JP4132637B2 - 画像形成方法及び画像形成記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成方法及び画像形成装置に関し、さらに詳しくは、粉体インク、液体インク又は高粘性インクを用いたダイレクト印字による画像形成方法及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまでに、作像プロセスとしては、電子写真記録、インクジェット記録、熱転写記録等が開発されており、また、これらの方法を利用した記録装置が商品化されている。
【0003】
特開平11−188909号公報においては、画像を形成するために、電流又は電界を利用し、色材粒子と高分子物質からなる電着材料を含有した水系分散液から電気化学的に電着材料を析出させるか、または、光信号により画像を入力し、導電性を変化させることにより、電気化学的に電着材料を析出させて画像形成を行い、画像を形成後、熱転写により被転写材に画像を転写することが開示されている。
しかし、この方法では分散液を利用しているため、分散状態が経時的安定性に欠けるものであり、商品としたときの保存性に問題があった。
また、光信号による画像形成を行うものにあっては、従来の湿式電子写真方式と類似しており、基本的に画像の優位性が見られないものであった。
【0004】
さらに、この右式においては、分散液が電気化学的に析出することにより画像が形成できるとしている。
具体的には、電界を分散液にかけることにより、分散液のpHが変化し、分散液中のイオン解離が抑制される結果、電着材料が着色剤を巻き込んで凝集し画像を形成するというものである。
従来の電子写真方式は、フルカラーレーザープリンターの仕様として、256階調、600dpiが最低基準となっている。
しかし、実際に出力された画像は、256階調までは再現されていないものであった。
【0005】
レーザープリンターでは、一般的には粉体トナーが使用されている。
粉体トナーを使用した場合、像形成は紙等転写材上に凸状に行われる。
インクが粉体トナーであるために、積み重ねられたトナーは積み重ねられた状態で潜像を形成できたとしても、次のステップにおける転写プロセスで積み重ねた状態が崩れる現象が起きるのである。
これは、物理的に崩れる場合や、静電的に放電等により飛び散る場合等、多種な原因から生じるものである。
つまり、潜像において美麗な画像が形成できたとしても、転写プロセスや最終工程である定着プロセスにおいて、画像乱れは増幅する傾向にある。
すなわち、電子写真方式では、ドット形成に対して面積精度が悪くなる現象であると理解できる。
面積精度が悪くなれば、必然的に画像も美麗なものは得られないことになり、この画像の乱れは、出力枚数が増えるに従い、その乱れは増幅する傾向にあると考えられる。
【0006】
一方、インクジェット方式では、電子写真と比較した場合、その面積精度は非常に優れている。
これは、ドット形成が1つの液滴から形成されるためと考えられる。
つまり、1つの液滴であることにより、1ドットを複数のトナーが形成する電子写真とは相違し、ドット面積の乱れが起きにくくなるためと考えられる。
しかし、インクジェットの場合、ヘッドのオリフィスから被記録体へ到着する間に空中を飛翔するため、空気抵抗やその他の要因から飛翔経路が乱されることになる。
その結果、ドット形成面積は正確であるが、ドットの着弾位置である位置精度が不十分となるため、画像が美麗に視認できないことがある。
また、インクの乾燥の問題や、シリアルヘッドであることから、高速化に対応し難い面もあった。
【0007】
上記の特開平11−188909号公報では、画像を形成するために、電流又は電界を利用し、イオン解離定数を変化させ、電着材料の凝集により画像形成を行っている。
この方法により、画像形成は可能となるが、イオン解離がキー技術となっていることから、十分な画像濃度が得られるような電着材料の凝集体が得られるか疑問である。
さらに、画像を形成する度に電界をかけることから、分散液のイオン濃度は逐次変化する。経時的にはイオン濃度は大きく変化し、任意の画像制御は難しくなることが予想される。
【0008】
近年のオフィスでは、ネットワーク化が進み、個々のパソコンは、スタンドアローンで使用されることは少なくなってきた。
そのため、出力するためのプリンターもネットワークに接続されるようになり、多くのユーザーが1台のプリンターを共有するようになってきた。
プリンターを共有すると、プリント待ちジョブの数が増えてきて、必要とするときに、プリントできない状況が生じるようになってきた。
【0009】
また、オフィスにおいては、ワードプロセッサー、表計算ソフト、プレゼンテーションソフト、ホームページ閲覧ソフトが一般的によく使用されるが、これらのソフトで作成される又は表示されるファイルは、フルカラーの文書が多くなってきており、その結果、出力するプリンターとしても、フルカラーで出力できる解像度の高いカラープリンターが要求されるようになってきた。
【0010】
このような背景から、オフィスでは、高速で出力でき、かつフルカラーで出力できるプリンターが必要であるが、上記したような電子写真方式やインクジェット方式では、高速でかつ高画質の双方を兼ね備えた画像形成方法や装置はいまだ開発されていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題点を解消し、高速で解像性の高い画像を得ることができ、現状のオフィスにおける使用要求を全うした複写機又はプリンター等に用いることのできる画像形成方法及び画像形成装置を提供することをその課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために、従来にない画像形成原理を開発すべく、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
【0013】
すなわち、本発明によれば、第1に、少なくとも常温において水に溶解するポリマー及び水に溶解又は分散する着色材粒子を含有する画像形成材料からなるインクを保持部材上に薄層状に形成し、該保持部材の表面、裏面又は側面に基準電極を配置し、該基準電極を配置した部位に対向する部位に対向電極を配置し、該対向電極の電界により保持部材上に該ポリマーを感応、凝集させることを特徴とする画像形成方法が提供され、第2に、少なくも常温において水に溶解するポリマー及び水に溶解又は分散した着色剤を含有する画像形成材料からなるインクを保持部材上に薄層状に形成し、該保持部材の表面又は裏面から熱印加書き込みによりローラ上の保持部材に該ポリマーを感応、凝集させることを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0014】
本発明によれば、第3に、少なくも常温において水に溶解するポリマー及び水に溶解又は分散する着色材粒子を含有する画像形成材料からなるインクを保持部材上に薄層状に形成し、該保持部材の表面、裏面又は側面に基準電極を配置し、該基準電極を配置した部位に対向する部位に対向電極を配置し、該対向電極の電界により保持部材上に該ポリマーを感応、凝集させる手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供され、第4に、少なくも常温において水に溶解するポリマー及び水に溶解又は分散した着色を含有する画像形成材料からなるインクを保持部材上に薄層状に形成し、該保持部材の表面又は裏面から熱印加書き込みによりローラ上の保持部材に該ポリマーを感応、凝集させる手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
第一に、高速で画像を形成することができる必要がある。
本発明においては、大きく分けて、(A)系として、ポリマーと着色材料とからなるインク又は(B)系として、水中で乳化状態である着色剤を含有しているエマルジョンからなるインクを、電界又は熱により記録することにより、上記課題を達成することができるものである。
【0016】
まず、(A)系について説明する。
本発明における画像形成のメカニズムについては、次のように考えられる。
上記したように、本発明における画像形成材料であるポリマーは、常温において水に溶解している。
また、着色材粒子は、水に溶解又は分散している。
この状態において、両者が共存する画像形成材料としてのインクは、電界を与えられることにより、溶解状態に変化を生じるものである。
詳細は、いまだ明らかではないが、電界によりポリマーに水和している水分子の状態が変化し、水和状態が異なったことにより、溶液状態からポリマーが析出するようになり、そのとき、同時に着色材粒子である顔料又は染料を同時に取り込んで凝集体を形成するものと考えている。
この凝集体が画像を形成することになるのである。
凝集体であることから、粘性が高く、種々の外乱要因によっても影響を受けにくいため、良好な画像を形成することができる。
この画像は、電界と電極のサイズ、パターンにより制御され、所望の画像を形成することが可能となる。
【0017】
電子写真方式による乾式トナーと異なり、トナー間で反発がないため、4色を重ねても画像が乱れることがないという特徴を有する。
電界だけでなく、温度においても、同じような作用があることが推測され、熱刺激により画像を形成することも可能であり、画像形成メカニズムは、電界のときと同じである。
ここでいう着色材粒子とは、可視光に対して反射又は吸収することにより画像が視認できるものをいう。
つまり、可視光に対して色が付いていてもよく、または、無色でも画像が視認できればよい。
例えば、可視光に対して透明であっても、画像を眺める方向により乱反射等によって画像が視認できる場合、それを着色材粒子という。
【0018】
具体的には、例えば、無機顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、アルミナホワイト、アルミニウム粉、ブロンズ粉、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、群青、黄鉛、コバルトブルー、紺青、酸化鉄等が挙げられる。また、有機顔料としては、トルイジンレッド、パーマネントカーミンFB、ファストイエローG、ジスアゾイエローAAA、ジスアゾオレンジPMP、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、フタロシアニンブルー、インダントロンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット、ビクトリアビュアブルー、アルカリブルートーナー、アニリンブラック、パーマネントレッド2B、バリウムリソールレッド、キナクリドンマゼンタ、ナフトールレッドHF4B、フタロシアニングリーン、ベンズイミダゾロンレッド等が挙げられる。さらに、染料としては、油溶性のビクトリアブルー4Rベース、ニグロシン、ニグロシンベース、C.I. Solvent Yellow 19、C.I. Solvent Orange 45、C.I. Solvent Red 8等が挙げられる。
その他、分散染料、染め付けレーキ顔料、色素を樹脂に含有させた樹脂粉末等が適切な特性が得られる着色材粒子として挙げられる。
【0019】
ここで使用するポリマーは、低温下では水に溶解し、ある温度に加温することにより、急激に白濁するLCST型の相転移挙動を示すものである。
このポリマーは、温度刺激に対して鋭敏に感応するだけではなく、電場に対しても鋭敏に感応することが明らかとなった。
感応速度が非常に速いため、高速で画像を形成することが可能となるのである。
【0020】
従来技術である電子写真方式では、1色の場合は、容易に高速化が達成できたが、多色を重ねて画像を形成するフルカラーにおいては、2色目以降4色目の粉体トナーを所望の位置に配置することが困難であった。
これは、トナーを転写するときに放電等が起こり、トナー間の静電反発を引き起こし、トナーが散ってしまうという現象が引き起こされているためと考えられている。
【0021】
これに対し、本発明では、画像形成過程で静電引力を使用しないため、画像形成材料間で反発を生じないという特徴を有する。
また、本発明のポリマーは、その特性が適切に設計され、ポリマーが59℃以下で水に溶解し、60℃以上で析出し始めることが好ましい。
溶解温度をさらに下げることも可能であるが、マシン内での温度上昇で、50〜60℃以上になることもあり、そのような状態になるとインクが凝集してしまい、本来、所望する画像が形成できなくなる。
そのために、60℃以上の温度で感応し、高速印字のために温度に対して鋭敏であることが好ましい。
そして、鋭敏であるもう1つの特徴として、ポリマーの透過率が59℃で95%以上であり、60℃で5%以下であることが好ましい。
ポリマーの特性をこのように設計することにより、高速な印字が可能となる。また、画像が形成され、紙等の被記録物に印字されるとき、画像は堅牢である必要がある。
そのため、使用されるポリマーは、重量平均分子量が、20,000〜200,000であることが好ましい。
この分子量が20,000未満では、簡単に削れてしまい、20,0000を越えると、反応速度に影響を及ぼし、高速化が達成できなくなるので好ましくない。
【0022】
さらに、高速化及び高解像度を達成するためには、ポリマーの30℃における平均粒子径が、200nm以下であることが好ましい。このサイズより粒径が大きくなると、画像サイズの制御が困難となり、高解像度が達成できにくくなるからである。このときのポリマーは、N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミドから製造されるホモポリマー又はコポリマーであることが好ましい。他の一部のポリマーを用いても同じような特性を有するが、本発明よりは刺激に対して鋭敏でなく、反応時間が秒オーダーになり、高速化が達成できないものとなる。
【0023】
次に、(B)系について説明する。
高解像度と高速印字は、他の方法でも可能であることが明らかとなった。
画像形成材料が上記したポリマーとは異なり、ここでは、エマルジョンからなるものである。
ここで使用されるエマルジョンは、電界又は温度刺激により感応し、同様に画像を形成することができるものである。
エマルジョンが、55℃で凝集し始め、50℃における透過率が50%以下とすることにより、高速で画像形成が達成できる。
また、主成分がセルロースからなるエマルジョンが、常温で透明であることにより、好ましく用いられる。
常温で透明であることによって、万が一、被画像部に付着したとしても、画像として視認できず、地汚れを生じることがなくなるからである。
また、エマルジョン溶液が、チキソトロピー性を呈すことが好ましい。
画像形成時には高せん断力がかかることから、チキソトロピー性を有することにより、画像形成時に低粘性となり、容易に高解像度の画像が形成でき、せん断力がなくなることにより高粘性となり、画像が尾を引く現象や、画像乱れが抑制しやすくなるのである。
そして、高解像度及びスムーズに高速記録を達成するために、エマルジョンにおける分散体はその粒径が、平均粒径として5〜2000nm、好ましくは、10〜500nmであることが望ましい。
5nm未満では、刺激に対して感応が遅くなる傾向にあり、また、2000nmを越えると、解像度及びに印字性が悪くなる傾向になるので望ましくない。
【0024】
このエマルジョンは、少なくともその主成分がセルロースからなるものであることが好ましい。
このものは、従来の電子写真方式で使用されているビニルモノマーから製造される汎用高分子物質とは異なるものである。
昨今、環境問題が厳しく問われ、環境に優しい商品が市場から望まれている。セルロースは、天然高分子物質であり、最も豊富な高分子物質でもあるということができる。
また、天然物であることから、環境に優しく、燃やしても有害物質は排出されないものである。
【0025】
本発明の画像形成装置で使用される保持部材は、20℃での表面エネルギーが20〜40mN/mにすることにより、高解像度が得られやすくなるものである。
表面エネルギーが低すぎると、画像を保持部材に保持することが難しくなり、画像が乱れやすいので好ましくない。
また、40mN/mを越えると、紙等の転写材料に対して完全に転写することが困難となり、転写残りが多量に生じやすくなるので好ましくない。
また、画像形成を行う基準電極が、線状又は帯状にパターン化され、それぞれ個々の電極が独立に制御され、電極表面にはコーティング層が形成されていることにより、高解像度が得られやすくなる。
中でも、コーティング層は、高分子物質であることがヘッドの汚れを回避する上で好ましい。
そして、この高分子物質の重量平均分子量が、30000以上であることにより、より、耐磨耗性が向上する傾向となるので好ましい。
【0026】
このような画像形成体からなる画像形成材料からなるインクの膜厚は、1〜800μm、好ましくは、50〜300μmであることが望ましい。
インクの固形分濃度は、重量基準で2〜50%、好ましくは、10〜25%であることが望ましい。
インクの粘度は、50〜10000cpoise、好ましくは、100〜300cpoiseであることが望ましい。
【0027】
本発明の画像形成プロセスで使用するサーマルヘッドは、ラインヘッドであることにより、高速記録ができるようになった。
シリアルヘッドでは、十分な高速性が確保できなかった。
また、半導体レーザーがマルチヘッドレーザーであることによって、同様な効果が得られる。
これからのプリンター及び複写機では、高解像度であることが要求されている。
これまでのプリンター及び複写機では、600dpiの解像度、多値階調を達成しているが、現実にはいまだ、不十分である。
本発明の画像形成装置では、リアルな1200dpiの解像度が達成できた。これは、1つに画像形成時の面積精度及び位置精度がよいことが挙げられる。
電子写真方式では、位置精度は良好なものの、面積精度に問題があった。
これは、4色を重ねてフルカラー画像を得るときに、トナー間に静電的反発力が働き、さらに転写時の放電による作用も加わることにより、トナーが散り、画像が乱れることに起因しているものであった。
これにより、所望の面積とは異なる面積になりやすく、面積精度に問題があった。
【0028】
本発明では、このような画像乱れは、画像形成材料として凝集体を使用することにより、乾式電子プロセスにおける転写チリの問題は回避でき、位置精度と相まって高解像度の画像形成が可能となる。
さらに、電子写真に比べると装置コストが安いことが挙げられる。
電子写真方式では、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニング、除電と多くのプロセスが必要である。
これに対して、本発明の画像形成装置では、画像書き込みと転写プロセスのみで足りるものである。
したがって、装置構成を非常に簡略化でき、装置コストを安くすることができるものである。
【0029】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、これら実施例によって、本発明はなんら限定されるものではない。
【0030】
〔ポリマーの製造〕
D−2−アミノ−1−ブタノールと水酸化カリウムを精製水に溶解し、氷冷下で1時間、室温で3時間攪拌させて、N−(1−ヒドロキシルメチルプロピル)メタクリルアミドを製造した。次いで、重量比1:1のDMFとγーブチロラクトン中で、開始剤としてAIBMを用い、70℃で24時間反応させて、ポリマー(P−(D−HPMA))を製造した。
【0031】
〔インクの調製〕
上記ポリマー4g用い、蒸留水100gに溶解して、4重量%の水溶液を調製した。
これに、着色剤としてオイルブラック803〔オリエント化学(14)〕を3g採取し、同時に溶解させた。
このとき、染料はポリマー中に選択的に溶解している状態が観察された。
また、オイルブラック803〔オリエント化学(14)〕に代えて、C.I.Disperse Blue 56を3gを水溶液に添加した。
この染料は、水に溶解せず、分散状態であった。
分散状態を良好にするため、超音波照射を10分間実施した。
【0032】
〔画像形成プロセスの説明〕
図1に、本発明の画像形成装置の1例を示す。
インクは、インク溜まり1に保存されており、そこからスポンジローラ2により補給される。
スポンジローラ2から補給されたインクは、エンドレスベルト3表面に設置されたウレタンブレードにより薄層形成される。
膜厚は、50〜500μmが適当である。
インクが供給されたエンドレスベルト3は、電子写真方式で使用されている中間転写ベルトと同様のものを利用した。
エンドレスベルト3背面には、600dpiの解像度の櫛状電極を設置した。この電極は、半導体プロセスと同じ方法で製造された。
また、エンドレスベルト3表面には、ライン状の対向電極5を設置した。
画像情報に応じた信号を電極に入力することにより、信号が入力された部位にのみインクが凝集し、画像形成ができた。
【0033】
〔天然セルロースの製造〕
精製パルプの天然セルロースを低温で硫酸水溶液中に溶解し、これを水中で再沈殿して得られるフロック状再生セルロースの硫酸水溶液を調製した。
この分散体を加温して加水分解し、濾過、水洗し、半透明白色の固形ペースト状のセルロース/水分散体(固形分濃度6重量%)を得た。
この分散体を、イオン交換水で2重量%以上の固形分濃度に適宜希釈し、流動性のある状態とした後に、超高圧ホモジナイザー(みづほ工業製、Microfluidizer M−110EH)を用いて粉砕処理を行い、透明性の高い透明セルロースゲルを得た。
【0034】
〔エマルジョンインクの調製〕
上記天然セルロースのゲル水溶液100重量部に、オイルブラック803〔オリエント化学(14)〕を5重量部加えた。
その状態で、超音波ホモジナイザーにて着色剤が乳化されたエマルジョンを得た。
このエマルジョンは、上記した画像形成プロセスにおいて画像を得ることができた。
【0035】
〔熱書き込みによる画像形成プロセス〕
インクは、インク溜まり1に保存されており、そこからスポンジローラ2により補給される。
スポンジローラ2から補給されたインクは、エンドレスベルト3表面に設置されたウレタンブレードにより薄層形成される。
膜厚は、50〜500μmが適当である。
インクが供給されたエンドレスベルト3は、電子写真方式で使用されている中間転写ベルトと同様のものを利用した。
エンドレスベルト3背面には、600dpiの解像度のラインサーマルヘッドを設置した。
画像情報に応じた信号をラインサーマルヘッドに入力することにより、信号が入力された部位にのみインクが凝集し、画像形成ができた。
【0036】
実施例1
図1に示す構成の画像形成装置を製作した。
エンドレスベルト3が2ヶ所で支持され回転しながら、インク溜まり1からインク供給スポンジローラ2によりインクをすくい取り、膜厚制御ローラーにより、液の厚さを調整して、エンドレスベルト3に膜厚100μmのインクを供給した。
インクは、エンドレスベルト3が回転することにより、基準電極4の方向に移動し、基準電極4と対向電極5の間に200Vの電圧を印加し、信号を与えた。
信号に応じた場所においてインク液は凝集した。
この凝集した部分にのみ画像が形成された。
【0037】
実施例2
実施例1の装置を利用し、基準電極4及び対向電極5を外して、5の位置にライン状態に20個並んだ半導体レーザーを設置した。
実施例1と同様にインクが供給された後、インクが通過する際に電気信号を与え、レーザーを発振した。
レーザーのスポットが、エンドレスベルト3上から少し焦点からずれるように設定した位置にから照射を行った。
レーザー照射により、エンドレスベルト3の熱が急激に上昇し、インク液はその部分だけ凝集した。
この凝集した部分を観察すると、目的とする画像が形成されていた。
【0038】
実施例3
実施例1の装置を用い、実施例1と異なり、インクにはエマルジョンインクを使用した。
膜厚は、200μmとした。
実施例1と同様に電圧をかけることにより、電圧がかかったところだけに、インクが凝集し、画像が形成できた。
【0039】
実施例4
実施例1と同様の方法により画像形成を行った。
エンドレスベルト上に得られた画像を、普通紙上に圧力転写して画像を得た。同じ作業を1000回繰り返したが、1回目と1000回目の画像はほぼ同じ画像が形成できていた。
画像濃度をマクベス濃度計で測定すると、1回目がID1.4であり、1000回目がID1.3であった。
【0040】
比較例1
特開平11−188909号公報の記載にしたがい、画像を形成するために電界を利用し、色材粒子と高分子物質からなる電着材料含有水系分散液から電気化学的に電着材料を析出させて画像形成を行い、画像を形成後、熱転写により被転写材に画像を転写した。
同じ作業を1000回繰り返し、1回目の画像と1000回目の画像を比較した。
1回目の画像は美麗に形成できていたが、1000回目の画像は薄くて読み取ることが難しかった。
画像濃度をマクベス濃度計で測定すると、1回目がID1.3であり、1000回目がID0.5と、画像濃度が低下していた。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、高速で解像性の高い画像を得ることができ、現状のオフィスにおける使用要求を全うした複写機又はプリンター等に用いることのできる画像形成方法及び画像形成装置が提供され、この画像形成分解に寄与するところはきわめて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の1例を示す図である。
【符号の説明】
1 インク溜り
2 インク供給スポンジローラ
3 エンドレスベルト
4 基準電極
5 対向電極

Claims (5)

  1. 少なくとも常温において水に溶解するポリマー及び水に溶解又は分散する着色材粒子を含有する画像形成材料からなるインクを保持部材上に薄層状に形成し、該保持部材の表面、裏面又は側面に基準電極を配置し、該基準電極を配置した部位に対向する部位に対向電極を配置し、該対向電極の電界により保持部材上に該ポリマーを感応、凝集させる画像形成方法であって、該ポリマーが、N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミドから製造されるホモポリマー又はコポリマーであることを特徴とする画像形成方法。
  2. 該ポリマーが、59℃以下で水に溶解し、60℃以上で析出し始めるものである請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 該ポリマーの透過率が、59℃で95%以上であり、60℃で5%以下である請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 該ポリマーの重量平均分子量が、20,000〜200,000である請求項1〜のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 少なくも常温において水に溶解するポリマー及び水に溶解又は分散する着色材粒子を含有する画像形成材料からなるインクを保持部材上に薄層状に形成し、該保持部材の表面、裏面又は側面に基準電極を配置し、該基準電極を配置した部位に対向する部位に対向電極を配置し、該対向電極の電界により保持部材上に該ポリマーを感応、凝集させる手段を有し、該ポリマーが、N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミドから製造されるホモポリマー又はコポリマーであることを特徴とする画像形成装置。
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