JP4133370B2 - 電子ペーパ読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子ペーパ読取装置に係り、特に、電子ペーパに手書きにより記入された内容を読み取る電子ペーパ読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、新たな記録メディアとして、任意の画像(文字から成る画像であってもよい)を記録可能で一旦記録した画像を書き替え可能という特徴を有する電子ペーパ(デジタルペーパともいう)が注目されるようになってきている。電子ペーパは紙に代わる媒体としても期待されているが、紙は、一旦画像が記録された後でも、鉛筆やボールペン等の任意の筆記具により手書きで文字等を追記可能という特長を有しており、電子ペーパを紙に代わる媒体として利用するためには、紙と同様に、既に画像が記録されている電子ペーパに、文字や図形等を手書きで電子ペーパに記入することを可能にする必要があると共に、手書きで記入された内容を電子化することで手書きで記入された内容を画像として電子ペーパに表示する等の再利用を可能とすることが望ましい。
【0003】
電子ペーパに手書きで記入された内容を電子化するための技術は従来より提案されており、例えば特許文献1には、電磁誘導式のデジタイザ(タブレット)上に固定された電子ペーパ上に電磁/発熱ペンによって加筆入力された場合に、加筆後の内容をデジタイザによって電子化すると共に、電子化によって得られた加筆情報を、個々の文書を識別するためのID情報と関連付けて記憶する情報処理装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−112646号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電子ペーパへの手書きでの記入及び手書きで記入された内容を電子化することを可能とするために、電磁誘導式のデジタイザと、手書きで記入しているときに電磁波を放射しかつ発熱する電磁/発熱ペンという特別なデバイスが必要になる、という欠点がある。また、電子ペーパに手書きで記入を行う場合に、電子ペーパをデジタイザ上の定位置に固定する必要もあり、使い勝手が悪いという問題もある。また、電磁/発熱ペンは電力を消費するデバイスであるので、バッテリ切れによって加筆不能となることを回避するために、バッテリ残量を常に意識して使用する必要もある。
【0006】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、電子ペーパへの手書きでの記入を容易に行うことができ、手書きで記入された内容の電子化を簡易な構成で実現できる電子ペーパ読取装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る電子ペーパ読取装置は、予め記録された第1の画像を表示している状態で手書きによる記入がされた電子ペーパを光学的に読み取る読取手段と、前記第1の画像の画像データを取得することで前記第1の画像を認識する認識手段と、前記認識手段によって取得された画像データに基づいて前記読取手段による読取結果上での第1の画像を推定し、前記読取結果が表す画像の各画素のうち、前記推定した第1の画像に相当し、かつ前記推定した第1の画像の対応する画素との濃度差が所定値未満の画素の濃度、又は、前記推定した第1の画像に基づいて定めた濃度範囲内の画素の濃度を、画像が記録されていない状態での濃度に置き換えることで、前記読取結果が表す画像から前記推定した第1の画像を除去することにより、前記読取手段による読取結果から、前記手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データを抽出する抽出手段と、を含んで構成されている。
【0008】
請求項1記載の発明では、予め記録された第1の画像を表示している状態で手書きによる記入がされた電子ペーパが読取手段によって光学的に読み取られる。このように、請求項1記載の発明では、電子ペーパが光学的に読み取られることで、手書きにより電子ペーパに記入された内容が電子化されるので、電子ペーパへの手書きによる記入に際し、記入部分の光学特性(例えば光反射率等)に変化を与える器具、例えば媒体にインクを付着させて記入する構成のペン等のごく一般的な筆記具を用いることができ、電磁/発熱ペン等の特殊なデバイスを用いる必要がなくなる。
【0009】
また、電子ペーパを光学的に読み取ることで、デジタイザを用いて読み取りを行う場合のように、手書きにより記入された内容を読み取るタイミングが電子ペーパへの記入時に制限されず、手書きによる記入が完了した後に読み取りを行うことができるので、電子ペーパへの手書きによる記入に際して電子ペーパをデジタイザ上の定位置に固定する必要もない。従って、電子ペーパへの手書きでの記入を容易に行うことができる。
【0010】
また、請求項1記載の発明に係る読取手段は、第1の画像が記録された電子ペーパに手書きによる記入がされた電子ペーパを読み取るので、読取手段による読取結果は、手書きにより記入された内容が第1の画像に重ね合わされた画像を表している。このため、請求項1記載の発明では、電子ペーパに記録された第1の画像の画像データを取得することで第1の画像を認識手段によって認識し、抽出手段は、前記認識手段によって取得された画像データに基づいて前記読取手段による読取結果上での第1の画像を推定し、前記読取結果が表す画像の各画素のうち、前記推定した第1の画像に相当し、かつ前記推定した第1の画像の対応する画素との濃度差が所定値未満の画素の濃度、又は、前記推定した第1の画像に基づいて定めた濃度範囲内の画素の濃度を、画像が記録されていない状態での濃度に置き換えることで、前記読取結果が表す画像から前記推定した第1の画像を除去することにより、読取手段による読取結果から、手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データを抽出する。
【0011】
なお、上記の抽出手段による第1の画像の推定には、電子ペーパへの第1の画像の記録に際し、第1の画像の拡大/縮小や記録位置の調整等の処理が行われた場合に、第1の画像の元の画像データから電子ペーパに記録されている第1の画像を推定する処理が含まれ、これらの処理は、電子ペーパに第1の画像がどのように記録されたかを表す情報に基づいて行うことができる。上記の抽出手段は、読取結果上での第1の画像を推定し、読取結果が表す画像から推定した第1の画像を除去することで、手書きにより記入された内容を精度良く表す第2の画像の画像データを取得することができる。
【0012】
また、読取結果が表す画像から前記推定した第1の画像を除去することは、読取結果が表す画像の各画素のうち、推定した第1の画像に相当する画素の濃度を、画像が記録されていない状態での濃度に置き換えることで実現できるが、読取結果が表す画像の各画素のうち第1の画像に相当する全ての画素の濃度を単に置き換えたとすると、読取結果が表す画像から推定した第1の画像を除去することで抽出される第2の画像のうち手書きで記入された内容が第1の画像と重なっている部分において、手書きで記入された内容が消失することになる。
【0013】
これを考慮し、上記の抽出手段は、読取結果が表す画像の各画素のうち、推定した第1の画像に相当し、かつ推定した第1の画像の対応する画素との濃度差が所定値未満の画素、の濃度、又は、推定した第1の画像に基づいて定めた濃度範囲内の画素の濃度を、画像が記録されていない状態での濃度に置き換えることで、読取結果が表す画像から推定した第1の画像の除去を行う。これにより、手書きで記入された内容が第1の画像と重なっている部分に相当する画素を、濃度置き換えの対象から除外することができ、読取結果が表す画像から第1の画像を除去することで第2の画像を抽出するに際し、抽出した第2の画像から手書きで記入された内容の消失が生ずることを回避することができる。
【0014】
請求項1記載の発明に係る読取手段としては、スキャナ等の一般的な読取手段を用いることができるので、請求項1記載の発明では、手書きにより記入された内容の電子化に際してデジタイザ等の特殊なデバイスを用いる必要もない。従って、請求項1記載の発明によれば、電子ペーパへの手書きでの記入を容易に行うことができ、手書きで記入された内容の電子化を簡易な構成で実現することができる。
【0015】
なお、電子ペーパに、第1の画像の画像データ又は該画像データの格納場所を識別するための識別情報(例えば画像データが所定の記憶媒体(例えばサーバに接続された記憶媒体)に記憶されている態様において、記憶アドレスを表す情報や画像データと対応付けて記憶されている情報等)が記録されていることが好ましい。これらの情報は、1次元又は2次元のバーコード等の形態で電子ペーパに光学的に記録されていてもよいし、電子ペーパに付加されたICチップ等の情報記録部に記録されていてもよい。
【0016】
請求項1記載の発明において、電子ペーパに、第1の画像の画像データ又は該画像データの格納場所を識別するための識別情報が記録されている場合、認識手段は、例えば請求項2に記載したように、電子ペーパに第1の画像の画像データが記録されている場合は、電子ペーパから画像データを読み出すことで画像データを取得し、電子ペーパに識別情報が記録されている場合は、電子ペーパから識別情報を読み出し、読み出した識別情報に基づいて画像データの格納場所を識別し、識別した格納場所から画像データを取得するように構成することができる。
【0021】
請求項3記載の発明に係る電子ペーパ読取装置は、予め記録された第1の画像を表示している状態で手書きによる記入がされた電子ペーパを読取手段によって光学的に読み取る電子ペーパ読取装置であって、前記手書きによる記入は、電子ペーパ上の第1の画像が記録された部分と第1の画像が記録されていない部分の反射率又は発光エネルギーの相違が所定値未満となる所定の波長域において、電子ペーパと反射率が相違する特性を有するインクを用いて為され、前記読取手段は、前記所定の波長域に感度を有するセンサによって電子ペーパを光学的に読み取ることで、前記手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データを取得することを特徴としている。
【0022】
請求項3記載の発明では、電子ペーパ上の第1の画像が記録された部分と第1の画像が記録されていない部分の反射率(電子ペーパが反射型の場合)又は発光エネルギー(電子ペーパが自発光型の場合)の相違が所定値未満となる所定の波長域(通常は可視域外の波長域)において、電子ペーパと反射率が相違する特性を有するインクを用いて電子ペーパへの手書きによる記入が為される。請求項3記載の発明では、上記のインクを用いて手書きによる記入がされた電子ペーパが読取手段によって光学的に読み取られる。
【0023】
このように、請求項3記載の発明においても、電子ペーパが光学的に読み取られることで手書きにより記入された内容が電子化されるので、電子ペーパへの手書きによる記入に際し、インク自体は一般的ではないものの、媒体にインクを付着させて記入するペン等の一般的な構成の筆記具を用いることができ、電磁/発熱ペン等の特殊なデバイスを用いる必要がなくなる。また、手書きによる記入が完了した後に読み取りを行うことができるので、電子ペーパへの手書きによる記入に際して電子ペーパをデジタイザ上の定位置に固定する必要もない。従って、電子ペーパへの手書きでの記入を容易に行うことができる。
【0024】
また、請求項3記載の発明に係る読取手段は、所定の波長域に感度を有するセンサによって電子ペーパを光学的に読み取るので、読取手段による読取結果は、手書きにより記入された内容を表す第2の画像を表しており、読取手段による読み取りによって第2の画像の画像データを取得することができる。また、請求項3記載の発明に係る読取手段は、センサの感度域自体は一般的ではないものの、スキャナ等の一般的な構成の読取手段を適用できるので、請求項3記載の発明においても、手書きにより記入された内容の電子化に際してデジタイザ等の特殊なデバイスを用いる必要もない。従って、請求項3記載の発明においても、電子ペーパへの手書きでの記入を容易に行うことができ、手書きで記入された内容の電子化を簡易な構成で実現することができる。
【0025】
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項3記載の発明において、手書きによる記入がされた電子ペーパを識別するための識別情報を認識し、得られた第2の画像の画像データを識別情報と対応付けて管理する管理手段を更に備えたことを特徴としている。
【0026】
請求項4記載の発明では、手書きによる記入がされた電子ペーパを識別するための識別情報が管理手段によって認識される。この識別情報は、例えば予め個々の電子ペーパに記録しておき、手書きによる記入がされた電子ペーパに記録されている識別情報を読み取ることで認識することができるが、これに代えて、第2の画像の画像データが得られた際に識別情報を付与し、付与した識別情報を対応する電子ペーパに記録するようにしてもよい。
【0027】
そして管理手段は、得られた第2の画像の画像データを識別情報と対応付けて管理する。これにより、例えば各々手書きで記入がされた複数の電子ペーパを各々光学的に読み取ることで得られた複数の第2の画像の画像データを各々管理する場合にも、所望の第2の画像に対応する識別情報をキーとして用いて検索することで、所望の第2の画像の画像データを容易に抽出することができ、抽出された画像データが表す第2の画像(手書きで記入された内容)を電子ペーパに画像として表示する等の再利用を容易に行うことができる。
【0028】
また、請求項4記載の発明において、電子ペーパの向きを基準としたときの第1の画像の向きを表す方向情報を含む管理情報が電子ペーパに記録されている場合、例えば請求項5に記載したように、電子ペーパの中央に対してオフセットした位置に記録される、方向情報を含む管理情報又はマークの記録位置に基づいて、電子ペーパの向きを検知する検知手段を更に設け、管理手段を、電子ペーパより読み出された管理情報から方向情報を抽出し、検知手段によって検知された電子ペーパの向きを基準としたときの、抽出した方向情報が表す第1の画像の向きと、読取手段による読取方向との関係に基づいて、手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データに対する少なくとも回転処理のパラメータを、第2の画像の記録イメージを第1の画像の記録イメージと単に重ね合わせることで、第1の画像と第2画像が重ね合わされた合成文書を電子ペーパに記録するための記録イメージを作成できるように設定する構成とすることが望ましい。
【0031】
請求項5記載の発明では、電子ペーパの中央に対してオフセットした位置に記録される、方向情報を含む管理情報又はマークの記録位置に基づいて、検知手段によって電子ペーパの向きが検知され、管理手段は、電子ペーパより読み出された管理情報から方向情報を抽出し、検知手段によって検知された電子ペーパの向きを基準としたときの、抽出した方向情報が表す第1の画像の向きと、読取手段による読取方向との関係に基づいて、手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データに対する少なくとも回転処理のパラメータを、第2の画像の記録イメージを第1の画像の記録イメージと単に重ね合わせることで、第1の画像と第2画像が重ね合わされた合成文書を電子ペーパに記録するための記録イメージを作成できるように設定するので、第2の画像の画像データに対し、管理手段によって設定されたパラメータに従って少なくとも回転処理を行った後に、第2の画像の記録イメージを第1の画像の記録イメージと単に重ね合わせることで、第1の画像と第2画像が重ね合わされた合成文書を電子ペーパに記録するための記録イメージを得ることができ、手書きにより記入された内容を表す第2の画像を電子ペーパに画像として記録することで再表示する等の場合にも、手書きによる記入が行われた際と同じ向きで電子ペーパに表示することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0033】
〔第1実施形態〕
図1には本実施形態に係る電子ペーパ管理装置10が示されている。電子ペーパ管理装置10は、電子ペーパ12への文書(画像)の書き込み、電子ペーパに書き込まれた文書や手書きで記入された内容の読み取り、電子ペーパ12への書き込みや読み取りのための電子ペーパの管理を行うための装置であり、本発明に係る電子ペーパ読取装置としての機能を備えている。電子ペーパ管理装置10には、画像データを入力する入力装置としてメディアドライブ14、画像データ受信装置16及びスキャナ18が各々接続されている。
【0034】
メディアドライブ14には、例えばフレキシブルディスク(FD)等の磁気ディスクやCD−R等の光ディスク、光磁気ディスク(MO)、デジタルスチルカメラ(DSC)に装填可能なスマートメディア(R)、コンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)等の各種情報記憶媒体の何れかがセットされる。セットされた情報記憶媒体には電子ペーパに書き込むべき文書を表す文書情報が記憶されている。なお、本実施形態に係る電子ペーパ管理装置10は任意の内容の文書を電子ペーパ12に書き込み可能とされており、例えばテキストデータや画像データ(詳しくはビットマップやベクトルデータ)等、任意の形式のデータを文書情報として扱うことができる。メディアドライブ14は、情報記憶媒体に記憶されている文書情報を読み出し、必要に応じて所定の処理(例えば読み出した文書情報が圧縮された画像データである場合の解凍等)を行って出力する。
【0035】
また、画像データ受信装置16は、インターネット等のコンピュータネットワークに接続されており、電子ペーパ12に書き込むべき文書を表す文書情報を、コンピュータネットワークを介して情報処理装置(例えばパーソナルコンピュータ(PC))から受信し、受信した文書情報に対し必要に応じて所定の処理(例えば文書情報が圧縮された画像データである場合の解凍等)を行って出力する。
【0036】
また、スキャナ18は電子ペーパ12に書き込むべき文書(例えば画像)が記録された写真フィルム等の透過原稿又は紙等の反射原稿に光を照射し、原稿を透過又は反射した光をCCD等の読取センサにより光電変換してデジタルのビットマップ画像データへ変換し、所定の画像処理(例えば暗補正や濃度変換、シェーディング補正、欠陥画素補正等)を行い文書情報として出力する。
【0037】
これらの入力装置は電子ペーパ管理装置10の文書メモリ20に接続されており、何れかの入力装置から電子ペーパ管理装置10へ入力された文書情報は文書メモリ20に記憶される。また、文書メモリ20には制御部22及び記録部24が接続されている。
【0038】
制御部22は、CPU,ROM,RAM,入出力ポートがバスを介して互いに接続されて成るマイクロコンピュータを含んで構成されている。また、制御部22は不揮発性の記憶部(例えばハードディスクドライブ、EEPROM、バックアップ電源に接続されたRAM等)22Aを備えている。記憶部22Aには、後述する文書書込処理や手書き内容読取処理を実行するための文書書込プログラムや手書き内容読取処理プログラムが各々記憶されている。
【0039】
また、制御部22には搬送部30が接続されている。図示は省略するが、電子ペーパ管理装置10には電子ペーパ12を機体内へ挿入するための挿入口が設けられており、挿入口を介して電子ペーパ12が機体内へ挿入されたことを検知するための挿入検知センサも設けられている。挿入検知センサにより電子ペーパ12が挿入されたことが検知されると、搬送部30は、制御部22の指示に基づき、挿入された電子ペーパ12を機体内奥側(記録部24や読取部26が配置されている位置)へ向けて搬送する。
【0040】
電子ペーパ12への文書の書き込みに際し、制御部22は書込対象の電子ペーパ12に書き込むべき文書を表す文書情報を文書メモリ20から読み出し、読み出した文書情報に基づいて文書の書込イメージ(例えばビットマップデータ)を生成し、文書メモリ20に記憶させる。記録部24は制御部22の指示により作動し、書込対象の電子ペーパ12が記録部24の配置位置へ搬送されると、書込対象の電子ペーパ12へ書き込むべき文書に対応する書込イメージを文書メモリ20から読み出し、読み出した書込イメージに基づいて所定の記録方式により電子ペーパ12へ文書を書き込む。
【0041】
なお、記録部24による電子ペーパ12への文書の記録方式としては、電子ペーパ管理装置10が書込対象とする電子ペーパ12の種類に応じた記録方式を採用すればよい。例えば書込対象の電子ペーパ12がコレステリック液晶を用いた光書き込み型の電子ペーパである場合には、記録部24による記録方式として、画素単位で変調した光を電子ペーパへ照射することで文書を書き込む記録方式を採用することができ、また例えば書込対象の電子ペーパ12が電気泳動を利用した電子ペーパである場合には、記録部24による記録方式として、電子ペーパ12に設けられた電極に電圧を印加することで文書を書き込む記録方式を採用することができる。
【0042】
また、記録部24は電子ペーパ12に一旦書き込んだ文書を消去する機能と、電子ペーパ12に文書以外の任意の属性情報(例えば後述する管理情報や書込履歴情報等)を記録する機能も備えている。この属性情報は、例えば文書の記録方式と同じ記録方式により光学的に記録することができる。光学的に記録する場合、例えば一次元或いは二次元のバーコード等のようにコード化した形態で記録するようにしてもよいし、文字として記録するようにしてもよい。また、電子ペーパにICチップを付加し、このICチップに属性情報を記録するようにしてもよい。
【0043】
なお、属性情報を光学的に記録する場合、属性情報は電子ペーパ12上の画像記録範囲から外れた部位に記録されることが望ましく、視認が困難でかつ後述する読取部26による読み取りが容易な光学特性を有するインク等を用いて記録されることが好ましい。また、ICチップへの情報の記録には、電磁誘導や無線を利用して非接触で行う方式と、ICチップのコネクタを介してICチップに情報を入力することで記録する接触方式があるが、何れの方式を採用してもよい。
【0044】
なお、本実施形態に係る電子ペーパ12には、個々の電子ペーパを区別するための個体番号が製造時に予め記録されている。この個体番号も上記の何れかの記録方式で記録することができるが、後述する読取部26の構成の複雑化を回避するためには、記録部24は、電子ペーパ12への個体番号の記録方式と同じ記録方式で電子ペーパ12へ属性情報を記録する構成であることが好ましい。
【0045】
また、制御部22には、電子ペーパ12に書き込まれた文書や手書きで記入された内容、属性情報、個体番号を読み取り可能な読取部26が接続されている。読取部26は電子ペーパ12に光を照射し、電子ペーパ12を反射(或いは透過)した光をCCD等の読取センサによって光電変換し、更にデジタルデータへ変換することで、電子ペーパ12に書き込まれた文書や手書きで記入された内容を表す画像データを生成し、制御部22へ出力する。
【0046】
また、読取部26のうち属性情報や個体番号を読み取る部分の構成は、電子ペーパ12への属性情報の記録方式に応じた構成を採用すればよく、例えば属性情報が一次元或いは二次元のバーコードとして電子ペーパ12に記録される場合には、記録されているバーコードを読み取って属性情報等を復号化するバーコードリーダを含んで構成することができ、属性情報等が文字として電子ペーパ12に記録される場合には、電子ペーパ12を光学的に読み取ることで得られた画像データから電子ペーパ12に記録されている文字に相当する領域を抽出し、抽出した領域の画像データを用いて文字認識を行うことで属性情報等を認識する構成を採用することができ、電子ペーパ12に付加されたICチップに属性情報等が記録されている場合には、前記ICチップから属性情報等を読み出す構成を採用することができる。なお、ICチップからの情報の読出方式としても、非接触方式及び接触方式の何れを用いてもよい。
【0047】
また、制御部22には、電子ペーパ12の表面を清掃する機能を有するクリーニング部28が接続されている。本実施形態に係る電子ペーパ12には、表面に付着した汚れ・塵埃等の除去や表面に手書きで記入された内容の消去を容易にするために、表面にコーティングが形成されており、クリーニング部28による清掃方法としては、例えば電子ペーパ12表面のコーティング上を洗浄液を使って洗浄する清掃方法等を採用することができる。また、電子ペーパ12の表面に顕著な汚れ・塵埃等が付着した場合に備え、クリーニング部28は、電子ペーパ12の表面のコーティングを一旦剥離した後に、電子ペーパ12の表面に再度コーティングを形成させる清掃方法を実施する機能も備えていることが好ましい。
【0048】
また、制御部22にはインタフェース(I/F)部32が接続されている。I/F部32は、LCD等から成り任意の情報を表示可能なディスプレイと、複数個のキーを含んで構成された操作パネルを含んで構成されている。なお、属性情報が電子ペーパ12に文字として記録される場合、属性情報を読み取る機能を読取部26に搭載することに代えて、電子ペーパ12に記録された属性情報を表す文字をユーザに読み取らせ、I/F部32の操作パネルを介して入力させるようにしてもよい。
【0049】
更に、制御部22には通信制御部34が接続されている。通信制御部34は例えばインターネット等から成る通信網36に接続されている。一方、この通信網36には管理センタ38の管理サーバ40が接続されており、通信網36に接続された多数台の電子ペーパ管理装置10(図1は図面の錯綜を避けるため単一の電子ペーパ管理装置10のみ図示)は通信網36を介して管理サーバ40と各々通信可能とされている。管理サーバ40には、例えばHDD(ハードディスクドライブ)等から成る大容量の記憶媒体42が接続されており、この記憶媒体42には、電子ペーパ管理装置10によって文書が書き込まれた電子ペーパ12を、個々の電子ペーパ12を単位として管理するための管理DB(データベース)44が記憶されている。
【0050】
次に本第1実施形態の作用として、電子ペーパ管理装置10の制御部22によって実行される文書書込処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。なお、この文書書込処理は、特定の電子ペーパ12への特定文書の書き込みを所望しているユーザにより、前記特定の電子ペーパ12が書込対象の電子ペーパ12として電子ペーパ管理装置10の機体内へ挿入されると共に、書込対象の電子ペーパ12へ書き込むべき文書(書込対象の文書)がI/F部32を介してユーザによって指定されると、制御部22のCPUによって文書書込プログラムが実行されることで実現される。
【0051】
ステップ100では、ユーザから書込対象として指定された文書の文書情報を文書メモリ20から取り込み、該文書情報が表す文書を書込対象の電子ペーパ12に書き込むにあたっての書込条件を決定する。なお、書込条件は書込イメージのサイズ(書込文書の拡大縮小率)、電子ペーパ12上の書込位置、書込イメージ内の書込文書の配置(例えば書込文書の複数頁を書込イメージ内に配置するNアップ等を行うか否か)、書込解像度等のパラメータから成り、書込条件の決定は、書込対象の文書情報を解析し書込対象の電子ペーパのサイズ等も考慮して上記各パラメータの値を設定することによって為される。なお、書込条件もI/F部32を介してユーザによって指定されるようにしてもよい。
【0052】
ステップ102では、読取部26に対して書込対象の電子ペーパ12からの管理情報の読み出しを指示し、読取部26が書込対象の電子ペーパ12から管理情報を読み出すことで読取部26から出力された管理情報を取り込む。次のステップ104では、読取部26より取り込んだ管理情報に含まれる書込対象の電子ペーパ12の個体番号を前記管理情報から抽出する。そしてステップ106では、ステップ100で取り込んだ文書情報を書込対象の電子ペーパ12に書き込むことを前提として、ステップ104で抽出した書込対象の電子ペーパ12の個体番号及びステップ100で取り込んだ文書情報を管理センタ38の管理サーバ40へ送信することで、管理DB44への文書の登録を管理センタ38に要請する。
【0053】
管理センタ38の管理サーバ40では、図3に示す文書管理処理を常時実行している。文書管理処理では、ステップ150において、任意の電子ペーパ管理装置10から何らかの情報を受信したか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ150の判定を繰り返す。電子ペーパ管理装置10から何らかの情報を受信すると、ステップ150の判定が肯定されてステップ152へ移行する。
【0054】
管理センタ38の記憶媒体42に記憶されている管理DB44は、例として次の表1に示すように、個々の電子ペーパ毎に、個体番号及び文書管理番号を記憶するためのエリアが各々設けられると共に、文書情報を複数記憶するためのエリアが別途設けられて構成されている。
【0055】
【表1】
【0056】
なお表1において、文書管理番号は、管理DB44に記憶されている個々の文書情報を識別するために管理センタ38の管理サーバ40によって設定される番号であり、表1に示す管理DB44では、個々の電子ペーパ12に書き込まれている文書に対応する文書管理番号が、個々の電子ペーパ12の個体番号と対応付けされて登録されるようになっている。
【0057】
本実施形態に係る管理サーバ40は、電子ペーパ管理装置10からの依頼に応じて管理DB44を更新する。本実施形態において、電子ペーパ管理装置10から管理サーバ40への依頼には、文書の登録、登録文書の取り出し、登録文書の追加、登録文書の抹消の4つがあり、ステップ152〜156では、電子ペーパ管理装置から受信した情報が表す依頼が、上記4種類の依頼の何れに相当するかを判定する。
【0058】
先に説明したように、電子ペーパ管理装置10からの依頼が文書の登録であった場合には、ステップ152の判定が肯定されてステップ158へ移行し、ステップ158以降の処理が行われる。すなわち、ステップ158では電子ペーパ管理装置10から受信した個体番号をキーにして管理DB44を検索し、次のステップ160では、検索を行った個体番号が管理DB44に登録されているか否か判定する。
【0059】
書込対象の電子ペーパ12が、過去に文書の書き込みが行われたことのない電子ペーパである等の場合には、管理DB44に個体番号等が登録されていないので、ステップ160の判定が否定されてステップ162へ移行し、電子ペーパ管理装置10から受信した書込対象の文書情報を管理DB44に登録されている各文書情報と各々比較することで、書込対象の文書情報を検索し、次のステップ164において、書込対象の文書情報が管理DB44に既に登録されているか否か判定する。
【0060】
書込対象の文書が、書込対象の電子ペーパ12以外の他の電子ペーパ12には書き込まれていない文書である場合には、ステップ164の判定も否定される。この場合は受信した個体番号・書込対象の文書情報の何れも管理DB44に登録されていないので、ステップ166において、書込対象の文書情報を管理DB44に新規に登録すると共に、該文書情報に文書管理番号を設定し、受信した個体番号を設定した文書管理番号と対応付けて管理DB44に新規に登録し、ステップ150に戻る。これにより、個体番号は書込対象の文書情報と文書管理番号を介して対応付けされることになる。
【0061】
また、書込対象の文書情報が管理DB44に既に登録されている場合(書込対象の文書が他の電子ペーパ12に書き込まれている文書である場合)には、ステップ164の判定が肯定されてステップ168へ移行し、受信した個体番号を書込対象の文書情報に対して既に設定されている文書管理番号と対応付けて管理DB44に新規に登録し、ステップ150に戻る。これにより、同一の文書情報が管理DB44に多重に登録されることが防止されるので、文書情報を記憶することで管理DB44を記憶する記憶媒体42の記憶容量が必要以上に圧迫されることを回避することができる。
【0062】
一方、書込対象の電子ペーパ12が、過去に文書の書き込みが行われたことのある電子ペーパである場合には、ステップ160の判定が肯定されてステップ170へ移行し、受信した個体番号(書込対象の電子ペーパ12の個体番号)と対応付けされて管理DB44に登録されている文書管理番号を読み出し、同一の文書管理番号と対応付けされて管理DB44に登録された他の個体番号が存在しているか否か検索する。
【0063】
ステップ170の判定が否定された場合には、書込対象の電子ペーパ12に書き込まれていた文書は他の文書には書き込まれていないので、ステップ172へ移行し、先に読み出した文書管理番号が設定された文書情報を管理DB44から抹消し、ステップ176へ移行する。ステップ170の判定が肯定された場合には、書込対象の電子ペーパ12に書き込まれていた文書は、抽出された個体番号が付与されている他の電子ペーパ12にも書き込まれているので、ステップ174へ移行し、管理DB44からの文書情報の抹消は行わず、受信した個体番号と対応付けされて管理DB44に登録されている文書管理番号の抹消のみを行うことで、受信した個体番号と該個体番号に対応付けられていた文書情報との対応関係の抹消のみを行い、ステップ176へ移行する。
【0064】
次のステップ176では、受信した書込対象の文書情報を管理DB44に登録されている各文書情報と各々比較することで、書込対象の文書情報を検索し、次のステップ178において、書込対象の文書情報が管理DB44に既に登録されているか否か判定する。ステップ178の判定が否定された場合は、受信した個体番号は管理DB44に登録されているものの、書込対象の文書情報は管理DB44に登録されていないので、ステップ180において、書込対象の文書情報を管理DB44に新規に登録すると共に、該文書情報に文書管理番号を設定し、設定した文書管理番号を既に登録されている個体番号と対応付けて管理DB44に登録した後に、ステップ150に戻る。
【0065】
また、ステップ178の判定が肯定された場合は、受信した個体番号及び書込対象の文書情報の何れも管理DB44に登録されているので、ステップ182へ移行し、ステップ176の検索によって抽出された文書情報に設定されている文書管理番号を、ステップ158の検索によって抽出された個体番号と対応付けて管理DB44に登録した後に、ステップ150に戻る。上述した処理により、電子ペーパ管理装置10から受信した個体番号と書込対象の文書情報が、管理DB44上で対応付けされることになる。
【0066】
一方、電子ペーパ管理装置10では、文書書込処理(図2)のステップ106で管理DB44への文書の登録を管理センタ38に要請すると、次のステップ108において、ステップ100で決定した書込条件に従い、書込対象の文書情報をビットマップデータに展開することで、書込対象の電子ペーパ12に書込対象の文書を書き込むための書込イメージを作成する。
【0067】
次のステップ110では書込対象の電子ペーパ12の向きを検知する。本実施形態に係る電子ペーパ12は、電子ペーパ12の向きを容易に検知可能に構成されている。すなわち、先にも説明したように、電子ペーパ12には管理情報や書込履歴情報の属性情報等が光学的に記録されるか、又は電子ペーパ12に付加されたICチップに記録されるが、属性情報が電子ペーパ12に光学的に記録される(文字やバーコードとして記録される)場合には、例として図4(A)に情報記録部と表記して示すように、電子ペーパ12の中央に対してオフセットした位置(電子ペーパ12への文書書込範囲外に相当する特定の角部近傍)に属性情報が記録される。
【0068】
属性情報が電子ペーパ12に上記のように記録される場合、読取部26による書込対象の電子ペーパ12からの管理情報の読み出しに際し、書込対象の電子ペーパ12上での属性情報(管理情報)の記録位置が探索されることになるので、ステップ110において、書込対象の電子ペーパ12からの管理情報の読み出しを行った読取部26に対し、書込対象の電子ペーパ12上での属性情報(管理情報)の記録位置を問い合わせ、読取部26から通知された書込対象の電子ペーパ12上での属性情報(管理情報)の記録位置に基づいて、書込対象の電子ペーパ12の向きを検知することができる。
【0069】
なお、電子ペーパ12に付加されたICチップに属性情報が記録される場合、電子ペーパ12の向きを容易に検知可能とすることは、例えば図4(B)に示すように、電子ペーパ12の中央に対してオフセットした位置(電子ペーパ12への文書書込範囲外に相当する位置)に電子ペーパ12の向きを表すマーク(図4(B)では「向き表示マーク」と表記)を予め記録しておくことで実現できる。この場合は、書込対象の電子ペーパ12上でのマークの記録位置に基づいて、書込対象の電子ペーパ12の向きを検知することができる。
【0070】
ステップ112では、ステップ110で検知した書込対象の電子ペーパ12の向きを基準としたときの書込対象の文書の向きを表す方向情報を設定し、設定した方向情報に書込対象の電子ペーパ12の個体番号及びステップ100で決定した書込条件を表す書込条件情報を加えることで、書込対象の電子ペーパ12に書き込むべき管理情報を作成する。また、ステップ114では、読取部26に対して書込対象の電子ペーパ12からの書込履歴情報の読み出しを指示し、書込対象の電子ペーパ12から読み出された書込履歴情報を読取部26から取り込む。
【0071】
ところで、本実施形態では電子ペーパ12に書き込まれた文書の仕上がりの変動を抑制するために書込イメージを補正するキャリブレーションを行う。このキャリブレーションは、電子ペーパ12の特性に応じて定めたキャリブレーションデータを用いて行われるが、電子ペーパ12は、文書(画像)を繰り返し書き込むと書込回数に応じて特性が変化するという特徴を有しており、電子ペーパ12の特性変化に伴ってキャリブレーションの精度が低下するという問題がある。
【0072】
このため、ステップ114で取り込んだ書込履歴情報には、書込対象の電子ペーパ12が製造されてからの文書書込回数の累積値に相当する累積書込回数が含まれており(この累積書込回数は、製造時に「0」に初期設定され、電子ペーパ12に文書が書き込まれる毎に更新される)、次のステップ116では、書込対象の電子ペーパ12から読み出された書込履歴情報に含まれる累積書込回数等に基づいて、キャリブレーションデータの更新が必要か否か判定する。
【0073】
本実施形態では、書込対象の電子ペーパ12の特性変化に伴う書込文書の仕上がりの変動を抑制するために、電子ペーパ12に文書が所定回書き込まれる毎にステップ116の判定が肯定されてステップ118へ移行し、キャリブレーションデータを新たに導出し、新たに導出したキャリブレーションデータを用いて書込イメージを補正するキャリブレーション処理を行う。
【0074】
具体的には、例えば図5(A)に示すように、色が同一(例えばグレイ)で濃度が互いに異なる複数個のパッチ(濃度=d1,d2,d3,d4の4個のパッチ)から成る単位パターンが、図5(B)に示すように電子ペーパ12の文書書込範囲の全面に亘って略均一に分布するテストパターン画像を、記録部24によって書込対象の電子ペーパ12に書き込み、次に、書込対象の電子ペーパ12に記録されたテストパターン画像を読取部26によって読み取る。なお、読取対象の電子ペーパ12に記録されたテストパターン画像は、読取対象の電子ペーパ12の特性に応じて、例えばテストパターン画像の記録位置が所期の記録位置に対してずれていたり、テストパターン画像の階調が部分的にばらついている等のように、読取対象の電子ペーパ12の特性の影響を受けて仕上がりが変動している可能性がある。
【0075】
このため、テストパターン画像が読取部26によって読み取られることで得られた画像データに基づき、該画像データを解析することで、書込対象の電子ペーパ12に記録されたテストパターン画像の仕上がり(例えば画像(個々のパッチの)記録位置、階調(個々のパッチの濃度)の部分的なばらつき等)を表す物理量を演算し、演算した物理量の値を、テストパターン画像が所期の仕上がりである場合の前記物理量の値と比較することで、書込対象の電子ペーパ12にテストパターン画像やその他の文書(画像)を記録した際に所期の仕上がりを得るためのキャリブレーションデータを導出する。
【0076】
そしてステップ118では、上記の処理によって導出されたペーパキャリブレーションデータに基づき、書込対象の電子ペーパ12に書込対象の文書を書き込んだときに、書込対象の電子ペーパ12上で書込対象の文書が所期の仕上がりとなるように書込イメージを補正する。なお、キャリブレーションデータは例えば書込履歴情報として電子ペーパ12に記録しておく(キャリブレーションデータを新規に導出した場合には、書込履歴情報に含まれる以前のキャリブレーションデータを新たなキャリブレーションデータで上書きする)ことができるが、これに代えて管理センタ38の管理DB44に登録しておくようにしてもよい。
【0077】
一方、ステップ116でキャリブレーションデータの更新は不要と判断された場合には、ステップ120において、書込履歴情報からキャリブレーションデータを抽出し(キャリブレーションデータが管理センタ38の管理DB44に登録される場合には、管理センタ38からキャリブレーションデータを入手し)、該キャリブレーションデータに基づき、書込対象の電子ペーパ12に書込対象の文書を書き込んだときに、書込対象の電子ペーパ12上で書込対象の文書が所期の仕上がりとなるように書込イメージを補正する。上記のステップ118又はステップ120のキャリブレーションにより、書込対象の電子ペーパ12に書き込んだ書込対象の文書の仕上がりの変動を抑制することができる。
【0078】
次のステップ122では、書込対象の電子ペーパ12のクリーニング(表面の清掃)が必要か否か判定する。本実施形態において、電子ペーパ12のクリーニングは、例えば前回クリーニングを行ってからの文書書込回数の累積値が所定値に達した場合や、書込対象の電子ペーパ12が手書きでの記入がされた状態となっており、かつ手書きでの記入内容と無関係な文書を書込対象の電子ペーパ12に書き込む場合に必要と判断される。上記判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ126へ移行するが、ステップ122の判定が肯定された場合はステップ124へ移行し、書込対象の電子ペーパ12の表面をクリーニング部28によって清掃させる。
【0079】
ステップ126では、ステップ114で書込対象の電子ペーパ12から読み出した書込履歴情報のうちの累積書込回数を更新する。すなわち、キャリブレーションデータを新たに導出する処理を行わなかった場合には、書込対象の電子ペーパ12に書込対象の文書をこれから書き込むために、累積書込回数を1だけインクリメントし、キャリブレーションの導出も行った場合には、書込対象の電子ペーパ12へのテストパターン画像の書き込みも行われているので、累積書込回数を2だけインクリメントする。
【0080】
ステップ128では、書込対象の電子ペーパ12に現在書き込まれている文書(画像)を記録部24によって消去し、次のステップ130において、キャリブレーションを経た書込イメージを用い、記録部24により書込対象の電子ペーパ12に書込対象の文書を書き込む。また、ステップ132では記録部24により、ステップ112で作成した管理情報及びステップ126で更新した書込履歴情報を書込対象の電子ペーパに書き込み、文書書込処理を終了する。
【0081】
ところで、本実施形態に係る電子ペーパ12は、紙に代わる媒体として利用可能なように、上記のようにして書込対象の文書が書き込まれた後でも、紙等と同様に手書きで文字等を追記可能とされている。なお、本第1実施形態では、手書きによる電子ペーパ12への記入(追記)に用いるためのペン(手書き用ペン)が用意されており、ユーザは手書き用ペンを用いて電子ペーパ12への記入(追記)を行う。
【0082】
なお、手書き用ペンはインクを電子ペーパ12に付着させて記入する構成であり、手書き用ペンのインクは、一例として図7(A)に一点鎖線で示すような分光反射率特性を有している。すなわち、本実施形態に係る電子ペーパ12は、文書が書き込まれた部分(文書の書き込みにより濃度が変化した部分、例えば文字から成る文書における文字に相当する部分:以下、このような部分を「画像記録部分」と称する)の光反射率が、少なくとも可視域を含む所定の波長域に亘り、文書が書き込まれていない部分(文書の書き込みに拘らず濃度が変化しなかった部分、例えば文字から成る文書における文字以外の部分(背景に相当する部分):以下、このような部分を「非画像部分」と称する)の光反射率と相違する光学特性を有しているが、手書き用ペンのインクは、少なくとも所定の波長域内における光反射率が、画像記録部分の光反射率及び非画像部分の光反射率と各々相違する光学特性を有している。
【0083】
また、所定の文書が書き込まれている電子ペーパ12に対し、手書き用ペンを用いて手書きで記入を行ったユーザが、手書きで記入した内容の電子化を所望している場合、該ユーザにより、手書きで記入が行われた電子ペーパ12が電子ペーパ管理装置10の機体内へ挿入されると共に、挿入された電子ペーパ12に手書きで記入された内容の読み取りが指示される。これにより、制御部22のCPUによって手書き内容読取プログラムが実行され、図6に示す手書き内容読取処理が制御部22によって行われる。
【0084】
手書き内容読取処理では、まずステップ220において、電子ペーパ管理装置10の機体内へ挿入された電子ペーパ12(読取対象の電子ペーパ12)からの管理情報の読み出しを読取部26に指示し、読取対象の電子ペーパ12から管理情報が読み出されることで読取部26から出力された管理情報を取り込む。またステップ222では、読取部26より取り込んだ管理情報に含まれる書込条件情報を前記管理情報から抽出する。
【0085】
また、ステップ224では読取対象の電子ペーパ12の向きを検知する。読取対象の電子ペーパ12の向きは、管理情報を含む属性情報が電子ペーパ12の中央に対してオフセットした位置に光学的に記録される場合には、読取部26に対して読取対象の電子ペーパ12上での属性情報(管理情報)の記録位置を問い合わせ、通知された読取対象の電子ペーパ12上での属性情報(管理情報)の記録位置に基づいて検知することができる。また、電子ペーパ12の中央に対してオフセットした位置に向き表示マーク(図4(B)参照)が予め記録されている場合には、読取対象の電子ペーパ12上でのマークの記録位置に基づいて検知することも可能である。
【0086】
ステップ226では、ステップ220で読取対象の電子ペーパ12から読み出した管理情報から、電子ペーパ12の向きを基準としたときの書込文書の向きを表す方向情報を抽出する。またステップ228では、ステップ224で検知した読取対象の電子ペーパの向きと、ステップ226で抽出した方向情報に基づいて、読取対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書の向きを認識する。そしてステップ230では、ステップ228で認識した文書の向きと、読取対象の電子ペーパ12の読取部26による読取方向との関係に基づいて、手書きで記入された内容を表す画像データ(手書きイメージ:本発明に係る第2の画像データに相当)に対する補正処理のパラメータを設定する。
【0087】
本第1実施形態において、上記の手書きイメージは、読取部26が読取対象の電子ペーパ12を読み取ることで得られる画像データ(読取イメージ)から分離・抽出されるが(詳細は後述)、本実施形態では、分離・抽出された手書きイメージを、読取対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書の書込イメージと単に重ね合わせることで、文書と手書き内容が重ね合わされた合成文書を電子ペーパ12に書き込むための書込イメージを生成できるように、分離・抽出された手書きイメージに対して回転処理、ページ分割処理、拡大縮小処理等の補正処理が行われる。なお、上述したステップ224〜ステップ230は請求項5に記載の検知手段に対応している。
【0088】
補正処理のパラメータの設定が完了すると、次のステップ232で読取対象の電子ペーパ12を読取部26によって読み取らせる。なお、本第1実施形態に係る読取部26は、図7(B)に「CH1」と表記して示すように、電子ペーパ12の画像記録部分の光反射率、非画像部分の光反射率、手書き用ペンのインクの光反射率が互いに相違している第1の波長域にのみ感度を有する分光感度特性のセンサを用いて読み取りを行う。なお、ステップ232は、実際に電子ペーパ12の読み取りを行う読取部26と共に、請求項1に記載の読取手段に対応している。次のステップ234以降では、読取部26による読み取りによって得られた読取イメージから手書きイメージ(手書き内容を表す画像データ)を分離する処理を行う。
【0089】
すなわち、ステップ234ではステップ220で読取対象の電子ペーパ12から読み出した管理情報から、読取対象の電子ペーパ12の個体番号を抽出する。なお、管理情報に含まれる読取対象の電子ペーパ12の個体番号は、請求項2に記載の識別情報に対応している。また、ステップ236では、ステップ234で抽出した読取対象の電子ペーパ12の個体番号を管理センタ38の管理サーバ40へ送信することで、前記個体番号と対応付けて管理DB44に登録されている文書情報(読取対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書の文書情報)の取り出しを管理センタ38に要請する。ステップ238では管理センタ38から文書情報を受信したか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。なお、ステップ232〜ステップ238は請求項1に記載の認識手段に対応している。
【0090】
管理センタ38の管理サーバ40では、電子ペーパ管理装置10から文書情報の取り出しが要請されると、文書管理処理(図3)のステップ150の判定が肯定され、ステップ152,154の判定が否定されると共に、ステップ156の判定が肯定されてステップ184へ移行し、電子ペーパ管理装置10から受信した個体番号をキーにして管理DB44を検索し、次のステップ186において、検索を行った個体番号が管理DB44に登録されているか否か判定する。
【0091】
判定が否定された場合にはステップ190へ移行し、個体情報送信元の電子ペーパ管理装置10にエラー応答を返すが、ステップ186の判定が肯定された場合にはステップ188へ移行し、検索によって抽出された個体番号と対応づけられて管理DB44に登録されている文書情報を管理DB44から読み出し、個体情報送信元の電子ペーパ管理装置10へ送信した後にステップ150に戻る。
【0092】
電子ペーパ管理装置10側では、管理サーバ40から文書情報を受信すると、手書き内容読取処理(図6)のステップ238の判定が肯定されてステップ240へ移行し、ステップ222で管理情報から抽出した書込条件情報が表す書込条件及びステップ228で認識した文書の向きに基づいて、管理サーバ40から受信した文書情報をビットマップデータへ展開することで、先のステップ232の電子ペーパ12の読み取りによって得られた読取イメージ上で、文書情報が表す文書がどのように表示されているかを表す文書情報の表示イメージを作成する。
【0093】
ステップ242では、ステップ240で作成した文書情報の表示イメージから画像記録部分に相当する単一の画素のデータを取り出すと共に、処理対象の画素のデータとして、読取イメージから対応する画素のデータを取り出し、取り出した双方の画素のデータが表す双方の画素の濃度を比較し、次のステップ244において、双方の画素の濃度差が所定値以上か否か判定する。
【0094】
図7(B)に「CH1」と表記して示すように、本第1実施形態に係る読取部26は、電子ペーパ12の画像記録部分の光反射率、非画像部分の光反射率、手書き用ペンのインクの光反射率が互いに相違している第1の波長域で読み取りを行うので、読取イメージ上の処理対象の画素と文書情報の表示イメージ上の対応する画素の濃度差が所定値未満の場合、読取イメージ上の処理対象の画素は、手書き用ペンのインクが付着していない部分に相当する画素であると判断できる。このため、ステップ244の判定が否定された場合はステップ246へ移行し、読取イメージ上の処理対象の画素の濃度値を、非画像部分に相当する濃度値へ置換した後にステップ248へ移行する。
【0095】
一方、読取イメージ上の処理対象の画素と文書情報の表示イメージ上の対応する画素の濃度差が所定値以上の場合、読取イメージ上の処理対象の画素は、手書きによる記入箇所(手書き用ペンのインクが付着している箇所)に相当する画素であり、当該画素の濃度を上記のように非画像部分に相当する濃度値へ置換すると、ユーザにより手書きによって記入された内容が読取イメージ上が消去されてしまうと判断できる。このため、ステップ244の判定が肯定された場合は何ら処理を行うことなくステップ248へ移行する。
【0096】
ステップ248では、文書情報の表示イメージのうち画像記録部分に相当する全ての画素に対してステップ242以降の処理を行ったか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ242に戻り、ステップ248の判定が肯定される迄ステップ242〜ステップ248を繰り返す。これにより、読取対象の電子ペーパ12を読み取ることで得られた読取イメージのうち、画像記録部分に相当しかつ手書き用ペンのインクが付着していない箇所に相当する部分が消去されることで、手書きイメージ(手書きによる記入内容を表すビットマップ画像データ)が読取イメージから分離・抽出されることになる。
【0097】
上述したステップ240〜ステップ248は請求項1に記載の抽出手段(詳しくは請求項2に記載の抽出手段)に対応しており、ステップ240で作成される文書情報の表示イメージは、請求項1に記載の「読取手段による読取結果上での第1の画像を推定し」た結果に対応している。
【0098】
なお、読取イメージからの手書きイメージの分離・抽出は、上記のように読取イメージ上での濃度と文書情報の表示イメージ上での濃度を比較して行うことに限られるものではなく、例えば電子ペーパ12に書き込まれている文書が、文字から成る文書のような2値画像である場合には、例として図8に示すように、文書情報の表示イメージの濃度ヒストグラムを作成し、作成した濃度ヒストグラムにおける裾野に相当する部分を除外した濃度範囲を設定し、読取イメージの各画素のうち濃度が設定した濃度範囲内の画素についてのみ、濃度を非画像部分の濃度へ置き換えることで行うことも可能である。
【0099】
また、読取対象の電子ペーパ12の位置精度(詳しくは読取部26を基準とする読取対象の電子ペーパ12の位置の精度)が十分でない場合には、例えば読取イメージ及び文書情報の表示イメージを、各々縦方向に短冊状の複数ブロックに分割すると共に、横方向に短冊状の複数ブロックに分割し、各ブロック毎に、イメージ中のエッジ部のうちブロックの端部迄の距離(縦方向に分割したブロックについては縦方向の距離、横方向に分割したブロックについては横方向の距離)が最短のエッジ部を抽出し、抽出したエッジ部とブロックの端部迄の距離を対応するブロック対毎に比較し、距離の差が少ないブロック対(手書きで記入された内容の影響が少ないと推定されるブロック対)における距離差を縦方向/横方向の位置ずれ量として用いて(複数のブロック対における距離差の平均値、中央値等を用いてもよい)、読取イメージと文書情報の表示イメージの対応する画素を判断するようにしてもよい。
【0100】
ステップ248の判定が肯定されるとステップ250へ移行し、読取イメージから分離・抽出された手書きイメージに対し、先のステップ230で設定したパラメータに従って補正処理(回転処理、ページ分割処理、拡大縮小処理、孤立点除去処理、細線処理等)を行う。なお、このステップ250(詳しくはステップ250で行われる各種補正処理のうちの回転処理)は請求項5に記載の管理手段の一部を構成している。そしてステップ252では、補正処理を経た手書きイメージを、ステップ234で抽出した読取対象の電子ペーパ12の個体番号と共に管理センタ38の管理サーバ40へ送信することで、管理DB44への手書きイメージの追加登録を管理センタ38に要請し、手書き内容読取処理を終了する。
【0101】
管理センタ38の管理サーバ40では、電子ペーパ管理装置10から手書きイメージの追加登録が要請されると、文書管理処理(図3)のステップ150の判定が肯定され、ステップ152の判定が否定されると共にステップ154の判定が肯定されてステップ192へ移行し、電子ペーパ管理装置10から受信した個体番号をキーにして管理DB44を検索し、次のステップ194において、検索を行った個体番号が管理DB44に登録されているか否か判定する。
【0102】
判定が否定された場合にはステップ190へ移行し、情報送信元の電子ペーパ管理装置10にエラー応答を返すが、ステップ194の判定が肯定された場合にはステップ196へ移行し、検索によって抽出された個体番号と対応づけられて管理DB44に登録されている文書情報を管理DB44から読み出し、読み出した文書情報に電子ペーパ管理装置10から受信した手書きイメージを付加することで、対応する電子ペーパ12に書き込まれている文書及び手書きで記入されている内容を表す文書情報を新規に作成する。そして、次のステップ198において、新規に作成した文書情報を検索によって抽出された個体番号と対応付けて管理DB44に登録し、ステップ150に戻る。
【0103】
これにより、電子ペーパ管理装置10より次に文書情報の取り出しが要請された場合には、手書きイメージが付加された文書情報が管理DB44から読み出されて電子ペーパ管理装置10へ送信されることになり、上記の情報を受信した電子ペーパ管理装置10において、手書きで記入された内容が消去された電子ペーパ12に対し、文書情報が表す文書に手書きイメージが表す手書きでの記入内容を合成した画像を書き込むことを容易に行うことができる。このように、管理センタ38(管理サーバ40及び記憶媒体42)は、請求項4に記載の管理手段に対応している。
【0104】
なお、電子ペーパ管理装置10が、電子ペーパ12に書き込まれた文書(又は当該文書に手書きイメージが表す手書きでの記入内容が合成された画像)を消去する場合には、電子ペーパ管理装置10から管理センタ38の管理サーバ40に対して文書等の消去を行う電子ペーパ12の個体番号が送信され、管理DB44に登録されている対応する文書情報の抹消が要請される。
【0105】
この場合には、文書管理処理(図3)のステップ150の判定が肯定されると共に、ステップ152〜156の判定が肯定されてステップ200へ移行し、電子ペーパ管理装置10から受信した個体番号をキーにして管理DB44を検索し、次のステップ202において、検索を行った個体番号が管理DB44に登録されているか否か判定する。そして、判定が否定された場合にはステップ204へ移行し、情報送信元の電子ペーパ管理装置10にエラー応答を返すが、ステップ202の判定が肯定された場合にはステップ206へ移行して文書抹消処理(先に説明したステップ170〜174と同様の処理)が行われる。
【0106】
これにより、管理センタ38の管理DB44は、個々の電子ペーパ12の個体番号と対応付けて登録されている情報が、個々の電子ペーパ12に書き込まれている内容と常に一致するように、適宜更新されることになる。
【0107】
なお、上記では、例として図7(A)に一点鎖線で示すような分光反射率特性を有するインクを電子ペーパ12に付着させて記入する構成の手書き用ペンを用いて手書きでの記入がされる場合を説明したが、第1実施形態に係る手書き内容読取処理は、手書きにより記入された部分と画像記録部分の濃度が読取イメージ上で相違していれば、読取イメージから手書きイメージを分離・抽出することが可能であるので、電子ペーパ12への手書きによる記入に際し、上記の条件を満たす任意の筆記具を用いることが可能である。
【0108】
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態は第1実施形態と同一の構成であるので、各部分に同一の符号を付して構成の説明を省略し、以下、本第2実施形態の作用として、本第2実施形態に係る手書き内容読取処理について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0109】
ステップ270では、読取対象の電子ペーパ12からの管理情報の読み出しを読取部26に指示し、読取対象の電子ペーパ12から管理情報が読み出されることで読取部26から出力された管理情報を取り込む。また、ステップ272では読取対象の電子ペーパ12から読み出された管理情報に含まれる読取対象の電子ペーパ12の個体番号を管理情報から抽出する。ステップ274では、ステップ272で抽出した読取対象の電子ペーパ12の個体番号を管理センタ38の管理サーバ40へ送信することで、前記個体番号と対応付けて管理DB44に登録されている文書情報(読取対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書の文書情報)の取り出しを管理センタ38に要請する。ステップ276では管理センタ38から文書情報を受信したか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。
【0110】
管理センタ38の管理サーバ40から文書情報を受信すると、ステップ276の判定が肯定されてステップ278へ移行し、読取対象の電子ペーパ12から読み出された管理情報に含まれる書込条件情報を前記管理情報から抽出する。次のステップ280では、第1実施形態に係る手書き内容読取処理(図6)のステップ224と同様にして読取対象の電子ペーパ12の向きを検知する。またステップ282では、読取対象の電子ペーパ12から読み出された管理情報から、電子ペーパ12の向きを基準としたときの書込文書の向きを表す方向情報を抽出し、次のステップ284では、ステップ280で検知した読取対象の電子ペーパの向きと、ステップ282で抽出した方向情報に基づいて、読取対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書の向きを認識する。
【0111】
ステップ286では、読取対象の電子ペーパ12からの書込履歴情報の読み出しを読取部26に指示し、読取部26によって読取対象の電子ペーパ12から読み出された書込履歴情報を取り込む。またステップ288では、ステップ284で認識した文書の向きと、読取対象の電子ペーパ12の読取部26による読取方向との関係に基づいて、第1実施形態に係る手書き内容読取処理(図6)のステップ230と同様にして、手書きで記入された内容を表す画像データ(手書きイメージ)に対する補正処理のパラメータを設定する。
【0112】
ステップ290では、読取対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書を記録部24によって消去させる。また、ステップ292では読取対象の電子ペーパ12を読取部26によって読み取らせる。
【0113】
このとき、読取対象の電子ペーパ12は、書き込まれていた文書が消去されることで、手書きによって記入されている内容のみを表示している状態となっているので、第1実施形態に係る手書き内容読取処理(図6)のように、読取イメージからの手書きイメージの分離等の複雑な処理を行うことなく、ステップ292で単に読取対象の電子ペーパ12を読み取ることで、読取対象の電子ペーパ12に手書きによって記入された内容を表す手書きイメージが得られることになる。
【0114】
ステップ294では、ステップ292の読み取りによって得られた手書きイメージに対し、第1実施形態に係る手書き内容読取処理(図6)のステップ250と同様に、先のステップ288で設定したパラメータを用いて各種の補正処理を行う。ステップ296では、補正処理を経た手書きイメージを、ステップ272で抽出した読取対象の電子ペーパ12の個体番号と共に管理センタ38の管理サーバ40へ送信することで、管理DB44への手書きイメージの追加登録を管理センタ38に要請する。これにより、第1実施形態で説明したように、管理センタ38に送信した手書きイメージが管理DB44に追加登録されることになる。
【0115】
ステップ298では、先のステップ278で管理情報から抽出した書込条件情報が表す書込条件、及び、先のステップ284で認識した文書の向き(読取対象の電子ペーパ12に書き込まれていた文書の向き)に従い、管理センタ38の管理サーバ40から受信した文書情報をビットマップデータに展開することで、読取対象の電子ペーパ12に書き込まれていた文書(ステップ290で消去した文書)を、読取対象の電子ペーパ12に再度書き込むための書込イメージを作成する。
【0116】
ステップ300では、書込履歴を更新ステップ286で読取対象の電子ペーパ12から読み出した書込履歴情報のうちの累積書込回数を、文書の再書き込みに備えて1だけインクリメントする。そしてステップ302では、ステップ298で作成した書込イメージを用い、読取対象の電子ペーパ12への文書の再書き込みを記録部24によって行わせる。またステップ304では、管理情報及びステップ300で更新した書込履歴情報を、記録部24によって読取対象の電子ペーパに書き込ませ、手書き内容読取処理を終了する。
【0117】
〔第3実施形態〕
次に本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0118】
本第3実施形態に係る読取部26は、図7(B)に「CH2」と表記して示すように、電子ペーパ12の画像記録部分と非画像部分の光反射率が略同じで、かつ手書き用ペンのインクの光反射率が電子ペーパ12の画像記録部分と非画像部分の光反射率と相違している第2の波長域にのみ感度を有する分光感度特性のセンサを用いて読み取りを行うように構成されている。
【0119】
次に、本第3実施形態に係る手書き内容読取処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。ステップ320では、読取対象の電子ペーパ12からの管理情報の読み出しを読取部26に指示し、読取対象の電子ペーパ12から管理情報が読み出されることで読取部26から出力された管理情報を取り込む。また、ステップ322では読取対象の電子ペーパ12から読み出された管理情報に含まれる書込条件情報を前記管理情報から抽出する。
【0120】
次のステップ324〜ステップ330では、第1実施形態に係る手書き内容読取処理(図6)のステップ224〜ステップ230、第2実施形態に係る手書き内容読取処理(図9)のステップ280〜ステップ284,288と同様に、読取対象の電子ペーパ12の向きを検知し(ステップ324)、読取対象の電子ペーパ12から読み出した管理情報から方向情報を抽出し(ステップ326)、読取対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書の向きを認識し(ステップ328)、手書きイメージに対する補正処理のパラメータを設定する(ステップ330)。
【0121】
ステップ332では読取対象の電子ペーパ12を読取部26によって読み取らせる。なお、このステップ332は、読取対象の電子ペーパ12の読み取りを行う読取B26と共に、請求項3に記載の読取手段に対応している。
【0122】
前述のように、本第3実施形態に係る読取部26は、図7(B)に「CH2」と表記して示すように、電子ペーパ12の画像記録部分と非画像部分の光反射率が略同じで、かつ手書き用ペンのインクの光反射率が電子ペーパ12の画像記録部分と非画像部分の光反射率と相違している第2の波長域で読み取りを行うので、第1実施形態に係る手書き内容読取処理(図6)のように、読取イメージからの手書きイメージの分離等の複雑な処理を行うことなく、ステップ332で単に読取対象の電子ペーパ12を読み取ることで、読取対象の電子ペーパ12に手書きによって記入された内容を表す手書きイメージが得られることになる。
【0123】
ステップ334では、ステップ332の読み取りによって得られた手書きイメージに対し、第1実施形態に係る手書き内容読取処理(図6)のステップ250や第2実施形態に係る手書き内容読取処理(図9)のステップ294と同様に、先のステップ330で設定したパラメータを用いて各種の補正処理を行う。またステップ336では、先のステップ320で読取対象の電子ペーパ12より読み出された管理情報から、読取対象の電子ペーパ12の個体番号を抽出する。
【0124】
そしてステップ338では、補正処理を経た手書きイメージを、ステップ336で抽出した読取対象の電子ペーパ12の個体番号と共に管理センタ38の管理サーバ40へ送信することで、管理DB44への手書きイメージの追加登録を管理センタ38に要請する。これにより、管理センタ38に送信した手書きイメージが管理DB44に追加登録される。
【0125】
なお、上記では文書情報が表す文書と手書きイメージが表す手書き内容を電子ペーパ12に書き込む場合に両者の向きを揃えるために、予め回転処理を行った手書きイメージを管理DB44に登録する例を説明したが、これに代えて、電子ペーパ12に書き込まれている文書の向きと、電子ペーパ12に手書きで記入された内容の向きの関係を表す情報を手書きイメージと共に管理DB44に登録しておき、文書情報が表す文書と手書きイメージが表す手書き内容を電子ペーパ12に書き込む際に、上記の情報に基づき手書きイメージに対して回転処理を行うようにしてもよい。請求項5記載の発明は上記の態様も含むものである。
【0126】
また、上記では電子ペーパ12に手書きで記入された内容を表す手書きイメージ(が付加された文書情報)を、管理センタ38において、個々の電子ペーパ12の個体番号と対応付けて管理する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、個々の電子ペーパ12の識別情報と個々の電子ペーパ12に対応する手書きイメージや文書情報を対応付けて記憶・管理することを、電子ペーパ管理装置10で行うようにしてもよい。また、個々の電子ペーパ12に大容量のICチップが付加されている等の場合には、個々の電子ペーパ12に付加されているICチップに手書きイメージや文書情報も記憶させるようにしてもよい。
【0127】
また、電子ペーパは、その構成によっても相違するが、文書(画像)を書き込んでから日数が経過すると書き込んだ文書の画質が劣化するという特性を有している。このため、文書を書き込んだ個々の電子ペーパについて、最後に文書を書き込んでからの経過日数が所定値以上となったか否かを判定するか、或いは電子ペーパに書き込まれている文書を光学的に読み取り、読取結果に基づいて文書の画質の劣化度合いが所定値以上か否かを判定し、判定が肯定された場合に電子ペーパに既に書き込まれている文書を再度書き込むリフレッシュ処理を行うようにしてもよい。
【0128】
リフレッシュ処理が必要か否かを、最後に文書を書き込んでからの経過日数に基づいて判断する態様において、最後に文書を書き込んだ日時は、例えば電子ペーパへの文書の書き込みを行う毎に、文書書込日時を電子ペーパ又は電子ペーパと別体の記録媒体に記録するように構成し、該文書書込日時を電子ペーパ又は記録媒体から読み出すことで認識することができる。また、この文書書込日時を管理DB44に登録しておけば、最後に文書を書き込んでからの経過日数に基づいてリフレッシュ処理が必要か否かを判断することを管理センタ38で実施し、リフレッシュ処理が必要と判断した電子ペーパが存在していた場合に電子ペーパ管理装置10側へ通知するように構成することも可能である。
【0129】
また、電子ペーパに書き込まれている文書の画質の劣化度合いに基づいて、リフレッシュ処理が必要か否かを判断することは、具体的には、例えば判断対象の電子ペーパ12に書き込まれている文書に対応する文書情報を管理センタ38の管理DBから取得し、取得した文書情報と判断対象の電子ペーパ12から読み出した管理情報に含まれている書込条件情報に基づいて、判断対象の電子ペーパへの文書書込直後に電子ペーパ12上に表示されていた文書を表す文書イメージを生成すると共に、判断対象の電子ペーパ12(に書き込まれている文書)を光学的に読み取り、生成した文書イメージが表す文書における濃度(推定値)と読取濃度の差が所定値よりも大きいか否か(例えば光学濃度の差がおよそ0.01以上の領域の面積が、書き込まれている文書全体の面積に占める割合が所定値を越えているか否か)に基づいて、文書の画質の劣化度合いが所定値以上か否かを判定することで行うことができる。
【0130】
そして、上記のような判断を行った結果、リフレッシュ処理が必要と判断した場合には、リフレッシュ処理が必要と判断した電子ペーパに既に書き込まれている文書を前記電子ペーパに再度書き込むリフレッシュ処理を行うことで、電子ペーパに書き込まれている文書の画質を維持することができる。
【0131】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、第1の画像を表示している状態で手書きによる記入がされた電子ペーパを光学的に読み取り、第1の画像の画像データを取得することで第1の画像を認識し、取得した画像データに基づいて読取結果上での第1の画像を推定し、読取結果が表す画像の各画素のうち、推定した第1の画像に相当し、かつ推定した第1の画像の対応する画素との濃度差が所定値未満の画素の濃度、又は、推定した第1の画像に基づいて定めた濃度範囲内の画素の濃度を、画像が記録されていない状態での濃度に置き換えることで、読取結果が表す画像から推定した第1の画像を除去することにより、手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データを読取結果から抽出するので、電子ペーパへの手書きでの記入を容易に行うことができ、手書きで記入された内容の電子化を簡易な構成で実現できる、という優れた効果を有する。
【0133】
また本発明は、第1の画像を表示している状態で、電子ペーパ上の第1の画像が記録された部分と第1の画像が記録されていない部分の反射率又は発光エネルギーの相違が所定値未満となる所定の波長域において電子ペーパと反射率が相違する特性を有するインクを用いて手書きによる記入がされた電子ペーパを、所定の波長域に感度を有するセンサによって光学的に読み取ることで、手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データを取得するので、電子ペーパへの手書きでの記入を容易に行うことができ、手書きで記入された内容の電子化を簡易な構成で実現できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る電子ペーパ管理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 文書書込処理の内容を示すフローチャートである。
【図3】 文書管理処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】 電子ペーパの向きを検知する方法を説明するためのイメージ図である。
【図5】 テストパターンの一例を示すイメージ図である。
【図6】 第1実施形態に係る手書き内容読取処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】 (A)は電子ペーパの画像記録部分/非画像部分及びインクの分光反射率特性の一例を示す線図、(B)は読取部の分光感度特性の一例を示す線図である。
【図8】 文書の表示イメージのヒストグラムの一例を示す線図である。
【図9】 第2実施形態に係る手書き内容読取処理の内容を示すフローチャートである。
【図10】 第3実施形態に係る手書き内容読取処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 電子ペーパ管理装置
12 電子ペーパ
22 制御部
24 記録部
26 読取部
28 クリーニング部
36 通信網
38 管理センタ
40 管理サーバ
42 記憶媒体
44 管理DB
Claims (5)
- 予め記録された第1の画像を表示している状態で手書きによる記入がされた電子ペーパを光学的に読み取る読取手段と、
前記第1の画像の画像データを取得することで前記第1の画像を認識する認識手段と、
前記認識手段によって取得された画像データに基づいて前記読取手段による読取結果上での第1の画像を推定し、前記読取結果が表す画像の各画素のうち、前記推定した第1の画像に相当し、かつ前記推定した第1の画像の対応する画素との濃度差が所定値未満の画素の濃度、又は、前記推定した第1の画像に基づいて定めた濃度範囲内の画素の濃度を、画像が記録されていない状態での濃度に置き換えることで、前記読取結果が表す画像から前記推定した第1の画像を除去することにより、前記読取手段による読取結果から、前記手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データを抽出する抽出手段と、
を含む電子ペーパ読取装置。 - 前記電子ペーパには、第1の画像の画像データ又は該画像データの格納場所を識別するための識別情報が記録されており、
前記認識手段は、前記電子ペーパに前記第1の画像の画像データが記録されている場合は、前記電子ペーパから前記画像データを読み出すことで前記画像データを取得し、前記電子ペーパに前記識別情報が記録されている場合は、前記電子ペーパから前記識別情報を読み出し、読み出した識別情報に基づいて前記画像データの格納場所を識別し、識別した格納場所から前記画像データを取得することを特徴とする請求項1記載の電子ペーパ読取装置。 - 予め記録された第1の画像を表示している状態で手書きによる記入がされた電子ペーパを読取手段によって光学的に読み取る電子ペーパ読取装置であって、
前記手書きによる記入は、電子ペーパ上の第1の画像が記録された部分と第1の画像が記録されていない部分の反射率又は発光エネルギーの相違が所定値未満となる所定の波長域において、電子ペーパと反射率が相違する特性を有するインクを用いて為され、前記読取手段は、前記所定の波長域に感度を有するセンサによって電子ペーパを光学的に読み取ることで、前記手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データを取得する
ことを特徴とする電子ペーパ読取装置。 - 手書きによる記入がされた電子ペーパを識別するための識別情報を認識し、得られた前記第2の画像の画像データを前記識別情報と対応付けて管理する管理手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の電子ペーパ読取装置。
- 前記電子ペーパには、前記電子ペーパの向きを基準としたときの前記第1の画像の向きを表す方向情報を含む管理情報が記録されており、
前記電子ペーパの中央に対してオフセットした位置に記録される、前記方向情報を含む管理情報又はマークの記録位置に基づいて、前記電子ペーパの向きを検知する検知手段を更に備え、
前記管理手段は、前記電子ペーパより読み出された管理情報から前記方向情報を抽出し、前記検知手段によって検知された前記電子ペーパの向きを基準としたときの、前記抽出した方向情報が表す前記第1の画像の向きと、前記読取手段による読取方向との関係に基づいて、前記手書きにより記入された内容を表す第2の画像の画像データに対する少なくとも回転処理のパラメータを、前記第2の画像の記録イメージを前記第1の画像の記録イメージと単に重ね合わせることで、前記第1の画像と前記第2画像が重ね合わされた合成文書を電子ペーパに記録するための記録イメージを作成できるように設定することを特徴とする請求項4記載の電子ペーパ読取装置。
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