JP4132869B2 - 半導体デバイス電極/配線 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体デバイス電極/配線に関するものであって、特に、ドライエッチング処理を施して、薄膜トランジスタ型液晶ディスプレイ等の半導体デバイスの薄膜状の電極および配線を形成するのに好適なAl合金薄膜を有する半導体デバイス電極用膜/配線用膜、およびこの様な電極用膜/配線用膜を用いて得られる半導体デバイス電極/配線、更には該Al合金薄膜を形成するのに有用なスパッタリングターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの一つである液晶ディスプレイ(Liquid Cristal Display;以下、LCDと略す)は、従来の表示機器であるブラウン管よりも薄型化・軽量化・低消費電力化を図ることができ、しかも高解像度を達成することができることから、ブラウン管に取って代わる表示機器として広まりつつある。特にLCDの中でも、画素のスイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下、TFTと略す)を組み込んだ薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(Thin Film Transistor- Liquid Cristal Display;以下TFT−LCDと略す)が主流になりつつある。
【0003】
ここでTFTとは、半導体薄膜に金属薄膜よりなる電極および配線が接続された能動素子をいい、半導体デバイス電極とは、該TFTの一部として使用される電極(薄膜状の電極および配線)と定義される。
【0004】
上記半導体デバイス電極において電極/配線を構成する薄膜には様々な特性が要求され、低電気抵抗率の他、次のような特性が要求される。即ち、LCD製造段階におけるSi半導体層の形成工程等で300〜400℃程度の熱履歴を受けるが、薄膜の耐熱性が乏しい場合には、基板と薄膜との熱膨張係数の違いに起因する圧縮応力が駆動力となって突起物(ヒロック)が発生し、配線間で短絡や断線を引き起こす原因となる。従って熱履歴を受けた場合でも前記ヒロックを発生しない、優れたヒロック耐性が求められる。同様に、熱履歴を受けた場合に基板と薄膜との熱膨張係数の違いに起因する引張応力が駆動力となって生ずるくぼみ(ボイド)についても抑制された、優れたボイド耐性を有することが求められている。更に薄膜は、蒸着形成後のフォトリソグラフィー工程でフォトレジスト現像液等のアルカリ性溶液に曝されるが、この様なアルカリ性溶液による腐食は電極形状の精度を劣化させ、結果として電気的な短絡や断線を引き起こす原因となる。従って前記薄膜には、上記アルカリ性溶液等に対して優れた耐食性を有するものでなければならない。
【0005】
本発明者らは、この様なLCDの電極/配線に用いる薄膜の特性改善についてかねてより研究を進めており、その一環として先に特開2001-28348号を提案した。この発明は、Alをベースとし、合金成分としてYを0.3at%以上含有させるとともに、IVa族元素(Ti, Zr, Hf)のうち、1種または2種以上:合計で0.2at%以上含有せしめ、かつこれら合金元素の含有量が「0.3CY+3CIVa≦2(ただし、CYはYの含有量、CIVaはIVa族元素の含有量を示すものである)」を満たすように成分調整することで、低電気抵抗率、ヒロック耐性、ボイド耐性および耐食性を満足させることに成功したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら近年、TFT−LCDの高画質化、高精細化とともに、Al薄膜電極用配線の線幅微細化が進められており、配線形成の方法として従来汎用されてきたウェットエッチング法(薬液によるエッチングによって配線パターニングを行う方法)から、ドライエッチング法(反応性プラズマによるエッチングによって配線パターニングを行う方法)へ移行しつつある。ウェットエッチング法では、薬液がパターニングのマスクであるレジストの下側にまわって配線側壁をエッチングするサイドエッチングと呼ばれる現象が発生することから、配線寸法・形状の精密な制御が難しい。これに対しドライエッチング法は、精密なエッチングを行うことができるので配線加工の制御性に優れており、特に線幅が2μm以下になるとドライエッチングでしか対応できないとされている。
前記ドライエッチングでは、真空容器内に載置した基板上にハロゲンガスであるCl2等を含む原料ガスを高周波電力によってプラズマ化し、他方で、基板(被エッチング材)を載置しているサセプタに別の高周波電力を印加することで、基板上にプラズマ中のイオンを引き込み、反応性プラズマとのイオンアシスト反応によって異方性のパターニングを行う方法が一般に用いられている。
【0007】
この様なドライエッチングにおいては、エッチング残渣(ドライエッチング中に発生するエッチング残り)が多量に生じないことが重要となってくる。残渣が多量に残留すると、画素部での残渣による開口不良や配線間ショート、あるいは次工程での成膜不良などの問題が生じるからである。前記エッチング残渣量は、上記Cl2プラズマによるドライエッチングの場合、生成する合金元素とのハロゲン化物、例えばXCln(X: Al合金に含まれる元素)の蒸気圧および含有量に影響を受け、前記公報に開示したAl-Y-(Ti, Zr, Hf)系合金の場合には、Y塩化物やY酸化物がエッチング残渣として残存することがあるので、高精細な配線を形成すべくドライエッチング処理を適用するにあたっては、更なる検討を有するものと考えられる。
即ち、従来の電極用配線の材料においては、上述の如く低電気抵抗率、高ヒロック耐性、高ボイド耐性、高耐食性といった特性を満足させるべく検討が行われてきたが、これらに加えて良好なドライエッチング特性、詳細には、
▲1▼エッチング後の残渣発生量が抑制されていること、
▲2▼高エッチングレートであること、
▲3▼高レジスト選択性であること等が要求される。
ここでエッチングレートとは、ドライエッチングにおけるプラズマとAl合金薄膜との反応速度の指標であり、このエッチングレートが高いほど、ドライエッチング処理に要する時間を短縮させることができ、結果として生産性を向上させることができる。
また、Al合金薄膜のエッチングレートとマスクとなるレジストのエッチングレートの比を「レジスト選択比」といい、このレジスト選択比が高い(高レジスト選択性である)こととは、マスクとなるレジストがエッチングされずに、下地のAl合金薄膜が良好にエッチングされることをいう。
【0008】
本発明はこのような事情に着目してなされたものであって、その目的は、これまで要求されている低電気抵抗率、高ヒロック耐性、高ボイド耐性、高耐食性を維持しつつ、前記ドライエッチング特性においても優れた性質を発揮するAl合金薄膜を有する半導体デバイス電極用膜/配線用膜を提供し、更には該電極用膜/配線用膜にドライエッチングを施して得られる半導体デバイス電極/配線、更に加えて該Al合金薄膜を形成するのに有用なスパッタリングターゲットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るAl合金薄膜形成用スパッタリングターゲットとは、合金成分として、Y:0.05at%以上0.3at%未満、IVa族元素:合計で0.2at%以上を含み、かつ下記式(1)を満たすところに特徴を有するものであり、前記IVa族元素として特に好ましいのはZr及び/又はHfである。更に前記ターゲットは、スプレーフォーミング法にて製造されたものであることが好ましい。
0.3[Y]+3[IVa]≦2 …(1)
{式中[Y]はYの含有量(at%)を示し、[IVa]はIVa族元素の含有量(at%)を示す}
【0010】
本発明に係る半導体デバイス電極用膜/配線用膜は、上記スパッタリングターゲット(以下、単にターゲットということがある)を用いて形成されたAl合金薄膜を有するところに特徴があり、該Al合金薄膜の少なくとも片面に、Mo,Cr,Ti,WおよびTaよりなる群から選択される1種の単体金属または2種以上の合金よりなる薄膜が積層されているものを好ましい形態とする。
【0011】
更に本発明は、上記半導体デバイス電極用膜/配線用膜にドライエッチング処理を施すことによって得られる半導体デバイス電極/配線も含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上述の通り、ドライエッチング処理を行って半導体デバイス電極における積層配線を形成するのに好適で、かつ低電気抵抗率で、優れたヒロック耐性、ボイド耐性および耐食性を有する電極用膜/配線用膜を得るべく検討を進めたところ、該電極用膜/配線用膜の電極/配線部分を構成するAl合金薄膜の合金成分組成を制御すればよいことを見出した。そこで、Alに様々な合金元素を添加したAl合金ターゲットを製作し、該ターゲットを使用してスパッタリング法により種々の合金組成を有するAl合金薄膜を形成し、前記特性の評価実験を行った。
【0013】
その結果、Al−Y−IVa族元素系のAl合金薄膜(以下、単に「Al−Y−IVa薄膜」ということがある)を基本とし、本発明で定める合金成分組成に調整すれば、良好なドライエッチング特性が得られるだけでなく、薄膜形成後の工程で繰り返し熱履歴を受けた場合であっても、ヒロック又はボイドを生じることのない、優れたヒロック耐性および高いボイド耐性を有し、更に6μΩ・cm以下の低電気抵抗率で、アルカリ性溶液に対して優れた耐食性を示すものとなることを見出し、本発明に想到した。
【0014】
尚、本発明に係る電極用膜/配線用膜は、ドライエッチング処理に供され、ゲート電極、ソース/ドレイン電極、反射電極等として用いられるものである。以下の説明では、特に上記特性に大きな影響を与えるAl合金薄膜に重点を置いて説明する。
【0015】
<ドライエッチング特性について>
ドライエッチングにおいては、主として使用されるCl2ガスがプラズマによって解離され、Clラジカルを生成する。このClラジカルは反応性が高く、被エッチング物であるAl合金薄膜に吸着し、該Al合金薄膜表面にハロゲン化物を生成する。Al合金薄膜が形成された基板には、高周波バイアスが印加されるので、プラズマ中のイオンが加速されてAl合金薄膜表面に入射し、このイオンボンバード効果によって、ハロゲン化物は蒸発し、基板が載置されている真空容器外へと排気されるのである。
【0016】
ここでドライエッチングを効率良く行うには、前記ハロゲン化物が蒸気圧の比較的高いものであることを要する。蒸気圧が高ければ、Al合金薄膜の表面温度やイオンボンバードの物理的なアシストによって前記ハロゲン化物を蒸発させることができるが、ハロゲン化物の蒸気圧が低い場合には、表面にハロゲン化物が生成したまま蒸発せずに、エッチング残渣として残留してしまうからである。
【0017】
本発明に係るAl-Y-IVa薄膜の場合、形成され得る塩化物であるAlCl3は高い蒸気圧を示し、またIVa族元素については、TiCl4が136℃の沸点を有し、HfCl4が317℃の昇華点を有し、ZrCl4が331℃の昇華点を有するなど、いずれも上記状況下にて容易に蒸発しうる高い蒸気圧を有していることが分かる。これに対して、Yのハロゲン化物であるYCl3は融点が709℃の高融点化合物で蒸気圧も低いため、難エッチング材料(元素)と位置付けられる。一般に、難エッチング材料の場合には、ドライエッチング方法としてハロゲンとの反応性を利用する方法ではなく、イオンボンバードによる物理的なエッチング、いわゆるスパッタエッチングが適用される。
【0018】
しかしながら、特に、Al合金薄膜をゲート電極とソース/ドレイン電極に用いるボトムゲート型のTFT-LCDのソース/ドレイン電極(配線)形成に、前記物理的なスパッタエッチングを適用する場合、既に下地にTFTが形成されているため、高基板バイアスを印加して該物理的スパッタリングによるエッチングを行うと、下地トランジスタにプラズマダメージを与えたり、下地絶縁膜がエッチングされるなどの問題が生じてしまう。従って、種々の形態のTFT-LCDに適用させるべく、低基板バイアスを印加してハロゲンとAl合金薄膜との反応性を利用するプラズマエッチングを行うにあたっては、Al-Y-IVa薄膜におけるY含有量を以下の様に制御する必要があることを見出した。
【0019】
即ち、後述する実施例2に示す通り、0.4at%のYが含まれている場合には、エッチング後の残渣が鎖状に残留するのに対し、Y含有量が0.2at%になると、残渣が点在する程度にまで低減することから、Al合金薄膜の合金成分として添加するY含有量を0.3at%未満に抑えることとした。Y含有量は、好ましくは0.2at%以下、より好ましくは0.15at%以下である。
【0020】
この様にY含有量を0.3at%未満とすることによって、ボトムゲート型のTFT-LCDにおけるソース/ドレイン電極(配線)形成に適用する場合であっても、残渣の発生を極力抑えつつ低バイアス印加でのドライエッチングが可能となるのである。
【0021】
更に本発明では、Y含有量を0.3at%未満とすることによって、エッチング時における難エッチング性化合物の生成も抑えられるので、後述する図3に示す如くエッチングレートを高めることができ、結果として、半導体デバイス電極の生産性を向上させることができるのである。エッチングレートは、500nm/min以上とすることが好ましい。
【0022】
尚、本発明は、上記プラズマエッチングの実施条件まで規定するものではなく、例えば、真空容器内にCl2を含む原料ガスを導入し、高周波電力を該真空容器内へ導入することによって、該原料ガスをプラズマ状態とし、真空容器内のサセプタ上に載置された基板にサセプタを介して高周波基板バイアスを印加してエッチングを行う方法等が挙げられる。
【0023】
本発明は、この様に優れたドライエッチング特性を確保しつつ、低電気抵抗率で、優れたヒロック耐性、ボイド耐性および耐食性を発揮する電極用膜/配線用膜を得るべく検討を行ったものである。以下では、低電気抵抗率、高ヒロック耐性、高ボイド耐性および高耐食性を確保するための要件を規定した理由について説明する。
【0024】
<電気抵抗性について>
本発明に係るAl合金薄膜について、高精細LCDの電極用配線に要求される6μΩ・cm以下の低電気抵抗率を達成させるべく検討した。
【0025】
図1は、Al合金薄膜中のY含有量およびHf含有量と電気抵抗率との関係を示すグラフであり、実験は次の様にして行った。即ち、YとHfを所定量含有するAl合金よりなるスパッタリングターゲットをスプレーフォーミング法により製造し、該ターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリング法によって、直径6インチ、厚さ0.5mmのバリウム硼珪酸ガラス基板(コーニング社製♯1737ガラス)上に、厚さ350nmのAl合金薄膜(Al-Y-Hf合金薄膜)を蒸着して形成した。前記Al合金薄膜は、Y含有量を0.1〜5.0at%、Hf含有量を0.1〜0.7at%の範囲内で変化させた。次にフォトリソグラフィーとウェットエッチングにより電気抵抗率測定用パターンに加工し、その後、300℃で30分間保持する真空熱処理(真空度2.0×10-6Torr)を施した。この様にして得られた薄膜を用い、室温で直流四探針法により電気抵抗率を測定した。
【0026】
この図1中の直線(点線)は、次式:0.3[Y]+3[IVa]=2{式中[Y]はYの含有量(at%)を示し、[IVa]はIVa族元素の含有量(at%)を示す}で表される。
【0027】
この図1から明らかな様に、点線よりも上方の領域(0.3[Y]+3[IVa]>2の領域)では、図中に×印で示される通り、電気抵抗率は6μΩ・cm超となるが、上記点線よりも下の領域(0.3[Y]+3[IVa]≦2の領域)では、図中に○印で示される通り6μΩ・cm以下の低い電気抵抗率を示している。
【0028】
従って本発明では、6μΩ・cm以下の低電気抵抗率を達成すべく、下記式(1)を満たすことを要件とした。
0.3[Y]+3[IVa]≦2 …(1)
{式中[Y]はYの含有量(at%)を示し、[IVa]はIVa族元素の含有量(at%)を示す}
【0029】
この様に、電気抵抗率増加の原因となり得る合金成分であるYとIVa族元素を添加した場合であっても、上記範囲内で6μΩ・cm以下といった低電気抵抗率を達成することができた理由は、次の様に考えられる。即ち、一般に、スパッタリング法により蒸着することによって得られるAl合金薄膜において、合金元素は母相であるAl中に固溶した状態にあり、伝導電子が該固溶元素に散乱されるため、Al合金薄膜は高い電気抵抗率を示す。本発明に係るAl-Y-IVa合金薄膜についても、合金成分であるYおよびIVa族元素がAl中へ固溶することで電気抵抗率の増加を引き起こすことが考えられる。ところが、Al合金薄膜形成後に加熱されることによって、上記合金成分がAlとの金属間化合物としてAl合金中の粒界/粒内に析出するため、伝導電子の妨害とならずに6μΩ・cm以下といった低い電気抵抗率を達成できたものと考えられる。
【0030】
ところで、後述する図7は、熱処理温度と熱処理後における電気抵抗率との関係を、Al-Y-Hf合金薄膜中のY含有量別に示したグラフである。この図7より、約250℃以上の加熱温度では、Y含有量の少ないAl-0.1at%Y-Hfの方が、電気抵抗率がやや高めとなっている。従って本発明では、6μΩ・cm以下の低電気抵抗率を実現するための要件として、Y含有量を0.05at%以上とすることも定めた。好ましくは0.1at%以上である。
【0031】
<ヒロック耐性およびボイド耐性について>
本発明では、ヒロック耐性およびボイド耐性を確保するため、IVa族元素を合計で0.2at%以上含有させねばならない。好ましくは合計で0.3at%以上である。
【0032】
IVa族元素の種類は特に限定されるものではないが、Zr、Hfのどちらか1種、または2種を併せて用いることが、前述した電気抵抗率の低下に加え、ヒロック耐性およびボイド耐性の向上にも有効であることから好ましく、特にZrよりもHfを含有させる方が、前記特性を更に確保し易くなることから望ましい。Hfを含有させる場合、Hf含有量を0.3〜0.5at%の範囲内とするとともに、Y含有量を0.1〜0.2at%にすれば、優れたヒロック耐性と低電気抵抗化を同時に実現できるので望ましい。
【0033】
この様に、本発明に係るAl-Y-IVa薄膜中のIVa族合金元素量を制御することによって、繰り返し受ける熱履歴に対し高いヒロック耐性と高いボイド耐性を確保できた理由を以下に示す。
【0034】
即ち、スパッタリング法によって得られたAl-Y-IVa薄膜において、合金元素であるYおよびIVa族元素は母相であるAl中に固溶しており、特に含有量の比較的多いIVa族元素の固溶強化によって、本発明に係るAl-Y-IVa合金薄膜は高い降伏応力を示す。また、IVa族元素を含有させることでAlの結晶粒が微細化され、この結晶粒微細化による結晶粒界強化によってもAl-Y-IVa薄膜の降伏応力は高くなる。従って、Al-Y-IVa薄膜が最初の熱履歴を受ける際には、固溶強化と結晶粒強化による高い降伏抗力を示すため、塑性変形の一種であるヒロックおよびボイドの発生が抑制されるのである。そして、一度熱履歴を受けたAl-Y-IVa薄膜中では、IVa族元素の一部または全部がAlとの金属間化合物として析出するため、これらの金属間化合物による析出強化によってもAl-Y-IVa薄膜の高い降伏応力が維持し、ヒロックやボイドの発生を未然に防ぐことができるのである。
【0035】
更に、本発明に係るAl-Y-IVa薄膜の少なくとも片面に、Mo,Cr,Ti,WおよびTaよりなる群から選択される1種の単体金属または2種以上の合金よりなる層を積層すれば、前掲の特開2001-28348号に開示したAl-Y-IVa合金薄膜なみに優れたヒロック耐性とボイド耐性を確保することができる他、Al合金薄膜をソース/ドレイン電極として用いた場合に、Al合金とITO透明電極との電気的コンタクト、アモルファスシリコンや多結晶シリコンとの電気的コンタクトが得られるので望ましいことが分かった。
【0036】
上記積層する薄膜としては、Mo,Cr,Ti,WおよびTaよりなる群から選択される1種の単体金属の金属薄膜として形成することの他、Mo−W、Ti−W、Ta−W等の2種の合金薄膜等を形成することが考えられ、クロムフリーとするなど環境に考慮し、かつ良好にドライエッチングを行うといった観点からはMoやTiを用いることが好ましい。また積層させる膜の膜厚は50〜200nmとすることが好ましい。
【0037】
上記積層膜はAl合金薄膜の少なくとも片面に積層されているのがよく、例えば、Mo/Al合金/Moといった両面積層構にして、TFT-LCDにおけるゲート電極もしくはソース/ドレイン電極に用いることが挙げられる。
【0038】
尚、前記積層膜についても、特にその成膜法を限定するものではなく、Al合金薄膜の形成と同様に、スパッタリング法や真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法等によって蒸着形成することが可能である。
【0039】
<耐食性について>
本発明で定める上記の合金成分組成とすれば、高レベルの耐食性も確保される。通常、Alよりも貴な金属元素、例えばCoやNi等が合金元素として含有されたAl合金薄膜の場合、強アルカリ性の有機アルカリ系フォトレジスト現像液に曝されると著しく腐食され、Al合金薄膜の表面に孔食が発生する。これに対して本発明のAl-Y-IVa薄膜の場合には、Al合金薄膜中に含有されている合金成分;YおよびIVa族元素が、いずれもAlより卑な金属元素であるため、強アルカリ性の有機アルカリ系フォトレジスト現像液に曝されても腐食することなく、高い耐食性を発揮するのである。
【0040】
本発明に係る前記Al-Y-IVa薄膜は、スパッタリング法や、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法によって蒸着形成することが可能である。特にスパッタリング法で行えば、合金成分:YおよびIVa族元素の均一性に優れたAl-Y-IVa薄膜を得ることができるので好ましい。また、YおよびIVa族元素は、平衡状態でのAlに対する固溶限が極めて小さいが、該スパッタリング法で蒸着形成すれば、YおよびIVa族元素が、平衡状態での固溶限を超えて多量にAl中に強制固溶されることから、固溶強化を図ることができ、ヒロック耐性とボイド耐性をより高めることができるのである。
【0041】
本発明では、上記の様なAl合金薄膜を得る際に用いるスパッタリングターゲットについても検討を行った。気相コーティング法では、使用するターゲットの成分組成が、形成される皮膜の成分組成を決定付けることから、ターゲットの成分組成は、目的とする皮膜の成分組成と同一であることが好ましい。即ち、ドライエッチング特性等に優れた本発明のAl合金薄膜を得るにあたっては、ターゲットとして、合金成分が、
Y:0.05at%以上0.3at%未満、
IVa族元素:合計で0.2at%以上、かつ
下記式(1)を満たすものを用いるのがよいのである。
0.3[Y]+3[IVa]≦2 …(1)
{式中[Y]はYの含有量(at%)を示し、[IVa]はIVa族元素の含有量(at%)を示す}
【0042】
尚、ターゲットの製造に用いる原料あるいはターゲット製造時の雰囲気が原因で、ターゲット中に不可避的に混入する不純物は、成膜状態に悪影響を及ぼすことから、ターゲット中に含まれる酸素等の不純物元素は極力抑制するのがよい。
【0043】
本発明に係るターゲットは、例えば溶解鋳造法、スプレーフォーミング法、粉末焼結法等で製造することができるが、その中でもスプレーフォーミング法で製造されたものが最もよい。その理由は、スプレーフォーミング法で製造すれば、合金成分のYおよびIVa族元素が、母相であるAl中に均一に固溶ないし分散して含まれる一体型となって材質が均一化され、かつ酸素等の不純物の混入も抑えられるからである。
【0044】
従って、本発明のターゲットを用いた場合には、例えばYのチップとIVa族元素のチップをAlスパッタリングターゲット上に配置したような、単に各元素成分のチップを組み合わせた分割型スパッタリングターゲットを使用した場合と比較して、得られるAl合金薄膜の組成が安定しやすく、Al合金薄膜中の酸素量を低減できるので好ましい。
【0045】
尚、上記溶解鋳造法とは、Al合金溶湯から鋳片を製造する方法のことで、上記スプレーフォーミング法とは、不活性ガス雰囲気中のチャンバ内でAl合金溶湯流に高圧の不活性ガスを吹き付けて粉霧化し、半凝固状態の粉霧化粒子を受け皿に堆積させてビレットを製造する方法のことをいう。ターゲットとしては、これらの方法で得られた鋳片やビレットをそのまま用いたり、または適宜形成加工したものを用いることができる。
【0046】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0047】
実施例1
スプレーフォーミング法により、YとHfを所定量含有するAl合金よりなるスパッタリングターゲット(Fe:0.005%、Si:0.008%、C:0.003%、酸素:0.026%、窒素:0.007%、Cu:0.005%含有、以下製造するターゲットについてもほぼ同じ)を製造した。このスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法によって、直径6インチ、厚さ0.5mmのバリウム硼珪酸ガラス基板(コーニング社製♯1737ガラス)上に積層させた厚さ200nmのCVDシリコン酸化膜の更に上に、厚さ300nmのAl合金薄膜(Al-Y-Hf合金薄膜)を蒸着して形成した。前記Al合金薄膜は、Yの含有量を0.1〜0.8at%の範囲内で変化させHfを0.4at%で一定とした、Al−xat%Y−0.4at%Hf(x=0.1〜0.8)の合金層とした。
【0048】
この薄膜表面上にg線のフォトリソグラフィ-によってポジ型フォトレジスト(ノボラック系樹脂;東京応化工業製のTSMR8900、厚さは1.0μm)を線幅2.0μmのストライプ状に形成した。
【0049】
次にドライエッチング処理を行うにあたって使用した装置について図2を用いて説明する。図2の装置において、チャンバ1上部には誘電窓2があり、さらに誘電窓上には1ターンのアンテナ3が載置されている。使用したプラズマ発生装置は、誘電窓2が平板タイプのいわゆるTCP(Transfer Coupled Plasma)と呼ばれるものである。アンテナ3には13.56MHzの高周波電力4が整合器5を介して導入される。
【0050】
チャンバ1にはプロセスガス導入口6があり、ここからCl2を含むガスが導入される。基板(被エッチング材)7はサセプタ8上に載置される。サセプタ8は静電チャック9となっており、プラズマから基板に流入した電荷によって静電力によってチャッキング可能となっている。サセプタ周辺は石英ガラスのカラー10と呼ばれる部材が載置されている。
【0051】
チャンバ1内に導入されたCl2を含むプロセスガスは、誘電窓2上にあるアンテナ3に高周波電力を印加して生じた誘電磁場により、励起状態となりプラズマ化される。
【0052】
さらにサセプタ8には整合器11を介して400kHzの高周波電力12が導入され、サセプタ8に載置された基板(被エッチング材)7に高周波バイアスが印加される。この高周波バイアスによってプラズマ中のイオンが基板に異方性をもって引き込まれ、垂直エッチングなどの異方性エッチングが可能となる。
【0053】
図3に、前記図2に示す装置を用いてドライエッチング処理を行った場合のエッチングレートに及ぼすAl-Y-Hf薄膜中のY含有量の影響を示す。この実験に用いたプロセスガスはCl2/BCl3またはAr/Cl2/BCl3、アンテナに印可した電力は500W、基板バイアスは40W、プロセス圧力は13mTorrであり、基板温度はサセプタの温度とし、20℃とした。
【0054】
この図3から、Al-Y-Hf薄膜のエッチングレートはY含有量に依存し、Yの低含有化とともにエッチングレートが増加しており、難エッチング材料であるY含有量を減少させることで、高反応性を確保できることがわかる。
【0055】
実施例2
次に、Al-Y-Hf薄膜中のY含有量がドライエッチング処理で発生する残渣量に与える影響について調べた。エッチング処理には、前記実施例1と同様にガラス基板−シリコン酸化膜−Al合金薄膜(Al-Y-Hf薄膜)を形成させたもので、Al-Y-Hf薄膜中のY含有量が0.1at%、0.2at%および0.4at%の3種類のものを用いた。またプロセスガスとしてCl2/BCl3(120/60sccm)を用い、高周波RFを500W、基板バイアスを40W、基板温度を20℃とした。エッチング時間は下地シリコン酸化膜が露出する瞬間までの時間、いわゆるジャストエッチング時間とした。
(1)エッチング処理後の結果を図4(走査型電子顕微鏡写真)に示す。図4における上段は上面写真、中段はその一部拡大写真、下段は斜め上面(断面を含む)写真である。
【0056】
この図4から、Yの低含有化とともに残渣の発生が抑制されており、Y:0.4at%の場合には、残渣が鎖状となって多量に残留しているが、Y:0.2at%では、残渣が点在する程度にまで抑えられていることが分かる。
(2)図5は、エッチング処理時間をジャストエッチング時間の50%追加、いわゆる50%オーバーエッチング時間とし、プロセスガスとしてCl2/BCl3(120/60sccm)を用い、それ以外の実験条件を上記図4と同様としたときの、エッチング処理後の結果を示した走査型電子顕微鏡写真である。
【0057】
この図5と前記図4を比較すると、エッチング処理時間を長くすることで残渣量は減少し、またその密度も低減していることが分かる。
(3)次に、プロセスガスに希ガスであるArを添加してイオンアシスト反応を強めたエッチング処理を行った。その結果を図6に示す。図6は、エッチング処理時間を50%オーバーエッチング時間とし、プロセスガスとしてAr/Cl2/BCl3(120/60sccm)を用い、それ以外の実験条件を上記図4と同様としたときの、エッチング処理後の結果を示した走査型電子顕微鏡写真である。
【0058】
この図6から、プロセスガスに希ガスであるArを添加することによって、イオンアシスト反応を強めることができ、エッチング後の残渣発生を更に抑制できることがわかる。
【0059】
実施例3
次に、熱履歴がAl-Y-Hf薄膜の電気抵抗率に与える影響について、Al-Y-Hf薄膜のY含有量を変化させて調べた。実験は、スプレーフォーミング法でYとHfを所定量含有するAl合金よりなるスパッタリングターゲットを製造し、このスパッタリングターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にて、直径2インチ、厚さ0.5mmのバリウム硼珪酸ガラス基板(コーニング社製♯1737ガラス)上に、厚さ300nmのAl-Y-Hf薄膜を形成した。前記Al合金薄膜は、Yの含有量を0.1at%または0.2at%としHfを0.4at%で一定とした、Al−xat%Y−0.4at%Hf(x=0.1or0.2)の合金層とした。
【0060】
この薄膜表面上にg線のフォトリソグラフィ-によってポジ型フォトレジスト(ノボラック系樹脂;東京応化工業製のTSMR8900、厚さは1.0μΩ)を線幅2.0μΩのストライプ状に形成した。そしてウェットエッチングにより線幅100μm、線長10mmの電気抵抗率測定用パターン状に加工した。ウェットエッチングにはH3PO4:HNO3:H2O=75:5:20の混合液を用いた。そして熱履歴を与えるため、前記エッチング処理後に、ホットウォール方式の熱処理炉にて、上記薄膜に加熱温度を200〜450℃の範囲で変化させ、該温度で30分間保持する真空熱処理(真空度2.0×10-6Torr以下)を施した。
【0061】
この実験結果を、前記熱処理における加熱温度と電気抵抗率の関係として図7に示す。図7より、Y0.2at%含有のAl-Y-Hf薄膜は熱処理温度300℃で電気抵抗率が5.84μΩ・cmであり、Y0.1at%含有のAl-Y-Hfは熱処理温度350℃で電気抵抗率5.82μΩ・cmと、熱履歴を受けることにより6μΩ・cm以下の低電気抵抗率を実現できることが分かった。
【0062】
実施例4
次に、Al-Y-Hf薄膜のY含有量がヒロック密度およびボイド密度に与える影響を調べた。
【0063】
実験は、スプレーフォーミング法でYとHfを所定量含有するAl合金よりなるスパッタリングターゲットを製造し、このスパッタリングターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にて、直径2インチ、厚さ0.5mmのバリウム硼珪酸ガラス基板(コーニング社製♯1737ガラス)上に、膜厚200nmのCVDシリコン酸化膜を形成し、その上に膜厚150nmのMo金属薄膜をスパッタリングで形成後、膜厚300nmのAl-Y-Hf合金薄膜を蒸着形成し、更にその上に膜厚150nmのMo金属薄膜をスパッタリングで形成して、構造がMo/Al-Y-Hf/Mo/SiO2/ガラス基板の積層膜を得た。前記Al合金薄膜は、Yの含有量を0.1〜0.4at%の範囲内で変化させHfを0.4at%で一定とした、Al−xat%Y−0.4at%Hf(x=0.1〜0.4at%)の合金層とした。
【0064】
得られた積層膜の表面に、フォトリソグラフィ-によってポジ型フォトレジストを線幅100μmのストライプ状に形成した。そして、ホットウォール方式の熱処理炉を用い、上記薄膜に熱処理温度300℃で30分間保持する真空熱処理(真空度2.0×10-6Torr)を5回繰り返して施し、各熱処理回数後におけるヒロック密度(単位表面積あたりに発生するヒロックの数)およびボイド密度(単位表面積あたりに発生するボイドの数)を光学顕微鏡による表面観察で測定して求めた。
【0065】
表面観察の結果から、熱処理5回後の0.1at%Y、0.2at%Yおよび0.4at%Y含有のいずれのAl-Y-Hfにおいても、ヒロック密度は1×109-2以下と実用上問題ないことが分かった。またボイド密度が0.1×109-2以下とボイドについても実用上問題がないことが分かった。
【0066】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されており、本発明に係る半導体デバイス電極用膜/配線用膜として、配線パターンの高微細化を図ることのできるドライエッチングを施すのに最適で、かつ熱履歴を受けた後に6μΩ・cm以下もの低電気抵抗率を達成することができ、更に該熱履歴を受けた場合であってもヒロックおよびボイドが発生し難いといった、優れたヒロック耐性およびボイド耐性を発揮できるものが得られた。そして、この様な優れた特性を有する半導体デバイス電極用膜/配線用膜の実現によって、より高精細な半導体デバイス電極/配線が得られることとなった。
【0067】
また、本発明のスパッタリングターゲットは、この様な半導体デバイス電極用膜/配線用膜におけるAl合金薄膜の形成をスパッタリング法により行うのに好適で、形成されるAl合金薄膜の組成が安定し、より前記特性の安定した半導体デバイス電極が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】Al合金薄膜についてのY含有量およびHf含有量と電気抵抗率との関係を示すグラフである。
【図2】実施例で用いたドライエッチング用装置の概略図である。
【図3】実施例1に係るAl-Y-Hf合金薄膜中のY含有量とドライエッチング処理時のエッチングレートの関係を示すグラフである。
【図4】実施例2に係るドライエッチング処理後のSEM写真である。
【図5】実施例2に係るドライエッチング処理後のSEM写真である。
【図6】実施例2に係るドライエッチング処理後のSEM写真である。
【図7】実施例3に係る熱処理温度と熱処理後に測定した電気抵抗率の関係を、Al-Y-Hf合金薄膜中のY含有量別に示したグラフである。
【符号の説明】
1 チャンバ
2 誘電窓
3 アンテナ
4 高周波電力(アンテナ側)
5 整合器(アンテナ側)
6 プロセスガス導入口
7 基板(被エッチング材)
8 サセプタ
9 誘電チャック
10 カラー
11 整合器(基板側)
12 高周波電力(基板側)

Claims (2)

  1. 合金成分として、Y:0.05at%以上0.3at%未満、Hf:0.2at%以上を含み、かつ下記式(1)を満たすAl合金薄膜を有する半導体デバイス電極用膜または半導体デバイス配線用膜に、ドライエッチング処理を施して得られることを特徴とする半導体デバイス電極または半導体デバイス配線
    0.3[Y]+3[Hf]≦2 …(1)
    {式中[Y]はYの含有量(at%)を示し、[Hf]はHfの含有量(at%)を示す}
  2. 前記半導体デバイス電極用膜または半導体デバイス配線用膜は、前記Al合金薄膜の少なくとも片面に、Mo,Cr,Ti,WおよびTaよりなる群から選択される1種の単体金属または2種以上の合金よりなる薄膜が積層されたものである請求項1に記載の半導体デバイス電極または半導体デバイス配線
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