵抗の低減も可能となる。
参考例では、エピタキシャル膜(ベース層)4aとポリシリコン膜からなるベース引き出し電極(11+4b)とのリンク部Dで、部分的にポリシリコン膜厚が薄くなるが、エピタキシャル成長条件を最適化することにより、ベース引き出し電極として必要な膜厚を確保することは可能である。
特に、SiGe−HBTでは、ベース層(SiGeエピ膜)中にBを高濃度にドーピングするため、このリンク部も高濃度にBがドープされたポリSiGe膜となり、抵抗率が低く、実質的にベース抵抗の増大を引き起こすことは無い。
実施の形態1
図4、図5に実施の形態1におけるトランジスタの断面構造を示す。ここで図4はエミッタ開口部C形成のためのリソグラフィー工程での断面図であり、図5はコンタクトホール10形成後の断面図である。
本発明の実施の形態1は、参考例1,2において、エピタキシャル成長後のエピタキシャル膜4aの高さとベース引き出し電極(多結晶膜)4bの高さを同じとすることを特徴とする。
図4において、12はレジストである。エピタキシャル膜4aとベース引き出し電極(多結晶膜)4bの高さを同じとすることにより、エミッタ開口部C形成時のリソグラフィー時の下地段差を無くすことができ、形状および寸法の安定したエミッタ開口部Cを形成することが可能となる。またエミッタ開口部Cの微細化も容易となるため、エミッタ開口部Cの寸法を縮小し、それに伴いコレクタ開口部Aの寸法も縮小することができるため、ベース開口部(エピタキシャル膜成長領域)Bをコレクタ開口部Aの内側に形成することによるデメリット(トランジスタセル面積増大による寄生容量増加)を解消することができる。
エピタキシャル膜4aとベース引き出し電極(多結晶膜)4bの成長速度の比は、エピタキシャル成長条件(成長温度、ガス流量など)により決定されるが、事前にこの関係を調べておき、さらにエピタキシャル成長前にCVDで形成される絶縁膜(酸化膜)3と多結晶膜(ポリシリコン膜)11の膜厚を最適化することによりエピタキシャル膜4aとベース引き出し電極(多結晶膜)4bの高さを同じとすることできる。
なお、本発明における多結晶膜(ポリシリコン膜)11の役割(非選択エピタキシャル成長により潜伏時間を無くし表面モフォロジーの良好な多結晶膜を形成するための下地膜として作用する)からは、膜厚が薄くても、均一で表面モフォロジーが良好でありさえすれば良いため、本実施形態において多結晶膜(ポリシリコン膜)11の膜厚を薄くしても大きな問題は無い。
また、多結晶膜(ポリシリコン膜)11の膜厚としては、具体的には20〜30nm程度以上あれば、本発明の目的を十分達成することができると考えられる。
実施の形態2
図6に実施の形態2におけるトランジスタの断面構造を示す。
本発明の実施の形態2は、ポリシリコン膜からなるベース引き出し電極(11+4b)の高さをSi基板と同じとすることを特徴とする。
コンタクトホール10形成時のドライエッチでは、最も深さの深い部分(すなわちSi基板までエッチングが必要なコレクタウォール層15の部分に形成するコンタクトホール)に合わせてエッチング時間が設定される。このため、それよりも深さの浅いエミッタポリシリコン電極6やポリシリコン膜からなるベース引き出し電極(11+4b)に対しては、深さが浅い分オーバーエッチが生じる。通常、これらのエミッタポリシリコン電極6およびコレクタウォール層15の表面にはシリサイド層8が形成されているため、コンタクトホール形成のドライエッチでは、このシリサイド層8でエッチングを停止させるように条件設定がなされるが、オーバーエッチ量が大きいとシリサイド層8を突き抜けてしまうという不具合が生じてしまう。また、一般にポリシリコン膜上に形成されたシリサイド層の膜質や膜厚均一性は、下地となるポリシリコン膜の膜質、表面モフォロジーの影響を大きく受ける。本発明のようにポリシリコン膜からなるベース引き出し電極を非選択エピタキシャル成長で形成するようなバイポーラトランジスタでは、エミッタポリシリコン電極6(通常のLP−CVD法により形成)よりベース引き出し電極(11+4b、非選択エピタキシャル成長により形成)の表面モフォロジーは劣るため、ベース引き出し電極(11+4b)の表面モフォロジーの改善とともに、ベース引き出し電極(11+4b)に対するオーバーエッチ量を低減する手法が必要とされる。
以上のようなことを鑑み、本実施形態ではポリシリコン膜からなるベース引き出し電極(11+4b)の高さをSi基板と同じとすることにより、ベース引き出し電極(11+4b)へのオーバーエッチ量を減らし、ベース引き出し電極(11+4b)に対するコンタクトホール形成を安定に行うことが可能となる。
具体的には、絶縁膜(酸化膜)3の堆積前に所定の時間だけ酸化膜ウエットエッチ処理を行い、素子分離2をエッチングすることにより素子分離2の高さを下げる。続いて、本発明の参考例1,2、実施の形態1と同様に絶縁膜(酸化膜)3、多結晶膜(ポリシリコン膜)11の堆積等を順次行うことによりバイポーラトランジスタを形成すれば、図6に示すように、ベース引き出し電極(11+4b)とSi面(コレクタウォール層15の表面、図6のa−a′面)の高さとが等しいバイポーラトランジスタを形成することができる。
以上のような製造工程により、ポリシリコン膜からなるベース引き出し電極(11+4b)の高さをSi基板と同じ高さにすることができ、コンタクトホール10形成時のドライエッチにおいて、ベース引き出し電極部分へのオーバーエッチ量をコレクタウォール層15と同程度まで低減することができる。このため、コンタクトホール形成時のドライエッチングでポリシリコン膜からなるベース引き出し電極(11+4b)上のシリサイド層が過度にエッチングされ、突き抜けが生じるという不具合の発生を防ぐことができる。
以上のように本発明によれば、エピベース構造を有するバイポーラトランジスタにおいて、非選択エピタキシャル成長により、十分な膜厚と良好な表面モフォロジーを有するポリシリコン膜(ベース引き出し電極)を形成することができる。本発明によるトランジスタ構造および製造方法を用いることにより、ベース抵抗が小さく、かつコンタクトホール形成ドライエッチ時の下地膜突き抜け不良に対して安定したバイポーラトランジスタを容易に製造することができる。
以上説明したように、本発明は、表面が良好なベース引き出し電極を有し、エピベース構造を有するバイポーラトランジスタ等に有用である。
本発明の参考例1におけるバイポーラトランジスタの製造方法を工程順に示した図 本発明の参考例1におけるバイポーラトランジスタの断面構造を示した図 本発明の参考例2におけるバイポーラトランジスタの断面構造を示した図 本発明の実施の形態1におけるバイポーラトランジスタの断面構造を示した図(エミッタ開口エッチング前) 本発明の実施の形態1におけるバイポーラトランジスタの断面構造を示した図 本発明の実施の形態2におけるバイポーラトランジスタの断面構造を示した図 従来の非選択エピタキシャル成長技術を用いたバイポーラトランジスタの断面構造を示した図 従来の非選択エピタキシャル成長技術を用いたバイポーラトランジスタの製造方法を工程順に示した図
符号の説明
1 N型エピタキシャル膜(コレクタ層)
2 素子分離(シャロートレンチ)
3 絶縁膜(酸化膜)
4a エピタキシャル膜
4b エピタキシャル成長中に形成されたベース引き出し電極(多結晶膜:ポリシリコン膜)
5 酸化膜
6 エミッタポリシリコン電極
7 サイドウォール(酸化膜)
8 シリサイド層
9 層間絶縁膜
10 コンタクトホール
11 多結晶膜(ポリシリコン膜)
12 レジスト
15 コレクタウォール層
101 N型エピタキシャル膜(コレクタ層)
102 素子分離(シャロートレンチ)
103 酸化膜
104a エピタキシャル膜
104b エピタキシャル成長中に形成された多結晶膜
105 酸化膜
106 エミッタポリシリコン電極
107 サイドウォール(酸化膜)
108 シリサイド層
109 層間絶縁膜
110 コンタクトホール
111 P型シリコン基板
112 N不純物層(埋め込み層)
113 コレクタウォール層
114 素子分離(ディープトレンチ:酸化膜)
A コレクタ開口部
B ベース開口部
C エミッタ開口部
a−a′ シリコン面

Claims (3)

  1. 半導体基板上に絶縁膜が形成されており、前記絶縁膜上に第1多結晶半導体膜が形成されているバイポーラトランジスタであって、前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜が除去されて前記半導体基板表面が露出したベース開口部を有し、エピタキシャル成長により同時に前記ベース開口部に形成されたベース層となるエピタキシャル膜と前記第1多結晶半導体膜の上面および側面に形成されたベース引出し電極となる第2多結晶半導体膜とが接続されており、前記エピタキシャル膜から前記第2多結晶半導体膜に亘る全面に形成した酸化膜に前記エピタキシャル膜に達するエミッタ開口部を有し、前記エピタキシャル膜と前記エピタキシャル膜と同時に形成された前記第2多結晶半導体膜の高さが同じであることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  2. 半導体基板上に絶縁膜が形成されており、前記絶縁膜上に第1多結晶半導体膜が形成されているバイポーラトランジスタであって、前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜が除去されて前記半導体基板表面が露出したベース開口部を有し、エピタキシャル成長により同時に前記ベース開口部に形成されたベース層となるエピタキシャル膜と前記第1多結晶半導体膜の上面および側面に形成され前記第1多結晶半導体膜とともにベース引出し電極となる第2多結晶半導体膜とが接続されており、前記エピタキシャル膜と同時に形成された前記第2多結晶半導体膜と前記半導体基板表面の高さが同じであることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  3. 半導体基板上に素子分離として分離絶縁膜を形成し、前記半導体基板および前記素子分離上に絶縁膜を形成し、さらに前記絶縁膜上に第1多結晶半導体膜を形成した後、前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜を除去して前記半導体基板表面が露出したベース開口部を形成し、続いてエピタキシャル成長により前記ベース開口部にベース層となるエピタキシャル膜を形成すると同時に前記第1多結晶半導体膜の上面および側面に前記エピタキシャル膜と接続し前記第1多結晶半導体膜とともにベース引出し電極となる第2多結晶半導体膜を形成するバイポーラトランジスタの製造方法であって、前記分離絶縁膜をエッチングして前記素子分離の高さを前記半導体基板より下げた後に前記絶縁膜および前記第1多結晶半導体膜を形成することにより、エピタキシャル成長後に前記素子分離上に形成された前記第2多結晶半導体膜の高さと前記半導体基板との高さを同じとすることを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。
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